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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-26
(45)【発行日】2024-12-04
(54)【発明の名称】感染情報予測装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241127BHJP
   G16H 50/80 20180101ALI20241127BHJP
【FI】
G06Q50/10
G16H50/80
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021055574
(22)【出願日】2021-03-29
(65)【公開番号】P2022152708
(43)【公開日】2022-10-12
【審査請求日】2023-08-08
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】荒木 尊士
(72)【発明者】
【氏名】土井 千章
(72)【発明者】
【氏名】山下 毅
(72)【発明者】
【氏名】豊岡 継泰
(72)【発明者】
【氏名】檜山 聡
【審査官】鹿野 博嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-154857(JP,A)
【文献】韓国登録特許第2232807(KR,B1)
【文献】特開2013-190875(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予測対象地域を含む地域ごとの地域情報を取得する地域情報取得部と、
前記地域情報を予測モデルに入力することで、前記予測対象地域の感染者数に基づく感染危険度を予測する予測部と、
を備え
前記地域情報は、人流情報、特徴情報、および健康情報から構成され、
前記人流情報は、前記予測対象地域を含む地域ごとの流入および流出を示し、
前記特徴情報は、前記地域における感染のしやすさを示す人の行動または人の属性・特性を示し、
前記健康情報は、前記地域における健康に関する情報を示し、
前記予測モデルは、学習用の地域情報を説明変数とし、学習用の感染者数を目的変数として、学習部により予め学習されている、
感染情報予測装置。
【請求項2】
前記地域情報取得部は、
前記予測対象地域を含む地域ごとの人流情報を地域情報として、取得する人流情報取得部を有する、
請求項1に記載の感染情報予測装置。
【請求項3】
前記人流情報取得部は、予測対象日における人流情報を取得する、
請求項2に記載の感染情報予測装置。
【請求項4】
前記人流情報は、他の地域から前記予測対象地域に対する人の流入を少なくとも示す、
請求項2または3に記載の感染情報予測装置。
【請求項5】
前記地域情報取得部は、
前記予測対象地域における感染に関連する特徴情報を地域情報として、取得する特徴情報取得部を有する、
請求項1~4のいずれか一項に記載の感染情報予測装置。
【請求項6】
前記地域情報取得部は、
前記予測対象地域の人の健康情報を地域情報として、取得する健康情報取得部を有する、
請求項1~5のいずれか一項に記載の感染情報予測装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感染情報を予測する感染情報予測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、感染症情報に基づいて、地図データに感染症発生地域をマッピングし、人の位置情報と、移動体の位置情報と、に基づいて、地図データに混雑地域をマッピングする装置が記載されている。この装置は、地図データ上における感染症発生地域と混雑地域との重複領域を、危険区域と判定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-186447号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、人の位置情報に基づく混雑地域および感染症情報に基づく感染地域から危険地域を判定しており、将来における予測を行う処理ではない。
【0005】
そこで、将来における感染に対する危険度の予測を行うことができる感染情報予測装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の感染情報予測装置は、予測対象地域を含む地域ごとの感染情報を取得する感染情報取得部と、前記予測対象地域を含む地域ごとの地域情報を取得する地域情報取得部と、前記地域情報および前記感染情報に基づいて、前記予測対象地域の感染に対する危険度を予測する予測部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、将来における感染情報の危険度の予測を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示における感染症予測システムのシステム構成を示す図である。
図2】感染情報予測装置100の機能構成を示すブロック図である。
図3】人流情報の具体例を示す図である。
図4】感染者数の密度を含んだ特徴情報を示す図である。
図5】健康情報の具体例を示す図である。
図6】スコアDB104aの具体例を示す図である。
図7】スコアDB104aのその他の具体例を示す図である。
図8】秘匿性を持ったユーザIDを用いて一元管理を示す図である。
図9図9は、感染情報予測装置100の動作を示すフローチャートである。
図10】マッピング情報の具体例を示す図である。
図11】予測モデルを学習する学習装置100xの機能構成を示す図である。
図12】変形例における感染情報予測装置100aの機能構成を示すブロック図である。
図13】本開示の一実施の形態に係る感染情報予測装置100等のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照しながら本開示の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0010】
図1は、本開示における感染情報予測システムのシステム構成を示す図である。図に示されるとおり、感染情報予測システムは、感染情報予測装置100、位置情報DB200、地域別感染情報DB300、地域別特徴情報DB301、および加入者情報DB400を含んで構成されている。
【0011】
感染情報予測装置100は、位置情報DB200に記憶されている人の位置情報、地域別感染情報DB300に記憶されている地域別の感染情報、加入者情報DB400に記憶されている携帯電話(スマートフォンを含む)または携帯端末の加入者情報に基づいて、地域別の感染症に対する危険度予測を行う。
【0012】
位置情報DB200は、人が所有する携帯端末等の位置情報を記憶するデータベースである。この位置情報DB200は、携帯端末が定期的に位置登録することにより、その位置情報をその登録時間とともに記憶している。
【0013】
地域別感染情報DB300は、地域別に感染情報を記憶するデータベースである。例えば、都道府県または市町村ごとに、その感染者数または感染危険度を記憶する。感染危険度は、例えば人口10万人あたりの感染者数を示す感染者数密度で示される。なお、これに限らず、その感染者数密度を、段階的に示した数値で示してもよい。感染者数または感染危険度については、各地域における病院の感染者DBが利用されるが、それに限るものではない。定期的に行政機関から発表されている情報やレセプトデータ、服薬データを利用してもよい。
【0014】
また、地域別特徴情報DB301は、その地域における感染に関する特徴情報を記憶するデータベースである。感染に関する特徴情報とは、感染のしやすさを示す人の行動または人の属性・特性を示す。本開示では、人口密度、公共移動手段の割合(または実数)、高齢者の割合(またはその人数)、および過去の感染症の感染者数を記憶するが、これに限らず基礎疾患の人数の割合(またはその人数)または、移動人口のその地域の人口比(または人数)をさらに加えてもよい。また、公共移動手段の割合またはその利用者数を記憶しているが、これに限らず、公共移動手段の利用の程度を段階的に示す情報としてもよい。これら情報は、行政府のオペレータにより登録される情報である。なお、後述する特徴情報取得部102が、位置情報DB200に記憶されている位置情報に基づいて、ユーザごとに移動手段(徒歩、自家用車、バス、鉄道等)を判断することで、公共移動手段の利用割合を算出するようにしてもよい。
【0015】
加入者情報DB400は、携帯端末のユーザである加入者情報を記憶するデータベースである。本開示においては、加入者情報DB400は、さらに各加入者の健康情報を合わせて記憶する。健康情報は、平均体温および平均睡眠時間である。なお、そのほか健康に関する情報(基礎疾患の種類および/またはその有無など)を含んでもよい。これら平均体温および平均睡眠時間は、加入者が通信事業者に加入して使用するウェアラブル端末またはスマートフォンなどから収集可能な情報である。なお、加入者が加入者情報DB400に体温および睡眠時間を入力してもよい。
【0016】
図2は、感染情報予測装置100の機能構成を示すブロック図である。図に示されるとおり、感染情報予測装置100は、人流情報取得部101、特徴情報取得部102、健康情報取得部103、感染情報取得部104、予測部105、出力部106、およびスコアDB105aを含んで構成されている。人流情報取得部101、特徴情報取得部102、および健康情報取得部103は、地域ごとの感染に関する地域特有の地域情報を取得する地域情報取得部として機能する。
【0017】
人流情報取得部101は、位置情報DB200から人の位置情報を取得し、人の流れを示す人流情報を取得する部分である。人流情報取得部101は、例えば、所定時間ごとの携帯端末のユーザの位置情報を取得する。そして、起点となる第1の時間における位置情報から地域を特定する。また、第1の時間から所定時間後の第2の時間の位置情報からその地域を特定する。これによって、人流情報取得部101は、第1の時間から第2の時間において、ユーザがどこからどこに移動したのかを判断することができる。なお、第2の時間においては、必ずしもユーザの目的とは限らないが、人流方向は特定できる。このような処理を各ユーザに対して行うことによって、ユーザの移動遷移を把握することができる。なお、当然ながらユーザ個人を特定することはなく、秘匿性を持って処理することができる。
【0018】
図3は、人流情報の具体例を示す図である。人流情報取得部101は、図に示される通り、人流方向とその人数を対応付けた人流情報を取得することができる。本開示においては、都道府県単位での人流方向を取得しているが、これに限るものではなく、市町村単位でもよいし、そのほか別の地域を区別するための単位であってもよい。この人流情報は、その予測対象日における人の流れの累計情報を示す。
【0019】
なお、図3においては、地域以外に、空港等の特定施設からの移動も把握することができる。人流情報取得部101は、空港などの特定施設の位置情報を記憶しており、その位置からどの地域へ移動したかを示す情報も把握することができる。
【0020】
さらに、本開示においては、人流情報取得部101は、将来(危険度スコアの予測対象日)における人流情報の予測情報を取得する。そのため、人流情報取得部101は、位置情報DB200の位置情報に基づいて、月日および曜日ごとに人流情報を区別して取得する。そして、例えば、将来(例えば明日)における月曜日の人流情報を予測したい場合には、過去の月曜日における人流情報に基づいて、将来における月曜日の人流情報の予測情報を算出する。人流情報取得部101は、過去における人流情報をそのまま利用してもよいが、人流が減少傾向または増加傾向にある場合には、その傾向に基づいた係数を乗算することにより人流情報の予測情報を修正してもよい。
【0021】
さらに加えて、人流情報取得部101は、予測対象日における天候、季節の変わり目、そのほか社会情勢(緊急事態宣言が発令されたか、現在の感染者数が増加・減少したかなど)を考慮して、所定の係数をかけて、人流情報を調整してもよい。例えば、雨または雪などで天候が悪い場合には、移動が少ないと予測できるため、所定の係数(1未満)を乗算してもよい。これら情報は、人流情報取得処理時において、人流情報取得部101に予め設定される。
【0022】
特徴情報取得部102は、地域別特徴情報DB301から、地域ごとの特徴情報を取得する部分である。図4は、地域別特徴情報DB301が記憶する特徴情報を示す図である。図に示される通り、特徴情報取得部102は、地域別特徴情報DB301を参照して、地域ごとに、人口密度、公共移動手段の割合、高齢者の割合、過去の感染症の感染者数を含む特徴情報を取得する。なお、本開示において、感染者、公共移動手段の移動する人、および高齢者は、居住者を想定しているが、これに限るものではない。その地域の居住者以外の流入者を考慮してもよい。特徴情報取得部102は、人流情報取得部101が取得した人流情報に基づいて所定係数を決定し、その所定係数を各特徴情報に乗算することにより、流入者を考慮した特徴情報を生成することができる。
【0023】
健康情報取得部103は、加入者情報DB400から加入者の健康情報を取得する部分である。加入者情報DB400には、加入者ごとに、毎日の健康情報(体温および睡眠時間)が記憶されている。健康情報取得部103は、各加入者の健康情報から、予測対象日(またはその直前)における体温および平均睡眠時間(例えば過去1週間の平均睡眠時間)を取得し、各地域における全加入者に対する体温が所定温度以上の加入者の割合、および全加入者に対する平均睡眠時間が所定時間以下の加入者の割合を算出する。これら割合は、加入者のうち、地域の居住者に基づいて算出されることを想定しているが、これに限るものではない。流入した居住者以外の流入者を考慮してもよい。健康情報取得部103は、人流情報取得部101が取得した人流情報に基づいて所定係数を決定し、その所定係数を健康情報に乗算することにより、流入者を考慮した健康情報を生成することができる。なお、上記説明では、携帯端末の通信事業者への加入者に対するものとしたが、それに限らず、全ユーザまたは全居住者を対象としてもよい。
【0024】
図5は、健康情報の具体例を示す図である。図に示される通り、健康情報取得部103は、加入者情報DB400を参照して、全加入者に対する体温が37.5度以上の加入者の割合、および全加入者に対する平均睡眠時間が所定時間以下の加入者の割合をそれぞれ示す情報を取得する。
【0025】
感染情報取得部104は、地域別感染情報DB300を参照して、各地域における感染情報、すなわち感染者数を取得する部分である。なお、感染者数に代えて感染者数に応じた感染危険度としてもよい。
【0026】
予測部105は、感染情報(感染者数)、人流情報(人流の予測情報)、特徴情報、および健康情報に基づいて、各地域における感染危険度の予測を、スコアDB105aを参照して行う。スコアDB105aには、人流情報、特徴情報、および健康情報に応じたスコアが記憶されている。
【0027】
図6は、スコアDB105aの具体例を示す図である。図に示される通り、人流情報には、感染歴がある地域から予測対象地域への人口流入がX1人以上あった場合に、+15点、空港から予測対象地域への人口流入がX2人以上あった場合、+10点が対応付けられている。なお、感染歴がある地域とは、感染者数または感染者密度が所定値以上である地域を示す。
【0028】
予測対象地域の特徴情報には、感染者数(または予測人数)の人口密度がX3人/km数以上である場合に+15点、予測対象地域の移動手段が電車またはバス(公共移動手段)の利用者数の人口比がX4%以上である場合に+10点、予測対象地域の高齢者の人口比がX5%以上である場合に+5点、および予測対象地域の過去の感染症において感染者数がX6人以上である場合に+15点が対応付けられている。なお、公共移動手段の利用割合または高齢者の割合についてのスコアの加点処理は、その地域における感染者数が所定値以上である場合とし、所定値未満である場合には、加点処理を行わないようにしてもよい。
【0029】
予測対象地域の居住者の健康情報には、予測対象地域の人の体温が37.5度以上となる人の人口比がX7%以上である場合+15点、予測対象地域の居住者の平均睡眠時間がY時間以下である人の人口比がX8%以上である場合+10点が対応付けられている。なお、スコア算出に際して、居住者および流入者の両方の情報を使ってもよいし、いずれか一方のみを使ってもよい。また、これらスコア算出処理は、その地域における感染者数が所定値以上である場合とし、所定値未満である場合には、加点処理を行わないようにしてもよい。
【0030】
なお、スコア項目をさらに細かく分類してもよい。図7にその他の具体例を示す。図おいては、感染歴がある地域から予測対象地域への人口流入がX11人以上X1人以下である場合、X12人以上X11人以下である場合、などさらに細分化して、それに応じてスコアを変えている。これによって、地域のより詳細な状況に応じたスコアの加点を行うことができる。他のスコア分類、スコア項目においても同様に細分化してもよい。
【0031】
また、上述の通りスコア項目を細分化してもよいし、重み付け処理をすることによって、スコアを調整してもよい。例えば、感染歴がある地域から予測対象地域への人口流入がX11人以上X1人以下である場合には、0.7の係数を乗算し、X12人以上X11人以下である場合には、0.3の係数を乗算するなどとしてもよい。
【0032】
予測部105は、このスコアDB105aを参照して、感染症に対する危険度スコアを算出する。例えば、予測部105は、予測対象地域を東京とした場合、それぞれの地域(または空港)から東京へ流入した人数を、人流情報に基づいて取得する。そして、予測部105は、流入元の地域(例えば、神奈川、埼玉、千葉、など)の感染者数を地域別感染情報DB300から取得し、どの地域が感染地域(感染者数が所定値以上)であるかを判断する。そして、予測部105は、スコアDB105aに従って人流情報に基づく危険度スコアを算出する。
【0033】
本開示では、予測部105は、流入数に着目して危険度スコアを算出しているが、さらに流出数を考慮して危険度スコアを算出してもよい。例えば、予測部105は、その地域からの流出者数が多いほど、感染歴のある地域からの流入者数の割合が多くなり、その分危険度が増すと考えられる。よって、予測部105は、流出者数が所定値以上に達した場合、さらに危険度スコアに加点する処理を行うようにしてもよい。
【0034】
同様に、予測部105は、感染情報に従って、東京の感染者数が所定値以上であったと判断した場合に、東京の人口密度、東京の公共移動手段の利用者の割合、東京の高齢者(居住者および/または流入者)の割合、東京の過去の罹患者数を導出して、特徴情報に基づく危険度スコアを算出する。
【0035】
また、予測部105は、東京の感染者数が所定値以上であった場合に、東京の37.5度以上の体温の加入者の割合、平均睡眠時間がY時間以下である加入者の割合を導出し、健康情報に基づく危険度スコアを算出する。
【0036】
予測部105は、これら危険度スコアを集計することにより東京における危険度スコアを算出し、その感染症に対する危険度を数値的に示すことができる。
【0037】
出力部106は、地域ごとの危険度スコアを出力する部分である。出力部106は、ネットワークを介して、地域ごとの危険度スコアをユーザ端末に送信してもよいし、ディスプレイで表示してもよい。
【0038】
特徴情報取得部102および健康情報取得部103は、各地域における居住者の特徴情報または健康情報を取得することとするが、居住者以外の人を考慮してもよい。その場合、位置情報DB200、地域別感染情報DB300、地域別特徴情報DB301、加入者情報DB400に記憶されている各ユーザの情報は、秘匿性を持ったユーザIDを用いて一元管理されることになる。図8は、その具体例を示す図である。図に示されるように、健康情報取得部103は、秘匿性を持ったユーザIDごとに、個人ごとの健康状態を示す個人情報、居住情報、移動情報(時間ごとの位置情報)が対応付けて管理情報を取得する。健康情報取得部103は、この管理情報を考慮して健康情報を取得することができる。
【0039】
つぎに、感染情報予測装置100の動作について説明する。図9は、感染情報予測装置100の動作を示すフローチャートである。人流情報取得部101は、人流の予測情報を取得する(101)。特徴情報取得部102は、各地域の特徴情報を取得する(S102)。健康情報取得部103は、各地域における流入者・居住者の健康情報を取得する(S103)。予測部105は、これら予測情報、特徴情報、健康情報に基づいて、各地域における感染危険度スコアを算出する(S104)。出力部106は、各地域の感染危険度スコアを地域別に対応付けたマッピング情報を生成する(S105)。出力部106は、マッピング情報を出力する(S106)。
【0040】
図10は、マッピング情報の具体例を示す。図では、マッピング情報として関東地方を示している。図における数値は、感染危険度スコアを示す。なお、実際の感染者数の程度を、網掛けまたは色分けなどして示すようにしてもよい。このマッピング情報により、ユーザは、実際の感染者数は少ないが、今後の感染危険度が高い地域を視覚的に把握することができる。
【0041】
つぎに、本開示における機械学習処理に対する適用について説明する。上述開示においては、スコアDB105aを利用して感染危険度を危険度スコアにより表現していた。この変形例においては、機械学習により構築した予測モデルを用いて感染危険度を算出する処理について説明する。
【0042】
図11は、予測モデルを学習する学習装置100xの機能構成を示す図である。この学習装置100xは、人流情報取得部101x、特徴情報取得部102x、健康情報取得部103x、学習部107、予測モデル107a、および実測データ入力部108を含んで構成されている。
【0043】
人流情報取得部101x、特徴情報取得部102x、健康情報取得部103xは、それぞれ、上記開示における人流情報取得部101、特徴情報取得部102、健康情報取得部103と同じ機能を有する。人流情報取得部101は、各地域の一の対象日における人流情報を取得する。なお、ここでは、予測情報まで取得せず、過去における一の対象日における実際のデータに基づいた人流情報を取得する。特徴情報取得部102は、各地域における特徴情報を取得する。健康情報取得部103は、各地域における上記一の対象日における健康情報を取得する。
【0044】
実測データ入力部108は、上記一の対象日における各地域の感染者数を入力する。なお、感染者数に代えて、危険度レベルなどの段階的な数値情報としてもよい。
【0045】
学習部107は、上記一の対象日における複数の人流情報、特徴情報、健康情報、感染情報を説明変数とし、当該一の対象日における地域ごとの実測データ(感染者数)を目的変数として、一の対象日を変えながら、公知の機械学習を行って、予測モデル107aを構築する。実測データは、上述したとおり、病院の感染者DB等を利用することができる。なお、感染情報は、少なくとも必要であり、人流情報、特徴情報、健康情報については、少なくとも一つを利用していればよい。また、特徴情報については、人口密度、公共移動手段の割合、高齢者の割合、過去の罹患者数等のうち少なくとも一つ、またはそのほか地域の特性に関する情報であればよい。同様に健康情報について、平均体温についての割合、平均睡眠時間についての割合も少なくともいずれか一つまたは、そのほか健康に関する情報を使っていればよい。これら処理を対象日を変えて数回行うことにより予測モデルの学習を行う。
【0046】
この構築された予測モデル107aを使って、感染情報予測装置100aを構成する。図12は、変形例における感染情報予測装置100aの機能構成を示すブロック図である。図に示されるとおり、人流情報取得部101、特徴情報取得部102、健康情報取得部103、感染情報取得部104、予測部105、出力部106、および予測モデル107aを含んで構成されている。
【0047】
予測部105は、人流情報、特徴情報、健康情報、感染情報を予測モデル107aに入力することにより、地域ごとの感染者数を出力することができる。予測部105は、出力された感染者から感染危険度スコアを算出する。なお、感染者数のみを出力してもよい。
【0048】
つぎに、本開示の感染情報予測装置100および100aの作用効果について説明する。なお、以下の説明においては、感染情報予測装置100について説明するが、特に明記がない場合には、感染情報予測装置100aの動作も含むものとする。
【0049】
本開示の感染情報予測装置100は、予測対象地域を含む地域(例えば都道府県)ごとの感染情報(感染者数)を取得する感染情報取得部104と、予測対象地域を含む地域ごとの地域情報(人流情報、特徴情報、健康情報の少なくとも一つ)を取得する地域情報取得部(人流情報取得部101、特徴情報取得部102、健康情報取得部103)と、地域情報(人流情報、特徴情報、健康情報の少なくとも一つ)および感染情報に基づいて、予測対象地域の感染に対する危険度を予測する予測部105と、を備える。
【0050】
この構成により、各地域に対して、将来における感染情報に対する危険度の予測を行うことができる。
【0051】
本開示においては、地域情報取得部は、予測対象地域を含む地域ごとの人流情報を地域情報として、取得する人流情報取得部101を有する。ここで、人流情報取得部101は、予測対象日における人流情報を取得する。人流情報は、予測対象地域に対する人の流入および予測対象地域からの人の流出を示すが、少なくとも流入を含んでいればよい。
【0052】
また、地域情報取得部は、予測対象地域における感染に関連する特徴情報を地域情報として、取得する特徴情報取得部102を有する。
【0053】
また、地域情報取得部は、予測対象地域の人の健康情報を地域情報として、取得する健康情報取得部103を有する。
【0054】
本開示の感染情報予測装置100の予測部105は、地域情報(人流情報、特徴情報、健康情報の少なくとも一つ)を構成するスコア項目に応じて加点処理されたスコアに基づいて危険度を予測する。
【0055】
また、変形例の感染情報予測装置100aの予測部105は、地域情報を構成する項目を入力として、感染危険度を出力する感染危険度予測のための予測モデル107aを用いて、感染危険度を予測する。予測モデル107aに入力される地域情報は、人流情報、特徴情報、および健康情報の少なくとも一つから構成される。
【0056】
また、学習装置100xは、地域情報を構成する項目を説明変数とし、予測対象日における感染者数を目的変数として感染危険度のための予測モデル107aを学習する学習部107をさらに備える。変形例における感染情報予測装置100aは、ここで学習された予測モデル107aを用いる。
【0057】
この構成により機械学習により得られた予測モデルを利用した感染危険度を予測することができる。
【0058】
上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0059】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0060】
例えば、本開示の一実施の形態における感染情報予測装置100、感染情報予測装置100a、学習装置100xなどは、本開示の感染情報予測方法、予測モデルの学習方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図13は、本開示の一実施の形態に係る感染情報予測装置100、感染情報予測装置100a、学習装置100xのハードウェア構成の一例を示す図である。上述の感染情報予測装置100、感染情報予測装置100a、学習装置100xは、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0061】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。感染情報予測装置100、感染情報予測装置100a、学習装置100xのハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0062】
感染情報予測装置100、感染情報予測装置100a、学習装置100xにおける各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0063】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述の予測部105などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0064】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、予測部105は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0065】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る感染情報予測方法、予測モデルの学習方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0066】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0067】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、人流情報取得部101等での取得処理を行う部分などは、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部は、送信部と受信部とで、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよい。
【0068】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0069】
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0070】
また、感染情報予測装置100、感染情報予測装置100a、学習装置100xは、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0071】
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0072】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0073】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0074】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0075】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0076】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0077】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0078】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0079】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0080】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0081】
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0082】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0083】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
【0084】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。
【0085】
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0086】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0087】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0088】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0089】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0090】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0091】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0092】
100…感染情報予測装置、100a…感染情報予測装置、100x…学習装置、101…人流情報取得部、101x…人流情報取得部、102…特徴情報取得部、102x…特徴情報取得部、103…健康情報取得部、103x…健康情報取得部、104…感染情報取得部、105…予測部、106…出力部、107 …学習部、107a…予測モデル、108…実測データ入力部。
図1
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