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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-26
(45)【発行日】2024-12-04
(54)【発明の名称】カプセル回収システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/30 20230101AFI20241127BHJP
【FI】
G06Q10/30
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020124901
(22)【出願日】2020-07-22
(65)【公開番号】P2022021387
(43)【公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-06-26
(73)【特許権者】
【識別番号】306014714
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコアミューズメント
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】吉田 和誠
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 晶士
(72)【発明者】
【氏名】相木 伸一郎
(72)【発明者】
【氏名】大類 昭夫
(72)【発明者】
【氏名】松本 圭司
(72)【発明者】
【氏名】片倉 光洋
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-003429(JP,A)
【文献】登録実用新案第3017093(JP,U)
【文献】特開2003-333666(JP,A)
【文献】国際公開第2019/230440(WO,A1)
【文献】実開平06-019073(JP,U)
【文献】特開2013-091546(JP,A)
【文献】特許第6831609(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
B65F 1/00- 1/16
G07F 5/00- 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
投入されたカプセルを回収するカプセル回収装置と、前記カプセル回収装置と無線接続可能なユーザ端末と、前記ユーザ端末とネットワークを介して接続されたサーバとを備えたカプセル回収システムであって、
前記カプセル回収装置は、
識別画像に含まれる当該カプセル回収装置を識別可能な識別情報を用いて通信の接続要求を行う接続要求手段と、
当該カプセル回収装置に投入され、装置外部から視認可能に設けられた経路を転動したカプセルを検出する検出手段と、を有し、
前記ユーザ端末は、
前記識別画像を読み込む撮像手段と、
前記撮像手段により読み込んだ識別画像から識別情報を抽出する識別情報抽出手段と、
前記カプセル回収装置からの接続要求に含まれる識別情報と、前記識別情報抽出手段により抽出された識別情報とに基づいて前記カプセル回収装置との通信を確立する通信確立手段と、を有し、
前記サーバは、
前記通信確立手段により通信が確立された後、前記検出手段により検出されたカプセルの検出結果に基づいて特典を発行する特典発行手段を、
を有することを特徴とするカプセル回収システム。
【請求項2】
前記識別画像は、貼付物または表示装置により表示されていることを特徴とする請求項1記載のカプセル回収システム。
【請求項3】
前記検出手段は、さらに、
前記カプセルの色、大きさ、および重量のうち少なくともいずれか1つを検出し、
前記特典発行手段は、前記検出手段により検出された検出結果に応じた特典を発行する
ことを特徴とする請求項1または2記載のカプセル回収システム。
【請求項4】
前記特典発行手段は、前記検出手段による検出結果に応じてソフトウェア抽選を行い、前記ソフトウェア抽選に基づいた特典を発行する
ことを特徴とする請求項3記載のカプセル回収システム。
【請求項5】
前記検出手段は、前記投入されたカプセルが通過する複数の経路を振り分ける振り分け手段を有しており、前記振り分けられた経路上の前記カプセルを検出し、
前記特典発行手段は、前記検出手段によりカプセルが検出された経路に応じて前記特典を発行する
ことを特徴とする請求項3記載のカプセル回収システム。
【請求項6】
投入されたカプセルを回収するカプセル回収装置と、前記カプセル回収装置と無線接続可能なユーザ端末と、前記ユーザ端末とネットワークを介して接続されたサーバとを備えたカプセル回収システムであって、
前記ユーザ端末は、
当該ユーザ又は当該ユーザ端末を識別する識別情報を含んだ識別画像を表示する表示手段と、
前記識別情報を用いて通信の接続要求を行う接続要求手段と、を有し、
前記カプセル回収装置は、
前記識別画像を読み込む読込手段と、
前記読込手段により読み込んだ前記識別画像から識別情報を抽出する識別情報抽出手段と、
前記ユーザ端末からの接続要求に含まれる識別情報と、前記識別情報抽出手段により抽出された識別情報とに基づいて前記ユーザ端末との通信を確立する通信確立手段と、
当該カプセル回収装置に投入され、装置外部から視認可能に設けられた経路を転動したカプセルを検出する検出手段と、を有し、
前記サーバは、
前記通信確立手段により通信が確立された後、前記検出手段により検出されたカプセルの検出結果に基づいて特典を発行する特典発行手段を、
を有することを特徴とするカプセル回収システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カプセルを回収するカプセル回収システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動販売機で販売されているカプセル入り玩具のカプセルは、玩具を取出した後は購入者にとっては不要になり、ほとんどがそのまま捨てられていた。
【0003】
カプセルは、ポリスチレンやポリプロピレンなどの素材で形成されているものが多く、環境面を鑑み、これらの素材はリサイクルされることが好ましい。
【0004】
特許文献1には、リサイクルを目的とした空カプセル回収装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】登録実用新案第3017093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の空カプセル回収装置では、ユーザにとっては、カプセルを空カプセル回収装置に投入するメリットが小さく、満足にカプセルを回収できない可能性がある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、カプセルの回収率を向上させるカプセル回収システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係るカプセル回収システムの第1の特徴は、
投入されたカプセルを回収するカプセル回収装置と、前記カプセル回収装置と無線接続可能なユーザ端末と、前記ユーザ端末とネットワークを介して接続されたサーバとを備えたカプセル回収システムであって、
前記カプセル回収装置は、
識別画像に含まれる当該カプセル回収装置を識別可能な識別情報を用いて通信の接続要求を行う接続要求手段と、
当該カプセル回収装置に投入されたカプセルを検出する検出手段と、を有し、
前記ユーザ端末は、
前記識別画像を読み込む撮像手段と、
前記撮像手段により読み込んだ識別画像から識別情報を抽出する識別情報抽出手段と、
前記カプセル回収装置からの接続要求に含まれる識別情報と、前記識別情報抽出手段により抽出された識別情報とに基づいて前記カプセル回収装置との通信を確立する通信確立手段と、を有し、
前記サーバは、
前記通信確立手段により通信が確立された後、前記検出手段により検出されたカプセルの検出結果に基づいて特典を発行する特典発行手段を、
を有することにある。
【0009】
本発明に係るカプセル回収システムの第2の特徴は、
前記識別画像は、貼付物または表示装置により表示されていることを特徴とする
ことにある。
【0010】
本発明に係るカプセル回収システムの第3の特徴は、
前記検出手段は、さらに、
前記カプセルの色、大きさ、および重量のうち少なくともいずれか1つを検出し、
前記特典発行手段は、前記検出手段により検出された検出結果に応じた特典を発行する
ことにある。
【0011】
本発明に係るカプセル回収システムの第4の特徴は、
前記特典発行手段は、前記検出手段による検出結果に応じてソフトウェア抽選を行い、前記ソフトウェア抽選に基づいた特典を発行する
ことにある。
【0012】
本発明に係るカプセル回収システムの第5の特徴は、
前記検出手段は、前記投入されたカプセルが通過する複数の経路を振り分ける振り分け手段を有しており、前記振り分けられた経路上の前記カプセルを検出し、
前記特典発行手段は、前記検出手段によりカプセルが検出された経路に応じて前記特典を発行する
ことにある。
【0013】
本発明に係るカプセル回収システムの第6の特徴は、
投入されたカプセルを回収するカプセル回収装置と、前記カプセル回収装置と無線接続可能なユーザ端末と、前記ユーザ端末とネットワークを介して接続されたサーバとを備えたカプセル回収システムであって、
前記ユーザ端末は、
当該ユーザ又は当該ユーザ端末を識別する識別情報を含んだ識別画像を表示する表示手段と、
前記識別情報を用いて通信の接続要求を行う接続要求手段と、
を有し、
前記カプセル回収装置は、
前記識別画像を読み込む読込手段と、
前記読込手段により読み込んだ前記識別画像から識別情報を抽出する識別情報抽出手段と、
前記ユーザ端末からの接続要求に含まれる識別情報と、前記識別情報抽出手段により抽出された識別情報とに基づいて前記ユーザ端末との通信を確立する通信確立手段と、
当該カプセル回収装置に投入されたカプセルを検出する検出手段と、を有し、
前記サーバは、
前記通信確立手段により通信が確立された後、前記検出手段により検出されたカプセルの検出結果に基づいて特典を発行する特典発行手段を、
を有することにある。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るカプセル回収システムによれば、カプセルの回収率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施例1であるカプセル回収システムの全体構成図である。
図2】本発明の実施例1であるカプセル回収システムの機能構成図である。
図3】(a),(b)は、本発明の実施例1であるカプセル回収システムのパネルに表示された画面の一例を示した図である。
図4】本発明の実施例1であるカプセル回収システムの処理内容を示したシーケンス図である。
図5】本発明の実施例1であるカプセル回収システムの処理内容を示したシーケンス図である。
図6】本発明の実施例1であるカプセル回収システムの処理内容を示したシーケンス図である。
図7】本発明の実施例1であるカプセル回収システムの処理内容を示したシーケンス図である。
図8】本発明の実施例1であるカプセル回収システムの処理内容を示したシーケンス図である。
図9】本発明の実施例1であるカプセル回収システムの処理内容を示したシーケンス図である。
図10】本発明の実施例2であるカプセル回収システムの機能構成図である。
図11】本発明の実施例3であるカプセル回収装置が備える検出手段を模式的に示した説明図である。
図12】本発明の実施例3であるカプセル回収装置の検出手段が備える振り分け手段の図11におけるA-A断面を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0017】
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0018】
<実施例1>
図1は、本発明の実施例1であるカプセル回収システム1の全体構成図であり、図2は、本発明の実施例1であるカプセル回収システム1の機能構成図である。
【0019】
図1に示すように、本発明の実施例1であるカプセル回収システム1は、カプセル回収装置2A,2Bと、携帯電話やスマートフォンのような携帯端末3と、アプリサーバ4と、アプリサーバ4とネットワーク5を介して接続されている認証サーバ6とを備えている。
【0020】
カプセル回収装置2A,2Bは、自動販売機で販売されているカプセル入り玩具から玩具を取出した後の空のカプセルを回収する装置である。カプセル回収装置2Aとカプセル回収装置2Bとは、同一の構成を有するので、カプセル回収装置2Aについて説明する。
【0021】
カプセル回収装置2Aは、カプセルが投入される投入口20と、筐体内部には、カプセルが転がり落ちるのをガイドするスロープ27と、スロープ27の最終端部下方に設けられた検出手段24と、検出手段24により検出されたカプセルを収納する収納容器29とを備えている。
【0022】
また、カプセル回収装置2Aの前面の透明板には、機器認証コード等の識別情報が埋め込まれたQRコード(登録商標)などの識別画像が印刷されたシール21等の貼付物が貼付されている。なお、シール21等の貼付物は、カプセル回収装置2Aの側面または近傍に貼付されていてもよい。また、カプセル回収装置2Aの前面または側面もしくは近傍に、液晶や有機EL等の表示装置を設け、QRコード(登録商標)などの識別画像を表示させるようにしてもよい。識別情報は、カプセル回収装置2Aまたはカプセル回収装置2Aを所有・管理する所有者(施設や管理者等)を一意に識別する情報であり、例えばカプセル回収装置2Aの認証コード、管理番号、製造番号、機種、設置場所等の機器情報またはカプセル回収装置2Aを所有・管理する所有者の情報等である。
【0023】
携帯端末3は、カメラを内蔵しており、このカメラで撮像した画像がQRコード(登録商標)などの機器認証コードが埋め込まれた識別画像である場合、この識別画像から機器認証コードを抽出する。
【0024】
アプリサーバ4は、カプセル回収装置2により検出されたカプセル数に応じた特典としてクーポンやポイントなどを発行する。
【0025】
認証サーバ6は、暗号化されたデータを復号する際に用いるキーを特定したり、キーを用いて復号してデータを抽出したりする。
【0026】
また、図2に示すように、カプセル回収装置2Aは、シール21と、コード記憶部22と、接続要求手段23と、検出手段24と、暗号通信手段25と、キー記憶部28とを有している。
【0027】
シール21は、上述したように、QRコード(登録商標)などのコードが埋め込まれた識別画像が印刷されたシールであり、カプセル回収装置2の前面の透明板に貼付されている。
【0028】
コード記憶部22は、自装置を一意に識別する機器認証コードを記憶している。
【0029】
接続要求手段23は、コード記憶部22に記憶された機器認証コードを用いて、携帯端末3に対して、Bluetooth(登録商標)による通信の接続要求(ペアリング要求)を行う。この接続要求に含まれる機器認証コードは、自装置の前面の透明板に設けられたシール21に印刷されたQRコード(登録商標)に埋め込まれた機器認証コードと一致する。なお、接続要求手段23は例えば携帯端末3に備えるようにしてもよい。この場合は、携帯端末3から接続要求(ペアリング要求)を行うようになる。
【0030】
また、接続要求手段23は、携帯端末3から、接続が許可されると、Bluetooth接続を確立する。これにより、カプセル回収装置2と携帯端末3との間でデータの送受信が可能となる。
【0031】
検出手段24は、投入口20から投入されて、スロープ27上を転がり落ちてきたカプセルを検出する。また、検出手段24は、カプセルの検出を積算することにより、カプセルの投入数を出力する。
【0032】
暗号通信手段25は、携帯端末3から送られてきた暗号化および復号に用いるキー設定を行う。そして、暗号通信手段25は、カプセル回収装置2との間でBluetooth接続が確立された時点から検出手段24によりカウントされたカプセルの投入数を投入数データとし、設定したキーを用いてこの投入数データを暗号化して、携帯端末3へ送信する。
【0033】
キー記憶部28は、携帯端末3から送られてきた暗号化および復号に用いるキーを記憶する。
【0034】
携帯端末3は、カメラ31と、コード抽出手段32(識別情報抽出手段)と、通信確立手段33と、表示制御手段34と、パネル35と、暗号通信手段36とを有している。
【0035】
カメラ31は、撮像することにより画像データを生成する撮像手段である。例えば、カプセル回収装置2の前面の透明板に設けられたシール21に印刷されたQRコード(登録商標)を撮像する。
【0036】
コード抽出手段32は、カメラ31により撮像されたQRコード(登録商標)の画像データから、機器認証コードを抽出する。
【0037】
通信確立手段33は、カプセル回収装置2からのBluetooth(登録商標)による通信の接続要求(ペアリング要求)を検出すると、接続要求に含まれる機器認証コードと、コード抽出手段32により抽出された機器認証コードとに基づいてカプセル回収装置2との通信を確立する。具体的には、通信確立手段33は、接続要求に含まれる機器認証コードと、コード抽出手段32により抽出された機器認証コードとが一致する場合、この一致した機器認証コードを発信しているカプセル回収装置2に対してBluetooth接続を許可する。
【0038】
パネル35は、例えば、ユーザによるタッチ操作が可能な液晶表示パネルまたは有機EL等が採用されている。携帯端末3にインストールされたアプリケーションが実行されることにより、様々な画面を表示する。
【0039】
図3(a),(b)は、パネル35に表示された画面の一例を示した図である。
【0040】
図3(a),(b)に示すように、画面の下部には、「ホーム」タブ101と、「貯める」タブ103と、「交換する」タブ105と、「マイBOX」タブ107と、「お知らせ」タブ109とが表示されている。
【0041】
図3(a)は、「マイBOX」タブ107が選択された場合の、「マイBOX」画面が表示された例を示している。
【0042】
「マイBOX」画面には、ユーザが所有するクーポンの一覧を表示する「クーポン」タブ202や、プレゼントに応募するための応募券の一覧を表示する「プレゼント・応募」タブ203や、所有しているクーポンや応募券などを到着した順に表示する「新着順」タブ201が選択可能に表示されている。
【0043】
図3(b)は、「交換する」タブ105が選択された場合の、「交換する」画面が表示された例を示している。
【0044】
「交換する」画面には、ユーザが交換可能なクーポンの一覧を表示する「クーポン」タブ302や、プレゼントに応募可能な応募券の一覧を表示する「プレゼント・応募」タブ303や、交換可能なクーポンや応募券などを到着した順に表示する「新着順」タブ301が選択可能に表示されている。
【0045】
表示制御手段34は、後述するアプリサーバ4により発行されたクーポンに対して利用指示を受け付けると、パネル35にクーポンを表示する。具体的には、ユーザが、パネル35に表示された「利用する」ボタンを押下操作すると、パネル35にクーポンをポップアップ画面で表示する。
【0046】
暗号通信手段36は、通信確立手段33により通信が確立されると、カプセル回収装置2により暗号化された投入数データを受信してアプリサーバ4へ送信する。
【0047】
アプリサーバ4は、暗号化通信手段41と、特典発行手段42と、記憶部43と、管理手段44とを有している。
【0048】
特典発行手段42は、Bluetooth接続が確立された時点からの検出手段24により検出されたカプセルの投入数に応じた特典としてクーポンやポイントなどを発行する。例えば、クーポンは、カプセル入り玩具の自動販売機で、金銭や電子的対価の投入なく1又は複数回のプレイ数だけプレイを実行することを許可するものである。検出手段24により検出されたカプセルの投入数が多いほど、カプセル入り玩具の自動販売機でのプレイ回数を多くなるように設定されている。また、ポイントは、携帯端末3のアプリケーション上で表示させたり、様々な景品などと交換可能なものである。検出手段24により検出されたカプセルの投入数が多いほど、高価な景品と交換可能なように設定されている。
【0049】
記憶部43は、ユーザ毎にクーポンやポイントを管理するための管理台帳を記憶している。
【0050】
管理手段44は、記憶部43に記憶された管理台帳を用いて、クーポンやポイントを管理する。
【0051】
暗号化通信手段41は、携帯端末3と、認証サーバ6との間で、データの送受信を行う。
【0052】
また、暗号化通信手段41は、1プレイを行うのに必要なカプセルの数を含む1プレイ無料指示を生成し、認証サーバ6にて暗号化した後に携帯端末3へ送信する。なお、クーポンによって無料にするプレイ数が異なっていてもよい。例えば、2プレイを無料にするクーポンの場合には、暗号化通信手段41は、2プレイ無料指示を生成する。
【0053】
また、暗号化通信手段41は、カウントされたカプセル数に応じたポイントを生成し、認証サーバ6にて暗号化した後に携帯端末3へ送信する。
【0054】
認証サーバ6は、暗号通信手段61と、キー記憶部62とを有している。
【0055】
暗号通信手段61は、アプリサーバ4との間でデータの送受信を行う。
【0056】
また、暗号通信手段61は、Bluetooth接続が確立されたカプセル回収装置2と携帯端末3との間でデータを送受信する際の暗号化および復号に用いるキーを送信したり、そのキーを用いて暗号化されたデータを復号したりする。
【0057】
キー記憶部62は、Bluetooth接続が確立されたカプセル回収装置2と携帯端末3との間でデータを送受信する際の暗号化および復号に用いるキーを記憶する。
【0058】
次に、本発明の実施例1であるカプセル回収システム1の作用について説明する。
【0059】
図4図9は、本発明の実施例1であるカプセル回収システム1の処理内容を示したシーケンス図である。なお、ここでは、ユーザ操作により携帯端末3(ユーザ端末)からアプリケーションが起動された際にユーザIDとパスワードでログイン操作を行うことにより、アプリサーバ4にログインされているものとする。
【0060】
図4に示すように、ユーザ操作に基づいて、携帯端末3がカメラアプリを起動しカプセル回収装置2Aの前面の透明板に貼付されたシールからQRコード(登録商標)を読み込むと(ステップS101)、Bluetooth(登録商標)により、接続可能なカプセル回収装置を検出する(ステップS103)。
【0061】
携帯端末3は、読み込んだQRコード(登録商標)に埋め込まれた機器認証コードを抽出し、Bluetooth(登録商標)によりカプセル回収装置から発信されている機器認証コードの中に、抽出した機器認証コードと一致するものがあるか否かを判定する(ステップS105)。
【0062】
一致するものがなく、所定時間(例えば、1分)が経過すると(ステップS105;NO)、携帯端末3は、画面上にエラーメッセージを表示し、「交換する」画面へ遷移する(ステップS107)。
【0063】
一方、抽出した機器認証コードと一致するものがある場合(ステップS105;YES)、一致した機器認証コードを発信しているカプセル回収装置に対してBluetooth接続を許可する(ステップS109)。
【0064】
カプセル回収装置2Aの前面の透明板に貼付されたシールからQRコード(登録商標)を読み込んだので、接続が許可されたカプセル回収装置2AがBluetooth接続を確立する(ステップS111)。これにより、カプセル回収装置2Aと携帯端末3との間でデータの送受信が可能となる。
【0065】
次に、カプセル回収装置2Aは、携帯端末3およびアプリサーバ4を介して認証サーバ6に対して、暗号化されたデータを復号するためのキーを特定するようにキー特定依頼を行う(ステップS113,S115,S117)。ここで、キーとは、データを暗号化および復号する際に用いられる共通鍵である。
【0066】
認証サーバ6は、携帯端末3およびアプリサーバ4を介して、キー特定依頼データを受信すると(ステップS119)、キー特定処理を実行する(ステップS121)。これにより、携帯端末3が、暗号化されたデータを復号する際に用いるキーが特定される。
【0067】
携帯端末3は、アプリサーバ4を介してキーが特定されたことを示すキー特定結果を受信し(ステップS123,S125)、キーの特定が成功したか否かを判定する(ステップS127)。具体的には、認証サーバ6からキー特定結果が適切に送信されてきた場合、携帯端末3は、キーの特定が完了したと判定する。
【0068】
キーの特定に失敗した場合(ステップS127;NO)、携帯端末3は、画面上にエラーメッセージを表示し、「交換する」画面へ遷移する(ステップS129)。
【0069】
キーの特定に成功した場合(ステップS127;YES)、カプセル回収装置2Aは、携帯端末3からキー特定完了を受信し(ステップS131)、キー特定完了したことを示すキー特定完了結果を携帯端末3へ送信する(ステップS133,S135)。
【0070】
キー特定完了結果を受信した携帯端末3は、キーの特定の共有が完了したか否かを判定する(ステップS137)。具体的には、携帯端末3からキー特定完了結果が適切に送信されてきた場合、携帯端末3は、キーの特定の共有が完了したと判定する。
【0071】
キーの特定の共有に失敗した場合、すなわち、適切にキー特定完了結果を受信できなかった場合(ステップS137;NO)、携帯端末3は、画面上にエラーメッセージを表示し、「交換する」画面へ遷移する(ステップS139)。
【0072】
一方、キーの特定の共有に成功した場合(ステップS137;YES)、アプリサーバ4は、特定されたキーを含むキー設定を依頼するためのキー設定データの生成を認証サーバ6に依頼する(ステップS141)。
【0073】
キー設定データの生成を依頼された認証サーバ6は、特定したキーを含み、キーの設定を依頼するためのキー設定データを生成する(ステップS143)。
【0074】
キー設定データが生成されると、携帯端末3は、アプリサーバ4を介して、キー設定データを受信し(ステップS145,S147)、認証サーバ6によるキー設定データの作成が成功したか否かを判定する(ステップS149)。具体的には、認証サーバ6からキー設定データが適切に送信されてきた場合、携帯端末3は、キー設定データの作成が成功したと判定する。
【0075】
キー設定データの作成に失敗した場合(ステップS149;NO)、携帯端末3は、画面上にエラーメッセージを表示し、「マイBOX」画面へ遷移する(ステップS151)。
【0076】
一方、キー設定データの作成に成功した場合(ステップS149;YES)、カプセル回収装置2Aは、キー設定データを受信し(ステップS153)、受信したキー設定データからキーを抽出して設定する(ステップS155)。
【0077】
認証サーバ6は、携帯端末3およびアプリサーバ4を介してキーが設定されたことを示すキー設定結果を受信すると(ステップS157,S159、S161)、キー設定結果を受信したことを示すキー設定完了結果を携帯端末3へ送信する(ステップS163)。
【0078】
携帯端末3は、アプリサーバ4を介してキー設定完了結果を受信すると(ステップS165,S167)、キー設定が完了したか否かを判定する(ステップS169)。具体的には、認証サーバ6からキー設定完了結果が適切に送信されてきた場合、携帯端末3は、キー設定が完了したと判定する。
【0079】
キー設定が完了しなかった場合(ステップS169;NO)、携帯端末3は、画面上にエラーメッセージを表示し、「交換する」画面へ遷移する(ステップS171)。
【0080】
一方、キー設定が完了した場合(ステップS169;YES)、携帯端末3は画面上にカプセルカウント画面を表示する(ステップS173)。
【0081】
そして、カプセルカウント画面が表示されてから、操作されることなく所定時間(例えば、1分)が経過すると(ステップS175;YES)、携帯端末3は、画面上にエラーメッセージを表示し、「交換する」画面へ遷移する(ステップS176)。
【0082】
一方、所定時間(例えば、1分)が経過する前に(ステップS175;NO)、カプセルの投入が検知されると(ステップS177)、カプセル回収装置2Aは、ステップS111においてBluetooth接続が確立された時点からのカプセルの投入数を投入数データとして、この投入数データを設定したキーを用いて暗号化する(ステップS179)。
【0083】
そして、暗号化した投入数データをアプリサーバ4へ送信する(ステップS180)。
【0084】
認証サーバ6は、携帯端末3およびアプリサーバ4を介して暗号化された投入数データを受信すると(ステップS181,S183)、キーを用いて復号して投入数データを抽出する(ステップS185)。そして、認証サーバ6によって投入数データが抽出されると、アプリサーバ4は、投入数データを受信して、投入数データ受信結果を携帯端末3に送信する(ステップS187)。
【0085】
携帯端末3は、投入数データ受信結果を受信すると(ステップS189)、携帯端末3は、認証サーバ6による投入数データの受信が成功したか否かを判定する(ステップS191)。具体的には、認証サーバ6から投入数データ受信結果が適切に送信されてきた場合、携帯端末3は、投入数データの受信が成功したと判定する。
【0086】
投入数データの受信に失敗した場合(ステップS191;NO)、携帯端末3は、画面上にエラーメッセージを表示し、「交換する」画面へ遷移する(ステップS193)。
【0087】
一方、投入数データの受信に成功した場合(ステップS191;YES)、携帯端末3は、投入数データに基づいて、投入されたカプセル数に応じて特典を発行する(ステップS199)。
【0088】
携帯端末3は、カプセル回収装置2AへBluetooth接続の切断を要求し(ステップS201)、カプセル回収装置2AがBluetooth接続を切断する(ステップS203)。
【0089】
次に、携帯端末3は、認証サーバ6に対してBluetooth接続の解除を指示する(ステップS205,S207)。
【0090】
アプリサーバ4を介してBluetooth接続の解除が指示された認証サーバ6は、Bluetooth接続解除処理を実行する(ステップS209)。
【0091】
認証サーバ6は、Bluetooth接続解除処理を完了すると、Bluetooth接続解除結果を携帯端末3へ送信する(ステップS211)。
【0092】
アプリサーバ4を介してBluetooth接続解除結果を受信すると(ステップS213,S215)、携帯端末3は、ユーザが所有するクーポンなどの一覧を表示するマイBOXの画面へ遷移する(ステップS217)。
【0093】
以上のように、本発明の実施例1であるカプセル回収システム1によれば、カプセル回収装置2Aは、カプセル回収装置2Aを識別する機器認証コードが埋め込まれた識別画像を表示するシール21と、機器認証コードを用いて通信の接続要求を行う接続要求手段23と、カプセル回収装置2Aに投入されたカプセル数を検出する検出手段24とを有し、携帯端末3は、シール21に表示された識別画像を読み込み、読み込んだ識別画像から機器認証コードを抽出するコード抽出手段32と、カプセル回収装置2Aからの接続要求を検出すると、接続要求に含まれる機器認証コードと、コード抽出手段32により抽出された機器認証コードとに基づいてカプセル回収装置2Aとの通信を確立する通信確立手段33と、を有し、アプリサーバ4は、通信確立手段33により通信が確立された後、検出手段24によりカプセルが検出されると投入されたカプセル数に応じて特典を発行する特典発行手段42を備えている。
【0094】
これにより、ユーザは、自動販売機でカプセル入り玩具を購入しカプセルから玩具を取り出すと、特典を獲得するために、玩具を取出した後のカプセルをゴミ箱などに廃棄することなく、カプセル回収装置2Aに投入しようと考える。そのため、カプセルの回収率を向上させることができる。
【0095】
なお、本発明の実施例1では、特典発行手段42は、Bluetooth接続が確立された時点からの検出手段24により検出されたカプセルの投入数に基づいた特典としてクーポンやポイントなどを発行するようにしたが、これに限らない。
【0096】
特典発行手段42は、Bluetooth接続が確立された時点からの検出手段24により検出されたカプセルの投入数が、所定数を超えた場合に、特典としてクーポンやポイントなどを発行するようにしてもよい。
【0097】
また、特典発行手段42は、Bluetooth接続が確立された後に、検出手段24によりカプセルが検出されると、カプセルの投入数にかかわらず、特典としてクーポンやポイントなどを発行するようにしてもよい。
【0098】
<実施例2>
本発明の実施例1では、特典発行手段42は、Bluetooth接続が確立された時点からの検出手段24により検出されたカプセルの投入数に応じた特典としてクーポンやポイントなどを発行するようにした。
【0099】
本発明の実施例2では、特典発行手段42は、Bluetooth接続が確立された後、検出手段24により検出された検出結果に応じた特典としてクーポンやポイントなどを発行する。
【0100】
図10は、本発明の実施例2であるカプセル回収システム1の機能構成図である。図10に示す各構成のうち、カプセル回収装置2(2A,2B)が備える検出手段24と、アプリサーバ4が備える特典発行手段42とが、図2に示したカプセル回収システム1の構成と異なるため、これらの構成について説明する。
【0101】
本発明の実施例2であるカプセル回収システム1が備える検出手段24は、投入口20から投入されて、スロープ27上を転がり落ちてきたカプセルを検出する。さらに、検出手段24は、カプセルの大きさを検出するサイズ検出手段24aと、カプセルの色を検出する色検出手段24bと、カプセルの重さを検出する重量検出手段24cとを備えている。なお、これらの検出手段は全て備える必要がなく、必要に応じてどちらか1つまたは2つを備えるようにしてもよい。
【0102】
サイズ検出手段24aは、落下孔ごとに設けられたセンサの検出により大きさを判別する。例えば、スロープ27に沿って、複数のカプセル落下孔を上流側から径の小さい順に配置させ、それぞれの落下孔の直下に光学式センサを配置させる。そして、いずれかの光学式センサがカプセルの通過を検知することにより対応する落下孔から、通貨したカプセルの大きさを判別する。
【0103】
色検出手段24bは、例えば、内蔵するカメラが落下孔を通過した撮像し、撮像された画像からRGB値をサンプリングして、サンプリングしたRGB値が予め定めた色範囲に入るか否かを判定することにより色を判別する。
【0104】
重量検出手段24cは、計量器を有し、落下孔を通過したカプセルの重量を計量する。
【0105】
検出手段24は、カプセルの大きさ、色、重量を検出結果として暗号通信手段25へ送る。
【0106】
特典発行手段42は、Bluetooth接続が確立された後、検出手段24により検出された検出結果、すなわち、サイズ検出手段24aにより検出されたカプセルの大きさ、色検出手段24bにより検出されたカプセルの色、重量検出手段24cにより検出された重量のうち、少なくともいずれか1つに応じた特典としてクーポンやポイントなどを発行する。
【0107】
カプセルは大きいほど製造するための原料使用量が多くなる傾向がある。そのため、リサイクルの観点から、大きいカプセルの方がリサイクルする価値が高いことになる。そこで、カプセルの大きいものほどポイントを高くするなど特典の価値を高くする。
【0108】
また、カプセルの色によって製造コストが異なることがある。この場合、製造コストの高い色のカプセルほど特典の価値を高くする。
【0109】
さらに、カプセルは、大きさが同じでも厚みが異なる場合がある。カプセルは重量によって原料使用量が多くなるので、カプセルが重いものほどポイントを高くするなど特典の価値を高くする。
【0110】
このように、特典発行手段42は、Bluetooth接続が確立された後、検出手段24により検出された検出結果、すなわち、サイズ検出手段24aにより検出されたカプセルの大きさ、色検出手段24bにより検出されたカプセルの色、重量検出手段24cにより検出された重量のうち、少なくともいずれか1つに応じた特典としてクーポンやポイントなどを発行する。
【0111】
そのため、回収したいカプセルの特典を高く設定しておくことにより、ユーザは特典が高いカプセルほどカプセル回収装置2Aに投入しようと考える。これにより、回収したいカプセルを効率よく回収することができる。
【0112】
<実施例3>
本発明の実施例1では、特典発行手段42は、Bluetooth接続が確立された時点からの検出手段24により検出されたカプセルの投入数に応じた特典としてクーポンやポイントなどを発行するようにした。
【0113】
本発明の実施例3では、検出手段24は、投入されたカプセルが通過する複数の経路を振り分ける振り分け手段を有しており、振り分けられた経路上のカプセルを検出し、特典発行手段42は、検出手段24によりカプセルが検出された経路に応じて特典を発行する。
【0114】
図11は、本発明の実施例3であるカプセル回収装置2(2A,2B)が備える検出手段24を模式的に示した説明図である。
【0115】
図11に示すように、スロープ27の下流側には、振り分け手段30が設けられている。
【0116】
振り分け手段30は、投入されたカプセルが通過する複数の経路26a~26cが接続されている。経路26aは、外径が所定の閾値Th1より大きい大サイズのカプセルが通過する経路であり、経路26bは、外径が所定の閾値Th2以上であり、かつ所定の閾値Th1未満である中サイズのカプセルが通過する経路であり、経路26cは、外径が所定の閾値Th2より小さい小サイズのカプセルが通過する経路である。
【0117】
振り分け手段30は、モータ24eの回転駆動により、投入されたカプセルが振り分け手段30で通過する経路、および経路26a~26cを振り分ける。
【0118】
振り分け手段30の入り口には、色検出手段24bが設けられている。色検出手段24bは、例えば、内蔵するカメラが落下するカプセルを撮像し、撮像された画像からRGB値をサンプリングして、サンプリングしたRGB値が予め定めた色範囲に入るか否かを判定することによりカプセルの色を判別する。また、色検出手段24bは、後述する振り分け手段30のカプセル収容室を撮像し、撮像された画像からRGB値をサンプリングして、サンプリングしたRGB値が予め定めた色範囲に入るか否かを判定することによりカプセル収容室の色を判別する。
【0119】
収納容器29は、回収するカプセルの大きさにより分けられている。すなわち、経路26aの下流側に設けられ、大サイズのカプセルを回収する大カプセル回収容器29aと、経路26bの下流側に設けられ、中サイズのカプセルを回収する中カプセル回収容器29bと、経路26cの下流側に設けられ、小サイズのカプセルを回収する小カプセル回収容器29cとを備えている。
【0120】
大カプセル回収容器29a、中カプセル回収容器29b、および小カプセル回収容器29cには、それぞれ回収されたカプセルの重量を測定する重量検出手段24cが設けられている。
【0121】
図12は、本発明の実施例3であるカプセル回収装置2(2A,2B)の検出手段24が備える振り分け手段30の図11におけるA-A断面を示した断面図である。
【0122】
図11図12に示すように、振り分け手段30は、右側壁面310と、左側壁面311とに挟まれた円盤形状を有しており、モータ24eの駆動により左右方向の回転軸30aを中心に、S方向に回転する。
【0123】
振り分け手段30の最外周部分には、落下するカプセルを内部へと誘導する誘導板30b,30c,30d,30eが半径方向に沿って設けられている。誘導板30b,30c,30d,30eは、円周方向に90°間隔で設けられており、誘導板30b,30c,30d,30eにより最外周のカプセル収容室が分割されている。
【0124】
例えば、カプセル収容室Z11は、誘導板30bと、誘導板30eと、円周壁面30gと、右側壁面310と、左側壁面311とで形成されている。カプセル収容室Z11の半径方向外側は開放されている。カプセル収容室Z11が図12に示す位置にあるとき、スロープ27を転がり落下してきたカプセルは、カプセル収容室Z11内に収容される。
【0125】
カプセル収容室Z12~Z14も、カプセル収容室Z11と同様の構成を有している。カプセル収容室Z11~Z14内部の壁面の色はそれぞれ異なる色で塗装されている。これにより、色検出手段24bによりカプセル収容室の内部の壁面が撮像されることで、カプセル収容室Z11~Z14のうち、カプセルがいずれのカプセル収容室に収容されたかを検出することができる。
【0126】
円周壁面30gには、中サイズのカプセルが通過するように、外径が所定の閾値Th2以上であり、かつ所定の閾値Th1未満の大きさの貫通孔30fが設けられている。そうすると、中サイズのカプセルだけでなく、小サイズのカプセルも、貫通孔30fを経由してカプセル収容室Z21に収容される。
【0127】
貫通孔30fを通過できない大サイズのカプセルは、振り分け手段30が回転してカプセル収容室Z11が図12に示すカプセル収容室Z12の位置まで移動したときにカプセル収容室Z11から落下する。
【0128】
落下されたカプセルは、経路26aを経由して大カプセル回収容器29aに回収される。
【0129】
また、円周壁面30jには、小サイズのカプセルが通過するように、外径が所定の閾値Th2未満の大きさの貫通孔30hが設けられている。小サイズのカプセルは、貫通孔30hを経由してカプセル収容室Z31に収容される。
【0130】
カプセル収容室Z21の右側壁面310には、中サイズのカプセルが通過するように側面貫通孔30kが設けられている。そして、中サイズのカプセルを左側から右側へ誘導し側面貫通孔30kから排出するように、カプセル収容室Z21内部の円周壁面30gと壁面30pとは右側へ向かって傾斜して設けられている。
【0131】
カプセル収容室Z31の右側壁面310には、小サイズのカプセルが通過するように側面貫通孔30mが設けられている。そして、小サイズのカプセルを左側から右側へ誘導し側面貫通孔30mから排出するように、カプセル収容室Z31内部の円周壁面30jと壁面30qとは右側へ向かって傾斜して設けられている。
【0132】
カプセル収容室Z21に収容された中サイズのカプセルは、側面貫通孔30kから排出される。排出されたカプセルは、経路26bを経由し中カプセル回収容器29bに回収される。
【0133】
カプセル収容室Z31に収容された小サイズのカプセルは、側面貫通孔30mから排出される。排出されたカプセルは、経路26cを経由し小カプセル回収容器29cに回収される。経路26cは、中空円筒形状に形成されており、4つの側面貫通孔30mを含む内径を有している。4つの側面貫通孔30mは、振り分け手段30と経路26cの入口端部との間にある隙間を埋めるように、外側に図示しないエッジが設けられている。これにより、小サイズのカプセルが経路26bに混入することを防止している。
【0134】
なお、カプセル収容室Z22~Z24は、カプセル収容室Z21と同一の構成を有し、カプセル収容室Z32~Z34は、カプセル収容室Z31と同一の構成を有するので、説明を省略する。
【0135】
このように、スロープ27を転がってきたカプセルは、振り分け手段30に投入されると、カプセル収容室Z11~Z14のうちいずれかのカプセル収容室に収容され、カプセルの大きさに応じて、カプセル収容室Z21~Z24、カプセル収容室Z31~Z34を振り分け手段30の内部の経路として通過する。さらに外部の経路として、カプセルは経路26a~26cのいずれかを経由して、大カプセル回収容器29a、中カプセル回収容器29b、小カプセル回収容器29cのいずれかに回収される。
【0136】
特典発行手段42は、検出手段24によりカプセルが検出された経路に応じて特典を発行する。例えば、カプセルが投入されたカプセル収容室Z11~Z14により、ポイントを異なるようにしてもよい。例えば、カプセルが投入されたカプセル収容室Z11~Z14の色によって、ポイントが異なるようにしてもよいし、カプセル収容室Z11~Z14の色と、検出されたカプセルの色とが一致したときに、ポイントが高くなるように設定してもよい。
【0137】
さらに、カプセルが所定の色であり、大きさが大きいほど、重量が重いほど、ポイントが高くなるようにしてもよい。
【0138】
なお、図示しないが、カプセル回収装置2Aの内部もしくは近傍には、カプセルの包装紙やカプセル内の説明書を廃棄するためのゴミ箱が設けられている。
【0139】
以上のように、本発明の実施例3であるカプセル回収システム1によれば、検出手段24は、投入されたカプセルが通過する複数の経路(振り分け手段30の内部の経路、および外部の経路26a~26c)を振り分ける振り分け手段30を有しており、振り分けられた経路上のカプセルを検出し、特典発行手段42が、検出手段24によりカプセルが検出された経路に応じて特典を発行する。
【0140】
これにより、ユーザはゲーム感覚で楽しみながらカプセルを投入するので、よりカプセルの回収率を向上させることができる。
【0141】
なお、本発明の実施例3であるカプセル回収システム1は、特典発行手段42が、検出手段24によりカプセルが検出された経路に応じて特典を発行するようにしたが、これに限らず、検出手段24による検出結果に応じてソフトウェア抽選を行い、ソフトウェア抽選に基づいた特典を発行するようにしてもよい。
【0142】
ソフトウェア抽選とは、例えば、検出手段24によりカプセルが検出されると、乱数を発生させ、発生させた乱数が多いほどポイントを高くするように設定する。また、カプセルが所定の色であり、大きさが大きいほど、重量が重いほど、乱数を発生させる回数を多くし、発生された乱数の積算値が多いほどポイントが高くなるようにしてもよい。また、ソフトウェア抽選はユーザが所有する携帯端末3で実施してもよく、もしくはカプセル回収装置2Aと連携している表示パネルで実施してもよい。
【0143】
なお、本発明の実施例1~実施例3では、カプセル回収装置2Aが、識別画像に含まれる当該カプセル回収装置を識別可能な識別情報を用いて通信の接続要求を行う接続要求手段23を有する構成としたが、これに限らず、接続要求手段23は携帯端末3が備えるようにしてもよい。
【0144】
例えば、携帯端末3が、識別画像を表示するパネル35と、識別画像に含まれる携帯端末3または携帯端末3を所有するユーザを識別可能な機器認証コード等の識別情報を用いて通信の接続要求を行う接続要求手段23と、を有し、カプセル回収装置2Aが、パネル35に表示された識別画像を読み込むカメラ31またはコードリーダー等の読込手段と、読み込んだ識別画像から識別情報を抽出するコード抽出手段32(識別情報抽出手段)と、ユーザ端末からの接続要求に含まれる識別情報と、コード抽出手段32により抽出された識別情報とに基づいて携帯端末3との通信を確立する通信確立手段33と、カプセル回収装置2Aに投入されたカプセルを検出する検出手段24と、を有し、アプリサーバ4が、通信確立手段33により通信が確立された後、検出手段24により検出されたカプセルの検出結果に基づいて特典を発行する特典発行手段42を、有するようにしてもよい。また、識別情報は、携帯端末3または携帯端末3を所有・管理するユーザや管理者を一意に識別する情報であり、例えば携帯端末3の認証コード、電話番号、製造番号等の端末情報、携帯端末3を所有・管理するユーザや管理者の情報等である。なお、接続要求手段23は例えばカプセル回収装置2Aに備えるようにしてもよい。この場合は、カプセル回収装置2Aから接続要求(ペアリング要求)を行うようになる。
【符号の説明】
【0145】
1 カプセル回収システム
2(2A,2B) カプセル回収装置
3 携帯端末
4 アプリサーバ
5 ネットワーク
6 認証サーバ
21 シール(表示手段)
22 コード記憶部
23 接続要求手段
24 検出手段
24a サイズ検出手段
24b 色検出手段
24c 重量検出手段
24e モータ
25 暗号通信手段
26a,26b,26c 経路
27 スロープ
28 キー記憶部
29 収納容器
29a 大カプセル回収容器
29b 中カプセル回収容器
29c 小カプセル回収容器
30 振り分け手段
30a 回転軸
30b,30c,30d,30e 誘導板
30f,30h 貫通孔
30g,30j 円周壁面
30k,30m 側面貫通孔
31 カメラ
32 コード抽出手段(識別情報抽出手段)
33 通信確立手段
34 表示制御手段
35 パネル
36 暗号通信手段
41 暗号化通信手段
42 特典発行手段
43 記憶部
44 管理手段
61 暗号通信手段
62 キー記憶部
310 右側壁面
311 左側壁面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12