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特許7594065配送管理装置、配送管理システム、配送管理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】配送管理装置、配送管理システム、配送管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20240101AFI20241126BHJP
【FI】
G06Q10/083
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023139688
(22)【出願日】2023-08-30
【審査請求日】2023-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】松本 麻希
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特許第7085072(JP,B1)
【文献】特許第7208440(JP,B1)
【文献】特開2017-087898(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人移動体による荷物の配送先を取得する配送先取得部と、
前記無人移動体による前記荷物の配送日時を取得する配送日時取得部と、
前記配送先取得部が取得した荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得する天候情報取得部と、
前記天候情報取得部が取得した天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得する配置許容時間取得部と、
前記配送日時取得部が取得した配送日時から、前記配置許容時間取得部が取得した配置許容時間が経過した配置許容日時を取得する配置許容日時取得部と、
受取予定者の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記配送先取得部が取得した荷物の配送先と前記位置情報取得部が取得した受取予定者の位置情報とに基づいて、前記受取予定者による受取予測日時を取得する受取予測日時取得部と、
前記無人移動体による前記荷物の配送を開始させる配送制御部と、
を備え、
前記配送制御部は、前記受取予測日時取得部が取得した受取予測日時が、前記配置許容日時取得部が取得した配置許容日時よりも早い場合、前記無人移動体による前記荷物の配送を開始させる、
配送管理装置。
【請求項2】
前記受取予測日時取得部が取得した受取予測日時が、前記配置許容日時取得部が取得した配置許容日時よりも遅い場合、前記荷物の配送日時の変更依頼を前記受取予定者に通知する通知部を備える、
請求項に記載の配送管理装置。
【請求項3】
前記配送制御部は、前記荷物の配送日時を変更しない情報を前記受取予定者から受信した場合、前記無人移動体による前記荷物の配送を開始させる、
請求項に記載の配送管理装置。
【請求項4】
前記受取予測日時取得部が取得した受取予測日時が、前記配置許容日時取得部が取得した配置許容日時よりも遅い場合、前記荷物の配送日時を変更する配送日時変更部を備える、
請求項に記載の配送管理装置。
【請求項5】
無人移動体による荷物の配送先を取得する配送先取得部と、
前記配送先取得部が取得した荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得する天候情報取得部と、
前記天候情報取得部が取得した天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得する配置許容時間取得部と、
前記荷物の重量情報を取得する重量情報取得部と、
を備え、
前記天候情報取得部は、少なくとも風速情報を前記天候情報として取得し、
前記配置許容時間取得部は、前記重量情報取得部が取得した荷物の重量情報と、前記天候情報取得部が取得した風速情報とに基づいて、前記配置許容時間を取得する、
配送管理装置。
【請求項6】
前記配置許容時間取得部が取得した配置許容時間を受取予定者に通知する通知部を備える、
請求項1~請求項5のうち何れか一項に記載の配送管理装置。
【請求項7】
前記荷物の適正保存温度を含む前記荷物の属性情報を取得する属性情報取得部と、
前記属性情報取得部が取得した荷物の属性情報に基づいて、品質維持時間を取得する品質維持時間取得部と、
を備え、
前記配置許容時間取得部は、前記品質維持時間取得部が取得した品質維持時間以下の時間を前記配置許容時間として取得する、
請求項1~請求項のうち何れか一項に記載の配送管理装置。
【請求項8】
前記天候情報取得部は、少なくとも気温情報を前記天候情報として取得し、
前記品質維持時間取得部は、前記属性情報取得部が取得した荷物の属性情報と、前記天候情報取得部が取得した前記気温情報とに基づいて、前記品質維持時間を取得する、
請求項7に記載の配送管理装置。
【請求項9】
無人移動体による荷物の配送先を取得する配送先取得部と、
前記無人移動体による前記荷物の配送日時を取得する配送日時取得部と、
前記配送先取得部が取得した荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得する天候情報取得部と、
前記天候情報取得部が取得した天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得する配置許容時間取得部と、
前記配送日時取得部が取得した配送日時から、前記配置許容時間取得部が取得した配置許容時間が経過した配置許容日時を取得する配置許容日時取得部と、
受取予定者の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記配送先取得部が取得した荷物の配送先と前記位置情報取得部が取得した受取予定者の位置情報とに基づいて、前記受取予定者による受取予測日時を取得する受取予測日時取得部と、
前記無人移動体による前記荷物の配送を開始させる配送制御部と、
を備え、
前記配送制御部は、前記受取予測日時取得部が取得した受取予測日時が、前記配置許容日時取得部が取得した配置許容日時よりも早い場合、前記無人移動体による前記荷物の配送を開始させる、
配送管理システム。
【請求項10】
無人移動体による荷物の配送先を取得する配送先取得部と、
前記配送先取得部が取得した荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得する天候情報取得部と、
前記天候情報取得部が取得した天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得する配置許容時間取得部と、
前記荷物の重量情報を取得する重量情報取得部と、
を備え、
前記天候情報取得部は、少なくとも風速情報を前記天候情報として取得し、
前記配置許容時間取得部は、前記重量情報取得部が取得した荷物の重量情報と、前記天候情報取得部が取得した風速情報とに基づいて、前記配置許容時間を取得する、
配送管理システム。
【請求項11】
1又は複数のコンピュータが、
無人移動体による荷物の配送先を取得することと、
前記無人移動体による前記荷物の配送日時を取得することと、
前記荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得することと、
前記天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得することと、
前記配送日時から前記配置許容時間が経過した配置許容日時を取得することと、
受取予定者の位置情報を取得することと、
前記荷物の配送先と前記受取予定者の位置情報とに基づいて、前記受取予定者による受取予測日時を取得することと、
前記受取予測日時が前記配置許容日時よりも早い場合、前記無人移動体による前記荷物の配送を開始させることと、
を実行する配送管理方法。
【請求項12】
1又は複数のコンピュータが、
無人移動体による荷物の配送先を取得することと、
前記荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得することと、
前記天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得することと、
前記荷物の重量情報を取得することと、
を実行し、
前記天候情報を取得することは、少なくとも風速情報を前記天候情報として取得することを含み、
前記配置許容時間を取得することは、前記荷物の重量情報と前記風速情報とに基づいて、前記配置許容時間を取得することを含む配送管理方法。
【請求項13】
1又は複数のコンピュータに、
無人移動体による荷物の配送先を取得することと、
前記無人移動体による前記荷物の配送日時を取得することと、
前記荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得することと、
前記天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得することと、
前記配送日時から前記配置許容時間が経過した配置許容日時を取得することと、
受取予定者の位置情報を取得することと、
前記荷物の配送先と前記受取予定者の位置情報とに基づいて、前記受取予定者による受取予測日時を取得することと、
前記受取予測日時が前記配置許容日時よりも早い場合、前記無人移動体による前記荷物の配送を開始させることと、
を実行させるプログラム。
【請求項14】
1又は複数のコンピュータに、
無人移動体による荷物の配送先を取得することと、
前記荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得することと、
前記天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得することと、
前記荷物の重量情報を取得することと、
を実行させ
前記天候情報を取得することは、少なくとも風速情報を前記天候情報として取得することを含み、
前記配置許容時間を取得することは、前記荷物の重量情報と前記風速情報とに基づいて、前記配置許容時間を取得することを含むプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送管理装置、配送管理システム、配送管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、特許文献1に示すように、例えばドローンというような無人移動体により荷物を配送するシステムのうち、置き配を行うシステムが開示されている。置き配は、受取予定者に直接的に荷物が配送されずに、配送先に配送された荷物が継続的に配置された状態で受取予定者が受け取る配送形態である。詳しくは、このようなシステムにおいては、配送先において無人移動体から荷物が離脱された結果、配送先に荷物が投下されることにより荷物の配送が完了する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-87898号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなシステムでは、無人移動体により配送先に配送された荷物が継続的に配置されていると、配送先の天候によっては荷物の品質低下又は荷物の紛失が発生する可能性がある。このため、無人移動体による荷物の配送に関する利便性を高めることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する配送管理装置は、無人移動体による荷物の配送先を取得する配送先取得部と、前記配送先取得部が取得した荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得する天候情報取得部と、前記天候情報取得部が取得した天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得する配置許容時間取得部と、を備える。
【0006】
上記課題を解決する配送管理システムは、無人移動体による荷物の配送先を取得する配送先取得部と、前記配送先取得部が取得した荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得する天候情報取得部と、前記天候情報取得部が取得した天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得する配置許容時間取得部と、を備える。
【0007】
上記課題を解決する配送管理方法は、1又は複数のコンピュータが、無人移動体による荷物の配送先を取得することと、前記荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得することと、前記天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得することと、を実行する。
【0008】
上記課題を解決するプログラムは、1又は複数のコンピュータに、無人移動体による荷物の配送先を取得することと、前記荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得することと、前記天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得することと、を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、無人移動体による荷物の配送に関する利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、第1実施形態の配送管理システムの全体構成を示す図である。
図2図2は、第1実施形態のユーザ情報データベースを示す図である。
図3図3は、第1実施形態の配送管理データベースを示す図である。
図4図4は、第1実施形態の配置許容時間データベースを示す図である。
図5図5は、第1実施形態の配送管理装置が実行する配送設定処理を示すフローチャートである。
図6図6は、第1実施形態の配送管理装置が実行する配送制御処理を示すフローチャートである。
図7図7は、第1実施形態及び第2実施形態の端末表示部に表示される表示内容を示す図である。
図8図8は、第2実施形態の配送管理装置の全体構成を示す図である。
図9図9は、第2実施形態の配置許容時間データベースを示す図である。
図10図10は、第2実施形態の品質維持時間データベースを示す図である。
図11図11は、第3実施形態の配送管理装置が実行する配送制御処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1実施形態]
配送管理装置、配送管理システム、配送管理方法及びプログラムの一実施形態を説明する。
【0012】
<配送管理システム1の構成>
図1に示すように、配送管理システム1は、配送先に荷物を配送するためのシステムである。特に、荷物の配送としては、所謂、置き配が含まれる。置き配とは、配送先において非対面で荷物を配送するサービスである。配送先は、荷物が配送される位置である。配送先は、荷物の配送先の住所であってもよい。
【0013】
配送管理システム1は、配送管理装置10と、携帯端末装置20と、無人移動体30とを備える。配送管理装置10、携帯端末装置20及び無人移動体30は、ネットワーク15を介して通信可能に接続されている。以降、各装置間の通信について、ネットワーク15を介することの説明を省略する。以降、無人移動体30を無人機と示す場合がある。
【0014】
<配送管理装置10の構成>
配送管理装置10は、荷物の配送に関する情報を管理するサーバである。配送管理装置10は、配送サービスの管理者により管理される。配送管理装置10は、1又は複数のコンピュータから構成される。
【0015】
配送管理装置10は、制御部11、記憶部12及び通信部13を備える。制御部11は、演算装置及び主記憶媒体を含む。演算装置は、OS(Operating System)及びプログラムを記憶部12から主記憶媒体にロードし、主記憶媒体から取り出した命令を実行する。演算装置は、1つ又は複数の回路(circuitry)である。回路は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、又はNPU(Neural network Processing Unit)であってもよい。記憶部12は、副記憶媒体であって、プログラムを記憶していてもよい。記憶部12は、荷物の配送を管理するための各種情報を記憶する。
【0016】
通信部13は、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装される。通信部13は、携帯端末装置20及び無人移動体30との間でデータを送受信する。配送管理装置10は、管理者等が入力操作を行うための操作部を備えてもよく、情報を表示する表示部を備えてもよい。
【0017】
<携帯端末装置20の構成>
携帯端末装置20は、受取予定者により携帯可能な情報処理装置である。受取予定者は、荷物を受け取る予定のユーザである。携帯端末装置20は、1又は複数のコンピュータから構成される。携帯端末装置20は、スマートフォン、フィーチャーフォン、タブレット端末、ウェアラブルコンピュータ、又はこれらの装置以外の画像を表示可能な装置である。
【0018】
携帯端末装置20は、端末制御部21、端末記憶部22、端末通信部23、端末入力部24、端末表示部25、スピーカ26及び位置測定部27を備える。端末制御部21は、携帯端末装置20を制御するように構成される。端末制御部21は、演算装置及び主記憶媒体を含む。端末制御部21は、制御部11と同じような構成であり、演算装置及び主記憶媒体の説明を省略する。
【0019】
端末記憶部22は、副記憶媒体であって、受取予定者に関する各種情報を記憶する。端末記憶部22は、配送に関する通知を受信可能な通知プログラムを記憶していてもよい。通知プログラムは、配送サービスの提供を受けるための専用のプログラムであってもよい。通知プログラムは、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用するプログラムであってもよい。通知プログラムは、通知メールを受信可能なメールソフトであってもよい。
【0020】
端末通信部23は、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装される。端末通信部23は、配送管理装置10及び無人移動体30との間でデータを送受信する。
【0021】
端末入力部24は、受取予定者の操作に応じて情報を入力するように構成される。端末入力部24は、操作ボタン等のポインティングデバイスであってもよい。端末入力部24は、端末表示部25と一体化されたタッチパネルであってもよい。端末表示部25は、端末制御部21の出力指示に応じて各種画像を表示する。スピーカ26は、端末制御部21の出力指示に応じて各種音声を出力する。
【0022】
位置測定部27は、携帯端末装置20の位置情報を測定することにより、携帯端末装置20の位置情報を取得する。つまり、位置測定部27は、受取予定者の位置情報を測定する。位置測定部27は、GPS(Global Positioning System)センサであってもよい。
【0023】
<無人移動体30の構成>
無人移動体30は、人が搭乗せずに荷物を配送する装置である。無人移動体30は、人が搭乗せずに空中を飛行する航空機であってもよく、無人飛行体又はドローンともいう。無人移動体30は、配送サービスの管理者又はその他の無人移動体30の所有者によって管理される装置であってもよい。無人移動体30は、1又は複数のコンピュータから構成される。
【0024】
無人移動体30は、無人機制御装置31を備える。無人機制御装置31は、無人機制御部32、無人機記憶部33及び無人機通信部34を備える。無人機制御部32は、無人移動体30を制御するように構成される。無人機制御部32は、演算装置及び主記憶媒体を含む。無人機制御部32は、制御部11と同じような構成であり、演算装置及び主記憶媒体の説明を省略する。無人機記憶部33は、副記憶媒体であって、荷物を配送するための各種情報を記憶する。
【0025】
無人機通信部34は、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装される。無人機通信部34は、配送管理装置10及び携帯端末装置20との間でデータを送受信する。
【0026】
無人移動体30は、駆動部35及び電池36を備える。駆動部35は、駆動源と回転翼とを含む。駆動源は、電池36から供給される電力によって駆動するように構成される。駆動源は、電動モータであってもよい。回転翼は、駆動源からの動力によって動作するように構成される。電池36は、少なくとも駆動部35のエネルギー源であり、無人移動体30のエネルギー源であってもよい。電池36は、充電が可能な二次電池であってもよい。
【0027】
駆動部35は、燃料を消費して駆動するエンジンであってもよい。この場合には、電池36に代えて駆動部35に燃料を供給する燃料供給部が設けられる。また、無人移動体30は、複数の種類の駆動源を搭載したハイブリッド式の駆動部35を備えていてもよい。
【0028】
無人移動体30は、荷物保持部37を備えてもよい。荷物保持部37は、配送先まで荷物を保持するように構成される。荷物保持部37は、配送先において荷物を離脱することにより荷物を配送する。荷物保持部37は、電池36から供給される電力によって駆動するように構成される。
【0029】
荷物保持部37は、リール又はウィンチを備えてもよい。荷物保持部37は、フック及びケーブルを備えてもよい。フックは、荷物の切り離しが可能である。フックは、ケーブルの先端に設けられていてもよい。フックは、ケーブルが緩むことで張力が小さくなると荷物を離脱してもよい。フックは、通電又は非通電によって荷物を離脱してもよい。荷物保持部37は、荷物を支持する支持アームと支持アームの駆動機構とを備えてもよい。
【0030】
無人移動体30は、センサユニット38を備えてもよい。センサユニット38は、現在位置を検出するGPSセンサを備えてもよい。センサユニット38は、測距センサを備えてもよい。測距センサは、飛行時間(Time of Flight)を測定検出するToFセンサであってもよい。測距センサは、LiDAR、レーダ、又は超音波センサであってもよい。LiDARの測距センサは、レーザー光をパルス状に対象物に照射するとともに、対象物に当たって跳ね返ってくるまでの時間差を計測する。測距センサは、時間差に基づき、対象物までの距離、対象物の位置、又は対象物の形状を計測する。レーダは、ミリ波等の電波を対象物に照射するとともに、対象物に当たって跳ね返ってくるまでの時間差を計測する。超音波センサは、超音波を対象物に照射する。センサユニット38は、風向風速センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、赤外線センサ、地磁気センサ、高度センサ、変位センサ、及び温度センサのうち少なくとも一つを含んでもよい。
【0031】
無人移動体30は、1つ又は複数の撮像装置39を備えてもよい。撮像装置39は、撮像を行うように構成される。撮像装置39の一例は、可視光カメラである。また、撮像装置39の一例は、全方位カメラである。
【0032】
このように、無人移動体30は、センサユニット38が検出した情報を取得して無人移動体30の位置情報を認識可能である。無人移動体30は、撮像装置39から取得した撮像データを画像処理することによって、障害物、及び荷物の配達位置等を認識可能である。
【0033】
<制御部11の構成>
ここで、制御部11の構成について説明する。
制御部11は、プログラムを実行することで処理回路を構成する。制御部11は、処理回路として、配送先取得部11A、配送日時取得部11B、配送開始日時取得部11C、天候情報取得部11D、配置許容時間取得部11E及び配置許容日時取得部11Fを備える。制御部11は、処理回路として、位置情報取得部11G、受取予測日時取得部11H、通知部11I、配送日時変更部11J及び配送制御部11Kを備える。制御部11は、処理回路として、重量情報取得部11L及び属性情報取得部11Mを備える。
【0034】
配送先取得部11Aは、無人移動体30による荷物の配送先を取得する。特に、配送先取得部11Aは、受取予定者の指定に応じて無人移動体30による荷物の配送先を取得する。配送先は、受取予定者の住所であるが、例えば受取予定者の勤務先の住所であってもよく、例えば集会所といった公共施設であってもよい。
【0035】
配送日時取得部11Bは、荷物の配送日時を取得する。配送日時は、無人移動体30により荷物を配送先に配送する日時である。特に、配送日時取得部11Bは、受取予定者の指定に応じて荷物の配送日時を取得する。
【0036】
配送開始日時取得部11Cは、無人移動体30による荷物の配送開始日時を取得する。荷物の配送開始日時は、無人移動体30が荷物の配送拠点から荷物の配送先に出発する日時である。荷物の配送拠点は、荷物を管理する店舗であってもよく、荷物を集荷する集荷場であってもよい。特に、配送開始日時取得部11Cは、荷物の配送拠点の位置情報と荷物の配送先の位置情報とに基づいて、荷物の配送経路に対応する配送距離を取得する。配送開始日時取得部11Cは、配送距離と無人移動体30の移動速度とに基づいて配送移動時間を取得する。配送移動時間は、無人移動体30が荷物の配送拠点から荷物の配送先に移動する時間である。配送開始日時取得部11Cは、配送日時よりも配送移動時間だけ前の日時を荷物の配送開始日時として取得する。
【0037】
天候情報取得部11Dは、荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得する。特に、天候情報取得部11Dは、予測降水量を天候情報として取得する。予測降水量は、予測降雨量及び予測降雪量を含んでもよい。天候情報取得部11Dは、天候情報を提供するサーバとの通信により天候情報を取得してもよい。
【0038】
配置許容時間取得部11Eは、天候情報に基づいて配置許容時間を取得する。配置許容時間は、配送先に荷物を継続的に配置することを許容する時間である。詳しくは、配置許容時間取得部11Eは、予測降水量が少ない又は多いときに配置許容時間を取得する。配置許容時間取得部11Eは、予測降水量がない又は微量であるときに配置許容時間を取得しない。
【0039】
配置許容日時取得部11Fは、配置許容日時を取得する。配置許容日時は、配送日時から配置許容時間が経過した日時である。つまり、配置許容日時取得部11Fは、配送日時と、配置許容時間とに基づいて、配置許容日時を取得する。
【0040】
位置情報取得部11Gは、受取予定者の位置情報を取得する。特に、位置情報取得部11Gは、携帯端末装置20との通信に応じて携帯端末装置20の位置情報を取得することにより、受取予定者の位置情報を取得する。
【0041】
受取予測日時取得部11Hは、荷物の配送先と受取予定者の位置情報とに基づいて、受取予定者による受取予測日時を取得する。特に、受取予測日時取得部11Hは、荷物の配送先の位置情報と受取予定者の位置情報とに基づいて、受取予定者が配送先に到着するまでの最短時間を算出し、現在の日時から最短時間が経過した日時を受取予測日時として算出してもよい。受取予測日時取得部11Hは、受取予定者が配送先まで移動する受取移動経路及び受取移動時間を提供する別のサーバとの通信により、受取予測日時を取得してもよい。
【0042】
通知部11Iは、荷物の配送に関する通知を行う。詳しくは、通知部11Iは、配置許容時間を受取予定者に通知する。また、通知部11Iは、受取予測日時が配置許容日時よりも遅い場合、荷物の配送日時の変更依頼を受取予定者に通知する。
【0043】
配送日時変更部11Jは、荷物の配送日時を変更する。特に、配送日時変更部11Jは、荷物の配送日時の変更依頼に応じて受取予定者から変更指示を受信したときに、荷物の配送日時を変更する。
【0044】
配送制御部11Kは、無人移動体30による荷物の配送に関する制御を行う。配送制御部11Kは、配送開始日時となった場合に、各種条件が成立したときに、無人移動体30による荷物の配送を開始させる。特に、配送制御部11Kは、配送開始日時となった場合であり、かつ、受取予測日時が配置許容日時よりも早い場合に、無人移動体30による荷物の配送を開始させる。配送制御部11Kは、配送開始日時となった場合であり、かつ、受取予測日時と配置許容日時とが同じ場合に、無人移動体30による荷物の配送を開始させてもよい。配送制御部11Kは、配送開始日時となった場合であり、かつ、荷物の配送日時の変更依頼に応じて、荷物の配送日時を変更しない情報を受取予定者から受信した場合、無人移動体30による荷物の配送を開始させる。
【0045】
重量情報取得部11Lは、荷物の重量情報を取得する。重量情報取得部11Lは、携帯端末装置20との通信により、無人移動体30により配送される配送物を示す情報を取得する。重量情報取得部11Lは、配送物に対応する重量情報を取得する。
【0046】
属性情報取得部11Mは、荷物の属性情報を取得する。属性情報取得部11Mは、携帯端末装置20との通信により配送物を示す情報を取得する。属性情報取得部11Mは、配送物に対応する属性情報を取得する。属性情報取得部11Mは、荷物の保存温度を含む荷物の属性情報を取得する。
【0047】
<データベース>
次に、図2図4を参照して、記憶部12に記憶されるデータベースについて説明する。
【0048】
図2に示すように、記憶部12は、ユーザ情報データベース40を記憶する。ユーザ情報データベース40は、1又は複数のユーザ情報40Aを含む。ユーザは、配送管理システム1を利用するユーザであり、受取予定者であってもよい。
【0049】
ユーザ情報40Aは、ユーザID、住所情報、端末ID及び通知先情報を含む。ユーザ情報40Aにおいて、ユーザIDと、住所情報と、端末IDと、通知先情報とが対応付けられている。
【0050】
ユーザIDは、受取予定者としてのユーザを識別可能な情報である。住所情報は、ユーザの住所を示す情報であり、配送先を示す情報である。端末IDは、ユーザが携帯する携帯端末装置20を識別可能な情報である。端末IDは、携帯端末装置20の位置情報を取得するときに参照される。通知先情報は、ユーザへの通知先を示す情報であり、ユーザのメールアドレスであってもよく、携帯端末装置20に関連付けられたデバイストークンであってもよい。
【0051】
図3に示すように、記憶部12は、配送管理データベース41を記憶する。配送管理データベース41は、1又は複数の配送情報41Aを含む。
配送情報41Aは、配送番号、ユーザID、配送先、配送拠点、無人機ID、配送物、配送日時、配送開始日時、属性情報、重量情報及び配送状態を含む。配送情報41Aにおいて、配送番号と、ユーザIDと、配送先と、配送拠点と、無人機IDと、配送物と、配送日時と、配送開始日時と、属性情報と、重量情報と、配送状態とが対応付けられている。
【0052】
配送番号は、荷物の配送に対して割り振られる識別情報である。配送先は、荷物を配送する位置であり、荷物を配送する住所であってもよい。配送拠点は、荷物を配送するための拠点の位置であり、拠点の住所であってもよい。無人機IDは、荷物を配送する無人移動体30を識別可能な情報である。
【0053】
配送物は、無人移動体30により配送される荷物の種類を示す情報である。配送物は、荷物の製品情報であってもよい。配送日時は、無人移動体30が配送先に荷物を配送する予定の日時を示す情報である。配送開始日時は、無人移動体30が配送拠点から配送先に出発する日時を示す情報である。属性情報は、荷物の属性を示す情報である。属性情報は、配送物に対応する情報である。属性情報は、品質を維持する必要がある荷物であるか否かを示す情報を含んでもよい。属性情報は、要冷凍の荷物であることを示す情報を含んでもよい。属性情報は、生鮮食品の荷物であることを示す情報を含んでもよい。つまり、属性情報は、荷物の適正保存温度を含む情報である。重量情報は、荷物の重量を示す情報である。重量情報は、配送物に対応する情報である。配送状態は、荷物の配送に関する状態を示す情報であり、荷物の配送前であるか、荷物の配送中であるか、荷物の配送が完了したかを示す情報であってもよい。
【0054】
図4に示すように、記憶部12は、配置許容時間データベース42を記憶する。配置許容時間データベース42において、天候種別と、1又は複数の天候情報とが対応付けられている。配置許容時間データベース42において、天候情報と、配置許容時間とが対応付けられている。
【0055】
具体的に、配置許容時間データベース42において、天候種別として予測降水量が設定されている。配置許容時間データベース42において、予測降水量が多い天候情報には、配置許容時間として時間t11が対応付けられている。時間t11は、予測降水量が多い場合において、配送先に荷物が継続的に配置されたときに、荷物の品質低下を抑制できる時間に相当する。配置許容時間データベース42において、予測降水量が少ない天候情報には、配置許容時間として時間t12が対応付けられている。時間t12は、予測降水量が少ない場合において、配送先に荷物が継続的に配置されたときに、荷物の品質低下を抑制できる時間に相当する。時間t11は、時間t12よりも短い。配置許容時間データベース42において、予測降水量がなし又は微量である天候情報には、配置許容時間が対応付けられていない。このように、天候情報としての予測降水量に対応して配置許容時間が設定されている。
【0056】
配送管理装置10において、制御部11は、これらのデータベースを参照することにより、各種の情報を取得可能である。また、無人移動体30において、無人機制御部32は、配送管理装置10との通信により、各種の情報を取得可能である。これにより、無人機制御部32は、これらのデータベースに基づいて、荷物の配送を行う。
【0057】
<配送設定処理>
次に、図5を参照して配送管理装置10において実行される配送設定処理について説明する。配送設定処理は、制御部11によって所定周期毎に実行される処理である。
【0058】
図5に示すように、配送管理装置10では、ステップS10において、制御部11は、配送情報41Aが入力されたか否かを判定する。制御部11は、別のサーバを介するか否かに関係なく、携帯端末装置20との通信により、配送情報41Aが入力されたか否かを判定してもよい。配送情報41Aは、ユーザID、配送先、配送日時を含んでもよい。配送情報41Aは、配送拠点及び配送物を含んでもよい。制御部11は、配送情報41Aが入力されていないと判定した場合、配送設定処理を終了する。制御部11は、配送情報41Aが入力されたと判定した場合、ステップS11に処理を移行する。
【0059】
ステップS11において、制御部11は、配送先取得処理を実行する。配送先取得処理において、制御部11は、配送情報41Aに含まれる配送先を取得する。つまり、制御部11は、無人移動体30による荷物の配送先を取得する。
【0060】
ステップS12において、制御部11は、配送日時取得処理を実行する。配送日時取得処理において、制御部11は、配送情報41Aに含まれる配送日時を取得する。つまり、制御部11は、無人移動体30により荷物を配送先に配送する配送日時を取得する。
【0061】
ステップS13において、制御部11は、配送開始日時取得処理を実行する。配送開始日時取得処理において、制御部11は、配送拠点の位置情報と配送先の位置情報とに基づいて、配送経路に対応する配送距離を取得する。制御部11は、配送距離と無人移動体30の移動速度とに基づいて、配送移動時間を算出する。制御部11は、配送日時と配送移動時間とに基づいて、配送開始日時を算出する。制御部11は、配送日時よりも配送移動時間だけ前の日時を配送開始日時として算出してもよい。このように、制御部11は、配送開始日時を取得する。
【0062】
ステップS14において、制御部11は、重量情報取得処理を実行する。重量情報取得処理において、制御部11は、重量情報を取得する。詳しくは、制御部11は、配送情報41Aに含まれる配送物を示す情報を取得する。制御部11は、配送物と重量情報とが対応するデータベースを記憶部12から読み出し、配送物に対応する重量情報を取得する。つまり、制御部11は、携帯端末装置20との通信により取得した配送物を示す情報に基づいて、重量情報を取得する。
【0063】
ステップS15において、制御部11は、属性情報取得処理を実行する。属性情報取得処理において、制御部11は、属性情報を取得する。詳しくは、制御部11は、配送情報41Aに含まれる配送物を示す情報を取得する。制御部11は、配送物と属性情報とが対応するデータベースを記憶部12から読み出し、配送物に対応する属性情報を取得する。つまり、制御部11は、携帯端末装置20との通信により取得した配送物を示す情報に基づいて、属性情報を取得する。
【0064】
ステップS16において、制御部11は、配送情報登録処理を実行する。配送情報登録処理において、制御部11は、配送番号を生成する。制御部11は、配送番号を含む配送情報41Aを配送管理データベース41に登録する。詳しくは、制御部11は、無人移動体30の配送計画情報に基づいて、配送番号に対応する無人機IDを決定する。そして、制御部11は、配送番号、ユーザID、配送先、配送拠点、無人機ID、配送物、配送日時、配送開始日時、属性情報及び重量情報を含む配送情報41Aを配送管理データベース41に登録する。制御部11は、配送番号に対応する配送状態に配送前を示す情報を登録する。
【0065】
<配送制御処理>
次に、図6を参照して配送管理装置10において実行される配送制御処理について説明する。配送制御処理は、制御部11によって所定周期毎に実行される処理である。配送制御処理は、配送状態が荷物の配送前である1又は複数の配送情報41Aを制御対象とする処理であるが、発明の理解を容易とするために配送状態が荷物の配送前である1つの配送情報41Aを制御対象として説明する。
【0066】
図6に示すように、ステップS20において、制御部11は、配送準備日時であるか否かを判定する。配送準備日時は、配送開始日時よりも予め定めた時間だけ前の時間である。配送準備日時は、配送開始日時の5分前であってもよい。制御部11は、配送対象となる配送番号に対応する配送開始日時を配送管理データベース41から取得する。制御部11は、配送開始日時よりも予め定めた時間だけ前の時間を配送準備日時として取得する。制御部11は、配送準備日時ではないと判定した場合、配送制御処理を終了する。制御部11は、配送準備日時であると判定した場合、ステップS21に処理を移行する。
【0067】
ステップS21において、制御部11は、天候情報取得処理を実行する。天候情報取得処理において、制御部11は、天候情報を提供するサーバとの通信により、荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得する。特に、制御部11は、配送日時に対応し、かつ、荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得する。制御部11は、荷物の配送先を含む地域の天候情報として予測降水量を取得する。
【0068】
ステップS22において、制御部11は、配置許容時間取得処理を実行する。配置許容時間取得処理において、制御部11は、配置許容時間データベース42を参照し、天候情報に対応する配置許容時間を取得する。特に、制御部11は、配置許容時間データベース42を参照し、予測降水量に対応する配置許容時間を取得する。このように、制御部11は、天候情報に基づいて配置許容時間を取得する。
【0069】
具体的な一例をあげると、制御部11は、予測降水量が多い天候情報を取得した場合、時間t11を配置許容時間として取得する。制御部11は、予測降水量が少ない天候情報を取得した場合、時間t12を配置許容時間として取得する。制御部11は、予測降水量がなし又は微量である天候情報を取得した場合、無効情報を配置許容時間として取得する。
【0070】
ステップS23において、制御部11は、配置許容日時取得処理を実行する。配置許容日時取得処理において、制御部11は、配送日時から配置許容時間が経過した時間を配置許容日時として取得する。
【0071】
ステップS24において、制御部11は、位置情報取得処理を実行する。位置情報取得処理において、制御部11は、ユーザの端末IDに対応する携帯端末装置20との通信により、受取予定者の位置情報を取得する。
【0072】
ステップS25において、制御部11は、受取予測日時取得処理を実行する。受取予測日時取得処理において、制御部11は、荷物の配送先と受取予定者の位置情報とに基づいて、受取予定者による受取予測日時を取得する。
【0073】
具体的な一例をあげると、制御部11は、荷物の配送先の位置情報と受取予定者の位置情報とに基づいて、受取予定者が配送先に到着するまでの最短時間を取得する。制御部11は、現在の日時よりも最短時間だけ後の日時を受取予測日時として算出する。制御部11は、受取移動経路及び受取移動時間を提供する別のサーバとの通信により、受取予測日時を取得してもよい。制御部11は、荷物の配送先の位置情報と受取予定者の位置情報とを別のサーバに送信することにより、別のサーバから受取予測日時を取得してもよい。
【0074】
ステップS26において、制御部11は、受取予測日時が配置許容日時よりも遅いか否かを判定する。制御部11は、受取予測日時が配置許容日時よりも遅いと判定した場合、ステップS27に処理を移行する。制御部11は、受取予測日時が配置許容日時よりも遅くはないと判定した場合、ステップS32に処理移行する。また、制御部11は、配置許容日時が無効情報である場合、ステップS32に処理移行する。
【0075】
ステップS27において、制御部11は、変更依頼通知処理を実行する。変更依頼通知処理において、制御部11は、荷物の配送日時の変更依頼を、ユーザの端末IDに対応する携帯端末装置20に通知する。このように、制御部11は、受取予測日時が配置許容日時よりも遅い場合、荷物の配送日時の変更依頼を受取予定者に通知する。
【0076】
ステップS28において、制御部11は、待機時間が経過したか否かを判定する。待機時間は、変更依頼に対する指示を待機する時間である。制御部11は、待機時間が経過していないと判定した場合、再度、ステップS28に処理を移行する。制御部11は、待機時間が経過したと判定した場合、ステップS29に処理を移行する。このように、制御部11は、待機時間が経過するまで、端末IDに対応する携帯端末装置20からの指示を待ち受けする。
【0077】
ステップS29において、制御部11は、継続指示を受信したか否かを判定する。継続指示は、変更依頼に応じて配送日時を変更しないことを示す情報である。制御部11は、継続指示を受信したと判定した場合、ステップS32に処理を移行する。制御部11は、継続指示を受信していないと判定した場合、ステップS30に処理を移行する。
【0078】
ステップS30において、制御部11は、変更指示を受信したか否かを判定する。変更指示は、変更依頼に応じて配送日時を変更することと、変更する配送日時とを示す情報である。制御部11は、変更指示を受信していないと判定した場合、ステップS32に処理を移行する。このように、制御部11は、継続指示を受信した場合と、継続指示及び変更指示を受信していない場合とにおいて、ステップS32に処理を移行する。制御部11は、変更指示を受信していないと判定した場合、ステップS31に処理を移行する。
【0079】
ステップS31において、制御部11は、配送日時変更処理を実行する。配送日時変更処理において、制御部11は、受信した変更指示に基づいて、ステップS13と同じように、変更する配送日時に対応する配送開始日時を取得する。制御部11は、変更する配送日時と、変更する配送日時に対応する配送開始日時とに基づいて、配送管理データベース41の配送日時及び配送開始日時とを更新する。このように、制御部11は、受取予測日時が配置許容日時よりも遅い場合、変更依頼に応じて変更指示を受信したときに、荷物の配送日時を変更する。配送日時変更処理が終了した場合、制御部11は、配送制御処理を終了する。
【0080】
ステップS32において、制御部11は、配送開始日時であるか否かを判定する。制御部11は、配送対象となる配送番号に対応する配送開始日時を配送管理データベース41から取得する。制御部11は、配送開始日時ではないと判定した場合、再度、ステップS32に処理を移行する。制御部11は、配送開始日時であると判定した場合、ステップS33に処理を移行する。
【0081】
ステップS33において、制御部11は、配置許容通知処理を実行する。配置許容通知処理において、制御部11は、荷物の配送を開始に基づく情報を、ユーザの端末IDに対応する携帯端末装置20に通知する。詳しくは、制御部11は、荷物の配送を開始することを受取予定者に通知する。制御部11は、配置許容時間を受取予定者に通知する。制御部11は、配置許容日時を受取予定者に通知してもよい。
【0082】
ステップS34において、制御部11は、配送開始制御処理を実行する。配送開始制御処理において、制御部11は、配送管理データベース41において、配送対象である配送番号に対応する配送情報41Aを無人移動体30に送信する。制御部11は、無人機IDに対応する無人移動体30に荷物の配送を開始させるように指示する。制御部11は、配送番号に対応する配送状態に配送中を示す情報を登録する。配送開始制御処理が終了した場合、制御部11は、配送制御処理を終了する。
【0083】
このように、制御部11は、無人移動体30による荷物の配送を開始させる。特に、制御部11は、受取予測日時が配置許容日時よりも早い場合、無人移動体30による荷物の配送を開始させる。制御部11は、受取予測日時と配置許容日時とが同じ場合、無人移動体30による荷物の配送を開始させる。
【0084】
制御部11は、受取予測日時が配置許容日時よりも遅く、かつ、変更依頼に応じて継続指示を受取予定者から受信した場合、無人移動体30による荷物の配送を開始させる。制御部11は、受取予測日時が配置許容日時よりも遅く、かつ、変更依頼に応じて継続指示及び変更指示を受信しなかった場合、無人移動体30による荷物の配送を開始させる。
【0085】
<第1実施形態の作用>
第1実施形態の作用について説明する。
図7に示すように、携帯端末装置20において、端末表示部25に第1画面25Aが表示される場合がある。第1画面25Aは、配送管理装置10との通信により配送先への荷物の配送に伴って表示可能な画面である。特に、第1画面25Aは、受取予測日時が配置許容日時よりも早い場合に表示可能な画面である。第1画面25Aには、配送日時と、属性情報と、天候情報と、メッセージとが表示される。この場合、第1画面25Aには、天候情報として予測降水量が少ないことが表示される。また、第1画面25Aには、配置許容時間が表示される。第1画面25Aには、配置許容日時が表示されてもよい。また、第1画面25Aには、荷物の配送を開始したことと、荷物の早期受取を促すことを含むメッセージが表示される。
【0086】
また、端末表示部25に第2画面25Bが表示される場合がある。特に、第2画面25Bは、受取予測日時が配置許容日時よりも遅い場合に表示可能な画面である。第2画面25Bには、配置許容日時までに荷物を受け取ることができずに荷物の品質が低下してしまう可能性があることと、配送日時の変更依頼とを含むメッセージが表示される。
【0087】
第2画面25Bには、複数の指示画像が表示される。複数の指示画像は、配送日時を変更しない継続指示に対応する継続指示画像と、配送日時を変更する変更指示に対応する変更指示画像とを含む。継続指示画像が受取予定者により指定されると、継続指示が配送管理装置10に送信される。このように、配送日時の変更がない場合、端末表示部25に第1画面25Aが表示される。
【0088】
一方、変更指示画像が受取予定者により指定されると、変更する配送日時を指定した後に、変更指示が配送管理装置10に送信される。このように、配送日時を変更する場合、端末表示部25に第3画面25Cが表示される。第3画面25Cには、変更した配送日時と、配送日時を変更したことを含むメッセージとが表示される。
【0089】
<第1実施形態の効果>
第1実施形態の効果について説明する。
(1-1)制御部11は、天候情報に基づいて配置許容時間を取得する。このため、天候を考慮した配置許容時間を取得することができる。これにより、天候による荷物の品質低下を抑制することができる。したがって、無人移動体30による荷物の配送に関する利便性を高めることができる。
【0090】
(1-2)制御部11は、配置許容時間を受取予定者に通知する。このため、受取予定者に配置許容時間を認識させることができる。これにより、天候による荷物の品質低下を抑制することができる。したがって、無人移動体30による荷物の配送に関する利便性を高めることができる。
【0091】
(1-3)制御部11は、荷物の配送先と受取予定者の位置情報とに基づいて、受取予定者による受取予測日時を取得する。制御部11は、受取予測日時が配置許容日時よりも早い場合、無人移動体30による荷物の配送を開始させる。このため、制御部11は、配置許容日時よりも早い日時に受取予定者が荷物を受け取ると予測できた場合に、無人移動体30による荷物の配送を開始させる。これにより、受取予定者の位置情報に基づいて、天候による荷物の品質低下を抑制することができる。したがって、無人移動体30による荷物の配送に関する利便性を高めることができる。
【0092】
(1-4)制御部11は、受取予測日時が配置許容日時よりも遅い場合、荷物の配送日時の変更依頼を受取予定者に通知する。このため、制御部11は、配置許容日時よりも早い日時に受取予定者が荷物を受け取れないと予測できた場合に、変更依頼を受取予定者に通知する。これにより、配置許容日時よりも早い日時に受取予定者が荷物を受け取れないことを受取予定者に通知することができるとともに、配送日時を変更する機会を受取予定者に提供することができる。したがって、無人移動体30による荷物の配送に関する利便性を高めることができる。
【0093】
(1-5)制御部11は、荷物の配送日時を変更しない継続指示を受取予定者から受信した場合、無人移動体30による荷物の配送を開始させる。このため、配送日時を変更する機会を受取予定者に提供した結果、受取予定者が意図するように荷物の配送日時を変更させずに無人移動体30による荷物の配送を開始させることができる。これにより、配置許容日時よりも早い日時に受取予定者が荷物を受け取れないと予測できた場合であっても、受取予定者の意図する配送日時に荷物の配送を行うことができる。したがって、無人移動体30による荷物の配送に関する利便性を高めることができる。
【0094】
(1-6)制御部11は、受取予測日時が配置許容日時よりも遅い場合、変更依頼に応じて変更指示を受信したときに、荷物の配送日時を変更する。このため、配送日時を変更する機会を受取予定者に提供した結果、受取予定者が意図するように荷物の配送日時を変更させることができる。これにより、配置許容日時よりも早い日時に受取予定者が荷物を受け取れないと予測できた場合であっても、受取予定者の意図するように変更した配送日時に荷物の配送を行うことができる。したがって、無人移動体30による荷物の配送に関する利便性を高めることができる。
【0095】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明では、既に説明した実施形態と同じ構成について同一符号を付し、その重複する説明を省略又は簡略する。
【0096】
<制御部11の構成>
図8に示すように、第2実施形態では、天候情報取得部11Dは、風速情報を天候情報として取得する。天候情報取得部11Dは、気温情報を天候情報として取得する。天候情報取得部11Dは、予測降水量とともに風速情報及び気温情報を天候情報として取得してもよい。
【0097】
制御部11は、処理回路として品質維持時間取得部11Nを備える。品質維持時間取得部11Nは、荷物の属性情報に基づいて品質維持時間を取得する。特に、品質維持時間取得部11Nは、荷物の属性情報と気温情報とに基づいて品質維持時間を取得してもよい。
【0098】
配置許容時間取得部11Eは、重量情報と風速情報とに基づいて、配置許容時間を取得する。また、配置許容時間取得部11Eは、品質維持時間以下の配置許容時間を取得してもよい。詳しくは、配置許容時間取得部11Eは、取得した配置許容時間と品質維持時間とを比較し、品質維持時間が配置許容時間以下である場合、品質維持時間を配置許容時間として決定する。配置許容時間取得部11Eは、配置許容時間が無効情報であるが、品質維持時間が無効情報ではない場合、品質維持時間を配置許容時間として決定する。
【0099】
<データベース>
図9に示すように、配置許容時間データベース42において、天候種別として予測風速が設定されている。配置許容時間データベース42において、予測風速が強風である天候情報には、配置許容時間として時間t21が対応付けられている。時間t21は、荷物の重量が規定重量未満であり、かつ、予測風速が強風である場合において、配送先に荷物が継続的に配置されたときに、荷物の紛失を抑制できる時間に相当する。規定重量は、荷物の紛失を抑制する必要がある重量に相当する。配置許容時間データベース42において、予測風速が中風である天候情報には、配置許容時間として時間t22が対応付けられている。時間t22は、荷物の重量が規定重量未満であり、かつ、予測風速が中風である場合において、配送先に荷物が継続的に配置されたときに、荷物の紛失を抑制できる時間に相当する。時間t21は、時間t22よりも短い。配置許容時間データベース42において、予測風速がなし又は微風である天候情報には、配置許容時間が対応付けられていない。このように、天候情報としての予測風速に対応して配置許容時間が設定されている。
【0100】
また、この配置許容時間データベース42は、荷物の重量が規定重量未満であるときに参照される。つまり、荷物の重量が規定重量未満であるときに、予測風速に対応する配置許容時間が決定される。また、荷物の重量が規定重量以上であるときに、配置許容時間として無効情報が決定される。
【0101】
図10に示すように、記憶部12は、品質維持時間データベース43を記憶する。品質維持時間データベース43において、属性種別と、天候種別と、1又は複数の天候情報とが対応付けられている。品質維持時間データベース43において、天候情報と、品質維持時間とが対応付けられている。
【0102】
具体的に、品質維持時間データベース43において、属性種別として、要冷凍属性と、生鮮食品属性とが設定されている。品質維持時間データベース43において、天候種別として予測温度が設定されている。
【0103】
属性種別が要冷凍属性ある場合において、予測気温が高温範囲T11であるときに、品質維持時間として時間t31が対応付けられている。時間t31は、要冷凍属性であり、かつ、予測気温が高温範囲T11である場合において、配送先に荷物が継続的に配置されたときに、荷物の品質を維持できる時間に相当する。属性種別が要冷凍属性ある場合において、予測気温が中温範囲T12であるときに、品質維持時間として時間t32が対応付けられている。時間t32は、要冷凍属性であり、かつ、予測気温が中温範囲T12である場合において、配送先に荷物が継続的に配置されたときに、荷物の品質を維持できる時間に相当する。時間t31は、時間t32よりも短い。属性種別が要冷凍属性ある場合において、予測気温が低温範囲であるときに、品質維持時間が対応付けられていない。
【0104】
属性種別が生鮮食品属性である場合において、予測気温が高温範囲T21であるときに、品質維持時間として時間t33が対応付けられている。時間t33は、生鮮食品属性であり、かつ、予測気温が高温範囲T21である場合において、配送先に荷物が継続的に配置されたときに、荷物の品質を維持できる時間に相当する。属性種別が生鮮食品属性ある場合において、予測気温が中温範囲T22であるときに、品質維持時間として時間t34が対応付けられている。時間t34は、生鮮食品属性であり、かつ、予測気温が中温範囲T22である場合において、配送先に荷物が継続的に配置されたときに、荷物の品質を維持できる時間に相当する。時間t33は、時間t34よりも短い。属性種別が生鮮食品属性ある場合において、予測気温が低温範囲であるときに、品質維持時間が対応付けられていない。このように、天候情報としての予測気温に対応して品質維持時間が設定されている。
【0105】
<配送制御処理>
図6のステップS21において、制御部11は、荷物の配送先を含む地域の天候情報として予測風速を取得する。制御部11は、荷物の配送先を含む地域の天候情報として予測気温を取得する。
【0106】
ステップS22において、制御部11は、配置許容時間データベース42を参照し、重量情報と、予測風速とに対応する配置許容時間を取得する。このように、制御部11は、天候情報と重量情報とに基づいて配置許容時間を取得する。
【0107】
具体的な一例をあげると、制御部11は、重量情報に基づいて、荷物の重量が規定重量未満であるか否かを判定する。制御部11は、荷物の重量が規定重量以上であると判定した場合、配置許容時間として無効情報を設定する。
【0108】
一方、制御部11は、荷物の重量が規定重量未満であると判定した場合、天候情報を参照する。制御部11は、予測風速が強風である天候情報を取得した場合、時間t21を配置許容時間として取得する。制御部11は、予測風速が中風である天候情報を取得した場合、時間t22を配置許容時間として取得する。制御部11は、予測風速がなし又は微風である天候情報を取得した場合、無効情報を配置許容時間として取得する。
【0109】
また、制御部11は、配置許容時間データベース42を参照し、複数種類の天候情報に対応する配置許容時間を取得してもよい。この場合、制御部11は、第1天候情報に対応する第1配置許容時間と、第2天候情報に対応する第2配置許容時間とを取得してもよい。制御部11は、第1配置許容時間と第2配置許容時間とを比較した結果、短い配置許容時間を決定してもよい。
【0110】
具体的な一例をあげると、制御部11は、予測降水量が少なく、予測風速が強風である天候情報を取得した場合、配置許容時間として、時間t12と時間t21とを取得する。この場合、制御部11は、時間t12と時間t21とを比較する。制御部11は、時間t12が時間t21よりも短い場合、時間t12を配置許容時間として決定する。制御部11は、時間t21が時間t12よりも短い場合、時間t21を配置許容時間として決定する。
【0111】
次に、制御部11は、配置許容時間データベース42を参照し、属性情報と、予測気温とに対応する品質維持時間を取得する。このように、制御部11は、荷物の属性情報と気温情報とに基づいて品質維持時間を取得する。
【0112】
具体的な一例をあげると、制御部11は、属性情報に基づいて、属性種別が要冷凍属性である場合、予測気温に対応する品質維持時間を取得する。制御部11は、属性情報に基づいて、属性種別が生鮮食品属性である場合、予測気温に対応する品質維持時間を取得する。制御部11は、要冷凍属性及び生鮮食品属性ではない場合、品質維持時間として無効情報を取得する。
【0113】
次に、制御部11は、配置許容時間と品質維持時間とを比較する。制御部11は、配置許容時間が品質維持時間未満である場合、配置許容時間を変更しない。制御部11は、配置許容時間が品質維持時間以上である場合、品質維持時間自体を配置許容時間に変更する。これにより、制御部11は、品質維持時間以下の配置許容時間を取得する。
【0114】
<第2実施形態の作用>
第2実施形態の作用について説明する。
図7に示すように、携帯端末装置20において、端末表示部25に第4画面25Dが表示される場合がある。第4画面25Dは、配送管理装置10との通信により配送先への荷物の配送に伴って表示可能な画面である。第4画面25Dには、配送日時と、属性情報と、天候情報と、メッセージとが表示される。この場合、第4画面25Dには、属性情報として生鮮食品であることが表示される。第4画面25Dには、天候情報として気温情報が表示される。
【0115】
<第2実施形態の効果>
第2実施形態の効果について説明する。
(2-1)制御部11は、荷物の適正保存温度を含む荷物の属性情報に基づいて、品質維持時間を取得する。制御部11は、品質維持時間以下の配置許容時間を取得する。このため、荷物の適正保存温度を考慮した配置許容時間を取得することができる。これにより、天候による荷物の品質低下を抑制することができる。したがって、無人移動体30による荷物の配送に関する利便性を高めることができる。
【0116】
(2-2)制御部11は、属性情報と気温情報とに基づいて、品質維持時間を取得する。このため、荷物の適正保存温度と気温情報とを考慮した配置許容時間を取得することができる。これにより、天候による荷物の品質低下を抑制することができる。したがって、無人移動体30による荷物の配送に関する利便性を高めることができる。
【0117】
(2-3)制御部11は、荷物の重量情報と、風速情報とに基づいて、配置許容時間を取得する。このため、荷物の重量情報と風速情報とを考慮した配置許容時間を取得することができる。これにより、天候による荷物の品質低下又は荷物の紛失を抑制することができる。したがって、無人移動体30による荷物の配送に関する利便性を高めることができる。
【0118】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
<配送制御処理>
図11に示すように、第3実施形態では、配送制御処理のステップS26において、制御部11は、配置許容日時が受取予測日時よりも遅いと判定した場合、ステップS27~S30を実行せずに、ステップS31に処理を移行してもよい。つまり、制御部11は、受取予測日時が配置許容日時よりも遅い場合、荷物の配送日時の変更依頼を受取予定者に通知せずに、荷物の配送日時を変更してもよい。この場合、制御部11は、予め定めた時間だけ配送日時を変更してもよい。制御部11は、変更した配送日時を受取予定者に通知してもよい。
【0119】
[変更例]
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0120】
・第2実施形態において、制御部11は、品質維持時間を取得した後に、配置許容時間を取得してもよい。この場合、制御部11は、品質維持時間を取得した後に、取得した配置許容時間が品質維持時間より長いときに、品質維持時間を配置許容時間として決定してもよい。
【0121】
・第2実施形態において、制御部11は、荷物の重量が第1規定重量未満であるか、第1規定重量以上第2規定重量未満であるかに対応する配置許容時間を取得してもよい。具体的な一例をあげると、制御部11は、同じ風速情報である場合において、荷物の重量が極めて軽い第1規定重量未満であるときに、荷物の重量がやや軽い第1規定重量以上第2規定重量未満であるときよりも配置許容時間を短くしてもよい。
【0122】
・第2実施形態において、制御部11は、複数種類の規定重量のうち、予測風速に対応する規定重量を取得してもよい。具体的な一例をあげると、制御部11は、予測風速が強風である場合に、予測風速が中風である場合よりも軽い規定重量を取得してもよい。
【0123】
・制御部11は、別のサーバを介さずに、携帯端末装置20との通信により、配送情報41Aを受信してもよい。制御部11は、別のサーバを介して、携帯端末装置20との通信により、配送情報41Aを受信してもよい。この場合、別のサーバは、配送物に対応する重量情報及び属性情報を取得し、配送管理装置10に送信してもよい。つまり、制御部11は、別のサーバを介して、携帯端末装置20との通信により、重量情報及び属性情報を配送情報41Aとして受信してもよい。
【0124】
・制御部11は、配送開始日時である場合に、配置許容時間及び受取予測日時を取得してもよい。制御部11は、受取予測日時が配置許容時間よりも遅い場合、変更依頼を受取予定者に通知することなく、配送日時を変更してもよい。
【0125】
・制御部11は、例えば、予測天気、予測降水量、予測風速及び予測気温というように、任意の種別の天候情報を取得してもよい。制御部11は、1つの種別の天候情報を取得してもよく、複数の種別の天候情報を取得してもよい。
【0126】
・制御部11は、配送日時において予測される天候情報ではなく、現在の日時における天候情報を取得してもよい。特に、制御部11は、現在の日時と配送日時とが同じ時間帯に含まれる場合、現在の日時における天候情報を取得してもよい。制御部11は、現在の日時が配送日時とは異なる時間帯に含まれる場合、配送日時において予測される天候情報を取得してもよい。
【0127】
・制御部11は、別のサーバとの通信によらずに、荷物の配送先と受取予定者の位置情報とに基づいて、受取予定者による受取予測日時を取得してもよい。この場合、制御部11は、荷物の配送先の位置情報と受取予定者の位置情報とに基づいて、受取予定者の受取移動手段及び受取移動時間を特定する。制御部11は、最短時間となる受取予定者の受取移動時間を取得してもよい。
【0128】
・制御部11は、荷物の配送先と受取予定者の位置情報とに基づいて、荷物の配送先と受取予定者の位置情報との直線距離を特定し、直線距離に基づいて受取予定者による受取予測日時を取得してもよい。
【0129】
・制御部11は、受取予測日時と配置許容日時とが同じ場合に、変更依頼を受取予定者に通知してもよい。制御部11は、受取予測日時と配置許容日時とが同じ場合に、配送日時を変更してもよい。
【0130】
・制御部11は、受取予定者の指示がない場合、配送日時を受取予測日時に変更してもよい。制御部11は、受取予定者の変更指示があった場合、配送日時を受取予測日時に変更してもよい。制御部11は、配送準備日時であると判定した場合に、配置許容通知処理を実行してもよい。
【0131】
・携帯端末装置20は、少なくとも受取予定者の位置情報を識別可能にするための端末装置であればよい。具体的な一例をあげると、配送管理システム1は、携帯端末装置20の代わりに、受取予定者が所有する自動車に搭載されているナビゲーション装置を備えてもよい。
【0132】
・無人移動体30は、人が搭乗しない移動体であればよく、例えば、地上を走行する無人走行体であってもよい。無人移動体30は、例えば、空中を飛行し、かつ、地上を走行する移動体であってもよい。
【0133】
・配送管理システム1は、配送管理装置10、携帯端末装置20及び無人移動体30に加えて、管理者装置を備えていてもよい。管理者装置は、配送管理システム1を管理する管理者、又は無人移動体30を管理する管理者が用いる装置である。管理者装置は、携帯端末装置20とほぼ同様な構成であってもよい。管理者は、管理者装置を用いて無人移動体30が荷物を置く作業を監視するようにしてもよい。
【0134】
・無人移動体30は、配送管理装置10の一部又は全部の機能を備えてもよい。無人機制御装置31は、配送管理装置10の一部又は全部の機能を備えてもよい。この場合、無人移動体30において、無人機制御部32は、制御部11と同じような機能を備えてもよい。つまり、無人移動体30は、配送管理装置の一例であってもよい。
【0135】
・配送管理システム1としては、制御部11と同じような機能を、制御部11と無人機制御部32との何れかに備えるように構成してもよい。
・本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、所望の選択肢の1つ以上を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、選択肢の数が2つであれば1つの選択肢のみ又は2つの選択肢の双方を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば1つの選択肢のみ又は2つ以上の任意の選択肢の組み合わせを意味する。
【0136】
[付記]
以下に、上述した実施形態及び変更例から把握される技術的思想を記載する。
(A) 配送管理装置は、無人移動体による荷物の配送先を取得する配送先取得部と、前記配送先取得部が取得した荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得する天候情報取得部と、前記天候情報取得部が取得した天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得する配置許容時間取得部と、を備える。
【0137】
(B) (A)に記載の配送制御装置は、前記配置許容時間取得部が取得した配置許容時間を受取予定者に通知する通知部を備える。
(C) (A)又は(B)に記載の配送制御装置は、前記無人移動体による前記荷物の配送日時を取得する配送日時取得部と、前記配送日時取得部が取得した配送日時から、前記配置許容時間取得部が取得した配置許容時間が経過した配置許容日時を取得する配置許容日時取得部と、受取予定者の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記配送先取得部が取得した荷物の配送先と前記位置情報取得部が取得した受取予定者の位置情報とに基づいて、前記受取予定者による受取予測日時を取得する受取予測日時取得部と、前記無人移動体による前記荷物の配送を開始させる配送制御部と、を備え、前記配送制御部は、前記受取予測日時取得部が取得した受取予測日時が、前記配置許容日時取得部が取得した配置許容日時よりも早い場合、前記無人移動体による前記荷物の配送を開始させる。
【0138】
(D) (C)に記載の配送制御装置は、前記受取予測日時取得部が取得した受取予測日時が、前記配置許容日時取得部が取得した配置許容日時よりも遅い場合、前記荷物の配送日時の変更依頼を前記受取予定者に通知する通知部を備える。
【0139】
(E) (D)に記載の配送制御装置において、前記配送制御部は、前記荷物の配送日時を変更しない情報を前記受取予定者から受信した場合、前記無人移動体による前記荷物の配送を開始させる。
【0140】
(F) (C)に記載の配送制御装置は、前記受取予測日時取得部が取得した受取予測日時が、前記配置許容日時取得部が取得した配置許容日時よりも遅い場合、前記荷物の配送日時を変更する配送日時変更部を備える。
【0141】
(G) (A)~(F)のうち何れか一つに記載の配送制御装置は、前記荷物の適正保存温度を含む前記荷物の属性情報を取得する属性情報取得部と、前記属性情報取得部が取得した荷物の属性情報に基づいて、品質維持時間を取得する品質維持時間取得部と、を備え、前記配置許容時間取得部は、前記品質維持時間取得部が取得した品質維持時間以下の時間を前記配置許容時間として取得する。
【0142】
(H) (G)に記載の配送制御装置において、前記天候情報取得部は、少なくとも気温情報を前記天候情報として取得し、前記品質維持時間取得部は、前記属性情報取得部が取得した荷物の属性情報と、前記天候情報取得部が取得した前記気温情報とに基づいて、前記品質維持時間を取得する。
【0143】
(I) (A)~(H)のうち何れか一つに記載の配送制御装置は、前記荷物の重量情報を取得する重量情報取得部を備え、前記天候情報取得部は、少なくとも風速情報を前記天候情報として取得し、前記配置許容時間取得部は、前記重量情報取得部が取得した荷物の重量情報と、前記天候情報取得部が取得した風速情報とに基づいて、前記配置許容時間を取得する。
【0144】
(J) 配送管理システムは、無人移動体による荷物の配送先を取得する配送先取得部と、前記配送先取得部が取得した荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得する天候情報取得部と、前記天候情報取得部が取得した天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得する配置許容時間取得部と、を備える。
【0145】
(K) 配送管理方法は、1又は複数のコンピュータが、無人移動体による荷物の配送先を取得することと、前記荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得することと、前記天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得することと、を実行する。
【0146】
(L) プログラムは、1又は複数のコンピュータに、無人移動体による荷物の配送先を取得することと、前記荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得することと、前記天候情報に基づいて、前記荷物の配送先に前記荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得することと、を実行させる。
【符号の説明】
【0147】
1…配送管理システム、10…配送管理装置、11…制御部、11A…配送先取得部、11B…配送日時取得部、11C…配送開始日時取得部、11D…天候情報取得部、11E…配置許容時間取得部、11F…配置許容日時取得部、11G…位置情報取得部、11H…受取予測日時取得部、11I…通知部、11J…配送日時変更部、11K…配送制御部、20…携帯端末装置、30…無人移動体。
【要約】
【課題】無人移動体による荷物の配送に関する利便性を高めることができる配送管理装置、配送管理システム、配送管理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】配送管理装置は、無人移動体による荷物の配送先を取得する配送先取得部と、配送先取得部が取得した荷物の配送先を含む地域の天候情報を取得する天候情報取得部と、天候情報取得部が取得した天候情報に基づいて、荷物の配送先に荷物を継続的に配置することを許容する配置許容時間を取得する配置許容時間取得部と、を備える。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11