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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】電気点検関連作業管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20241126BHJP
   H02B 3/00 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
G06Q10/20
H02B3/00 Z
【請求項の数】 39
(21)【出願番号】P 2024036824
(22)【出願日】2024-03-11
(65)【公開番号】P2024132970
(43)【公開日】2024-10-01
【審査請求日】2024-04-30
(31)【優先権主張番号】P 2023040622
(32)【優先日】2023-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507184096
【氏名又は名称】日本テクノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109553
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】馬本 英一
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-509220(JP,A)
【文献】特開2021-114098(JP,A)
【文献】特許第7031922(JP,B1)
【文献】特開2013-242774(JP,A)
【文献】特開2022-92202(JP,A)
【文献】特開2019-175065(JP,A)
【文献】特開2017-97420(JP,A)
【文献】特開2019-191662(JP,A)
【文献】特開2021-2141(JP,A)
【文献】特開2020-109567(JP,A)
【文献】特開2014-93089(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H02B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本装置の利用者である国家資格を有する電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する電気点検関連作業者識別情報保持部(AA)と、
高圧受変電設備の法定(経済産業省告示に基づく)点検である電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する電気点検関連作業識別情報取得部(AB)と、
取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する電気点検関連作業識別情報保持部(AC)と、
電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する電気点検関連作業ステータス情報保持部(AD)と、
電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する電気点検関連作業ステータス情報取得部(AE)と、
取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する電気点検関連作業ステータス情報表示部(AF)と、
電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける電気点関連作業結果情報入力受付部(AG)と、
受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する電気点検関連作業結果情報保持部(AH)と、
保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する電気点検関連作業結果情報出力部(AJ)と、
電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けてウエブサイトを介して取得する承認サイン取得部(AK)と、
承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する電気点検関連作業ステータス情報変更部(AL)と、
電気点検関連作業ステータス情報変更部(AL)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する変更結果情報出力部(AM)と、
を有する電気点検関連作業管理装置(A)であって、
さらに、
電気点検関連作業属性情報として、電気点検関連作業の種別、実施予定年月日又は/及び実施年月日、対象設備の名称又は/及び型名、電気点検関連作業の依頼者名、電気点検関連作業を行う対象設備を識別する情報、前記対象設備の更新推奨期限又は/及び設備を構成する装置や部品の更新推奨期限のうち、前記更新推奨期限を含む一以上の属性を電気点検関連作業識別情報に関連付けて取得する電気点検関連作業属性情報取得部(A10)と、
取得した電気点検関連作業属性情報のうち、対象設備の更新推奨期限又は/及び設備を構成する装置や部品の更新推奨期限に関する情報(価格を含めてもよい)を電気点検関連識別情報と関連付けて保持する設備部品更新推奨期限管理部(A11)と、を有し、
設備部品更新推奨期限管理部(A11)は、更新推奨期限に対し残期限が所定の関係にある設備や部品や消耗品といった電気点検関連作業属性情報と関連付けられた電気点検関連作業識別情報に関連付けてアラームを出力する更新推奨期限アラーム出力手段(A12)を有する、
電気点検関連作業管理装置(A)
【請求項2】
請求項1に記載の電気点検関連作業管理装置(A)と、
電気点検関連作業識別情報を出力する電気点検関連作業識別情報出力部(BA)と、
請求項1に記載の電気点検関連作業管理装置(A)の変更結果情報出力部(AM)から出力された変更結果情報を取得するステータス情報変更結果取得部(BB)と、
取得した変更結果情報を保持する変更結果情報保持部(BC)と、
を有する電気点検関連作業管理サーバ(B)と、
からなる電気点検関連作業管理システム。
【請求項3】
電気点検関連作業識別情報に関連付けて電気点検関連作業の繰返タイミングを定める情報である電気点検関連作業繰返タイミング情報を保持する電気点検関連作業繰返タイミング情報保持部(AN)と、
保持されている電気点検関連作業繰返タイミング情報を用いて電気点検関連作業識別情報取得部(AB)に電気点検関連作業識別情報を取得させるように制御する電気点検関連作業識別情報取得制御部(AO)と、
を有する請求項1に記載の電気点検関連作業管理装置(A)。
【請求項4】
電気点検関連作業に関連する画像である電気点検関連作業画像を取得する電気点検関連作業画像取得部(AP)と、
取得した電気点検関連作業画像を電気点検関連作業識別情報と関連付けて保持する電気点検関連作業画像保持部(AQ)と、
を有する請求項1に記載の電気点検関連作業管理装置(A)。
【請求項5】
電気点検関連作業識別情報と関連付けて見積依頼情報を取得する見積依頼情報取得部(AR)と、
取得した見積依頼情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて出力する見積依頼情報出力部(AS)を有する請求項1に記載の電気点検関連作業管理装置(A)。
【請求項6】
少なくとも利用者の現在地を含む領域に関する交通網の情報を含むマップを保持するマップ保持部(AT)と、
現在地の地理的位置情報である現在地地理的位置情報を取得する現在地地理的位置情報取得部(AU)と、
取得した現在地地理的位置情報と保持されている電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて出力する地理的位置情報出力部(AV)と、
を有する請求項1に記載の電気点検関連作業管理装置(A)。
【請求項7】
保持されている電気点検関連作業識別情報とこれに関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報と電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて出力する電気点検関連作業ステータス情報出力部(AW)を有する請求項1に記載の電気点検関連作業管理装置(A)。
【請求項8】
電気点検関連作業を実施すべき事業場を識別する事業場識別情報を保持する事業場識別情報保持部(AX)と、
保持されている事業場識別情報と存在する場合にその事業場で実行されるべき電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である事業場実行作業情報を保持する事業場実行作業情報保持部(AY)と、
保持されている事業場識別情報で識別される事業場の位置を示す地理的位置情報である事業場情報地理的位置情報を事業場識別情報と関連付けて保持する事業場地理的位置情報保持部(AZ)と、
を有する請求項1に記載の電気点検関連作業管理装置(A)。
【請求項9】
電気点検関連作業ステータス情報取得部(AE)で取得した電気点検関連作業ステータス情報の種別を判断する電気点検関連作業ステータス情報種別判断部(A1)と、
電気点検関連作業ステータス情報種別判断部(A1)での判断結果が所定の結果である電気点検関連作業識別情報を取得する判断結果依存電気点検関連作業識別情報取得部(A2)と、
取得した電気点検関連作業識別情報と関連付けられている事業場地理的位置情報を取得する事業場地理的位置情報取得部(A3)と、
取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報とに基づいて、保持されているマップ上で移動すべき経路を取得する経路取得部(A4)と、
を有する請求項6に記載の電気点検関連作業管理装置(A)。
【請求項10】
経路を作成すべき事業場地理的位置情報が複数ある場合に、最適経路を取得するためのルールである最適経路取得ルールを保持する最適経路取得ルール保持部(A5)を有し、
前記経路取得部(A4)は、取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報と、さらに最適経路取得ルールと、に基づいてマップ上で移動すべき経路を取得する請求項9に記載の電気点検関連作業管理装置(A)。
【請求項11】
請求項1に記載の電気点検関連作業管理装置(A)と、
出力された電気点検関連作業結果情報の全部または一部を取得する電気点検関連作業結果情報取得部(BD)と、
取得された電気点検関連作業結果情報の全部または一部をネットワークを介して閲覧させるための情報BOX部(BE)と、
を有する電気点検関連作業管理サーバ(B)と、
からなる請求項2に記載の電気点検関連作業管理システム。
【請求項12】
請求項1に記載の電気点検関連作業管理装置(A)と、
電気点検関連作業の対象である作業対象を監視する監視部(CA)と、
監視部(CA)での監視結果を示す情報である監視結果情報を出力する監視結果情報出力部(CB)と、
を有する作業対象監視装置(C)と、
作業対象監視装置(C)からの監視結果情報を取得する監視結果情報取得部(DA)と、
取得した監視結果情報を保持する監視結果情報保持部(DB)と、
保持されている監視結果情報をネットワークを介して閲覧させる監視結果情報閲覧部(DC)と、
を有する監視結果情報閲覧サーバ(D)と、
をさらに有する請求項2に記載の電気点検関連作業管理システム。
【請求項13】
保持されている電気点検関連作業識別情報と関連付けて電子マネーに関する情報である電子マネー情報の入力を受け付ける電子マネー情報入力受付部(A6)と、
他の電気点検関連作業管理装置にて入力された電子マネー情報を取得する電子マネー情報取得部(A7)と、
受け付けた電子マネー情報を他の電気点検関連作業管理装置に受信させるために出力する電子マネー情報出力部(A8)と、
をさらに有する請求項1に記載の電気点検関連作業管理装置(A)。
【請求項14】
本装置の利用者である国家資格を有する電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)と、
高圧受変電設備の法定(経済産業省告示に基づく)点検である電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)と、
取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)と、
電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)と、
電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)と、
取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)と、
電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)と、
受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)と、
保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)と、
電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けてウエブサイトを介して取得する承認サイン取得ステップ(ak)と、
承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)と、
電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する変更結果情報出力ステップ(am)と、を有する、
計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法であって、
さらに、
電気点検関連作業属性情報として、電気点検関連作業の種別、実施予定年月日又は/及び実施年月日、対象設備の名称又は/及び型名、電気点検関連作業の依頼者名、電気点検関連作業を行う対象設備を識別する情報、前記対象設備の更新推奨期限又は/及び設備を構成する装置や部品の更新推奨期限のうち、前記更新推奨期限を含む一以上の属性を電気点検関連作業識別情報に関連付けて取得する電気点検関連作業属性情報取得ステップ(a10)と、
取得した電気点検関連作業属性情報のうち、対象設備の更新推奨期限又は/及び設備を構成する装置や部品の更新推奨期限に関する情報(価格を含めてもよい)を電気点検関連作業識別情報と関連付けて保持する設備部品更新推奨期限管理ステップ(a11)と、を有し、
設備部品更新推奨期限管理ステップ(a11)は、更新推奨期限に対し残期限が所定の関係にある設備や部品や消耗品といった電気点検関連作業属性情報と関連付けられた電気点検関連作業識別情報に関連付けてアラームを出力する更新推奨期限アラーム出力サブステップ(a12)を有する、
計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法。。
【請求項15】
請求項14に記載の計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法と、
電気点検関連作業識別情報を出力する電気点検関連作業識別情報出力ステップ(ba)と、
請求項14に記載の計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法の変更結果情報出力ステップ(am)から出力された変更結果情報を取得するステータス情報変更結果取得ステップ(bb)と、
取得した変更結果情報を保持する変更結果情報保持ステップ(bc)と、を有する
計算機である電気点検関連作業管理サーバ(B)の動作方法と、からなる、
計算機である電気点検関連作業管理システムの動作方法。
【請求項16】
電気点検関連作業識別情報に関連付けて電気点検関連作業の繰返タイミングを定める情報である電気点検関連作業繰返タイミング情報を保持する電気点検関連作業繰返タイミング情報保持ステップ(an)と、
保持されている電気点検関連作業繰返タイミング情報を用いて電気点検関連作業識別情報取得部(AB)に電気点検関連作業識別情報を取得させるように制御する電気点検関連作業識別情報取得制御ステップ(ao)と、を有する請求項14に記載の動作方法。
【請求項17】
電気点検関連作業に関連する画像である電気点検関連作業画像を取得する電気点検関連作業画像取得ステップ(ap)と、
取得した電気点検関連作業画像を電気点検関連作業識別情報と関連付けて保持する電気点検関連作業画像保持ステップ(aq)と、を有する、請求項14に記載の動作方法。
【請求項18】
電気点検関連作業識別情報と関連付けて見積依頼情報を取得する見積依頼情報取得ステップ(ar)と、
取得した見積依頼情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて出力する見積依頼情報出力ステップ(as)と、を有する、請求項14に記載の動作方法。
【請求項19】
少なくとも利用者の現在地を含む領域に関する交通網の情報を含むマップを保持するマップ保持ステップ(at)と、
現在地の地理的位置情報である現在地地理的位置情報を取得する現在地地理的位置情報取得ステップ(au)と、
取得した現在地地理的位置情報と保持されている電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて出力する地理的位置情報出力ステップ(av)と、
を有する、請求項14に記載の動作方法。
【請求項20】
保持されている電気点検関連作業識別情報とこれに関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報と電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて出力する電気点検関連作業ステータス情報出力ステップ(aw)を有する、請求項14に記載の動作方法。
【請求項21】
電気点検関連作業を実施すべき事業場を識別する事業場識別情報を保持する事業場識別情報保持ステップ(ax)と、
保持されている事業場識別情報と存在する場合にその事業場で実行されるべき電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である事業場実行作業情報を保持する事業場実行作業情報保持ステップ(ay)と、
保持されている事業場識別情報で識別される事業場の位置を示す地理的位置情報である事業場情報地理的位置情報を事業場識別情報と関連付けて保持する事業場地理的位置情報保持ステップ(az)と、を有する、請求項14に記載の動作方法。
【請求項22】
電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)で取得した電気点検関連作業ステータス情報の種別を判断する電気点検関連作業ステータス情報種別判断ステップ(a1)と、
電気点検関連作業ステータス情報種別判断ステップ(a1)での判断結果が所定の結果である電気点検関連作業識別情報を取得する判断結果依存電気点検関連作業識別情報取得ステップ(a2)と、
取得した電気点検関連作業識別情報と関連付けられている事業場地理的位置情報を取得する事業場地理的位置情報取得ステップ(a3)と、
取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報とに基づいて
保持されているマップ上で移動すべき経路を取得する経路取得ステップ(a4)と、
を有する請求項19に記載の動作方法。
【請求項23】
経路を作成すべき事業場地理的位置情報が複数ある場合に、最適経路を取得するためのルールである最適経路取得ルールを保持する最適経路取得ルール保持ステップ(a5)を有し、
前記経路取得ステップ(a4)は、取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報と、さらに最適経路取得ルールと、に基づいてマップ上で移動すべき経路を取得する請求項22に記載の動作方法。
【請求項24】
請求項14に記載の計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法と、
出力された電気点検関連作業結果情報の全部または一部を取得する電気点検関連作業結果情報取得ステップ(bd)と、
取得された電気点検関連作業結果情報の全部または一部をネットワークを介して閲覧させるための情報BOXステップ(be)と、
を有する計算機である電気点検関連作業管理サーバ(B)の動作方法と、
からなる、請求項15に記載の動作方法。
【請求項25】
請求項14に記載の計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法と、
電気点検関連作業の対象である作業対象を監視する監視ステップ(ca)と、
監視ステップ(ca)での監視結果を示す情報である監視結果情報を出力する監視結果情報出力ステップ(cb)と、
を有する計算機である作業対象監視装置(C)の動作方法と、
作業対象監視装置からの監視結果情報を取得する監視結果情報取得ステップ(da)と、
取得した監視結果情報を保持する監視結果情報保持ステップ(db)と、
保持されている監視結果情報をネットワークを介して閲覧させる監視結果情報閲覧ステップ(dc)と、を有する、計算機である監視結果情報閲覧サーバ(D)の動作方法と、
をさらに有する請求項15に記載の動作方法。
【請求項26】
保持されている電気点検関連作業識別情報と関連付けて電子マネーに関する情報である電子マネー情報の入力を受け付ける電子マネー情報入力受付ステップ(a6)と、
他の電気点検関連作業管理装置にて入力された電子マネー情報を取得する電子マネー情報取得部(a7)と、
受け付けた電子マネー情報を他の電気点検関連作業管理装置に受信させるために出力する電子マネー情報出力部(a8)と、
をさらに有する、請求項14に記載の動作方法。
【請求項27】
本装置の利用者である国家資格を有する電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)と、
高圧受変電設備の法定(経済産業省告示に基づく)点検である電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)と、
取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)と、
電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)と、
電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)と、
取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)と、
電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)と、
受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)と、
保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)と、
電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けてウエブサイトを介して取得する承認サイン取得ステップ(ak)と、
承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)と、
電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する変更結果情報出力ステップ(am)と、を有する、
計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させるプログラムであって、
さらに、
電気点検関連作業属性情報として、電気点検関連作業の種別、実施予定年月日又は/及び実施年月日、対象設備の名称又は/及び型名、電気点検関連作業の依頼者名、電気点検関連作業を行う対象設備を識別する情報、前記対象設備の更新推奨期限又は/及び設備を構成する装置や部品の更新推奨期限のうち、前記更新推奨期限を含む一以上の属性を電気点検関連作業識別情報に関連付けて取得する電気点検関連作業属性情報取得ステップ(a10)と、
取得した電気点検関連作業属性情報のうち、対象設備の更新推奨期限又は/及び設備を構成する装置や部品の更新推奨期限に関する情報(価格を含めてもよい)を電気点検関連識別情報と関連付けて保持する設備部品更新推奨期限管理ステップ(a11)と、を有し、
設備部品更新推奨期限管理ステップ(a11)は、更新推奨期限に対し残期限が所定の関係にある設備や部品や消耗品といった電気点検関連作業属性情報と関連付けられた電気点検関連作業識別情報に関連付けてアラームを出力する更新推奨期限アラーム出力サブステップ(a12)を有する、
計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させるプログラム


【請求項28】
請求項27に記載の、計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させるプログラムと、
電気点検関連作業識別情報を出力する電気点検関連作業識別情報出力ステップ(ba)と、
請求項27に記載の計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させるプログラムの変更結果情報出力ステップ(am)から出力された変更結果情報を取得するステータス情報変更結果取得ステップ(bb)と、
取得した変更結果情報を保持する変更結果情報保持ステップ(bc)と、を有する、
計算機である電気点検関連作業管理サーバ(B)に実行させるプログラムと、
からなる、計算機である電気点検関連作業管理システムに実行させるプログラム。
【請求項29】
電気点検関連作業識別情報に関連付けて電気点検関連作業の繰返タイミングを定める情報である電気点検関連作業繰返タイミング情報を保持する電気点検関連作業繰返タイミング情報保持ステップ(an)と、
保持されている電気点検関連作業繰返タイミング情報を用いて電気点検関連作業識別情報取得部(AB)に電気点検関連作業識別情報を取得させるように制御する電気点検関連作業識別情報取得制御ステップ(ao)と、をさらに実行させる請求項27に記載のプログラム。
【請求項30】
電気点検関連作業に関連する画像である電気点検関連作業画像を取得する電気点検関連作業画像取得ステップ(ap)と、
取得した電気点検関連作業画像を電気点検関連作業識別情報と関連付けて保持する電気点検関連作業画像保持ステップ(aq)と、をさらに実行させる請求項27に記載のプログラム。
【請求項31】
電気点検関連作業識別情報と関連付けて見積依頼情報を取得する見積依頼情報取得ステップ(ar)と、
取得した見積依頼情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて出力する見積依頼情報出力ステップ(as)と、をさらに実行させる請求項27に記載のプログラム。
【請求項32】
少なくとも利用者の現在地を含む領域に関する交通網の情報を含むマップを保持するマップ保持ステップ(at)と、
現在地の地理的位置情報である現在地地理的位置情報を取得する現在地地理的位置情報取得ステップ(au)と、
取得した現在地地理的位置情報と保持されている電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて出力する地理的位置情報出力ステップ(av)と、をさらに実行させる請求項27に記載のプログラム。
【請求項33】
保持されている電気点検関連作業識別情報とこれに関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報と電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて出力する電気点検関連作業ステータス情報出力ステップ(aw)をさらに実行させる請求項27に記載のプログラム。
【請求項34】
電気点検関連作業を実施すべき事業場を識別する事業場識別情報を保持する事業場識別情報保持ステップ(ax)と、
保持されている事業場識別情報と存在する場合にその事業場で実行されるべき電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である事業場実行作業情報を保持する事業場実行作業情報保持ステップ(ay)と、
保持されている事業場識別情報で識別される事業場の位置を示す地理的位置情報である事業場情報地理的位置情報を事業場識別情報と関連付けて保持する事業場地理的位置情報保持ステップ(az)と、をさらに実行させる請求項27に記載のプログラム。
【請求項35】
電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)で取得した電気点検関連作業ステータス情報の種別を判断する電気点検関連作業ステータス情報種別判断ステップ(a1)と、
電気点検関連作業ステータス情報種別判断ステップ(a1)での判断結果が所定の結果である電気点検関連作業識別情報を取得する判断結果依存電気点検関連作業識別情報取得ステップ(a2)と、
取得した電気点検関連作業識別情報と関連付けられている事業場地理的位置情報を取得する事業場地理的位置情報取得ステップ(a3)と、
取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報とに基づいて
保持されているマップ上で移動すべき経路を取得する経路取得ステップ(a4)と、
をさらに実行させる請求項32に記載のプログラム。
【請求項36】
経路を作成すべき事業場地理的位置情報が複数ある場合に、最適経路を取得するためのルールである最適経路取得ルールを保持する最適経路取得ルール保持ステップ(a5)をさらに実行させ、
前記経路取得ステップ(a4)は、取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報と、さらに最適経路取得ルールと、に基づいてマップ上で移動すべき経路を取得する、請求項35に記載のプログラム。
【請求項37】
請求項27に記載の、計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させるプログラムと、
出力された電気点検関連作業結果情報の全部または一部を取得する電気点検関連作業結果情報取得ステップ(bd)と、
取得された電気点検関連作業結果情報の全部または一部をネットワークを介して閲覧させるための情報BOXステップ(be)と、
を有する、計算機である電気点検関連作業管理サーバ(B)に実行させるプログラムと、
からなる、請求項28に記載の、計算機である電気点検関連作業管理システムに実行させるプログラム。
【請求項38】
請求項27に記載の、計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させるプログラムと、
電気点検関連作業の対象である作業対象を監視する監視ステップ(ca)と、
監視ステップ(ca)での監視結果を示す情報である監視結果情報を出力する監視結果情報出力ステップ(cb)と、
を有する、計算機である作業対象監視装置(C)に実行させるプログラムと、
作業対象監視装置からの監視結果情報を取得する監視結果情報取得ステップ(da)と、
取得した監視結果情報を保持する監視結果情報保持ステップ(db)と、
保持されている監視結果情報をネットワークを介して閲覧させる監視結果情報閲覧ステップ(dc)と、
を有する、計算機である監視結果情報閲覧サーバ(D)に実行させるプログラムと、
をさらに実行させる請求項28に記載の、計算機である電気点検関連作業管理システムに実行させるプログラム。
【請求項39】
保持されている電気点検関連作業識別情報と関連付けて電子マネーに関する情報である電子マネー情報の入力を受け付ける電子マネー情報入力受付ステップ(a6)と、
他の電気点検関連作業管理装置にて入力された電子マネー情報を取得する電子マネー情報取得部(a7)と、
受け付けた電子マネー情報を他の電気点検関連作業管理装置に受信させるために出力する電子マネー情報出力部(a8)と、
をさらに実行させる、請求項27に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、事業場に設置された自家用電気工作物(例:高電圧受変電設備)に対して行われる電気点検関連作業を管理するためのシステムに関する発明である。また、これに関連して、計算機である前記システムの動作方法と、計算機である前記システムに実行させるプログラムに関する発明も含まれる。
【背景技術】
【0002】
ビルなどが高圧電力を受電する際には自家用電気工作物(例:高圧受変電設備)を設置し、受電した6600Vの電力を高圧受変電設備内で100又は200Vに変換し工場や建物や施設内に配電する。各事業場によって設置された自家用電気工作物として、電気事業法に定められるように、自家用電気工作物を設置する者である各事業場は自家用電気工作物の工事、維持、運用について、設置者が自己責任において保安規程を作成し、さらに電気主任技術者を選任して、電気の保安を確保することが法律で義務付けられている。自家用電気工作物は、電気事業法第38条によれば、事業の用に供する電気工作物及び一般用電気工作物以外の電気工作物であり、具体的には具体的には、中小規模の発電所、需要設備(600Vを超えるの受電設備をもつ工場やビルなど)をいう。
【0003】
電気の保安を確保するためには、定期的な点検(月次、年次)を行い、正常な状態を保たねばならない(頻度は対象設備の仕様と状況による)。対象設備が高圧受変電設備であれば責任分界となる開閉器や引き込み線等から遮断機や開閉器や変圧器や配電盤や接地装置等までを、月次点検は施設内停電せずに各部外観点検や変圧器の漏洩電流測定や配電盤での電流電圧測定を行い、年次点検は施設内停電させて対象設備の外観点検や絶縁抵抗測定や継電器の動作試験や変圧器の絶縁抵抗や配電盤の電流電圧測定や接地装置の接地抵抗測定など精密な点検、測定及び試験を行う。また対象設備の設置又は変更の工事を行った場合は完成した際に、関係法令(電気事業法施行規則他)に基づき施工されているか確認する竣工検査を行い、異常が発生した場合にはその原因探求のため臨時点検を行う。
【0004】
特許文献1には、高圧受変電設備であるキュービクルの点検結果の電子報告書を作成可能な携帯端末と、キュービクルの状態量(変圧器の一次側の電流電圧値、二次側の電流電圧値や環境温度)の計測情報を携帯端末に送信可能な計測機器とを備えるシステムが開示されている。携帯端末は、タッチパネルと、制御部とを有する。タッチパネルは、計測機器から送信されるキュービクルの状態量の計測情報が入力された状態で電子報告書作成画面を表示する。制御部は、計測機器から送信されるキュービクルの状態量の計測情報に基づいて電子報告書を作成する。電子報告書には動画ないし画像を含んでもよい。電子報告書を記憶するサーバ装置をさらに備える。この構成によれば、点検者が携帯端末で電子報告書を作成する際に、キュービクルの状態量の計測情報が予め入力された状態で携帯端末の表示部に電子報告書作成画面が表示されるため、点検者は電子報告書作成画面においてキュービクルの状態量を入力する必要がない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-193497号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように自家用電気工作物(例:高圧受変電設備)の点検は、保安計画に基づき定期的(月次、年次)に実施し、電気工事後は竣工点検を実施し、異常発生時には原因単球のために臨時点検を実施しなければならない。特許文献1記載の発明では、キュービクルの点検に際して電子報告書(画像や動画を含む)への入力を簡易化する構成が記載されているが、定期点検(月次又は隔月、年次)の先々の点検タイミングを点検に従事する電気主任技術者へ提示したり、点検忘れがないように点検を促したりするような構成が記載されていないという問題があった。
【0007】
そこで本発明では、電気点検関連作業のステータスを表す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持し、点検が行われた後で、点検を依頼した依頼者の電子的手段による承認サインが取得されたならば、前記電気点検関連作業ステータス情報を変更するように構成することで、点検未実施を防止し、点検実施を促すことを目的とする。さらに電気点検関連作業自体ではないが、その作業を遂行するにあたって必要な業務(例えば電気点検関連作業費用の見積りの取得や、点検を実施すべき事業場の地理的情報や経路の取得と表示などの業務)も、電気点検関連作業者が作業時に利用する電気点検関連作業管理装置によって行うことができるために、別々の装置を使わずに済み、効率的に電気点検関連作業を計画し実施することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上のような電気点検関連作業管理システムに関する課題を解決するために、本願では、第一の発明として、
本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する電気点検関連作業者識別情報保持部(AA)と、
電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する電気点検関連作業識別情報取得部(AB)と、
取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する電気点検関連作業識別情報保持部(AC)と、
電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する電気点検関連作業ステータス情報保持部(AD)と、
電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する電気点検関連作業ステータス情報取得部(AE)と、
取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する電気点検関連作業ステータス情報表示部(AF)と、
電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける電気点関連作業結果情報入力受付部(AG)と、
受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する電気点検関連作業結果情報保持部(AH)と、
保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する電気点検関連作業結果情報出力部(AJ)と、
電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する承認サイン取得部(AK)と、
承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する電気点検関連作業ステータス情報変更部(AL)と、
電気点検関連作業ステータス情報変更部(AL)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する変更結果情報出力部(AM)と、
を有する電気点検関連作業管理装置(A)を提供する。
【0009】
第二の発明として、
第一の発明の電気点検関連作業管理装置(A)と、
電気点検関連作業識別情報を出力する電気点検関連作業識別情報出力部(BA)と、
第一の発明の電気点検関連作業管理装置(A)の変更結果情報出力部(AM)から出力された変更結果情報を取得するステータス情報変更結果取得部(BB)と、
取得した変更結果情報を保持する変更結果情報保持部(BC)と、
を有する電気点検関連作業管理サーバ(B)と、
からなる電気点検関連作業管理システムを提供する。
【0010】
第三の発明として、第一又は第二の発明のいずれか一を基礎として、
電気点検関連作業識別情報に関連付けて電気点検関連作業の繰返タイミングを定める情報である電気点検関連作業繰返タイミング情報を保持する電気点検関連作業繰返タイミング情報保持部(AN)と、
保持されている電気点検関連作業繰返タイミング情報を用いて電気点検関連作業識別情報取得部(AB)に電気点検関連作業識別情報を取得させるように制御する電気点検関連作業識別情報取得制御部(AO)と、
を有する電気点検関連作業管理装置(A)を提供する。
【0011】
第四の発明として、第一から第三の発明のいずれか一を基礎として、
電気点検関連作業に関連する画像である電気点検関連作業画像を取得する電気点検関連作業画像取得部(AP)と、
取得した電気点検関連作業画像を電気点検関連作業識別情報と関連付けて保持する電気点検関連作業画像保持部(AQ)と、
を有する記載の電気点検関連作業管理装置(A)を提供する。
【0012】
第五の発明として、第一から第四の発明のいずれか一を基礎として、
電気点検関連作業識別情報と関連付けて見積依頼情報を取得する見積依頼情報取得部(AR)と、
取得した見積依頼情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて出力する見積依頼情報出力部(AS)を有する電気点検関連作業管理装置(A)を提供する。
【0013】
第六の発明として、第一から第五の発明のいずれか一を基礎として、
少なくとも利用者の現在地を含む領域に関する交通網の情報を含むマップを保持するマップ保持部(AT)と、
現在地の地理的位置情報である現在地地理的位置情報を取得する現在地地理的位置情報取得部(AU)と、
取得した現在地地理的位置情報と保持されている電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて出力する地理的位置情報出力部(AV)と、
を有する電気点検関連作業管理装置(A)を提供する。
【0014】
第七の発明として、第一から第六の発明のいずれか一を基礎として、
保持されている電気点検関連作業識別情報とこれに関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報と電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて出力する電気点検関連作業ステータス情報出力部(AW)を有する電気点検関連作業管理装置(A)を提供する。
【0015】
第八の発明として、第一から第七の発明のいずれか一を基礎として、
電気点検関連作業を実施すべき事業場を識別する事業場識別情報を保持する事業場識別情報保持部(AX)と、
保持されている事業場識別情報と存在する場合にその事業場で実行されるべき電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である事業場実行作業情報を保持する事業場実行作業情報保持部(AY)と、
保持されている事業場識別情報で識別される事業場の位置を示す地理的位置情報である事業場情報地理的位置情報を事業場識別情報と関連付けて保持する事業場地理的位置情報保持部(AZ)と、
を有する電気点検関連作業管理装置(A)を提供する。
【0016】
第九の発明として、第六の発明を基礎として、
電気点検関連作業ステータス情報取得部(AE)で取得した電気点検関連作業ステータス情報の種別を判断する電気点検関連作業ステータス情報種別判断部(A1)と、
電気点検関連作業ステータス情報種別判断部(A1)での判断結果が所定の結果である電気点検関連作業識別情報を取得する判断結果依存電気点検関連作業識別情報取得部(A2)と、
取得した電気点検関連作業識別情報と関連付けられている事業場地理的位置情報を取得する事業場地理的位置情報取得部(A3)と、
取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報とに基づいて
保持されているマップ上で移動すべき経路を取得する経路取得部(A4)と、
を有する記載の電気点検関連作業管理装置(A)を提供する。
【0017】
第十の発明として、第九の発明を基礎として、
経路を作成すべき事業場地理的位置情報が複数ある場合に、最適経路を取得するためのルールである最適経路取得ルールを保持する最適経路取得ルール保持部(A5)を有し、
前記経路取得部(A4)は、取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報と、さらに最適経路取得ルールと、に基づいてマップ上で移動すべき経路を取得する電気点検関連作業管理装置(A)を提供する。
【0018】
第十一の発明として、第二の発明を基礎として、
第一または第三から第十の発明のいずれか一を基礎とする電気点検関連作業管理装置(A)と、
出力された電気点検関連作業結果情報の全部または一部を取得する電気点検関連作業結果情報取得部(BD)と、
取得された電気点検関連作業結果情報の全部または一部をネットワークを介して閲覧させるための情報BOX部(BE)と、
を有する電気点検関連作業管理サーバ(B)と、
からなる電気点検関連作業管理システムを提供する。
【0019】
第十二の発明として、第二又は第十の発明のいずれか一を基礎として、
第一または第三から第十の発明のいずれか一を基礎とする電気点検関連作業管理装置(A)と、
電気点検関連作業の対象である作業対象を監視する監視部(CA)と、
監視部(CA)での監視結果を示す情報である監視結果情報を出力する監視結果情報出力部(CB)と、
を有する作業対象監視装置(C)と、
作業対象監視装置からの監視結果情報を取得する監視結果情報取得部(DA)と、
取得した監視結果情報を保持する監視結果情報保持部(DB)と、
保持されている監視結果情報をネットワークを介して閲覧させる監視結果情報閲覧部(DC)と、
を有する監視結果情報閲覧サーバ(D)と、
をさらに有する電気点検関連作業管理システムを提供する。
【0020】
第十三の発明として、第一から第十二の発明のいずれか一を基礎として、
保持されている電気点検関連作業識別情報と関連付けて電子マネーに関する情報である電子マネー情報の入力を受け付ける電子マネー情報入力受付部(A6)と、
他の電気点検関連作業管理装置にて入力された電子マネー情報を取得する電子マネー情報取得部(A7)と、
受け付けた電子マネー情報を他の電気点検関連作業管理装置に受信させるために出力する電子マネー情報出力部(A8)と、
をさらに有する請求項1に記載の電気点検関連作業管理装置(A)を提供する。
【0021】
さらに、第一の発明から第十三の発明の計算機である電気点検関連作業管理装置(A)、電気点検関連作業管理サーバ(B)、作業対象監視装置(C)、電気点検関連作業管理システムの動作方法と、読み込み可能な動作プログラムも提供する。また、動作プログラムは記録媒体に記録されたものであってもよい。
【発明の効果】
【0022】
以上の構成を有する本発明の電気点検関連作業管理システムによって、電気点検関連作業のステータスを表す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持し、点検が行われた後で、点検を依頼した依頼者の電子的手段による承認サインが取得されたならば、前記電気点検関連作業ステータス情報を変更するように構成することにより、実施済と未実施を明確化することができるために、点検未実施を防止し、点検実施を促すことを目的とする。さらに電気点検関連作業自体ではないがその作業を遂行するにあたって必要な業務(例えば電気点検関連作業費用の見積りを取得や、点検を実施すべき事業場の地理的情報や経路の提示などの業務)も、電気点検関連作業者が作業時に利用する電気点検関連作業管理装置によって行うことができるために、別々の装置を使わずに済み、効率的に電気点検関連作業を計画し実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
各図の簡単な説明の後ろにつけた[]内の数字は、図の説明または図を使用した説明の主な段落番号を示す。
図1】実施形態1にかかる発明の機能ブロック図[0061-0111]
図2】実施形態1にかかる発明の動作フローチャート図[0125-0126]
図3】実施形態1にかかる発明のハードウェア図[0128-0132]
図4】実施形態2にかかる発明の機能ブロック図[0135-0148]
図5】実施形態2にかかる発明の動作フローチャート図[0149-0154]
図6】実施形態2にかかる発明のハードウェア図[0155-0161]
図7】実施形態3にかかる発明の機能ブロック図[0164-0169]
図8】実施形態3にかかる発明の動作フローチャート図[0170-0171]
図9】実施形態3にかかる発明のハードウェア図[0172-0177]
図10】実施形態4にかかる発明の機能ブロック図[0180-0186]
図11】実施形態4にかかる発明の動作フローチャート図[0187-0188]
図12】実施形態4にかかる発明のハードウェア図[0189-0194]
図13】実施形態5にかかる発明の機能ブロック図[0197-0204]
図14】実施形態5にかかる発明の動作フローチャート図[0205-0206]
図15】実施形態5にかかる発明のハードウェア図[0207-0212]
図16】実施形態6にかかる発明の機能ブロック図[0215-0224]
図17】実施形態6にかかる発明の動作フローチャート図[0227-0228]
図18】実施形態6にかかる発明のハードウェア図[0229-0234]
図19】実施形態7にかかる発明の機能ブロック図[0237-0241]
図20】実施形態7にかかる発明の動作フローチャート図[0242-0243]
図21】実施形態7にかかる発明のハードウェア図[0244-0249]
図22】実施形態8にかかる発明の機能ブロック図[0252-0261]
図23】実施形態8にかかる発明の動作フローチャート図[0263-0264]
図24】実施形態8にかかる発明のハードウェア図[0265-0270]
図25】実施形態9にかかる発明の機能ブロック図[0273-0282]
図26】実施形態9にかかる発明の動作フローチャート図[0284-0285]
図27】実施形態9にかかる発明のハードウェア図[0286-0291]
図28】実施形態10にかかる発明の機能ブロック図[0294-0299、0302-0304]
図29】実施形態10にかかる発明の動作フローチャート図[0305-0306]
図30】実施形態10にかかる発明のハードウェア図[0307-0312]
図31】実施形態11にかかる発明の機能ブロック図[0315-0322]
図32】実施形態11にかかる発明の動作フローチャート図[0323-0328]
図33】実施形態11にかかる発明のハードウェア図[0329-0334]
図34】実施形態12にかかる発明の機能ブロック図[0337-0352]
図35】実施形態12にかかる発明の動作フローチャート図[0353-0362]
図36a】実施形態12にかかる発明の監視結果情報閲覧サーバ(D)のハードウェア図[0364-0369]
図36b】実施形態12にかかる発明の作業対象監視装置(C)のハードウェア図[0370-0374]
図37】実施形態13にかかる発明の機能ブロック図[0377-0385]
図38】実施形態13にかかる発明の動作フローチャート図[0386-0387]
図39】実施形態13にかかる発明のハードウェア図[0388-0393]
図40】本発明のシステムの全体構成概略図[0032]
図41】本発明のシステムのハードウェア図[0033]
図42】本発明のシステムの電気点検関連作業装置(A)の画面例1[0114-0115]
図43】本発明のシステムの電気点検関連作業装置(A)の画面例2[0117、0241]
図44】本発明のシステムの電気点検関連作業装置(A)の画面例3[0121、0123]
図45】本発明のシステムの電気点検関連作業装置(A)の画面例4[0122]
図46】本発明のシステムの電気点検関連作業装置(A)の画面例5[0225、0262、0283]
図47】本発明のシステムの電気点検関連作業管理サーバ(B)の画面例[0226]
図48】本発明の実施形態10にかかる発明の説明図[0300-0301]
図49】受電設備の点検、測定及び試験項目例[0067]
図50】本発明のシステムの電気点検関連作業装置(A)の画面例5[0073、0118-0120、0241]
【発明を実施するための形態】
【0024】
<全実施形態の説明の前提>
<本発明を構成し得るハードウェアについて>
本件発明は、原則的に電子計算機を利用する発明であるが、少なくとも一部はソフトウェアによって実現され、ハードウェアによっても実現され、ソフトウェアとハードウェアの協働によっても実現される。この場合に、ソフトウェアはハードウェア資源を利用して各種演算を行い求められるデータや情報を通じて諸機能を実現する。ソフトウェアによる情報処理が、ハードウェア資源を用いて具体的に実現されていると言える。
【0025】
本件発明の各構成要件の全部又は一部を実現するハードウェアでは、計算機の基本的構成であるCPU、メモリ、バス、入出力装置、各種周辺機器、ユーザーインターフェイスなどによって構成される。各種周辺機器には、記憶装置、インターネット等インターフェイス、インターネット等機器、LAN機器、Wifi(登録商標)機器、ディスプレイ、ディスプレイインターフェイス、キーボード、マウス、スピーカ、マイク、カメラ、ビデオ、テレビ、CD装置、DVD装置、ブルーレイ装置、USBメモリ、USBメモリインターフェイス、着脱可能タイプのハードディスク、一般的なハードディスク、プロジェクタ装置、SSD、電話、ファックス、コピー機、印刷装置、ムービー編集装置、各種センサ装置などが含まれうる。
【0026】
また、本システムは、必ずしも一つの筐体によって構成されている必要はなく、複数の筐体を通信で結合して構成されるものであってもよい。また、通信は、LANであってもWAN、Wifi(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)、赤外線通信、超音波通信、近距離無線通信(NFC)、携帯電話網であってもよく、さらに、一部が国境を跨いで設置されていてもよい。
【0027】
<全実施形態における本願発明の自然法則の利用性の充足>
【0028】
本発明は、計算機とソフトウェアとの協働で機能するものである。本発明ではインターネット回線又は専用回線を介して、電気点検関連作業者(例:電気主任技術者)が利用する電気点検関連作業管理装置(例:タブレット)から電気点検関連作業管理サーバへ電気点検関連作業ステータス情報の変更結果である変更結果情報や電気点検関連作業結果情報を送信し、高圧受変電設備を監視する監視装置から通信にて監視結果情報を取得し、ネットワークを介して前記監視結果情報を閲覧させるといった処理を行う。前記各種情報をデータとしてやり取りしたり、計算機上で検索したりといったICTならではの処理が含まれているのでいわゆるビジネスモデル特許として成立するものである。この観点からも本願発明は計算機などのリソースを請求項や明細書に記載された事項と、それらの事項に関係する技術常識に基づいて判断すれば、本願発明は自然法則を利用したものであることとなる。
【0029】
<特許法で求められる自然法則の利用の意義についての出願人の理解>
【0030】
特許法で求められる自然法則の利用とは、法目的に基づいて、発明が産業上利用性を有し、産業の発達に寄与するものでなければならないとの観点から、産業上有用に利用することができる発明であることを担保するために求められるものである。つまり、産業上有用であること、すなわち出願に際して宣言した発明の効果がその発明の実施によってある一定の確実性の下再現できることを求めるものである。この観点から自然法則利用性とは、発明の効果を発揮するための発明の構成である発明特定事項(発明構成要件)のそれぞれが発揮する機能が自然法則を利用して発揮されるものであればよい、と解釈される。さらに言えば、発明の効果とはその発明を利用する利用者に所定の有用性を提供できる可能性があればよいのであって、その有用性を利用者がどのように感じたり、考えたりするかという観点で見るべきではない。したがって、高圧受変電設備の点検を依頼する依頼者や、高圧受変電設備の点検関連作業に対応するための電気点検関連作業者や、本システムの運営管理に携わる者などが本電気点検関連作業管理システムによって得る効果が心理的な効果(安心できる等)であったとしても、その効果自体は求められる自然法則の利用性の有無を判断するための対象外の事象である。
【0031】
<ハードウェア構成>
【0032】
図40に本装置の全体構成の概略を示す。インターネット回線(4080)(他の商用回線や専用回線でもよい)を介して本システムのプログラムが動作する電気点検関連作業管理サーバ(B)(4081)、高圧受変電設備の監視装置A(4083A)、高圧受変電設備(4084A)、電気点検関連作業の依頼者Aが使用するPC(4085A)、高圧受変電設備の監視装置B(4083B)、高圧受変電設備B(4084B)、電気点検関連作業の依頼者Bが使用するPC(4085B)、電気点検関連作業者Aのタブレット(電気点検関連作業管理装置(A)1)(4086A)と電気点検関連作業者Bのタブレット(電気点検関連作業管理装置(A)2)(4086B)、が無線(Wifi(登録商標)や携帯電話回線網など)または有線で接続されている(タブレットではなくスマートフォンやノートPCなどでもよい)。図40では電気点検関連作業管理サーバ(B)(4081)は1台のみ図示されているが、複数台から構成されていてもよい。図40の例では、地域ごとに担当する電気点検関連作業管理サーバ(B)を分けて設置し、相互をインターネット回線などで接続するような構成としてもよい。図示してはいないが、ほかに本発明のシステムの電気点検関連作業管理サーバ(B)を管理又は/及び運営する者(図40の管理運営者(4082))がいてもよい。インターネット接続できる情報端末(PC等)を介して電気点検関連作業管理サーバ(B)へアクセスしたり、または電気点検関連作業管理サーバ(B)に直接接続した情報端末で電気点検関連作業管理サーバ(B)を管理又は/及び運営したりすることができる。
【0033】
図41は本発明の実施形態における電気点検関連作業管理システムを構成する電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成の一例を示す図である。PCに準じた構成とした場合を例として、本実施形態における電気点検関連作業管理装置のハードウェア構成について、図41を用いて説明する。なお、電気点検関連作業管理サーバ(B)や作業対象監視装置(C)もPCに準じた構成としてもよく、以降のハードウェア構成の説明と同様であるため、説明を省略する。
【0034】
この図にあるように、計算機は、マザーボード上に構成される、チップセット、CPU、不揮発性メモリ、メインメモリ、各種バス、BIOS(またはUEFI)、USBやLANなどの各種周辺機器や通信回線接続用インターフェイス、リアルタイムクロック等からなる。これらはオペレーティングシステムやデバイスドライバ(USBなどの各種インターフェイス、カメラ、マイク、スピーカ又はヘッドホン、ディスプレイなどの各種機器組込み用)、各種プログラムなどと協働して動作する。USB端子(またはPS/2ポート)経由で接続されるキーボードやマウスなどの入力信号も用いて、本発明を構成する各種プログラムや各種データはこれらのハードウェア資源を効率的に利用して各種の処理を実行するように構成されている。LAN端子などを通じてインターネット回線へ接続される。インターネット回線への接続にWiFi(登録商標)を使用して接続したり、携帯電話回線網を介して接続したりしてもよい。
【0035】
以下ハードウェアとしてコンピュータを構成する主な部品について、例として説明する。なおこれらの例に本発明は限定されない。
≪チップセット≫
【0036】
「チップセット」は、計算機のマザーボードに実装され、CPUの外部バスと、マザーボードに搭載された不揮発性メモリや周辺機器を接続する標準バスとの連絡機能、つまりブリッジ機能を集積した大規模集積回路(LSI)のセットである。古くは、CPUと接続しメインメモリやグラフィックス処理用のチップ(GPU)を搭載したグラフィックスカードとの間のように高速性を求められる処理を行うノースブリッジと、ノースブリッジと接続し比較的低速なインターフェイスとの間の処理をするサウスブリッジの2チップ構成であった。近年は、CPUにノースブリッジ機能が統合され、以前のサウスブリッジのみとなったが、引き続きチップセットとも呼ばれる。本明細書ではCPUにノースブリッジの機能が内蔵されたサウスブリッジのみの1チップ構成で説明する。なお前記のようにノースブリッジとサウスブリッジの2チップ構成の場合でも、サウスブリッジの機能をもCPUに統合したチップセットなしの場合でも、本発明の効果は変わらない。
【0037】
(サウスブリッジ)
チップセットが1構成チップ時のサウスブリッジは、PCI Expressインターフェイス(スロット)、SATA(Serial ATA)またはeSATAインターフェイス、USBインターフェイス、LAN(Ethernet)インターフェイス、リアルタイムクロックなどとのI/O機能やサウンド機能を担う。1チップ構成時のチップセットは、ディスプレイや、USB/LAN端子などの外部接続や、HDDやSSDとの接続用のSATAなどや、PCI Expressなどのインターフェイスを制御する処理を行うチップであり、CPUとはポイント・ツー・ポイントのハードウェアインターフェイス(例えばDMI:Direct Media Interface)で接続される。チップによっては、不揮発性メモリ(HDDなど)のRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks:複数のHDDなどをひとつのドライブのように認識・表示させる技術)をサポートする。
また近年使われることが少なくなった、高速な動作が必要でない、あるいは不可能であるようなPS/2ポート、フロッピーディスクドライブ、RS-232Cなどのシリアルポート、プリンタ向けのIEEE1284などのパラレルポート、ISAバスなどをサポートする場合には、サウスブリッジにLow Pin Countバスで接続するスーパーI/Oチップと呼ばれる別のLSIが使われる。
【0038】
≪バス≫
バスにはパラレルバスとシリアルバスとがある。パラレルバスは、ビット数分の信号線を用意して、クロックに同期させて伝送する。クロック信号の専用線をデータ線と平行して設け、受信側でのデータ復調の同期を行う。シリアルバスは、1ビットずつデータを転送する。
マザーボード上の周辺機器や各種制御部と、CPU(MPU)と、を繋ぐためにバスが用いられる。CPU内部でCPUコアとキャッシュメモリなどを接続する内部バスに対し、CPUとCPU外のメモリ等を接続するためのバスは外部バスと呼ばれる。CPUに内蔵されたメモリコントローラとメインメモリとの間をつなぐ外部バスは、例えばDDR4-SDRAM(Double-Data-Rate4 Synchronous Dynamic Random Access Memory)を使用するDDR4規格対応の場合は64bit幅のパラレルバスである。DDR4規格の一例としてDDR4-3200メモリ規格対応であれば、メモリ最大動作周波数3200MHz×バス幅64(bit)÷8(bit→Byte変換)=25.6(GB/s)の帯域幅となる。CPUとサウスブリッジ間の接続には上記のようにDMI(Direct Media Interface)などのポイント・ツー・ポイント接続が使われる。
PCI ExpressやSATA等の外部接続用の拡張バスはチップセットによって連結される。パラレルバスとしては、GPIB、IDE/(パラレル)ATA、SCSI、PCIなどがある。
シリアルバスは、1ビットずつデータを転送する。高速化に限界があるため、PCIの改良版PCI Expressでは、ポイント・ツー・ポイント配線とシリアル転送方式を採用している。USBや、SATAもデータ転送はシリアルである。
【0039】
≪CPU≫
【0040】
CPUはメインメモリ上にあるプログラムと呼ばれる命令列を順に読み込んで解釈・実行することで信号からなる情報を同じくメインメモリ上に出力する。CPUは計算機内での演算を行なう中心として機能する。なお、CPUは演算の中心となるCPUコア部分と、その周辺部分とから構成され、CPU内部にレジスタ、キャッシュメモリ(1次、2次、3次)や、キャッシュメモリとCPUコアとを接続する内部バス、メモリコントローラ、タイマー、サウスブリッジとの接続バスとのインターフェイスなどが含まれる。CPUにグラフィック機能(GPU)を統合している場合は、グラフィックスインターフェイスやCPUコアと接続する内部バスなども含まれる。GPUを内蔵したCPUで外付けグラフィックスボードを使用する場合は、CPUに内蔵されたグラフィックインターフェイス(PCI Expressなど)に接続される。
なお、CPUコアは一つのCPU(チップ)に複数備えられていてもよい。実施形態での説明は2コアタイプのものであるが、これに限定されない。またCPUチップを複数備える構成であってもよい。CPU内にプログラムを内蔵することもできる。
【0041】
≪不揮発性メモリ≫
【0042】
(HDD)
【0043】
ハードディスクドライブの基本構造は、磁気ディスク、磁気ヘッド、および磁気ヘッドを搭載するアームから構成される。外部インターフェイスは、SATA(過去ではATA)やSAS(Serial Attached SCSI、過去ではSCSI)などを採用することができる。HDDのインターフェイスは大きくは前記のATA系とSCSI系に二分される。ATA系は物理的に接続された相手に一方的にデータを送る方式であり、マザーボード上のBIOS(またはUEFI)に依存するために、CPUの処理時間を常に要求する。SCSI系は接続された相手の状態を確認しながら正確にデータを送る方式であり、HDD内に制御用システムを備えるため、CPUの負荷を抑えられる。ATA系は廉価で大容量であるが、SCSI系はサーバ向けのシステムから発展し、高速性や拡張性の高さで優れ、SCSIコマンドをマルチスレッドで処理できるため、高負荷環境下でも高い信頼度をもつ。
HDDは容量単価に優れるが、上記のように可動部を含むためアクセスに時間を要することや機械的故障の懸念があることから、高い信頼性を要求されるサーバ装置向けなどでRAIDを使い、複数台のHDDに同時に分散して読み書きしたり、複数のHDDに同じファイルを書き込んだりといった構成をとることができる。
【0044】
(フラッシュメモリ)
現在、NAND型フラッシュメモリとNOR型フラッシュメモリの2種が一般に使われている。読み出し書き出し速度は一長一短あるが、NAND型の方が高集積化には有利であり、データストレージ用途に使われる。ハードディスクドライブと比較し、可動部がないため小型で、稼動時の振動や音が発生しない。但し容量単価はハードディスクドライブを置き換えるようなところまで下がってはいない。ハードディスクドライブよりも高価だが、装置が小型化でき、衝撃などにも強くなるという利点がある。スマートフォンや携帯情報端末では、搭載されるデータストレージ目的の記憶容量は通常64GB~256GB程度であるため、小型軽量化目的もあってフラッシュメモリが使われる。PCなどではOSやアプリケーションソフトを記憶するアクセス頻度の高いドライブにはフラッシュメモリからなるソリッドステートドライブ(SSD)が使用されるようになりつつある。
【0045】
≪メインメモリ≫
【0046】
CPUが直接アクセスしてメインメモリ上の各種プログラムを実行する。メインメモリは揮発性のメモリでDRAMが用いられる。メインメモリ上のプログラムはプログラムの起動命令を受けて不揮発性メモリからメインメモリ上に展開される。その後もプログラム内で各種実行命令や、実行手順に従ってCPUがプログラムを実行する。
【0047】
≪オペレーティングシステム(OS)≫
【0048】
オペレーティングシステムは計算機上の資源をアプリケーションに利用させるための管理をしたり、各種デバイスドライバを管理したり、ハードウェアである計算機自身を管理するために用いられる。小型の計算機ではオペレーティングシステムとしてファームウェアを用いることもある。
【0049】
≪UEFI≫
【0050】
以前使用されていたBIOSを発展させた後継として同様の役割をするUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)が近年使われている。UEFIもBIOSと同様フラッシュROMに格納された状態でマザーボード上に搭載される。UEFIを収めたフラッシュROMチップは、計算機のハードウェアを立ち上げてオペレーティングシステムを稼働させるための手順をCPUに実行させるもので、最も典型的には計算機の起動命令を受けるとCPUが最初に読取りに行くハードウェアである。ここには、ディスク(不揮発性メモリ)に格納されているオペレーティングシステムのアドレスが記載されており、CPUに展開されたUEFIによってオペレーティングシステムが順次メインメモリに展開されて稼働状態となる。なお、UEFIは、バスに接続されている各種デバイスの有無をチェックするチェック機能をも有している。チェックの結果はメインメモリ上に保存され、適宜オペレーティングシステムによって利用可能な状態となる。なお、外部装置などをチェックするようにUEFIを構成してもよい。
【0051】
図に示すように、本発明は基本的に汎用計算機プログラム、各種デバイスで構成することが可能である。計算機の動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムをメインメモリにロードして、メインメモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、USB、LAN端子、PCI Expressインターフェイス、通信バッファ等が考えられる。
【0052】
以下に記載する電気点検関連作業管理システムを構成する各機能ブロックは、いずれもハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアのいずれによっても実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUやメインメモリ、GPU、画像メモリ、グラフィックボード、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶媒体とそれらの媒体の読取ドライブなど)、情報入力に利用される操作ボタン等の入力デバイス、マウス、タッチパネル、専らタッチパネルをタッチする目的で利用する電子ペン、ジョイスティック又はジョイスティック類似のポインタ位置入力装置その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェイス、LAN端子などの通信用インターフェイス、GPS受信インターフェイス、GPS用演算装置、ジャイロセンサ、加速度センサ、回転検知センサ、これらセンサの信号の処理装置、カメラ、画像ファイル処理回路、スピーカ、マイク、音声ファイル処理回路、通信用インターフェイス、バーコードリーダー、電子カードリーダー、POS端末、顔認証装置、暗号化装置、指紋認証装置、掌紋認証装置、網膜認証装置などの生体認証装置や、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラムなどが挙げられる。特にスマートフォン、タブレット端末、携帯電話、スマートウォッチ、パーソナルコンピュータ、データセンターのサーバ装置、有線・無線ネットワーク及びインターフェイスなどを利用する。
【0053】
メインメモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェイスなどから入力されメモリやハードウェア上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、前記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。ここで、上記プログラムは、モジュール化された複数のプログラムとして実現されてもよいし、二以上のプログラムを組み合わせて一のプログラムとして実現されても良い。
【0054】
また、本発明は、その一部をソフトウェアとして構成することも可能である。さらに、そのようなソフトウェアが記録された記憶媒体も当然に本発明の技術的な範囲に含まれる(本実施形態に限らず、本明細書の全体を通じて同様である。)。
【0055】
<本願発明において使う用語について>
【0056】
「識別情報」とは、何らかを識別するために用いられる記号、文字、符号などである。ただし、識別情報そのものが識別される情報そのものである場合があってもよい。例えば、例えば、文字列記録Aを識別する情報である識別情報が、文字列記録A自身である場合があってよい。従って電気点検関連作業者識別情報は単なる記号、文字、符号である場合とその記号、文字、符号などで識別される電気点検関連作業者の氏名や屋号や住所又は連絡先などである場合が同時に成立してもよい。
【0057】
「関連付け」とは、二以上の情報が直接的に関連付けられている場合の他、二以上の情報が他の一以上の情報を介して間接的に関連付けられている場合も含む意味で本願明細書においては用いられる。間接的な関連付けは、必ずしも一の装置(筐体が一の筐体である装置)内での関連付けに限定されず、複数の装置にわたって関連付けられている場合も含まれる。
【0058】
「基づいて」とは、対象そのものに拠る場合と、対象に何らかの処理をした後のものに拠る場合の両方を含む。例えば、「取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報とに基づいて、保持されているマップ上で移動すべき経路を取得する」とは、取得した「事業場地理的位置情報と、現在地地理的位置情報」そのものから、「経路」を取得してもよいし、前記2つの情報が仮に緯度経度情報だった場合に道路地図上に反映させたのちにどのように道路をたどっていけばよいか経路を取得するように情報を処理してから取得してもよい。
【0059】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0060】
<実施形態1 概要>主に請求項1、14、27
実施形態1の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業に関し、電気点検関連作業ステータス情報を、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを取得後に変更するように構成される。
【0061】
<実施形態1 機能的構成>
図1に実施形態1の電気点検関連作業管理装置(A)の機能ブロック図を示す。実施形態1の電気点検関連作業管理装置(A)(0101)は、電気点検関連作業者識別情報保持部(AA)(0102)と、電気点検関連作業識別情報取得部(AB)(0103)と、電気点検関連作業識別情報保持部(AC)(0104)と、電気点検関連作業ステータス情報保持部(AD)(0105)と、電気点検関連作業ステータス情報取得部(AE)(0106)と、電気点検関連作業ステータス情報表示部(AF)(0107)と、電気点関連作業結果情報入力受付部(AG)(0108)と、電気点検関連作業結果情報保持部(AH)(0109)と、電気点検関連作業結果情報出力部(AJ)(0110)と、承認サイン取得部(AK)(0111)と、電気点検関連作業ステータス情報変更部(AL)(0112)と、変更結果情報出力部(AM)(0113)と、を有する。
【0062】
なお、上記機能ブロックは本発明を実施するための一例であって、本発明が克服すべき課題及びその効果と矛盾しない範囲において適宜その機能を省略したり、新たな機能を付加したりしてよい。以下の実施形態1以降の説明でも同様である。
【0063】
<実施形態1 構成の説明>
<実施形態1 電気点検関連作業者識別情報保持部(AA)(0102)>
「電気点検関連作業者識別情報保持部(AA)」(0102)は、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持するように構成される。
【0064】
「電気点検関連作業」とは、例えば自家用電気工作物の点検に関する作業である。6600V等の高圧電力を受電するビルや工場等の事業場には、高圧受変電設備が設置される。点検としては例えば、高圧受変電設備は法律に定められた頻度によって、自主的に定めた保安計画に則り定期的に月次や年次の保安点検を行う。他にも保安点検には、設備の設置や修理などの電気工事後の竣工点検や、異常発生時に原因探求のために行う臨時点検などがある。これらの保安点検を本明細書では電気点検関連作業と呼ぶ。電気点検関連作業の中に、自家用電気工作物の設備保全のための工事を含めてもよい。
【0065】
自家用電気工作物は電力を供給する電力会社の送電線との責任区分を分ける分界が定められている。自家用電気工作物の保安点検や工事については前記責任分界となる開閉器から自施設側の部分について行う。自家用電気工作物の例として高圧受変電設備の構成を次に説明する。なお本発明のシステムは自家用電気工作物の電気点検関連作業に関するものであり、高圧受変電設備には限定されない。
【0066】
「高圧受変電設備」は、受電室式高圧受変電設備とキュービクル式高圧受変電設備とに大きく分けられる。受電室式高圧受変電設備は開放式とも呼ばれ、フレーム鋼で構築された基礎に、遮断器や継電器などの機器を取り付けたもので、屋外に設置されていることがほとんどである。キュービクル式高圧受変電設備は、高圧受変電設備をキュービクルと呼ばれる金属製の箱(筐体)の中に収納したものである。キュービクル式高圧受変電設備は、例えば、責任分界となる開閉器(キュービクル外に配置される場合がある)と、引込線等電線及び支持物や高圧ケーブルと、遮断機や開閉器と、断路器や電力用ヒューズや避雷器や計器用変性器や母線や電力用コンデンサやその他高圧器と、変圧器(トランス。電灯用と動力用として例えば100V単相と、200V三相用の2種のトランスを備えてもよい)と、配電盤及び制御回路と、キュービクルの外箱(筐体)と、接地装置などから構成される。
【0067】
「高圧受変電設備の保安点検」の例を図49の表に示す。図49の表は、経済産業省中国四国産業保安監督部にて自家用電気工作物の保安規定の説明において、外部委託用の点検、測定及び試験の基準(例示)中に、受電設備に対しての維持及び運用に関する点検、測定及び試験項目例として掲載されている。施設内停電を伴う年次点検は年に通常1回以上行う(年次点検B)。ただし主任技術者制度の解釈及び運用(内規)(令和3年3月1日付け20210208保局第2号)の4.(7)イただし書に規定する機器については、停電点検を3年に1回以上の頻度で実施することができる(年次点検A)。平成十五年経済産業省告示第二百四十九号によれば点検の頻度は、設備容量が64kVA未満の小規模高圧需要設備などは3カ月に1回以上、登録点検業務受託法人が受託している前記設備は6カ月に1回以上、100kVA以下の高圧需要設備では屋内キュービクル受電方式であって蓄電池や非常用予備発電機がなく引き込み施設に地絡遮断装置があれば3カ月に1回以上、また別の条件を満たす高圧需要設備であれば設備容量100kVAの物も含め隔月1回以上であり、条件に該当しない高圧需要設備の点検頻度は毎月1回以上と定められている。このように高圧需要設備(高圧受変電設備)の保安点検(月次や年次点検)の頻度は、対象設備の仕様や状態によって異なっている。
【0068】
「本装置の利用者」とは、本発明の電気点検関連作業管理装置(A)を電気点検関連作業の実施時に利用する者である電気点検関連作業者である。高圧受変電設備の点検作業は、電気主任技術者の資格を有する者が行う。高圧受変電設備の工事は、電気工事士(特に第一種電気工事士)の資格を有する者が行う。本装置の利用者である電気点検関連作業者は、主に電気主任技術者であるが、設備保全工事を行う電気工事士であってもよい。または、保安点検や電気工事に直接従事しない付帯作業(見積書の作成やその審査承認と発行業務、作業費用の精算に関する経理業務、作業に使用する機材や部品材料を手配する資材業務、資材を運搬する搬送業務、本システムを運営管理する情報システム管理業務など)に従事する、電気主任技術者や電気工事士の資格を有しない者でも、本装置の利用者となりうる。なお以下の本明細書内の説明では特に記さない限り、電気点検関連作業者は電気主任技術者を意図して説明を行うが、電気点検関連作業者が電気工事士であったとしても同様の発明の効果が得られる。
【0069】
「電気点検関連作業者識別情報」とは、電気点検関連作業者を識別する情報であり、単なる記号、文字、符号である場合とその記号、文字、符号などで識別される電気点検関連作業者の氏名や屋号や住所又は連絡先(電話番号やメールアドレス)などである場合が同時に成立してもよい。例えば本発明の電気点検関連作業管理装置(A)の利用登録時に割り当てられた利用者番号などでもよいし、居住地に割り振られた記号との組み合わせなどでもよい。
【0070】
<実施形態1 電気点検関連作業者識別情報保持部(AA):属性情報>
電気点検関連作業者識別情報には、電気点検関連作業者の属性を示す情報である電気点検関連作業者属性情報が関連付けられていてもよい。電気点検関連作業者属性情報は電気点検関連作業者識別情報と関連付けられて電気点検関連作業者識別情報保持部(AA)に保持されてもよいし、電気点検関連作業者属性情報保持部をさらに有するように構成してもよい。電気点検関連作業者属性情報保持部を設けた場合には、電気点検関連作業者属性情報の編集(追加、削除、修正)をする電気点検関連作業者属性情報編集手段をさらに設けるとよい。電気点検関連作業者属性情報とは電気点検関連作業者に関しての、電気点検関連作業者が個人事業主ではなく法人に雇用される場合には所属する法人名や、電気点検関連作業者又は及び雇用される法人の住所や連絡先(電話番号やメールアドレス)、血液型、年齢、性別、資格およびその有効期限、移動手段(自動車、自動二輪、自転車、電車、徒歩など)、所有又は使用可能な工具類といった属性を示す情報である。
【0071】
<実施形態1 電気点検関連作業識別情報取得部(AB)(0103)>
「電気点検関連作業識別情報取得部(AB)」(0103)は、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得するように構成される。
【0072】
「電気点検関連作業識別情報」とは前記電気点検関連作業を、識別する情報であり、単なる記号、文字、符号である場合とその記号、文字、符号などで識別される電気点検関連作業の対象設備の名称や型名や設置場所などである場合が同時に成立してもよい。例えば電気点検関連作業の属性を示す情報である、電気点検関連作業の種別(点検:月次点検、年次点検、臨時点検、工事:予防保全、事後保全、予知保全など)と、実施予定年月日(実施した年月日でもよい)、対象設備の名称又は型名や、作業対象の設備を識別できる情報や、電気点検関連作業の依頼者名(企業名や事業場名、または本装置に依頼者を登録する際に割り振った依頼者番号などでもよい)などの少なくとも一つ、または複数の組合せとしてもよい。電気点検関連作業識別情報は、電気点検関連作業を行う対象設備を識別する情報(名称や型名や製造番号などでもよいが、一義に特定できるものが好ましい)と実施予定年月日(実施した年月日でもよい)を含む上記属性を示す情報のうち2以上が含まれることが好ましい。
【0073】
図50は電気点検関連作業管理装置(A)の電気点検関連作業の予定表示画面例である。左列に作業対象である設備の番号(ES番号)、次列が設置されている各事業場が表記され、右半分が1月から12月の月単位での電気点検関連作業の予定日(または実施日)が表示されている。例えば最上段の株式会社AAAAA △△△四谷支店の1月の「15」、3月の「16」は実施日を示すと同時に電気点検関連作業識別情報の例である。
【0074】
電気点検関連作業識別情報取得部(AB)は、後記実施形態2で説明する電気点検関連作業管理サーバ(B)から出力された電気点検関連作業識別情報を取得するように構成してもよい。
【0075】
「電気点検関連作業識別情報」で識別される作業は、対象設備に対する電気点検関連作業が完了した作業、または未完了の作業(実施予定日が設定済みだが未実施の場合と、実施予定日がまだ設定されておらず未完了の場合なども含む)の両方を含む。例えば佐藤ビルの高圧受変電設備の今年度年次点検(先月完了済)の電気点検関連作業識別情報、11か月後の来年度予定の佐藤ビルの高圧受変電設備の来年度年次点検の電気点検関連作業識別情報などが適時取得され、保持される。
【0076】
電気点検関連作業識別情報は、電気点検関連作業の対象である作業対象を識別する情報である作業対象識別情報、または作業対象が設置された事業場を識別する事業場情報と関連付けて保持するように構成することができる。一つの事業場に2以上の作業対象が設置されている場合には、電気点検関連作業識別情報は作業対象識別情報と関連付けられることが好ましい。作業対象識別情報に関連付けて、電気点検関連作業識別情報と、事業場情報を保持するように、さらに作業対象識別情報保持部を有するように構成してもよい。
【0077】
<実施形態1 電気点検関連作業識別情報取得部(AB):属性情報>
電気点検関連作業識別情報には、電気点検関連作業の属性を示す情報である電気点検関連作業属性情報が関連付けられていてもよい。電気点検関連作業属性情報は電気点検関連作業識別情報と関連付けられて後記する電気点検関連作業識別情報保持部(AC)に保持されてもよいし、電気点検関連作業識別情報に関連付けて電気点検関連作業属性情報を保持する電気点検関連作業属性情報保持部をさらに有するように構成してもよい。電気点検関連作業属性情報保持部を設けた場合には、電気点検関連作業属性情報の編集(追加、削除、修正)をする電気点検関連作業属性情報編集手段をさらに設けるとよい。電気点検関連作業属性情報は、例えば、電気点検関連作業の種別(点検:月次点検、年次点検、臨時点検、工事:予防保全、事後保全、予知保全など)と、実施予定年月日(実施した年月日でもよい)、対象設備の名称又は型名や、電気点検関連作業の依頼者名(企業名や事業場名、または本装置使用する際に割り振った顧客番号などでもよい)や、電気点検関連作業を行う対象設備を識別する情報(名称や型名や製造番号などでもよいが、一義に特定できるものが好ましい)や、前記対象設備の更新推奨期限や設備を構成する装置や部品の型名や製造番号や更新推奨期限などである。
【0078】
電気点検関連作業属性情報は、例えば、ある電気点検関連作業者へ電気点検関連作業を新規の依頼者が依頼し、前記作業者が電気点検関連作業管理装置(A)へ依頼者の情報として個人や法人の名称や対象設備の情報などを入力し取得される。電気点検関連作業属性情報が入力された場合には電気点検関連作業識別情報に関連付けて取得され保持されるように構成することができる。例えば、佐藤ビルの高圧受変電設備の保安点検を依頼した際に入力される所定項目としては、設備の所在地(設置現地への経路を含むとよい)、設備の型名、保安点検の依頼者、依頼者の連絡先(住所、電話番号、メールアドレスなど)であり、ほかに電気点検関連作業としての保安点検を依頼した設備である高圧受変電設備の更新推奨期限、高圧受変電設備を構成する設備や部品ごとの更新推奨期限などがある。
【0079】
<実施形態1 電気点検関連作業識別情報取得部(AB):属性情報:更新推奨期限アラーム>
取得した電気点検関連作業属性情報のうち、対象設備や対象設備を部品や消耗品(トランス用絶縁油、電力用ヒューズなど)に関する更新推奨期限に関する情報(価格を含めてもよい)を電気点検関連識別情報と関連付けて保持する設備部品更新推奨期限管理部をさらに有するように構成することができる。これはいわば各部品などの期限を管理するための機器管理台帳に相当する。更新推奨期限に対し残期限が少ないまたは過ぎたというような所定の関係にある設備や部品や消耗品を有する電気点検関連識別情報に対してアラームを出力する更新推奨期限アラーム出力手段を設備部品更新推奨期限管理部に有するように構成するとよい。アラームは、期限前であれば注意報として、過ぎている場合には警報として出力し、その中に更新推奨期限間近な部品の更新推奨期限期限とその価格の情報を含めるとより好ましい。保安点検を計画する際に、保持された更新推奨期限に関する情報に基づいて、設備や部品の更新/交換目安年や、交換にかかる目安費用(部品や設備の価格と作業代等の合計額)を出力する更新部品候補出力手段をさらに有するように構成することもできる。利用者に対し前もって更新や交換の提案を目安費用も含めて行うことができ、利用者が予算計画を立てて費用の枠取りをすることができ、適切な設備更新をすることができる。
【0080】
<実施形態1 電気点検関連作業識別情報保持部(AC)(0104)>
「電気点検関連作業識別情報保持部(AC)」(0104)は、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持するように構成される。
【0081】
電気点検関連作業を、どの電気点検関連作業者が担当するかの情報を保持するために、電気点検関連作業識別情報と電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて保持する。高圧受変電設備には保安のため担当する電気主任技術者が選任される。電気保安法人へ外部委託した場合も、基本的には主に担当する電気主任技術者が割り当てられる。例えば、保安点検対象である高圧受変電設備に対する電気点検関連作業識別情報と、前記高圧受変電設備の保安点検を担当する電気主任技術者を識別する電気点検関連作業者識別情報を関連付けて保持する。この時、前記高圧受変電設備を識別する作業対象識別情報と関連付けられた電気点検関連作業識別情報と、電気点検関連作業者識別情報を関連付けて保持するように構成することができる。
【0082】
電気点検関連作業識別情報保持部(AC)は、電気点検関連作業識別情報を編集(追加、削除、修正)する電気点検関連作業識別情報編集手段をさらに有するように構成することが好ましい。電気点検関連作業を担当する電気点検関連作業者が、例えば年齢や体調や転居などの理由で継続して携われなくなった場合などに、他の電気点検関連作業者識別情報へ修正したりすることができる。また、現在電気点検関連作業識別情報に関連付けられている電気点検関連作業者識別情報で識別される電気点検関連作業者だけでは担当しきれないようであれば、他の電気点検関連作業者識別情報を追加することもできる。逆により少人数で担当できるようであれば、余剰となる電気点検関連作業者の電気点検関連作業者の識別情報を、関連付けられている電気点検関連作業識別情報から削除することもできる。
【0083】
<実施形態1 電気点検関連作業ステータス情報保持部(AD)(0105)>
「電気点検関連作業ステータス情報保持部(AD)」(0105)は、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持するように構成される。電気点検関連作業ステータス情報は、電気点検関連作業識別情報と関連付けて保持するように構成することもできる。電気点検関連作業のステータスを示す電気点検関連作業ステータス情報は、実施済みの電気点検関連作業のステータスを示す電気点検関連作業ステータス情報や、将来実施する未実施の電気点検関連作業のステータスを示す電気点検関連作業ステータス情報の両方をも含む。ある一の作業対象の設備に対して電気点検関連作業の実施日または実施予定日(予定日未定の場合は実施予定月や年)によって時系列的に電気点検関連作業ステータス情報が保持されていることが好ましい。作業対象ごとに時系列的に電気点検関連作業ステータス情報を保持する電気点検関連作業ステータス情報時系列保持手段をさらに電気点検関連作業ステータス情報保持部(AD)に有するようにも構成できる。
【0084】
「電気点検関連作業ステータス情報」とは、電気点検関連作業のステータスを示す情報である。前記ステータスとは、電気点検関連作業の年次点検を例とすると、「実施済」や「未実施」などである。他の例としては、今年度実施必要だがまだ予定を設定していない「未予定」や、いつごろ実施するか対象設備の管理者または所有者と交渉中である「予定調整中」や、いつ頃実施するかの設定が終わった「予定済」や、ちょうど電気点検関連作業を実施している「実施中」や、電気点検関連作業自体は終了し対象設備の管理者または所有者へ作業完了の承認依頼している「承認待ち」や、作業完了の承認も得て作業が終わった「完了」などがある(作業報告を登録した後に、「実施済」としてもよい)。その他、例えば電気点検関連作業を実施すべき期間内に予定できていない「未予定遅延」や、予定していたのに実施すべき期間内に実施できなかった「予定済遅延」や、保安点検は完了したものの設備の一部の交換期限が近かったり許容内ではあるが性能が低下していたりすることから交換のための保全が必要な場合の「完了(保全要)」、電気点検関連作業の結果に不備や不信があるとして依頼者が承認しない場合の「承認拒否」などもステータスの種別としてあってもよい。上記に挙げたステータスの例は、すべてを備えなければならないのではなく一部でもよいし、上記以外の状態を示すステータスを備えていてもよい。
【0085】
<実施形態1 電気点検関連作業ステータス情報取得部(AE)(0106)>
「電気点検関連作業ステータス情報取得部(AE)」(0106)は、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得するように構成される。
【0086】
「電気点検関連作業ステータス情報」は、電気点検関連作業識別情報を介して電気点検関連作業者識別情報と関連付けられており、電気点検関連作業ステータス情報取得部(AE)は、これら3種の情報を取得する。例えば、電気点検関連作業を行う際に、作業対象の設備に対する現在保持されている電気点検関連作業ステータス情報を、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する。それにより例えば、作業前に作業対象の電気点検関連作業ステータス情報が「予定済」であり、電気点検関連作業実施待ちであるといったステータスを確認し把握できる。
【0087】
<実施形態1 電気点検関連作業ステータス情報表示部(AF)(0107)>
「電気点検関連作業ステータス情報表示部(AF)」(0107)は、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示するように構成される。
【0088】
電気点検関連作業ステータス情報を表示する際に、作業対象の設備に対する電気点検関連作業ステータス情報を時系列的に表示する電気点検関連作業ステータス情報時系列的表示手段をさらに電気点検関連作業ステータス情報表示部(AF)に有するように構成することができる。ある電気点検関連作業者が自身の担当する複数の作業対象設備に関して「実施」「未実施」などのステータスを確認しようとする際、例えば行ごとに作業対象設備、列ごとに月単位にて時系列に表形式で電気点検関連作業ステータス情報を表示させると、視覚的に把握しやすくわかりやすい(例:図43図50)。
【0089】
図43の例は2023年7月14日時点での事業場毎スケジュール一覧である。表は、左欄に事業場として上から佐藤ビル、田中商店、(株)日比谷、伊藤製作所、鈴木鉄工所が並び、左から2列目が保安点検の種別(月次点検、年次点検)、3列目以降が2023年の6月から12月を示す。この例では上記4つの事業場では各々1つずつの作業対象の設備を有しているため、事業場の名称のみ表示されている。1の事業場が複数の作業対象の設備を設置している場合には、事業場名に加え作業対象識別情報も表示し区別表示することが好ましい。
【0090】
例えば佐藤ビルでは6月の月次点検は実施済みで完了しているため黒背景で白文字となっている。月次点検の行の白丸(8月、10月、12月)は保安点検することになっているが、日程がまだ決まっていない状態を示している。年次点検の行で7月の15という黒字の数字は、7月15日に実施予定が組まれていることを示す。月次と年次点検の行の明るい灰色で塗られた部分は点検することになっていない部分を示す。田中商店の7月の月次点検の部分が、暗い灰色背景で下線付き白い斜字で11としめされているのは、7月11日に月次点検実施予定だったが、14日時点でまだ実施されていないことを示す。これは至急田中商店と日程調整して月次点検を実施しなければならないことを示している。またすでに7月14日だが、8月の月次点検4件の予定すべての日程が決まっていないことも示されており、各々の顧客(依頼者)と日程調整をしなければならないことがわかる。このように「実施済」「未実施」や「予定超過」などの各電気点検関連作業ステータス情報が時系列的に一度に表示され閲覧できると便利である。
【0091】
本発明の電気点検関連作業管理装置(A)の最も望ましい形態はタブレット型端末であり、少なくとも対角5インチ以上のスマートフォンが好ましく、またはタッチパネルまたはカメラを内蔵(外付けでもよい)したノートPCでもよい。内蔵(外付けでもよい)したディスプレイに電気点検関連作業ステータス情報を表示させる。表示は、有線または無線でLANまたはインターネット回線につないで遠隔地にいる者が使用するPCなどのディスプレイへ出力させるように構成してもよい。
【0092】
<実施形態1 電気点関連作業結果情報入力受付部(AG)(0108)>
「電気点関連作業結果情報入力受付部(AG)」(0108)は、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付けるように構成される。電気点検関連作業結果情報は、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられた電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付けるように構成することもできる。電気点検関連作業の結果を入力したものが誰なのかを明確とすることができる。または電気点検関連作業結果情報を、作業対象識別情報と関連付けられた電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受付けるように構成してもよい
【0093】
「電気点検関連作業結果情報」とは、電気点検関連作業の結果を示す情報であり、作業が作業対象である設備の保安点検であれば、作業対象の点検項目である電圧や電流などの測定値の情報や、トランスの温度や、高圧受変電設備の外観(変色や錆や異臭や異音の有無、小動物の侵入経路となりそうな囲いや筐体の破損有無など)の情報である。入力を受付られた情報は、一つにまとめられて報告書の様式とされてもよい。高圧受変電設備の絶縁されているべき部分に小動物が侵入すると短絡が発生し故障が発生することもあり、小動物が近づけないように、囲いやキュービクルの筐体などに侵入口となりそうな破損個所ないかどうか確認することも重要である。電気点検関連作業対象設備の画像(静止画、動画どちらでもよい)、音声、印刷物や手書き書類やディスプレイの画面表示や測定機の記録紙などの画像、自由記述のメモなども電気点検関連作業結果情報として、入力を受け付けるように構成することができる。電気点検関連作業結果情報は電気点検関連作業を行った日時を示す情報である電気点検関連作業結果情報時間情報と関連付けて入力を受付けることが好ましい。そして後記する電気点検関連作業結果情報保持部(AH)にて、時系列的に、電気点検関連作業対象設備毎に保持するように構成することが好ましい。
【0094】
<実施形態1 電気点検関連作業結果情報保持部(AH)(0109)>
「電気点検関連作業結果情報保持部(AH)」(0109)は、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持するように構成される。
【0095】
受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する際に、入力受付時に関連付けられた電気点検関連作業識別情報と保持することが好ましい。また電気点検関連作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業者識別情報とも関連付けて保持されることが好ましい。
【0096】
電気点検関連作業結果情報を、電気点検関連作業を行った日時を示す情報である電気点検関連作業時間情報と関連付けて、前記電気点関連作業結果情報入力受付部(AG)にて入力を受付けた場合には、時系列的に、電気点検関連作業結果情報保持部(AH)に保持するように構成することができる。時系列的に保持する際に、電気点検関連作業の作業対象を識別する作業対象識別対象ごとに、時系列的に保持するように構成することが好ましい。
【0097】
<実施形態1 電気点検関連作業結果情報出力部(AJ)(0110)>
「電気点検関連作業結果情報出力部(AJ)」(0110)は、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力するように構成される。
【0098】
保持されている電気点検関連作業結果情報を、電気点検関連作業管理装置(A)に内蔵するディスプレイまたは外付けディスプレイに表示するように出力する、またはインターネット回線や携帯電話網を介したインターネット回線を経由して、電気点検関連作業の依頼者である電気点検関連作業対象設備の管理者または所有者が使用するPCのディスプレイやスマートフォンのディスプレイなどへ出力するように構成することができる。または紙に印刷するように出力することもできる。電気点検関連作業結果情報を出力するのは、電気点検関連作業の依頼者である電気点検関連作業対象である設備の管理者または所有者に、作業を終えた電気点検関連作業がどのような結果となったかを確認させるためであり、点結果報告書として前記電気点検関連作業が完了したことを承認させるためである。
【0099】
電気点検関連作業管理装置(A)のほかに、後記する電気点検関連作業を管理する電気点検関連作業管理サーバ(B)を協働させて使用している場合には、電気点検関連作業結果情報は電気点検関連作業管理サーバ(B)へインターネット回線や携帯電話網を介して出力するようにも構成できる。電気点検関連作業管理サーバへ出力し、電気点検関連作業管理サーバ(B)から電気点検関連作業の前記依頼者が利用する情報端末(スマートフォンやPC等)へ出力するように構成してもよい。
【0100】
<実施形態1 電気点検関連作業結果情報出力部:設備アラーム>
電気点検関連作業結果情報の例としては、電気点検関連作業の作業報告書である。作業報告書を正式発行する際には、電気点検関連作業の依頼者の承認サインを後記承認サイン取得部(AK)で取得する。作業報告書(電気点検関連作業結果情報)には、点検した作業対象である設備を構成する部品や設備装置に、更新推奨期限が近かったり又は過ぎたりしているものがある場合、更新推奨期限予告や更新推奨期限超過警告を残期間や超過期間の情報とともに「設備アラーム」として特記するとよい。または作業報告書(電気点検関連作業結果情報)とは別に「設備アラーム」を出力し依頼者へ送信するようにしてもよい。
【0101】
これは、
電気点検関連作業の対象である設備を識別する情報である電気点検関連作業対象設備識別情報を保持する電気点検関連作業対象設備識別情報保持部と、
電気点検関連作業の対象である設備の更新推奨期限(設備を構成する装置や部品の更新推奨期限なども含む)を示す情報である電気点検関連作業対象設備更新推奨期限情報を保持する電気点検関連作業対象設備更新推奨期限情報保持部と、
電気点検関連作業を実施した時点の時間情報と、保持された電気点検関連作業対象設備更新推奨期限情報を比較し、所定の関係にあるか判定する更新推奨期限比較判定ルールを保持する更新推奨期限比較判定ルール保持部と、
電気点検関連作業を実施した時点の時間情報と、保持された電気点検関連作業対象設備更新推奨期限情報と、更新推奨期限比較判定ルールとに基づいて、所定の関係にあるか判定する更新推奨期限判定部と、
判定結果が、更新推奨期限を過ぎているという結果であれば、電気点検関連作業結果情報に更新推奨期限が超過している旨を示す更新期限超過情報を関連付ける又は/及び更新推奨期限超過警報を出力する更新期限超過警報出力部と、
判定結果が、更新推奨期限までの残期間が所定の期間に達したまたは下回ったという結果であれば、更新推奨期限が間近い旨を示す更新期限接近情報を関連付ける又は/及び更新推奨期限接近予告を出力する更新期限接近予告出力部と、
をさらに有するように構成することで達成できる。
【0102】
電気点検関連作業対象設備識別情報保持部と、電気点検関連作業対象設備更新推奨期限情報保持部は後記する電気点検関連作業管理サーバ(B)にも設けておくと、複数の電気点検関連作業者が担当する電気点検関連作業の対象設備の情報とその更新推奨期限を一元管理することができる。更新推奨期限は初期的には製造元が提示する期限が適用されるが、一元管理した結果、製造元が提示した使用期限よりも早く性能低下や故障などで交換する事例が増える場合には、その交換が生じた事例の時期に基づいて更新推奨期限を製造元提示時期よりも短く設定し直すように構成してもよい。性能低下や故障などが発生しないからといって、製造元が提示した使用期限よりも長く使用継続すると突然故障等異常が発生し大きな被害を受ける懸念があるため、前記提示された使用期限以内で交換することが望ましい。
<実施形態1 電気点検関連作業結果情報出力部:指摘事項アラーム>
【0103】
電気点検関連作業を行った結果、更新推奨期限とは関係なく、例えば性能低下やまだ故障に至ってはいないが交換した方がよい部品等があったり、または筐体に小動物が入り込む可能性がある状態(例:筐体の穴)であったり、大雨時に浸水の懸念がある状態であったりするなど改善した方がよい指摘事項がある場合には、作業報告書(電気点検関連作業結果情報)に「指摘事項アラーム」として特記するとよい。または作業報告書(電気点検関連作業結果情報)とは別に「指摘事項アラーム」を出力し依頼者へ送付するようにしてもよい。指摘事項アラームには、後記実施形態のように電気点検関連作業画像情報を関連付けることが好ましい。そのために、電気点検関連作業時に、即設備停止等となる不具合ではないが対応が必要となる指摘事項の入力を受け付ける指摘事項入力受付部と、入力受付した指摘事項を電気点検関連作業識別情報と関連付けて保持する指摘事項保持部と、保持された指摘事項を、電気点検関連作業識別情報と関連付けられた電気点検関連作業結果情報と関連付けて出力する指摘事項出力部とを、さらに有するように構成することができる。
【0104】
<実施形態1 承認サイン取得部(AK)(0111)>
「承認サイン取得部(AK)」(0111)は、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得するように構成される。
【0105】
「電子的手段による承認サイン」とは、例えば電気点検関連作業管理装置(A)が内蔵するまたは外部から接続されたタッチパネルに対し、タッチペンなどの物を用いるか依頼者自身の指による手書きによって、電気点検関連作業の完了承認のため、電気点検関連作業の依頼者である電気点検関連作業対象設備の管理者または所有者が自らの名前(氏名または苗字のみなど)を書いたものである。承認サインはタッチパネルによる手書き署名の取り込みのほか手書き署名の代わりに、電気点検関連作業の依頼者である電気点検関連作業対象設備の管理者または所有者の生体情報(指紋、顔、声紋、網膜パターン)を電気点検関連作業管理装置(A)が取得することで代用してもよいし、電気点検関連作業管理装置(A)から前記依頼者の利用するスマートフォンなどへ送ったメール内にURLを記載したウェブサイトにアクセスさせることで本人確認と承認の意思表明としてもよいし(またはさらにパスワードかキーワード入力させる)、前記メールへの返信として電子印鑑を押して返信送付してもよい。
【0106】
<実施形態1 電気点検関連作業ステータス情報変更部(AL)(0112)>
「電気点検関連作業ステータス情報変更部(AL)」(0112)は、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更するように構成される。
【0107】
「電気点検関連作業ステータス情報を変更する」とは、例えば電気点検関連作業者が電気点検関連作業を行った際、予定していた作業はすべて行ったとして依頼者に作業完了の承認をもとめ、その証拠として承認サインを取得後に、それまでステータスが例えば「承認待ち」だったのを「完了」に変更したり、「完了(保全要)」に変更したりするようなことである(別例としては、「未実施」が「完了」に変更されたりする例である)。承認サインは、電気点検関連作業が完了したことを依頼者が確認し、前記電気点検関連作業が完了した作業対象の状態を依頼者が承認したという意味で行われるものでる。承認サインが関連付けられた電気点検関連作業識別情報と関連付けられた、電気点検関連作業ステータス情報のみが変更される。この変更は、電気点検関連作業ステータス情報保持部(AD)に保持されている該当する電気点検関連作業ステータス情報を変更するか、または取得し表示した電気点検関連作業ステータス情報を変更したのちに、電気点検関連作業ステータス情報保持部(AD)に保持することで行う。
【0108】
<実施形態1 変更結果情報出力部(AM)(0113)>
「変更結果情報出力部(AM)(0113)は、電気点検関連作業ステータス情報変更部(AL)(0113)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力するように構成される。変更結果情報は電気点検関連作業識別情報と関連付けられており、電気点検関連作業識別情報を介して電気点検関連作業結果情報と電気点検関連作業者識別情報と電気点検関連作業ステータス情報とも関連付けられている。
【0109】
変更情報は例えば、作業が完了し、依頼者が完了承認の承認サインを入力したことで変更された電気点検関連作業(例:年次点検)のステータス(例:未実施から完了への変更)の変更結果を、電気点検関連作業識別情報(例:年次点検を識別する情報)と関連付けた情報である。すなわち、変更情報の具体例は、例えば佐藤ビルの2023年度の年次点検が実施されて完了し、そのステータスが未実施から完了へ変更されたといった情報である。変更情報に関連付けられた電気点検関連作業識別情報を介して、電気点検関連作業結果情報を取得し利用者や依頼者に閲覧させる電気点検関連作業結果情報閲覧部をさらに有するように構成することもできる。完了した電気点検関連作業の結果を閲覧することができる。
【0110】
変更結果情報は、電気点検関連作業管理装置(A)内蔵または接続されたディスプレイ、または依頼者の利用する情報端末(スマートフォンやPCなど)、電気点検関連作業管理サーバなどへ出力される。又はプリンタへ出力し紙印刷するように構成することもできる。
【0111】
<実施形態1 電気点検関連作業管理装置(A)(0101)>
「電気点検関連作業管理装置(A)」(0101)は、電気点検関連作業者識別情報保持部(AA)(0102)と、電気点検関連作業識別情報取得部(AB)(0103)と、電気点検関連作業識別情報保持部(AC)(0104)と、電気点検関連作業ステータス情報保持部(AD)(0105)と、電気点検関連作業ステータス情報取得部(AE)(0106)と、電気点検関連作業ステータス情報表示部(AF)(0107)と、電気点関連作業結果情報入力受付部(AG)(0108)と、電気点検関連作業結果情報保持部(AH)(0109)と、電気点検関連作業結果情報出力部(AJ)(0110)と、承認サイン取得部(AK)(0111)と、電気点検関連作業ステータス情報変更部(AL)(0112)と、変更結果情報出力部(AM)(0113)と、を有し、電気点検関連作業に関し、電気点検関連作業ステータス情報を、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを取得後に変更するように構成される。
【0112】
本発明の電気点検関連作業管理装置(A)を利用する電気点検関連作業者は、依頼者から依頼された電気点検関連作業の電気点検関連作業ステータス情報を表示させ、所定の電気点検関連作業を実施した結果である電気点検関連作業結果情報を入力し、その電気点検関連作業結果情報に応じて依頼者の電子的手段による承認サインを取得する。承認サインを取得したら電気点検関連作業ステータス情報を変更し(承認サインを取得できた場合には作業は「完了」)、変更結果と電気点検関連作業識別情報を関連付けた変更結果情報を出力する。
【0113】
電気点検関連作業管理装置(A)が携帯電話網またはインターネット回線等に接続されている場合を例に説明したが、高圧受変電設備は郊外のゴルフ場など携帯電話の接続圏外となる場所やインターネット回線へ接続することができない場所に設置されている場合もある。その場合は電気点検関連作業管理装置(A)単体で本実施形態1の動作を行い、携帯電話の接続圏外から接続圏内へ戻った後に接続し必要な通信を行うように構成することができる。
【0114】
<実施形態1 電気点検関連作業管理装置(A):表示画面例>
本発明の電気点検関連作業管理システムの電気点検関連作業管理装置(A)使用例を画面例の図42から図45及び図50を用いて以下説明する。以下の使用例説明では電気点検関連作業を高圧受変電設備の保安点検を例として説明する。なお下記の説明画面例には限定されない。
【0115】
<実施形態1 電気点検関連作業管理装置(A):トップ画面>
図42は本発明の電気点検関連作業管理装置(A)のトップ画面例である。トップ画面には、「事業場毎スケジュール一覧」、予定設定として「月次点検」と「年次点検」、点検結果として「月次点検」と「年次点検」のボタンが配置されている。「事業場毎スケジュール一覧」では、保安点検の対象となる高圧受変電設備が設置されている事業場毎に月次点検と年次点検の予定と実績の一覧が表示される。予定設定では月次点検と年次点検ごとに点検内容(停電範囲の確認も含む)の確認と調整、および日程調整のため依頼者への電子メール作成と送信が行える(図示せず)。依頼者の連絡先として電話番号を表示し、電話にて日程調整を行った結果を入力してもよい。または依頼者が電気点検関連作業管理システムを使用するためのIDと権限を有している場合には、システム上で候補日入力を入力しあい調整するように構成することもできる。点検に際し点検費用が発生する場合には、点検項目に応じ見積書の作成依頼を本システムの利用である営業担当者へ行い、依頼者へ送付してもらう。定型作業として料金が決まっているようであればプルダウンメニュウなどで選択して見積案を作成し、上長の承認を得たら依頼者へ送付できるような権限構成としてもよい。各点検を実施する際には、予定設定の「月次点検」又は「年次点検」から、日程調整済みの案件を選択する。選択すると結果記入欄が空の点検結果報告書の様式が表示される。点検や測定や試験を実施するたびに、前記点検結果報告書の様式の所定欄へ適宜点検や測定や試験の結果を記入する。
【0116】
点検結果では、すでに現場作業が終わり依頼者の承認サインも受領して、作業完了となった保安点検の点検結果報告書を閲覧できる。現場作業が終わったが、その場で依頼者の承認サインを得られなかった場合(急用で依頼者が不在となり、代理立会者が承認サイン権限持たなかった場合など)には、あとからインターネットなどの通信回線経由で、依頼者のPCやスマートフォン又はタブレットなどから電子的手段による承認サインを取得してもよい。
【0117】
<実施形態1 電気点検関連作業管理装置(A):事業場毎スケジュール一覧:再掲>
図43は2023年7月14日時点での事業場毎スケジュール一覧である。表は、左欄に事業場として上から佐藤ビル、田中商店、(株)日比谷、伊藤製作所、鈴木鉄工所が並び、左から2列目が保安点検の種別(月次点検、年次点検)、3列目以降が2023年の6月から12月を示す。例えば佐藤ビルでは6月の月次点検は実施済みで完了しているため黒背景で白文字となっている。月次点検の行の白丸(8月、10月、12月)は保安点検することになっているが、日程がまだ決まっていない状態を示している。年次点検の行で7月の15という黒字の数字は、7月15日に実施予定が組まれていることを示す。月次と年次点検の行の明るい灰色で塗られた部分は点検することになっていない部分を示す。田中商店の7月の月次点検の部分が、暗い灰色背景で下線付き白い斜字で11としめされているのは、7月11日に月次点検実施予定だったが、14日時点でまだ実施されていないことを示す。これは至急田中商店と日程調整して月次点検を実施しなければならないことを示している。またすでに7月14日だが、8月の月次点検4件の予定すべての日程が決まっていないことも示されており、各々の顧客(依頼者)と日程調整をしなければならないことがわかる。このように「実施済」「未実施」や「予定超過」などの各電気点検関連作業ステータス情報が時系列的に一度に表示され閲覧できると便利である。
【0118】
<実施形態1 電気点検関連作業管理装置(A):事業場毎スケジュール一覧:別例>
事業場毎スケジュール一覧は図50のような画面でもよい。図50に示す例は、電気点検関連作業の作業対象である装置を識別する作業対象識別情報に電気点検関連作業識別情報などが関連付けられた例である。図50は2022年6月3日時点での各事業場の事業場毎スケジュール一覧を示す。図50では点検予定は月次点検の頻度が記載される。1行目の株式会社AAAAAの四谷支店では月次点検が隔月なのに対し、2行目の新宿支店では6カ月毎であり、3行目の05新宿支店では毎月行うといった具合に、各支店に設置された高圧受変電設備の仕様と状況に応じて頻度が変わっている。
【0119】
図50において、点検頻度列の右列は、事業場毎に3段で構成される。上段は前回年次点検の日付(2022年時の表示のため、前回は2021年時の年次点検日付を表示)を示す。中段は設備設置や工事後の点検である竣工検査を直近実施した日を示す。下段は最新の更新推奨時期一覧の日付を示す。2行目の新宿支店では、更新推奨時期一覧が2022/04/02と既に過ぎた日付が表示されている。この欄は作業対象の各機器の更新推奨時期(更新推奨期限)の一覧表内で直近の日付または過ぎた日付を表示する欄であり、4月2日に更新推奨時期を迎えた機器があったことを示す。
【0120】
図50右半分の月毎の、月次・工事期間中点検/年次点検/臨時点検の日付記入欄は、各事業場は3段構成となり、上段が月次点検及び電気工事期間中点検の実施と予定の日付を示す。中段は年次点検と停電作業確認シート(年次点検、工事他で停電必要な作業用に、停電させる際または復電させる際に確認するリスト)と高度化条件確認シート(年次点検A(運転中に行う精密な点検、測定及び試験)とするための条件確認リスト)の実施(各シートの場合は作成)と予定の日付を示す。下段は臨時点検実施の日付を示す。明るい灰色部分は点検や作成の予定がない部分を示す。各事業場の上段の暗い灰色部分は月次点検を実施した部分であり、記載した数字は実施日を示す。1行目の四谷支店において3月の16日の点検実施日に下線が入っているのは、3月に工事期間中点検を含めて複数回点検を実施したことを示しており、新しい方の日付である16日が表示されている。2行目の新宿支店の3月17日の月次点検については、本来の電気点検関連作業者ではない別の電気点検関連作業者が代行したことを示す黒四角印がついている。1行目の四谷支店と2行目の新宿支店の年次点検(各2段目)は白背景となっており、四谷支店においては何らかの理由で6月2日に年次点検が行われていないか、承認サイン取得できず電気点検関連作業ステータス情報が変更されていないことを示す。新宿支店においては、図50の画面表示の当日(6月3日)であるので作業中またはこれから作業を行うところと考えられる。月次点検、年次点検、臨時点検については、目視で把握しやすいように実施済みの場合は背景色を点検種別ごとに変えることが好ましい。年次点検については年次点検Aと年次点検Bも区別するように別の背景色を変えることがより好ましい。停電を伴う点検、または年次点検Aについては停電作業確認シートや高度化条件確認シートの作成状況に応じて文字色や修飾を変えて把握しやすくすることが好ましい。図50のような画面であれば図43の表示よりも、より多くの情報を時系列的に表示でき、閲覧する者にとって把握しやすくなる。
【0121】
<実施形態1 電気点検関連作業管理装置(A):年次点検:年次点検結果報告書1/2>
図44に2頁からなる年次点検結果報告書の1ページ目の例を示す。図42に示すトップページの予定設定「年次点検」から7月15日予定の佐藤ビルに設置されたキュービクルの年次点検の案件を選択すると、年次点検報告書様式へ遷移する。図44にはすべて記入し終わった状態が示されているが、記入前は上段の事業場名、点検対象、点検日までが記入された状態である。年次点検の際は、まず佐藤ビルに赴き依頼者と会い、停電させてもよいか確認を行う。必要に応じて佐藤ビル内を依頼者(または代理の立会者、複数人でもよい)とともに、各階の分電盤のブレーカが落ちているかなど確認に回る。年次点検の設備が多かったり、設置されている施設が大きかったりする場合には、年次点検に当たる電気点検関連作業者も主担当者以外に他の電気主任技術者など電気点検関連作業者を応援協力に呼んでもよい。停電可能と確認出来たら、依頼者に停電させることの承認をもらう(サインをもらうことが好ましい)。停電を確認したら、測定器具などを使用して、接地抵抗測定、絶縁抵抗測定、保護継電器装置の動作試験などを行い、活線状態では点検できない充電部の緩み・たわみ、注油、清掃なども実施する。点検結果を年次点検結果報告書様式に記入していく。
【0122】
<実施形態1 電気点検関連作業管理装置(A):年次点検:年次点検結果報告書2/2>
図45は年次点検報告書の2ページ目である。2ページ目は画像データやその他ファイルを貼り付けた頁である。必要に応じて作業時の静止画や動画の画像を電気点検関連作業管理装置(A)に内蔵カメラで撮影し報告書へ貼付する(図45)。図45に示すように点検時にキュービクル筐体の隅に小穴を発見した(図45 画像1)。小動物が侵入し絶縁部の短絡を招く可能性があるため、応急的に板を粘着テープで貼り付けて補修を行った(図45 画像2)。また作業時に変圧器のトランスに異常を感じたため、通信回線を介して共有したトランスの画像を見ながら、図45の画像3に示すように、遠隔地にいる知見者に要確認箇所をマーキングしてもらった(画像3中のcheckとして囲まれた部分)。そのような画像を履歴として残すために報告書に貼付する。
【0123】
<実施形態1 電気点検関連作業管理装置(A):年次点検作業終了:年次点検結果報告書1/2>
図44に戻る。年次点検の点検作業が終了し、図44に示すように報告書中の測定値記入欄に電流値、電圧値、トランス温度等を記入する。今回、キュービクル筐体に小穴を見つけ応急処置したことから、特記事項部に指摘事項アラームが表示され、コメントとして「筐体に小穴あり、修繕要」と表記されている。また設備自体の更新推奨期限が2024年に迫ってきたことから、設備注意報が表示され「設備更新推奨期限が2024年です」とコメント表示されている。作業終了した時点で依頼者に点検作業自体が終わったことの確認を取り、年次点検報告書1/2右下の承認者署名欄に、依頼者に手書きで署名をしてもらう。欄が小さい場合は、署名欄をタッチすると全画面が署名欄に一時的に変化し、指乃至はタッチペンでのサインが容易となるように構成してもよい。サイン完了ボタンを押すと図44の年次点検報告書1/2画面に戻り、右下署名欄に承認者署名が縮小されて配置される。
【0124】
点検自体の作業が終了したならば、停電を解除し通電開始することの確認を依頼者又は立会者に行う。依頼者又は立会者の承認を取得したら(サインをもらうことが好ましい)、停電解除し通電を再開する。通電再開後、異常ないかを依頼者又は立会者と確認し、問題なければ、一連の年次点検作業を終了し、事業場から撤収する。なお年次点検開始前に事業場を停電させるときには、停電前に確認する項目(電気使用装置を停止させ電源コンセントから抜いてあるかなど。停電からの復帰時の過電圧で故障する懸念があるため)のリストを用意し、リストの前記項目すべてが停電させて問題ないということを確認できたら、実際に停電させる前に依頼者(または立会者)に、停電させることの承認サインをもらうことが好ましい。同様に停電終了し通電再開する前に、通電再開前確認項目のリストを用意し、確認出来たら依頼者又は立会者の承認サインをもらったのちに通電再開させることが好ましい。
【0125】
<実施形態1 電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法>
図2は、実施形態1の電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法のフローチャートである。この図で示すように実施形態1の電気点検関連作業管理装置(A)では、電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA0201)と、電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA0202)と、電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA0203)と、電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA0204)と、電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA0205)と、電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA0206)と、電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA0207)と、電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA0208)と、電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA0209)と、承認サイン取得ステップ(ak)(SA0210)と、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA0211)と、変更結果情報出力ステップ(am)(SA0212)と、を有する。
【0126】
ここで計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法は、
電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA0201)は、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA0202)は、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA0203)は、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA0204)は、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA0205)は、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA0206)は、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する処理を行い、
電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA0207)は、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける処理を行い、
電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA0208)は、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA0209)は、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する処理を行い、
承認サイン取得ステップ(ak)(SA0210)は、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA0211)は、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する処理を行い、
変更結果情報出力ステップ(am)(SA0212)は、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA0211)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する処理を行う。
このような一連の処理を計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させる動作方法である。
【0127】
<実施形態1 ハードウェア構成:電気点検関連作業管理装置(A)>
本実施形態における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成について、図3を用いて説明する。
【0128】
図3は、本実施形態1における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成を示す図である。この図にあるように、本実施形態における電気点検関連作業管理システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」と、「チップセット」と、「メインメモリ」と、各種プログラムやデータ(情報)を保持する「不揮発性メモリ」や、「I/Oコントローラ」、「USB、SATA、LAN端子、etc」、「BIOS(UEFI)」、「PCI Expressスロット」、「リアルタイムクロック」を備えている。そして、それらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0129】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、電気点検関連作業管理装置(A)の起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0130】
電気点検関連作業管理装置(A)の起動により、「メインメモリ」には、「不揮発性メモリ」に蓄積されている各種プログラム、データ(情報)が読み出されて展開され格納されると同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。実行命令を受け付けることで「CPU」によって順次プログラムがデータを利用した演算をおこなう。なお、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0131】
本実施形態において電気点検関連作業管理装置(A)の「メインメモリ」に格納されているプログラムは、電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)と、電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)と、電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)と、電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)と、電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)と、電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)と、電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)と、電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)と、電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)と、承認サイン取得プログラム(ak)と、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)と、変更結果情報出力プログラム(am)である。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、電気点検関連作業者識別情報、電気点検関連作業識別情報、電気点検関連作業ステータス情報、電気点検関連作業結果情報、承認サイン、変更結果、変更結果情報などが格納されている。
【0132】
電気点検関連作業管理装置(A)の「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)を実行して、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)を実行して、気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)を実行して、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)を実行して、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)を実行して、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)を実行して、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する。
「メインメモリ」に格納されている電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)を実行して、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)を実行して、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)を実行して、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する。
「メインメモリ」に格納されている承認サイン取得プログラム(ak)を実行して、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)を実行して、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する。
「メインメモリ」に格納されている変更結果情報出力プログラム(am)を実行して、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)による変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を「USB、SATA、LAN端子、etc」を介して出力する。
【0133】
<実施形態1の効果>
本実施形態1の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業のステータスを表す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持し、点検が行われた後で、点検を依頼した依頼者の電子的手段による承認サインが取得されたならば、前記電気点検関連作業ステータス情報を変更するように構成することにより、実施済と未実施を明確化することができるために、点検未実施を防止し、点検実施を促すことを目的とする。さらに電気点検関連作業自体ではないがその作業を遂行するにあたって必要な業務(例えば電気点検関連作業費用の見積りを取得や、点検を実施すべき事業場の地理的情報や経路の提示などの業務)も、電気点検関連作業者が作業時に利用する電気点検関連作業管理装置によって行うことができるために、別々の装置を使わずに済み、効率的に電気点検関連作業を計画し実施することができる。
【0134】
<実施形態2 概要>主に請求項2、15、28
実施形態2の電気点検関連作業管理システムは、実施形態1の電気点検関連作業管理装置(A)と、ステータス情報変更結果取得部(BB)と変更結果情報保持部(BC)とを有する電気点検関連作業管理サーバ(B)とから構成される。
【0135】
<実施形態2 機能的構成>
図4に実施形態1を基礎とする実施形態2の電気点検関連作業管理システム(0400)の機能ブロック図を示す。実施形態2の電気点検関連作業管理システム(0400)は、実施形態1の構成と同様の電気点検関連作業管理装置(A)(0401)と、電気点検関連作業識別情報出力部(BA)(0451)とステータス情報変更結果取得部(BB)(0452)と変更結果情報保持部(BC)(0453)とを有する電気点検関連作業管理サーバ(B)(0450)とから構成される。電気点検関連作業管理装置(A)(0401)は実施形態1と同様の構成であるため、説明を省略する。
【0136】
<実施形態2 構成の説明:電気点検関連作業管理サーバ(B)>
以下、電気点検関連作業管理サーバ(B)を構成する各部について説明する。
<実施形態2 電気点検関連作業識別情報出力部(BA)(0451)>
「電気点検関連作業識別情報出力部(BA)」(0451)は、電気点検関連作業識別情報を出力するように構成される。
【0137】
例えば、高圧受変電設備を所有する所有者が前記設備の保安点検を依頼してきた場合、電気点検関連作業管理サーバ(B)に前記設備に対する保安点検に関する電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報が入力される。前記入力された電気点検関連作業識別情報が電気点検関連作業管理サーバ(B)の電気点検関連作業識別情報出力部(BA)から、前記設備を担当する電気点検関連作業者が利用する電気点検関連作業管理装置(A)にインターネット回線等を介して出力され電気点検関連作業識別情報取得部(AB)にて取得される。
【0138】
電気点検関連作業管理サーバ(B)は、電気点検関連作業識別情報を取得する電気点検関連作業識別情報取得部と、取得した電気点検関連作業識別情報を保持する電気点検関連作業識別情報保持部をさらに有するように構成することができる。このような構成の場合、前記例では、電気点検関連作業管理サーバ(B)に前記設備に対する保安点検に関する電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報が入力されると、電気点検関連作業識別情報取得部にて取得され、取得された電気点検関連作業識別情報は電気点検関連作業者識別情報と関連付けて電気点検関連作業識別情報保持部にて保持され、保持された電気点検関連作業識別情報は電気点検関連作業識別情報出力部(BA)から出力されることとなる。
【0139】
上記の電気点検関連作業識別情報保持部を有するように構成する場合には、電気点検関連作業識別情報を編集(追加、削除、修正)する電気点検関連作業識別情報編集手段をさらに有するように構成することが好ましい。電気点検関連作業を担当する電気点検関連作業者が、例えば年齢や体調や転居などの理由で継続して携われなくなった場合などに、他の電気点検関連作業者識別情報へ修正したりすることができる。また、現在電気点検関連作業識別情報に関連付けられている電気点検関連作業者識別情報で識別される電気点検関連作業者だけでは担当しきれないようであれば、電気点検関連作業者識別情報を追加することもできる。逆により少人数で担当できるようであれば、余分な電気点検関連作業者識別情報を、関連付けられている電気点検関連作業識別情報から削除することもできる。
【0140】
<実施形態2 ステータス情報変更結果取得部(BB)(0452)>
「ステータス情報変更結果取得部(BB)(0452)は、実施形態1と同様の構成の電気点検関連作業管理装置(A)の電気点検関連作業ステータス情報変更部(AL)での変更結果情報を取得するように構成される。
【0141】
電気点検関連作業を行った結果の情報である電気点検関連作業結果情報に応じて、依頼者から承認サインを取得し、電気点検関連作業ステータス情報を変更した変更結果とその電気点検関連作業とを関連付けた情報が変更結果情報である。通常は、電気点検関連作業が完了したという意味のステータスに変更となり、完了したという結果と作業内容を識別する電気点検関連作業識別情報とを関連付けた変更結果情報を電気点検関連作業管理サーバ(B)に取得し、後記する変更結果情報保持部(BB)にて保持する。
【0142】
変更結果情報を電気点検関連作業管理サーバ(B)に取得して保持することにより、電気点検関連作業者や、本発明の電気点検関連作業管理システムの管理者等以外の例えば依頼者などが変更結果情報を閲覧できるように構成することができる。さらに変更結果情報に関連付けて電気点検関連作業結果情報や、電気点検関連作業ステータス情報なども電気点検関連作業管理サーバ(B)に取得し保持するように構成すれば、電気点検関連作業のステータスや、前記作業の結果情報をも依頼者等が閲覧することができるように構成できる。そのためには電気点検関連作業管理サーバ(B)に、電気点検関連作業ステータス情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて保持する電気点検関連作業ステータス情報保持部を有するように構成する。さらに電気点検関連作業ステータス情報を閲覧させる電気点検関連作業ステータス情報閲覧部も有するように構成するとよい。電気点検関連作業ステータス情報を取得し保持する際には、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業の作業対象に対して時系列的に保持するとよい。実施済みと、未実施の電気点検関連作業が明確化し、未実施の電気点検関連作業に関し進めるように電気点検関連作業識別情報に関連付けられた電気点検関連作業者識別情報で識別される電気点検関連作業者へ促すことができる。
【0143】
<実施形態2 変更結果情報保持部(BC)(0453)>
「変更結果情報保持部(BC)」(0453)は、取得した変更結果情報を保持するように構成される。
【0144】
<実施形態2 電気点検関連作業管理サーバ(B)(0450)>
「電気点検関連作業管理サーバ(B)」(0450)は、電気点検関連作業識別情報出力部(BA)(0451)とステータス情報変更結果取得部(BB)(0452)と変更結果情報保持部(BC)(0453)とを有するように構成される。
【0145】
電気点検関連作業者は電気点検関連作業管理装置(A)を利用して電気点検関連作業管理サーバ(B)に、有線または無線のいずれかの既知の通信回線(インターネット回線も含む)にて接続し情報のやり取りを行うように構成される。電気点検関連作業者以外に、電気点検関連作業の依頼者も上記のように、電気点検関連作業管理サーバ(B)に接続し保持された情報の全部もしくは一部を閲覧できるように構成することができる。
【0146】
電気点検関連作業管理サーバ(B)には、本実施形態2で示した電気点検関連作業識別情報出力部(BA)(0451)とステータス情報変更結果取得部(BB)(0452)と変更結果情報保持部(BC)(0453)以外に、さらに、電気点検関連作業識別情報取得部と、電気点検関連作業識別情報保持部と、電気点検関連作業結果情報取得部と、電気点検関連作業結果情報保持部と、を有するように構成するとよい。
【0147】
<実施形態2 電気点検関連作業管理システム(0400)>
「電気点検関連作業管理システム」(0400)は、実施形態1の電気点検関連作業管理装置(A)(0401)と、電気点検関連作業管理サーバ(B)(0450)とを有するように構成される。
【0148】
前記のように、電気点検関連作業管理システム(0400)は、有線または無線のいずれかの既知の通信回線(インターネット回線も含む)にて接続された、電気点検関連作業管理装置(A)と、電気点検関連作業管理サーバ(B)とから構成される。さらに電気点検関連作業を依頼する依頼者の利用する情報端末を有して構成してもよい。
【0149】
<実施形態2 電気点検関連作業管理システムの動作方法>
図5は、実施形態2の計算機である電気点検関連作業管理システムの動作方法のフローチャートである。左列の実施形態1を基礎とし同様の動作を行う電気点検関連作業管理装置(A)のフローチャートと、右列の電気点検関連作業管理サーバ(B)のフローチャートから構成され、電気点検関連作業管理装置(A)と電気点検関連作業管理サーバ(B)が協働して動作する。
【0150】
<実施形態2 電気点検関連作業管理システムの処理の流れ:電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法>
この図5の左列は実施形態1の電気点検関連作業管理装置(A)のフローチャートと同様に、電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA0501)と、電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA0502)と、電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA0503)と、電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA0504)と、電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA0505)と、電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA0506)と、電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA0507)と、電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA0508)と、電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA0509)と、承認サイン取得ステップ(ak)(SA0510)と、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA0511)と、変更結果情報出力ステップ(am)(SA0512)と、を有する。
【0151】
ここで計算機である電気点検関連作業管理システム動作方法のうち、計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法は、
電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA0501)は、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA0502)は、電気点検関連作業管理サーバ(B)の電気点検関連作業識別情報出力ステップ(ba)(SB0501)にて出力された、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA0503)は、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA0504)は、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA0505)は、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA0506)は、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する処理を行い、
電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA0507)は、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける処理を行い、
電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA0508)は、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA0509)は、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する処理を行い、
承認サイン取得ステップ(ak)(SA0510)は、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA0511)は、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する処理を行い、
変更結果情報出力ステップ(am)(SA0512)は、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA0511)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を電気点検関連作業管理サーバ(B)へ出力する処理を行う。
このような一連の処理を計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させる動作方法である。
【0152】
<実施形態2 電気点検関連作業管理システムの処理の流れ:電気点検関連作業管理サーバ(B)の動作方法>
この図5の右列の電気点検関連作業管理サーバ(B)のフローチャートは、電気点検関連作業識別情報出力ステップ(ba)(SB0501)と、ステータス情報変更結果取得ステップ(bb)(SB0502)と、変更結果情報保持ステップ(bc)(SB0503)と、を有する。
【0153】
ここで計算機である電気点検関連作業管理システム動作方法のうち、計算機である電気点検関連作業管理サーバ(B)の動作方法は、
電気点検関連作業識別情報出力ステップ(ba)(SB0501)は、電気点検関連作業管理装置(A)へ電気点検関連作業識別情報を出力する処理を行い、
ステータス情報変更結果取得ステップ(bb)(SB0502)は、電気点検関連作業管理装置(A)の電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA0511)にて変更され、変更結果情報出力ステップ(am)(SA0512)にて出力された変更結果情報を取得する処理を行い、
変更結果情報保持ステップ(bc)(SB0503)は、取得した変更結果情報を保持する処理を行う。
このような一連の処理を計算機である電気点検関連作業管理サーバ(B)に実行させる動作方法である。
【0154】
計算機である電気点検関連作業管理システムの動作方法は、以上のような一連の処理をともに計算機である電気点検関連作業管理装置(A)と電気点検関連作業管理サーバ(B)が協働して実行する動作方法である。
【0155】
<実施形態2 ハードウェア構成>
本実施形態における電気点検関連作業管理システムのハードウェア構成について、図6を用いて説明する。
【0156】
図6は、本実施形態2における電気点検関連作業管理システムのうち電気点検関連作業管理サーバ(B)のハードウェア構成を示す図である。電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成は実施形態1と同様(図3参照)であるため、説明を省略する。
【0157】
<実施形態2 ハードウェア構成:電気点検関連作業管理サーバ(B)>
この図にあるように、本実施形態における電気点検関連作業管理サーバ(B)は、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」と、「チップセット」と、「メインメモリ」と、各種プログラムやデータ(情報)を保持する「不揮発性メモリ」や、「I/Oコントローラ」、「USB、SATA、LAN端子、etc」、「BIOS(UEFI)」、「PCI Expressスロット」、「リアルタイムクロック」を備えている。そして、それらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0158】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、電気点検関連作業管理サーバ(B)の起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0159】
電気点検関連作業管理サーバ(B)の起動により、「メインメモリ」には、「不揮発性メモリ」に蓄積されている各種プログラム、データ(情報)が読み出されて展開され格納されると同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。実行命令を受け付けることで「CPU」によって順次プログラムがデータを利用した演算をおこなう。なお、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0160】
本実施形態において電気点検関連作業管理サーバ(B)の「メインメモリ」に格納されているプログラムは、電気点検関連作業識別情報出力プログラム(ba)と、ステータス情報変更結果取得プログラム(bb)と、変更結果情報保持プログラム(bc)である。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、電気点検関連作業識別情報、変更結果情報などが格納されている。
【0161】
電気点検関連作業管理サーバ(B)の「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報出力プログラム(ba)を実行して、電気点検関連作業識別情報を電気点検関連作業管理装置(A)へ「USB、SATA、LAN端子、etc」からインターネット回線を介して出力する。
そして、「メインメモリ」に格納されているステータス情報変更結果取得プログラム(bb)を実行して、電気点検関連作業管理装置(A)の電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)が電気点検関連作業ステータス情報を変更した変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報を変更結果情報出力プログラム(am)が出力した変更結果情報を、インターネット回線を介し「USB、SATA、LAN端子、etc」から取得する。
「メインメモリ」に格納されている変更結果情報保持プログラム(bc)を実行して、取得した変更結果情報を保持する。
【0162】
<実施形態2の効果>
本実施形態2の電気点検関連作業管理システムは、電気点検関連作業管理装置(A)と電気点検関連作業管理サーバ(B)とからなり、前記電気点検関連作業管理装置(A)が行う電気点検関連作業の案件を前記サーバ(B)が管理し、該当する案件を前記管理装置(A)へ出力し、電気点検関連作業後に前記管理装置(A)を用いて該当作業のステータス変更を行った結果を、サーバ(B)が受信する。複数の電気点検関連作業管理装置(A)及びその装置を用いた電気点検関連作業の管理をサーバ(B)にて集中して行うことができる。
【0163】
<実施形態3 概要>主に請求項3、16、29
実施形態3の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業に関し、繰返タイミングを定める情報である電気点検関連作業繰返タイミング情報を保持し、月次や年次といった定期点検の入力をさせるように構成される。
【0164】
<実施形態3 機能的構成>
図7に実施形態1を基礎とする実施形態3の電気点検関連作業管理装置(A)の機能ブロック図を示す。実施形態3の電気点検関連作業管理装置(A)(0701)は実施形態1の構成に加え、さらに、電気点検関連作業繰返タイミング情報保持部(AN)(0714)と、電気点検関連作業識別情報取得制御部(AO)(0715)とを有する。電気点検関連作業繰返タイミング情報保持部(AN)(0714)と、電気点検関連作業識別情報取得制御部(AO)(0715)以外は、実施形態1と同様のため、説明を省略する。なお実施形態2の電気点検関連作業管理システムを基礎としても同様の効果が得られる。
【0165】
<実施形態3 構成の説明>
<実施形態3 電気点検関連作業繰返タイミング情報保持部(AN)(0714)>
「電気点検関連作業繰返タイミング情報保持部(AN)」(0714)は、電気点検関連作業識別情報に関連付けて電気点検関連作業の繰返タイミングを定める情報である電気点検関連作業繰返タイミング情報を保持するように構成される。
【0166】
「電気点検関連作業の繰返タイミング」とは、保安点検等の電気点検関連作業を定期的に行う場合に、毎月、隔月、3カ月毎、6カ月毎、毎年などといった定期的に、繰り返し行うタイミングである。「電気点検関連作業繰返タイミング情報」はそのような毎月(月次)、隔月(月次)、3カ月毎(月次)、6カ月毎(月次)、1年毎(年次)といった繰返タイミングを定める情報である。電気点検関連作業繰返タイミング情報は電気点検関連作業識別情報と関連付けて保持されるが、さらに電気点検関連作業者識別情報や、対象設備が設置されている事業場を識別する情報である事業場識別情報と関連付けて保持することが好ましい。
【0167】
<実施形態3 電気点検関連作業識別情報取得制御部(AO)(0715)>
「電気点検関連作業識別情報取得制御部(AO)」(0715)は、保持されている電気点検関連作業繰返タイミング情報を用いて電気点検関連作業識別情報取得部(AB)(0703)に電気点検関連作業識別情報を取得させるように制御するように構成される。
【0168】
例えば、佐藤ビルの高圧受変電設備に関して、年1回定期的に年次点検を行うことになっている場合、今年の年次点検を示す電気点検関連作業識別情報と関連づけて保持された電気点検関連作業繰返タイミング情報を用いて、電気点検関連作業管理装置(A)を利用する電気点検関連作業者に対しへ、来年の年次点検の予定を入力するように促すプッシュ通知メッセージを画面上に表示するといった処理を行うように制御するといったことである。電気点検関連作業管理サーバ(B)に対し入力を促すメッセージを送るように制御してもよい。
【0169】
または、例えば、佐藤ビルの来年の年次点検の予定を入力する際、電気点検関連作業繰返タイミング情報を用いて、今年の実施月の一年後の月の予定として入力を提案するメッセージを送付する。メッセージ送信時点で電気点検関連作業識別情報が自動的に取得されて、点検電気点検関連作業ステータス情報が「未定」とされる。電気点検関連作業者によって点検予定が入力されたら点検電気点検関連作業ステータス情報を「予定済」などに変更する。または、メッセージ送信後に電気点検関連作業者が電気点検関連作業について入力したら点検電気点検関連作業識別情報を取得するように構成してもよい。
【0170】
<実施形態3 電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法>
図8は、実施形態1を基礎とする実施形態3の電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法のフローチャートである。この図で示すように実施形態3の電気点検関連作業管理装置(A)では、電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA0801)と、電気点検関連作業繰返タイミング情報保持ステップ(an)(SA0802)と、電気点検関連作業識別情報取得制御ステップ(ao)(SA0803)と、電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA0804)と、電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA0805)と、電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA0806)と、電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA0807)と、電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA0808)と、電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA0809)と、電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA0810)と、電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA0811)と、承認サイン取得ステップ(ak)(SA0812)と、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA0813)と、変更結果情報出力ステップ(am)(SA0814)と、を有する。なお実施形態2の電気点検関連作業管理システムを基礎としても同様の効果が得られる。
【0171】
ここで計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法は、
電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA0801)は、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業繰返タイミング情報保持ステップ(an)(SA0802)は、電気点検関連作業識別情報に関連付けて電気点検関連作業の繰返タイミングを定める情報である電気点検関連作業繰返タイミング情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報取得制御ステップ(ao)(SA0803)は、保持されている電気点検関連作業繰返タイミング情報を用いて電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA0804)に電気点検関連作業識別情報を取得させるように制御する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA0804)は、電気点検関連作業識別情報取得制御ステップ(ao)(SA0803)の制御を受けて、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA0805)は、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA0806)は、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA0807)は、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA0808)は、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する処理を行い、
電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA0809)は、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける処理を行い、
電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA0810)は、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA0811)は、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する処理を行い、
承認サイン取得ステップ(ak)(SA0812)は、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA0813)は、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する処理を行い、
変更結果情報出力ステップ(am)(SA0814)は、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA0813)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する処理を行う。
このような一連の処理を、計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させる動作方法である。
【0172】
<実施形態3 ハードウェア構成:電気点検関連作業管理装置(A)>
本実施形態における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成について、図9を用いて説明する。
【0173】
図9は、実施形態1を基礎とする本実施形態3における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成を示す図である。この図にあるように、本実施形態における電気点検関連作業管理システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」と、「チップセット」と、「メインメモリ」と、各種プログラムやデータ(情報)を保持する「不揮発性メモリ」や、「I/Oコントローラ」、「USB、SATA、LAN端子、etc」、「BIOS(UEFI)」、「PCI Expressスロット」、「リアルタイムクロック」を備えている。そして、それらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。なお実施形態2の電気点検関連作業管理システムを基礎としても同様の効果が得られる。
【0174】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、電気点検関連作業管理装置(A)の起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0175】
電気点検関連作業管理装置(A)の起動により、「メインメモリ」には、「不揮発性メモリ」に蓄積されている各種プログラム、データ(情報)が読み出されて展開され格納されると同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。実行命令を受け付けることで「CPU」によって順次プログラムがデータを利用した演算をおこなう。なお、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0176】
本実施形態3において電気点検関連作業管理装置(A)の「メインメモリ」に格納されているプログラムは、電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)と、電気点検関連作業繰返タイミング情報保持プログラム(an)と、電気点検関連作業識別情報取得制御プログラム(ao)と、電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)と、電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)と、電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)と、電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)と、電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)と、電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)と、電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)と、電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)と、承認サイン取得プログラム(ak)と、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)と、変更結果情報出力プログラム(am)である。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、電気点検関連作業者識別情報、電気点検関連作業識別情報、電気点検関連作業ステータス情報、電気点検関連作業結果情報、承認サイン、変更結果、変更結果情報、電気点検関連作業繰返タイミング情報などが格納されている。
【0177】
電気点検関連作業管理装置(A)の「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)を実行して、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業繰返タイミング情報保持プログラム(an)を実行して、電気点検関連作業識別情報に関連付けて電気点検関連作業の繰返タイミングを定める情報である電気点検関連作業繰返タイミング情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報取得制御プログラム(ao)を実行して、保持されている電気点検関連作業繰返タイミング情報を用いて電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)に電気点検関連作業識別情報を取得させるように制御する。
そして電気点検関連作業識別情報取得制御プログラム(ao)の制御を受けて、「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)を実行して、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)を実行して、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)を実行して、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)を実行して、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)を実行して、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する。
「メインメモリ」に格納されている電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)を実行して、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)を実行して、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)を実行して、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する。
「メインメモリ」に格納されている承認サイン取得プログラム(ak)を実行して、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)を実行して、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する。
「メインメモリ」に格納されている変更結果情報出力プログラム(am)を実行して、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)による変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する。
【0178】
<実施形態3の効果>
本実施形態3の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業繰返タイミング情報を用いて、月次や年次などの繰り返し行われる電気点検関連作業の情報を取得させようと制御することによって電気点検関連作業者に入力を促すことができる。繰り返し、定期的に行われる電気点検関連作業の予定入力を促すことによって、前記電気点検関連作業を予定及び実施し損ねることを防止できる。
【0179】
<実施形態4 概要>主に請求項4、17、30
実施形態4の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業に関する画像を取得して、保持するように構成される。
【0180】
<実施形態4 機能的構成>
図10に実施形態1を基礎とする実施形態4の電気点検関連作業管理装置(A)の機能ブロック図を示す。実施形態4の電気点検関連作業管理装置(A)(1001)は実施形態1の構成に加え、さらに、電気点検関連作業画像取得部(AP)(1016)と、電気点検関連作業画像保持部(AQ)(1017)とを有する。電気点検関連作業画像取得部(AP)(1016)と、電気点検関連作業画像保持部(AQ)(1017)以外は、実施形態1と同様のため、説明を省略する。なお実施形態3の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2の電気点検関連作業管理システムを基礎としても同様の効果が得られる。
【0181】
<実施形態4 構成の説明>
<実施形態4 電気点検関連作業画像取得部(AP)(1016)>
「電気点検関連作業画像取得部(AP)」(1016)は、電気点検関連作業に関連する画像である電気点検関連作業画像を取得するように構成される。
【0182】
「電気点検関連作業に関連する画像」とは、例えば電気点検関連作業の対象設備(例:高圧受変電設備)の静止画や動画である。電気点検関連作業時の外観を含む各部画像を記録しておくと次回作業時に前回との変化点の有無に気づくことができる。電気点検関連作業が工事の場合には、開始前と開始後の画像を残しておくことで作業の証拠とすることができる。また電気点検関連作業中、対象設備に付属する計器類や設定値の表示パネル、または作業に用いる測定器の数値や波形の画像などを撮影し取得することもできる。作業時に書いたメモ書きなどの画像や、対象設備または作業に関連する資料(取扱説明書やカタログや整備マニュアルなど)であってもよい。作業の対象設備の動作時の動画像を音声含めて記録しておくと、将来動作音に異常が生じた場合に比較できる。動作音に既に異常ある場合は当然、記録しておくことが好ましい。その場合動画ではなく音声だけでもよい(静止画+音声でもよい)。画像の撮影は、電気点検関連作業管理装置(A)がカメラを内蔵していれば内蔵カメラでもよいし、または他のカメラや装置で撮影した画像を取り込んでもよい。
【0183】
前記画像は、すでに行われたまたは作業中の電気点検関連作業に対してだけではなく、まだ作業が行われていない電気点検関連作業に対して取得できる(例えば、過去の電気点検関連作業画像や、取扱説明書など)。
【0184】
<実施形態4 電気点検関連作業画像保持部(AQ)(1017)>
「電気点検関連作業画像保持部(AQ)」(1017)は、取得した電気点検関連作業画像を電気点検関連作業識別情報と関連付けて保持するように構成される。
【0185】
取得した電気点検関連作業画像を、すでに行われたまたは作業中の電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報に対してだけではなく、前記のようにまだ作業が行われていない電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報に対しても保持するように構成できる。また、取得した電気点検関連作業画像を電気点検関連作業識別情報と、さらに電気点検関連作業結果情報とも関連付けて保持するように構成することもできる。
【0186】
<実施形態4 電気点検関連作業画像を使用した実務指導例>
電気点検関連作業時に使用されている電気点検関連作業管理装置(A)が取得し保持した電気点検関連作業画像を電気点検関連作業画像情報出力部から、電気点検関連作業管理サーバ(B)へ出力する。電気点検関連作業管理サーバ(B)では、電気点検関連作業画像取得部で電気点検関連作業画像を取得し、電気点検関連作業画像保持部で電気点検関連作業画像を保持し、さらに電気点検関連作業画像閲覧部にて電気点検関連作業画像を閲覧させるように構成することができる。このような構成とすることにより、電気点検関連作業について、事業場にて作業中の電気点検関連作業者以外の者が、作業時に取得された電気点検関連作業画像情報を共有し閲覧することができる。例えば、図45の画像Cに示すように、対象の電気点検関連作業について、知見者が遠隔地から現地で作業を担当する経験の浅い電気点検関連作業者の作業を監視したり、質疑応答や助言したりするといったことが行える。そのため音声付きの動画像を使用することが好ましい。静止画を共有し、経験者が要確認場所を静止画上に印付けし、現地の電気点検関連作業者が実際に印付けされた箇所を確認するといったこともできる。静止画にテキスト入力または手書き文字入力したりしてもよい。現地と熟練者間で電話回線又はインターネット回線を使用した音声通話ができるように構成することが好ましい。
【0187】
<実施形態4 電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法>
図11は、実施形態1を基礎とする実施形態4の電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法のフローチャートである。この図で示すように実施形態4の電気点検関連作業管理装置(A)では、電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA1101)と、電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA1102)と、電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA1103)と、電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA1104)と、電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA1105)と、電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA1106)と、電気点検関連作業画像取得ステップ(ap)(SA1107)と、電気点検関連作業画像保持ステップ(aq)(SA1108)と、電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA1109)と、電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA1110)と、電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA1111)と、承認サイン取得ステップ(ak)(SA1112)と、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA1113)と、変更結果情報出力ステップ(am)(SA1114)と、を有する。なお実施形態3の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2の電気点検関連作業管理システムを基礎としても同様の効果が得られる。
【0188】
ここで計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法は、
電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA1101)は、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA1102)は、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA1103)は、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA1104)は、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA1105)は、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA1106)は、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する処理を行い、
電気点検関連作業画像取得ステップ(ap)(SA1107)は、電気点検関連作業に関連する画像である電気点検関連作業画像を取得する処理を行い、
電気点検関連作業画像保持ステップ(aq)(SA1108)は、取得した電気点検関連作業画像を電気点検関連作業識別情報と関連付けて保持する処理を行い、
電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA1109)は、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける処理を行い、
電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA1110)は、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA1111)は、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する処理を行い、
承認サイン取得ステップ(ak)(SA1112)は、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA1113)は、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する処理を行い、
変更結果情報出力ステップ(am)(SA1114)は、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA1113)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する処理を行う。
このような一連の処理を、計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させる動作方法である。
【0189】
<実施形態4 ハードウェア構成:電気点検関連作業管理装置(A)>
本実施形態における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成について、図12を用いて説明する。
【0190】
図12は、実施形態1を基礎とする本実施形態4における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成を示す図である。この図にあるように、本実施形態における電気点検関連作業管理システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」と、「チップセット」と、「メインメモリ」と、各種プログラムやデータ(情報)を保持する「不揮発性メモリ」や、「I/Oコントローラ」、「USB、SATA、LAN端子、etc」、「BIOS(UEFI)」、「PCI Expressスロット」、「リアルタイムクロック」を備えている。そして、それらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。なお実施形態3の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2の電気点検関連作業管理システムを基礎としても同様の効果が得られる。
【0191】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、電気点検関連作業管理装置(A)の起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0192】
電気点検関連作業管理装置(A)の起動により、「メインメモリ」には、「不揮発性メモリ」に蓄積されている各種プログラム、データ(情報)が読み出されて展開され格納されると同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。実行命令を受け付けることで「CPU」によって順次プログラムがデータを利用した演算をおこなう。なお、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0193】
本実施形態4において電気点検関連作業管理装置(A)の「メインメモリ」に格納されているプログラムは、電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)と、電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)と、電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)と、電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)と、電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)と、電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)と、電気点検関連作業画像取得プログラム(ap)と、電気点検関連作業画像保持プログラム(aq)と、電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)と、電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)と、電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)と、承認サイン取得プログラム(ak)と、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)と、変更結果情報出力プログラム(am)である。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、電気点検関連作業者識別情報、電気点検関連作業識別情報、電気点検関連作業ステータス情報、電気点検関連作業結果情報、承認サイン、変更結果、変更結果情報、電気点検関連作業画像などが格納されている。
【0194】
電気点検関連作業管理装置(A)の「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)を実行して、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)を実行して、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)を実行して、保持した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)を実行して、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)を実行して、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)を実行して、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業画像取得プログラム(ap)を実行して、電気点検関連作業に関連する画像である電気点検関連作業画像を、電気点検関連作業管理装置(A)に内蔵されたカメラから又は「USB、SATA、LAN端子、etc」経由で取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業画像保持プログラム(aq)を実行して、取得した電気点検関連作業画像を電気点検関連作業識別情報と関連付けて保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)を実行して、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)を実行して、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)を実行して、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する。
「メインメモリ」に格納されている承認サイン取得プログラム(ak)を実行して、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)を実行して、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する。
「メインメモリ」に格納されている変更結果情報出力プログラム(am)を実行して、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)による変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する。
【0195】
<実施形態4の効果>
本実施形態4の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業に関連する画像を取得し保持することができる。必要に応じて電気点検関連作業結果情報とも関連付けて保持することができる。
【0196】
<実施形態5 概要>主に請求項5、18、31
実施形態5の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業に関する見積依頼を取得して、出力するように構成される。
【0197】
<実施形態5 機能的構成>
図13に実施形態1を基礎とする実施形態5の電気点検関連作業管理装置(A)の機能ブロック図を示す。実施形態5の電気点検関連作業管理装置(A)(1301)は実施形態1の構成に加え、さらに、見積依頼情報取得部(AR)(1318)と、見積依頼情報出力部(AS)(1319)とを有する。見積依頼情報取得部(AR)(1318)と、見積依頼情報出力部(AS)(1319)以外は、実施形態1と同様のため、説明を省略する。なお実施形態3または4の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2の電気点検関連作業管理システムのいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0198】
<実施形態5 構成の説明>
<実施形態5 見積依頼情報取得部(AR)(1318)>
「見積依頼情報取得部(AR)」(1318)は、電気点検関連作業識別情報と関連付けて見積依頼情報を取得するように構成される。
【0199】
「見積依頼」とは、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業に関する金額(他に日程や人数や対象設備範囲を含んでもよい。作業に関する付帯条件があれば付帯条件を含めてもよい)の見積書の発行依頼である。見積書案の作成は、例えば電気点検関連作業管理装置(A)を利用する電気点検関連作業者が、電気点検関連作業の依頼者と打ち合わせて、必要に応じて対象設備を下見したうえで、電気点検関連作業の実施予定内容を設定し、電気点検関連作業の内容に関する情報を関連付けて見積の発行を営業部門などに依頼する。例えばメニュウ形式で作業ごとの費用が決まっている場合には、電気点検関連作業者自身が見積書の作成権限を有するなら自らの上長へ見積書の承認を求めるための依頼が見積依頼である。見積依頼には、電気点検関連作業の単なる対価となる金額を記した見積書発行依頼の場合と、作業内容の詳細情報をもさらに含む見積書発行依頼の場合の両方の場合を含めることができる。
【0200】
「見積依頼情報」は前記見積依頼を示す情報であり、電気点検関連作業の依頼者へ提示するために必要な見積書を作成するための情報として、以下の情報が含まれていてもよい。電気点検関連作業の依頼者名(個人ではなく法人名など団体名でもよい)や、電気点検関連作業の実施予定内容や、電気点検関連作業識別情報を含み、電気点検関連作業者識別情報、電気点検関連作業の実施予定日などの情報が含まれていてもよい。または見積依頼情報は、電気点検関連作業の見積書案そのものであってもよい。見積依頼情報取得部(AR)は、電気点検関連作業者が電気点検関連作業管理装置(A)に対して入力した、そのような見積依頼情報を取得する。
【0201】
<実施形態5 見積依頼情報出力部(AS)(1319)>
「見積依頼情報出力部(AS)(1319)は、取得した見積依頼情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて出力するように構成される。
【0202】
見積依頼情報の出力は、例えば電気点検関連作業管理サーバ(B)に対しての出力や、または電気点検関連作業管理装置(A)にディスプレイが内蔵されている場合にはそのディスプレイへの表示や、プリンタへ出力して紙に印刷することや、電子メール本文や電子メールの添付ファイルとしてインターネット回線経由で審査または承認を受けるために行われる。
【0203】
電気点検関連作業管理サーバ(B)に対しての出力の場合、電気点検関連作業管理サーバ(B)には、電気点検関連作業管理装置(A)から出力された見積依頼情報を取得する見積依頼情報取得部と、取得した見積依頼情報に基づいて見積を示す情報である見積情報を取得する見積情報取得部と、見積情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて保持する見積情報保持部と、見積情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて出力する見積情報出力部と、をさらに有するように構成するとよい。見積情報は、見積依頼情報を出力した電気点検関連作業管理装置(A)へ出力し、さらに電気点検関連作業の依頼者へインターネット回線経由メール送付または紙出力した見積書を郵送してもよい。
【0204】
電気点検関連作業管理装置(A)または/および電気点検関連作業管理サーバ(B)には、電気点検関連作業が見積した際に予定した作業内容通り完了したか否かについて、取得した見積情報と電気点検関連作業結果情報とを比較した結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報比較情報を取得する電気点検関連作業結果情報比較情報取得部をさらに設けてもよい。取得した見積情報と電気点検関連作業結果情報とを比較し、電気点検関連作業が見積りどおり完了しなかった場合には、実施しなかった作業や見積では予定せずに追加された作業がなかったかを確認する。作業が予定した内容に対して増減された場合は、見積情報を修正し見積もり金額に対し過不足する金額を請求するための処理を行う見積金額過不足請求処理部をさらに設けてもよい。
【0205】
<実施形態5 電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法>
図14は、実施形態1を基礎とする実施形態5の電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法のフローチャートである。この図で示すように実施形態5の電気点検関連作業管理装置(A)では、電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA1401)と、電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA1402)と、電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA1403)と、見積依頼情報取得ステップ(ar)(SA1404)と、見積依頼情報出力ステップ(as)(SA1405)と、電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA1406)と、電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA1407)と、電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA1408)と、電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA1409)と、電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA1410)と、電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA1411)と、承認サイン取得ステップ(ak)(SA1412)と、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA1413)と、変更結果情報出力ステップ(am)(SA1414)と、を有する。なお実施形態3または4の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2の電気点検関連作業管理システムのいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0206】
ここで計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法は、
電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA1401)は、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA1402)は、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA1403)は、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する処理を行い、
見積依頼情報取得ステップ(ar)(SA1404)は、電気点検関連作業識別情報と関連付けて見積依頼情報を取得する処理を行い、
見積依頼情報出力ステップ(as)(SA1405)は、取得した見積依頼情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて出力する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA1406)は、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA1407)は、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA1408)は、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する処理を行い、
電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA1409)は、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける処理を行い、
電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA1410)は、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA1411)は、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する処理を行い、
承認サイン取得ステップ(ak)(SA1412)は、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA1413)は、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する処理を行い、
変更結果情報出力ステップ(am)(SA1414)は、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA1413)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する処理を行う。
このような一連の処理を、計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させる動作方法である。
【0207】
<実施形態5 ハードウェア構成:電気点検関連作業管理装置(A)>
本実施形態における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成について、図15を用いて説明する。
【0208】
図15は、実施形態1を基礎とする本実施形態5における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成を示す図である。この図にあるように、本実施形態における電気点検関連作業管理システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」と、「チップセット」と、「メインメモリ」と、各種プログラムやデータ(情報)を保持する「不揮発性メモリ」や、「I/Oコントローラ」、「USB、SATA、LAN端子、etc」、「BIOS(UEFI)」、「PCI Expressスロット」、「リアルタイムクロック」を備えている。そして、それらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。なお実施形態3または4の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2の電気点検関連作業管理システムのいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0209】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、電気点検関連作業管理装置(A)の起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0210】
電気点検関連作業管理装置(A)の起動により、「メインメモリ」には、「不揮発性メモリ」に蓄積されている各種プログラム、データ(情報)が読み出されて展開され格納されると同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。実行命令を受け付けることで「CPU」によって順次プログラムがデータを利用した演算をおこなう。なお、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0211】
本実施形態において電気点検関連作業管理装置(A)の「メインメモリ」に格納されているプログラムは、電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)と、電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)と、電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)と、電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)と、電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)と、電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)と、見積依頼情報取得プログラム(ar)と、見積依頼情報出力プログラム(as)と、電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)と、電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)と、電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)と、承認サイン取得プログラム(ak)と、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)と、変更結果情報出力プログラム(am)である。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、電気点検関連作業者識別情報、電気点検関連作業識別情報、電気点検関連作業ステータス情報、電気点検関連作業結果情報、承認サイン、変更結果、変更結果情報、見積依頼情報などが格納されている。
【0212】
電気点検関連作業管理装置(A)の「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)を実行して、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)を実行して、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)を実行して、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)を実行して、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)を実行して、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)を実行して、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する。
「メインメモリ」に格納されている見積依頼情報取得プログラム(ar)を実行して、電気点検関連作業識別情報と関連付けて見積依頼情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている見積依頼情報出力プログラム(as)を実行して、取得した見積依頼情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて、電気点検関連作業管理装置(A)内蔵のディスプレイまたは「USB、SATA、LAN端子、etc」経由でインターネット回線を介して電気点検関連作業管理サーバ(B)へ出力する。
「メインメモリ」に格納されている電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)を実行して、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)を実行して、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)を実行して、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する。
「メインメモリ」に格納されている承認サイン取得プログラム(ak)を実行して、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)を実行して、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する。
「メインメモリ」に格納されている変更結果情報出力プログラム(am)を実行して、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)による変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する。
【0213】
<実施形態5の効果>
本実施形態5の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業に関する見積りを電気点検関連作業前に依頼することができる。
【0214】
<実施形態6 概要>主に請求項6、19、32
実施形態6の電気点検関連作業管理装置(A)はマップを保持し、電気点検関連作業者の現在位置を出力するように構成される。
【0215】
<実施形態6 機能的構成>
図16に実施形態1を基礎とする実施形態6の電気点検関連作業管理装置(A)の機能ブロック図を示す。実施形態6の電気点検関連作業管理装置(A)(1601)は実施形態1の構成に加え、さらに、マップ保持部(AT)(1620)と、現在地地理的位置情報取得部(AU)(1621)と、地理的位置情報出力部(AV)(1622)と、を有する。マップ保持部(AT)(1620)と、現在地地理的位置情報取得部(AU)(1621)と、地理的位置情報出力部(AV)(1622)以外は、実施形態1と同様のため、説明を省略する。なお実施形態3から5の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2の電気点検関連作業管理システムのいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0216】
<実施形態6 構成の説明>
<実施形態6 マップ保持部(AT)(1620)>
「マップ保持部(AT)」(1620)は、少なくとも利用者の現在地を含む領域に関する交通網の情報を含むマップを保持するように構成される。
【0217】
「マップ」とは、電気点検関連作業管理装置(A)の利用者の現在地を把握し、後記実施形態で説明するように、電気点検関連作業を実施する事業場への経路を取得し、利用者へ表示ために用いられる地図情報であり、自動車等の車両通行可能な道路情報(高速道等の有料道路の情報も含む)や、鉄道の情報などの交通網の情報を含む。さらに電気点検関連作業識別情報がある依頼者の事業場もマップ上に含まれることが好ましい。
【0218】
「交通網の情報」は、道路情報であれば、一方通行などの交通規制や制限速度に関する情報、時間帯による交通規制や制限速度規制、車線数や右左折車線の有無が含まれる。鉄道情報であれば、線路や駅の位置といった情報が含まれる。道路情報には、4輪車は車両通行不可だが、軽車両(自転車等)や徒歩なら通過できる道路も区分けして含むようにするとよい。また、駐車場の位置や入口の場所や空き状況についての情報も含むことができる。
【0219】
<実施形態6 現在地地理的位置情報取得部(AU)(1621)>
「現在地地理的位置情報取得部(AU)」(1621)は、現在地の地理的位置情報である現在地地理的位置情報を取得するように構成される。
【0220】
「現在地」とは、電気点検関連作業管理装置(A)を利用する電気点検関連作業者が現在いる場所である。
【0221】
「現在地地理的位置情報」は、GPS等の衛星測位システムや、携帯電話網によって取得される位置情報である。マップ上の位置情報として取得されてもよい。利用者が利用する電気点検関連作業管理装置(A)に、衛星測位システムからの信号を受信し自機の位置を算出し取得する機能、または携帯電話網を利用したデータ送受信機能を搭載するように構成することができる。この場合、現在地地理的位置情報は電気点検関連作業管理装置(A)の位置を示す情報であり、前記電気点検関連作業管理装置(A)を利用する電気点検関連作業者の位置を示す情報として代用される。電気点検関連作業管理装置(A)を識別する電気点検関連作業管理装置識別情報と、前記電気点検関連作業管理装置(A)を主に使用する電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて保持する電気点検関連作業管理装置識別情報保持部をさらに有するように構成することによって、前記のように電気点検関連作業管理装置(A)の位置情報を電気点検関連作業者の「現在地地理的位置情報」として取得することができる。
【0222】
現在地地理的位置情報取得部(AU)は、現在位置地理的位置情報を、電気点検関連作業者識別情報と関連付けて取得するように構成することが好ましい。
【0223】
<実施形態6 地理的位置情報出力部(AV)(1622)>
「地理的位置情報出力部(AV)」(1622)は、取得した現在地地理的位置情報と保持されている電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて出力するように構成される。
【0224】
現在地地理的位置情報の出力先の例は、電気点検関連作業管理サーバ(B)である。前記電気点検関連作業管理サーバ(B)は、現在地地理的位置情報を電気点検関連作業者識別情報と関連付けて取得する地理的位置情報取得部と、取得した現在地地理的位置情報を電気点検関連作業者識別情報と関連付けて取得する地理的位置情報保持部を、さらに有するように構成するとよい。
【0225】
<実施形態6 現在地地理的位置情報を利用した位置表示と経路表示の例>
図46に現在地地理的位置情報を取得し、後記実施形態9のように、目的地である事業場への経路を提示する例を示す。図には利用者が利用する電気点検関連作業管理装置(A)の画面が示されている。表示された地図中の左下の黒四角部が年次点検の作業対象である設備が設置された佐藤ビル(吹き出しで示されている)であり、右上に電気点検関連作業者である鈴木健二氏が「鈴木」と表示されている。地図上に示された鈴木健二氏のいる場所の位置情報が、鈴木健二氏の現在地地理的位置情報である。そこから、年次点検を行う佐藤ビルまでの(正確には車を駐車するための隣接駐車場までの)経路が太線で地図上に示されている。混んでいる都市部の経路の為、1.0kmの距離を車で11分かかるとの予想時間が右側に表示されている。
【0226】
<実施形態6 現在地地理的位置情報を利用した非常時対応の例>
図47には、現在地地理的位置情報の応用例として、高圧受変電設備などに停電などの異常発生した場合に、異常発生設備付近にいる電気点検関連作業者に対し応動依頼する例を示す。図47は、電気点検関連作業者を管理する管理センターでの画面表示の例である。この例では、佐藤ビルに設置された高圧受変電設備が停電という異常情報を発した。地図中央やや右上の黒四角が佐藤ビルであり、佐藤ビルを中心に500m、1km、1.5km、2.0kmといった同心円が表示され、近くにいる電気点検関連作業者の現在地地理的位置情報が地図中に丸数字で表示されている。右側には各電気点検関連作業者と佐藤ビルまでの距離と移動に要する時間が表示されている。表示された電気点検関連作業者を異常に対して派遣するための応動候補者として、例えば佐藤ビルに距離又は移動予測時間が短い順に応動依頼をかけるといった対応をすることができる。このように、定期的な点検作業だけではなく、突発的な異常に対応するための電気点検関連作業が発生した場合にも、現在地地理的位置情報を活用することができる。このためには、作業対象である設備から発信されその作業対象を識別する作業対象識別情報を含む異常情報を取得する異常情報取得部と、異常情報を発した作業対象の異常に対応するために派遣する技術者に前記作業対象に向かうべきとの通知である応動通知を含む処理をする技術者通知処理部と、作業対象の地理的位置を示す作業対象位置情報と作業対象識別情報を関連付けた作業対象情報を保持する作業対象情報保持部をさらに電気点検関連作業管理サーバ(B)に有するように構成することで達成できる。
【0227】
<実施形態6 電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法>
図17は、実施形態1を基礎とする実施形態6の電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法のフローチャートである。この図で示すように実施形態6の電気点検関連作業管理装置(A)では、電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA1701)と、マップ保持ステップ(at)(SA1702)と、現在地地理的位置情報取得ステップ(au)(SA1703)と、地理的位置情報出力ステップ(av)(SA1704)と、電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA1705)と、電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA1706)と、電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA1707)と、電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA1708)と、電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA1709)と、電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA1710)と、電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA1711)と、電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA1712)と、承認サイン取得ステップ(ak)(SA1713)と、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA1714)と、変更結果情報出力ステップ(am)(SA1715)と、を有する。なお実施形態3から5の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2の電気点検関連作業管理システムのいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0228】
ここで計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法は、
電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA1701)は、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する処理を行い、
マップ保持ステップ(at)(SA1702)が、少なくとも利用者の現在地を含む領域に関する交通網の情報を含むマップを保持する処理を行い、
現在地地理的位置情報取得ステップ(au)(SA1703)は、現在地の地理的位置情報である現在地地理的位置情報を取得する処理を行い、
地理的位置情報出力ステップ(av)(SA1704)は、取得した現在地地理的位置情報と保持されている電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて出力する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA1705)は、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA1706)は、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA1707)は、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA1708)は、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA1709)は、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する処理を行い、
電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA1710)は、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける処理を行い、
電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA1711)は、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA1712)は、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する処理を行い、
承認サイン取得ステップ(ak)(SA1713)は、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA1714)は、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する処理を行い、
変更結果情報出力ステップ(am)(SA1715)は、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA1714)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する処理を行う。
このような一連の処理を、計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させる動作方法である。
【0229】
<実施形態6 ハードウェア構成:電気点検関連作業管理装置(A)>
本実施形態における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成について、図18を用いて説明する。
【0230】
図18は、実施形態1を基礎とする本実施形態6における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成を示す図である。この図にあるように、本実施形態における電気点検関連作業管理システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」と、「チップセット」と、「メインメモリ」と、各種プログラムやデータ(情報)を保持する「不揮発性メモリ」や、「I/Oコントローラ」、「USB、SATA、LAN端子、etc」、「BIOS(UEFI)」、「PCI Expressスロット」、「リアルタイムクロック」を備えている。そして、それらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。なお実施形態3から5の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2の電気点検関連作業管理システムのいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0231】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、電気点検関連作業管理装置(A)の起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0232】
電気点検関連作業管理装置(A)の起動により、「メインメモリ」には、「不揮発性メモリ」に蓄積されている各種プログラム、データ(情報)が読み出されて展開され格納されると同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。実行命令を受け付けることで「CPU」によって順次プログラムがデータを利用した演算をおこなう。なお、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0233】
本実施形態において電気点検関連作業管理装置(A)の「メインメモリ」に格納されているプログラムは、電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)と、電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)と、電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)と、電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)と、電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)と、電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)と、電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)と、電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)と、電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)と、承認サイン取得プログラム(ak)と、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)と、変更結果情報出力プログラム(am)と、マップ保持プログラム(at)と、現在地地理的位置情報取得プログラム(au)と、地理的位置情報出力プログラム(av)である。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、電気点検関連作業者識別情報、電気点検関連作業識別情報、電気点検関連作業ステータス情報、電気点検関連作業結果情報、承認サイン、変更結果、変更結果情報、マップ、現在地地理的位置情報などが格納されている。
【0234】
電気点検関連作業管理装置(A)の「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)を実行して、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されているマップ保持プログラム(at)を実行して、少なくとも利用者の現在地を含む領域に関する交通網の情報を含むマップを保持する。
「メインメモリ」に格納されている現在地地理的位置情報取得プログラム(au)を実行して、現在地の地理的位置情報である現在地地理的位置情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている地理的位置情報出力プログラム(av)を実行して、取得した現在地地理的位置情報と保持されている電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて電気点検関連作業管理装置(A)の「USB、SATA、LAN端子、etc」経由でインターネット回線を介して電気点検関連作業管理サーバ(B)へ出力する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)を実行して、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)を実行して、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)を実行して、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)を実行して、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)を実行して、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する。
「メインメモリ」に格納されている電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)を実行して、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)を実行して、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)を実行して、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する。
「メインメモリ」に格納されている承認サイン取得プログラム(ak)を実行して、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)を実行して、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する。
「メインメモリ」に格納されている変更結果情報出力プログラム(am)を実行して、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)による変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する。
【0235】
<実施形態6の効果>
本実施形態6の電気点検関連作業管理装置(A)は、自身の利用者の現在地の地理的位置情報を取得し出力できる。
【0236】
<実施形態7 概要>主に請求項7、20、33
実施形態7の電気点検関連作業管理装置(A)は、自身の利用者である電気点検関連作業者へ行うべき又は行った電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を出力するように構成される。
【0237】
<実施形態7 機能的構成>
図19に実施形態1を基礎とする実施形態7の電気点検関連作業管理装置(A)の機能ブロック図を示す。実施形態7の電気点検関連作業管理装置(A)(1901)は実施形態1の構成に加え、さらに、電気点検関連作業ステータス情報出力部(AW)(1923)を有する。電気点検関連作業ステータス情報出力部(AW)(1923)以外は、実施形態1と同様のため、説明を省略する。なお実施形態3から6の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2の電気点検関連作業管理システムのいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0238】
<実施形態7 構成の説明>
<実施形態7 電気点検関連作業ステータス情報出力部(AW)(1923)>
「電気点検関連作業ステータス情報出力部(AW)」(1923)は、保持されている電気点検関連作業識別情報とこれに関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報と電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて出力するように構成される。
【0239】
電気点検関連作業管理装置(A)内に保持されている電気点検関連作業識別情報と、電気点検関連作業ステータス情報と、電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて、出力する。出力先の例としては、電気点検関連作業管理装置(A)自身にディスプレイを内蔵する場合はそのディスプレイでもよいし、電気点検関連作業管理サーバ(B)へ出力してもよい。自身のディスプレイに表示させるように出力する場合には、実施形態1のように取得した電気点検関連作業ステータス情報だけではなく、すでに保持されている電気点検関連作業ステータス情報と、電気点検関連作業識別情報と、電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて本実施形態7では出力する。電気点検関連作業ステータス情報は時系列的に作業対象ごとに並べた形で出力するように構成できる。
【0240】
前記出力された情報を受けた者は、それらの情報を取得又は閲覧することができる。電気点検関連作業管理装置(A)の利用者は自身が行ったまたは行うべき電気点検関連作業について、内容とステータスを確認することができる。電気点検関連作業管理サーバ(B)へ出力された場合は、前記サーバは電気点検関連作業の内容と出力時点でのステータスを確認することができる。例えば実施予定が近ければ、作業対象の電気点検関連作業の依頼者へ作業実施予定の予告を行い、依頼者と調整して実際に実施する予定日と実施要項を決めるといったことを行う。
【0241】
電気点検関連作業ステータス情報を出力する際に、対象設備に対しての電気点検関連作業ステータス情報を時系列的に出力する電気点検関連作業ステータス情報時系列的出力手段をさらに電気点検関連作業ステータス情報出力部(AW)に有するように構成することができる。ある電気点検関連作業者が自身の担当する複数の対象設備に関して「実施」「未実施」などのステータスを確認しようとする際、例えば行ごとに対象設備、列ごとに月単位にて時系列に表形式で電気点検関連作業ステータス情報を表示させるとわかりやすい(例:図43図50)。または、本システムの管理運営者が各電気点検関連作業識別情報で識別される作業対象のステータスを一覧で確認したい場合などに便利である。
【0242】
<実施形態7 電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法>
図20は、実施形態1を基礎とする実施形態7の電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法のフローチャートである。この図で示すように実施形態7の電気点検関連作業管理装置(A)では、電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA2001)と、電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA2002)と、電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA2003)と、電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA2004)と、電気点検関連作業ステータス情報出力ステップ(aw)(SA2005)と、電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA2006)と、電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA2007)と、電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA2008)と、電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA2009)と、電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA2010)と、承認サイン取得ステップ(ak)(SA2011)と、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA2012)と、変更結果情報出力ステップ(am)(SA2013)と、を有する。なお実施形態3から6の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2の電気点検関連作業管理システムのいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0243】
ここで計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法は、
電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA2001)は、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA2002)は、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA2003)は、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA2004)は、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報出力ステップ(aw)(SA2005)は、保持されている電気点検関連作業識別情報とこれに関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報と電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて出力する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA2006)は、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA2007)は、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する処理を行い、
電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA2008)は、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける処理を行い、
電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA2009)は、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA2010)は、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する処理を行い、
承認サイン取得ステップ(ak)(SA2011)は、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA2012)は、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する処理を行い、
変更結果情報出力ステップ(am)(SA2013)は、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA2012)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する処理を行う。
このような一連の処理を、計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させる動作方法である。
【0244】
<実施形態7 ハードウェア構成:電気点検関連作業管理装置(A)>
本実施形態における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成について、図21を用いて説明する。
【0245】
図21は、実施形態1を基礎とする本実施形態7における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成を示す図である。この図にあるように、本実施形態における電気点検関連作業管理システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」と、「チップセット」と、「メインメモリ」と、各種プログラムやデータ(情報)を保持する「不揮発性メモリ」や、「I/Oコントローラ」、「USB、SATA、LAN端子、etc」、「BIOS(UEFI)」、「PCI Expressスロット」、「リアルタイムクロック」を備えている。そして、それらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。なお実施形態3から6の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2の電気点検関連作業管理システムのいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0246】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、電気点検関連作業管理装置(A)の起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0247】
電気点検関連作業管理装置(A)の起動により、「メインメモリ」には、「不揮発性メモリ」に蓄積されている各種プログラム、データ(情報)が読み出されて展開され格納されると同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。実行命令を受け付けることで「CPU」によって順次プログラムがデータを利用した演算をおこなう。なお、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0248】
本実施形態において電気点検関連作業管理装置(A)の「メインメモリ」に格納されているプログラムは、電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)と、電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)と、電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)と、電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)と、電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)と、電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)と、電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)と、電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)と、電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)と、承認サイン取得プログラム(ak)と、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)と、変更結果情報出力プログラム(am)と、電気点検関連作業ステータス情報出力プログラム(aw)である。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、電気点検関連作業者識別情報、電気点検関連作業識別情報、電気点検関連作業ステータス情報、電気点検関連作業結果情報、承認サイン、変更結果、変更結果情報などが格納されている。
【0249】
電気点検関連作業管理装置(A)の「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)を実行して、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)を実行して、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)を実行して、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)を実行して、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報出力プログラム(aw)を実行して、保持されている電気点検関連作業識別情報とこれに関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報と電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて、電気点検関連作業管理装置(A)内蔵のディスプレイまたは「USB、SATA、LAN端子、etc」経由でインターネット回線を介して電気点検関連作業管理サーバ(B)へ出力する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)を実行して、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)を実行して、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する。
「メインメモリ」に格納されている電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)を実行して、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)を実行して、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)を実行して、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する。
「メインメモリ」に格納されている承認サイン取得プログラム(ak)を実行して、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)を実行して、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する。
「メインメモリ」に格納されている変更結果情報出力プログラム(am)を実行して、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)による変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する。
【0250】
<実施形態7の効果>
本実施形態7の電気点検関連作業管理装置(A)は、自身の利用者である電気点検関連作業者が行うべき又は行った電気点検関連作業のステータスを出力できる。
【0251】
<実施形態8 概要>主に請求項8、21、34
実施形態8の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業を行う事業場と、その事業場で実行されるべき電気点検関連作業に関する情報を保持するように構成される。
【0252】
<実施形態8 機能的構成>
図22に実施形態1を基礎とする実施形態8の電気点検関連作業管理装置(A)の機能ブロック図を示す。実施形態8の電気点検関連作業管理装置(A)(2201)は実施形態1の構成に加え、さらに、事業場識別情報保持部(AX)(2224)と、事業場実行作業情報保持部(AY)(2225)と、事業場地理的位置情報保持部(AZ)(2226)と、を有する。事業場識別情報保持部(AX)(2224)と、事業場実行作業情報保持部(AY)(2225)と、事業場地理的位置情報保持部(AZ)(2226)以外は、実施形態1と同様のため、説明を省略する。なお実施形態3から7の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2の電気点検関連作業管理システムのいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0253】
<実施形態8 構成の説明>
<実施形態8 事業場識別情報保持部(AX)(2224)>
「事業場識別情報保持部(AX)」(2224)は、電気点検関連作業を実施すべき事業場を識別する事業場識別情報を保持するように構成される。
【0254】
「事業場」とは、事業が行われている場所であり、例えば工場や商店やゴルフ場であり、電気点検関連作業の対象設備が所在する場所である。一の事業場に複数の対象設備が設置されている場合もある。その場合、電気点検関連作業識別情報を一つ一つの対象設備ごとに付与することで識別することができる。
【0255】
「事業場識別情報」は、事業場を識別する情報であり、事業場を管理又は所有する企業や法人などの名称、住所や地番、場所や建物の名称、緯度経度、事業場が面している道路の名称、一義的に割り振られた文字列などのいずれか一つ又は組み合わせであってもよい。事業場識別情報には、属性を示す情報である事業場属性情報が関連付けられてもよい。属性は、事業場を管理又は所有する個人や企業や法人などの名称や屋号、連絡先、電気点検関連作業を実施する際の依頼者側担当者名、保有する電気点検関連作業の対象設備に関する情報、電気点検関連作業を実施する際に考慮すべき事項(発電機または非常電源の有無)などである。
【0256】
<実施形態8 事業場実行作業情報保持部(AY)(2225)>
「事業場実行作業情報保持部(AY)」(2225)は、保持されている事業場識別情報と存在する場合にその事業場で実行されるべき電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である事業場実行作業情報を保持するように構成される。
【0257】
「事業場実行作業情報」は、事業場識別情報と、その事業場で実行されるべき電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である。さらに電気点検関連作業ステータス情報と何晏連づけるとよい。事業場識別情報があっても、まだ依頼者から依頼がなかったり、定期的な保安点検の時期ではなく点検予定が設定されていなかったりして、事業場で実行されるべき電気点検関連作業識別情報がない場合もありうる。
【0258】
電気点検関連作業識別情報がない場合は、新規の事業場のようにまだ電気点検関連作業を本発明のシステムを利用して行ったことがない場合を除いて、電気点検関連作業繰返タイミング情報に基づいて電気点検関連作業識別情報を電気点検関連作業識別情報取得部(AB)に取得させるように電気点検関連作業識別情報取得制御部(AO)が制御するように構成することもできる。
【0259】
<実施形態8 事業場地理的位置情報保持部(AZ)(2226)>
「事業場地理的位置情報保持部(AZ)」(2226)は、保持されている事業場識別情報で識別される事業場の位置を示す地理的位置情報である事業場情報地理的位置情報を事業場識別情報と関連付けて保持するように構成される。
【0260】
「事業場情報地理的位置情報」は、事業場の地理的位置情報であり、マップ上の位置を示す情報でもよい。または交通網に対しての位置情報であってもよい。電気点検関連作業者は事業場への移動時には自動車を最も使用すると考えられるため、事業場又はその付近の駐車場に関する情報が事業場情報地理的位置情報に含むように構成することができる。または最寄りの交通公共機関(鉄道の駅、バスの停留所)からの距離や道順などが含まれていてもよい。さらに作業対象である設備の設置場所と、事業場の入口又は駐車場から、事業場内の電気点検関連作業の対象設備が設置された場所までの経路の情報を含むことが好ましい。前記経路の情報には事業場内への立ち入り方法(例:正門の警備所に行って、作業立会予定者を呼び出す。警備所で記名の上で立ち入り許可証を受け取るなど)や、経路途中や対象設備自体の施錠状況(鍵の所在と借り方も含む)も含むことがより好ましい。
【0261】
保持された事業場情報地理的位置情報を閲覧するために出力する事業場情報地理的位置情報出力部をさらに有するように構成することができる。後記実施形態9または10のように事業場への経路を取得する際に、事業場内の電気点検関連作業の対象設備までの経路や経路に関する情報(事業場への入り方や鍵の借り方など)の属性情報も関連付けて取得されるように構成するとよい。
【0262】
前記実施形態で示した図46に示す例は、電気点検関連作業者(鈴木健二氏)の現在地地理的位置情報と、事業場(佐藤ビル)の事業場情報地理的位置情報を地図上に表示したものである。
【0263】
<実施形態8 電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法>
図23は、実施形態1を基礎とする実施形態8の電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法のフローチャートである。この図で示すように実施形態8の電気点検関連作業管理装置(A)では、電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA2301)と、
電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA2302)と、電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA2303)と、事業場識別情報保持ステップ(ax)(SA2304)と、事業場実行作業情報保持ステップ(ay)(SA2305)と、事業場地理的位置情報保持ステップ(az)(SA2306)と、電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA2307)と、電気点検関連作業ステータス情報出力ステップ(aw)(SA2308)と、電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA2309)と、電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA2310)と、電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA2311)と、電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA2312)と、電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA2313)と、承認サイン取得ステップ(ak)(SA2311)と、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA2314)と、変更結果情報出力ステップ(am)(SA2315)と、を有する。なお実施形態3から6の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2の電気点検関連作業管理システムのいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0264】
ここで計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法は、
電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA2301)は、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA2302)は、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA2303)は、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する処理を行い、
事業場識別情報保持ステップ(ax)(SA2304)は、電気点検関連作業を実施すべき事業場を識別する事業場識別情報を保持する処理を行い、
事業場実行作業情報保持ステップ(ay)(SA2305)は、保持されている事業場識別情報と存在する場合にその事業場で実行されるべき電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である事業場実行作業情報を保持する処理を行い、
事業場地理的位置情報保持ステップ(az)(SA2306)は、保持されている事業場識別情報で識別される事業場の位置を示す地理的位置情報である事業場情報地理的位置情報を事業場識別情報と関連付けて保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA2307)は、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA2308)は、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA2309)は、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する処理を行い、
電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA2310)は、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける処理を行い、
電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA2311)は、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA2312)は、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する処理を行い、
承認サイン取得ステップ(ak)(SA2313)は、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA2314)は、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する処理を行い、
変更結果情報出力ステップ(am)(SA2315)は、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA2314)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する処理を行う。
このような一連の処理を、計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させる動作方法である。
【0265】
<実施形態8 ハードウェア構成:電気点検関連作業管理装置(A)>
本実施形態における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成について、図24を用いて説明する。
【0266】
図24は、実施形態1を基礎とする本実施形態8における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成を示す図である。この図にあるように、本実施形態における電気点検関連作業管理システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」と、「チップセット」と、「メインメモリ」と、各種プログラムやデータ(情報)を保持する「不揮発性メモリ」や、「I/Oコントローラ」、「USB、SATA、LAN端子、etc」、「BIOS(UEFI)」、「PCI Expressスロット」、「リアルタイムクロック」を備えている。そして、それらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。なお実施形態3から6の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2の電気点検関連作業管理システムのいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0267】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、電気点検関連作業管理装置(A)の起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0268】
電気点検関連作業管理装置(A)の起動により、「メインメモリ」には、「不揮発性メモリ」に蓄積されている各種プログラム、データ(情報)が読み出されて展開され格納されると同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。実行命令を受け付けることで「CPU」によって順次プログラムがデータを利用した演算をおこなう。なお、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0269】
本実施形態8において電気点検関連作業管理装置(A)の「メインメモリ」に格納されているプログラムは、電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)と、電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)と、電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)と、電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)と、電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)と、電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)と、電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)と、電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)と、電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)と、承認サイン取得プログラム(ak)と、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)と、変更結果情報出力プログラム(am)と、事業場識別情報保持プログラム(ax)と、事業場実行作業情報保持プログラム(ay)と、事業場地理的位置情報保持プログラム(az)である。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、電気点検関連作業者識別情報、電気点検関連作業識別情報、電気点検関連作業ステータス情報、電気点検関連作業結果情報、承認サイン、変更結果、変更結果情報、事業場識別情報などが格納されている。
【0270】
電気点検関連作業管理装置(A)の「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)を実行して、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)を実行して、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)を実行して、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する。
「メインメモリ」に格納されている事業場識別情報保持プログラム(ax)を実行して、電気点検関連作業を実施すべき事業場を識別する事業場識別情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている事業場実行作業情報保持プログラム(ay)を実行して、保持されている事業場識別情報と存在する場合にその事業場で実行されるべき電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である事業場実行作業情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている事業場地理的位置情報保持プログラム(az)を実行して、保持されている事業場識別情報で識別される事業場の位置を示す地理的位置情報である事業場情報地理的位置情報を事業場識別情報と関連付けて保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)を実行して、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)を実行して、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)を実行して、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する。
「メインメモリ」に格納されている電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)を実行して、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)を実行して、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)を実行して、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する。
「メインメモリ」に格納されている承認サイン取得プログラム(ak)を実行して、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)を実行して、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する。
「メインメモリ」に格納されている変更結果情報出力プログラム(am)を実行して、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)による変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する。
【0271】
<実施形態8の効果>
本実施形態8の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業を実施すべき事業場の位置を示す地理的情報と、実施すべき電気点検関連作業の内容を保持しており、自身の利用者に提供することができる。
【0272】
<実施形態9 概要>主に請求項9、22、35
実施形態9の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業を実施すべき事業場の場所に対し移動すべき経路を取得するように構成される。
【0273】
<実施形態9 機能的構成>
図25に実施形態6を基礎とする実施形態9の電気点検関連作業管理装置(A)の機能ブロック図を示す。実施形態9の電気点検関連作業管理装置(A)(2501)は実施形態6の構成に加え、さらに、電気点検関連作業ステータス情報種別判断部(A1)(2527)と、判断結果依存電気点検関連作業識別情報取得部(A2)(2528)と、事業場地理的位置情報取得部(A3)(2529)と、経路取得部(A4)(2530)と、を有する。電気点検関連作業ステータス情報種別判断部(A1)(2527)と、判断結果依存電気点検関連作業識別情報取得部(A2)(2528)と、事業場地理的位置情報取得部(A3)(2529)と、経路取得部(A4)(2530)以外は、実施形態6と同様のため、説明を省略する。なお実施形態6を基礎とする実施形態7から8の電気点検関連作業管理装置(A)のいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0274】
<実施形態9 構成の説明>
<実施形態9 電気点検関連作業ステータス情報種別判断部(A1)(2527)>
「電気点検関連作業ステータス情報種別判断部(A1)」(2527)は、電気点検関連作業ステータス情報取得部(AE)で取得した電気点検関連作業ステータス情報の種別を判断するように構成される。
【0275】
電気点検関連作業ステータス情報の「種別」とは、電気点検関連作業ステータス情報が関連付けられた電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業がどの様な状態であるかという「種別」であり、例えば、「実施済」や「未実施」、またはすでに作業完了の承認も取得し終っている「完了」、電気点検関連作業を行うことに対して依頼者からの依頼があり前記作業の実施予定日が決まったがまだ実施されていない「予定済」、実施予定日の調整もまだしていない「未予定」など適宜設定できる。本実施形態で後記判断結果依存電気点検関連作業識別情報取得部(A2)にて所定の結果であると判断されるような「種別」は、電気点検関連作業を行うことに対して依頼者からの依頼があり前記作業の実施予定日が決まったがまだ実施されていない種別(例:予定済)や、実施予定日をこれから調整する又は調整中といった種別である。
【0276】
<実施形態9 判断結果依存電気点検関連作業識別情報取得部(A2)(2528)>
「判断結果依存電気点検関連作業識別情報取得部(A2)」(2528)は、電気点検関連作業ステータス情報種別判断部(A1)(2527)での判断結果が所定の結果である電気点検関連作業識別情報を取得するように構成される。
【0277】
「判断結果が所定の結果」というのは、例えば電気点検関連作業ステータス情報の種別が、電気点検関連作業を行うことに対して依頼者からの依頼があり前記作業の実施予定日が決まったがまだ実施されていない種別(例:予定済)や、実施予定日をこれから調整する又は調整中といった種別である場合である。そして、このような電気点検関連作業ステータス情報である電気点検関連作業識別情報を取得する。
【0278】
<実施形態9 事業場地理的位置情報取得部(A3)(2529)>
「事業場地理的位置情報取得部(A3)」(2529)は、取得した電気点検関連作業識別情報と関連付けられている事業場地理的位置情報を取得するように構成される。
【0279】
前記のようにまだ実施していない電気点検関連作業の対象設備が所在する事業場の事業場地理的位置情報を取得する。実施予定が決まった電気点検関連作業だけではなく、まだ調整中などのために実施予定が未定の電気点検関連作業に対しても、事前に経路を検討するために、事業場地理的位置情報を取得するように構成することができる。
【0280】
<実施形態9 経路取得部(A4)(2530)>
「経路取得部(A4)」(2530)は、取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報とに基づいて、保持されているマップ上で移動すべき経路を取得するように構成される。
【0281】
電気点検関連作業管理装置(A)を利用する電気点検関連作業者の現在位置として電気点検関連作業管理装置(A)の現在地地理的位置情報を現在地地理的位置情報取得部(AU)が取得し、取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報とに基づいてマップ上で移動すべき経路を取得する。経路の取得時には電気点検関連作業者識別情報と関連付けて取得することが好ましい。電気点検関連作業者識別情報には、その属性を示す情報が関連付けられていることが好ましく、その属性情報には電気点検関連作業者の移動手段に関する属性情報が含まれることが好ましい。移動手段に関する属性情報が電気点検関連作業者識別情報に関連付けられて、電気点検関連作業者識別情報が現在地地理的位置情報に関連付けられていた場合には、経路は電気点検関連作業者の移動手段に対応するように構成することができる。前記経路には移動手段に対応した所要時間又は到着見込み時間が参考に含まれることが好ましい。経路は一つではなく複数候補を所要時間または所要料金(例:高速道路の料金)を判断条件とする優先順位を付けて取得するように構成することもできる。
【0282】
事業場への経路を取得する際に、事業場内の電気点検関連作業の対象設備までの経路や経路に関する情報(事業場への入り方や鍵の借り方など)の属性を示す情報である経路属性情報も関連付けて取得する経路属性情報取得部を有するように構成することもできる。さらに経路属性情報と関連付けて、取得した経路を出力する経路出力部を有するように構成することが好ましい。取得した経路をディスプレイに表示させて閲覧することができる。
【0283】
図46に経路取得例を示す。図46は、利用者が利用する電気点検管理作業管理装置(A)の経路案内の画面である。電気点検関連作業者の鈴木健二氏が、翌日(2023年6月30日)に年次点検を実施予定の佐藤ビルへの経路を確認している。画面中の地図内上方に「鈴木」と示された黒丸の表示位置が、鈴木氏の「現在地地理的位置情報」である。一方、地図内左下に「佐藤ビル」と吹き出しが付けられた黒四角の表示位置が、「事業場地理的位置情報」である。前記両者を結ぶ黒太線が、「経路」である。図46の例では、佐藤ビルの隣接地に駐車場がある旨が吹き出し表示されている。作業にあたって移動に利用した車は前記駐車場に止めるようにという経路属性情報の例である。取得した移動すべき経路を鈴木氏の利用する電気点検関連作業管理装置(A)のディスプレイに表示させ、鈴木氏が実際に移動するときに前記経路に沿った移動を行うように経路案内をするように構成してもよい。
【0284】
<実施形態9 電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法>
図26は、実施形態6を基礎とする実施形態9の電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法のフローチャートである。この図で示すように実施形態9の電気点検関連作業管理装置(A)では、電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA2601)と、マップ保持ステップ(at)(SA2602)と、現在地地理的位置情報取得ステップ(au)(SA2603)と、地理的位置情報出力ステップ(av)(SA2604)と、電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA2605)と、電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA2606)と、電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA2607)と、電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA2608)と、電気点検関連作業ステータス情報種別判断ステップ(a1)(SA2609)と、判断結果依存電気点検関連作業識別情報取得ステップ(a2)(SA2610)と、事業場地理的位置情報取得ステップ(a3)(SA2611)と、経路取得ステップ(a4)(SA2612)と、電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA2613)と、電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA2614)と、電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA2615)と、電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA2616)と、承認サイン取得ステップ(ak)(SA2617)と、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA2618)と、変更結果情報出力ステップ(am)(SA2619)と、を有する。なお実施形態6を基礎とする実施形態7から8の電気点検関連作業管理装置(A)のいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0285】
ここで計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法は、
電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA2601)は、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する処理を行い、
マップ保持ステップ(at)(SA2602)が、少なくとも利用者の現在地を含む領域に関する交通網の情報を含むマップを保持する処理を行い、
現在地地理的位置情報取得ステップ(au)(SA2603)は、現在地の地理的位置情報である現在地地理的位置情報を取得する処理を行い、
地理的位置情報出力ステップ(av)(SA2604)は、取得した現在地地理的位置情報と保持されている電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて出力する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA2605)は、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA2606)は、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA2607)は、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA2608)は、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報種別判断ステップ(a1)(SA2609)は、電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA2608)で取得した電気点検関連作業ステータス情報の種別を判断する処理を行い、
判断結果依存電気点検関連作業識別情報取得ステップ(a2)(SA2610)は、電気点検関連作業ステータス情報種別判断ステップ(a1)(SA2609)での判断結果が所定の結果である電気点検関連作業識別情報を取得する処理を行い、
事業場地理的位置情報取得ステップ(a3)(SA2611)は、取得した電気点検関連作業識別情報と関連付けられている事業場地理的位置情報を取得する処理を行い、
経路取得ステップ(a4)(SA2612)は、取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報とに基づいて、保持されているマップ上で移動すべき経路を取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA2613)は、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する処理を行い、
電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA2614)は、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける処理を行い、
電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA2615)は、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA2616)は、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する処理を行い、
承認サイン取得ステップ(ak)(SA2617)は、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA2618)は、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する処理を行い、
変更結果情報出力ステップ(am)(SA2619)は、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA2618)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する処理を行う。
このような一連の処理を、計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させる動作方法である。
【0286】
<実施形態9 ハードウェア構成:電気点検関連作業管理装置(A)>
本実施形態における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成について、図27を用いて説明する。
【0287】
図27は、実施形態6を基礎とする本実施形態9における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成を示す図である。この図にあるように、本実施形態における電気点検関連作業管理システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」と、「チップセット」と、「メインメモリ」と、各種プログラムやデータ(情報)を保持する「不揮発性メモリ」や、「I/Oコントローラ」、「USB、SATA、LAN端子、etc」、「BIOS(UEFI)」、「PCI Expressスロット」、「リアルタイムクロック」を備えている。そして、それらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。なお実施形態6を基礎とする実施形態7から8の電気点検関連作業管理装置(A)のいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0288】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、電気点検関連作業管理装置(A)の起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0289】
電気点検関連作業管理装置(A)の起動により、「メインメモリ」には、「不揮発性メモリ」に蓄積されている各種プログラム、データ(情報)が読み出されて展開され格納されると同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。実行命令を受け付けることで「CPU」によって順次プログラムがデータを利用した演算をおこなう。なお、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0290】
本実施形態において電気点検関連作業管理装置(A)の「メインメモリ」に格納されているプログラムは、電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)と、電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)と、電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)と、電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)と、電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)と、電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)と、電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)と、電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)と、電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)と、承認サイン取得プログラム(ak)と、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)と、変更結果情報出力プログラム(am)と、マップ保持プログラム(at)と、現在地地理的位置情報取得プログラム(au)と、地理的位置情報出力プログラム(av)と、電気点検関連作業ステータス情報種別判断プログラム(a1)と、判断結果依存電気点検関連作業識別情報取得プログラム(a2)と、事業場地理的位置情報取得プログラム(a3)と、経路取得プログラム(a4)である。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、電気点検関連作業者識別情報、電気点検関連作業識別情報、電気点検関連作業ステータス情報、電気点検関連作業結果情報、承認サイン、変更結果、変更結果情報、マップ、現在地地理的位置情報、事業場地理的位置情報、経路などが格納されている。
【0291】
電気点検関連作業管理装置(A)の「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)を実行して、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する。
メインメモリ」に格納されているマップ保持プログラム(at)を実行して、少なくとも利用者の現在地を含む領域に関する交通網の情報を含むマップを保持する。
「メインメモリ」に格納されている現在地地理的位置情報取得プログラム(au)を実行して、現在地の地理的位置情報である現在地地理的位置情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている地理的位置情報出力プログラム(av)を実行して、取得した現在地地理的位置情報と保持されている電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて電気点検関連作業管理装置(A)の「USB、SATA、LAN端子、etc」経由でインターネット回線を介して電気点検関連作業管理サーバ(B)へ出力する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)を実行して、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)を実行して、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)を実行して、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)を実行して、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報種別判断プログラム(a1)を実行して、電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)で取得した電気点検関連作業ステータス情報の種別を判断する。
「メインメモリ」に格納されている判断結果依存電気点検関連作業識別情報取得プログラム(a2)を実行して、電気点検関連作業ステータス情報種別判断プログラム(a1)での判断結果が所定の結果である電気点検関連作業識別情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている事業場地理的位置情報取得プログラム(a3)を実行して、取得した電気点検関連作業識別情報と関連付けられている事業場地理的位置情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている経路取得プログラム(a4)を実行して、取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報とに基づいて、保持されているマップ上で移動すべき経路を取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)を実行して、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する。
「メインメモリ」に格納されている電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)を実行して、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)を実行して、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)を実行して、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する。
「メインメモリ」に格納されている承認サイン取得プログラム(ak)を実行して、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)を実行して、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する。
「メインメモリ」に格納されている変更結果情報出力プログラム(am)を実行して、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)による変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する。
【0292】
<実施形態9の効果>
本実施形態9の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業を実施すべき事業場への経路を取得できる。自身の利用者または他の利用者へ提供することができる。
【0293】
<実施形態10 概要>主に請求項10、23、36
実施形態10の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業を実施すべき複数の事業場の場所をめぐるための移動すべき最適な経路を取得するように構成される。
【0294】
<実施形態10 機能的構成>
図28に実施形態9を基礎とする実施形態10の電気点検関連作業管理装置(A)の機能ブロック図を示す。実施形態10の電気点検関連作業管理装置(A)(2801)は実施形態9の構成に加え、さらに、最適経路取得ルール保持部(A5)(2831)を有する。追加された最適経路取得ルール保持部(A5)(2831)と、経路取得部(A4)(2830)以外は、実施形態9と同様のため、説明を省略する。
【0295】
<実施形態10 構成の説明>
<実施形態10 最適経路取得ルール保持部(A5)(2831)>
「最適経路取得ルール保持部(A5)」(2831)は、経路を作成すべき事業場地理的位置情報が複数ある場合に、最適経路を取得するためのルールである最適経路取得ルールを保持するように構成される。
【0296】
「経路を作成すべき事業場地理的位置情報が複数ある場合」とは、前記実施形態9では事業場1か所に対する経路の取得だったが、例えば1日で複数の事業場の作業対象である装置の月次点検を行うような場合である。または例えば、2つの事業場の年次点検を2日続けて行う場合もありうる。このような時は最初の事業場での年次点検終了後に一旦自宅に戻った方がよいのか、翌日の事業場近くに宿泊したほうが効率的なのか(または身体的負担をも考慮してもよい)検討するにあたって、最適経路を検討することができる。
【0297】
「最適経路」とは、電気点検関連作業ステータス情報の種別が所定の結果であるという判断結果、例えば同じ日または連続する数日間に電気点検関連作業の実施予定日が設定された複数の事業場がある場合に、その複数の事業場を最適にめぐる経路である。最適と判断するために優先される条件によって最適とされる経路は変わる。そのため最適経路取得ルールを保持し優先条件によって適宜前記ルールを変えて選択し、最適経路を取得する。
【0298】
実施予定日が決まった電気点検関連作業ではなく、実施予定日調整中の電気点検関連作業についても、実施候補日付近に複数の事業場の電気点検関連作業を行うような場合は、複数の事業場をめぐる最適な経路を取得し、その結果から実施予定日を依頼者に提案することができる。予定日未定の状態の時に経路を検討し、取得した最適な経路に基づいて、予定日を確定させると、より効率的に複数の事業場の電気点検関連作業を実施できる。
【0299】
「最適経路取得ルール」の例としては、最短期間又は/及び最短距離で巡る経路を取得するルールである。他の例としては、自動車で移動する場合には高速道など有料道路の料金やガソリン代などを考慮する最小経費で巡る経路(高速道をあえて使わず一般道を経路として選択する場合がある)を選択するルールや、事業場からの実施希望日(候補日)を考慮して経路を選択するルールなどが考えられる。
【0300】
「最適経路取得ルール」の例を、図48を用いて説明する。例えば事業場A、B、Cの3つに関して電気点検関連作業を実施予定としていて、作業者の現在位置を起点として作業終了後戻ってくるために、最短時間で巡るための最適経路を求めようとしている場合を例とする。図48に示すように、前提条件として電気点検関連作業者は現在事業場Aから移動時間0.1日分の場所におり、前記作業者から見て、事業場A、B、Cの順に遠ざかるような位置関係にある。事業場AとBの間、BとCの間の移動時間はともに0.1日とする。電気点検関連作業は事業場Aでは0.4日、事業場Bでは0.6日、事業場Cでは0.3日かかるとする。その時、前記作業者から近い事業場から順に作業を実施していった場合は(CASE1)、1日目は事業場Aまで移動して(0.1日)作業を行い(0.4日)、事業場Bへ着いたところで0.1+0.4+0.1=0.6日となって、事業場Bでの作業は初日に行えずに翌日着工となる。2日目は事業場Bでの作業(0.6日)と、事業場Cへの移動(0.1日)と事業場Cでの作業(0.3h)で0.6+0.1+0.3=1.0日となり2日目が終了となり、出発点に戻るのは3日目となってしまう。
【0301】
順番を変えて(CASE2)、初日に事業場Aと事業場Cの作業を行うと、0.1+0.4+0.1+0.1+0.3=1.0日となる。2日目は事業場Cから事業場Bへ向かい、事業場Bでの作業を終えて出発点に戻ることができる(0.1+0.6+0.1+0.1=0.9日)。前記CASE1の3日間に対し後者CASE2では2日間で移動含めた作業が完了しているため、最適経路としてはCASE2の事業場A、C、Bといった順の経路が選択される。このように最短時間又は/及び最短距離で経路が選択されて取得されるのが最適経路取得ルールの例である。
【0302】
<実施形態10 経路取得部(A4)(2830)>
「経路取得部(A4)」(2830)は、取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報と、さらに最適経路取得ルールと、に基づいてマップ上で移動すべき経路を取得するように構成される。
【0303】
上記のように複数の事業場地理的位置情報を現在地地理的位置情報からめぐるために最適な経路が取得される。なお経路取得時に、現在地地理的位置情報を出発地兼帰り着く帰着地として設定してもよいし、帰着地を別の場所に設定するように帰着地地理的位置情報をマップ上から取得する帰着地地理的位置情報取得部をさらに電気点検関連作業管理装置(A)に有するように構成することもできる。現在地を帰着地として出発地を別の場所に設定してもよい。現在すぐに前記の複数の事業場の作業に取り掛からずに、例えば直近別の事業場の作業に従事するために移動した先の場所を出発地として、現在地または別の地を帰着地として設定し、将来の作業計画を検討する際の助けとするように構成することもできる。取得した移動すべき経路を電気点検関連作業管理装置(A)のディスプレイに表示させ、電気点検管理作業者が実際に移動するときに前記経路に沿った移動を行うように経路案内をするように構成してもよい。
【0304】
事業場への経路を取得する際に、事業場内の電気点検関連作業の対象設備までの経路や経路に関する情報(事業場への入り方や鍵の借り方など)の属性を示す情報である経路属性情報も関連付けて取得する経路属性情報取得部を有するように構成することもできる。さらに取得した経路を経路属性情報と関連付けて出力する経路出力部を有するように構成することが好ましい。取得した経路をディスプレイに表示させて閲覧することができる。
【0305】
<実施形態10 電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法>
図29は、実施形態9を基礎とする実施形態10の電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法のフローチャートである。この図で示すように実施形態10の電気点検関連作業管理装置(A)では、電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA2901)と、マップ保持ステップ(at)(SA2902)と、現在地地理的位置情報取得ステップ(au)(SA2903)と、地理的位置情報出力ステップ(av)(SA2904)と、電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA2905)と、電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA2906)と、電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA2907)と、電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA2908)と、電気点検関連作業ステータス情報種別判断ステップ(a1)(SA2909)と、電気点検関連作業識別情報取得ステップ(a2)(SA2910)と、事業場地理的位置情報取得ステップ(a3)(SA2911)と、最適経路取得ルール保持ステップ(a5)(SA2912)と、経路取得ステップ(a4)(SA2913)と、電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA2914)と、電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA2915)と、電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA2916)と、電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA2917)と、承認サイン取得ステップ(ak)(SA2918)と、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA2919)と、変更結果情報出力ステップ(am)(SA2920)と、を有する。なお実施形態6を基礎とする実施形態7から8の電気点検関連作業管理装置(A)のいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0306】
ここで計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法は、
電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA2901)は、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する処理を行い、
マップ保持ステップ(at)(SA2902)が、少なくとも利用者の現在地を含む領域に関する交通網の情報を含むマップを保持する処理を行い、
現在地地理的位置情報取得ステップ(au)(SA2903)は、現在地の地理的位置情報である現在地地理的位置情報を取得する処理を行い、
地理的位置情報出力ステップ(av)(SA2904)は、取得した現在地地理的位置情報と保持されている電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて出力する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA2905)は、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA2906)は、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA2907)は、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA2908)は、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報種別判断ステップ(a1)(SA2909)は、電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA2908)で取得した電気点検関連作業ステータス情報の種別を判断する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報取得ステップ(a2)(SA2910)は、電気点検関連作業ステータス情報種別判断ステップ(a1)(SA2909)での判断結果が所定の結果である電気点検関連作業識別情報を取得する処理を行い、
事業場地理的位置情報取得ステップ(a3)(SA2911)は、取得した電気点検関連作業識別情報と関連付けられている事業場地理的位置情報を取得する処理を行い、
最適経路取得ルール保持ステップ(a5)(SA2912)は、経路を作成すべき事業場地理的位置情報が複数ある場合に、最適経路を取得するためのルールである最適経路取得ルールを保持する処理を行い、
経路取得ステップ(a4)(SA2913)は、取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報と、さらに最適経路取得ルールと、に基づいてマップ上で移動すべき経路を取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA2914)は、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する処理を行い、
電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA2915)は、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける処理を行い、
電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA2916)は、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA2917)は、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する処理を行い、
承認サイン取得ステップ(ak)(SA2918)は、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA2919)は、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する処理を行い、
変更結果情報出力ステップ(am)(SA2920)は、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA2919)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する処理を行う。
このような一連の処理を、計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させる動作方法である。
【0307】
<実施形態10 ハードウェア構成>
本実施形態における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成について、図30を用いて説明する。
【0308】
図30は、実施形態6を基礎とする本実施形態10における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成を示す図である。この図にあるように、本実施形態における電気点検関連作業管理システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」と、「チップセット」と、「メインメモリ」と、各種プログラムやデータ(情報)を保持する「不揮発性メモリ」や、「I/Oコントローラ」、「USB、SATA、LAN端子、etc」、「BIOS(UEFI)」、「PCI Expressスロット」、「リアルタイムクロック」を備えている。そして、それらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。なお実施形態6を基礎とする実施形態7から8の電気点検関連作業管理装置(A)のいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0309】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、電気点検関連作業管理装置(A)の起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0310】
電気点検関連作業管理装置(A)の起動により、「メインメモリ」には、「不揮発性メモリ」に蓄積されている各種プログラム、データ(情報)が読み出されて展開され格納されると同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。実行命令を受け付けることで「CPU」によって順次プログラムがデータを利用した演算をおこなう。なお、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0311】
本実施形態において電気点検関連作業管理装置(A)の「メインメモリ」に格納されているプログラムは、電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)と、電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)と、電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)と、電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)と、電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)と、電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)と、電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)と、電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)と、電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)と、承認サイン取得プログラム(ak)と、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)と、変更結果情報出力プログラム(am)と、マップ保持プログラム(at)と、現在地地理的位置情報取得プログラム(au)と、地理的位置情報出力プログラム(av)と、電気点検関連作業ステータス情報種別判断プログラム(a1)と、電気点検関連作業識別情報取得プログラム(a2)と、事業場地理的位置情報取得プログラム(a3)と、経路取得プログラム(a4)、最適経路取得ルール保持プログラム(a5)である。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、電気点検関連作業者識別情報、電気点検関連作業識別情報、電気点検関連作業ステータス情報、電気点検関連作業結果情報、承認サイン、変更結果、変更結果情報、マップ、現在地地理的位置情報、事業場地理的位置情報、経路、最適経路取得ルールなどが格納されている。
【0312】
電気点検関連作業管理装置(A)の「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)を実行して、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されているマップ保持プログラム(at)を実行して、少なくとも利用者の現在地を含む領域に関する交通網の情報を含むマップを保持する。
「メインメモリ」に格納されている現在地地理的位置情報取得プログラム(au)を実行して、現在地の地理的位置情報である現在地地理的位置情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている地理的位置情報出力プログラム(av)を実行して、取得した現在地地理的位置情報と保持されている電気点検関連作業者識別情報とを関連付けて電気点検関連作業管理装置(A)の「USB、SATA、LAN端子、etc」経由でインターネット回線を介して電気点検関連作業管理サーバ(B)へ出力する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)を実行して、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)を実行して、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)を実行して、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する。
メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)を実行して、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報種別判断プログラム(a1)を実行して、電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)で取得した電気点検関連作業ステータス情報の種別を判断する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報取得プログラム(a2)を実行して、電気点検関連作業ステータス情報種別判断プログラム(a1)での判断結果が所定の結果である電気点検関連作業識別情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている事業場地理的位置情報取得プログラム(a3)を実行して、取得した電気点検関連作業識別情報と関連付けられている事業場地理的位置情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている最適経路取得ルール保持プログラム(a5)を実行して、経路を作成すべき事業場地理的位置情報が複数ある場合に、最適経路を取得するためのルールである最適経路取得ルールを保持する。
「メインメモリ」に格納されている経路取得プログラム(a4)を実行して、取得した事業場地理的位置情報と、取得した現在地地理的位置情報とに基づいて、保持されているマップ上で移動すべき経路を取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)を実行して、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する。
「メインメモリ」に格納されている電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)を実行して、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)を実行して、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)を実行して、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する。
「メインメモリ」に格納されている承認サイン取得プログラム(ak)を実行して、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)を実行して、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する。
「メインメモリ」に格納されている変更結果情報出力プログラム(am)を実行して、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)による変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する。
【0313】
<実施形態10の効果>
本実施形態10の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業を実施すべき複数の事業場をめぐる最適経路を提供することができる。
【0314】
<実施形態11 概要>主に請求項11、24、37
実施形態11の電気点検関連作業管理システムは、電気点検関連作業管理サーバ(B)に保持した電気点検関連作業結果情報の全部または一部をネットワークを介して閲覧させるように構成される。
【0315】
<実施形態11 機能的構成>
図31に実施形態2を基礎とする実施形態11の電気点検関連作業管理システム(3100)の機能ブロック図を示す。実施形態11の電気点検関連作業管理システム(3100)は、実施形態1の構成と同様の電気点検関連作業管理装置(A)(3101)と、実施形態2の電気点検関連作業管理サーバ(B)(3150)の構成にさらに電気点検関連作業結果情報取得部(BD)(3154)と情報BOX部(BE)(3155)とを有する電気点検関連作業管理サーバ(B)(3150)とから構成される。電気点検関連作業管理装置(A)(3101)は実施形態1と同様の構成であり、電気点検関連作業結果情報取得部(BD)(3154)と情報BOX部(BE)(3155)以外の電気点検関連作業管理サーバ(B)(3150)の構成は実施形態2で説明済みのため、電気点検関連作業結果情報取得部(BD)(3154)と情報BOX部(BE)(3155)以外の説明は省略する。
【0316】
<実施形態11 構成の説明:電気点検関連作業管理サーバ(B)>
<実施形態11 電気点検関連作業結果情報取得部(BD)(3154)>
「電気点検関連作業結果情報取得部(BD)」(3154)は、出力された電気点検関連作業結果情報の全部または一部を取得するように構成される。
【0317】
電気点検関連作業管理装置(A)の電気点検関連作業結果情報出力部(AJ)から出力された電気点検関連作業結果情報を、電気点検関連作業結果情報取得部(BD)は取得する。出力された電気点検関連作業結果情報のすべてを取得してもよいし一部を取得してもよい。電気点検関連作業管理サーバ(B)には、取得した電気点検関連作業結果情報を保持する電気点検関連作業結果情報保持部を設けることができる。その際、電気点検関連作業識別情報と関連付けて保持することが好ましく、さらには電気点検関連作業結果情報が取得された時間や、電気点検関連作業結果情報が出力された時間や、電気点検関連作業が行われた時間のいずれか一以上の時間を示す情報である時間情報と関連付けて時系列的に保持することがより好ましい。
【0318】
<実施形態11 情報BOX部(BE)(3155)>
「情報BOX部(BE)」(3155)は、取得された電気点検関連作業結果情報の全部または一部をネットワークを介して閲覧させるように構成される。情報BOX部(BE)(3155)は、取得された電気点検関連作業結果情報の全部または一部をネットワークを介して閲覧させるための処理を行うように構成されてもよい。
【0319】
「閲覧させるための処理」とは例えば、電気点検関連作業結果情報閲覧部を別に設け、前記電気点検関連作業結果情報閲覧部に対し、ネットワークを介して取得した、電気点検関連作業識別情報と関連付けられた電気点検関連作業者識別情報又は/及び電気点検関連作業の依頼者を識別する情報である依頼者識別情報からの閲覧申請に対し、閲覧させるように前記電気点検関連作業識別情報または/及び依頼者識別情報へ閲覧権限を付与する処理などである。
【0320】
閲覧は、電気点検関連作業者や、電気点検関連作業を依頼した依頼者が希望することが想定される。依頼者は自身が管理又は所有し、電気点検関連作業を依頼した対象設備の電気点検関連作業結果情報を、たとえば電気点検関連作業の作業結果報告書として閲覧することが考えられる。電気点検関連作業者は自身が電気点検関連作業を行った事業場の対象設備の電気点検関連作業結果情報を閲覧する場合がある。そのため、依頼者に対しては自身が依頼した作業を識別する電気点検関連作業識別情報と関連付けられた電気点検関連作業結果情報に限定した閲覧権限(編集、削除、追加権限はない)が付与されることが好ましい。電気点検関連作業者に対しては、自身を識別する電気点検関連作業者識別情報に関連付けられた電気点検関連作業識別情報と関連付けられた電気点検関連作業結果情報を少なくとも閲覧できる権限が付与されることが好ましい。自身が実施した作業の結果情報であるため、今後繰り返し実施する場合の過去参考資料となりうる。
【0321】
電気点検関連作業管理サーバ(B)に保持される電気点検関連作業結果情報に関しては、他の電気点検関連作業者が行った電気点検関連作業結果情報も閲覧できるように構成することが好ましい。類似の対象設備に対して他者が行った電気点検関連作業も参考となりうるものだからである。ただし電気点検関連作業管理サーバ(B)に保持された電気点検関連作業結果情報は、電気点検関連作業者自身が行った作業の結果情報だったとしても閲覧権限にとどめるべきである。他者が閲覧できる環境下で、一方的にいきなり結果情報が削除されたり修正されたりすることは避けるべきだからである。履歴を残し変更理由を記載して、本システムの管理者なり、電気点検関連作業者を管理する管理者(または上長)の承認の上で変更することが望ましい。
【0322】
電気点検関連作業者に関しては、前記のように自身が主に作業した電気点検関連作業ではなくとも、閲覧権限が付与されるように構成することが好ましい。他の電気点検関連作業者が主として担当する電気点検関連作業に対し応援協力に赴くような場合もありうるからである。そのような場合には、応援協力先の電気店決関連作業者が行った対象設備の過去の電気点検関連作業結果情報を閲覧したり、自身が応援協力した電気点検関連作業結果情報を閲覧したりすることは必要である。この場合も、閲覧権限のみに限定して付与するとよい。または、ある電気点検関連作業者が、今まで担当したことがない型式の作業対象である装置(例:高圧受変電設備)を新たに担当することとなった場合に、前記型式の電気点検関連作業結果情報を自身の参考のために閲覧したいと希望する場合もありうる。この場合も閲覧権限のみに限定し付与するとよい。
【0323】
<実施形態11 電気点検関連作業管理システムの動作方法>
図32は、実施形態2を基礎とする実施形態11の計算機である電気点検関連作業管理システムの動作方法のフローチャートである。左列の実施形態1を基礎とし同様の動作を行う電気点検関連作業管理装置(A)のフローチャートと、右列の実施形態2を基礎とする電気点検関連作業管理サーバ(B)のフローチャートから構成され、電気点検関連作業管理装置(A)と電気点検関連作業管理サーバ(B)が協働して動作する。
【0324】
<実施形態11 電気点検関連作業管理システムの動作方法:電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法>
この図32の左列は実施形態1の電気点検関連作業管理装置(A)のフローチャートと同様に、電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA3201)と、電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA3202)と、電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA3203)と、電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA3204)と、電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA3205)と、電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA3206)と、電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA3207)と、電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA3208)と、電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA3209)と、承認サイン取得ステップ(ak)(SA3210)と、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA3211)と、変更結果情報出力ステップ(am)(SA3212)と、を有する。
【0325】
ここで計算機である電気点検関連作業管理システム動作方法のうち、計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法は、
電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA3201)は、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA3202)は、電気点検関連作業管理サーバ(B)の電気点検関連作業識別情報出力ステップ(ba)(SB3201)にて出力された、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA3203)は、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA3204)は、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA3205)は、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA3206)は、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する処理を行い、
電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA3207)は、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける処理を行い、
電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA3208)は、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA3209)は、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する処理を行い、
承認サイン取得ステップ(ak)(SA3210)は、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA3211)は、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する処理を行い、
変更結果情報出力ステップ(am)(SA3212)は、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA3211)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を電気点検関連作業管理サーバ(B)へ出力する処理を行う。
このような一連の処理を計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させる動作方法である。
【0326】
<実施形態11 電気点検関連作業管理システムの処理の流れ:電気点検関連作業管理サーバ(B)の動作方法>
この図32の右列の実施形態2を基礎とする電気点検関連作業管理サーバ(B)のフローチャートは、電気点検関連作業識別情報出力ステップ(ba)(SB3201)と、
電気点検関連作業結果情報取得ステップ(bd)(SB3202)と、ステータス情報変更結果取得ステップ(bb)(SB3203)と、変更結果情報保持ステップ(bc)(SB3204)と、情報BOXステップ(be)(SB3205)と、を有する。
【0327】
ここで計算機である電気点検関連作業管理システム動作方法のうち、計算機である電気点検関連作業管理サーバ(B)の動作方法は、
電気点検関連作業識別情報出力ステップ(ba)(SB3201)は、電気点検関連作業管理装置(A)へ電気点検関連作業識別情報を出力する処理を行い、
電気点検関連作業結果情報取得ステップ(bd)(SB3202)は、電気点検関連作業管理装置(A)の電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA3209)にて出力された電気点検関連作業結果情報の全部または一部を取得する処理を行い、
ステータス情報変更結果取得ステップ(bb)(SB3203)は、電気点検関連作業管理装置(A)の電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA3211)にて変更され、変更結果情報出力ステップ(am)(SA3212)にて出力された変更結果情報を取得する処理を行い、
変更結果情報保持ステップ(bc)(SB3204)は、取得した変更結果情報を保持する処理を行い、
情報BOXステップ(be)(SB3205)は、取得された電気点検関連作業結果情報の全部または一部をネットワークを介して閲覧させる処理を行う。
このような一連の処理を計算機である電気点検関連作業管理サーバ(B)に実行させる動作方法である。
【0328】
計算機である電気点検関連作業管理システムの動作方法は、以上のような一連の処理をともに計算機である電気点検関連作業管理装置(A)と電気点検関連作業管理サーバ(B)が協働して実行する動作方法である。
【0329】
<実施形態11 ハードウェア構成>
実施形態2を基礎とする本実施形態における電気点検関連作業管理システムのハードウェア構成について、図33を用いて説明する。
【0330】
<実施形態11 ハードウェア構成:電気点検関連作業管理サーバ(B)>
図33は、実施形態2を基礎とする本実施形態11における電気点検関連作業管理システムのうち電気点検関連作業管理サーバ(B)のハードウェア構成を示す図である。電気点検関連作業管理装置(A)は実施形態1と同様(図3参照)であるため、説明を省略する。この図にあるように、本実施形態における電気点検関連作業管理サーバ(B)は、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」と、「チップセット」と、「メインメモリ」と、各種プログラムやデータ(情報)を保持する「不揮発性メモリ」や、「I/Oコントローラ」、「USB、SATA、LAN端子、etc」、「BIOS(UEFI)」、「PCI Expressスロット」、「リアルタイムクロック」を備えている。そして、それらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0331】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、電気点検関連作業管理サーバ(B)の起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0332】
電気点検関連作業管理サーバ(B)の起動により、「メインメモリ」には、「不揮発性メモリ」に蓄積されている各種プログラム、データ(情報)が読み出されて展開され格納されると同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。実行命令を受け付けることで「CPU」によって順次プログラムがデータを利用した演算をおこなう。なお、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0333】
本実施形態において電気点検関連作業管理サーバ(B)の「メインメモリ」に格納されているプログラムは、電気点検関連作業識別情報出力プログラム(ba)と、ステータス情報変更結果取得プログラム(bb)と、変更結果情報保持プログラム(bc)と、電気点検関連作業結果情報取得プログラム(bd)と、情報BOXプログラム(be)である。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、電気点検関連作業識別情報、変更結果情報、電気点検関連作業結果情報などが格納されている。
【0334】
電気点検関連作業管理サーバ(B)の「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報出力プログラム(ba)を実行して、電気点検関連作業識別情報を電気点検関連作業管理装置(A)へ「USB、SATA、LAN端子、etc」からインターネット回線を介して出力する。
そして「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報取得プログラム(bd)を実行して、インターネット回線と「USB、SATA、LAN端子、etc」を介して、電気点検関連作業管理装置(A)の電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)によって出力された電気点検関連作業結果情報の全部または一部を取得する。
「メインメモリ」に格納されているステータス情報変更結果取得プログラム(bb)を実行して、電気点検関連作業管理装置(A)の電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)が電気点検関連作業ステータス情報を変更した変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報を変更結果情報出力プログラム(am)が出力した変更結果情報を、インターネット回線を介し「USB、SATA、LAN端子、etc」から取得する。
「メインメモリ」に格納されている変更結果情報保持プログラム(bc)を実行して、取得した変更結果情報を保持する。
そして「メインメモリ」に格納されている情報BOXプログラム(be)を実行して、取得された電気点検関連作業結果情報の全部または一部を、ネットワーク(「USB、SATA、LAN端子、etc」からインターネット回線)を介して閲覧させる。
【0335】
<実施形態11の効果>
本実施形態11の電気点検関連作業管理システムを構成する電気点検関連作業管理サーバ(B)によって、ネットワークを介して電気点検関連作業結果情報の全部または一部を閲覧することができる。
【0336】
<実施形態12 概要>主に請求項12、25、38
実施形態12の電気点検関連作業管理システムは、電気点検関連作業の対象である作業対象を監視する監視部からの監視結果情報をネットワークを介して閲覧させるように構成される。
【0337】
<実施形態12 機能的構成>
図34に実施形態2を基礎とする実施形態12の電気点検関連作業管理システム(3400)の機能ブロック図を示す。実施形態12の電気点検関連作業管理システム(3400)は、実施形態1と同様の構成である電気点検関連作業管理装置(A)(3401)と、実施形態2の構成と同様の電気点検管理作業管理サーバ(B)(3450)と、さらに監視部(CA)(3471)と、監視結果情報出力部(CB)(3472)とを有する作業対象監視装置(C)(3400)と、監視結果情報取得部(DA)(3491)と、監視結果情報保持部(DB)(3492)と、監視結果情報閲覧部(DC)(3493)と有する監視結果情報閲覧サーバ(D)(3490)と、から構成される。電気点検関連作業管理装置(A)(3401)は実施形態1と同様の構成であり、電気点検管理作業管理サーバ(B)(3450)は実施形態2と同様の構成であるため説明を省略する。なお実施形態11を基礎としても同様の効果が得られる。
【0338】
<実施形態12 構成の説明>
<実施形態12 作業対象監視装置(C):監視部(CA)(3471)>
「監視部(CA)」(3471)は、電気点検関連作業の対象である作業対象を監視するように作業対象監視装置(C)に構成される。
【0339】
「作業対象」は自家用電気工作物であり、例えば保安点検のような電気点検関連作業における作業対象である高圧受変電設備などである。
【0340】
作業対象の監視の例としては、対象が高圧受変電設備であれば、停電監視、瞬間電圧低下監視(入力電圧の監視)、漏電監視(絶縁状態の監視)、トランス温度の監視などであり、電圧又は/及び電流の監視、雰囲気環境温度や湿度の監視、においセンサまたは煙センサやマイクによる監視、ビデオカメラによる外観監視なども含まれてもよい。監視項目に規格値が設定されている場合は、規格値に対して異常となる値を示した場合には警報を後記監視結果情報出力部から監視結果情報として出力するように構成できる。異常値を示した時間情報を関連付けて出力することが好ましい。
【0341】
<実施形態12 作業対象監視装置(C):監視結果情報出力部(CB)(3472)>
「監視結果情報出力部(CB)」(3472)は、監視部(CA)(3471)での監視結果を示す情報である監視結果情報を出力するように作業対象監視装置(C)に構成される。
【0342】
出力された監視結果情報は直接インターネット回線や、携帯電話網を経由したうえでインターネット回線を介して、後記する監視結果情報閲覧サーバ(D)(3490)の監視結果情報取得部(DA)に取得される。監視結果情報閲覧サーバ(D)(3490)に取得された前記監視結果情報は、前記監視結果情報閲覧サーバ(D)(3490)からインターネット回線や携帯電話網を介して、電気点検関連作業管理装置(A)(3401)へ出力し、電気点検関連作業管理装置(A)で前記監視結果情報を閲覧可能とするように構成することができる。電気点検関連作業管理装置(A)での監視結果情報をリアルタイムに閲覧することは、例えば入力電圧の異常検出結果があったが現地に行ってみると異常が出ていない場合など、リアルタイムの監視結果をしばらく参照し、再現するか確認する必要がある場合に有効である。
【0343】
または監視結果情報出力部(CB)から出力される監視結果情報は、近距離通信用に光ファイバやUSBなどの有線接続や、WiFi(登録商標)やBluetooth(登録商標)やNFCや赤外線通信などの無線通信接続によって、電気点検関連作業管理装置(A)へ出力するように構成してもよい。その場合は、電気点検関連作業管理装置(A)はさらに、監視結果情報を取得する監視結果情報取得部と、取得した監視結果情報を保持する監視結果情報保持部と、保持した監視結果情報を出力する監視結果情報出力部を有するように構成するとよい。作業対象監視装置(C)と電気点検関連作業管理装置(A)が直接通信することができれば、電気点検関連作業管理サーバ(B)を介する時間分だけ電気点検関連作業管理装置(A)が取得し表示するまでに余計な時間がかかることを防止できることに加え、インターネット回線や携帯電話網と接続できないような場所に作業対象が設置されている場合には、特にインターネット回線等と非接続な地域でもリアルタイムの監視結果を閲覧することができるために有効である。
【0344】
<実施形態12 作業対象監視装置(C)(3400)>
「作業対象監視装置(C)」(3400)は、監視部(CA)(3471)と監視結果情報出力部(CB)(3472)を有するように構成される。
【0345】
作業対象監視装置(C)は、作業対象近くに設置され作業対象を監視する装置である。例えば対象が高圧受変電設備であれば、停電監視、瞬間電圧低下監視(入力電圧の監視)、漏電監視(絶縁状態の監視)、トランス温度の監視などの監視を行う。作業対象監視装置(C)は、対象装置に追加外付けされる装置であってもよいし、対象装置に組付けられて一体ととして構成されていてもよい。
【0346】
<実施形態12 監視結果情報閲覧サーバ(D)>
<実施形態12 監視結果情報閲覧サーバ(D):監視結果情報取得部(DA)(3491)>
「監視結果情報取得部(DA)」(3491)は、作業対象監視装置からの監視結果情報を取得するように監視結果情報閲覧サーバ(D)に構成される。
【0347】
作業対象監視装置(C)の監視結果情報出力部(CB)から出力された監視結果情報は、直接インターネット回線や、携帯電話網経由したうえでインターネット回線を介して、監視結果情報閲覧サーバ(D)へ出力される。
【0348】
<実施形態12 監視結果情報閲覧サーバ(D):監視結果情報保持部(DB)(3492)>
「監視結果情報保持部(DB)」(3492)は、取得した監視結果情報を保持するように監視結果情報閲覧サーバ(D)に構成される。
【0349】
保持された監視結果情報(測定値や警報など)に基づいて、作業対象が故障したり、作業対象に起因する事故が起きたりする可能性(危険度)を予測する作業対象故障発生危険度予測部と、予測した危険度に応じてランク付けした結果である作業対象故障発生危険度ランクを出力する作業対象故障発生危険度ランク出力部とをさらに有するように構成することができる。作業対象の監視結果情報を分析し、たとえば、測定値が規格値に近づいてきているために、このままの傾向であれば、いつ頃規格値を外れて異常値となるか予測しランク付けして依頼者又は/及び電気点検関連作業者へ提示することができる。
【0350】
<実施形態12 監視結果情報閲覧サーバ(D):監視結果情報閲覧部(DC)(3493)>
「監視結果情報閲覧部(DC)」(3493)は、保持されている監視結果情報をネットワークを介して閲覧させるように監視結果情報閲覧サーバ(D)に構成される。
【0351】
閲覧は、ネットワークを介して取得した、電気点検関連作業識別情報と関連付けられた電気点検関連作業者識別情報又は/及び電気点検関連作業を依頼した依頼者を識別する情報である依頼者識別情報からの閲覧申請に対し、閲覧させるように前記電気点検関連作業識別情報または/及び利用者識別情報へ閲覧権限を付与するように構成するとよい。例えば、電気点検関連作業管理装置(A)を識別する電気点検関連作業管理装置識別情報を関連付けた閲覧要求を、前記電気点検関連作業管理装置(A)から閲覧結果情報閲覧サーバ(D)へ出力し、その閲覧要求に対し閲覧権限を付与するように構成してもよい。
【0352】
なお、本実施形態12では、作業対象監視装置(C)からの監視結果情報を取得し保持し閲覧させる監視結果情報取得部(DA)と監視結果情報保持部(DB)と監視結果情報閲覧部(DC)を監視結果情報閲覧サーバ(D)に有する態様について説明したが、監視結果情報閲覧サーバ(D)と電気点検関連作業管理サーバ(B)とを一体化しても同様の効果が得られる。
【0353】
<実施形態12 電気点検関連作業管理システムの動作方法:>
図35は、実施形態2を基礎とする実施形態12の計算機である電気点検関連作業管理システムの動作方法のフローチャートである。左上列の電気点検関連作業管理装置(A)のフローチャートと、右列の実施形態2を基礎とする電気点検関連作業管理サーバ(B)のフローチャートと、左下列の監視結果情報閲覧サーバ(D)のフローチャートと、右下の作業対象監視装置(C)のフローチャートから構成され、電気点検関連作業管理装置(A)と電気点検関連作業管理サーバ(B)と作業対象監視装置(C)と監視結果情報閲覧サーバ(D)が協働して動作する。以下、電気点検関連作業管理装置(A)、電気点検関連作業管理サーバ(B)、作業対象監視装置(C)、監視結果情報閲覧サーバ(D)の順に説明する。なお実施形態11を基礎としても同様の効果が得られる。
【0354】
<実施形態12 電気点検関連作業管理システムの動作方法:電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法>
この図35の左上列は実施形態1の計算機である電気点検関連作業管理装置(A)のフローチャートと同様に、電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA3501)と、電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA3502)と、電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA3503)と、電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA3504)と、電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA3505)と、電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA3506)と、電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA3507)と、電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA3508)と、電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA3509)と、承認サイン取得ステップ(ak)(SA3510)と、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA3511)と、変更結果情報出力ステップ(am)(SA3512)と、を有する。
【0355】
ここで計算機である電気点検関連作業管理システムの動作方法のうち、計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法は、
電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA3501)は、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA3502)は、電気点検関連作業管理サーバ(B)の電気点検関連作業識別情報出力ステップ(ba)(SB3501)にて出力された、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA3503)は、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA3504)は、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA3505)は、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA3506)は、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する処理を行い、
電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA3507)は、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける処理を行い、
電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA3508)は、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA3509)は、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する処理を行い、
承認サイン取得ステップ(ak)(SA3510)は、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA3511)は、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する処理を行い、
変更結果情報出力ステップ(am)(SA3512)は、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA3511)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を電気点検関連作業管理サーバ(B)へ出力する処理を行う。
このような一連の処理を計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させる動作方法である。
【0356】
<実施形態12 電気点検関連作業管理システムの動作方法:電気点検関連作業管理サーバ(B)の動作方法>
この図35の右上列の実施形態2を基礎とする計算機である電気点検関連作業管理サーバ(B)のフローチャートは、電気点検関連作業識別情報出力ステップ(ba)(SB3501)と、ステータス情報変更結果取得ステップ(bb)(SB3502)と、変更結果情報保持ステップ(bc)(SB3503)と、を有する。
【0357】
ここで計算機である電気点検関連作業管理システムの動作方法のうち、計算機である電気点検関連作業管理サーバ(B)の動作方法は、
電気点検関連作業識別情報出力ステップ(ba)(SB3501)は、電気点検関連作業管理装置(A)へ電気点検関連作業識別情報を出力する処理を行い、
ステータス情報変更結果取得ステップ(bb)(SB3502)は、電気点検関連作業管理装置(A)の変更結果情報出力ステップ(am)(SA3513)で出力された変更結果情報を取得する処理を行い、
変更結果情報保持ステップ(bc)(SB3503)は、取得した変更結果情報を保持する処理を行う。
このような一連の処理を計算機である電気点検関連作業管理サーバ(B)に実行させる動作方法である。
【0358】
<実施形態12 電気点検関連作業管理システムの動作方法:作業対象監視装置(C)の動作方法>
この図35の右下列の計算機である作業対象監視装置(C)のフローチャートは、監視ステップ(ca)(SC3501)と、監視結果情報出力ステップ(cb)(SC3502)と、を有する。
【0359】
ここで計算機である電気点検関連作業管理システムの動作方法のうち、計算機である作業対象監視装置(C)の動作方法は、
監視ステップ(ca)(SC3501)は、電気点検関連作業の対象である作業対象を監視する処理を行い、
監視結果情報出力ステップ(cb)(SC3502)は、監視ステップ(ca)(SC3501)での監視結果を示す情報である監視結果情報を監視結果情報閲覧サーバ(D)の監視結果情報取得ステップ(da)(SD3501)へ出力する処理を行う。
このような一連の処理を計算機である作業対象監視装置(C)に実行させる動作方法である。
【0360】
<実施形態12 電気点検関連作業管理システムの動作方法:監視結果情報閲覧サーバ(D)の動作方法>
この図35の左下列の計算機である監視結果情報閲覧サーバ(D)のフローチャートは、監視結果情報取得ステップ(da)(SD3501)と、監視結果情報保持ステップ(db)(SD3502)と、監視結果情報閲覧ステップ(dc)(SD3503)と、を有する。
【0361】
ここで計算機である電気点検関連作業管理システムの動作方法のうち、計算機である監視結果情報閲覧サーバ(D)の動作方法は、
監視結果情報取得ステップ(da)(SD3501)は、作業対象監視装置(C)の監視結果情報出力ステップ(cb)(SC3502)から出力された監視結果情報を取得する処理を行い、
監視結果情報保持ステップ(db)(SD3502)は、取得した監視結果情報を保持する処理を行い、
監視結果情報閲覧ステップ(dc)(SD3503)は、保持されている監視結果情報をネットワークを介して閲覧させる処理を行う。
【0362】
計算機である電気点検関連作業管理システムの動作方法は、以上のような一連の処理をともに計算機である電気点検関連作業管理装置(A)と電気点検関連作業管理サーバ(B)と作業監視装置(C)と監視結果情報閲覧サーバ(D)が協働して実行する動作方法である。
【0363】
<実施形態12 ハードウェア構成>
実施形態2を基礎とする本実施形態における電気点検関連作業管理システムのハードウェア構成について、図36a、図36bを用いて説明する。なお実施形態11を基礎としても同様の効果が得られる。本実施形態の電気点検関連作業管理システムを構成する電気点検関連作業管理装置(A)、電気点検関連作業管理サーバ(B)、作業監視装置(C)、監視結果情報閲覧サーバ(D)のうち、電気点検関連作業管理装置(A)は実施形態1のハードウェアと同様であり、電気点検関連作業管理サーバ(B)のハードウェアは実施形態2のハードウェア構成と同様であるために説明を省略する。
【0364】
図36aは、実施形態2を基礎とする本実施形態12における電気点検関連作業管理システムのうち監視結果情報閲覧サーバ(D)のハードウェア構成を示す図である。図33bは、実施形態2を基礎とする本実施形態12における電気点検関連作業管理システムのうち作業対象監視装置(C)のハードウェア構成を示す図である。
【0365】
<実施形態12 ハードウェア構成:監視結果情報閲覧サーバ(D)>
図36aに示すように、本実施形態12における監視結果情報閲覧サーバ(D)は、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」と、「チップセット」と、「メインメモリ」と、各種プログラムやデータ(情報)を保持する「不揮発性メモリ」や、「I/Oコントローラ」、「USB、SATA、LAN端子、etc」、「BIOS(UEFI)」、「PCI Expressスロット」、「リアルタイムクロック」を備えている。そして、それらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0366】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、監視結果情報閲覧サーバ(D)の起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0367】
監視結果情報閲覧サーバ(D)の起動により、「メインメモリ」には、「不揮発性メモリ」に蓄積されている各種プログラム、データ(情報)が読み出されて展開され格納されると同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。実行命令を受け付けることで「CPU」によって順次プログラムがデータを利用した演算をおこなう。なお、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0368】
本実施形態において監視結果情報閲覧サーバ(D)の「メインメモリ」に格納されているプログラムは、監視結果情報取得プログラム(da)と、監視結果情報保持プログラム(db)と、監視結果情報閲覧プログラム(dc)である。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、監視結果情報などが格納されている。
【0369】
監視結果情報閲覧サーバ(D)の「CPU」は、
「メインメモリ」に格納されている監視結果情報取得プログラム(da)を実行して、作業対象監視装置(C)の監視結果情報出力プログラム(cb)によって出力された監視結果情報をインターネット回線経由で「USB、SATA、LAN端子、etc」からを介して取得する。
「メインメモリ」に格納されている監視結果情報保持プログラム(db)を実行して、取得した監視結果情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている監視結果情報閲覧プログラム(dc)を実行して、保持されている監視結果情報を、「USB、SATA、LAN端子、etc」からインターネット回線等のネットワークを介して閲覧させる。
【0370】
<実施形態12 ハードウェア構成:作業対象監視装置(C)>
図36bに示すように、本実施形態12における作業対象監視装置(C)は、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」と、「チップセット」と、「メインメモリ」と、各種プログラムやデータ(情報)を保持する「不揮発性メモリ」や、「I/Oコントローラ」、「USB、SATA、LAN端子、etc」、「BIOS(UEFI)」、「PCI Expressスロット」、「リアルタイムクロック」を備えている。そして、それらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0371】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、作業対象監視装置(C)の起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0372】
作業対象監視装置(C)の起動により、「メインメモリ」には、「不揮発性メモリ」に蓄積されている各種プログラム、データ(情報)が読み出されて展開され格納されると同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。実行命令を受け付けることで「CPU」によって順次プログラムがデータを利用した演算をおこなう。なお、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0373】
本実施形態において作業対象監視装置(C)の「メインメモリ」に格納されているプログラムは、監視プログラム(ca)と、監視結果情報出力プログラム(cb)である。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、監視結果情報などが格納されている。
【0374】
作業対象監視装置(C)の「CPU」は、
「メインメモリ」に格納されている監視プログラム(ca)を実行して、電気点検関連作業の対象である作業対象を「USB、SATA、LAN端子、etc」または「I/Oコントローラ」を介して接続した各種センサを用いて監視する。
そして「メインメモリ」に格納されている監視結果情報出力プログラム(cb)を実行して、「USB、SATA、LAN端子、etc」からインターネット回線を経由して、監視プログラム(ca)での監視結果を示す情報である監視結果情報を出力する。
【0375】
<実施形態12の効果>
本実施形態12の電気点検関連作業管理システムによって、作業対象監視装置(C)によって得られた監視データを、電気点検関連作業を行っている電気点検関連作業者が利用する電気点検関連作業管理装置(A)で閲覧することができる。特にリアルタイムでの監視データを閲覧することによって、電気点検関連作業時に異常を見つけた場合などに原因究明の参考とすることができる。
【0376】
<実施形態13 概要>主に請求項13、26、39
実施形態13の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業を他の電気点検関連作業者の応援協力を受けて遂行した際などに、報酬を電子マネーで支払うことができるように構成される。
【0377】
<実施形態13 機能的構成>
図37に実施形態1を基礎とする実施形態13の電気点検関連作業管理装置(A)の機能ブロック図を示す。実施形態13の電気点検関連作業管理装置(A)(3701)は実施形態1の構成に加え、さらに、電子マネー情報入力受付部(A6)(3733)と、電子マネー情報取得部(A7)(3734)と、電子マネー情報出力部(A8)(3735)とを有する。電子マネー情報入力受付部(A6)(3733)と、電子マネー情報取得部(A7)(3734)と、電子マネー情報出力部(A8)(3735)以外は、実施形態1と同様のため、説明を省略する。なお実施形態3から10の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2又は実施形態11から12の電気点検関連作業管理システムのいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0378】
<実施形態13 構成の説明>
<実施形態13 電子マネー情報入力受付部(A6)(3733)>
「電子マネー情報入力受付部(A6)」(3733)は、保持されている電気点検関連作業識別情報と関連付けて電子マネーに関する情報である電子マネー情報の入力を受け付けるように構成される。
【0379】
「電子マネー情報」とは、電子マネーの種別と電子マネーのIDと金額などの情報である。電気点検関連作業管理装置(A)から、他の電気点検関連作業者へ電子マネーを送金する際に本実施形態の機能を用いる。例えば、自身が主に担当した電気点検関連作業へ応援協力を仰いだ他の電気点検関連作業者に対し、自身に支払われるだろう報酬から相応な配分を応援の対価として支払うために用いる。そのため、電子マネー情報はあて先である応援者の電気点検関連作業者識別情報と関連付けて入力を受け付けるように構成することもできる。
【0380】
あて先は電気点検関連作業管理装置(A)内の電気点検関連作業者識別情報保持部(AA)に保持されている電気点検関連作業者識別情報を取得して使用してもよいし、都度入力してもよい。
【0381】
電子マネー情報は、銀行の口座番号など金融機関の口座番号でもよい。
【0382】
<実施形態13 電子マネー情報取得部(A7)(3734)>
「電子マネー情報取得部(A7)」(3734)は、他の電気点検関連作業管理装置にて入力された電子マネー情報を取得するように構成される。
【0383】
電子マネー情報取得部(A7)は、他の電気点検関連作業者から送られた電子マネー情報を取得する。例えば自身が他の電気点検関連作業者が主に担当する電気点検関連作業に応援協力に行った際の報酬の配分を電子マネーとして受け取るような場合に使われる。
【0384】
<実施形態13 電子マネー情報出力部(A8)(3735)>
「電子マネー情報出力部(A8)」(3735)は、受け付けた電子マネー情報を他の電気点検関連作業管理装置に受信させるために出力するように構成される。
【0385】
電気点検関連作業管理装置(A)に入力された電子マネー情報を、他の電気点検関連作業者が利用する電気点検関連作業管理装置(A)へ出力する。この出力は、電気点検関連作業管理サーバ(B)を経由して、あて先の電気点検関連作業管理装置(A)へ送信されてもよいし、直接インターネット回線や携帯電話網経由であて先の電気点検関連作業管理装置(A)へ送信されてもよい。
【0386】
<実施形態13 電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法>
図38は、実施形態1を基礎とする実施形態13の電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法のフローチャートである。この図で示すように実施形態13の電気点検関連作業管理装置(A)では、電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA3801)と、電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA3802)と、電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA3803)と、電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA3804)と、電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA3805)と、電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA3806)と、電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA3807)と、電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA3808)と、電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA3809)と、承認サイン取得ステップ(ak)(SA3810)と、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA3811)と、変更結果情報出力ステップ(am)(SA3812)と、電子マネー情報入力受付ステップ(a6)(SA3813)と、電子マネー情報取得ステップ(a7)(SA3814)と、電子マネー情報出力ステップ(a8)(SA3815)と、を有する。なお実施形態3から10の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2又は実施形態11から12の電気点検関連作業管理システムのいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0387】
ここで計算機である電気点検関連作業管理装置(A)の動作方法は、
電気点検関連作業者識別情報保持ステップ(aa)(SA3801)は、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報取得ステップ(ab)(SA3802)は、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する処理を行い、
電気点検関連作業識別情報保持ステップ(ac)(SA3803)は、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報保持ステップ(ad)(SA3804)は、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報取得ステップ(ae)(SA3805)は、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報表示ステップ(af)(SA3806)は、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する処理を行い、
電気点関連作業結果情報入力受付ステップ(ag)(SA3807)は、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける処理を行い、
電気点検関連作業結果情報保持ステップ(ah)(SA3808)は、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する処理を行い、
電気点検関連作業結果情報出力ステップ(aj)(SA3809)は、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する処理を行い、
承認サイン取得ステップ(ak)(SA3810)は、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する処理を行い、
電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA3811)は、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する処理を行い、
変更結果情報出力ステップ(am)(SA3812)は、電気点検関連作業ステータス情報変更ステップ(al)(SA3811)での変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する処理を行い、
電子マネー情報入力受付ステップ(a6)(SA3813)は、保持されている電気点検関連作業識別情報と関連付けて電子マネーに関する情報である電子マネー情報の入力を受け付ける処理を行い、
電子マネー情報取得ステップ(a7)(SA3814)は、他の電気点検関連作業管理装置にて入力された電子マネー情報を取得する処理を行い、
電子マネー情報出力ステップ(a8)(SA3815)は、受け付けた電子マネー情報を他の電気点検関連作業管理装置に受信させるために出力する処理を行う。
このような一連の処理を、計算機である電気点検関連作業管理装置(A)に実行させる動作方法である。
【0388】
<実施形態13 ハードウェア構成:電気点検関連作業管理装置(A)>
本実施形態における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成について、図39を用いて説明する。
【0389】
図39は、実施形態1を基礎とする本実施形態13における電気点検関連作業管理装置(A)のハードウェア構成を示す図である。この図にあるように、本実施形態における電気点検関連作業管理システムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」と、「チップセット」と、「メインメモリ」と、各種プログラムやデータ(情報)を保持する「不揮発性メモリ」や、「I/Oコントローラ」、「USB、SATA、LAN端子、etc」、「BIOS(UEFI)」、「PCI Expressスロット」、「リアルタイムクロック」を備えている。そして、それらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。なお実施形態3から10の電気点検関連作業管理装置(A)または実施形態2又は実施形態11から12の電気点検関連作業管理システムのいずれか一を基礎としても同様の効果が得られる。
【0390】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、電気点検関連作業管理装置(A)の起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0391】
電気点検関連作業管理装置(A)の起動により、「メインメモリ」には、「不揮発性メモリ」に蓄積されている各種プログラム、データ(情報)が読み出されて展開され格納されると同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。実行命令を受け付けることで「CPU」によって順次プログラムがデータを利用した演算をおこなう。なお、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0392】
本実施形態13において電気点検関連作業管理装置(A)の「メインメモリ」に格納されているプログラムは、電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)と、電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)と、電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)と、電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)と、電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)と、電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)と、電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)と、電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)と、電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)と、承認サイン取得プログラム(ak)と、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)と、変更結果情報出力プログラム(am)と、電子マネー情報入力受付プログラム(a6)と、電子マネー情報取得プログラム(a7)と、電子マネー情報出力プログラム(a8)である。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、電気点検関連作業者識別情報、電気点検関連作業識別情報、電気点検関連作業ステータス情報、電気点検関連作業結果情報、承認サイン、変更結果、変更結果情報、電子マネー情報などが格納されている。
【0393】
電気点検関連作業管理装置(A)の「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業者識別情報保持プログラム(aa)を実行して、本装置の利用者である電気点検関連作業者を識別する電気点検関連作業者識別情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報取得プログラム(ab)を実行して、電気点検に関連する作業である電気点検関連作業を識別する電気点検関連作業識別情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業識別情報保持プログラム(ac)を実行して、取得した電気点検関連作業識別情報を保持されている電気点検関連作業者識別情報と関連付けて保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報保持プログラム(ad)を実行して、電気点検関連作業識別情報で識別される電気点検関連作業のステータスを示す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報取得プログラム(ae)を実行して、電気点検関連作業者識別情報と関連付けられている電気点検関連作業識別情報と、保持されている電気点検関連作業ステータス情報とを関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報表示プログラム(af)を実行して、取得された電気点検関連作業ステータス情報を表示する。
「メインメモリ」に格納されている電気点関連作業結果情報入力受付プログラム(ag)を実行して、電気点検関連作業の結果を示す情報である電気点検関連作業結果情報を電気点検関連作業識別情報と関連付けて入力を受け付ける。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報保持プログラム(ah)を実行して、受け付けられた電気点検関連作業結果情報を保持する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業結果情報出力プログラム(aj)を実行して、保持されている電気点検関連作業結果情報を出力する。
「メインメモリ」に格納されている承認サイン取得プログラム(ak)を実行して、電気点検関連作業結果情報に応じて電気点検関連作業を依頼した依頼者の、電子的手段による承認サインを、その電気点検関連作業識別情報と関連付けて取得する。
「メインメモリ」に格納されている電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)を実行して、承認サインに関連付けられている電気点検査作業識別情報と関連付けられている電気点検関連作業ステータス情報を変更する。
「メインメモリ」に格納されている変更結果情報出力プログラム(am)を実行して、電気点検関連作業ステータス情報変更プログラム(al)による変更結果とその電気点検関連作業識別情報とを関連付けた情報である変更結果情報を出力する。
そして、「メインメモリ」に格納されている、電子マネー情報入力受付プログラム(a6)を実行して、保持されている電気点検関連作業識別情報と関連付けて電子マネーに関する情報である電子マネー情報の入力を受け付ける。
「メインメモリ」に格納されている電子マネー情報取得プログラム(a7)を実行して、他の電気点検関連作業管理装置にて入力された電子マネー情報を取得する。
「メインメモリ」に格納されている電子マネー情報出力プログラム(a8)を実行して、受け付けた電子マネー情報を他の電気点検関連作業管理装置(A)に受信させるために、「USB、SATA、LAN端子、etc」からインターネット回線経由で出力する。
【0394】
<実施形態13の効果>
本実施形態13の電気点検関連作業管理装置(A)は、電気点検関連作業を他の電気点検関連作業者の助力を受けて遂行した際などに、他の電気点検関連作業者への報酬として該当者の利用する電気点検関連作業管理装置(A)へ電子マネーで支払うことができる。
【0395】
<5.効果>
以上の構成を有する本発明の電気点検関連作業管理システムによって、電気点検関連作業のステータスを表す情報である電気点検関連作業ステータス情報を保持し、点検が行われた後で、点検を依頼した依頼者の電子的手段による承認サインが取得されたならば、前記電気点検関連作業ステータス情報を変更するように構成することにより、実施済と未実施を明確化することにより、実施済と未実施を明確化することができるために、点検未実施を防止し、点検実施を促すことを目的とする。さらに電気点検関連作業自体ではないがその作業を遂行するにあたって必要な業務(例えば電気点検関連作業費用の見積りを取得や、点検を実施すべき事業場の地理的情報や経路の提示などの業務)も、電気点検関連作業者が作業時に利用する電気点検関連作業管理装置によって行うことができるために、別々の装置を使わずに済み、効率的に電気点検関連作業を計画し実施することができる。
【符号の説明】
【0396】
電気点検関連作業管理装置(A)・・・0101
電気点検関連作業者識別情報保持部(AA)・・・0102
電気点検関連作業識別情報取得部(AB)・・・0103
電気点検関連作業識別情報保持部(AC)・・・0105
電気点検関連作業ステータス情報保持部(AD)・・・0106
電気点検関連作業ステータス情報取得部(AE)・・・0107
電気点検関連作業ステータス情報表示部(AF)・・・0108
電気点関連作業結果情報入力受付部(AG)・・・0109
電気点検関連作業結果情報保持部(AH)・・・0110
電気点検関連作業結果情報出力部(AJ)・・・0111
承認サイン取得部(AK)・・・0112
電気点検関連作業ステータス情報変更部(AL)・・・0113
変更結果情報出力部(AM)・・・0114
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