IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝テック株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-無線通信装置及びプログラム 図1
  • 特許-無線通信装置及びプログラム 図2
  • 特許-無線通信装置及びプログラム 図3
  • 特許-無線通信装置及びプログラム 図4
  • 特許-無線通信装置及びプログラム 図5
  • 特許-無線通信装置及びプログラム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-26
(45)【発行日】2024-12-04
(54)【発明の名称】無線通信装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/11 20180101AFI20241127BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20241127BHJP
   H04W 88/02 20090101ALI20241127BHJP
   H04M 1/72412 20210101ALI20241127BHJP
   H04M 1/72505 20210101ALI20241127BHJP
【FI】
H04W76/11
H04W84/10 110
H04W88/02 110
H04M1/72412
H04M1/72505
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020116669
(22)【出願日】2020-07-06
(65)【公開番号】P2022014374
(43)【公開日】2022-01-19
【審査請求日】2023-04-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 昂汰
【審査官】横田 有光
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0346919(US,A1)
【文献】特開2004-343219(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
H04M 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホスト装置と無線通信を行うことが可能な無線通信部と、
自装置を識別するための識別情報と、自装置の製品名と、書換不可能に記憶する記憶部と、
ユーザの指示に従って自装置のデバイス名を変更する変更部と、
自装置が初期化されたタイミングで、前記識別情報と、前記製品名と、を少なくとも含むデバイス名を生成する生成部と、
前記生成部が生成した前記デバイス名を、前記無線通信部を介して前記ホスト装置に送信する送信部と、
を備える無線通信装置。
【請求項2】
表示部と、
前記表示部に前記デバイス名を表示させる表示制御部と、
をさらに備える、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記無線通信部は、前記ホスト装置とBluetooth(登録商標)通信を行う、
請求項1又は2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
ホスト装置と無線通信を行うことが可能な無線通信部と、自装置を識別するための識別情報と、自装置の製品名と、書換不可能に記憶する記憶部と、を備える無線通信装置のコンピュータに、
ユーザの指示に従って自装置のデバイス名を変更する変更ステップと、
自装置が初期化されたタイミングで、前記識別情報と、前記製品名と、を少なくとも含むデバイス名を生成する生成ステップと、
前記生成ステップが生成した前記デバイス名を、前記無線通信部を介して前記ホスト装置に送信する送信ステップと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、無線通信装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、PCやスマートフォン等の装置(ホスト)では、無線通信端末との通信時に当該無線通信端末のデバイス名を表示することが行われている。また、このデバイス名は、製品ごとに統一されていることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、同一の製品(無線通信端末)が同一のホストに複数台接続された場合、ホストには、同一のデバイス名が複数個表示されることになる。そのため、従来の技術では、表示されたデバイス名を見てもユーザにはそのデバイス名がどの無線通信端末のものか分かり難く、利便性に欠けるという問題がある。
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、デバイス名の表示に係る利便性を向上させることができる無線通信装置及びプログラムを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の無線通信装置は、ホスト装置と無線通信を行うことが可能な無線通信部と、自装置の製品名と、書換不可能に記憶する記憶部と、自装置が初期化されたタイミングで、前記識別情報と、前記製品名と、を少なくとも含むデバイス名を生成する生成部と、前記生成部が生成した前記デバイス名を、前記無線通信部を介して前記ホスト装置に送信する送信部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、本実施形態に係るプリンタシステムの外観の一例を示す斜視図である。
図2図2は、プリンタの制御部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、プリンタの制御部の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、デバイス名の生成処理の一例を示す説明図である。
図5図5は、本実施形態のホスト装置の表示部に表示されるペアリング設定画面の一例を示す図である。
図6図6は、プリンタの制御部の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して、実施形態に係るプリンタの実施形態について説明する。以下に説明する実施形態では、無線通信機能を備えたプリンタを、無線通信装置の一例として説明する。なお、以下に説明する実施形態により、この発明が限定されるものではない。
【0008】
(プリンタシステムの構成)
図1は、本実施形態に係るプリンタシステムの外観の一例を示す斜視図である。プリンタシステムは、プリンタ1とホスト装置3とを有する。
【0009】
まず、プリンタ1について説明する。プリンタ1は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の規格に準拠した無線通信機能を有するプリンタ装置である。プリンタ1は、ホスト装置3と無線により接続される。
【0010】
プリンタ1は、無線により接続されたホスト装置3との間で、各種データの送受信を行う。例えば、プリンタ1は、印字の対象となる印字データをホスト装置3から受信し、印字データに応じた文字や画像を所定の用紙に印字する。
【0011】
図1に示すように、プリンタ1は、例えば、直方体形状のハウジング101を有する。ハウジング101は、被印字媒体である用紙(図示しない)を巻き取った用紙ロール(図示しない)を収納する内部構造を有し、用紙ロールを内部に収納できるよう上面に開口部102を形成する。ここで、用紙は、例えば感熱紙や、感熱紙で形成された複数のラベルが非感熱紙の台紙に添付されたラベル用紙等である。
【0012】
開口部102は、回動自在に設けられたカバー104の開閉により、開状態又は閉状態となる。カバー104は、開口部102の一辺をなすハウジング101の奥側辺(図示しない)に回動可能に取り付けられている。カバー104を閉じた状態において、カバー104の先端である外側辺106と、開口部102の一辺である手前側辺(図示しない)との間には、印字された用紙を取り出すための用紙排出口108が形成される。
【0013】
また、ハウジング101の一側面は、接続コネクタ部116、電池収納部117を備える。接続コネクタ部116は、ホスト装置3等の外部装置と有線で接続するための接続端子である。電池収納部117は、駆動用の電池(図示しない)を、着脱可能に収納するためのスペースである。電池収納部117に収納された電池は、電源用コネクタ(図示しない)に接続される。
【0014】
また、ハウジング101は、表示・操作部118を備える。表示・操作部118は、電源スイッチ119と、ユーザが紙送りなどを指示するための紙送りボタン120と、ユーザが紙送りの一時停止などを指示するための一時停止ボタン121と、電池の状態をユーザに報知するためのインジケータ122と、LCD(Liquid Crystal Display)123(「表示部」の一例)と、を備える。
【0015】
次に、ホスト装置3について説明する。ホスト装置3は、CPU、ROM、RAM等から構成される制御部(図示しない)を備える情報処理装置である。ホスト装置3は、例えば、PC(Personal Computer)、POS(Point of Sales)端末、スマートフォン、ハンディターミナル等の情報処理装置である。なお、図1ではホスト装置3の一例としてPCを図示している。
【0016】
ホスト装置3は、表示部301を備える。表示部301は、制御部の制御に従って各種の情報や画像を表示する。
【0017】
(プリンタの制御部のハードウェア構成)
次に、プリンタ1の制御部200のハードウェア構成について説明する。図2は、プリンタの制御部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。制御部200は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、ストレージ204、有線通信インタフェース205、および無線通信インタフェース206を備える。CPU201と各構成要素とは、システムバス207を介して接続されている。
【0018】
CPU201は、各種の演算処理を実行してプリンタ1の動作を統括制御する。ROM202は、プリンタ1が実行するプログラムや設定情報等を固定的に記憶する。また、ROM202は、自装置を識別するための識別情報を記憶する。本実施形態において、ROM202は、後述する製品名2021、シリアルナンバー2022を記憶している。ROM202は、「記憶部」の一例である。
【0019】
RAM203は、各種データを一時的に記憶する。例えば、RAM203の一部の領域は、用紙に印刷される印刷データ(画像データ)が展開される印刷バッファとして利用される。印刷データは、ホスト装置3から受信した印刷対象となるデータである。なお、印刷データは、ストレージ204に記憶されたものであってもよい。
【0020】
ストレージ204は、電源を切っても記憶内容を保持することができる記憶装置である。ストレージ204としては、例えば、フラッシュメモリ等が用いられる。ストレージ204は、プリンタ1の動作プログラムや各種設定情報等を記憶する。また、ストレージ204は、後述するデバイス名2041を記憶する。
【0021】
なお、本実施形態において、CPU201は、ROM202またはストレージ204に記憶された動作プログラムをRAM203の作業領域に展開して実行することにより各部を制御する。
【0022】
有線通信インタフェース205は、接続コネクタ部116を介し、ホスト装置3と有線通信を行うためのインタフェースである。有線通信インタフェース205は、例えば、USB、有線LAN、RS-232C等により構成される。
【0023】
無線通信インタフェース206は、ホスト装置3と無線通信を行うためのインタフェースである。無線通信インタフェース206は、Bluetooth(登録商標)等により構成される。
【0024】
本実施形態では、プリンタ1は、ホスト装置3と、Bluetooth(登録商標)通信を行うものとする。なお、プリンタ1は、無線通信インタフェース206により、ホスト装置3と無線通信が可能になるため、無線通信インタフェース206は、「無線通信部」の一例であるといえる。
【0025】
(プリンタの制御部の機能構成)
次に、プリンタ1の制御部200の機能構成について説明する。図3は、プリンタの制御部の機能構成の一例を示すブロック図である。制御部200は、生成部2011、通信制御部2012、および表示制御部2013を備える。なお、本実施形態では、上記各機能構成は、CPU201がROM202等に記憶されたプログラムを実行することにより実現されるが、上記各機能構成はハードウェアで実現してもよい。
【0026】
また、ROM202は、上述したプログラム等の他、製品名2021及びシリアルナンバー2022を記憶する。ストレージ204は、上述したプログラム等の他、デバイス名2041を記憶する。ここで、製品名は、同一種別の製品全体を表す名称であり、例えば、型式番号等で表される。また、シリアルナンバーは「識別情報」の一例であり、プリンタ1毎に付される重複しない番号である。
【0027】
なお、製品名2021及びシリアルナンバー2022は上述したROM202等の書換不可能(Read Only)な記憶媒体に記憶することが好ましいが、ストレージ204等の他の記憶媒体に記憶されていてもよい。
【0028】
生成部2011は、ROM202に記憶されたシリアルナンバー2022を少なくとも含むデバイス名を生成する。本実施形態では、生成部2011は、ROM202に記憶された製品名2021とシリアルナンバー2022とを組み合わせてデバイス名を生成する。
【0029】
図4は、デバイス名の生成処理の一例を示す説明図である。例えば、ROM202に製品名2021として「ABC」が、シリアルナンバー2022として「123」が記憶されているプリンタ1の場合を想定する。
【0030】
この場合、生成部2011は、製品名「ABC」とシリアルナンバー「123」とを組み合わせることで、「ABC123」をデバイス名として生成する。生成部2011が生成したデバイス名は、ストレージ204にデバイス名2041として記憶される。シリアルナンバーが「124」、「125」のプリンタ1についても同様である。
【0031】
なお、生成部2011がデバイス名2041を生成するタイミングは特に問わず、種々のタイミングで生成することが可能である。例えば、生成部2011は、ROM202に製品名2021及びシリアルナンバー2022が記憶されたタイミングで、デバイス名を生成する。また、例えば、生成部2011は、プリンタ1が初期化されたタイミングで、デバイス名を生成する。
【0032】
通信制御部2012は、通信に関する制御を行う。例えば、通信制御部2012は、ユーザの操作に従い、無線通信インタフェース206を介してホスト装置3との通信を開始したり、ユーザの操作に従い、無線通信インタフェース206を介してホスト装置3との接続を確立したりする。
【0033】
また、通信制御部2012は、ホスト装置3との通信開始時に、生成部2011が生成したデバイス名を、無線通信インタフェース206を介してホスト装置3に送信する。したがって、通信制御部2012は、「送信部」の一例であると言える。
【0034】
ところで、プリンタ1がホスト装置3とBluetooth(登録商標)通信による接続を確立するためには、ホスト装置3にプリンタ1を登録(ペアリング)する必要がある。そこで、通信制御部2012は、ユーザがペアリング処理を希望する場合、ユーザの操作に従い、ペアリングモードでホスト装置3と通信を行う。
【0035】
ここで、ペアリング処理を一例に、ホスト装置3側での処理も含めた処理の流れについて説明する。まず、プリンタ1の通信制御部2012は、ユーザの操作に従い、ペアリングモードでホスト装置3と通信を開始する。通信制御部2012は、生成部2011が生成したデバイス名を、無線通信インタフェース206を介してホスト装置3に送信する。
【0036】
ホスト装置3の制御部は、通信制御部2012により送信されたデバイス名を受信する。そして、ホスト装置3の制御部は、プリンタ1から受信したデバイス名を含むペアリング設定画面を表示部301に表示させる制御を行う。
【0037】
図5は、本実施形態のホスト装置の表示部に表示されるペアリング設定画面の一例を示す図である。ホスト装置3のペアリング設定画面では、図5に示すように、製品名とシリアルナンバーを組み合わせたデバイス名が表示される。
【0038】
また、例えば、同一種別の4台のプリンタ1がホスト装置3に接続したとすると、ホスト装置3のペアリング設定画面では、図5に示すように、プリンタ1のデバイス名がそれぞれ表示される。ここでは、製品名が「ABC」の同一種別のプリンタ1が接続された例を示しており、プリンタ1固有のシリアルナンバー「123」、「124」、「125」、「126」がデバイス名に組み込まれている。
【0039】
このように、本実施形態では、ホスト装置3の同一種別の製品(プリンタ1)が複数台存在していても、ホスト装置3の表示部301のペアリング設定画面には、それぞれ異なるデバイス名が表示されることになる。
【0040】
したがって、同一製品が複数あっても、製品毎に異なるデバイス名がホスト装置3の表示部301に表示されることになり、ユーザにとって表示がわかりやすいものになる。また、デバイス名には製品名が含まれるため、異なる種別の製品が存在した場合であっても、接続されている製品の種別を容易に確認することができる。
【0041】
また、プリンタ1等の製品には、シリアルナンバーが刻印されていたり、シリアルナンバーを記載したラベルが貼られていたりすることが一般的である。したがって、ユーザは、プリンタ1のシリアルナンバーを確認することで、ホスト装置3の画面上のデバイス名と実際のデバイスとの対応関係を理解することができる。つまり、ユーザに混乱が生じることがなくなる。
【0042】
なお、例えば、ユーザが任意にデバイス名を変更できるような構成の場合も各製品の識別性を高めることができるが、使用者が変わったときなどには、ホスト装置3のペアリング設定画面に変更した任意の名称が表示されてしまい、新たな使用者が戸惑う可能性がある。
【0043】
これに対し、本実施形態に係るプリンタ1では、初期化を行うことで、製品名とシリアルナンバーとを組み合わせたデバイス名が再度生成されてストレージ204に記憶される。したがって、プリンタ1を初期化すれば、ホスト装置3には、製品名とシリアルナンバーとを組み合わせたデバイス名が表示される。
【0044】
これにより、新たな使用者となるユーザは、自己が使用するプリンタ1を容易に識別することが可能となり、上述した混乱を防止することができる。
【0045】
図3に戻り、説明を続ける。表示制御部2013は、表示部301にデバイス名を表示させる。本実施形態において、表示制御部2013は、ストレージ204に記憶されたデバイス名2041を表示する。
【0046】
これにより、ユーザは、ホスト装置3の表示部301の画面上のデバイス名と実際のデバイスとの対応関係の確認を容易に行うことができるようになる。
【0047】
なお、表示制御部2013が、デバイス名を表示させるタイミングは特に問わず、種々のタイミングで表示させることが可能である。例えば、表示制御部2013は、ホスト装置3との通信を開始したタイミングや、デバイス名が送信されたタイミングで表示させてもよい。これにより、ユーザは、ペアリング処理時等にデバイス名を容易に確認することができる。
【0048】
また、表示制御部2013は、ユーザ操作に応じて、デバイス名を表示させてもよい。また、表示制御部2013は、ユーザの操作に応じて、デバイス名の表示/非表示を切替える構成としてもよい。
【0049】
また、表示制御部2013は、デバイス名の代わりに、ROM202に記憶されたシリアルナンバー2022を表示させてもよい。
【0050】
(プリンタの処理)
次に、プリンタ1の処理について説明する。図6は、プリンタの制御部の処理の一例を示すフローチャートである。
【0051】
生成部2011は、ROM202に記憶された製品名2021とシリアルナンバー2022とを組み合わせてデバイス名を生成する(ステップS101)。ストレージ204は、生成部が生成したデバイス名をデバイス名2041として記憶する(ステップS102)。
【0052】
通信制御部2012は、ユーザの操作に従い、ペアリングモードでホスト装置3との通信を開始する(ステップS103)。通信制御部2012は、ストレージ204に記憶されたデバイス名2041をホスト装置3へ送信する(ステップS104)。
【0053】
表示制御部2013は、LCD123にストレージ204に記憶されたデバイス名2041を表示し、本処理を終了する(ステップS105)。
【0054】
(プリンタの効果)
本実施形態に係るプリンタ1の効果を説明する。本実施形態に係るプリンタ1は、ROM202に記憶されたシリアルナンバー2022を含むデバイス名を生成する生成部2011と、生成部2011が生成したデバイス名を、無線通信インタフェース206を介してホスト装置3に送信する送信部と、を備える。
【0055】
生成部2011は、重複しない識別情報であるシリアルナンバーを少なくとも含むデバイス名を生成するため、同一製品であっても、装置毎に異なるデバイス名が生成される。したがって、ホスト装置3側へ送信されるデバイス名も装置毎に異なるものとなる。
【0056】
これにより、同一製品が複数ある場合であっても、ホスト装置3の表示部301には、装置毎に異なるデバイス名が表示されることになる。したがって、本実施系形態に係るプリンタ1は、デバイス名の表示に係る利便性を向上させることができる。
【0057】
また、生成部2011は、製品名とシリアルナンバーとを組み合わせたデバイス名を生成する。デバイス名に製品名が含まれるため、ユーザは、ホスト装置3側の表示部301に表示された画面上で目的の製品と他の製品との区別を付けやすくなる。
【0058】
また、生成部2011は、プリンタ1が初期化されたタイミングで、デバイス名を生成する。デバイス名はユーザが自由に変更可能なものであるため、任意の名称に変更されていると、プリンタ1の使用者が変更された場合などに、新しい使用者が戸惑ってしまう可能性がある。本実施形態に係るプリンタ1は、初期化を行えば、生成部2011が製品名とシリアルナンバーを組み合わせたデバイス名を生成するため、上記のような事態を防止することができる。
【0059】
また、本実施形態に係るプリンタ1は、LCD123に、ストレージ204に記憶されたデバイス名2041を表示する表示制御部2013を備える。これにより、ユーザは、プリンタ1のデバイス名を簡単に確認できるため、ホスト装置3の表示部301に表示されたデバイス名と実際のプリンタ1との対応関係の確認を容易に行うことができるようになる。
【0060】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0061】
例えば、上記実施形態では、無線通信装置がプリンタであるものとして説明したが、無線通信装置は、プリンタに限定されるものではない。ホスト装置と無線通信が可能な装置であれば、本発明を適用することが可能である。
【0062】
また、例えば、上記実施形態では、無線通信装置は、ホスト装置とBluetooth(登録商標)通信を行うものとして説明したが、無線通信はBluetooth(登録商標)通信に限定されない。無線通信装置は、例えば、IrDA等の赤外線通信、無線LAN等でホスト装置との無線通信を行ってもよい。
【0063】
また、例えば、上記実施形態では、生成部2011は、製品名と識別情報とを組み合わせてデバイス名を生成すると説明したが、生成部2011が生成するデバイス名はこれに限定されない。例えば、任意の文字列と識別情報とを組み合わせてデバイス名を生成してもよい。
【0064】
また、上記実施形態のプリンタ1の制御部200で実行されるプログラムは、プリンタ1が備える記憶媒体(ROM202又はストレージ204)に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らず、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0065】
なお、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0066】
また、上記実施形態のプリンタ1の制御部200で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上記実施形態のプリンタ1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0067】
1 プリンタ
3 ホスト装置
101 ハウジング
102 開口部
104 カバー
106 外側辺
108 用紙排出口
116 接続コネクタ部
117 電池収納部
118 表示・操作部
119 電源スイッチ
120 ボタン
121 一時停止ボタン
122 インジケータ
123 LCD
200 制御部
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 ストレージ
205 有線通信インタフェース
206 無線通信インタフェース
207 システムバス
301 表示部
2011 生成部
2012 通信制御部
2013 表示制御部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0068】
【文献】特開2010-69193号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6