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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】表示制御装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 30/13 20200101AFI20241126BHJP
   G06F 30/12 20200101ALI20241126BHJP
   G06F 30/20 20200101ALI20241126BHJP
【FI】
G06F30/13
G06F30/12
G06F30/20
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023118391
(22)【出願日】2023-07-20
【審査請求日】2023-08-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】日鉄エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100134359
【弁理士】
【氏名又は名称】勝俣 智夫
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100217249
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 耕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100221279
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健吾
(74)【代理人】
【識別番号】100207686
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 恭宏
(74)【代理人】
【識別番号】100224812
【弁理士】
【氏名又は名称】井口 翔太
(72)【発明者】
【氏名】宮▲崎▼ 崇
【審査官】合田 幸裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-174326(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0011949(US,A1)
【文献】特開2016-224912(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112883520(CN,A)
【文献】特開2002-108953(JP,A)
【文献】特開2023-049849(JP,A)
【文献】特開2020-187548(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0005582(US,A1)
【文献】米国特許第05923329(US,A)
【文献】伊藤貴之,特集 可視化技術 高次元データ可視化のための次元選択,オペレーションズ・リサーチ,日本,公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会,2018年01月01日,第63巻, 第1号,pages 6-12,ISSN: 0030-3674
【文献】Peter Katranuschkov et al.,Optimizing Energy-Efficient Building Design Using BIM,Proc ICCCBE 2016 Conference,2016年01月,pages 1765-1772,インターネット: <URL: http://www.see.eng.osaka-u.ac.jp/seeit/icccbe2016/Proceedings/Full_Papers/222-113.pdf>
【文献】小杉隆司 ほか,CIM構築のための実践CAE,第1版,日本,株式会社工業調査会,1990年10月15日,pages 33-61
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 30/00 - 30/398
IEEE Xplore
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1建築物の形状に対応する複数種類の情報から構成され、前記第1建築物の形状に関する情報である第1形状情報と、第2建築物の形状に対応する前記複数種類の情報から構成され、前記第2建築物の形状に関する情報である第2形状情報と、を多次元解析チャートで示す多次元解析チャート画像を表示部に表示させる表示制御部、を備え、
前記第1形状情報及び前記第2形状情報が有する前記複数種類の情報は、屋根の形状タイプ、節点の数、要素の数、要素の長さ、のうちの少なくとも1つに関する情報を含み、
前記多次元解析チャート画像は、
前記第1建築物を構造解析した結果であって、前記第1建築物の構造解析結果を示す複数種類の第1構造解析結果情報と、
前記第2建築物を構造解析した結果であって、前記第2建築物の構造解析結果を示す複数種類の第2構造解析結果情報と、
を示し、
前記第1構造解析結果情報の種類と前記第2構造解析結果情報の種類とは、同じであり、
前記多次元解析チャート画像は、前記第1形状情報及び前記第2形状情報を、前記複数種類のそれぞれに対応する複数の形状情報軸に沿って、分布させて表し、
前記第1構造解析結果情報及び前記第2構造解析結果情報を、前記第1構造解析結果情報の複数の種類のそれぞれに対応する複数の構造解析結果軸に沿って、分布させて表
前記多次元解析チャート画像には、前記第1構造解析結果情報及び前記第2構造解析結果情報と、前記第1形状情報及び前記第2形状情報と、がともに表示される、
ことを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記第1構造解析結果情報及び前記第2構造解析結果情報は、建築物の最大変位、建築物の最大反力、建築物の総重量、建築物の総歪エネルギー及び建築物の座屈固有値の少なくともいずれかを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
所定の選別基準を示す選別基準情報を入力させる入力手段と、
前記第1形状情報及び前記第1構造解析結果情報と、前記第2形状情報及び前記第2構造解析結果情報と、の中から、前記入力手段により入力される選別基準情報に合致するものを選別する選別部と、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記多次元解析チャート画像と、前記第1建築物及び前記第2建築物の少なくとも1つの立体的な形状を示す立体的形状画像と、を共に一画面に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記多次元解析チャート画像と、前記第1建築物の立体的な形状を示す第1立体的形状画像と、前記第2建築物の立体的な形状を示す第2立体的形状画像と、を共に一画面に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記第1立体的形状画像及び前記第2立体的形状画像のいずれか1つを選択する選択手段、
を更に備え、
前記表示制御部は、前記選択手段によって前記第1立体的形状画像が選択される場合には、前記多次元解析チャート画像に含まれる前記第1形状情報及び前記第1構造解析結果情報が強調表示され、前記選択手段によって前記第2立体的形状画像が選択される場合には、前記多次元解析チャート画像に含まれる前記第2形状情報及び前記第2構造解析結果情報が強調表示される、
ことを特徴とする請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記多次元解析チャート画像に含まれる前記第1形状情報及び前記第1構造解析結果情報と、前記多次元解析チャート画像に含まれる前記第2形状情報及び前記第2構造解析結果情報と、のいずれか1つを特定する特定手段、
を更に備え、
前記表示制御部は、前記特定手段によって前記第1形状情報又は前記第1構造解析結果情報が特定される場合には、前記第1立体的形状画像を強調表示し、前記特定手段によって前記第2形状情報又は前記第2構造解析結果情報が特定される場合には、前記第2立体的形状画像を強調表示する、
ことを特徴とする請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記多次元解析チャート画像に含まれる領域であって前記形状情報軸が表示される領域と、前記多次元解析チャート画像に含まれる領域であって前記構造解析結果軸が表示される領域とは、異なる、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項9】
前記第1建築物の構造解析結果及び前記第2建築物の構造解析結果のそれぞれは、座屈固有値を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項10】
前記多次元解析チャート画像は、前記第1建築物及び前記第2建築物のそれぞれについて、個材座屈及び全体座屈のいずれが先行するのかを判別可能に示す、ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項11】
前記第1建築物の構造解析結果は、中間節点が設けられる前記第1建築物の構造解析結果と、前記中間節点が設けられない前記第1建築物の構造解析結果と、を含む、ことを特徴とする請求項10に記載の表示制御装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記第1建築物及び前記第2建築物のそれぞれについて、個材座屈及び全体座屈のいずれが先行するのかを判別可能に示す座屈判別画像を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項13】
前記複数の形状情報軸及び前記複数の構造解析結果軸のいずれか1つに対応する範囲を指定する指定手段、
を更に備え、
前記表示制御部は、前記第1形状情報及び前記第1構造解析結果情報と前記第2形状情報及び前記第2構造解析結果情報とのうち、前記指定手段によって指定される範囲に対応するもの、を表形式で表す画像である表画像を、前記多次元解析チャート画像と共に一画面で前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項14】
前記指定手段は、前記多次元解析チャート画像上の所定範囲を、前記複数の形状情報軸及び前記複数の構造解析結果軸のいずれか1つに沿って、指定する、ことを特徴とする請求項13に記載の表示制御装置。
【請求項15】
前記多次元解析チャート画像には、前記第1形状情報、前記第2形状情報、前記第1構造解析結果情報、及び、前記第2構造解析結果情報と、前記第1建築物及び前記第2建築物それぞれのコストに対応する情報と、を示す、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
屋根等の建物の建築や修繕には、建物の形状を考えるデザイナーと物理法則を満たす建物を設計する設計者とが共同して設計の作業をする場合がある。デザイナーの提案は多岐にわたることが多いため、デザイナーと設計者とが共同で作業する場合、デザイナーと設計者とは、設計の結果を確認しながら設計の作業を進める。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022-174326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、デザイナーの提案するデザインは多岐にわたる場合が多い。そのため、デザイナーの提案に即した設計の結果の確認に際しては、例えば視認しやすい形で結果が表示される等により、デザイナーと設計者とができる限り少ない負担で設計の結果を確認できることが重要である。また、このことはデザイナーと設計者とが共同で建物を設計する場合に限らず、設計者が単独でデザインと設計とを担当する場合にも同様である。
【0005】
上記事情に鑑み、本開示は、建物の設計に際して設計の結果の確認に要する負担を軽減することができる技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、この開示は以下の手段を提案している。
本開示の一態様は、第1建築物の形状に対応する複数種類の情報から構成される第1形状情報と、第2建築物の形状に対応する前記複数種類の情報から構成される第2形状情報と、を多次元解析チャートで示す多次元解析チャート画像を表示部に表示させる表示制御部、を備え、前記多次元解析チャート画像は、前記第1形状情報及び前記第2形状情報を、前記複数種類のそれぞれに対応する複数の形状情報軸に沿って、分布させて表す、ことを特徴とする表示制御装置を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本開示により、建物の設計に際して設計の結果の確認に要する負担を軽減することができる技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態の表示制御装置1の概要を説明する第1の説明図。
図2】実施形態の表示制御装置1の概要を説明する第2の説明図。
図3】実施形態の表示制御装置1の概要を説明する第3の説明図。
図4】実施形態の表示制御装置1の概要を説明する第4の説明図。
図5】実施形態の表示制御装置1のハードウェアの構成の一例を示す図。
図6】実施形態における制御部11の機能構成の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る表示制御装置の一実施形態を、図1から図6を参照しながら説明する。
(実施形態)
表示制御装置1は、図5に示すように、ユーザインタフェース10、制御部11、及び記憶部12を備える。ユーザインタフェース10は、表示部101及び入力部102を備える。図5及び図6に示すように、制御部11は、プロセッサ91、メモリ92、入力情報取得部110、表示制御部111、記録部112、及び選別部113を備える。各構成の詳細については後述する。
【0010】
表示制御装置1は、ユーザによる設計対象の設計を支援する。なお設計対象は、設計の対象の建築物である。ユーザは、例えば設計対象の設計を行う設計者や、設計対象の形状のデザインを行うデザイナーである。以下、説明の簡単のため設計対象が、屋根である場合を例に表示制御装置1を説明する。特に設計対象がシェル構造、ドーム構造の屋根である場合を例に表示制御装置1を説明する。
【0011】
表示制御装置1は、表示制御部111を備える。表示制御部111は、表示部101を制御する。
本実施形態において、表示制御部111は、第1建築物の形状に対応する複数種類の情報から構成される第1形状情報と、第2建築物の形状に対応する複数種類の情報から構成される第2形状情報と、第1建築物の構造解析結果を示す複数種類の第1構造解析結果情報と、第2建築物の構造解析結果を示す複数種類の第2構造解析結果情報と、を多次元解析チャートで示す多次元解析チャート画像G1を表示部101に表示させる。具体的には、建築物の形状に関する情報である形状情報、及び建築物の構造解析の結果である構造解析結果情報の入力を受け付け、形状情報及び構造解析結果情報を示す多次元解析チャート画像G1を表示部101の画面H101に表示する。
【0012】
本実施形態における表示制御部111はさらに、多次元解析チャート画像G1と、第1建築物及び第2建築物の少なくとも1つの立体的な形状を示す立体的形状画像S1と、を共に画面H101に表示させる。本実施形態における表示制御部111はさらに、多次元解析チャート画像G1と、立体的形状画像S1と、選別基準情報を入力する欄である選別基準情報入力欄P1及び形状情報及び構造解析結果情報を表形式で示す表画像T1を共に画面H101に表示させる。
【0013】
なお、表示制御部111は、多次元解析チャート画像G1と、第1建築物の立体的な形状を示す第1立体的形状画像と、第2建築物の立体的な形状を示す第2立体的形状画像と、を共に一画面に表示させてもよい。画面H101に表示される立体的形状画像S1の数は限定されない。例えば図1に示すように1つであってもよく、図3に示すように複数であってもよい。立体的形状画像S1は、例えば建築物の外観であってもよいし、例えば建築物の骨組みの立体的な形状であってもよい。なお表示制御装置1は、表示部101を備えていなくてもよい。表示制御装置1は、単に表示部101を制御するための装置であってもよい。
【0014】
本実施形態における表示制御装置1は、所定の選別基準を示す選別基準情報を入力させる入力部102と、第1形状情報及び第1構造解析結果情報と、第2形状情報及び第2構造解析結果情報と、の中から、入力部102により入力される選別基準情報に合致するものを選別する選別部113と、を更に備えている。入力部102、選別部113などに対応する表示制御装置1のハードウェア構成については後述する。
【0015】
以下、表示部101に表示される画面H101の詳細について説明する。
【0016】
表示制御装置1は、第1建築物の形状に対応する複数種類の情報から構成される第1形状情報と、第2建築物の形状に対応する複数種類の情報から構成される第2形状情報と、を多次元解析チャートで示す多次元解析チャート画像G1を表示部101に表示させる。
【0017】
形状情報は、建築物の形状を表す複数の情報から構成される。形状情報を構成する情報は、例えば屋根形状のタイプ(ラチスシェル、パラレルドーム、格子シェルなど)を示す。形状情報を構成する情報は、例えば建築物の形状に関する複数の量についての値を示す。形状に関する量(以下「形状量」という。)は、例えば上弦材又は下弦材のいずれか一方又は両方の位置を示す。上弦材又は下弦材の位置は、例えばデプス又はライズのいずれか一方又は両方で示される。デプスは上弦材と下弦材との間の距離の最大値を意味する。ライズは柱脚位置と上弦材との間の距離を意味する。形状量は、例えば上弦材と下弦材との間を繋ぐ束材や斜材の有無や本数を示す。
【0018】
形状量は、例えば節点の数を示す。形状量は、例えばシェルやドームの分割数を示す。形状量は、例えば要素の数を示す。形状量は、例えば要素の総長さを示す。形状量は、例えば要素の平均長さを示す。ここで、要素とは、例えば上弦材又は下弦材を構成する形鋼や鋼管を意味する。
【0019】
形状量は、例えば斜材の配置の位置を示す。斜材の配置には、例えばV字や/字やクロス配置等の複数種類の配置が存在する。そのため、形状量は、例えば斜材の配置の種類を示してもよい。
【0020】
表示制御装置1は、形状情報と設計の結果との対応関係を示す情報(以下「対応関係情報」という。)を用いて、表示部101に設計の結果を表示する。設計の結果は、例えば、形状情報が表す建築物に対する構造解析の結果の情報(以下「対応構造解析結果情報」という。)である。設計の結果は、例えば、形状情報が表す建築物の立体的な形状の画像(以下「対応立体的形状画像」という。)である。
【0021】
本実施形態における対応関係情報は、形状情報が示す建築物を構造解析した結果である対応構造解析結果情報と、形状情報が示す建築物の対応立体的形状画像と、を含む。
以下に、建築物の数がnである場合を例に対応関係情報を説明する。
【0022】
形状情報を構成する複数種類の情報のうち、少なくとも一つの情報における形状量が異なる第1建築物~第n建築物があるとき、第1建築物~第n建築物のそれぞれに対応する形状情報を第1形状情報~第n形状情報とし、それぞれの建築物を構造解析した結果を第1構造解析結果情報~第n構造解析結果情報とし、それぞれの形状情報が示す立体的形状画像を第1立体的形状画像~第n立体的形状画像とする。このとき、第1建築物の第1形状情報に対応する第1対応関係情報は、第1構造解析結果情報及び第1立体的形状画像であり、第2建築物の第2形状情報に対応する第2対応関係情報は、第2構造解析結果情報及び第2立体的形状画像である。
以下、第1建築物及び第2建築物を例に表示制御装置1の詳細を説明する場合がある。
【0023】
なお、表示制御装置1は、少なくとも形状情報を構成する複数種類の情報を多次元解析チャート画像G1として表示する表示制御部111を有していればよく、対応関係情報として構造解析結果情報及び立体的形状画像S1を表示しなくともよい。
【0024】
構造解析結果情報は、建築物の構造解析結果を表す複数の情報から構成される。構造解析結果を示す情報は、例えば建築物のX、Y、Z方向における最大変位で表現される。構造解析結果を示す情報は、例えば建築物のX、Y、Z方向における最大反力で表現される。構造解析結果を示す情報は、例えば建築物の総重量で表現される。構造解析結果を示す情報は、例えば建築物の総歪エネルギーで表現される。構造解析結果を示す情報は、例えば地震発生時における建築物の総歪エネルギーで表現される。構造解析結果を示す情報は、例えば建築物の座屈固有値で表現される。構造解析結果を示す情報は、例えば地震発生時における建築物の座屈固有値で表現される。
【0025】
設計の結果が構造計算結果である場合、対応関係情報の取得に用いられる形状情報は形状に関する所定の条件(以下「デザイン条件」という。)を満たすという条件の下に、形状情報と構造計算結果とを用いて予め取得されたものであればどのようなものであってもよい。例えば、デザイン条件を満たす形状情報と構造計算結果との対応関係は、機械学習の方法で得られたものであってもよい。
【0026】
対応関係情報は、例えば、デザイン条件を満たす形状情報と構造計算結果との対応関係が、有限要素法等の数理モデルを用いた解析によって得られたものであってもよい。デザイン条件は、例えば、水平面に射影された形状は楕円であるという条件等の建築物の形状について予めユーザが設定した条件である。
【0027】
対応構造解析結果情報は、例えばデザイン条件を満たす形状情報として予め用意された複数の形状情報について構造解析等の解析が行われることで得られる。このような場合、解析に用いた形状情報と構造解析結果情報との複数の組の集合が、対応関係情報の一例である。
【0028】
対応立体的形状画像は、例えば形状情報に基づき演算によって立体画像を生成するコンピュータプログラムによって生成される。対応立体的形状画像は、予め生成済みであってもよいし、形状情報の取得に際して表示制御装置1によって生成されてもよい。対応立体的形状画像は、例えば予め画像ソフトを用いて人手で生成されたものであってもよい。
【0029】
形状情報及び対応関係情報は、表示制御装置1自体が記憶していてもよいし、ネットワーク上のサーバー等の表示制御装置1と通信可能な他の装置に記憶されていてもよい。形状情報及び対応関係情報が他の装置に記憶されている場合には、表示制御装置1は、通信によって形状情報及び対応関係情報を記憶する他の装置から形状情報及び対応関係情報を取得する。形状情報及び対応関係情報を表示制御装置1自体が記憶している場合には、形状情報及び対応関係情報を、後述する記憶部12から読み出すことで表示制御装置1は形状情報及び対応関係情報を取得する。以下、説明の簡単のため形状情報及び対応関係情報を表示制御装置1自体が記憶する場合を例に表示制御装置1を説明する。
なお、共通する建築物についての形状情報及び構造解析結果情報は、対応して記憶されている。例えば、建築物情報は、建築物の数と同数、記憶部12に記憶されている。例えば、建築物情報は、各建築物の識別番号と、その識別番号に対応する建築物の形状情報及び構造解析結果情報と、を含む。
【0030】
図1は、表示制御装置1が表示部101に表示する画面の一例として画面H101を示す。画面H101には、領域A1、領域A2、領域A3、領域A4が存在する。
【0031】
本実施形態において領域A1には、選別基準情報入力欄P1が表示される。
【0032】
本実施形態において選別基準情報入力欄P1には、入力欄A1-1、A1-2、A1-3が設けられる。入力欄A1-1、A1-2、A1-3は、所定の選別基準を示す選別基準情報を入力するための入力欄の一例である。入力欄の数は特に限定されず、1つであってもよく、複数であってもよい。
図1では、入力された選別基準情報の一例として、入力欄A1-1には総歪エネルギー(“W”)が、入力欄A1-2には座屈固有値(“bucklingfactor”)が、入力欄A1-3には地震時の総歪エネルギー(“EL_W”)が入力されている。
【0033】
図1においては、領域A1には、ユーザが所定の選別基準を示す選別基準情報を入力するための入力欄の一例が表示されている。なお、ユーザが入力可能な選別基準情報は、特に限定されない。ユーザが入力可能な選別基準情報は、例えば対応関係情報の取得に際して用いられた複数種類の形状情報の項目名の一部又は全部の情報だけであってもよい。ユーザが入力可能な選別基準情報は、例えば対応関係情報の取得に際して用いられた複数種類の形状情報の項目名の一部又は全部の情報と対応関係情報の取得の際には用いられなかった複数種類の形状情報の項目名とであってもよい。入力された選別基準情報に合致する情報が選別される方法は特に限定されない。例えば、選別基準情報に合致する情報が、選別基準情報に基づいて並び替えられてもよい。例えば、選別基準情報に合致する情報が、選別基準情報に基づいて抽出されてもよい。
【0034】
なお、領域A1において入力される情報は形状情報の項目名に限らない。領域A1において入力される情報は、構造解析結果情報の項目名であってもよく、形状情報と構造解析結果情報の両方の項目名であってもよい。選別基準情報は、形状情報であってもよく、構造解析情報であってもよく、形状情報及び構造解析情報の両方であってもよい。選別基準情報は、例えば、形状情報の項目名や、構造解析結果情報の項目名である。本実施形態では、表示制御装置1は、建築物情報を、選別基準情報として選択された項目を基準として抽出し、並べ替える。並べ替えられた情報は、例えば、後述する領域A4に表形式で上位から所定数、表画像によって表示されてもよい。
領域A1において入力される情報は項目名に限定されず、例えば数値を入力する入力欄が設けられてもよい。この場合、例えば、項目名に加えて、数値範囲を示す数値(例えば、上限値や下限値)が設けられていて、項目名および数値範囲を示す建築物情報を抽出してもよい。
【0035】
本実施形態において領域A2には、多次元解析チャート画像G1が表示される。
【0036】
多次元解析チャート画像G1の横軸は、複数種類の情報から構成される形状情報及び構造解析結果情報を示す。具体的には、多次元解析チャート画像G1は、第1形状情報と、第2形状情報と、第1建築物の構造解析結果を示す複数種類の第1構造解析結果情報と、第2建築物の構造解析結果を示す複数種類の第2構造解析結果情報とを、複数種類のそれぞれに対応する複数の形状情報軸及び構造解析結果情報軸に沿って、分布させて表す。
本実施形態においては、第1建築物~第2590建築物が存在する。そのため、本実施形態において、多次元解析チャート画像G1は、第1形状情報~第2590形状情報、及び第1構造解析結果情報~第2590構造解析結果情報を、複数種類のそれぞれに対応する複数の形状情報軸及び構造解析結果情報軸に沿って、分布させて表している。
以下、第1建築物、第2建築物などを例に表示制御装置1の詳細を説明する場合がある。なお、第1建築物及び第2建築物を例に説明した内容は、上記のように第n建築物まで(本実施形態では第2590建築物まで)同様に適用される。
【0037】
本実施形態においては、多次元解析チャート画像G1の横軸のうち、形状情報を構成する以下の情報を形状情報軸に示す。
多次元解析チャート画像G1の横軸の“Shape”は屋根の形状タイプを示す。多次元解析チャート画像G1の横軸の“Node_num”は節点の数を示す。多次元解析チャート画像G1の横軸の“Divide”はシェルやドームの分割数を示す。多次元解析チャート画像G1の横軸の“Element_num”は要素の数を示す。多次元解析チャート画像G1の横軸の“Element_sum”は要素の総長さを示す。多次元解析チャート画像G1の横軸の“Avelen”は要素の平均長さを示す。多次元解析チャート画像G1の横軸の“Rise”は柱脚位置と上弦材との間の距離を示す。
【0038】
多次元解析チャート画像G1に示される形状情報は上記に限定されない。上記に示した形状情報の一部でもよく、その他の形状情報が示されてもよい。
【0039】
本実施形態においては、多次元解析チャート画像G1の横軸のうち、構造解析結果を構成する以下の情報を構造解析結果情報軸に示す。
多次元解析チャート画像G1の横軸の“disp_x”は架構の中でX軸方向の最大の変形量を示す。多次元解析チャート画像G1の横軸の“disp_y”は架構の中でY軸方向の最大の変形量を示す。多次元解析チャート画像G1の横軸の“disp_z”は架構の中でZ軸方向の最大の変形量を示す。多次元解析チャート画像G1の横軸の“reactx”は架構の中でX軸方向の最大の反力を示す。多次元解析チャート画像G1の横軸の“reacty”は架構の中でY軸方向の最大の反力を示す。多次元解析チャート画像G1の横軸の“reactz”は架構の中でZ軸方向の最大の反力を示す。多次元解析チャート画像G1の横軸の“weight”は架構重量を示す。多次元解析チャート画像G1の横軸の“W”は架構の総歪エネルギーを示す。総歪エネルギーは、軸力の歪エネルギーと、曲げの歪エネルギーと、せん断力の歪エネルギーとの総和である。多次元解析チャート画像G1の横軸の“EL_W”は地震発生時における架構の総歪エネルギーを示す。多次元解析チャート画像G1の横軸の“BKF”は座屈固有値を示す。多次元解析チャート画像G1の横軸の“EL_BKF”は地震発生時における座屈固有値を示す。多次元解析チャート画像G1の縦軸は、横軸の各量の値を正規化した値を示す。なお、多次元解析チャート画像G1の横軸は、少なくとも形状情報を示せばよく、構造解析によって得られる構造解析結果情報を示してもよい。構造解析結果情報を構成する情報は、構造解析結果情報軸に沿って表示される。
【0040】
多次元解析チャート画像G1に示される構造解析結果情報は上記に限定されない。上記に示した構造解析結果情報の一部でもよく、その他の構造解析結果情報が示されてもよい。
例えば、第1建築物の構造解析結果は、中間節点が設けられる第1建築物の構造解析結果と、中間節点が設けられない第1建築物の構造解析結果と、を含んでいてもよい。ここで、中間節点とは、部材の一端と前記部材の他端との中間に設けられる仮想的な節点を表す。節点とは、構造物の骨組を構成する部材の結合点を表す。
【0041】
また、多次元解析チャート画像G1に示される構造解析結果情報として、第1建築物及び第2建築物のそれぞれについて、個材座屈及び全体座屈のいずれが先行するのかを判別可能に示してもよい。個材座屈及び全体座屈のいずれが先行するかは、例えば、中間節点が設けられた建築物の座屈固有値Aと、中間節点が設けられない建築物の座屈固有値Bと、を比較することで解析することができる。このような中間節点に基づく解析方法は、公知の方法を適宜採用することが可能である。具体的には、座屈固有値Aと座屈固有値Bと、を比較し、A=Bである場合には全体座屈が、A<Bである場合に個材座屈が先行すると判定する。
【0042】
表示制御部111は、第1建築物及び第2建築物のそれぞれについて、個材座屈及び全体座屈のいずれが先行するのかを判別可能に示す座屈判別画像を表示部101に表示させてもよい。座屈判別画像は、例えば、現在表示中の情報を表示するウインドウと別のウインドウとして表示されてもよい。座屈判別画像は、例えば、後述する第1立体的形状画像や第2立体的形状画像とともに表示されていてもよい。座屈判別画像は、先行する座屈の種類のみ(個材座屈または全体座屈)を表示させてもよく、例えば、「個材座屈が全体座屈よりも先行する」などと表示してもよい。
【0043】
多次元解析チャート画像G1の縦軸は、横軸の各量の値を正規化した値を示す。ただし、各量の値は正規化されていなくてもよい。例えば、縦軸の上限値を各量の値の最大値に基づいて、表示制御部111が決定し、縦軸の下限値を各量の値の最小値に基づいて、表示制御部111が決定してもよい。
【0044】
図2に示される変形例のように、構造解析結果情報を構成する情報として、使用する材料ごとにそれぞれの座屈固有値を表示してもよい。また、使用する材料ごとのそれぞれの座屈固有値は、中間節点が設けられた建築物の座屈固有値、及び、中間節点が設けられない建築物の座屈固有値の2種を含んでもよい。候補となる材料としては、例えば、細幅H形鋼、中幅H形鋼、広幅H形鋼、鋼管が挙げられる。
【0045】
図2に示す例では、構造解析結果情報として、細幅H形鋼、広幅H形鋼、鋼管の各座屈固有値が表示されている。本実施形態において、“bucklingfactor”は中幅H形鋼を用いた建築物に中間節点が設けられていない場合の座屈固有値を示す。“EL_bucklingfactor”は中幅H形鋼を用いた建築物に中間節点が設けられていない場合の地震時の座屈固有値を示す。“Div_bk”は中幅H形鋼を用いた建築物に中間節点が設けられている場合の座屈固有値を示す。“Div_elbk”は中幅H形鋼を用いた建築物に中間節点が設けられている場合の地震時の座屈固有値を示す。“pipe”は鋼管を用いた建築物に中間節点が設けられていない場合の座屈固有値を示す。“EL_pipe”は鋼管を用いた建築物に中間節点が設けられていない場合の地震時の座屈固有値を示す。“Div_bk_p”は鋼管を用いた建築物に中間節点が設けられている場合の座屈固有値を示す。“Div_elbk_p”は鋼管を用いた建築物に中間節点が設けられている場合の地震時の座屈固有値を示す。“wh”は広幅H形鋼を用いた建築物に中間節点が設けられていない場合の座屈固有値を示す。“EL_wh”は広幅H形鋼を用いた建築物に中間節点が設けられていない場合の地震時の座屈固有値を示す。“Div_bk_w”は広幅H形鋼を用いた建築物に中間節点が設けられている場合の座屈固有値を示す。“Div_elbk_w”は広幅H形鋼を用いた建築物に中間節点が設けられている場合の地震時の座屈固有値を示す。このように、各材料を表示する場合、材料別に、互いに対応する構造解析結果情報が表示されてもよい。
【0046】
本実施形態における多次元解析チャート画像G1の横軸において、形状情報軸が表示される領域と、構造解析結果軸が表示される領域とは、異なっている。図示の例では、形状情報軸が表示される領域は、領域A2の左側の領域であり、構造解析結果軸が表示される領域は、領域A2の右側の領域である。
【0047】
なお、多次元解析チャート画像G1の横軸には形状情報が示されていればよく、必ずしも構造解析結果情報が示される必要はない。
【0048】
多次元解析チャート画像G1には、第1形状情報、第2形状情報、第1構造解析結果情報、及び、第2構造解析結果情報と、第1建築物及び第2建築物それぞれのコストに対応する情報と、を示してもよい。コスト情報とは、建築物の建設に際して発生するコストに関する情報を表す。コスト情報としては、例えば建築物の建設に際して発生する費用である。コスト情報としては、例えば建築物の建設に際して必要となる時間である。コスト情報は、構造解析結果情報として表示されてもよい。コスト情報は、例えば、構造解析結果として得られる重量に、単位重量当たりのコストを掛け合わせることで算出されてもよい。
【0049】
なお、本実施形態において、多次元解析チャート画像G1は、例えば、2590の建築物情報を示す。なお、建築物の数が2590であることは一例であり、建築物の数は特に限定されない。設計対象によっては、建築物の数は、例えば約4000個であってもよい。
建築物情報は、一本の折れ線で結ばれている。図示の例では、折れ線は、建築物の数と同数(2590)示されている。
【0050】
また、図4に示すように、それぞれの情報に対応する折れ線が表示される多次元解析チャート画像G1上で、いずれかの対応関係情報が強調表示されてもよい。図4において強調表示される折れ線L101は、複数の建築物のうちの1つについて得られる各量の値を示す、1つの建築物情報である。なお、強調表示される折れ線L101は複数であってもよい。
【0051】
多次元解析チャート画像G1上で強調表示される建築物情報の選択方法は特に限定されない。例えば、後述の領域A3に表示される第1立体的形状画像及び第2立体的形状画像のいずれか1つを選択する選択手段を更に備え、表示制御部111は、選択手段によって第1立体的形状画像が選択される場合には、多次元解析チャート画像G1に含まれる第1形状情報及び第1構造解析結果情報が強調表示され、選択手段によって第2立体的形状画像が選択される場合には、多次元解析チャート画像G1に含まれる第2形状情報及び第2構造解析結果情報が強調表示されてもよい。後述の領域A3に表示される立体的形状画像S1の少なくとも1つを選択する選択手段を用いることで、選択された立体的形状情報に対応する多次元解析チャート画像G1の折れ線L101が強調表示されてもよい。例えば、後述の領域A4に表示される表画像T1の少なくとも1つの建築物情報を選択する選択手段を用いることで、選択された建築物情報に対応する多次元解析チャート画像G1の折れ線L101が強調表示されてもよい。
【0052】
図1に示すように、本実施形態において、領域A3には1つの立体的形状画像S1が表示されている。図3に示すように、立体的形状画像S1は複数表示されていてもよく、対応関係情報のIndexと共に表示されていてもよい。領域A3は、立体的形状画像S1が表示される領域であれば特に制限がない。立体的形状画像S1は、3次元の座標を持つデータからなる3Dモデルであってもよく、複数視点から形状を確認できる画像であってもよい。図4に示すように、立体的形状画像S1は、強調表示されてもよい。なお、強調表示される立体的形状画像S1は複数であってもよい。
【0053】
立体的形状画像S1が1つ表示される場合において、表示される立体的形状画像S1の選択方法や、立体的形状画像S1が複数表示される場合において、強調される立体的形状画像S1の選択方法は特に限定されない。例えば、多次元解析チャート画像G1に含まれる第1形状情報及び第1構造解析結果情報と、多次元解析チャート画像G1に含まれる第2形状情報及び第2構造解析結果情報と、のいずれか1つを特定する特定手段、を更に備え、表示制御部111は、特定手段によって第1形状情報又は第1構造解析結果情報が特定される場合には、第1立体的形状画像を強調表示し、特定手段によって第2形状情報又は第2構造解析結果情報が特定される場合には、第2立体的形状画像を強調表示してもよい。特定された立体的形状情報に対応する立体的形状画像S1は、1つが表示されたり、複数の立体的形状画像S1のうちから1つの立体的形状画像S1が強調表示されたりしてもよい。例えば、後述の領域A4に表示される表画像T1の少なくとも1つの建築物の対応関係情報を選択する選択手段を用いることで、選択された対応関係情報に対応する立体的形状画像S1は1つが表示されたり、複数の立体的形状画像S1のうちから1つの立体的形状画像S1が強調表示されたりしてもよい。
多次元解析チャート画像G1の少なくとも1つの対応関係情報を特定する特定手段としては、例えば、前述の領域A1において、複数の形状情報軸及び複数の構造解析結果軸の少なくとも1つに対応する範囲を指定する指定手段であってもよく、形状量及び構造解析結果の少なくとも1つに対応する数値を入力することで指定する指定手段であってもよい。
【0054】
表示又は強調表示される立体的形状画像S1の数は特に限定されない。
【0055】
領域A4には、表画像T1が表示される。表画像T1は、1つであってもよく、複数であってもよい。本実施形態において、表画像T1にはラジオボタンRが設けられている。表画像T1は、領域A2に表示される多次元解析チャート画像G1を構成する形状情報及び構造解析結果情報の一部又は全部だけを示してもよい。
【0056】
表画像において表形式で表示される情報の選択方法は特に指定されない。例えば、複数の形状情報軸及び複数の構造解析結果軸のいずれか1つに対応する範囲を指定する指定手段、を更に備え、表示制御部111は、第1形状情報及び第1構造解析結果情報と第2形状情報及び第2構造解析結果情報とのうち、指定手段によって指定される範囲に対応するもの、を表形式で表す画像である表画像T1を、多次元解析チャート画像G1と共に一画面で表示部101に表示させてもよい。
【0057】
指定手段は、多次元解析チャート画像G1上の所定範囲を、複数の形状情報軸及び複数の構造解析結果軸のいずれか1つに沿って、指定してもよい。
【0058】
表画像T1において、一部が強調表示されてもよい。
表画像T1において強調される情報は、複数の建築物の複数種類の形状情報及び構造解析結果情報のうち、1つ又は複数の情報でもよく、表画像T1の列単位の情報又は行単位の情報でもよい。
【0059】
強調表示の方法は特に限定されず、例えば表画像T1上の数値及び文字が太字で表示されてもよく、例えば表画像T1上のラジオボタンRの色や大きさが変化してもよく、例えば表画像T1上のセルの色が変化してもよい。
【0060】
図5は、実施形態の表示制御装置1のハードウェアの構成の一例を示す図である。表示制御装置1は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ91とメモリ92とを備える制御部11を備え、表示制御プログラムを実行する。表示制御プログラムは表示制御装置1が備える各機能部の動作を制御するプログラムである。表示制御装置1は、表示制御プログラムの実行によってユーザインタフェース10、制御部11及び記憶部12を備える装置として機能する。
【0061】
より具体的には、表示制御装置1は、プロセッサ91が記憶部12に記憶されている入出力支援プログラムを読み出し、読み出した表示制御プログラムをメモリ92に記憶させる。プロセッサ91が、メモリ92に記憶させた表示制御プログラムを実行することによって、表示制御装置1は、ユーザインタフェース10、制御部11及び記憶部12を備える装置として機能する。記憶部12がクラウド上に存在しても良い。
【0062】
ユーザインタフェース10は、表示部101と入力部102とを備える。表示部101は、各種情報を表示する。表示部101は、例えばCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の出力装置を含んで構成される。表示部101は、これらの出力装置を表示制御装置1に接続するインタフェースとして構成されてもよい。
【0063】
入力部102は、マウスやキーボード、タッチパネル等の入力端末を含んで構成される。入力部102は、これらの入力端末を表示制御装置1に接続するインタフェースとして構成されてもよい。入力部102は、表示制御装置1に対する各種情報の入力を受け付ける。各種情報は、入力端末がどのように操作されたかを示す情報(以下「入力端末操作情報」という。)である。
【0064】
入力端末操作情報は、例えば形状情報を示す。入力端末操作情報は、例えば形状情報の選択の結果を示す。このように、入力端末の操作によって形状情報が入力部102に入力される。入力端末操作情報は、例えば表示部101が表示する画面の変更を指示する操作であってもよい。
【0065】
なお、表示部101と入力部102とは一体のタッチパネルとして構成されてもよい。
入力部102は、前述した入力手段、選択手段、特定手段、指定手段のうちの1つ又は全部として機能してもよい。
【0066】
制御部11は、表示制御装置1が備える各機能部の動作を制御する。制御部11は、例えば表示部101の動作を制御する。制御部11は、例えば記憶部12に形状情報や構造解析結果情報を記録する。
【0067】
記憶部12は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの非一時的コンピュータ読み出し可能な記憶媒体装置を用いて構成される。記憶部12は表示制御装置1に関する各種情報を記憶する。記憶部12は、例えば表示制御プログラムを予め記憶する。
【0068】
記憶部12は、例えば予め、対応関係情報の取得に用いられた形状情報(以下「事前形状情報」という。)を記憶する。記憶部12は、例えば予め構造解析結果情報を記憶する。
【0069】
記憶部12は、例えば予め対応立体的形状画像を記憶する。すなわち記憶部12は、予め生成済みの対応立体的形状画像を記憶する。
【0070】
記憶部12は、例えば予め、表示部101のサイズを示す情報(以下「表示部サイズ情報」という。)を記憶する。記憶部12は、例えば予め、表示部101上の各位置の座標(以下「表示座標情報」という。)を記憶する。
【0071】
記憶部12は、例えば予め、入力端末操作情報と制御部11が実行する処理との対応関係を示す情報(以下「操作依存処理情報」という。)を記憶する。
【0072】
操作依存処理情報の一例は、例えば形状情報表示処理を示す情報である。形状情報表示処理は、形状情報の入力を実行する予め定められた操作が入力端末に対して行われた場合に入力された形状情報を表示部101に表示させる処理である。
【0073】
操作依存処理情報の一例は、例えばアクティブ情報記録処理を示す情報である。アクティブ情報処理は、表示部101に表示中の画像を選択する予め定められた操作が入力端末に対して行われた場合に選択された画像が選択中であることを記憶部12に記録する処理である。
【0074】
操作依存処理情報は、例えば入力される形状情報に応じて領域A1、領域A2、領域A3及び領域A4の表示を変更する処理を示す情報である。
【0075】
記憶部12は、例えば予め、表示部101に表示され得る各画像(以下「候補画像」という。)に関する情報である候補画像関連情報を記憶する。領域A1に表示される画像と、領域A2に表示される画像と、領域A3に表示される画像と、領域A4に表示される画像とは、いずれも候補画像の一例である。また、候補画像関連情報は、各候補画像のサイズを示す情報を含む。
【0076】
図6は、実施形態における制御部11の機能構成の一例を示す図である。制御部11は、入力情報取得部110、表示制御部111、記録部112及び選別部113を備える。
【0077】
入力情報取得部110は、入力部102に入力された情報を取得する。
【0078】
表示制御部111は、記憶部12に記録された基本操作情報に少なくとも基づき、表示部101の表示を制御する。基本操作情報は、表示部サイズ情報、表示座標情報、操作依存処理情報及び候補画像関連情報である。例えば、入力部102に入力された入力端末の操作を示す情報に基づき、操作依存処理情報、表示部サイズ情報及び表示座標情報を参照して、操作依存処理情報が示す処理を実行する。
【0079】
表示制御部111は、例えば表示部101の動作を制御して、入力部102に入力された形状情報及び構造解析結果情報の一部又は全部を、多次元解析チャート画像G1として表示部101に表示させる。以下、表示部101に入力部102に入力された形状情報及び構造解析結果情報の一部又は全部を、多次元解析チャート画像G1として表示部101に表示させる処理を、多次元解析チャート画像表示処理という。領域A2の画像は、多次元解析チャート画像表示処理の結果として表示部101に表示される多次元解析チャート画像の一例である。
ここで、多次元解析チャート画像表示処理の結果として、形状情報の少なくとも一部が表示部101に表示されていればよく、必ずしも構造解析結果情報が表示部101に表示される必要はない。
【0080】
表示制御部111は、例えば表示部101の動作を制御して、入力部102に入力された形状情報が表す建物の立体的な形状を、表示部101に表示させる。より具体的には表示制御部111は、基本操作情報に加えてさらに形状情報及び立体的形状画像S1を用いて、入力部102に入力された形状情報が表す建物の立体的な形状を、表示部101に表示させる。以下、表示部101に入力部102に入力された形状情報が表す建物の立体的な形状を表示部101に表示させる処理を、立体表示処理という。
【0081】
表示制御部111は、例えば表示部101の動作を制御して、入力部102に入力された形状情報及び構造解析結果情報の一部又は全部を、選別部113によって選別し、表画像T1として表示部101に表示させる。以下、入力部102に入力された形状情報及び構造解析結果情報の一部又は全部を、表画像T1として表示部101に表示させる処理を、表画像表示処理という。
【0082】
ここで、表示制御部111は、多次元解析チャート画像G1を表示部101に表示させればよく、必ずしも立体的形状画像S1及び表画像T1が表示部101に表示される必要はない。
【0083】
表示制御部111は、例えば節点表示処理を実行してもよい。節点表示処理は、表示部101の動作を制御して立体表示処理の実行により表示部101に表示された画像上に、節点の位置を示す情報を表示させる処理である。節点の位置は、例えば立体表示処理の実行により表示部101に表示された画像上で節点が強調表示されることで示されてもよい。
また、節点表示処理により、中間節点が表示されてもよい。
【0084】
記録部112は、各種情報を記憶部12に記録する。
【0085】
表示制御装置1は、第1建築物の形状に対応する複数種類の情報から構成される第1形状情報と、第2建築物の形状に対応する複数種類の情報から構成される第2形状情報と、を多次元解析チャートで示す多次元解析チャート画像G1を表示部に表示させる表示制御部、を備え、多次元解析チャート画像G1は、第1形状情報及び第2形状情報を、複数種類のそれぞれに対応する複数の形状情報軸に沿って、分布させて表す。
このような構成であれば、入力された形状情報を多次元解析チャート画像G1で表示することで、候補となる建築物の形状に対応する複数種類の形状情報を視認しやすい形で表示させることができ、候補となる建築物ごとの複数種類の形状情報の比較が容易となる。よって、建物の設計に際して設計の結果の確認に要する負担を軽減することができる。
【0086】
多次元解析チャート画像G1は、第1形状情報と、第2形状情報と、第1建築物の構造解析結果を示す複数種類の第1構造解析結果情報と、第2建築物の構造解析結果を示す複数種類の第2構造解析結果情報と、を示し、第1構造解析結果情報の種類と第2構造解析結果情報の種類とは、同じであり、多次元解析チャート画像G1は、第1構造解析結果情報及び第2構造解析結果情報を、第1構造解析結果情報の複数の種類のそれぞれに対応する複数の構造解析結果軸に沿って、分布させて表してもよい。
このような構成であれば、形状情報に加え、構造解析結果情報を多次元解析チャート画像G1で表示することで、形状情報だけでなく、構造解析結果情報も視認しやすい形で表示させることができる。このため、候補となる建築物ごとの形状情報及び構造解析結果情報の比較が容易となる。よって、建物の設計に際して設計の結果の確認に要する負担をより軽減することができる。
【0087】
表示制御装置1は、所定の選別基準を示す選別基準情報を入力させる入力手段と、第1形状情報及び第1構造解析結果情報と、第2形状情報及び第2構造解析結果情報と、の中から、入力手段により入力される選別基準情報に合致するものを選別する選別部113と、を更に備えてもよい。
このような構成であれば、例えば表画像T1を表示する場合などに、表形式で表示する情報を選別基準情報に基づいて選別することができる。また、例えば選別基準情報に基づいて、表示する情報を並び替えることができる。このため、確認が必要な建築物の情報を抽出したり、建築物に優先度を付与できるため、候補となる複数の建築物の形状情報及び構造解析結果情報の比較が容易となる。よって、建物の設計に際して設計の結果の確認に要する負担をより軽減することができる。
【0088】
表示制御装置1の表示制御部は、多次元解析チャート画像G1と、第1建築物及び第2建築物の少なくとも1つの立体的な形状を示す立体的形状画像S1と、を共に一画面に表示させてもよい。
デザイナーと設計者とが共同して設計する場合、デザイナーにとっては全体像の把握が重要である。デザイナーは必ずしも建築家とは限らないため、形状情報のみで建物の設計の結果を想像することが容易でない場合が多い。また、仮に形状画像が2次元画像の場合、複数の2次元画像を用いなければ建物の全体像を把握することができない。一方、立体画像であれば、2次元画像よりも容易に全体像を把握することができる。
このような構成であれば、多次元解析チャート画像G1と、立体的形状画像とが一画面に表示される。ユーザは入力した形状情報を記憶していなくとも、形状情報と立体画像との対応を見比べることができる。そのため、表示制御装置1は、ユーザが形状情報を記憶しながら設計の進め方について考えなければならいという場面が生じる頻度を減らすことができる。
そのため、表示制御装置1は、形状情報が示す建物の立体画像を表示しない装置よりも、建物の設計に際して設計の結果の確認に要するユーザの負担を軽減することができる。また、このような表示制御装置1は、入力された形状情報が示す建物の全体像の把握を容易にするため、ユーザが建物のデザインを修正するための負担を軽減することもできる。よって、建物の設計に際して設計の結果の確認に要する負担をより軽減できるとともに、意匠性と構造合理性の両立を図ることができる。
【0089】
また、表示制御部は、多次元解析チャート画像G1と、第1建築物の立体的な形状を示す第1立体的形状画像と、第2建築物の立体的な形状を示す第2立体的形状画像と、を共に一画面に表示させてもよい。
このような構成であれば、複数の立体的形状画像S1が表示されることで、一画面で複数の建築物の立体的形状を比較することができ、検討作業の効率が向上する。よって、建物の設計に際して設計の結果の確認に要する負担をより軽減できるとともに、意匠性と構造合理性の両立を図ることができる。
【0090】
また、第1立体的形状画像及び第2立体的形状画像のいずれか1つを選択する選択手段、を更に備え、表示制御部は、選択手段によって第1立体的形状画像が選択される場合には、多次元解析チャート画像G1に含まれる第1形状情報及び第1構造解析結果情報が強調表示され、選択手段によって第2立体的形状画像が選択される場合には、多次元解析チャート画像G1に含まれる第2形状情報及び第2構造解析結果情報が強調表示されてもよい。
このような構成であれば、ユーザが注目する立体的形状画像S1に対応する形状情報及び構造解析結果情報の確認を容易に行うことができる。よって、建物の設計に際して設計の結果の確認に要する負担をより軽減することができるとともに、意匠性と構造合理性の両立を図ることができる。
【0091】
また、多次元解析チャート画像G1に含まれる第1形状情報及び第1構造解析結果情報と、多次元解析チャート画像G1に含まれる第2形状情報及び第2構造解析結果情報と、のいずれか1つを特定する特定手段、を更に備え、表示制御部111は、特定手段によって第1形状情報又は第1構造解析結果情報が特定される場合には、第1立体的形状画像を強調表示し、特定手段によって第2形状情報又は第2構造解析結果情報が特定される場合には、第2立体的形状画像を強調表示してもよい。
このような構成であれば、ユーザが注目する形状情報又は構造解析結果情報に対応する立体的形状画像の確認を容易に行うことができる。仮にデザイナーと設計者とが共同して設計する場合であっても、形状情報又は構造解析結果情報と立体的形状画像との対応関係を容易に把握できる。よって、建物の設計に際して設計の結果の確認に要する負担をより軽減できるとともに、意匠性と構造合理性の両立を図ることができる。
【0092】
また、多次元解析チャート画像G1に含まれる領域であって形状情報軸が表示される領域と、多次元解析チャート画像G1に含まれる領域であって構造解析結果軸が表示される領域とは、異なっていてもよい。
このような構成であれば、多次元解析チャート画像G1に含まれる領域であって形状情報軸が表示される領域と、多次元解析チャート画像G1に含まれる領域であって構造解析結果軸が表示される領域とを分けて表示することができる。このため、ユーザが、形状情報と構造解析結果情報とを明確に区別しながらその対応関係を把握することができる。よって、建物の設計に際して設計の結果の確認に要する負担をより軽減することができる。
【0093】
また、第1建築物の構造解析結果及び第2建築物の構造解析結果のそれぞれは、座屈固有値を含んでいてもよい。
このような構成であれば、建物の設計に際して形状情報と座屈解析結果との対応関係を容易に把握できる。よって、建物の設計に際して設計の結果の確認に要する負担をより軽減できる。
【0094】
第1建築物の構造解析結果及び第2建築物の構造解析結果のそれぞれは、中間節点が設けられた建築物の構造解析結果と、中間節点が設けられない建築物の構造解析結果と、を含んでいてもよい。
前述の通り、中間節点が設けられた建築物の構造解析結果と、中間節点が設けられない建築物の構造解析結果と、を含むことで、例えば、第1建築物及び第2建築物のそれぞれについて、より詳細な座屈解析が可能となる。具体的には、中間節点が設けられた建築物の構造解析結果と、中間節点が設けられない建築物の構造解析結果と、を含むことで、個材座屈及び全体座屈のいずれが先行するのかを判別することができる。
【0095】
また、多次元解析チャート画像G1は、第1建築物及び第2建築物のそれぞれについて、個材座屈及び全体座屈のいずれが先行するのかを判別可能に示してもよい。
具体的には、表示制御部は、第1建築物及び第2建築物のそれぞれについて、個材座屈及び全体座屈のいずれが先行するのかを判別可能に示す座屈判別画像を表示部に表示させてもよい。
このような構成であれば、建築物の設計において、個材座屈及び全体座屈のいずれが先行するのかを容易に確認できる。よって、建物の設計に際して座屈解析結果の確認に要する負担をより軽減することができる。
【0096】
また、表示制御装置1は、複数の形状情報軸及び複数の構造解析結果軸のいずれか1つに対応する範囲を指定する指定手段、を更に備え、表示制御部は、第1形状情報及び第1構造解析結果情報と第2形状情報及び第2構造解析結果情報とのうち、指定手段によって指定される範囲に対応するもの、を表形式で表す画像である表画像T1を、多次元解析チャート画像G1と共に一画面で表示部101に表示させてもよい。
このような構成であれば、指定手段によって指定される範囲に対応する情報を表画像によって確認する事ができ、ユーザの注目する情報の詳細な数値の比較が可能となる。よって、建物の設計に際して設計の結果の確認に要する負担をより軽減することができる。
【0097】
また、指定手段は、多次元解析チャート画像G1上の所定範囲を、複数の形状情報軸及び複数の構造解析結果軸のいずれか1つに沿って、指定してもよい。
多次元解析チャート画像G1は、複数の情報の対応関係の確認を容易にする。一方、多次元解析チャート画像G1においては、各情報の詳細な数値を確認することが容易でない。ここで、ユーザが注目する多次元解析チャート画像G1上の所定範囲を、複数の形状情報軸及び複数の構造解析結果軸のいずれか1つに沿って指定することで、例えば指定範囲の情報の数値が表画像として表示され、詳細な数値を容易に確認できる。よって、建物の設計に際して設計の結果の確認に要する負担をより軽減することができる。
【0098】
また、多次元解析チャート画像G1には、第1形状情報、第2形状情報、第1構造解析結果情報、及び、第2構造解析結果情報と第1建築物及び第2建築物それぞれのコストに対応する情報と、を示してもよい。
建築物の建設に対してのコストは、設計段階において検討を要する事項の一つである。特に、設計対象となる建築物の規模が大きい場合、使用する材料や形状などによってコストの変動が顕著となるため、コストを検討する重要性が高まる。上記のような構成であれば、建築物の建設に対するコスト情報を視認しやすい形で表示させることができ、候補となる建築物のコスト情報を含めた検討が容易となる。よって、建物の設計に際して設計の結果の確認に要する負担をより軽減できる。
【0099】
以上、この開示の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この開示の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0100】
例えば、表示部101における、領域A1~A4の配置は本実施形態に限定されない。例えば、領域A1~A4の位置が入れ替えられていてもよく、領域A1~A4のうちの一部が表示されなくてもよい。
【0101】
その他、本開示の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0102】
1…表示制御装置、 10…ユーザインタフェース、 11…制御部、 12…記憶部
、 101…表示部、 102…入力部、 110…入力情報取得部、 111…表示制御部、 112…記録部、 113…選別部、 91…プロセッサ、 92…メモリ、 A1、A2、A3、A4…領域、 H101…画面、P1…選別基準情報入力欄、 G1…多次元解析チャート画像、 S1…立体的形状画像、 T1…表画像、 R…ラジオボタン、 I…インデックス
【要約】
【課題】建物の設計に際して設計の結果の確認に要する負担を軽減することができる技術を提供する。
【解決手段】本発明の一態様は、第1建築物の形状に対応する複数種類の情報から構成される第1形状情報と、第2建築物の形状に対応する前記複数種類の情報から構成される第2形状情報と、を多次元解析チャートで示す多次元解析チャート画像を表示部に表示させる表示制御部、を備え、前記多次元解析チャート画像は、前記第1形状情報及び前記第2形状情報を、前記複数種類のそれぞれに対応する複数の形状情報軸に沿って、分布させて表す、表示制御装置である。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6