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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-26
(45)【発行日】2024-12-04
(54)【発明の名称】システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B22F 10/80 20210101AFI20241127BHJP
   B22F 10/28 20210101ALI20241127BHJP
   B22F 10/38 20210101ALI20241127BHJP
   B22F 10/37 20210101ALI20241127BHJP
   B22F 10/36 20210101ALI20241127BHJP
   B22F 10/366 20210101ALI20241127BHJP
   B22F 10/85 20210101ALI20241127BHJP
   B22F 12/70 20210101ALI20241127BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20241127BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20241127BHJP
   B33Y 50/02 20150101ALI20241127BHJP
【FI】
B22F10/80
B22F10/28
B22F10/38
B22F10/37
B22F10/36
B22F10/366
B22F10/85
B22F12/70
B33Y10/00
B33Y30/00
B33Y50/02
【請求項の数】 49
(21)【出願番号】P 2022559845
(86)(22)【出願日】2021-03-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-10
(86)【国際出願番号】 EP2021055711
(87)【国際公開番号】W WO2021197762
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-11-30
(31)【優先権主張番号】102020109100.1
(32)【優先日】2020-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】523394734
【氏名又は名称】ニコン エスエルエム ソルーションズ アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル アルベルツ
【審査官】今井 拓也
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-527475(JP,A)
【文献】国際公開第2018/217903(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0179064(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22F 10/00 - 10/85
B22F 12/00 - 12/90
B29C 64/00 - 64/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元ワークピースが製造される材料を固化するために使用される付加層製造プロセス、特に選択的レーザ溶融プロセスにおいてセンサシステムによるプロセス監視をシミュレートするためのシステムであって、
前記センサシステムのデータ出力装置に結合可能であり、前記センサシステムによって監視される前記プロセスに関連するセンサデータを前記センサシステムから受信するように構成されるデータ入力装置であって、前記データ入力装置は、
(i)前記付加層製造プロセスに関連する、及び/又は、
(ii)前記付加層製造プロセスのために使用される付加層製造装置に関連する、及び/又は、
(iii)前記プロセス監視及び/又は前記センサシステムに関連する、
1つ又は複数の入力パラメータを受信するようにさらに構成される、データ入力装置と、
前記データ入力装置に結合され、前記センサデータ及び前記1つ又は複数の入力パラメータから、前記プロセス監視をシミュレートするためのモデルを生成するように構成される処理装置と、を備える、システム。
【請求項2】
前記プロセス監視は、メルトプールの監視を含み、
前記センサシステムは、メルトプール監視システムを含み、
前記プロセス監視をシミュレートするための前記モデルは、前記メルトプールの前記監視をシミュレートするためのモデルを含み、
前記メルトプール監視システムによって監視される前記メルトプールに関連する前記センサデータは、
前記メルトプールの特性、
前記メルトプールから生じる放射線、特に前記メルトプールから生じる熱放射線、
固化された材料から生じる放射線、
前記メルトプールを生成するために使用される前記付加層製造プロセスから発生するプラズマの特性であって、前記プラズマは、前記メルトプールから蒸発した材料から生じる、プラズマの特性、
前記プラズマから生じる放射線、特に前記プラズマから生じる熱放射線、及び、
前記メルトプール及び/又は前記プラズマから反射及び/又は回折される放射線、特に前記メルトプールを生成するために使用されるレーザ装置から発生するレーザ放射線、
の1つ又は複数に関連するセンサデータを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記1つ又は複数の入力パラメータは、前記センサシステムの検出範囲における、互いに関連した固化されていない材料及び固化された材料の、領域及び/又は体積の分布及び/又は配置に関連する、又はそれに基づいて計算される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記1つ又は複数の入力パラメータは、前記センサシステムの前記検出範囲における固化されていない材料と固化された材料との間の比に関連する、又はそれに基づいて計算される、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記検出範囲における固化されていない材料と固化された材料との間の前記比は、所定数の材料層における、前記検出範囲における固化されていない材料と固化された材料との間の比を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記1つ又は複数の入力パラメータは、前記センサシステムの前記検出範囲における固化された又は固化されていない材料の位置を規定する1つ又は複数のパラメータを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記1つ又は複数の入力パラメータは、前記センサシステムの前記検出範囲における、前記固化されていない材料及び前記固化された材料の熱伝導率、放射線特性及び温度の1つ又は複数をそれぞれ含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記システムは、時間の関数として前記1つ又は複数の入力パラメータを計算するように構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記システムは、規定された材料層の下にある1つ又は複数の材料層に対するシミュレーションに基づいて出力される1つ又は複数の出力パラメータに基づいて、前記規定された材料層に対する前記1つ又は複数の入力パラメータを計算するように構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記システムは、第1の複数の材料層の下にある第2の複数の材料層に対する前記シミュレーションに基づいて出力される1つ又は複数の出力パラメータに基づいて、前記第1の複数の材料層に対する前記1つ又は複数の入力パラメータを計算するように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記システムは、1つ又は複数の下側層が照射された又は照射されている時を示す1つ又は複数のパラメータに基づいて、前記材料層又は複数の材料層に対する前記1つ又は複数の入力パラメータを計算するように構成される、請求項9又は10に記載のシステム。
【請求項12】
前記1つ又は複数の下側層が照射された又は照射されている時を示す前記1つ又は複数のパラメータは、位置依存パラメータである、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記1つ又は複数の入力パラメータは、放射線ビームパワー、前記付加層製造プロセスで使用される放射線ビームの走査速度、前記付加層製造プロセスで使用されるハッチ距離、及び前記材料の材料層厚の1つ又は複数を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記1つ又は複数の入力パラメータは、
放射線ビームの直径、
前記付加層製造プロセス中の放熱、
固化される前記材料の物理的性質、
前記付加層製造装置の光学面及び/又は走査装置及び/又はレーザ装置及び/又は層堆積装置、及び/又は前記付加層製造装置内のガス流及び/又は温度分布、及び、
前記付加層製造プロセス内で使用される走査戦略、特に前記材料層上の前記放射線ビームの位置及び/又は前記放射線ビームの偏向角、及び/又は前記材料層にわたって放射線ビームを走査するためのベクトルのベクトル角度及び/又はベクトル長、及び/又はガス流の方向について材料層にわたって前記放射線ビームを走査するための走査方向、
の1つ又は複数に関連する、又はそれらの1つ又は複数を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記処理装置は、人工ニューラルネットワークを含み、
前記モデルの前記生成は、
前記センサデータ及び前記1つ又は複数の入力パラメータを含むデータセットを生成するステップと、
前記データセットをテストデータセットと訓練データセットに分割するステップと、
前記人工ニューラルネットワークに対するニューラルネットワークモデルを選択するステップと、
前記訓練データセットを使用して前記ニューラルネットワークモデルに基づいて前記人工ニューラルネットワークを訓練するステップと、
前記テストデータセットを使用して前記ニューラルネットワークモデルを評価するステップと、を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
前記評価は、
前記人工ニューラルネットワークに対する要求事項を規定するステップと、
前記人工ニューラルネットワークに関連する測定基準が前記要求事項を満たさない場合、前記要求事項が満たされるまで、前記人工ニューラルネットワークの構造及び/又はトポロジを変更するステップと、を含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記モデルの前記生成は、前記人工ニューラルネットワークの前記変更された構造及び/又はトポロジに基づいて前記人工ニューラルネットワークを訓練するステップを含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記システムは、前記モデル及び前記1つ又は複数の入力パラメータに基づいて前記センサシステムによって出力されるセンサデータをシミュレートするように構成される、請求項1~17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記センサシステムによって出力される前記センサデータは、前記処理装置が前記モデルを生成するために使用される前記センサデータを含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記センサシステムによって出力される前記センサデータは、前記モデルが生成された後に前記センサシステムによって出力されるセンサデータを含む、請求項18又は19に記載のシステム。
【請求項21】
前記システムは、
前記センサシステムによって出力される前記センサデータを前記シミュレートされたセンサデータと比較し、
前記比較に基づいて、前記付加層製造プロセス中の異常及び/又はプロセスエラーを検出する、ように構成される、請求項18、19又は20に記載のシステム。
【請求項22】
前記システムは、前記付加層製造プロセス中に前記比較をその場で行うように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記システムは、前記比較に基づいて前記付加層製造装置に信号を提供して、特に現在の付加層製造プロセスを停止することによって前記現在の付加層製造プロセスを適応させるように構成される、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記システムは、シミュレーションにおける後続の使用のために、前記生成されたモデルを含むデータベースを生成するように構成される、請求項1~23のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項25】
前記プロセス監視をシミュレートするための前記モデルに基づいて、前記付加層製造プロセスのためのプロセスパラメータ、及び/又は、前記付加層製造プロセスを使用して製造される前記3次元ワークピースの形状を適応させるようにさらに構成される、請求項1~24のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項26】
前記人工ニューラルネットワークの前記訓練は、前記センサデータと前記プロセス監視のシミュレーションに関連するシミュレーションデータとの間の平均絶対誤差を最小化することに基づく、請求項15に記載のシステム。
【請求項27】
前記人工ニューラルネットワークの前記訓練は、前記人工ニューラルネットワークの複数のトポロジに基づき、
前記複数のトポロジのそれぞれは、隠れ層の数、及び/又は隠れ層当たりのニューロンの数によって前記複数のトポロジのうちの他のトポロジと異なる、請求項15に記載のシステム。
【請求項28】
前記人工ニューラルネットワークの前記訓練は、前記センサデータと前記プロセス監視のシミュレーションに関連するシミュレーションデータとの間の平均絶対誤差を最小化することに基づき、
前記システムは、最小平均絶対誤差に達するまで、前記人工ニューラルネットワークの前記複数のトポロジを訓練するように構成される、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記人工ニューラルネットワークは、多次元人工ニューラルネットワークを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項30】
付加層製造プロセスにおけるセンサシステムによるプロセス監視を、請求項1~29のいずれか一項に記載の前記システムを使用して生成された前記モデルを使用してシミュレートするためのプログラムコード部を含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項31】
コンピュータ可読記憶媒体に格納される、請求項30に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項32】
3次元ワークピースが製造される材料を固化するために使用される付加層製造プロセスに影響を及ぼすパラメータを決定するための方法であって、
1つ又は複数の材料層の領域及び/又は体積を決定するステップと、
特定の時点について、前記1つ又は複数の材料層の前記領域及び/又は体積のどの部分が既に固化されているかを決定するステップと、
既に固化されていると決定された前記1つ又は複数の材料層の前記領域及び/又は体積の前記部分に応じて、付加層製造プロセスに影響を及ぼす前記パラメータを決定するステップと、を含む、方法。
【請求項33】
前記パラメータは、前記特定の時点についての前記領域における及び/又は前記体積における固化された材料と固化されていない材料との間の第1の比に基づいて決定される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記パラメータは、前記3次元ワークピースを製造するために、前記特定の時点についての前記領域における及び/又は前記体積における固化された材料と固化される材料との間の第2の比に基づいて決定される、請求項32又は33に記載の方法。
【請求項35】
前記パラメータは、前記領域における及び/又は前記体積における以前に固化された材料の位置に基づいて決定される、請求項32~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記領域及び/又は体積は、前記3次元ワークピースが前記付加層製造プロセスを使用して製造される領域及び/又は体積よりもそれぞれ大きい、請求項32~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
3次元ワークピースが製造される材料を固化するために使用される付加層製造プロセスにおいて、センサシステム、特にメルトプール監視システムによるプロセス監視、特にメルトプールの監視をシミュレートする方法であって、
請求項32~36のいずれか一項に記載の前記方法を使用してパラメータを決定するステップと、
前記プロセス監視をシミュレートするためのモデルに前記パラメータを供給するステップと、を含む、方法。
【請求項38】
前記決定されたパラメータ及び入力パラメータを使用して基準パラメータを決定するステップをさらに含み、
前記入力パラメータは、
前記付加層製造プロセスに対して使用される装置の環境に関連するパラメータ、
固化される前記材料の物理的性質に関連するパラメータ、
前記プロセス監視に関連するパラメータ、
前記付加層製造プロセスに対して使用される前記装置に関連するパラメータ、及び、
前記付加層製造プロセスに関連するパラメータ、
の1つ又は複数を含み、
前記基準パラメータを使用して、前記センサシステムによって出力されたセンサ信号を解釈するステップをさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記基準パラメータは、人工ニューラルネットワークを使用して決定される、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記人工ニューラルネットワークに対する入力は、1つ又は複数の定数、及び/又は1つ又は複数の1次元時系列を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記センサ信号は、
(i)前記付加層製造プロセスに影響を及ぼすパラメータを決定するために、及び/又は、
(ii)前記人工ニューラルネットワークに対する前記入力パラメータとして
使用される、請求項39又は40に記載の方法。
【請求項42】
1つ又は複数の計算機器上で実行されるときに請求項32~41のいずれか一項に記載の方法を行うためのプログラムコード部を含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項43】
コンピュータ可読記憶媒体に格納される、請求項42に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項44】
付加層構築法を用いて3次元ワークピースを製造するための装置であって、
前記3次元ワークピースを製造するための材料を受容するように構成された担体と、
前記担体及び/又は前記担体の上の先行材料層に材料を供給するように構成された材料供給装置と、
前記供給された材料を前記担体及び/又は前記担体の上の前記先行材料層の上の材料層に形成するための層堆積機構と、
前記3次元ワークピースを製造するために、前記担体及び/又は前記担体の上の前記先行材料層に供給された前記材料を固化させるように構成された固化機器と、
前記固化機器によって固化される前記材料層の領域に遮蔽ガスを供給するように構成されたガス供給装置と、
前記ガス供給装置及び前記固化機器を含むプロセスチャンバと、
前記材料が固化される領域を監視するための監視システムと、
請求項1~29のいずれか一項に記載のシステムと、を含む、装置。
【請求項45】
付加層製造プロセスにおけるセンサシステムによるプロセス監視を、前記システムを使用して生成された前記モデルを使用してシミュレートするためのプログラムコード部を含むコンピュータプログラム製品、コンピュータ可読媒体に格納される前記コンピュータプログラム製品、又は請求項42もしくは43に記載のコンピュータプログラム製品をさらに含む、請求項44に記載の装置。
【請求項46】
付加層製造プロセス中にセンサシステムによって監視される又は以前に監視されたプロセスに関連するセンサデータを提供するステップと、
前記プロセスの監視をシミュレートするためのモデルを提供するステップであって、前記モデルは、
(i)請求項1~29のいずれか一項に記載の前記システム、又は請求項44もしくは45に記載の前記装置を使用して生成される、及び/又は、
(ii)請求項30、31、42又は43に記載のコンピュータプログラム製品を通して提供される、及び/又は、
(iii)請求項32~36のいずれか一項に、特に請求項37~41のいずれか一項との組み合わせに従って決定されたパラメータを使用して生成される、
ステップと、を含み、
前記センサデータと、前記モデルを使用してシミュレートされたセンサデータとの間の比較に基づいて、前記センサデータを分析するステップをさらに含む、方法。
【請求項47】
前記センサシステムによって監視される前記プロセスに関連する前記センサデータは、
メルトプールの特性、
前記メルトプールから生じる放射線、特に前記メルトプールから生じる熱放射線、
固化された材料から生じる放射線、
前記メルトプールを生成するために使用される前記付加層製造プロセスから発生するプラズマの特性であって、前記プラズマは、前記メルトプールから蒸発した材料から生じる、プラズマの特性、
前記プラズマから生じる放射線、特に前記プラズマから生じる熱放射線、及び、
前記メルトプール及び/又は前記プラズマから反射及び/又は回折される放射線、特に前記メルトプールを生成するために使用されるレーザ装置から発生するレーザ放射線、
の1つ又は複数に関連するセンサデータを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
請求項46又は47に記載の方法を使用して分析されたセンサデータを提供するステップを含む、方法。
【請求項49】
請求項46又は47に記載の方法に従って分析されたセンサデータを格納する、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、3次元ワークピースが製造される材料を固化するために使用される付加層製造プロセス(特に選択的レーザ溶融プロセス)においてセンサシステム(例えば、メルトプール監視システム)によるプロセス(例えば、メルトプール)監視をシミュレートするためのシステムと、付加層製造プロセスにおけるセンサシステムによるプロセスの監視を、システムを使用して生成されたモデルを使用してシミュレートするためのプログラムコード部を含むコンピュータプログラム製品と、3次元ワークピースが製造される材料を固化するために使用される付加層製造プロセスに影響を及ぼすパラメータを決定するための方法と、3次元ワークピースが製造される材料を固化するために使用される付加層製造プロセスにおいて、センサシステムによるプロセス監視をシミュレートするための方法と、付加層構築法を用いて3次元ワークピースを製造するための装置と、センサデータとモデルを使用してシミュレートされたセンサデータとの間の比較に基づいて、センサデータを分析するための方法と、前述の方法を使用して分析されたセンサデータを提供する方法と、前述の方法に従って分析されたセンサデータを格納するコンピュータ可読記憶媒体と、付加層製造のためのその場(in-situ)プロセス(例えば、メルトプール)監視システムをモデル化するためのニューラルネットワークと、に関連する。
【背景技術】
【0002】
付加層方法において、ワークピースは、一連の固化され相互接続されたワークピース層を生成することによって、層ごとに製造される。これらのプロセスは、原材料の種類、及び/又はワークピースを製造するために前記原材料を固化する方法によって区別することができる。
【0003】
例えば、粉末床溶融結合法は、粉末状、特に金属及び/又はセラミックの原材料を複雑な形の3次元ワークピースに加工することができる一種の付加層プロセスである。この目的のために、原材料粉末層を担体上に塗布し、製造されるワークピースの所望の形状に応じて、部位選択的方法において、例えば、電子又はレーザ放射線に曝露する。粉末層に浸透する放射線は、原材料粉末粒子の加熱及びその結果としての溶融又は焼結を引き起こす。次いで、ワークピースが所望の形及びサイズを有するまで、放射線プロセスに既に曝露されている担体上の層に、さらなる原材料粉末層が連続的に塗布される。選択的電子ビーム溶融、選択的レーザ溶融又はレーザ焼結は、特に、CADデータに基づいて、プロトタイプ、ツール、交換部品又は医療用プロテーゼ、例えば、歯科又は整形外科用プロテーゼなどの製造に使用することができる。
【0004】
本開示全体を通して、選択的レーザ溶融への任意の言及は、選択的レーザ焼結、選択的電子ビーム溶融、ステレオライトグラフィ、MELATO、選択的加熱焼結、又は任意の他のエネルギービームベースの付加処理方法に等しく適用可能である。したがって、付加層製造への任意の言及は、選択的レーザ溶融、選択的レーザ焼結、選択的電子ビーム溶融、ステレオライトグラフィ、MELATO、選択的加熱焼結、及び任意の他のエネルギービームベースの付加処理方法の1つ又は複数に適用可能であり得る。
【0005】
付加層構築法の重要なパラメータは、製造されたワークピースの品質である。さらに、製造効率は、例えば、生産サイクルを可能な限り短く保つという意味で、極めて重要である。例えば、単一のワークピース層の製造を高速化するための多数の戦略が知られている。しかしながら、大きなワークピースを製造する場合、既知の解決策は、必ずしも所望の効率及び/又は品質を達成するとは限らない。
【0006】
付加製造(Additive Manufacturing, AM)は、印刷された部品の許容可能な品質を達成するために、プロセスにおいて監視及び制御される多数の複雑な変数を含む。プロセス監視の一般的なアプローチは、メルトプール特性の測定である。特性の分析は、収集されるデータの量、プロセスパラメータ及び部品の形状の未知の影響のために、複雑になり得る。
【0007】
20年以上の開発の後、金属AMは、ますますより良好な生産性、再現性、及び信頼性に基づいて、高度に要求される市場、例えば、自動車、航空宇宙、又はエネルギーのための工業生産環境において確立した。高度な形状の自由度及び様々な形状の特徴を作り出す可能性などのすべての既知の技術的利点、部分的再設計及び軽量の構築方法の適用によるコスト節約の可能性、又は、最適化された流体特性若しくは応力低減によるより高い部品性能に加えて、エンドユーザ産業は、安全関連の用途に対する高応力の部品のためだけでなく、ビルドプロセス全体をどのようにドキュメンテーションするか、及び部品品質をどのように保証するかという解決策を必要とする。選択的レーザ溶融は、ビルド部品の配置、配向及びプロセスパラメータと同様に機械及び環境の条件のような多数の複雑な変数も含み、安定した、信頼性のある条件を保証し、想定される品質要求事項に達する反復可能な品質特徴を有する最終部品を製造することを困難にする。
【0008】
軸上又は軸外で動作する様々な品質保証方法及び技術が、最先端の商業的に利用可能な工業化された金属AM機械及び新しいアプローチにおいて、実施されているか、又は開発中であり、科学的環境において、ビルドジョブ中に部品品質に影響を与え得る不規則性を監視及び/又はドキュメンテーションするために、新しいアプローチが絶えず推進されている。
【0009】
したがって、本発明の目的は、特に、付加層製造プロセスを使用して製造される3次元ワークピースの品質を改善することである。さらに、本発明の目的は、付加層製造プロセスをシミュレートし、それによって、3次元ワークピースの品質を改善するようにプロセスを適応させることである。さらに、本発明の目的は、付加層製造プロセスに所定の程度に影響を及ぼすパラメータを決定することである。
【発明の概要】
【0010】
したがって、本発明は、3次元ワークピースが製造される材料を固化するために使用される付加層製造プロセス、特に選択的レーザ溶融プロセスにおいてセンサシステムによるプロセス監視をシミュレートするためのシステムであって、センサシステムのデータ出力装置に結合可能であり、センサシステムによって監視されるプロセスに関連するセンサデータをセンサシステムから受信するように構成されるデータ入力装置(data input)であって、データ入力装置は、(i)付加層製造プロセスに関連する、及び/又は、(ii)付加層製造プロセスのために使用される付加層製造装置に関連する、及び/又は、(iii)プロセス監視及び/又はセンサシステムに関連する、1つ又は複数の入力パラメータを受信するようにさらに構成される、データ入力装置と、データ入力装置に結合され、センサデータ及び1つ又は複数の入力パラメータから、前記プロセス監視をシミュレートするためのモデルを生成するように構成される処理装置と、を備える、システムを記載する。
【0011】
発明者は、プロセス監視への一般的なアプローチが例えば熱放射線を用いたその場測定(例えばメルトプール)特性であるが、データ、特に、システムの挙動についてのさらなる知識を有さない特性を分析することは、収集されるデータの量、並びに3次元ワークピースのプロセスパラメータ及び部品の形状の未知の影響のために、複雑であり得るか、又は不可能でさえあることを認識した。
【0012】
本明細書に記載のシステム(及び方法)の実装例は、3次元ワークピースの品質を改善するために、特に、プロセス(例えば、メルトプール)のその場監視をすること、及び付加層製造プロセス(例えば、選択的レーザ溶融プロセス)の間に、又は3次元ワークピースの特定の層が製造される前でさえも行動をとることを可能にする。システムは、これによって、特に、付加層製造プロセスに関連するプロセスパラメータ、及び/又は、(ii)付加層製造プロセス用に使用される付加層製造装置に関連するプロセスパラメータ、及び/又は、(iii)プロセス監視及び/又はセンサシステムに関連するプロセスパラメータに応じて、プロセス(例えば、メルトプール)の監視をシミュレートするように構成される。
【0013】
本開示を通して、メルトプールは、材料(例えば、元々は、粉末、特に金属粉末の形態であり得る)が液体状態になるように溶融する程度まで、付加層製造プロセス中に加熱される材料として規定され得る。
【0014】
センサシステムは、例えば、1つ又は複数のカメラを含んでよい。
【0015】
本明細書に記載の実装例は、メルトプールに加えて、又は代替的に、煙及び/又は破片及び/又は飛沫を監視/シミュレートするために使用されてよく、その粉末床における軌道及び析出位置は、1つの層の暴露の間に監視/シミュレートされてよく、それは、一方では直接照射を防ぐことができ、他方では粉末床における飛沫の部分的保持を通じた後続の層の曝露に影響することができる。
【0016】
追加的又は代替的に、監視/シミュレートすることは、層の塗布に関連してよく(又は層の塗布後、レーザを用いた暴露の前に画像が撮影され)、その中で、一方では層の均一性の乱れ、及びワークピース構造のずれを検出することができ(パワーが不正確に適用された場合、固化された領域は、例えば、全体的に隆起する又は(例えば、溶融浴(molten bath)での溶融射出による)局所的な隆起を示すことができる)、他方では、サーモグラフィ画像によって、暴露されたばかりの層及び局所的な層の厚さについて結論を引き出すことができる。
【0017】
システムのいくつかの例では、プロセス監視は、メルトプールの監視を含み、センサシステムは、メルトプール監視システムを含み、前記プロセス監視をシミュレートするためのモデルは、メルトプールの前記監視をシミュレートするためのモデルを含み、メルトプール監視システムによって監視されるメルトプールに関連するセンサデータは、メルトプールの特性、メルトプールから生じる放射線、特にメルトプール又はメルトプールの周囲の領域から生じる熱放射線もしくは制動放射、又はメルトプールの周囲の領域から生じる放射線、固化された材料(メルトプールの周囲の領域に含まれてよく、又はメルトプールの後の領域と同一であってよい)から生じる放射線、メルトプールを生成するために使用される付加層製造プロセスから発生するプラズマの特性であって、プラズマは、メルトプールから蒸発した材料から生じる、プラズマの特性、プラズマから生じる放射線、特にプラズマから生じる熱放射線、及び、メルトプール及び/又はプラズマから反射及び/又は回折される放射線、特にメルトプールを生成するために使用されるレーザ装置から発生するレーザ放射線、の1つ又は複数に関連するセンサデータを含む。これらは、システムの処理装置がセンサデータ及び1つ又は複数の入力パラメータに基づいてモデルを生成するように、システムのデータ入力装置に1つ又は複数の入力パラメータを供給するときに考慮に入れられ得る。メルトプールの特性、メルトプールから生じる放射線、特にメルトプールから生じる熱放射線又はメルトプールを囲む領域又はメルトプールに続く領域から生じる放射線、固化された材料から生じる放射線、メルトプールを生成するために使用される付加層製造プロセスから発生するプラズマの特性、メルトプールから蒸発した材料から生じるプラズマ、プラズマから生じる放射線、特にプラズマから生じる熱放射線、メルトプール及び/又はプラズマから反射及び/又は回折される放射線、特にメルトプールを生成するために使用されるレーザ装置から発生するレーザ放射線の1つ又は複数を考慮に入れることは、改善されたモデルが処理装置によって生成されることを可能にすることができ、それは、ワークピースの品質を改善するために3次元ワークピースを調製するときに考慮することができる。
【0018】
システムのいくつかの例では、1つ又は複数の入力パラメータは、センサシステムの検出範囲において互いに関連した、固化されていない材料及び固化された材料の、領域及び/又は体積の分布及び/又は配置に関連する、又はそれに基づいて計算される。追加的又は代替的に、1つ又は複数の入力パラメータは、センサシステムの検出範囲における固化されていない材料と固化された材料との間の比に関連する、又はそれに基づいて計算され、特に、検出範囲における固化されていない材料と固化された材料との間の比は、所定数の(1つ又は複数の)材料層における、検出範囲における固化されていない材料と固化された材料との間の比を含む。本開示の意義の範囲における固化されていない材料は、エネルギー/照射ビームによって照射されていない材料として規定され得るが、材料は、いくつかの例では固体の状態で、すなわち、粉末、箔、又はシートとして存在し得ることが理解される。対照的に、固化された材料は、本開示に従って、エネルギー/照射ビームによって照射されて材料を溶融し、その後、ワークピースの一部として固化する材料として規定され得る。追加的又は代替的に、1つ又は複数の入力パラメータは、センサシステムの検出範囲における固化された又は固化されていない材料の位置を規定する1つ又は複数のパラメータを含む。熱伝導率、放射線特性、及び検出領域の温度などの特性は、モデルを生成するときに考慮に入れられてよく、この特性は、互いに関連した固化された及び固化されていない材料の配分、分布、及び配置によって決定され得る。これらのパラメータは、固化された材料と固化されていない材料との間で異なり得る。これは、特に、モデルに基づくシミュレーションが付加層製造プロセスを適応させるために使用されるときに、製造される3次元ワークピースの品質を改善するようにモデルを改善することを可能にすることがある。
【0019】
したがって、システムのいくつかの例では、1つ又は複数の入力パラメータは、センサシステムの検出範囲における、固化されていない材料及び固化された材料の熱伝導率、放射線特性及び温度の1つ又は複数をそれぞれ含む。追加的又は代替的に、1つ又は複数の入力パラメータは、2つの波長スペクトルの強度の温度依存指数を含む。
【0020】
いくつかの例では、システムは、時間の関数として1つ又は複数の入力パラメータを計算するように構成される。これは、特に、付加層製造プロセス中のその場でのプロセスの監視をシミュレートするためにモデルを適応させることを可能にし、それによって、現在の状況を考慮に入れることによってモデルを改善し、最終的には3次元ワークピースの品質の改善をもたらし得る。
【0021】
いくつかの例では、システムは、規定された材料層の下にある1つ又は複数の材料層に対する前記シミュレーションに基づいて出力される1つ又は複数の出力パラメータに基づいて、規定された材料層に対する1つ又は複数の入力パラメータを計算するように構成される。規定された材料層の下にある1つ又は複数の材料層に対するシミュレーションを考慮に入れると、モデルは、規定された材料層の下にあるシミュレートされた1つ又は複数の材料層に関連する1つ又は複数の特性に基づいて、規定された材料層のために改善され得る。規定された材料層の特性は、特に、規定された材料層の下にある1つ又は複数の材料層の特性に依存し得る。
【0022】
いくつかの例では、システムは、第1の複数の材料層の下にある第2の複数の材料層に対する前記シミュレーションに基づいて出力される1つ又は複数の出力パラメータに基づいて、第1の複数の材料層に対する1つ又は複数の入力パラメータを計算するように構成される。第1の複数の材料層の下にある第2の複数の材料層のシミュレーションを考慮に入れると、シミュレートされた第2の複数の材料層に関連する1つ又は複数の特性に基づいて、第1の複数の材料層のモデルを改善することができる。特に、第1の複数の材料層に対する1つ又は複数の入力パラメータを計算することは、様々な材料層に対するモデルを生成するための効率をさらに改善し得る。
【0023】
いくつかの例では、システムは、1つ又は複数の下側層が照射された又は照射されている時を示す1つ又は複数のパラメータに基づいて、前記材料層又は複数の材料層に対する1つ又は複数の入力パラメータを計算するように構成される。これは、1つ又は複数の下側層の放射線特性が下側層が照射されてから経過した時間、及び/又は下側層が照射された又は照射されている期間に依存するので、特に有利である。これにより、モデルが適用される材料層について、生成されたモデルを改善することができる。
【0024】
いくつかの例では、1つ又は複数の下側層が照射された又は照射されている時を示す1つ又は複数のパラメータは、位置依存パラメータである。これは、これらの1つ又は複数の位置依存パラメータに基づいてモデルをさらに改善することを可能にし得る。
【0025】
システムのいくつかの例では、1つ又は複数の入力パラメータは、放射線ビームパワー(例えば、レーザパワー)、付加層製造プロセスで使用される放射線ビームの走査速度、付加層製造プロセスで使用されるハッチ距離、及び材料の材料層厚の1つ又は複数を含む。これは、これらの入力パラメータがいくつかの例ではプロセス監視の測定信号に著しく影響を及ぼし得るので、生成されたモデルを改善し得る。
【0026】
いくつかの例では、1つ又は複数の入力パラメータは、放射線(例えば、レーザ)ビームの直径、付加層製造プロセス中の放熱、固化される材料の物理的性質、付加層製造装置の光学面及び/又は走査装置及び/又はレーザ装置及び/又は層堆積装置、及び/又は付加層製造装置内のガス流及び/又は温度分布、及び、付加層製造プロセス内で使用される走査戦略、特に材料層上の放射線ビームの位置及び/又は放射線ビームの偏向角、及び/又は材料層にわたって放射線ビームを走査するためのベクトルのベクトル角度及び/又はベクトル長、及び/又はガス流の方向について材料層にわたって放射線ビームを走査するための走査方向、の1つ又は複数に関連する、又はそれらの1つ又は複数を含む。
【0027】
システムのいくつかの例では、処理装置は、人工ニューラルネットワークを含み、モデルの前記生成は、センサデータ及び1つ又は複数の入力パラメータを含むデータセットを生成するステップと、データセットをテストデータセットと訓練データセットに分割するステップと、人工ニューラルネットワークに対するニューラルネットワークモデルを選択するステップと、訓練データセットを使用してニューラルネットワークモデルに基づいて人工ニューラルネットワークを訓練するステップと、テストデータセットを使用してニューラルネットワークモデルを評価するステップと、を含む。使用されるその場センサ(例えば、メルトプール監視(melt pool monitoring, MPM))システムのデータをシミュレートし、分析し、評価するための人工ニューロンネットワーク(artificial neuronal network、ANN)に基づく機械学習アルゴリズムは、収集され得る大量のデータに対してさえ、プロセス監視のデータを効率的に分析することを可能にし得る。
【0028】
システムのいくつかの例では、前記評価は、人工ニューラルネットワークに対する要求事項を規定するステップと、人工ニューラルネットワークに関連する測定基準が要求事項を満たさない場合、要求事項が満たされるまで、人工ニューラルネットワークの構造及び/又はトポロジを変更するステップと、を含む。人工ニューラルネットワークの構造及び/又はトポロジは、これにより、プロセス(例えば、メルトプール)の監視をシミュレートするために適用されるモデルの特定のユースケースに対して改善され得る。モデルの生成は、人工ニューラルネットワークの変更された構造及び/又はトポロジに基づいて人工ニューラルネットワークを訓練するステップを含んでよい。
【0029】
いくつかの例では、システムは、モデル及び1つ又は複数の入力パラメータに基づいてセンサシステムによって出力されるセンサデータをシミュレートするように構成される。センサシステムによって出力されるセンサデータは、処理装置がモデルを生成するために使用されるセンサデータ、及び/又は、モデルが生成された後にセンサシステムによって出力されるセンサデータを含んでよい。次いで、付加層製造プロセスを適応させるために、シミュレートされたセンサデータを有利にその後使用することができる。
【0030】
いくつかの例では、システムは、センサシステムによって出力されるセンサデータをシミュレートされたセンサデータと比較し、前記比較に基づいて、付加層製造プロセス中の異常及び/又はプロセスエラーを検出する、ように構成される。追加的又は代替的に、異常及び/又はプロセスエラーは、付加層製造プロセスが行われる前であっても、比較に基づいて決定されてよい。
【0031】
いくつかの例では、システムは、付加層製造プロセス中に前記比較をその場で行うように構成される。これは、必要とされる時に、その場で付加層製造プロセスを適応させるように有利に可能にすることができる。
【0032】
いくつかの例では、システムは、前記比較に基づいて付加層製造装置に信号を提供して、特に現在の付加層製造プロセスを停止することによって現在の付加層製造プロセスを適応させるように構成される。これは、特に、製造される3次元ワークピースの品質を最終的に改善するように、付加層製造プロセスのためのパラメータを適応させることを可能にすることができる。測定されたパラメータに応じて、例えば、パラメータの自動調整、又は単に変化に対する提案を行うことができる。加えて、又は代替的に、構築プロセスの部分的な取り消しも可能であり、例えば、個々の構成要素は、いくつかの構成要素の順序で取り消され得る。
【0033】
いくつかの例では、システムは、前記シミュレーションにおける後続の使用のために、生成されたモデルを含むデータベースを生成するように構成される。データベース内の生成されたモデルは、1つ又は複数のユースケースのためのモデルの性能を改善するように更新され得る。
【0034】
いくつかの例では、システムは、シミュレーションモデルに基づいて、付加層製造プロセスのためのプロセスパラメータ、及び/又は、付加層製造プロセスを使用して製造される3次元ワークピースの形状を適応させるようにさらに構成される。これは、特に、現在のプロセスに介入すること、及び/又は3次元ワークピースの予想される形状を変更し、プロセス及び/又は形状を適応させて、最終的にワークピースの品質を改善することを有利に可能にし得る。これは、例えば、形状の自動調整、又は単に変化に対する提案であり得る。最適化された形状が、製造の開始前であっても提案されることも可能である。
【0035】
システムのいくつかの例では、人工ニューラルネットワークの訓練は、センサデータとプロセス監視の前記シミュレーションに関連するシミュレーションデータとの間の平均絶対誤差を最小化することに基づく。これにより、3次元ワークピースの品質を向上させることができる。
【0036】
いくつかの例では、人工ニューラルネットワークの訓練は、人工ニューラルネットワークの複数のトポロジに基づき、トポロジのそれぞれは、隠れ層の数、及び/又は隠れ層当たりのニューロンの数によって他のトポロジと異なる。特定のユースケースに対する人工ニューラルネットワークのための最適トポロジは、プロセスの監視をシミュレートするために使用されるモデルの生成を改善するために発見される。
【0037】
いくつかの例では、システムは、最小平均絶対誤差に達するまで、人工ニューラルネットワークのトポロジを訓練するように構成され、これにより、3次元ワークピースの任意の異常及び/又は3次元ワークピースを製造するときのプロセスエラーを最小限にすることが可能になり得る。
【0038】
いくつかの例では、人工ニューラルネットワークは、多次元人工ニューラルネットワーク(multidimensional artificial neural network)を含む。これは、製造される3次元ワークピースの形状に適切に対処するために特に有利であり得る。
【0039】
我々は、さらに、付加層製造プロセスにおけるセンサシステム(例えば、メルトプール監視システム)によるプロセス(例えば、メルトプール)監視を、本明細書に記載の実装例のいずれか1つに従って、システムを使用して生成されたモデルを使用してシミュレートするためのプログラムコード部を含む、コンピュータプログラム製品を記載する。コンピュータプログラム製品は、特に、コンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。
【0040】
我々は、さらに、3次元ワークピースが製造される材料を固化するために使用される付加層製造プロセスに影響を及ぼすパラメータを決定するための方法であって、1つ又は複数の材料層の領域及び/又は体積を決定するステップと、特定の時点について、1つ又は複数の材料層の領域及び/又は体積のどの部分が既に固化されているかを決定するステップと、既に固化されていると決定された1つ又は複数の材料層の領域及び/又は体積の部分に応じて、付加層製造プロセスに影響を及ぼすパラメータを決定するステップと、を含む、方法を記載する。次いで、パラメータは、例えば、プロセスの監視をシミュレートするために使用されるモデルを生成するときに使用してよい。上記で概説したように、固化された及び固化されていない材料は、異なる特性、特に放熱特性を有してよく、したがって、モデルを生成するときに考慮に入れてよい。
【0041】
いくつかの例では、パラメータは、特定の時点についての(2次元)領域及び/又は体積における固化された材料と固化されていない材料との間の第1の比に基づいて決定される。第1の比は、ここではそれぞれ、固化された材料の量と固化されていない材料の量との間の比を指してよい。追加的又は代替的に、いくつかの例では、パラメータは、3次元ワークピースを製造するために、特定の時点についての領域における及び/又は体積における固化された材料と固化される材料との間の第2の比に基づいて決定される。
【0042】
いくつかの例では、パラメータは、領域における及び/又は体積における以前に固化された材料の位置に基づいて決定される。これにより、位置が、例えば、センサシステムの検出領域のエッジ領域に近いかどうか、又は位置が検出領域においてより中心にあるかどうかを考慮に入れてよい。
【0043】
いくつかの例では、領域及び/又は体積は、3次元ワークピースが付加層製造プロセスを使用して特定の時点で製造される領域及び/又は体積よりもそれぞれ大きく、特に、メルトプールの領域及び/又は体積よりも大きい。
【0044】
我々は、さらに、3次元ワークピースが製造される材料を固化するために使用される付加層製造プロセスにおいて、センサシステム(例えば、メルトプール監視システム)によるプロセス(例えば、メルトプール)監視をシミュレートするための方法であって、前述の実装例のいずれか1つに従った方法を使用してパラメータを決定するステップと、前記プロセス監視をシミュレートするためのモデルにパラメータを供給するステップと、を含む、方法を記載する。これにより、モデルは、モデルを生成するときにパラメータが使用されることから見て特に正確である可能性があり、それによって、パラメータは、既に固化されていると決定された1つ又は複数の材料層の領域及び/又は体積の部分に応じて決定される。
【0045】
いくつかの例では、決定されたパラメータ及び入力パラメータを使用して基準パラメータを決定するステップをさらに含み、入力パラメータは、付加層製造プロセスに対して使用される装置の環境に関連するパラメータ、固化される材料の物理的性質に関連するパラメータ、プロセス監視に関連するパラメータ、付加層製造プロセスに対して使用される装置に関連するパラメータ、及び、付加層製造プロセスに関連するパラメータ、の1つ又は複数を含み、基準パラメータを使用して、センサシステムによって出力されたセンサ信号を解釈するステップをさらに含む。いくつかの例では、基準パラメータは、人工ニューラルネットワークを使用して決定される。人工ニューラルネットワークに対する入力は、1つ又は複数の定数、及び/又は1つ又は複数の1次元時系列を含んでよい。これにより、人工ニューラルネットワークは、大量のデータを処理することができる。
【0046】
いくつかの例では、センサ信号は、(i)付加層製造プロセスに影響を及ぼすパラメータを決定するために、及び/又は、(ii)人工ニューラルネットワークに対する前記入力パラメータとして使用される。したがって、ループは、ユースケースのための人工ニューラルネットワーク及び/又はプロセスの監視をシミュレートするために使用されるモデルを改善するように実行され得る。
【0047】
我々は、コンピュータプログラム製品が1つ又は複数の計算機器上で実行されるときに前述の実装例のいずれか1つに従って方法を実行するためのプログラムコード部を含む、コンピュータプログラム製品をさらに記載する。コンピュータプログラム製品は、特に、コンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。
【0048】
我々は、本明細書に記載の実装例として、付加層構築(すなわち、造形)法を用いて3次元ワークピースを製造するための装置であって、3次元ワークピースを製造するための材料を受容するように構成された担体と、担体及び/又は担体の上の先行材料層に材料を供給するように構成された材料供給装置と、供給された材料を担体及び/又は担体の上の先行材料層の上の材料層に形成するための層堆積機構と、3次元ワークピースを製造するために、担体及び/又は担体の上の先行材料層に供給された材料を固化させるように構成された固化機器と、固化機器によって固化される材料層の領域に遮蔽ガスを供給するように構成されたガス供給装置と、ガス供給装置及び固化機器を含むプロセスチャンバと、材料が固化される領域を監視するための監視システムと、本明細書に記載の実装例のいずれか1つに従ってプロセスの監視をシミュレートするためのシステムと、を含む装置をさらに記載する。いくつかの例では、装置が本明細書に記載の実装例のいずれか1つに従ったコンピュータプログラム製品をさらに含む。
【0049】
我々は、さらに、付加層製造プロセス中にセンサシステムによって監視される又は以前に監視されたプロセスに関連するセンサデータを提供するステップと、前記プロセスの監視をシミュレートするためのモデルを提供するステップであって、モデルは、(i)本明細書に記載の実装例のいずれか1つに従ったシステムを使用して生成される、及び/又は、(ii)本明細書に記載の実装例のいずれか1つに従ったコンピュータプログラム製品を通して提供される、及び/又は、(iii)本明細書に記載の実装例のいずれか1つに従って決定されたパラメータを使用して生成されるステップと、を含み、センサデータと、モデルを使用してシミュレートされたセンサデータとの間の比較に基づいて、センサデータを分析するステップをさらに含む、方法を記載する。
【0050】
いくつかの例では、センサシステムによって監視されるプロセスに関連するセンサデータは、メルトプールの特性、メルトプールから生じる放射線、特にメルトプールから生じる熱放射線、固化された材料から生じる放射線、メルトプールを生成するために使用される付加層製造プロセスから発生するプラズマの特性であって、プラズマは、メルトプールから蒸発した材料から生じる、プラズマの特性、プラズマから生じる放射線、特にプラズマから生じる熱放射線、及び、メルトプール及び/又はプラズマから反射及び/又は回折される放射線、特にメルトプールを生成するために使用されるレーザ装置から発生するレーザ放射線、の1つ又は複数に関連するセンサデータを含む。
【0051】
我々は、前述の実装例のいずれか1つに従った方法を使用して分析されたセンサデータを提供するステップを含む、方法をさらに記載する。
【0052】
我々は、前述の実装例のいずれか1つに従った方法に従って分析されたセンサデータを格納する、コンピュータ可読記憶媒体をさらに記載する。
【0053】
本発明のこれら及び他の態様は、ここで、添付の図面を参照して、単なる例として、さらに記載され、ここで、同様の参照番号は、同様の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、3次元ワークピースを製造するための装置の概略図を示す。
図2】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、ブラックボックスとしての技術システムのモデルを示す。
図3】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、人工ニューロンの基本構造を示す。
図4】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、基準キューブ及び特徴キューブを使用した部品の配列及び位置決めの概略図を示す。
図5】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、テスト及び評価概念を伴う方法のフロー図を示す。
図6】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、識別された入力パラメータを伴うブラックボックスモデルの模式図を示す。
図6A】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、識別された入力パラメータを伴うブラックボックスモデルの模式図を示す。
図6B】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、識別された入力パラメータを伴うブラックボックスモデルの模式図を示す。
図7】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、実測センサ値(左)及びシミュレートされたセンサ値(右)を示す。
図8】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、シミュレーションの平均絶対誤差を示す。
図9】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、MPM測定信号及びシミュレーションの例を示す。
図10】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、モデルのオンライン及びオフライン訓練を示す。
図11】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、データベースに接続されたモデルのネットワークを示す。
図12】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、粉末床、ワークピース、レジストレーション体積及び領域を示す。
図13】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、3次元ワークピースを製造するための装置の概略ブロック図を示す。
図14】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、付加層製造プロセスに影響を及ぼすパラメータを決定するための方法を示す。
図15】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、決定されたパラメータと入力パラメータとを使用して基準パラメータを決定するための方法を示す。
図16】本明細書に記載のいくつかの実装例に従って、分析されたセンサデータをコンピュータ可読記憶媒体上に提供するための方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0055】
選択的レーザ溶融プロセス(又は一般に付加層製造)の工業的用途における主な課題の1つは、不安定な構成要素品質、プロセス安定性及び再現性である。これらの理由は、多様で汎用性のある相互作用機構及び因果関係の原理であり、これらは、それらの複雑さのために必ずしも明確に遡ることができず、また、製造プロセスの過程で変化する可能性もある。
【0056】
したがって、製造プロセスの品質保証及びドキュメンテーションのために、センサ及び監視システムがますます使用されている。
【0057】
図1は、本明細書に記載の実装例に従って、3次元ワークピースを製造するための装置100の概略図を示す。
【0058】
この例では、装置100は、メルトプールを監視するためのメルトプール監視機器又はシステム102を含み、この例では、第1のフォトダイオード104、第2のフォトダイオード106、ビームスプリッタ110及びミラー108を含む。ビームスプリッタ110は、異なる波長に応じて入射放射線を分割することができる。
【0059】
装置100は、レーザパワーを監視するためのレーザパワー監視機器又はシステム130をさらに含む。この例では、レーザパワー監視機器又はシステム130は、フォトダイオード132を含む。
【0060】
この例では、1064nmの波長を有するレーザビームがレーザ装置(laser)112を使用して生成される。レーザビームは、この例では、コリメータ114を使用してコリメートされる。コリメートされたレーザビームは、ビームスプリッタ118に到達する前に3D集束装置116を通過し、レーザビームは、一方では、レーザパワー監視機器又はシステム130に向かって、他方では、スキャナ120を通してビルドチャンバ122に向かって進む。図示されていないが、追加のビーム形成要素すなわち追加の集束要素、又はビームステアリング要素すなわち追加の走査ミラーが、ビーム経路のどこにでも存在し得ることは明らかである。さらに、ビルドチャンバへの入口窓(entry window)のようなレーザビームに影響を与えない要素が存在し得る。
【0061】
メルトプール監視機器又はシステム102による放射線監視の波長は、この例では、レーザビーム波長、ここでは1064nm、よりも大きい。別の例では、レーザビーム波長よりも短い波長を使用することができ、又はレーザ波長を含むスペクトルを使用することもできる。
【0062】
この例では、金属粉末126を格納式プラットフォーム128上に塗布するために粉末塗布装置124が設けられる。
【0063】
メルトプール監視システムを介して記憶されたデータから、溶融プロセス中の不規則性を指摘し、構成要素の潜在的な欠陥につながる可能性がある結論を引き出す。
【0064】
構成要素の量に応じて、及び、絶えず増加するプラント技術の背景に対して、1つ又は複数の高解像度プロセス監視システムは、データ処理の手作業の及び従来の方法を使用して意図的に評価するには大きすぎ、複雑すぎるデータ容量を生成する。
【0065】
本明細書に記載の実装例のいくつかは、ニューラルネットワークに基づく機械学習アルゴリズムを使用して、その場メルトプール監視システムをシミュレートするとともに、シミュレートされたその場メルトプール監視システムのためのいくつかのユースケースを提案するデータ駆動型アプローチも提供する。システムモデルの入力特徴は、いくつかの例では、プロセスパラメータ及びビルド戦略についての情報を含む。これらの入力特徴を使用して、モデルは、その場メルトプール監視システムの通常のセンサ出力を予測するように訓練され得る。記憶されたデータとシミュレーションされたデータとの比較は、基準に基づいてビルド中の異常を示すことができる、又はプロセスの不安定性を示している、融合中の潜在的な不規則性を識別するための分析を可能にすることができる。
【0066】
メルトプール監視又は監視システムのモデルを使用して、シミュレートされたセンサ信号及び測定されたセンサ信号は比較され得る-特に用途に対して作成された、この方法では知られていない基準。この比較を使用して、プロセス変動もしくは不安定性、及び/又は任意の異常もしくは構成要素の欠陥が構成プロセスの間に検出されることがあり、その結果、リアルタイムで生産パラメータを調整するために適切な修正措置が講じられることがあり、構成要素が再加工もしくはさらに先のプロセスから除去されることがあり、又は知識データベースが対応するプロセスイベントを並行して供給されることがある。十分に確立された知識ベースに基づいて、プロセス変動もしくは不安定性、及び/又は任意の異常若しくは構成要素のエラーが、製造プロセスの前すなわち製造プロセスの準備の間、特に製造プロセスの対応する製造パラメータの、すなわち1つの構成要素又は多数の構成要素の、配置、配向、及び移送の過程における前処理の間に考慮に入れられることもある。これは、製造された構成要素の品質と同様に、材料の消費、製造時間又は下流の後処理手順に関する機械の、及び潜在的にもはや必要ではない破壊又は非破壊材料検査の経済効率を高めることができる。“first-time-right”原理の業界の要求事項(すなわち、ワークピースが製造プロセスの最初から一定の品質で製造される)を公平に評価するために、プロセスをシミュレートすることが有利なことがある。メルトプール監視のシミュレーションモデル、又はさらなるもしくは多数の監視システムの対応する配置を用いて、プロセスパラメータ又は構成要素/ワークピースの形状に応じて、製造時間又は品質などの目標パラメータを最適化することは、実際の生産プロセスの前でさえ可能であり得る。これは、実際のプロセスデータがモデリング又はシミュレーションの基礎として役に立つので、例えば熱シミュレーションの利用可能なシミュレーション用途と対照的に、ここで使用されるその場プロセス監視に基づいて行われる。MPMのシミュレーションモデルを用いて、プロセスパラメータ又は部品の形状は、実際の構築プロセスの前に、熱負荷に関して既に最適化され得る。
【0067】
本開示の目的は、さらに規定されていないプロセス安定性の同定と同様に局所異常の同定に基づく。プロセス安定性の規定は、所与の品質要求事項に依存し得る。システムと同様に信号特性の集中的な検討も考慮すると、この上位概念(方法)とニューラルネットワークの適用される入力変数の一部との両方が、本明細書に記載のシステム及び方法を使用して開発され得る。
【0068】
今日からのプロセス監視システムが不規則性を示す場合、データ又は分析の大部分は、ビルドジョブ全体の後(オフライン)に利用可能である。本明細書に記載の実装例に従ったゴールは、コストと時間の効率の良い後処理非破壊検査(non-destructive testing, NDT)方法、特にコンピュータ断層撮影(computer tomography, CT)が最終部品すべてに使用されなければならなくなる前に、条件又は部品の不規則性を識別することである。信頼できる品質インジケータが必要とされ得ることがあり、それは、さらなる制御アプローチを使用し、ジョブの単一の部分を削除し、又は部分的なNDT後プロセスのためにこの情報を転送し使用する能力を有するために、プロセス(オンライン)中に利用可能であり得る。本開示は、MPMをモデリングするための、特に人工ニューラルネットワーク(NN)の開発、実装、及び評価に対処する。この目的のために、全ての関連する物理的入力パラメータを決定することが必要であり得る。モデルの入力及び出力パラメータに関して、適切なNNが選択され、対応するトポロジが開発される必要があり得る。前処理されたデータは、実装されたNNを訓練及びテストするために使用され得る。その目的は、製造された部品/ワークピースの形状とは無関係に、シミュレートされたセンサ信号と測定されたセンサ信号との比較を可能にする、十分に正確な入出力モデルを開発することである。次いで、この比較は、将来、構成要素の品質特性と互いに関連付けられる信号異常及びプロセス変動を検出するために使用され得る。
【0069】
当業者によって理解されるように、ビッドデータ(bid data)は、例えば、手作業の及び従来のデータ処理方法を使用して評価されるには、大きすぎ、複雑すぎ、移動が速すぎ、又は構造化が弱すぎる量のデータを指す。人工知能(AI)は、以前は人間のために用意されていた知能サービスの提供に関連して使用されるすべての技術を指す。「機械学習」(Machine Learning、MI)、「ディープラーニング」(Deep Learning、DL)、「自然言語処理」(Natural Language Processing、NLP)、及び「ニューラルネットワーク」(NN)は、AIの対応するサブエリアであり、部分的にはこれらのサブエリア内のサブエリアである。人工ニューラルネットワーク(ANN)は、数十年間、科学的用途に使用されてきた。しかしながら、近年、並列計算のためのハードウェアの大幅な進歩及び大量のデータセットの利用可能性が、異なるドメインにおける多くの用途のためのNNの人気の増加をもたらしている。所与のNNのアーキテクチャ上の柔軟性は、特定の要求事項に合わせて調整され、多くの異なる用途のために訓練され得る。ANNは、生物学的NNにおける情報プロセスをシミュレートする数学的モデルである。神経細胞の数学的マッピング、ひいてはANNの発達は、当技術分野において知られている基本的な研究に遡ることができる。
【0070】
ニューラルネットワークによるシステムモデリングに関連して、技術システムのモデリングは、一般に、実システムの因果原理を理解し、それを数学的に表現することを目的とする。このようなシステムは、ブラックボックスとも呼ばれ、図2に示すように、その同定のために入出力変数のみが使用され得る。人工知能及び機械学習に関しては、ブラックボックスモデルは、ホワイトボックスモデルが分析的及び物理的記載に基づき、したがって非常に複雑であることとは対照的に、統計的性質からのものであると理解される。グレーボックスモデルは、これらのアプローチを組み合わせている。全ての3つのモデルを本発明の対象に使用することができるが、ブラックボックスが最も好ましく、ホワイトボックスは、あまり好ましくない。
【0071】
入力及び出力変数の測定からのシステム挙動の数学的モデルの決定は、実験的システム同定と呼ばれる。複雑な、非線形な且つ動的なシステムのANNは、ユニバーサル近似として適している。これらのネットワークの重要な特徴は、それらの適応性である。実システムの入出力変数を使用してANNを訓練することによって、ネットワークの内部パラメータを適応し、可能な限り正確なシステム画像を目標とする。ANN又はトポロジの構造は、モデル化されるシステムの用途及び特性に依存し得る。ANNは、多層パーセプトロン(Multilayer Perceptron、MLP)、回帰型ニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network、RNN)、及び畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Network、CNN)によって3つのクラスに分けることができる。
【0072】
生物学的神経細胞に基づいて、人工ニューロンは、ANNの最も小さい処理単位を形成する。人工ニューロンの基本構造を図3に示す。
【0073】
ニューロンyは、1つ又は複数の入力xi及び1つの出力yiを有する。重みwijは、リンクに沿った情報フローの強さを記載する。重みの符号に応じて、入口は、抑制又は励起するように作用することができる。重みがゼロの場合、接続は、存在しないと考慮され得る。伝播関数は、重み付けされた入力を、いわゆるネット入力netjにリンクし、それによって、この関数は、通常、入力の合計を形成するのみである。他の理論的相関が可能である。ニューロンのネットワーク入力は、したがって、以下の式にまとめることができる。
【0074】
【数1】
【0075】
ニューロン出力は、しばしばシグモイド関数である活性化関数fによって、ネットワーク入力から形成される。メッシュトポロジに応じて、別の非線形、区分線形又はジャンプ関数を使用することができる。一般に、活性化関数は、単調に増加している。したがって、ニューロン出力は、以下の式で記載することができる。
【0076】
【数2】
【0077】
ANNは、少なくとも1つ又は複数の並列のニューロンからなる。NNのタイプ又はトポロジは、異なるニューロンがどのように接続されるかを決定する。ネットワークは、少なくとも1つの入力層と1つの出力層とからなり、典型的には、これらの2つの層の間に隠れ層がある。入力層内のニューロンの数は、考慮すべき入力パラメータの数に依存する。課題に応じて、出力層内のニューロンの数は、変化し得る。
【0078】
ネットワークエラーを低減するために、コスト関数のような非線形方程式系における最小値を見つけるのと同様に、エラーが最も速く減少する方向を決定する勾配に基づいた方法がしばしば使用される。訓練のゴールは、ANNをオーバーフィッティングすることなくコスト関数を最小化することであり、その結果、ANNは、訓練データセットを記憶せず、例えば、ノイズのようなコスト関数の通常の変動は、回避される。この課題を解決するために、訓練セット及びテストセットを使用して、分散と偏りとの間の最適なコスト関数を設定する。
【0079】
現在、AIが、付加製造のための人工知能を使用するプロセス監視中のエラー検出のために使用され得る、開発段階にあるいくつかのアプローチがある。これらのアプローチの大部分は、とりわけ、使用されるセンサにおいて異なる。高解像度レフレックスカメラで暴露する前後の画像が撮影されることがある。ビルドプロセスが行われた後、部品は、CTを使用して測定され、発見されたエラーは、次いで、取得された画像データをCT測定値と互いに関連付ける、監視された機械学習アルゴリズムを実装することが可能な基準として役に立つ。次いで、訓練されたアルゴリズムは、プロセス中に取得された画像データのみを使用して部品の欠陥を検出することができる。代替的に、メルトプールの形が作業面内の小さな領域に限定された高速カメラで記憶される。代替的に、メルトプールの熱放射線、又は同軸的に高温計による熱放射線と高速度カメラによるメルトプールの動態との組合せが分析され、製造された構成要素の不良又は機械的特性と互いに関連付けられる。
【0080】
発明者は、既存の研究の大部分が単純なキューブの形状における欠陥の検出及び位置特定に集中し、他のより複雑な構成要素の形状に、限られた範囲でしか移行することができないことを認識した。使用される既存のセンサは、市販の金属AM機械に組み込むことができないことが多い。
【0081】
本発明において提示された調査のいくつかは、MPMプロセス監視システム-2つのフォトダイオードと、100kHz、及び16ビットのx/y座標の提示で動作するFPGAとに基づく、同軸のその場計測機器-を装備した、80pmから115pmの焦点径及び700Wのレーザを有するSLM 280HL単一光学機器で実施された。以下のアプローチでは、フォトダイオード1のセンサデータは、チャネル1に対応し、フォトダイオード2はチャネル2に対応する。
【0082】
MPMシステムのハードウェア、ソフトウェア及び測定原理と同様に機械及び光学システムの設定に関連するさらなる詳細な情報は、D. Alberts, D. Schwarze and G. Witt, “High speed melt pool and laser power monitoring for selective laser melt-ing(SLM(登録商標))”9th International Conference on Photonic Technologies, LANE, 2016, https://www.lane-confer-ence.org/app/download/11537198949/LANE2016_1219_Alberts_IC_endformat.pdf?t=1534490222、及び、D. Alberts, D. Schwarze and G. Witt, “In situ melt pool monitoring and the correlation to part density of In-conel(登録商標)718 for quality assurance in selective laser melting”, Solid Freeform Fabrication: Proceedings of the 28th Annual International, 2017, pp. 1481-1495に掲載されている。
【0083】
SLM Solutions Group AG(登録商標)からIN718の時に開発され、検証された公式資料ファイルが使用されている。試験の結果、99.8%の平均部品密度が得られ、その結果、製造された部品は、ほとんど欠陥のない基準として使用することができる。例えば、不活性ガス雰囲気(アルゴン)、酸素含有量(<0.1%)、ガス流速、予熱温度(200℃)又は圧力比などの境界条件は、プロセス全体にわたって監視されており、統合制御システムの助けを伴い一定条件下で製造されている。使用される粉末材料は、10~45pmの粒径分布を有する球形からなる。
【0084】
このアプローチのために、2つのビルドジョブ、基本的なキューブの形状(基準キューブ)に基づく5つの部分及び基準パラメータを有する1つのジョブと、異なる形状の特徴(特徴キューブ)を含む5つの部分及び基準パラメータを有する1つのジョブ、が製造された。部分の配列と位置決めを図4に示す。
【0085】
形状の特徴は、垂直方向の、薄く尖った壁又は粉末含有物、並びに異なるオーバーハング及び開口角の三角形と同様に、水平方向の、様々な直径を有する円筒状形の孔、及び様々な長さを有する矩形を含む。各層について、単一部分の暴露は、ガス流に逆らって左から右に行われている。ハッチパターンとして、双方向ストライプ暴露及び各層の後のある角度の増加が使用される。
【0086】
図5は、テスト及び評価の概念を含む方法のフロー図を示す。
【0087】
製造されたそれぞれの層に対して、MPMは、例えば、バイナリファイルを生成し、バイナリファイルは、それぞれの測定サイクルについての測定値及びビルドプロセスのプロセスデータを含み、そこから、次いで、ANNに関連するすべての入力パラメータが計算される。
【0088】
入力データ(プロセスデータ及び計算された入力パラメータ)及び出力データ(チャネル1及びチャネル2からのセンサデータ)からなるデータセット(1~nのバイナリデータ)は、ANNの訓練及びテストに対する基礎を形成する。
【0089】
コンパイルされたデータセットは、前処理され(異なるフォーマットを有するデータが同じフォーマットを有するように変換され得る、値がスケーリングされ得る、境界値が規定され得る)、テストデータセット及び訓練データセットに分割される。
【0090】
性能評価の間、テストデータセットは、訓練に使用されていないデータを使用して訓練されたネットワークをテストするために使用される。
【0091】
性能評価の場合、適切な測定基準がANNを評価するために使用される。これらの測定基準がシステムモデルの要求事項を満たさない場合、ネットワーク構造又はトポロジを最適化する必要があり得る。変更されたトポロジを有するネットワークは、次いで、再度訓練及び評価される必要があり得る。これらのステップは、MPMのシステム挙動を最良の可能な方法でマッピングすることが可能なネットワークトポロジが発見されるまで繰り返され得る。
【0092】
続いて、この例では、システムモデルが特徴キューブのデータセットを使用することによって、選択的レーザ溶融のそれぞれの金属のAMプロセスにおける品質保証ツールとしてのその適合性に関して評価される(信号異常又はプロセスエラーは、以前は未知であるため、最も広い意味で)。システムモデルは、使用されるデータセットの入力データに基づいてセンサ出力をシミュレートする。
【0093】
シミュレートされたセンサ出力は、次いで、実際のセンサ出力と比較され得る。次いで、システムモデルは、任意の信号異常及び/又はプロセスエラーを検出又は示すためのその能力について評価される。
【0094】
別のアプローチでは、形状依存性が決定される場合、特徴キューブのビルドプロセスからのデータセットを使用して既存のものを訓練し、性能を評価することによってシステムモデルを拡張することができる。
【0095】
システムモデルを開発する場合、MPM及び既存のデータベースのアーキテクチャ又は機能性を含むシステム全体が分析される必要があり得る。これに基づいて、物理的に関連する入力パラメータが識別され、(例えば、精度に関連する要求事項に基づいて)システムモデルのために適切なネットワークモデルが選択され、このネットワークモデルに対する要求事項が規定される。プロセス中のみが考慮に入れられる。プロセスの上流及び下流のプロセスステップと同様に金属粉末も、この例においてさらに考慮されない。選択的レーザ溶融プロセス及びMPMは、ブラックボックスであると仮定され、入力及び出力パラメータのみが考慮される。分析の目的は、重要な影響パラメータの特性を明らかにすることである。統計的に重要なパラメータは、その効果がランダム散乱よりも大きいパラメータであり得る。
【0096】
メルトプールは、その温度、領域、及び位置に応じて熱放射線を放出する。この例では、2つのフォトダイオードの検出範囲は、同一であり、円形状であると仮定することができる。検出範囲で測定された放射線強度は、例えば10μsの測定比率にわたって補間及び平均化され、現在位置と共に格納され、それは、その時点で測定領域を表す。プロセスパラメータ、したがってメルトプールの温度及びサイズは、(いくつかの例では)ほぼ一定であるが、ベクトルの測定された強度は、変化し得る。
【0097】
これらの強度変動に加えて、通常、より高い周波数ノイズが存在する。使用される構築プロセスにおけるノイズを定性的に推定するために、使用されるビルドジョブのセンサ値は、移動平均値によって平滑化され得る。
【0098】
関連する入力パラメータは、影響因子に対応し、影響因子は、MPMの測定信号によって著しく影響される。レーザパワー、ハッチ距離、層厚、及び走査速度を有するプロセスパラメータは、関連し得る部品品質及び測定データの両方に影響を及ぼすことがある。使用される材料と機械特有の条件との間の基本的な相違を考慮に入れる必要があり得る。部品品質に及ぼす原因に関連する悪影響と、ここで要約した原因の両方を明らかにすることができる。変更されたビーム直径は、メルトプールの拡大を意味することができ、したがって考慮される必要があり得る。別の影響は、走査方向を考慮した粉末床に対するレーザの入射角である。場合によっては、レーザ放射線と金属蒸気との相互作用と部品品質との間にわずかな相関が存在し得る。ガス流に対する走査方向は、測定信号に影響を及ぼし得る。流れ方向におけるベクトルの露出は、メルトプールの熱放射線が溶接ガス(welding fume)によって遮蔽されることを意味し、測定信号の低減をもたらす。
【0099】
加えて、検出領域の熱伝導率、放射線特性及び温度などの特性をマッピングし、固化された材料及び粉末材料の相互への配分、分布及び配置、走査戦略及びプロセスパラメータによって決定される、測定及び形状依存性を考慮に入れる必要があり得る。部品を取り囲む粉末は、熱絶縁体として作用し、溶融した及び固化された金属よりも低い熱伝導率を有する。固化された材料及び粉末材料は、発光特性が異なるため、検出範囲においてそれらの比を考慮することが重要である。既に固化された材料の温度は、多数の影響に依存し、層の熱バランスは、個々の走査ベクトルの時間的順序、プロセスパラメータ、ビルドチャンバの温度制御、及び熱放散によって特徴付けられる。
【0100】
対流及び熱放射線に加えて、熱放散は、固化された材料及び粉末材料の相互への配分、分布及び配置の熱伝導によって決定され、これは、形状依存性入力パラメータとして考慮されるであろう。
【0101】
図6は、環境、人間の影響を受けるパラメータ、材料、メルトプール測定、機械特有の条件、プロセスパラメータ、走査戦略、及び形状の依存性を含む様々なグループに分類される識別された入力パラメータの概要を示し、人工ニューラルネットワーク602を使用するブラックボックスシステム上での実験モデリングの手順を示す。
【0102】
入力クラス、サブクラス及びパラメータは、表現されるシステムモデル(ここでは熱)の品質に対する、様々な重み付けされた複数の影響変数の可能な組み合わせを表している。微分は、構造化された表現にのみ役に立ち、個々の入力パラメータの値を少なくする。
【0103】
入力クラス環境は、製造プロセス中に起こる環境因子の選択の全体を記載する。ここでは、ストック及びプロセス周辺部の両方について言及する。
【0104】
入力クラス人間は、主に製造プロセスの準備中に起こる、人間の因子の選択の全体を記載する。
【0105】
入力クラス材料は、構築プロセスの前、間及び後に起こる材料パラメータの選択の全体を記載し、この例では、物理的、化学的又は光学的特性、と同様にその組成にも焦点を当てる。
【0106】
入力クラス測定は、構築プロセスの前、間及び後に起こる測定影響量の選択の全体を記載し、方法、測定機器の能力、精度、条件、校正及びデータ取得に焦点を当てる。
【0107】
入力クラス機械特有の条件は、構築プロセスの前、間及び後に起こる、機械特有の影響変数の選択の全体を記載し、主に、光学インターフェース、走査装置、ガス流、温度分布の条件及び特性、使用されるレーザ装置の品質パラメータとしての粉末の塗布に関連する挙動及び条件に関連する。
【0108】
入力クラス方法は、構築プロセスの前、間及び後に起こる機械固有の影響変数の選択の全体を記載する。この例では、レーザパワー若しくは偏向速度などのプロセスパラメータ、位置データ若しくはベクトル長などの走査戦略、又は形状固有の依存性を有するプロセス入力パラメータに重点が置かれる。これらは、粉末/固体材料比に関して、レーザ粉末相互作用の有無にかかわらず、空間及び時間依存性並びに部分的に温度依存性の条件又は結果によって特徴付けられる。
【0109】
ネットワークモデルの選択に関連して、ANNは、所与の入力パラメータに基づいて出力パラメータをシミュレートすることができる。原因と影響との間のこの関係をシミュレートするために、ANNは、訓練される必要があり得る。訓練のための出力データは、既に利用可能であるので、本発明は、教師あり学習について言及する。当面の課題は、初期データが連続変数であるため、回帰課題として記載することができる。入出力データは、1次元の時系列として利用可能である。
【0110】
ANNの性能を評価するとき、ANNは、この例では、シミュレーション
と実際のセンサ出力yiとの間の平均絶対誤差(mean absolute error、MAE)-以下の式を参照-を測定するコスト関数を最小化するように訓練される。
【0111】
【数3】
【0112】
300層からなるプロセス「基準キューブ」(図4)の測定データが、評価のためにこの例で使用される。このデータセットの75%が訓練のために使用され、25%がNNのテストのために使用される。このデータセットは、隠れ層の数及び隠れ層当たりのニューロンの数が異なる、異なるNNトポロジを訓練及びテストするために使用される。訓練データセットを使用して、トポロジは、両方のチャネルに対してコスト関数の最小値に達しない限り訓練される。調査されたエポックの量では、過剰適応が起こることはあり得ない。各エポックの後、トポロジは、テストデータセットを使用して評価され、平均絶対ずれが計算される。
【0113】
NNのサイズ及び複雑さが増加するにつれて、シミュレーションにおいてネットワークによって引き起こされるエラーは、減少する。複雑性を増大させることは、ネットワークを訓練するために必要な時間も増大させる。
【0114】
シミュレーション精度を示すために、図7は、プロセス「基準キューブ」からの層200のチャネル1についての実際の測定値(左)及びシミュレーション(右)を示す。
【0115】
システムモデルが異なる構成要素に対して普遍的に適用可能であるためには、シミュレーションは、部品の形状から独立している必要があり得る。以前に使用したシステムモデル「基準キューブ」をプロセス「特徴キューブ」(図4)のデータに適用し、性能を評価する。既存の特殊な形状の事例は、「基準キューブ」システムモデルには知られておらず、したがって、プロセス不安定性(2つの同一の一連のプロセスの比較)及び/又はプロセス異常(既知の形状における欠陥)とみなされ得る。次いで、既存のシステムモデル「基準キューブ」は、「特徴キューブ」プロセスからの構成要素を使用して訓練され、これが性能を改善することができるかどうかを決定する。プロセス「特徴キューブ」の測定データは、668層からなる。次いで、結果として生じるシステムモデル「特徴キューブ」を、元のシステムモデル「基準キューブ」と比較することができる。評価のために、「特徴キューブ」プロセスからの部品の各層を、両方のシステムモデルでシミュレートし、MAEを計算し、分析する。図8は、例として、チャネル1を使用する「特徴キューブ」部品の結果を示す。
【0116】
両方のシステムモデルの性能は、多くの層で同等である。層1~85は、支持構造であり、その高い撓みは、支持体への下方への減衰された熱伝導によって説明することができ、ここではさらに議論しない。以下の層では、これらの層の暴露領域は、「基準キューブ」プロセスの暴露領域と同様であるので、両方のシステムモデルは、同様のシミュレーション精度を有する。特殊な形状の事例(層125~450及び層600~650)のために層が暴露領域から変化するとすぐに、「基準キューブ」システムモデルのMAEが悪化しつつある(図8参照)。訓練されたシステムモデル「基準キューブ」と比較して、訓練されたシステムモデル「特徴キューブ」は、両方のチャネルに対してほぼ同じシミュレーションエラーを示す。
【0117】
図9は、チャネル1の例示的な異なるシステム挙動を示す。これは、チャネル1の層175(上)、521(中心)及び625(下)に対する、MPM測定信号(左)、システムモデル「基準キューブ」(中心)を使用したシミュレーション、及びシステムモデル「特徴キューブ」(右)を使用したシミュレーションを示す。
【0118】
システムモデル「基準キューブ」を使用したシミュレーションは、特に薄い暴露領域と内側部分のコーナーで大きなずれを示すのに対し、システムモデル「特徴キューブ」は、MPM信号からのより小さなずれを示すことを可視化した。選択されたNNを使用して訓練することによって、実際の形状の特殊事例を使用して部分領域をシミュレートすることも可能である。図8は、訓練がこれらの層のMAEを約160カウント(counts)のプロセスノイズ範囲に戻すことを示している。
【0119】
上で概説したように、初期の基本の形状を使用すると同様に形状の特徴(実構成要素形状のシミュレーション)も導入することによって、モデル精度が>99%であり、システムの現在の全体的なノイズを考慮に入れると、少なくとも>93%であることが示され得る。したがって、同一の構築ジョブ又はこの構築ジョブの少数の層のみに基づいて、特定の精度で個々の顧客固有の基準モデルを訓練することが可能である。
【0120】
モデルは、必要に応じて適応させることができる。示されるのは、形状、材料又は同様のものに対する普遍的な適用である。
【0121】
オフライン訓練に加えてオンライン訓練を行うと同様に、オフライン評価に加えてオンライン評価を行うことも考えられる。
【0122】
オンライン評価は、次いで、レーザパワー、走査速度などによるメルトプール制御などの、休止、停止、閉ループ及び開ループ制御回路などの決定ツリー、又は現在もしくは後続のプロセスにおける走査戦略の適応さえも導出するために使用され得る。例えば、構築プロセスの部分的な取り消しが可能であり得る、欠陥があると想定される部分は、取り消され、一方、ビルドジョブの欠陥のない部分は、終了する。シミュレーションを部分的な取り消しのためにパラメータの変化に対してオンラインで適応させることができる。
【0123】
本明細書に記載の方法及びシステムに基づいて、形状、ビルディングプラットフォーム上の構成要素の位置及び構成要素の配向、並びに使用されるパラメータの個々のトポロジ最適化は、選択的レーザ溶融データファイルに基づく事前パラメータ計算によって適応し、修正され、及び最適化されることができる。上流の従来のシミュレーションは、必要ではないかもしれないが、可能であってよい。
【0124】
材料の形状の機能として材料のプロセスパラメータを決定し、解釈する反復プロセスは、時間が短縮され得る。様々なシナリオが、任意の破壊又は非破壊検査を伴う最終構築プロセスが実行される前に、前もってシミュレートされ得る。
【0125】
モデル精度をさらに高めるために、さらなる入力変数の追加が考慮されることがあり、特にそれによって、位置-すなわち、固化された及び固化されていない(粉末)材料の分離-が、時刻tにおける検出領域を考慮することによって考慮に入れられる。
【0126】
加えて、又は代替的に、既に訓練されたモデルと並行して、人工ニューラルネットワークの入力及び出力変数は、既に生成されている層n-1又はその倍数を考慮に入れながら考慮され得る。いくつかの例では、モデルを生成するときに、第3の次元(z方向)が考慮に入れられ得る。
【0127】
モデルを生成するための反復入力パラメータとして以前の出力パラメータを考慮すると、シミュレーションは、(理想的な)オフラインシステムモデルと比較してより正確となり得る。これは、図10に示され、その例ではオンライン及びオフラインセンサモデルが生成され、それによって、この例では、オンラインセンサモデル出力がモデルを改善するためにフィードバックされる。
【0128】
SLMプロセスでは、局所的及び全体的な熱平衡は、加熱時間及び冷却速度に関して、さらなる時間及びz方向に可変の層ベースの時間によっても影響され、それらは、最終的に出力パラメータに反映される。
【0129】
以前に決定されたパラメータは、モデルをオフラインで訓練するためと同様に、製造プロセス(オンライン)中の初期目標/実際の比較に加えて、さらなる分析アプローチのために使用され得る。製造時間中の訓練又は少なくともわずかに遅延した訓練のためのデータ提供も考えられる。
【0130】
図11に、データベースに接続されたモデルのネットワークを示す。上記のネットワークトポロジは、完全な生産プロセスの結果として生じる目標/実際の比較が、用途に応じ、既に存在するネットワークトポロジに基づいて実行され得る程度まで、ローカルの-例えば機械の隔離された用途システム、同一の機械の材料、生産プラントの特定の数の機械システム又は同様なものが起こる、より低いレベルにおける-ネットワークトポロジの拡張された最適化のための入力パラメータとして再び、ここで補足され得る。上位の1つのレベル-図11の中央に示す最上位の概念-では、上位インスタンスのネットワークトポロジは、提供されたデータから不釣り合いに利益を得るためと、マスターシステムとして役に立つためにも使用され得る。この場合、異なる場所にあるメーカーの特定の数の機械システム、又は、例えば機械メーカーのより高いレベルのサービスが考えられる。すべてのローカル概念は、等しく又はフィルタリングされて、知識の利点がかなり多くの使用データに基づいてローカルネットワークに利用可能にされ得るという点で、これから利益を得ることができる。
【0131】
いくつかの人工ニューラルネットワークは、組み合わされ得る。既存のネットワークは、多次元ニューラルフォールディングネットワークによって実装され得る。これは、z方向における形状の条件のより良い結果を可能にし得る。
【0132】
可能性のある局所的欠陥を検証するために、追加の測定システムを使用することができる。
【0133】
本開示は、ここで使用されるその場メルトプール監視システムのデータが特に人工ニューラルネットワークに基づく機械学習アルゴリズムを使用してシミュレートされ得ること、及びどのようにシミュレートされ得るかを示す。このANNは、形状とは大きく無関係に、MPMシステムの実際のセンサ出力を予測することができる。部品の形状の複雑さが増すにつれて、精度は、低下する。測定されたデータとシミュレーションされたデータとの比較は、NNを使用して訓練することによって、両方の部品領域を実際の形状でシミュレートすることができること、プロセス不安定性が検出され、プロセス安定性の指標として使用され得ることを示している。結果は、MPMデータのシミュレーションが目標とされた方法で、手元の課題に応じて、選択的レーザ溶融のそれぞれの金属付加製造プロセスのドキュメンテーション及び品質保証のために使用され得ることを示す。
【0134】
個々の層の評価は、いくつかの複雑な形状について、測定された信号とシミュレートされた信号との間のずれがより大きいことを示す。一方では、この課題は、ANNのための合計ビルド体積における、互いに関連した固化された及び固化されていない(粉末)材料の配分、分布、及び配置を考慮することによって解決され得る。一方、この発見は、既存のデータベースから潜在的にさらなる入力パラメータを導出し、検証する可能性を提案し、さらなる特殊事例及びユースケースを識別するのに十分である基本の形状に基づいて訓練されたANNをもたらし得る。複雑な形状のシミュレーション精度、及び測定信号とシミュレーション信号との間のずれは、使用するANNを他のネットワークトポロジと組み合わせることによってさらに改善することができる可能性がある。現在の状態に加えて、全体的に本物の、より容積が大きい又はより高い部品と同様に異なる材料を使用して、より長いプロセス時間へ移行できることが、次いで、起こり得る。測定データとシミュレーションデータとの比較は、一定の異常の定量的検出及び異常の分類に対して、又はプロセス中の異なるエラーシナリオに起因するさらなるプロセスの不規則性の検出に対して使用することができる。この背景では、検出器固有の合計ノイズは、それを低減するための適切なアクションを次いで取るために改善され得る。加えて、プロセスパラメータ及び部品の形状は、実際のビルドプロセスが始まる前に、熱負荷に関してMPMのシミュレーションモデルを使用して最適化することができる。
【0135】
本開示に従ったシステム及び方法は、CTデータなどの処理後監視からのデータが基準として使用される必要がない場合があるという点で、従来技術とは異なる。代わりに、基準プロセスパラメータ(レーザパワーと同様に構成要素の配向及び構成要素の位置決めなどのSLMプロセスにおける前処理からの標準データとして規定されるユーザ特有のプロセスパラメータ、又は構成要素の張り出し、ドリル孔などの形状の特徴と同様に、結果として生じる熱放散、及び検出領域内で時間tにおける固化された材料のパーセンテージ若しくは粉末材料のパーセンテージ)を使用したプロセス監視のシステム挙動を基準とする。これらのプロセスパラメータでは、(これらのパラメータが考慮に入れられていない場合と比較して)欠陥がより少ない又は起こらない。この参照されたシステム挙動からのずれがある場合、構成要素品質は、保証されず、構成要素構造におけるエラーが起こる可能性がある。
【0136】
一方、本開示に従ったシステム及び方法は、「従来の」及び確立された熱シミュレーションと比較され得ないが、これらの根底にある熱/物理的原理が、レーザ金属粉末相互作用を使用する粉末床ベースの付加製造プロセスの技術的及びプロセスに関連した境界条件を考慮に入れないためである。
【0137】
図12に示す例では、固化された材料1308及び固化される材料1306を有する粉末床1302が示されている。異なるワークピース層1304が示される。周囲の粉末床1302は、明確にするために図には示されていないが、固化されていない材料で充填される。
【0138】
この例では、2つの層の深さであるレジストレーション体積1312が決定される。加えて、この例では、レジストレーション領域1310が決定され、これは、レジストレーション体積1312の上面と同一であり、作業平面、すなわち粉末床1302の上面にある。この例では、領域及び体積は、3次元ワークピースが特定の時点に製造される領域及び体積、言い換えれば、メルトプール1314の領域及び体積よりも大きい。図示の例では、メルトプール1314は、レジストレーション領域1310の中心にある。代替の実施形態では、メルトプール1314が、レジストレーション領域1310の内側、又はレジストレーション領域1310の外側、特に、移動方向から見たときにレジストレーション領域1310の前に偏心して位置することもできることは明らかである。この例では、ただ1つの層の深さだけが示されているが、メルトプール1314は、いくつかの層の深さであってもよく、レジストレーション体積1312よりもさらに深くなり得ることさえも明らかであり、したがって、レジストレーション体積1312は、メルトプール1314の一部のみを含むことになる。
【0139】
特定の時点について、レジストレーション領域1310及び/又はレジストレーション体積1312の部分のどの部分が既に固化されており、その部分のどの部分がまだ固化されていないかが決定される。代替的に又は追加的に、レジストレーション領域1310及び/又はレジストレーション体積1312のどの部分が既に固化されているか、及びどの部分が固化されていないかが決定される。この決定に基づいて、付加層製造プロセスに影響を与えるパラメータは、既に固化されたレジストレーション領域1310及びレジストレーション体積1312の部分の部分と、その部分のどの部分がまだ固化されていないかと(すなわち、互いに関連した、それらの比及び/又は配分及び/又は分布及び/又は配置)に依存して決定される。この決定は、既に固化されている部分の周囲の粉末が断熱材として作用し、溶融又は固化された材料よりも低い熱伝導率を有することに基づく。付加層製造プロセスに影響を及ぼすパラメータの決定のために、既に固化されているレジストレーション領域1310及び/又はレジストレーション体積1312の部分からの処理時間も(追加的又は代替的に)考慮することができ、したがって、特定の時点で既に固化されているレジストレーション領域1310及び/又はレジストレーション体積1312の部分の特定の温度を決定することが可能である。これを2次元又は3次元マッピングに使用することも可能である。既に固化されている部分、特に下層の温度又は対応するインジケータの決定のために、データは、シミュレーション、及び/又はメルトプール監視システムからの実際のセンサデータから使用されうる。
【0140】
図13は、3次元ワークピースを製造するための装置1400を示す。
【0141】
この例では、装置1400は、本明細書に記載の実装例に従って、処理装置1404と、データ入力装置(data input)1406と、人工ニューラルネットワーク1408とを含むシミュレーションシステム1402を含む。
【0142】
さらに、この例では、装置1400は、選択的レーザ溶融プロセス中にメルトプールを監視するための1つ又は複数のセンサ1414と、メルトプールの監視に関連するデータを出力するためのデータ出力装置1412とを含むメルトプール監視システム1410を含む。
【0143】
この例では、装置1400は、3次元物体が製造される粉末材料を受け取るように構成された担体1416をさらに含む。層堆積機構1420は、材料供給装置1418を通して供給された材料を担体1416上に広げるために提供される。
【0144】
この例では、装置1400は、選択的レーザ溶融プロセス中にプロセス及び/又は遮蔽ガスを提供するための固化機器1424及びガス供給装置1426を含むプロセスチャンバ1422をさらに含む。
【0145】
この例では、装置1400は、特に、本明細書に記載の実装例に従って、メルトプールの監視及び/又は分析/シミュレートされたセンサデータをシミュレートするためのモデルを格納するためのコンピュータ可読記憶媒体1428をさらに含む。
【0146】
図14は、本明細書に記載の実装例に従って、付加層製造プロセスに影響を及ぼすパラメータを決定するための方法1500を示す。
【0147】
この例では、方法1500は、ステップS1502において、1つ又は複数の材料層の領域及び/又は体積を決定することを含む。ステップS1504において、方法1500は、特定の時点について、1つ又は複数の材料層の領域及び/又は体積のどの部分が既に固化されているかを決定することを含む。その後、ステップS1506において、付加層製造プロセスに影響を及ぼすパラメータが、既に固化されていると決定された1つ又は複数の材料層の領域及び/又は体積の部分に応じて決定される。
【0148】
図15は、本明細書に記載の実装例に従って、決定されたパラメータと入力パラメータとを使用して基準パラメータを決定するための方法1600を示す。
【0149】
この例では、方法1600は、図14に示される方法1500に従って、3次元ワークピースが製造される材料を固化するために使用される付加層製造プロセスに影響を及ぼすパラメータを決定することを含む。ステップS1602において、パラメータは、メルトプールの監視をシミュレートするためのモデルに供給される。次いで、ステップ1604において、決定されたパラメータ及び入力パラメータを使用して基準パラメータが決定される。
【0150】
図16は、本明細書に記載の実装例に従って、分析されたセンサデータをコンピュータ可読記憶媒体上に提供するための方法1700を示す。
【0151】
この例では、ステップS1702において、選択的レーザ溶融プロセス中にメルトプール監視システムによって監視される又は事前監視されたメルトプールに関連するセンサデータが提供される。
【0152】
さらに、ステップS1704において、前記メルトプールの監視をシミュレートするためのモデルが提供されている。モデルは、現在の選択的レーザ溶融プロセスのメルトプール及び/又は以前に生成されたメルトプールに基づいて生成されてよい。
【0153】
ステップS1706において、方法1700は、センサデータとモデルを使用してシミュレートされたセンサデータとの間の比較に基づいてセンサデータを分析することを含む。
【0154】
次に、ステップS1708において、分析されたセンサデータが、コンピュータ可読記憶媒体上に提供される。
【0155】
我々は、さらに、構造物が作成される(又はシミュレートされる)ある時点で、生成される構造物(又はその仮想モデル)の特定の位置で材料に入力されるエネルギーによって、流動性のある(脚付き(legged))材料の層ごとの統合を通して3次元構造物を生成するための影響値を決定し、それによって、特定の位置に対してある位置関係にあるレジストレーション領域又はレジストレーション体積が提供され、影響値は、所与の時点でレジストレーション領域/体積における既に作成された構造物に応じて決定される、ための方法を記載した。
【0156】
本方法は、特に、
‐指定された位置が、指定された時間におけるエネルギー入力の位置であること、及び/又は、
‐影響値が、所与の時間に既に作成された構造の、記憶領域/体積における残りの領域/体積に対する比に応じて決定されること、及び/又は、
‐影響値が、特定の時点で既に生成された構造物と、レジストレーション領域/体積におけるまだ生成されていない構造物との比に応じて決定されること、及び/又は、
‐影響値が、レジストレーション領域/体積における既に過去の時刻におけるエネルギー入力の位置に応じて決定されること、及び/又は、
‐影響値が、記憶範囲が測定範囲に対応する測定値の解釈のために使用されること、及び/又は
‐レジストレーション領域がエネルギー入力(及び/又はその相互作用ゾーン)の位置よりも大きいこと、及び/又は、
‐記憶体積が、1、2又はそれ以上の層厚の深さを有すること、及び/又は、
‐影響値が、仮想シミュレーションを計算するために使用されること、及び/又は、
‐シミュレーションに基づいて、構造的最適化が提案されること、及び/又は、
‐影響値が、1つ又は複数の環境パラメータ、1つ又は複数の構造パラメータ、1つ又は複数の材料パラメータ、1つ又は複数の測定方法パラメータ、1つ又は複数の装置パラメータ及び1つ又は複数のプロセスパラメータの1つ又は複数から選択される少なくとも1つのさらなる入力パラメータに依存して決定される、効果値の決定のための入力パラメータとして役に立つこと、及び/又は、
‐効果値が人工ニューラルネットワークの出力値として決定されること、及び/又は、
‐ANNの1つ又は複数の入力パラメータが、好ましくは定数又は1次元時系列であること、及び/又は、
‐ANNの実効値が測定値の解釈のための基準値として使用されること、及び/又は、
‐測定値自体が影響値を決定し、及び/又はANNの入力パラメータとして役に立つことと、を含む。
【0157】
我々は、前述の決定を実行するためのコンピュータプログラム製品をさらに記載する。
【0158】
疑いなく、多くの他の有効な代替手段が当業者の頭に浮かぶだろう。本発明は、記載された実施形態及び実装例に限定されないことは、当業者に明らかであり、本明細書に添付された特許請求の範囲内における変更を包含することが理解されるであろう。
〔構成1〕
3次元ワークピースが製造される材料を固化するために使用される付加層製造プロセス、特に選択的レーザ溶融プロセスにおいてセンサシステムによるプロセス監視をシミュレートするためのシステムであって、
前記センサシステムのデータ出力装置に結合可能であり、前記センサシステムによって監視される前記プロセスに関連するセンサデータを前記センサシステムから受信するように構成されるデータ入力装置であって、前記データ入力装置は、
(i)前記付加層製造プロセスに関連する、及び/又は、
(ii)前記付加層製造プロセスのために使用される付加層製造装置に関連する、及び/又は、
(iii)前記プロセス監視及び/又は前記センサシステムに関連する、
1つ又は複数の入力パラメータを受信するようにさらに構成される、データ入力装置と、
前記データ入力装置に結合され、前記センサデータ及び前記1つ又は複数の入力パラメータから、前記プロセス監視をシミュレートするためのモデルを生成するように構成される処理装置と、を備える、システム。
〔構成2〕
前記プロセス監視は、メルトプールの監視を含み、
前記センサシステムは、メルトプール監視システムを含み、
前記プロセス監視をシミュレートするための前記モデルは、前記メルトプールの前記監視をシミュレートするためのモデルを含み、
前記メルトプール監視システムによって監視される前記メルトプールに関連する前記センサデータは、
前記メルトプールの特性、
前記メルトプールから生じる放射線、特に前記メルトプールから生じる熱放射線、
固化された材料から生じる放射線、
前記メルトプールを生成するために使用される前記付加層製造プロセスから発生するプラズマの特性であって、前記プラズマは、前記メルトプールから蒸発した材料から生じる、プラズマの特性、
前記プラズマから生じる放射線、特に前記プラズマから生じる熱放射線、及び、
前記メルトプール及び/又は前記プラズマから反射及び/又は回折される放射線、特に前記メルトプールを生成するために使用されるレーザ装置から発生するレーザ放射線、
の1つ又は複数に関連するセンサデータを含む、構成1に記載のシステム。
〔構成3〕
前記1つ又は複数の入力パラメータは、前記センサシステムの検出範囲における、互いに関連した固化されていない材料及び固化された材料の、領域及び/又は体積の分布及び/又は配置に関連する、又はそれに基づいて計算される、構成1又は2に記載のシステム。
〔構成4〕
前記1つ又は複数の入力パラメータは、前記センサシステムの前記検出範囲における固化されていない材料と固化された材料との間の比に関連する、又はそれに基づいて計算される、構成1~3のいずれかに記載のシステム。
〔構成5〕
前記検出範囲における固化されていない材料と固化された材料との間の前記比は、所定数の材料層における、前記検出範囲における固化されていない材料と固化された材料との間の比を含む、構成4に記載のシステム。
〔構成6〕
前記1つ又は複数の入力パラメータは、前記センサシステムの前記検出範囲における固化された又は固化されていない材料の位置を規定する1つ又は複数のパラメータを含む、構成1~5のいずれかに記載のシステム。
〔構成7〕
前記1つ又は複数の入力パラメータは、前記センサシステムの前記検出範囲における、前記固化されていない材料及び前記固化された材料の熱伝導率、放射線特性及び温度の1つ又は複数をそれぞれ含む、構成1~6のいずれかに記載のシステム。
〔構成8〕
前記システムは、時間の関数として前記1つ又は複数の入力パラメータを計算するように構成される、構成1~7のいずれかに記載のシステム。
〔構成9〕
前記システムは、規定された材料層の下にある1つ又は複数の材料層に対する前記シミュレーションに基づいて出力される1つ又は複数の出力パラメータに基づいて、前記規定された材料層に対する前記1つ又は複数の入力パラメータを計算するように構成される、構成1~8のいずれかに記載のシステム。
〔構成10〕
前記システムは、第1の複数の材料層の下にある第2の複数の材料層に対する前記シミュレーションに基づいて出力される1つ又は複数の出力パラメータに基づいて、前記第1の複数の材料層に対する前記1つ又は複数の入力パラメータを計算するように構成される、構成9に記載のシステム。
〔構成11〕
前記システムは、1つ又は複数の下側層が照射された又は照射されている時を示す1つ又は複数のパラメータに基づいて、前記材料層又は複数の材料層に対する前記1つ又は複数の入力パラメータを計算するように構成される、構成9又は10に記載のシステム。
〔構成12〕
前記1つ又は複数の下側層が照射された又は照射されている時を示す前記1つ又は複数のパラメータは、位置依存パラメータである、構成11に記載のシステム。
〔構成13〕
前記1つ又は複数の入力パラメータは、放射線ビームパワー、前記付加層製造プロセスで使用される放射線ビームの走査速度、前記付加層製造プロセスで使用されるハッチ距離、及び前記材料の材料層厚の1つ又は複数を含む、構成1~12のいずれかに記載のシステム。
〔構成14〕
前記1つ又は複数の入力パラメータは、
放射線ビームの直径、
前記付加層製造プロセス中の放熱、
固化される前記材料の物理的性質、
前記付加層製造装置の光学面及び/又は走査装置及び/又はレーザ装置及び/又は層堆積装置、及び/又は前記付加層製造装置内のガス流及び/又は温度分布、及び、
前記付加層製造プロセス内で使用される走査戦略、特に前記材料層上の前記放射線ビームの位置及び/又は前記放射線ビームの偏向角、及び/又は前記材料層にわたって放射線ビームを走査するためのベクトルのベクトル角度及び/又はベクトル長、及び/又はガス流の方向について材料層にわたって前記放射線ビームを走査するための走査方向、
の1つ又は複数に関連する、又はそれらの1つ又は複数を含む、構成1~13のいずれかに記載のシステム。
〔構成15〕
前記処理装置は、人工ニューラルネットワークを含み、
前記モデルの前記生成は、
前記センサデータ及び前記1つ又は複数の入力パラメータを含むデータセットを生成するステップと、
前記データセットをテストデータセットと訓練データセットに分割するステップと、
前記人工ニューラルネットワークに対するニューラルネットワークモデルを選択するステップと、
前記訓練データセットを使用して前記ニューラルネットワークモデルに基づいて前記人工ニューラルネットワークを訓練するステップと、
前記テストデータセットを使用して前記ニューラルネットワークモデルを評価するステップと、を含む、構成1~14のいずれかに記載のシステム。
〔構成16〕
前記評価は、
前記人工ニューラルネットワークに対する要求事項を規定するステップと、
前記人工ニューラルネットワークに関連する測定基準が前記要求事項を満たさない場合、前記要求事項が満たされるまで、前記人工ニューラルネットワークの構造及び/又はトポロジを変更するステップと、を含む、構成15に記載のシステム。
〔構成17〕
前記モデルの前記生成は、前記人工ニューラルネットワークの前記変更された構造及び/又はトポロジに基づいて前記人工ニューラルネットワークを訓練するステップを含む、構成16に記載のシステム。
〔構成18〕
前記システムは、前記モデル及び前記1つ又は複数の入力パラメータに基づいて前記センサシステムによって出力されるセンサデータをシミュレートするように構成される、構成1~17のいずれかに記載のシステム。
〔構成19〕
前記センサシステムによって出力される前記センサデータは、前記処理装置が前記モデルを生成するために使用される前記センサデータを含む、構成18に記載のシステム。
〔構成20〕
前記センサシステムによって出力される前記センサデータは、前記モデルが生成された後に前記センサシステムによって出力されるセンサデータを含む、構成18又は19に記載のシステム。
〔構成21〕
前記システムは、
前記センサシステムによって出力される前記センサデータを前記シミュレートされたセンサデータと比較し、
前記比較に基づいて、前記付加層製造プロセス中の異常及び/又はプロセスエラーを検出する、ように構成される、構成18、19又は20に記載のシステム。
〔構成22〕
前記システムは、前記付加層製造プロセス中に前記比較をその場で行うように構成される、構成21に記載のシステム。
〔構成23〕
前記システムは、前記比較に基づいて前記付加層製造装置に信号を提供して、特に現在の付加層製造プロセスを停止することによって前記現在の付加層製造プロセスを適応させるように構成される、構成22に記載のシステム。
〔構成24〕
前記システムは、前記シミュレーションにおける後続の使用のために、前記生成されたモデルを含むデータベースを生成するように構成される、構成1~23のいずれかに記載のシステム。
〔構成25〕
前記シミュレーションモデルに基づいて、前記付加層製造プロセスのためのプロセスパラメータ、及び/又は、前記付加層製造プロセスを使用して製造される前記3次元ワークピースの形状を適応させるようにさらに構成される、構成1~24のいずれかに記載のシステム。
〔構成26〕
前記人工ニューラルネットワークの前記訓練は、前記センサデータと前記プロセス監視の前記シミュレーションに関連するシミュレーションデータとの間の平均絶対誤差を最小化することに基づく、構成15を引用する構成のいずれかに記載のシステム。
〔構成27〕
前記人工ニューラルネットワークの前記訓練は、前記人工ニューラルネットワークの複数のトポロジに基づき、
前記トポロジのそれぞれは、隠れ層の数、及び/又は隠れ層当たりのニューロンの数によって前記他のトポロジと異なる、構成15を引用する構成のいずれかに記載のシステム。
〔構成28〕
前記システムは、最小平均絶対誤差に達するまで、前記人工ニューラルネットワークの前記トポロジを訓練するように構成される、構成26を引用する構成27に記載のシステム。
〔構成29〕
前記人工ニューラルネットワークは、多次元人工ニューラルネットワークを含む、構成15を引用する構成のいずれかに記載のシステム。
〔構成30〕
付加層製造プロセスにおけるセンサシステムによるプロセス監視を、構成1~29のいずれかに記載の前記システムを使用して生成された前記モデルを使用してシミュレートするためのプログラムコード部を含む、コンピュータプログラム製品。
〔構成31〕
コンピュータ可読記憶媒体に格納される、構成30に記載のコンピュータプログラム製品。
〔構成32〕
3次元ワークピースが製造される材料を固化するために使用される付加層製造プロセスに影響を及ぼすパラメータを決定するための方法であって、
1つ又は複数の材料層の領域及び/又は体積を決定するステップと、
特定の時点について、前記1つ又は複数の材料層の前記領域及び/又は体積のどの部分が既に固化されているかを決定するステップと、
既に固化されていると決定された前記1つ又は複数の材料層の前記領域及び/又は体積の前記部分に応じて、付加層製造プロセスに影響を及ぼす前記パラメータを決定するステップと、を含む、方法。
〔構成33〕
前記パラメータは、前記特定の時点についての前記領域における及び/又は前記体積における固化された材料と固化されていない材料との間の第1の比に基づいて決定される、構成32に記載の方法。
〔構成34〕
前記パラメータは、前記3次元ワークピースを製造するために、前記特定の時点についての前記領域における及び/又は前記体積における固化された材料と固化される材料との間の第2の比に基づいて決定される、構成32又は33に記載の方法。
〔構成35〕
前記パラメータは、前記領域における及び/又は前記体積における以前に固化された材料の位置に基づいて決定される、構成32~34のいずれかに記載の方法。
〔構成36〕
前記領域及び/又は体積は、前記3次元ワークピースが前記付加層製造プロセスを使用して製造される領域及び/又は体積よりもそれぞれ大きい、構成32~35のいずれかに記載の方法。
〔構成37〕
3次元ワークピースが製造される材料を固化するために使用される付加層製造プロセスにおいて、センサシステム、特にメルトプール監視システムによるプロセス監視、特にメルトプールの監視をシミュレートする方法であって、
構成32~36のいずれかに記載の前記方法を使用してパラメータを決定するステップと、
前記プロセス監視をシミュレートするためのモデルに前記パラメータを供給するステップと、を含む、方法。
〔構成38〕
前記決定されたパラメータ及び入力パラメータを使用して基準パラメータを決定するステップをさらに含み、
前記入力パラメータは、
前記付加層製造プロセスに対して使用される装置の環境に関連するパラメータ、
固化される前記材料の物理的性質に関連するパラメータ、
前記プロセス監視に関連するパラメータ、
前記付加層製造プロセスに対して使用される前記装置に関連するパラメータ、及び、
前記付加層製造プロセスに関連するパラメータ、
の1つ又は複数を含み、
前記基準パラメータを使用して、前記センサシステムによって出力されたセンサ信号を解釈するステップをさらに含む、構成37に記載の方法。
〔構成39〕
前記基準パラメータは、人工ニューラルネットワークを使用して決定される、構成38に記載の方法。
〔構成40〕
前記人工ニューラルネットワークに対する入力は、1つ又は複数の定数、及び/又は1つ又は複数の1次元時系列を含む、構成39に記載の方法。
〔構成41〕
前記センサ信号は、
(i)前記付加層製造プロセスに影響を及ぼすパラメータを決定するために、及び/又は、
(ii)前記人工ニューラルネットワークに対する前記入力パラメータとして
使用される、構成39又は40に記載の方法。
〔構成42〕
1つ又は複数の計算機器上で実行されるときに構成32~41のいずれかに記載の方法を行うためのプログラムコード部を含む、コンピュータプログラム製品。
〔構成43〕
コンピュータ可読記憶媒体に格納される、構成42に記載のコンピュータプログラム製品。
〔構成44〕
付加層構築法を用いて3次元ワークピースを製造するための装置であって、
前記3次元ワークピースを製造するための材料を受容するように構成された担体と、
前記担体及び/又は前記担体の上の先行材料層に材料を供給するように構成された材料供給装置と、
前記供給された材料を前記担体及び/又は前記担体の上の前記先行材料層の上の材料層に形成するための層堆積機構と、
前記3次元ワークピースを製造するために、前記担体及び/又は前記担体の上の前記先行材料層に供給された前記材料を固化させるように構成された固化機器と、
前記固化機器によって固化される前記材料層の領域に遮蔽ガスを供給するように構成されたガス供給装置と、
前記ガス供給装置及び前記固化機器を含むプロセスチャンバと、
前記材料が固化される領域を監視するための監視システムと、
構成1~29のいずれかに記載のシステムと、を含む、装置。
〔構成45〕
構成30、31、42又は43に記載の前記コンピュータプログラム製品をさらに含む、構成44に記載の装置。
〔構成46〕
付加層製造プロセス中にセンサシステムによって監視される又は以前に監視されたプロセスに関連するセンサデータを提供するステップと、
前記プロセスの監視をシミュレートするためのモデルを提供するステップであって、前記モデルは、
(i)構成1~29のいずれかに記載の前記システム、又は構成44もしくは45に記載の前記装置を使用して生成される、及び/又は、
(ii)構成30、31、42又は43に記載のコンピュータプログラム製品を通して提供される、及び/又は、
(iii)構成32~36のいずれかに、特に構成37~41のいずれかとの組み合わせに従って決定されたパラメータを使用して生成される、
ステップと、を含み、
前記センサデータと、前記モデルを使用してシミュレートされたセンサデータとの間の比較に基づいて、前記センサデータを分析するステップをさらに含む、方法。
〔構成47〕
前記センサシステムによって監視される前記プロセスに関連する前記センサデータは、
メルトプールの特性、
前記メルトプールから生じる放射線、特に前記メルトプールから生じる熱放射線、
固化された材料から生じる放射線、
前記メルトプールを生成するために使用される前記付加層製造プロセスから発生するプラズマの特性であって、前記プラズマは、前記メルトプールから蒸発した材料から生じる、プラズマの特性、
前記プラズマから生じる放射線、特に前記プラズマから生じる熱放射線、及び、
前記メルトプール及び/又は前記プラズマから反射及び/又は回折される放射線、特に前記メルトプールを生成するために使用されるレーザ装置から発生するレーザ放射線、
の1つ又は複数に関連するセンサデータを含む、構成46に記載の方法。
〔構成48〕
構成46又は47に記載の方法を使用して分析されたセンサデータを提供するステップを含む、方法。
〔構成49〕
構成46又は47に記載の方法に従って分析されたセンサデータを格納する、コンピュータ可読記憶媒体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16