(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-26
(45)【発行日】2024-12-04
(54)【発明の名称】機器
(51)【国際特許分類】
H05K 5/03 20060101AFI20241127BHJP
【FI】
H05K5/03 Z
(21)【出願番号】P 2021138449
(22)【出願日】2021-08-27
【審査請求日】2024-03-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】藤本 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】野口 好久
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 安史
(72)【発明者】
【氏名】有年 巧
(72)【発明者】
【氏名】宇野 晴貴
(72)【発明者】
【氏名】坪田 穂高
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】実開昭53-002907(JP,U)
【文献】特開平11-135092(JP,A)
【文献】特開2008-180337(JP,A)
【文献】特開平05-018407(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0296847(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/00-5/06
G09F 9/00
F16B 5/00-5/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状部と、前記板状部から張り出したポケット部と、を含むシャーシと、
前記ポケット部に係止された突出部を含み、前記シャーシを覆うキャビネットと、を備え、
前記突出部の幅は、正面視において、前記突出部の付根部から前記突出部の先端部へ向かうにつれて小さくなる、
機器。
【請求項2】
前記突出部は、前記付根部と前記突出部の先端部とを接続した中間部を含み、
前記中間部の幅は、正面視において、前記付根部から前記先端部へ向かうにつれて徐々に小さくなる、
請求項1に記載の機器。
【請求項3】
前記付根部の両外側面は、それぞれ、前記ポケット部の両内側面から距離を置いて存在する、請求項1または2に記載の機器。
【請求項4】
前記ポケット部は、前記ポケット部の開口から前記ポケット部の底へ延びるスリットを有し、
前記キャビネットは、前記突出部から延び、前記スリットに挿入された挿入リブを有する、
請求項1~3のいずれかに記載の機器。
【請求項5】
前記付根部および前記先端部のそれぞれは、前記ポケット部の内側面に接触し、
前記突出部は、前記付根部と前記先端部とを接続した中間部と、を含み、
前記中間部と前記ポケット部の内側面との間には、隙間が存在する、
請求項1~4のいずれかに記載の機器。
【請求項6】
板状部と、前記板状部から張り出したポケット部と、を含むシャーシと、
前記ポケット部に係止された突出部を含み、前記シャーシを覆うキャビネットと、を備え、
前記ポケット部は、前記ポケット部の開口から前記ポケット部の底へ延びるスリットを有し、
前記キャビネットは、前記突出部から延び、前記スリットに挿入された挿入リブを有する、
機器。
【請求項7】
前記スリットの幅は、正面視において、前記開口から前記底へ向かうにつれて小さくなる、
請求項6に記載の機器。
【請求項8】
前記ポケット部は、前記スリットの両側に一対の係止部を有し、
前記挿入リブの付根部は、正面視において、前記挿入リブの先端部よりも大きな幅を有する凸部を有し、
前記凸部は、前記スリットに挿入された状態で、前記一対の係止部に挟まれる、
請求項6または7に記載の機器。
【請求項9】
前記突出部の幅は、正面視において、前記突出部の付根部から前記突出部の先端部へ向かうにつれて小さくなる、
請求項6~8のいずれかに記載の機器。
【請求項10】
前記突出部は、
それぞれが前記ポケット部の内側面に接触する付根部および先端部と、
前記付根部と前記先端部とを接続した中間部を含み、
前記中間部と前記ポケット部の内側面との間には、隙間が存在する、
請求項6~9のいずれかに記載の機器。
【請求項11】
板状部と、前記板状部から張り出したポケット部と、を含むシャーシと、
前記ポケット部に係止された突出部を含み、前記シャーシを覆うキャビネットと、を備え、
前記突出部は、付根部、先端部、および前記付根部と前記先端部とを接続した中間部を含み、
前記付根部および前記先端部のそれぞれが前記ポケット部の内側面に接触し、
前記中間部と前記ポケット部の内側面との間には、隙間が存在する、
機器。
【請求項12】
前記ポケット部は、前記ポケット部の開口から前記ポケット部の底へ延びる線に沿って切った断面視において、平板部と、前記平板部に対して傾斜し、前記平板部と前記板状部とを接続する傾斜部と、を含み、
前記付根部は、前記断面視において、前記平板部に接触する付根面を有し、
前記先端部は、前記断面視において、前記傾斜部の内側面に接触する先端面を有する、
請求項11に記載の機器。
【請求項13】
前記付根部と前記先端部とは、前記断面視において、前記平板部に対して傾斜した中間部によって接続された、
請求項12に記載の機器。
【請求項14】
前記突出部の幅は、正面視において、前記突出部の付根部から前記突出部の先端部へ向かうにつれて狭くなる、
請求項11~13のいずれかに記載の機器。
【請求項15】
前記ポケット部は、前記ポケット部の開口から前記ポケット部の底へ延びるスリットを有し、
前記キャビネットは、前記突出部から延び、前記スリットに挿入されたリブを有する、
請求項11~14のいずれかに記載の機器。
【請求項16】
前記シャーシが表示パネルに固定された表示装置の1つの部品であり、
前記キャビネットが前記表示装置の他の1つの部品である、
請求項1~15のいずれかに記載の機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、下記の特許文献1に開示されているように、シャーシとキャビネットとを有する機器、たとえば、テレビ受像機の開発が行われている。このような機器においては、シャーシとキャビネットとは、係合によって組付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような機器のシャーシへのキャビネットの組付けにおいては、シャーシの溝がキャビネットの係合フックが挿入される方向が、シャーシとキャビネットとが重ね合わされる方向に対して交差する方向である。そのため、係合フックが溝に挿入し難い。したがって、キャビネットのシャーシへの組付けが容易ではない。
【0005】
本開示の目的は、キャビネットをシャーシへ容易に組付けることができる機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様の機器は、板状部と、前記板状部から張り出したポケット部と、を含むシャーシと、前記ポケット部に係止された突出部を含み、前記シャーシを覆うキャビネットと、を備え、前記突出部の幅は、正面視において、前記突出部の付根部から前記突出部の先端部へ向かうにつれて小さくなる。
【0007】
本開示の第2の態様の機器は、板状部と、前記板状部から張り出したポケット部と、を含むシャーシと、前記ポケット部に係止された突出部を含み、前記シャーシを覆うキャビネットと、を備え、前記ポケット部は、前記ポケット部の開口から前記ポケット部の底へ延びるスリットを有し、前記キャビネットは、前記突出部から延び、前記スリットに挿入された挿入リブを有する。
【0008】
本開示の第3の態様の機器は、板状部と、前記板状部から張り出したポケット部と、を含むシャーシと、前記ポケット部に係止された突出部を含み、前記シャーシを覆うキャビネットと、を備え、前記突出部は、付根部、先端部、および前記付根部と前記先端部とを接続した中間部を含み、前記付根部および前記先端部のそれぞれが前記ポケット部の内側面に接触し、前記中間部と前記ポケット部の内側面との間には、隙間が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図5】実施の形態のシャーシの左側面図であり、実施の形態のシャーシの右側面図は、前述の左側面図と左右対称である。
【
図10】実施の形態のキャビネットの左側面図であり、実施の形態のキャビネットの右側面図は、前述の左側面図と左右対称である。
【
図11】実施の形態のキャビネットの突出部の周辺の第1の部分断面図である。
【
図12】実施の形態のキャビネットの突出部の周辺の第2の部分断面図である。
【
図13】実施の形態のキャビネットの突出部の周辺の第3の部分断面図である。
【
図14】実施の形態のキャビネットがシャーシに組み付けられる前の第1状態を示す斜視図である。
【
図15】実施の形態のキャビネットがシャーシに組み付けられている途中の第2状態を示す第1の部分断面図である。
【
図16】実施の形態のキャビネットがシャーシに組み付けられている途中の第2状態を示す第2の部分断面図である。
【
図17】実施の形態のキャビネットがシャーシに組み付けられた後の第3状態を示す第1の部分断面図である。
【
図18】実施の形態のキャビネットがシャーシに組み付けられた後の第3状態を示す第2の部分断面図である。
【
図19】実施の形態のキャビネットがシャーシに組み付けられた後の第3状態を示す第3の部分断面図である。
【
図20】実施の形態のキャビネットがシャーシに組み付けられた後の第3状態を示す第4の部分断面図である。
【
図21】実施の形態のキャビネットがシャーシに組み付けられた後の第3状態を示す第5の部分断面図である。
【
図22】実施の形態のキャビネットがシャーシに組み付けられた後の第3状態を示す正面図である。
【
図23】実施の形態のキャビネットがシャーシに組み付けられた後の第3状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態の機器を、図面を参照しながら説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は繰り返さない。
【0011】
本実施の形態の機器は、
図1~
図5に示されるシャーシ100と、
図6~
図13に示されるキャビネット200と、を備えている。機器は、たとえば、表示装置(図示せず)の部品である。したがって、本実施の形態のシャーシ100は、表示パネル(図示せず)に固定された表示装置のシャーシであり、本実施の形態のキャビネット200は、その表示装置のキャビネットであるものとする。そのため、本実施の形態のシャーシ100とキャビネット200とは、機器の一例としての表示装置の組立を容易にするための部品の一例として説明される。ただし、シャーシ100およびキャビネット200は、表示装置の部品であるものに限定されず、他のいかなる機器の部品であってもよい。
【0012】
本実施の形態のシャーシ100は、表示パネル(図示せず)の背面を覆うように設けられている。キャビネット200は、表示装置の背面を構成するように設けられる。そのため、シャーシ100およびキャビネット200のそれぞれの表示装置の表示面側の面を正面として、各図に描かれた構造を説明する。また、シャーシ100およびキャビネット200のそれぞれの上下左右は、表示装置の上下左右と同一である。ただし、シャーシ100およびキャビネット200の正面は、単に、ある方向に沿ってシャーシ100およびキャビネット200を見たときの一つの面を意味するものであって、必ずしも機器の正面と一致する面であることを意味するものではない。
【0013】
図1~
図5を用いて、実施の形態のシャーシ100を説明する。なお、シャーシ100は、1枚の金属板を加工することによって形成されている。
【0014】
図1~
図5に示されるように、シャーシ100は、ほぼ平板状に広がる板状部50を備えている。板状部50は、正面視および背面視において、ほぼ正方形をなしている。シャーシ100は、板状部50の左右方向における両端でそれぞれ折り曲げられ、板状部50の左右方向における両端からそれぞれ外側へ延びる左右の鍔部70を有している。2つの鍔部70のそれぞれは、ほぼ正方形をなす板状部50の左右の各辺に沿って縦方向に延びる帯状の部分である。シャーシ100は、板状部50の上下方向における両端で折り曲げられ、板状部50の上下方向における両端からそれぞれ背面側へ延びる左右の鍔部80を有している。2つの鍔部80のそれぞれは、板状部50の両端のそれぞれにおいて、水平面に平行に延びる帯状の部分である。
【0015】
シャーシ100は、板状部50から背面側へ張り出した1つのポケット部10を備えている。シャーシ100は、それぞれが板状部50から背面側へ張り出した2つのポケット部20を備えている。ポケット部10と2つのポケット部20とは、左右方向において一列に並んでいる。2つのポケット部20は、ポケット部10の中心線に対して、左右対称に配置されている。板状部50とポケット部10との間には、上側に向く開口が形成されている。ポケット部10の左右の両辺およびポケット部10の下辺は、板状部50に接続されている。
【0016】
板状部50には、ポケット部10およびポケット部20のそれぞれの上端に隣接する横長孔Oが形成されている。ポケット部10の中央には、横長孔Oの中央から下方へ延びるV字状のスリットSLが設けられている。ポケット部10は、横長孔OおよびV字状のスリットSLが板状部50に形成された後、横長孔OおよびV字状のスリットSLのそれぞれに隣接する部分が曲げ加工されることによって形成されている。
【0017】
シャーシ100は、それぞれが板状部50から背面側へ張り出した2つの隆起部60を備えている。2つの隆起部60は、ほぼ正方形の板状部50の左右の縦辺に沿って、互いに平行に延びている。2つの隆起部60のそれぞれは、正面視および背面視において、縦長の長方形の角部が円弧状に形成された形状をなしている。2つの隆起部60は、左右対称に配置されている。2つの隆起部60のそれぞれは、2つの貫通孔30を有している。
【0018】
図6~
図10を用いて、実施の形態のキャビネット200を説明する。なお、キャビネット200は、樹脂の金型成形によって形成されている。
【0019】
図6~
図10に示されるように、キャビネット200は、外側の表面が弓のような形状に曲がった湾曲板部190と、湾曲板部190か正面側へ突出した格子状の補強リブ195と、を備えている。格子状の補強リブ195は、縦方向に延びる縦補強リブ195aと横方向に延びる横補強リブ195bとを有している。キャビネット200は、湾曲板部190の左右の両端のそれぞれから正面側へ突出した2つの縁部170と、湾曲板部190の上下の両端のそれぞれから正面側へ突出した2つの縁部180と、を備えている。
【0020】
キャビネット200は、湾曲板部190の上端の縁部180の内側面から下端の縁部180へ向かって突出する中央の突出部110を備えている。キャビネット200は、それぞれが湾曲板部190の上端の縁部180の内側面から下端の縁部180へ向かって突出した2つの突出部120を備えている。キャビネット200は、湾曲板部190から正面側へ突出する複数の爪部130を備えている。
【0021】
以下、
図11~
図22を用いて、本実施の形態のシャーシ100とキャビネット200とを備えた機器の特徴を説明する。
【0022】
図11~
図13から分かるように、キャビネット200の突出部110は、上側の縁部180から下方へ突出している。突出部110の幅は、正面視および断面視のそれぞれにおいて、全体として、突出部110の付根部111から突出部110の先端部113へ向かうにつれて小さくなっている。そのため、シャーシ100のポケット部10へのキャビネット200の突出部110の挿入を容易に行うことができる。その結果、キャビネット200をシャーシ100へ容易に組み付けることができる。
【0023】
突出部110は、付根部111、中間部112、および先端部113を備えている。付根部111は、湾曲板部190の上端から正面側へ突出した縁部180に接続されている。中間部112は、付根部111と先端部113とを接続している。中間部112の幅は、付根部111から先端部113へ向かうにつれて徐々に狭くなっている。具体的には、中間部112は、扇形状に類似した輪郭を有している(
図11参照)。先端部113は、付根部111から離れるように、中間部112から突出している。そのため、突出部110のポケット部10への挿入のときに、突出部110とポケット部10との摩擦を小さくすることができる。その結果、突出部110をポケット部10へより容易に挿入することができる。
【0024】
図14に示されるように、本実施の形態のシャーシ100とキャビネット200との組付けにおいては、まず、突出部110の側のキャビネット200の端部がシャーシ100の板状部50の上に置かれる。この状態で、キャビネット200の突出部110の側の端部を支点として、キャビネット200をシャーシ100に近づくように回転させる。
【0025】
それにより、
図15および
図16に示されるように、キャビネット200の突出部110がシャーシ100のポケット部10に挿入される。また、キャビネット200の挿入リブ114がシャーシ100の突出部110のスリットSLに挿入される。その後、
図17~
図19に示されるように、キャビネット200の突出部110がシャーシ100のポケット部10に完全に挿入される。また、キャビネット200の挿入リブ114がシャーシ100の突出部110のスリットSLに完全に挿入される。このような方法によれば、キャビネット200をシャーシ100へ向かって移動させる方向と、キャビネット200とシャーシ100の重ね合わせ方向とが同一であるため、シャーシ100にキャビネット200を容易に組み付けることができる。
【0026】
図14~
図21から分かるように、ポケット部10は、ポケット部10の開口からポケット部10の底へ延びるスリットSLを有している。キャビネット200の挿入リブ114は、突出部110から延びている。キャビネット200の挿入リブ114は、スリットSLに挿入される。スリットSLの幅は、正面視において、ポケット部10の開口からポケット部10の底へ向かうにつれて小さくなっている。具体的には、スリットSLは、V字状をなしている。キャビネット200の挿入リブ114を、V字状のスリットSLの内側面に対して摺動させながら、スリットSLのV字に先端へ向かって、スリットSLに挿入させることも可能である。そのため、スリットSLの幅方向において、シャーシ100とキャビネット200とを容易に位置合わせすることができる。
【0027】
図16から分かるように、シャーシ100のポケット部10は、スリットSLの両側に一対の係止部10a,10bを有している。一対の係止部10a,10bが突出部110を係止する。キャビネット200の挿入リブ114の付根部は、正面視において、挿入リブ114の先端部よりも大きな幅を有する凸部119を有している。凸部119は、V字状のスリットSLに挿入される。
【0028】
図17に示されるように、突出部110の付根部111および先端部113のそれぞれがポケット部10の内側面に接触している。また、中間部112とポケット部10の内側面との間には、隙間が存在する。そのため、突出部110のポケット部10への挿入を容易にしながら、突出部110がポケット部10へ挿入された後の突出部110とポケット部10との位置関係を固定することができる。
【0029】
図17から分かるように、ポケット部10の一対の係止部10a,10bのそれぞれは、ポケット部10の開口からポケット部10の底へ延びる線に沿って切った断面視において、平板部10cを含んでいる。また、一対の係止部10a,10bのそれぞれは、
図17の断面視において、平板部10cに対して傾斜し、平板部10cと板状部50とを接続する傾斜部10dを含んでいる。キャビネット200の付根部111は、
図17の断面視において、平板部10cに接触する付根面111aを有している。先端部113は、
図17の断面視において、傾斜部10dの内側面に接触する先端面113aを有している。そのため、ポケット部10を容易に形成することができる。
【0030】
図17から分かるように、突出部110の付根部111と先端部113とは、平板部10cに対して傾斜した中間部112によって接続されている。そのため、突出部110を容易に形成することができる。
【0031】
図18から分かるように、キャビネット200の挿入リブ114の付根部の凸部119は、V字状のスリットSLに挿入された状態で、一対の係止部10a,10bに挟まれる。それにより、凸部119の移動は、一対の係止部10a,10bによって拘束される。そのため、スリットSLの幅方向、すなわち、左右方向において、シャーシ100とキャビネット200との位置関係を固定することができる。
【0032】
図19に示されるように、横長孔Oは、キャビネット200の縁部180よりも内側に位置付けられる。また、挿入リブ114の先端とV字状のスリットSLとは接触していない。
【0033】
図20および
図21から分かるように、キャビネット200の付根部111の両外側面は、それぞれ、ポケット部10の両内側面から距離を置いて存在する。そのため、突出部110をポケット部10へ容易に挿入することができる。
【0034】
図20および
図21から分かるように、キャビネット200の突出部110は、ポケット部10に係止される。また、2つの突出部120は、それぞれ、2つのポケット部20によって係止される。
図22および
図23から分かるように、爪部130は、貫通孔30に挿入され、貫通孔30の周辺の板状部50によって係止される。それにより、シャーシ100とキャビネット200とは強固に固定される。
【0035】
図22および
図23から分かるように、キャビネット200は、シャーシ100の背面側の表面を覆う。なお、キャビネット200は、シャーシ100に直接取り付けられる他の部材に対しても係合してもよい。
【0036】
上記のような本実施の形態の機器のシャーシ100およびキャビネット200によれば、突出部110をポケット部10に容易に係止させることができる。その結果、シャーシ100にキャビネット200を容易に組み付けることができる。
【符号の説明】
【0037】
10 ポケット部
10a,10b 係止部
10c 平板部
10d 傾斜部
50 板状部
100 シャーシ
110 突出部
111 付根部
112 中間部
113 先端部
114 挿入リブ
119 凸部
200 キャビネット
SL スリット