(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-26
(45)【発行日】2024-12-04
(54)【発明の名称】皮膚をインスリン産生組織にリプログラミングするための組成物および方法
(51)【国際特許分類】
C12N 15/63 20060101AFI20241127BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20241127BHJP
A61K 35/36 20150101ALI20241127BHJP
A61K 35/39 20150101ALI20241127BHJP
C12N 5/071 20100101ALI20241127BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20241127BHJP
C12N 15/89 20060101ALI20241127BHJP
C12N 15/88 20060101ALI20241127BHJP
C12N 15/12 20060101ALN20241127BHJP
C07K 14/47 20060101ALN20241127BHJP
【FI】
C12N15/63 Z ZNA
A61P3/10
A61K35/36
A61K35/39
C12N5/071
C12N5/10
C12N15/89 Z
C12N15/88 Z
C12N15/12
C07K14/47
(21)【出願番号】P 2021504804
(86)(22)【出願日】2019-08-01
(86)【国際出願番号】 US2019044718
(87)【国際公開番号】W WO2020028697
(87)【国際公開日】2020-02-06
【審査請求日】2022-07-28
(32)【優先日】2018-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514137997
【氏名又は名称】オハイオ・ステイト・イノベーション・ファウンデーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ギャレゴ ペレス,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】セン,チャンドン
(72)【発明者】
【氏名】イギータ カストロ,ナタリア
【審査官】斉藤 貴子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0196913(US,A1)
【文献】国際公開第2018/119091(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/022395(WO,A2)
【文献】AKINCI, E. et al.,Reprogramming of Various Cell Types to a Beta-Like State by Pdx1, Ngn3 and MafA,PLoS One,2013年,Vol. 8, No. 11, e82424,P. 1-11,https://doi.org/10.1371/journal.pone.0082424
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N
C07K
A61P
A61K
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非ウイルスベクターを含み、対象の皮膚細胞をインスリン産生細胞にリプログラミングする方法に用いるための組成物であって、
前記非ウイルスベクターは、Pdx1をコードする第1の核酸配列、Ngn3をコードする第2の核酸配列、Mafaをコードする第3の核酸配列、およびTcf3をコードする第4の核酸配列を含み、
前記方法は、前記組成物を前記対象の前記皮膚細胞内に細胞内送達することを含む、組成物。
【請求項2】
前記第1、第2、第3、および第4の核酸配列のそれぞれが、発現制御配列に作動可能に連結されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記第1、第2、第3、および第4の核酸配列のそれぞれが、単一発現制御配列に作動可能に連結されている、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記非ウイルスベクターが、pIRES-hrGFP-2a、pCMV6、pMAX、pCAG、pAd-IRES-GFP、およびpCDNA3.0の群から選択されるプラスミドを含む、請求項2または3に記載の組成物。
【請求項5】
前記非ウイルスベクターが、細胞内送達に好適なリポソーム、微小粒子、またはナノ粒子内に封入される、請求項2~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
細胞外小胞を含み、対象の皮膚細胞をインスリン産生細胞にリプログラミングする方法に用いるための組成物であって、
前記細胞外小胞は、Pdx1、Ngn3、Mafa、およびTcf3タンパク質を含有する若しくは発現する細胞
から産生され、
前記方法は、前記皮膚細胞
を前記組成物に曝露することにより、前記細胞外小胞を前記皮膚細胞内に細胞内送達することを含む、組成物。
【請求項7】
非ウイルスベクターを含み、対象における糖尿病を治療するための方法に用いるための組成物であって、
前記非ウイルスベクターは、Pdx1をコードする第1の核酸配列、Ngn3をコードする第2の核酸配列、Mafaをコードする第3の核酸配列、およびTcf3をコードする第4の核酸配列を含み、
前記方法は、
前記組成物を前記対象の皮膚に投与すること、および前記対象の皮膚細胞をインスリン産生細胞にリプログラミングすることを含む、組成物。
【請求項8】
前記対象が、インスリン依存性糖尿病を有する、請求項
7に記載の組成物。
【請求項9】
前記対象が、インスリン抵抗性糖尿病を有する、請求項
7に記載の組成物。
【請求項10】
前記対象が、治療中に70~130mg/dLの空腹時血糖レベルを有する、請求項
8または
9に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年8月1日に出願された米国仮特許出願第62/713,239号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
配列表
本出願は、2019年8月1日作成の「321501-2330 Sequence Listing_ST25」と題するASCII.txtファイルとして電子形式で出願された配列表を含む。配列表の内容は、その全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
1型糖尿病(T1D)は、膵臓β細胞を標的とし、β細胞質量を減少させ、不充分なインスリン産生をもたらす慢性衰弱性自己免疫疾患である。T1Dの正確な病因は依然として不明であるが、それは、最も一般的な内分泌障害の1つであるにもかかわらず、幼児の間で蔓延し、実用的な治療法がないままである。膵島または膵臓の移植の成功は、T1Dのいくつかの合併症を減少させることができる。しかしながら、器官の欠乏は、このアプローチを深刻に制限している。したがって、内因性インスリン産生細胞を補充するための改善された組成物および方法が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インビトロおよびインビボの両方で、皮膚細胞をインスリン産生細胞にリプログラミングするための組成物および方法を本明細書に開示する。一実施形態は、Pdx1、Ng3、Mafa、およびTcf3(「PMN-T因子」)をコードする2つ以上の核酸配列を含むポリヌクレオチドを開示する。いくつかの実施形態において、PMN-T因子は、ヒトタンパク質などの哺乳動物タンパク質である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
いくつかの実施形態において、PMN-T因子は、ほぼ同率で発現される。いくつかの実施形態において、Pdx1、Ng3、Mafa、およびTcf3タンパク質は、約1:1:1:1、2:1:1:1、1:2:1:1、1:1:2:1、1:1:1:2、2:2:1:1、2:1:2:1、2:1:1:2、1:2:2:1、1:1:2:2、1:2:1:2、3:1:1:1、1:3:1:1、1:1:3:1、1:1:1:3、3:2:1:1、3:1:2:1、3:1:1:2、1:3:2:1、1:1:3:2、1:3:1:2、2:3:1:1、2:1:3:1、2:1:1:3、1:2:3:1、1:1:2:3、1:2:1:3(Pdx1:Ng3:Mafa:Tcf3)の比率で発現される。
【0006】
また、本開示のポリヌクレオチドを含有する非ウイルスベクターも開示する。特定の実施形態において、ベクターは、組換え細菌プラスミドである。例えば、いくつかの実施形態において、非ウイルスベクターは、pCDNA3骨格を有する。いくつかの実施形態において、ベクターは、内部リボソーム進入部位(IRES)を含む。
【0007】
また、Pdx1、Ng3、Mafa、およびTcf3をコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドを、皮膚細胞内に細胞内送達することを含む、皮膚細胞をインスリン産生細胞にリプログラミングする方法も開示する。PNM-T因子のそれぞれは、同時に、順次、またはこれらの任意の組み合わせで送達することができる。いくつかの実施形態において、本方法は、まずPdx1をコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドを、皮膚細胞内に細胞内送達することを含む。次いで、本方法は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12日後に、Ng3、Mafa、およびTcf3をコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドを、皮膚細胞内に細胞内送達することを含むことができる。いくつかの実施形態において、本方法は、まずTcf3をコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドを、皮膚細胞内に細胞内送達することを含む。次いで、本方法は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12日後に、Ng3、Mafa、およびPdx1をコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドを、皮膚細胞内に細胞内送達することを含むことができる。いくつかの実施形態において、本方法は、まずMafaをコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドを、皮膚細胞内に細胞内送達することを含む。次いで、本方法は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12日後に、Ng3、Tcf3、およびPdx1をコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドを、皮膚細胞内に細胞内送達することを含むことができる。いくつかの実施形態において、本方法は、まずNg3をコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドを、皮膚細胞内に細胞内送達することを含む。次いで、本方法は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12日後に、Mafa、Tcf3、およびPdx1をコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドを、皮膚細胞内に細胞内送達することを含むことができる。
【0008】
いくつかの実施形態において、PMN-T因子をコードする核酸配列を標的細胞にトランスフェクトした後、細胞は、トランスフェクトした遺伝子(例えば、cDNA)をEV内に充填することができ、次いでこれが、他の皮膚細胞によるインスリン産生細胞の形成を補助することができる。したがって、皮膚細胞を、PMN-T因子を含有または発現する細胞から産生された細胞外小胞で曝露することを含む、皮膚細胞をインスリン産生細胞にリプログラミングする方法も開示する。
【0009】
これらの実施形態において、遺伝子銃、こうした送達に好適な微小粒子もしくはナノ粒子、エレクトロポレーションによるトランスフェクション、三次元ナノチャネルエレクトロポレーション、組織ナノトランスフェクション装置、こうした送達に好適なリポソーム、または深部局所組織ナノエレクトロインジェクション装置によって、ポリヌクレオチドおよび組成物は、皮膚細胞、またはドナー細胞に、細胞内送達することができる。これらの実施形態のいくつかにおいて、ポリヌクレオチドは、細菌プラスミドなどの非ウイルスベクター内に組み込むことができる。いくつかの実施形態において、ウイルスベクターを使用することができる。例えば、ポリヌクレオチドは、アデノウイルスベクターなどのウイルスベクター内に組み込むことができる。しかしながら、他の実施形態において、ポリヌクレオチドは、ウイルス性に送達されない。
【0010】
また、本明細書に開示される方法を使用して、対象における有効量の皮膚細胞をインスリン産生細胞にリプログラミングすることを含む、対象における糖尿病を治療するための方法も開示する。例えば、いくつかの実施形態において、対象は、インスリン依存性糖尿病を有する。いくつかの実施形態において、対象は、インスリン抵抗性糖尿病を有する。いくつかの実施形態において、対象は、治療中に制御血糖を有する(高血糖ではない)。例えば、いくつかの実施形態において、対象は、治療中に70~130mg/dLを含む、治療中に180、170、160、150、140、130、120、または110mg/dL未満の空腹時血糖レベルを有する。
【0011】
本発明の1つ以上の実施形態の詳細を、添付の図面および以下の説明に記載する。本発明の他の特徴、目的、および利点は、説明および図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A-1E】1週目から14週目まで、PBS(
図1A)、PNM因子(
図1B)、PNM-T因子(
図1C)、Tcf3単独(
図1D)、または1日目にTcf3および7日目にPNM(
図1E)で治療した後、ストレプトゾトシン注射によって誘導した1型糖尿病を有するマウスにおける血糖を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示をより詳細に記載する前に、本開示は、記載の特定の実施形態に限定されず、したがって当然ながら変化し得ることを理解されたい。本開示の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を記載することのみを目的とし、限定的であることを意図するものではないことも理解されたい。
【0014】
値の範囲が提供されている場合、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、その範囲の上限と下限との間の各介在値(下限の単位の10分の1まで)、およびその述べられた範囲内の任意の他の述べられた値または介在値が、本開示内に包含されることが理解される。これらのより小さい範囲の上限および下限が独立して、より小さい範囲に含まれてもよく、述べられた範囲内の任意の具体的に除外された限度に従うことを条件として、本開示にも包含される。述べられた範囲が限度の一方または両方を含む場合、それらの含まれる限度のいずれかまたは両方を除外する範囲も、本開示に含まれる。
【0015】
別段の定義がない限り、本明細書で使用される技術用語および科学用語はすべて、本開示が属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載の方法および材料と同様または同等の任意の方法および材料も本開示の実施または試験に使用することができるが、好ましい方法および材料を、ここに記載する。
【0016】
本明細書で引用した刊行物および特許はすべて、各個々の刊行物または特許が参照により組み込まれることが具体的かつ個々に示されているかのように、参照により本明細書に組み込まれ、それと関連して刊行物が引用される方法および/または材料を開示および記載するように、参照により本明細書に組み込まれる。いかなる刊行物の引用も、出願日前のその開示のためのものであり、本開示が事前の開示のためにこのような刊行物に先行する権利を有しないことを認めるものと解釈されるべきではない。さらに、提供される公開日は、独立して確認する必要がある可能性がある実際の公開日とは異なる場合がある。
【0017】
本開示の閲読時に当業者に明らかであろうように、本明細書に記載および例示される個々の実施形態のそれぞれは、本開示の範囲または趣旨から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離、またはそれらと組み合わせることができる別個の成分および特徴を有する。いかなる列挙される方法も、事象が列挙される順序、または論理的に可能な任意の他の順序で実行することができる。
【0018】
本開示の実施形態は、別段の指示がない限り、当該技術の範囲内である化学、生物学などの技術を用いる。
【0019】
以下の実施例は、本明細書に開示および特許請求される方法を実施し、プローブを使用する方法の完全な開示および説明を、当業者に提供するために提示されている。数(例えば、量、温度など)に関して正確性を確保する努力がなされているが、いくらかの誤差および偏差を考慮する必要がある。別段の指示がない限り、部は、重量部であり、温度は、℃であり、圧力は、大気圧または大気圧付近である。標準温度および圧力は、20℃および1気圧と定義する。
【0020】
本開示の実施形態を詳細に記載する前に、別段の指示がない限り、特定の材料、試薬、反応材料、製造プロセスなどは、変化し得るため、本開示は、それらに限定されないことを理解されたい。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を記載することのみを目的とし、限定的であることを意図するものではないことも理解されたい。本開示において、ステップを異なる順序で実行することが論理的に可能である場合、そのようにすることも可能である。
【0021】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、「a」、「an」、および「the」という単数形は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数の参照対象を含むことに留意しなくてはならない。
【0022】
定義
「対象」という用語は、投与または治療の標的である任意の個体を指す。対象は、脊椎動物、例えば、哺乳動物であり得る。このため、対象は、ヒトまたは獣医学的患者であり得る。「患者」という用語は、臨床医、例えば、医師の治療下にある対象を指す。
【0023】
「治療的に有効」という用語は、使用される組成物の量が、疾患または障害の1つ以上の原因または症状を改善する充分な量のものを指す。このような改善は、必ずしも排除ではなく、減少または変化のみを要求する。
【0024】
「薬学的に許容可能な」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、および他の問題または合併症を起こさない、ヒトまたは動物の組織との接触用途に好適である、妥当な利益/リスク比に見合った化合物、材料、組成物、および/または投薬形態を指す。
【0025】
「担体」という用語は、化合物または組成物と組み合わせて、その意図された使用または目的のために、調製、保存、投与、送達、有効性、選択性、または化合物もしくは組成物の他の任意の特性を補助あるいは円滑化する、化合物、組成物、物質、または構造を意味する。例えば、活性成分の任意の分解を最小限に抑え、かつ対象における任意の有害な副作用を最小限に抑えるために、担体を選択することができる。
【0026】
「治療」という用語は、疾患、病態、または障害を治療、改善、安定化、または予防する目的で、患者を医学的に管理することを指す。この用語は、積極的治療、すなわち、特に疾患、病態、または障害の改善を対象とする治療を含み、また原因治療、すなわち、関連する疾患、病態、または障害の原因の除去を対象とする治療を含む。さらに、この用語は、緩和治療、すなわち、疾患、病態、または障害の治癒よりも、むしろ症状の緩和のために計画された治療、予防的治療、すなわち、関連する疾患、病態、または障害の発症を最小化または部分的にもしくは完全に阻害することを対象にした治療、ならびに支持療法、すなわち、関連する疾患、病態、または障害の改善を対象にした別の特定の治療を補うために用いられる治療を含む。
【0027】
「阻害する」という用語は、活性、応答、病態、疾患、またはその他の生物学的パラメータの低下を指す。これは、活性、応答、病態、または疾患の完全な消失を含むことができるが、これらに限定されない。これはまた、例えば、天然レベルまたは対照レベルと比較して、活性、応答、病態、または疾患の10%の減少を含むこともできる。このように、減少は、天然レベルまたは対照レベルと比較して、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100%であるか、またはその間の任意の量の減少であり得る。
【0028】
「ポリペプチド」という用語は、ペプチド結合または修飾ペプチド結合で互いに結合されているアミノ酸、例えば、ペプチドイソスターなどを指し、遺伝子をコードする20個のアミノ酸以外の修飾アミノ酸を含有してもよい。ポリペプチドは、翻訳後プロセッシングなどの自然の過程によって、または当該技術分野において周知の化学修飾技術によって修飾することができる。修飾は、ペプチド主鎖、アミノ酸側鎖およびアミノ末端またはカルボキシ末端を含む、ポリペプチド中のいかなる部位においても起こり得る。同じ種類の修飾が、所与のポリペプチドのいくつかの部位に、同じ程度あるいは異なる程度で存在し得る。所与のポリペプチドはまた、多種類の修飾を有することもできる。修飾とは、アセチル化、アシル化、ADP-リボシル化、アミド化、共有架橋結合もしくは環状化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドもしくはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質もしくは脂質誘導体の共有結合、ホスファチジルイノシトールの共有結合、ジスルフィド結合形成、脱メチル化、システインもしくはピログルタミン酸形成、ホルミル化、ガンマ-カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化、ヨウ素化、メチル化、ミリストイル化、酸化、ペグ化(pergylation)、タンパク質分解処理、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、およびトランスファーRNAを介したタンパク質へのアミノ酸の付加(例えば、アルギニル化)を含むが、これらに限定されない。(Proteins-Structure and Molecular Properties 2nd Ed.,T.E.Creighton,W.H.Freeman and Company,New York(1993)、Posttranslational Covalent Modification of Proteins,B.C.Johnson,Ed.,Academic Press,New York,pp.1-12(1983)を参照されたい)。
【0029】
本明細書で使用される場合、「アミノ酸配列」という用語は、アミノ酸残基を表す略語、文字、符号、または語のリストを指す。本明細書で使用されるアミノ酸の略語は、従来のアミノ酸の1文字コードであり、以下のように表される:A、アラニン;B、アスパラギンもしくはアスパラギン酸;C、システイン;D、アスパラギン酸;E、グルタメート、グルタミン酸;F、フェニルアラニン;G、グリシン;H、ヒスチジン;I、イソロイシン;K、リジン;L、ロイシン;M、メチオニン;N、アスパラギン;P、プロリン;Q、グルタミン;R、アルギニン;S、セリン;T、トレオニン;V、バリン;W、トリプトファン;Y、チロシン;Z、グルタミンもしくはグルタミン酸。
【0030】
本明細書で使用される場合、「核酸」という語句は、DNAもしくはRNAもしくはDNAーRNAハイブリッド、一本鎖もしくは二本鎖、センスもしくはアンチセンスであるかにかかわらず、ワトソンクリック塩基対合による相補的核酸にハイブリダイズすることができる、天然に存在するもしくは合成されるオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドを指す。核酸はまた、ヌクレオチド類似体(例えば、BrdU)、および非リン酸ジエステルヌクレオシド間連結(例えば、ペプチド核酸(PNA)またはチオジエステル(thiodiester)連結)も含むことができる。特に、核酸は、DNA、RNA、cDNA、gDNA、ssDNA、dsDNA、またはこれらの任意の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。
【0031】
本明細書で使用される場合、「ヌクレオチド」は、塩基部分、糖部分、およびリン酸部分を含有する分子である。ヌクレオチドは、ヌクレオシド間連結を生成するそのリン酸部分と糖部分とを介して一緒に連結され得る。「オリゴヌクレオチド」という用語は、2つ以上の一緒に連結されたヌクレオチドを含有する分子を指すのに時々使用される。ヌクレオチドの塩基部分は、アデニン-9-イル(A)、シトシン-1-イル(C)、グアニン-9-イル(G)、ウラシル-1-イル(U)、およびチミン-1-イル(T)であり得る。ヌクレオチドの糖部分は、リボースまたはデオキシリボースである。ヌクレオチドのリン酸部分は、5価のリン酸である。ヌクレオチドの非限定例は、3’-AMP(3’-アデノシン一リン酸)または5’-GMP(5’-グアノシン一リン酸)である。
【0032】
ヌクレオチド類似体は、塩基部分、糖部分および/またはリン酸部分に対してある種の修飾を含有するヌクレオチドである。ヌクレオチドへの修飾は当該技術分野において周知であり、例えば、5-メチルシトシン(5-me-C)、5-ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、および2-アミノアデニン、ならびに糖部分またはリン酸部分での修飾が含まれるだろう。
【0033】
ヌクレオチド置換体は、ヌクレオチドに類似する機能的特性を有するが、例えば、ペプチド核酸(PNA)のようにリン酸部分を含有しない分子である。ヌクレオチド置換体は、ワトソンクリックの方法またはフーグスティーンの方法で核酸を認識するが、リン酸部分以外の部分を介して連結される分子である。ヌクレオチド置換体は、適当な標的核酸と相互作用する場合、二重らせん型の構造に適合することができる。
【0034】
「ベクター」または「構築物」という用語は、ベクター配列が連結されている別の核酸を細胞内に輸送することができる核酸配列を指す。「発現ベクター」という用語は、細胞(例えば、転写調節因子に連結された)によって、発現に好適な形態で遺伝子構築物を含有する、任意のベクター(例えば、プラスミド、コスミドまたはファージ染色体)を含む。プラスミドは一般的にベクター形態で使用されるので、「プラスミド」および「ベクター」は同じ意味で使用される。さらに、本発明は、同等の機能を担う他のベクターを含むことを意図する。
【0035】
「作動可能に連結された」という用語は、核酸と別の核酸配列との機能的関係を指す。プロモーター、エンハンサー、転写および翻訳終止部位、ならびに他のシグナル配列は、他の配列に作動可能に連結された核酸配列の例である。例えば、転写調節因子へのDNAの作動可能な連結は、このようなDNAの転写が、DNAを特異的に認識し、結合し、かつ転写するRNAポリメラーゼによってプロモーターから開始されるような、DNAとプロモーターの間の物理的かつ機能的な関連性を指す。
【0036】
本明細書の目的のために、所与の核酸配列Dと、所与の核酸配列Dとの、または所与の核酸配列Dに対する、所与のヌクレオチドまたはアミノ酸配列Cの配列同一性%(あるいは、所与の配列Dと、所与の配列Dとの、または所与の配列Dに対する、特定の配列同一性%を有するか、または含む、所与の配列Cと表現することもできる)は、以下のように計算される:
分数W/Zの100倍
式中、Wは、配列アライメントプログラムのCおよびDのアライメントによる同一性照合としてスコアされたヌクレオチドまたはアミノ酸の数であり、Zは、Dにおけるヌクレオチドまたはアミノ酸の総数である。配列Cの長さが配列Dの長さに等しくない場合、Dに対するCの配列同一性%は、Cに対するDの配列同一性%に等しくないことが理解されよう。当該技術分野の技能の範囲内の様々な方法で、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGN、ALIGN-2、またはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの公的に入手可能なコンピュータソフトウェアを使用して、配列同一性パーセントを決定する目的のためのアライメントを得ることができる。
【0037】
「特異的にハイブリダイズする」とは、プローブ、プライマー、またはオリゴヌクレオチドが、高ストリンジェンシーな条件下で実質的に相補的な核酸(例えば、c-met核酸)を認識し、これと物理的に相互作用(すなわち塩基対)し、他の核酸とは実質的に塩基対合しないことを意味する。
【0038】
本明細書で使用される場合、「ストリンジェントなハイブリダイゼーションの条件」という用語は、プローブ配列および標的配列との間に少なくとも95%および好ましくは少なくとも97%の配列同一性がある場合に、ハイブリダイゼーションが、一般に生じることを意味する。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の例は、50%ホルムアミド、5倍のSSC(150mM NaCl、15mMクエン酸三ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH7.6)、5倍のデンハルト溶液、10%デキストラン硫酸、およびサケ精子DNAなどの20μgの変性せん断キャリアDNAを含む溶液中での一晩のインキュベーションと、それに続いて約65℃の0.1倍のSSC中でハイブリダイゼーション支持体を洗浄することである。他のハイブリダイゼーションおよび洗浄条件は周知であり、Sambrook et al,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Second Edition,Cold Spring Harbor,N.Y.(1989)の特に第11章に例示されている。
【0039】
インビトロおよびインビボの両方で、皮膚細胞をインスリン産生細胞にリプログラミングするための組成物および方法を本明細書に開示する。
【0040】
組成物
Pdx1、Ng3、Mafa、およびTcf3(「PMN-T因子」)からなる群から選択されるタンパク質をコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドを開示する。Pdx1、Ng3、Mafa、およびTcf3をコードするアミノ酸配列および核酸配列は、当該技術分野で既知である。
【0041】
いくつかの実施形態において、Pdx1は、アミノ酸配列
MNGEEQYYAATQLYKDPCAFQRGPAPEFSASPPACLYMGRQPPPPPPHPFPGALGALEQGSPPDISPYEVPPLADDPAVAHLHHHLPAQLALPHPPAGPFPEGAEPGVLEEPNRVQLPFPWMKSTKAHAWKGQWAGGAYAAEPEENKRTRTAYTRAQLLELEKEFLFNKYISRPRRVELAVMLNLTERHIKIWFQNRRMKWKKEEDKKRGGGTAVGGGGVAEPEQDCAVTSGEELLALPPPPPPGGAVPPAAPVAAREGRLPPGLSASPQPSSVAPRRPQEPR(配列番号1)、または配列番号1に対して、少なくとも65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0042】
いくつかの実施形態において、Pdx1をコードする核酸配列は、核酸配列
ATGAACGGCGAGGAGCAGTACTACGCGGCCACGCAGCTTTACAAGGACCCATGCGCGTTCCAGCGAGGCCCGGCGCCGGAGTTCAGCGCCAGCCCCCCTGCGTGCCTGTACATGGGCCGCCAGCCCCCGCCGCCGCCGCCGCACCCGTTCCCTGGCGCCCTGGGCGCGCTGGAGCAGGGCAGCCCCCCTGACATCTCCCCGTACGAGGTGCCCCCCCTCGCCGACGACCCCGCGGTGGCGCACCTTCACCACCACCTCCCGGCTCAGCTCGCGCTCCCCCACCCGCCCGCCGGGCCCTTCCCGGAGGGAGCCGAACCGGGCGTCCTGGAGGAGCCCAACCGCGTCCAGCTGCCTTTCCCATGGATGAAGTCTACCAAAGCTCACGCGTGGAAAGGCCAGTGGGCAGGCGGCGCCTACGCTGCGGAGCCGGAGGAGAACAAGCGGACGCGCACGGCCTACACGCGCGCACAGCTGCTAGAGCTGGAGAAGGAGTTCCTATTCAACAAGTACATCTCACGGCCGCGCCGGGTGGAGCTGGCTGTCATGTTGAACTTGACCGAGAGACACATCAAGATCTGGTTCCAAAACCGCCGCATGAAGTGGAAAAAGGAGGAGGACAAGAAGCGCGGCGGCGGGACAGCTGTCGGGGGTGGCGGGGTCGCGGAGCCTGAGCAGGACTGCGCCGTGACCTCCGGCGAGGAGCTTCTGGCGCTGCCGCCGCCGCCGCCCCCCGGAGGTGCTGTGCCGCCCGCTGCCCCCGTTGCCGCCCGAGAGGGCCGCCTGCCGCCTGGCCTTAGCGCGTCGCCACAGCCCTCCAGCGTCGCGCCTCGGCGGCCGCAGGAACCACGA(配列番号2)、またはストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で配列番号2からなる核酸配列にハイブリダイズする核酸配列を含む。
【0043】
いくつかの実施形態において、Ng3は、アミノ酸配列
MTPQPSGAPTVQVTRETERSFPRASEDEVTCPTSAPPSPTRTRGNCAEAEEGGCRGAPRKLRARRGGRSRPKSELALSKQRRSRRKKANDRERNRMHNLNSALDALRGVLPTFPDDAKLTKIETLRFAHNYIWALTQTLRIADHSLYALEPPAPHCGELGSPGGSPGDWGSLYSPVSQAGSLSPAASLEERPGLLGATSSACLSPGSLAFSDFL(配列番号3)、または配列番号3に対して、少なくとも65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0044】
いくつかの実施形態において、Ng3をコードする核酸配列は、核酸配列
ATGACGCCTCAACCCTCGGGTGCGCCCACTGTCCAAGTGACCCGTGAGACGGAGCGGTCCTTCCCCAGAGCCTCGGAAGACGAAGTGACCTGCCCCACGTCCGCCCCGCCCAGCCCCACTCGCACACGGGGGAACTGCGCAGAGGCGGAAGAGGGAGGCTGCCGAGGGGCCCCGAGGAAGCTCCGGGCACGGCGCGGGGGACGCAGCCGGCCTAAGAGCGAGTTGGCACTGAGCAAGCAGCGACGGAGTCGGCGAAAGAAGGCCAACGACCGCGAGCGCAATCGAATGCACAACCTCAACTCGGCACTGGACGCCCTGCGCGGTGTCCTGCCCACCTTCCCAGACGACGCGAAGCTCACCAAGATCGAGACGCTGCGCTTCGCCCACAACTACATCTGGGCGCTGACTCAAACGCTGCGCATAGCGGACCACAGCTTGTACGCGCTGGAGCCGCCGGCGCCGCACTGCGGGGAGCTGGGCAGCCCAGGCGGTTCCCCCGGGGACTGGGGGTCCCTCTACTCCCCAGTCTCCCAGGCTGGCAGCCTGAGTCCCGCCGCGTCGCTGGAGGAGCGACCCGGGCTGCTGGGGGCCACCTCTTCCGCCTGCTTGAGCCCAGGCAGTCTGGCTTTCTCAGATTTTCTG(配列番号4)、またはストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で配列番号4からなる核酸配列にハイブリダイズする核酸配列を含む。
【0045】
いくつかの実施形態において、Mafaは、アミノ酸配列
MAAELAMGAELPSSPLAIEYVNDFDLMKFEVKKEPPEAERFCHRLPPGSLSSTPLSTPCSSVPSSPSFCAPSPGTGGGGGAGGGGGSSQAGGAPGPPSGGPGAVGGTSGKPALEDLYWMSGYQHHLNPEALNLTPEDAVEALIGSGHHGAHHGAHHPAAAAAYEAFRGPGFAGGGGADDMGAGHHHGAHHAAHHHHAAHHHHHHHHHHGGAGHGGGAGHHVRLEERFSDDQLVSMSVRELNRQLRGFSKEEVIRLKQKRRTLKNRGYAQSCRFKRVQQRHILESEKCQLQSQVEQLKLEVGRLAKERDLYKEKYEKLAGRGGPGSAGGAGFPREPSPPQAGPGGAKGTADFFL(配列番号5)、または配列番号5に対して、少なくとも65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0046】
いくつかの実施形態において、Mafaをコードする核酸配列は、核酸配列
ATGGCCGCGGAGCTGGCGATGGGCGCCGAGCTGCCCAGCAGCCCGCTGGCCATCGAGTACGTCAACGACTTCGACCTGATGAAGTTCGAGGTGAAGAAGGAGCCTCCCGAGGCCGAGCGCTTCTGCCACCGCCTGCCGCCAGGCTCGCTGTCCTCGACGCCGCTCAGCACGCCCTGCTCCTCCGTGCCCTCCTCGCCCAGCTTCTGCGCGCCCAGCCCGGGCACCGGCGGCGGCGGCGGCGCGGGGGGCGGCGGCGGCTCGTCTCAGGCCGGGGGCGCCCCCGGGCCGCCGAGCGGGGGCCCCGGCGCCGTCGGGGGCACCTCGGGGAAGCCGGCGCTGGAGGATCTGTACTGGATGAGCGGCTACCAGCATCACCTCAACCCCGAGGCGCTCAACCTGACGCCCGAGGACGCGGTGGAGGCGCTCATCGGCAGCGGCCACCACGGCGCGCACCACGGCGCGCACCACCCGGCGGCCGCCGCAGCCTACGAGGCTTTCCGCGGCCCGGGCTTCGCGGGCGGCGGCGGAGCGGACGACATGGGCGCCGGCCACCACCACGGCGCGCACCACGCCGCCCACCACCACCACGCCGCCCACCACCACCACCACCACCACCACCACCATGGCGGCGCGGGACACGGCGGTGGCGCGGGCCACCACGTGCGCCTGGAGGAGCGCTTCTCCGACGACCAGCTGGTGTCCATGTCGGTGCGCGAGCTGAACCGGCAGCTCCGCGGCTTCAGCAAGGAGGAGGTCATCCGGCTCAAGCAGAAGCGGCGCACGCTCAAGAACCGCGGCTACGCGCAGTCCTGCCGCTTCAAGCGGGTGCAGCAGCGGCACATTCTGGAGAGCGAGAAGTGCCAACTCCAGAGCCAGGTGGAGCAGCTGAAGCTGGAGGTGGGGCGCCTGGCCAAAGAGCGGGACCTGTACAAGGAGAAATACGAGAAGCTGGCGGGCCGGGGCGGCCCCGGGAGCGCGGGCGGGGCCGGTTTCCCGCGGGAGCCTTCGCCGCCGCAGGCCGGTCCCGGCGGGGCCAAGGGCACGGCCGACTTCTTCCTG(配列番号6)、またはストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で配列番号6からなる核酸配列にハイブリダイズする核酸配列を含む。
【0047】
いくつかの実施形態において、Tcf3は、アミノ酸配列
MNQPQRMAPVGTDKELSDLLDFSMMFPLPVTNGKGRPASLAGAQFGGSGLEDRPSSGSWGSGDQSSSSFDPSRTFSEGTHFTESHSSLSSSTFLGPGLGGKSGERGAYASFGRDAGVGGLTQAGFLSGELALNSPGPLSPSGMKGTSQYYPSYSGSSRRRAADGSLDTQPKKVRKVPPGLPSSVYPPSSGEDYGRDATAYPSAKTPSSTYPAPFYVADGSLHPSAELWSPPGQAGFGPMLGGGSSPLPLPPGSGPVGSSGSSSTFGGLHQHERMGYQLHGAEVNGGLPSASSFSSAPGATYGGVSSHTPPVSGADSLLGSRGTTAGSSGDALGKALASIYSPDHSSNNFSSSPSTPVGSPQGLAGTSQWPRAGAPGALSPSYDGGLHGLQSKIEDHLDEAIHVLRSHAVGTAGDMHTLLPGHGALASGFTSPMSLGGRHAGLVGGSHPEDGLAGSTSLMHNHAALPSQPGTLPDLSRPPDSYSGLGRAGATAAASEIKREEKEDEENTSAADHSEEEKKELKAPRARTSPDEDEDDLLPPEQKAEREKERRVANNARERLRVRDINEAFKELGRMCQLHLNSEKPQTKLLILHQAVSVILNLEQQVRERNLNPKAACLKRREEEKVSGVVGDPQMVLSAPHPGLSEAHNPAGHM(配列番号7)、または配列番号7に対して、少なくとも65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0048】
いくつかの実施形態において、Tcf3は、アミノ酸配列
MNQPQRMAPVGTDKELSDLLDFSMMFPLPVTNGKGRPASLAGAQFGGSGLEDRPSSGSWGSGDQSSSSFDPSRTFSEGTHFTESHSSLSSSTFLGPGLGGKSGERGAYASFGRDAGVGGLTQAGFLSGELALNSPGPLSPSGMKGTSQYYPSYSGSSRRRAADGSLDTQPKKVRKVPPGLPSSVYPPSSGEDYGRDATAYPSAKTPSSTYPAPFYVADGSLHPSAELWSPPGQAGFGPMLGGGSSPLPLPPGSGPVGSSGSSSTFGGLHQHERMGYQLHGAEVNGGLPSASSFSSAPGATYGGVSSHTPPVSGADSLLGSRGTTAGSSGDALGKALASIYSPDHSSNNFSSSPSTPVGSPQGLAGTSQWPRAGAPGALSPSYDGGLHGLQSKIEDHLDEAIHVLRSHAVGTAGDMHTLLPGHGALASGFTGPMSLGGRHAGLVGGSHPEDGLAGSTSLMHNHAALPSQPGTLPDLSRPPDSYSGLGRAGATAAASEIKREEKEDEENTSAADHSEEEKKELKAPRARTSSTDEVLSLEEKDLRDRERRMANNARERVRVRDINEAFRELGRMCQMHLKSDKAQTKLLILQQAVQVILGLEQQVRERNLNPKAACLKRREEEKVSGVVGDPQMVLSAPHPGLSEAHNPAGHM(配列番号8)、または配列番号8に対して、少なくとも65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0049】
いくつかの実施形態において、Tcf3をコードする核酸配列は、核酸配列
ATGAACCAGCCGCAGAGGATGGCGCCTGTGGGCACAGACAAGGAGCTCAGTGACCTCCTGGACTTCAGCATGATGTTCCCGCTGCCTGTCACCAACGGGAAGGGCCGGCCCGCCTCCCTGGCCGGGGCGCAGTTCGGAGGTTCAGGTCTTGAGGACCGGCCCAGCTCAGGCTCCTGGGGCAGCGGCGACCAGAGCAGCTCCTCCTTTGACCCCAGCCGGACCTTCAGCGAGGGCACCCACTTCACTGAGTCGCACAGCAGCCTCTCTTCATCCACATTCCTGGGACCGGGACTCGGAGGCAAGAGCGGTGAGCGGGGCGCCTATGCCTCCTTCGGGAGAGACGCAGGCGTGGGCGGCCTGACTCAGGCTGGCTTCCTGTCAGGCGAGCTGGCCCTCAACAGCCCCGGGCCCCTGTCCCCTTCGGGCATGAAGGGGACCTCCCAGTACTACCCCTCCTACTCCGGCAGCTCCCGGCGGAGAGCGGCAGACGGCAGCCTAGACACGCAGCCCAAGAAGGTCCGGAAGGTCCCGCCGGGTCTTCCATCCTCGGTGTACCCACCCAGCTCAGGTGAGGACTACGGCAGGGATGCCACCGCCTACCCGTCCGCCAAGACCCCCAGCAGCACCTATCCCGCCCCCTTCTACGTGGCAGATGGCAGCCTGCACCCCTCAGCCGAGCTCTGGAGTCCCCCGGGCCAGGCGGGCTTCGGGCCCATGCTGGGTGGGGGCTCATCCCCGCTGCCCCTCCCGCCCGGTAGCGGCCCGGTGGGCAGCAGTGGAAGCAGCAGCACGTTTGGTGGCCTGCACCAGCACGAGCGTATGGGCTACCAGCTGCATGGAGCAGAGGTGAACGGTGGGCTCCCATCTGCATCCTCCTTCTCCTCAGCCCCCGGAGCCACGTACGGCGGCGTCTCCAGCCACACGCCGCCTGTCAGCGGGGCCGACAGCCTCCTGGGCTCCCGAGGGACCACAGCTGGCAGCTCCGGGGATGCCCTCGGCAAAGCACTGGCCTCGATCTACTCCCCGGATCACTCAAGCAATAACTTCTCGTCCAGCCCTTCTACCCCCGTGGGCTCCCCCCAGGGCCTGGCAGGAACGTCACAGTGGCCTCGAGCAGGAGCCCCCGGTGCCTTATCGCCCAGCTACGACGGGGGTCTCCACGGCCTGCAGAGTAAGATAGAAGACCACCTGGACGAGGCCATCCACGTGCTCCGCAGCCACGCCGTGGGCACAGCCGGCGACATGCACACGCTGCTGCCTGGCCACGGGGCGCTGGCCTCAGGTTTCACCAGTCCCATGTCGCTGGGTGGGCGGCACGCAGGCCTGGTTGGAGGCAGCCACCCCGAGGACGGCCTCGCAGGCAGCACCAGCCTCATGCACAACCACGCGGCCCTCCCCAGCCAGCCAGGCACCCTCCCTGACCTGTCTCGGCCTCCCGACTCCTACAGTGGGCTAGGGCGAGCAGGTGCCACGGCGGCCGCCAGCGAGATCAAGCGGGAGGAGAAGGAGGACGAGGAGAACACGTCAGCGGCTGACCACTCGGAGGAGGAGAAGAAGGAGCTGAAGGCCCCCCGGGCCCGGACCAGCCCAGACGAGGACGAGGACGACCTTCTCCCCCCAGAGCAGAAGGCCGAGCGGGAGAAGGAGCGCCGGGTGGCCAATAACGCCCGGGAGCGGCTGCGGGTCCGTGACATCAACGAGGCCTTTAAGGAGCTGGGGCGCATGTGCCAACTGCACCTCAACAGCGAGAAGCCCCAGACCAAACTGCTCATCCTGCACCAGGCTGTCTCGGTCATCCTGAACTTGGAGCAGCAAGTGCGAGAGCGGAACCTGAATCCCAAAGCAGCCTGTTTGAAACGGCGAGAAGAGGAAAAGGTGTCAGGTGTGGTTGGAGACCCCCAGATGGTGCTTTCAGCTCCCCACCCAGGCCTGAGCGAAGCCCACAACCCCGCCGGGCACATG(配列番号9)、またはストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で配列番号9からなる核酸配列にハイブリダイズする核酸配列を含む。
【0050】
いくつかの実施形態において、Tcf3をコードする核酸配列は、核酸配列
ATGAACCAGCCGCAGAGGATGGCGCCTGTGGGCACAGACAAGGAGCTCAGTGACCTCCTGGACTTCAGCATGATGTTCCCGCTGCCTGTCACCAACGGGAAGGGCCGGCCCGCCTCCCTGGCCGGGGCGCAGTTCGGAGGTTCAGGTCTTGAGGACCGGCCCAGCTCAGGCTCCTGGGGCAGCGGCGACCAGAGCAGCTCCTCCTTTGACCCCAGCCGGACCTTCAGCGAGGGCACCCACTTCACTGAGTCGCACAGCAGCCTCTCTTCATCCACATTCCTGGGACCGGGACTCGGAGGCAAGAGCGGTGAGCGGGGCGCCTATGCCTCCTTCGGGAGAGACGCAGGCGTGGGCGGCCTGACTCAGGCTGGCTTCCTGTCAGGCGAGCTGGCCCTCAACAGCCCCGGGCCCCTGTCCCCTTCGGGCATGAAGGGGACCTCCCAGTACTACCCCTCCTACTCCGGCAGCTCCCGGCGGAGAGCGGCAGACGGCAGCCTAGACACGCAGCCCAAGAAGGTCCGGAAGGTCCCGCCGGGTCTTCCATCCTCGGTGTACCCACCCAGCTCAGGTGAGGACTACGGCAGGGATGCCACCGCCTACCCGTCCGCCAAGACCCCCAGCAGCACCTATCCCGCCCCCTTCTACGTGGCAGATGGCAGCCTGCACCCCTCAGCCGAGCTCTGGAGTCCCCCGGGCCAGGCGGGCTTCGGGCCCATGCTGGGTGGGGGCTCATCCCCGCTGCCCCTCCCGCCCGGTAGCGGCCCGGTGGGCAGCAGTGGAAGCAGCAGCACGTTTGGTGGCCTGCACCAGCACGAGCGTATGGGCTACCAGCTGCATGGAGCAGAGGTGAACGGTGGGCTCCCATCTGCATCCTCCTTCTCCTCAGCCCCCGGAGCCACGTACGGCGGCGTCTCCAGCCACACGCCGCCTGTCAGCGGGGCCGACAGCCTCCTGGGCTCCCGAGGGACCACAGCTGGCAGCTCCGGGGATGCCCTCGGCAAAGCACTGGCCTCGATCTACTCCCCGGATCACTCAAGCAATAACTTCTCGTCCAGCCCTTCTACCCCCGTGGGCTCCCCCCAGGGCCTGGCAGGAACGTCACAGTGGCCTCGAGCAGGAGCCCCCGGTGCCTTATCGCCCAGCTACGACGGGGGTCTCCACGGCCTGCAGAGTAAGATAGAAGACCACCTGGACGAGGCCATCCACGTGCTCCGCAGCCACGCCGTGGGCACAGCCGGTGACATGCACACGCTGCTGCCTGGCCACGGGGCGCTGGCCTCAGGTTTCACCGGCCCCATGTCACTGGGCGGGCGGCACGCAGGCCTGGTTGGAGGCAGCCACCCCGAGGACGGCCTCGCAGGCAGCACCAGCCTCATGCACAACCACGCGGCCCTCCCCAGCCAGCCAGGCACCCTCCCTGACCTGTCTCGGCCTCCCGACTCCTACAGTGGGCTAGGGCGAGCAGGTGCCACGGCGGCCGCCAGCGAGATCAAGCGGGAGGAGAAGGAGGACGAGGAGAACACGTCAGCGGCTGACCACTCGGAGGAGGAGAAGAAGGAGCTGAAGGCCCCCCGGGCCCGGACCAGCAGTACGGACGAGGTGCTGTCCCTGGAGGAGAAAGACCTGAGGGACCGGGAGAGGCGCATGGCCAATAACGCGCGGGAGCGGGTGCGCGTGCGGGATATTAACGAGGCCTTCCGGGAGCTGGGGCGCATGTGCCAGATGCACCTCAAGTCGGACAAAGCGCAGACCAAGCTGCTCATCCTGCAGCAGGCCGTGCAGGTCATCCTGGGGCTGGAGCAGCAGGTGCGAGAGCGGAACCTGAATCCCAAAGCAGCCTGTTTGAAACGGCGAGAAGAGGAAAAGGTGTCAGGTGTGGTTGGAGACCCCCAGATGGTGCTTTCAGCTCCCCACCCAGGCCTGAGCGAAGCCCACAACCCCGCCGGGCACATG(配列番号10)、またはストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で配列番号10からなる核酸配列にハイブリダイズする核酸配列を含む。
【0051】
ポリペプチドまたは機能性核酸を発現するために、ヌクレオチドコード配列を適切な発現ベクターに挿入できる。したがって、Pdx1、Ng3、Mafa、およびTcf3からなる群から選択されるタンパク質のうちの2つ、3つ、または4つをコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドを含む非ウイルスベクターも開示し、核酸配列は、発現制御配列に作動可能に連結されている。いくつかの実施形態において、核酸配列は、単一の発現制御配列に作動可能に連結されている。他の実施形態において、核酸配列は、2つ以上の別個の発現制御配列に作動可能に連結されている。
【0052】
遺伝子配列ならびに適切な転写制御要素および翻訳制御要素を含有する発現ベクターを構築する方法は、当該技術分野において周知である。これらの方法は、インビトロ組換えDNA技術、合成技術、およびインビボ遺伝子組換えを含む。このような技術は、Sambrook et al.,Molecular Cloning,A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Press,Plainview,N.Y.,1989)、およびAusubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology(John Wiley & Sons,New York,N.Y.,1989)に記載されている。
【0053】
発現ベクターは、一般に、挿入されたコード配列の翻訳および/または転写のための必要な要素である調節配列を含有する。例えば、コード配列は、好ましくは、所望の遺伝子産物の発現の制御を手助けするプロモーターおよび/またはエンハンサーに作動可能に連結されている。
【0054】
「制御要素」または「調節配列」は、ベクターエンハンサーの非翻訳領域、プロモーター、5’および3’非翻訳領域などであり、転写および翻訳を実行するための宿主細胞タンパク質と相互作用する。このような要素は、その強度および特異性において変化し得る。
【0055】
「プロモーター」は、一般に、転写開始部位に対して比較的固定した位置に存在する場合に機能するDNA配列である。「プロモーター」は、RNAポリメラーゼおよび転写因子の基本的な相互作用に必要なコア要素を含有し、上流要素および応答要素を含有することができる。
【0056】
「エンハンサー」とは、一般に、転写開始部位から一定ではない距離で機能し、転写単位に対して5’側または3’側であり得るDNA配列を指す。さらにまた、エンハンサーは、イントロン内に存在することができ、コード配列自体の内部にも存在することができるこれらは、通常、10bp長~300bp長であり、シスで機能する。エンハンサーは、近接するプロモーターからの転写を増加させるように機能する。エンハンサーはまた、プロモーターと同様に、転写調節を媒介する応答要素をしばしば含有する。エンハンサーは、しばしば、発現調節を決定する。
【0057】
「内因性」のエンハンサー/プロモーターは、ゲノムにおいて所与の遺伝子と天然に連結されているものである。「外因性」または「異種性」エンハンサー/プロモーターは、遺伝子の転写が、連結したエンハンサー/プロモーターよって誘導されるように、遺伝子操作(すなわち、分子生物学的技術)によって遺伝子に並列して配置されるものである。
【0058】
バイオテクノロジーにおいて使用されるプロモーターは、遺伝子発現の制御の意図された種類とは異なる種類のものである。それらは、一般に、構成的プロモーター、組織特異的プロモーターもしくは発生段階特異的プロモーター、誘導性プロモーター、および合成プロモーターに分類され得る。
【0059】
構成的プロモーターは、実質的にすべての組織で発現を誘導し、完全ではないとしても、環境因子および発生因子とはほぼ関係ない。その発現は、通常、内因性因子によって条件付けされないので、構成的プロモーターは、通常、種にまたがって、さらには界にまたがって活性である。構成的プロモーターの例としては、CMV、EF1a、SV40、PGK1、Ubc、ヒトベータアクチン、およびCAGが含まれる。
【0060】
組織特異的または発生段階特異的プロモーターは、特異的な組織(複数可)または特定の発達段階において遺伝子の発現を誘導する。植物について、血管系、光合成組織、塊茎、根、および他の栄養器官、または種子および他の生殖器官において遺伝子発現に影響を及ぼすプロモーター要素は、異種系(例えば、遠縁種またはさらには他の界)に見出すことができるが、最も高い特異性は、一般に、相同性プロモーター(すなわち、同じ種、属、または科)を用いて得られる。これは、おそらく転写因子の協調的発現がプロモーターの活性の調節に必要だからである。
【0061】
誘導性プロモーターの性能は、内因性因子だけでなく、人為的に制御することができる環境条件および外部刺激に条件付けられている。この群の中には、光、酸素レベル、熱、冷気、および創傷などの非生物的因子によって調節されるプロモーターがある。これらの因子のいくつかは実験環境外で制御するのが難しいので、目的の生物で天然には見られない化合物に応答するプロモーターが特に目的とするものである。これらの系列に沿って、他の化合物のうち、抗生物質、銅、アルコール、ステロイド、および除草剤に応答するプロモーターは、他の生物的または非生物的因子とは無関係に、意のままに遺伝子活性の誘導を可能にするように適合および精製されている。
【0062】
真核生物細胞生物学の研究のために最も一般的に使用される2つの誘導性発現系は、Tet-OffおよびTet-Onと命名される。Tet-Offシステムは、Escherichia coli細菌に見られる1つのタンパク質である、TetR(テトラサイクリン抑制因子)を、単純ヘルペスウイルスに見られる別のタンパク質VP16の活性化ドメインと融合させることによって作製されるテトラサイクリントランス活性化因子(tTA)タンパク質を利用する。得られたtTAタンパク質は特定のTetOオペレーター配列でDNAに結合することができる。ほとんどのTet-Offシステムでは、このようなTetO配列のうちのいくつかの反復が、CMVプロモーターなどの最小プロモーターの上流に配置されている。最小プロモーターを有するいくつかのTetO配列の全体は、その遺伝子またはそのプロモーターの下流の遺伝子の発現増加によって、テトラサイクリントランスアクチベータータンパク質tTAの結合に応答するので、テトラサイクリン応答要素(TRE)と呼ばれる。Tet-Offシステムでは、TRE制御遺伝子の発現はテトラサイクリンとその誘導体によって抑制され得る。それらはtTAに結合し、それをTRE配列に結合できないようにし、それによってTRE制御遺伝子のトランス活性化を妨げる。Tet-Onシステムも同様に機能するが、その逆の方法で機能する。Tet-Offシステムでは、tTAは、テトラサイクリンまたはその誘導体の1つ(ドキシサイクリンなど)に結合しない場合に限り、オペレーターに結合することができ、Tet-Onシステムでは、rtTAタンパク質は、テトラサイクリンにより結合した場合に限り、オペレーターに結合することができる。したがって、系へのドキシサイクリンの導入は、遺伝子産物の転写を開始する。Tet-Onシステムは、応答性が速いため、Tet-Offよりも優先されることがある。
【0063】
いくつかの実施形態において、Pdx1、Ng3、Mafa、およびTcf3をコードする核酸配列は、同じ発現制御配列に作動可能に連結されている。あるいは、内部リボソーム進入部位(IRES)要素を使用して、多重遺伝子またはポリシストロニックメッセージを生成することができる。IRES要素は、5’メチル化キャップ依存性翻訳のリボソームスキャニングモデルを迂回して内部部位で翻訳を開始することができる。IRES要素は、異種オープンリーディングフレームに連結することができる。複数のオープンリーディングフレームを一緒に転写し、それぞれIRESで分離してポリシストロニックメッセージを生成することができる。IRES要素のおかげで、各オープンリーディングフレームは、効率的な翻訳のためにリボソームに接近可能である。複数の遺伝子を、単一プロモーター/エンハンサーを使用して効率的に発現させて、単一メッセージを転写することができる。
【0064】
発現制御配列に作動可能に連結されている、本明細書に開示の1つ以上のポリヌクレオチドを含有する非ウイルスベクターを開示する。このような非ウイルスベクターの例としては、オリゴヌクレオチド単独、または好適なタンパク質、多糖、もしくは脂質製剤と組み合わせたオリゴヌクレオチドが含まれる。非ウイルス方法は、単純な大規模生産および低い宿主免疫原性がちょうど2であるという点で、ウイルス方法を上回る特定の利点を提示する。以前は、遺伝子の低レベルのトランスフェクションおよび発現によって、非ウイルス方法は不利になっていたが、ベクター技術における近年の進歩は、ウイルスのトランスフェクション効率と同様のトランスフェクション効率を有する分子および技術をもたらした。
【0065】
好適な非ウイルスベクターの例としては、pIRES-hrGFP-2a、pCMV6、pMAX、pCAG、pAd-IRES-GFP、およびpCDNA3.0が含まれるが、これらに限定されない。
【0066】
本開示の組成物は、薬学的に許容される担体と組み合わせて治療的に使用することができる。「薬学的に許容される」とは、生物学的にまたは他の点で望ましくない材料、すなわち、望ましくない生物学的効果を引き起こすことなく、またはそれが含有されている薬学的組成物の他の成分のいずれとも有害な方法で相互作用することなく、核酸またはベクターと共に対象に投与され得る材料を意味する。当業者に周知であるように、担体は、活性成分のあらゆる分解を最小限に抑え、かつ対象におけるあらゆる有害な副作用を最小限に抑えるように自然に選択されるであろう。
【0067】
材料は、溶液、懸濁液(例えば、微粒子、リポソーム、または細胞に取り込まれる)中に存在し得る。これらは、抗体、受容体、または受容体リガンドを介して特定の細胞型を標的とし得る。以下の参考文献は、特定のタンパク質を腫瘍組織に標的化するためのこの技術の使用の例である(Senter,et al.,Bioconjugate Chem.,2:447-451,(1991)、Bagshawe,K.D.,Br.J.Cancer,60:275-281,(1989)、Bagshawe,et al.,Br.J.Cancer,58:700-703,(1988)、Senter,et al.,Bioconjugate Chem.,4:3-9,(1993)、Battelli,et al.,Cancer Immunol.Immunother.,35:421-425,(1992)、Pietersz and McKenzie,Immunolog.Reviews,129:57-80,(1992)、およびRoffler,et al.,Biochem.Pharmacol,42:2062-2065,(1991))。「ステルス」および他の抗体結合リポソーム(結腸癌に対する脂質媒介性薬物標的化を含む)、細胞特異的リガンドによるDNAの受容体媒介性標的化、リンパ球指向性腫瘍標的化、およびインビボでのマウスグリオーマ細胞の高度に特異的な治療用レトロウイルス標的化などのビヒクル。以下の参考文献は、特定のタンパク質を腫瘍組織に標的化するためのこの技術の使用の例である(Hughes et al.,Cancer Research,49:6214-6220,(1989)、およびLitzinger and Huang,Biochimica et Biophysica Acta,1104:179-187,(1992))。一般に、受容体は、構成的またはリガンド誘導性のいずれかで、エンドサイトーシスの経路に関与している。これらの受容体はクラスリン被覆ピットにクラスター化し、クラスリン被覆小胞を介して細胞に入り、受容体が分類される酸性化エンドソームを通過し、次いで細胞表面に再利用されるか、細胞内に保存されるか、またはリソソーム中で分解される。内在化経路は、栄養素の取り込み、活性化タンパク質の除去、高分子の排出、ウイルスおよび毒素の日和見的侵入、リガンドの解離および分解、ならびに受容体レベルの調節など様々な機能を担う。多くの受容体は、細胞型、受容体濃度、リガンドの種類、リガンド結合価、およびリガンド濃度に応じて、2つ以上の細胞内経路に従う。受容体媒介性エンドサイトーシスの分子機構および細胞機構は、概説されている(Brown and Greene,DNA and Cell Biology 10:6,399-409(1991))。
【0068】
好適な担体およびそれらの製剤は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(19th ed.)ed.A.R.Gennaro,Mack Publishing Company,Easton,PA 1995に記載されている。典型的には、適量の薬学的に許容される塩を製剤中に使用して、製剤を等張にする。薬学的に許容される担体の例としては、食塩水、リンゲル液、およびデキストロース溶液が含まれるが、これらに限定されない。溶液のpHは、好ましくは約5~約8、さらに好ましくは約7~約7.5である。さらなる担体としては、抗体を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスなどの持続放出性製剤が含まれ、このマトリックスは成形物品、例えば、フィルム、リポソーム、または微粒子の形態である。例えば、投与経路および投与される組成物の濃度に応じて、特定の担体がより好ましくあり得ることは当業者に明らかであろう。
【0069】
薬学的担体は、当業者に既知である。これらは最も典型的には、滅菌水、生理食塩水、および生理的pHの緩衝溶液などの溶液を含む、ヒトへの薬物投与のための標準的な担体であろう。組成物は、筋肉内投与または皮下投与することができる。他の化合物は、当業者によって使用される標準的な手順に従って投与されるだろう。
【0070】
薬学的組成物は、選択された分子に加えて、担体、増粘剤、希釈剤、緩衝剤、防腐剤、界面活性剤などを含み得る。薬学的組成物はまた、抗菌剤、抗炎症剤、麻酔薬などのような1つ以上の活性成分を含み得る。
【0071】
非経口投与用の調製物としては、滅菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、および乳剤が含まれる。非水性溶媒の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油などの植物油、およびオレイン酸エチルなどの注射用有機エステルである。水性担体としては、水、アルコール/水溶液、乳液、または懸濁液(食塩水および緩衝媒体を含む)が含まれる。非経口ビヒクルとしては、塩化ナトリウム溶液、リンゲルデキストロース、デキストロース、および塩化ナトリウム、乳酸リンゲル液、または固定油が含まれる。静脈内ビヒクルとしては、液体および栄養補給剤、電解質補給剤(リンゲルデキストロースに基づくものなど)などが含まれる。例えば、抗菌剤、抗酸化剤、キレート剤、および不活性ガスなどのような防腐剤および他の添加剤も存在し得る。
【0072】
局所投与用製剤は、軟膏剤、ローション剤、クリーム剤、ゲル剤、滴剤、坐剤、スプレー剤、液剤、および散剤を含み得る。従来の薬学的担体、水性、粉末または油性基剤、増粘剤などが必要または望ましい場合がある。
【0073】
経口投与用の組成物としては、粉末剤または顆粒剤、水もしくは非水性媒体中の懸濁剤または液剤、カプセル剤、サシェ剤、または錠剤が含まれる。増粘剤、香味剤、希釈剤、乳化剤、分散助剤、または結合剤が望ましいことがある。
【0074】
組成物のいくつかは、薬学的に許容される酸または塩基付加塩として潜在的に投与され、塩酸、臭化水素酸、過塩素酸、硝酸、チオシアン酸、硫酸、およびリン酸などの無機酸、ならびにギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、およびフマル酸などの有機酸との反応によって、または水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウムなどの無機塩基、ならびにモノ-、ジ-、トリアルキルおよびアリールアミンおよび置換エタノールアミンなどの有機塩基との反応によって形成され得る。
【0075】
薬学的組成物を含む本明細書に開示される組成物は、局所治療が望ましいのか全身治療が望ましいのかに応じて、および治療される領域に応じて、いくつかの方法で投与することができる。例えば、本開示の組成物は、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、腔内、または経皮投与され得る。組成物は、経口的、非経口的(例えば、静脈内)、筋肉内注射、腹腔内注射、経皮的、体外、眼科的、経膣的、直腸内、鼻腔内、局所的などで投与することができ、局所鼻腔内投与または吸入による投与が含まれる。
【0076】
方法
また、Pdx1、Ng3、Mafa、およびTcf3をコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドを、皮膚細胞内に細胞内送達することを含む、皮膚細胞をインスリン産生細胞にリプログラミングする方法も開示する。いくつかの実施形態において、核酸配列は、非ウイルスベクターに存在する。いくつかの実施形態において、核酸配列は、発現制御配列に作動可能に連結されている。他の実施形態において、核酸は、2つ以上の発現制御配列に作動可能に連結されている。
【0077】
様々な方法が当該技術分野で既知であり、ウイルスおよび非ウイルス媒介手法を含む、細胞への核酸の導入に好適である。典型的な非ウイルス媒介手法の例としては、エレクトロポレーション、リン酸カルシウム媒介導入、ヌクレオフェクション、ソノポレーション、熱ショック、マグネトフェクション、リポソーム媒介導入、マイクロインジェクション、マイクロプロジェクタイル媒介性移入(ナノ粒子)、カチオン性ポリマー媒介導入(DEAE-デキストラン、ポリエチレンイミン、ポリエチレングリコール(PEG)など)、または細胞融合が含まれるが、これらに限定されない。
【0078】
いくつかの実施形態において、標的細胞にPMN-T因子をトランスフェクトした後、細胞は、トランスフェクトした遺伝子(例えば、cDNA)をEV内に充填することができ、次いでこれが、他の体細胞によるインスリン産生細胞の形成を誘導することができる。したがって、体細胞を、Pdx1、Ng3、Mafa、およびTcf3を含有するまたは細胞から産生された細胞外小胞で曝露することを含む、皮膚細胞をインスリン産生細胞にリプログラミングする方法も開示する。
【0079】
したがって、皮膚細胞を、Pdx1、Ng3、Mafa、およびTcf3をコードする1つ以上の核酸配列を含む外因性ポリヌクレオチドを発現または含有する細胞から単離された細胞外小胞(EV)に曝露することを含む、皮膚細胞をインスリン産生細胞にリプログラミングする方法を開示する。次いで、ドナー細胞によって分泌されたEVを培地から採取することができる。次いで、これらのEVを皮膚細胞に投与して、それらをインスリン産生細胞にリプログラミングすることができる。いくつかの実施形態において、ドナー細胞は、EVを産生することができる対象からの任意の細胞であることができ、皮膚細胞(例えば、線維芽細胞、角質細胞、皮膚幹細胞)、脂肪細胞、樹状細胞、末梢血単核細胞(PBMC)、膵臓細胞(例えば、腺管上皮細胞)、肝臓細胞(例えば、肝細胞)、免疫細胞(例えば、T細胞、マクロファージ、骨髄由来抑制細胞)が含まれるが、これらに限定されない。
【0080】
エキソソームおよび微小胞は、サイズおよび表面タンパク質マーカーを含む、それらの生合成過程および生物物理学的性質に基づいて異なるEVである。エキソソームは、サイズが40~150nmの均質な小粒子であり、通常、エンドサイトーシスの再循環経路から生じる。エンドサイトーシスでは、エンドサイトーシス小胞が細胞膜に形成され、融合して初期エンドソームを形成する。これらは成熟し、腔内小胞が小胞内内腔に出芽する後期エンドソームになる。リソソームと融合する代わりに、これらの多小胞体は細胞膜と直接融合し、エキソソームを細胞外空間に放出する。エキソソーム生合成、タンパク質カーゴ選別、および放出は、輸送に必要なエンドソーム選別複合体(ESCRT複合体)ならびにAlixおよびTsg101などの他の関連タンパク質を含む。対照的に、微小胞は、細胞膜からの膜小胞の外側への出芽および分裂を通して直接産生され、それゆえ、それらの表面マーカーは、起源の膜の組成に大きく依存する。さらに、それらは、直径が150~1000nmの範囲の、より大きくより不均一な細胞外小胞の集団を構成する傾向がある。しかしながら、両方の種類の小胞が、機能的mRNA、miRNA、およびタンパク質をレシピエント細胞に送達することが示されている。
【0081】
いくつかの実施形態において、遺伝子銃、こうした送達に好適な微小粒子もしくはナノ粒子、エレクトロポレーションによるトランスフェクション、三次元ナノチャネルエレクトロポレーション、組織ナノトランスフェクション装置、こうした送達に好適なリポソーム、または深部局所組織ナノエレクトロインジェクション装置によって、ポリヌクレオチドは、EVの体細胞、またはドナー細胞に、細胞内送達することができる。いくつかの実施形態において、ウイルスベクターを使うことができる。しかしながら、他の実施形態において、ポリヌクレオチドは、ウイルス性に送達されない。
【0082】
エレクトロポレーションは、細胞膜の透過性を増大させるために細胞に電場を印加し、カーゴ(例えば、リプログラミング因子)を細胞に導入することを可能にする技術である。エレクトロポレーションは、外来DNAを細胞に導入するための一般的な技術である。
【0083】
組織ナノトランスフェクションは、配列されたナノチャネルを通して非常に強く集束電場を印加することによって、細胞内へのカーゴ(例えば、リプログラミング因子)を直接的なサイトゾル送達を可能にし、それによって、並置された組織細胞メンバーを良性にナノ穿孔し、細胞内にカーゴを電気泳動により打ち込む。
【0084】
一実施形態において、本開示の組成物は、体重kg当たり約0.1ng~約100g、体重kg当たり約10ng~約50g、体重kg当たり約100ng~約1g、体重kg当たり約1μg~100mg、体重kg当たり1μg~50mg、体重kg当たり約1mg~約500mg、および体重kg当たり1mg~約50mgの非経口的投与と同等の用量で投与される。あるいは、治療的に有効な用量を得るために投与した本開示の組成物の量は、体重kg当たり約0.1ng、1ng、10ng、100ng、1μg、10μg、100μg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、11mg、12mg、13mg、14mg、15mg、16mg、17mg、18mg、19mg、20mg、30mg、40mg、50mg、60mg、70mg、80mg、90mg、100mg、500mg、またはそれ以上である。
【0085】
本開示の方法を使用して、様々な形態の糖尿病を治療することができる。いくつかの実施形態において、本開示の組成物および方法を使用して、対象におけるインスリン依存性(1型)またはインスリン抵抗性(2型)糖尿病を治療する。例えば、対象は、自己免疫性糖尿病、膵臓切除関連糖尿病、またはインスリン抵抗性に貢献する代謝症候群を有し得る。いくつかの実施形態において、本開示の組成物および方法を使用して、妊娠糖尿病を治療する。いくつかの場合において、本方法を使用して、糖尿病前症を有する対象を治療することができる。本開示の方法を使用して、膵臓炎または膵臓切除などのインスリン欠乏症によって影響を受ける疾患、障害、または病態を治療することができる。
【0086】
本発明のいくつかの実施形態を記載してきた。それにもかかわらず、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更がなされ得ることが理解されよう。したがって、他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内である。
【実施例】
【0087】
実施例1:ストレプトゾトシン注射によって誘導した1型糖尿病を有するマウスにおける血糖制御 PBSベースライン比較
図1A~1Eは、糖尿病マウスを(皮膚への深部局所ナノエレクトロインジェクションによって)異なる遺伝子カクテルで1回治療した研究の結果を示す。血糖(y軸)を、1週目(治療後)から14週目まで(x軸)測定した。結果は、同時にまたは順次送達したPNM-Tカクテルが、対照/未治療マウスおよびカクテルの他の並べ替えと比較して、より制御されたグルコースレベル(すなわち、マウスが開始したベースラインとより同様)を支持することができたことを示す。
【0088】
PNM遺伝子(Pdx1、Ngn3、Mafa)は膵臓アシナールのベータ様細胞へのリプログラミングを調節することが以前に報告されているが、インビボでの皮膚組織のインスリン産生組織への非ウイルスリプログラミングの成功のための方法は開発されていない。皮膚可塑性を調節する上で根本的な役割を果たす転写因子であるTcf3の導入は、皮膚に送達することができ、そうでなければ糖尿病/高血糖である生物における全身正常血糖の確立を円滑化することができる、皮膚に合わせたリプログラミング遺伝子カクテルの開発を可能にしている。
【0089】
別段の定義がない限り、本明細書で使用される技術用語および科学用語はすべて、本開示の発明が属する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で引用した刊行物およびそれらに引用されている材料は、参照により具体的に組み込まれる。
【0090】
当業者は、日常的な実験だけを使用して、本明細書に記載の本発明の特定の実施形態に対する多くの同等物を認識するか、または確認することができる。このような同等物は、以下の特許請求の範囲により包含されることを意図する。
【配列表】