(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-26
(45)【発行日】2024-12-04
(54)【発明の名称】残高管理装置、残高管理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/06 20120101AFI20241127BHJP
【FI】
G06Q20/06
(21)【出願番号】P 2024138737
(22)【出願日】2024-08-20
【審査請求日】2024-08-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119585
【氏名又は名称】東田 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100203873
【氏名又は名称】浦部 弘章
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】早坂 直子
【審査官】山崎 雄司
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-152766(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0001150(KR,A)
【文献】特開2010-113487(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2006-0083595(KR,A)
【文献】国際公開第2018/020562(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子決済サービスによって決済された売上額を、販売者ごとに集計した一時残高を管理する管理部と、
前記販売者への一時的な徴収イベントが発生したとき、少なくとも前記販売者による
出金可能残高からの出金が禁止されるブロック状態にするブロック処理部と、を備え、
前記管理部は、前記ブロック状態になった後、前記一時残高から、前記電子決済サービスの利用料を含む所定コストを差し引い
て前記出金可能残高を計算し、
前記徴収イベントに係る金額を徴収元の口座に送金し、前記出金可能残高から前記徴収イベントに係る金額を差し引いて
前記出金可能残高を書き換える徴収処理部を更に備える、
残高管理装置。
【請求項2】
前記ブロック処理部は、前記ブロック状態において、前記一時残高への入金も禁止する、
請求項1記載の残高管理装置。
【請求項3】
前記所定コストは、前記電子決済サービスの利用料に係る税額を更に含む、
請求項1記載の残高管理装置。
【請求項4】
前記徴収イベントに係る計算結果を含めた前記販売者ごとの通常締め処理の結果を、前記販売者向けのインターフェースに表示させる、
請求項1記載の残高管理装置。
【請求項5】
コンピュータが、
電子決済サービスによって決済された売上額を、販売者ごとに集計した一時残高を管理し、
前記販売者への一時的な徴収イベントが発生したとき、少なくとも前記販売者による
出金可能残高からの出金が禁止されるブロック状態にし、
前記ブロック状態になった後、前記一時残高から、前記電子決済サービスの利用料を含む所定コストを差し引い
て前記出金可能残高を計算し、
前記徴収イベントに係る金額を徴収元の口座に送金し、
前記出金可能残高から前記徴収イベントに係る金額を差し引いて
前記出金可能残高を書き換える、
残高管理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
電子決済サービスによって決済された売上額を、販売者ごとに集計した一時残高を管理する処理と、
前記販売者への一時的な徴収イベントが発生したとき、少なくとも前記販売者による
出金可能残高からの出金が禁止されるブロック状態にする処理と、
前記ブロック状態になった後、前記一時残高から、前記電子決済サービスの利用料を含む所定コストを差し引い
て前記出金可能残高を計算する処理と、
前記徴収イベントに係る金額を徴収元の口座に送金する処理と、
前記出金可能残高から前記徴収イベントに係る金額を差し引いて
前記出金可能残高を書き換える処理と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、残高管理装置、残高管理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークを介した電子決済サービスが広く普及している。これに関連し、特許文献1には、商品またはサービスの販売者(サービス利用者)ごとに法人アカウントを割り当てて売り上げを管理し、電子決済サービスの提供者がサービス利用者から所定のサービス利用料を徴収することについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の「サービス料の徴収」は平時に繰り返し行われるものであり、滞納税金の徴収や未払いの特定手数料(所定事由によるものであり、特許文献1の「所定のサービス手数料」とは異なるもの)の徴収といった、商品またはサービスの販売者への一時的な徴収イベントに対応したものでは無い。このため、従来の技術では、一時的な徴収イベントに対応した処理を好適に行うことができない場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、販売者への一時的な徴収イベントに対応した処理を好適に行うことが可能な残高管理装置、残高管理方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、電子決済サービスによって決済された売上額を、販売者ごとに集計した一時残高を管理する管理部と、前記販売者への一時的な徴収イベントが発生したとき、少なくとも前記販売者による前記電子決済サービスからの出金が禁止されるブロック状態にするブロック処理部と、を備え、前記管理部は、前記ブロック状態になった後、前記一時残高から、前記電子決済サービスの利用料を含む所定コストを差し引いた出金可能残高を計算し、前記出金可能残高から前記徴収イベントに係る金額を差し引いて外部口座に送金する徴収処理部を更に備える残高管理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、販売者への一時的な徴収イベントに対応した処理を好適に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実店舗型電子決済の基本的な態様を示す図である。
【
図2】決済アプリを利用した電子決済(端末決済)を行うための構成の一例を示す図である。
【
図3】利用者情報172の内容の一例を示す図である。
【
図4】加盟店/店舗情報174の内容の一例を示す図である。
【
図5】ユーザスキャンが行われる際の処理の流れの概要を示す図である。
【
図6】ストアスキャンが行われる際の処理の流れの概要を示す図である。
【
図7】決済カードを利用した電子決済(カード決済)を行うための構成の一例を示す図である。
【
図8】通常の締め処理が行われる前後の加盟店残高詳細情報176の変化の一例を示す図である。
【
図9】徴収イベントが発生した場合の加盟店残高詳細情報176の変化の一例を示す図である。
【
図10】徴収イベントの後に通常の締め日が到来した場合の加盟店残高詳細情報176の変化の一例を示す図である。
【
図11】残高管理装置により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図12】加盟店向けインターフェース55により表示されるインターフェース画面IM1の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[概要]
以下、図面を参照し、本発明に係る残高管理装置、残高管理方法、およびプログラムの実施形態について説明する。残高管理装置は、ネットワークを介して行われる電子決済サービスをサポートするものである。電子決済サービスは、例えば、アプリケーションプログラムと決済サーバ等が協働することで実現される。以下の説明ではアプリケーションプログラムを決済アプリと称する。また、決済サーバとクレジットカードサーバを合わせたものを決済管理システムと称する場合がある。電子決済サービスは、店舗における商品やサービスの購買に係る決済をサポートするサービスである。店舗とは、例えば、現実空間に存在する物理的な店舗(実店舗)であるが、電子商取引の仮想店舗を含んでもよい。仮想店舗は、電子決済サービスの運営者とは異なる主体によって提供されるものを含んでもよい。その場合、仮想店舗における買い物の決済の際に、電子決済サービスのインターフェース画面に遷移するように制御される。電子決済サービスにおいて、店舗は、例えば加盟店(ブランド)に属するものとして扱われ、店舗において購買行動が行われた際の決済などの処理は、主として利用者と加盟店の間で行われる。これに代えて、決済などの処理が利用者と店舗との間で行われてもよい。加盟店は、特許請求の範囲における「販売者」の一例であり、「販売者」は他の名称で称されてもよい。「販売者」とは、電子決済サービスにおける売上が計上され、残高が管理される対象となるものである。
【0010】
[実店舗型電子決済の態様]
図1は、実店舗型電子決済の基本的な態様を示す図である。基本的に電子決済は、利用者Uが保持する媒体M、店舗設備E、決済システムSの三者によって実行される。媒体Mは、スマートフォンなどの可搬型コンピュータ装置やクレジットカードなどである。店舗設備Eは、現実空間に存在する物理的な実店舗(以下、単に店舗と称する)に存在するものであり、POS装置、無線通信装置、クレジットカードリーダ、QRコード(登録商標)などのコード画像の印刷物、またはコード画像を表示する表示装置などである。実店舗型電子決済では、まず媒体Mと店舗設備Eの間で、利用者の識別情報を認識可能な情報や決済額の情報などが一方向または双方向に共有される。この際に、媒体Mまたは店舗設備Eのうち一方が、他方が表示するコード画像から各種の情報を光学的に読み取ったり、NFC(Near Field Communication)によって情報提供が行われたり、PAN(Primary Account Number)がクレジットカードリーダによって読み取られたりする。そして、媒体Mまたは店舗設備Eの一方(他方から情報を取得した側)が、ネットワークNWを介して決済に必要な決済情報を決済システムSに送信する。なお、媒体Mと店舗設備Eの双方が何らかの情報を決済システムSに情報を送信してもよい。決済システムSは、利用者Uの各種情報を管理しており、種々の態様で店舗と利用者Uとの間の電子決済を行う。電子決済は、プリペイド方式と後払い(ポストペイ)のうち一方または双方で、或いは他の手法により行われる。この他、電子決済には、利用者の端末装置と決済システムの二者で実行される、いわゆるネットショッピングの態様も含まれ得る。ネットワークNWは、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、無線基地局、プロバイダ装置などを含む。以降に登場する、ネットワークNWを介して通信する各種装置は、ネットワークカードや無線通信モジュールなどの通信装置を有しているものとする。
【0011】
[構成(端末決済)]
図2は、決済アプリを利用した電子決済(端末決済)を行うための構成の一例を示す図である。本図において、残高管理装置は決済サーバ100の内部機能であるものとしているが、これに限らず、残高管理装置は決済サーバ100とは別体の装置、例えば決済サーバ100に接続された汎用PCに残高管理装置として機能するためのプログラム(ツール)がインストールされたものでもよい。電子決済は、媒体Mの一つである利用者端末装置10において動作する決済アプリ20、店舗設備Eの一つである一以上の店舗決済端末30および一以上の店舗コード画像40、決済システムSの一部を構成する決済サーバ100などを中心として実行される。決済サーバ100は、利用者端末装置10、店舗決済端末30、および一以上の情報端末50とネットワークNWを介して通信する。
【0012】
利用者端末装置10は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の可搬型端末装置である。利用者端末装置10は、少なくとも、光学読取機能、通信機能、表示機能、入力受付機能、プログラム実行機能を有するコンピュータ装置である。以下の説明では、これらの機能を実現するための構成をそれぞれカメラ、通信装置、タッチパネル、CPU(Central Processing Unit)等と称する。利用者端末装置10では、CPU等のプロセッサにより決済アプリ20が実行されることで、決済サーバ100と連携して電子決済サービスを利用者に提供するように動作する。決済アプリ20は、例えば、アプリ配信サーバ(不図示)から利用者端末装置10にインストールされ、利用者端末装置10のカメラ、通信装置、タッチパネルなどを制御する。
【0013】
店舗決済端末30は、例えば、店舗に設置される。店舗決済端末30は、少なくとも、商品価格取得機能、光学読取機能、プログラム実行機能、通信機能を有するコンピュータ装置(あるいはその集合体)である。店舗決済端末30は、いわゆるPOS(Point of Sale)装置を含み、POS装置が商品価格取得機能や光学読取機能を有してもよい。
【0014】
店舗コード画像40は、店舗に置かれ、QRコード(登録商標)等のコード画像が紙やプラスチックの媒体に印刷されたものである。なお、店舗コード画像40は、店舗に置かれたディスプレイ(スマートフォンやタブレット端末等の端末装置のディスプレイでもよい)によって表示されてもよい。
【0015】
情報端末50は、店舗を統括する加盟店の運営者によって使用される。電子決済サービスにおいて、商品またはサービスの提供者としての顧客は加盟店(ブランド)として扱われ、その傘下に一以上の店舗が存在する。一店舗のみ運営する加盟店が存在してもよい。情報端末50は、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。情報端末50は、加盟店向けインターフェース55が動作する。加盟店向けインターフェース55は、加盟店向けアプリであってもよいし、汎用のブラウザによって表示されるウェブページであってもよい。加盟店向けインターフェース55は、加盟店の運営者によるクーポンの設定等を受け付け、決済サーバ100に送信する。情報端末50は、加盟店向けインターフェース55を実行することで、店舗コード画像40に相当するコード画像を表示したり、利用者端末装置10が表示するコード画像を読み取ったりする機能を有してもよい(後者の場合、光学読取機能が必要である)。
【0016】
決済サーバ100は、クレジットカードサーバ200とネットワークNWを介して通信する。決済サーバ100は、例えば、コンテンツ提供部110と、情報管理部120と、決済処理部130と、加盟店残高管理部140と、ブロック処理部150と、徴収処理部160と、記憶部170とを有する。記憶部170以外の構成要素は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable
Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。
【0017】
記憶部170は、HDDやフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)などである。記憶部170は、決済サーバ100がネットワークを介してアクセス可能なNAS(Network Attached Storage)装置であってもよい。記憶部170には、利用者情報172、加盟店/店舗情報174、加盟店残高詳細情報176、イベント予約テーブル178などの情報が格納される。加盟店残高管理部140、ブロック処理部150、徴収処理部160、加盟店残高詳細情報176、およびイベント予約テーブル178を合わせたものが、残高管理装置の一例である。
【0018】
コンテンツ提供部110は、例えば、Webサーバの機能を有し、電子決済サービスの各種画面を表示するための情報(コンテンツ)を利用者端末装置10に提供する。コンテンツ提供部110は、ウェブページの形式でコンテンツを利用者端末装置10に提供したり、決済アプリ20が画像をレンダリングするのに必要なパラメータを利用者端末装置10に提供したりする。
【0019】
情報管理部120は、利用者情報172や加盟店/店舗情報174の編集、追加、削除などを行い、これらを管理する。
【0020】
図3は、利用者情報172の内容の一例を示す図である。利用者情報172は、例えば、利用者URL、アカウントID、電話番号、パスワード、登録日、チャージ残高、電子マネー種別、端末決済方法、カード決済方法、各種履歴情報、本人確認済フラグ、氏名・住所・生年月日、メールアドレス、銀行口座、後払い設定、後払い条件情報などの情報が互いに対応付けられたものである。以下、これらの情報が対応付けられた利用者のインスタンス(電子決済口座)のことをアカウントと称する場合がある。図中、「-」で示す項目は、未設定であることを示す。
【0021】
利用者URLは、利用者間の送金処理に使用される。電子決済サービスへの新規登録時には、電話番号およびパスワードの登録が必須となる。アカウントIDは、決済サーバ100によって利用者に発行されるものである。登録日は利用者が電子決済サービスに登録した日(アカウントを作成した日)である。チャージ残高は、利用者が予めアカウントに送金することで設定された電子マネーの残高を示す情報である。送金の手段としては、指定業者(銀行)のATM(Automatic Teller Machine)への入金、登録された銀行口座からの送金などがある。電子マネーの種別は、例えば、電子マネーが出金可能なものであるか、電子決済にのみ使用可能なものであるかを示す情報である。端末決済方法は、端末決済において利用者がチャージ残高による電子決済を行うのか(残高払い)、後払いによる決済を行うのかを示す設定情報である。カード決済方法は、カード決済において利用者がチャージ残高による電子決済を行うのか(残高払い)、後払いによる決済を行うのかを示す設定情報である。各種履歴情報は、利用者が予め電子決済サービスに送金してチャージ残高を増加させた履歴であるチャージ履歴、利用者が行った決済の内訳(日時、購買行動が行われた店舗の店舗ID、決済金額、決済方法など)を決済ごとに示す決済履歴などを含む。
【0022】
本人確認済フラグは、利用者が身分証明書を利用して行う本人確認が済んでいるか否かを示す情報である。後払いは本人確認が済んでいる場合に選択可能になり、図中のアカウントIDが「002」である利用者は本人確認が済んでいないため、端末決済方法として残高払いしか選択することができない。銀行口座は、電子決済サービスに入金可能な銀行口座の口座番号である。後払い設定は、後払いを選択可能にするための設定操作が済んでいるか否かを示す情報である。後払い条件情報は、後払いにおける限度額、当月利用額などの各種条件を示す情報である。
【0023】
図4は、加盟店/店舗情報174の内容の一例を示す図である。加盟店/店舗情報174は、例えば、店舗URLに対して加盟店IDと店舗IDが対応付けられた第1テーブル174Aと、加盟店IDに対して加盟店名と売上金(前述)が対応付けられた第2テーブル174Bと、店舗IDに対して店舗IDが対応付けられた第3テーブル174Cとを含む。加盟店/店舗情報174には、これらの情報の他、加盟店または店舗のカテゴリ、店舗の所在地、決済パターン等の情報が含まれてもよい。
【0024】
決済処理部130は、電子決済のための各種処理を行う。端末決済には、以下に説明する第1方式(ユーザスキャン)と第2方式(ストアスキャン)の二つの方式がある。
【0025】
図5は、ユーザスキャンが行われる際の処理の流れの概要を示す図である。まず、決済アプリ20が起動した状態の利用者端末装置10が、光学読取機能によって店舗コード画像40を読み取り、デコードする(S1)。店舗コード画像40には、店舗URLの情報が含まれている。決済アプリ20は、店舗URLと利用者のアカウントIDを含む第1決済情報を決済サーバ100に送信する(S2)。決済サーバ100は、店舗URLに対応する加盟店ID、店舗IDを用いて加盟店/店舗情報174を検索し、加盟店名と店舗名の情報を取得し(S3)、決済アプリ20に送信する(S4)。利用者は、加盟店名や店舗名が表示された画面において、決済金額を決済アプリ20に入力する(S5)。そして、決済アプリ20は、少なくとも決済金額を含む第2決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S6)。
【0026】
決済サーバ100の決済処理部130は、当該利用者の利用者情報172における「端末決済方法」が「残高払い」になっている場合、受信した第2決済情報に基づいて電子決済を行う(S7-1)。このとき、決済処理部130は、例えば、利用者IDに対応付けて管理しているチャージ残高を減少させ、加盟店の売上金の項目値を増加させることで、電子決済を行う。加盟店の売上金の項目値は、例えば、それ自体が電子マネーとして使用されるものでは無く、加盟店と電子決済サービスとの取り決めに応じたサイクルで、売上金の項目値に対応する金額が銀行口座に送金される。一方、「端末決済方法」が「後払い」になっている場合、決済処理部130は、第1決済情報や第2決済情報をクレジットカードサーバ200に送信して電子決済を依頼する(S7-2)。クレジットカードサーバ200は、受信した情報に基づいて利用者の月ごと利用額に決済額を加算し、締め日の後に利用者の銀行口座から月ごと利用額を差し引くなどして電子決済を行う(S7-3)。
【0027】
そして、決済処理部130は、コンテンツ提供部110を介して、決済完了通知(決済完了画面を表示するための情報)を決済アプリ20に送信し(S8)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S9)。なお、店舗コード画像40が店舗に置かれたディスプレイによって表示される場合、店舗コード画像40には、店舗URLだけでなく決済金額の情報が含まれる場合がある。この場合、利用者が決済金額を入力する手順が省略され、第1決済情報に決済金額の情報が含められて決済サーバ100に送信される。加盟店名や店舗名の情報は、決済完了画面に含めて表示されてよい。
【0028】
図6は、ストアスキャンが行われる際の処理の流れの概要を示す図である。まず、決済アプリ20の起動時、決済アプリ20において支払う操作が行われたとき、自動更新のタイミング(例えば1分おき)になったとき、およびその他のタイミングで、決済アプリ20はワンタイムコードの発行要求を決済サーバ100に送信する(S11)。決済サーバ100の決済処理部130はワンタイムコードを生成し(S12)、決済アプリ20に送信する(S13)。決済アプリ20は、ワンタイムコードに基づいて生成した、QRコードやバーコード等のコード画像を表示する(S14)。利用者は利用者端末装置10の表示面を店舗決済端末30に翳し(提示し)、店舗決済端末30は、光学読取機能によってコード画像を読み取ってデコードし、ワンタイムコード等を取得する(S15)。そして、店舗決済端末30は、ワンタイムコード、決済金額、加盟店ID、店舗ID等を含む決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S16)。決済金額の情報は、予めバーコード読み取りや手入力等によって取得されている。
【0029】
決済サーバ100の決済処理部130は、受信した情報に基づいて、ワンタイムコードに対応する利用者を特定し、当該利用者の利用者情報172における「端末決済方法」が「残高払い」になっている場合、受信した第2決済情報に基づいて電子決済を行う(S17-1)。このときの処理の内容は
図5のS7-1の処理と同様である。一方、「端末決済方法」が「後払い」になっている場合、決済サーバ100は、第1決済情報や第2決済情報をクレジットカードサーバ200に送信して電子決済を依頼する(S17-2)。クレジットカードサーバ200は、受信した情報に基づいて利用者の月ごと利用額に決済額を加算し、締め日の後に利用者の銀行口座から月ごと利用額を差し引くなどして電子決済を行う(S17-3)。
【0030】
そして、決済処理部130は、コンテンツ提供部110を介して、決済完了通知を決済アプリ20に送信し(S18)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S19)。
【0031】
なお、上記のいずれか一方のみのパターンで電子決済が行われてもよい。また、
図2で説明した「アカウントID」は、利用者の識別情報として用いられ得る他の情報(例えば電話番号)であってもよい。また、ストアスキャンにおいてワンタイムコードの発行が省略され、決済アプリ20は、利用者のアカウントIDに基づいて生成したコード画像を表示してもよい。その場合、決済サーバ100は、ワンタイムコードに対応する利用者を特定するのに代えて、アカウントIDに対応する利用者を特定する。
【0032】
なお、「後払い」決済をクレジットカードサーバ200の管理で行うのではなく、決済サーバ100の内部で行ってもよい。この場合、決済カード60、クレジットカードサーバ200などの構成は省略されてもよい。
【0033】
[構成(カード決済)]
図7は、決済カードを利用した電子決済(カード決済)を行うための構成の一例を示す図である。この電子決済は、媒体Mの一つである決済カード60、店舗設備Eの一つであるクレジット処理端末70、決済システムSの一部を構成する決済サーバ100およびクレジットカードサーバ200などを中心として実行される。クレジットカードサーバ200は、クレジット処理端末70とネットワークNWを介して通信する。
【0034】
クレジット処理端末70は、店舗決済端末30と同様に、店舗に設置される。クレジット処理端末70は、例えば、クレジット決済端末(クレジットカードリーダー)と、POS装置とを含む。クレジット決済端末は、挿入され又は翳されたクレジットカードからPIN(Personal Identification Number)を読み取って、利用者により入力されたPINと照合したり、クレジットカードから読み取ったPAN(Primary Account Number)を、POS装置を介してクレジットカードサーバ200に送信したりする。POS装置は、クレジット決済端末と協働して決済額等の情報をクレジットカードサーバ200に送信する。クレジット処理端末70とクレジットカードサーバ200との間に、立替払取次業者(acquirer)サーバが介在してもよいが、以下では説明を簡略化するために、立替払取次業者サーバについての記述を省略する。決済カード60は、例えば、一般的に普及しているクレジットカードと同様の態様のものであり、通信チップがカード基材に埋め込まれたものである。通信チップはPINを記憶した記憶媒体を内蔵し、コンタクタ(或いは無線アンテナ)を介して外部装置と通信する。これに代えて、決済カード60は、磁気カードであってもよい。なお、クレジットカードの使用に際して送受信される情報(電文)には、認証のためのオーソリ電文と、決済額を伝えるための売り上げ電文が存在するが、以下ではこれらを区別した詳細な説明を省略する。
【0035】
クレジットカードサーバ200は、決済サーバ100とネットワークNWを介して通信する。クレジットカードサーバ200は、例えば、情報管理部210と、クレジットインターフェース220と、決済振分部230と、クレジット決済処理部240と、記憶部270とを有する。記憶部270以外の構成要素は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。記憶部270には、カード利用者情報272などの情報が格納される。
【0036】
情報管理部210は、カード利用者情報272の編集、追加、削除などを行い、これらを管理する。カード利用者情報272は、例えば、利用者に固有の情報(例えばPAN)と、カード決済方法と、当該利用者のアカウントID(決済サーバ100が使用するもの)とが互いに対応付けられた情報である。カード決済方法は、カード決済において利用者がチャージ残高による電子決済を行うのか(残高払い)、後払いによる決済を行うのかを示す設定情報である。
【0037】
クレジットインターフェース220は、クレジット処理端末70から受信した電文に含まれるPANの中のBIN(Bank Identification Number)が自社向けのコードであるか否かを判定し、自社向けのコードである場合はクレジット処理端末70から受信した電文を決済振分部230に渡し、自社向けのコードでない場合は受信した電文を破棄する。
【0038】
決済振分部230は、クレジットインターフェース220から取得した電文に対応する利用者のカード利用者情報272を参照し、「カード決済方法」が「後払い」に設定されているか否かを判定する。「カード決済方法」が「後払い」に設定されている場合、決済振分部230は、その旨をクレジットインターフェース220に通知すると共に、クレジットインターフェース220から取得した電文をクレジット決済処理部240に渡す。一方、「カード決済方法」が「残高払い」に設定されている場合、決済振分部230は、クレジットインターフェース220から取得した電文に当該利用者のアカウントIDを追加して決済サーバ100に送信し、電子決済を依頼する。電子決済を依頼された決済サーバ100は、
図5のS7-1、
図6のS17-1と同様の処理を行う。
【0039】
クレジットインターフェース220は、PANや有効期限を確認し、決済額の累計が当月の上限を超えていないかどうかなどを確認する。クレジット決済処理部240は、決済振分部230から取得した電文に含まれる情報に基づいて利用者の月ごと利用額に決済額を加算し、締め日の後に利用者の銀行口座から月ごと利用額を差し引くなどして電子決済を行う。
【0040】
[徴収イベント発生時の処理]
以下、残高管理装置により実行される徴収イベント発生時の処理について説明する。前述したように徴収イベントは、滞納税金の徴収や未払いの特定手数料(例えばマイストア登録手数料)の徴収など、一時的かつ強制的に、電子決済サービスの運営者によって加盟店に対して行われるものである。
【0041】
加盟店残高管理部140は、電子決済サービスによって決済された売上額を、加盟店ごとに集計した一時残高を含む加盟店残高詳細情報176を管理する。加盟店残高管理部140は、一時残高から、電子決済サービスの利用料を含む所定コストを差し引いた出金可能残高を計算する。加盟店残高管理部140の機能は、部分的に情報管理部120と共有されてもよい。ブロック処理部150は、徴収イベントが発生したとき、少なくとも加盟店による電子決済サービスからの出金が禁止されるブロック状態にする。ブロック処理部150は、決済処理部130に通知して、ブロック状態において一時残高への入金も禁止してよい。この場合、ブロック状態が解除されるまでの間、当該加盟店に関する電子決済自体が停止される。徴収処理部160は、ブロック状態になった後、出金可能残高から徴収イベントに係る金額を差し引いて外部口座に送金する。所定コストは、電子決済サービスの利用料に係る税額を更に含んでもよい。
【0042】
上記各部の処理について加盟店残高詳細情報176の変化を参照しながら説明する。
図8は、通常の締め処理が行われる前後の加盟店残高詳細情報176の変化の一例を示す図である。ここでは、締め日までの当該加盟店の売上が1,000,000円であり、一時残高176Aにその金額が格納されている。締め日は、例えば毎月1回の頻度で到来する。例えば、加盟店残高管理部140は、決済処理部130が決済を行うたびに決済処理部130から決済情報(加盟店と決済額を含む)を取得し、加盟店ごとに売上を集計し、集計結果を一時残高176Aに格納する。加盟店残高詳細情報176は、一時残高176Aの他に出金可能残高176B、イベント徴収額176Cの情報を含む。
【0043】
加盟店残高管理部140は、一時残高176Aから加盟店が電子決済サービスの運営者に支払う電子決済サービス利用料および税額を計算する。ここでは、電子決済サービス利用料が9%、税額が1%であるものとする(あくまで一例である)。加盟店残高管理部140は、一時残高176Aの1,000,000円から電子決済サービス利用料90,000円と税額10,000円を差し引いてそれぞれの口座に移動させると共に、差額の900,000円を出金可能残高176Bに格納する。その後、予め定められたスケジュールで出金可能残高176Bに格納された金額が加盟店の口座(例えば銀行口座)に送金される。
【0044】
図9は、徴収イベントが発生した場合の加盟店残高詳細情報176の変化の一例を示す図である。ここでは、徴収イベント発生日までの当該加盟店の売上が1,000,000円であり、一時残高176Aにその金額が格納されている。また、徴収額として800,000円を徴収する指令が与えられている。ブロック処理部150は、一時残高176Aへの入金と、出金可能残高176Bからの出金を禁止している。一時残高176Aへの入金を禁止する旨は決済処理部130に伝えられ、決済処理部130は、徴収イベントに係る加盟店の電子決済を一時的に停止する。これによって一時残高176Aへの入金が禁止される。
【0045】
図8と同様に、加盟店残高管理部140は、一時残高176Aから電子決済サービス利用料(90,000円)および税額(10,000円)を計算し、それらを一時残高176Aから差し引いてそれぞれの口座に移動させると共に、差額の900,000円を出金可能残高176Bに格納する。徴収処理部160は、出金可能残高176Bから徴収額である800,000円を差し引いて出金可能残高176Bを書き換え、徴収額800,000円をイベント徴収額176Cに格納する。そして、徴収処理部160は、徴収額800,000円を徴収元の口座(外部口座)に送金する。その後、ブロック処理部150は、一時残高176Aへの入金と、出金可能残高176Bからの出金の禁止を解除する。これによって徴収イベントが終了する。
【0046】
図10は、徴収イベントの後に通常の締め日が到来した場合の加盟店残高詳細情報176の変化の一例を示す図である。ここでは、徴収イベントの終了時から締め日までの間の当該加盟店の売上が4,000,000円であり、一時残高176Aにその金額が格納されている。加盟店残高管理部140は、一時残高176Aから加盟店が電子決済サービスの運営者に支払う電子決済サービス利用料および税額を計算する。加盟店残高管理部140は、一時残高176Aの4,000,000円から電子決済サービス利用料360,000円と税額4,000円を差し引いてそれぞれの口座に移動させると共に、差額の360,000円を出金可能残高176Bに加算する。徴収イベントの終了時点で100,000円が出金可能残高176Bに残っていたため、出金可能残高176Bは370,000円となる。その後、予め定められたスケジュールで出金可能残高176Bに格納された金額が加盟店の口座(例えば銀行口座)に送金される。
【0047】
図11は、残高管理装置により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、徴収イベントに関するイベント指示を取得した度に開始される。まず、残高管理装置の例えば加盟店残高管理部140は、S20~S26の処理を、例えば日中の間にリアルタイムあるいはそれに準じた頻度で実行する。加盟店残高管理部140は、イベント予約を取得したのか、イベント予約取消を取得したのかを判定する(S20)。イベント予約とは、徴収イベントを実行する指示情報であり、例えば加盟店と徴収額、および日付が特定された情報である。イベント予約を取得した場合、加盟店残高管理部140は、同日に重複する加盟店のイベント予約が既に存在するか否かを判定する(S21)。同日に重複する加盟店のイベント予約が既に存在する場合、加盟店残高管理部140は、残高管理装置の図示しないモニターに予約エラーである旨を表示させる(S22)。同日に重複する加盟店のイベント予約が既に存在しない場合、加盟店残高管理部140は、イベント処理予約をイベント予約テーブル178に登録する(S23)。
【0048】
一方、イベント予約取消を取得した場合、加盟店残高管理部140は、同日に重複する加盟店のイベント予約が既に存在するか否かを判定する(S24)。同日に重複する加盟店のイベント予約が既に存在しない場合、加盟店残高管理部140は、残高管理装置の図示しないモニターに取消エラーである旨を表示させる(S26)。同日に重複する加盟店のイベント予約が既に存在する場合、加盟店残高管理部140は、イベント予約テーブル178から該当するイベント処理予約を取り消す処理を行う(S25)。
【0049】
バッチ処理開始時刻(例えば取引量の少ない深夜などに設定される)が到来すると、残高管理装置は、イベント予約テーブル178にイベント処理予約が登録された加盟店ごとにS30~S37の処理を行う。まず、ブロック処理部150が、当該加盟店について前述のようにブロック処理を行い(S30)、ブロック状態を残高管理装置の図示しないモニターに表示させる(S31)。次に、加盟店残高管理部140が前述のように各種計算を実行する(S32)。次に、徴収処理部160がイベント徴収額176Cに格納された金額を徴収元に送金する(S33)。次に、ブロック処理部150が、当該加盟店についてブロック解除を行う(S34)。
【0050】
その後、残高管理装置は、加盟店向けインターフェース55にレポート画面を表示させ(S35)、加盟店に出金可能額の連絡を例えばメールで行い(S36)、各種管理ツールに反映させる(S37)などの後処理を行う。
【0051】
図12は、加盟店向けインターフェース55により表示されるインターフェース画面IM1の一例を示す図である。インターフェース画面IM1は、例えば、残高管理装置から決済サーバ100を介して情報端末50に提供される。インターフェース画面IM1は、加盟店への送金が発生した日ごとに、その計算結果の詳細を示すものである。また、インターフェース画面IM1は、徴収イベントに係る計算結果を含めた加盟店ごとの通常締め処理の結果を示すものである。図示する例では、
図8~10に例示した計算の結果として売上5,000,000円(
図8と
図10の合計)、利用料450,000円(同)、税50,000円(同)、振込手数料220円、および調整額800,000円(
図9)が表示され、それらを合計した入金額3,699,780円が表示される。
【0052】
以上説明した実施形態によれば、販売者への一時的な徴収イベントに対応した処理を好適に行うことができる。
【0053】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0054】
E 店舗設備
M 媒体
S 決済システム
10 利用者端末装置
20 決済アプリ
30 店舗決済端末装置
40 店舗コード画像
60 決済カード
70 クレジット処理端末
100 決済サーバ
130 決済処理部
140 加盟店残高管理部
150 ブロック処理部
160 徴収処理部
176 加盟店残高詳細情報
178 イベント予約テーブル
200 クレジットカードサーバ
【要約】
【課題】販売者への一時的な徴収イベントに対応した処理を好適に行うこと。
【解決手段】電子決済サービスによって決済された売上額を、販売者ごとに集計した一時残高を管理する管理部と、前記販売者への一時的な徴収イベントが発生したとき、少なくとも前記販売者による前記電子決済サービスからの出金が禁止されるブロック状態にするブロック処理部と、を備え、前記管理部は、前記ブロック状態になった後、前記一時残高から、前記電子決済サービスの利用料を含む所定コストを差し引いた出金可能残高を計算し、前記出金可能残高から前記徴収イベントに係る金額を差し引いて外部口座に送金する徴収処理部を更に備える、残高管理装置。
【選択図】
図2