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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-26
(45)【発行日】2024-12-04
(54)【発明の名称】雪駄型シューズ
(51)【国際特許分類】
   A43B 7/26 20060101AFI20241127BHJP
   A43B 13/14 20060101ALI20241127BHJP
   A43B 23/02 20060101ALI20241127BHJP
【FI】
A43B7/26
A43B13/14 Z
A43B23/02 108
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023580712
(86)(22)【出願日】2023-09-01
(86)【国際出願番号】 JP2023032076
(87)【国際公開番号】W WO2024135003
(87)【国際公開日】2024-06-27
【審査請求日】2023-12-28
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2022/047322
(32)【優先日】2022-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】300085381
【氏名又は名称】株式会社 リフト
(74)【代理人】
【識別番号】100074169
【弁理士】
【氏名又は名称】広瀬 文彦
(72)【発明者】
【氏名】藤木 修一
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】実開平02-019211(JP,U)
【文献】特開2022-039852(JP,A)
【文献】特開平11-032805(JP,A)
【文献】特開2015-136378(JP,A)
【文献】特開2013-081741(JP,A)
【文献】実開平06-048403(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 7/26
A43B 13/14
A43B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本底(110)と、該本底と略同一形状の中底(120)と、を積層固定した靴底部(100)と、該靴底部の上に固定設置される足を被包するアッパー(200)と、からなる雪駄型シューズ(1)において、
前記雪駄型シューズ(1)は、爪先側の、足の親指と人差し指との間の股に対応する位置に、縦に細長状の足指分離部材(10)を植設装備するものであり、
前記足指分離部材(10)は、前記中底(120)に貫設された中底貫通孔(A1)と、アッパー(200)に貫設されたアッパー貫通孔(B1)とを貫通して、縦方向に貫装される革、合成皮革、繊維素材又は塩化ビニールのうちの何れか一またはこれら複数の材質によって構成される紐状部材からなり、
前記足指分離部材(10)の下端は、前記中底(120)の裏面となる底部(122)に固定設置され、前記足指分離部材(10)の上端は、アッパー(200)外側へ向けて延伸するとともに、端部に靴紐を通すためのループ(L)が形成され、
前記ループ(L)は、足指分離部材による足指部分の締付を調整するため、足指分離部材(10)の延伸方向に複数連接されることを特徴とする雪駄型シューズ。
【請求項2】
少なくとも、本底(110)からなる靴底部(100)と、該靴底部の上に固定設置される足を被包する袋状に形成されたアッパー(200)と、からなる雪駄型シューズ(2)において、
前記雪駄型シューズ(2)は、爪先側の、足の親指と人差し指との間の股に対応する位置に、縦に細長状の足指分離部材(10)を植設装備するものであり、
前記足指分離部材(10)は、前記袋状のアッパー(200)底面に貫設された下部貫通孔(C1)と、アッパー(200)上部に貫設された上部貫通孔(D1)とを貫通して、縦方向に貫装される革、合成皮革、繊維素材又は塩化ビニールのうちの何れか一またはこれら複数の材質によって構成される紐状部材からなり、
前記足指分離部材(10)の下端は、前記袋状のアッパー(200)の下に敷設された底部(210)に固定設置され、前記足指分離部材(10)の上端は、アッパー上部(220)の外側へ向けて延伸するとともに、端部に靴紐を通すためのループ(L)が形成され、
前記ループ(L)は、足指分離部材による足指部分の締付を調整するため、足指分離部材(10)の延伸方向に複数連接されることを特徴とする雪駄型シューズ。
【請求項3】
本底(110)と、該本底と略同一形状の中底(120)と、を積層固定した靴底部(100)と、該靴底部の上に固定設置される足を被包するアッパー(200)と、からなる雪駄型シューズ(3)において、
前記雪駄型シューズ(3)は、爪先側の、足の親指と人差し指との間の股に対応する位置に、縦に細長状の足指分離部材(10)を植設装備するものであり、
前記足指分離部材(10)は、前記中底(120)に貫設された中底貫通孔(A1)と、アッパー(200)に貫設されたアッパー貫通孔(B1)とを貫通して、縦方向に貫装される革、合成皮革、繊維素材又は塩化ビニールのうちの何れか一またはこれら複数の材質によって構成される紐状部材からなり、
前記足指分離部材(10)の下端は、前記中底(120)の裏面となる底部(122)に固定設置され、前記足指分離部材(10)の上端は、アッパー(200)外側へ向けて延伸するとともに、端部に紐長調整機構(300)が備えられ、該紐長調整機構がアッパーに固定設置される構成からなり、
前記紐長調整機構(300)は、軸回転・固定自在なワンウェイクラッチ構造からなる円盤状の調整部(310)と、前記足指分離部材(10)の上端に接続されるとともに前記調整部に捲回されるワイヤー(320)と、からなり、前記調整部(310)を回転させて前記ワイヤー(320)を捲回することで、足指分離部材(10)による足指部分の締付を調整することを特徴とする雪駄型シューズ。
【請求項4】
少なくとも、本底(110)からなる靴底部(100)と、該靴底部の上に固定設置される足を被包する袋状に形成されたアッパー(200)と、からなる雪駄型シューズ(4)において、
前記雪駄型シューズ(4)は、爪先側の、足の親指と人差し指との間の股に対応する位置に、縦に細長状の足指分離部材(10)を植設装備するものであり、
前記足指分離部材(10)は、前記袋状のアッパー(200)底面に貫設された下部貫通孔(C1)と、アッパー(200)上部に貫設された上部貫通孔(D1)とを貫通して、縦方向に貫装される革、合成皮革、繊維素材又は塩化ビニールのうちの何れか一またはこれら複数の材質によって構成される紐状部材からなり、
前記足指分離部材(10)の下端は、前記袋状のアッパー(200)の下に敷設される底部(210)に固定設置され、前記足指分離部材(10)の上端は、アッパー上部(220)の外側へ向けて延伸するとともに、端部に紐長調整機構(300)が備えられ、該紐長調整機構がアッパー上部(220)に固定設置される構成からなり、
前記紐長調整機構(300)は、軸回転・固定自在なワンウェイクラッチ構造からなる円盤状の調整部(310)と、前記足指分離部材(10)の上端に接続されるとともに前記調整部に捲回されるワイヤー(320)と、からなり、前記調整部(310)を回転させて前記ワイヤー(320)を捲回することで、足指分離部材(10)による足指部分の締付を調整することを特徴とする雪駄型シューズ。
【請求項5】
前記中底(120)は、前記中底貫通孔近傍であって各足指の関節に沿う位置に、足指関節が係合する中底凸部(124)を設けたことを特徴とする請求項1または請求項3に記載の雪駄型シューズ。
【請求項6】
前記本底(110)は、足指付け根部分近傍から先端にかけて、本底の底面が上方向に向けて湾曲する湾曲部(112)を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の雪駄型シューズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シューズに関し、特に、足の指と指の間にクッション(伸縮・柔軟)性のある棒状部材を挟んだ状態で歩行することを可能とすることで、指の間を広げた状態を確保することにより健康を増進することを可能とした、雪駄型シューズに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、様々な構造からなる靴やその製法が考案され、幅広く用いられている。靴の構造には様々な種類があり、例えば、アッパーと、中底や本底からなる底材と、からなり、アッパーは、天然皮革、合成皮革、人工皮革によって構成され、底材は、革底や合成底などによって構成されるものが存在する。また、アッパーを袋状に形成し、本底に直接接着する構成のものも存在する。近年では、健康志向のもと、上記のような様々な構造の靴であって靴を構成する各種要素に更に工夫を凝らした靴が開発されて製造されている。
【0003】
例えば実開平6-84902号公報では、足の親指部が自由に可動できるようにしたスポーツシューズに関する技術として、スポーツシューズの爪先部を地下足袋のように二又にし、靴底の親指付根部分に欠切部を設け、さらに爪先部上部に切れ目の入ったカバーを被覆接着した地下足袋式スポーツシューズに関する技術が開示されている。
【0004】
足指間を広げることにより血流が改善されて老廃物の排出が促され、これにより、リラックス効果が得られるとともに、疲労回復や浮腫みの解消という効果が得られる。上記の構成とすることにより、足の親指と人差し指を分けて指の間を広げることができることとなり、健康を維持することが可能となるとも考えられる。しかしながら、親指と人差し指との間を分離する雪駄や足袋のような構造の靴を構成するのは、製造に手間がかかって困難であり、低コストで多数製造することが難しいという問題点があった。また、足袋(雪駄)型の靴はデザイン的に見劣りがするため、利用をためらうケースが多発するという問題点もあった。
【0005】
また、特開2019-47940号公報では、靴の中敷きに関する技術であって、足裏の大きさよりも小さい中敷部と、中敷部から上方に立ち上がり、足の親指と人差し指の股に挿入される鼻緒坪部と、鼻緒坪部の上部に設けられた鼻緒部と、を有し、中敷部は鼻緒坪部の下端を略中心とした渦状の凹凸で形成される中敷渦部をさらに有し、鼻緒坪部は螺旋状に捻じれた凹凸のスパイラル形状を呈する鼻緒付き中敷に関する技術が開示されている。この構成とすることにより、この中敷きを敷いた靴を履いた際に、坪部、中敷渦部、鼻緒部の凹凸が親指渓部等を常時刺激することが可能となり、使用者の脳や身体への好ましい影響を効果的に与えることが可能となる旨が開示されている。
【0006】
この技術によれば、確かに、靴を履きながら足の親指と人差し指を広げることが可能となるが、アッパーや底部と別部材となるため、常に安定した位置に鼻緒坪部を固定することが出来ず、歩きづらくなるという問題点があった。
【0007】
健康志向が高い昨今において、靴に工夫を凝らすことによって健康増進を図ることが望ましい。このような現状において、おしゃれな靴であるとともに、足の指を広げて健康増進を図ることを可能とした雪駄型シューズの開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】実開平6-84902号公報
【文献】特開2019-47940号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題を解決するために、シューズであって、特に、足の指と指の間にクッション(伸縮・柔軟)性のある棒状部材を挟んだ状態で歩くことを可能とすることにより、指の間を広げた状態を確保して健康を増進することを可能とした、雪駄型シューズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために本発明に係る雪駄型シューズは、本底と、該本底と略同一形状の中底と、を積層固定した靴底部と、該靴底部の上に固定設置される足を被包するアッパーと、からなる雪駄型シューズであって、前記雪駄型シューズは、爪先側の、足の親指と人差し指との間の股に対応する位置に、縦に細長状の足指分離部材を植設装備するものであり、前記足指分離部材は、前記中底に貫設された中底貫通孔と、アッパーに貫設されたアッパー貫通孔とを貫通して、縦方向に貫装される革、合成皮革、繊維素材又は塩化ビニールのうちの何れか一またはこれら複数の材質によって構成される紐状部材からなり、前記足指分離部材の下端は、前記中底の裏面となる底部に固定設置され、前記足指分離部材の上端は、アッパー外側へ向けて延伸するとともに、端部に靴紐を通すためのループが形成され、前記ループは、足指分離部材による足指部分の締付を調整するため、足指分離部材の延伸方向に複数連接される構成である。
【0011】
また、本発明に係る雪駄型シューズは、少なくとも、本底からなる靴底部と、該靴底部の上に固定設置される足を被包する袋状に形成されたアッパーと、からなる雪駄型シューズであって、前記雪駄型シューズは、爪先側の、足の親指と人差し指との間の股に対応する位置に、縦に細長状の足指分離部材を植設装備するものであり、前記足指分離部材は、前記袋状のアッパー底面に貫設された下部貫通孔と、アッパー上部に貫設された上部貫通孔とを貫通して、縦方向に貫装される革、合成皮革、繊維素材又は塩化ビニールのうちの何れか一またはこれら複数の材質によって構成される紐状部材からなり、前記足指分離部材の下端は、前記袋状のアッパーの下に敷設された底部に固定設置され、前記足指分離部材の上端は、アッパー上部の外側へ向けて延伸するとともに、端部に靴紐を通すためのループが形成され、前記ループは、足指分離部材による足指部分の締付を調整するため、足指分離部材の延伸方向に複数連接される構成でもある。
【0013】
また、本発明に係る雪駄型シューズは、本底と、該本底と略同一形状の中底と、を積層固定した靴底部と、該靴底部の上に固定設置される足を被包するアッパーと、からなる雪駄型シューズであって、前記雪駄型シューズは、爪先側の、足の親指と人差し指との間の股に対応する位置に、縦に細長状の足指分離部材を植設装備するものであり、前記足指分離部材は、前記中底に貫設された中底貫通孔と、アッパーに貫設されたアッパー貫通孔とを貫通して、縦方向に貫装される革、合成皮革、繊維素材又は塩化ビニールのうちの何れか一またはこれら複数の材質によって構成される紐状部材からなり、前記足指分離部材の下端は、前記中底の裏面となる底部に固定設置され、前記足指分離部材の上端は、アッパー外側へ向けて延伸するとともに、端部に紐長調整機構が備えられ、該紐長調整機構がアッパーに固定設置される構成からなり、前記紐長調整機構は、軸回転・固定自在なワンウェイクラッチ構造からなる円盤状の調整部と、前記足指分離部材の上端に接続されるとともに前記調整部に捲回されるワイヤーと、からなり、前記調整部を回転させて前記ワイヤーを捲回することで、足指分離部材による足指部分の締付を調整する構成である。
【0014】
また、本発明に係る雪駄型シューズは、少なくとも、本底からなる靴底部と、該靴底部の上に固定設置される足を被包する袋状に形成されたアッパーと、からなる雪駄型シューズであって、前記雪駄型シューズは、爪先側の、足の親指と人差し指との間の股に対応する位置に、縦に細長状の足指分離部材を植設装備するものであり、前記足指分離部材は、前記袋状のアッパー底面に貫設された下部貫通孔と、アッパー上部に貫設された上部貫通孔とを貫通して、縦方向に貫装される革、合成皮革、繊維素材又は塩化ビニールのうちの何れか一またはこれら複数の材質によって構成される紐状部材からなり、前記足指分離部材の下端は、前記袋状のアッパーの下に敷設される底部に固定設置され、前記足指分離部材の上端は、アッパー上部の外側へ向けて延伸するとともに、端部に紐長調整機構が備えられ、該紐長調整機構がアッパー上部に固定設置される構成からなり、前記紐長調整機構は、軸回転・固定自在なワンウェイクラッチ構造からなる円盤状の調整部と、前記足指分離部材の上端に接続されるとともに前記調整部に捲回されるワイヤーと、からなり、前記調整部を回転させて前記ワイヤーを捲回することで、足指分離部材による足指部分の締付を調整する構成でもある。
【0016】
また、前記中底は、前記中底貫通孔近傍であって各足指の関節に沿う位置に、足指関節が係合する中底凸部を設けた構成である。
更に、前記本底は、足指付け根部分近傍から先端にかけて、本底の底面が上方向に向けて湾曲する湾曲部を設けた構成である。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、上記詳述した通りの構成であるので、以下のような効果がある。
1.足指分離部材を足の親指と人差し指との間の股に対応する位置に植設装備する構成としたため、シューズのデザイン性を保持した状態で、親指と人差し指の間を広げた状態を確保して健康を増進することが可能となる。また、足指分離部材の一端を底部に固定設置し、他端をアッパー外側へ向けてループを形成して固定設置する構成としたため、ループに靴ひもを通す靴の履き方が可能となり、機能性と併せて、デザイン性に優れたおしゃれな靴を提供することが可能となる。
2.靴底部と袋状に形成されたアッパーとからなる靴に対して、足の親指と人差し指との間の股に対応する位置に足指分離部材を植設装備する構成としたため、スニーカーや運動靴にも同様の構造を享受させることが可能となる。
【0018】
3.ループが足指分離部材の延伸方向に複数連接される構成としたため、足指分離部材による足指部分の締付を調整することが可能となる。
4.本底と中底とを積層固定した靴底部と、アッパーとからなる雪駄型シューズに足指分離部材を植設し、その上端をアッパー外側へ向けて延伸して、端部に紐長調整機構を備える構成としたため、調整機構を操作する事により容易に足指分離部材による足指部分の締付を調整することが可能となる。
【0019】
5.靴底部と袋状に形成されたアッパーとからなる雪駄型シューズに足指分離部材を植設し、その上端をアッパー外側へ向けて延伸して、端部に紐長調整機構を備える構成としたため、スニーカーや運動靴も同様に、調整機構を操作する事により容易に足指分離部材による足指部分の締付を調整することが可能となる。
6.紐長調整機構がワンウェイクラッチ構造からなる円盤状の調整部を備える構成としたため、調整部を回転させるだけで容易に指部分の締付を調整することが可能となる。
【0020】
7.中底凸部を設けたため、歩行時に足の指に力が入りやすくなるため、高い健康効果を得ることが可能となる。
8.本底の底面に湾曲部を設けたため、蹴り出す力が増してより足指を動かせるため、より高い健康効果を得ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係る雪駄型シューズを、図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。図1aは、本発明に係る雪駄型シューズの側面断面図であり、図1bは、足指分離部材を植設した中底の斜視図である。図1cは、ループを複数連接した足指分離部材の斜視図であり、図1dは、紐長調整機構の斜視図である。図2aは、雪駄型シューズの正面断面図であり、図2bは、足指分離部材を複数設けた雪駄型シューズの正面断面図である。図2cは、足指分離部材を複数設けた中底の斜視図であり、図3aは、ストロベル製法による雪駄型シューズの正面断面図である。図3bは、足指分離部材を複数設けたストロベル製法による雪駄型シューズの正面断面図であり、図4aは、足指分離部材をリベット状部材で固定する雪駄型シューズの側面断面図である。図4bは、足指分離部材をリベット状部材で固定するストロベル製法による雪駄型シューズの側面断面図である。
【0022】
図5は、中底凸部を設けた雪駄型シューズの側面断面図であり、図6は、湾曲部を設けた雪駄型シューズの側面断面図である。図7aは、2本の紐状部材を設けた雪駄型シューズの斜視図であり、図7bは、2本の紐状部材を設けた雪駄型シューズの使用例を示す斜視図である。図8は、雪駄型シューズの実施例を示す斜視図であり、図9は、雪駄型シューズのその他の実施例を示す斜視図である。
【0023】
図10は、足指分離補助部材を備えた中底の斜視図であり、図11は、足指分離補助部材を備えた中底の斜視図である。図12および図13は、複数のループ状の足指分離補助部材を備えた中底の斜視図であり、図14は、内側方向にループ状の足指分離補助部材を備えた中底の斜視図である。
【0024】
本発明の雪駄型シューズは、靴底部100と、アッパー200と、足指分離部材10と、からなり、足の指と指の間にクッション(伸縮・柔軟)性のある棒状部材を挟んだ状態で歩くことを可能とした、雪駄型からなるシューズである。
【0025】
靴底部100は、靴の底部分を構成する積層部材であり、図1aおよび図2aに示すように、少なくとも、本底110と、中底120と、からなり、これらを積層固定することにより靴底部100が構成されるが、更に、ヒール(図示せず)や、中板(図示せず)を積層する構成としてもよい。
【0026】
本底110は、靴の底部分を形成する部材であり、靴を構成する部材の中では一番外側に位置する地面に直接触れる部分である。本底110は、地面等に直接接する部材であるため、充分な剛性が要求されるとともに、歩く際の負荷を軽減する材質であることが望ましい。本実施例では、その材質として革もしくは人工合成革材を使用しているが、これに限らず、剛性と柔軟性を有する強化ゴムなど他の素材を用いる事も可能である。
【0027】
中底120は、本底110の上に積層される靴の内側の底部材であり、主に靴の履き心地を良くするために設置される部材である。本実施例では、中底120は、本底110と略同一形状からなり、革素材を用いているが、これに限定されることはなく、ゴムや軟性ウレタンフォーム、フェルト等他の素材を適宜選択して使用する事が可能である。
【0028】
アッパー200は、図1aおよび図2aに示すように、靴底部100の上に固定設置される部材であり、足を被包する部分を構成するものである。アッパー200は、足の爪先部分から踵部分を包むように、足の形に沿った形状となるように形成されている。
【0029】
本発明に係る雪駄型シューズ1・3は、図1a、図1bおよび図2aに示すように、足指分離部材10を植設装備する構成である。足指分離部材10は、爪先側の、足の親指と人差し指との間の股に対応する位置に装備される部材であり、縦に細長状の部材からなる。この足指分離部材10を設けることにより、ユーザが雪駄型シューズ1・3を履いた際に、下駄を履いたように足の親指と人差し指とが離隔して広げられた状態となり、この状態を維持して歩くこととなる。これにより、ユーザの足先の血行が良くなり、健康を増進することが可能となる。
【0030】
足指分離部材10は、本実施例では、図2aに示すように、中底120に貫設された中底貫通孔Aと、アッパー200に貫設されたアッパー貫通孔Bとを貫通して、縦方向に貫装される構成である。この構成とすることにより、足指分離部材10を確実に靴内部に固定設置することが可能となり、ユーザが雪駄型シューズ1・3を履いた際に足の親指と人差し指との間を確実に広げることが可能となる。
【0031】
足指分離部材10は、本実施例では、紐状部材からなる構成であり、更に、その材質として、革、合成皮革、繊維素材又は塩化ビニールのうちの何れか一またはこれら複数の材質を選択して使用することが可能である。この構成とすることにより、ソフトな肌触りによって足指間に負担を掛けない構成とすることが可能となるとともに、デザイン性を高めることが可能となる。
【0032】
本実施例の雪駄型シューズ1は、各貫通孔を貫通して設置される足指分離部材10の下端が、図2aに示すように、中底120の反対面となる底部122に固定設置されるとともに、足指分離部材10の上端が、アッパー200の外側へ向けて延伸するとともに、図1cに示すように、端部に靴紐を通すループLが形成される構成である。この構成とすることにより、ループLに靴ひもを通して通常の皮紐靴のように靴を堅固に足に装着させることが可能となり、機能性と併せて、デザイン性にも優れたおしゃれな靴を提供することが可能となる。
【0033】
また、本実施例の雪駄型シューズ3は、各貫通孔を貫通して設置される足指分離部材10の下端が、図2aに示すように、中底120の裏面となる底部122に固定設置されるとともに、足指分離部材10の上端が、アッパー200外側へ向けて延伸し、図1dに示すように、端部に紐長調整機構300を備える構成である。該紐長調整機構300は、アッパー200に固定設置される構成である。この構成とすることにより、紐長調整機構300を操作するだけで、容易に足指分離部材による足指部分の締付を調整することが可能となる。
【0034】
なお、本発明に係る雪駄型シューズの実施例として、雪駄型シューズは、図2bおよび図2cに示すように、爪先側の、各指の間の複数の股に対応する位置に、足指分離部材10を複数植設装備する構成とすることも可能である。このように、足指分離部材10を各指の間に入るように設置することにより、ユーザの足の各指の間を全て広げた状態とすることが可能となり、血流の促進を図ることできるため、より高い健康効果を得ることが可能となる。
【0035】
この場合、足指分離部材10は、図2bに示すように、本実施例では、中底120に貫設された複数の中底貫通孔(A~A)と、アッパー200に貫設された複数のアッパー貫通孔(B~B)とを貫通して、縦方向に各々任意の数だけ貫装される構成とすることが可能である。この構成とすることにより、足指分離部材10を確実に靴内部に固定設置することが可能となるとともに、足の各指の間に足指分離部材10を配置することが可能となり、ユーザが雪駄型シューズを履いた際に足の各指の間を確実に広げることが可能となる。
【0036】
本発明に係る雪駄型シューズの別の実施例として、雪駄型シューズ2・4は、図3aに示すように、少なくとも、本底110からなる靴底部100と、靴底部100の上に固定設置される足を被包する袋状に形成されたアッパー200と、からなる構成のシューズとすることが可能である。本実施例では、雪駄型シューズ2・4は、ストロベル製法によって製造されるものであり、中底120をシューズ内に組み込むことはなく、袋状に形成されたアッパー200を靴底部100に直接固定設置する構成である。この構成とすることにより、スニーカーや運動靴にも足指分離部材10を植設する構造を適用することが可能となった。
【0037】
雪駄型シューズ2・4は、図3aに示すように、爪先側の、足の親指と人差し指との間の股に対応する位置に、縦に細長状の足指分離部材10を植設装備する構成からなる。この構成とすることにより、ユーザが雪駄型シューズ2・4を履いた際に、足の親指と人差し指とが広げられた状態を維持して歩くことが可能となり、ユーザの足先の血行が良くなることで、健康を増進することが可能となる。
【0038】
足指分離部材10は、本実施例では、図3aに示すように、アッパー200の底面に貫設された下部貫通孔Cと、アッパー200上部に貫設された上部貫通孔Dとを貫通し、縦方向に貫装される構成からなる。この構成とすることにより、足指分離部材10を確実に靴内部に固定設置することが可能となり、ユーザがスニーカーなどの雪駄型シューズ2・4を履いた際に、足の親指と人差し指との間を確実に広げることが可能となる。
【0039】
足指分離部材10は、本実施例では、紐状部材からなる構成であり、更に、その材質として、革、合成皮革、繊維素材又は塩化ビニールのうちの何れか一またはこれら複数の材質を選択して使用することが可能である。この構成とすることにより、ソフトな肌触りによって足指間に負担を掛けない構成とすることが可能となるとともに、デザイン性を高めることが可能となる。
【0040】
本実施例の雪駄型シューズ2は、各貫通孔を貫通して設置される足指分離部材10の下端が、図3aに示すように、袋状のアッパー200の底部210に固定設置されるとともに、足指分離部材10の上端が、アッパー上部220の外側へ向けて延伸するとともに、図1cに示すように、端部に靴紐を通すループLが形成される構成である。この構成とすることにより、スニーカーなどの雪駄型シューズ2であっても、ループLに靴ひもを通して通常の皮紐靴のように靴を堅固に足に装着させることが可能となり、機能性と併せて、デザイン性にも優れたおしゃれな靴を提供することが可能となる。
【0041】
また、本実施例の雪駄型シューズ4は、各貫通孔を貫通して設置される足指分離部材10の下端が、図3aに示すように、袋状のアッパー200の底部210に固定設置されるとともに、足指分離部材10の上端が、アッパー上部220の外側へ向けて延伸し、図1dに示すように、端部に紐長調整機構300を備える構成である。該紐長調整機構300は、アッパー上部220に固定設置される構成である。この構成とすることにより、紐長調整機構300を操作するだけで、容易に足指分離部材による足指部分の締付を調整することが可能となる。
【0042】
なお、本発明に係る雪駄型シューズの実施例として、雪駄型シューズは、図3bに示すように、本底110からなる靴底部100と、靴底部100の上に固定設置される足を被包する袋状に形成されたアッパー200と、からなるストロベル製法によって製造される構成のシューズに、足指分離部材10を複数植設装備する構成とすることが可能である。足指分離部材10は、爪先側の、各指の間の複数の股に対応する位置に、縦に複数植設装備される。この構成とすることにより、スニーカーなどの雪駄型シューズであっても、ユーザの足の各指の間を全て広げた状態とすることが可能となり、血流の促進を図ることできるため、より高い健康効果を得ることが可能となる。
【0043】
この場合、足指分離部材10は、図3bに示すように、本実施例では、アッパー200の底面に貫設された複数の下部貫通孔(C~C)と、アッパー200の上部に貫設された複数の上部貫通孔(D~D)とを貫通して、縦方向に各々任意の数だけ貫装される構成である。
【0044】
この構成とすることにより、スニーカーなどの雪駄型シューズであっても、足指分離部材10を確実に靴内部に固定設置することが可能となるとともに、足の各指の間に足指分離部材10を配置することが可能となり、ユーザがスニーカーなどの雪駄型シューズを履いた際に足の各指の間を確実に広げることが可能となる。
【0045】
雪駄型シューズ1・3に備えられるループLは、図1cに示すように、足指分離部材10の延伸方向に複数連接される構成である。この構成とすることにより、雪駄型シューズ1・3を履く際に、靴紐を通すループLを選択することが可能となり、足指分離部材10による足指部分の締付を靴紐を通すループLによって段階的に調整することが可能となった。
【0046】
雪駄型シューズ2・4に備えられる紐長調整機構300は、図1dに示すように、調整部310とワイヤー320とからなる構成である。調整部310は、軸回転・固定自在なワンウェイクラッチ構造からなり、本実施例では、円盤状からなる。また、ワイヤー320は、足指分離部材10の上端に接続されるとともに、調整部310に捲回されて設置される構成である。
【0047】
調整部310を回転させてワイヤー320を捲回すると、足指分離部材10が引き上げられて絞られる。調整部310はワンウェイクラッチであるため、回転を止めると足指分離部材10が絞られた状態で保持される。本実施例では、調整部310を引っ張る事により、ワンウェイクラッチによる係止状態が解除され、調整部310は逆方向に回転し、旋回されたワイヤー320を緩ませることが可能な構成である。この構成とすることにより、調整機構を操作だけで容易に足指分離部材10による足指部分の締付を調整することが可能となった。
【0048】
本発明に係る雪駄型シューズの他の実施例として、足指分離部材10は、本実施例では、図4aに示すように、筒状部材からなる構成であり、更に、その材質として、シリコン、ゴム、革、合成皮革、繊維素材または塩化ビニールのうちの何れか一またはこれら複数の材質を選択して使用することが可能である。また、足指分離部材10は、一または複数の中底貫通孔(A~A)および一または複数のアッパー貫通孔(B~B)を介して、アッパー側と中底側から一または複数のリベット状部材20により固定設置される構成である。この構成とすることにより、ソフトな肌触りによって足指間に負担を掛けない構成とすることが可能となるとともに、外見上は足指分離部材10の有無を視認できない普通の靴と同一の外形とすることが可能となった。
【0049】
また、足指分離部材10は、本実施例では、図4bに示すように、筒状部材からなり、その材質として、シリコン、ゴム、革、合成皮革、繊維素材または塩化ビニールのうちの何れか一またはこれら複数の材質を選択して使用することが可能である。また、足指分離部材10は、一または複数の下部貫通孔(C~C)および一または複数の上部貫通孔(D~D)を介して、アッパー上部220の外側と袋状のアッパーの底部210側から一または複数のリベット状部材20により固定設置される構成である。この構成とすることにより、スニーカーなどの雪駄型シューズ3・4であっても、ソフトな肌触りによって足指間に負担を掛けない構成とすることが可能となるとともに、外見上は足指分離部材10の有無を視認できない普通のスニーカーや運動靴とすることが可能となった。
【0050】
本発明に係る雪駄型シューズの他の実施例として、中底120は、図5に示すように、中底凸部124を突設する構成とすることが可能である。中底凸部124は、中底貫通孔近傍であって各足指の関節に沿う位置に設けられる部材であって、ユーザが雪駄型シューズ1・2・3・4を履いた際に、足指関節が係合し、歩く際に足の指先でしっかり蹴ることを可能としている。この構成とすることにより、歩行時に足の指に力が入りやすくなり、高い健康効果を得ることが可能となった。
【0051】
また、本底100は、湾曲部112を設けた構成とすることが可能である。湾曲部112は、図6に示すように、本底100の底面に設けられる湾曲であり、本底100の足指付け根部分近傍から先端にかけて、本底100の底面を上方向に湾曲するように設けられる。この構成とすることにより、蹴り出す力が増してより足指を動かせるため、より高い健康効果を得ることが可能となった。なお、湾曲部112を設けるため、本底100に厚みを持たせ、本底100の先端に湾曲が形成されるように湾曲部112を削成する構成とすることが可能であるが、この構成に限定されることはない。
【0052】
本発明に係る雪駄型シューズの他の実施例として、足指分離部材10は、図7aに示すように、2本の紐状部材からなる構成とすることが可能である。また、足指分離部材10の一端は、中底120の反対面となる底部122に固定設置されるとともに、足指分離部材10の他端は、図7bに示すように、2本の紐状部材がアッパー200外側へ向けて延伸した構成とすることが可能である。また同様に、足指分離部材10の一端は、袋状のアッパー200の底部210に固定設置されるとともに、足指分離部材10の他端を、図7bに示すように、2本の紐状部材をアッパー上部220の外側へ向けて延伸させることが可能である。この構成とすることにより、足指分離部材10を靴紐として使用可能となり、デザイン性の高い雪駄型シューズを提供することが可能となった。
【0053】
本発明に係る雪駄型シューズの更に他の実施例として、雪駄型シューズは、図8に示すように、中底120の爪先側の、足の親指と人差し指との間の股に対応する位置に、縦に細長状の足指分離部材10を植設装備するとともに、該足指分離部材を左右両方向に延伸させて足の甲を被包するように、中底120の左右端に固着装備した構成からなる。
【0054】
また、アッパー200は、図8に示すように、足指分離部材10が装備された中底120を被包するように本底110に設置される構成である。この構成とすることにより、雪駄やサンダルのような構造の履物にアッパーを被せるだけで、本発明に係る雪駄型シューズを構成することが可能となった。
【0055】
その他、本発明に係る雪駄型シューズは、図9に示すように、足指分離部材10を、各足指を被包するように湾曲状の部材を中底120に5つ設置する構成としたり、アッパー200の先端足指部分に4つの仕切りを設け、仕切られた各空間に各々足指が入る構成とすることが可能である。何れの構成としても、足の各指の間を各々広げた状態とすることが可能となり、より高い健康効果を得ることが可能となる。
【0056】
本発明に係る雪駄型シューズの他の実施例として、足指分離部材10は、本実施例では、図10に示すように、足指分離補助部材12を備える構成とすることが可能である。足指分離補助部材12は、足指分離部材10に連接される部材であって、足の内側方向および外側方向に延伸し、中底120の内側端および外側端に固着装備して足指を被包するループ状部材であり、紐または帯状の細長部材からなる。この構成とすることにより、雪駄型シューズを履いた際の指のホールド感が上がって歩きやすくなり、これより、健康効果を得ることが可能となった。
【0057】
また、足指分離部材10は、本実施例では、図11に示すように、足指分離部材10に連接される紐または帯状の細長部材からなる足指分離補助部材12を、足の外側方向のみに延伸させて、中底120の外側端に固着装備して足指を被包してループ状に形成する構成とすることも可能である。この構成とすることにより、雪駄型シューズを履いた際の指のホールド感が上がるとともに親指の動きの自由度が上がって歩きやすくなり、健康効果を得ることが可能となった。
【0058】
また、足指分離部材10は、本実施例では、足指分離部材10に連接される紐または帯状の細長部材からなる足指分離補助部材12を、足の内側方向および外側方向に延伸させて、アッパー200底面の内側端および外側端に固着装備して足指を被包して各々ループ状に形成する構成とすることも可能である。この構成とすることにより、中底のない雪駄型シューズにおいても、履いた際の指のホールド感が上がって歩きやすくなり、健康効果を得ることが可能となった。
【0059】
また、足指分離部材10は、本実施例では、足指分離部材10に連接される紐または帯状の細長部材からなる足指分離補助部材12を、足の外側方向に延伸させて、アッパー200底面の外側端に固着装備して足指を被包してループ状に形成する構成とすることも可能である。この構成とすることにより、中底のない雪駄型シューズにおいても、履いた際の指のホールド感が上がるとともに親指の動きの自由度が上がって歩きやすくなり、健康効果を得ることが可能となった。
【0060】
また、足指分離部材10は、本実施例では、図12図13に示すように、外側方向に延伸する足指分離補助部材12が、足の各指間に対応する位置において、中底120に固着させて複数のループ状を形成した構成とすることが可能である。この構成とすることにより、足の人差指から小指までの各々の指を被包するように足指分離補助部材12を形成することができ、雪駄型シューズを履いた際の指のホールド感がより一層高くなり、より高い健康効果を得ることが可能となった。
【0061】
また、足指分離部材10は、外側方向に延伸する足指分離補助部材12が、足の各指間に対応する位置において、アッパー200底面に固着させて複数のループ状を形成した構成とすることが可能である。この構成とすることにより、中底を用いない雪駄型シューズにおいても、足の人差指から小指までの各々の指を被包するように足指分離補助部材12を形成することができ、雪駄型シューズを履いた際の指のホールド感がより一層高くなり、より高い健康効果を得ることが可能となった。
【0062】
また、足指分離補助部材12の他の実施例として、足の親指と人差し指との間の股に対応する位置に植設装備された足指分離部材10を足の内側方向に延伸させ、中底120の内側端に固着装備して、足の親指を被包するようにループ状とする構成とすることが可能である。この構成とすることにより、雪駄型シューズを履いた際に、親指のホールド感が上がり、より高い健康効果を得ることが可能となった。
【0063】
更に、足指分離補助部材12の他の実施例として、足の親指と人差し指との間の股に対応する位置に植設装備された足指分離部材10を足の内側方向に延伸させ、アッパー200底面の内側端に固着装備して、足の親指を被包するようにループ状とする構成とすることが可能である。この構成とすることにより、中底のない雪駄型シューズであっても、履いた際に、親指のホールド感が上がり、より高い健康効果を得ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0064】
図1a】本発明に係る雪駄型シューズの側面断面図
図1b】足指分離部材を植設した中底の斜視図
図1c】ループを複数連接した足指分離部材の斜視図
図1d】紐長調整機構の斜視図
図2a】雪駄型シューズの正面断面図
図2b】足指分離部材を複数設けた雪駄型シューズの正面断面図
図2c】足指分離部材を複数設けた中底の斜視図
図3a】ストロベル製法による雪駄型シューズの正面断面図
図3b】足指分離部材を複数設けたストロベル製法による雪駄型シューズの正面断面図
図4a】足指分離部材をリベット状部材で固定する雪駄型シューズの側面断面図
図4b】足指分離部材をリベット状部材で固定するストロベル製法による雪駄型シューズの側面断面図
図5】中底凸部を設けた雪駄型シューズの側面断面図
図6】湾曲部を設けた雪駄型シューズの側面断面図
図7a】2本の紐状部材を設けた雪駄型シューズの斜視図
図7b】2本の紐状部材を設けた雪駄型シューズの使用例を示す斜視図
図8】雪駄型シューズの実施例を示す斜視図
図9】雪駄型シューズのその他の実施例を示す斜視図
図10】足指分離補助部材を備えた中底の斜視図
図11】足指分離補助部材を備えた中底の斜視図
図12】複数のループ状の足指分離補助部材を備えた中底の斜視図
図13】複数のループ状の足指分離補助部材を備えた中底の斜視図
図14】内側方向にループ状の足指分離補助部材を備えた中底の斜視図
【符号の説明】
【0065】
1、2、3、4 雪駄型シューズ
10 足指分離部材
12 足指分離補助部材
20 リベット状部材
100 靴底部
110 本底
112 湾曲部
120 中底
122 底部
124 中底凸部
200 アッパー
210 底部
220 アッパー上部
300 紐長調整機構
310 調整部
320 ワイヤー
~A 中底貫通孔
~B アッパー貫通孔
~C 下部貫通孔
~D 上部貫通孔
L ループ
図1a
図1b
図1c
図1d
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図4a
図4b
図5
図6
図7a
図7b
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14