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特許7593975ビーム形成された無線周波数(RF)信号の処理方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】ビーム形成された無線周波数(RF)信号の処理方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 17/309 20150101AFI20241126BHJP
   H04B 17/391 20150101ALI20241126BHJP
   H04B 7/08 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
H04B17/309
H04B17/391
H04B7/08 802
【請求項の数】 16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022161371
(22)【出願日】2022-10-06
(62)【分割の表示】P 2018231739の分割
【原出願日】2018-12-11
(65)【公開番号】P2022186752
(43)【公開日】2022-12-15
【審査請求日】2022-10-26
(31)【優先権主張番号】62/597,780
(32)【優先日】2017-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/189,542
(32)【優先日】2018-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502151820
【氏名又は名称】ヴァイアヴィ・ソリューションズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Viavi Solutions Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100169823
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 雄郎
(72)【発明者】
【氏名】エドワルド インズンザ
(72)【発明者】
【氏名】ウン ソヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョンミン
(72)【発明者】
【氏名】アン ビョンクク
(72)【発明者】
【氏名】キム ジノク
(72)【発明者】
【氏名】ジョー チョウ
(72)【発明者】
【氏名】エン ウェイ コー
【審査官】鴨川 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-130772(JP,A)
【文献】国際公開第2017/204933(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/013351(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/195494(WO,A1)
【文献】特開2010-212804(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 17/309
H04B 17/391
H04B 7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置によって、セル識別値を決定するステップと、
前記装置によって、前記セル識別値を決定した後に、ビーム・プロファイルを決定するステップと、
前記装置によって、前記ビーム・プロファイルを信号処理して、他のビームに対して相対的に高い電力または相対的に高い信号対雑音比を有するビームを識別するステップと
を含み、
前記ビーム・プロファイルを信号処理したことに基づいて、ネットワークレベルのメッセージを復号化するステップをさらに含む方法。
【請求項2】
前記セル識別値が、周波数変換信号に関連するセルの識別値である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記セル識別値を、無線データを信号処理することによって決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
一組の同期信号を無線データから取得した後に、前記セル識別値を決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ビーム・プロファイルを信号処理したことに基づいて、周波数変換信号のビーム品質を示す信号品質性能スコアを決定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ビーム・プロファイルを信号処理したことに基づいて、無線信号を送信している他の装置の位置を測定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
1つ以上のメモリと、前記1つ以上のメモリに通信結合された1つ以上のプロセッサとを具えた装置であって、
前記1つ以上のプロセッサが:
セル識別値を決定し、
前記セル識別値を決定した後に、ビーム・プロファイルを決定し、
前記ビーム・プロファイルを信号処理して、他のビームに対して相対的に高い電力または相対的に高い信号対雑音比を有するビームを識別する
ように構成され
前記1つ以上のプロセッサが、前記ビーム・プロファイルを信号処理したことに基づいて、ネットワークレベルのメッセージを復号化するようにさらに構成されている装置。
【請求項8】
前記セル識別値が、周波数変換信号に関連するセルの識別値である、請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記セル識別値が、無線データを信号処理することによって決定される、請求項に記載の装置。
【請求項10】
一組の同期信号が無線データから取得された後に、前記セル識別値が決定される、請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記1つ以上のプロセッサが、前記ビーム・プロファイルを信号処理したことに基づいて、周波数変換信号のビーム品質を示す信号品質性能スコアを決定するようにさらに構成されている、請求項に記載の装置。
【請求項12】
前記1つ以上のプロセッサが、前記ビーム・プロファイルを信号処理したことに基づいて、無線信号を送信している他の装置の位置を測定するようにさらに構成されている、請求項に記載の装置。
【請求項13】
命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、該命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、該1つ以上のプロセッサに、
セル識別値を決定させ、
前記セル識別値を決定した後に、ビーム・プロファイルを決定させ、
前記ビーム・プロファイルを信号処理して、他のビームに対して相対的に高い電力または相対的に高い信号対雑音比を有するビームを識別させ、前記ビーム・プロファイルを信号処理したことに基づいて、ネットワークレベルのメッセージを復号化させ
非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項14】
前記セル識別値が、周波数変換信号に関連するセルの識別値である、請求項1に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記命令が、前記1つ以上のプロセッサに、前記セル識別値を、無線データを信号処理することによって決定させる、請求項1に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記命令が、前記1つ以上のプロセッサに、一組の同期信号を無線データから取得した後に前記セル識別値を決定させる、請求項1に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
基地局は、ビーム形成された無線周波数(RF:radio frequency)信号を送信するこ
とができる。ビーム形成は、指向性の信号送信及び/または受信に用いられる信号処理技
術を含むことができる。例えば、ビーム形成は、特定角度においてRF信号に建設的干渉
が生じるように、アンテナアレイの素子を組み合わせることによって実現することができ
る。ビーム形成は、RF信号の送信端及び受信端において共に用いることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
可能な実現によれば、方法が:装置によって、ビーム形成された無線信号を基地局から
受信するステップと;この装置によって、ビーム形成された無線信号を受信した後に、ビ
ーム形成された無線信号の周波数変換を実行して周波数変換信号を形成するステップと;
この装置によって、周波数変換を実行した後に、周波数変換信号を解析すること、周波数
変換信号に関連するチャネルを走査すること、または周波数変換信号に関連するマップを
生成すること、のうちの少なくとも1つに関係する処理を実行するステップと;この装置
によって、この処理を実行した後に、周波数変換信号を解析すること、上記チャネルを走
査すること、または上記マップを生成すること、のうちの少なくとも1つに関係する出力
を生成するステップとを含むことができる。
【0003】
一部の可能な実現によれば、装置が、1つ以上のメモリと;これら1つ以上のメモリに
通信結合された1つ以上のプロセッサとを具え、このプロセッサは:ビーム形成された無
線信号を基地局から受信し;ビーム形成された無線信号を受信した後に、ビーム形成され
た無線信号の周波数変換を実行して周波数変換信号を形成し;周波数変換を実行した後に
、周波数変換信号の一次(プライマリ)同期を決定し;一次同期を決定した後に、周波数
変換信号に関連するセルのセル識別子を決定し;セル識別子を決定した後に、周波数変換
信号を解析することに関係する周波数変換信号の第1処理を実行し;周波数変換信号に関
連するチャネルを走査することに関係する周波数変換信号の第2処理を実行し;第2処理
を実行した後に、周波数変換信号に関連するマップを生成することに関係する第3処理を
実行し;第1処理を実行した後に第1処理に関係する出力を生成し、第2処理を実行した
後に第2処理に関係する出力を生成し、または第3処理を実行した後に第3処理に関係す
る出力を生成するように構成することができる。
【0004】
一部の可能な実現によれば、非一時的なコンピュータ可読媒体が命令を記憶することが
でき、これらの命令は:1つ以上のプロセッサによって実行されると、これら1つ以上の
プロセッサに:ビーム形成された無線信号を基地局から受信させ;ビーム形成された無線
信号を受信した後に、ビーム形成された無線信号の周波数変換を実行させて周波数変換信
号を形成させ;周波数変換を実行した後に、周波数変換信号の一次同期を決定させ;一次
同期を決定した後に、周波数変換信号に関連するセルのセル識別子を決定させ;セル識別
子を決定した後に、周波数変換信号を解析すること、周波数変換信号に関連するチャネル
を走査すること、または周波数変換信号に関連するマップを生成すること、のうちの少な
くとも1つに関係する処理を実行させ;この処理を実行した後に、周波数変換信号を解析
すること、上記チャネルを走査すること、または上記マップを生成すること、のうちの少
なくとも1つに関係する出力を生成させるための1つ以上の命令を含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1A~1Eは、本明細書中に記載する実現の例を示す図である。
図2】ビーム形成された無線信号を処理するプロセスの例のフローチャートである。
図3】本明細書中に記載する実現の例を示す図である。
図4】本明細書中に記載するシステム及び/または方法を実現することができる環境の例を示す図である。
図5図2の1つ以上の装置の構成要素の例を示す図である。
図6】ビーム形成された無線信号を処理するプロセスの例のフローチャートである。
図7】ビーム形成された無線信号を処理するプロセスの例のフローチャートである。
図8】ビーム形成された無線信号を処理するプロセスの例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の実現の例の詳細な説明は、添付した図面を参照する。異なる図面中の同じ参照番
号は、同じ要素または同様な要素を識別することができる。
【0007】
基地局は、種々のビーム形成された無線信号(例えば、ビーム形成された無線周波数(
RF)信号)を送信することができる。ネットワーク技術者は、種々のビーム形成された
無線信号を解析したいことがある。例えば、ネットワーク技術者は、種々のビーム形成さ
れた無線信号の解析を実行したいこと、種々のビーム形成された無線信号に関連する妨害
を測定したいこと、種々のビーム形成された無線信号に関連する計量の分析を実行したい
こと、等がある。
【0008】
本明細書中に記載する一部の実現は、ビーム形成された無線信号を処理することができ
る信号解析器を提供する。例えば、この信号解析器はハンドヘルド(手持ち型)及び/ま
たは携帯装置とすることができ、こうした装置は、ビーム形成された無線信号を処理して
、ビーム形成された無線信号の解析を実行し、ビーム形成された無線信号に関連するチャ
ネルを走査し、及び/またはビーム形成された無線信号に関連するマップを生成すること
ができる。このことは、リアルタイムまたは準リアルタイムでの、以前には可能でなかっ
た方法での、ビーム形成された無線信号に関連するトラブルシューティング(故障解明)
、ビーム形成された無線信号に関連する計量の測定、等を促進する。それに加えて、こう
した信号解析器の使用は、ネットワークのネットワーク性能の改善を促進することができ
、これによりネットワーク経由の通信を改善することができる。さらに、こうした信号解
析器の使用は、ビーム形成された無線信号に関連する問題の解決を促進し、これにより、
さもなければ問題を含むビーム形成された無線信号を使用しようとする装置(例えば、ユ
ーザ装置)が消費する処理リソースを節約することができる。
【0009】
図1A~1Eは、本明細書中に記載する実現100の例を示す図である。図1Aに示す
ように、実現100は基地局及び信号解析器を含む。例えば、信号解析器(例えば、ビー
ムスキャナ、無線周波数(RF)プロファイラ(性能解析装置)、キャリア(搬送波)ス
キャナ、ビームアナライザ、等)はハンドヘルド及び/または携帯装置を含むことができ
、こうした装置は、基地局からのビーム形成された無線信号を処理して、ビーム形成され
た無線信号の種々の解析を実行すること、及び/またはこれら種々の解析に関係する種々
の出力を生成することができる。実現100は、単一のビーム形成された無線信号に関連
して説明することができるが、現実には、信号解析器は、何十もの、何百もの、あるいは
それ以上のビーム形成された無線信号について、リアルタイムまたは準リアルタイムで解
析を実行すること、及び/または出力を生成することができる。
【0010】
参照番号110で示すように、基地局はビーム形成された無線信号を送信することがで
き、信号解析器はこの信号を受信することができる。例えば、装置(例えば、ユーザ装置
及び/または信号解析器)が基地局に接続されたことに基づいて、スケジュールに応じて
、信号解析器(または他の装置)がビーム形成された無線信号を送信することを基地局に
要求することに基づいて、等により、基地局はビーム形成された無線信号を送信すること
ができ、信号解析器はこの信号を受信することができる。
【0011】
一部の実現では、信号解析器が、この信号解析器に関連するアンテナを用いて、ビーム
形成された無線信号を受信することができる。例えば、信号解析器は、無指向性アンテナ
を用いて、ビーム形成された無線信号を受信することができる。
【0012】
参照番号120で示すように、信号解析器は、ビーム形成された無線信号の周波数変換
を実行することができる。例えば、信号解析器は、ビーム形成された無線信号を受信した
後に、信号解析器に関連する入力構成要素を介して入力を受信したことに基づいて、ダウ
ンコンバージョンを実行して周波数変換信号を形成して、ビーム形成された無線信号を受
信した後の特定時刻に周波数変換を実行すること、等ができる。
【0013】
一部の実現では、信号解析器が、ビーム形成された無線信号の、第1周波数領域から第
2周波数領域への周波数変換を実行することができる(例えば、ここでは第2周波数領域
は、第1周波数領域に比べてより低周波数の領域である)。一部の実現では、ビーム形成
された無線信号を周波数変換する際に、信号解析器は、ビーム形成された無線信号の位相
及び/または振幅を維持しつつ、ビーム形成された無線信号を復調すること、ビーム形成
された無線信号の周波数を変化させること、等ができる。一部の実現では、信号解析器が
、当該信号解析器に関連する周波数変換器を用いて、ビーム形成された無線信号を周波数
変換することができる。例えば、この周波数変換器は、ビーム形成された無線信号を周波
数変換するように構成された1つ以上の構成要素を含むことができる。
【0014】
一部の実現では、信号解析器が、ビーム形成された無線信号の周波数変換ではなくアッ
プコンバージョンを実行することができる。例えば、ビーム形成された無線信号の周波数
が、信号解析器による処理に必要な周波数よりも低い際に、信号解析器はアップコンバー
ジョンを実行して、アップコンバートされた信号を形成することができる。
【0015】
一部の実現では、信号解析器が、周波数変換信号のアナログ-デジタル変換を実行する
ことができる。例えば、信号解析器は、周波数変換を実行した後に、周波数変換信号のア
ナログ-デジタル変換を実行するための入力を受信したことに基づいて、周波数変換後の
特定時刻に、周波数変換信号のアナログ信号からデジタル信号への変換を実行すること、
等ができる。一部の実現では、信号解析器がアナログ-デジタル変換を実行して、本明細
書中の他所に記載する方法での周波数変換信号の処理を促進することができる。
【0016】
一部の実現では、信号解析器が、周波数変換信号のスペクトル分析を実行することがで
きる。例えば、信号解析器は、ビーム形成された無線信号の周波数変換を実行した後に、
周波数変換信号のスペクトル分析(例えば、時間スペクトル分析及び/または周波数スペ
クトル分析)を実行して、例えば特定のビーム形成された無線信号(例えば、短時間のオ
ン/オフ切り換え周期を有することができる)の存在を検出することができる。一部の実
現では、このスペクトル分析を実行する際に、信号解析器は、周波数変換信号の周波数、
周波数変換信号の電力(例えば、デシベル(dB)単位)、周波数変換信号のタイミング(
例えば、当該シンボル中で周波数変換信号を受信したシンボル)、等を測定することがで
きる。一部の実現では、本明細書中の他所に記載するように、信号解析器が、スペクトル
分析を実行した結果を用いて、他の分析に関連する報告、等を生成することができる
【0017】
一部の実現では、信号解析器が周波数変換信号の一次同期を決定することができる。例
えば、信号解析器は、周波数変換を実行した後に、スペクトル分析を実行した後に、(例
えば、信号解析器のユーザからの)信号解析器への入力に基づいて、周波数変換を実行し
た後の特定時刻に、一次同期を決定すること、等ができる。一部の実現では、一次同期が
一次同期信号(PSS:primary synchronization signal)に関連することができ、サブ
フレームレベルの装置(例えば、ユーザ装置、信号解析器、等)の同期を促進することが
できる。一部の実現では、信号解析器が、周波数変換信号に関連する直交周波数分割多重
(OFDM:orthogonal frequency division multiplexing)シンボルから一次同期を決
定することができる。一部の実現では、一次同期を決定することが、周波数変換信号のセ
ル識別子の決定、タイムスロットの決定、及び/またはフレーム同期の決定、等を促進す
ることができ、信号解析器はこれらの決定を用いて本明細書中に記載する種々の解析を実
行することができる。
【0018】
一部の実現では、信号解析器が、周波数変換信号に関連するセル識別子(例えば、物理
的セル識別子(PCI:physical cell identifier)、PSS及び/または二次(セカン
ダリ)同期信号(SSS:secondary synchronization signal)から決定されるセル識別
子、セルのグローバル・アイデンティティ(CGI:cell global identity:セルの世界
的識別子)、セルID(CID:cell identification)、等)を決定することができる
。例えば、信号解析器は、一次同期を決定した後に、信号解析器のユーザからの入力を受
信したことに基づいて、セル識別子を決定すること、等ができる。一部の実現では、本明
細書中の他所に記載するように、セル識別子は、セルに特有の分析及び/または出力の生
成を促進することができる。
【0019】
参照番号130で示すように、信号解析器は周波数変換信号に関連する処理を実行する
ことができる。例えば、本明細書中の他所により詳細に説明するように、信号解析器は、
ビーム形成された無線信号を周波数変換した後に、一次同期を決定した後に、セル識別子
を決定した後に、等において、周波数変換信号の信号処理を実行することができる。一部
の実現では、信号解析器が、周波数変換信号を解析することに関係する処理、周波数変換
信号に関連するチャネルを走査することに関係する処理、周波数変換信号に関連するマッ
プを生成することに関係する処理、等を実行することができる。
【0020】
一部の実現では、信号解析器が、信号解析器のユーザからの異なる入力に基づいて、異
なる種類の処理(例えば、本明細書中の他所に記載する解析、走査、及び生成)を実行す
ることができる(例えば、異なる入力が信号解析器に異なる種類の処理を実行させること
ができる)。それに加えて、あるいはその代わりに、信号解析器は、他の入力に基づいて
、例えばイシュー(問題)チケットを受信したことに基づいて、異なる種類の処理を実行
することができる。例えば、信号解析器は、基地局に関連するネットワーク・プロバイダ
に関連するイシューチケットシステムからイシューチケットを受信することができ、イシ
ューチケットは、(例えば、当該イシューチケットに含まれる情報、あるいは当該イシュ
ーチケットに関連するメタデータから識別される)当該イシューチケットに関連するイシ
ュー(問題)に基づいて、(例えば、当該イシューチケットに含まれる情報及び/または
当該イシューチケットに関連するメタデータから識別される)当該イシューチケットの種
類に基づく特定種類の処理をトリガすること、等ができる。
【0021】
それに加えて、あるいはその代わりに、信号解析器は異なる種類の処理を特定順序で実
行することができる。例えば、信号解析器は、上記走査を実行する前に上記解析を実行す
ることができ、そして上記走査を実行した後に上記生成を実行することができる。前の例
を続ければ、上記解析を実行した結果を上記走査に対する入力として用いることができ、
そして上記走査を実行した結果を上記生成への入力として用いることができる。
【0022】
それに加えて、あるいはその代わりに、信号解析器は初期処理(例えば、上記解析及び
/または上記走査)を実行することができ、そして初期処理の結果に基づいて、1つ以上
の他の処理(例えば、上記生成)を実行することができる。それに加えて、あるいはその
代わりに、信号解析器は、当該信号解析器のユーザに基づいて(例えば、信号解析器のメ
モリリソースに記憶されている情報、セキュリティ証明書(例えば、ユーザ名/パスワー
ドの組合せ、身分証明バッジによるセキュリティトークン、生体情報、等)、信号解析器
への入力、等に基づいて決まるように)異なる解析を実行することができる。例えば、異
なる技術者が、ビーム形成された無線信号及び/または基地局に関係する異なる問題を解
決することに関連することがあり、信号解析器は、当該信号解析器を使用する技術者に基
づく異なる種類の処理を実行することができる。一部の実現では、信号解析器が1つ以上
の処理を同時に実行することができる。例えば、信号解析器は、上記解析、上記走査、及
び/または上記生成を同時に実行することができる(ここでは、上記生成は、上記解析及
び/または上記走査を実行した結果に基づく)。
【0023】
一部の実現では、周波数変換信号を解析することに関係する処理を実行する際に、信号
解析器は、周波数変換信号のビームインデックス(例えば、基地局からの一組の信号内の
、この周波数変換信号に対するビームインデックス)、周波数変換信号のビーム電力(例
えば、受信信号強度表示(RSSI:received signal strength indicator)の意味での
デシベル(dB)単位のビーム電力、等)、周波数変換信号の信号対雑音比(SNR:sign
al-to-noise ratio)、等を測定することができる。例えば、信号解析器は、ビームイン
デックス、ビーム電力、SNR、等を、ビーム基準信号(BRS:beam reference signa
l)、二次同期信号(SSS:secondary synchronization signal)、等を用いて(例え
ば、BRS及び/またはSSSを処理することによって、BRS及び/またはSSSに含
まれる情報を処理することによって、等により)測定することができる。
【0024】
一部の実現では、信号解析器がチャネルを走査することに関係する処理を実行すること
ができる。例えば、信号解析器は、ビームインデックスを測定した後に、及び/またはビ
ームインデックスを測定することと共に、周波数変換信号を解析することに関係する処理
を実行した後に、等において、チャネルを走査することに関係する処理を実行することが
できる。
【0025】
一部の実現では、チャネルを走査することに関係する処理を実行する際に、信号解析器
は、周波数変換信号に関連する高レベルのメッセージを復号化することができる。例えば
、信号解析器は、周波数変換信号に関連するマスター情報ブロック(MIB:master inf
ormation block)を復号化することができる。一部の実現では、本明細書中の他所に記載
するように、信号解析器が高レベルのメッセージを復号化して、周波数変換信号について
のビームプロファイルを測定すること及び/または完成させることができる。一部の実現
では、信号解析器が、上記解析に関係する処理を実行した後に、及び/または上記解析に
関係する処理と共に、等において、高レベルのメッセージを復号化することができる。
【0026】
一部の実現では、上記走査に関係する処理を実行する際に、信号解析器は周波数変換信
号のビーム品質を測定することができる。例えば、信号解析器は、高レベルのメッセージ
を復号化した後に、上記解析に関係する処理を実行した後に、及び/または上記解析に関
係する処理と共に、MIBを復号化した結果に基づいて、等により、周波数変換信号のビ
ーム品質を測定することができる。一部の実現では、周波数変換信号のビーム品質を測定
する際に、信号解析器は、当該信号解析器に関連するアンテナに対するエラー(誤差)ベ
クトルの大きさ(EVM:error vector magnitude)の測定を実行すること、周波数変換
信号についてのコンステレーション・ダイアグラム(信号空間図)を決定すること、等が
できる。例えば、信号解析器は、ビーム形成された放送チャネルのEVM測定を実行する
ことができる。それに加えて、あるいはその代わりに、他の例として、信号解析器は、直
交振幅変調(QAM:quadratic amplitude modulation)のコンステレーション・ダイア
グラム、四位相偏移変調(QPSK:quadrature phase shift keying)のコンステレー
ション・ダイアグラム、等を決定することができる。
【0027】
一部の実現では、信号解析器が、マップを生成することに関係する処理を実行すること
ができる。例えば、信号解析器は、高レベルのメッセージを復号化した後に、ビーム品質
を測定した後に、チャネルを走査することに関係する処理を実行した後に、周波数変換信
号を解析することに関係する処理を実行した後に、等において、マップを生成することに
関係する処理を実行することができる。
【0028】
一部の実現では、マップを生成することに関係する処理を実行する際に、信号解析器は
、周波数変換信号についてのビーム・プロファイルを測定することができる。例えば、信
号解析器は、周波数変換信号についてのセル識別子、ビームインデックス、ビーム電力、
等を測定することができる。それに加えて、あるいはその代わりに、マップを生成するこ
とに関係する処理を実行する際に、信号解析器は、基地局の無線パターン、基地局のビー
ムパターン、等の推定を実行することができる。例えば、信号解析器は、周波数変換信号
についてのビーム・プロファイルを測定した後に、ビーム・プロファイルを測定すると共
に、ビーム・プロファイルを用いて、等により、無線パターン、ビームパターン、等の推
定を実行することができる。一部の実現では、推定を実行することが、周波数変換信号の
強度(例えば、周波数変換信号のRSSI)を測定すること、周波数変換信号の強度が閾
値を満足するか否かを判定すること、(例えば、信号解析器が記憶している、基地局の位
置を識別する情報に基づいて)周波数変換信号を受信した方向を測定すること、等を含む
ことができる。
【0029】
図1Bを参照すれば、参照番号140で示すように、信号解析器は上記の処理に関係す
る(例えば、信号処理に関係する)動作を実行することができる。例えば、信号解析器は
、処理を実行した後に、当該信号解析器のユーザからの入力に基づいて、スケジュールに
従って出力を生成すること、等ができる。一部の実現では、信号解析器が、出力を生成し
た後に、当該信号解析器に関連するディスプレイにより表示用の出力を提供すること、出
力を生成した後に、この出力を記憶すること、等ができる。一部の実現では、信号解析器
が、(例えば、異なる周波数変換信号のそれぞれのビーム品質に基づいて、異なる周波数
変換信号のそれぞれのビーム・プロファイルに基づいて、等により)異なる周波数変換信
号に関係するランクを決定することができ、そしてこうしたランク付けを識別する情報を
、当該信号解析器が生成する出力中に含めることができる。
【0030】
参照番号150で示すように、信号解析器は、スペクトル分析を実行することに関係す
る第1出力を生成することができる。例えば、信号解析器は、1つ以上の周波数変換無線
信号のヒートマップ(色表現図)を生成することができる(このヒートマップは、例えば
、スペクトル分析に関係する情報を含み、例えば、信号解析器が受信したビーム形成され
た無線信号を識別する情報、ビーム形成された無線信号の周波数、ビーム形成された無線
信号のビーム電力、等である)。図1Cを参照すれば、参照番号160で示すように、信
号解析器は、周波数変換信号を解析することに関係する第2出力を生成することができる
。例えば、信号解析器は、(例えば、種々の周波数変換信号についてのそれぞれのビーム
インデックスを識別する情報を含めることにより)種々の周波数変換信号を識別する情報
、種々の周波数変換信号についてのビーム電力(例えば、BRS受信電力(BRSRP:
BRS received power)、RSSI、等)、種々の周波数変換信号についてのSNR、等を
含む出力を生成することができる。
【0031】
図1Dを参照すれば、参照番号170で示すように、信号解析器は、周波数変換信号に
関連するチャネルを走査することに関係する第3出力を生成することができる。例えば、
信号解析器は、種々の周波数変換信号及び/またはチャネルについてのそれぞれのBRS
RPを識別する情報、種々の周波数変換信号及び/またはチャネルについてのそれぞれの
チャネル電力、等を含む出力を生成することができる。図1Eを参照すれば、参照番号1
80で示すように、信号解析器は第4出力を生成することができる。例えば、信号解析器
は、当該信号解析器に関連する位置のマップを生成することができる。前の例を続ければ
、信号解析器は、マップ上に、(例えば、信号解析器が記憶している情報、基地局から受
信した情報、等から定まる)基地局の位置を識別する情報(例えば、アイコン、ラベル、
等)、周波数変換信号のビーム・プロファイル、推定した基地局の無線パターン及び/ま
たはビームパターン、等を含めることができる。前の例をさらに続ければ、信号解析器の
ユーザが信号解析器を方々に移動させる間に、信号解析器は周波数変換信号の測定を(例
えば、スケジュールに従って周期的に、等で)実行することができ、信号解析器は、これ
らの測定に関係する情報を、マップ上に(リアルタイムまたは準リアルタイムで)含める
ことができる。
【0032】
一部の実現では、信号解析器が、周波数変換信号に関連する問題及び/またはこの問題
の原因であり得るものを特定することができる。例えば、信号解析器は、周波数変換信号
に関連するビーム電力、ビームのSNR、等、等が閾値を満足することに基づいて、問題
を識別することができる。前の例を続ければ、信号解析器は、この閾値を満足する不具合
が、イシューチケット中に識別されるネットワーク性能の問題の原因であるものと判定す
ることができる。
【0033】
それに加えて、あるいはその代わりに、他の例として、(例えば、信号解析器の位置を
識別する位置情報から判定されるように、信号解析器が基地局から閾値距離内にある際に
、)信号解析器は、無線パターン及び/またはビームパターンの推定値が、無線パターン
及び/またはビームパターンに期待される推定値と一致していないものと判定することが
できる。前の例を続ければ、信号解析器は、上記マップ上にプロットされた測定値に基づ
いて、周波数変換信号が特定位置において妨害を受けているものと判定することができ、
そして、上記マップ上に示される構造及び/または地形が、イシューチケット中に識別さ
れるネットワーク性能の問題の原因であり得るものと判定することができる。
【0034】
一部の実現では、信号解析器が、問題及び/またはその問題の原因であり得るものを識
別する情報を、当該信号解析器に関連するディスプレイによる表示用に出力することがで
きる。それに加えて、あるいはその代わりに、信号解析器は、他の装置(例えば、ユーザ
装置、サーバー装置、等)にメッセージを送信することによって、上記情報を出力するこ
とができる。それに加えて、あるいはその代わりに、信号解析器は、当該信号解析器に関
連するメモリリソースに情報を記憶することができる。
【0035】
一部の実現では、信号解析器が、周波数変換信号を処理したことに基づいて他の種類の
動作を実行することができる。例えば、信号解析器は、自動的に基地局を他の方法で動作
させることができる(例えば、基地局に、アンテナの向きを変えさせること、出力電力を
増加または減少させること、電源を投入または遮断させること、等ができる)。
【0036】
このようにして、信号解析器は、ビーム形成された信号を種々の方法で処理して、ビー
ム形成された無線信号に関連する問題のトラブルシューティングを促進すること、ビーム
形成された無線信号に関連する問題を検出すること、等ができる。このことは、ビーム形
成された無線信号に関連するネットワークのネットワーク性能の改善を促進し、これによ
り、このネットワークに関連する通信を改善することができる。それに加えて、このこと
は、ある位置に迅速及び/または容易に配備して、基地局の性能を分析し、これにより、
基地局の性能を分析すること及び/または基地局の性能を分析する効率を増加させること
に関連するコストを低減することができるツールを提供する。さらに、このことは、ビー
ム形成された無線信号に関連する問題を、以前には可能でなかった方法で迅速に識別する
ことができるツールを提供する。さらに、このことは、(例えば、基地局が送信するビー
ム形成された無線信号に関連する問題及び/または問題の原因であり得ることの識別、あ
る位置におけるセル品質及び/または受信可能範囲、等により、)基地局に関連するセル
のセル性能の最適化、及び/またはセルの計画設計の改善を促進する。さらに、このツー
ルは、ある位置への迅速及び/または容易な配備、及び/またはビーム形成された無線信
号の解析を促進することによって、セルの処理性能を維持することに関係するコストの低
減を促進することができる。
【0037】
以上に示すように、図1A~1Eは一例として提供するに過ぎない。他の例が可能であ
り、図1A~1Eに関して説明するものとは異なることができる。一部の実現は、BRS
、SSS、SNR、RSSI、等のような特定の概念に関連して説明しているが、これら
の実現は、同期信号及び物理的放送チャネル・ブロック(SSB:synchronization sign
al and physical broadcast channel block)、基準信号受信電力(RSRP:reference
signal reception power)、基準信号受信品質(RSRQ:reference signal receptio
n quality)、信号対妨害パルスノイズ比(SINR:signal-to-interference noise ra
tio)、等のような他の概念にも同等に適用される。
【0038】
図2は、ビーム形成された信号を処理するプロセス200の例のフローチャートである
。一部の実現では、図2の1つ以上の処理ブロックを信号解析器によって実行することが
できる。一部の実現では、図2の1つ以上の処理ブロックを、ユーザ装置及びサーバー装
置のような、信号解析器とは別個、あるいは信号解析器を含む他の装置または装置グルー
プ、例えばユーザ装置、及びサーバー装置によって実行することができる。
【0039】
図2に示すように、プロセス200は、無線データを記憶し、受信し、及び/または復
調するステップを含むことができる(ブロック205)。例えば、信号解析器は、無線デ
ータの周波数変換を実行する前に、あるいは実行すると共に、この無線データを記憶、検
索、及び/または復調することができる。
【0040】
図2にさらに示すように、プロセス200は、一組の同期信号を無線データから取得す
るステップを含むことができる(ブロック210)。例えば、信号解析器は、無線データ
を信号処理することによって、一組の同期信号(例えば、一次同期信号)を取得すること
ができる。一部の実現では、信号解析器が、無線データを記憶、検索、及び/または復調
した後に、ビーム形成された無線信号を周波数変換した後に、等において、一組の同期信
号を取得することができる。
【0041】
図2にさらに示すように、プロセス200は、セルの識別値を決定するステップを含む
ことができる(ブロック215)。例えば、信号解析器は、無線データを信号処理するこ
とによってセルの識別値を決定することができる。一部の実現では、セルの識別値が、P
CI、CGI、CID、等を含むことができる。一部の実現では、信号解析器が、一組の
同期信号を無線データから取得した後に、セルの識別値を決定することができる。
【0042】
図2に示すように、プロセス200はビーム・プロファイルを測定することを含むこと
ができる(ブロック220)。例えば、信号解析器は、無線データを信号処理して、ビー
ムインデックス、ビーム電力、及び/またはビームのSNRを測定することによってビー
ム・プロファイルを測定することができる。一部の実現では、信号解析器が、周波数変換
信号についてのセル識別値を決定した後に、ビーム・プロファイルを測定して、周波数変
換信号を解析するための周波数変換信号の処理を促進すること、等ができる。
【0043】
図2にさらに示すように、プロセス200は、ビーム・プロファイルを処理して、相対
的プライオリティの高いビームを識別するステップを含むことができる(ブロック225
)。例えば、信号解析器は、例えば種々のビームを電力、SNR、等によってランク付け
することによる、相対的な電力(例えば、相対的に高い電力)、SNR(例えば、相対的
に高いSNR)、等に基づいてビーム・プロファイルを処理して、相対的に高いビーム・
プロファイルを識別することができる。一部の実現では、信号解析器が、ビームインデッ
クス、ビーム電力、及び/またはビームのSNRを測定した後に、周波数変換信号を解析
することができる。
【0044】
図2にさらに示すように、プロセス200は、ネットワークレベルのメッセージを復号
化するステップを含むことができる(ブロック230)。例えば、信号解析器は、ビーム
・プロファイルを信号処理することによって、MIB(management information base:
管理情報ベース)、システム情報ブロック(SIB:system information block)、等の
ようなネットワークレベルのメッセージを復号化することができる。一部の実現では、信
号解析器が、ビーム・プロファイルを処理して相対的に高い優先度のビームを識別した後
に、ネットワークレベルのメッセージを復号化することができる。
【0045】
図2にさらに示すように、プロセス200は、信号品質性能スコアを決定するステップ
を含むことができる(ブロック235)。例えば、信号解析器は、無線データ及び/また
はビーム・プロファイルを信号処理することによって、周波数変換信号のビーム品質を示
す信号品質性能スコアを決定することができる。一部の実現では、信号解析器が、ネット
ワークレベルのメッセージを復号化した後に信号品質性能スコアを決定すること、等がで
きる。
【0046】
図2にさらに示すように、プロセス200は、地理的位置によって信号品質性能スコア
を決定するプロセスを含むことができる(ブロック240)。例えば、信号解析器は、無
線データ及び/またはビーム・プロファイルを信号処理することによって、周波数変換信
号についての地理的位置により信号品質性能スコアを決定することができる。一部の実施
形態では、信号解析器が、信号品質性能スコアを決定した後に、地理的位置により信号品
質性能スコアを決定すること、等ができる。
【0047】
図2に示すように、プロセス200は、無線的位置及び/またはビームパターンを測定
するステップを含むことができる(ブロック245)。例えば、信号解析器は、無線デー
タ及び/またはビーム・プロファイルを信号処理することによって、周波数変換信号につ
いての無線的位置(例えば、無線信号を送信している装置の位置)及び/またはビームパ
ターンを測定することができる。一部の実現では、信号解析器が、地理的位置により信号
品質性能スコアを決定した後に、無線的位置及び/またはビームパターンを測定すること
、等ができる。
【0048】
図2はプロセス200のブロックの例を示しているが、一部の実現では、プロセス20
0は、図2に示すものに追加したブロック、図2に示すものよりも少数のブロック、図2
に示すものとは異なるブロック、あるいは図2に示すものとは異なるように配置されたブ
ロックを含むことができる。それに加えて、あるいはその代わりに、プロセス200のブ
ロックのうちの2つ以上を並列的に実行することができる。
【0049】
図3は、本明細書中に記載する実現300の例を示す図である。図3は、本明細書中に
記載する信号解析器の構成要素の例を示す。
【0050】
図3に参照番号310で示すように、信号解析器は無指向性アンテナを含むことができ
、信号解析器はこの無指向性アンテナを用いて、ビーム形成された無線信号を受信するこ
とができる。参照番号320で示すように、信号解析器は周波数変換器を含むことができ
る。例えば、信号解析器は、周波数変換器を用いて、ビーム形成された無線信号を周波数
変換して周波数変換信号を形成することができる。一部の実現では、周波数変換器が発振
器を含むことができ、この発振器は、ビーム形成された無線信号を周波数変換することに
関連して用いられる。
【0051】
参照番号330で示すように、信号解析器はアナログ-デジタル変換器を含むことがで
きる。例えば、信号解析器は、アナログ-デジタル変換器を用いて、周波数変換信号をア
ナログ信号からデジタル信号に変換することができる。参照番号340で示すように、信
号解析器はフィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA:field programmable
gate array)を含むことができる。例えば、信号解析器は、FPGAを用いて。本明細
書中の他所に記載する方法と同じ方法または同様な方法で周波数変換信号を処理すること
ができる。参照番号350で示すように、信号解析器はメモリリソースを含むことができ
る。例えば、信号解析器は、本明細書中の他所に記載する処理を実行する前に、本明細書
中の他所に記載する処理を実行した後に、等において、メモリリソースを用いて周波数変
換信号に関連する情報を記憶することができる。
【0052】
参照番号360で示すように、信号解析器はマイクロプロセッサを含むことができる。
例えば、信号解析器はマイクロプロセッサを用いて、周波数変換信号を、本明細書中の他
所に記載する方法と同じ方法または同様な方法で処理することができる。参照番号370
で示すように、信号解析器は、グローバル・ポジショニングシステム(GPS:global p
ositioning system:全地球測位システム)構成要素を含むことができる。例えば、信号
解析器は、GPS構成要素(例えば、GPS受信機)を用いて、(例えば参照番号380
で示すGPSアンテナを介して)GPS信号を受信することができる。一部の実現では、
信号解析器がGPS信号を用いて、(例えば、信号解析器の位置を識別する情報を、当該
信号解析器が収集した周波数変換信号に関連する測定値と関係付けることによって)マッ
プを生成することができる。
【0053】
以上に示すように、図3は例として提供するに過ぎない。他の例が可能であり、図3
関して説明したものと異なることができる。
【0054】
図4は、本明細書中に記載するシステム及び/または方法を実現することができる環境
400の例を示す図である。図4に示すように、環境400は、信号解析器405、基地
局410、及びネットワーク415を含むことができる。環境400の装置どうしは、有
線接続、無線接続、あるいは有線接続と無線接続との組合せにより相互接続することがで
きる。
【0055】
本明細書中では、一部の実現を、例示目的で、ロングターム・エボリューション(LT
E:long term evolution)ネットワーク内で実行されるものとして説明する。一部の実
現は、第3世代(3G:third generation)ネットワーク、第4世代(4G:fourth gen
eration)ネットワーク、第5世代(5G:fifth generation)ネットワーク、等のよう
なLTEネットワークでないネットワーク内で実行することができる。ネットワーク41
5は、1つ以上の基地局410を含む無線アクセスネットワーク(RAN:radio access
network)を含むことができ、基地局410は、高度化ノードB(eNB)、次世代ノー
ドB(gNB)、等の形をとり、信号解析器405はこれらのノードを通して通信する。
【0056】
信号解析器405は、基地局410及び/またはネットワーク(例えば、ネットワーク
415)と通信して、例えばビーム形成された無線信号の処理を実行することができる1
つ以上の装置を含む。例えば、信号解析器405は、ビームスキャナ、チャネルアナライ
ザ(チャネル解析器)、ユーザ装置、または同様な種類の装置を含むことができる。一部
の実現では、本明細書中の他所に記載するように、信号解析器405は、ビーム形成され
た無線信号を基地局410から受信することができる。それに加えて、あるいはその代わ
りに、本明細書中の他所に記載するように、信号解析器405はビーム形成された無線信
号を処理することができる。一部の実現では、ユーザ装置は携帯電話(例えば、スマート
ホンまたは無線電話)、ラップトップ・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、ゲー
ム機器、ウェアラブル通信装置(例えば、スマートウォッチまたは一対のスマートグラス
)、あるいは同様な種類の装置を含むことができる。
【0057】
基地局410は、信号解析器405宛ての、及び/または信号解析器405から受信し
た、音声(オーディオ)、映像(ビデオ)、テキスト(文字列)のようなトラフィック、
及び/または他のトラフィックを転送することができる1つ以上の装置を含む。一部の実
現では、基地局410が、ネットワーク415に関連するeNB、gNB、等を含むこと
ができ、これらはネットワーク415からトラフィックを受信し、及び/またはネットワ
ーク415へトラフィックを送信する。基地局410は、空間波のインタフェースを介し
て信号解析器405にトラフィックを送信し、信号解析器405からトラフィックを受信
することができる。一部の実現では、基地局410が、マイクロセル、ピコセル、及び/
またはフェムトセルの基地局のような小型セルの基地局を含むことができる。
【0058】
ネットワーク415は、1つ以上の有線及び/または無線ネットワークを含む。例えば
、ネットワーク415は、セルラ・ネットワーク(例えば、ロングターム・エボリューシ
ョン(LTE)ネットワーク、符号分割多重アクセス(CDMA:code division multip
le access)ネットワーク、3Gネットワーク、4Gネットワーク、5Gネットワーク、
または他の種類のセルラ・ネットワーク)、公衆携帯電話網(PLMN:public land mo
bile network)、ローカルエリア・ネットワーク(LAN:local area network)、ワイ
ドエリア・ネットワーク(WAN:wide area network)、メトロポリタン・エリア・ネ
ットワーク(MAN:metropolitan area network)、電話網(例えば、公衆交換電話網
(PSTN:public switched telephone network))、プライベート(私的)ネットワ
ーク、アドホック・ネットワーク、イントラネット、インターネット、光ファイバー系ネ
ットワーク、クラウドコンピュータ・ネットワーク、等、及び/または、これらまたは他
の種類のネットワークの組合せを含むことができる。
【0059】
図4に示す装置及びネットワークの数及び配置は一例として提供するものである。実際
には、図4に示すものに追加した装置及び/またはネットワーク、図4に示すものよりも
少数の装置及び/またはネットワーク、図4に示すものとは異なる装置及び/またはネッ
トワーク、あるいは図4に示すものとは異なるように配置された装置及び/またはネット
ワークが存在し得る。さらに、図4に示す2つ以上の装置を単一の装置内に実現すること
ができ、あるいは、図4に示す単一の装置を複数の分散した装置として実現することがで
きる。それに加えて、あるいはその代わりに、環境400の一組の装置(例えば、1つ以
上の装置)が、環境400の他の組の装置によって実行されるものとして説明した1つ以
上の機能を実行することができる。
【0060】
図5は、装置500の構成要素の例を示す図である。装置500は信号解析器405及
び/または基地局410に相当する。一部の実現では、信号解析器405及び/または基
地局410が、1つ以上の装置500及び/または装置500の1つ以上の構成要素を含
むことができる。図5に示すように、装置500は、バス510、プロセッサ520、メ
モリ530、記憶構成要素540、入力構成要素550、出力構成要素560、及び通信
インタフェース570を含むことができる。
【0061】
バス510は、装置500の構成要素間の通信を可能にする構成要素を含む。プロセッ
サ520は、ハードウェア、ファームウェア、あるいはハードウェアとソフトウェアとの
組合せで実現される。プロセッサ520は、中央処理装置(CPU:central processing
unit)、グラフィック処理装置(GPU:graphics processing unit)、加速処理装置
(APU:accelerated processing unit)、マイクロプロセッサ、マイクロコントロー
ラ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP:digital signal processor)、フィールド・
プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC:applic
ation specific integrated circuit)、または他の種類の処理構成要素である。一部の
実現では、プロセッサ520が、ある機能を実行するようにプログラムすることができる
1つ以上のプロセッサを含む。メモリ350は、ランダムアクセスメモリ(RAM:rand
om access memory)、読出し専用メモリ(ROM:read only memory)、及び/または、
プロセッサ520が使用する情報及び/または命令を記憶する他の種類のダイナミックま
たはスタティック記憶デバイス(例えば、フラッシュメモリ、磁気メモリ、及び/または
光学メモリ)を含む。
【0062】
記憶構成要素540は、装置500の動作及び使用に関係する情報及び/またはソフト
ウェアを記憶する。例えば、記憶構成要素540は、ハードディスク(例えば、磁気ディ
スク、光ディスク、光磁気ディスク、及び/またはソリッドステート(固体素子)ディス
ク)、コンパクトディスク(CD:compact disc)、デジタル多用途ディスク(DVD:
digital versatile disc)、フロッピー(登録商標)ディスク、カートリッジ、磁気テー
プ、及び/または他の種類の非一時的なコンピュータ可読媒体を、対応するドライブ(駆
動装置)と共に含むことができる。
【0063】
入力構成要素550は、装置500が、例えばユーザ入力(例えば、タッチスクリーン
付きディスプレイ、キーボード、キーパッド、マウス、ボタン、スイッチ、及び/または
マイクロホン)を介して情報を受信することを可能にする構成要素を含む。それに加えて
、あるいはその代わりに、入力構成要素550は、情報を検出するセンサ(例えば、グロ
ーバル・ポジショニングシステム(GPS)構成要素、加速度計、ジャイロスコープ、及
び/またはアクチュエータ)を含むことができる。出力構成要素560は、装置500か
らの情報を提供する構成要素(例えば、ディスプレイ、スピーカ、及び/または1つ以上
の発光ダイオード(LED:light emitting diode))を含む。
【0064】
通信インタフェース570は、装置500が、例えば有線接続、無線接続、あるいは有
線接続と無線接続との組合せを介して他の装置と通信することを可能にするトランシーバ
型構成要素(例えば、トランシーバ及び/または別個の受信機と送信機)を含む。通信イ
ンタフェース570は、装置500が他の装置から情報を受信すること、及び/または他
の装置へ情報を送信することを可能にする。例えば、通信インタフェース570は、イー
サネット(登録商標)インタフェース、光インタフェース、同軸インタフェース、赤外線
インタフェース、無線周波数(RF)インタフェース、ユニバーサル・シリアルバス(U
SB:universal serial bus)インタフェース、Wi-Fiインタフェース、セルラ・ネ
ットワーク・インタフェース、等を含むことができる。
【0065】
装置500は、本明細書中に記載する1つ以上のプロセスを実行することができる。装
置500は、メモリ530及び/または記憶構成要素540のような非一時的コンピュー
タ可読媒体が記憶しているソフトウェア命令を実行するプロセッサ520に基づいて、こ
れらのプロセスを実行することができる。本明細書では、コンピュータ可読媒体を非一時
的メモリデバイスとして定義する。メモリデバイスは、単一の物理的記憶装置内のメモリ
空間、あるいは複数の物理的記憶装置にわたって分散したメモリ空間を含む。
【0066】
ソフトウェア命令は、他のコンピュータ可読媒体から、あるいは他の装置から通信イン
タフェース570を介してメモリ530及び/または記憶構成要素540に読み込むこと
ができる。実行されると、メモリ530及び/または記憶構成要素540に記憶されてい
るソフトウェア命令は、本明細書中に記載する1つ以上のプロセスをプロセッサ520に
実行させる。それに加えて、あるいはその代わりに、ハード配線回路をソフトウェア命令
の代わりに、あるいはソフトウェア命令と組み合わせて用いて、本明細書中に記載する1
つ以上のプロセスを実行することができる。従って、本明細書中に記載する実現は、ハー
ドウェア回路とソフトウェアとのいかなる特定の組合せにも限定されない。
【0067】
図5に示す構成要素の数及び配置は、一例として提供するに過ぎない。実際には、装置500は、図5に示すものに追加した構成要素、図5に示すものよりも少数の構成要素、図5に示すものとは異なる構成要素、あるいは図5に示すものとは異なるように配置された構成要素を含むことができる。それに加えて、あるいはその代わりに、装置500の一組の構成要素(例えば、1つ以上の構成要素)が、装置500の他の一組の構成要素が実行するものとして説明した1つ以上の機能を実行することができる。
【0068】
図6は、ビーム形成された無線信号を処理するプロセス600の例のフローチャートで
ある。一部の実現では、図6の1つ以上の処理ブロックを単一の解析器(例えば、信号解
析器405)によって実行することができる。一部の実現では、図6の1つ以上の処理ブ
ロックを、この信号解析器とは別個の、あるいはこの信号解析器を含む他の装置または装
置のグループ、例えば基地局(例えば、基地局410)によって実行することができる。
【0069】
図6に示すように、プロセス600は、ビーム形成された無線信号を基地局から受信す
るステップを含むことができる(ブロック610)。例えば、信号解析器(例えば、プロ
セッサ520、入力構成要素530、通信インタフェース570、等を用いる信号解析器
405)は、ビーム形成された無線信号を基地局から、本明細書中の他所に記載するのと
同じ方法または同様な方法で受信することができる。
【0070】
図6にさらに示すように、プロセス600は、ビーム形成された無線信号を受信した後
に、ビーム形成された無線信号の周波数変換を実行して周波数変換信号を形成するステッ
プを含むことができる(ブロック620)。例えば、信号解析器(例えば、プロセッサ5
20、等を用いる信号解析器405)は、ビーム形成された無線信号を受信した後に、ビ
ーム形成された無線信号の周波数変換を実行して、本明細書中の他所に記載するのと同じ
方法または同様な方法で周波数変換信号を形成することができる。
【0071】
図6にさらに示すように、プロセス600は、周波数変換を実行した後に:周波数変換
信号を解析すること、周波数変換信号に関連するチャネルを走査すること、または周波数
変換信号に関連するマップを生成すること、のうちの少なくとも1つを実行するステップ
を含むことができる(ブロック630)。例えば、信号解析器(例えば、プロセッサ52
0、等を用いる信号解析器405)は、周波数変換を実行した後に:周波数変換信号を解
析すること、周波数変換信号に関連するチャネルを走査すること、または周波数変換信号
に関連するマップを生成することを、本明細書中の他所に記載するのと同じ方法または同
様な方法で実行することができる。
【0072】
図6にさらに示すように、プロセス600は、上記の処理を実行した後に:周波数変換
信号を解析すること、上記チャネルを走査すること、または上記マップを生成すること、
のうちの少なくとも1つに関係する出力を生成するステップを含むことができる(ブロッ
ク640)。例えば、信号解析器(例えば、プロセッサ520、メモリ530、記憶構成
要素540、出力構成要素560、通信インタフェース570、等を用いる信号解析器4
05)は、上記の処理を実行した後に:周波数変換信号を解析すること、上記チャネルを
走査すること、または上記マップを生成すること、のうちの少なくとも1つに関係する出
力を、本明細書中の他所に記載するのと同じ方法または同様な方法で生成することができ
る。
【0073】
プロセス600は、追加的な実現、例えば以下に説明する、及び/または本明細書中の
他所に記載する1つ以上の他のプロセスに関連して説明するあらゆる単一の実現または実
現の任意の組合せを含むことができる。
【0074】
一部の実現では、信号解析器が、周波数変換を実行した後に、周波数変換信号の一次同
期を決定することができ、そして、周波数変換信号の一次同期を決定した後に、上記の処
理を実行することができる。一部の実現では、信号解析器が、周波数変換信号の一次同期
を決定した後に、周波数変換信号に関連するセルのセル識別子を決定することができ、そ
してセルのセル識別子を決定した後に、上記の処理を実行することができる。
【0075】
一部の実現では、信号解析器が:周波数変換信号のビームインデックス、周波数変換信
号のビーム電力、または周波数変換信号の信号対雑音比(SNR)、のうちの少なくとも
1つを測定することができ、そして:ビームインデックス、ビーム電力、またはSNRの
うちの少なくとも1つを測定した後に、周波数変換信号に関連する出力を生成することが
できる。一部の実現では、信号解析器が:ビームインデックス、ビーム電力、またはSN
Rのうちの少なくとも1つを測定した後に、周波数変換信号に関連する高レベルのメッセ
ージを復号化することができる。
【0076】
一部の実現では、信号解析器が、高レベルのメッセージを復号化した後に、周波数変換
信号のチャネル電力及びビーム品質を測定することができ、そして、チャネル電力及びビ
ーム品質を測定した後に、チャネルを走査することに関係する出力を生成することができ
る。一部の実現では、信号解析器が、周波数変換を実行した後に、周波数変換信号のビー
ム・プロファイルを測定することができ、ビーム・プロファイルを測定した後に、基地局
の無線パターンまたはビームパターンの推定を実行することができ、そして、ビーム・プ
ロファイルに基づいて、あるいは無線パターンまたはビームパターンの少なくとも一方に
基づいて、マップを生成することに関係する出力を生成することができる。
【0077】
図6はプロセス600のブロックの例を示すが、一部の実現では、プロセス600が、
図6に示すものに追加したブロック、図6に示すものよりも少数のブロック、図6に示す
ものとは異なるブロック、あるいは図6に示すものとは異なるように配置されたブロック
を含むことができる。それに加えて、あるいはその代わりに、プロセス600のブロック
のうちの2つ以上を並列的に実行することができる。
【0078】
図7は、ビーム形成された無線信号を処理するプロセス700の例のフローチャートで
ある。一部の実現では、図7の1つ以上の処理ブロックを単一の解析器(例えば、信号解
析器405)によって実行することができる。一部の実現では、図7の1つ以上の処理ブ
ロックを、信号解析器とは別個の、あるいは信号解析器を含む他の装置または装置のグル
ープ、例えば基地局(例えば、基地局410)によって実行することができる。
【0079】
図7に示すように、プロセス700は、ビーム形成された無線信号を基地局から受信す
るステップを含むことができる(ブロック710)。例えば、信号解析器(例えば、プロ
セッサ520、入力構成要素550、通信インタフェース570、等を用いる信号解析器
405)は、ビーム形成された無線信号を基地局から、本明細書中の他所に記載するのと
同じ方法または同様な方法で受信することができる。
【0080】
図7にさらに示すように、プロセス700は、ビーム形成された無線信号を受信した後
に、ビーム形成された無線信号の周波数変換を実行して周波数変換信号を形成するステッ
プを含むことができる(ブロック720)。例えば、信号解析器(例えば、プロセッサ5
20、等を用いる信号解析器405)は、ビーム形成された無線信号を受信した後に、ビ
ーム形成された無線信号の周波数変換を実行して、本明細書中の他所に記載するのと同じ
方法または同様な方法で周波数変換信号を形成することができる。
【0081】
図7にさらに示すように、プロセス700は、周波数変換を実行した後に、周波数変換
信号の一次同期を決定するステップを含むことができる(ブロック730)。例えば、信
号解析器(例えば、プロセッサ520を用いる信号解析器405)は、周波数変換を実行
した後に、周波数変換信号の一次同期を、本明細書中の他所に記載するのと同じ方法また
は同様な方法で決定することができる。
【0082】
図7にさらに示すように、プロセス700は、一次同期を決定した後に、周波数変換信
号に関連するセルのセル識別子を決定するステップを含むことができる(ブロック740
)。例えば、信号解析器(例えば、プロセッサ520、等を用いる信号解析器405)は
、一次同期を決定した後に、周波数変換信号に関連するセルのセル識別子を、本明細書中
に記載するのと同じ方法または同様な方法で決定することができる。
【0083】
図7にさらに示すように、プロセス700は、セル識別子を決定した後に、周波数変換
信号を解析することに関係する、周波数変換信号の第1処理を実行するステップを含むこ
とができる(ブロック750)。例えば、信号解析器(例えば、プロセッサ520、等を
用いる信号解析器405)は、セル識別子を決定した後に、周波数変換信号を解析するこ
とに関係する第1処理を、本明細書中の他所に記載するのと同じ方法または同様な方法で
実行することができる。
【0084】
図7にさらに示すように、プロセス700は、周波数変換信号に関連するチャネルを走
査することに関係する、周波数変換信号の第2処理を実行するステップを含むことができ
る(ブロック760)。例えば、信号解析器(例えば、プロセッサ520、等を用いる信
号解析器405)は、周波数変換信号に関連するチャネルを走査することに関係する周波
数変換信号の第2処理を、本明細書中の他所に記載するのと同じ方法または同様な方法で
実行することができる。
【0085】
図7にさらに示すように、プロセス700は、第2処理を実行した後に、周波数変換信
号に関連するマップを生成することに関係する第3処理を実行するステップを含むことが
できる(ブロック770)。例えば、信号解析器(例えば、プロセッサ520、等を用い
る信号解析器405)は、第2処理を実行した後に、周波数変換信号に関連するマップを
生成することに関係する第3処理を、本明細書中の他所に記載するのと同じ方法または同
様な方法で実行することができる。
【0086】
図7にさらに示すように、プロセス700は、第1処理を実行した後に第1処理に関係
する出力を生成し、第2処理を実行した後に第2処理に関係する出力を生成し、または第
3処理を実行した後に第3処理に関係する出力を生成するステップを含むことができる(
ブロック780)。例えば、信号解析器(例えば、プロセッサ520、メモリ530、記
憶構成要素540、出力構成要素560、通信インタフェース570、等を用いる信号解
析器405)は、第1処理を実行した後に第1処理に関係する出力を、第2処理を実行し
た後に第2処理に関係する出力を、または第3処理を実行した後に第3処理に関係する出
力を、本明細書中の他所に記載するのと同じ方法または同様な方法で生成することができ
る。
【0087】
プロセス700は、追加的な実現、例えば以下に説明する、及び/または本明細書中の
他所に記載する1つ以上の他のプロセスに関連して説明するあらゆる単一の実現または実
現の任意の組合せを含むことができる。
【0088】
一部の実現では、信号解析器が、ビーム形成された無線信号を、この装置に関連する無
指向性アンテナを介して受信することができる。一部の実現では、単一の解析器が、この
装置に関連する周波数変換器を用いて周波数変換を実行することができる。
【0089】
一部の実現では、信号解析器が第1処理、第2処理、または第3処理を、この装置に関
連するフィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)を用いて、あるいはこの
装置に関連するマイクロプロセッサを用いて実行することができる。一部の実現では、信
号解析器が:周波数変換信号に関連するビームインデックス、周波数変換信号のビーム電
力、または周波数変換信号の信号対雑音比(SNR)、のうちの少なくとも1つに基づい
て出力を生成することができる。
【0090】
一部の実現では、信号解析器が第2処理に関係する出力を、周波数変換信号のビーム品
質に基づいて生成することができる。一部の実現では、信号解析器が、第3処理に関係す
る出力を:周波数変換信号のビーム・プロファイル、推定した基地局の無線パターン、ま
たは推定した基地局のビームパターン、のうちの少なくとも1つに基づいて生成すること
ができる。
【0091】
図7はプロセス700のブロックの例を示すが、一部の実現では、図7に示すものに追
加したブロック、図7に示すものよりも少数のブロック、図7に示すものとは異なるブロ
ック、あるいは図7に示すものとは異なるように配置されたブロックを含むことができる
。それに加えて、あるいはその代わりに、プロセス700のブロックのうちの2つ以上を
並列的に実行することができる。
【0092】
図8は、ビーム形成された無線信号を処理するプロセス800の例のフローチャートで
ある。一部の実現では、図8の1つ以上のブロックを信号解析器(例えば、信号解析器4
05)によって実行することができる。一部の実現では、図8の1つ以上のブロックを、
信号解析器とは別個の、あるいは信号解析器を含む他の装置または装置のグループ、例え
ば基地局(例えば、基地局410)によって実行することができる。
【0093】
図8に示すように、プロセス800は、ビーム形成された無線信号を基地局から受信す
るステップを含むことができる(ブロック810)。例えば、信号解析器(例えば、プロ
セッサ520、入力構成要素550、通信インタフェース570、等を用いる信号解析器
405)は、ビーム形成された無線信号を基地局から、本明細書中の他所に記載するのと
同じ方法または同様な方法で受信することができる。
【0094】
図8にさらに示すように、プロセス800は、ビーム形成された無線信号を受信した後
に、ビーム形成された無線信号の周波数変換を実行して周波数変換信号を形成することが
できる(ブロック820)。例えば、信号解析器(例えば、プロセッサ520を用いる信
号解析器405)は、ビーム形成された無線信号を受信した後に、ビーム形成された無線
信号の周波数変換を実行して周波数変換信号を形成することができる。
【0095】
図8にさらに示すように、プロセス800は、周波数変換を実行した後に、周波数変換
信号の一次同期を決定するステップを含むことができる(ブロック830)。例えば、信
号解析器(例えば、プロセッサ520、等を用いる信号解析器405)は、周波数変換を
実行した後に、周波数変換信号の一次同期を、本明細書中の他所に記載するのと同じ方法
または同様な方法で決定することができる。
【0096】
図8にさらに示すように、プロセス800は、一次同期を決定した後に、周波数変換信
号に関連するセルのセル識別子を決定するステップを含むことができる(ブロック840
)。例えば、信号解析器(例えば、プロセッサ520、等を用いる信号解析器405)は
、一次同期を決定した後に、周波数変換信号に関連するセルのセル識別子を、本明細書中
の他所に記載するのと同じ方法または同様な方法で決定することができる。
【0097】
図8にさらに示すように、プロセッサ800は、セル識別子を決定した後に:周波数変
換信号を解析すること、周波数変換信号に関連するチャネルを走査すること、または周波
数変換信号に関連するマップを生成すること、のうちの少なくとも1つに関係する処理を
実行するステップを含むことができる(ブロック850)。例えば、信号解析器(例えば
、プロセッサ520、等を用いる信号解析器405)は、セル識別子を決定した後に:周
波数変換信号を解析すること、周波数変換信号に関連するチャネルを走査すること、また
は周波数変換信号に関連するマップを生成することを、本明細書中に記載するのと同じ方
法または同様な方法で実行することができる。
【0098】
図8にさらに示すように、プロセス800は、上記の処理を実行した後に:周波数変換
信号を解析すること、上記チャネルを走査すること、または上記マップを生成すること、
のうちの少なくとも1つに関係する出力を生成するステップを含むことができる(ブロッ
ク860)。例えば、信号解析器(例えば、プロセッサ520、メモリ530、記憶構成
要素540、出力構成要素560、通信インタフェース570、等を用いる信号解析器4
05)は、上記の処理を実行した後に:周波数変換信号を解析すること、上記チャネルを
走査すること、または上記マップを生成すること、のうちの少なくとも1つに関係する出
力を、本明細書中に記載するのと同じ方法または同様な方法で生成することができる。
【0099】
プロセス800は、追加的な実現、例えば以下に説明する、及び/または本明細書中の
他所に記載する1つ以上の他のプロセスに関連して説明するあらゆる単一の実現または実
現の任意の組合せを含むことができる。
【0100】
一部の実現では、信号解析器が、周波数変換を実行した後に、ビーム形成された無線信
号のスペクトル分析を実行することができ、スペクトル分析を実行した後に一次同期を決
定することができる。一部の実現では、信号解析器が、第1周波数領域から第2周波数領
域への周波数変換を実行することができ、第2周波数領域は第1周波数領域に比べてより
低周波数の領域である。
【0101】
一部の実現では、信号解析器が、周波数変換を実行した後に、周波数変換信号のアナロ
グ-デジタル変換を実行することができる。一部の実現では、信号解析器が、上記の処理
を実行する前に、周波数変換信号に関係する情報をメモリリソースに記憶することができ
る。一部の実現では、信号解析器が、これらの情報をメモリリソースに記憶した後に、こ
れらの情報を用いた処理を実行することができる。
【0102】
図8はプロセス800の例を示しているが、一部の実現では、プロセス800が、図8
に示すものに追加したブロック、図8に示すものよりも少数のブロック、図8に示すもの
とは異なるブロック、あるいは図8に示すものとは異なるように配置されたブロックを含
むことができる。それに加えて、あるいはその代わりに、プロセス800のブロックのう
ちの2つ以上を並列的に実行することができる。
【0103】
以上の開示は例示及び説明を提供するものであるが、排他的であること、あるいは実現
を開示した形態そのものに限定することは意図していない。以上の開示を考慮した変更及
び変形が可能であり、あるいは実現の実施により獲得することができる。
【0104】
本明細書中に用いる用語は、ハードウェア、ファームウェア、及び/またはハードウェ
アとソフトウェアとの組合せとして広義に解釈されることを意図している。
【0105】
一部の実現は閾値に関連して本明細書中に説明する。本明細書中に用いる、閾値を満足
するとは、値が閾値よりも大きいこと、閾値よりも多数であること、閾値よりも高いこと
、閾値以上であること、閾値よりも小さいこと、閾値よりも少数であること、閾値よりも
低いこと、閾値以下であること、閾値に等しいこと、等を参照することがある。
【0106】
特定のユーザ・インタフェースを本明細書中に記載し図面中に示してきた。ユーザ・イ
ンタフェースは、グラフィカル・ユーザ・インタフェース、非グラフィカル・ユーザ・イ
ンタフェース、テキストベースのユーザ・インタフェース、等を含むことができる。ユー
ザ・インタフェースは表示用の情報を提供することができる。一部の実現では、ユーザが
、例えば表示用のユーザ・インタフェースを提供する装置の入力構成要素を介して入力を
与えることによって、情報と相互作用することができる。一部の実現では、ユーザ・イン
タフェースを、装置及び/またはユーザによって構成可能にすることができる(例えば、
ユーザは、ユーザ・インタフェースのサイズ、ユーザ・インタフェースを通して提供され
る情報、ユーザ・インタフェースを通して提供される情報の位置、等を変更することがで
きる)。それに加えて、あるいはその代わりに、ユーザ・インタフェースは、標準的な構
成、ユーザ・インタフェースを表示する装置の種類に基づく特定の構成、及び/または、
ユーザ・インタフェースを表示する装置に関連する能力及び/または仕様に基づく一組の
構成に事前設定することができる。
【0107】
本明細書中に記載するシステム及び方法は、ハードウェア、ファームウェア、あるいは
ハードウェアとソフトウェアとの組合せの異なる形態で実現することができることは明ら
かである。これらのシステム及び/または方法を実現するために使用するハードウェアま
たはソフトウェア・コードの実際の特化した制御は、これらの実現の限定ではない。従っ
て、本明細書中では、これらのシステム及び/または方法の動作及び挙動を、特定のソフ
トウェア・コードを参照せずに説明しており、ソフトウェア及びハードウェアは、本明細
書中の説明に基づいてシステム及び/または方法を実現するように設計することができる
ことは明らかである。
【0108】
特徴の特定の組合せを、特許請求の範囲中に記載し、及び/または明細書中に開示して
いても、これらの組合せは可能な実現の開示を限定することは意図していない。実際に、
これらの特徴の多数を、特許請求の範囲中に具体的に記載していない、及び/または明細
書中に具体的に開示していない方法で組み合わせることができる。以下に列挙する各従属
請求項は1つの請求項のみに直接従属することがあるが、可能な実現の開示は、各従属請
求項を特許請求の範囲中の他のすべての請求項と組み合わせたものを含む。
【0109】
本明細書中に用いるどの要素、動作、または命令も、明示的にそのような記載がない限
り、決定的または不可欠なものとして解釈するべきでない。また、本明細書中に用いる名
詞の個数は、1つ以上のアイテムを含むことを意図しており、「1つ以上の」と互換に用
いることができる。さらに、本明細書中に用いる「一組」は、1つ以上のアイテム(例え
ば、関係するアイテム、無関係なアイテム、関係するアイテムと無関係なアイテムとの組
合せ)を含むことを意図しており、「1つ以上の」と互換に用いることができる。1つだ
けのアイテムを意図している場合、「1つの」または類似の文言を用いている。また、本
明細書中に用いる「有する」、「有している」、等は、上限がない言い回しであることを
意図している。さらに、「基づく」は、明示的な断りのない限り、「少なくとも部分的に
基づく」ことを意味することを意図している。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8