特許7594170IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

タイヤ内面に吸音材が装着された空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、パンク修理液が吸音材に吸収されることを抑制し、パンク修理性能を改善することを可能にした空気入りタイヤ

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明の目的は、パンク修理液が吸音材に吸収されることを抑制し、パンク修理性能を改善することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

目的を解決するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ内面に吸音材が装着されると共に、車両に対する装着方向が表示された空気入りタイヤにおいて、前記タイヤ内面に装着された全ての吸音材はタイヤ子午線断面においてタイヤ径方向高さが最大となる単一の頂点を含む内周面を有し、該内周面はタイヤ軸方向に対して平行な面及びタイヤ子午線断面において窪んだ谷部を含まずに前記頂点から前記吸音材の外端位置に向かって・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明では、タイヤ内面に吸音材が装着された空気入りタイヤにおいて、吸音材はタイヤ子午線断面においてタイヤ径方向高さが最大となる単一の頂点を含む内周面を有し、内周面はタイヤ軸方向に対して平行な面及びタイヤ子午線断面において窪んだ谷部を含まずに頂点から吸音材の外端位置に向かってタイヤ径方向高さが連続的に減少し、頂点から外端位置までのタイヤ軸方向の距離の70%となる位置において内周面上に中間点を規定したとき、頂点と中間点とを結ぶ仮想直線がタイヤ軸方向に対してなす角度αが吸音材の水に対する滑落開始角度βに対してα>βの関係を満足しているので、バルブからタイヤ内に注入されたパンク修理液が吸音材に掛かった場合でも、そのパンク修理液がタイヤ内面に向かって迅速に流れ落ちる。これにより、パンク修理液が吸音材に吸収されることを抑制し、パンク修理性能を改善することができる。

車両に対する装着方向が表示された空気入りタイヤにおいては、頂点が吸音材の幅方向中心位置よりも車両外側の位置に偏在し、内周面が頂点から車両外側に向かって延びる外側傾斜面と頂点から車両内側に向かって延びる内側傾斜面とを有することが好ましい。パンク修理液は一般的に車両外側から注入され、車両内側に向かって勢い良く流入する。上述のように頂点が吸音材の幅方向中心位置よりも車両外側の位置に偏在する場合、車両内側の内側傾斜面の長さが相対的に大きくなるが、車両内側に向かうパンク修理液の流速が速いため、そのパンク修理液は内側傾斜面上を迅速に流れることになる。一方、車両外側の外側傾斜面はタイヤ軸方向に対する傾斜角度が相対的に大きくなるため、外側傾斜面に当たったパンク修理液はタイヤ内面に向かって迅速に落下することになる。これにより、パンク修理液が吸音材に吸収されることを抑制し、パンク修理時間を短縮することができる。

特に、外側傾斜面のタイヤ軸方向に対する傾斜角度α1及び内側傾斜面のタイヤ軸方向に対する傾斜角度α2は60°≦α1≦90°かつ10°≦α2≦45°の範囲内にあることが好ましい。これにより、内側傾斜面に当たったパンク修理液が内側傾斜面上を迅速に流れる一方で、外側傾斜面に当たったパンク修理液はタイヤ内面に向かって迅速に落下する。なお、傾斜角度α1,α2の両方を一律に大きくした場合、パンク修理液はタイヤ内面に向かって迅速に落下することになるが、この場合、吸音材の体積が小さくなり、吸音性能を十分に確保することが困難になる。そのため、上述のような非対称構造を採用することで、吸音性能を十分に確保しながら、吸音材によるパンク修理液の吸収量を可及的に低減し、パンク修理時間を短縮することができる。

また、車両に対する装着方向が表示された空気入りタイヤにおいて、頂点がタイヤ幅方向中心位置よりも車両外側の位置に偏在することが好ましい。このように吸音材の頂点がタイヤ幅方向中心位置よりも車両外側の位置に偏在することにより、パンク修理液の流入経路を阻害せずに、パンク修理液を効果的に導入することが可能となる。これにより、吸音材によるパンク修理液の吸収量を可及的に低減し、パンク修理時間を短縮することができる。

本発明において、吸音材がタイヤ周方向に沿って延在する場合、その吸音材がタイヤ周方向の少なくとも1箇所に欠落部を有し、各欠落部のタイヤ周方向の長さが5mm~150mmの範囲にあることが好ましい。これにより、タイヤ内に注入されたパンク修理液が欠落部を通って吸音材の両側に移動可能になるので、パンク修理性能を効果的に改善することができる。

吸音材の外表面は撥水加工されていることが好ましい。このように吸音材の外表面が撥水加工されていることにより、パンク修理液が吸音材の外表面を迅速に流れるようになるため、吸音材によるパンク修理液の吸収量を可及的に低減し、パンク修理時間を短縮することができる。

吸音材は非接着状態でタイヤ内面に装着されていることが好ましい。このように吸音材は非接着状態でタイヤ内面に装着されていることにより、これら吸音材とタイヤ内面とが互いに密着しない状態となり、その隙間にパンク修理液が流れ込み易くなるため、パンク修理時間を短縮することができる。

本発明において、タイヤ子午線断面における各寸法は、空気入りタイヤを正規リムに組み付けて180kPaの内圧を充填した状態でのタイヤ形状に基づいて特定されるものとする。「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図2】 吸音材の水に対する滑落開始角度βの測定方法を示す側面図である。
【図3】 図1の空気入りタイヤにおけるパンク修理液の注入状態を示す子午線断面図である。
【図4】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図5】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図6】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図7】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図8】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図9】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図10】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図11】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図12】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図13】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図14】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図15】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図16】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図17】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図18】 本発明における吸音材の変形例を示す子午線断面図である。
【図19】 本発明における吸音材の他の変形例を示す子午線断面図である。
【図20】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【図21】 図20の空気入りタイヤにおけるパンク修理液の注入状態を示す子午線断面図である。
【図22】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤにおけるパンク修理液の注入状態を示す子午線断面図である。
【図23】 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す赤道線断面図である。
【図24】 図23の空気入りタイヤにおけるパンク修理液の流動状態を示す切り欠き平面図である。
【図25】 空気入りタイヤにおけるシール可能時間の測定試験状態を例示する子午線断面図である。

代表図 図1本件の代表的な図

1 トレッド部 2 ビード部 3 サイドウォール部 4 ベルト層 5 タイヤ内面 6 吸音材 7 面ファスナー 11 バルブ 12 パンク修理液 16 吸音材の試験片 R リム T 空気入りタイヤ

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