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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】共振ユニット及び誘電体フィルタ
(51)【国際特許分類】
   H01P 7/10 20060101AFI20241126BHJP
【FI】
H01P7/10
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2022575728
(86)(22)【出願日】2021-05-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-28
(86)【国際出願番号】 CN2021096884
(87)【国際公開番号】W WO2022028067
(87)【国際公開日】2022-02-10
【審査請求日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】202010789774.2
(32)【優先日】2020-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】522248711
【氏名又は名称】物广系統有限公司
【氏名又は名称原語表記】WUGUANG SYSTEM COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】Room 19C Lockhart Center 301-307 Lockhart Road Wan Chai HongKong 999077, China
(73)【特許権者】
【識別番号】522248722
【氏名又は名称】アキュラ エレクトロニック テクノロジーズ プライベート リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ACCULA ELECTRONIC TECHNOLOGIES PTE. LTD
【住所又は居所原語表記】8 Kaki Bukit Avenue 4# 03-21 Premieratmarkkaki Bukit Singapore 415875, Singapore
(73)【特許権者】
【識別番号】522248733
【氏名又は名称】アバレン インフォ システム テクノロジーズ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】AVALEN INFO SYSTEM TECHNOLOGIES COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】1200 Waterfront Centre 200 Burrard Street P.O.Box 48600 Vancouver, British Columbia V7X, Canada
(74)【代理人】
【識別番号】100142365
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】孟慶南
【審査官】鈴木 肇
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-110323(JP,A)
【文献】国際公開第2016/047531(WO,A1)
【文献】中国実用新案第203503762(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第109411853(CN,A)
【文献】国際公開第2005/069425(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0097639(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0121917(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2001/0052833(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01P 1/00-11/00
H03H 1/00- 3/00
H03H 5/00- 7/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビティ、支持フレーム、共振器及びカバープレートを含む共振ユニットであって、 前記キャビティは、密封された空間で構成され、キャビティの1つの面は、カバープレート面であり、前記共振器は、中実の円柱体又は多角柱体の誘電体共振ブロックに、対応する軸方向に沿って貫通孔、止まり穴を設けることで形成された有孔誘電体共振ブロック及び共振ロッドで構成され、キャビティ内に取り付けられ、前記支持フレームは、共振器とキャビティの内壁との間の任意の位置に取り付けられ、共振器とキャビティの任意の形状に合わせて接続固定され、
前記中実の円柱体又は多角柱体の誘電体共振ブロックには、対応する軸方向に沿って貫通孔が設けられる場合、有孔誘電体共振ブロックが形成され、有孔誘電体共振ブロックは、キャビティ内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触しないか、或いは、有孔誘電体共振ブロックの一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、有孔誘電体共振ブロックの同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドは、キャビティ内に取り付けられた有孔誘電体共振ブロックの貫通孔内に取り付けられ、一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか又はキャビティ内壁に接触及び接続されず、当該端にフランジが設けられるか又は設けられず、誘電体共振ロッドのフランジは、表面が金属化されるか、或いは、誘電体共振ロッドの同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触し、組み合わせられて一体式共振器が形成され、共振器における有孔誘電体共振ブロックは、任意の垂直軸方向での貫通孔が金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドと組み合わせて軸方向の共振構造を実現し、共振ユニットのマルチモード数を一定に維持し、
前記中実の円柱体又は多角柱体の誘電体共振ブロックには、対応する軸方向に沿って止まり穴が設けられる場合、有孔誘電体共振ブロックが形成され、有孔誘電体共振ブロックは、キャビティ内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触しないか、或いは、有孔誘電体共振ブロックの一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、有孔誘電体共振ブロックの同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドは、一端がキャビティ内に取り付けられた有孔誘電体共振ブロックの止まり穴内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続されるか又はキャビティ内壁に接触及び接続されず、当該端にフランジが設けられるか又は設けられず、組み合わせられて一体式共振器が形成され、共振器における有孔誘電体共振ブロックは、任意の垂直軸方向での止まり穴が金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドと組み合わせて軸方向の共振構造を実現し、共振ユニットのマルチモード数を一定に維持し、
前記円柱体又は多角柱体の誘電体共振ブロックが中実体である場合、中実の誘電体共振ブロックは、キャビティ内に取り付けられ、1つの金属共振ロッドに対応する一端又は複数の金属共振ロッドに対応する複数の端が、キャビティ内に取り付けられた中実の誘電体共振ブロックの、キャビティ内壁に接触及び接続されない端面に取り付けられ、もう一方の端又は複数の端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、金属共振ロッドは、キャビティ内に取り付けられた中実の誘電体共振ブロックの同一軸方向に対応する、キャビティ内壁に接触及び接続されない2つの端面にそれぞれ取り付けられ、中実の誘電体共振ブロックの同一軸方向の2つの端面に取り付けられた金属共振ロッドの他の2つの端面は、キャビティの同一軸方向の2つの内壁に接触して接続され、組み合わせられて一体式共振器が形成され、共振器における中実の誘電体共振ブロックは、任意の垂直軸方向での端面が金属共振ロッドと組み合わせて軸方向の共振構造を実現し、共振ユニットのマルチモード数を一定に維持し、
前記中実の円柱体又は多角柱体の誘電体共振ブロックが、2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の円柱体又は多角柱体からなり、X軸方向の円柱体又は多角柱体のX軸方向寸法がY軸方向の円柱体又は多角柱体の、垂直方向でかつX軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Y軸方向の円柱体又は多角柱体のY軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体の、垂直方向でかつY軸方向に平行な方向での寸法以上であるか、或いは、
前記中実の円柱体又は多角柱体の誘電体共振ブロックが、3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の円柱体又は多角柱体からなり、X軸方向の円柱体又は多角柱体のX軸方向寸法がY軸方向の円柱体又は多角柱体及びZ軸方向の円柱体又は多角柱体の、垂直方向でかつX軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Y軸方向の円柱体又は多角柱体のY軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体及びZ軸方向の円柱体又は多角柱体の、垂直方向でかつY軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Z軸方向の円柱体又は多角柱体のZ軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体及びY軸方向の円柱体又は多角柱体の、垂直方向でかつZ軸方向に平行な方向での寸法以上であり、
有孔誘電体共振ブロックは、中実の誘電体共振ブロック、貫通孔付き誘電体共振ブロック、止まり穴付き誘電体共振ブロック、貫通孔及び止まり穴付き誘電体共振ブロック、中実で貫通孔付き誘電体共振ブロック、中実で止まり穴付き誘電体共振ブロック、中実で貫通孔及び止まり穴付き誘電体共振ブロックを含み、
前記共振ユニットは、前記有孔誘電体共振ブロックの水平及び垂直方向にエッジカットし、溝切りし、コーナーカットすることにより、隣接カップリング又はクロスカップリングしてフィルタを形成し、そのキャビティ内壁の寸法及び有孔誘電体共振ブロックに対応する3つの軸方向の寸法を変化させるか、或いは、水平、垂直方向の寸法を変化させて、基本モードと複数の高次モードの周波数を変更させ、複数の基本モードの数とQ値を変更させ、
基本モードの周波数を一定に維持すれば、異なる誘電率の誘電体材料の有孔誘電体共振ブロック及び共振ロッドからなる共振器、キャビティ、及び支持フレームで構成された共振ユニットは、基本モード及び複数の高次モードの周波数を変更させ、複数の基本モードの数及びQ値を変更させ、異なる誘電率の誘電体材料からなる有孔誘電体共振ブロックに固有のQ値の変化が異なり、同時に高次モードの周波数も変化する、共振ユニット。
【請求項2】
前記中実の円柱体又は多角柱体の誘電体共振ブロックには、対応する軸方向に沿って貫通孔が設けられる場合、有孔誘電体共振ブロックが形成され、有孔誘電体共振ブロックは、キャビティ内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触しないか、或いは、有孔誘電体共振ブロックの一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、有孔誘電体共振ブロックの同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッドは、キャビティ内に取り付けられた有孔誘電体共振ブロックの貫通孔内に取り付けられ、一端がキャビティ内壁に接触して接続され、他端がキャビティ内壁に接触せず、かつ他端にフランジが設けられ、組み合わせられて一体式共振器が形成されるか、或いは、金属共振ロッドは、キャビティ内に取り付けられた有孔誘電体共振ブロックの貫通孔内に取り付けられ、両端がキャビティ内壁に接触せず、組み合わせられて一体式共振器が形成され、金属共振ロッドと前記有孔誘電体共振ブロックの貫通孔の内壁との間に間隔が設けられるか、又は、金属共振ロッドが貫通孔の内壁に完全に密着され、金属共振ロッドは、有孔誘電体共振ブロックの異なる軸方向に取り付けられてもよく、一軸、垂直に交差する二軸又は互いに垂直に交差する三軸の金属共振ロッドであってもよく、金属共振ロッドが取り付けられた有孔誘電体共振ブロック対応する軸方向の共振周波数が低下し、金属共振ロッドの一端フランジが設けられる場合、有孔誘電体共振ブロックの対応する軸方向の共振周波数がさらに低下し、有孔誘電体共振ブロックの貫通孔内に金属共振ロッドが貫通孔の内壁に完全に密着される場合の、有孔誘電体共振ブロックの対応する軸方向の共振周波数の低下幅は、金属共振ロッドと有孔誘電体共振ブロック内の貫通孔の内壁との間に間隔が設けられる場合の、有孔誘電体共振ブロックの対応する軸方向の共振周波数の低下幅より大きく、マルチモード数を一定に維持する、請求項1に記載の共振ユニット。
【請求項3】
前記中実の円柱体又は多角柱体の誘電体共振ブロックには、対応する軸方向に沿って貫通孔が設けられる場合、有孔誘電体共振ブロックが形成され、有孔誘電体共振ブロックは、キャビティ内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触しないか、或いは、有孔誘電体共振ブロックの一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、有孔誘電体共振ブロックの同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続され、誘電体共振ロッドは、キャビティ内に取り付けられた有孔誘電体共振ブロックの貫通孔内に取り付けられ、軸方向に対応する一端又は両端がキャビティ内壁に接触して接続され、軸方向に対応する一端がキャビティ内壁に接触する場合、他端がキャビティ内壁に接触せず、かつその端面に表面が金属化された誘電体フランジを追加し、組み合わせられて一体式共振器が形成されるか、或いは、誘電体共振ロッドは、キャビティ内に取り付けられた有孔誘電体共振ブロックの貫通孔内に取り付けられ、誘電体共振ロッドの両端がキャビティ内壁に接触せず、組み合わせられて一体式共振器が形成され、有孔誘電体共振ブロックの貫通孔の内壁と誘電体共振ロッドとの間に間隔が設けられるか、又は、誘電体共振ロッドは、貫通孔の内壁に完全に密着され、有孔誘電体共振ブロックの任意の軸方向に取り付けられるか、或いは、一軸、垂直に交差する二軸又は互いに垂直に交差する三軸の誘電体共振ロッドであり、誘電体共振ロッドの端面がキャビティ内壁に接触して接続される場合、誘電体共振ロッドが取り付けられた有孔誘電体共振ブロックの対応する軸方向の共振周波数が低下し、誘電体共振ロッドの一端のフランジの表面金属化される場合、誘電体共振ロッドが取り付けられた有孔誘電体共振ブロックの対応する軸方向の共振周波数がさらに低下し、有孔誘電体共振ブロックの貫通孔内に誘電体共振ロッドが有孔誘電体共振ブロックの貫通孔の内壁に完全に密着される場合の、有孔誘電体共振ブロックの対応する軸方向の共振周波数の低下幅は、誘電体共振ロッドと有孔誘電体共振ブロック内の貫通孔の内壁との間に間隔が設けられる場合の、有孔誘電体共振ブロックの対応する軸方向の共振周波数の低下幅より大きく、マルチモード数を一定に維持する、請求項1に記載の共振ユニット。
【請求項4】
前記中実の円柱体又は多角柱体の誘電体共振ブロックには、対応する軸方向に沿って止まり穴が設けられる場合、有孔誘電体共振ブロックが形成され、有孔誘電体共振ブロックは、キャビティ内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触するか、或いは、有孔誘電体共振ブロックの一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、有孔誘電体共振ブロックの同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッドは、キャビティ内に取り付けられた有孔誘電体共振ブロックの止まり穴内に取り付けられ、一端がキャビティ内壁に接触して接続され、他端にフランジが設けられ、組み合わせられて一体式共振器が形成されるか、或いは、金属共振ロッドは、止まり穴内に取り付けられ、一端が止まり穴の内壁に接触し、他端がキャビティ内壁に接触せず、組み合わせられて一体式共振器が形成され、金属共振ロッドと前記キャビティ内に取り付けられた有孔誘電体共振ブロックの止まり穴の内壁との間に間隔が設けられるか、又は、金属共振ロッドが止まり穴の内壁に密着され、金属共振ロッドは、有孔誘電体共振ブロックの異なる軸方向に取り付けられるか、或いは、一軸、垂直に交差する二軸又は互いに垂直に交差する三軸の金属共振ロッドであり、金属共振ロッドが取り付けられた有孔誘電体共振ブロック対応する軸方向の共振周波数が低下し、金属共振ロッドの一端フランジが設けられる場合、金属共振ロッドが取り付けられた有孔誘電体共振ブロックの対応する軸方向の共振周波数がさらに低下し、有孔誘電体共振ブロックの止まり穴内に金属共振ロッドが止まり穴の内壁に完全に密着される場合の、有孔誘電体共振ブロックの対応する軸方向の共振周波数の低下幅は、金属共振ロッドと有孔誘電体共振ブロックの止まり穴の内壁との間に間隔が設けられる場合の、有孔誘電体共振ブロックの対応する軸方向の共振周波数の低下幅より大きく、マルチモード数を一定に維持する、請求項1に記載の共振ユニット。
【請求項5】
前記中実の円柱体又は多角柱体の誘電体共振ブロックには、対応する軸方向に沿って止まり穴が設けられる場合、有孔誘電体共振ブロックが形成され、有孔誘電体共振ブロックは、キャビティ内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触しないか、或いは、有孔誘電体共振ブロックの一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、有孔誘電体共振ブロックの同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続され、誘電体共振ロッドは、キャビティ内に取り付けられた有孔誘電体共振ブロックの止まり穴内に取り付けられ、軸方向に対応する一端がキャビティ内壁に接触して接続され、組み合わせられて一体式共振器が形成されるか、或いは、誘電体共振ロッドは、キャビティ内に取り付けられた有孔誘電体共振ブロックの止まり穴内に取り付けられ、誘電体共振ロッドがキャビティ内壁に接触せず、組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ロッドと前記有孔誘電体共振ブロックの止まり穴の内壁との間に間隔が設けられるか、又は、誘電体共振ロッドは、止まり穴の内壁に完全に密着され、有孔誘電体共振ブロックの任意の軸方向に取り付けられるか、或いは、一軸、垂直に交差する二軸又は互いに垂直に交差する三軸の誘電体共振ロッドであり、誘電体共振ロッドの端面が接地する場合、誘電体共振ロッドが取り付けられた有孔誘電体共振ブロック対応する軸方向の共振周波数が低下し、有孔誘電体共振ブロックの止まり穴に誘電体共振ロッドが完全に密着される場合の、有孔誘電体共振ブロックの対応する軸方向の共振周波数の低下幅は、誘電体共振ロッドと有孔誘電体共振ブロックの止まり穴の内壁との間に間隔が設けられる場合の、有孔誘電体共振ブロックの対応する軸方向の共振周波数の低下幅より大きく、マルチモード数を一定に維持する、請求項1に記載の共振ユニット。
【請求項6】
前記円柱体又は多角柱体の誘電体共振ブロックが中実体である場合、中実の誘電体共振ブロックは、キャビティ内に取り付けられ、1つの金属共振ロッドに対応する一端又は複数の金属共振ロッドに対応する複数の端が、キャビティ内に取り付けられた中実の誘電体共振ブロックの、キャビティ内壁に接触及び接続されない端面に取り付けられ、もう一方の端又は複数の端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、金属共振ロッドが、キャビティ内に取り付けられた中実の誘電体共振ブロックの同一軸方向に対応する、キャビティ内壁に接触及び接続されない2つの端面にそれぞれ取り付けられ、中実の誘電体共振ブロックの同一軸方向の2つの端面に取り付けられた金属共振ロッドの他の2つの端面は、キャビティの同一軸方向の2つの内壁に接触して接続され、組み合わせられて一体式共振器が形成され、金属共振ロッドは、中実の誘電体共振ブロックの任意の軸方向に取り付けられるか、或いは、一軸、垂直に交差する二軸又は互いに垂直に交差する三軸の金属共振ロッドであり、金属共振ロッドの端面がキャビティ内壁に接触する場合、金属共振ロッドが取り付けられた中実の誘電体共振ブロック対応する軸方向の共振周波数が低下し、マルチモード数を一定に維持する、請求項1に記載の共振ユニット。
【請求項7】
中実の円柱体又は多角柱体の誘電体共振ブロックが、2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の円柱体又は多角柱体からなる場合、有孔誘電体共振ブロックの端面の中心は、キャビティの対応する内壁面の中心位置に近接するか又はそれと重なり、X軸方向の円柱体又は多角柱体のX軸方向寸法がY軸方向の円柱体又は多角柱体の、垂直方向でかつX軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Y軸方向の円柱体又は多角柱体のY軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体の、垂直方向でかつY軸方向に平行な方向での寸法以上であり、有孔誘電体共振ブロックの水平及び垂直方向にエッジカットし、溝切りし、コーナーカットすることにより、隣接カップリング又はクロスカップリングしてフィルタを形成し、そのキャビティ内壁の寸法及び3つの軸方向に対応する有孔誘電体共振ブロックの寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化し、基本モードと複数の高次モードの周波数を変更させ、複数の基本モードの数とQ値を変更させ、キャビティ内壁のX、Y、Z軸の寸法が変化する場合、1つの所望の周波数を一定に維持すれば、前記キャビティ内壁に対応する有孔誘電体共振ブロックのX、Y、Z軸の寸法もそれに応じて変化し、
前記中実の円柱体又は多角柱体の誘電体共振ブロックが、3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の円柱体又は多角柱体からなる場合、有孔誘電体共振ブロックの端面の中心は、キャビティの対応する内壁面の中心位置に近接するか又はそれと重なり、X軸方向の円柱体又は多角柱体のX軸方向寸法がY軸方向の円柱体又は多角柱体及びZ軸方向の円柱体又は多角柱体の、垂直方向でかつX軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Y軸方向の円柱体又は多角柱体のY軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体及びZ軸方向の円柱体又は多角柱体の、垂直方向でかつY軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Z軸方向の円柱体又は多角柱体のZ軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体及びY軸方向の円柱体又は多角柱体の、垂直方向でかつZ軸方向に平行な方向での寸法より大きく、有孔誘電体共振ブロックの水平及び垂直方向にエッジカットし、溝切りし、コーナーカットすることにより、隣接カップリング又はクロスカップリングしてフィルタを形成し、そのキャビティ内壁の寸法及び3つの軸方向に対応する有孔誘電体共振ブロックの寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化し、基本モードと複数の高次モードの周波数を変更させ、複数の基本モードの数とQ値を変更させ、キャビティ内壁のX、Y、Z軸の寸法が変化する場合、1つの所望の周波数を一定に維持すれば、前記キャビティ内壁に対応する有孔誘電体共振ブロックのX、Y、Z軸の寸法もそれに応じて変化する、請求項1に記載の共振ユニット。
【請求項8】
前記有孔誘電体共振ブロックの3つの軸方向の寸法に対応するキャビティの寸法が変化する場合、その対応する基本モード及び複数の基本モードの数、基本モードの周波数、基本モードのQ値もそれに応じて変化し、
有孔誘電体共振ブロックの貫通孔内に金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドが完全に密着される場合の周波数の低下幅は、間隔が設けられる場合の周波数の低下幅より大きく、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドの端面がキャビティ内壁に接触する場合、基本モードの周波数が低下し、金属共振ロッド及び誘電体共振ロッドの端面にフランジを追加すると基本モードの周波数がさらに低下し、フランジの面積が大きいほど基本モードの周波数の低下幅が大きい、請求項1又は2に記載の共振ユニット。
【請求項9】
キャビティ内壁寸法及びその有孔誘電体共振ブロックに対応する3つの軸方向の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化する場合、基本モードと複数の高次モードの周波数を変更させ、複数の基本モードの数及びQ値を変更させ、異なる誘電率の誘電体材料からなる有孔誘電体共振ブロックに対応する周波数、及び固有のQ値の変化が異なる、請求項3に記載の共振ユニット。
【請求項10】
キャビティ内壁の寸法及びその有孔誘電体共振ブロックに対応する3つの軸方向の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化する場合、基本モードの周波数が一定に維持すれば、高次モードの周波数と基本モードの周波数との間、及び複数の高次モードの周波数間の間隔が複数回変化し、異なる誘電率の誘電体材料からなる有孔誘電体共振ブロックの周波数間隔の変化が異なり、
有孔誘電体共振ブロックの3つの軸方向の寸法及び対応するキャビティの寸法が変化する場合、その対応する基本モード及び複数の基本モードの周波数間隔もそれに応じて変化する、請求項3に記載の共振ユニット。
【請求項11】
キャビティ内壁寸法及びその有孔誘電体共振ブロックに対応する3つの軸方向の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化する場合、キャビティの寸法及び基本モードの周波数を一定に維持すれば、共振ユニットの基本モード及び高次モードは、少なくとも1つの同一周波数又は周波数が近接する複数の基本モードを形成することができ、有孔誘電体共振ブロックの3つの軸方向の寸法に対応するキャビティの寸法が変化する場合、その対応する基本モード及びマルチモード数もそれに応じて変化する、請求項1に記載の共振ユニット。
【請求項12】
前記共振器における有孔誘電体共振ブロック又はキャビティに対して、2つの隣接する電界又は磁界が交差する構造位置にエッジをカットするか又は補完して隣接カップリングを形成し、キャビティ及び共振器における有孔誘電体共振ブロックが三角体又は四角体にカットされるか、或いは、キャビティ又は共振器における有孔誘電体共振ブロックのエッジに対して局所又は全体のカット又は補完を行い、キャビティ及び共振器における有孔誘電体共振ブロックに対して、同時にエッジカットするか又は単独でエッジカットし、エッジカットして隣接カップリングを形成するとその基本モードの周波数及びQ値は、それに応じて変化し、隣接カップリングがそのクロスカップリングの強さを変更し、
共振器における有孔誘電体共振ブロック又はキャビティの隣接しない電界又は磁界の180°ずれる交差構造位置に対してコーナーカット又は補完を行うか、或いは、対応するキャビティに対してコーナーカット及び補完を行い、密封してクロスカップリングを形成し、対応する基本モードの周波数及びQ値もそれに応じて変化し、同時にクロスカップリングがその隣接カップリングの強さを変更し、
前記共振器における有孔誘電体共振ブロックに対して、角部、エッジに溝又は穴を形成するか又は突起を設ける場合、隣接カップリング及びクロスカップリングの強弱を変更する、請求項1に記載の共振ユニット。
【請求項13】
該共振器の電磁界強度集中の位置には、距離又は正対面積を変えることで電磁界の分布を変化させる少なくとも1つの同調装置が設けられる、請求項1に記載の共振ユニット。
【請求項14】
対応するキャビティの形状は、直方体、立方体、多角柱体の少なくとも1つであり、キャビティ内壁の表面又は内部領域の局所が凹む又は突起するか又はコーナーカットする又は溝切りするように設けられ、共振器の電磁界強度集中の位置には、キャビティに取り付けられた少なくとも1つの同調装置が設けられ、キャビティの材料は、金属又は非金属であり、該キャビティの表面に銅又は銀がメッキされ、異なる形状のキャビティに対応する共振ユニットの基本モードのQ値、共振周波数、マルチモード数が異なる、請求項1に記載の共振ユニット。
【請求項15】
記有孔誘電体共振ブロックのいずれか1つの軸方向の横断面の形状は、円柱体、楕円体、立方体、直方体、多角柱体の少なくとも1つであり
前記有孔誘電体共振ブロックに貫通孔、止まり穴が設けられ、その角部、エッジ及び表面に溝又は穴が形成され、或いはその異なる角部、エッジ及び面に複数の溝又は穴が対称的に形成され、或いはその同一面に複数の溝又は穴が形成され、或いはその内部に溝又は穴が形成され、或いはその異なる軸方向に溝又は穴が対称的に形成され、或いはその同一面に複数の溝又は穴が形成され、或いはその表面に突起が設けられ、或いはその任意の面の任意の位置に異なる個数の突起した円柱体、突起した多角柱体が設けられ、
前記誘電体共振ロッド又は金属共振ロッドの形状は、円柱体、楕円体、立方体、直方体、多角柱体であり
有孔誘電体共振ブロック及び誘電体共振ロッドの材料は、セラミック、複合誘電体材料、誘電率が1より大きい誘電体材料であり、誘電体表面に金属化を行ってもよく、
金属共振ロッドの材料は、アルミニウム、銅、鉄等の金属材料であるか、或いは、該金属共振ロッドの表面が再び金属化され、
有孔誘電体共振ブロックは、異なる形状、異なる材料、異なる誘電率であれば、共振ユニットの基本モードと高次モード又は高次モードとより高次モードの周波数、基本モードのQ値及び複数の基本モードの数が異なる、請求項1に記載の共振ユニット。
【請求項16】
前記支持フレームは、誘電体支持フレーム又は金属支持フレームであり、前記誘電体支持フレーム又は金属支持フレームは、有孔誘電体共振ブロックの端面、エッジ、角部又はキャビティの角部に位置し、有孔誘電体共振ブロックとキャビティとの間に配置され、前記共振器は、支持フレームにより該キャビティ内に支持され、
支持フレームと前記共振器又はキャビティの組み合わせにより一体式構造又は別体式構造が形成され、
誘電体支持フレームは、誘電体材料で製造され、誘電体支持フレームの材料は、プラスチック又はセラミック、複合誘電体材料であり、金属支持フレームは、アルミニウム、銅、銀等の導電材料で製造され、誘電体と金属材料を組み合わせて混合材料支持フレームを形成することもでき、
支持フレームが有孔誘電体共振ブロックの異なる位置に取り付けられる場合、共振ユニットの対応する基本モードと高次モード又は高次モードとより高次モードの周波数間隔も異なり、
異なる誘電体支持フレームの材料、誘電率、異なる構造も共振ユニットの基本モードと高次モード又は高次モードとより高次モードの周波数間隔に影響を与える、請求項1に記載の共振ユニット。
【請求項17】
前記支持フレームは、
圧着、接着、接合、溶接、バックル又はネジ接続の方式で共振器及びキャビティに接続され、
有孔誘電体共振ブロックのうちの1つの端面又は複数の端面に接続される、請求項16に記載の共振ユニット。
【請求項18】
支持フレームは、
有孔誘電体共振ブロックとキャビティ内壁に対応する任意の位置に取り付けられ、有孔誘電体共振ブロックとキャビティの任意の形状に合わせて接続固定され、
両面が平行である中実体又は中間が貫通する構造を含み、
有孔誘電体共振ブロックの同一端面又は異なる端面、エッジ、角部の支持フレームの数は、1つ又は複数の異なる組み合わせであり、
異なる数の支持フレームは、対応する共振ユニットの基本モードの周波数、基本モードの数及びQ値も異なり、キャビティ内壁の寸法及びその有孔誘電体共振ブロックに対応する3つの軸方向の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化する場合、共振ユニットの基本モードと高次モードのQ値の大きさは、複数回変化する、請求項1に記載の共振ユニット。
【請求項19】
有孔誘電体共振ブロックの支持フレームは、キャビティ内壁に接触して熱伝導構造を形成する、請求項1に記載の共振ユニット。
【請求項20】
請求項1~19のいずれか1項に記載の共振ユニットを含む誘電体フィルタであって、前記共振ユニットは、1~N個の異なる周波数のシングルバンドパスフィルタを構成し、Nは自然数であり、異なる周波数のシングルバンドパスフィルタは、マルチバンドパスフィルタ、デュプレクサ又はマルチプレクサ又はそれらの組み合わせを構成するか、或いは、対応する共振ユニットと、シングルモードキャビティ、デュアルモードキャビティ及びトリプルモードキャビティとは、異なる形式の配列組み合わせを行って、所望の異なる寸法の複数のシングルパスフィルタを構成するか、又は、所望の異なる寸法の複数のシングルパスからなるマルチバンドパスフィルタ又はデュプレクサ又はマルチプレクサ又はそれらの組み合わせを構成する、誘電体フィルタ。
【請求項21】
前記共振ユニットにおいて、対応するキャビティとシングルモードキャビティ又はマルチモードキャビティは、隣接カップリング又はクロスカップリングの組み合わせを行う、請求項20に記載の誘電体フィルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、通信の技術分野に関し、特に共振ユニット及び誘電体フィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、通信アンテナフィーダーシステムの重要な構成部分として、フィルタは、掛け替えのない重要なキーデバイスであり、フィルタの研究も絶えず新しい進展を収めている。フィルタは、コンデンサ、インダクタ、抵抗からなるフィルタ回路である。フィルタは、電源線における特定周波数の周波数点又は該周波数点以外の周波数を効果的にフィルタリングし、特定周波数の電源信号又は特定周波数を除去した後の電源信号を取得することができる。移動通信技術の発展に伴い、フィルタへの要求がますます高まっており、例えば、低周波数、低コスト、高電力、高性能等がある。特に、製品の小型化の需要が高まりつつある。特に、低周波数域の製品では、従来設計の体積が大きすぎるため、新たな市場需要を満たすことができない。長期にわたって、低周波製品の体積をどのように小さくするかが求められており、一般的な周波数を低下させる方法は、金属共振ロッドに金属ディスクを追加する方式があるが、体積が小さい場合にシングルキャビティQ値を向上させることができないため、挿入損失が大きい。既存のTM2共振構造又はTM2H構造をシングルモードのみにすることができるか、或いは、2つの垂直に交差するTM2共振構造又は2つの垂直に交差する両端負荷TM2H構造を1~2モードにすることができるか、或いは、3つの垂直に交差するTM2共振構造又は3つの垂直に交差する両端負荷TM2H構造を1~3モードにして周波数を低下させることができ、周波数低下後に元のマルチモード数は変更される。また、TEモード又はTMモード誘電体共振器によりQ値を向上させることができるが、体積が小さくかつ周波数が低いという需要を満たすことができず、誘電体共振器の高いコストもその適用範囲を制限する。したがって、どのようにシングルキャビティの小さい体積を維持しながら、フィルタの共振周波数を大幅に低下させることを実現するかは、基地局フィルタの供給業者が市場のチャレンジに直面するのに解決する必要がある課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記課題を解決するために、本発明の実施例は、シングルキャビティの高いQ値及びフィルタの体積を一定に維持しながら、シングルキャビティ周波数を大幅に低下させることができる共振ユニット及び誘電体フィルタを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施例は、キャビティ、支持フレーム、共振器及びカバープレートを含む共振ユニットを開示し、前記キャビティは、密封された空間で構成され、キャビティの1つの面は、カバープレート面であり、前記共振器は、誘電体共振ブロック及び共振ロッドで構成され、キャビティ内に取り付けられ、前記支持フレームは、共振器とキャビティの内壁との間の任意の位置に取り付けられ、共振器とキャビティの任意の形状に合わせて接続固定され、前記共振器における誘電体共振ブロックには、その1つの軸方向に沿って貫通孔が形成される場合、誘電体共振ブロックは、キャビティ内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触しないか、或いは、誘電体共振ブロックの一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、誘電体共振ブロックの同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドは、誘電体共振ブロックの貫通孔内に取り付けられ、一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか又は接触せず、他端がキャビティ内壁に接触せず、及び/又は当該端にフランジが設けられ、誘電体共振ロッドのフランジは、表面が金属化され、誘電体共振ロッドの同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触し、組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ブロックは、任意の垂直軸方向で金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドと組み合わせて単一軸方向の共振構造を実現し、前記共振器における誘電体共振ブロックには、その1つの軸方向に沿って止まり穴が形成される場合、誘電体共振ブロックは、キャビティ内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触しないか、或いは、誘電体共振ブロックの一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、誘電体共振ブロックの同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドは、一端が止まり穴内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続されるか又はキャビティ内壁に接触及び接続されず、及び/又は当該端にフランジが設けられ、組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ブロックは、任意の垂直軸方向で金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドと組み合わせて単一軸方向の共振構造を実現し、前記共振器における誘電体共振ブロックが中実体であるか、或いは、その1つの軸方向に沿って止まり穴が形成される場合、金属共振ロッドの同一軸方向の一端が誘電体共振ブロックの表面又は止まり穴内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッドは、誘電体共振ブロックの同一軸方向に対応する1つ又は2つの面にそれぞれ取り付けられるか、或いは、誘電体共振ブロックの異なる軸方向に対応する面に取り付けられるか、或いは、1つ又は複数の金属共振ロッドが誘電体共振ブロックの異なる軸方向の表面又は止まり穴内に取り付けられ、組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ブロックは、任意の垂直軸方向で金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドと組み合わせて単一軸方向の共振構造を実現し、前記キャビティ内に1つの円柱体又は多角柱体の単一軸方向の共振器及びそれを固定する支持フレームが設けられてキャビティとともにシングルモード又はマルチモード共振ユニットが形成されるか、或いは、前記キャビティ内に2つの垂直に交差する円柱体又は多角柱体の単一軸方向の共振器及びそれを固定する支持フレームが設けられてキャビティとともにシングルモード又はマルチモード共振ユニットが形成され、X軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のX軸方向寸法がY軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつX軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Y軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のY軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつY軸方向に平行な方向での寸法以上であるか、或いは、前記キャビティ内に3つの互いに垂直に交差する円柱体又は多角柱体の単一軸方向の共振器及びそれを固定する支持フレームが設けられてキャビティとともにシングルモード又はマルチモード共振ユニットが形成され、X軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のX軸方向寸法がY軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器及びZ軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつX軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Y軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のY軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器及びZ軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつY軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Z軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のZ軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器及びY軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつZ軸方向に平行な方向での寸法以上であり、前記共振ユニットは、単一軸方向の共振器、垂直に交差する単一軸方向の共振器又は互いに垂直に交差する3つの単一軸方向の共振器である場合、共振器の水平及び垂直方向にエッジカットし、溝切りし、コーナーカットすることにより、キャビティ内壁の寸法及び3つの軸方向に対応する共振器の寸法を変化させるか、或いは、水平、垂直方向の寸法を変化させて、基本モードと複数の高次モードの周波数及び対応するマルチモード数とQ値を変更させ、前記共振ユニットが垂直に交差する単一軸方向の共振器又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振器である場合、そのいずれかの軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の寸法が他の1つ又は2つの軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつ軸方向に平行な方向での寸法より小さい場合、それに対応する基本モードと複数の高次モードの周波数及びQ値は、いずれもそれに応じて変化し、基本モードの周波数を一定に維持すれば、異なる誘電率の共振器、キャビティ、及び支持フレームで構成された共振ユニットは、基本モード及び複数の高次モードの周波数に対応するシングルモード、マルチモード及びQ値の大きさが変化し、異なる誘電率の共振器のQ値の変化が異なり、同時に高次モードの周波数も変化する。
【0005】
本発明の好ましい実施形態では、単一軸方向の共振ユニット又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニットにおいて、前記共振器における誘電体共振ブロックには、その1つの軸方向に沿って貫通孔が形成される場合、誘電体共振ブロックは、キャビティ内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触しないか、或いは、誘電体共振ブロックの一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、誘電体共振ブロックの同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッドは、貫通孔内に取り付けられ、一端がキャビティ内壁に接触して接続され、他端がキャビティ内壁に接触せず、かつ他端にフランジが設けられ、組み合わせられて一体式共振器が形成されるか、或いは、金属共振ロッドは、貫通孔内に取り付けられ、両端がキャビティ内壁に接触せず、組み合わせられて一体式誘電体-金属共振器が形成され、金属共振ロッドと前記誘電体共振ブロックの貫通孔の内壁との間に間隔が設けられるか、又は、金属共振ロッドが貫通孔の内壁に完全に密着され、金属共振ロッドは、誘電体共振ブロックの異なる軸方向に取り付けられてもよく、一軸、垂直に交差する二軸又は互いに垂直に交差する三軸の金属共振ロッドであってもよく、金属共振ロッドの軸方向に対応する周波数が低下し、金属共振ロッドの一端のフランジにより周波数がさらに低下し、誘電体共振ブロックの貫通孔内に金属共振ロッドが完全に密着される場合の周波数の低下幅は、間隔が設けられる場合の周波数の低下幅より大きい。
【0006】
本発明の好ましい実施形態では、単一軸方向の共振ユニット又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニットにおいて、前記共振器における誘電体共振ブロックには、その1つの軸方向に沿って貫通孔が形成される場合、誘電体共振ブロックは、キャビティ内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触しないか、或いは、誘電体共振ブロックの一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、誘電体共振ブロックの同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続され、誘電体共振ロッドは、貫通孔内に取り付けられ、軸方向に対応する一端又は両端がキャビティ内壁に接触して接続され、軸方向に対応する一端がキャビティ内壁に接触する場合、他端がキャビティ内壁に接触せず、かつその端面に表面が金属化された誘電体フランジを追加し、組み合わせられて一体式共振器が形成されるか、或いは、誘電体共振ロッドは、誘電体共振ブロックの貫通孔内に取り付けられ、誘電体共振ロッドの両端がキャビティ内壁に接触せず、組み合わせられて一体式誘電体-金属共振器が形成され、誘電体共振ブロックの貫通孔の内壁と誘電体共振ロッドとの間に間隔が設けられるか、又は、誘電体共振ロッドは、貫通孔の内壁に完全に密着され、誘電体共振ブロックの任意の軸方向に取り付けられるか、或いは、一軸、垂直に交差する二軸又は互いに垂直に交差する三軸の誘電体共振ロッドであり、誘電体共振ロッドの端面が接触する場合の軸方向に対応する周波数が低下し、誘電体共振ロッドの一端のフランジの表面金属化により周波数がさらに低下し、誘電体共振ブロックの貫通孔内に誘電体共振ロッドが完全に密着される場合の周波数の低下幅は、間隔が設けられる場合の周波数の低下幅より大きい。
【0007】
本発明の好ましい実施形態では、単一軸方向の共振ユニット又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニットにおいて、前記共振器における誘電体共振ブロックには、その1つの軸方向に沿って止まり穴が形成される場合、誘電体共振ブロックは、キャビティ内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触するか、或いは、誘電体共振ブロックの一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、誘電体共振ブロックの同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッドは、止まり穴内に取り付けられ、一端がキャビティ内壁に接触して接続され、他端にフランジが設けられ、組み合わせられて一体式共振器が形成されるか、或いは、金属共振ロッドは、止まり穴内に取り付けられ、両端がいずれもキャビティ内壁に接触せず、組み合わせられて一体式誘電体-金属共振器が形成され、金属共振ロッドと前記誘電体共振ブロックの止まり穴の内壁との間に間隔が設けられるか、又は、金属共振ロッドが止まり穴の内壁に密着され、金属共振ロッドは、誘電体共振ブロックの異なる軸方向に取り付けられ、一軸、垂直に交差する二軸又は互いに垂直に交差する三軸の金属共振ロッドであり、金属共振ロッドの軸方向に対応する周波数が低下し、金属共振ロッドの一端のフランジにより周波数がさらに低下し、誘電体共振ブロックの止まり穴内に金属共振ロッドが完全に密着される場合の周波数の低下幅は、間隔が設けられる場合の周波数の低下幅より大きい。
【0008】
本発明の好ましい実施形態では、単一軸方向の共振ユニット又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニットにおいて、前記共振器における誘電体共振ブロックには、その1つの軸方向に沿って止まり穴が形成される場合、誘電体共振ブロックは、キャビティ内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触しないか、或いは、誘電体共振ブロックの一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、誘電体共振ブロックの同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続され、誘電体共振ロッドは、止まり穴内に取り付けられ、軸方向に対応する一端又は両端がキャビティ内壁に接触して接続され、組み合わせられて一体式共振器が形成されるか、或いは、誘電体共振ロッドは、誘電体共振ブロックの止まり穴内に取り付けられ、誘電体共振ロッドがキャビティ内壁に接触せず、組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ロッドと前記誘電体共振ブロックの止まり穴の内壁との間に間隔が設けられるか、又は、誘電体共振ロッドは、止まり穴の内壁に完全に密着され、誘電体共振ブロックの任意の軸方向に取り付けられるか、或いは、一軸、垂直に交差する二軸又は互いに垂直に交差する三軸の誘電体共振ロッドであり、誘電体共振ロッドの端面が接地する場合の軸方向に対応する周波数が低下し、誘電体共振ブロックの止まり穴内に誘電体共振ロッドが完全に密着される場合の周波数の低下幅は、間隔が設けられる場合の周波数の低下幅より大きい。
【0009】
本発明の好ましい実施形態では、単一軸方向の共振ユニット又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニットにおいて、前記共振器における誘電体共振ブロックが中実体であるか又はその1つの軸方向に沿って止まり穴が形成される場合、金属共振ロッドの同一軸方向の一端が誘電体共振ブロックの表面又は止まり穴内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、金属共振ロッドが誘電体共振ブロックの同一軸方向に対応する面に取り付けられるか、或いは、誘電体共振ロッドの異なる軸方向に対応する面に取り付けられるか、或いは、1つ又は複数の金属共振ロッドが誘電体共振ブロックの異なる軸方向の表面又は止まり穴内に取り付けられ、組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ロッドは、誘電体共振ブロックの任意の軸方向に取り付けられるか、或いは、一軸、垂直に交差する二軸又は互いに垂直に交差する三軸の誘電体共振ロッドであり、誘電体共振ロッドの端面が接触する場合の軸方向に対応する周波数が低下する。
【0010】
本発明の好ましい実施形態では、前記キャビティ内に1つの円柱体又は多角柱体の単一軸方向の共振器及びそれを固定する支持フレームが設けられてキャビティとともにシングルモード又はマルチモード誘電体共振構造が形成され、共振器の端面の中心は、キャビティの対応する内壁面の中心位置に近接するか又はそれと重なり、共振器の水平及び垂直方向にエッジカットし、溝切りし、コーナーカットすることにより、キャビティ内壁の寸法及び3つの軸方向に対応する共振器の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化し、基本モードと複数の高次モードの周波数及び対応するマルチモード数とQ値を変更させ、キャビティ内壁のX、Y、Z軸の寸法が変化する場合、少なくとも1つの所望の周波数を一定に維持すれば、前記キャビティ内壁に対応する共振器のX、Y、Z軸の寸法もそれに応じて変化し、前記キャビティ内に2つの垂直に交差する円柱体又は多角柱体の単一軸方向の共振器及びそれを固定する支持フレームが設けられてキャビティとともにシングルモード又はマルチモード誘電体共振構造が形成され、共振器の端面の中心は、キャビティの対応する内壁面の中心位置に近接するか又はそれと重なり、X軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のX軸方向寸法がY軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつX軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Y軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のY軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつY軸方向に平行な方向での寸法以上であり、共振器の水平及び垂直方向にエッジカットし、溝切りし、コーナーカットすることにより、キャビティ内壁の寸法及び3つの軸方向に対応する共振器の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化し、基本モードと複数の高次モードの周波数及び対応するマルチモード数とQ値を変更させ、キャビティ内壁のX、Y、Z軸の寸法が変化する場合、1つの所望の周波数を一定に維持すれば、前記キャビティ内壁に対応する共振器のX、Y、Z軸の寸法もそれに応じて変化し、前記キャビティ内に3つの互いに垂直に交差する円柱体又は多角柱体の単一軸方向の共振器及びそれを固定する支持フレームが設けられてキャビティとともにシングルモード又はマルチモード誘電体共振構造が形成され、共振器の端面の中心は、キャビティの対応する内壁面の中心位置に近接するか又はそれと重なり、X軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のX軸方向寸法がY軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器及びZ軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつX軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Y軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のY軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器及びZ軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつY軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Z軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のZ軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器及びY軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつZ軸方向に平行な方向での寸法より大きく、共振器の水平及び垂直方向にエッジカットし、溝切りし、コーナーカットすることにより、キャビティ内壁の寸法及び3つの軸方向に対応する共振器の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化し、基本モードと複数の高次モードの周波数及び対応するマルチモード数とQ値を変更させ、キャビティ内壁のX、Y、Z軸の寸法が変化する場合、1つの所望の周波数を一定に維持すれば、前記キャビティ内壁に対応する共振器のX、Y、Z軸の寸法もそれに応じて変化する。
【0011】
本発明の好ましい実施形態では、単一軸方向の共振ユニット又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニットにおいて、前記共振器のうちの1つの軸方向の共振器と他の1つ又は2つの軸方向の共振器又は3つの軸方向の共振器の寸法に対応するキャビティの寸法が変化する場合、その対応する基本モード及びマルチモード数、周波数、Q値もそれに応じて変化し、誘電体共振ブロックの貫通孔内に金属共振ロッド及び誘電体共振ロッドが完全に密着される場合の周波数の低下幅は、間隔が設けられる場合の周波数の低下幅より大きく、金属共振ロッド及び誘電体共振ロッドの端面がキャビティ内壁に接触する場合、周波数が低下し、金属共振ロッド及び誘電体共振ロッドの端面にフランジを追加すると周波数がさらに低下し、フランジの面積が大きいほど周波数の低下幅が大きい。
【0012】
本発明の好ましい実施形態では、前記単一軸方向の共振ユニット又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニットにおいて、キャビティ内壁寸法及びその3つの軸方向に対応する共振器の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化する場合、基本モードと複数の高次モードの周波数に対応するマルチモード及びQ値の大きさが変化し、異なる誘電率の共振器に対応する周波数、Q値の変化が異なる。
【0013】
本発明の好ましい実施形態では、単一軸方向の共振ユニット又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニットにおいて、キャビティ内壁の寸法及びその3つの軸方向に対応する共振器の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化する場合、基本モードの周波数が一定に維持すれば、高次モードの周波数と基本モードの周波数との間、及び複数の高次モードの周波数間の間隔が複数回変化し、異なる誘電率の共振器の周波数間隔の変化が異なり、1つの軸方向の共振器と他の1つ又は2つの軸方向の共振器又は3つの軸方向の共振器の寸法に対応するキャビティの寸法が変化する場合、その対応する基本モード及びマルチモードの周波数間隔もそれに応じて変化する。
【0014】
本発明の好ましい実施形態では、単一軸方向の共振ユニット又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニットにおいて、キャビティ内壁寸法及びその3つの軸方向に対応する共振器の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化する場合、キャビティの寸法及び基本モードの周波数を一定に維持すれば、共振ユニットの基本モード及び高次モードは、少なくとも1つの同一周波数又は周波数が近接するマルチモードを形成することができ、1つの軸方向の共振器と他の1つ又は2つの軸方向の共振器又は3つの軸方向の共振器の寸法に対応するキャビティの寸法が変化する場合、その対応する基本モード及びマルチモード数もそれに応じて変化する。
【0015】
本発明の好ましい実施形態では、前記共振器又はキャビティに対して、電界又は磁界が垂直である構造位置にエッジをカットするか又は補完して隣接カップリングを形成し、キャビティ及び共振器が三角体又は四角体にカットされるか、或いは、キャビティ又は共振器のエッジに対して局所又は全体のカット又は補完を行い、キャビティ及び共振器に対して、同時にエッジカットするか又は単独でエッジカットし、エッジカットして隣接カップリングを形成すると周波数及びQ値は、それに応じて変化し、隣接カップリングがそのクロスカップリングを変更し、単一軸方向の共振器と、他の1つ又は2つの軸方向の共振器に対応するキャビティの3つの面とが交差して形成された3つの共振軸方向の電界又は磁界の交差構造位置に対してコーナーカット又は補完を行うか、或いは、対応するキャビティに対してコーナーカット及び補完を行い、密封してクロスカップリングを形成し、対応する周波数及びQ値もそれに応じて変化し、同時に隣接カップリングを変更し、前記共振器に対して、角部、エッジに溝又は穴を形成するか又は突起を設ける場合、隣接カップリング及びクロスカップリングの強弱を変更する。
【0016】
本発明の好ましい実施形態では、該共振器の電界強度集中の位置には、少なくとも1つの同調装置が設けられる。
【0017】
本発明の好ましい実施形態では、単一軸方向の共振ユニット又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニットにおいて、対応するキャビティの形状は、直方体、立方体、多角柱体の少なくとも1つであり、キャビティ内壁の表面又は内部領域の局所が凹む又は突起するか又はコーナーカットする又は溝切りするように設けられ、誘電体共振器の電界強度集中の位置には、キャビティに取り付けられた少なくとも1つの同調装置が設けられ、キャビティの材料は、金属又は非金属であり、該キャビティの表面に銅又は銀がメッキされ、異なる形状のキャビティは、Q値、周波数、モジュラスに影響を与える。
【0018】
本発明の好ましい実施形態では、単一軸方向の共振ユニット又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニットの横断面と垂直軸方向で構成された形状は、円柱体、楕円体、立方体、直方体、多角柱体の少なくとも1つであり、該共振ユニットは、中実体又は中空体とされ、前記誘電体共振ブロックに貫通孔、止まり穴が設けられ、その角部、エッジ及び表面に溝又は穴が形成され、或いはその異なる角部、エッジ及び面に複数の溝又は穴が対称的に形成され、或いはその同一面に複数の溝又は穴が形成され、或いはその内部に溝又は穴が形成され、或いはその異なる軸方向に溝又は穴が対称的に形成され、或いはその同一面に複数の溝又は穴が形成され、或いはその表面に突起が設けられ、或いはその任意の面の任意の位置に異なる個数の突起した円柱体、突起した多角柱体が設けられ、前記誘電体共振ロッド又は金属共振ロッドの形状は、円柱体、楕円体、立方体、直方体、多角柱体であり、単一軸方向の共振器又は垂直に交差する単一軸方向の共振器又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振器は、中実体又は中空体であり、誘電体共振ブロック及び誘電体共振ロッドの材料は、セラミック、複合誘電体材料、誘電率が1より大きい誘電体材料であり、誘電体表面に金属化を行ってもよく、金属共振ロッドの材料は、アルミニウム、銅、鉄等の金属材料であるか、或いは、該金属共振ロッドの表面が再び金属化され、共振器は、異なる形状、異なる材料、異なる誘電率であれば、基本モードと高次モード又は高次モードとより高次モードの周波数、Q値及びモジュラスに影響を与える。
【0019】
本発明の好ましい実施形態では、誘電体及び/又は金属支持フレームは、共振器の端面、エッジ、角部又はキャビティの角部に位置し、誘電体共振器とキャビティとの間に配置され、前記共振器は、支持フレームにより該キャビティ内に支持され、支持フレームと前記共振器又はキャビティの組み合わせにより一体式構造又は別体式構造が形成され、誘電体支持フレームは、誘電体材料で製造され、誘電体支持フレームの材料は、空気、プラスチック又はセラミック、複合誘電体材料であり、金属支持フレームは、アルミニウム、銅、銀等の導電材料で製造され、誘電体と金属材料を組み合わせて混合材料支持フレームを形成することもでき、支持フレームが共振器の異なる位置に取り付けられる場合、その対応する基本モードと高次モード又は高次モードとより高次モードの周波数間隔も異なり、異なる誘電体支持フレームの材料、誘電率、異なる構造も基本モードと高次モード又は高次モードとより高次モードの周波数間隔に影響を与える。
【0020】
本発明の好ましい実施形態では、前記支持フレームは、圧着、接着、接合、溶接、バックル又はネジ接続の方式で共振器及びキャビティに接続され、単一軸方向の共振器又は垂直に交差する単一軸方向の共振器又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振器のうちの1つの端面又は複数の端面に接続される。
【0021】
本発明の好ましい実施形態では、支持フレームは、共振器とキャビティ内壁に対応する任意の位置に取り付けられ、共振器とキャビティの任意の形状に合わせて接続固定され、両面が平行である中実体又は中間が貫通する構造を含み、共振器の同一端面又は異なる端面、エッジ、角部の支持フレームの数は、1つ又は複数の異なる組み合わせであり、異なる数の支持フレームは、対応する周波数、モジュラス及びQ値も異なり、キャビティ内壁の寸法及びその3つの軸方向に対応する共振器の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化する場合、基本モードと高次モードのQ値の大きさは、複数回変化する。
【0022】
本発明の好ましい実施形態では、共振器の支持フレームは、キャビティ内壁に接触して熱伝導を行う。
【0023】
本発明の誘電体フィルタによれば、単一軸方向の共振ユニット又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニットは、1~N個の異なる周波数のシングルバンドパスフィルタを構成することができ、異なる周波数のシングルバンドパスフィルタは、マルチバンドパスフィルタ、デュプレクサ又はマルチプレクサの任意の組み合わせを構成し、対応する共振ユニットと、金属又は誘電体のシングルモード共振キャビティ、デュアルモード共振キャビティ及びトリプルモード共振キャビティとは、さらに異なる形式の任意の配列組み合わせを行って、所望の異なる寸法の複数のシングルパス又はマルチバンドパスフィルタ又はデュプレクサ又はマルチプレクサ又は任意の組み合わせを構成することができる。
【0024】
本発明の好ましい実施形態では、単一軸方向の共振ユニット又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニットにおいて、対応するキャビティと金属共振器のシングルモード又はマルチモードキャビティ、共振器のシングルモード又はマルチモードキャビティは、任意の隣接カップリング又はクロスカップリングの組み合わせを行うことができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の実施例の有益な効果として、本発明の実施例は、誘電体共振ブロックに貫通孔又は止まり穴を設けて、貫通孔及び止まり穴に誘電体共振ロッド又は金属共振ロッドを入れ、周波数を低下させ、従来の技術的課題を効果的に解決する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
以下、本発明の実施例又は関連技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、実施例又は関連技術の説明に必要な図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な労働をしない前提で、さらにこれらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【0027】
図1】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックに止まり穴が設けられる場合に誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図2】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックに止まり穴が設けられる場合に誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図3】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックに止まり穴が設けられる場合に誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図4】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックに止まり穴が設けられる場合に誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図5】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックに止まり穴が設けられる場合に誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図6】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックに止まり穴が設けられる場合に誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図7】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックに貫通孔が設けられる場合に誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図8】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックに貫通孔が設けられる場合に誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図9】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックに貫通孔が設けられる場合に誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図10】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックに貫通孔が設けられる場合に誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図11】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックに貫通孔が設けられる場合に誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図12】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックに貫通孔が設けられる場合に誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図13】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックが誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図14】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックが誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図15】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックが誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図16】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックが誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図17】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックが誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図18】本発明の共振ユニットの第1の実施形態に係る、誘電体共振ブロックが誘電体又は金属共振ロッドと組み合わせる構造概略図である。
図19】本発明の共振ユニットの第2の実施形態の構造概略図である。
図20】本発明の共振ユニットの第2の実施形態の構造概略図である。
図21】本発明の共振ユニットの第2の実施形態の構造概略図である。
図22】本発明の共振ユニットの第2の実施形態の構造概略図である。
図23】本発明の共振ユニットの第3の実施形態の構造概略図である。
図24】本発明の共振ユニットの第3の実施形態の構造概略図である。
図25】本発明の共振ユニットの第4の実施形態の構造概略図である。
図26】本発明の共振ユニットの第5の実施形態の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確で完全に説明し、もちろん、説明する実施例は本発明の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をせずに得られる全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0029】
本発明の説明において、「長さ」、「幅」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「トップ」、「ボトム」、「内」、「外」などの用語で示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係であり、本発明を説明しやすい、又は説明を簡単にするだけに用いられ、示している装置又は部品が必ず特定の方位を有し、特定の方位構造と操作を有することを表す又は暗示することではないことを理解されるべきであり、そのため本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0030】
また、用語「第1」、「第2」は、目的を説明するためだけに用いられるものであり、比較的な重要性を指示又は暗示するか、或いは示された技術的特徴の数を黙示的に指示すると理解してはならない。これにより、「第1」、「第2」に限定されている特徴は、1つ以上の前記特徴を明示的又は暗示的に含むことができる。本発明の説明において、明確かつ具体的な限定がない限り、「複数」とは、2つ又はそれ以上を意味する。
【0031】
図1図26に示すように、本発明の実施例に係る共振ユニット100は、キャビティ10、支持フレーム40、共振器(図示せず)及びカバープレート(図示せず)を含み、キャビティ10は、密封された空間で構成され、キャビティ10の1つの面は、カバープレート面であり、キャビティ10の内面は、キャビティ内壁(図示せず)として定義され、キャビティ10の内壁に導電層が塗布される。共振器は、誘電体共振ブロック20及び共振ロッド30で構成され、共振ロッド30は、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドである。共振器は、キャビティ10内に取り付けられ、支持フレーム40は、共振器とキャビティ10の内壁との間の任意の位置に取り付けられ、共振器とキャビティ10の任意の形状に合わせて接続固定される。
【0032】
共振器における誘電体共振ブロック20には、その1つの軸方向に沿って貫通孔21が形成される場合、誘電体共振ブロック20がキャビティ10内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触せず、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドが誘電体共振ブロック20の貫通孔21内に取り付けられる。
【0033】
誘電体共振ブロック20の一端は、キャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドは、誘電体共振ブロック20の貫通孔21内に取り付けられ、共振ロッド30は、一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか又は接触せずに宙に浮き、その一端がキャビティ内壁に接触しない場合、実際の需要に応じてフランジ50を設けて、誘電体共振ロッドのフランジ50の表面を金属化させるために金属層を塗布することができ、当然のことながら、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドの同一軸方向の両端は、同時にキャビティ内壁に接触してもよく、共振ロッド30と共振ブロックとが組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ブロック20は、任意の垂直軸方向で金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドと組み合わせて単一軸方向の共振構造を実現する。
【0034】
或いは、誘電体共振ブロック20の同一軸方向の両端は、いずれもキャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドは、誘電体共振ブロック20の貫通孔21内に取り付けられ、共振ロッド30は、一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか又は接触せずに宙に浮き、その一端がキャビティ内壁に接触しない場合、実際の需要に応じてフランジ50を設けて、誘電体共振ロッドのフランジ50の表面を金属化させるために金属層を塗布することができ、当然のことながら、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドの同一軸方向の両端は、同時にキャビティ内壁に接触してもよく、共振ロッド30と共振ブロックとが組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ブロック20は、任意の垂直軸方向で金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドと組み合わせて単一軸方向の共振構造を実現する。
【0035】
前記共振器における誘電体共振ブロック20には、その1つの軸方向に沿って止まり穴22が形成される場合、誘電体共振ブロック20は、キャビティ10内に取り付けられ、該共振ブロックがキャビティ内壁に接触しない場合、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続される。当然のことながら、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触及び接続されず、実際の必要に応じて該端にフランジ50を設けて、誘電体共振ロッドのフランジ50の表面を金属化させるために金属層を塗布することができ、組み合わせられて一体式共振器が形成される。
【0036】
該誘電体共振ブロック20の一端がキャビティ内壁に接触して接続される場合、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続される。当然のことながら、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触及び接続されず、実際の必要に応じて該端にフランジ50を設けて、誘電体共振ロッドのフランジ50の表面を金属化させるために金属層を塗布することができ、組み合わせられて一体式共振器が形成される。
【0037】
或いは、誘電体共振ブロック20の同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続される場合、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続される。当然のことながら、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触及び接続されず、実際の必要に応じて該端にフランジ50を設けて、誘電体共振ロッドのフランジ50の表面を金属化させるために金属層を塗布することができ、組み合わせられて一体式共振器が形成される。
【0038】
共振器における誘電体共振ブロック20が中実体であるか、或いは、その1つの軸方向に沿って止まり穴22が形成される場合、金属共振ロッドの同一軸方向の一端が誘電体共振ブロック20の表面又は止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッドは、誘電体共振ブロック20の同一軸方向に対応する面にそれぞれ取り付けられるか、或いは、誘電体共振ブロック20の異なる軸方向に対応する面に取り付けられるか、或いは、1つ又は複数の金属共振ロッドが誘電体共振ブロック20の異なる軸方向の表面又は止まり穴22内に取り付けられ、組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ブロック20は、任意の垂直軸方向で金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドと組み合わせて単一軸方向の共振構造を実現する。
【0039】
前記キャビティ10内に1つの円柱体又は多角柱体の単一軸方向の共振器及びそれを固定する支持フレーム40とキャビティ10が設けられてシングルモード又はマルチモード共振ユニット100が形成されるか、或いは、前記キャビティ10内に2つの垂直に交差する円柱体又は多角柱体の単一軸方向の共振器及びそれを固定する支持フレーム40とキャビティ10が設けられてシングルモード又はマルチモード共振ユニット100が形成され、X軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のX軸方向寸法がY軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつX軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Y軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のY軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつY軸方向に平行な方向での寸法以上であるか、或いは、前記キャビティ10内に3つの互いに垂直に交差する円柱体又は多角柱体の単一軸方向の共振器及びそれを固定する支持フレーム40とキャビティ10が設けられてシングルモード又はマルチモード共振ユニット100が形成され、X軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のX軸方向寸法がY軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器及びZ軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつX軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Y軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のY軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器及びZ軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつY軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Z軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のZ軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器及びY軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつZ軸方向に平行な方向での寸法以上であり、前記共振ユニット100は、単一軸方向の共振器、垂直に交差する単一軸方向の共振器又は互いに垂直に交差する3つの単一軸方向の共振器である場合、共振器の水平及び垂直方向にエッジカットし、溝切りし、コーナーカットすることにより、キャビティ内壁の寸法及び3つの軸方向に対応する共振器の寸法を変化させるか、或いは、水平、垂直方向の寸法を変化させて、基本モードと複数の高次モードの周波数及び対応するマルチモード数とQ値を変更させ、前記共振ユニット100が垂直に交差する単一軸方向の共振器又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振器である場合、そのいずれかの軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の寸法が他の1つ又は2つの軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつ軸方向に平行な方向での寸法より小さい場合、それに対応する基本モードと複数の高次モードの周波数及びQ値は、いずれもそれに応じて変化し、基本モードの周波数を一定に維持すれば、異なる誘電率の共振器、キャビティ10、及び支持フレーム40で構成された共振ユニット100は、基本モード及び複数の高次モードの周波数に対応するシングルモード、マルチモード及びQ値の大きさが変化し、異なる誘電率の共振器のQ値の変化が異なり、同時に高次モードの周波数も変化する。
【0040】
単一軸方向の共振ユニット100又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100において、共振器における誘電体共振ブロック20には、その1つの軸方向に沿って貫通孔21が形成される場合、誘電体共振ブロック20がキャビティ10内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触せず、金属共振ロッドが誘電体共振ブロック20の貫通孔21内に取り付けられる。
【0041】
誘電体共振ブロック20の一端は、キャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッドは、誘電体共振ブロック20の貫通孔21内に取り付けられ、共振ロッド30は、一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか又は接触せずに宙に浮き、その一端がキャビティ内壁に接触しない場合、実際の需要に応じてフランジ50を設けることができる。当然のことながら、金属共振ロッドの同一軸方向の両端は、同時にキャビティ内壁に接触してもよく、共振ロッド30と共振ブロックとが組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ブロック20は、任意の垂直軸方向で金属共振ロッドと組み合わせて単一軸方向の共振構造を実現する。
【0042】
或いは、誘電体共振ブロック20の同一軸方向の両端は、いずれもキャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッドは、誘電体共振ブロック20の貫通孔21内に取り付けられ、共振ロッド30は、一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか又は接触せずに宙に浮き、その一端がキャビティ内壁に接触しない場合、実際の需要に応じてフランジ50を設けることができる。当然のことながら、金属共振ロッドの同一軸方向の両端は、同時にキャビティ内壁に接触してもよく、共振ロッド30と共振ブロックとが組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ブロック20は、任意の垂直軸方向で金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドと組み合わせて単一軸方向の共振構造を実現する。
【0043】
前記共振器における誘電体共振ブロック20には、その1つの軸方向に沿って止まり穴22が形成される場合、誘電体共振ブロック20は、キャビティ10内に取り付けられ、該共振ブロックがキャビティ内壁に接触しない場合、金属共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続される。当然のことながら、金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触及び接続されず、実際の必要に応じて該端にフランジ50を設けることができ、組み合わせられて一体式共振器が形成される。
【0044】
該誘電体共振ブロック20の一端がキャビティ内壁に接触して接続される場合、金属共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続される。当然のことながら、金属共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触及び接続されず、実際の必要に応じて該端にフランジ50を設けることができ、組み合わせられて一体式共振器が形成される。
【0045】
或いは、誘電体共振ブロック20の同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続される場合、金属共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続される。当然のことながら、金属共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触及び接続されず、実際の必要に応じて該端にフランジ50を設けることができ、組み合わせられて一体式共振器が形成される。
【0046】
共振器における誘電体共振ブロック20が中実体であるか、或いは、その1つの軸方向に沿って止まり穴22が形成される場合、金属共振ロッドの同一軸方向の一端が誘電体共振ブロック20の表面又は止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッドは、誘電体共振ブロック20の同一軸方向に対応する1つ又は2つの面にそれぞれ取り付けられるか、或いは、誘電体共振ブロック20の異なる軸方向に対応する面に取り付けられるか、或いは、1つ又は複数の金属共振ロッドが誘電体共振ブロック20の異なる軸方向の表面又は止まり穴22内に取り付けられ、組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ブロック20は、任意の垂直軸方向で金属共振ロッドと組み合わせて単一軸方向の共振構造、垂直に交差する二軸共振構造又は互いに垂直に交差する三軸共振構造を実現し、金属共振ロッドの軸方向に対応する周波数が低下し、金属共振ロッドの一端のフランジ50により周波数がさらに低下し、誘電体共振ブロック20の止まり穴22内に金属共振ロッドが完全に密着される場合の周波数の低下幅は、間隔が設けられる場合の周波数の低下幅より大きい。
【0047】
単一軸方向の共振ユニット100又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100において、共振器における誘電体共振ブロック20には、その1つの軸方向に沿って貫通孔21が形成される場合、誘電体共振ブロック20がキャビティ10内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触せず、誘電体共振ロッドが誘電体共振ブロック20の貫通孔21内に取り付けられる。
【0048】
誘電体共振ブロック20の一端は、キャビティ内壁に接触して接続され、誘電体共振ロッドは、誘電体共振ブロック20の貫通孔21内に取り付けられ、共振ロッド30は、一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか又は接触せずに宙に浮き、その一端がキャビティ内壁に接触しない場合、実際の需要に応じてフランジ50を設けて、誘電体共振ロッドのフランジ50の表面を金属化させるために金属層を塗布することができ、当然のことながら、誘電体共振ロッドの同一軸方向の両端は、同時にキャビティ内壁に接触してもよく、共振ロッド30と共振ブロックとが組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ブロック20は、任意の垂直軸方向で誘電体共振ロッドと組み合わせて単一軸方向の共振構造を実現する。
【0049】
或いは、誘電体共振ブロック20の同一軸方向の両端は、いずれもキャビティ内壁に接触して接続され、誘電体共振ロッドは、誘電体共振ブロック20の貫通孔21内に取り付けられ、共振ロッド30は、一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか又は接触せずに宙に浮き、その一端がキャビティ内壁に接触しない場合、実際の需要に応じてフランジ50を設けて、誘電体共振ロッドのフランジ50の表面を金属化させるために金属層を塗布することができる。当然のことながら、誘電体共振ロッドの同一軸方向の両端は、同時にキャビティ内壁に接触してもよく、共振ロッド30と共振ブロックとが組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ブロック20は、任意の垂直軸方向で金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドと組み合わせて単一軸方向の共振構造を実現する。
【0050】
前記共振器における誘電体共振ブロック20には、その1つの軸方向に沿って止まり穴22が形成される場合、誘電体共振ブロック20は、キャビティ10内に取り付けられ、該共振ブロックがキャビティ内壁に接触しない場合、誘電体共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続される。当然のことながら、誘電体共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触及び接続されず、実際の必要に応じて該端にフランジ50を設けて、誘電体共振ロッドのフランジ50の表面を金属化させるために金属層を塗布することができ、組み合わせられて一体式共振器が形成される。
【0051】
該誘電体共振ブロック20の一端がキャビティ内壁に接触して接続される場合、誘電体共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続される。当然のことながら、誘電体共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触及び接続されず、実際の必要に応じて該端にフランジ50を設けて、誘電体共振ロッドのフランジ50の表面を金属化させるために金属層を塗布することができ、組み合わせられて一体式共振器が形成される。
【0052】
或いは、誘電体共振ブロック20の同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続される場合、誘電体共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続される。当然のことながら、誘電体共振ロッドは、一端が止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触及び接続されず、実際の必要に応じて該端にフランジ50を設けて、誘電体共振ロッドのフランジ50の表面を金属化させるために金属層を塗布することができ、組み合わせられて一体式共振器が形成される。
【0053】
共振器における誘電体共振ブロック20が中実体であるか、或いは、その1つの軸方向に沿って止まり穴22が形成される場合、誘電体共振ロッドの同一軸方向の一端が誘電体共振ブロック20の表面又は止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続され、誘電体共振ロッドは、誘電体共振ブロック20の同一軸方向に対応する面にそれぞれ取り付けられるか、或いは、誘電体共振ブロック20の異なる軸方向に対応する面に取り付けられ、或いは1つ又は複数の誘電体共振ロッドは、誘電体共振ブロック20の異なる軸方向の表面又は止まり穴22内に取り付けられ、組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ブロック20は、任意の垂直軸方向で誘電体共振ロッドと組み合わせて単一軸方向の共振構造、垂直に交差する二軸共振構造又は互いに垂直に交差する三軸共振構造を実現し、誘電体共振ロッドの端面が接触する場合の軸方向に対応する周波数が低下し、誘電体共振ロッドの一端のフランジ50により周波数がさらに低下し、誘電体共振ブロック20の止まり穴22内に金属共振ロッドが完全に密着される場合の周波数の低下幅は、間隔が設けられる場合の周波数の低下幅より大きい。
【0054】
単一軸方向の共振ユニット100又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100において、前記共振器における誘電体共振ブロック20には、その1つの軸方向に沿って止まり穴22が形成される場合、誘電体共振ブロック20は、キャビティ10内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触するか、或いは、誘電体共振ブロック20の一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、誘電体共振ブロック20の同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッドは、止まり穴22内に取り付けられ、一端がキャビティ内壁に接触して接続され、他端にフランジ50が設けられ、組み合わせられて一体式共振器が形成されるか、或いは、金属共振ロッドは、止まり穴22内に取り付けられ、両端がいずれもキャビティ内壁に接触せず、組み合わせられて一体式誘電体-金属共振器が形成され、金属共振ロッドと前記誘電体共振ブロック20の止まり穴22の内壁との間に間隔が設けられるか、又は、金属共振ロッドが止まり穴22の内壁に密着され、金属共振ロッドは、誘電体共振ブロック20の異なる軸方向に取り付けられ、一軸、垂直に交差する二軸又は互いに垂直に交差する三軸の金属共振ロッドであり、金属共振ロッドの軸方向に対応する周波数が低下し、金属共振ロッドの一端のフランジ50により周波数がさらに低下し、誘電体共振ブロック20の止まり穴22内に金属共振ロッドが完全に密着される場合の周波数の低下幅は、間隔が設けられる場合の周波数の低下幅より大きい。
【0055】
単一軸方向の共振ユニット100又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100において、前記共振器における誘電体共振ブロック20には、その1つの軸方向に沿って止まり穴22が形成される場合、誘電体共振ブロック20は、キャビティ10内に取り付けられ、キャビティ内壁に接触しないか、或いは、誘電体共振ブロック20の一端がキャビティ内壁に接触して接続されるか、或いは、誘電体共振ブロック20の同一軸方向の両端がキャビティ内壁に接触して接続され、誘電体共振ロッドは、止まり穴22内に取り付けられ、軸方向に対応する一端又は両端がキャビティ内壁に接触して接続され、組み合わせられて一体式共振器が形成されるか、或いは、誘電体共振ロッドは、誘電体共振ブロック20の止まり穴22内に取り付けられ、誘電体共振ロッドがキャビティ内壁に接触せず、組み合わせられて一体式誘電体-金属共振器が形成され、誘電体共振ロッドと前記誘電体共振ブロック20の止まり穴22の内壁との間に間隔が設けられるか、又は、誘電体共振ロッドは、止まり穴22の内壁に完全に密着され、誘電体共振ブロック20の任意の軸方向に取り付けられるか、或いは、一軸、垂直に交差する二軸又は互いに垂直に交差する三軸の誘電体共振ロッドであり、誘電体共振ロッドの端面が接地する場合の軸方向に対応する周波数が低下し、誘電体共振ブロック20の止まり穴22内に金属共振ロッドが完全に密着される場合の周波数の低下幅は、間隔が設けられる場合の周波数の低下幅より大きい。
【0056】
単一軸方向の共振ユニット100又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100において、前記共振器における誘電体共振ブロック20が中実体であるか又はその1つの軸方向に沿って止まり穴22が形成される場合、金属共振ロッドの同一軸方向の一端が誘電体共振ブロック20の表面又は止まり穴22内に取り付けられ、他端がキャビティ内壁に接触して接続され、金属共振ロッドが誘電体共振ブロック20の同一軸方向に対応する面にそれぞれ取り付けられるか、或いは、誘電体共振ロッドの異なる軸方向に対応する面に取り付けられるか、或いは、1つ又は複数の金属共振ロッドが誘電体共振ブロック20の異なる軸方向の表面又は止まり穴22内に取り付けられ、組み合わせられて一体式共振器が形成され、誘電体共振ロッドは、誘電体共振ブロック20の任意の軸方向に取り付けられるか、或いは、一軸、垂直に交差する二軸又は互いに垂直に交差する三軸の誘電体共振ロッドであり、誘電体共振ロッドの端面が接触する場合の軸方向に対応する周波数が低下する。
【0057】
前記キャビティ10内に1つの円柱体又は多角柱体の単一軸方向の共振器及びそれを固定する支持フレーム40が設けられてキャビティ10とともにシングルモード又はマルチモード誘電体共振構造が形成され、共振器の端面の中心は、キャビティ10の対応する内壁面の中心位置に近接するか又はそれと重なり、共振器の水平及び垂直方向にエッジカットし、溝切りし、コーナーカットすることにより、キャビティ内壁の寸法及び3つの軸方向に対応する共振器の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化し、基本モードと複数の高次モードの周波数及び対応するマルチモード数とQ値を変更させ、キャビティ内壁のX、Y、Z軸の寸法が変化する場合、少なくとも1つの所望の周波数を一定に維持すれば、前記キャビティ内壁に対応する共振器のX、Y、Z軸の寸法もそれに応じて変化する。
【0058】
前記キャビティ10内に2つの垂直に交差する円柱体又は多角柱体の単一軸方向の共振器及びそれを固定する支持フレーム40が設けられてキャビティ10とともにシングルモード又はマルチモード誘電体共振構造が形成され、共振器の端面の中心は、キャビティ10の対応する内壁面の中心位置に近接するか又はそれと重なり、X軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のX軸方向寸法がY軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつX軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Y軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のY軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつY軸方向に平行な方向での寸法以上であり、共振器の水平及び垂直方向にエッジカットし、溝切りし、コーナーカットすることにより、キャビティ内壁の寸法及び3つの軸方向に対応する共振器の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化し、基本モードと複数の高次モードの周波数及び対応するマルチモード数とQ値を変更させ、キャビティ内壁のX、Y、Z軸の寸法が変化する場合、1つの所望の周波数を一定に維持すれば、前記キャビティ内壁に対応する共振器のX、Y、Z軸の寸法もそれに応じて変化する。
【0059】
前記キャビティ10内に3つの互いに垂直に交差する円柱体又は多角柱体の単一軸方向の共振器及びそれを固定する支持フレーム40が設けられてキャビティ10とともにシングルモード又はマルチモード誘電体共振構造が形成され、共振器の端面の中心は、キャビティ10の対応する内壁面の中心位置に近接するか又はそれと重なり、X軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のX軸方向寸法がY軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器及びZ軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつX軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Y軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のY軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器及びZ軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつY軸方向に平行な方向での寸法以上であり、Z軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器のZ軸方向寸法がX軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器及びY軸方向の円柱体又は多角柱体の共振器の、垂直方向でかつZ軸方向に平行な方向での寸法より大きく、共振器の水平及び垂直方向にエッジカットし、溝切りし、コーナーカットすることにより、キャビティ内壁の寸法及び3つの軸方向に対応する共振器の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化し、基本モードと複数の高次モードの周波数及び対応するマルチモード数とQ値を変更させ、キャビティ内壁のX、Y、Z軸の寸法が変化する場合、1つの所望の周波数を一定に維持すれば、前記キャビティ内壁に対応する共振器のX、Y、Z軸の寸法もそれに応じて変化する。
【0060】
単一軸方向の共振ユニット100又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100において、前記共振器のうちの1つの軸方向の共振器と他の1つ又は2つの軸方向の共振器又は3つの軸方向の共振器の寸法に対応するキャビティの寸法が変化する場合、その対応する基本モード及びマルチモード数、周波数、Q値もそれに応じて変化し、誘電体共振ブロック20の貫通孔21内に金属共振ロッド及び誘電体共振ロッドが完全に密着される場合の周波数の低下幅は、間隔が設けられる場合の周波数の低下幅より大きく、金属及び誘電体共振ロッドの端面がキャビティ内壁に接触する場合、周波数が低下し、金属共振ロッド及び誘電体共振ロッドの端面にフランジ50を追加すると周波数がさらに低下し、フランジ50の面積が大きいほど周波数の低下幅が大きい。
【0061】
前記単一軸方向の共振ユニット100又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100において、キャビティ内壁寸法及びその3つの軸方向に対応する共振器の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化する場合、基本モードと複数の高次モードの周波数に対応するマルチモード及びQ値の大きさが変化し、異なる誘電率の共振器に対応する周波数、Q値の変化が異なる。
【0062】
単一軸方向の共振ユニット100又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100において、キャビティ内壁の寸法及びその3つの軸方向に対応する共振器の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化する場合、基本モードの周波数が一定に維持すれば、高次モードの周波数と基本モードの周波数との間、及び複数の高次モードの周波数間の間隔が複数回変化し、異なる誘電率の共振器の周波数間隔の変化が異なり、1つの軸方向の共振器と他の1つ又は2つの軸方向の共振器又は3つの軸方向の共振器の寸法に対応するキャビティの寸法が変化する場合、その対応する基本モード及びマルチモードの周波数間隔もそれに応じて変化する。
【0063】
単一軸方向の共振ユニット100又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100において、キャビティ内壁寸法及びその3つの軸方向に対応する共振器の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化する場合、キャビティ10の寸法及び基本モードの周波数を一定に維持すれば、共振ユニット100の基本モード及び高次モードは、少なくとも1つの同一周波数又は周波数が近接するマルチモードを形成することができ、1つの軸方向の共振器と他の1つ又は2つの軸方向の共振器又は3つの軸方向の共振器の寸法に対応するキャビティの寸法が変化する場合、その対応する基本モード及びマルチモード数もそれに応じて変化する。
【0064】
前記共振器又はキャビティ10に対して、電界又は磁界が垂直である構造位置にエッジをカットするか又は補完して隣接カップリングを形成し、キャビティ10及び共振器が三角体又は四角体にカットされるか、或いは、キャビティ10又は共振器のエッジに対して局所又は全体のカット又は補完を行い、キャビティ10及び共振器に対して、同時にエッジカットするか又は単独でエッジカットし、エッジカットして隣接カップリングを形成すると周波数及びQ値は、それに応じて変化し、隣接カップリングがそのクロスカップリングを変更し、単一軸方向の共振器と、他の1つ又は2つの軸方向の共振器に対応するキャビティ10の3つの面とが交差して形成された3つの共振軸方向の電界又は磁界の交差構造位置に対してコーナーカット又は補完を行うか、或いは、対応するキャビティ10に対してコーナーカット及び補完を行い、密封してクロスカップリングを形成し、対応する周波数及びQ値もそれに応じて変化し、同時に隣接カップリングを変更し、前記共振器に対して、角部、エッジに溝又は穴を形成するか又は突起を設ける場合、隣接カップリング及びクロスカップリングの強弱を変更する。該共振器の電界強度集中の位置には、少なくとも1つの同調装置が設けられる。
【0065】
単一軸方向の共振ユニット100又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100において、対応するキャビティ10の形状は、直方体、立方体、多角柱体の少なくとも1つであり、キャビティ内壁の表面又は内部領域の局所が凹む又は突起するか又はコーナーカットする又は溝切りするように設けられ、誘電体共振器の電界強度集中の位置には、キャビティ10に取り付けられた少なくとも1つの同調装置が設けられ、キャビティ10の材料は、金属又は非金属であり、該キャビティの表面に銅又は銀がメッキされる。異なる形状のキャビティ10は、Q値、周波数、モジュラスに影響を与える。
【0066】
単一軸方向の共振ユニット100又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100の横断面と垂直軸方向で構成された形状は、円柱体、楕円体、立方体、直方体、多角柱体の少なくとも1つである。前記誘電体共振ブロック20に貫通孔21、止まり穴22が設けられ、その角部、エッジ及び表面に溝又は穴が形成され、或いはその異なる角部、エッジ及び面に複数の溝又は穴が対称的に形成され、或いはその同一面に複数の溝又は穴が形成され、或いはその内部に溝又は穴が形成され、或いはその異なる軸方向に溝又は穴が対称的に形成され、或いはその同一面に複数の溝又は穴が形成され、或いはその表面に突起が設けられ、或いはその任意の面の任意の位置に異なる個数の突起した円柱体、突起した多角柱体が設けられる。前記誘電体共振ロッド又は金属共振ロッドの形状は、円柱体、楕円体、立方体、直方体、多角柱体であり、該共振構造は、中実体又は中空体とされる。単一軸方向の共振器又は垂直に交差する単一軸方向の共振器又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振器は、中実体又は中空体である。誘電体共振ブロック20及び誘電体共振ロッドの材料は、セラミック、複合誘電体材料、誘電率が1より大きい誘電体材料である。金属共振ロッドの材料は、アルミニウム、銅、鉄などの金属材料であり、プラスチック、セラミック材料の表面に金属化を行ってもよく、該金属共振ロッドの表面に金属化を再び行ってもよい。共振器は、異なる形状、異なる材料、異なる誘電率であれば、基本モードと高次モード又は高次モードとより高次モードの周波数、Q値及びモジュラスに影響を与える。
【0067】
誘電体及び/又は金属支持フレーム40は、共振器の端面、エッジ、角部又はキャビティの角部に位置し、誘電体共振器とキャビティとの間に配置され、前記共振器は、支持フレーム40により該キャビティ内に支持され、支持フレーム40と前記共振器又はキャビティ10の組み合わせにより一体式構造又は別体式構造が形成される。誘電体支持フレーム40は、誘電体材料で製造され、誘電体支持フレーム40の材料は、空気、プラスチック又はセラミック、複合誘電体材料であり、金属支持フレーム40は、アルミニウム、銅、銀等の導電材料で製造され、誘電体と金属材料を組み合わせて混合材料支持フレーム40を形成することもできる。支持フレーム40が共振器の異なる位置に取り付けられる場合、その対応する基本モードと高次モード又は高次モードとより高次モードの周波数間隔も異なる。異なる誘電体支持フレーム40の材料、誘電率、異なる構造も基本モードと高次モード又は高次モードとより高次モードの周波数間隔に影響を与える。
【0068】
支持フレーム40は、圧着、接着、接合、溶接、バックル又はネジ接続の方式で共振器及びキャビティ10に接続され、単一軸方向の共振器又は垂直に交差する単一軸方向の共振器又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振器のうちの1つの端面又は複数の端面に接続される。
【0069】
支持フレーム40は、共振器とキャビティ10の内壁に対応する任意の位置に取り付けられ、共振器とキャビティ10の任意の形状に合わせて接続固定され、両面が平行である中実体又は中間が貫通する構造を含み、共振器の同一端面又は異なる端面、エッジ、角部の支持フレーム40の数は、1つ又は複数の異なる組み合わせであり、異なる数の支持フレーム40は、対応する周波数、モジュラス及びQ値も異なり、キャビティ内壁の寸法及びその3つの軸方向に対応する共振器の寸法が変化するか又は水平、垂直方向の寸法が変化する場合、基本モードと高次モードのQ値の大きさは、複数回変化する。共振器の支持フレーム40は、キャビティ10の内壁に接触して熱伝導を行う。
【0070】
本発明の実施例に係る誘電体フィルタによれば、単一軸方向の共振ユニット100又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100は、1~N個の異なる周波数のシングルバンドパスフィルタを構成することができ、異なる周波数のシングルバンドパスフィルタは、マルチバンドパスフィルタ、デュプレクサ又はマルチプレクサの任意の組み合わせを構成し、対応する共振ユニット100と、金属又は誘電体のシングルモード共振キャビティ10、デュアルモード共振キャビティ10及びトリプルモード共振キャビティ10とは、さらに異なる形式の任意の配列組み合わせを行って、所望の異なる寸法の複数のシングルパス又はマルチバンドパスフィルタ又はデュプレクサ又はマルチプレクサ又は任意の組み合わせを構成することができる。
【0071】
単一軸方向の共振ユニット100又は2つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100又は3つの互いに垂直に交差する単一軸方向の共振ユニット100において、対応するキャビティ10と金属共振器のシングルモード又はマルチモードキャビティ10、共振器のシングルモード又はマルチモードキャビティ10は、任意の隣接カップリング又はクロスカップリングの組み合わせを行うことができる。
【0072】
以下、シミュレーション実験のデータを用いて詳細に説明する。
【0073】
本発明の実施例の技術的特徴を正確に示すために、従来の誘電体共振ユニットでシミュレーション実験を行って得られた実験データを本発明の実施例のシミュレーション実験で得られた実験データと比較し、以下の通りである。誘電体共振ユニットのキャビティを30mmの立方体に、誘電体共振ブロックを25mmの立方体に、求める周波数を500MHzに設定し、上記特徴シミュレーションにより計算して分かるように、該寸法の組み合わせは、単一軸方向の共振器の基本モードがシングルモードである特性を実現することができ、シミュレーションの周波数(Frequency(MHz))は、2.06819である。
【0074】
以下は、本発明の実施例のシミュレーション実験のデータである。
【0075】
シミュレーション実験1において、共振ロッド30が誘電体共振ロッドであり、誘電体共振ブロック20に止まり穴22が設けられる場合、各部材のパラメータ及び関係は、次のように設定されている。
【0076】
共振ユニット100のキャビティ10は、30mmの立方体であり、
誘電体共振ブロック20は、25mmの立方体であり、求める周波数は、500MHzであり、誘電体共振ブロック20の誘電率は、Er34.5_1/36600であり、
誘電体共振ロッドの誘電率は、Er45_1/43000であり、
誘電体共振ブロック20に設けられた止まり穴22の直径は、10mmであり、
誘電体共振ロッドが止まり穴22に密着される場合、誘電体共振ロッドの直径は、10mmであり、誘電体共振ロッドと止まり穴22との間の間隔が0.1mmである場合、誘電体共振ロッドの直径は、9.8mmであり、
誘電体共振ロッドにフランジ50が設けられる場合、該フランジ50の直径は、20mmである。
【0077】
上記特徴シミュレーションにより計算して分かるように、該寸法の組み合わせは、単一軸方向の共振器の基本モードがシングルモードである特性を実現することができ、シミュレーション結果は以下の通りである(以下の表において、誘電体-金属共振ユニットの共振ロッドが誘電体共振ロッドであり、各構造との関係を示す。●:存在する状態を示し、スペース:存在しない状態を示す。)。
【0078】
シミュレーション実験2において、共振ロッド30が金属共振ロッドであり、誘電体共振ブロック20に止まり穴22が設けられる場合、各部材のパラメータ及び関係は、次のように設定されている。
【0079】
共振ユニット100のキャビティ10は、30mmの立方体であり、
誘電体共振ブロック20は、25mmの立方体であり、求める周波数は、500MHzであり、誘電体共振ブロック20の誘電率は、Er34.5_1/36600であり、
誘電体共振ブロック20に設けられた止まり穴22の直径は、10mmであり、
金属共振ロッドが止まり穴22に密着される場合、金属共振ロッドの直径は、10mmであり、金属共振ロッドと止まり穴22との間の間隔が0.1mmである場合、金属共振ロッドの直径は、9.8mmであり、
金属共振ロッドにフランジ50が設けられる場合、該フランジ50の直径は、20mmである。
【0080】
上記特徴シミュレーションにより計算して分かるように、該寸法の組み合わせは、単一軸方向の共振器の基本モードがシングルモードである特性を実現することができ、シミュレーション結果は以下の通りである(以下の表において、誘電体-金属共振ユニットの共振ロッドが金属共振ロッドであり、各構造との関係を示す。●:存在する状態を示し、スペース:存在しない状態を示す。)。
【0081】
シミュレーション実験3において、共振ロッド30が誘電体共振ロッドであり、誘電体共振ブロック20に貫通孔21が設けられる場合、各部材のパラメータ及び関係は、次のように設定されている。
【0082】
共振ユニット100のキャビティ10は、30mmの立方体であり、
誘電体共振ブロック20は、25mmの立方体であり、求める周波数は、500MHzであり、誘電体共振ブロック20の誘電率は、Er34.5_1/36600であり、
誘電体共振ロッドの誘電率は、Er45_1/43000であり、
誘電体共振ブロック20に設けられた貫通孔21の直径は、10mmであり、
誘電体共振ロッドが貫通孔21に密着される場合、誘電体共振ロッドの直径は、10mmであり、誘電体共振ロッドと貫通孔21との間の間隔が0.1mmである場合、誘電体共振ロッドの直径は、9.8mmであり、
誘電体共振ロッドにフランジ50が設けられる場合、該フランジ50の直径は、20mmである。
【0083】
上記特徴シミュレーションにより計算して分かるように、該寸法の組み合わせは、単一軸方向の共振器の基本モードがシングルモードである特性を実現することができ、シミュレーション結果は以下の通りである(以下の表において、誘電体-金属共振ユニットの共振ロッドが誘電体共振ロッドであり、各構造との関係を示す。●:存在する状態を示し、スペース:存在しない状態を示す。)。
【0084】
シミュレーション実験4において、共振ロッド30が金属共振ロッドであり、誘電体共振ブロック20に貫通孔21が設けられる場合、各部材のパラメータ及び関係は、次のように設定されている。
【0085】
共振ユニット100のキャビティ10は、30mmの立方体であり、
誘電体共振ブロック20は、25mmの立方体であり、求める周波数は、500MHzであり、誘電体共振ブロック20の誘電率は、Er34.5_1/36600であり、
誘電体共振ブロック20に設けられた貫通孔21の直径は、10mmであり、
金属共振ロッドが貫通孔21に密着される場合、金属共振ロッドの直径は、10mmであり、金属共振ロッドと貫通孔21との間の間隔が0.1mmである場合、金属共振ロッドの直径は、9.8mmであり、
金属共振ロッドにフランジ50が設けられる場合、該フランジ50の直径は、20mmである。
【0086】
上記特徴シミュレーションにより計算して分かるように、該寸法の組み合わせは、単一軸方向の共振器の基本モードがシングルモードである特性を実現することができ、シミュレーション結果は以下の通りである(以下の表において、誘電体-金属共振ユニットの共振ロッドが金属共振ロッドであり、各構造との関係を示す。●:存在する状態を示し、スペース:存在しない状態を示す。)。
【0087】
上記シミュレーション実験を行う前に、関連構造に対してもシミュレーションを行い、その構造は以下の通りである。関連構造におけるシングルキャビティは、30mmの立方体であり、誘電体は、25mmの立方体であり、求める周波数は、500MHzであり、誘電体ブロックは、Er34.5_1/36600である。シミュレーションの結果周波数は、2.06819GHZである。
【0088】
以上のシミュレーション実験のデータから分かるように、共振ユニット100において、誘電体共振ブロック20を中空体又は中実体とし、誘電体共振ブロック20内に金属共振ロッド又は誘電体共振ロッドを挿入することにより、周波数を効果的に低下させることができる。上記シミュレーション実験のデータから分かるように、本発明の実施例に係る共振ユニット100において、金属共振ロッドが設けられる場合の周波数の低下幅は、誘電体共振ロッドが設けられる場合の周波数の低下幅より大きく、誘電体共振ロッド又は金属共振ロッドがキャビティ内壁に接触する場合の周波数の低下幅は、誘電体共振ロッド又は金属共振ロッドがキャビティ内壁に接触しない場合の周波数の低下幅より大きく、誘電体共振ロッド又は金属共振ロッドが誘電体共振ブロックに設けられた止まり穴又は貫通孔に嵌合する場合の周波数の低下幅は、誘電体共振ロッド又は金属共振ロッドと誘電体共振ブロックに設けられた止まり穴又は貫通孔との間に隙間が設けられる場合の周波数の低下幅より大きく、誘電体共振ロッド又は金属共振ロッドが共振ブロックの止まり穴22又は貫通孔21に接触する場合の周波数の低下幅は、誘電体共振ロッド又は金属共振ロッドが共振ブロックの止まり穴22又は貫通孔21に接触しない場合の周波数の低下幅より大きく、誘電体共振ロッド又は金属共振ロッドにフランジ50が設けられる場合の周波数の低下幅は、誘電体共振ロッド又は金属共振ロッドにフランジ50が設けられない場合の周波数の低下幅より大きい。また、以上の規則から分かるように、誘電体共振ブロック20がキャビティ内壁に接触する場合の周波数の低下幅は、誘電体共振ブロック20がキャビティ内壁に接触しない場合の周波数の低下幅よりも大きく、フランジ50が金属であるか又は表面に金属がメッキされる場合の周波数の低下幅は、フランジ50が誘電体材質である場合の周波数の低下幅よりも大きい。
【0089】
図13~18に示すように、本発明の実施例に係る共振ユニット100の誘電体共振ブロック20に誘電体又は金属共振ロッドを収容可能な貫通孔又は止まり穴が設けられず、誘電体又は金属共振ロッドを誘電体共振ブロック20の表面に配置し、誘電体共振ブロック20に依然として貫通孔又は止まり穴を設けることができるが、該貫通孔又は止まり穴は、誘電体又は金属共振ロッドと構造上の嵌合関係がない。当然のことながら、誘電体又は金属共振ロッドは、キャビティ内壁に接触するか又は接触しなくてもよく、誘電体又は金属共振ロッドには、実際の必要に応じて該端にフランジ50を設けて誘電体又は金属共振ロッドと協働して周波数の低下幅を増大させてもよい。該実施形態は、前述の誘電体又は金属共振ロッドの貫通孔又は止まり穴と嵌合する方式で周波数幅を低下させる規則と同じであり、ここでは説明を省略する。
【0090】
図19~22に示すように、本発明の第2の実施形態は、以下の通りである。共振ユニット100の誘電体共振ブロック20は、2つ以上の面で誘電体又は金属共振ロッドと嵌合することにより、周波数を低下させる効果をよりよく達成することができる。誘電体共振ブロック20と誘電体又は金属共振ロッドとの嵌合位置に止まり穴又は貫通孔が設けられるか、或いは、該誘電体又は金属共振ロッドを収容する領域がない場合、周波数を低下させる規則は、前述の誘電体共振ブロックが誘電体又は金属共振ロッドと嵌合する方式で周波数を低下させる規則と同じであり、ここでは説明を省略する。
【0091】
図23~24に示すように、本発明の第3の実施形態は、以下の通りである。共振ユニット100の誘電体共振ブロック20が2つの垂直に交差する円柱体又は多角柱体である場合、誘電体又は金属共振ロッドと嵌合して周波数幅を低下させる規則は、単一軸方向の誘電体共振ブロック20が誘電体又は金属共振ロッドと嵌合して周波数幅を低下させる規則と同じであり、ここでは説明を省略する。
【0092】
図25に示すように、本発明の第4の実施形態は、以下の通りである。共振ユニット100の誘電体共振ブロック20は、各面で誘電体又は金属共振ロッドと嵌合して周波数を低下させる効果をよりよく達成することができ、その周波数幅を低下させる規則は、前述の実施形態と同じであり、ここでは説明を省略する。
【0093】
図26に示すように、本発明の第5の実施形態は、以下の通りである。共振ユニット100の誘電体共振ブロック20が3つの互いに垂直に交差する円柱体又は多角柱体である場合、誘電体又は金属共振ロッドと嵌合して周波数幅を低下させる規則は、単一軸方向の誘電体共振ブロック20が誘電体又は金属共振ロッドと嵌合して周波数幅を低下させる規則と同じであり、ここでは説明を省略する。
【0094】
以上に説明した装置の実施例は、例示的なものに過ぎず、個別の部材として説明するユニットは、物理的に分離されているものであってもなくてもよく、ユニットとして示される部材は物理ユニットであってもなくてもよく、1つの場所に位置してもよく、複数のネットワークユニットに分布してもよい。本実施例の技術的解決手段の目的を実現するように、そのうちの一部又はすべてのモジュールを実際の必要に応じて選択してもよい。当業者は創造的な労働をせずに、理解して実施することができる。
【0095】
最後に、説明する必要があるのは、以上の実施例は、本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、制限するものではない。前述した実施例を参照しながら本発明を詳細に説明したが、当業者であれば、前述した各実施例に記載された技術的解決手段を修正し、又はそのうちの一部の技術特徴に対して等価の置き換えを行うことができると理解される。これらの修正及び置き換えは、対応する技術的解決手段の本質を本発明の各実施例の技術的解決手段の趣旨及び範囲から逸脱させないものである。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明の実施例に係る誘電体共振ユニットは、キャビティ、支持フレーム、共振器及びカバープレートを含み、キャビティは、密封された空間で構成され、キャビティの1つの面は、カバープレート面であり、共振器は、誘電体共振ブロック及び共振ロッドで構成され、キャビティ内に取り付けられ、支持フレームは、共振器とキャビティの内壁との間の任意の位置に取り付けられ、共振器とキャビティの任意の形状に合わせて接続固定され、誘電体共振ブロックには、該共振ロッドを収容する少なくとも1つの孔が設けられ、共振ロッドと誘電体共振ブロックとの間は電気的に接続されていない。本発明の実施例は、誘電体共振ブロックに貫通孔又は止まり穴を設けて、貫通孔及び止まり穴に誘電体共振ロッド又は金属共振ロッドを入れ、周波数を低下させ、従来の技術的課題を効果的に解決する。

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