(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20241126BHJP
【FI】
G06Q30/0207 350
(21)【出願番号】P 2023218946
(22)【出願日】2023-12-26
【審査請求日】2023-12-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】兵頭 幸起
(72)【発明者】
【氏名】高山 伸也
【審査官】松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-135926(JP,A)
【文献】特開2023-036466(JP,A)
【文献】特開2016-146914(JP,A)
【文献】特表2014-529110(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0332334(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーザが利用している仮想空間上の施設又はサービスの利用履歴情報と前記仮想空間における前記第1のユーザに関する他のユーザとの関係を示すユーザ情報とを記憶する記憶部と、
前記ユーザ情報に基づいて、前記第1のユーザとの間に前記仮想空間上で所定の関係を有する第2のユーザを特定する特定部と、
前記第2のユーザに関する前記仮想空間上での活動情報を取得し、前記活動情報に基づいて、前記第2のユーザが前記施設又は前記サービスに関心を持つか否かを判定する判定部と、
前記施設又は前記サービスに関心を持つと判定された前記第2のユーザが存在することを条件として、前記第1のユーザと前記判定された前記第2のユーザとのうち少なくとも一方のユーザの前記施設又は前記サービスの利用が特典利用条件である特典を前記第1のユーザに付与する付与部と、
を備え
、
前記活動情報は、前記施設又は前記サービスに関する前記第2のユーザの利用履歴情報である、
情報処理装置。
【請求項2】
前記特典の付与、及び前記施設又は前記サービスに関心を持つ前記第2のユーザを前記第1のユーザに通知する通知部、
をさらに備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
ユーザ毎に、前記判定部による関心の判定結果を公開する他のユーザの範囲を設定する設定部をさらに備え、
前記通知部は、前記他のユーザの範囲に基づいて、前記施設又は前記サービスに関心を持つ前記第2のユーザを前記第1のユーザに通知するか否かを決定する、
請求項
2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特典の内容及び前記特典が付与された前記第1のユーザを前記第2のユーザに通知する通知部、
をさらに備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
ユーザ毎に、前記付与部による特典の付与結果を公開する他のユーザの範囲を設定する設定部をさらに備え、
前記通知部は、前記他のユーザの範囲に基づいて、前記特典の内容及び前記特典が付与された前記第1のユーザを前記第2のユーザに通知するか否かを決定する、
請求項
4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特典は、前記施設又は前記サービスに関連する現実世界の施設又はサービスで利用可能な特典である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記付与部は、前記第1のユーザの現実世界における居住地情報を取得し、前記居住地情報が示す居住地が前記現実世界の施設又はサービスを提供する場所から所定の距離以内である前記第1のユーザに限定して、前記特典を付与する、
請求項
6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記付与部は、前記第2のユーザの現実世界における居住地情報を取得し、前記居住地情報が示す居住地が前記現実世界の施設又はサービスを提供する場所から所定の距離以内であり且つ前記施設又は前記サービスに関心を持つと判定された前記第2のユーザが存在することを条件として、前記特典を前記第1のユーザに付与する、
請求項
6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
第1のユーザが利用している仮想空間上の施設又はサービスの利用履歴情報と前記仮想空間における前記第1のユーザに関する他のユーザとの関係を示すユーザ情報とを関連付けて記憶する記憶ステップと、
前記ユーザ情報に基づいて、前記第1のユーザとの間に前記仮想空間上で所定の関係を有する第2のユーザを特定する特定ステップと、
前記第2のユーザに関する前記仮想空間上での活動情報を取得し、前記活動情報に基づいて、前記第2のユーザが前記施設又は前記サービスに関心を持つか否かを判定する判定ステップと、
前記施設又は前記サービスに関心を持つと判定された前記第2のユーザが存在することを条件として、前記第1のユーザと前記判定された前記第2のユーザとのうち少なくとも一方のユーザの前記施設又は前記サービスの利用が特典利用条件である特典を前記第1のユーザに付与する付与ステップと、
を含
み、
前記活動情報は、前記施設又は前記サービスに関する前記第2のユーザの利用履歴情報である、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザに対して仮想現実(Virtual Reality:VR)の空間(仮想空間)のサービス(仮想空間サービス)を提供するためのサービスシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された技術では、仮想空間上の店舗(仮想店舗)の売り上げの増大を目的として、仮想店舗に来店したユーザに対して、仮想店舗の広告商品を購入した場合に、仮想店舗で利用可能なポイントやキャッシュバック等の特典を付与している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
仮想空間では、現実空間での立場や人間関係などに捉われることなく、純粋にユーザ自身の趣味や嗜好などが共通している人と繋がりを持ちやすいと考えられる。このため、仮想空間におけるユーザ間の繋がりを基に特典を付与できれば、特典による集客効果の増大が期待できる。しかしながら、上述した特許文献1に記載された技術では、仮想店舗を利用したユーザ自身に特典を付与するのみであり、仮想空間におけるユーザ間の繋がりを基に特典を付与することはできない。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、仮想空間におけるユーザ間の繋がりを基に特典を付与することを図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、第1のユーザが利用している仮想空間上の施設又はサービスの利用履歴情報と前記仮想空間における前記第1のユーザに関する他のユーザとの関係を示すユーザ情報とを記憶する記憶部と、前記ユーザ情報に基づいて、前記第1のユーザとの間に前記仮想空間上で所定の関係を有する第2のユーザを特定する特定部と、前記第2のユーザに関する前記仮想空間上での活動情報を取得し、前記活動情報に基づいて、前記第2のユーザが前記施設又は前記サービスに関心を持つか否かを判定する判定部と、前記施設又は前記サービスに関心を持つと判定された前記第2のユーザが存在することを条件として、前記第1のユーザと前記判定された前記第2のユーザとのうち少なくとも一方のユーザの前記施設又は前記サービスの利用が特典利用条件である特典を前記第1のユーザに付与する付与部と、を備える情報処理装置である。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記活動情報は、前記施設又は前記サービスに関する前記第2のユーザの利用履歴情報である、情報処理装置である。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記特典の付与、及び前記施設又は前記サービスに関心を持つ前記第2のユーザを前記第1のユーザに通知する通知部、をさらに備える。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、ユーザ毎に、前記判定部による関心の判定結果を公開する他のユーザの範囲を設定する設定部をさらに備え、前記通知部は、前記他のユーザの範囲に基づいて、前記施設又は前記サービスに関心を持つ前記第2のユーザを前記第1のユーザに通知するか否かを決定する、情報処理装置である。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記特典の内容及び前記特典が付与された前記第1のユーザを前記第2のユーザに通知する通知部、をさらに備える情報処理装置である。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、ユーザ毎に、前記付与部による特典の付与結果を公開する他のユーザの範囲を設定する設定部をさらに備え、前記通知部は、前記他のユーザの範囲に基づいて、前記特典の内容及び前記特典が付与された前記第1のユーザを前記第2のユーザに通知するか否かを決定する、情報処理装置である。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記特典は、前記施設又は前記サービスに関連する現実世界の施設又はサービスで利用可能な特典である、情報処理装置である。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記付与部は、前記第1のユーザの現実世界における居住地情報を取得し、前記居住地情報が示す居住地が前記現実世界の施設又はサービスを提供する場所から所定の距離以内である前記第1のユーザに限定して、前記特典を付与する、情報処理装置である。
本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記付与部は、前記第2のユーザの現実世界における居住地情報を取得し、前記居住地情報が示す居住地が前記現実世界の施設又はサービスを提供する場所から所定の距離以内であり且つ前記施設又は前記サービスに関心を持つと判定された前記第2のユーザが存在することを条件として、前記特典を前記第1のユーザに付与する、情報処理装置である。
【0007】
本発明の一態様は、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、第1のユーザが利用している仮想空間上の施設又はサービスの利用履歴情報と前記仮想空間における前記第1のユーザに関する他のユーザとの関係を示すユーザ情報とを関連付けて記憶する記憶ステップと、前記ユーザ情報に基づいて、前記第1のユーザとの間に前記仮想空間上で所定の関係を有する第2のユーザを特定する特定ステップと、前記第2のユーザに関する前記仮想空間上での活動情報を取得し、前記活動情報に基づいて、前記第2のユーザが前記施設又は前記サービスに関心を持つか否かを判定する判定ステップと、前記施設又は前記サービスに関心を持つと判定された前記第2のユーザが存在することを条件として、前記第1のユーザと前記判定された前記第2のユーザとのうち少なくとも一方のユーザの前記施設又は前記サービスの利用が特典利用条件である特典を前記第1のユーザに付与する付与ステップと、を含む情報処理方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、仮想空間におけるユーザ間の繋がりを基に特典を付与することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係る特典付与システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】一実施形態に係る特典付与装置(情報処理装置)の構成例を示すブロック図である。
【
図3】一実施形態に係る仮想空間ユーザ情報の構成例を示す図である。
【
図4】一実施形態に係る特典付与情報の構成例を示す図である。
【
図5】一実施形態に係る設定情報の構成例を示す図である。
【
図6】一実施形態に係る情報処理方法の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係る特典付与システムの構成例を示すブロック図である。特典付与装置1は、仮想空間サービスを利用する者(ユーザ)に対して特典を付与するための装置である。
【0011】
特典付与装置1は、インターネット等の通信ネットワークNWを介して、ユーザデータベース2や仮想空間サーバ3や各ユーザのユーザデバイスUE(UE1,UE2)等の外部装置との間でデータを送受する。
【0012】
第1ユーザデバイスUE1は、現実空間RSにおいて第1ユーザU1が利用するユーザデバイスである。第2ユーザデバイスUE2は、現実空間RSにおいて第2ユーザU2が利用するユーザデバイスである。現実空間RSには、実施設RSOが存在する。実施設RSOでは、商品やサービスが実在する人に提供される。
【0013】
以下、ユーザを特に区別しないときはユーザUと称する。同様に、ユーザデバイスを特に区別しないときはユーザデバイスUEと称する。
【0014】
仮想空間サーバ3は、仮想空間サービスを提供するための情報処理を実行する。仮想空間サーバ3は、ユーザUに対して例えばアバターAVAや仮想施設VSO等の仮想空間VS上のオブジェクトを見せるための仮想空間データをコンピューターグラフィックスにより生成する仮想空間処理を実行する。
図1において仮想空間VSには、第1ユーザU1のアバターAVA1、第2ユーザU2のアバターAVA2及び仮想施設VSOが示されている。仮想空間データは、例えばヘッドマウントディスプレーで表示されることにより、コンピューターグラフィックスにより作られた仮想空間VSを装着者に対して現実空間のように見せることができるデータである。
【0015】
本実施形態では、仮想空間サービスとして、ユーザUのユーザ識別情報(ユーザID)に関連付けられたアバターAVAや、仮想空間上でユーザUが要求するサービスを提供するための仮想施設VSOなどを、仮想空間VS上に表示させるサービスを提供する。アバターAVAは、ユーザUの分身として仮想空間VS上に表示されるキャラクターである。仮想空間サービスにより、ユーザUは、仮想空間VS上の自分のアバターAVAを移動させたり向きを変えたり等の所定の操作を行うことができる。
【0016】
仮想施設VSOは、アバターAVAを介してユーザUにサービスを提供するために仮想空間VS上に設けられる施設である。
仮想施設VSOの一例として、仮想空間VS上で商品を購入するための仮想店舗が挙げられる。例えば、アイドルグッズを専門に扱う仮想施設VSO「アイドルショップ」が挙げられる。ユーザUは、自分のアバターAVAを仮想施設VSO「アイドルショップ」に訪問させることにより、仮想空間VS上でアイドルグッズを購入することができる。
仮想施設VSOの一例として、仮想空間VS上でサービスの提供を受けるための仮想店舗が挙げられる。例えば、映画好きが集う場所を提供する仮想施設VSO「映画好きサロン」が挙げられる。ユーザUは、自分のアバターAVAを仮想施設VSO「映画好きサロン」に訪問させることにより、仮想空間VS上で映画好きの他のユーザUと映画の話をすることができる。
【0017】
仮想空間サーバ3は、通信ネットワークNWを介して、ユーザUが使用するユーザデバイスUEとの間でデータを送受する。ユーザデバイスUEは、ユーザUのユーザIDに関連付けて仮想空間サーバ3に登録されている。仮想空間データは、仮想空間サーバ3からユーザUのユーザデバイスUEへ送信される。
【0018】
ユーザUは、ユーザデバイスUEを使用して、仮想空間サービスの提供を受ける。ユーザUは、ユーザデバイスUEを使用して、仮想空間VS上の自分のアバターAVAを移動させたり向きを変えたり等の所定の操作を行う。
【0019】
ユーザデバイスUEは、例えばヘッドマウントディスプレー(HMD)である。ヘッドマウントディスプレーは、装着者に対して、コンピューターグラフィックス(CG)により作られた仮想空間を、リアルな空間(現実空間)のように見せることができる。また、ヘッドマウントディスプレーが備える各種センサーによって動きや傾きなどが検出され、装着者が仮想空間上を移動しているように見せたり、仮想空間上のオブジェクトを見る方向を変えたりすることができる。ユーザは、ヘッドマウントディスプレーが備える操作部を使用して、仮想空間上の自分のアバターを移動させたり向きを変えたり等の所定の操作を行うことができる。ヘッドマウントディスプレーが備える操作部は、例えば、ヘッドマウントディスプレー本体とは別個の装置として構成されるものであって、ヘッドマウントディスプレー本体との間で近距離無線通信を行う。
【0020】
なお、ユーザデバイスUEは、仮想空間サービスを利用するための情報処理機能や表示機能や操作機能等を有するものであればよい。例えば、ユーザデバイスUEは、スマートフォンやタブレット型のコンピュータ(タブレットPC)等の携帯端末装置であってもよい。例えば、ユーザデバイスUEは、据置き型のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0021】
ユーザデータベース2は、全てのユーザUが登録されるデータベースである。ユーザデータベース2は、登録されたユーザUに関する情報を格納する。ユーザデータベース2は、ユーザUの氏名、住所、年齢、趣味、嗜好、他ユーザ登録等の個人情報や、仮想空間VSにおけるユーザUの活動内容を示す仮想空間活動情報などを格納する。ユーザUの個人情報は、例えばユーザUの登録時に、ユーザデータベース2に登録される。ユーザUの仮想空間活動情報は、仮想空間サーバ3から、所定のタイミングでユーザデータベース2に登録される。例えば日毎に、ユーザUの仮想空間活動情報がユーザデータベース2に登録される。
【0022】
図2は、本実施形態に係る特典付与装置(情報処理装置)の構成例を示すブロック図である。
図2において、特典付与装置1は、特定部101と、判定部102と、付与部103と、通知部104と、設定部105と、記憶部120とを備える。
【0023】
特典付与装置1の各機能は、特典付与装置1がCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、CPUがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。なお、特典付与装置1として、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。例えば、特典付与装置1は、インターネット等の通信ネットワークに接続されるサーバコンピュータを使用して構成されてもよい。また、特典付与装置1の各機能はクラウドコンピューティングにより実現されてもよい。また、特典付与装置1は、単独のコンピュータにより実現するものであってもよく、又は特典付与装置1の機能を複数のコンピュータに分散させて実現するものであってもよい。また、特典付与装置1として、例えばWWWシステム等を利用してウェブサイトを開設するように構成してもよい。
【0024】
記憶部120は、仮想空間ユーザ情報1201、特典付与情報1202、設定情報1203等の各種のデータを記憶する。
【0025】
図3は、本実施形態に係る仮想空間ユーザ情報の構成例を示す図である。仮想空間ユーザ情報1201は、特典付与対象である第1ユーザU1に関する仮想空間利用履歴情報及び仮想空間他ユーザ情報を有する。特典付与装置1は、ユーザデータベース2に格納されたユーザUの個人情報及び仮想空間活動情報から、第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報及び仮想空間他ユーザ情報を取得する。
【0026】
仮想空間利用履歴情報は、第1ユーザU1が利用している仮想空間VS上の施設又はサービスの利用履歴を示す情報である。
図3において、第1ユーザU1のユーザIDに関連付けて第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報が仮想空間ユーザ情報1201に格納されている。第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報は、ユーザデータベース2に格納された第1ユーザU1の仮想空間活動情報から取得される。
【0027】
仮想空間他ユーザ情報は、仮想空間VSにおける第1ユーザU1に関する他のユーザUとの関係を示す情報である。
図3において、第1ユーザU1のユーザIDに関連付けて第1ユーザU1の仮想空間他ユーザ情報が仮想空間ユーザ情報1201に格納されている。
例えば、ユーザIDが「UID_1」である第1ユーザU1は、ユーザIDが「UID_2」であるユーザUをユーザデータベース2の個人情報の他ユーザ登録にフレンド登録していることから、ユーザID「UID_2」であるユーザUと「フレンド」の関係にある。
例えば、ユーザIDが「UID_1」である第1ユーザU1は、ユーザIDが「UID_15」であるユーザUと共通の趣味「映画」をユーザデータベース2の個人情報の趣味に登録していることから、ユーザID「UID_15」であるユーザUと「映画好き」の関係にある。又は、ユーザIDが「UID_1」である第1ユーザU1及びユーザID「UID_15」であるユーザUは、ユーザデータベース2の各自の仮想空間活動情報において所定の頻度を超えて仮想空間VS上の仮想映画館に通って映画鑑賞していることから、「映画好き」の関係にある。
例えば、ユーザIDが「UID_2」である第1ユーザU1は、ユーザIDが「UID_13」であるユーザUと共通の趣味「アイドル」をユーザデータベース2の個人情報の趣味に登録していることから、ユーザID「UID_13」であるユーザUと「アイドル好き」の関係にある。又は、ユーザIDが「UID_2」である第1ユーザU1及びユーザID「UID_13」であるユーザUは、ユーザデータベース2の各自の仮想空間活動情報において所定の頻度を超えて仮想空間VS上の仮想アイドルライブを鑑賞していることから、「アイドル好き」の関係にある。
【0028】
特定部101は、仮想空間他ユーザ情報に基づいて、第1ユーザU1との間に仮想空間VS上で所定の関係を有する第2ユーザU2を特定する。所定の関係は、例えば「フレンド」である。所定の関係は、例えば「映画好き」である。所定の関係は、例えば「アイドル好き」である。
なお、特定部101は、第1ユーザU1との間に仮想空間VS上で所定の関係を有する第2ユーザU2として、仮想空間VSに設けられたコミュニティを特定してもよい。コミュニティは、複数のユーザUから構成されている。例えば、映画好きの複数のユーザUが集う映画好きコミュニティやアイドル好きの複数のユーザUが集うアイドル好きコミュニティなどが挙げられる。例えば、映画好きコミュニティに登録しているユーザUが、第1ユーザU1との間に仮想空間VS上で「映画好き」の関係を有する第2ユーザU2として特定される。
【0029】
判定部102は、特定された第2ユーザU2の仮想空間活動情報をユーザデータベース2から取得する。判定部102は、取得した第2ユーザU2の仮想空間活動情報に基づいて、第2ユーザU2が第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つか否かを判定する。例えば、第2ユーザU2の仮想空間活動情報に含まれる商品の購入やサービスの利用の履歴を示す利用履歴情報に基づいて、第2ユーザU2が第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つか否かを判定する。例えば、第2ユーザU2が所定回数又は所定頻度を超えて第1ユーザU1と同様の商品を購入したり同様のサービスを利用したりした場合に、第2ユーザU2が第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つと判定し、そうではない場合に関心を持たないと判定してもよい。なお、当該所定回数や当該所定頻度は、特典付与装置1の管理者が任意に設定できるように構成しておく。
【0030】
付与部103は、第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つと判定された第2ユーザU2が存在することを条件として、当該第1ユーザU1と当該判定された第2ユーザU2とのうち少なくとも一方のユーザUの当該施設又は当該サービスの利用が特典利用条件である特典を当該第1ユーザU1に付与する。したがって、第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つと判定された第2ユーザU2が存在する場合は当該第1ユーザU1に特典が付与されるが、当該判定された第2ユーザU2が存在しない場合は当該第1ユーザU1に特典が付与されない。
【0031】
第1ユーザU1に付与される特典は、当該第1ユーザU1が当該第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスを利用した場合に利用可能になる特典であってもよいし、当該施設又は当該サービスに関心を持つと判定された第2ユーザU2が当該施設又は当該サービスを利用した場合に利用可能になる特典であってもよい。当該特典は、例えば当該施設又は当該サービスで利用可能なポイントや割引などであってもよい。
なお、第1ユーザU1に付与される特典は、第1ユーザU1及び第2ユーザU2の両方が利用可能な特典であってもよい。例えば、第1ユーザU1が当該施設又は当該サービスの新規入会者として第2ユーザU2を紹介した場合に、第1ユーザU1に対して所定額がキャッシュバックされ且つ第2ユーザU2に対して入会費が無料になるなどである。これにより、当初の特典付与対象の第1ユーザU1だけでなく、第2ユーザU2に対しても当該施設又は当該サービスを利用するモチベーションを上げる効果が得られる。
【0032】
図4は、本実施形態に係る特典付与情報の構成例を示す図である。特典付与情報1202は、特典付与対象である第1ユーザU1に付与された特典(付与特典)を示す情報である。
図4において、例えば、ユーザIDが「UID_1」である第1ユーザU1に対して、当該「UID_1」の第1ユーザU1又は「UID_X」の第2ユーザU2による仮想施設Aの利用によって利用可能になる○○特典が付与されている。付与部103は、第1ユーザU1への特典の付与結果を特典付与情報1202に格納する。
【0033】
通知部104は、第1ユーザU1に付与される特典に関する情報を報知する。
【0034】
例えば、通知部104は、第1ユーザU1に特典が付与されたこと、及び当該第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つと判定された第2ユーザU2を示す情報を、当該第1ユーザU1の第1ユーザデバイスUE1へ送信する。これにより、当該第1ユーザU1に対して、当該特典が付与されたこと、及び当該施設又は当該サービスに関心を持つ第2ユーザU2を通知することができる。
【0035】
例えば、通知部104は、特典の内容及び当該特典が付与された第1ユーザU1を示す情報を、当該第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つと判定された第2ユーザU2の第2ユーザデバイスUE2へ送信する。これにより、当該第2ユーザU2に対して、当該特典の内容及び当該特典が付与された第1ユーザU1を通知することができる。
【0036】
設定部105は、ユーザU毎に、情報公開の可否の設定を行う。設定部105は、ユーザUから、当該ユーザUの情報公開の可否の設定を受け付ける。これにより、ユーザUは、自己の情報公開の可否を決めることができる。
【0037】
例えば、設定部105は、ユーザU毎に、判定部102による関心の判定結果を公開する他のユーザの範囲を設定する。通知部104は、当該他のユーザの範囲に基づいて、特典が付与された第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つと判定された第2ユーザU2を、当該第1のユーザに通知するか否かを決定する。したがって、当該第2ユーザU2の当該他のユーザの範囲に当該第1ユーザU1が含まれている場合は当該第2ユーザU2が当該第1ユーザU1に通知されるが、そうではない場合には当該第2ユーザU2は当該第1ユーザU1に通知されない。
【0038】
例えば、設定部105は、ユーザU毎に、付与部103による特典の付与結果を公開する他のユーザの範囲を設定する。通知部104は、当該他のユーザの範囲に基づいて、特典の内容及び当該特典が付与された第1ユーザU1を、当該第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つと判定された第2ユーザU2に通知するか否かを決定する。したがって、当該第1ユーザU1の当該他のユーザの範囲に当該第2ユーザU2が含まれている場合は当該特典の内容及び当該第1ユーザU1が当該第2ユーザU2に通知されるが、そうではない場合には当該特典の内容及び当該第1ユーザU1は当該第2ユーザU2に通知されない。
【0039】
図5は、本実施形態に係る設定情報の構成例を示す図である。設定情報1203は、関心公開設定と特典付与公開設定とを有する。
【0040】
図5の例では、関心公開設定は、ユーザU毎に、判定部102による関心の判定結果を、特典が付与された第1ユーザU1に公開するか(○)否か(×)を示す。したがって、例えば、ユーザIDが「UID_2」である第2ユーザU2については、関心公開設定「○」であるので、当該「UID_2」の第2ユーザU2に関する判定部102による関心の判定結果は特典が付与された第1ユーザU1に公開される。一方、ユーザIDが「UID_3」である第2ユーザU2については、関心公開設定「×」であるので、当該「UID_3」の第2ユーザU2に関する判定部102による関心の判定結果は特典が付与された第1ユーザU1に公開されない。
【0041】
図5の例では、特典付与公開設定は、ユーザU毎に、付与部103による特典の付与結果を、ユーザUの仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つと判定された第2ユーザU2に公開するか(○)否か(×)を示す。したがって、例えば、ユーザIDが「UID_1」である第1ユーザU1については、特典付与公開設定「○」であるので、当該「UID_1」の第1ユーザU1に関する付与部103による特典の付与結果は当該「UID_1」の第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つと判定された第2ユーザU2に公開される。一方、ユーザIDが「UID_4」である第1ユーザU1については、特典付与公開設定「×」であるので、当該「UID_4」の第1ユーザU1に関する付与部103による特典の付与結果は当該「UID_4」の第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つと判定された第2ユーザU2に公開されない。
【0042】
設定部105は、ユーザU毎に、関心公開設定及び特典付与公開設定を設定情報1203に格納する。通知部104は、設定情報1203に基づいて、ユーザU毎に、情報公開の可否を決定する。
【0043】
なお、第1ユーザU1に付与される特典は、当該第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関連する現実世界の施設又はサービスで利用可能な特典であってもよい。
【0044】
仮想空間上の施設又はサービスに関連する現実世界の施設又はサービスを示す実施設サービス情報は、予め、準備しておく。実施設サービス情報は、特典付与装置1に備えてもよいし、特典付与装置1以外の他の装置に備えて特典付与装置1が当該他の装置から必要に応じて必要な情報を取得してもよい。
【0045】
例えば、仮想空間VS上の仮想施設VSO「アイドルショップ」を出店している現実空間RS上の実施設RSO「アイドルショップ」で利用可能な特典であってもよい。これにより、アイドル好きな第1ユーザU1が仮想空間VSでは仮想施設VSO「アイドルショップ」に行けても現実空間RSでは行きづらかった実施設RSO「アイドルショップ」に、当該第1ユーザU1を誘導する効果が得られる。
なお、第1ユーザU1に付与される特典は、第2ユーザU2が実施設RSO「アイドルショップ」を利用することによって第1ユーザU1が実施設RSO「アイドルショップ」で利用可能になる特典であってもよい。これにより、第1ユーザU1が自分ひとりでは行きづらかった実施設RSO「アイドルショップ」へ仮想空間VSにおける仲間の第2ユーザU2を誘って一緒に行く動機付けができ、実施設RSO「アイドルショップ」を利用する際の心理的なハードルを下げる効果が得られる。
【0046】
例えば、仮想空間VS上の仮想施設VSO「映画好きサロン」を出店している現実空間RS上の実施設RSO「映画好きカフェ」で利用可能な特典であってもよい。これにより、映画好きな第1ユーザU1が仮想空間VSでは仮想施設VSO「映画好きサロン」に行けても現実空間RSでは行きづらかった実施設RSO「映画好きカフェ」に、当該第1ユーザU1を誘導する効果が得られる。
なお、第1ユーザU1に付与される特典は、第2ユーザU2が実施設RSO「映画好きカフェ」を利用することによって第1ユーザU1が実施設RSO「映画好きカフェ」で利用可能になる特典であってもよい。これにより、第1ユーザU1が自分ひとりでは行きづらかった実施設RSO「映画好きカフェ」へ仮想空間VSにおける仲間の第2ユーザU2を誘って一緒に行く動機付けができ、実施設RSO「映画好きカフェ」を利用する際の心理的なハードルを下げる効果が得られる。
【0047】
また、特典が付与される第1ユーザU1を居住地で限定してもよい。例えば、付与部103は、第1ユーザU1の現実世界における居住地情報を取得し、当該居住地情報が示す居住地が当該第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関連する現実世界の施設又はサービスを提供する場所から所定の距離以内である第1ユーザU1に限定して特典を付与してもよい。仮想空間上の施設又はサービスに関連する現実世界の施設又はサービスを提供する場所を示す情報は、上述した実施設サービス情報に含められる。
【0048】
また、第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つと判定された第2ユーザU2を居住地で限定してもよい。例えば、付与部103は、第2ユーザU2の現実世界における居住地情報を取得し、当該居住地情報が示す居住地が第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関連する現実世界の施設又はサービスを提供する場所から所定の距離以内であり且つ当該第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つと判定された第2のユーザが存在することを条件として、特典を当該第1のユーザに付与してもよい。
【0049】
次に
図6を参照して本実施形態に係る情報処理方法を説明する。
図6は、本実施形態に係る情報処理方法の手順の一例を示すフローチャートである。
【0050】
(ステップS1) 特典付与装置1は、ユーザデータベース2に格納されたユーザUの個人情報及び仮想空間活動情報から、特典付与対象である第1ユーザU1(以下、単に第1ユーザU1と称する)の仮想空間ユーザ情報1201(仮想空間利用履歴情報及び仮想空間他ユーザ情報)を取得する。特典付与装置1は、第1ユーザU1の仮想空間ユーザ情報1201を記憶する。特典付与対象である第1ユーザU1は、予め、特典付与装置1に設定される。
【0051】
例えば、第1ユーザU1は、ユーザデータベース2に登録された全てのユーザUであってもよい。例えば、第1ユーザU1は、ユーザデータベース2に登録された一部のユーザUであってもよい。例えば、第1ユーザU1は、ユーザデータベース2に登録された特定の条件を満たすユーザUであってもよい。当該特定の条件は、特定の個人情報として、例えば特定の居住地や年齢や趣味や嗜好などであってもよい。当該特定の条件は、特定の仮想空間活動として、例えば仮想空間VS上の特定の施設又はサービスの利用実績などであってもよい。
【0052】
(ステップS2) 特典付与装置1は、第1ユーザU1の仮想空間ユーザ情報1201に含まれる仮想空間他ユーザ情報に基づいて、第1ユーザU1との間に仮想空間VS上で所定の関係を有する第2ユーザU2を特定する。
【0053】
(ステップS3) 特典付与装置1は、特定された第2ユーザU2の仮想空間活動情報をユーザデータベース2から取得する。特典付与装置1は、取得した第2ユーザU2の仮想空間活動情報に基づいて、第2ユーザU2が第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つか否かを判定する。
【0054】
(ステップS4) 特典付与装置1は、第1ユーザU1に特典を付与するか否かを判定する。例えば、特典付与装置1は、第1ユーザU1の仮想空間利用履歴情報に含まれる施設又はサービスに関心を持つと判定された第2ユーザU2が存在する場合に第1ユーザU1に特典を付与すると判定し、当該第2ユーザU2が存在しない場合に第1ユーザU1に特典を付与しないと判定する。なお、上述したように、第1ユーザU1の居住地や第2ユーザU2の居住地によって、第1ユーザU1に特典を付与する条件を限定してもよい。
【0055】
(ステップS5) 第1ユーザU1に特典を付与する場合は(ステップS5、YES)ステップS6に進む。一方、第1ユーザU1に特典を付与しない場合は(ステップS5、NO)
図6の処理を終了する。
【0056】
(ステップS6) 特典付与装置1は、第1ユーザU1に付与される特典に関する情報を報知する。なお、上述したように、設定情報1203によって、第1ユーザU1に付与される特典に関する情報を報知する条件を限定してもよい。
【0057】
上述したように本実施形態によれば、仮想空間VSにおけるユーザ間の繋がりを基に特典を付与することができるという効果が得られる。
【0058】
例えば、第1ユーザU1がフレンド登録している第2ユーザU2を対象にして、当該第1ユーザU1が利用している仮想空間上の施設又はサービスに関心を持つ場合に、当該第1ユーザU1と当該第2ユーザU2とのうち少なくとも一方のユーザUの当該施設又は当該サービスの利用が特典利用条件である特典を当該第1のユーザに付与することができる。
【0059】
例えば、第1ユーザU1と共通の趣味「映画」を有する第2ユーザU2を対象にして、当該第1ユーザU1が利用している仮想空間上の仮想施設VSO「映画好きサロン」に関心を持つ場合に、当該第1ユーザU1と当該第2ユーザU2とのうち少なくとも一方のユーザUの当該仮想施設VSO「映画好きサロン」の利用が特典利用条件である特典を当該第1のユーザに付与することができる。
【0060】
例えば、第1ユーザU1と共通の趣味「アイドル」を有する第2ユーザU2を対象にして、当該第1ユーザU1が利用している仮想空間上の仮想施設VSO「アイドルショップ」に関心を持つ場合に、当該第1ユーザU1と当該第2ユーザU2とのうち少なくとも一方のユーザUの当該仮想施設VSO「アイドルショップ」の利用が特典利用条件である特典を当該第1のユーザに付与することができる。
【0061】
また、第1ユーザU1に付与される特典に関する情報を報知することによって、例えば第1ユーザU1に第2ユーザU2を通知することで第1ユーザU1が自分と仮想空間上で所定の関係を有する第2のユーザを認識することができる。また、例えば特典の内容及び当該特典が付与された第1のユーザを第2ユーザU2に通知することで第2ユーザU2が自分と仮想空間上で所定の関係を有する第1ユーザU1及び当該第1ユーザU1に付与された特典の内容を認識することができる。
【0062】
また、第1ユーザU1に付与される特典に関する情報を報知する条件を設定可能にすることによって、第1ユーザU1や第2ユーザU2のプライバシーに配慮することができる。
【0063】
また、第1ユーザU1に付与する特典を仮想空間上の施設又はサービスに関連する現実世界の施設又はサービスで利用可能な特典にすることによって、第1ユーザU1を現実世界の施設又はサービスに誘導する送客効果を得ることができる。さらに、第1ユーザU1の居住地や第2ユーザU2の居住地によって、第1ユーザU1に特典を付与する条件を限定することによって、効果的に当該送客効果を得ることができる。
【0064】
なお、これにより、例えば仮想空間サービスシステムにおける総合的なサービス品質の向上を実現することができることから、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標8「すべての人々のための包摂的かつ持続可能な経済成長、雇用およびディーセント・ワークを推進する」に貢献することが可能となる。
【0065】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0066】
また、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0067】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0068】
1…特典付与装置、2…ユーザデータベース、3…仮想空間サーバ、101…特定部、102…判定部、103…付与部、104…通知部、105…設定部、120…記憶部、UE1,UE2…ユーザデバイス、VS…仮想空間、RS…現実空間、AVA1,AVA2…アバター、U1,U2…ユーザ、VSO…仮想施設、RSO…実施設
【要約】
【課題】仮想空間におけるユーザ間の繋がりを基に特典を付与することを図る。
【解決手段】第1のユーザが利用している仮想空間上の施設又はサービスの利用履歴情報と仮想空間における第1のユーザに関する他のユーザとの関係を示すユーザ情報とを記憶する記憶部と、ユーザ情報に基づいて第1のユーザとの間に仮想空間上で所定の関係を有する第2のユーザを特定する特定部と、第2のユーザに関する仮想空間上での活動情報に基づいて第2のユーザが前記施設又は前記サービスに関心を持つか否かを判定する判定部と、判定された第2のユーザが存在することを条件として、第1のユーザと判定された第2のユーザとのうち少なくとも一方のユーザの前記施設又は前記サービスの利用が特典利用条件である特典を第1のユーザに付与する付与部と、を備える。
【選択図】
図2