(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】アウターレンズ、対応する車両ランプ、車両、および方法
(51)【国際特許分類】
F21S 43/20 20180101AFI20241126BHJP
F21S 43/50 20180101ALI20241126BHJP
【FI】
F21S43/20
F21S43/50
(21)【出願番号】P 2022554720
(86)(22)【出願日】2021-03-11
(86)【国際出願番号】 CN2021080189
(87)【国際公開番号】W WO2021180168
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-11-09
(31)【優先権主張番号】202010165499.7
(32)【優先日】2020-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010169904.2
(32)【優先日】2020-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010169905.7
(32)【優先日】2020-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】391011607
【氏名又は名称】ヴァレオ ビジョン
【氏名又は名称原語表記】VALEO VISION
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100106655
【氏名又は名称】森 秀行
(72)【発明者】
【氏名】チャンチー、ウー
(72)【発明者】
【氏名】シホイ、モー
(72)【発明者】
【氏名】ハイチュアン、チェン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイファン、ホアン
(72)【発明者】
【氏名】インフォン、チェン
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック、アイエツ
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンドル、フランク
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-074818(JP,A)
【文献】特開2013-205530(JP,A)
【文献】特表2015-503186(JP,A)
【文献】特開2007-091085(JP,A)
【文献】特表2012-507136(JP,A)
【文献】国際公開第2018/178591(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 43/20
F21S 43/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アウターレンズ(100)であって、
第1のレンズ部分(110)と、
第2のレンズ部分(120)と、
反射部分と、
を含み、
前記反射部分は、
前記第1のレンズ部分(110)の一方の側面に配設されるとともに前記第1のレンズ部分(110)と前記第2のレンズ部分(120)との間に配置された中間フィルム(130)であって、中間反射層(1301)を含んでいる前記中間フィルム(130)と、
前記中間フィルム(130)が配置された側面とは反対側にある前記第1のレンズ部分(110)の他の側面に配設される第1の反射層(112)と、
を含み、
前記中間フィルム(130)および前記第1の反射層(112)は、前記第1のレンズ部分(110)に入る光ビームを反射させることができ、これにより、前記光ビームが前記第1のレンズ部分(110)の内側で伝搬されるようになっており、
前記中間フィルム(130)は、前記第1のレンズ部分内を伝播する光ビームが前記第2のレンズ部分(120)へと到達することを許容する所定のパターンを有する中間光出口(131)を有し、
前記中間フィルム(130)は、前記中間反射層(1301)よりも前記第1のレンズ部分から遠い側に設けられた中間遮光層(1302)をさらに含み、前記中間遮光層(1302)は前記第1のレンズ部分内を伝播する光ビームが、前記中間光出口(131)を通らずに前記第2のレンズ部分(120)へと漏れ出ることを防止し、
前記中間反射層(1301)および中間遮光層(1302)は前記中間光出口(131)が設けられているところには設けられていない、
アウターレンズ(100)。
【請求項2】
前記反射部分は、前記第1のレンズ部分(110)の一方の側面に配設された中間フィルム(130)を含み、前記中間フィルム(130)は、中間反射層(1301)を含み、前記中間反射層(1301)は、前記第1のレンズ部分(110)に入る光ビームを反射させることができ、これにより、前記光ビームが前記第1のレンズ部分(110)の内側で伝搬されることを特徴とする、請求項1に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項3】
前記中間フィルム(130)は、IMLフィルムによって実現されていることを特徴とする、請求項2に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項4】
前記中間フィルム(130)は、中間保護層および接着層(1304)のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする、請求項2または3に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項5】
前記中間フィルム(130)は、所望のパターンに形成され得ることを特徴とする、請求項2から4のいずれか一項に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項6】
前記中間反射層(1301)および/または前記第1の反射層(112)は、少なくとも1つの反射処理領域(113)を含み、前記反射処理領域(113)は、前記反射層が反射減少または反射増強処理に供される領域であることを特徴とする、請求項2から5のいずれか一項に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項7】
前記反射減少処理は、
前記中間反射層(1301)および/もしくは前記第1の反射層(112)上に色付きの点を追加すること、ならびに/または
前記中間反射層(1301)および/もしくは前記第1の反射層(112)における反射を減少させることができる光学構造を使用すること、
を含むことを特徴とする、請求項6に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項8】
前記反射増強処理は、
前記中間反射層(1301)および/または前記第1の反射層(112)上にアルミニウムコーティングを追加することを含むことを特徴とする、請求項6に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項9】
前記アウターレンズ(100)は、少なくとも1つの光入口(111)および少なくとも1つの中間光出口(131)をさらに含み、前記少なくとも1つの中間光出口(131)は、前記反射部分を有する前記第1のレンズ部分(110)の側面に配設され、光ビームは、前記少なくとも1つの光入口(111)を通過して前記第1のレンズ部分(110)に入り、前記第1のレンズ部分(110)の内側で伝搬され、これにより、前記少なくとも1つの中間光出口(131)に到達することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの中間光出口(131)と同じ側面に位置する前記反射部分は、中間フィルム(130)によって実現され、前記中間光出口(131)は、前記中間フィルム(130)の部分構造によって、または前記中間フィルム(130)をくり抜くことによって形成されていることを特徴とする、請求項9に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項11】
前記中間フィルム(130)は、IMLフィルムを使用する
ことによって実現されていることを特徴とする、請求項10に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項12】
前記少なくとも1つの光入口(111)は、前記少なくとも1つの中間光出口(131)が位置する側面と反対の前記第1のレンズ部分(110)の側面に配設されていることを特徴とする、請求項9から11のいずれか一項に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項13】
1つの光入口(111)からの光ビームは、中間光出口(131)のうちの1つまたは複数に到達することができることを特徴とする、請求項12に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項14】
1つの光入口(111)からの光ビームの少なくとも一部は、少なくとも1回反射された後に1つの中間光出口(131)に到達することができることを特徴とする、請求項12または13に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項15】
前記少なくとも1つの中間光出口(131)は、前記第1のレンズ部分(110)からの光ビームが前記第2のレンズ部分(120)に入ることを可能とすることを特徴とする、請求項10または11に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項16】
前記第1のレンズ部分(110)、前記中間フィルム(130)および前記第2のレンズ部分(120)は、互いに密着されていることを特徴とする、請求項15に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項17】
前記第1のレンズ部分(110)、前記中間フィルム(130)および前記第2のレンズ部分(120)は、一体の構成要素であることを特徴とする、請求項16に記載のアウターレンズ(100)。
【請求項18】
車両ランプであって、
前記車両ランプは、請求項1から17のいずれか一項に記載のアウターレンズ(100)、および前記アウターレンズ(100)に対応する少なくとも1つの光源(300)を含むことを特徴とする、車両ランプ。
【請求項19】
前記車両ランプは、少なくとも1つのインナーレンズ(200)をさらに含み、前記インナーレンズ(200)は、光ビームが第1のレンズ部分(110)に入るように前記光ビームを前記光源(300)から前記アウターレンズ(100)の光入口(111)へ誘導するために使用されることを特徴とする、請求項18に記載の車両ランプ。
【請求項20】
前記車両ランプは、車両ロゴランプであることを特徴とする、請求項18または19に記載の車両ランプ。
【請求項21】
車両であって、前記車両は、請求項18から20のいずれか一項に記載の車両ランプを含むことを特徴とする、車両。
【請求項22】
アウターレンズ
(100)を製造するための方法であって
、前記アウターレンズが、
第1のレンズ部分(110)と、
第2のレンズ部分(120)と、
反射部分と、
を含み、
前記反射部分は、
前記第1のレンズ部分(110)の一方の側面に配設されるとともに前記第1のレンズ部分(110)と前記第2のレンズ部分(120)との間に配置された中間フィルム(130)であって、中間反射層(1301)を含んでいる前記中間フィルム(130)と、
前記中間フィルム(130)が配置された側面とは反対側にある前記第1のレンズ部分(110)の他の側面に配設される第1の反射層(112)と、
を含み、
前記中間フィルム(130)および前記第1の反射層(112)は、前記第1のレンズ部分(110)に入る光ビームを反射させることができ、これにより、前記光ビームが前記第1のレンズ部分(110)の内側で伝搬されるようになっており、
前記中間フィルム(130)は、前記第1のレンズ部分内を伝播する光ビームが前記第2のレンズ部分(120)へと到達することを許容する所定のパターンを有する中間光出口(131)を有し、
前記中間フィルム(130)は、前記中間反射層(1301)よりも前記第1のレンズ部分から遠い側に設けられた中間遮光層(1302)をさらに含み、前記中間遮光層(1302)は前記第1のレンズ部分内を伝播する光ビームが、前記中間光出口(131)を通らずに前記第2のレンズ部分(120)へと漏れ出ることを防止し、
前記中間反射層(1301)および中間遮光層(1302)は前記中間光出口(131)が設けられているところには設けられていない、
前記アウターレンズ(100)を製造するための前記方法において、
前記方法は、
押圧によって
前記中間フィルム(130)を作製するステップであって、前記中間フィルム(130)は、少なくとも
前記中間反射層(1301)
および前記中間遮光層(1302)を含む、ステップと、
前記中間フィルム(130)の一方の側面における射出成形によって
前記第1のレンズ部分(110)を獲得するステッ
プと、
前記中間フィルム(130)の他方の側面における射出成形によって前記第2のレンズ部分(120)を獲得するステップと、
前記第1のレンズ部分(110)の前記中間フィルム(130)が設けられている側面とは反対側の側面に前記第1の反射層(112)を追加するステップと、
を含み、
押圧によって前記中間フィルム(130)を作製する前記ステップは、前記中間フィルム(130)内に前記中間光出口(131)を形成することをさらに含むことを特徴とする、方法。
【請求項23】
前記方法は、前記中間反射層(1301)および/または前記第1の反射層(112)の領域の少なくとも一部を反射減少処理または反射増強処理に供するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項
22に記載の方法。
【請求項24】
前記反射減少処理は、
前記中間反射層(1301)および/もしくは前記第1の反射層(112)の部分領域内に色付きの点を追加すること、または
前記中間反射層(1301)および/もしくは前記第1の反射層(112)の一部における反射を減少させることができる光学構造を採用すること
を含むことを特徴とする、請求項
23に記載の方法。
【請求項25】
前記反射増強処理は、
前記中間反射層(1301)および/または前記第1の反射層(112)の部分領域上にアルミニウムコーティングを追加することを含むことを特徴とする、請求項
23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、光技術の分野、ならびに特に、アウターレンズ、対応する車両ランプ、車両、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両ランプの分野における先行技術では、アウターレンズは、通常、発光機能を実施するためだけに使用され、これは、光ビームが主にインナーレンズ部分によって処理され、アウターレンズに到達する際に直接放出されることを意味する。しかしながら、この場合に必要とされるインナーレンズは、しばしば、多くのスペースを取り、結果的に、車両ランプは、大きな全体的体積を有する。
【発明の概要】
【0003】
この背景の観点から、本出願の実施形態によって解決されるべき1つの問題は、どのようにして車両ランプの全体的体積をより小さくするかである。
【0004】
本出願の1つの態様によると、アウターレンズが提供され、本アウターレンズは、
第1のレンズ部分と、
反射部分と、を含み、
反射部分は、第1のレンズ部分の少なくとも一方の側面に配設され、第1のレンズ部分と密接状態にあり、第1のレンズ部分に入る光ビームを反射させることができ、その結果として、光ビームが第1のレンズ部分の内側で伝搬される。
【0005】
従来の光ガイドは、光伝搬のために空気に依拠するが、本出願の一実施形態によると、第1のレンズ部分と反射部分との間には空気が存在せず、光ビームは、反射部分によってもたらされる反射に依拠して第1のレンズ部分の内側で伝搬され、これは従来の光ガイドが動作するやり方とは異なり、光伝搬の新規の方法を提供し、加えて、アウターレンズの内側に空気層がないため、アウターレンズは、より小型であり、より小さいスペースを占有する。
【0006】
本出願の一実施形態によると、反射部分は、第1のレンズ部分の一方の側面に配設される中間フィルムを含み、中間フィルムは、中間反射層を含み、中間反射層は、第1のレンズ部分に入る光ビームを反射させることができ、その結果として、光ビームが第1のレンズ部分の内側で伝搬される。
【0007】
本出願の一実施形態によると、中間フィルムは、IMLフィルムを使用することによって実現される。
【0008】
IMLフィルムの使用により、アウターレンズは、様々な所望のパターンおよびスタイルを提示するようにされ得る。
【0009】
本出願の一実施形態によると、中間フィルムは、以下のコーティング:
中間遮光層、
中間保護層、
接着層
のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0010】
中間遮光層により、第1のレンズ部分内で伝搬される光ビームは、中間反射層の側面から漏れることが防がれ得、中間保護層により、中間フィルムは、保護され得、接着層により、中間フィルムは、別の構成要素に接着され得、光均質化層により、放出光は、全体としてより均一になる。
【0011】
本出願の一実施形態によると、中間フィルムは、所望のパターンに形成され得る。
【0012】
本出願の一実施形態によると、反射部分は、中間フィルムが位置する側面と反対の第1のレンズ部分の一方の側面に配設される第1の反射層をさらに含み、第1の反射層は、第1のレンズ部分に入る光ビームを反射させることができ、その結果として、ビームが第1のレンズ部分の内側で伝搬される。
【0013】
両側面での反射を可能にする構造を使用することにより、アウターレンズの内側の光ビーム伝搬の効率は、さらに改善され得、光エネルギーの損失は、減少され得る。
【0014】
本出願の一実施形態によると、中間反射層および/または第1の反射層は、少なくとも1つの反射処理領域を含み、反射処理領域は、反射層が反射減少または反射増強処理に供される領域である。明るすぎる領域の場合、反射処理領域を通じて反射を減少させることにより、明るすぎる領域内の出射光を減少させ、出射光の明るさを下げることができ、同様に、暗すぎる領域の場合、反射処理領域を通じて反射を増加させることにより、暗すぎる領域内の出射光を増加させ、出射光の明るさを上げることができる。こうして、明るすぎる/暗すぎる領域の形成は、全体的な光出力がより均一であるように効果的に回避され得、また反射処理が領域の一部に対してのみ実施されることから、このプロセスは、より単純であり、より高い効率が達成される。
【0015】
本出願の一実施形態によると、反射減少処理は、
中間反射層および/もしくは第1の反射層上に色付きの点を追加すること、ならびに/または
中間反射層および/もしくは第1の反射層における反射を減少させることができる光学構造を使用すること
を含む。
【0016】
本出願の一実施形態によると、反射増強処理は、
中間反射層および/または第1の反射層上にアルミニウムコーティングを追加することを含む。
【0017】
本出願の一実施形態によると、アウターレンズは、少なくとも1つの光入口および少なくとも1つの中間光出口をさらに含み、少なくとも1つの中間光出口は、反射部分を有する第1のレンズ部分の側面に配設され、光ビームは、少なくとも1つの光入口を通過して第1のレンズ部分に入り、第1のレンズ部分の内側で伝搬され、以て、少なくとも1つの中間光出口に到達する。
【0018】
光入口および中間光出口は、離れて位置し得るため、光源の位置に関するより大きい選択の自由を可能にする。加えて、アウターレンズ内で数回透過された後、最終光出力は、より均一になる。
【0019】
本出願の一実施形態によると、少なくとも1つの中間光出口と同じ側面に位置する反射部分は、中間フィルムを使用することによって実現され、中間光出口は、中間フィルムの部分構造によって、または中間フィルムをくり抜くことによって形成される。
【0020】
本出願の一実施形態によると、中間フィルムは、IMLフィルムを使用することによって実現される。
【0021】
IMLフィルムを使用することにより、アウターレンズは、様々な所望のパターンおよびスタイルを提示するようにされ得、より大きい選択の自由が光源の位置において可能にされることから、アウターレンズは、より多様なパターンおよびスタイルを提示することができる。
【0022】
本出願の一実施形態によると、少なくとも1つの光入口は、少なくとも1つの中間光出口が位置する側面と反対の第1のレンズ部分の側面に配設される。
【0023】
本出願の一実施形態によると、1つの光入口からの光ビームは、1つまたは複数の中間光出口に到達することができる。
【0024】
1つの光入口からの光ビームは、異なる位置における1つまたは複数の中間光出口に到達することができ、このことは、1つの光源がより多くの領域を網羅することを可能にする。
【0025】
本出願の一実施形態によると、1つの光入口からの光ビームの少なくとも一部は、少なくとも1回反射された後に1つの中間光出口に到達することができる。
【0026】
光ビームは、複数回反射された後に中間光出口に到達し、このことは、光ビームが明るくすることができる領域を拡大する。
【0027】
本出願の一実施形態によると、アウターレンズは、第2のレンズ部分をさらに含み、中間フィルムは、第1のレンズ部分と第2のレンズ部分との間に位置し、少なくとも1つの中間光出口は、第1のレンズ部分からの光ビームが第2のレンズ部分に入ることを可能にする。
【0028】
本出願の一実施形態によると、第1のレンズ部分、中間フィルム、および第2のレンズ部分は、互いに密着される。
【0029】
本出願の一実施形態によると、第1のレンズ部分、中間フィルム、および第2のレンズ部分は、一体構成要素である。
【0030】
アウターレンズの構造は、第1のレンズ部分、中間フィルム、および第2のレンズ部分を互いにしっかりと装着させることによって、より小型にされ得る。
【0031】
本出願の別の態様によると、車両ランプが提供され、
本車両ランプは、上に説明されるアウターレンズのいずれか、およびアウターレンズに対応する少なくとも1つの光源を含む。
【0032】
本出願の一実施形態によると、車両ランプは、少なくとも1つのインナーレンズをさらに含み、インナーレンズは、光ビームを、第1のレンズ部分に入るように光源からアウターレンズの光入口へ誘導するために使用される。
【0033】
インナーレンズが光源とアウターレンズの光入口との間にだけ必要とされることから、インナーレンズの必要な体積は、大いに減少され、故に車両ランプの全体的体積が減少される。
【0034】
本出願の一実施形態によると、車両ランプは、車両ロゴランプである。
【0035】
本出願の別の態様によると、車両が提供され、本車両は、上に説明される車両ランプのいずれかを含む。
【0036】
本出願の別の態様によると、アウターレンズを製造するための方法が提供され、本方法は、以下のステップ:
押圧によって中間フィルムを作製するステップであって、中間フィルムは、少なくとも中間反射層を含む、ステップ、
中間フィルムの一方の側面における射出成形によって第1のレンズ部分を獲得するステップであって、中間フィルムは、第1のレンズ部分に入る光ビームを反射させるための反射部分として作用し、その結果として、光ビームが第1のレンズ部分の内側で伝搬される、ステップ
を含む。
【0037】
本出願の一実施形態によると、押圧によって中間フィルムを作製するステップは、中間フィルム内に少なくとも1つの中間光出口を形成することをさらに含み、本方法は、以下のステップ:
中間フィルムの他方の側面における射出成形によって第2のレンズ部分を獲得するステップ
をさらに含む。
【0038】
本出願の一実施形態によると、本方法は、以下のステップ:
第1のレンズ部分の他方の側面に第1の反射層を追加するステップ
をさらに含む。
【0039】
本出願の一実施形態によると、本方法は、以下のステップ:
中間反射層および/または第1の反射層の領域の少なくとも一部を反射減少処理または反射増強処理に供するステップ
をさらに含む。
【0040】
本出願の一実施形態によると、反射減少処理は、
中間反射層および/もしくは第1の反射層の部分領域内に色付きの点を追加すること、または
中間反射層および/もしくは第1の反射層の部分領域における反射を減少させることができる光学構造を使用すること
を含む。
【0041】
本出願の一実施形態によると、反射増強処理は、
中間反射層および/または第1の反射層の部分領域上にアルミニウムコーティングを追加することを含む。
【0042】
先行技術と比較して、本出願は、以下の利点を有する:アウターレンズの構造がより小型である、車両ランプの全体的体積がより小さい、および光出力がより均一である。
【0043】
本出願の他の特徴、目的、および利点は、以下の添付の図面を参照する非限定的な実施形態の詳細な説明の熟読によってより明白になるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図1】本出願の好ましい実施形態による車両ランプの一部の概略構造図である。
【
図2】本出願のさらに別の実施形態による車両ランプの一部の概略構造図である。
【
図3】本出願のさらに別の実施形態による車両ランプの概略構造図である。
【
図4】本出願の好ましい実施形態によるアウターレンズの層の概略図である。
【0045】
参照番号は以下の通りである。
【0046】
【発明を実施するための形態】
【0047】
本出願の好ましい実施形態は、添付の図面を参照して以下により詳細に説明されるものとする。本出願の好ましい実施形態が図面に示されるが、本出願は、様々な形態で実現され得、ここで解説される実施形態によって制限されるべきではないということを理解されたい。むしろ、これらの実施形態は、本出願がより徹底的および完璧であるように、および当業者に本出願の範囲を十分に伝えるように提供される。
【0048】
本出願による実施形態は、アウターレンズ100、アウターレンズ100を使用する車両ランプ、および車両ランプを含む車両を開示する。
【0049】
光ビームは、最終的にアウターレンズによって出力され得る。例えば、本出願が車両ランプのために使用されるとき、光ビームは、アウターレンズを通過し、次第に車両ランプから出る。
【0050】
【0051】
本出願の一実施形態によると、アウターレンズ100は、第1のレンズ部分110と、第1のレンズ部分110の少なくとも一方の側面に配設され、第1のレンズ部分110と密接状態にあり、第1のレンズ部分110に入る光ビームを反射させることができ、その結果として、光ビームが第1のレンズ部分の内で空気なしに伝搬される、反射部分とを含む。
【0052】
具体的には、第1のレンズ部分110に入った後、光ビームは、少なくとも一方の側面上の反射部分によって反射および伝搬され、その結果として、光ビームは、第1のレンズ部分110内で拡散および伝搬され、すなわち、媒体、例えば、光ガイドまたは空気を通過することなしに、アウターレンズ100内で伝搬される。
【0053】
この実施形態の好ましいソリューションによると、アウターレンズ100は、中間フィルム130をさらに含み、中間フィルム130は、第1のレンズ部分110の側面上の反射部分を実現するために使用される。
【0054】
第1のレンズ部分110の内側表面は不均一であり得るということに留意されたい。
【0055】
好ましくは、中間フィルム130は、少なくとも中間反射層1301を含み、中間反射層1301は、第1のレンズ部分110に接着される。
【0056】
より好ましくは、中間フィルム130は、以下のコーティングのうちの少なくともいずれか1つをさらに含み得る:
1)中間遮光層1302;好ましくは、中間遮光層1302は、第1のレンズ部分110内で伝搬されるビームが中間反射層1301の側面から漏れることを防ぐために中間反射層1301の裏に位置する。(本説明で述べられる用語「前」および「後ろ」は、基準点として光ビームが光源から出る方向と共に使用され、光源に近いのが「前」である一方、光源から離れているのが「後ろ」である。)
2)中間保護層;これは、中間フィルム130を保護するために使用される。
3)接着層1304;これは、中間フィルム130を別の構成要素に接着するために使用される。
【0057】
より好ましくは、上述のコーティングのうちの1つまたは複数は、同じ層によって実装され得る。
【0058】
例えば、コーティングは、保護および接着機能を同時に実施することができ、これは、コーティングが同時に保護層および接着層として機能することができることを意味する。
【0059】
本出願の好ましい実施形態によると、この実施形態による第1のレンズ部分110の他方の側面上の反射部分は、第1の反射層112によって実現される。
【0060】
より好ましくは、他方の側面上の反射部分は、第1のレンズ部分110内で伝搬される光ビームの第1の反射層112側からの漏れを減少させるために第1の遮光層114をさらに含み得る。
【0061】
本出願の好ましい実施形態によると、第1のレンズ部分110は、少なくとも1つの光入口111を有し、光入口111は、凹状の構造である。
【0062】
本出願の別の好ましい実施形態によると、光入口111は、第1のレンズ部分110上の突出構造(図には示されない)または同様のものであってもよい。
【0063】
上述の例が、特許請求の範囲を制限することを意図するのではなく、理解し易さのため光入口111を説明することだけを意図することは、当業者には容易に理解可能である。光ビームの入力を実現することができる任意の構造が、本出願に説明される光入口111を構成し得る。
【0064】
具体的には、第1のレンズ部分110の光入口111は、インナーレンズ200によって放出される光ビームが第1のレンズ部分110に入るように、インナーレンズ200の少なくとも一部を収容するために使用される。
【0065】
本出願のさらに別の好ましい実施形態によると、アウターレンズ100は、第2のレンズ部分120をさらに含み、中間フィルム130は、第1のレンズ部分110と第2のレンズ部分120との間に位置し、中間フィルム130には、中間光出口131が設けられ、その結果として、第1のレンズ部分110からの光ビームは、第2のレンズ部分120に入り、第2のレンズ部分120を通って出る。
【0066】
より好ましくは、第2のレンズ部分120の後部は、外側保護層121をさらに含む。
【0067】
外側保護層121は、第2のレンズ部分120を保護するために使用される。例えば、それは、第2のレンズ部分120を環境の影響(紫外線、高温、および高湿度など)から保護し、レンズが別の構成要素と直接接触すること、および傷がつくことも防ぎ得る。
【0068】
本出願の好ましい実施形態によると、中間フィルム130は、中間光出口131を含み得る。
【0069】
具体的には、中間光出口131は、以下によって実現され得る:
1)中間フィルム130をくり抜くこと、言い換えると、第1のレンズ部分110から放出される光ビームは、中間フィルム130の隙間を通過することによって出る、または
2)中間フィルム130内の光均質化層1305。具体的には、
図3を参照すると、
図3に示される光均質化層1305は、第1のレンズ部分110から放出される光ビームが均質化されてから出るように、中間反射層1301を含むコーティング内で離間される。
【0070】
この実施形態の好ましいソリューションによると、第1のレンズ部分110は、中間フィルム130の中間光出口131に整合する凸状または凹状の構造を有し得る。
【0071】
例えば、中間フィルム130が中間光出口131を実現するためにくり抜かれた隙間を採用するとき、第1のレンズ部分110は、隙間を埋めるために隙間の対応する部分にわずかに凸状の構造を有し得、別の例は、中間フィルム130が光均質化層1305を採用するとき、第1のレンズ部分は、光均質化層1305が十分な厚さを有するように、光均質化層部分にわずかに凹状の構造を有し得るなどである。
【0072】
好ましくは、中間フィルム130は、文字および画像など、所望のパターンを形成することができる。
【0073】
例えば、中間フィルム130の遮光部分は、中間反射層1301、中間遮光層1302、および保護層1304によって形成され、遮光部分は、全体として、「MOTOR」という言葉を形成し、文字間の隙間は、光均質化層1305によって実現される。
【0074】
より好ましくは、中間フィルムは、Inner Molding Label(IML)フィルムを使用することによって実現され得る。
【0075】
好ましくは、IMLフィルムが中間フィルムを実現するために使用されるとき、それは、基板層1306をさらに有し、上述の層の各々が、基板層1306上に位置し得る。
【0076】
本出願の好ましい実施形態によると、第1のレンズ層110の側面は、少なくとも部分的に微小凹凸構造を有し得、この微小凹凸構造は、規則的または不規則な分布を呈することができる。
【0077】
具体的には、第1のレンズ層110の両方の側面が、平滑面または非平滑面であってもよい。
【0078】
好ましくは、第1のレンズ層110の少なくとも一方の側面の部分領域は、微小凹凸構造を含む(図には示されない)。微小凹凸構造は、プリズム構造、鋸歯状の構造、および枕形状の構造などの構造のうちの1つまたは複数であり得る。
【0079】
第1のレンズ部分110、中間フィルム130、および第2のレンズ部分120は、一緒にしっかりと接着され、これは、アウターレンズ100内に空気がないことを意味する。
【0080】
より好ましくは、第1のレンズ部分110、中間フィルム130、および第2のレンズ部分120は、一体構成要素であり得る。
【0081】
本実施形態によって提供されるソリューションによると、光ビームは、本ソリューションのアウターレンズ内で空気なしに伝搬され得、構成要素間の隙間は減少され、その結果として、アウターレンズは全体としてより小型である。
【0082】
本出願のさらに別の実施形態によると、アウターレンズ100は、少なくとも1つの光入口111および少なくとも1つの中間光出口131を有し、光ビームは、少なくとも1つの光入口111を通じてアウターレンズ100に入った後、アウターレンズ100の内側で伝搬されて、少なくとも1つの中間光出口に到達する。
【0083】
具体的には、本実施形態によるアウターレンズ100は、第1のレンズ部分110を含み、第1のレンズ部分110は、光ビームが第1のレンズ部分の内側で伝搬され得るように、少なくとも一方の側面に反射部分を有する。第1のレンズ部分110および少なくとも一方の側面上の反射部分の実装形態については、先述の説明に参照がなされ得、ここでは再度提供されない。
【0084】
光入口111は、第1のレンズ部分110の一方の側面に位置し、中間光出口131は、第1のレンズ部分110の他方の側面に位置する。
【0085】
中間光出口131は、中間フィルム130によって実現され得るか、または中間フィルム130および第1のレンズ部分110の組み合わせによって実現され得る。詳細については、先述の説明に参照がなされ得、ここでは再度提供されない。
【0086】
この実施形態の好ましいソリューションによると、1つの光入口111からの光ビームは、中間光出口131のうちの1つまたは複数に到達することができる。
【0087】
この実施形態の好ましいソリューションによると、1つの光入口111からの光ビームの少なくとも一部は、少なくとも1回反射された後に1つの中間光出口131に到達することができる。
【0088】
この実施形態の好ましいソリューションによると、アウターレンズ100は、第2のレンズ部分120をさらに含み、第2のレンズ部分120は、中間光出口131の一方の側面に位置し、光ビームは、中間光出口131を通じて、第1のレンズ部分110から第2のレンズ部分120へ放出され得、アウターレンズ100を出る。
【0089】
本出願のさらに別の実施形態によると、
図1または
図2に言及する。
図1または
図2に示されるアウターレンズ100は、第1のレンズ部分110、第2のレンズ部分120、および中間フィルム130を含む。
【0090】
中間フィルム130は、第1のレンズ部分110と第2のレンズ部分120との間に位置し、中間フィルム130は、少なくとも1つの中間光出口131を含み、中間光出口131は、光ビームが第1のレンズ部分110から第2のレンズ部分120に入ることを可能にし、加えて、第1のレンズ部分110は、少なくとも1つの光入口111、および中間フィルム130と反対の側面に位置する第1の反射層120を含む。
【0091】
具体的には、光入口111から第1のレンズ部分110に入った後、光ビームは、第1の反射層111および/または中間フィルム130の中間反射層1301の反射機能によって1または複数回反射され得、すなわち、第1のレンズ部分110内で伝搬される。
【0092】
このソリューションによる第1の反射層112および中間反射層1301が、それらが反射性である限り、同じまたは異なる材料、例えば、ポリカーボネート(PC)反射フィルムおよびアルミニウム層で作製され得ることは当業者には容易に理解可能である。
【0093】
本出願の好ましい実施形態によると、
図3を参照すると、中間反射層1301および/または第1の反射層112は、少なくとも1つの反射処理領域113を含み、反射処理領域113は、反射層が反射減少または反射増強処理に供される領域である。
【0094】
反射処理領域113は、この領域が、別の領域と比較してより反射性が低く/高くなるのではなく、処理に供された後、より反射性が低く/高くなることを意味するということに留意されたい。
【0095】
具体的には、反射減少処理は、以下のうちの少なくともいずれかを含むが、これらに限定されない:
1)中間反射層1301および/もしくは第1の反射層112の少なくとも1つの領域に色付きの点を追加すること;より好ましくは、反射減少処理は、中間反射層1301および/もしくは第1の反射層112の少なくとも1つの領域に黒色点の領域を追加することを含む、または
2)中間反射層1301および/もしくは第1の反射層112の少なくとも1つの領域での反射を減少させることができる光学構造を採用すること;例えば、この構造は、出口から出る光ビームを減少させることができる、傾斜、鋸歯状面などであってもよい。
【0096】
具体的には、反射増強処理は、中間反射層1301および/または第1の反射層112の少なくとも1つの領域上にアルミニウムコーティングを追加することを含むが、これに限定されない。
【0097】
本出願による反射処理は、上で述べた処理方法を含むが、これに限定されないこと、および反射減少処理はまた、例えば、反射層の一部内の光ビームを部分的に吸収することができるフィルムの層を追加することによって達成され得るということは、当業者には容易に理解可能である。本明細書で与えられる例は、請求項を制限するのではなく、請求項を説明することが意図される。
【0098】
本出願による車両ランプは、アウターレンズ100、およびアウターレンズ100に対応する少なくとも1つの光源300を含む。
【0099】
好ましくは、アウターレンズ100は、少なくとも1つの光入口111を含み、少なくとも1つの光源300は、それぞれ少なくとも1つの光入口111に対応する。
【0100】
より好ましくは、車両ランプは、少なくとも1つのインナーレンズ200をさらに含み、インナーレンズ200は、光ビームがアウターレンズ100に入るように光ビームを光源300からアウターレンズ100の光入口111へ誘導するために使用される。
【0101】
具体的には、インナーレンズ200は、光入力部分210および誘導部分220を含む。光入力部分210は、光源300から光ビームを受信するために使用され、および好ましくは、光入力部分210は、集光に好適な形状、例えば、弓形状を有し得る。
【0102】
誘導部分220は、アウターレンズ100の光入口111に対応する方向に光ビームを誘導するために使用される。誘導部分220は、様々な構造で実装され得、例えば、
図1に示されるインナーレンズ200の誘導部分220は、弓状表面を有し、その結果として、入射光は、インナーレンズ200に入った後、弓状表面によって反射されてアウターレンズ100に入る。
【0103】
この実施形態の好ましいソリューションによると、インナーレンズ200の誘導部分220はまた、光ビームを誘導するために、反射表面およびプリズムなど、光路を変化させることができる構造を採用し得る。
【0104】
好ましくは、車両ランプは、車両ロゴランプであってもよく、車両ロゴランプは、パターンまたは文字など、車両に対応するロゴを形成するランプを含む。
【0105】
好ましくは、本出願による車両ロゴは、アウターレンズ100内の中間フィルム130を使用して形成される。
【0106】
本出願によるアウターレンズ100を製造するための方法は、ステップS1、ステップS2、およびステップS3を含む。
【0107】
ステップS1において、中間フィルム130は、押圧によって作製され、中間フィルムは、少なくとも1つの中間反射層1301を含む。
【0108】
中間フィルム130は、少なくとも1つの中間光出口131を含み、
中間フィルム130の構造については、先述の説明を参照することができ、ここでは再度提供されない。
【0109】
中間フィルムは、異なる様式で押圧によって作製することができ、IMLフィルムが使用されるとき、中間フィルムは、フィルム内挿入のための対応する射出成形プロセスによって実現され得る。
【0110】
中間フィルムの形状およびその遮光部分によって形成されるパターンは、例に説明される状況に限定されるのではなく、実際の要件および状況に従って決定可能であるということは当業者には容易に理解可能である。
【0111】
次に、ステップS2において、射出成形が、第1のレンズ部分110を獲得するために中間フィルム130の一方の側面において実施される。
【0112】
好ましくは、本出願による方法は、ステップS2’をさらに含む。
【0113】
ステップS2’において、射出成形が、第2のレンズ部分120を獲得するために中間フィルム130の他方の側面において実施される。
【0114】
第1のレンズ部分および第2のレンズ部分における一連の射出成形は、最終製品に影響を及ぼさず、このことは、第2のレンズ部分を含むアウターレンズを生産するプロセスにおいて、ステップS2を最初に実施してもよく、次いでステップS2’が実施されるか、またはステップS2’を最初に実施してもよく、次いでステップS2が実施されることを意味するということは、当業者には容易に理解可能である。さらには、第1のレンズ部分110および第2のレンズ部分120の特定の構造は、実際の条件および要件に従って決定可能である。
【0115】
好ましくは、この実施形態による方法は、ステップS3をさらに含む。
【0116】
ステップS3において、第1の反射層112が、第1のレンズ部分110上に追加される。
【0117】
より好ましくは、この実施形態による方法は、第1の反射層112上に遮光層を追加するステップをさらに含む。
【0118】
本ソリューションの好ましい実施形態によると、本方法は、ステップS4をさらに含む。
【0119】
ステップS4において、反射減少処理または反射増強処理が、中間反射層および/または第1の反射層の少なくとも部分領域に対して実施される。
【0120】
好ましくは、1つまたは複数のアウターレンズ100が獲得された後、明るさが他の領域のものよりも高いまたは低い1つまたは複数の光出口が、獲得されたアウターレンズ100の光出力検出に基づいて決定され、光ビームを光出口へ反射させることができる中間反射層および/または第1の反射層の領域の一部またはすべてが、反射減少処理または反射増強処理に供される必要がある、処理されるべき領域として選択される。
【0121】
次いで、中間反射層および/または第1の反射層の処理されるべき決定された領域は、それぞれ反射減少処理または反射増強処理に供される。
【0122】
より好ましくは、反射減少処理が、いくつかの領域に対して実施され得る一方、反射増強処理が、他の領域に対して実施され得る。
【0123】
この場合、処理されるべき領域は、反射増強処理に供されるべき領域および反射減少処理に供されるべき領域に分割される必要があるということは当業者には容易に理解可能である。
【0124】
より好ましくは、アウターレンズの一部のみに対して光出力検出を実施し、処理されるべき領域を決定し、すべてのアウターレンズの対応する領域を反射増強処理または反射減少処理に供することが可能である。
【0125】
反射増強処理または反射減少処理の特定の方法は、先述の説明において説明されており、ここでは再度詳述されない。
【0126】
本出願の光学構造により、第1のアウターレンズの設計は、より厳しい厚さ要件を満たすために光学構造の全体的な厚さにおける著しい減少を可能にする。外観要件が満たされる一方で、光出射品質が保証され、光出射効率は改善される。
【0127】
本出願は上述の例示的な実施形態の詳細事項に限定されず、本出願の趣旨または本質的な特徴から逸脱することなく他の特定の形態で実装され得るということは当業者には明白であるものとする。故に、どの視点がとられるかにかかわりなく、実施形態は、実証的および非限定的であると見なされるべきであり、本出願の範囲は、添付の特許請求の範囲によって規定され、上の説明によっては規定されず、故に、特許請求項の等価の重要な要素の意味および範囲内に入るすべての変更は、本出願に含まれることが意図される。特許請求項内の参照符号は、関係する特許請求項を制限するものと見なされるべきではない。加えて、「含む」という言葉は、他のユニットまたはステップを除外せず、単数形は複数形を除外しないということは明白である。システムクレームに提示される複数のユニットまたは装置はまた、ソフトウェアまたはハードウェアを用いて1つのユニットまたは装置によって実現され得る。第1および第2などの言葉は、指示を示すために使用され、任意の特定の順序を示さない。