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特許7594058埋め込まれたパワーエレクトロニクスデバイスを有するパワーエレクトロニクスアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】埋め込まれたパワーエレクトロニクスデバイスを有するパワーエレクトロニクスアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/36 20060101AFI20241126BHJP
   H01L 23/373 20060101ALI20241126BHJP
   H01L 25/07 20060101ALI20241126BHJP
   H01L 25/18 20230101ALI20241126BHJP
   H01L 25/10 20060101ALI20241126BHJP
   H01L 25/11 20060101ALI20241126BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20241126BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20241126BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20241126BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
H01L23/36 C
H01L23/36 M
H01L25/04 C
H01L25/14 Z
H01L23/12 N
H05K1/02 F
H05K1/02 Q
H05K3/46 Q
H05K7/20 N
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023120819
(22)【出願日】2023-07-25
(65)【公開番号】P2024019075
(43)【公開日】2024-02-08
【審査請求日】2024-08-20
(31)【優先権主張番号】17/874,462
(32)【優先日】2022-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507342261
【氏名又は名称】トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(74)【代理人】
【識別番号】100167461
【弁理士】
【氏名又は名称】上木 亮平
(72)【発明者】
【氏名】フォン チョウ
(72)【発明者】
【氏名】請川 紘嗣
【審査官】栗栖 正和
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2021/0210477(US,A1)
【文献】特開2018-022792(JP,A)
【文献】特開昭52-135678(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0152510(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0209133(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0286602(US,A1)
【文献】米国特許第5100737(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/36
H01L 23/373
H01L 25/07
H01L 25/10
H01L 23/12
H05K 1/02
H05K 3/46
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気絶縁性の基材と、
前記基材に埋め込まれるパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリであって、
内部グラファイト層と、前記内部グラファイト層を覆う金属層と、凹部を備える前記金属層の第1表面と、を備えるSセルと、
前記第1表面の凹部内に配置されたパワーエレクトロニクスデバイスと、
を備える前記パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリと、
を備える回路基板アセンブリを備える、
パワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項2】
前記回路基板アセンブリは、前記基材に埋め込まれ、前記パワーエレクトロニクスデバイスに熱的に結合された複数のサーマルビアをさらに備える、
請求項1に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項3】
前記Sセルは、幅より長い長さを有する、
請求項1に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項4】
コールドプレートをさらに備え、
前記回路基板アセンブリは、接合層によって前記コールドプレートの表面に接合される、
請求項1に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項5】
前記接合層は、電気絶縁性である、
請求項4に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項6】
前記接合層は、RMS接合層である、
請求項4に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項7】
前記Sセルは、前記金属層の第2表面に接合された金属化絶縁層をさらに含む、
請求項1に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項8】
コールドプレートをさらに備え、
前記Sセルの前記金属化絶縁層は、前記回路基板アセンブリの表面に露出しており、
前記回路基板アセンブリは、前記Sセルの前記金属化絶縁層が前記コールドプレートの表面に接合される、
請求項7に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項9】
前記回路基板アセンブリは、RMSボンディングによって前記Sセルの金属化絶縁層が前記コールドプレートの表面に接合される、
請求項8に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項10】
前記Sセルは、前記金属化絶縁層に接合される第2金属層をさらに備える、
請求項7に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項11】
前記回路基板アセンブリは、前記第2金属層に熱的に結合された複数のサーマルビアをさらに備える、
請求項10に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項12】
前記Sセルは、
第1DBM金属層と、
前記第1DBM金属層に接合されるセラミック層と、
前記セラミック層に接合される第2DBM金属層と、
を備える直接接合金属基板を、さらに備える、
請求項1に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項13】
コールドプレートをさらに備え、
前記第2DBM金属層は、前記回路基板アセンブリの表面に露出しており、
前記回路基板アセンブリは、前記Sセルの前記第2DBM金属層が前記コールドプレートの前記第1表面に接合される、
請求項12に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項14】
電気絶縁性の基材と、
前記基材に埋め込まれた複数のパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリであって、
内部グラファイト層と、前記内部グラファイト層を覆う金属層と、前記金属層の第2表面に接合される絶縁層と、凹部を備える前記金属層の第1表面と、を備えるSセルと、
前記第1表面の凹部内に配置されたパワーエレクトロニクスデバイスと、
を備える各パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリと、
前記基材の表面上の表面金属層と、
前記Sセルを前記表面金属層に熱的に結合する複数のサーマルビアと、
を備える回路基板アセンブリと、
前記回路基板アセンブリの前記表面金属層がコールドプレートの第1表面に接合されている、コールドプレートと、
を備える、
パワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項15】
前記Sセルは、幅より長い長さを有する、
請求項14に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項16】
前記絶縁層は、金属化絶縁層を備える、
請求項14に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項17】
前記絶縁層は、
第1DBM金属層と、
前記第1DBM金属層に接合されるセラミック層と、
前記セラミック層に接合される第2DBM金属層と、
を備える直接接合金属基板を備える、
請求項14に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項18】
前記コールドプレートの前記第1表面とは反対側の第2表面に取り付けられたコンデンサをさらに備える、
請求項14に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項19】
前記コールドプレートは、流体室、流体入口、及び流体出口を備え、
前記流体入口及び前記流体出口は、前記流体室に熱的に結合される、
請求項14に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項20】
前記回路基板アセンブリは、締結具と熱グリース層によって前記コールドプレートの前記第1表面に取り付けられる、
請求項14に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、一般に、パワーエレクトロニクスアセンブリに関し、より具体的には、コンパクトなパッケージサイズを実現しつつ、全体として低い熱抵抗を有するパワーエレクトロニクスアセンブリのための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車における電子機器の使用が増加しているため、電子システムをよりコンパクトにする必要がある。このような電子システムの構成要素の1つに、インバータ回路のスイッチとして使用されるパワーエレクトロニクスデバイスがある。パワーエレクトロニクスデバイスでは、大量の熱が発生するため、高い冷却要求がある。
【0003】
さらに、従来はシリコンで構成されていたパワーエレクトロニクスデバイスを現在は炭化ケイ素で構成する傾向がある。炭化ケイ素を使用すると、デバイスの設置面積が小さくなるため、熱流束が大きくなる。このような理由から、コンパクトなパッケージサイズを維持しながら、パワーエレクトロニクスデバイスの冷却を改善する必要性が生じている。
【発明の概要】
【0004】
或る実施形態では、パワーエレクトロニクスアセンブリは、電気絶縁性の基材と、基材に埋め込まれたパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリと、を含む回路基板アセンブリを含む。パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリは、内部グラファイト層と、内部グラファイト層を覆う金属層と、第1表面内に設けられた凹部を備える金属層の第1表面と、を含むSセル(S-cell)を含む。パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリは、第1表面の凹部内に配置されたパワーエレクトロニクスデバイスをさらに含む。
【0005】
別の実施形態では、パワーエレクトロニクスアセンブリは、回路基板アセンブリとコールドプレートとを含む。回路基板アセンブリは、電気絶縁性の基材と、基材に埋め込まれた複数のパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリとを含む。各パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリは、内部グラファイト層と、内部グラファイト層を覆う金属層と、金属層の第2表面に接合された絶縁層と、第1表面内に設けられた凹部を備える金属層の第1表面と、をさらに含むSセルを含む。パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリは、第1表面の凹部内に配置されたパワーエレクトロニクスデバイスをさらに含む。回路基板アセンブリは、基材の表面上の表面金属層と、Sセルを表面金属層に熱的に結合する複数のサーマルビア(thermal via)と、をさらに含む。回路基板アセンブリの表面金属層は、コールドプレートの第1表面に接合されている。
【0006】
本明細書で説明する実施形態によって提供されるこれらの特徴及び追加の特徴は、図面と併せて以下の詳細な説明を考慮することにより、より完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図面に記載された実施形態は、本質的に例示的かつ説明的であり、特許請求の範囲によって定義される主題を限定することを意図するものではない。例示的な実施形態に関する以下の詳細な説明は、同様の構造が同様の参照番号で示され、以下の図面と併せて読むと理解することができる。
図1図1は、本明細書で説明及び図示される1つ又は複数の実施形態によるパワーエレクトロニクスアセンブリの概略斜視図である。
図2図2は、本明細書で説明及び図示される1つ又は複数の実施形態による、図1に図示された例示的なパワーエレクトロニクスアセンブリの概略分解斜視図である。
図3図3は、本明細書で説明及び図示される1つ又は複数の実施形態による例示的なパワーエレクトロニクスアセンブリの概略断面図である。
図4図4は、本明細書で説明及び図示される1つ又は複数の実施形態による例示的なSセルの概略上面斜視図である。
図5図5は、本明細書で説明及び図示される1つ又は複数の実施形態による例示的なSセルの概略断面図である。
図6図6は、本明細書で説明及び図示される1つ又は複数の実施形態による別の例示的なパワーエレクトロニクスアセンブリの概略断面図である。
図7図7は、本明細書で説明及び図示される1つ又は複数の実施形態による、図6に図示されたパワーエレクトロニクスアセンブリの例示的なパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリの概略部分分解図である。
図8図8は、本明細書で説明及び図示される1つ又は複数の実施形態による、図7に図示された例示的なパワーエレクトロニクスデバイスの別の概略部分分解図である。
図9図9は、本明細書で説明及び図示される1つ又は複数の実施形態による、図7に図示された例示的なパワーエレクトロニクスデバイスの概略斜視組立図である。
図10図10は、本明細書で説明及び図示される1つ又は複数の実施形態による、図7に図示された例示的なパワーエレクトロニクスデバイスの概略断面図である。
図11図11は、本明細書で説明及び図示される1つ又は複数の実施形態による別の例示的なパワーエレクトロニクスアセンブリの概略断面図である。
図12図12は、本明細書で説明及び図示される1つ又は複数の実施形態による別の例示的なパワーエレクトロニクスアセンブリの概略断面図である。
図13図13は、本明細書で説明及び図示される1つ又は複数の実施形態による、図12に図示されたパワーエレクトロニクスアセンブリの例示的なパワーエレクトロニクスデバイスの概略部分分解図である。
図14図14は、本明細書で説明及び図示される1つ又は複数の実施形態による、図13に図示された例示的なパワーエレクトロニクスデバイスの概略斜視組立図である。
図15図15は、本明細書で説明及び図示される1つ又は複数の実施形態による、図13に図示された例示的なパワーエレクトロニクスデバイスの概略切断斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書で説明する実施形態は、一般に、プリント回路基板などの回路基板に直接埋め込まれる1つ又は複数のパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリを有するパワーエレクトロニクスアセンブリに向けられている。1つ又は複数のパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリを回路基板に完全に埋め込むことによって、回路基板とパワーエレクトロニクスアセンブリのコールドプレート(cold plate)との間の放熱グリース層が除去され得る。放熱グリース層の除去により、パワーエレクトロニクスデバイスとコールドプレートとの間の熱抵抗が減少し、放熱性能が向上する。
【0009】
本開示のパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリは、本明細書においてSセルと呼ばれる実装基材(mounting substrate)に取り付けられるパワーエレクトロニクスデバイスを備える。以下に、より詳細に説明するように、Sセルは、熱拡散能力を強化するグラファイト層を含む。さらに、本開示の実施形態は、パワーエレクトロニクスデバイスをコールドプレートから電気的に絶縁する1つ又は複数の電気絶縁層を含む。例えば、Sセルの電気絶縁層は、電気絶縁がSセル自体によって提供されるため、プリント回路基板とコールドプレートとの間の電気絶縁層の除去を可能にする。
【0010】
以下に、より詳細に説明するように、本開示のSセルは、コールドプレートに向かって熱流束の流れを促進するグラファイト層により、強化された放熱特性を提供する。
【0011】
本明細書に記載のパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ、回路基板アセンブリ、及びパワーエレクトロニクスアセンブリは、電気自動車やハイブリッド電気自動車などの電動化車両、任意の電気モータ、発電機、産業用工具、家庭用電化製品などに使用することができるが、これらに限定されるものではない。本明細書に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリは、電気モータ、及び/又はバッテリに電気的に結合され、直流(DC)電力を交流(AC)電力に変換するように動作可能なインバータ回路として構成され得る。
【0012】
本明細書で使用する「パワーエレクトロニクスデバイス」とは、直流電力を交流電力に変換するために、及びその逆に変換するために使用されるあらゆる電気部品を意味する。実施形態は、AC-ACコンバータ、及びDC-DCコンバータの用途にも使用され得る。パワーエレクトロニクスデバイスの非限定的な例としては、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)、サイリスタ、及びパワートランジスタが挙げられる。
【0013】
本明細書で使用される「完全に埋め込まれた」という表現は、部品の各表面が基材によって取り囲まれている(surrounded)ことを意味する。例えば、パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリが回路基板基材(circuit board substrate)によって完全に埋め込まれている場合、回路基板基材の材料が回路基板基材の各表面を覆っていることを意味する。部品の1つ又は複数の表面が露出している場合、部品は「部分的に埋め込まれている」ことになる。
【0014】
本明細書で使用する「Sセル」とは、パワーエレクトロニクスデバイスに固定されて動作可能な実装基材であり、グラファイト層を取り囲む少なくとも金属層(例えば、銅)を含む。
【0015】
パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ、回路基板アセンブリ、及びパワーエレクトロニクスアセンブリの様々な実施形態を以下に詳細に説明する。可能な限り、同じ参照番号が、同じ又は同様の部品を参照するために図面全体を通して使用される。
【0016】
ここで図1及び図2を参照すると、例示的なパワーエレクトロニクスアセンブリ100が、それぞれ組立図及び分解図で図示されている。図1及び図2によって図示されるパワーエレクトロニクスアセンブリ100は、コールドプレート102、接合層104、及び回路基板アセンブリ106を含む。コールドプレート102は、回路基板アセンブリ106の基材材料(substrate material)内に埋め込まれたパワーエレクトロニクスデバイス140(例えば、図3を参照)から熱流束を除去することができる任意のデバイスとすることができる。コールドプレートの非限定的な例としては、ヒートシンク、単相液体冷却、二相液体冷却、ベイパーチャンバー(vapor chamber)が挙げられる。図1及び図2は、単相液体冷却装置として構成されたコールドプレート102を図示している。コールドプレート102は、コールドプレート102内の流体室115に流体的に結合された流体入口132及び流体出口134を含む。図3を簡単に参照すると、リザーバ(図示せず)からの冷却液135は、流体入口132を通って流体室115に流入し、流体出口134を通って流体室115から流出し、冷却液から熱を除去するための熱交換器(図示せず)を通った後などにリザーバに戻される。図示しないが、冷却液135への熱伝達のための追加表面積を提供するために、流体室115にフィンを配列してもよい。図3に示すように、冷たい冷却液135は流体入口132からコールドプレート102に流入し、流体室115を流れ、温められた冷却液として流体出口134から流出する。
【0017】
回路基板アセンブリ106は、コールドプレート102の第1表面103に取り付けられる。図1及び図2は、回路基板アセンブリ106が、コールドプレート102のスルーホール105、接合層104のスルーホール107、および回路基板アセンブリ106のスルーホールを介して配置された締結具101(例えば、ボルト及びナット)によって、コールドプレート102の第1表面103に取り付けられている状態を示している。締結具101が使用される場合、接合層104は、回路基板アセンブリ106とコールドプレート102との間の熱抵抗を低下させるための放熱グリース層としてもよい。
【0018】
他の実施形態では、回路基板アセンブリ106は、はんだ層として構成された接合層104によってコールドプレート102の第1表面103に取り付けられる。例えば、回路基板アセンブリ106の底面は、回路基板アセンブリ106がはんだ層によってコールドプレート102の第1表面103に取り付けられることを可能にする金属層を含むことができる。他の接合方法を利用してもよいことを理解されたい。
【0019】
次に図3を参照すると、例示的なパワーエレクトロニクスアセンブリ100Aの断面図が図示されている。図示された実施形態では、追加の電気部品130がコールドプレート102の第2表面に取り付けられている。非限定的な例として、追加の電気部品130は、例えば、インバータ回路のコンデンサとすることができる。他の実施形態では、追加の電気部品130は、コールドプレート102に取り付けられていなくてもよいことを理解されたい。
【0020】
回路基板アセンブリ106は、電気絶縁材料で作られた基材(substrate)111を備える。電気絶縁材料は、限定するものではないが、FR-4などのプリント回路基板の製造に使用される材料とすることができる。回路基板アセンブリ106は、埋め込まれた金属層110(又は他の導電層)、複数のビア112(例えば、導電ビアとサーマルビアとの両方)、及び複数のパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ120をさらに備える。
【0021】
非限定的な例として、回路基板アセンブリ106は、電気自動車用のインバータ回路のための6つのパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ120を含むことができる。しかしながら、用途に応じて任意の数のパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリを利用することができることを理解されたい。
【0022】
各パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ120は、Sセル121と、Sセル121に取り付けられたパワーエレクトロニクスデバイス140と、を含む。上述のように、Sセル121は、パワーエレクトロニクスデバイス140が取り付けられる基材である。これは、パワーエレクトロニクスデバイス140の底面の電極に接続するための導電性表面を提供する。Sセル121はさらに、熱拡散機能を提供する。
【0023】
図4及び図5は、それぞれ、例示的なSセル121を示す上面斜視図及び断面図である。図4及び図5によって図示されるSセル121は、金属層122によって封止される内部グラファイト層125を含む。金属層122は、パワーエレクトロニクスデバイス140を受容する寸法を有する凹部(recess)127を有する表面128を含む。以下により詳細に説明するように、金属層122は、パワーエレクトロニクスデバイス140の底面上の電極に電気的接続を行うために導電性ビアが接触し得る導電性表面128を提供する。凹部127は、例えば化学エッチングによって形成することができる。
【0024】
金属層122は、任意の適切な金属または合金で作ることができる。非限定的な例として、銅及びアルミニウムを金属層122として使用することができる。
【0025】
グラファイト層125は、Sセル121を横切る熱とコールドプレート102に向かう熱の両方の拡散を促すために設けられている。グラファイトの結晶構造は、高い熱伝導率を提供し、コールドプレート102に向かって熱流束を伝導するのに有用である。しかしながら、グラファイトは、等温プロファイルを持たない。むしろ、グラファイトは、2つの軸に沿って高い熱伝導率を有し、第3の軸では低い熱伝導率を有する非等温プロファイルを持つ。グラファイトの非等温プロファイルを考慮するため、Sセル121は、その長さ寸法が幅寸法よりも大きくなるような長方形の形状に設計されている。図4を参照すると、グラファイト層125は、X軸及びZ軸に沿って高い熱伝導率を有する。したがって、Sセル121は、X軸に沿った長さ寸法がY軸に沿った幅寸法よりも大きくなるように設計される。熱流束はX軸及びZ軸に沿って優先的に移動する。以下により詳細に説明するように、サーマルビア112は、熱流束を受け、それをコールドプレート102に向かって移動させるために、X軸に沿ったSセルの縁部に設けることができる。熱流束はまた、Z軸に沿ってコールドプレート102に向かって移動する。
【0026】
再び図3を参照すると、複数の電極141,142、及び金属層122への電気的接続は、複数のビア112によって行われる場合がある。これらのビアは、パワーエレクトロニクスデバイス140に駆動信号を提供するとともに、スイッチング電流のための電流経路を提供することができる。いくつかの実施形態において、ビア112のいくつかは、駆動信号又はスイッチング電流を伝達しないサーマルビアとして構成されてもよいことに留意されたい。
【0027】
回路基板アセンブリ106は、接合層104によってコールドプレート102に接合される。図3によって示される実施形態では、接合層104は、回路基板アセンブリ106とコールドプレート102との間の機械的接合と、回路基板アセンブリ106とコールドプレート102との間の電気的絶縁と、の両方を提供する。図3の接合層104は、電気絶縁特性を有する反応性多層システム(RMS;reactive multilayer system)接合層である。RMSボンディングプロセスでは、金属箔や電気絶縁材料箔などの箔の積層を点火火花によって反応状態にし、金属間結合を引き起こす反応を生じさせる。反応したRMS接合層は、金属底面(例えば、露出した金属層110の形態)を有する回路基板アセンブリ106を、同じく金属(例えば、アルミニウム又は銅)であるコールドプレート102に接合する。いくつかの実施形態では、第1の金属層117Aが回路基板アセンブリ106上に設けられ、第2の金属層117Bがコールドプレート102上に設けられて、接合を強化する。例えば、第1及び第2の金属層117A,117Bはそれぞれ、はんだ層、又はろう付け層であってもよい。
【0028】
RMS接合層104は、優れた熱特性を提供し、それにより、熱流束がパワーエレクトロニクスデバイス140からコールドプレート102へ移動することを可能にするとともに、電気的絶縁を提供する。回路基板アセンブリ106をコールドプレート102に接合するだけでなく電気絶縁も提供する接合層104を設けることにより、別個の専用の電気絶縁層は不要となる。これにより、パワーエレクトロニクスアセンブリ100Aのパッケージ全体のサイズが小さくなる。パワーエレクトロニクスアセンブリ100Aのパッケージ全体のサイズは、回路基板アセンブリ106の内部にパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ120を埋め込むことによって、さらに小さくなる。
【0029】
次に図6を参照すると、別のパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ100Bが図示されている。図1-3に描かれているように接合層によって電気的絶縁を提供するのではなく、回路基板アセンブリ106'とコールドプレート102との間の電気的絶縁は、1つ又は複数のパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ120'のSセル121'の金属化絶縁層(metalized insulation layer)124によって提供される。
【0030】
図6によって示される実施形態の接合層104'は、限定するものではないが、はんだ層、ろう付け層、又はRMS接合層などの任意の接合層として構成することができる。1つ以上の露出した金属層110(例えば、銅層)は、接合層104'が接合される回路基板アセンブリ106'の金属表面を提供する。いくつかの実施形態では、アセンブリ100Bが締結具101によって一緒に保持されるので、接合層104'は熱グリース層であってもよい。サーマルビア112は、パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ120'の底部から回路基板アセンブリ106'の底部に向かって延び、パワーエレクトロニクスデバイス140によって発生する熱流束のための熱経路を提供する。
【0031】
図7及び図8は、図6の例示的なパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ120'の部分分解図であり、図9は、例示的なパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ120'の上面斜視図であり、図10は、例示的なパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ120'の断面図である。パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ120'は、Sセル121'に取り付けられたパワーエレクトロニクスデバイス140を含む。図7-10を全体的に参照すると、Sセル121'は、銅層などの金属層122によって封止された内部グラファイト層125を備える。金属層122は、パワーエレクトロニクスデバイス140を受容する寸法を有する凹部127を有する表面128を含む。上述したように、グラファイト層125は熱特性を向上させる。
【0032】
図7は、凹部127に対するパワーエレクトロニクスデバイス140及び接合層143を示す。パワーエレクトロニクスデバイス140を金属層122に固定する接合層143は、例えば、はんだ層であってもよい。別の例として、接合層143は、液相拡散接合層(transient liquid phase bond layer)143であってもよい。パワーエレクトロニクスデバイス140は、その上面に複数の電極141,142を含む。大きい電極141は電源電極であってもよく、小さい電極142は信号電極であってもよい。図7-10では見えないが、パワーエレクトロニクスデバイス140は、その底面に1つ以上の電極をさらに含むことに留意されたい。パワーエレクトロニクスデバイスの底面上の1つ以上の電極は、凹部127にパワーエレクトロニクスデバイス140を配置することによって、第2金属層126に電気的に接続される。このように、パワーエレクトロニクスデバイス140の底面電極への電気的接続は、第2金属層126を経由して行うことができる。
【0033】
Sセル121'は、金属層122とコールドプレート102との間に電気的絶縁を提供する金属化絶縁層124をさらに備える。金属化絶縁層124は、金属層122に接着できるように金属化(metalize)されている。金属化絶縁層124は、限定するものではないが、セラミック材料などの任意の電気絶縁材料から作られてもよい。非限定的な例として、金属化絶縁層124は金属化アルミナであってもよい。金属化絶縁層124の絶縁材料の金属化により、それを接合することが可能になる。金属化絶縁層124の主要面は金属化されるべきであるが、側縁(side edge)は電気的短絡を防止するために金属化されるべきではないことに留意されたい。
【0034】
例示的なSセル121'は、金属化絶縁層124に接合される第2金属層126をさらに備える。金属化絶縁層124は、任意の接合技術によって金属層122及び第2金属層126に接合することができる。第2金属層126は、図6に示されるようにサーマルビア112が熱流束を底部金属層110、ひいてはコールドプレート102に向かって移動させるための熱接続点を提供するように、追加の熱拡散を提供する。例えば、Sセル121'の第2金属層126に接触するように示されるビア112は、コールドプレート102に近い底部層に向かって熱流束を伝導するように設けられた熱伝導専用ビアであってもよい。さらに、サーマルビア112は、金属層122からコールドプレート102に向かって熱流束を下に移動させるために、金属層122の上面の端部に電気的に結合されてもよい。このようにして、熱流束はパワーエレクトロニクスデバイス140から離れ、コールドプレート102に向かって最適に誘導される。
【0035】
図11は、パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ120''のSセル121''が第2金属層を含まないことを除いて、図6のものと同様のパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ110Cを示す。むしろ、各Sセル121''の金属化絶縁層124は、回路基板アセンブリ106''の基材111材料によって露出される。金属化絶縁層124の露出は、回路基板アセンブリ106''が、介在する層によってではなく、金属化絶縁層124においてコールドプレート102の表面に直接接着される能力を提供する。例えば、回路基板アセンブリ106''は、1つ以上の金属層110及び金属化絶縁層124をコールドプレート102の表面に接合する接合層104''(例えば、はんだ層)によって接着することができる。これは、パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ110Cのサイズを縮小することができるので、アドバンテージとなり得る。
【0036】
図12は、図6に図示されたパワーエレクトロニクスアセンブリ100Bと同様のパワーエレクトロニクスアセンブリ100Dを図示する。電気的絶縁が金属化絶縁層124によって提供されるのではなく、パワーエレクトロニクスアセンブリ100Dの電気的絶縁は、パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ120'''のSセル121'''の直接接合金属基板(direct-bonded-metal substrate)150層によって提供される。
【0037】
図13は、接合層143によってSセル121'''の凹部127に貼り付けられたパワーエレクトロニクスデバイス140からなる例示的なパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ120'''の部分分解図を示す。図14は、パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ120'''の斜視組立図である。図15は、パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ120'''の切断斜視図である。図13-15を参照すると、例示的なSセル121'''は、金属層122によって封止されたグラファイト層125を含む。Sセル121'''は、金属層122の底面に接合される直接接合金属(DBM;direct-bonded-metal)基板150をさらに含む。DBM基板150は、例えば、直接接合銅(DBC)基板であってもよい。DBM基板150は、アルミナなどのセラミック材料であってもよい絶縁層152を有する。DBM基板150はまた、絶縁層152(例えばセラミック層)の第1表面に直接接合された第1DBM金属層151と、絶縁層152の第2表面に直接接合された第2DBM金属層153と、を有する。
【0038】
第2DBM金属層153は、銅であってもよく、金属層122の底面に接合されている。絶縁層152は、パワーエレクトロニクスデバイスに電気絶縁を提供する。
【0039】
再び図12を参照すると、複数のサーマルビア112が第1DBM層151に接触し、Sセル121'''からの熱流束を回路基板アセンブリ106'''の底部にもたらすために底部金属層110に向かって延びている。次いで、回路基板アセンブリ106'''は、露出した金属層110において、例えばはんだ層であってもよい接合層104によってコールドプレート102の表面に接合されてもよい。
【0040】
図11のパワーエレクトロニクスアセンブリと同様に、いくつかの実施形態では、第1DBM層151は、回路基板アセンブリ106'''の基材111材料によって露出されてもよい。そのような実施形態では、回路基板アセンブリ106'''は、介在する金属層ではなく、第1DBM層151においてコールドプレート102の表面に接合されてもよい。
【0041】
ここで、本開示の実施形態は、回路基板基材内に完全に埋め込まれたSセルを含む回路基板アセンブリ、パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリ、及びパワーエレクトロニクスアセンブリに向けられていることを理解されたい。本明細書に記載の実施形態のSセルは、熱性能を向上させるために、封止されたグラファイト層を含む。電気的絶縁は、Sセルの構成要素を電気的に絶縁することによって提供することができる。パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリを回路基板に直接埋め込むとともに、回路基板とコールドプレートとの間の個別の電気絶縁層を除去することにより、パワーエレクトロニクスアセンブリの全体的なサイズが大幅に縮小され、同時に熱性能も向上する。
【0042】
本明細書において、「実質的」及び「約」という用語は、任意の定量的な比較、値、測定、又は他の表現に起因し得る、内在する不確実性の程度を表すために利用され得ることに留意されたい。これらの用語はまた、本明細書において、定量的な表現が、問題となる主題の基本的な機能の変化をもたらすことなく、述べられた基準から変わり得る程度を表すために利用される。
【0043】
特定の実施形態が本明細書で図示及び記載されているが、様々な他の変更及び修正が、請求された主題の趣旨及び範囲から逸脱することなく行われ得ることを理解されたい。更に、請求された主題の様々な態様が本明細書に記載されているが、このような態様は、組み合わされて利用される必要はない。したがって、添付の特許請求の範囲は、請求された主題の範囲内にある全てのこのような変更及び修正を包含することが意図される。
【0044】
特許請求の主題の精神及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された実施形態に様々な修正及び変更がなされ得ることは、当業者にとって明らかであろう。したがって、本明細書は、そのような修正及び変更が添付の特許請求の範囲及びその等価物の範囲内に入ることを条件として、本明細書に記載の様々な実施形態の修正及び変更を網羅することが意図される。
本明細書に開示される発明は以下の態様を含む。
<態様1>
電気絶縁性の基材と、
前記基材に埋め込まれるパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリであって、
内部グラファイト層と、前記内部グラファイト層を覆う金属層と、凹部を備える前記金属層の第1表面と、を備えるSセルと、
前記第1表面の凹部内に配置されたパワーエレクトロニクスデバイスと、
を備える前記パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリと、
を備える回路基板アセンブリを備える、
パワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様2>
前記回路基板アセンブリは、前記基材に埋め込まれ、前記パワーエレクトロニクスデバイスに熱的に結合された複数のサーマルビアをさらに備える、
態様1に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様3>
前記Sセルは、幅より長い長さを有する、
態様1に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様4>
コールドプレートをさらに備え、
前記回路基板アセンブリは、接合層によって前記コールドプレートの表面に接合される、
態様1に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様5>
前記接合層は、電気絶縁性である、
請求項4に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様6>
前記接合層は、RMS接合層である、
態様4に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様7>
前記Sセルは、前記金属層の第2表面に接合された金属化絶縁層をさらに含む、
態様1に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様8>
コールドプレートをさらに備え、
前記Sセルの前記金属化絶縁層は、前記回路基板アセンブリの表面に露出しており、
前記回路基板アセンブリは、前記Sセルの前記金属化絶縁層が前記コールドプレートの表面に接合される、
態様7に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様9>
前記回路基板アセンブリは、RMSボンディングによって前記Sセルの金属化絶縁層が前記コールドプレートの表面に接合される、
態様8に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様10>
前記Sセルは、前記金属化絶縁層に接合される第2金属層をさらに備える、
態様7に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様11>
前記回路基板アセンブリは、前記第2金属層に熱的に結合された複数のサーマルビアをさらに備える、
態様10に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様12>
前記Sセルは、
第1DBM金属層と、
前記第1DBM金属層に接合されるセラミック層と、
前記セラミック層に接合される第2DBM金属層と、
を備える直接接合金属基板を、さらに備える、
態様1に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様13>
コールドプレートをさらに備え、
前記第2DBM金属層は、前記回路基板アセンブリの表面に露出しており、
前記回路基板アセンブリは、前記Sセルの前記第2DBM金属層が前記コールドプレートの前記第1表面に接合される、
態様12に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様14>
電気絶縁性の基材と、
前記基材に埋め込まれた複数のパワーエレクトロニクスデバイスアセンブリであって、
内部グラファイト層と、前記内部グラファイト層を覆う金属層と、前記金属層の第2表面に接合される絶縁層と、凹部を備える前記金属層の第1表面と、を備えるSセルと、
前記第1表面の凹部内に配置されたパワーエレクトロニクスデバイスと、
を備える各パワーエレクトロニクスデバイスアセンブリと、
前記基材の表面上の表面金属層と、
前記Sセルを前記表面金属層に熱的に結合する複数のサーマルビアと、
を備える回路基板アセンブリと、
前記回路基板アセンブリの前記表面金属層がコールドプレートの第1表面に接合されている、コールドプレートと、
を備える、
パワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様15>
前記Sセルは、幅より長い長さを有する、
態様14に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様16>
前記絶縁層は、金属化絶縁層を備える、
態様14に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様17>
前記絶縁層は、
第1DBM金属層と、
前記第1DBM金属層に接合されるセラミック層と、
前記セラミック層に接合される第2DBM金属層と、
を備える直接接合金属基板を備える、
態様14に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様18>
前記コールドプレートの前記第1表面とは反対側の第2表面に取り付けられたコンデンサをさらに備える、
態様14に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様19>
前記コールドプレートは、流体室、流体入口、及び流体出口を備え、
前記流体入口及び前記流体出口は、前記流体室に熱的に結合される、
態様14に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
<態様20>
前記回路基板アセンブリは、締結具と熱グリース層によって前記コールドプレートの前記第1表面に取り付けられる、
態様14に記載のパワーエレクトロニクスアセンブリ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15