(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-26
(45)【発行日】2024-12-04
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
F24F 1/0059 20190101AFI20241127BHJP
F24F 13/22 20060101ALI20241127BHJP
F24F 1/0063 20190101ALI20241127BHJP
F24F 1/0073 20190101ALI20241127BHJP
F24F 1/02 20190101ALI20241127BHJP
【FI】
F24F1/0059
F24F1/0007 361B
F24F1/0063
F24F1/0073
F24F1/02 441A
(21)【出願番号】P 2023535699
(86)(22)【出願日】2022-08-31
(86)【国際出願番号】 CN2022116195
(87)【国際公開番号】W WO2023040665
(87)【国際公開日】2023-03-23
【審査請求日】2023-06-12
(31)【優先権主張番号】202122252184.9
(32)【優先日】2021-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122252167.5
(32)【優先日】2021-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202221993781.5
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202221993691.6
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202221993803.8
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517383858
【氏名又は名称】海信(広東)空調有限公司
【氏名又は名称原語表記】Hisense (Guangdong) Air Conditioning Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No 8 Hisense Road, Advanced Manufacturing Jiangsha Demonstration Park, Jiangmen City, Guangdong Province, PRC
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ,シャンシュ
(72)【発明者】
【氏名】チュー,ジェングオ
(72)【発明者】
【氏名】リー,チーウェン
(72)【発明者】
【氏名】シャン,イ
(72)【発明者】
【氏名】リン,ジン
【審査官】奥隅 隆
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第206439915(CN,U)
【文献】特開2021-8975(JP,A)
【文献】特開2004-219070(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0278128(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/00- 1/04
F24F 13/20-13/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和機であって、
室外機と、
前記室外機に接続される室内機と、
を備え、
前記室内機は、
第1吸気口を有する筐体と、
一端が前記第1吸気口に連通する熱交換風路と、
前記熱交換風路内に設けられる室内熱交換器と、
前記筐体内に設けられ、内部に新風風路を有する風路箱であって、前記新風風路は、前記熱交換風路に連通する、風路箱と、
ベース本体と取付具を含むベースであって、前記ベース本体は前記筐体内に設けられ、前記室内熱交換器は、前記ベース本体上に設けられる、ベースとを含み、
前記風路箱は、
前記室内熱交換器の一方側に設けられ、第1端が第2吸気口を有する第1箱体と、
前記室内熱交換器の前記一方側に隣接する側に設けられ、第1端が新風送気口を有する第2箱体であって、前記第2吸気口、前記新風送気口は、前記新風風路に連通し、前記新風送気口は、前記第1吸気口と前記室内熱交換器との間の前記熱交換風路に連通する、第2箱体と、
第1端が前記第1箱体の第2端に接続され、第2端が前記第2箱体に接続されるコーナーであって、前記第1箱体、前記第2箱体及び前記コーナーは互いに連通する、コーナーと、を含
み、
前記取付具は、前記ベース本体上に設けられ、前記室内熱交換器と前記風路箱との間に設けられ、前記第1箱体が前記取付具を介して前記ベース本体に設けられるように、前記コーナーと前記第1箱体は前記取付具に接続され、
前記コーナーは、
コーナー本体と、
前記コーナー本体の一方側に設けられる第1固定部と、を含み、
前記取付具は、さらに、
取付具本体と、
前記取付具本体上に設けられ、前記第1固定部に接続される第2固定部と、を含む、
空気調和機。
【請求項2】
前記風路箱は、さらに、
前記新風送気口に設けられ、前記新風送気口を被せて密封するために用いられ、前記新風送気口が前記第1吸気口と前記室内熱交換器との間の前記熱交換風路に連通するように貫通孔を有する第1蓋体と、
前記第1蓋体上に設けられ、前記貫通孔を覆っているフィルタ網と、を含む、
請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記風路箱は、さらに、
前記第2箱体上に設けられるスライドレールを含み、
前記スライドレールは、
位置が前記第1蓋体の位置に対応するレール本体であって、前記第1蓋体は前記レール本体を介して前記第
2箱体上にスライドする、レール本体と、
前記レール本体の第1端に接続される進入端であって、前記第1蓋体は、前記進入端に沿って前記レール本体内にスライドする、進入端と、
前記レール本体の第2端に接続される取付端であって、前記第1蓋体は、前記取付端までスライドしてから固定される、取付端と、を含む、
請求項2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記風路箱は、さらに、
前記進入端に設けられる第1係合具を含み、
前記第1蓋体は、さらに、
第1蓋体本体と、
前記第1蓋体本体の前記進入端に近い位置に設けられ、前記第1蓋体を固定するように前記第1係合具に嵌合される第2係合具と、を含む、
請求項3に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記風路箱は、さらに、
前記取付端に設けられる第1ストッパー含み、
前記第1蓋体は、さらに、
前記第1蓋体本体の前記取付端に近い位置に設けられ、前記第1蓋体のスライドを阻止するように第1ストッパーに当接される第2ストッパーを含む、
請求項4に記載の空気調和機。
【請求項6】
前記第1蓋体は、さらに、
前記第1蓋体本体上に設けられるガイドであって、前記第1ストッパーと前記第2ストッパーとを当接させるように、前記第1ストッパーは前記ガイドに沿ってスライドする、ガイドを含む、
請求項5に記載の空気調和機。
【請求項7】
前記第1蓋体は、さらに、
プレートを含み、
前記プレートは、前記第1蓋体本体の一方側に設けられ
、前記第1蓋体本体が前記プレートと共に前記新風送気口を被せて密封するように、前記プレー
トが位置する平面は、前記フィルタ網が位置する平面と角度を形成
し、
前記プレートは、
プレート本体と、
前記プレート本体の一側縁に設けられ、前記新風送気口を被せて密封するように、前記新風送気口に係合される密封具と、を含む、
請求項
4に記載の空気調和機。
【請求項8】
前記室内機は、さらに、
前記ベース本体の一方側に設けられ、前記風路箱が前記ベース本体上に設けられるように、前記風路箱に固定接続される取付
溝を含む、
請求項1に記載の空気調和機。
【請求項9】
前記取付具は、
さらに、
前記取付具本体の一方側に設けられる受水
溝を含み、
前記第1箱体は、
第1箱体本体と、
前記第1箱体本体上に設けられ、前記第1箱体が前記取付具から離れる方向に移動するのを阻止するように、前記受水溝に挿入され且つ前記受水溝の溝壁に当接される、第1制限部と、を含む、
請求項
1に記載の空気調和機。
【請求項10】
前記室内機は、さらに、
前記ベース本体の一方側に設けられる端板であって、前記風路箱は前記端板上に設けられ、前記第1箱体の一方側は前記ベース本体に接続され、前記第2箱体の一方側は前記端板に接続される、端板を含む、
請求項
9に記載の空気調和機。
【請求項11】
前記端板は、
端板本体と、
前記端板本体上に設けられ、前記第2箱体の一方側に貼り合わせて設けられるプラットフォームと、を含む、
請求項
10に記載の空気調和機。
【請求項12】
前記端板は、さらに、
前記端板本体の第1側面に設けられ、第1端が前記熱交換風路の受水溝に近い位置に接続される第1鍔と、
前記第1鍔上に設けられ、前記第1鍔の第1端と前記熱交換風路との接続隙間を覆うように、前記受水溝の開口方向に延びている導水リブと、を含む、
請求項
11に記載の空気調和機。
【請求項13】
前記端板は、さらに、
前記端板本体の前記第1側面上に設けられる第2鍔であって、前記第2鍔の第1端と前記第1鍔の第1端との間には予め設定された距離を置いて前記受水溝に連通する導水口が形成され、前記第2鍔の第2端と前記第1鍔の第2端とは接続される、第2鍔を含む、
請求項
12に記載の空気調和機。
【請求項14】
前記第2箱体は、さらに、
第2箱体本体と、
前記第2箱体本体の前記端板に近い側に設けられ、前記端板の一方側に貼り合わせて設けられる第3制限部と、を含む、
請求項
10に記載の空気調和機。
【請求項15】
前記第2箱体は、さらに、
前記新風送気口に設けられ、前記新風送気口から吹き出された新風を、前記第1吸気口と前記室内熱交換器との間の前記熱交換風路に導くために用いられる導風湾曲部を含む、
請求項
14に記載の空気調和機。
【請求項16】
前記取付具は、さらに、
第2制限部であって、前記取付具本体上に設けられる、前記風路箱が前記第2制限部に近づく方向に移動するのを阻止するように、前記コーナーの前記第1制限部から離れる側に接続される第2制限
部を含む、
請求項
9に記載の空気調和機。
【請求項17】
前記風路箱は、さらに、
前記第1箱体の前記第2箱体から離れる側に設けられ、且つ前記新風風路に連通し、管口が第2吸気口である継手管を含む、
請求項1に記載の空気調和機。
【請求項18】
前記空気調和機は、さらに、
前記継手管に連通し、新風を伝送するために用いられる新風ダクトを含み、
前記継手管は、
継手管本体と、
前記継手管本体上に設けられ、且つ前記継手管本体の中心軸方向に沿って配列され、前記新風ダクトの管口に接続されるために用いられる逆歯と、を含む、
請求項
17に記載の空気調和機。
【請求項19】
前記風路箱は、さらに、
前記第1箱体の開口を被せて設けられる第2蓋体本体と、
前記第2蓋体本体の前記第1箱体から離れる側に設けられ、前記第2蓋体本体の表面を前記
筐体の表面から分離するように、前記筐体に当接するために用いられるボスと、を含む、
請求項1に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本願は、2021年9月16日に出願された出願番号が202122252184.9である中国特許出願、2021年9月16日に出願された出願番号が202122252167.5である中国特許出願、2022年7月29日に出願された出願番号が202221993781.5である中国特許出願、2022年7月29日に出願された出願番号が202221993691.6である中国特許出願、2022年7月29日に出願された出願番号が202221993803.8である中国特許出願を基礎出願とする優先権を主張し、その開示内容の全ては参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、空気調和の技術分野に関し、特に空気調和機に関する。
【背景技術】
【0003】
科学技術の進歩と人々の生活水準の向上に伴い、空気調和機は徐々に人々の生活に入り込み、人々の仕事と生活の中でよく使用される用品になった。
【0004】
セパレート型空気調和機は、室内機と室外機とを含む。室内機と室外機はそれぞれ室内と室外に取り付けられ、両者は対応するダクトと電線で接続される。
【発明の概要】
【0005】
一般的に、新風機能を有する空気調和機は、新風装置を含み、新風装置は室内機内に設けられ、送風時の騒音が大きいため、顧客に不良な使用体験を与えやすい。新風装置を室外機内に設けられると、新風装置によって発生された新風をダクトで室内に導入する必要があり、その場合、一般的に新風装置の送気ダクトを室内機の送気口に設けられるが、新風装置によって室内に導入された新風と室内空気と間には温度差及び湿度差があるため、室内の温度と湿度が上昇したり低下したりしやすい。
上記の技術課題を解決するために、本願は空気調和機が提供される。前記空気調和機は、室外機及び室内機を備える。室内機は、前記室外機に接続される。前記室内機は、筐体、熱交換風路、室内熱交換器及び風路箱を含む。筐体は、第1吸気口を有する。熱交換風路は、一端が前記第1吸気口に連通する。室内熱交換器は、前記熱交換風路内に設けられる。風路箱は、前記筐体内に設けられ、前記風路箱の内部に新風風路を有し、前記新風風路は前記熱交換風路に連通し、前記風路箱は第1箱体、第2箱体及びコーナーを含む。第1箱体は、前記室内熱交換器の一方側に設けられ、前記第1箱体の第1端が第2吸気口を有する。第2箱体は、前記室内熱交換器の前記一方側に隣接する側に設けられ、前記第2箱体の第1端が新風送気口を有し、前記第2吸気口、前記新風送気口は、前記新風風路に連通し、前記新風送気口は、前記第1吸気口と前記室内熱交換器との間の前記熱交換風路に連通する。コーナーは、第1端が前記第1箱体の第2端に接続され、第2端が前記第2箱体に接続され、前記第1箱体、前記第2箱体及び前記コーナーは互いに連通する。
上記の構成により、本願の空気調和機は、新風装置が室外機に設けられることにより、顧客の使用体験を向上させる。また、新風風路内の新風は、室内熱交換器で熱交換された空気調和気体に直接混入するのではなく、室内熱交換器で熱交換してから送気風路に入れることができ、空気調和気体の温度と湿度への影響を低減し、ひいてはエネルギー消費損失を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】幾つかの実施例に係る空気調和機を示す図である。
【0007】
【
図2】幾つかの実施例に係る別の空気調和機の構造図である。
【0008】
【
図3】幾つかの実施例に係る風路箱の箱体の構造図である。
【0009】
【
図4】幾つかの実施例に係る第1蓋体の構造図である。
【0010】
【
図5】
図4の第1蓋体を別の視点から見た構造図である。
【0011】
【
図6】
図4の第1蓋体をまた別の視点から見た構造図である。
【0012】
【
図7】幾つかの実施例に係る風路箱、ベース及び室内熱交換器の構造図である。
【0013】
【
図8】
図7の風路箱と室内熱交換器の分解図である。
【0014】
【
図9】
図7の風路箱、ベース及び室内熱交換器を別の視点から見た構造図である。
【0015】
【
図10】
図9の風路箱、ベース及び室内熱交換器の分解図である。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【
図14】幾つかの実施例に係るベースの構造図である。
【0020】
【
図15】幾つかの実施例に係る風路箱の構造図である。
【0021】
【
図16】幾つかの実施例に係る風路箱の分解図である。
【0022】
【
図17】幾つかの実施例に係る第1箱体の構造図である。
【0023】
【0024】
【
図19】幾つかの実施例に係る第2蓋体の構造図である。
【0025】
【0026】
【0027】
【
図22】幾つかの実施例に係る室内機の構造図である。
【0028】
【
図23】幾つかの実施例に係る風路箱、ベース及び端板の構造図である。
【0029】
【0030】
【
図25】幾つかの実施例に係る別の風路箱の構造図である。
【0031】
【
図26】幾つかの実施例に係る別の室内機の構造図である。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【
図30】幾つかの実施例に係る端板の構造図である。
【0036】
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、図面を参照して、本開示の幾つかの実施例の技術案を明確かつ完全に説明する。無論、ここに記載された実施例はあくまで本開示の実施例の一部のみであり、全ての実施例ではない。本開示における実施例に基づいて、当業者は格別創意がなく容易に想到できる他のすべての実施例は、本開示の保護範囲に含まれるものとする。
【0038】
文脈において別途指摘されない限り、本明細書及び特許請求の範囲において、用語「含む(comprise)」及びその他の形態、例えば、第三人称の単数形である「含む(comprises)」及び現在分詞の形式である「含む(comprising)」は、開放、包括的な意味、即ち「含むが、これらに限定されない」と解釈されるべきである。明細書の説明において、用語「一実施例(one embodiment)」、「幾つかの実施例(some embodiments)」、「例示的な実施例(exemplary embodiments)」、「例(example)」、「特定例(specific example)」、又は「幾つかの例(some examples)」などは、この実施例又はその例に関連する特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを示すことが意図される。上記の用語の概略的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を指すとは限らない。さらに、記載された特定の特徴、構造、材料、又は特性は、任意の適切な態様で、任意の1つ又は複数の実施例又は例に含まれ得る。
【0039】
以下において、「第1」、「第2」という用語は、説明の目的だけに用いられ、相対的な重要性を明示又は暗示するもの、或いは示される技術的特徴の数を暗黙に示すものと理解されるべきではない。したがって、「第1」、「第2」で限定される特徴は、1つ又は複数の該特徴を明示的又は暗黙的に含み得る。本開示の実施例の説明において、特に説明がない限り、「複数」は2つ以上を意味する。
【0040】
幾つかの実施例を説明する時、「結合」と「接続」及びそれらに由来する表現を使用する場合がある。例えば、幾つかの実施例を説明する時、2つ又は2つ以上の構成要素がお互いに直接的な物理的又は電気的接触を有することを示すように、「接続」という用語を使用する場合がある。又は、幾つかの実施例を説明する時、2つ又は2つ以上の構成要素が直接的な物理的又は電気的接触を有することを示すように、「結合」という用語を使用する場合がある。しかしながら、「結合」又は「通信可能に結合された(communicatively coupled)」という用語は、2つ又は2つ以上の構成要素が互いに直接接触していないが、依然として互いに協働又は相互作用することも意味し得る。ここに開示された実施例は、必ずしも本明細書の内容に限定されない。
【0041】
本明細書において、「…に適用する」又は「…ように配置される」は、追加のタスク又はステップを実行するように適用又は構成される装置を排除しない開放的且つ包括的な言語を意味する。
【0042】
本明細書で使用される場合、「約」、「おおよそ」、又は「近似」は、記載された値、及び特定値の許容可能な偏差範囲内の平均値を含み、ここで、前記許容可能な偏差範囲は、当業者によって検討されている測定及び特定量の測定に関連する誤差(即ち、測定システムの制限性)を考慮して決定される。
【0043】
本明細書で使用されるように、「平行」、「垂直」、「等しい」は、記載されている状況及び記載されている状況に近似している状況を含み、この近似している状況の範囲は許容可能な偏差範囲内にあり、許容可能な偏差範囲は、当業者が検討している測定及び特定量の測定に関連する誤差(すなわち、測定システムの限界)を考慮して決定される。例えば、「平行」は真の平行と略平行を含み、ここで略平行の許容可能な偏差範囲は例えば5°以内の偏差であり、「垂直」には真の垂直と略垂直が含まれ、略垂直の許容可能な偏差範囲は、例えば5°以内の偏差であってもよい。「等しい」とは、絶対的に等しいものとほぼ等しいものを含み、ここで、ほぼ等しい許容可能な偏差範囲内では、例えば、等しい両者の間の差は、いずれかの5%未満または等しい。
【0044】
本開示の幾つかの実施例において、空気調和機が提供される。
【0045】
図1に示すように、空気調和機1000は、室内機10と室外機20とを備える。室内機10と室外機20とは、冷媒を伝送するために、ダクトを介して接続される。室内機10は、室内熱交換器300と室内ファン301とを含む。室外機20は、圧縮機201、四方弁202、室外熱交換器203、室外ファン204及び膨張弁205を含む。順に接続された圧縮機201、室外熱交換器203、膨張弁205及び室内熱交換器300は冷媒回路を形成し、冷媒は前記冷媒回路を循環して流れ、室外熱交換器203と室内熱交換器300を通じてそれぞれ空気と熱交換し、これにより、空気調和機1000の冷房モード又は暖房モードを実現する。
【0046】
圧縮機201は、低圧冷媒が圧縮されて高圧冷媒を形成するために冷媒を圧縮するように構成される。
【0047】
室外熱交換器203は、室外空気と室外熱交換器203を介して伝送される冷媒とを熱交換するように構成される。例えば、室外熱交換器203は、圧縮機201によって圧縮された冷媒が室外熱交換器203を介して室外空気に熱を放出して凝縮するように、空気調和機1000の冷房モードで凝縮器として動作する。室外熱交換器203は、減圧後の冷媒が室外熱交換器203を介して室外空気の熱を吸収して蒸発するように、空気調和器1000の暖房モードで蒸発器として動作する。
【0048】
室外ファン204は、室外機20の第3吸気口を介して室外機20内に室外空気を吸入し、室外熱交換器203と熱交換した室外空気を室外機20の室外送気口を介して送出するように構成される。室外ファン204は、室外空気の流れに動力を供給する。
【0049】
膨張弁205は、室外熱交換器203と室内熱交換器300との間に接続され、室外熱交換器203と室内熱交換器300とを流れる冷媒の圧力は、膨張弁205の開度の大きさで調節され、これにより、室外熱交換器203と室内熱交換器300との間を流れる冷媒の流量は調節される。室外熱交換器203と室内熱交換器300との間を流れる冷媒の流量と圧力は、室外熱交換器203と室内熱交換器300の熱交換性能に影響を与える。膨張弁205は、電子弁であってもよい。膨張弁205の開度は、膨張弁205を流れる冷媒の流量と圧力を制御するように調整可能である。
【0050】
四方弁202は前記冷媒回路内に接続され、四方弁202は冷媒回路内の冷媒の流れる方向を切り替えて空気調和機1000に冷房モードまたは暖房モードを実行させるように構成される。
【0051】
室内熱交換器300は、室内空気と室内熱交換器300を介して伝送される冷媒とを熱交換するように構成される。例えば、室内熱交換器300は、室外熱交換器203を介して放熱された冷媒が室内熱交換器300を介して室内空気の熱を吸収して蒸発するように、空気調和器1000の冷房モードで蒸発器として動作する。室内熱交換器300は、室外熱交換器203を介して吸熱された冷媒が室内熱交換器300を介して室内空気に熱を放出して凝縮するように、空気調和器1000の暖房モードで凝縮器として動作する。
【0052】
幾つかの実施例において、室内熱交換器300は、熱交換フィンをさらに含み、これにより、室内空気と室内熱交換器300内において伝送される冷媒との接触面積を拡大し、室内空気と冷媒との間の熱交換効率を高める。
【0053】
図1と
図2に示すように、室内ファン301は、室内機10の第1吸気口110を介して室内機10内に室内空気を吸入し、室内熱交換器300と熱交換した室内空気を室内機10の室内送気口を介して送出するように構成される。室内ファン301は、室内空気の流れに動力を供給する。
【0054】
一般的に、新風機能を有する空気調和機は、新風装置を含み、新風装置は室内機内に設けられ、送風時の騒音が大きいため、顧客に不良な使用体験を与えやすい。新風装置を室外機内に設けられると、新風装置によって発生された新風をダクトで室内に導入する必要があり、その場合、一般的に新風装置の送気ダクトを室内機の送気口に設けられるが、新風装置によって室内に導入された新風と室内空気と間には温度差及び湿度差があるため、室内の温度と湿度が上昇したり低下したりしやすい。
【0055】
上記の問題を解決するために、
図2、
図7~
図9、
図10及び
図26に示すように、室内機10は、筐体100、熱交換風路200及び風路箱400をさらに含む。
【0056】
筐体100は、第1吸気口110と室内送気口とを有する。熱交換風路200は、筐体100の内部に設けられ、熱交換風路200の両端は、それぞれ第1吸気口110と室内送気口とに連通する。
【0057】
室内熱交換器300は熱交換風路200内に設けられ、第1吸気口110と室内熱交換器300との間の熱交換風路部分は吸気風路であり、室内熱交換器300から室内送気口までの間の熱交換風路部分は送気風路である。
【0058】
図2、
図3及び
図15に示すように、風路箱400は筐体100内に設けられ、風路箱400の内部には新風風路410を有し、新風風路410は熱交換風路200に連通し、風路箱400は、第1端が第2吸気口411を有し、第2端が新風送気口412を有し、第2吸気口411及び新風送気口412は新風風路410に連通し、新風送気口412は吸気風路に連通し、これにより、新風送気口412から吹き出された新風を室内熱交換器300を介して熱交換した後、送気風路に入る。これにより、新風風路内の新風は、室内熱交換器300で熱交換された空気調和気体に直接混入するのではなく、室内熱交換器300で熱交換してから送気風路に入れることができ、空気調和気体の温度と湿度への影響を低減し、ひいてはエネルギー消費損失を低減することができる。
【0059】
説明の便宜上、特に説明がない場合、本開示は、左、右、前、後の方位表現について、空気調和機1000の使用時の状態を参考とする。空気調和機1000の使用時にユーザに面する側は前側、反対側は後側である。空気調和機1000の左右方向は、ユーザの左右方向とは反対であり、例えば、空気調和機1000の左側がユーザの右側、空気調和機1000の右側がユーザの左側である。
【0060】
図3、
図4及び
図8に示すように、風路箱400は、互いに連通する第1箱体490と、第2箱体480と、コーナー491とを含み、第1箱体490は、室内熱交換器300の一方側(例えば、左側又は右側)に設けられ、第2箱体480は、室内熱交換器300の前記一方側に隣接する側(例えば、前側)に位置し、第1箱体490の一端は第2吸気口を有し、第2箱体480の一端は新風送気口を有し、第1箱体490と第2箱体480との接続箇所にはコーナー491が形成されており、これにより、新風送気口が室内熱交換器300の位置に対応して設置でき、筐体100の内部空間を十分に利用でき、筐体100のサイズを増加させない。
【0061】
風路箱400は、フィルタ網420をさらに含み、フィルタ網420は、新風送気口412に設けられる。
【0062】
フィルタ網420は、新風内の粉塵を濾過することができ、一方で、フィルタ網420は、新風の流速を低下させることができ、それにより、新風が新風風路から吹き出される際の騒音を低減することができる。
【0063】
空気調和機1000は新風ダクト50をさらに含み、新風ダクト50は、第1端が室内機10の新風装置に連通し、第2端が風路箱400に連通し、新風装置は新風を発生し、新風は新風ダクト50から風路箱400に流入する。これにより、新風風路内の新風は、室内熱交換器300で熱交換された空気調和気体に直接混入するのではなく、室内熱交換器300で熱交換してから送気風路に入れることができ、空気調和気体の温度と湿度への影響を低減し、ひいてはエネルギー消費損失を低減することができる。幾つかの実施例において、
図4および
図15に示すように、風路箱400は、第1蓋体430をさらに含み、第1蓋体430は、新風送気口412に設けられ、新風送気口412を被せて密封するために用いられる。第1蓋体430は、貫通孔431を有し、新風風路410と吸気風路は貫通孔431を介して連通し、フィルタ網420は、第1蓋体430上に設けられ、かつ貫通孔431を覆っている。
【0064】
新風は第2吸気口411から新風風路410に入った後、再び貫通孔431を通って新風風路410を離れ、新風風路410から離れた新風は貫通孔431を通過する時に、すべてフィルタ網420を通過することができるため、新風の濾過と騒音低減効果が保証される。
【0065】
幾つかの実施例において、フィルタ網420は、第1蓋体430の中部に設けられる。
【0066】
幾つかの実施例において、
図3に示すように、風路箱400は、スライドレール440をさらに含み、スライドレール440は、第2箱体480上に設けられ、スライドレール440の位置は、第1蓋体430の位置に対応し、第1蓋体430が第2箱体480上でスライド可能である。スライドレール440は、レール本体443、進入端441及び取付端442を含み、レール本体443は、第1端が進入端441に接続され、第2端が取付端442に接続される。第1蓋体430は、進入端441からスライドレール440に沿って取付端442にスライド可能であり、第1蓋体430が取付端442までスライドすると、第1蓋体430は新風送気口412を被せて密封する。
【0067】
第1蓋体430を取り付ける際に、第1蓋体430が進入端441から取付端442までスライドした後、第1蓋体430は新風送気口412を被せて密封し、第1蓋体430の取り付けを実現する。第1蓋体430を取り外す際に、第1蓋体430が取付端442から進入端441までスライドした後、第1蓋体430は風路箱400から分離され、第1蓋体430の取り外しが実現される。
【0068】
幾つかの実施例において、
図4、
図5、
図15及び
図17に示すように、風路箱400は、第1係合具450をさらに含み、第1係合具450は、進入端441に位置する。
【0069】
第1蓋体430は、第1蓋体本体435及び第2係合具432とを含み、第2係合具432は、第1蓋体本体435の進入端441に近い位置に設けられ、第1係合具450に嵌合されて、第1蓋体430の取り付けを実現するために用いられる。
【0070】
第1蓋体430が取付端442までスライドすると、第1係合具450は第2係合具432に嵌合されて両者の係合が形成される。
【0071】
幾つかの実施例において、第1係合具450は係合溝であり、第2係合具432は突起であり、第1蓋体430が取付端442までスライドすると、突起が係合溝に係合され、第1蓋体430と風路箱400との係合接続が実現されて、第1蓋体430を取付端442の位置に固定する。
【0072】
幾つかの実施例において、
図3及び
図6に示すように、風路箱400は、第1ストッパー460をさらに含み、第1ストッパー460は、取付端442に位置する。
【0073】
第1蓋体430は、第2ストッパー433をさらに含み、第2ストッパー433は、第1蓋体本体435の取付端442に近い位置に設けられ、第1ストッパー460に嵌合されて、第1蓋体430を位置決めするために用いられる。
【0074】
第1蓋体430が取付端442までスライドすると、第1ストッパー460と第2ストッパー433が当接して、第1蓋体430がスライドし続けるのを阻止する。
【0075】
第1ストッパー460はストッパリブであり、ストッパリブの長手方向がスライドレール440の長手方向と交差するため、ストッパリブが第1蓋体430を制限し、第1蓋体430がスライドし続けるのを阻止することができる。第2ストッパー433はストッパ溝であり、第1蓋体430が取付端442までスライドすると、ストッパリブがストッパ溝に挿入されるため、第1蓋体430がスライドし続けるのを阻止する。
【0076】
幾つかの実施例において、第1蓋体430は、ガイド434をさらに含み、ガイド434は、第1蓋体本体435上に設けられ、第1ストッパー460を案内するために用いられる。
【0077】
第1蓋体430が取付端442までスライドすると、第1ストッパー460がガイド434に沿ってスライドし、第1ストッパー460が第2ストッパー433に嵌合される。
【0078】
幾つかの実施例において、ガイド434は、斜面であり、当該斜面は、ストッパ溝の溝壁に設けられ、ストッパリブを案内してストッパ溝に挿入されるために用いられる。
【0079】
第1蓋体430は、プレート470をさらに含み、プレート470は、第1蓋体本体435の一方側に設けられる。プレート470が位置する平面は、フィルタ網420が位置する平面と角度を形成する。例えば、プレート470が位置する平面はフィルタ網420が位置する平面と90度角を形成し、それにより、プレート470が新風送気口412の側壁に貼り合わせ、新風送気口412を密封する役割を果たすのに有利である。
【0080】
第1蓋体430が取付端442までスライドすると、第1蓋体本体435とプレート470は共に新風送気口412を密封する。
【0081】
図4に示すように、プレート470は、プレート本体473及び密封具471を含み、密封具471は、プレート本体473の一側縁に設けられ、新風送気口412を密封するように密封具471と新風送気口412とが係合される。
【0082】
幾つかの実施例において、プレート470は、取っ手472をさらに含み、取っ手472は、プレート470の新風風路410から離れた側に設けられる。
【0083】
取っ手472は、第1蓋体430を挿入したり抜き出したりするために用いられ、第1蓋体430の取り付け及び取り外しを容易にする。
【0084】
幾つかの実施例において、
図14に示すように、室内機10は、ベース600をさらに含み、ベース600は、筐体100内に設けられ、室内熱交換器300はベース600上に取り付けられ、ベース600はベース本体630と取付溝610とを含み、取付溝610は、ベース本体630の一方側に設けられ、取付溝610は、風路箱400に固定接続されるために用いられ、風路箱400をベース600上に取り付ける。
【0085】
幾つかの実施例において、
図13に示すように、ベース600は、取付具620をさらに含み、取付具620は、ベース本体630上に設けられ、室内熱交換器300と第1箱体490との間に設けられる。
【0086】
コーナー491及び第1箱体490は、それぞれ取付具620に嵌合されて、第1箱体490が取付具620を介してベース600上に取り付けられるようにする。
【0087】
取付具620は、風路箱400をベース600上に取り付けるために用いられ、取付具620は、風路箱400を支持して強固に取り付けるように、コーナー491を支持するために用いられる。
【0088】
幾つかの実施例において、取付具620は、取付具本体625及び受水溝621を含み、受水溝621は、取付具本体625の一方側に設けられる。排水孔は、新風ダクト410から排出された凝縮水を受水溝621が受けるように、新風風路410に対応して設けられる。
【0089】
幾つかの実施例において、
図11及び
図12に示すように、第1箱体490は、第1箱体本体495及び第1制限部421を含み、第1制限部421は、第1箱体本体495上に設けられ、第1箱体490が取付具620から離れる方向に移動するのを阻止するように、受水溝621に挿入され且つ受水溝621の溝壁に当接されて、第1箱体490は取付具620から分離されることはない。
【0090】
第1制限部421の形状は柱状または環状などであり、幾つかの実施例において、第1制限部421が受水溝621に挿入されるとともに受水溝621が凝縮水を受ける空間があるように、第1制限部421は環状に設けられる。
【0091】
幾つかの実施例において、取付具620は、支持部622をさらに含み、支持部622は、風路箱400を支持するために用いられ、コーナー491は、室内熱交換器300の一側面に近接して支持部622の外面に貼り合わせる。
【0092】
支持部622は、風路箱400を支持し、風路箱400の取付安定性を高める。
【0093】
幾つかの実施例において、コーナー491はコーナー本体496及び第1固定部492を含み、第1固定部492は、コーナー本体496の外面上に設けられる。
【0094】
取付具620は、第2固定部623をさらに含み、第2固定部は、取付具本体625上に設けられ、第1固定部492を第2固定部623に固定接続して、風路箱400を取付具620に固定接続するように、第1固定部492と嵌合される。
【0095】
幾つかの実施例において、第1固定部492はボルト孔であり、第2固定部623もボルト孔であり、第1固定部492と第2固定部623はボルトによって接続され、これにより、風路箱400を取付具620に固定接続することが実現される。
【0096】
幾つかの実施例において、取付具620は、第2制限部624をさらに含み、第2制限部624は、取付具本体625上に設けられる。第2制限部624は、コーナー491の第1固定部492から離れる側の外面に嵌合されるため、第2制限部624は風路箱400が第2制限部624に近づく方向に移動するのを阻止し、且つ第2制限部624が第2固定部623と共に風路箱400を位置決めする。
【0097】
第2制限部624の高さは支持部622の高さよりも高く、第2制限部624は支持部622の一方側にも設けられる。なお、第2制限部624の高さが支持部622の高さよりも高いことは、第2制限部624の上面が支持部622の上面よりも高いことを意味する。このようにして、第2制限部624は、支持部622を位置決めするために支持部622に当接する。
【0098】
幾つかの実施例において、
図19に示すように、風路箱400は、第2蓋体481をさらに含み、第2蓋体481は、第1箱体490の開口を被せて設けられる。
【0099】
第1蓋体430は、第2箱体480の開口を被せて設けられ、第2箱体480の開口方向は第1箱体490の開口方向と異なる。
【0100】
第1箱体490は室内熱交換器300の一方側に設けられ、第2箱体480は室内熱交換器300の前側に位置し、第1箱体490と第2箱体480の延在方向が異なるため、第1箱体490と第2箱体480の開口方向が異なる。幾つかの実施例において、
図16及び
図17に示すように、風路箱400は、継手管482をさらに含み、継手管482は、第1箱体490の第2箱体480から離れる側に設けられ、第1箱体490の新風風路410に連通し、継手管482の管口は第2吸気口である。
【0101】
継手管482は、新風ダクト50が新風風路410と連通できるように、新風ダクト50との接続を容易にするように設置される。
【0102】
幾つかの実施例において、継手管482は新風ダクト50に接続するために用いられ、継手管482は継手管本体485と逆歯461を含み、逆歯461は、継手管本体485上に設けられ、継手管本体485の中心軸方向に沿って配列され、新風ダクトの管口に接続するために用いられ、継手管482は、新風ダクト50の管口に係止されることができ、これにより、継手管482が新風ダクトに固定接続でき、継手管482と新風ダクト50との接続安定性を高める。
【0103】
幾つかの実施例において、
図18に示すように、第1箱体490は、第1密封具483をさらに含み、第1密封具483は、第1箱体本体495の開口に位置する。
【0104】
第2蓋体481は、第2密封具をさらに含み、第2密封具は、第1密封具483に接続するために用いられ、第1箱体490と第2蓋体481との接続隙間を小さくして、隙間から脱出する新風を低減することができる。
【0105】
幾つかの実施例において、第1箱体490は、第1係合具450をさらに含み、第1係合具450は、第1箱体本体495の開口に位置する。
【0106】
図19に示すように、第2蓋体481は、第2蓋体本体484及び第2係合具432をさらに含み、第2係合具432は、第1箱体490と第2蓋体481との係合を形成するように、第1係合具450に嵌合される。
【0107】
例えば、第1係合具450は留め具であり、第2係合具432は留め溝であり、留め具は留め溝に嵌合されて、第2蓋体481と第1箱体490との係合が実現される。
【0108】
幾つかの実施例において、
図20及び
図21に示すように、第2蓋体481は、ボス494をさらに含み、ボス494は、第2蓋体本体484の第1箱体490から離れる側に位置し、風路箱400の外部へ延び、第2蓋体本体484の表面を筐体100の内壁から分離するように、筐体100の内壁に当接するために用いられ、こうすると、風路箱400上の凝縮水が筐体100の内壁に沿って流れることなく、凝縮水の収集に有利であり、凝縮水による他の部品への影響はない。
【0109】
幾つかの実施例において、
図17に示すように、第1箱体490は、排水孔436を有し、排水孔436は、第1箱体490のコーナー491に近い側の第1箱体490の底部に設けられ、新風風路410内に蓄積された凝縮水を排出するために用いられる。
【0110】
図22~
図25に示すように、室内機10は、ベース600の一方側に設けられる端板4をさらに含み、風路箱400は端板4上に設けられ、第1箱体490の一方側(例えば、下側)はベース600に接続され、第2箱体480の一方側(例えば、前側)は端板4に接続される。風路箱400をベース600の一方側に設けることにより、室内機10内部のアセンブリを合理的に利用して風路箱400を固定することができ、接続安定性が高い。
【0111】
幾つかの実施例において、第1箱体490は第1ねじ締結具を介してベース600に接続され、第2箱体480は第2ねじ締結具を介して端板4に接続される。第1箱体490及び第2箱体480をそれぞれベース600及び端板4と着脱可能に接続することにより、接続が安定するとともに、着脱性が強く、後続のメンテナンスに便利である。
【0112】
幾つかの実施例において、
図13及び
図23に示すように、端板4は端板本体42及びプラットフォーム41を含み、プラットフォーム41は、端板本体42上に設けられる。風路箱400が端板4に装着された後、第2箱体480の一方側はプラットフォーム41に貼り合わせて、第2箱体480と端板4との間の接続面積を増大させ、第2箱体480と端板4との接続安定性を高める。
【0113】
幾つかの実施例において、
図25に示すように、第2箱体480は、第2箱体本体486と導風湾曲部223とを含む。導風湾曲部223は、第2箱体本体486の新風送気口に設けられる。導風湾曲部223は、新風送気口から吹き出された新風を吸風風路に導くために用いられる。第2箱体480は、第3制限部222をさらに含み、第3制限部222は、第2箱体本体486の端板4に近い側に設けられる。第3制限部222は、端板4の一側壁に貼り合わせて設けられる。風路箱400が端板4に装着された後、第3制限部222は端板4の一側壁に貼り合わせて、第3制限部222と端板4との間の隙間を小さくし、第3制限部222と端板4の筐体1内の占有空間を小さくするのに有利である。
【0114】
幾つかの実施例において、第1箱体490及び第2箱体480は一体成形され、全体の構造強度が大きく、変形が起こりにくい。
【0115】
図26~
図31に示すように、室内熱交換器300と熱交換風路200との間には、収容室3が形成され、収容室3は、室内ファン301を収容するために用いられる。端板4は、第1鍔211及び導水リブ212をさらに含み、第1鍔211は、端板本体42の第1側面に設けられ、第1端が熱交換風路200の受水溝621に近い位置に接続され、導水リブ212は、第1鍔211上に設けられ、第1鍔211の第1端と熱交換風路200との接続隙間を覆うように、受水溝621の開口方向に延びている。
【0116】
このように、端板本体42の第1側面に凝縮水が発生すると、凝縮水は重力によって第1鍔211上に流れ、その後、第1鍔211に沿って受水溝621に流入してから排出され、第1鍔211は、凝縮水が収容室3内に滴らすのを阻止し、これにより、熱交換ダクト200内の室内ファン301が凝縮水の影響を受けなく、室内ファン301の正常な運転を確保する。また、導水リブ212は、第1鍔211の第1端と熱交換風路200との接続隙間を覆い、これにより、凝縮水が第1鍔211及び導水リブ212に沿って受水溝621に順次流入することができ、接続隙間から収容室3内に凝縮水が浸入するのを効果的に防止し、それにより、凝縮水が熱交換風路200に入った後に気流に従って送気口から吹き出されるのを回避し、ユーザーの使用体験感を高めることができる。
【0117】
端板4は、取付孔217をさらに含み、取付孔217は、熱交換ダクトを取り付けるために用いられ、取付孔217の両端は端板本体42の第1側面及び第2側面をそれぞれ貫通し、熱交換ダクトは膨張接合により取付孔217内に穿設される。なお、端板本体42の第1側面とは収容室3に向かう側を指し、端板本体42の第2側面とは収容室3から離れる側を指す。
【0118】
幾つかの実施例において、導水リブ212は、第1端部が第1鍔211の第1端に固定接続され、第2端が受水溝621内に伸びる。導水リブ212の形状は円弧状であり、導水リブ212が第1鍔211の第1端と熱交換風路200との接続隙間を包むのに有利である。
【0119】
幾つかの実施例において、端板4は、第2鍔213をさらに含み、第2鍔213は、端板本体42の第1側面上に設けられ、第2鍔213と第1鍔211との間には導水溝214が形成され、第2鍔213の第1端と第1鍔211の第1端との間には予め設定された距離を置いて受水溝621に連通する導水口2141が形成され、第2鍔213の第2端と第1鍔211の第2端とは密封接続される。第2鍔213の形状は円弧状、例えば半円弧状であり、第2鍔213と室内ファン301の位置を避けるのに有利である。第2鍔213と第1鍔211との間には、導水溝214が形成され、導水槽214の一端は受水溝621に連通しており、導水溝214の他端は閉塞状を呈しており、これにより、凝縮水は、導水溝214の一端に沿って受水溝621に流入でき、凝縮水が導水溝214の他端から収容室3に侵入するのを回避し、防水性を向上させる。
【0120】
幾つかの実施例において、端板4は、側縁215及び水止めリブ216をさらに含み、側縁215は、端板本体42の第2側面の下縁に設けられるため、端板4の第2側面上の凝縮水が重力により側縁215上に集められ、側縁215は受水溝621に延びるため、凝縮水が側縁215に沿って受水溝621に流入し、端板4の第2側面上の凝縮水をすべて排出する目的を実現する。水止めリブ216は、側縁215の頂部に設けられる。端板本体42の第2側面上にも凝縮水が発生する可能性があるため、端板本体42の第2側面には凝縮水の排水を案内するための側縁215が設けられ、凝縮水は側縁215の頂部に沿って受水溝621内に流入する。また、側縁215の頂部には、水止めリブ216が設けられ、重力により凝縮水が外に流出することにより、水止めリブは凝縮水が外に流出する経路に設けられ、凝縮水が外に流出するのを阻止し、凝縮水が室内機のカバーに流れた後にカバーの外に流出するのを防止し、排水効率の向上に有利である。
【0121】
水止めリブ216の形状は、側縁215の形状に適合する。例えば、側縁215及び水止めリブ216は円弧状などを呈して、水止めリブ216は、第1端が側縁215に接続され、第2端が受水溝621に延びており、円弧状を呈している水止めリブ216は凝縮水を案内して流動経路を変えることができ、凝縮水の排水効率及び水止め効果の向上に有利である。
【0122】
幾つかの実施例において、端板4、第1鍔211、導水リブ212、側縁215及び水止めリブ216は一体成形され、全体的な構造強度が大きく、変形の発生を効果的に防止する。
【0123】
上記は、本開示の具体的な実施形態にすぎないが、本開示の保護範囲はこれに限定されるものではなく、本開示の技術範囲内において当業者が想到できる変更または置換は、すべて本開示の保護範囲内に含まれるべきである。したがって、本開示の保護範囲は、前記請求範囲の保護範囲に準じなければならない。
【符号の説明】
【0124】
1000.空気調和機、10.室内機、300.室内熱交換器、301.室内ファン、20.室外機、201.圧縮機、202.四方弁、203.室外熱交換器、204.室外ファン、205.膨張弁、50.新風ダクト、
100.筐体、400.風路箱、410.新風風路、420.フィルタ網、430.第1蓋体、435.第1蓋体本体、431.貫通孔、432.第2係合具、433.第2ストッパー、434.ガイド、440.スライドレール、443.レール本体、441.進入端、442.取付端、450.第1係合具、460.第1ストッパー、470.プレート、473.プレート本体、471.密封具、472.取っ手、411.第2吸気口、412.新風送気口、
600.ベース、630.ベース本体、610.取付溝、620.取付具、625.取付具本体、621.受水溝、622.支持部、623.第2固定部、624.第2制限部、480.第2箱体、486.第2箱体本体、490.第1箱体、495.第1箱体本体、421.第1制限部、491.コーナー、496.コーナー本体、492.第1固定部、
481.第2蓋体、484.第2蓋体本体、482.継手管、485.継手管本体、483.第1密封具、436.排水孔、494.ボス、432.第2係合具、461.逆歯、
110.第1吸気口、
400.風路箱、222.第3制限部、223.導風湾曲部、
4.端板、42.端板本体、41.プラットフォーム、
200.熱交換風路、211.第1鍔、212.導水リブ、213.第2鍔、214.導水溝、2141.導水口、215.側縁、216.水止めリブ、217.取付孔、
3.収容室。