(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】電池パック
(51)【国際特許分類】
H01M 50/296 20210101AFI20241126BHJP
H01M 50/505 20210101ALI20241126BHJP
H01M 50/262 20210101ALI20241126BHJP
H01M 50/209 20210101ALI20241126BHJP
【FI】
H01M50/296
H01M50/505
H01M50/262 Z
H01M50/209
(21)【出願番号】P 2022016327
(22)【出願日】2022-02-04
【審査請求日】2023-02-17
(73)【特許権者】
【識別番号】520184767
【氏名又は名称】プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 直剛
(72)【発明者】
【氏名】松山 智
【審査官】森 透
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-238393(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0062789(US,A1)
【文献】中国実用新案第210706856(CN,U)
【文献】特開2017-162632(JP,A)
【文献】特開2018-005984(JP,A)
【文献】特開2007-157366(JP,A)
【文献】特開2003-151526(JP,A)
【文献】特開2010-097723(JP,A)
【文献】国際公開第2021/196796(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0141857(US,A1)
【文献】特開2023-082486(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-50/298
H01M 50/50-50/598
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向に配列された複数の第1の電池セルを含む第1の組電池と、
前記第1の方向に配列された複数の第2の電池セルを含み、前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って前記第1の組電池と並ぶ第2の組電池とを備え、
前記複数の第1の電池セルおよび前記複数の第2の電池セルは電極端子を各々含み、
前記第1の組電池の前記第1の方向の途中部に位置する前記第1の電池セルの前記電極端子と、前記第2の電池セルの前記電極端子とに接合されるバスバーと、
前記第1の組電池および前記第2の組電池の正極側の総端子として設けられた第1の総端子と、
前記第1の組電池および前記第2の組電池の負極側の総端子として設けられた第2の総端子とをさらに備え、
前記第1の総端子および前記第2の総端子の両方が前記第1の組電池に設けら
れ、
前記第1の総端子および前記第2の総端子は、前記第2の方向の一方側から引き出される、電池パック。
【請求項2】
前記バスバーは、前記第1の組電池の前記第1の方向の途中部に位置する前記第1の電池セルの前記電極端子と、前記第2の組電池の前記第1の方向の途中部に位置する前記第2の電池セルの前記電極端子とに接合される、請求項1に記載の電池パック。
【請求項3】
第1の方向に配列された複数の第1の電池セルを含む第1の組電池と、
前記第1の方向に配列された複数の第2の電池セルを含み、前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って前記第1の組電池と並ぶ第2の組電池とを備え、
前記複数の第1の電池セルおよび前記複数の第2の電池セルは電極端子を各々含み、
前記第1の組電池の前記第1の方向の途中部に位置する前記第1の電池セルの前記電極端子と、前記第2の電池セルの前記電極端子とに接合されるバスバー
と、
前記第1の組電池および前記第2の組電池の正極側の総端子として設けられた第1の総端子と、
前記第1の組電池および前記第2の組電池の負極側の総端子として設けられた第2の総端子とをさらに備え、
前記第1の組電池の両端部と前記第2の組電池の両端部とが、互いに前記第1の方向に離れた位置に配置さ
れ、
前記第1の総端子および前記第2の総端子は、前記第2の方向の一方側から引き出される、電池パック。
【請求項4】
第1の方向に配列された複数の第1の電池セルを含む第1の組電池と、
前記第1の方向に配列された複数の第2の電池セルを含み、前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って前記第1の組電池と並ぶ第2の組電池とを備え、
前記複数の第1の電池セルおよび前記複数の第2の電池セルは電極端子を各々含み、
前記第1の組電池の前記第1の方向の途中部に位置する前記第1の電池セルの前記電極端子と、前記第2の電池セルの前記電極端子とに接合されるバスバー
と、
前記第1の組電池および前記第2の組電池の正極側の総端子として設けられた第1の総端子と、
前記第1の組電池および前記第2の組電池の負極側の総端子として設けられた第2の総端子と、
前記第1の組電池および前記第2の組電池を収納するケース部材
とをさらに備え、
前記ケース部材は、前記第1の電池セルおよび前記第2の電池セルを前記第1の方向に拘束して直接支持する側面部を有
し、
前記第1の総端子および前記第2の総端子は、前記第2の方向の一方側から引き出される、電池パック。
【請求項5】
第1の方向に配列された複数の第1の電池セルを含む第1の組電池と、
前記第1の方向に配列された複数の第2の電池セルを含み、前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って前記第1の組電池と並ぶ第2の組電池とを備え、
前記複数の第1の電池セルおよび前記複数の第2の電池セルは電極端子を各々含み、
前記第1の組電池の前記第1の方向の途中部に位置する前記第1の電池セルの前記電極端子と、前記第2の電池セルの前記電極端子とに接合されるバスバー
と、
前記第1の組電池および前記第2の組電池の正極側の総端子として設けられた第1の総端子と、
前記第1の組電池および前記第2の組電池の負極側の総端子として設けられた第2の総端子とをさらに備え、
前記バスバーは、前記第1の組電池および前記第2の組電池の前記第1の方向における中央部近傍に設けら
れ、
前記第1の総端子および前記第2の総端子は、前記第2の方向の一方側から引き出される、電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、電池パックに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の組電池を電池セルの積層方向に直交する横断方向に並べる電池パックが従来から知られている。このような電池パックは、たとえば特開2016-027578号公報(特許文献1)に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
組電池の両極側の総端子として設けられるバスバーを電池セルの積層方向に直交する横断方向の一方側から引き出す場合に、バスバーが長くなりやすい。バスバーの長さが長くなることにより、バスバーに作用する振動および衝撃が増大し、他部品(たとえば電池セル、フレームなど)との絶縁距離が確保しにくくなる。結果として、電池パックの設計の自由度が低下し得る。
【0005】
複数の組電池を電池セルの積層方向に直交する横断方向に並べる電池パックにおいて、横断方向におけるバスバーの長さを短くするという観点から、従来の電池パックには、なお改善の余地がある。
【0006】
本技術の目的は、横断方向におけるバスバーの長さを短くすることが可能な電池パックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本技術に係る電池パックは、第1の方向に配列された複数の第1の電池セルを含む第1の組電池と、第1の方向に配列された複数の第2の電池セルを含み、第1の方向に直交する第2の方向に沿って第1の組電池と並ぶ第2の組電池とを備える。複数の第1の電池セルおよび複数の第2の電池セルは電極端子を各々含む。電池パックは、第1の組電池の第1の方向の途中部に位置する第1の電池セルの電極端子と、第2の電池セルの電極端子とに接合されるバスバーをさらに備える。
【発明の効果】
【0008】
本技術によれば、複数の組電池が並ぶ方向におけるバスバーの長さを短くすることができる。バスバーの長さを短くすることにより、バスバーに作用する振動および衝撃を緩和することができる。また、バスバーの長さを短くすることにより、他部品(たとえば電池セル、フレームなど)との絶縁距離が確保しやすくなる。結果として、電池パックの設計の自由度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】組電池に含まれる電池セルを示す斜視図である。
【
図3】電池パックのケース部材(蓋部分を除く)を示す斜視図である。
【
図4】組電池に含まれるバスバーの配置を示す図である。
【
図5】参考例に係るバスバーの配置を示す図(その1)である。
【
図6】参考例に係るバスバーの配置を示す図(その2)である。
【
図7】実施の形態に係るバスバーの配置を示す図(その1)である。
【
図8】実施の形態に係るバスバーの配置を示す図(その2)である。
【
図9】実施の形態に係るバスバーの配置を示す図(その3)である。
【
図10】実施の形態に係るバスバーの配置を示す図(その4)である。
【
図11】実施の形態に係るバスバーの配置を示す図(その5)である。
【
図12】実施の形態に係るバスバーの配置を示す図(その6)である。
【
図13】実施の形態に係るバスバーの配置を示す図(その7)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本技術の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
【0011】
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本技術の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本技術にとって必ずしも必須のものではない。また、本技術は、本実施の形態において言及する作用効果を必ずしもすべて奏するものに限定されない。
【0012】
なお、本明細書において、「備える(comprise)」および「含む(include)」、「有する(have)」の記載は、オープンエンド形式である。すなわち、ある構成を含む場合に、当該構成以外の他の構成を含んでもよいし、含まなくてもよい。
【0013】
また、本明細書において幾何学的な文言および位置・方向関係を表す文言、たとえば「平行」、「直交」、「斜め45°」、「同軸」、「沿って」などの文言が用いられる場合、それらの文言は、製造誤差ないし若干の変動を許容する。本明細書において「上側」、「下側」などの相対的な位置関係を表す文言が用いられる場合、それらの文言は、1つの状態における相対的な位置関係を示すものとして用いられるものであり、各機構の設置方向(たとえば機構全体を上下反転させる等)により、相対的な位置関係は反転ないし任意の角度に回動し得る。
【0014】
本明細書において、「電池」は、リチウムイオン電池に限定されず、ニッケル水素電池およびナトリウムイオン電池などの他の電池を含み得る。
【0015】
本明細書において、「電池セル」は必ずしも角型のものに限定されず、円筒型、パウチ型、ブレード型など、他の形状のセルも含み得る。「電池セル」は、ハイブリッド車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)、プラグインハイブリッド車(PHEV:Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、および電気自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)などに搭載可能である。ただし、「電池セル」の用途は、車載用に限定されるものではない。
【0016】
図1は、組電池1の斜視図である。
図1に示すように、組電池1は、電池セル100と、セパレータ部材200とを含む。
【0017】
電池セル100は、角形の電池セルであって、Y軸方向(第1の方向)に沿って複数設けられる。セパレータ部材200は、複数の電池セル100の間に設けられる。セパレータ部材200は、隣接する電池セル100の意図しない電気的導通を防止する。セパレータ部材200は、隣接する電池セル100の電気的絶縁性を確保する。
【0018】
図2は、電池セル100を示す斜視図である。
図2に示すように、電池セル100は、角形形状を有する。電池セル100は、電極端子110と、筐体120と、ガス排出弁130とを有する。
【0019】
電極端子110は、筐体120上に形成されている。電極端子110は、Y軸方向(第1の方向)に直交するX軸方向(第2の方向)に沿って並ぶ正極端子111および負極端子112を有する。正極端子111および負極端子112は、X軸方向において、互いに離れて設けられている。
【0020】
筐体120は、直方体形状を有し、電池セル100の外観をなしている。筐体120は、図示しない電極体および電解液を収容するケース本体120Aと、ケース本体120Aの開口を封止する封口板120Bとを含む。封口板120Bは、溶接によりケース本体120Aに接合される。
【0021】
筐体120は、上面121と、下面122と、第1側面123と、第2側面124と、2つの第3側面125とを有する。
【0022】
上面121は、Y軸方向およびX軸方向に直交するZ軸方向(第3の方向)に直交する平面である。上面121には、電極端子110が配置されている。下面122は、Z軸方向に沿って上面121に対向している。
【0023】
第1側面123および第2側面124の各側面は、Y軸方向に直交する平面からなる。第1側面123および第2側面124の各側面は、筐体120が有する複数の側面のうちで最も大きい面積を有する。第1側面123および第2側面124の各側面は、Y軸方向に見て、矩形形状を有する。第1側面123および第2側面124の各側面は、Y軸方向に見て、X軸方向が長手方向となり、Z軸方向が短手方向となる矩形形状を有する。
【0024】
複数の電池セル100は、基本的には、Y軸方向に隣り合う電池セル100,100の間において、第1側面123どうし、第2側面124どうしが向かい合わせとなるように積層されている(例外については後述する。)。このように積層された部分では、複数の電池セル100が積層されるY軸方向において、正極端子111と負極端子112とが、交互に並んでいる。
【0025】
ガス排出弁130は、上面121に設けられている。ガス排出弁130は、電池セル100の温度が上昇し(熱暴走)、筐体120の内部で発生したガスにより筐体120の内圧が所定値以上となった場合に、そのガスを筐体120の外部に排出する。
【0026】
図3は、電池セル100を収納するケース部材300を示す斜視図である。
図3においては、図示の便宜上、ケース部材300の蓋部分を示していない。
【0027】
図3に示すように、ケース部材300は、電池セル100を収納する内部空間を規定する。ケース部材300の内部空間には、Y軸方向に積層された複数の電池セル100の積層体(組電池1)が収納される。
図3の例において、組電池1は、X軸方向に三列並ぶように設けられるが、本技術に係る電池パックにおいて、組電池1の列数は特に限定されるものではない。
【0028】
ケース部材300の側面部は、電池セル100の積層体をY軸方向に拘束して直接支持する(Cell-to-Pack構造)。
図3中のα部において、電池セル100の積層体がケース部材300に当接する。ただし、ケース部材300は、電池セル100の積層体を直接支持するものに限定されず、複数の電池セル100が拘束部材により拘束された構造を有する電池モジュールをケース部材300に収納してもよい(Cell-Module-Pack構造)。
【0029】
図4は、バスバー500,600の配置を示す図である。バスバー500は、複数の電池セル100の電極端子110どうしを接続する。本実施の形態に係る組電池1においては、隣接する電池セル100の正極端子111と負極端子112とがバスバー500により電気的に接続され、複数の電池セル100が電気的に直列接続される。あるいは、図示しないが、複数の電池セル100が並列接続されてなる組が複数直列接続されて組電池1を形成してもよい。
【0030】
図4の例において、バスバー600は、Y軸方向の両端部に位置する2つの電池セル100の電極端子110に接続される。バスバー600は、組電池1の外部(他の組電池1を含む。)と電気的に接続される端子である。
【0031】
図5,
図6は、参考例に係る電池パックにおけるバスバー500,600の配置を示す図である。
図5,
図6に示す例では、X軸方向に三列に並ぶ3つの組電池1A,1B,1Cが設けられる。
【0032】
各々の組電池1A,1B,1C内において、隣接する電池セル100の正極端子111と負極端子112とがバスバー500により接続される。バスバー600は、組電池1A,1B,1C間を跨いで、互いに異なる組電池における電極端子110どうしを接続する。
【0033】
総端子バスバー600A,600Bは、組電池1A,1B,1Cの両極側の総端子として設けられる。総端子バスバー600A,600BをX軸方向(横断方向)の一方側から引き出そうとした場合、
図5,
図6に示すように、一方の総端子(総端子バスバー600B)が長くなる。また、
図6の例においては、総端子バスバー600Bに加えて、組電池1Aと組電池1Bとを接続するバスバー600も長く形成されている。
【0034】
総端子バスバー600Bおよびバスバー600の長さが長くなることは、電池パックの製造コストの増大要因となる。加えて、バスバー600に作用する振動および衝撃が増大し、他部品(たとえば電池セル100、フレームなど)との絶縁距離が確保しにくくなり、電池パックの設計の自由度が低下し得る。
【0035】
図7は、本実施の形態に係る電池パックにおけるバスバー500,600の配置を示す図である。
【0036】
図7の例において、電池パックは、組電池1A(第1の組電池)、組電池1B(第2の組電池)、および組電池1C(第3の組電池)を含む。3つの組電池1A,1B,1Cは、X軸方向に三列に並ぶように配置される。組電池1A,1B,1Cは、Y軸方向(第1の方向)に配列された複数の(図示された例では23個だがこれに限定されない。)電池セル100を各々含む。
図7に示す組電池1A,1B,1Cに各々含まれる複数(23個)の電池セル100は、Y軸方向に拘束されている。
【0037】
組電池1Aと組電池1Bとを接続する2つのバスバー600は、組電池1AのY軸方向の途中部に位置する電池セル100(第1の電池セル)の電極端子110と、組電池1BのY軸方向の途中部に位置する電池セル100(第2の電池セル)の電極端子110とに接合される。より具体的には、組電池1Aと組電池1Bとを接続するバスバー600は、組電池1A,1BのY軸方向における中央部近傍に設けられている。ここでいう「中央部近傍」は、組電池をY軸方向に3つのブロックに分割したときに中央に位置するブロックの範囲を意味する。
【0038】
図7に示す例においては、組電池1AのY軸方向の途中部に位置する電池セル100の電極端子110と、組電池1BのY軸方向の途中部に位置する電池セル100の電極端子110とを接続することにより、総端子バスバー600A,600Bを両方とも組電池1Aに設けることができる。この結果、バスバー600および総端子バスバー600A,600BのX軸方向における長さを短くすることができ、バスバー600および総端子バスバー600A,600Bに作用する振動および衝撃を緩和することができる。加えて、他部品との絶縁距離が確保しやすくなり、電池パックの設計の自由度が向上する。
【0039】
次に、
図8~
図13を参照して、バスバー500,600の配置の変形例について説明する。
【0040】
図8の例では、組電池1A,1Cの両端部と組電池1Bの両端部とが、互いにY軸方向に離れた位置に配置されている。組電池1A,1B,1Cの上記配置により生じた空きスペースには、反力吸収部材などが設けられる。組電池1Aと組電池1Bとを接続する2つのバスバー600は、組電池1AのY軸方向の途中部に位置する電池セル100の電極端子110と、組電池1BのY軸方向の途中部に位置する電池セル100の電極端子110とに接合される。
【0041】
図9の例では、組電池1A,1Cの間に、Y軸方向に分割された2つの組電池1B,1Dが配置されている。組電池1A,1Cの端部と組電池1Dの両端部とは、Y軸方向に離れた位置に配置されている。組電池1A,1B,1C,1Dの上記配置により生じた空きスペースには、反力吸収部材などが設けられる。組電池1Aと組電池1B,1Dとを接続する2つのバスバー600は、組電池1AのY軸方向の途中部に位置する電池セル100の電極端子110と、組電池1B,1Dの端部に位置する電池セル100の電極端子110とに接合される。
【0042】
図10の例では、Y軸方向の中央部近傍において組電池1A,1B,1Cの電池セル100の配列を変更(
図7の例に対して正負が反転)している。組電池1Aと組電池1Bとを接続する2つのバスバー600は、組電池1AのY軸方向の途中部に位置する電池セル100の電極端子110と、組電池1BのY軸方向の途中部に位置する電池セル100の電極端子110とに接合される。
【0043】
図11の例では、Y軸方向の端部近傍において組電池1A,1B,1Cの電池セル100の配列を変更(
図7の例に対して正負が反転)している。この部分には、通常のバスバー500とは異なる形状を有するバスバー500Aが設けられている。組電池1Aと組電池1Bとを接続する2つのバスバー600は、組電池1AのY軸方向の途中部に位置する電池セル100の電極端子110と、組電池1BのY軸方向の途中部に位置する電池セル100の電極端子110とに接合される。
【0044】
図12,
図13の例は、組電池1A,1B,1Cの電池セル100の配列は
図7の例と同じであるが、組電池1A,1B,1Cを相互に接続するバスバー600の配置を変更したものである。
図12,
図13に示すように、組電池1A,1B,1Cの途中部に設けるバスバー600の個数および配置は適宜変更可能である。
【0045】
また、組電池1は、
図7~
図13に示す三列配置に限定されず、二列配置または四列配置もしくはそれ以上の列数の配置を有するものであってもよい。
【0046】
以上、本技術の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本技術の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0047】
1,1A,1B,1C,1D 組電池、100 電池セル、110 電極端子、111 正極端子、112 負極端子、120 筐体、120A ケース本体、120B 封口板、121 上面、122 下面、123 第1側面、124 第2側面、125 第3側面、130 ガス排出弁、200 セパレータ部材、300 ケース部材、500,500A,600 バスバー、600A,600B 総端子バスバー。