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特許7594593高いガラス接着力を有するエチレン/α-オレフィンインターポリマー組成物
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  • 特許-高いガラス接着力を有するエチレン/α-オレフィンインターポリマー組成物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-26
(45)【発行日】2024-12-04
(54)【発明の名称】高いガラス接着力を有するエチレン/α-オレフィンインターポリマー組成物
(51)【国際特許分類】
   C08L 23/08 20060101AFI20241127BHJP
   C08K 5/14 20060101ALI20241127BHJP
   C08K 5/5415 20060101ALI20241127BHJP
   C08L 83/07 20060101ALI20241127BHJP
   H01L 31/00 20060101ALI20241127BHJP
【FI】
C08L23/08
C08K5/14
C08K5/5415
C08L83/07
H01L31/00
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022538690
(86)(22)【出願日】2019-12-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-12
(86)【国際出願番号】 CN2019128575
(87)【国際公開番号】W WO2021128127
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-12-13
(73)【特許権者】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100128484
【弁理士】
【氏名又は名称】井口 司
(72)【発明者】
【氏名】リー、ユイヤン
(72)【発明者】
【氏名】マー、ウェイミン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ホン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ユンフォン
【審査官】久保 道弘
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/111702(WO,A1)
【文献】特開2012-174952(JP,A)
【文献】特開2012-174881(JP,A)
【文献】特開平08-148708(JP,A)
【文献】特開2011-136431(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08L 23/08
C08K 5/14
C08K 5/5415
C08L 83/07
H01L 31/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物であって、
a)エチレン/α-オレフィン/インターポリマーと、
b)過酸化物と、
c)以下のi)~iv)の任意の組み合わせから選択される「Si含有化合物」と、
i)
【化1】
(式中、Rが各々独立して、C1-C3アルキルから選択され、nが1~16である)、
ii)
【化2】
(式中、Rが各々独立して、メチル又はエチルであり、nが1~18である)、
iii)
【化3】
(式中、Rが各々独立して、メチル又はエチルである)、又は
iv)ビニルオリゴマーシロキサン
を含む、組成物。
【請求項2】
前記ビニルオリゴマーシロキサンが、以下の式4A:
iv)R1R2R3Si(式4A)
(式中、R1がビニルであり、xが1以上であり、R2がプロピルであり、yが0以上かつ1以下であり、R3がエトキシ又はメトキシであり、zが4n-x-y-mであり、nが1超かつ10未満であり、mがn-1以下である)から選択される少なくとも2つの異なる化合物を含むビニルオリゴマーシロキサンである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記「Si含有化合物」が、以下のii)とiii)との組み合わせから選択される、請求項1に記載の組成物。
ii)
【化2】
(式中、Rが各々独立して、メチル又はエチルであり、nが1~18である)、
iii)
【化3】
(式中、Rが各々独立して、メチル又はエチルである)
【請求項4】
前記「Si含有化合物」が、以下のi)~iv)の任意の組み合わせから選択される、請求項1に記載の組成物。
【化4】
iv)ビニルオリゴマーシロキサン
【請求項5】
前記「Si含有化合物」が、以下のii)とiii)との組み合わせから選択される、請求項1に記載の組成物。
【化5B】
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物から形成される、架橋組成物。
【請求項7】
1.0×10 14 ohm・cm以上の体積抵抗率を有する、請求項6に記載の架橋組成物
【請求項8】
1.0×10 17 ohm・cm以上の体積抵抗率を有する、請求項6に記載の架橋組成物
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物から形成された少なくとも1つの成分を含む、物品。
【請求項10】
太陽電池モジュールを形成するプロセスであって、「太陽電池のアレイ」を2つのフィルム層間に積層することを含み、前記フィルム層が各々独立して、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物から形成されている、プロセス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
化石燃料資源が不足している上に再生不能であり、環境汚染を減らす必要があるため、太陽電池モジュールの需要が増加している。太陽電池モジュールは、一般に、前面保護材料(通常、ガラス板)、前面封止材、太陽電池のアレイ、裏面封止材、及び裏面保護材料(バックシート又はガラス板であり得る)を含む。太陽電池は、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換し、非常に脆弱である。水がモジュールに浸透すると、これらの電池は腐食してしまう。封止材は、電池のアレイを湿度、機械的負荷、及び衝撃から保護するように設計されている。また、封止材は、電流の損失を防止するための電気絶縁を提供する。封止材は機械的保護及びいくらかのUV安定性を提供し、ガラス及び/又はバックシートに対して良好な接着力を有しなければならない。
【0002】
封止材の要件は、封止材フィルム(光起電(photovoltaic、PV))を形成するために使用されるポリマー組成物が、ガラス、太陽電池アレイ、及びバックシートに十分な接着を提供するために良好な積層性能を有することを必要とする。また、フィルムは、良好な電気絶縁、低い水蒸気透過性、及び良好な光透過性を有しなければならない。現在の光起電封止材フィルムは、主にエチレン酢酸ビニル(ethylene vinyl acetate、EVA)系組成物から作製されている。例えば、米国特許第2013/0324671号及び中国特許第106189932(A)号を参照されたい。しかしながら、EVAは使用中に酸を放出し、太陽電池及びはんだリボンを経時的に腐食させる。また、EVAの体積抵抗率(volume resistivity、VR)が低いため、封止材の潜在的な誘発劣化の可能性が高まる。したがって、特にガラスに対して強力な接着力を有し、かつそれを維持し、高い体積抵抗率を有するポリマー組成物が必要とされている。
【0003】
中国特許第106414592(A)号は、「メタロセン触媒」エチレン/α-オレフィンコポリマー、有機過酸化物、シランカップリング剤、及び水酸化マグネシウム又は酸化マグネシウムから形成された太陽電池用の封止フィルムを開示している。水酸化マグネシウム又は酸化マグネシウムは、過酸化物及びカップリング剤のブリード、加水分解、及びゲル化を防止することにより、保管中の接着力の形成を防止する。しかしながら、水酸化マグネシウム又は酸化マグネシウムは、封止フィルムの透明度を潜在的に悪化させる可能性がある。太陽電池モジュール用の追加のポリオレフィン系組成物及び他の組成物は、中国特許第105950039(A)号、中国特許第106811150(A)号、及び中国特許第104263258(A)号に記載されている。
【0004】
しかしながら、論じられるように、初期積層体形態で、高温及び高湿度で劣化させた後に、特にガラスに対して強力な接着力を有し、かつそれを維持し、高い体積抵抗率も有するポリマー組成物が依然として必要とされている。これらの必要性は、以下の発明によって満たされている。
【発明の概要】
【0005】
組成物であって、
a)エチレン/α-オレフィン/インターポリマーと、
b)過酸化物と、
c)以下のi)~v):
i)
【化1】
(式中、Rが各々独立して、C1~C3アルキルから選択され、nが1~16である)、
ii)
【化2】
(式中、Rが各々独立して、メチル又はエチルであり、nが1~18である)、
iii)
【化3】
(式中、Rが各々独立して、メチル又はエチルである)、
iv)ビニルオリゴマーシロキサン、又は
v)i)~iv)の任意の組み合わせから選択される「Si含有化合物」と、を含む、組成物。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】積層体の断面(左)、接着剥離試験用の前述の積層体の試験サンプル(中央)、及び接着剥離試験中の試験サンプル形状(右)の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
積層太陽電池モジュールでは、封止材フィルムと前面ガラス層との間に高い接着強度を有する必要がある。必要に応じて高い接着強度を提供し、それを維持する組成物が発見された。加えて、これらの組成物は、高い体積抵抗率及び良好な硬化特性を有する。
【0008】
上で論じられるように、組成物であって、以下:
a)エチレン/α-オレフィン/インターポリマーと、
b)過酸化物と、
c)以下のi)~v):
i)
【化4】
(式中、Rが各々独立して、C1~C3アルキル、又はC1~C2アルキル、又はC1アルキルから選択され、nが、1~16、又は1~14、又は1~12、又は1~10、又は1~8、又は1~6、又は1~4である)、
ii)
【化5】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はメチルであり、nが、1~18、又は1~16、又は1~14、又は1~12、又は1~10、又は1~8、又は1~6、又は1~4、又は1~3である)、
iii)
【化6】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はエチルである)、
iv)ビニルオリゴマーシロキサン、又は
v)i)~iv)の任意の組み合わせから選択される「Si含有化合物」と、を含む、組成物が提供される。
【0009】
ビニルオリゴマーシロキサンは、分子量のみが異なる複数(2つ以上)の化学分子(又は化合物)を含み、分子(又は化合物)は各々、少なくとも1つのビニル基及び少なくとも1つのシロキサン基を含む。これらの同様の分子は全て、直鎖状、分岐状、又は環状のいずれかであり得る。
【0010】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、「Si含有化合物」(成分c)は、以下のi)~v):
【化7】
iv)ビニルオリゴマーシロキサン、又はv)i)~iv)の任意の組み合わせから選択される。
【0011】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、「Si含有化合物」は、以下:
iv)ビニルオリゴマーシロキサンから選択される。
【0012】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、「Si含有化合物」は、以下の式4A:
iv)R1R2R3Si(式4A)(式中、R1がビニルであり、xが1以上であり、R2がプロピルであり、yが0以上かつ1以下であり、R3がエトキシ又はメトキシであり、zが4n-x-y-mであり、nが1超かつ10未満であり、mがn-1以下である)から選択される少なくとも2つの異なる化合物を含むビニルオリゴマーシロキサンである。
【0013】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、「Si含有化合物」は、以下:
i)
【化8】
(式中、Rが各々独立して、C1~C3アルキル、又はC1~C2アルキル、又はC1アルキルから選択され、nが、1~16、又は1~14、又は1~12、又は1~10、又は1~8、又は1~6、又は1~4である)、
ii)
【化9】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はメチルであり、nが、1~18、又は1~16、又は1~14、又は1~12、又は1~10、又は1~8、又は1~6、又は1~4、又は1~3である)、
iii)
【化10】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はエチルである)、又は
v)i)~iii)の任意の組み合わせから選択される。
【0014】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、「Si含有化合物」は、以下:
ii)
【化11】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はメチルであり、nが、1~18、又は1~16、又は1~14、又は1~12、又は1~10、又は1~8、又は1~6、又は1~4、又は1~3である)、
iii)
【化12】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はエチルである)、又は
v)ii)とiii)との組み合わせから選択される。
【0015】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、「Si含有化合物」は、以下:
【化13】
又はv)ii)とiii)との組み合わせから選択される。
【0016】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、「Si含有化合物」は、ii)とiii)との組み合わせから選択される。
【0017】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、成分iii)の成分ii)に対する重量比は、2.0以上、又は2.2以上、又は2.4以上、又は2.6以上、又は2.8以上、又は3.0以上である。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、成分iii)の成分ii)に対する重量比は、4.0以下、又は3.8以下、又は3.6以下、又は3.4以下、又は3.2以下である。
【0018】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、「Si含有化合物」は、以下:
i)
【化14】
(式中、Rが各々独立して、C1~C3アルキル、又はC1~C2アルキル、又はC1アルキルから選択され、nが、1~16、又は1~14、又は1~12、又は1~10、又は1~8、又は1~6、又は1~4である)から選択される。
【0019】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、「Si含有化合物」は、以下:
i)
【化15】
から選択される。
【0020】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、「Si含有化合物」は、以下:
ii)
【化16】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はメチルであり、nが、1~18、又は1~16、又は1~14、又は1~12、又は1~10、又は1~8、又は1~6、又は1~4、又は1~3である)から選択される。
【0021】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、「Si含有化合物」は、以下:
ii)
【化17】
から選択される。
【0022】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、「Si含有化合物」は、以下:
iii)
【化18】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はエチルである)から選択される。
【0023】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、「Si含有化合物」は、以下:
iii)
【化19】
から選択される。
【0024】
架橋助剤は、ポリマー組成物における架橋反応を促進する。助剤には、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、及びトリメチロールプロパントリメタクリレート、ジビニルベンゼン、ポリオールアクリレート及びメタクリレート、アリルアルコール誘導体、並びに低分子量ポリブタジエンが含まれるが、これらに限定されない。
【0025】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、本組成物は、助剤を更に含む。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、過酸化物の助剤に対する重量比は、0.5以上、0.8以上、1.0以上、又は1.2以上、又は1.4以上、又は1.6以上、又は1.8以上、又は2.0以上である。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、過酸化物の助剤に対する重量比は、3.0以下、又は2.8以下、又は2.6以下、又は2.4以下、又は2.2以下である。
【0026】
過酸化物(少なくとも1つの「-O-O-」基を含む)は、好ましくは、例えば、t-ブチルペルオキシ2-エチルヘキシルカーボネート、ジ-t-ブチルペルオキシド、t-ブチルクミルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ-(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン、ジ-(t-ブチルペルオキシ-イソプロピル)ベンゼン、t-ブチルペルオキシベンゾエート、1,1-ジ-(t-ブチルペルオキシ)-3,3,5-トリメチル-シクロヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-アミルペルオキシ)-ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチル-ペルオキシ)ヘキシン-3,2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-アミルペルオキシ)ヘキシン-3、ジ-t-アミルペルオキシド、1,3-ジメチル-3-(t-ブチル-ペルオキシ)ブタノール、1,3-ジメチル-3-(t-アミルペルオキシ)ブタノール、及びこれらの開始剤のうちの2つ以上の混合物などの有機過酸化物である。例えば、AkzoNobelのTRIGONOX過酸化物、ARKEMAのLUPEROX過酸化物を参照されたい。
【0027】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、過酸化物の「Si含有化合物」に対する重量比は、1.0以上、又は1.5以上、2.0以上、又は2.2以上、又は2.4以上、又は2.6以上、又は2.8以上、又は3.0以上、又は3.2以上、又は3.4以上、又は3.6以上、又は3.8以上、又は4.0以上である。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、過酸化物の「Si含有化合物」に対する重量比は、6.0以下、又は5.8以下、又は5.6以下、又は5.4以下、又は5.2以下、又は5.0以下、又は4.8以下、又は4.6以下、又は4.4以下、又は4.2以下である。
【0028】
ヒンダードアミン光安定剤(HALS)は、アミン官能基を含む化学化合物であり、ポリマー組成物中の安定剤として使用される。アミンの窒素原子は、隣接する基によって部分的に遮蔽されて、窒素原子との副反応の可能性を低減する。ヒンダードアミンには、TINUVIN 770(ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)セバケート)、CYASORB UV 3529、HOSTAVIN N30、UNIVIL 4050、UNIVIN 5050、CHIMASSORB UV 119、CHIMASSORB 944 LD、及びTINUVIN 622 LDが含まれるが、これらに限定されない。
【0029】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、本組成物は、ヒンダードアミン光安定剤を更に含む。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、「Si含有化合物」の、ヒンダードアミンに対する重量比は、1.0以上、2.0以上、3.0以上、又は3.1以上、又は3.2以上、又は3.3以上、又は3.4以上、又は3.5以上である。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、「Si含有化合物」の、ヒンダードアミンに対する重量比は、7.0以下、又は6.8以下、又は6.6以下、又は6.4以下、又は6.2以下、又は6.0以下である。
【0030】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、本組成物は、本組成物の重量に基づいて、50.0重量%以上、60.0重量%以上、又は70.0重量%以上、又は80.0重量%以上、又は90.0重量%以上のエチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)を含む。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つの実施形態の組み合わせでは、本組成物は、本組成物の重量に基づいて、95.0重量%以上、又は95.5重量%以上、又は96.0重量%以上、又は96.5重量%以上、又は97.0重量%以上、又は97.5重量%以上、又は98.0重量%以上のエチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)を含む。
【0031】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、本組成物は、本組成物の重量に基づいて、99.8重量%以下、又は99.6重量%以下、又は99.4重量%以下、又は99.2重量%以下、又は99.0重量%以下、又は98.8重量%以下、又は98.6重量%以下、又は98.4重量%以下、又は98.2重量%以下のエチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)を含む。
【0032】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、本組成物は、本組成物の重量に基づいて、98.5重量%以上、又は99.0重量%以上、又は99.1重量%以上、又は99.2重量%以上、又は99.3重量%以上、又は99.4重量%以上の成分a)~c)の合計を含む。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、本組成物は、本組成物の重量に基づいて、100.0重量%以下、又は99.9重量%以下、99.8重量%以下、又は99.7重量%以下、又は99.6重量%以下、又は99.5重量%以下の成分a)~c)の合計を含む。
【0033】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、エチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)について、α-オレフィンは、C3~C20α-オレフィン、更にはC3~C10α-オレフィンである。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、α-オレフィンは、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、又は1-オクテン、更にはプロピレン、1-ブテン、又は1-オクテン、更には1-ブテン又は1-オクテン、更には1-オクテンから選択される。
【0034】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、エチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)は、エチレン/α-オレフィンコポリマーである。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、エチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)は、以下:エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/ブテンコポリマー、又はエチレン/オクテンコポリマー、更にはエチレン/ブテンコポリマー又はエチレン/オクテンコポリマー、更にはエチレン/オクテンコポリマーから選択される。
【0035】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、エチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)は、0.860g/cc以上、又は0.865g/cc以上、又は0.868g/cc以上、又は0.870g/cc以上、又は0.872g/cc以上、又は0.874g/cc以上、又は0.876g/cc以上、又は0.878g/cc以上、又は0.880g/cc以上(1cc=1cm)の密度を有する。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、エチレン/α-オレフィンインターポリマーは、0.900g/cc以下、又は0.898g/cc以下、又は0.896g/cc以下、又は0.894g/cc以下、又は0.892g/cc以下、又は0.890g/cc以下、又は0.888g/cc以下、又は0.886g/cc以下、又は0.884g/cc以下、又は0.882g/cc以下の密度を有する。
【0036】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、エチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)は、8.0g/10分以上、又は10g/10分以上、又は12g/10分以上、又は14g/10分以上、又は16g/10分以上、又は18g/10分以上のメルトインデックス(I2)を有する。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、エチレン/α-オレフィンインターポリマーは、35g/10分以下、又は30g/10分以下、又は28g/10分以下、又は26g/10分以下、又は24g/10分以下、又は22g/10分以下、又は20g/10分以下のメルトインデックス(I2)を有する。
【0037】
本発明は、各々本明細書に記載される、いずれか1つの実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせの組成物から形成される架橋組成物も提供する。
【0038】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、本組成物は、90N/cm以上、又は92N/cm以上、又は94N/cm以上、又は96N/cm以上、又は100N/cm以上、又は110N/cm以上、又は120N/cm以上、又は130N/cm以上、又は140N/cm以上のガラス接着強度を有する。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、本組成物は、85℃及び湿度85%で1000時間劣化させた後に、70N/cm以上、又は75N/cm以上、又は80N/cm以上、又は85N/cm以上、又は90N/cm以上、又は95N/cm以上、又は100N/cm以上、又は105N/cm以上のガラス接着強度を有する。
【0039】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、本組成物は、1.0×1014ohm・cm以上、又は5.0×1015ohm・cm以上、又は1.0×1016ohm・cm以上、又は2.0×1016ohm・cm以上、又は3.0×1016ohm・cm以上、又は4.0×1016ohm・cm以上、又は5.0×1016ohm・cm以上の体積抵抗率を有する。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、本組成物は、1.0×1017ohm・cm以上、又は1.2×1017以上、又は1.4×1017以上、又は1.6×1017以上、又は1.8×1017以上、又は1.9×1017以上の体積抵抗率を有する。
【0040】
本発明は、各々本明細書に記載される、いずれか1つの実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせの組成物から形成される少なくとも1つの成分を含む物品も提供する。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、本物品は、フィルム、更には押出フィルムである。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、本物品は、太陽電池モジュールである。
【0041】
本発明は、太陽電池モジュールを形成するプロセスであって、「太陽電池のアレイ」を2つのフィルム層間に積層することを含み、フィルム層が各々独立して、各々本明細書に記載される、いずれか1つの実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせの組成物から形成されている、プロセスも提供する。更なる実施形態では、フィルム層は各々、同じ組成物から形成される。
【0042】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、本発明の組成物は、モノマーの種類及び/若しくは量、Mn、Mw、Mz、MWD、ムーニー粘度、V0.1、V100、RR、又はそれらの任意の組み合わせなどの1つ以上の特徴が成分a)のインターポリマーとは異なる熱可塑性熱可塑性ポリマーを更に含む。ポリマーには、エチレン系ポリマー、プロピレン系ポリマー、及びオレフィンマルチブロックインターポリマーが含まれるが、これらに限定されない。好適なエチレン系ポリマーには、高密度ポリエチレン(high density polyethylene、HDPE)、線状低密度ポリエチレン(linear low density polyethylene、LLDPE)、超低密度ポリエチレン(very low density polyethylene、VLDPE)、超低密度ポリエチレン(ultra-low density polyethylene、ULDPE)、均質に分岐した線状エチレン系ポリマー、及び均質に分岐した実質的に線状のエチレン系ポリマー(すなわち、均質に分岐した長鎖分岐状エチレンポリマー)が含まれるが、これらに限定されない。好適なプロピレン系ポリマーには、ポリプロピレンホモポリマー及びプロピレン/エチレンコポリマーが含まれるが、これらに限定されない。
【0043】
本発明の組成物は、本明細書に記載されているように、2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。エチレン/α-オレフィンインターポリマーは、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。過酸化物は、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。「Si含有化合物」は、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
【0044】
定義
別途反対の記述がない限り、文脈から暗黙でない限り、又は当該技術分野で慣習的でない限り、全ての分率及び割合は重量に基づき、全ての試験方法は本開示の出願日の時点で最新のものである。
【0045】
本明細書で使用される「組成物」という用語は、その組成物を含む材料の混合物、並びにその組成物の材料から形成された反応生成物及び分解生成物を含む。いずれの反応生成物又は分解生成物も、典型的には、微量又は残留量で存在する。
【0046】
本明細書で使用される「ポリマー」という用語は、同じ種類であるか異なる種類であるかにかかわらず、モノマーを重合することにより調製されたポリマー化合物を指す。したがって、ポリマーという一般用語は、ホモポリマーという用語(微量の不純物がポリマー構造に組み込まれ得るという理解の下で、1種類のみのモノマーから調製されたポリマーを指すために用いられる)、及び本明細書の以下に定義されるインターポリマーという用語を含む。触媒残留物などの微量の不純物は、ポリマー中に及び/又はポリマー内に組み込まれ得る。典型的には、ポリマーは、非常に少量(「ppm」量)の1つ以上の安定剤で安定化される。
【0047】
本明細書で使用される「インターポリマー」という用語は、少なくとも2つの異なる種類のモノマーの重合によって調製されたポリマーを指す。したがって、インターポリマーという用語は、コポリマーという用語(2つの異なる種類のモノマーから調製されたポリマーを指すために用いられる)、及び2つより多くの異なる種類のモノマーから調製されるポリマーを含む。
【0048】
本明細書で使用される「プロピレン系ポリマー」という用語は、重合形態で、(ポリマーの重量に基づいて)過半重量パーセントのプロピレンを含み、かつ任意選択的に1つ以上のコモノマーを含み得るポリマーを指す。
【0049】
本明細書で使用される「エチレン系ポリマー」という用語は、重合形態で、(ポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半重量パーセントのエチレンを含み、かつ任意選択的に1つ以上のコモノマーを含み得るポリマーを指す。
【0050】
本明細書で使用される「エチレン/α-オレフィンインターポリマー」という用語は、重合形態で、(インターポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半重量パーセントのエチレンと、α-オレフィンとを含むインターポリマーを指す。
【0051】
本明細書で使用される「エチレン/α-オレフィンコポリマー」という用語は、2種類のみのモノマーとして、重合形態で、(コポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半量のエチレンモノマーと、α-オレフィンとを含むコポリマーを指す。
【0052】
本明細書で使用される「Si含有化合物」という用語は、少なくとも1つの「Si」原子と、少なくとも1つの「-CH-」基及び/又は少なくとも1つの「-CH」基とを含む化合物を指す。
【0053】
本明細書で使用される「太陽電池(又は光起電セル)」という用語は、太陽放射を電気に変換するデバイスを指す。太陽電池は、典型的には、アレイパターンで提示される。
【0054】
本明細書で使用される「太陽電池モジュール(又はソーラーパネル若しくはソーラーモジュール)」という用語は、太陽電池のアセンブリを備える光起電パネルを指す。
【0055】
本明細書で使用される「積層する、積層、及び同様の用語」という用語は、多層材料が熱及び圧力下で、かつ任意選択的な真空下で一緒に結合されるプロセスを指す。
【0056】
「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」という用語、及びそれらの派生語は、それらが具体的に開示されているかにかかわらず、あらゆる追加の成分、工程、又は手順の存在を除外するようには意図されていない。いかなる誤解も避けるために、「含む(comprising)」という用語の使用により特許請求される全ての組成物は、反対の記述がない限り、ポリマーであるか別のものであるかにかかわらず、あらゆる追加の添加剤、アジュバント、又は化合物を含み得る。対照的に、「から本質的になる」という用語は、操作性に必須ではないものを除いて、あらゆる後続の列挙の範囲からあらゆる他の成分、工程、又は手順を除外する。「からなる」という用語は、具体的に描写又は列挙されていないあらゆる成分、工程、又は手順を除外する。
【0057】
いくつかの組成物特徴の列記
A]組成物であって、以下:
a)エチレン/α-オレフィン/インターポリマーと、
b)過酸化物と、
c)以下のi)~v):
i)
【化20】
(式中、Rが各々独立して、C1~C3アルキル、又はC1~C2アルキル、又はC1アルキルから選択され、nが、1~16、又は1~14、又は1~12、又は1~10、又は1~8、又は1~6、又は1~4である)、
ii)
【化21】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はメチルであり、nが、1~18、又は1~16、又は1~14、又は1~12、又は1~10、又は1~8、又は1~6、又は1~4、又は1~3である)、
iii)
【化22】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はエチルである)、
iv)ビニルオリゴマーシロキサン、又は
v)i)~iv)の任意の組み合わせから選択される「Si含有化合物」と、を含む、組成物。
B]「Si含有化合物」(成分c)が、以下のi)~v):
i)
【化23】
ii)
【化24】
iii)
【化25】
iv)ビニルオリゴマーシロキサン、又はv)i)~iv)の任意の組み合わせから選択される、上記のA]に記載の組成物。
C]「Si含有化合物」が、以下:
iv)ビニルオリゴマーシロキサンから選択される、上記のA]に記載の組成物。
D]Si含有化合物が、以下の式4A:
iv)R1R2R3SiO(式4A)(式中、R1がビニルであり、xが1以上であり、R2がプロピルであり、yが0以上かつ1以下であり、R3がエトキシ又はメトキシであり、zが4n-x-y-mであり、nが1超かつ10未満であり、mがn-1以下である)から選択される少なくとも2つの異なる化合物を含むビニルオリゴマーシロキサンである、上記のC]に記載の組成物。
E]「Si含有化合物」が、以下:
i)
【化26】
(式中、Rが各々独立して、C1~C3アルキル、又はC1~C2アルキル、又はC1アルキルから選択され、nが、1~16、又は1~14、又は1~12、又は1~10、又は1~8、又は1~6、又は1~4である)、
ii)
【化27】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はメチルであり、nが、1~18、又は1~16、又は1~14、又は1~12、又は1~10、又は1~8、又は1~6、又は1~4、又は1~3である)、
iii)
【化28】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はエチルである)、又は
v)i)~iii)の任意の組み合わせから選択される、上記のA]に記載の組成物。
F]「Si含有化合物」(成分c)が、以下のi)~v):
i)
【化29】
ii)
【化30】
iii)
【化31】
又はv)i)~iii)の任意の組み合わせから選択される、上記のE]に記載の組成物。
G]「Si含有化合物」が、以下:
ii)
【化32】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はメチルであり、nが、1~18、又は1~16、又は1~14、又は1~12、又は1~10、又は1~8、又は1~6、又は1~4、又は1~3である)、
iii)
【化33】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はエチルである)、
v)ii)とiii)の組み合わせから選択される、上記のA]に記載の組成物。
H]「Si含有化合物」が、以下:
【化34】
又はv)ii)とiii)の組み合わせから選択される、上記のG]に記載の組成物。
I]「Si含有化合物」が、ii)とiii)の組み合わせから選択される、上記のG]又はH]に記載の組成物。
J]成分iii)の成分ii)に対する重量比が、2.0以上、又は2.2以上、又は2.4以上、又は2.6以上、又は2.8以上、又は3.0以上である、G]~I](G~I)のいずれか1つに記載の組成物。
K]成分iii)の成分ii)に対する重量比が、4.0以下、又は3.8以下、又は3.6以下、又は3.4以下、又は3.2以下である、上記のG]~J]のいずれか1つに記載の組成物。
L]「Si含有化合物」が、以下:
i)
【化35】
(式中、Rが各々独立して、C1~C3アルキル、又はC1~C2アルキル、又はC1アルキルから選択され、nが、1~16、又は1~14、又は1~12、又は1~10、又は1~8、又は1~6、又は1~4である)から選択される、上記のA]に記載の組成物。
M]「Si含有化合物」が、以下:
i)
【化36】
から選択される、上記のL)に記載の組成物。
N]「Si含有化合物」が、以下:
ii)
【化37】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はメチルであり、nが、1~18、又は1~16、又は1~14、又は1~12、又は1~10、又は1~8、又は1~6、又は1~4、又は1~3である)から選択される、上記のA]に記載の組成物。
O]「Si含有化合物」が、以下:
ii)
【化38】
から選択される、上記のN]に記載の組成物。
P]「Si含有化合物」が、以下:
iii)
【化39】
(式中、Rが各々独立して、メチル若しくはエチル、又はエチルである)から選択される、上記のA]に記載の組成物。
Q]「Si含有化合物」が、以下:
【化40】
から選択される、上記のP]に記載の組成物。
R]組成物が架橋剤を更に含む、上記のA]~Q](A~Q)のいずれか1つに記載の組成物。
S]組成物が、組成物の重量に基づいて、0.05重量%以上、又は0.10重量%以上、又は0.15重量%以上、又は0.20重量%以上の架橋助剤を含む、上記のR]に記載の組成物。
T]組成物が、組成物の重量に基づいて、1.50重量%以下、又は1.40重量%以下、又は1.30重量%以下、又は1.20重量%以下、又は1.10重量%以下、又は1.00重量%以下の架橋助剤を含む、上記のR]又はS]に記載の組成物。
U]助剤が、以下:
【化41】
である、上記のR]~T]のいずれか1つに記載の組成物。
V]過酸化物の助剤に対する重量比が、0.5以上、又は0.8以上、又は1.0以上、又は1.2以上、又は1.4以上、又は1.6以上、又は1.8以上、又は2.0以上である、上記のR]~U]のいずれか1つに記載の組成物。
W]過酸化物の助剤に対する重量比が、3.0以下、又は2.8以下、又は2.6以下、又は2.4以下、又は2.2以下である、上記のR]~V]のいずれか1つに記載の組成物。
X]組成物が、組成物の重量に基づいて、0.01重量%以上、又は0.02重量%以上、又は0.04重量%以上、又は0.06重量%以上、又は0.08重量%以上、又は0.10重量%以上の「Si含有化合物」を含む、上記のA]~W]のいずれか1つに記載の組成物。
Y]組成物が、組成物の重量に基づいて、1.00重量%以下、又は0.80重量%以下、又は0.60重量%以下、又は0.40重量%以下の「Si含有化合物」を含む、上記のA]~X]のいずれか1つに記載の組成物。
Z]過酸化物の「Si含有化合物」に対する重量比が、1.0以上、又は1.5以上、2.0以上、又は2.2以上、又は2.4以上、又は2.6以上、又は2.8以上、又は3.0以上、又は3.2以上、又は3.4以上、又は3.6以上、又は3.8以上、又は4.0以上である、上記のA]~Y]のいずれか1つに記載の組成物。
AA]過酸化物の「Si含有化合物」に対する重量比が、6.0以下、又は5.8以下、又は5.6以下、又は5.4以下、又は5.2以下、又は5.0以下、又は4.8以下、又は4.6以下、又は4.4以下、又は4.2以下である、上記のA]~Z]のいずれか1つに記載の組成物。
BB]組成物が、組成物の重量に基づいて、0.1重量%以上、又は0.2重量%以上、又は0.4重量%以上、又は0.6重量%以上、又は0.8重量%以上、又は1.0重量%以上の過酸化物を含む、上記のA]~AA]のいずれか1つに記載の組成物。
CC]組成物が、組成物の重量に基づいて、3.0重量%以下、又は2.8重量%以下、又は2.6重量%以下、又は2.4重量%以下、又は2.2重量%以下、又は2.0重量%以下の過酸化物を含む、上記のA]~BB]のいずれか1つに記載の組成物。
DD]過酸化物が、以下:
【化42】
から選択される、上記のA]~CC]のいずれか1つに記載の組成物。
EE]組成物がヒンダードアミンを更に含む、上記のA]~DD]のいずれか1つに記載の組成物。
FF)ヒンダードアミンが、以下:
【化43】
の通りである、上記のEE]に記載の組成物。
GG]「Si含有化合物」のヒンダードアミンに対する重量比が、1.0以上、又は2.0以上、又は3.0以上、又は3.1以上、又は3.2以上、又は3.3以上、又は3.4以上、又は3.5以上である、上記のEE]又はFF]に記載の組成物。
HH]「Si含有化合物」のヒンダードアミンに対する重量比が、7.0以下、又は6.8以下、又は6.6以下、又は6.4以下、又は6.2以下、又は6.0以下である、上記のEE]~GG]のいずれか1つに記載の組成物。
II]組成物が、組成物の重量に基づいて、50.0重量%以上、又は60.0重量%以上、又は70.0重量%以上、又は80.0重量%以上、又は90.0重量%以上のエチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)を含む、上記のA]~HH]のいずれか1つに記載の組成物。
JJ]組成物が、組成物の重量に基づいて、80.0重量%以上、又は82.0%以上、又は84.0%以上、又は86.0%以上、又は88.0%以上、又は90.0%以上、又は92.0%以上、又は94.0%以上のエチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)を含む、上記のA]~II]のいずれか1つに記載の組成物。
KK]組成物が、組成物の重量に基づいて、95.0重量%以上、又は95.5重量%以上、又は96.0重量%以上、又は96.5重量%以上、又は97.0重量%以上、又は97.5重量%以上、又は98.0重量%以上のエチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)を含む、上記のA]~JJ]のいずれか1つに記載の組成物。
LL]組成物が、組成物の重量に基づいて、99.8重量%以下、99.6重量%以下、又は99.4重量%以下、又は99.2重量%以下、又は99.0重量%以下、又は98.8重量%以下、又は98.6重量%以下、又は98.4重量%以下、又は98.2重量%以下のエチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)を含む、上記のA]~KK]のいずれか1つに記載の組成物。
MM]組成物が、組成物の重量に基づいて、98.5%以上、99.0重量%以上、又は99.1重量%以上、又は99.2重量%以上、又は99.3重量%以上、又は99.4重量%以上の成分a)~c)の合計を含む、上記のA]~LL]のいずれか1つに記載の組成物。
NN]組成物が、組成物の重量に基づいて、100.0重量%以下、又は99.9重量%以下、又は99.8重量%以下、又は99.7重量%以下、又は99.6重量%以下、又は99.5重量%以下の成分a)~c)の合計を含む、上記のA]~MM]のいずれか1つに記載の組成物。
OO]エチレン/α-オレフィンインターポリマーについて、α-オレフィンが、C3~C20 α-オレフィン、更にはC3~C10 α-オレフィンである、上記のA]~NN]のいずれか1つに記載の組成物。
PP]エチレン/α-オレフィンインターポリマーについて、α-オレフィンが、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、又は1-オクテン、更にはプロピレン、1-ブテン、又は1-オクテン、更には1-ブテン又は1-オクテン、更には1-オクテンから選択される、上記のA]~OO]のいずれか1つに記載の組成物。
QQ]エチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)がエチレン/α-オレフィンコポリマーである、上記のA]~PP]のいずれか1つに記載の組成物。
RR]エチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)が、以下:エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/ブテンコポリマー、又はエチレン/オクテンコポリマー、更にはエチレン/ブテンコポリマー又はエチレン/オクテンコポリマー、更にはエチレン/オクテンコポリマーから選択される、上記のA]~QQ]のいずれか1つに記載の組成物。
SS]エチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)が、0.860g/cc以上、0.865g/cc以上、0.870g/cc以上、又は0.872g/cc以上、又は0.874g/cc以上、又は0.876g/cc以上、又は0.878g/cc以上、又は0.880g/cc以上(1cc=1cm)の密度を有する、上記のA]~RR]のいずれか1つに記載の組成物。
TT]エチレン/α-オレフィンインターポリマーが、0.900g/cc以下、又は0.898g/cc以下、又は0.896g/cc以下、又は0.894g/cc以下、又は0.892g/cc以下、又は0.890g/cc以下、又は0.888g/cc以下、又は0.886g/cc以下、又は0.884g/cc以下、又は0.882g/cc以下の密度を有する、上記のA]~SS]のいずれか1つに記載の組成物。
UU]エチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)が、8.0g/10分以上、又は10g/10分以上、又は12g/10分以上、又は14g/10分以上、又は16g/10分以上、又は18g/10分以上のメルトインデックス(I2)を有する、上記のA]~TT]のいずれか1つに記載の組成物。
VV]エチレン/α-オレフィンインターポリマーが、35g/10分以下、又は30g/10分以下、又は28g/10分以下、又は26g/10分以下、又は24g/10分以下、又は22g/10分以下、又は20g/10分以下のメルトインデックス(I2)を有する、上記のA]~UU]のいずれか1つに記載の組成物。
WW]エチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)が、1.70以上、又は1.75以上、又は1.80以上、又は1.85以上、又は1.90以上、又は1.95以上、又は2.00以上の分子量分布(molecular weight distribution、MWD)(=Mw/Mn)を有する、上記のA]~VV]のいずれか1つに記載の組成物。
XX]エチレン/α-オレフィンインターポリマーが、2.70以下、又は2.65以下、又は2.60以下、又は2.55以下、又は2.50以下、又は2.45以下、又は2.40以下、又は2.35以下、又は2.30以下、又は2.25以下、又は2.20以下の分子量分布MWDを有する、上記のA]~WW]のいずれか1つに記載の組成物。
YY]エチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)が、10,000g/mol以上、又は12,000g/mol以上、又は14,000g/mol以上、又は16,000g/mol以上、又は18,000g/mol以上、又は20,000g/mol以上の数平均分子量(number average molecular weight、Mn)を有する、上記のA]~XX]のいずれか1つに記載の組成物。
ZZ]エチレン/α-オレフィンインターポリマーが、50,000g/mol以下、又は45,000g/mol以下、又は40,000g/mol以下、又は35,000g/mol以下、又は30,000g/mol以下、又は25,000g/mol以下の数平均分子量Mnを有する、上記のA]~YY]のいずれか1つに記載の組成物。
A3]エチレン/α-オレフィンインターポリマーが、30,000g/mol以上、又は35,000g/mol以上、又は40,000g/mol以上、又は45,000g/mol以上の重量平均分子量(weight average molecular weight、Mw)を有する、上記のA]~ZZ]のいずれか1つに記載の組成物。
B3]エチレン/α-オレフィンインターポリマーが、70,000g/mol以下、又は65,000g/mol以下、又は60,000g/mol以下、又は55,000g/mol以下の重量平均分子量Mwを有する、上記のA]~A3]のいずれか1つに記載の組成物。
C3]エチレン/α-オレフィンインターポリマー(成分a)が、60℃以上、又は65℃以上、又は70℃以上、又は72℃以上、又は74℃以上、又は76℃以上、又は78℃以上、又は80℃以上の融解温度(melting temperature、Tm、DSC)を有する、上記のA]~B3]のいずれか1つに記載の組成物。
D3]エチレン/α-オレフィンインターポリマーが、100℃以下、又は95℃以下、又は90℃以下、又は88℃以下、又は86℃以下、又は84℃以下、又は82℃以下の融解温度(Tm、DSC)を有する、上記のA]~C3]のいずれか1つに記載の組成物。
E3]エチレン/α-オレフィンインターポリマーが、40℃以上、又は45℃以上、又は50℃以上、又は52℃以上、又は54℃以上、又は56℃以上の結晶化温度(crystallization temperature、Tc、DSC)を有する、上記のA]~D3]のいずれか1つに記載の組成物。
F3]エチレン/α-オレフィンインターポリマーが、70℃以下、又は68℃以下、又は66℃以下、又は64℃以下、又は62℃以下、又は60℃以下の結晶化温度(Tc、DSC)を有する、上記のA]~E3]のいずれか1つに記載の組成物。
G3]エチレン/α-オレフィンインターポリマーが、-70℃以上、又は-65℃以上、又は-60℃以上、又は-58℃以上、又は-56℃以上、又は-54℃以上、又は-52℃以上、又は-50℃以上のガラス転移温度(glass transition temperature、Tg、DSC)を有する、上記のA]~F3]のいずれか1つに記載の組成物。
H3]エチレン/α-オレフィンインターポリマーが、-30℃以下、又は-35℃以下、又は-38℃以下、又は-40℃以下、又は-42℃以下、又は-44℃以下、又は-46℃以下のガラス転移温度(Tg、DSC)を有する、上記のA]~G3]のいずれか1つに記載の組成物。
I3]組成物が、組成物の重量に基づいて、0.002重量%未満、又は0.001重量%未満、又は0.0005重量%未満の二酸化チタンを含む、上記のA]~H3]のいずれか1つに記載の組成物。
J3]組成物が二酸化チタンを含まない、上記のA]~I3]のいずれか1つに記載の組成物。
K3]組成物が、組成物の重量に基づいて、0.002重量%未満、又は0.001重量%未満、又は0.0005重量%未満の水酸化マグネシウムを含む、上記のA]~J3]のいずれか1つに記載の組成物。
L3]組成物が水酸化マグネシウムを含まない、上記のA]~K3]のいずれか1つに記載の組成物。
M3]組成物が、組成物の重量に基づいて、0.002重量%未満、又は0.001重量%未満、又は0.0005重量%未満の酸化マグネシウムを含む、上記のA]~L3]のいずれか1つに記載の組成物。
N3]組成物が酸化マグネシウムを含まない、上記のA]~M3]のいずれか1つに記載の組成物。
O3]組成物が、組成物の重量に基づいて、0.002重量%未満、又は0.001重量%未満、又は0.0005重量%未満のポリマーミクロスフェア(架橋ポリマーミクロスフェアなど)を含む、上記のA]~N3]のいずれか1つに記載の組成物。
P3]組成物がポリマーミクロスフェア(架橋ポリマーミクロスフェアなど)を含まない、上記のA]~O3]のいずれか1つに記載の組成物。
Q3]上記のA]~P3]のいずれか1つに記載の組成物から形成される、架橋組成物。
R3]組成物が、90N/cm以上、又は92N/cm以上、又は94N/cm以上、又は96N/cm以上のガラス接着強度を有する、上記のA]~Q3]のいずれか1つに記載の組成物。
S3]組成物が、100N/cm以上、又は110N/cm以上、又は120N/cm以上、又は130N/cm以上、又は140N/cm以上のガラス接着強度を有する、上記のA]~R3]のいずれか1つに記載の組成物。
T3]組成物が、85℃及び湿度85%で1000時間劣化させた後に、70N/cm以上、又は75N/cm以上、又は80N/cm以上、又は85N/cm以上、又は90N/cm以上、又は95N/cm以上、又は100N/cm以上、又は105N/cm以上のガラス接着強度を有する、上記のA]~S3]のいずれか1つに記載の組成物。
U3]組成物が、85℃及び湿度85%で1000時間劣化させた後に、50%以上、又は55%以上、又は60%以上、又は65%以上、又は70%以上の維持されたガラス接着強度を有する、上記のA]~T3]のいずれか1つに記載の組成物。
V3]組成物が、1.0×1014ohm・cm以上、又は5.0×1015ohm・cm以上、又は2.0×1016ohm・cm以上、又は2.5×1016ohm・cm以上、又は3.0×1016ohm・cm以上、又は4.0×1016ohm・cm以上、又は5.0×1016ohm・cm以上の体積抵抗率を有する、上記のA]~U3]のいずれか1つに記載の組成物。
W3]組成物が、1.0×1017ohm・cm以上、又は1.2×1017ohm・cm以上、又は1.4×1017ohm・cm以上、又は1.6×1017ohm・cm以上、又は1.8×1017ohm・cm以上、又は1.9×1017ohm・cm以上の体積抵抗率を有する、上記のA]~V3]のいずれか1つに記載の組成物。
X3]組成物が1×1019ohm・cm以下の体積抵抗率を有する、上記のA]~W3]のいずれか1つに記載の組成物。
Y3]上記のA]~X3]のいずれか1つに記載の組成物から形成された少なくとも1つの成分を含む、物品。
Z3]物品が、フィルム、更には押出フィルムである、上記のY3]に記載の物品。
A4]物品が、2つ以下の層、更には1つの層を含むフィルムである、上記のY3]又はZ3]に記載の物品。
B4]物品が太陽電池モジュールである、上記のY3]に記載の物品。
C4]太陽電池モジュールを形成するプロセスであって、太陽電池のアレイを2つのフィルム層間に積層することを含み、フィルム層が各々独立して、上記のA]~X3]のいずれか1つに記載の組成物から形成されている、プロセス。
D4]フィルム層が各々、同じ組成物から形成されている、上記のC4]に記載のプロセス。
【0058】
試験方法
MDR試験
硬化特性を、ASTM D5289に従って、Alpha Technologiesの可動ダイレオメータ(Moving Die Rheometer、MDR)2000 Eを使用して弧度0.5で測定した。MDRに5gの未硬化ポリマー組成物(押出フィルム)を各々充填し、145℃の温度で30分間作動させて、所与の間隔にわたる組成物の「時間対トルク」曲線を生成した。各MDR試験からの以下のデータ:a)MH(dNm):30分試験間隔中にMDRによって加えられる最大トルク(通常、30分時点で加えられたトルクに相当する)、及びb)t90又はMH値の90%に達するまでの時間を使用した。
【0059】
グラス接着試験
積層サンプルを各々、「1インチ」幅を各々有する3つの試験片に切断した(図1(中央)を参照されたい)。図1(右)に示されるように、180°剥離試験を使用して、ガラス接着強度(1インチ~2インチの平均ガラス接着強度)を測定した。この試験を、制御された周囲条件下で、INSTRON(商標)5565上で行った。6つの試験片を試験し、結果の平均を計算した。初期強度及び85℃及び湿度85%で1000時間劣化させた後の強度(湿熱劣化試験)を記録し、維持率を計算した。
【0060】
体積抵抗率試験
体積抵抗率試験は、ASTM D257に基づいた。測定を、KEITHLEY 6517 B電位計をKEITHLEY 8009試験装置と組み合わせて行った。漏れ電流を機器から直接読み取り、それを以下の等式に使用して、体積抵抗率を計算した。
【数1】
式中、ρは体積抵抗率(ohm・cm)であり、Vは印加電圧(ボルト)であり、Aは電極接触面積(cm)であり、Iは漏れ電流(アンペア)である。圧縮成形によって調製された硬化フィルムの厚さ(t)を試験前に測定した。圧縮成形フィルム上の5点を測定して平均「t値」を得て、この値を上記の等式に組み込んで、体積抵抗率を決定した。この試験を室温で、1000ボルトで行った。各組成物について、2つの圧縮成形フィルムを平均体積抵抗率について試験した。
【0061】
メルトインデックス
エチレン系ポリマーのメルトインデックス(I2)は、ASTM D-1238、条件190℃/2.16kgに従って、測定する(190℃/5.0kgでのメルトインデックス(I5)、190℃/10.0kgでのメルトインデックス(I10)、190℃/21.0kgでの高負荷メルトインデックス(I21))。プロピレン系ポリマーのメルトフローレート(melt flow rate、MFR)を、ASTM D-1238、条件230℃/2.16kgに従って測定する。
【0062】
ポリマー密度
ポリマー密度を、ASTM D-792に従って測定する。
【0063】
ゲル浸透クロマトグラフィー
クロマトグラフィーシステムは、内部IR5赤外線検出器(IR5)を装備したPolymerChar GPC-IR(スペイン、バレンシア)の高温GPCクロマトグラフで構成された。オートサンプラーオーブンコンパートメントを160℃に設定し、カラムコンパートメントを150℃に設定した。カラムは、4つのAGILENT「Mixed A」30cm、20ミクロンの直線状混床式カラムであった。クロマトグラフィー溶媒は、200ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を含む1,2,4-トリクロロベンゼンであった。溶媒源に窒素をスパージした。使用した注入体積は200マイクロリットルであり、流量は1.0ミリリットル/分であった。
【0064】
GPCカラムセットの較正を、580~8,400,000の範囲の分子量を有する21個の分子量分布の狭いポリスチレン標準物質を用いて行い、それらを個々の分子量間に少なくとも10の間隔を有する6つの「カクテル」混合物中に配置した。標準物質をAgilent Technologiesから購入した。ポリスチレン標準物質を、1,000,000以上の分子量の場合は50ミリリットルの溶媒中0.025グラムで、1,000,000未満の分子量の場合は50ミリリットルの溶媒中0.05グラムで調製した。ポリスチレン標準物質を穏やかに撹拌しながら80℃で30分間溶解させた。ポリスチレン標準物質ピーク分子量を、等式1を使用してポリエチレン分子量に変換した(Williams and Ward,J.Polym.Sci.,Polym.Let.,6,621(1968)に記載):
ポリエチレン=A×(Mポリスチレン (等式1)(式中、Mは分子量であり、Aは0.4315の値を有し、Bは1.0に等しい)。
【0065】
五次多項式を使用して、それぞれのポリエチレン等価較正点に当てはめた。Aに対してわずかな調整(約0.375~0.445)を行い、カラム分解能及びバンド拡張効果を、線状ホモポリマーポリエチレン標準物質が120,000Mwで得られるように補正した。
【0066】
GPCカラムセットの総プレート計数を、デカンを用いて行った(50ミリリットルのTCB中0.04gで調製し、穏やかに撹拌しながら20分間溶解させた)。プレート計数(等式2)及び対称性(等式3)を、以下の等式に従って200マイクロリットル注入で測定した:
【数2】
(式中、RVはミリリットル単位の保持体積であり、ピーク幅はミリリットル単位であり、ピーク最大はピークの最大高さであり、1/2高さは、ピーク最大の1/2高さである)、及び
【数3】
(式中、RVはミリリットル単位での保持体積であり、ピーク幅はミリリットル単位であり、ピーク最大はピークの最大位置であり、1/10高さはピーク最大の1/10高さであり、後ピークとはピーク最大よりも後の保持体積でのピークテールを指し、前ピークとはピーク最大よりも前の保持体積でのピークフロントを指す)。クロマトグラフィーシステムのプレート計数は18,000超になるべきであり、対称性は0.98~1.22になるべきである。
【0067】
サンプルを、PolymerCharの「Instrument Control」ソフトウェアを用いて半自動で調製し、2mg/mLをサンプルの標的重量とし、溶媒(200ppmのBHTを含む)を、予め窒素をスパージしたセプタキャップ付きバイアルにPolymerChar高温オートサンプラーを介して添加した。サンプルを「低速」振盪しながら160℃で2時間溶解させた。
【0068】
Mn(GPC)、Mw(GPC)、及びMz(GPC)の計算は、PolymerChar GPCOne(商標)ソフトウェア、各等間隔データ収集点(i)でのベースラインを差し引いたIRクロマトグラム、及び等式1の点(i)の狭い標準較正曲線から得たポリエチレン等価分子量を使用して、等式4~6に従うPolymerChar GPC-IRクロマトグラフの内部IR5検出器(測定チャネル)を使用したGPC結果に基づいた。等式4~6は、以下の通りである。
【数4】
【0069】
経時的な偏差を監視するために、流量マーカー(デカン)を、PolymerChar GPC-IRシステムを用いて制御したマイクロポンプを介して各サンプルに導入した。この流量マーカー(FM)を、サンプル内のそれぞれのデカンピーク(RV(FMサンプル))を狭い標準物質較正(RV(FM較正済み))内のデカンピークのものとRV整列させることによって、各サンプルのポンプ流量(流量(見かけ))を直線的に補正するために使用した。その後、デカンマーカーピークのいかなる時間変化も、実行全体にわたって流量(流量(実効))の線形シフトに関連すると仮定した。フローマーカーピークのRV測定の最高精度を促進するために、最小二乗当てはめルーチンを使用して、フローマーカー濃度クロマトグラムのピークを二次方程式に当てはめた。その後、二次方程式の一次導関数を使用して、真のピーク位置を求めた。フローマーカーピークに基づいてシステムを較正した後、(狭い標準物質較正に関して)実効流量を、等式7:流量(実効)=流量(見かけ)×(RV(FM較正済み)/RV(FMサンプル))(等式7)として計算した。
【0070】
フローマーカーピークの処理を、PolymerChar GPCOne(商標)ソフトウェアを用いて行った。許容される流量補正は、実効流量が見かけ流量の±0.7%以内となるべきものである。
【0071】
示差走査熱量測定(Differential Scanning Calorimetry、DSC)
示差走査熱量測定(DSC)は、エチレン系(PE)サンプル及びプロピレン系(PP)サンプルのTm、Tc、Tg、及び結晶化度を測定するために使用される。サンプル(0.5g)を各々、190℃で2分間にわたって5000psiで圧縮成形してフィルムにした。約5~8mgのフィルムサンプルを秤量し、DSC皿に入れた。蓋を皿に圧着して、閉鎖雰囲気を確保した。サンプル皿をDSCセルに入れ、その後、およそ10℃/分の速度で、PEの場合は180℃(PPの場合は230℃)の温度に加熱する。サンプルをこの温度で3分間保った。その後、サンプルを10℃/分の速度で、PEの場合は-90℃(PPの場合は-60℃)に冷却し、その温度で3分間等温的に保った。次に、サンプルを、完全に溶融するまで10℃/分の速度で加熱した(第2の加熱)。別途記述されない限り、各ポリマーの融点(Tm)及びガラス転移温度(Tg)を第2の熱曲線から決定し、結晶化温度(Tc)を第1の冷却曲線から決定した。Tm及びTcのそれぞれのピーク温度を記録した。結晶化度パーセントを、第2の熱曲線から決定した融解熱(heat of fusion、Hf)を、PEの場合は292J/gの理論融解熱(PPの場合は165J/g)で除し、この量に100を乗じることによって計算することができる(例えば、結晶化度%=(Hf/292J/g)×100(PEの場合))。
【0072】
実験的
ポリマー及び添加剤
エチレン/1-オクテンランダムコポリマー:密度0.880g/cc、I2 18.0g/10分、Mn 22951g/mol、MWD 2.16、Tm 81℃、Tc 57℃、Tg -47℃(例えば、The Dow Chemical CompanyのXUS 38661)。このコポリマーは、以下の表で「POE」として記載されている。
【0073】
tert-ブチルペルオキシ2-エチルヘキシルカーボネート(以下の表で「TBEC」として記載されている):有機過酸化物(例えば、J&K Scientific Ltd.のもの)。
【0074】
5-ヘキセニルトリメトキシシラン(以下の表で「SC1」として記載されている):Si含有化合物(例えば、The Dow Chemical CompanyのDOWSIL Z-6161 EX Silane)。
【0075】
トリメトキシシリルプロパンチオール(以下の表で「SC2」として記載されている):Si含有化合物(例えば、The Dow Chemical CompanyのXIAMETER OFS-6062)。
【0076】
テトラエチルオルトシリケート(以下の表で「SC3」として記載されている):Si含有化合物(例えば、The Dow Chemical CompanyのXIAMETER 6697)。
【0077】
ビニルオリゴマーシロキサン(以下の表で「SC4」として記載されている):Si含有化合物(例えば、EVONIKのDYNASYLAN 6598)。
【0078】
3-(トリメトキシシリル)プロピル-メタクリレート(以下の表で「SCC」として記載されている):Si含有化合物(例えば、The Dow Chemical CompanyのXIAMETER OFS-6030)。
【0079】
トリアリルイソシアヌレート(下の表で「TAIC」として記載されている):架橋助剤(例えば、Chemicals Co.,Ltdのもの)。
【0080】
ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)セバケート(以下の表で「T770」として記載されている):ヒンダードアミン光安定剤(例えば、BASFのTINUVIN 770)。
【0081】
バックシート:Zhongtian Photovoltaic Materials Co.,Ltd.から入手可能なZTT-KPE(PVDF/PET/PEVA)。
【0082】
ポリマー組成物
発明組成物及び比較組成物を、表1に列記される配合に従って調製した。比較組成物は、光起電封止材フィルムで使用されている現在の組成物を表す。
【0083】
【表1】
表1:ポリマー組成物
【0084】
各ポリマー組成物について、有機過酸化物、Si含有化合物、架橋助剤、及びPOE樹脂(ペレット)を所望のパーセンテージで秤量し、密封可能なボトル内で予混合した。ボトル及びその内容物を1分間振盪し、その後、40℃で平衡化したオーブンに入れ、添加剤をPOE樹脂に浸漬させた。オーブン内で最初の60分間、ボトルを10分毎に振盪して、硬化パッケージの均一分布を保った。60分後、ボトルを40℃のオーブン内で15~20時間(一晩)保管した。
【0085】
フィルム押出
浸漬させた後、ペレットを、3つのバレルを備えたBRABENDER単軸押出機に供給した。各バレルの温度及びダイの温度を100℃に設定し、スクリュー速度は40rpmであった。約「0.5mm厚のPOE押出フィルム」を調製し、その後、試験のためにアルミホイルバッグ内に保管した。
【0086】
圧縮成形
押出フィルム(POEフィルム)を圧縮成形プロセス中に硬化させた。押出フィルムを120℃で5分間予熱し、その後、脱気し、次いで、150℃で15分間にわたって10MPaでプレス加工して、サンプルの完全な硬化を確実にした。その後、温度を室温まで下降させた。圧縮成形フィルムを体積抵抗率試験に使用した。
【0087】
積層
各サンプルについて、ガラス基板(4インチ×6インチ×0.12インチ(厚さ))を使用した。基板を、水を使用して洗浄し、その後、使用前に乾燥させた。厚さ0.35mmのバックシートを「4×6平方インチ」片に切断した。押出フィルム(POEフィルム)を、それぞれ、ガラスのサイズ及びバックシートのサイズに適合させるように切断した。積層加工前に、バックシート、押出フィルム、及びガラスを一緒に層状にした(上から下に、バックシート、POEフィルム、及びガラス)。積層プロセスをPENERGY L036ラミネーター上で150℃で20分間にわたって行い(4分間の真空プロセス(真空圧-0.095MPa)及び16分間のプレス(プレス圧0.075MPa))、「ガラス-フィルム-バックシート」積層体を形成した。積層体の厚さは3.9mm~4.0mmの範囲であった。積層したサンプルをガラス接着試験に使用した。
【0088】
試験結果
硬化、体積抵抗率、及び接着特性を表2に示す。
【0089】
【表2】
表2:比較例及び発明例の特性
【0090】
本発明の組成物が劣化前及び劣化後に許容範囲内のガラス接着強度を提供することが発見された。架橋助剤もこれらの組成物の硬化を促進した。Si含有化合物としてSC1を有する発明例1は、85℃及び湿度85%で1000時間劣化させた後(湿熱劣化試験)に、Si含有化合物としてSCCを有する比較例と比較してより高いガラス接着力を維持した。この発明例は、良好な体積抵抗率(VR)を有した。この発明サンプルのt90は比較サンプルよりもわずかに短く、「SC1」が、硬化後に少しのトルクを犠牲にしながら、硬化速度のわずかな増加を提供することを示している。
【0091】
Si含有化合物としてSC2を有する発明例2も、湿熱劣化試験後に、比較例と比較してより高いガラス接着力を維持した。この発明例は、優れた初期ガラス接着力及び良好な体積抵抗率を有した。しかしながら、発明例2のt90は比較サンプルのt90よりも長く、MHは比較例のMHよりも低かった。SC2のチオール基が過酸化物と反応し、より低い架橋度、すなわち、より低いMHをもたらすと推測される。SC2の用量を減少させ、いくらかのSC3を配合物に添加することにより、発明例3に見られるように、ガラス接着特性及び硬化挙動の平衡を保つことができる。発明例3は、優れた初期ガラス接着力を有し、劣化試験後にガラス接着力を維持し、優れた体積抵抗率を維持した。Si含有化合物としてSC4を有する発明例4も、優れた初期ガラス接着力を有し、劣化試験後にガラス接着力を維持した。この発明例は、優れた体積抵抗率を有した。
【0092】
光起電封止材フィルムに必要な最も重要な特性特徴のうちの1つであるガラスへの良好な接着力及びこのガラス接着力の優れた維持を提供するポリマー組成物が発見された。これらの組成物は、高い架橋率及び高い体積抵抗率も有する。
本願発明には以下の態様が含まれる。
項1.
組成物であって、
a)エチレン/α-オレフィン/インターポリマーと、
b)過酸化物と、
c)以下のi)~v):
i)
【化1】
(式中、Rが各々独立して、C1~C3アルキルから選択され、nが1~16である)、
ii)
【化2】
(式中、Rが各々独立して、メチル又はエチルであり、nが1~18である)、
iii)
【化3】
(式中、Rが各々独立して、メチル又はエチルである)、
iv)ビニルオリゴマーシロキサン、又は
v)i)~iv)の任意の組み合わせから選択される「Si含有化合物」と、を含む、組成物。
項2.
前記「Si含有化合物」(成分c)が、以下のi)~v):
【化4】
iv)ビニルオリゴマーシロキサン、又はv)i)~iv)の任意の組み合わせから選択される、項1に記載の組成物。
項3.
前記「Si含有化合物」が、以下:
iv)ビニルオリゴマーシロキサンから選択される、項1に記載の組成物。
項4.
前記「Si含有化合物」が、以下の式4A:
iv)R1R2R3Si(式4A)
(式中、R1がビニルであり、xが1以上であり、R2がプロピルであり、yが0以上かつ1以下であり、R3がエトキシ又はメトキシであり、zが4n-x-y-mであり、nが1超かつ10未満であり、mがn-1以下である)から選択される少なくとも2つの異なる化合物を含むビニルオリゴマーシロキサンである、項3に記載の組成物。
項5.
前記「Si含有化合物」が、以下:
i)
【化1】
(式中、Rが各々独立して、C1~C3アルキルから選択され、nが1~16である)、
ii)
【化2】
(式中、Rが各々独立して、メチル又はエチルであり、nが1~18である)、
iii)
【化3】
(式中、Rが各々独立して、メチル又はエチルである)、又は
v)i)~iii)の任意の組み合わせから選択される、項1に記載の組成物。
項6.
前記「Si含有化合物」が、以下:
ii)
【化2】
(式中、Rが各々独立して、メチル又はエチルであり、nが1~18である)、
iii)
【化3】
(式中、Rが各々独立して、メチル又はエチルである)、又は
v)ii)とiii)との組み合わせから選択される、項1に記載の組成物。
項7.
前記「Si含有化合物」が、以下:
【化5A】
vi)ii)とiii)との組み合わせから選択される、項6に記載の組成物。
項8.
前記「Si含有化合物」が、ii)とiii)との組み合わせから選択される、項6又は項7に記載の組成物。
項9.
成分iii)の成分ii)に対する重量比が2.0以上である、項8に記載の組成物。
項10.
成分iii)の成分ii)に対する重量比が4.0以下である、項8又は項9に記載の組成物。
項11.
前記「Si含有化合物」が、以下:
i)
【化1】
(式中、Rが各々独立して、C1~C3アルキルから選択され、nが1~16である)から選択される、項1に記載の組成物。
項12.
前記「Si含有化合物」が、以下:
i)
【化6】
から選択される、項11に記載の組成物。
項13.
前記組成物が助剤を更に含む、項1~12のいずれか一項に記載の組成物。
項14.
前記過酸化物の前記「Si含有化合物」に対する重量比が1.0以上である、項1~13のいずれか一項に記載の組成物。
項15.
前記過酸化物の前記「Si含有化合物」に対する重量比が6.0以下である、項1~14のいずれか一項に記載の組成物。
項16.
前記組成物がヒンダードアミンを更に含む、項1~15のいずれか一項に記載の組成物。
項17.
前記組成物が、前記組成物の重量に基づいて、50.0重量%以上の前記エチレン/α-オレフィン/インターポリマー(成分a)を含む、項1~16のいずれか一項に記載の組成物。
項18.
前記組成物が、前記組成物の重量に基づいて、98.5重量%以上の成分a)~c)の合計を含む、項1~17のいずれか一項に記載の組成物。
項19.
前記エチレン/α-オレフィン/インターポリマーについて、前記α-オレフィンがC3~C20 α-オレフィンである、項1~18のいずれか一項に記載の組成物。
項20.
前記エチレン/α-オレフィン/インターポリマー(成分a)がエチレン/α-オレフィンコポリマーである、項1~19のいずれか一項に記載の組成物。
項21.
前記エチレン/α-オレフィン/インターポリマー(成分a)が0.860g/cc以上(1cc=1cm)の密度を有する、項1~20のいずれか一項に記載の組成物。
項22.
前記エチレン/α-オレフィン/インターポリマーが0.900g/cc以下の密度を有する、項1~21のいずれか一項に記載の組成物。
項23.
前記エチレン/α-オレフィン/インターポリマー(成分a)が8.0g/10分以上のメルトインデックス(I2)を有する、項1~22のいずれか一項に記載の組成物。
項24.
前記エチレン/α-オレフィン/インターポリマーが35g/10分以下のメルトインデックス(I2)を有する、項1~23のいずれか一項に記載の組成物。
項25.
項1~24のいずれか一項に記載の組成物から形成される、架橋組成物。
項26.
前記組成物が90N/cm以上のガラス接着強度を有する、項1~25のいずれか一項に記載の組成物。
項27.
前記組成物が85℃及び湿度85%で1000時間劣化させた後に70N/cm以上のガラス接着強度を有する、項1~26のいずれか一項に記載の組成物。
項28.
前記組成物が1.0×1014ohm・cm以上の体積抵抗率を有する、項1~27のいずれか一項に記載の組成物。
項29.
前記組成物が1.0×1017ohm・cm以上の体積抵抗率を有する、項1~28のいずれか一項に記載の組成物。
項30.
項1~29のいずれか一項に記載の組成物から形成された少なくとも1つの成分を含む、物品。
項31.
前記物品がフィルムである、項30に記載の物品。
項32.
前記物品が太陽電池モジュールである、項30に記載の物品。
項33.
太陽電池モジュールを形成するプロセスであって、「太陽電池のアレイ」を2つのフィルム層間に積層することを含み、前記フィルム層が各々独立して、項1~29のいずれか一項に記載の組成物から形成されている、プロセス。
図1