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特許7594626撮像情報記憶装置、撮像情報記憶方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-26
(45)【発行日】2024-12-04
(54)【発明の名称】撮像情報記憶装置、撮像情報記憶方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20241127BHJP
   G01C 21/30 20060101ALI20241127BHJP
   G07C 5/00 20060101ALI20241127BHJP
   H04N 5/77 20060101ALI20241127BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G01C21/30
G07C5/00 Z
H04N5/77
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023102108
(22)【出願日】2023-06-21
(62)【分割の表示】P 2019000249の分割
【原出願日】2019-01-04
(65)【公開番号】P2023126254
(43)【公開日】2023-09-07
【審査請求日】2023-06-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】今枝 洋一
【審査官】田中 将一
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-139233(JP,A)
【文献】特開2012-155516(JP,A)
【文献】特開2009-180705(JP,A)
【文献】特開2011-209919(JP,A)
【文献】特開2010-286944(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 99/00
G01C 21/00 - 21/36
G01C 23/00 - 25/00
G07C 1/00 - 15/00
H04N 5/76 - 5/775
H04N 5/80 - 5/907
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された撮像情報記憶装置であって、
撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する撮像情報生成部と、
前記撮像情報生成部により生成された前記撮像情報を記憶する記憶部と、
前記撮像情報記憶装置の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、
規制標識、停止線、警戒標識及び指示標識の少なくともいずれかに対応する一時停止位置が設定された車線において前記一時停止位置に向けて前記車両が進行する場合に、前記一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と前記位置情報とに基づいて、前記車線側の前記一時停止位置の手前側の第1の所定の位置を起点とし前記一時停止位置の奥側の第2の所定の位置を終点とする所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在するか否かを判定し、前記所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在すると判定されたときに前記所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて前記撮像情報を生成するフレームレート制御部と、
を備えている、撮像情報記憶装置。
【請求項2】
前記位置情報取得部により取得された前記位置情報のずれを地図情報に基づいて補正するマップマッチング処理部を更に備えている、
請求項1に記載の撮像情報記憶装置。
【請求項3】
前記撮像情報生成部は、それぞれ撮像された複数種類の撮像情報を前記所定フレームレートにおいて生成し、
前記記憶部は、前記撮像情報生成部により生成された複数種類の前記撮像情報を記憶し、
前記フレームレート制御部は、前記撮像情報記憶装置が前記所定の範囲内に存在すると判定されたときに前記高フレームレートにおいて複数種類の前記撮像情報を生成する、
請求項1又は請求項2に記載の撮像情報記憶装置。
【請求項4】
前記撮像情報生成部は、車両室外が撮像された室外撮像情報と、前記車両室内が撮像された室内撮像情報とを含む複数種類の撮像情報を前記所定フレームレートにおいて生成する、
請求項3に記載の撮像情報記憶装置。
【請求項5】
車両に搭載された撮像情報記憶装置であって、
撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する撮像情報生成部と、
前記撮像情報生成部により生成された前記撮像情報を前記所定フレームレートに比し低い低フレームレートに変換する撮像情報処理部と、
前記撮像情報処理部により生成された前記撮像情報を記憶する記憶部と、
前記撮像情報記憶装置の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、
規制標識、停止線、警戒標識及び指示標識の少なくともいずれかに対応する一時停止位置が設定された車線において前記一時停止位置に向けて前記車両が進行する場合に、前記一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と前記位置情報とに基づいて、前記車線側の前記一時停止位置の手前側の第1の所定の位置を起点とし前記一時停止位置の奥側の第2の所定の位置を終点とする所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在するか否かを判定し、前記所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在すると判定されたときに前記撮像情報処理部において前記所定フレームレートにより前記撮像情報を生成し、この撮像情報を前記記憶部に記憶させるフレームレート制御部と、
を備えている撮像情報記憶装置。
【請求項6】
撮像情報生成部、記憶部、位置情報取得部及びフレームレート制御部を備え、車両に搭載された撮像情報記憶装置における撮像情報記憶方法であって、
前記撮像情報生成部が、撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する撮像情報生成工程と、
前記記憶部が、前記撮像情報生成工程において生成された前記撮像情報を記憶する記憶工程と、
前記位置情報取得部が、前記撮像情報記憶装置の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得工程と、
前記フレームレート制御部が、規制標識、停止線、警戒標識及び指示標識の少なくともいずれかに対応する一時停止位置が設定された車線において前記一時停止位置に向けて前記車両が進行する場合に、前記一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と前記位置情報とに基づいて、前記車線側の前記一時停止位置の手前側の第1の所定の位置を起点とし前記一時停止位置の奥側の第2の所定の位置を終点とする所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在するか否かを判定し、前記所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在すると判定されたときに前記所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて前記撮像情報を生成するフレームレート制御工程と、
を備える撮像情報記憶方法。
【請求項7】
撮像情報生成部、記憶部、位置情報取得部及びフレームレート制御部を備え、車両に搭載された撮像情報記憶装置における撮像情報記憶方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記撮像情報生成部が、撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する工程と、
前記記憶部が、前記撮像情報生成部により生成された前記撮像情報を記憶する工程と、
前記位置情報取得部が、前記撮像情報記憶装置の位置を示す位置情報を取得する工程と、
前記フレームレート制御部が、規制標識、停止線、警戒標識及び指示標識の少なくともいずれかに対応する一時停止位置が設定された車線において前記一時停止位置に向けて前記車両が進行する場合に、前記一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と前記位置情報とに基づいて、前記車線側の前記一時停止位置の手前側の第1の所定の位置を起点とし前記一時停止位置の奥側の第2の所定の位置を終点とする所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在するか否かを判定し、前記所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在すると判定されたときに前記所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて前記撮像情報を生成する工程と、
を備えているプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像情報記憶装置、撮像情報記憶方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、ドライブレコーダが開示されている。このドライブレコーダでは、カメラからの映像が常にメモリに書き込まれ、最新の短時間の映像が画像データとして記憶(録画)されている。一方、事故、急ブレーキ、急ハンドル等、一定以上の加速度が車両に検知されると、上記ドライブレコーダでは、映像の画像データが最大フレームレートにおいて記憶される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-70217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、交差点、踏切、横断歩道等の一時停止位置において、車両が停止したか否かのドライブレコーダの画像データは、管理者による運転者の運転評価、事故時の状況の把握等の情報として重要である。
しかしながら、ドライブレコーダにおいて、映像を記憶するフレームレートが高く設定されれば、重要な情報が抜けることなく記憶可能であるが、常時、フレームレートが高く設定されると、画像データの記憶容量が増大してしまう。これは、発明が解決しようとする課題の一例として挙げられる。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、撮像情報の記憶容量を適正に抑制しつつ、一時停止位置から所定の範囲内において撮像情報量を増やすことができる撮像情報記憶装置、撮像情報記憶方法及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、撮像情報記憶装置であって、撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する撮像情報生成部と、前記撮像情報生成部により生成された前記撮像情報を記憶する記憶部と、前記撮像情報記憶装置の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と前記位置情報とに基づいて、一時停止位置から所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在するか否かを判定し、前記所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在すると判定されたときに前記所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて前記撮像情報を生成するフレームレート制御部と、を備えている。
【0007】
請求項5に記載の発明は、撮像情報記憶装置であって、撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する撮像情報生成部と、前記撮像情報生成部により生成された前記撮像情報を前記所定フレームレートに比し低い低フレームレートに変換する撮像情報処理部と、前記撮像情報処理部により生成された前記撮像情報を記憶する記憶部と、前記撮像情報記憶装置の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と前記位置情報とに基づいて、一時停止位置から所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在するか否かを判定し、前記所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在すると判定されたときに前記撮像情報処理部において前記所定フレームレートにより前記撮像情報を生成し、この撮像情報を前記記憶部に記憶させるフレームレート制御部と、を備えている。
【0008】
請求項6に記載の発明は、撮像情報生成部、記憶部、位置情報取得部及びフレームレート制御部を備えた撮像情報記憶装置における撮像情報記憶方法であって、前記撮像情報生成部が、撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する撮像情報生成工程と、前記記憶部が、前記撮像情報生成工程において生成された前記撮像情報を記憶する記憶工程と、前記位置情報取得部が、前記撮像情報記憶装置の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得工程と、前記フレームレート制御部が、一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と前記位置情報とに基づいて、一時停止位置から所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在するか否かを判定し、前記所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在すると判定されたときに前記所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて前記撮像情報を生成するフレームレート制御工程と、を備えている。
【0009】
請求項7に記載の発明は、撮像情報生成部、記憶部、位置情報取得部及びフレームレート制御部を備えた撮像情報記憶装置における撮像情報記憶方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記撮像情報生成部が、撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する工程と、前記記憶部が、前記撮像情報生成部により生成された前記撮像情報を記憶する工程と、前記位置情報取得部が、前記撮像情報記憶装置の位置を示す位置情報を取得する工程と、前記フレームレート制御部が、一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と前記位置情報とに基づいて、一時停止位置から所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在するか否かを判定し、前記所定の範囲内に前記撮像情報記憶装置が存在すると判定されたときに前記所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて前記撮像情報を生成する工程と、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は本発明の第1実施例に係る撮像情報記憶装置のブロック構成図である。
図2図2は、図1に示される撮像情報記憶装置の撮像情報記憶方法並びにその方法を実行するプログラムにおいて、一時停止位置と撮像情報記憶装置の位置との位置関係を説明する、道路交差点の一形態を上方から見た概要図である。
図3図3は、図1に示される撮像情報記憶装置の撮像情報記憶方法並びにその方法を実行するプログラムにおいて、一時停止位置と撮像情報記憶装置の位置との位置関係を説明する、道路を側方から見た概要図である。
図4図4図1に示される撮像情報記憶装置の撮像情報記憶方法並びにその方法を実行するプログラムのフローチャートである。
図5図5は本発明の第2実施例に係る撮像情報記憶装置のブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の第1実施態様に係る撮像情報記憶装置は、撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する撮像情報生成部と、撮像情報生成部により生成された撮像情報を記憶する記憶部と、当該装置の位置情報を取得する位置情報取得部と、一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と位置情報とに基づいて、一時停止位置から所定の範囲内に当該装置が存在するか否かを判定し、所定の範囲内に当該装置が存在すると判定されたときに所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて撮像情報を生成するフレームレート制御部と、を備えている。
【0012】
第1実施態様に係る撮像情報記憶装置は、撮像情報生成部と、記憶部と、位置情報取得部と、を備える。
撮像情報生成部は撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する。記憶部は撮像情報生成部により生成された撮像情報を記憶する。位置情報取得部は当該装置の位置情報を取得する。
ここで、撮像情報記憶装置は、更にフレームレート制御部を備える。フレームレート制御部は、一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と当該装置の位置情報とに基づいて、一時停止位置から所定の範囲内に当該装置が存在するか否かを判定する。そして、フレームレート制御部は、所定の範囲内に当該装置が存在すると判定されたときに、所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて、撮像情報を生成する。
このため、一時停止位置から所定の範囲を超えるときには、所定フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、撮像情報の記憶容量を適正に抑制することができる。一方、一時停止位置から所定の範囲内では、所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、一時停止位置から所定の範囲内での撮像情報を増やすことができる。従って、撮像情報の記憶容量を適正に抑制しつつ、一時停止位置から所定の範囲内において撮像情報量を増やすことができる撮像情報記憶装置を提供することができる。
【0013】
本発明の第2実施態様に係る撮像情報記憶装置は、第1実施態様に係る撮像情報記憶装置において、位置情報取得部により取得された位置情報のずれを地図情報に基づいて補正するマップマッチング処理部を更に備えている。
【0014】
第2実施態様に係る撮像情報記憶装置は、マップマッチング処理部を備える。マップマッチング処理部は、位置情報取得部により取得された位置情報のずれを地図情報に基づいて補正する。
このため、撮像情報記憶装置において、位置情報と地図情報とを一致させることができるので、一時停止位置の精度、この一時停止位置から所定の範囲を演算する精度並びに撮像情報記憶装置の位置精度を向上させることができる。
【0015】
本発明の第3実施態様に係る撮像情報記憶装置では、第1実施態様又は第2実施態様に係る撮像情報記憶装置において、撮像情報生成部は、それぞれ撮像された複数種類の撮像情報を所定フレームレートにおいて生成し、記憶部は、撮像情報生成部により生成された複数種類の撮像情報を記憶し、フレームレート制御部は、当該装置が所定の範囲内に存在すると判定されたときに高フレームレートにおいて複数種類の撮像情報を生成する。
【0016】
第3実施態様に係る撮像情報記憶装置では、撮像情報生成部は、それぞれ撮像された複数種類の撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する。記憶部は、撮像情報生成部により生成された複数種類の撮像情報を記憶する。そして、フレームレート制御部は、撮像情報記憶装置が所定の範囲内に存在とすると判定されたときに、高フレームレートにおいて複数種類の撮像情報を生成する。
このため、複数種類の撮像情報は、一時停止位置から所定の範囲内では同一の高フレームレートにより生成され、所定の範囲を超えると同一の所定フレームレートにより生成される。従って、複数種類の撮像情報を同時に再生するときに、再生ずれが生じないので、撮像情報を再生した映像を見るユーザの違和感を軽減することができる。
【0017】
本発明の第4実施態様に係る撮像情報記憶装置では、第3実施態様に係る撮像情報記憶装置において、撮像情報生成部は、車両室外が撮像された室外撮像情報と、車両室内が撮像された室内撮像情報とを含む複数種類の撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する。
【0018】
第4実施態様に係る撮像情報記憶装置では、撮像情報生成部が、車両室外が撮像された室外撮像情報と、車両室内が撮像された室内撮像情報とを含む複数種類の撮像情報を生成する。
このため、所定の範囲を超える位置、所定の範囲の位置、所定の範囲内の一時停止位置に至る道路において、道路状態、周囲の環境状態等の室外撮像情報と、車両に搭乗する搭乗者の表情、安全確認動作、健康状態等の室内撮像情報とを同時に記憶することができる。
【0019】
本発明の第5実施態様に係る撮像情報記憶装置は、撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する撮像情報生成部と、撮像情報生成部により生成された撮像情報を所定フレームレートに比し低い低フレームレートに変換する撮像情報処理部と、撮像情報処理部により生成された撮像情報を記憶する記憶部と、当該装置の位置情報を取得する位置情報取得部と、一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と位置情報とに基づいて、一時停止位置から所定の範囲内に当該装置が存在するか否かを判定し、所定の範囲内に当該装置が存在すると判定されたときに撮像情報処理部において所定フレームレートにより撮像情報を生成し、この撮像情報を記憶部に記憶させるフレームレート制御部と、を備えている。
【0020】
第5実施態様に係る撮像情報記憶装置は、撮像情報生成部と、撮像情報処理部と、記憶部と、位置情報取得部と、を備える。
撮像情報生成部は、撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する。撮像情報処理部は、撮像情報生成部により生成された撮像情報を所定フレームレートに比し低い低フレームレートに変換する。記憶部は、撮像情報処理部により生成された撮像情報を記憶する。位置情報取得部は、当該装置の位置情報を取得する。
ここで、撮像情報記憶装置は、更にフレームレート制御部を備える。フレームレート制御部は、一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と位置情報とに基づいて、一時停止位置から所定の範囲内に当該装置が存在するか否かを判定する。そして、フレームレート制御部は、所定の範囲内に当該装置が存在すると判定されたときに、撮像情報処理部において所定フレームレートにより撮像情報を生成し、撮像情報を記憶部に記憶させる。
このため、一時停止位置から所定の範囲を超えるとき、低フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、撮像情報の記憶容量を適正に抑制することができる。一方、一時停止位置から所定の範囲内では、低フレームレートに比し高い所定フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、一時停止位置から所定の範囲内での撮像情報を増やすことができる。従って、撮像情報の記憶容量を適正に抑制しつつ、一時停止位置から所定の範囲内において撮像情報量を増やすことができる撮像情報記憶装置を提供することができる。
さらに、撮像情報生成部では、撮像情報処理部において撮像情報が低フレームレートに変換されるまで、低フレームレートに比し高い所定フレームレートにおいて撮像情報が生成される。このため、撮像情報記憶装置では、低フレームレートに変換される前の、撮像情報量が多い撮像情報を利用することができる。
【0021】
本発明の第6実施態様に係る撮像情報記憶方法は、所定フレームレートにおいて撮像された撮像情報を生成する工程と、撮像情報を記憶する工程と、撮像情報記憶装置の位置情報を取得する工程と、一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と位置情報とに基づいて、一時停止位置から所定の範囲内に撮像情報記憶装置が存在するか否かを判定し、所定の範囲内に撮像情報記憶装置が存在すると判定されたときに所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて撮像情報を生成する工程と、を備えている。
【0022】
第6実施態様に係る撮像情報記憶方法では、所定フレームレートにおいて撮像された撮像情報が生成され、撮像情報が記憶される。一方、撮像情報記憶装置の位置情報が取得される。そして、一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と位置情報とに基づいて、一時停止位置から所定の範囲内に撮像情報記憶装置が存在するか否かが判定される。所定の範囲内に撮像情報記憶装置が存在すると判定されたときに、所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて撮像情報が生成される。
このため、一時停止位置から所定の範囲を超えるとき、所定フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、撮像情報の記憶容量を適正に抑制することができる。一方、一時停止位置から所定の範囲内では、所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、一時停止位置から所定の範囲内での撮像情報を増やすことができる。従って、撮像情報の記憶容量を適正に抑制しつつ、一時停止位置から所定の範囲内において撮像情報量を増やすことができる撮像情報記憶方法を提供することができる。
【0023】
本発明の第7実施態様に係るプログラムは、撮像情報生成部、記憶部、位置情報取得部及びフレームレート制御部を備えた撮像情報記憶装置における撮像情報記憶方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、撮像情報生成部が、撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する工程と、記憶部が、撮像情報生成部により生成された撮像情報を記憶する工程と、位置情報取得部が、撮像情報記憶装置の位置情報を取得する工程と、フレームレート制御部が、一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と位置情報とに基づいて、一時停止位置から所定の範囲内に撮像情報記憶装置が存在するか否かを判定し、所定の範囲内に撮像情報記憶装置が存在すると判定されたときに所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて撮像情報を生成する工程と、を備えている。
【0024】
第7実施態様に係るプログラムでは、撮像情報生成部が撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成し、記憶部が撮像情報生成部により生成された撮像情報を記憶する。一方、位置情報取得部が撮像情報記憶装置の位置情報を取得する。そして、フレームレート制御部は、一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と位置情報とに基づいて、一時停止位置から所定の範囲内に撮像情報記憶装置が存在するか否かを判定する。フレームレート制御部では、所定の範囲内に撮像情報記憶装置が存在すると判定されたときに、所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて撮像情報が生成される。
このため、一時停止位置から所定の範囲を超えるとき、所定フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、撮像情報の記憶容量を適正に抑制することができる。一方、一時停止位置から所定の範囲内では、所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、一時停止位置から所定の範囲内での撮像情報を増やすことができる。従って、撮像情報の記憶容量を適正に抑制しつつ、一時停止位置から所定の範囲内において撮像情報量を増やすことができるプログラムを提供することができる。
【実施例
【0025】
[第1実施例]
以下、図1図4を用いて、第1実施例に係る撮像情報記憶装置1、撮像情報記憶方法及びその方法をコンピュータに実行させるためのプログラムについて説明する。
なお、図中、適宜、示される矢印FRは一例としての普通自動車を対象とする車両の前方方向を示し、矢印Wは車両の幅方向を示す。また、矢印UPは車両上方を示している。これらの方向は、実施例を説明するために便宜的に使用される方向であって、本発明における方向を限定するものではない。
【0026】
(撮像情報記憶装置1及び撮像情報記憶システム100の構成)
図1に示されるように、撮像情報記憶装置1は、ドライブレコーダ部3を主要部として備え、車両の停止中や走行中における車両室外及び車両室内を撮像した撮像情報を記憶する構成とされている。表現を代えると、撮像情報記憶装置1は、車両室外及び車両室内を撮影した映像を録画する構成とされている。
なお、車両として、ここでは普通自動車を一例として説明する。本実施例では、車両として、バス、トラック、二輪車、自転車が少なくとも含まれる。
撮像情報記憶装置1は、更にインターフェイス部2と、一時停止位置認識部4と、マップアプリケーション部5と、コンピュータとしての中央演算処理ユニット(CPU)6と、第1記憶部7と、第2記憶部8とを備えている。これらの撮像情報記憶装置1を構築するインターフェイス部2等の各構成要素は、共通バス9を通して相互に電気的に接続されている。
さらに、撮像情報記憶装置1には外部装置としての撮像装置10が組み込まれ、撮像情報記憶装置1及び撮像装置10は撮像情報記憶システム100を構築している。
以下、撮像情報記憶システム100の各構成要素について説明する。
【0027】
(撮像装置10の構成)
図1に示されるように、撮像装置10は、車室外用カメラ(アウターカメラ)11と、車室内用カメラ(インナーカメラ)12とを含んで構成されている。車室外用カメラ11は、例えば車両室内のフロントウインドウガラスに近接した位置に車両前方に向けて装着され、車両前方の撮像を行い、この撮像による室外撮像情報を生成する。車室内用カメラ12は、例えば車室外用カメラ11と同様の位置に車両後方に向けて装着され、車室内の撮像を行い、この撮像による室内撮像情報を生成する。なお、実施例では、室外撮像情報と室内撮像情報とを総称して、単に「撮像情報」として説明する場合がある。
車室外用カメラ11、車室内用カメラ12は、いずれも、例えば二次元イメージセンサを主要な撮像デバイスとして構成されている。二次元イメージセンサには、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを実用的に使用することができる。
本実施例では、車両に車室外用カメラ11及び車室内用カメラ12の2つのカメラが装着されているが、車室外用カメラ11だけが車両に装着されていてもよい。また、本実施例では、車室外用カメラ11及び車室内用カメラ12に加えて、車両後方を撮像する車室外用カメラとしてのバックカメラ、車両側方後側を撮像する車室外用カメラとしてのサイドバックカメラの少なくともいずれか1つが設けられてもよい。
【0028】
(撮像情報記憶装置1の構成)
(1)インターフェイス部2の構成
インターフェイス部2は、車室外用カメラ11、車室内用カメラ12のそれぞれに接続され、更に撮像情報記憶装置1の共通バス9に接続されている。インターフェイス部2では、車室外用カメラ11、車室内用カメラ12のそれぞれにおいて生成された撮像情報を撮像情報記憶装置1に取り込むことができる。
【0029】
(2)ドライブレコーダ部3の構成
ドライブレコーダ部3は、撮像情報生成部31と、記録部32とを備えている。ドライブレコーダ部3は更にフレームレート制御部33を備えているが、このフレームレート制御部33の説明は後に詳しく説明する。
撮像情報生成部31では、車室外用カメラ11、車室内用カメラ12のそれぞれからインターフェイス部2及び共通バス9を通して伝送される撮像情報に基づいて、所定フレームレートにおいて撮像情報が生成される。ここで、所定フレームレートは例えば1 FPS(Frames Per Second)に設定され、撮像情報の記憶容量が適正に抑制されている。
記録部32は、撮像情報生成部31において生成された撮像情報を、順次、共通バス9を通して第2記憶部8へ伝送する。第2記憶部8では、記録部32から伝送された撮像情報が撮像情報記憶部81に記憶される。
【0030】
(3)一時停止位置認識部4の構成
一時停止位置認識部4は、撮像情報解析部41と、停止位置検知部42とを含んで構成されている。撮像情報解析部41は、車室外用カメラ11からインターフェイス部2及び共通バス9を通して伝送される車両前方側の撮像情報に基づいて、「一時停止位置」が存在するか否かを画像解析により解析する。停止位置検知部42では、撮像情報解析部41の解析結果に基づいて、「一時停止位置」が存在するか否かが判定される。
本実施例において、一時停止位置認識部4は、「この先にある一時停止位置(停止線)を搭乗者に伝える規制標識(道路標識)」及び「一時停止が義務付けられている停止線」の画像解析による解析結果に基づいて、「一時停止位置」の存在を認識する構成とされている。
【0031】
ここで、図2に示されるように、一般的に、紙面を上下方向に延びる道路R1と紙面を左右方向へ延びる道路R2との交差部位が「信号機が無い道路交差点」とされている。道路R1は、「劣後道路」とされ、自車両Vが走行する走行車線L1と、この走行車線L1に隣接して平行に延びる反対車線L2とを有する。道路R2は、「優先道路」とされ、自車両Vが右折した際に走行する走行車線L3と、この走行車線L3に隣接して平行に延びる反対車線L4とを有する。なお、道路R2では、自車両Vが左折した際には、反対車線L4が走行車線L5とされ、走行車線L3が反対車線L6とされる。
下方から上方へ向かって自車両Vが走行する走行車線L1の道路左脇には、道路交差点の手前に「止まれ」と表示された「一時停止位置」を伝える規制標識TS1が設置されている。さらに、走行車線L1の規制標識TS1の先には停止線TS3が表示されている。同様に、反対車線L2の道路右脇(上方から下方へ向かって走行する車両から見ると道路左脇)にも、規制標識TS1と同一の規制標識TS2が設置され、かつ、反対車線L2には停止線TS4が表示されている。
なお、一時停止位置認識部4は、「前方に踏み切りがあることを示す警戒標識」、「標識の位置に横断歩道があることを示す指示標識」等の「一時停止位置」も認識する構成とされている。
【0032】
図3に示されるように、道路R1の走行車線L1において、自車両Vが図2に示される道路交差点へ向かって走行していると仮定する。このとき、自車両Vに装着された撮像情報記憶システム100の車室外用カメラ11(図1参照)により生成される撮像情報では、規制標識TS1が設置された位置からの距離に応じて、規制標識TS1のサイズに違いが生じる。同様に、撮像情報では、停止線TS3が設けられた位置からの距離に応じて、停止線TS3のサイズにも違いが生じる。さらに、規制標識TS1では、標識プレートの輪郭サイズに加えて、表示されている規制内容を示す文字、記号等のサイズに違いが生じる。
ここで、規制標識TS1のサイズの違いについて説明する。規制標識TS1では、自車両Vの搭乗者から見て(正面視において)、逆三角形状に形成された標識プレートに、「止まれ」の文字による規制内容が表示されている。この規制標識TS1の標識プレートの左右幅寸法w及び上下高さ寸法hは、規制標識TS1の設置位置からの距離が長くなれば、車室外用カメラ11において撮像された撮像情報における幅寸法及び高さ寸法は小さくなる。逆に、規制標識TS1の設置位置からの距離が短くなれば、撮像情報における幅寸法及び高さ寸法は大きくなる。
一般的に、停止線TS3の幅寸法(搭乗者から見て前後寸法)は30 cm~45 cmとされ、規制標識TS1の設置位置から20 cm~70 cm先に停止線TS3が設けられている。停止線TS3の撮像情報は、この停止線TS3に接近する自車両Vから撮像されるので、車両前方へ向かって斜め下方向に撮像されて生成される。このため、停止線TS3を真上から撮像した撮像情報に比し、距離の変化に対する幅寸法の変化の比率が小さくなるので、停止線TS3の幅寸法の違いを撮像情報から正確に認識することが難しい。従って、一時停止位置認識部4は、停止線TS3のサイズが認識されるのではなく、単に停止線TS3の存在だけが認識される構成とされている。
【0033】
図1に示される撮像情報解析部41により画像解析がなされた撮像情報に基づいて、停止位置検知部42では、「一時停止位置」の存在の認識を開始する距離が、図2及び図3に示される「一時停止位置」から「所定の範囲L」とされている。「所定の範囲L」とは、ここでは「所定の距離」である。本実施例では、「所定の範囲L」は、「一時停止位置」である停止線TS3から手前に10 m及び停止線TS3を超えて10 mを含めた合計20 mに設定されている。「一時停止位置」の前後20 mの範囲内であれば、「一時停止位置」において一時停止をしたか否かの判断を確実に実行することができる。
【0034】
さらに、普通自動車の速度と停止距離との関係は、一般的に、時速30 kmにおいて約13 m、時速40 kmにおいて約20 m、時速50 kmにおいて約28 m、時速60 kmにおいて約37 mとされている。停止距離は、空走距離に制動距離を加算した値である。このため、「一時停止位置」の手前10 mにおいて車両を停止させようとすれば、時速20 km以下において走行する必要がある。
時速20 kmでは、自車両Vは1 秒間に約5. 6 m程走行する。「一時停止位置」の手前に10 mの距離があれば、すなわち「所定の範囲L」内にあれば、所定フレームレート(ここでは1 FPS)において、一時停止位置認識部4による少なくとも1回の「一時停止位置」の存在を認識することができる。
【0035】
従って、停止位置検知部42は、停止線TS3が設けられた位置から「所定の範囲L」に一致する位置P2に撮像情報記憶システム100が存在するとき、規制標識TS1の存在を認識する設定とされている。このとき、位置P2では、撮像情報記憶システム100は、規制標識TS12を規制標識TS1として認識し、規制標識TS1の存在を認識すると共に、停止線TS3の存在を認識する。
表現を代えると、停止位置検知部42は、位置P2において規制標識TS12の幅寸法w2及び高さ寸法h2を検知する段階になって、規制標識TS1及び停止線TS3の存在を認識する構成とされている。規制標識TS1及び停止線TS3の存在が認識され、「一時停止位置」が認識されると、停止位置検知部42は共通バス9を通してフレームレート制御部33へ「フレームレート制御信号FCS1」を出力する。
【0036】
「所定の範囲L」を超えるとき、例えば位置P1に撮像情報記憶システム100が存在するとき、幅寸法w1及び高さ寸法h1を有する規制標識TS11が撮像される。しかしながら、規制標識TS11のサイズは小さいので、停止位置検知部42では、規制標識TS1及び停止線TS3の存在が認識されない。
なお、一時停止位置認識部4は、位置P2における規制標識TS12の横幅寸法w2及び高さ寸法h2の少なくとも一方のサイズに基づいて、或いは文字や記号のサイズに基づいて、又は双方のサイズに基づいて、「一時停止位置」の存在を認識してもよい。
(4)マップアプリケーション部5の構成
図1に戻って、マップアプリケーション部5は、位置情報取得部51と、マップマッチング処理部52と、停止位置接近判定部53とを含んで構成されている。
位置情報取得部51は、全地球測位システム(GPS: Global Positioning System)を用いる衛星航法に基づいて、複数の衛星55からの信号を受信して自車両V(正確には撮像情報記憶装置1)の位置情報を取得する。
マップマッチング処理部52は、位置情報取得部51により取得された自車両Vの位置情報のずれを地図情報に基づいて補正する。地図情報は、図2に示される停止線TS3、TS4が設けられた位置の位置情報を備えている。この地図情報は、図1に示される第2記憶部8の地図情報記憶部82に格納されている。
停止位置接近判定部53は、自車両Vの位置情報と停止線の位置情報とに基づいて、図2又は図3に示されるように、例えば停止線TS3が設けられた位置から「所定の範囲L」に、又は「所定の範囲L」内に自車両Vが存在するか否かを判定する。「所定の範囲L」とは、ここでは一時停止位置認識部4における「所定の範囲L」と同一の範囲(閾値)とされ、この閾値は停止位置接近判定部53に予め記憶させている。停止位置接近判定部53は、自車両Vが所定の範囲L内に存在すると判定すると、共通バス9を通してフレームレート制御部33へ「フレームレート制御信号FCS2」を出力する。
【0037】
なお、位置情報取得部51は、自車両Vに装着された図示省略の各種センサにより、車速、方位、加速度等の情報を取得し、これらの情報から自車両Vの位置情報を算出する自律航法による位置情報を取得してもよい。
また、地図情報は、図示省略の通信機器を介してインターネット経由により外部サーバから取得してもよい。
【0038】
(5)中央演算処理ユニット6、第1記憶部7及び第2記憶部8の構成
図1に示されるように、中央演算処理ユニット(コンピュータ)6は、共通バス9に接続され、共通バス9を介して撮像情報記憶装置1のドライブレコーダ部3、一時停止位置認識部4、マップアプリケーション部5等の各構成要素の動作を制御する。
第1記憶部7は、例えば読出し専用記憶回路(例えば、ROM: Read Only Memory)及び書込み読出し記憶回路(例えば、RAM: Random Access Memory)を含んで構成されている。第1記憶部7は共通バス9に接続されている。第1記憶部7には、撮像情報記憶装置1の動作制御に必要なプログラムが格納され、又中央演算処理ユニット6において実行中の情報が一時的に格納される。
第2記憶部8は、撮像情報記憶部81と、地図情報記憶部82とを含んで構成され、共通バス9に接続されている。撮像情報記憶部81は、ドライブレコーダ部3の記録部32から出力される撮像情報を格納し、保存する。地図情報記憶部82には、マップアプリケーション部5のマップマッチング処理部52へ出力する、停止線の位置情報を有する地図情報が格納されている。第2記憶部8には、例えば不揮発性記憶装置、ハードディスク等、大記憶容量を有する記憶装置が使用されている。
【0039】
(6)フレームレート制御部33の構成
図1に示されるように、撮像情報記憶装置1はドライブレコーダ部3の一部の構成要素としてフレームレート制御部33を備えている。フレームレート制御部33は共通バス9に接続されている。
フレームレート制御部33は、マップアプリケーション部5の停止位置接近判定部53から出力されるフレームレート制御信号FCS2に基づいて、動作を開始する。フレームレート制御部33では、一時停止位置の位置情報を有する地図情報と自車両V(正確には撮像情報記憶装置1)の位置情報とに基づいて、図2に示されるように、停止線TS3の位置(一時停止位置)から所定の範囲L内に自車両Vが存在するか否かが判定される。ここでは、停止線TS3の位置から手前10 m以内に自車両Vが存在するか否かが判定される。地図情報には、地図情報記憶部82からマップマッチング処理部52に出力された地図情報が使用される。また、自車両Vの位置情報には、位置情報取得部51において取得された位置情報のずれをマップマッチング処理部52において補正した位置情報が使用される。
そして、フレームレート制御部33では、所定の範囲L内に自車両Vが存在すると判定されたとき、撮像情報生成部31を制御して所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて撮像情報が生成される。高フレームレートは例えば15.5 FPSに設定されている。このフレームレートに設定された撮像情報はLED(Light Emitting Diode)方式を採用する信号機の滅灯タイミングに同期しないので、仮に道路交差点に信号機があるときに信号機の点灯状態にある撮像情報を生成することができる。
【0040】
さらに、フレームレート制御部33は、図1に示される一時停止位置認識部4の停止位置検知部42から出力されるフレームレート制御信号FCS1に基づいても、動作を開始する。このとき、フレームレート制御部33では、図3に示されるように、一時停止位置認識部4により例えば規制標識TS1(規制標識TS12)及び停止線TS3が認識されたときに、撮像情報生成部31を制御して高フレームレートにおいて撮像情報が生成される。ここでの高フレームレートは、フレームレート制御信号FCS2に基づいて制御される高フレームレートと同一に設定されている。
【0041】
フレームレート制御部33は、車室外用カメラ11を用いて撮像された室外撮像情報を高フレームレートにおいて生成するが、本実施例では車室内用カメラ12を用いて撮像された室内撮像情報も高フレームレートにおいて生成される。高フレームレートにおいて生成された室内撮像情報は室外撮像情報と同期されている。
また、フレームレート制御部33では、停止位置検知部42から出力されるフレームレート制御信号FCS1、停止位置接近判定部53から出力されるフレームレート制御信号FCS2のいずれか一方が入力されたタイミングにおいて動作が開始される設定とされている。動作が開始されると、いずれか他方の入力はキャンセルされる。
【0042】
(撮像情報記憶方法及びプログラム)
図1図3を参照しつつ、図4を用いて、撮像情報記憶装置1を用いた撮像情報記憶方法を説明すると共に、併せて撮像情報記憶方法を実行するためのプログラムについて説明する。
【0043】
まず、撮像情報記憶システム100が起動される(ステップS1)。撮像情報記憶システム100が起動されると、撮像装置10の車室外用カメラ11、車室内用カメラ12のそれぞれが起動される。
車室外用カメラ11では自車両Vの車両前方側が撮像され、この撮像情報(室外撮像情報)は撮像情報記憶装置1においてインターフェイス部2、共通バス9のそれぞれを通してドライブレコーダ部3へ伝送される。一方、車室内用カメラ12では自車両Vの車室内が撮像され、この撮像情報(室内撮像情報)は同様にドライブレコーダ部3へ伝送される。
【0044】
ドライブレコーダ部3の撮像情報生成部31では、伝送された撮像情報が所定フレームレートにおいて生成される。この所定フレームレートにおいて生成された撮像情報は記録部32を経て第2記憶部8へ伝送され、撮像情報は第2記憶部8の撮像情報記憶部81に格納され、保存される。
【0045】
一時停止位置認識部4では、撮像装置10から伝送された撮像情報が取得される(ステップS2)。ここで取得される撮像情報は、車室外用カメラ11を用いて撮像された室外撮像情報である。取得した撮像情報は撮像情報解析部41において画像解析により解析される(ステップS3)。解析された撮像情報は停止位置検知部42に伝送され、停止位置検知部42では、自車両Vの車両前方に規制標識TS1及び停止線TS3が存在するか否かを認識する(ステップS4)。
【0046】
図3に示されるように、道路R1の走行車線L1を走行する自車両Vが、停止線TS3が設けられた位置から所定の範囲Lを超える位置P1にあるとき、幅寸法w1及び高さ寸法h1を有する規制標識TS11が撮像情報として撮像される。規制標識TS11は、位置P1において撮像された規制標識TS1の撮像情報である。停止位置検知部42では、予め設定されたサイズに達していないので、規制標識TS11は規制標識TS1として認識されない。規制標識TS1が認識されないとき、ステップS2へ戻る。
また、停止位置検知部42では、自車両Vが、所定の範囲Lである位置P2に到達したとき、予め設定されたサイズに相当する、幅寸法w2及び高さ寸法h2を有する規制標識TS12が、車両前方側に設置されている規制標識TS1であると認識する。このとき、規制標識TS1の先にある停止線TS3の存在が同時に認識される。規制標識TS1及び停止線TS3が認識されると、停止位置検知部42はフレームレート制御部33へフレームレート制御信号FCS1を出力する。
ここで、停止線TS3が設けられた位置は、前述の通り規制標識TS1の設置位置の20 cm~70 cm先であるので、規制標識TS1の設置位置から差分の2分の1の値である45 cm先として、「所定の範囲L」が設定されている。つまり、「所定の範囲L」の手前10 mは停止線TS3から位置P2までの距離であり、規制標識TS1から位置P2までの距離は9.55 mになる。
【0047】
一方、マップアプリケーション部5では、位置情報取得部51において、衛星航法に基づいて、自車両Vの位置情報が取得される(ステップS5)。位置情報が取得されないときには、再度、位置情報が取得される。位置情報取得部51において取得された位置情報はマップマッチング処理部52に伝送される。
マップマッチング処理部52は、第2記憶部8の地図情報記憶部82から停止線が設けられた位置の位置情報を有する地図情報を取得する(ステップS6)。マップマッチング処理部52では、マップマッチング処理が実行され、取得した自車両Vの位置情報のずれが地図情報に基づいて補正される(ステップS7)。
【0048】
停止位置接近判定部53では、補正された自車両Vの位置情報と、地図情報の停止線の位置情報とに基づいて、図2に示されるように、停止線TS3が設けられた位置から所定の範囲L内に自車両Vが存在するか否かが判定される(ステップS8)。自車両Vが所定の範囲Lを超えて道路R1の走行車線L1を走行しているとき、ステップS5に戻る。
停止位置接近判定部53において、停止線TS3が設けられた位置から所定の範囲L内に自車両Vが存在すると判定されると、停止位置接近判定部53はフレームレート制御部33へフレームレート制御信号FCS2を出力する。
【0049】
停止位置検知部42から出力されたフレームレート制御信号FCS1、停止位置接近判定部53から出力されたフレームレート制御信号FCS2のいずれか一方がフレームレート制御部33に入力されたか否かが判定される(ステップS9)。入力されていないと判定されたとき、ステップS2及びステップS5に戻る。
入力されたと判定されたとき、フレームレート制御部33は撮像情報生成部31のフレームレートを変化させ、撮像情報生成部31では高フレームレートにおいて撮像情報が生成される(ステップS10)。高フレームレートにおける撮像情報は、所定の範囲L内、ここでは停止線TS3の手前10 m及び停止線TS3を超えた10 mの合計20 mにおいて生成される。この生成された撮像情報は、第2記憶部8の撮像情報記憶部81に格納され、保存される(ステップS11)。
【0050】
次に、撮像情報記憶システム100の動作を終了させるか否かが判定される(ステップS12)。動作を終了させないと判定されたとき、ステップS2及びステップS5に戻る。動作を終了させると判定されたとき、撮像情報記憶システム100の動作は終了し、本実施例に係る撮像情報記憶方法並びにその方法を実行するためのプログラムは終了する。
【0051】
(作用効果)
本実施例に係る撮像情報記憶装置1は、図1に示されるように、撮像情報生成部31と、第2記憶部(記憶部)8と、位置情報取得部51と、を備える。
撮像情報生成部31は撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する。第2記憶部8は撮像情報生成部31により生成された撮像情報を記憶する。位置情報取得部51は撮像情報記憶装置1の位置情報を取得する。
ここで、撮像情報記憶装置1は、更にフレームレート制御部33を備える。フレームレート制御部33は、一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と撮像情報記憶装置1の位置情報とに基づいて、一時停止位置から所定の範囲L内に撮像情報記憶装置1が存在するか否かを判定する。停止位置情報は、図2に示される停止線TS3の位置情報及び停止線TS4の位置情報である。そして、フレームレート制御部33は、所定の範囲L内に撮像情報記憶装置1が存在すると判定されたときに、所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて、撮像情報を生成する。所定フレームレートは例えば1 FPSである。高フレームレートは例えば15.5 FPSである。
このため、一時停止位置から所定の範囲Lを超えるときには、所定フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、撮像情報の記憶容量を適正に抑制することができる。一方、一時停止位置から所定の範囲L内では、所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、一時停止位置から所定の範囲L内での撮像情報を増やすことができる。従って、撮像情報の記憶容量を適正に抑制しつつ、一時停止位置から所定の範囲L内において撮像情報量を増やすことができる撮像情報記憶装置1を提供することができる。
【0052】
また、撮像情報記憶装置1は、図1に示されるように、マップマッチング処理部52を備える。マップマッチング処理部52は、位置情報取得部51により取得された位置情報のずれを地図情報に基づいて補正する。
このため、撮像情報記憶装置1において、位置情報と地図情報とを一致させることができるので、一時停止位置の精度、この一時停止位置から所定の範囲Lを演算する精度並びに撮像情報記憶装置1の位置精度を向上させることができる。
【0053】
さらに、撮像情報記憶装置1では、図1に示されるように、撮像情報生成部31は、それぞれ撮像された複数種類の撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する。第2記憶部8は、撮像情報生成部31により生成された複数種類の撮像情報を記憶する。そして、フレームレート制御部33は、撮像情報記憶装置1が所定の範囲L内に存在とすると判定されたときに、高フレームレートにおいて複数種類の撮像情報を生成する。
このため、複数種類の撮像情報は、一時停止位置から所定の範囲L内では同一の高フレームレートにより生成され、所定の範囲Lを超えると同一の所定フレームレートにより生成される。従って、複数種類の撮像情報を同時に再生するときに、再生ずれが生じないので、撮像情報を再生した映像を見るユーザの違和感を軽減することができる。
【0054】
また、撮像情報記憶装置1では、図1に示されるように、撮像情報生成部31が、車両室外が撮像された室外撮像情報と、車両室内が撮像された室内撮像情報とを含む複数種類の撮像情報を生成する。
このため、所定の範囲Lを超える位置P1、所定の範囲Lの位置P2、所定の範囲L内の一時停止位置(停止線TS3)に至る道路R1(図3参照)において、道路状態、周囲の環境状態等の室外撮像情報と、自車両Vに搭乗する搭乗者の表情や健康状態等の室内撮像情報とを同時に記憶することができる。
【0055】
さらに、撮像情報記憶方法では、所定フレームレートにおいて撮像された撮像情報が撮像情報生成部31により生成され、撮像情報が第2記憶部8に記憶される(図1参照)。
一方、図1及び図4に示されるように、撮像情報記憶装置1の位置情報が取得される(ステップS5)。そして、一時停止位置(停止線)の停止位置情報を有する地図情報と撮像情報記憶装置1の位置情報とに基づいて、一時停止位置から所定の範囲L内に撮像情報記憶装置1が存在するか否かが判定される(ステップS8)。所定の範囲L内に撮像情報記憶装置1が存在すると判定されたときに、所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて撮像情報が生成される(ステップS10)。
このため、一時停止位置から所定の範囲Lを超えるとき、所定フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、撮像情報の記憶容量を適正に抑制することができる。一方、一時停止位置から所定の範囲L内では、所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、一時停止位置から所定の範囲L内での撮像情報を増やすことができる。従って、撮像情報の記憶容量を適正に抑制しつつ、一時停止位置から所定の範囲L内において撮像情報量を増やすことができる撮像情報記憶方法を提供することができる。
【0056】
また、撮像情報記憶方法を実行するためのプログラムでは、図1及び図4に示されるように、撮像情報生成部31が撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成し、第2記憶部8が撮像情報生成部31により生成された撮像情報を記憶する。
一方、位置情報取得部51が撮像情報記憶装置1の位置情報を取得する(ステップS5)。そして、フレームレート制御部33は、一時停止位置の停止位置情報を有する地図情報と撮像情報記憶装置1の位置情報とに基づいて、一時停止位置から所定の範囲L内に撮像情報記憶装置1が存在するか否かを判定する(ステップS8)。フレームレート制御部33では、所定の範囲L内に撮像情報記憶装置1が存在すると判定されたときに、所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて撮像情報が生成される(ステップS10)。
このため、一時停止位置から所定の範囲Lを超えるとき、所定フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、撮像情報の記憶容量を適正に抑制することができる。一方、一時停止位置から所定の範囲L内では、所定フレームレートに比し高い高フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、一時停止位置から所定の範囲L内での撮像情報を増やすことができる。従って、撮像情報の記憶容量を適正に抑制しつつ、一時停止位置から所定の範囲L内において撮像情報量を増やすことができるプログラムを提供することができる。
【0057】
(変形例1)
上記実施例に係る撮像情報記憶装置1、撮像情報記憶方法及びプログラムでは、高フレームレートの撮像情報の生成の継続、生成の終了の制御方法を変更することができる。この制御方法を実行するには、図1に示される撮像情報解析部41において、図4に示される撮像情報を解析する(ステップS3)際のプログラムが変更される。
この制御方法を詳しく説明すると、撮像情報解析部41は、停止位置を画像認識しているとき、高フレームレートにおいて撮像情報を生成させ、停止位置を画像認識できなくなった後、所定の時間が経過するまで、高フレームレートにおいて撮像情報を生成させる。所定の時間の経過後では、所定フレームレートにおいて撮像情報が生成される。
「所定の時間」は、一定の時間であってもよいし、標識の種類に応じて変更される時間であってもよい。「所定の時間」は、例えば、踏み切りがあることを示す警戒標識を画像認識した場合には10秒に設定され、一時停止位置を示す規制標識を画像認識した場合には20秒に設定される。
【0058】
また、高フレームレートの撮像情報の生成の継続、生成の終了の制御方法には、図1に示される地図情報記憶部82に格納されている地図情報の停止位置の位置情報が使用されてもよい。この場合、停止位置の位置情報から一定の範囲内では、高フレームレートにおいて撮像情報が生成される。「一定の範囲」は、場所毎に決められていてもよいし、一律に決められていてもよい。「一定の範囲」は、地図情報に含まれていてもよいし、撮像情報記憶装置1側において設定される構成としてもよい。「一定の範囲」は、標識の種類、踏切があるか否か、見通しが良いか否か、二段階一時停止が必要か否か、交差点が広いか狭いか等のファクタが参酌されて設定される。
【0059】
さらに、「一定の範囲」は、地図情報において、リンクやノードに対して定義されていてもよい。この「一定の範囲」とは、一次元の距離情報に限定されるものではなく、停止位置が設置された領域を表す二次元の面(円、矩形等の面)を用いて定義されていてもよい。
また、撮像情報、位置情報等に基づいて、自車両Vの停止位置への進入方向が検知され、予め設定された方向から進入したときに、高フレームレートにおいて撮像情報が生成されてもよい。
さらに、「一定の範囲」は、一時停止位置を中心として、円形状の面として範囲が設定されてもよい。
【0060】
(変形例2)
上記実施例に係る撮像情報記憶装置1、撮像情報記憶方法及びプログラムでは、遵守すべき一時停止位置を通過した直後に、高フレームレートにおける撮像情報の生成が終了してもよい。この場合、一時停止位置の標識に従った走行をしたか否かの撮像情報を高フレームレートにおいて生成することができ、一時停止位置を通過した直後は所定フレームレートにおいて撮像情報が生成されるので、記憶容量を適正により一層抑制することができる。
【0061】
[第2実施例]
図5を用いて、第2実施例に係る撮像情報記憶装置1、撮像情報記憶方法及びその方法をコンピュータに実行させるためのプログラムについて説明する。
なお、本実施例において、第1実施例に係る撮像情報記憶装置1の構成要素と同一の構成要素又は実質的に同一の構成要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。撮像情報記憶方法又はプログラムのステップついても、同様である。
【0062】
(撮像情報記憶装置1及び撮像情報記憶システム100の構成)
本実施例に係る撮像情報記憶装置1は、図5に示されるように、ドライブレコーダ部3に、撮像情報処理部34を備えている。ここで、ドライブレコーダ部3の撮像情報生成部31では、所定フレームレートにおいて撮像情報が生成されるが、所定フレームレートは例えば15.5 FPSの高フレームレートに設定されている。撮像情報処理部34では、撮像情報生成部31において生成された撮像情報が、所定フレームレートに比し低い低フレームレートに変換される。低フレームレートは例えば1 FPSに設定されている。この変換された撮像情報は第2記憶部8の撮像情報記憶部81に格納され、保存される。
【0063】
フレームレート制御部33では、停止位置検知部42からフレームレート制御信号FCS1が出力されると、又は停止位置接近判定部53からフレームレート制御信号FCS2が出力されると、所定フレームレートを維持した状態において撮像情報が生成される。この撮像情報は、第2記憶部8に格納され、保存される。
【0064】
(撮像情報記憶方法及びプログラム)
本実施例に係る撮像情報記憶方法並びにこの方法を実行するためのプログラムは、フレームレートの設定が逆になるだけで、前述の図4を用いて説明した第1実施例に係る撮像情報記憶方法並びにプログラムと実質的に同一であるので、説明を省略する。
【0065】
(作用効果)
本実施例に係る撮像情報記憶装置1、撮像情報記憶方法並びにこの方法を実行するためのプログラムでは、第1実施例に係る撮像情報記憶装置1、撮像情報記憶方法並びにプログラムにより得られる作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
【0066】
また、撮像情報記憶装置1は、図5に示されるように、撮像情報生成部31と、撮像情報処理部34と、第2記憶部8と、位置情報取得部51と、を備える。
撮像情報生成部31は、撮像された撮像情報を所定フレームレートにおいて生成する。ここでの所定フレームレートは高フレームレートである。撮像情報処理部34は、撮像情報生成部31により生成された撮像情報を所定フレームレートに比し低い低フレームレートに変換する。第2記憶部8は撮像情報処理部34により生成された撮像情報を記憶する。位置情報取得部51は位置情報を取得する。
ここで、撮像情報記憶装置1は、更にフレームレート制御部33を備える。フレームレート制御部33は、一時停止位置の位置情報を有する地図情報と自車両V(正確には撮像情報記憶装置1)の位置情報とに基づいて、前述の図2に示される停止線TS3が設けられた位置から所定の範囲L内に撮像情報記憶装置1が存在するか否かを判定する。そして、フレームレート制御部33は、所定の範囲L内に撮像情報記憶装置1が存在すると判定されたときに、低フレームレートに変換することなく、撮像情報処理部34において所定フレームレートにより撮像情報を生成し、撮像情報を第2記憶部8に記憶させる。
このため、一時停止位置から所定の範囲Lを超えると、低フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、撮像情報の記憶容量を適正に抑制することができる。一方、一時停止位置から所定の範囲L内では、低フレームレートに比し高い所定フレームレートにおいて撮像情報が生成され、かつ、この撮像情報が記憶されるので、一時停止位置から所定の範囲L内での撮像情報を増やすことができる。従って、撮像情報の記憶容量を適正に抑制しつつ、一時停止位置から所定の範囲L内において撮像情報量を増やすことができる撮像情報記憶装置1を提供することができる。
【0067】
さらに、撮像情報記憶装置1では、撮像情報生成部31は、撮像情報処理部34において撮像情報が低フレームレートに変換されるまで、低フレームレートに比し高い所定フレームレートにおいて撮像情報が生成される。このため、撮像情報記憶装置1では、低フレームレートに変換される前の、撮像情報量が多い撮像情報を利用することができる。例えば、撮像情報生成部31から撮像情報処理部34へ至る伝送経路において、数秒から数十秒程度、シリアルに一時的に撮像情報を保存する回路が配設されれば、経時的に遡って高フレームレートの撮像情報を得ることができる。
【0068】
[その他の実施例]
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変形可能である。
例えば、上記実施例では、ドライブレコーダ部3、一時停止位置認識部4、マップアプリケーション部5、第2記憶部8等の各構成要素を内蔵回路として撮像情報記憶装置1が構築されている。本発明では、少なくとも1つの構成要素が外付け装置として組み付けられ、撮像情報記憶装置1が構築されてもよい。
【符号の説明】
【0069】
1 撮像情報記憶装置
10 撮像装置
11 車室外用カメラ
12 車室内用カメラ
100 撮像情報記憶システム
2 インターフェイス部
3 ドライブレコーダ部
31 撮像情報生成部
32 記録部
33 フレームレート制御部
34 撮像情報処理部
4 一時停止位置認識部
41 撮像情報解析部
42 停止位置検知部
5 マップアプリケーション部
51 位置情報取得部
52 マップマッチング部
53 停止位置接近判定部
6 中央演算処理ユニット(コンピュータ)
7 第1記憶部
8 第2記憶部
81 撮像情報記憶部
82 地図情報記憶部
9 共通バス
TS1、TS2 規制標識
TS3、TS4 停止線
V 自車両
図1
図2
図3
図4
図5