(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/10 20180101AFI20241126BHJP
【FI】
G16H20/10
(21)【出願番号】P 2024559303
(86)(22)【出願日】2024-04-02
(86)【国際出願番号】 JP2024013593
【審査請求日】2024-10-04
(31)【優先権主張番号】P 2023099390
(32)【優先日】2023-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004400
【氏名又は名称】オルガノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】根村 真希
【審査官】鹿野 博嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-032641(JP,A)
【文献】特表2015-529548(JP,A)
【文献】特開2002-149819(JP,A)
【文献】特開2001-306685(JP,A)
【文献】特開2002-032634(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬品を使用する使用者を識別するための使用者識別情報と、前記薬品の種類を示す薬品種類情報と、前記薬品の使用実績を示す使用実績情報とを対応付けて記憶するデータベースと、
外部からの入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が受け付けた使用者識別情報と対応付けられた、前記薬品種類情報と前記使用実績情報とを前記データベースから読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段が読み出した薬品種類情報について、前記読み出し手段が読み出した使用実績情報に基づいて、該薬品の推奨納入時期を算出する算出手段と、
前記使用者識別情報および前記薬品種類情報ごとに、前記算出手段が算出した推奨納入時期を含む推奨納入時期情報を出力する出力手段とを有
し、
前記受付手段は、前記出力手段が出力した前記推奨納入時期情報に対して、希望する納期を示す希望納期情報を受け付け、
前記算出手段は、前記受付手段が受け付けた前記希望納期情報を前記推奨納入時期情報に追加し、
前記出力手段は、前記希望納期情報が追加された前記推奨納入時期情報を出力し、
前記データベースは、前記薬品の発注先を識別するための発注先識別情報を、前記使用者識別情報と前記薬品種類情報と対応付けて記憶し、
前記算出手段は、前記読み出し手段が読み出した薬品種類情報と対応付けられている前記発注先識別情報が示す発注先の前記薬品を運搬する運搬スケジュールと、前記希望納期情報とに基づいて、該希望納期情報を変更可能な変更スケジュールを算出し、
前記出力手段は、前記算出手段が算出した変更スケジュールを前記推奨納入時期情報に含めて出力する情報処理システム。
【請求項2】
請求項
1に記載の情報処理システムにおいて、
前記受付手段は、前記出力手段が出力した前記推奨納入時期情報に含まれる前記希望納期情報に対して、変更要求を受け付け、
前記算出手段は、前記受付手段が受け付けた変更要求に基づいて、前記推奨納入時期情報に含まれる前記希望納期情報を変更し、
前記出力手段は、前記算出手段が変更した前記希望納期情報が含まれる推奨納入時期情報を出力する情報処理システム。
【請求項3】
請求項
1に記載の情報処理システムにおいて、
前記算出手段は、前記読み出し手段が読み出した使用実績情報と、あらかじめ登録された前記薬品の種類ごとの使用スケジュールとに基づいて、該薬品の前記推奨納入時期を算出する情報処理システム。
【請求項4】
請求項
1に記載の情報処理システムにおいて、
前記算出手段は、前記薬品の種類ごとの前記薬品の使用状況に基づいて、前記推奨納入時期情報を更新する情報処理システム。
【請求項5】
請求項
4に記載の情報処理システムにおいて、
前記薬品の前記使用状況を前記薬品の種類ごとに検知する検知装置を有し、
前記算出手段は、前記検知装置が検知した使用状況に基づいて、前記推奨納入時期情報を更新する情報処理システム。
【請求項6】
請求項
1に記載の情報処理システムにおいて、
前記出力手段が出力する前記推奨納入時期情報を表示する表示装置を有する情報処理システム。
【請求項7】
外部からの入力を受け付ける受付部と、
薬品を使用する使用者を識別するための使用者識別情報と、前記薬品の種類を示す薬品種類情報と、前記薬品の使用実績を示す使用実績情報とを対応付けて記憶
し、前記薬品の発注先を識別するための発注先識別情報を、前記使用者識別情報と前記薬品種類情報と対応付けて記憶するデータベースにて、前記受付部が受け付けた使用者識別情報と対応付けられた、前記薬品種類情報と前記使用実績情報とを前記データベースから読み出す読み出し部と、
前記読み出し部が読み出した薬品種類情報について、前記読み出し部が読み出した使用実績情報に基づいて、該薬品の推奨納入時期を算出する算出部と、
前記使用者識別情報および前記薬品種類情報ごとに、前記算出部が算出した推奨納入時期を含む推奨納入時期情報を出力する出力部とを有
し、
前記受付部は、前記出力部が出力した前記推奨納入時期情報に対して、希望する納期を示す希望納期情報を受け付け、
前記算出部は、前記受付部が受け付けた前記希望納期情報を前記推奨納入時期情報に追加し、
前記出力部は、前記希望納期情報が追加された前記推奨納入時期情報を出力し、
前記算出部は、前記読み出し部が読み出した薬品種類情報と対応付けられている前記発注先識別情報が示す発注先の前記薬品を運搬する運搬スケジュールと、前記希望納期情報とに基づいて、該希望納期情報を変更可能な変更スケジュールを算出し、
前記出力部は、前記算出部が算出した変更スケジュールを前記推奨納入時期情報に含めて出力する情報処理装置。
【請求項8】
薬品を使用する使用者を識別するための使用者識別情報と、前記薬品の種類を示す薬品種類情報と、前記薬品の使用実績を示す使用実績情報とを対応付けて記憶
し、前記薬品の発注先を識別するための発注先識別情報を、前記使用者識別情報と前記薬品種類情報と対応付けて記憶するデータベースにて、外部からの入力に基づいて受け付けた使用者識別情報と対応付けられた、前記薬品種類情報と前記使用実績情報とを前記データベースから読み出す処理と、
前記読み出した薬品種類情報について、前記読み出した使用実績情報に基づいて、該薬品の推奨納入時期を算出する処理と、
前記使用者識別情報および前記薬品種類情報ごとに、前記算出した推奨納入時期を含む推奨納入時期情報を出力する処理と
、
前記出力した前記推奨納入時期情報に対して、希望する納期を示す希望納期情報を受け付ける処理と、
前記受け付けた前記希望納期情報を前記推奨納入時期情報に追加する処理と、
前記希望納期情報が追加された前記推奨納入時期情報を出力する処理と、
前記読み出した薬品種類情報と対応付けられている前記発注先識別情報が示す発注先の前記薬品を運搬する運搬スケジュールと、前記希望納期情報とに基づいて、該希望納期情報を変更可能な変更スケジュールを算出する処理と、
前記算出した変更スケジュールを前記推奨納入時期情報に含めて出力する処理とを行う情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
薬品を使用する使用者を識別するための使用者識別情報と、前記薬品の種類を示す薬品種類情報と、前記薬品の使用実績を示す使用実績情報とを対応付けて記憶
し、前記薬品の発注先を識別するための発注先識別情報を、前記使用者識別情報と前記薬品種類情報と対応付けて記憶するデータベースにて、外部からの入力に基づいて受け付けた使用者識別情報と対応付けられた、前記薬品種類情報と前記使用実績情報とを前記データベースから読み出す手順と、
前記読み出した薬品種類情報について、前記読み出した使用実績情報に基づいて、該薬品の推奨納入時期を算出する手順と、
前記使用者識別情報および前記薬品種類情報ごとに、前記算出した推奨納入時期を含む推奨納入時期情報を出力する手順と
、
前記出力した前記推奨納入時期情報に対して、希望する納期を示す希望納期情報を受け付ける手順と、
前記受け付けた前記希望納期情報を前記推奨納入時期情報に追加する手順と、
前記希望納期情報が追加された前記推奨納入時期情報を出力する手順と、
前記読み出した薬品種類情報と対応付けられている前記発注先識別情報が示す発注先の前記薬品を運搬する運搬スケジュールと、前記希望納期情報とに基づいて、該希望納期情報を変更可能な変更スケジュールを算出する手順と、
前記算出した変更スケジュールを前記推奨納入時期情報に含めて出力する手順とを実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、水処理システムにおける循環水または補給水に供給する薬品の残量の変化量に応じて、薬品の補充日時を予測する装置が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した技術は、過去の詳細な使用実績に基づいて補充日時を予測するものではない。そのため、薬品を納入するためのより正確な推奨スケジュールを容易に提示することができないという問題点がある。
【0005】
本発明の目的は、薬品を納入するためのより正確な推奨スケジュールを容易に提示することができる情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の情報処理システムは、
薬品を使用する使用者を識別するための使用者識別情報と、前記薬品の種類を示す薬品種類情報と、前記薬品の使用実績を示す使用実績情報とを対応付けて記憶するデータベースと、
外部からの入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が受け付けた使用者識別情報と対応付けられた、前記薬品種類情報と前記使用実績情報とを前記データベースから読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段が読み出した薬品種類情報について、前記読み出し手段が読み出した使用実績情報に基づいて、該薬品の推奨納入時期を算出する算出手段と、
前記使用者識別情報および前記薬品種類情報ごとに、前記算出手段が算出した推奨納入時期を含む推奨納入時期情報を出力する出力手段とを有する。
【0007】
また、本発明の情報処理装置は、
外部からの入力を受け付ける受付部と、
薬品を使用する使用者を識別するための使用者識別情報と、前記薬品の種類を示す薬品種類情報と、前記薬品の使用実績を示す使用実績情報とを対応付けて記憶するデータベースにて、前記受付部が受け付けた使用者識別情報と対応付けられた、前記薬品種類情報と前記使用実績情報とを前記データベースから読み出す読み出し部と、
前記読み出し部が読み出した薬品種類情報について、前記読み出し部が読み出した使用実績情報に基づいて、該薬品の推奨納入時期を算出する算出部と、
前記使用者識別情報および前記薬品種類情報ごとに、前記算出部が算出した推奨納入時期を含む推奨納入時期情報を出力する出力部とを有する。
【0008】
また、本発明の情報処理方法は、
薬品を使用する使用者を識別するための使用者識別情報と、前記薬品の種類を示す薬品種類情報と、前記薬品の使用実績を示す使用実績情報とを対応付けて記憶するデータベースにて、外部からの入力に基づいて受け付けた使用者識別情報と対応付けられた、前記薬品種類情報と前記使用実績情報とを前記データベースから読み出す処理と、
前記読み出した薬品種類情報について、前記読み出した使用実績情報に基づいて、該薬品の推奨納入時期を算出する処理と、
前記使用者識別情報および前記薬品種類情報ごとに、前記算出した推奨納入時期を含む推奨納入時期情報を出力する処理とを行う。
【0009】
また、本発明のプログラムは、
コンピュータに、
薬品を使用する使用者を識別するための使用者識別情報と、前記薬品の種類を示す薬品種類情報と、前記薬品の使用実績を示す使用実績情報とを対応付けて記憶するデータベースにて、外部からの入力に基づいて受け付けた使用者識別情報と対応付けられた、前記薬品種類情報と前記使用実績情報とを前記データベースから読み出す手順と、
前記読み出した薬品種類情報について、前記読み出した使用実績情報に基づいて、該薬品の推奨納入時期を算出する手順と、
前記使用者識別情報および前記薬品種類情報ごとに、前記算出した推奨納入時期を含む推奨納入時期情報を出力する手順とを実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明においては、薬品を納入するためのより正確な推奨スケジュールを容易に提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の情報処理システムの第1の実施の形態を示す図である。
【
図2】
図1に示したデータベースが記憶する情報の一例を示す図である。
【
図3】
図1に示した情報処理装置が具備する構成要素の一例を示す図である。
【
図4】
図1に示した情報処理装置における情報処理方法を説明するためのフローチャートである。
【
図5】本発明の情報処理システムの第2の実施の形態を示す図である。
【
図6】
図5に示したデータベースに記憶された情報の一例を示す図である。
【
図7】
図5に示した情報処理装置が具備する構成要素の一例を示す図である。
【
図8】
図5に示した情報処理装置における情報処理方法を説明するためのフローチャートである。
【
図9】本発明の情報処理システムの第3の実施の形態を示す図である。
【
図10】
図9に示した情報処理装置に具備された構成要素の一例を示す図である。
【
図11】
図9に示した情報処理装置における情報処理方法を説明するためのフローチャートである。
【
図12】本発明の情報処理システムの第4の実施の形態を示す図である。
【
図13】
図12に示した情報処理装置に具備された構成要素の一例を示す図である。
【
図14】
図12に示した情報処理装置における情報処理方法を説明するためのフローチャートである。
【
図15】本発明の情報処理システムの第5の実施の形態を示す図である。
【
図16】
図15に示した情報処理装置に具備された構成要素の一例を示す図である。
【
図17】
図15に示した情報処理装置における情報処理方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下に説明する薬品は、例えば、水処理システムに添加される水処理薬品や工業薬品であることが好ましいが、これらに限定されない。水処理薬品の例としては、冷却水処理剤、ボイラ水処理剤、RO膜水処理剤、排水処理剤などが挙げられる。工業薬品としては、塩酸、硫酸、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。
(第1の実施の形態)
【0013】
図1は、本発明の情報処理システムの第1の実施の形態を示す図である。本形態は
図1に示すように、情報処理装置100と、データベース200と、表示装置300-1~300-m(mは、自然数)とを有する。情報処理装置100とデータベース200とは、直接接続されていても良いし、通信ネットワーク400を介して接続されていても良い。情報処理装置100とデータベース200とは、無線を介して接続されていても良いし、有線を介して接続されていても良い。情報処理装置100と表示装置300-1~300-mそれぞれとは、直接接続されていても良いし、通信ネットワーク400を介して接続されていても良い。情報処理装置100と表示装置300-1~300-mそれぞれとは、無線を介して接続されていても良いし、有線を介して接続されていても良い。通信ネットワーク400は、電話回線やインターネット等の情報を乗せた電気信号を送受信できる電気通信回線である。表示装置300-1~300-mは、情報を表示するディスプレイである。表示装置300-1~300-mは、PC(Personal Computer)に設けられたモニタ装置でも良い。また、表示装置300-1~300-mは、スマートフォンやタブレット端末等の携帯端末に設けられたディスプレイでも良い。表示装置300-1~300-mは、通信機能を具備し、受信した情報を表示する。表示装置300-1~300-mは、本システムを利用する利用者と対応付けられて設けられている。この利用者には、対象の薬品を使用する使用者(薬品を使用するために薬品の提供者(薬品販売業者など)から薬品を購入することを管理業者などに委託する顧客を含む)だけではなく、使用者に代わって当該薬品の残量を管理する管理者(使用者から委託を受けて当該薬品の使用や購入を行う運転管理業者を含む)や、当該薬品発注先の業者(薬品を製造する工場や保管倉庫の業者を含む)、当該薬品を手配する業者、当該薬品を運送(運搬)する業者も含まれる。表示装置300-1~300-mは、利用者と1対1で対応付けられて設けられていても良い。また、表示装置300-1~300-mのうち、複数の表示装置が1つの利用者に設けられていても良い。また、表示装置300-1~300-mのうち、1つの表示装置が複数の利用者で共有されていても良い。
【0014】
データベース200は、薬品種類情報と、使用者識別情報と、使用実績情報と、発注先識別情報とを対応付けて記憶する。薬品種類情報は、薬品の種類を示す情報である。使用者識別情報は、薬品を使用する使用者を識別するための情報である。使用実績情報は、使用者識別情報に応じた薬品の使用実績を示す情報である。発注先識別情報は、薬品の発注先の業者を識別するための情報である。データベース200に記憶された情報は、情報処理装置100や他の装置から読み出し可能である。また、データベース200には特定の装置から情報の書き込みが可能である。また、データベース200に記憶された情報は、特定の装置から編集(更新)が可能である。この特定の装置は、本情報処理システムにて認証を受けた者が操作する装置である。データベース200は、情報処理装置100の内部に設けられていても良い。
【0015】
図2は、
図1に示したデータベース200に記憶された情報の一例を示す図である。
図1に示したデータベース200には
図2に示すように、使用者識別情報と、薬品種類情報と、使用実績情報と、発注先識別情報とが対応付けられて記憶されている。これらの情報の少なくとも一部に外部からのアクセス制限をかけておき、許可される者だけが当該情報を閲覧可能としても良い。このとき、アクセス制限をかける情報は任意で良く、ここでは特に規定しない。使用者識別情報は、薬品を使用する使用者を識別するために、使用者固有にあらかじめ付与された識別情報である。薬品種類情報は、使用者が使用する薬品の種類を示す情報であり、薬品の種類を識別可能な情報である。薬品種類情報には、例えば、対象セグメントを示す情報が含まれる。薬品種類情報は、例えば、商品名(薬品名)、型番、その他の所定の数のアルファベットや数字から構成された商品コードなどの情報でも良い。また、薬品種類情報には、当該薬品の物性(pH、比重など)、関連法令、排水規制項目などの情報が含まれていても良い。使用実績情報は、使用者識別情報が示す使用者において薬品の使用実績を示す情報である。使用実績情報は、例えば、薬品の過去の納品間隔や納品量、薬品の前回までの納品日、一定期間における薬品の残量推移、予定されていた納品計画と納品実績との相関、納品不足や納品過多が発生した記録等を示す情報である。発注先識別情報は、当該種類の薬品の発注先の業者を識別するために、薬品提供業者固有にあらかじめ付与された識別情報である。なお、
図2に示した対応付けでは、1つの情報に1つずつの情報が対応付けられているが、1つの情報に複数の情報が対応付けられていても良い。例えば、1つの使用者が複数の種類の薬品を使用しているのであれば、当該使用者の使用者識別情報と複数の薬品種類情報とが対応付けられていても良い。また、使用者および薬品提供業者以外に当該種類の薬品の提供に関わる業者があれば、その業者を識別するための情報が対応付けられていても良い。さらにデータベース200には、
図2に示した情報のほか、使用者が所有する薬品のタンクの容量や、一度に納入可能な薬品の量、薬品の納入可能な曜日等、必要な情報が記憶されていても良い。なお、
図2では、使用者識別情報と、薬品種類情報と、使用実績情報と、発注者識別情報とが1つずつ互いに対応付けられている例を挙げているが、これに限らない。例えば、1つの使用者識別情報と複数の薬品種類情報とが対応付けられていても良いし、複数の薬品種類情報と1つの発注先識別情報とが対応付けられていても良い。
【0016】
図3は、
図1に示した情報処理装置100に具備された構成要素の一例を示す図である。
図1に示した情報処理装置100は
図3に示すように、受付部110と、読み出し部120と、算出部130と、出力部140とを有する。なお、
図3には
図1に示した情報処理装置100が具備する構成要素のうち、本実施の形態における主要な要素を示している。
【0017】
受付部110は、外部からの入力を受け付ける。受付部110は、例えば、受付部110は、利用者が所有する通信装置(例えば、
図1に示した表示装置300-1~300-m)から送信されてきた情報を受け付けても良い。また、受付部110は、情報処理装置100の外部からなされた操作に基づいた情報を受け付けても良い。
【0018】
読み出し部120は、対象となる使用者が指定された場合、当該使用者を示す使用者識別情報と対応付けられた薬品種類情報および発注先識別情報をデータベース200から読み出す。このとき、読み出し部120は、受付部110が使用者識別情報を受け付けた場合、受付部110が受け付けた使用者識別情報と対応付けられた、薬品種類情報と使用実績情報とをデータベース200から読み出す。読み出し部120は、読み出した薬品種類情報および発注先識別情報を算出部130へ出力する。
【0019】
算出部130は、読み出し部120が読み出した薬品種類情報について、読み出し部120が読み出した使用実績情報に基づいて、その種類ごとに薬品の推奨納期である推奨納入時期を算出する。つまり、算出部130は、対象となる使用者を示す使用者識別情報と薬品の種類を示す薬品種類情報とに応じた使用実績情報に基づいて、当該使用者に当該種類の薬品の納入を推奨する推奨納入時期を算出する。例えば、算出部130は、データベース200に記憶されている使用実績情報が示す納品間隔と、前回の納品日とに基づいて、次回の推奨納入時期を算出しても良い。また、算出部130は、次回の推奨納入時期だけではなく、将来の所定の期間において、複数の推奨納入時期を算出しても良い。また、算出部130は、使用実績情報が示す過去の納品頻度および納品量と、一定期間における薬品の残量推移と、タンクの容量とに基づいて、当該種類の薬品の推奨納入時期および納品量を算出しても良い。算出部130は、使用実績情報が示す予定されていた納品計画と納品実績との相関と、納品不足や納品過多が発生した記録とに基づいて、上述したように算出した推奨納入時期を調整しても良い。この場合、例えば、使用実績情報として、過去に予定の納品計画よりも早く納品をした記録がある場合、算出部130は推奨納入時期を早めても良い。また、使用実績情報として、過去に納品過多が発生した記録がある場合、算出部130は、推奨納入時期を遅くしても良い。また、算出部130が推奨納入時期を算出する際、使用実績情報として記憶されている複数の情報それぞれの重要度(優先度)に基づいて重み付けを行い、重み付けされた各情報に基づいて推奨納入時期を算出しても良い。算出部130は、算出した推奨納入時期をメモリ等のテーブルに記憶しておく。このとき、算出部130は推奨納入時期を含む推奨納入時期情報を使用者識別情報と薬品種類情報と対応付けてテーブルに記憶しておいても良い。この推奨納入時期情報は、カレンダー等を用いて薬品の種類ごとの推奨納入時期を含む納品スケジュールが把握できるように明示された情報である。推奨納入時期情報には、推奨納入時期のほかに、例えば、納入する薬品名、納入する薬品の量、商品コード等が含まれる。納品する薬品の量が推奨納入時期情報に含まれる場合、推奨納入時期情報はその量が推奨納入時期に応じた所定のグラフで表示されたものでも良い。
【0020】
出力部140は、算出部130が算出した推奨納入時期が含まれる推奨納入時期情報と、その推奨納入時期の算出の対象となる使用者を示す使用者識別情報と、その推奨納入時期が算出された薬品の種類を示す薬品種類情報とを出力する。このとき、出力部140は、読み出し部120がデータベース200から読み出した発注先識別情報も出力しても良い。出力部140からの情報の出力態様は、表示装置300-1~300-mへの送信のほか、音声出力や印刷でも良いし、情報処理装置100に表示機能があれば、情報の表示でも良い。出力部140が表示装置300-1~300-mへ情報を送信する場合は、出力部140は、対応する表示装置へ、それぞれの情報を表示させるための情報を送信する。情報の表示形式は特に規定しないが、算出部130がテーブルに記憶したカレンダー形式が好ましい。また、出力部140は、推奨納入時期情報を、当該推奨納入時期情報に含まれる複数の推奨納入時期の中から希望する納期(希望納期)を選択可能な態様で表示するための信号を出力しても良い。
【0021】
以下に、
図1に示した情報処理装置100における情報処理方法について説明する。
図4は、
図1に示した情報処理装置100における情報処理方法を説明するためのフローチャートである。
【0022】
まず、受付部110が、外部から使用者識別情報を受け付けると(ステップS1)、読み出し部120が、当該使用者識別情報と対応付けられた薬品種類情報と、使用実績情報と、発注先業者を示す発注先識別情報とをデータベース200から読み出す(ステップS2)。
【0023】
すると、算出部130は、読み出し部120が読み出した使用実績情報に基づいて、当該種類の薬品を使用者へ納入する推奨納入時期を算出する(ステップS3)。算出部130における推奨納入時期の算出方法は、上述した通りである。続いて、出力部140は、算出部130が算出した推奨納入時期が含まれる推奨納入時期情報と、その推奨納入時期の算出の対象となる使用者を示す使用者識別情報と、その推奨納入時期が算出された薬品の種類を示す薬品種類情報と、読み出し部120がデータベース200から読み出した発注先識別情報とを出力する(ステップS4)。
【0024】
このように本形態においては、所望の種類の薬品の推奨納入時期を、納入先の使用者の使用実績に基づいて算出する。そのため、薬品を納入するためのより正確な推奨スケジュールを容易に提示することができる。なお、出力される推奨納入時期情報に含まれる推奨納入時期は、1日だけではなく、複数の日にちが明示された推奨納入時期が好ましい。また、算出部130が推奨納入時期を算出するタイミングは、受付部110が、使用者識別情報を受け付けたときに限らない。算出部130が推奨納入時期を算出するタイミングは、あらかじめ決められたタイミングでも良いし、受付部110が外部から推奨納入時期の算出の要求を受けたときでも良い。その場合、算出部130は、データベース200に登録されている使用者識別情報ごとに、それぞれに対応付けられている薬品種類情報と使用実績情報とに基づいて、薬品の種類ごとに推奨納入時期を算出する。また、薬品を使用する使用者が複数の薬品を使用する場合、薬品の種類ごとに当該薬品を納入するための推奨納入時期を容易に提示することができる。
【0025】
また、出力部140が出力した推奨納入時期情報に対して、受付部110が希望納期を示す希望納期情報を受け付けた場合、算出部130は、受付部110が受け付けた希望納期を仮納期としてテーブルに追加して記憶しておいても良い。この仮納期が追加されたテーブルを出力部140が出力しても良い。なお、出力部140は、受付部110が外部からの入力に基づいて、テーブルに記憶された情報(推奨納入時期情報)の提供を要求された場合、算出部130がテーブルに記憶している情報(推奨納入時期情報)を読み出して出力する。
(第2の実施の形態)
【0026】
図5は、本発明の情報処理システムの第2の実施の形態を示す図である。本形態は
図5に示すように、情報処理装置101と、データベース201と、表示装置300-1~300-m(mは、自然数)とを有する。表示装置300-1~300-mおよび通信ネットワーク400それぞれは、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。情報処理装置101とデータベース201とは、直接接続されていても良いし、通信ネットワーク400を介して接続されていても良い。情報処理装置101とデータベース201とは、無線を介して接続されていても良いし、有線を介して接続されていても良い。情報処理装置101と表示装置300-1~300-mそれぞれとは、直接接続されていても良いし、通信ネットワーク400を介して接続されていても良い。情報処理装置101と表示装置300-1~300-mそれぞれとは、無線を介して接続されていても良いし、有線を介して接続されていても良い。
【0027】
データベース201は、第1の実施の形態においてデータベース200が記憶していた、薬品種類情報と、使用者識別情報と、使用実績情報と、発注先識別情報とを対応付けて記憶する。さらに、データベース201はこの対応付けに、使用スケジュールを対応付けて記憶する。データベース201に記憶された情報は、情報処理装置101や他の装置から読み出し可能である。また、データベース201には特定の装置から情報の書き込みが可能である。また、データベース201に記憶された情報は、特定の装置から編集(更新)が可能である。この特定の装置は、本情報処理システムにて認証を受けた者が操作する装置である。データベース201は、情報処理装置101の内部に設けられていても良い。また、これらの情報の閲覧については、第1の実施の形態のように、アクセス制限を設けても良い。
【0028】
図6は、
図5に示したデータベース201に記憶された情報の一例を示す図である。
図5に示したデータベース201には
図6に示すように、使用者識別情報と、薬品種類情報と、使用実績情報と、発注先識別情報と、使用スケジュールとが対応付けられて記憶されている。使用者識別情報、薬品種類情報、使用実績情報および発注先識別情報のそれぞれは、第1の実施の形態におけるデータベース200が記憶するものとそれぞれ同じものである。使用スケジュールは、薬品の使用の予定を示す情報である。例えば、使用スケジュールは、薬品を多く使用する日にちやその日に使用する薬品の量、薬品の使用量が少なくなる期間等を示す情報である。また、使用スケジュールには、算出部131が推奨納入時期を算出する際に用いられる係数が含まれていても良い。なお、
図6では、使用者識別情報と、薬品種類情報と、使用実績情報と、発注者識別情報と、使用スケジュールとが1つずつ互いに対応付けられている例を挙げているが、これに限らない。例えば、1つの使用者識別情報と複数の薬品種類情報とが対応付けられていても良いし、複数の薬品種類情報と1つの発注先識別情報とが対応付けられていても良い。
【0029】
図7は、
図5に示した情報処理装置101に具備された構成要素の一例を示す図である。
図5に示した情報処理装置101は
図7に示すように、受付部110と、読み出し部121と、算出部131と、出力部140とを有する。受付部110および出力部140のそれぞれは、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。なお、
図7には
図5に示した情報処理装置101が具備する構成要素のうち、本実施の形態における主要な要素を示している。
【0030】
読み出し部121は、薬品の種類ごとに使用スケジュールを取得する。読み出し部121は、データベース201にて使用者識別情報および薬品種類情報と対応付けられている使用実績情報および使用スケジュールを読み出して取得する。読み出し部121は、読み出した使用実績情報および使用スケジュールを算出部111へ出力する。
【0031】
算出部131は、薬品の種類ごとの使用実績情報と使用スケジュールとに基づいて、その種類ごとに薬品の推奨納期である推奨納入時期を算出する。算出部131は、読み出し部121がデータベース201から読み出して取得した薬品の種類ごとの使用実績情報と使用スケジュールとに基づいて、その種類ごとに薬品の推奨納入時期を算出する。つまり、算出部131は、対象となる使用者を示す使用者識別情報と薬品の種類を示す薬品種類情報とに応じた使用実績情報と使用スケジュールとに基づいて、当該使用者に当該種類の薬品の納入を推奨する推奨納入時期を算出する。例えば、算出部131は、データベース201に記憶されている使用実績情報が示す納品間隔と、前回の納品日とに基づいて、次回の推奨納入時期を算出し、算出した提供時期を使用スケジュールに従って調整しても良い。また、算出部131は、使用実績情報が示す過去の納品量と、薬品の過去の使用ペースと、タンクの容量とに基づいて、当該種類の薬品の推奨納入時期および納品量を算出し、算出した推奨納入時期および納品量を使用スケジュールに従って調整しても良い。算出部131は、使用実績情報が示す予定されていた納品計画と納品実績との相関と、納品不足や納品過多が発生した記録と、使用スケジュールとに基づいて、上述したように算出した推奨納入時期を調整しても良い。この場合、例えば、使用実績情報として、過去に予定の納品計画よりも早く納品をした記録がある場合、算出部131は推奨納入時期を早めても良い。また、使用実績情報として、過去に納品過多が発生した記録がある場合、算出部131は、推奨納入時期を遅くしても良い。また、算出部131が推奨納入時期を算出する際、使用実績情報として記憶されている複数の情報それぞれの重要度(優先度)に基づいて重み付けを行い、重み付けされた各情報に基づいて推奨納入時期を算出しても良い。また、使用スケジュールとして、算出された推奨納入時期直前に当該種類の薬品を大量に使用する予定が登録されている場合、算出部131は推奨納入時期を早めても良い。また、使用スケジュールとして、算出された推奨納入時期の前に当該種類の薬品の使用を控える予定が登録されている場合、算出部131は推奨納入時期を遅くしても良い。算出部131は、算出した提供時期をメモリ等のテーブルに記憶しておく。このとき、算出部131は推奨納入時期を含む推奨納入時期情報をテーブルに記憶しておいても良い。この推奨納入時期情報は、納品スケジュールが把握できるように明示された情報である。例えば、推奨納入時期情報は、薬品の種類ごとの推奨納入時期がカレンダー等の表示態様で明示された情報である。推奨納入時期情報には、推奨納入時期のほかに、例えば、対象セグメントを示す情報や、納入する薬品名、納入する薬品の量、商品コード、使用スケジュール等が含まれる。納品する薬品の量が推奨納入時期情報に含まれる場合、推奨納入時期情報はその量が推奨納入時期に応じた所定のグラフで表示されたものでも良い。
【0032】
以下に、
図5に示した情報処理装置101における情報処理方法について説明する。
図8は、
図5に示した情報処理装置101における情報処理方法を説明するためのフローチャートである。
【0033】
まず、受付部110が、外部から使用者識別情報を受け付けると(ステップS11)、読み出し部121が、当該使用者識別情報と対応付けられた薬品種類情報と、使用実績情報と、発注先業者を示す発注先識別情報と、使用スケジュールとをデータベース201から読み出す(ステップS12)。
【0034】
すると、算出部131は、読み出し部120が読み出した使用実績情報と使用スケジュールとに基づいて、当該種類の薬品を使用者へ納入する推奨納入時期を算出する(ステップS13)。算出部131における提供時期の算出方法は、上述した通りである。続いて、出力部140は、算出部131が算出した推奨納入時期が含まれる推奨納入情報と、その推奨納入時期の算出の対象となる使用者を示す使用者識別情報と、その推奨納入時期が算出された薬品の種類を示す薬品種類情報と、読み出し部121がデータベース201から読み出した発注先識別情報とを出力する(ステップS14)。
【0035】
このように本形態においては、所望の種類の薬品の提供時期を、提供先の使用者の使用実績と使用スケジュールとに基づいて算出する。そのため、薬品を使用する使用者ごとに、薬品を提供するスケジュールを提示することができる。また、使用者が複数の種類の薬品を使用する場合は、その使用者に対して、薬品の種類ごとに、薬品を提供するスケジュールを提示することができる。提供時期の前後に当該種類の薬品の使用を増やすまたは減らす予定がある場合に、その薬品の使用量の増減の予定に従った時期に薬品を提供するスケジュールを提示することができる。なお、出力される推奨納入時期情報に含まれる推奨納入時期は、1日だけではなく、複数の日にちが明示された推奨納入時期が好ましい。また、算出部131が推奨納入時期を算出するタイミングは、受付部110が、使用者識別情報を受け付けたときに限らない。算出部131が推奨納入時期を算出するタイミングは、あらかじめ決められたタイミングでも良いし、受付部110が外部から推奨納入時期の算出の要求を受けたときでも良い。その場合、算出部131は、データベース201に登録されている使用者識別情報ごとに、それぞれに対応付けられている薬品種類情報と使用実績情報と使用スケジュールとに基づいて、その薬品の種類ごとに推奨納入時期を算出する。
【0036】
また、出力部140が出力した推奨納入時期情報に対して、受付部110が希望納期を示す希望納期情報を受け付けた場合、算出部131は、受付部110が受け付けた希望納期を仮納期としてテーブルに追加して記憶しておいても良い。この仮納期が追加されたテーブルを出力部140が出力しても良い。なお、出力部140は、受付部110が外部からの入力に基づいて、テーブルに記憶された情報(推奨納入時期情報)の提供を要求された場合、算出部131がテーブルに記憶している情報(推奨納入時期情報)を読み出して出力する。
(第3の実施の形態)
【0037】
図9は、本発明の情報処理システムの第3の実施の形態を示す図である。本形態は
図9に示すように、情報処理装置102と、データベース200と、表示装置300-1~300-m(mは、自然数)と、検知装置500-1~500-n(nは、自然数)とを有する。データベース200、表示装置300-1~300-mおよび通信ネットワーク400それぞれは、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。情報処理装置102とデータベース200とは、直接接続されていても良いし、通信ネットワーク400を介して接続されていても良い。情報処理装置102とデータベース200とは、無線を介して接続されていても良いし、有線を介して接続されていても良い。情報処理装置102と表示装置300-1~300-mそれぞれとは、直接接続されていても良いし、通信ネットワーク400を介して接続されていても良い。情報処理装置102と表示装置300-1~300-mそれぞれとは、無線を介して接続されていても良いし、有線を介して接続されていても良い。情報処理装置102と検知装置500-1~500-nそれぞれとは、直接接続されていても良いし、通信ネットワーク400を介して接続されていても良い。情報処理装置102と検知装置500-1~500-nそれぞれとは、無線を介して接続されていても良いし、有線を介して接続されていても良い。
【0038】
検知装置500-1~500-nは、薬品の使用状況を当該薬品の種類ごとに検知する。例えば、検知装置500-1~500-nは、薬品の使用先において薬品を貯留しているタンクに設置されており、タンクに貯留されている薬品の残量を検知するセンサでも良い。検知装置500-1~500-nは、タンクに貯留されている薬品の残量が所定の量よりも少なくなったことを検知するセンサでも良い。また、検知装置500-1~500-nは、タンクに貯留されている薬品の残量の状況が検知結果として入力された通信装置でも良い。検知装置500-1~500-nは、検知した結果を情報処理装置102へ送信する。なお、検知装置500-1~500-nは、過去の一定期間における当該薬品のタンク残量値を蓄積したデータを同期し、検知装置データの代替として情報処理装置102へ送信しても良い。検知装置500-1~500-nが薬品の使用状況を検知するタイミングまたは検知結果を情報処理装置102へ送信するタイミングは、あらかじめ設定されたタイミング(例えば、一定周期のタイミング)でも良いし、外部から検知または送信が指示されたタイミングでも良い。検知装置500-1~500-nは、検知した結果を情報処理装置102へ送信する際、検知装置500-1~500-nそれぞれにあらかじめ付与されたセンサ識別情報を情報処理装置102へ送信する。これにより、情報処理装置102は、送信されてきた検知結果が、検知装置500-1~500-nのいずれかから送信されてきたものなのかを識別することができる。また、検知装置500-1~500-nは、検知した結果を情報処理装置102ではなく、使用状況を集計する集計装置へ送信しても良い。
【0039】
図10は、
図9に示した情報処理装置102に具備された構成要素の一例を示す図である。
図9に示した情報処理装置102は
図10に示すように、受付部110と、読み出し部120と、算出部132と、出力部140とを有する。受付部110、読み出し部120および出力部140のそれぞれは、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。なお、
図10には
図9に示した情報処理装置102が具備する構成要素のうち、本実施の形態における主要な要素を示している。
【0040】
算出部132は、第1の実施の形態における算出部130が具備する機能または第2の実施の形態における算出部131が具備する機能に加えて、薬品の種類ごとの使用状況に基づいて、その種類ごとに薬品の推奨納期である推奨納入時期を算出する。この使用状況は、検知装置500-1~500-nそれぞれから送信されてきた情報が示すものである。なお、検知装置500-1~500-nにて検知された使用状況を上述した集計装置が保持している場合は、算出部132は、集計装置から取得した使用状況に基づいて、推奨納入時期を算出する。算出部132は、使用状況が検知装置500-1~500-nそれぞれから送信されてくる際に共に送信されてくるセンサ識別情報に基づいて、その使用状況がどの使用者のものなのか、どの薬品のものなのかを識別する。また、使用状況は、使用者が所有する通信装置から送信される薬品ごとの残量や使用ペースでも良い。つまり、算出部132は、すでに算出済みであってテーブルに記憶されている推奨納入時期を、使用状況に基づいて更新していく。更新のタイミングは、使用状況が送信されてきた(使用状況を取得した)タイミングでも良いし、あらかじめ設定されたタイミングでも良い。このタイミングは、1日毎や時間ごとの周期的なタイミングでも良い。
【0041】
以下に、
図9に示した情報処理装置102における情報処理方法について説明する。
図11は、
図9に示した情報処理装置102における情報処理方法を説明するためのフローチャートである。算出部132が最初に推奨納入時期を算出して、算出された推奨納入時期を出力部140が出力するまでの処理は、第1の実施の形態におけるものと同じである。以下では、その後の処理について説明する。
【0042】
算出部132が、薬品ごとの使用状況を定期的にまたは必要なタイミングで取得する(ステップS21)。具体的には上述したように、算出部132は、検知装置500-1~500-nそれぞれから送信されてきた検知結果を使用状況として取得しても良い。また、算出部132は、薬品を使用している使用者が所有する通信装置から送信されてきた薬品ごとの残量や使用ペースを、使用状況として取得しても良い。すると、算出部132は、ステップS21にて取得した使用状況に基づいて、薬品の推奨納入時期を算出し直す(ステップS22)。算出部132は、すでに算出してテーブルに記憶されている推奨納入時期をステップS22で算出した推奨納入時期に更新する(ステップS23)。例えば、算出部132が検知装置500-1~500-nから取得した使用状況が、予定よりも早いペースで薬品が使用されていることを示すものである場合、算出部132は、テーブルに記憶されている推奨納入時期を早めるように更新する。また、例えば、算出部132が検知装置500-1~500-nから取得した使用状況が、予定よりも遅いペースで薬品が使用されていることを示すものである場合、算出部132は、テーブルに記憶されている推奨納入時期を遅くするように更新する。続いて、出力部140は、算出部132が算出し直した推奨納入時期が含まれる推奨納入時期情報を出力する(ステップS24)。
【0043】
算出部132が算出し直した推奨納入時期の表示態様は、検知装置500-1~500-nそれぞれから送信されてきた検知結果や、薬品を使用している使用者が所有する通信装置から送信されてきた薬品ごとの残量等に基づいて算出部132が算出した残量の日ごとの見込みや、納入可能な日にちや時間帯、推奨する納入量が示された画面でも良い。
【0044】
このように本形態においては、所望の種類の薬品の推奨納入時期を、納入先の使用者の使用実績に基づいて算出する。そのため、薬品を使用する使用者ごとに、薬品を提供するスケジュールを提示することができる。また、使用者が複数の種類の薬品を使用する場合は、その使用者に対して、薬品の種類ごとに、薬品を提供するスケジュールを提示することができる。さらに、推奨納入時期を提示した後に薬品の使用量等の実際の状況に応じて、推奨納入時期を更新していく。これにより、薬品の実際の使用状況に即したスケジュールを提示することができる。本形態と第2の実施の形態とを組み合わせれば、提供時期の前後に当該種類の薬品の使用を増やすまたは減らす予定がある場合に、その薬品の使用量の増減の予定に従った時期に薬品を提供するスケジュールを提示することができる。なお、出力される推奨納入時期情報に含まれる推奨納入時期は、1日だけではなく、複数の日にちが明示された推奨納入時期が好ましい。また、算出部132が推奨納入時期を算出するタイミングは、受付部110が、使用者識別情報を受け付けたときに限らない。算出部132が推奨納入時期を算出するタイミングは、あらかじめ決められたタイミングでも良いし、受付部110が外部から推奨納入時期の算出の要求を受けたときでも良い。その場合、算出部132は、データベース200に登録されている使用者識別情報ごとに、それぞれに対応付けられている薬品種類情報と使用実績情報とに基づいて、その種類ごとに推奨納入時期を算出する。または、算出部132が推奨納入時期を算出するタイミングは、検知装置500-1~500-nから検知結果が送信されてきたときでも良いし、薬品を使用している使用者が所有する通信装置から薬品ごとの残量等を示す情報が送信されてきたときでも良い。その場合、算出部132は、データベース200に登録されている使用者識別情報ごとに、それぞれに対応付けられている薬品種類情報と使用実績情報と、検知装置500-1~500-nそれぞれから送信されてきた検知結果や、薬品を使用している使用者が所有する通信装置から送信されてきた薬品ごとの残量等を示す情報に基づいて、その種類ごと推奨納入時期を算出(更新)する。または、算出部132が推奨納入時期を算出するタイミングは、外部の装置から所定の信号(例えば、検知装置500-1~500-nにおける検知結果との連携を要求するための信号)が送信されてきたときでも良い。なお、情報処理装置102は、検知装置500-1~500-nから取得した使用状況を、データベース200に記憶されている使用実績情報に蓄積しても良い。使用状況が使用実績情報に蓄積されていくことにより、今後の推奨納期時期の算出をより正確なものとすることができる。
【0045】
また、出力部140が出力した推奨納入時期情報に対して、受付部110が希望納期を示す希望納期情報を受け付けた場合、算出部132は、受付部110が受け付けた希望納期を仮納期としてテーブルに追加して記憶しておいても良い。この仮納期が追加されたテーブルを出力部140が出力しても良い。なお、出力部140は、受付部110が外部からの入力に基づいて、テーブルに記憶された情報(推奨納入時期情報)の提供を要求された場合、算出部132がテーブルに記憶している情報(推奨納入時期情報)を読み出して出力する。
【0046】
また、出力部140は、算出部132が推奨納入時期を更新した際、当該推奨納入時期に対応する使用者識別情報が付与された使用者に対して、所定の通知を行っても良い。この通知は、例えば、所定の画面表示や、音の発生、振動、発光等、使用者が認識できる通知で良い。また、この通知に対して何らかの操作が行われない限り、この通知が継続して行われても良い。さらに、この通知に対して何らかの操作が行われた場合、情報処理装置102に所定の信号が送信されても良い。
(第4の実施の形態)
【0047】
図12は、本発明の情報処理システムの第4の実施の形態を示す図である。本形態は
図12に示すように、情報処理装置103と、データベース200と、表示装置300-1~300-m(mは、自然数)と、検知装置500-1~500-n(nは、自然数)とを有する。データベース200、表示装置300-1~300-mおよび通信ネットワーク400それぞれは、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。検知装置500-1~500-nは、第3の実施の形態におけるものと同じものである。情報処理装置103とデータベース200とは、直接接続されていても良いし、通信ネットワーク400を介して接続されていても良い。情報処理装置103とデータベース200とは、無線を介して接続されていても良いし、有線を介して接続されていても良い。情報処理装置103と表示装置300-1~300-mそれぞれとは、直接接続されていても良いし、通信ネットワーク400を介して接続されていても良い。情報処理装置103と表示装置300-1~300-mそれぞれとは、無線を介して接続されていても良いし、有線を介して接続されていても良い。情報処理装置103と検知装置500-1~500-nそれぞれとは、直接接続されていても良いし、通信ネットワーク400を介して接続されていても良い。情報処理装置103と検知装置500-1~500-nそれぞれとは、無線を介して接続されていても良いし、有線を介して接続されていても良い。
【0048】
図13は、
図12に示した情報処理装置103に具備された構成要素の一例を示す図である。
図12に示した情報処理装置103は
図13に示すように、受付部110と、読み出し部120と、算出部133と、出力部140とを有する。受付部110、読み出し部120および出力部140のそれぞれは、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。なお、
図13には
図12に示した情報処理装置103が具備する構成要素のうち、本実施の形態における主要な要素を示している。
【0049】
算出部133は、第3の実施の形態における算出部132が具備する機能に加えて、受付部110が希望納期の変更要求を受け付けた場合、受付部110が受け付けた変更要求に基づいて、テーブルに記憶されている推奨納入時期情報に含まれる希望納期情報を変更する。受付部110が受け付ける変更要求は、例えば、出力部140が出力した推奨納入時期情報を表示した、使用者が所有する表示装置300-1に入力手段が具備されていれば、その表示装置300-1に入力されて送信されてきた情報でも良い。また、受付部110が受け付ける変更要求には、希望する変更日を示す情報が含まれる。さらに、受付部110が受け付ける変更要求には、希望する変更の時間や薬品の量を示す情報が含まれていても良い。表示装置300-1に入力手段が具備されている場合、例えば、表示されている推奨納入時期情報を示すカレンダー上で、現在の仮納期に表示されている情報を希望する日程にドラッグアンドドロップする入力を、変更要求の入力としても良い。
【0050】
以下に、
図12に示した情報処理装置103における情報処理方法について説明する。
図14は、
図12に示した情報処理装置103における情報処理方法を説明するためのフローチャートである。なお、
図12に示した情報処理装置103が推奨納入時期情報を算出して出力する処理は、第3の実施の形態における処理と同じである。情報処理装置103が推奨納入時期情報を算出および出力し、その後希望納期(仮納期)が決定され、提示された後の処理について説明する。なお、第3の実施の形態における推奨納入時期の更新および通知が行われた後に、以下の処理が行われても良い。
【0051】
受付部110が、外部からの入力に基づいて変更要求を受け付けると(ステップS31)、算出部133は、受付部110が受け付けた変更要求に基づいて、テーブルに記憶されている推奨納入時期情報に含まれる希望納期情報を変更する(ステップS32)。出力部140は、算出部133が変更した希望納期情報が含まれる推奨納入時期情報を出力する(ステップS33)。
【0052】
このように本形態においては、所望の種類の薬品の推奨納入時期を、納入先の使用者の使用実績に基づいて算出する。そのため、薬品を使用するそれぞれの使用者に応じた種類の薬品を提供するスケジュールを提示することができる。本形態と第2の実施の形態とを組み合わせれば、提供時期の前後に当該種類の薬品の使用を増やすまたは減らす予定がある場合に、その薬品の使用量の増減の予定に従った時期に薬品を提供するスケジュールを提示することができる。さらに、推奨納入時期を提示した後に薬品の使用量等の実際の状況に応じて、推奨納入時期を更新していく。これにより、薬品の実際の使用状況に即したスケジュールを提示することができる。なお、出力される推奨納入時期情報に含まれる推奨納入時期は、1日だけではなく、複数の日にちが明示された推奨納入時期が好ましい。また、算出部133が推奨納入時期を算出するタイミングは、受付部110が、使用者識別情報を受け付けたときに限らない。算出部133が推奨納入時期を算出するタイミングは、あらかじめ決められたタイミングでも良いし、受付部110が外部から推奨納入時期の算出の要求を受けたときでも良い。その場合、算出部133は、データベース200に登録されている使用者識別情報ごとに、それぞれに対応付けられている薬品種類情報と使用実績情報とに基づいて、その種類ごと推奨納入時期を算出する。または、算出部133が推奨納入時期を算出するタイミングは、検知装置500-1~500-nから検知結果が送信されてきたときでも良いし、薬品を使用している使用者が所有する通信装置から薬品ごとの残量等を示す情報が送信されてきたときでも良い。その場合、算出部133は、データベース200に登録されている使用者識別情報ごとに、それぞれに対応付けられている薬品種類情報と使用実績情報と、検知装置500-1~500-nそれぞれから送信されてきた検知結果や、薬品を使用している使用者が所有する通信装置から送信されてきた薬品ごとの残量等を示す情報に基づいて、その種類ごと推奨納入時期を算出(更新)する。さらに、受付部110が、外部からの入力に基づいて、希望納期の変更要求を受け付けると、算出部133は、受付部110が受け付けた変更要求に基づいて、テーブルに記憶されている推奨納入時期情報に含まれる希望納期情報を変更する。そして、出力部140が、算出部133が変更した希望納期情報が含まれる推奨納入時期情報を出力する。そのため、使用者などが希望納期の変更を要求した場合、その変更要求がシステム上に容易に反映され、反映された推奨納入時期情報を容易に把握することができる。
(第5の実施の形態)
【0053】
図15は、本発明の情報処理システムの第5の実施の形態を示す図である。本形態は
図15に示すように、情報処理装置104と、データベース200と、表示装置300-1~300-m(mは、自然数)と、検知装置500-1~500-n(nは、自然数)とを有する。データベース200、表示装置300-1~300-mおよび通信ネットワーク400それぞれは、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。検知装置500-1~500-nは、第3の実施の形態におけるものと同じものである。情報処理装置104とデータベース200とは、直接接続されていても良いし、通信ネットワーク400を介して接続されていても良い。情報処理装置104とデータベース200とは、無線を介して接続されていても良いし、有線を介して接続されていても良い。情報処理装置104と表示装置300-1~300-mそれぞれとは、直接接続されていても良いし、通信ネットワーク400を介して接続されていても良い。情報処理装置104と表示装置300-1~300-mそれぞれとは、無線を介して接続されていても良いし、有線を介して接続されていても良い。情報処理装置104と検知装置500-1~500-nそれぞれとは、直接接続されていても良いし、通信ネットワーク400を介して接続されていても良い。情報処理装置104と検知装置500-1~500-nそれぞれとは、無線を介して接続されていても良いし、有線を介して接続されていても良い。
【0054】
図16は、
図15に示した情報処理装置104に具備された構成要素の一例を示す図である。
図12に示した情報処理装置103は
図13に示すように、受付部110と、読み出し部120と、算出部134と、出力部144とを有する。受付部110および読み出し部120のそれぞれは、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。なお、
図16には
図15に示した情報処理装置104が具備する構成要素のうち、本実施の形態における主要な要素を示している。
【0055】
算出部134は、読み出し部120がデータベース200から読み出した、対象となる薬品種類情報と対応付けられている発注先識別情報が示す発注先の薬品を運搬する運搬スケジュールと、テーブルに記憶されている希望納期情報とに基づいて、希望納期を変更可能な変更スケジュールを算出する。ここで使用される運搬スケジュールには、薬品を運搬する車両の積載許容量や空き状況、当該車両の運転手の配置状況、薬品を車両からタンクへ移す移液作業員の手配状況等が含まれる。例えば、算出部134は、運搬スケジュールにおいて、薬品を運搬可能な日程を、希望納期を変更可能な変更スケジュールとして算出する。また、例えば、算出部134は、運搬スケジュールにおいて、薬品を運搬可能な日程および薬品の量に基づいて、希望納期を変更可能な変更スケジュールとして算出しても良い。この場合、運搬スケジュールに基づいて、例えば、仮納期に設定されている量の薬品を複数の日にちに分ければ運搬可能という変更スケジュールを算出しても良い。算出部134は、算出した変更スケジュールをテーブルに記憶しておく。算出部134が算出した変更スケジュールは、希望納期を変更可能な日程と変更不可能な日程とのいずれか、または双方を示すものでも良い。また、算出部134が算出した変更スケジュールは、上述したように、納入する薬品の量に応じて変更可能な日程を示すものでも良い。算出部134が算出する変更スケジュールは、日にちだけに限らず、時間帯を示すものでも良い。
【0056】
出力部144は、算出部134が算出した変更スケジュールを推奨納入時期情報に含めて出力する。
【0057】
以下に、
図15に示した情報処理装置104における情報処理方法について説明する。
図17は、
図15に示した情報処理装置104における情報処理方法を説明するためのフローチャートである。なお、
図15に示した情報処理装置104が推奨納入時期情報を算出(または更新)して出力する処理については、第3の実施の形態における処理と同じである。情報処理装置103が推奨納入時期情報を算出および出力し、その後希望納期(仮納期)が決定され、提示された後の処理について説明する。
【0058】
算出部134が、読み出し部120がデータベース200から読み出した薬品種類情報と対応付けられている発注先識別情報が示す発注先の薬品を運搬する運搬スケジュールと、テーブルに記憶されている希望納期情報とに基づいて、希望納期を変更可能な変更スケジュールを算出する(ステップS41)。例えば、上述したように、算出部134は、運搬スケジュールと希望納期情報とに基づいて、希望納期を受けられる日にち(日と時刻とを示す日時や、時間帯、午前か午後かを示す情報が含まれても良い。以下の説明について同じ。)や受けられない日にちを算出し、それらの日にちを変更スケジュールに含めても良い。算出部134が希望納期を受けられない日にちを算出した場合、算出した日にちを除いた日にちを、希望納期を受けられる日にちとして算出しても良い。出力部144は、算出部134が算出した変更スケジュールを推奨納入時期情報に含めて出力する(ステップS42)。
【0059】
このように本形態においては、所望の種類の薬品の推奨納入時期を、納入先の使用者の使用実績に基づいて算出する。そのため、薬品を使用するそれぞれの使用者に応じた種類の薬品を提供するスケジュールを提示することができる。本形態と第2の実施の形態とを組み合わせれば、提供時期の前後に当該種類の薬品の使用を増やすまたは減らす予定がある場合に、その薬品の使用量の増減の予定に従った時期に薬品を提供するスケジュールを提示することができる。さらに、推奨納入時期を提示した後に薬品の使用量等の実際の状況に応じて、推奨納入時期を更新していく。これにより、薬品の実際の使用状況に即したスケジュールを提示することができる。なお、出力される推奨納入時期情報に含まれる推奨納入時期は、1日だけではなく、複数の日にちが明示された推奨納入時期が好ましい。また、算出部134が推奨納入時期を算出するタイミングは、受付部110が、使用者識別情報を受け付けたときに限らない。算出部134が推奨納入時期を算出するタイミングは、あらかじめ決められたタイミングでも良いし、受付部110が外部から推奨納入時期の算出の要求を受けたときでも良い。その場合、算出部134は、データベース200に登録されている使用者識別情報ごとに、それぞれに対応付けられている薬品種類情報と使用実績情報とに基づいて、その種類ごと推奨納入時期を算出する。または、算出部134が推奨納入時期を算出するタイミングは、検知装置500-1~500-nから検知結果が送信されてきたときでも良いし、薬品を使用している使用者が所有する通信装置から薬品ごとの残量等を示す情報が送信されてきたときでも良い。その場合、算出部134は、データベース200に登録されている使用者識別情報ごとに、それぞれに対応付けられている薬品種類情報と使用実績情報と、検知装置500-1~500-nそれぞれから送信されてきた検知結果や、薬品を使用している使用者が所有する通信装置から送信されてきた薬品ごとの残量等を示す情報に基づいて、その種類ごと推奨納入時期を算出(更新)する。さらに、算出部134は、読み出し部120がデータベース200から読み出した薬品種類情報と対応付けられている発注先識別情報が示す発注先の薬品を運搬する運搬スケジュールと、テーブルに記憶されている希望納期情報とに基づいて、希望納期を変更可能な変更スケジュールを算出する。そして、出力部144が、算出部134が算出した変更スケジュールが含まれる推奨納入時期情報を出力する。そのため、薬品を運搬する発注先のスケジュールに応じた、希望納期の変更可能な日程を容易に把握することができる。
【0060】
以上、第1~5の実施の形態について説明したが、表示装置300-1~300-mが表示する推奨納入時期情報の表示形態は、薬品の種類ごとでも良いし、使用者が使用している全薬品または一部の薬品の一覧が把握できるものでも良い。また、表示装置300-1~300-mが表示する推奨納入時期情報が薬品の種類ごとに切り替えて表示される場合、例えば、表示装置300-1~300-mが種類の切り替え用のタブを表示し、そのタブを用いて表示される薬品の種類の切り替えが行われても良い。
【0061】
以上、各構成要素に各機能(処理)それぞれを分担させて説明したが、この割り当ては上述したものに限定しない。また、構成要素の構成についても、上述した形態はあくまでも例であって、これに限定しない。また、上述した各実施の形態を任意の組み合わせで組み合わせても良い。
【0062】
上述した情報処理装置100~104それぞれが行う処理は、目的に応じてそれぞれ作製された論理回路で行うようにしても良い。また、処理内容を手順として記述したコンピュータプログラム(以下、プログラムと称する)を情報処理装置100~104それぞれにて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを情報処理装置100~104それぞれに読み込ませ、実行するものであっても良い。情報処理装置100~104それぞれにて読取可能な記録媒体とは、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)、Blu-ray(登録商標) Disc、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SDカードなどの移設可能な記録媒体の他、情報処理装置100~104それぞれに内蔵されたROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリやHDD(Hard Disc Drive)等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、情報処理装置100~104それぞれに設けられたCPU(不図示)にて読み込まれ、CPUの制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。ここで、CPUは、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。
【0063】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0064】
この出願は、2023年6月16日に出願された日本出願特願2023-099390を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【要約】
薬品を使用する使用者を識別するための使用者識別情報と薬品の種類を示す薬品種類情報と薬品の使用実績を示す使用実績情報とを対応付けて記憶するデータベース(200)と、外部からの入力を受け付け、受け付けた使用者識別情報と対応付けられた、薬品種類情報と使用実績情報とをデータベース(200)から読み出し、読み出した薬品種類情報について、読み出した使用実績情報に基づいて、薬品の推奨納入時期を算出し、使用者識別情報および薬品種類情報ごとに、算出した推奨納入時期を含む推奨納入時期情報を出力する情報処理装置(100)とを有する。