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特許7594710半導体プロセス装置及びそのウェハ支持構造
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-26
(45)【発行日】2024-12-04
(54)【発明の名称】半導体プロセス装置及びそのウェハ支持構造
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20241127BHJP
   B65G 49/07 20060101ALI20241127BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B65G49/07 F
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2024518149
(86)(22)【出願日】2022-09-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(86)【国際出願番号】 CN2022121226
(87)【国際公開番号】W WO2023051437
(87)【国際公開日】2023-04-06
【審査請求日】2024-04-09
(31)【優先権主張番号】202111151107.2
(32)【優先日】2021-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510182294
【氏名又は名称】北京北方華創微電子装備有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING NAURA MICROELECTRONICS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】NO.8 Wenchang Avenue Beijing Economic-Technological Development Area, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】フゥァン ショウリン
(72)【発明者】
【氏名】ヂャン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ ジンフォン
(72)【発明者】
【氏名】シェァ チン
【審査官】久宗 義明
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第108695228(CN,A)
【文献】特開2013-062431(JP,A)
【文献】特開2018-003525(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104576469(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
B65G 49/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体プロセス装置の着脱チャンバ内に設けられ、ウェハを支持し、前記ウェハの昇降を駆動するためのウェハ支持構造であって、
昇降ユニットと、支持ユニットと、カップリングユニットと、調整ユニットと、を含み、
前記昇降ユニットは、昇降軸を含み、前記昇降軸の頂面に取付部が設けられ、前記支持ユニットの第1端に前記取付部に外嵌される取付孔が設けられ、前記取付孔の内周壁と前記取付部の外周壁が間隔を置いて設けられて調整空間を形成し、前記支持ユニットの第2端は、前記昇降軸の径方向に沿って延設され、
前記カップリングユニットは、前記取付部の外周に外嵌され、前記調整空間内に位置し、
前記調整ユニットは、前記支持ユニットに接続され、前記調整ユニットの一部は、前記調整空間内に位置し、前記カップリングユニットを押して変形させ、これにより、前記取付部と前記支持ユニットをロックし、そして、前記調整ユニットは、前記取付孔の円周方向における異なる位置での前記カップリングユニットの押される程度を調整できるように設けられ、これにより、前記支持ユニットの水平度及び/又は中線角度を調整することを特徴とするウェハ支持構造。
【請求項2】
前記カップリングユニットは、互いに嵌合する内ジョイント及び外ジョイントを含み、前記調整ユニットは、前記内ジョイントを押すことにより前記内ジョイント及び前記外ジョイントを互いに押して変形させ、前記内ジョイントは、押される時に前記外ジョイントに対して揺動することができるように設けられ、前記調整ユニットが前記内ジョイントに当接する時、前記内ジョイント及び前記外ジョイントは互いに押して変形することを特徴とする請求項1に記載のウェハ支持構造。
【請求項3】
前記内ジョイントの外周壁は、その周方向に沿って周回する第1斜面を含み、前記第1斜面と前記内ジョイントの軸線との間の間隔は、上から下へ漸減し、前記外ジョイントの内周壁は、その周方向に沿って周回する第2斜面を含み、前記第2斜面は前記第1斜面に係合され、このようにして、前記内ジョイントは押される時に前記外ジョイントに対して揺動することができる、ことを特徴とする請求項2に記載のウェハ支持構造。
【請求項4】
前記第2斜面と前記第1斜面は線接触である、ことを特徴とする請求項3に記載のウェハ支持構造。
【請求項5】
前記第2斜面は円弧状凸面であり、前記第1斜面は平面である、ことを特徴とする請求項4に記載のウェハ支持構造。
【請求項6】
前記外ジョイントの内周壁は、その周方向に沿って周回する第3斜面をさらに含み、前記第3斜面は、前記第2斜面の上方に位置し、前記第2斜面に接続されて連続的な表面を形成し、
前記第3斜面と前記外ジョイントの軸線との間の間隔は、上から下へ漸減し、前記内ジョイント及び外ジョイントが元の状態にある時、前記第3斜面は前記第1斜面と接触しない、ことを特徴とする請求項5に記載のウェハ支持構造。
【請求項7】
前記調整ユニットは、押さえスリーブと、調整部材とを含み、前記押さえスリーブは、前記取付部に外嵌され、前記押さえスリーブの底部は、前記調整空間内に延びて、前記内ジョイントを押すことに用いられ、前記押さえスリーブの頂部の外周に環状ボスを有し、前記環状ボスは、前記支持ユニットの上方に位置し、
複数の前記調整部材は、前記取付部の周方向に沿って前記取付部の周囲に分布し、各前記調整部材の底端は、上から下へ前記環状ボスを貫通し、前記支持ユニットに接続され、各前記調整部材と前記支持ユニットの垂直方向における相対位置を選択的に調整することにより、前記取付孔の円周方向における異なる位置での前記カップリングユニットの押される程度を調整する、ことを特徴とする請求項2に記載のウェハ支持構造。
【請求項8】
前記調整部材は、螺着ロッドと、押当ブロックとを含み、前記押当ブロックは、前記環状ボスに押し当てられ、前記螺着ロッドの一端は、前記押当ブロックに一体に接続され、前記螺着ロッドの他端は、上から下へ前記環状ボスを貫通し、前記支持ユニットに螺着される、ことを特徴とする請求項7に記載のウェハ支持構造。
【請求項9】
複数の前記調整部材において、前記支持ユニットの延在方向に少なくとも1つの前記調整部材を有し、前記支持ユニットの延在方向の両側にいずれも少なくとも1つの前記調整部材を有する、ことを特徴とする請求項7に記載のウェハ支持構造。
【請求項10】
前記支持ユニットは、アダプタブロックと、クロスメンバと、ブラケットと含み、前記アダプタブロックに前記取付孔が設けられ、前記クロスメンバの一端は、前記支持ユニットの第1端として用いられ、前記アダプタブロックに固定接続され、前記クロスメンバの他端は、前記昇降軸の径方向に沿って延設され、
前記ブラケットは、前記クロスメンバに設けられ、前記ウェハを支持することに用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載のウェハ支持構造。
【請求項11】
真空搬送チャンバと、フロントエンドチャンバと、着脱チャンバとを含み、
前記着脱チャンバは、前記真空搬送チャンバと前記フロントエンドチャンバとの間に設けられ、前記着脱チャンバに請求項1~10のいずれか1項に記載のウェハ支持構造が設けられることを特徴とする半導体プロセス装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は半導体加工技術の分野に関し、具体的には、本願は半導体プロセス装置及びそのウェハ支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ウェハの搬送システムにおいて、ウェハを冷却し又は搬送するために、支持構造を使用することが多く、このような支持構造は様々な形式を有し、例えば中央クロスメンバ針式、中央クロスメンバブラケット式及びカンチレバークロスメンバブラケット式等である。
【0003】
従来技術において、支持構造は、半導体プロセス装置の着脱チャンバに設けられることが多く、主にフロントエンドチャンバから搬送されたウェハを一時的に預けておいてプロセスを完了したウェハを冷却するためのものである。具体的には、大気ロボットはウェハを支持構造に置き、着脱チャンバで真空引きを行い、次に真空ロボットによってウェハを着脱チャンバからプロセスチャンバに搬送してプロセスを行い、関連するプロセスは原子層堆積プロセス、ドライ洗浄プロセス及びプラズマ補強原子層堆積プロセス等を含む。ウェハはプロセスチャンバ内でプロセスを完了した後、真空ロボットによってウェハをプロセスチャンバから取り出し、その後、真空状態にある着脱チャンバ内の支持構造に搬送してから、支持構造はウェハを駆動して下降させ、ウェハを下方の冷却盤に下降させて冷却し、冷却が完了すると、着脱チャンバは大気状態に復帰し、その後、大気ロボットはウェハを着脱チャンバから搬出する。以上からわかるように、プロセスフロー全体の最前のステップ及び最後のステップでは、支持構造はいずれも重要な役割を果たすが、従来技術において、支持構造の構造設計の問題のため、それ自体の水平度が悪くて調整しにくいという問題があり、ウェハを載置する時にウェハずれ又は損傷の発生という問題を引き起こし、ひいてはプロセスの歩留まりに深刻な影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、従来方式の欠点に対し、従来技術に存在している支持構造の水平度が悪くて調整しにくいことによるウェハずれ又は損傷の技術的問題を解決するために、半導体プロセス装置及びそのウェハ支持構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様では、本願の実施例は、半導体プロセス装置の着脱チャンバ内に設けられ、ウェハを支持し、前記ウェハの昇降を駆動するためのウェハ支持構造であって、昇降ユニットと、支持ユニットと、カップリングユニットと、調整ユニットと、を含み、
前記昇降ユニットは、昇降軸を含み、前記昇降軸の頂面に取付部が設けられ、前記支持ユニットの第1端に前記取付部に外嵌される取付孔が設けられ、前記取付孔の内周壁と前記取付部の外周壁が間隔を置いて設けられて調整空間を形成し、前記支持ユニットの第2端は、前記昇降軸の径方向に沿って延設され、
前記カップリングユニットは、前記取付部の外周に外嵌され、前記調整空間内に位置し、
前記調整ユニットは、前記支持ユニットに接続され、前記調整ユニットの一部は、前記調整空間内に位置し、前記カップリングユニットを押して変形させ、これにより、前記取付部と前記支持ユニットをロックし、そして、前記調整ユニットは、前記取付孔の円周方向における異なる位置での前記カップリングユニットの押される程度を調整できるように設けられ、これにより、前記支持ユニットの水平度及び/又は中線角度を調整することを特徴とするウェハ支持構造を提供する。
【0006】
本願の一実施例では、前記カップリングユニットは、互いに嵌合する内ジョイント及び外ジョイントを含み、前記調整ユニットは、前記内ジョイントを押すことにより前記内ジョイント及び前記外ジョイントを互いに押して変形させ、前記内ジョイントは、押される時に前記外ジョイントに対して揺動することができるように設けられる。
【0007】
本願の一実施例では、前記内ジョイントの外周壁は、その周方向に沿って周回する第1斜面を含み、前記第1斜面と前記内ジョイントの軸線との間の間隔は、上から下へ漸減し、前記外ジョイントの内周壁は、その周方向に沿って周回する第2斜面を含み、前記第2斜面は前記第1斜面に係合され、このようにして、前記内ジョイントは押される時に前記外ジョイントに対して揺動することができる。
【0008】
本願の一実施例では、前記第2斜面と前記第1斜面は線接触である。
【0009】
本願の一実施例では、前記第2斜面は円弧状凸面であり、前記第1斜面は平面である。
【0010】
本願の一実施例では、前記外ジョイントの内周壁は、その周方向に沿って周回する第3斜面をさらに含み、前記第3斜面は、前記第2斜面の上方に位置し、前記第2斜面に接続されて連続的な表面を形成し、
前記第3斜面と前記外ジョイントの軸線との間の間隔は、上から下へ漸減し、前記内ジョイント及び外ジョイントが元の状態にある時、前記第3斜面は前記第1斜面と接触しない。
【0011】
本願の一実施例では、前記調整ユニットは、押さえスリーブと、調整部材とを含み、前記押さえスリーブは、前記取付部に外嵌され、前記押さえスリーブの底部は、前記調整空間内に延びて、前記内ジョイントを押すことに用いられ、前記押さえスリーブの頂部の外周に環状ボスを有し、前記環状ボスは、前記支持ユニットの上方に位置し、
複数の前記調整部材は、前記取付部の周方向に沿って前記取付部の周囲に分布し、各前記調整部材の底端は、上から下へ前記環状ボスを貫通し、前記支持ユニットに接続され、各前記調整部材と前記支持ユニットの垂直方向における相対位置を選択的に調整することにより、前記取付孔の円周方向における異なる位置での前記カップリングユニットの押される程度を調整する。
【0012】
本願の一実施例では、前記調整部材は、螺着ロッドと、押当ブロックとを含み、前記押当ブロックは、前記環状ボスに押し当てられ、前記螺着ロッドの一端は、前記押当ブロックに一体に接続され、前記螺着ロッドの他端は、上から下へ前記環状ボスを貫通し、前記支持ユニットに螺着される。
【0013】
本願の一実施例では、複数の前記調整部材において、前記支持ユニットの延在方向に少なくとも1つの前記調整部材を有し、前記支持ユニットの延在方向の両側にいずれも少なくとも1つの前記調整部材を有する。
【0014】
本願の一実施例では、前記支持ユニットは、アダプタブロックと、クロスメンバと、ブラケットと含み、前記アダプタブロックに前記取付孔が設けられ、前記クロスメンバの一端は、前記支持ユニットの第1端として用いられ、前記アダプタブロックに固定接続され、前記クロスメンバの他端は、前記昇降軸の径方向に沿って延設され、
前記ブラケットは、前記クロスメンバに設けられ、前記ウェハを支持することに用いられる。
【0015】
第2態様では、本願の実施例は、真空搬送チャンバと、フロントエンドチャンバと、着脱チャンバとを含み、前記着脱チャンバは、前記真空搬送チャンバと前記フロントエンドチャンバとの間に設けられ、前記着脱チャンバに第1態様に係るウェハ支持構造が設けられる半導体プロセス装置を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本願の実施例に係る技術的解決手段の有益な技術的効果は以下のとおりである。
本願の実施例は支持ユニットの第1端の取付孔を昇降軸の取付部に外嵌することにより、該取付孔の内周壁と取付部の外周壁が間隔を置いて設けられて調整空間を形成し、カップリングユニットは取付部の外周に外嵌され、調整空間内に位置し、及び調整ユニットと支持ユニットを接続し、該調整ユニットの一部は調整空間内に位置し、カップリングユニットを押して変形させ、支持ユニットの姿勢の微調整を実現することができ、これにより上記取付部と支持ユニットをロックし、同時に調整ユニットはカップリングユニットが取付孔の円周方向における異なる位置での押される程度を調整できるように設けられ、支持ユニットの水平度及び/又は中線角度を調整する。本願の実施例は支持ユニットの姿勢に対するレベリングを迅速に実現することができ、これにより、着脱やメンテナンスのコストが大幅に低減される。また、支持ユニットの姿勢レベリングを確保するため、ウェハの搬送中にウェハずれや損傷を発生させるリスクを大幅に低減することができ、これにより、本願の実施例の搬送効率が大幅に向上する。
【0017】
本願の付加的な態様及び利点は以下の説明において部分的に与えられ、これらは以下の説明から明らかになり、又は本願の実践によって了解される。
【0018】
本願の上記及び/又は付加的な態様及び利点は以下の図面を参照して実施例に対する説明から明らかになり且つ理解しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1A図1Aは本願の実施例に係るウェハ支持構造の構造概略図である。
図1B図1Bは本願の実施例に係るウェハ支持構造の分解概略図である。
図2A図2Aは本願の実施例に係るカップリングユニットの構造概略図である。
図2B図2Bは本願の実施例に係るカップリングユニットの断面概略図である。
図2C図2Cは本願の実施例に係るカップリングユニットの部分断面拡大概略図である。
図3図3は本願の実施例に係るウェハ支持構造の部分拡大断面概略図である。
図4A図4Aは本願の実施例に係るウェハ支持構造の第1状態にある場合の部分断面概略図である。
図4B図4Bは本願の実施例に係るウェハ支持構造の第1状態にある場合の部分平面概略図である。
図4C図4Cは本願の実施例に係るウェハ支持構造の第2状態にある場合の部分断面概略図である。
図4D図4Dは本願の実施例に係るウェハ支持構造の第3状態にある場合の断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下は、本願について詳細に説明し、本願の実施例の例は図面に示され、終始同一又は類似の符号は、同一又は類似の部材、又は同一又は類似の機能を有する部材を示す。また、本願の特徴を示すことには従来技術の詳細な説明を必要としない場合、その説明を省略する。以下は、図面を参照して説明された実施例は、例示的なものであり、本願を説明することに用いられるだけであり、本願を限定するものと解釈することはできない。
【0021】
当業者であれば理解されるように、特に定義しない限り、ここで使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本願の属する分野における当業者の一般的な理解と同じ意味を有する。また、一般的な辞書に定義されているような用語は、従来技術の文脈と同じ意味を持つものとして理解されるべき、ここのように特に定義されていない限り、理想的な意味や本格的な意味で解釈されることはない。
【0022】
以下は、特定の実施例で本願の技術的解決手段及び本願の技術的解決手段が上記技術的課題をどのように解決するかについて詳細に説明する。
【0023】
本願の実施例は、半導体プロセス装置の着脱チャンバ内に設けられ、ウェハを支持し、ウェハの昇降を駆動するためのウェハ支持構造を提供し、例えば、ウェハを着脱チャンバ内の冷却盤に移動して冷却し、図1A及び図1Bに示すように、該ウェハ支持構造の構造概略図において、昇降ユニット1と、支持ユニット2と、カップリングユニット3と、調整ユニット4とを含み、昇降ユニット1は、着脱チャンバ(図示せず)内に設けられ、昇降ユニット1は、昇降軸11を含み、該昇降軸11の頂面に取付部14が設けられ、支持ユニット2の第1端21には、取付部14に外嵌される取付孔12が設けられ、該取付孔12の内周壁と昇降軸11の外周壁が間隔を置いて設けられて調整空間を形成し、支持ユニット2の第2端22は昇降軸11の径方向に沿って延設され、昇降軸11は支持ユニット2を駆動して垂直方向に沿って昇降させることに用いられ、カップリングユニット3は、昇降軸11の頂部に位置する取付部14の外周に外嵌され、調整空間内に位置し、調整ユニット4は、昇降軸11及び第1端21の頂部に設けられ、支持ユニット2に接続され、調整ユニット4の一部は、調整空間内に位置し、カップリングユニット3を押してを変形させ、取付部14と支持ユニット2をロックし、そして、調整ユニット4は、取付孔12の円周方向における異なる位置でのカップリングユニット3の押される程度を調整できるように設けられ、これにより、支持ユニット2の水平度及び/又は中線角度を調整し、すなわち、支持ユニット2の姿勢を調整し、支持ユニット2をレベリングするようにする。
【0024】
図1A及び図1Bに示すように、半導体プロセス装置は原子層堆積、ドライ洗浄及びプラズマ補強原子層堆積等のプロセスを実行するための装置であってもよいが、本願の実施例はこれらに限定されるものではなく、当業者は実際の状況に応じて自ら設定を調整することができる。昇降ユニット1は、着脱チャンバ(図示せず)内に設けられ、冷却盤(図示せず)の片側に位置するようにしてもよく、昇降ユニット1の昇降軸11は垂直方向に沿って昇降することができる。該昇降軸11の頂面には、取付部14が設けられ、支持ユニット2の第1端21には、取付部14に外嵌される取付孔12が設けられ、該取付孔12の内周壁と昇降軸11の外周壁が間隔を置いて設けられて調整空間を形成し、例えば、取付孔12の内周壁は昇降軸11の外周壁に遊嵌される。支持ユニット2の第2端22は昇降軸11の径方向に沿って延設され得て、すなわち、支持ユニット2は冷却盤の上方に横に配置され、支持ユニット2はウェハ100を支持することに用いられ、そして、支持ユニット2は昇降軸11の駆動により昇降することができ、ウェハ100を駆動して下降させて冷却盤に置く。支持ユニット2が冷却盤の直上に延設されるため、中央クロスメンバブラケットを用いて冷却盤の体積を占用することによるウェハの冷却が不均一であるという欠点、及び中央クロスメンバ針式ものが針付きでウェハの歩留まりに影響を与えるという従来技術における問題を回避することができる。カップリングユニット3は取付部14の外周に外嵌され得て、上記調整空間内に位置するようにしてもよく、カップリングユニット3の内周壁は取付部14の外周壁に密接して設けられてもよく、カップリングユニット3の外周壁は取付孔12の内周壁に密接して設けられてもよい。調整ユニット4は、昇降軸11及び第1端21の頂部に設けられ、支持ユニット2に接続されてもよい。調整ユニット4の一部、すなわち底部は、調整空間内に位置し、カップリングユニット3を押して変形させることに用いられ、これにより、調整ユニット4、支持ユニット2及び昇降軸11を同時にロックする。実際に応用する時、調整ユニット4は支持ユニット2に接続されるとともに、取付孔12の円周方向における異なる位置でのカップリングユニット3の押される程度を調整することができ、これにより支持ユニット2の姿勢を調整し、例えば、支持ユニット2の延在方向を水平方向に調整し、及び支持ユニット2の中線角度、すなわち支持ユニット2の中線の昇降軸11の周方向での角度を調整する。
【0025】
本願の実施例は、支持ユニット2の第1端21の取付孔12を昇降軸11の取付部14に外嵌し、該取付孔12の内周壁と取付部14の外周壁が間隔を置いて設けられて調整空間を形成し、カップリングユニット3は、取付部14の外周に外嵌され、調整空間内に位置し、及び、調整ユニット4を支持ユニット2に接続し、該調整ユニット4の一部は調整空間内に位置し、カップリングユニット3を押して変形させることにより、支持ユニット2の姿勢の微調整を実現することができ、これにより上記取付部14と支持ユニット2をロックし、同時に、調整ユニット4は、取付孔12の円周方向における異なる位置でのカップリングユニット3の押される程度を調整できるように設けられ、これにより、支持ユニット2の水平度及び/又は中線角度を調整する。本願の実施例は、支持ユニットの姿勢に対するレベリングを迅速に実現することができ、それにより、着脱やメンテナンスのコストが大幅に低減される。また、支持ユニットの姿勢レベリングを確保するため、ウェハの搬送中にウェハずれや損傷を発生させるリスクを大幅に低減することができ、それにより、本願の実施例の搬送効率が大幅に向上する。
【0026】
なお、本願の実施例はウェハ支持構造の具体的な応用シーンを限定せず、例えば、ウェハ支持構造は必ずしも着脱チャンバ内に設けられる必要がなく、他の位置に設けられてもよい。したがって、本願の実施例はこれらに限定されるものではなく、当業者は実際の状況に応じて自ら設定を調整することができる。
【0027】
本願の一実施例では、図1A図2Cに示すように、カップリングユニット3は、互いに嵌合する内ジョイント31及び外ジョイント32を含み、調整ユニット4は、内ジョイント31を押すことにより内ジョイント31及び外ジョイント32を互いに押して変形させ、かつ、内ジョイント31は、押される時に外ジョイント32に対してその軸線を中心として回転できるように設けられる。
【0028】
図1A図2Cに示すように、内ジョイント31及び外ジョイント32はいずれもスリーブ構造を採用することができ、かつ、周壁に軸方向に沿って延びる切り欠き33が開けられ、内ジョイント31は外ジョイント32の内部に嵌合され、平時の状態で内ジョイント31の頂部は外ジョイント32の頂部から露出する。実際に応用する時、調整ユニット4が当接して下降中で、内ジョイント31及び外ジョイント32は切り欠き33の存在により同時に変形することができ、すなわち、外ジョイント32の外径が大きくなり、内ジョイント31の外径が縮小し、これにより、支持ユニット2と取付部14をロックすることを実現する。さらに、内ジョイント31は外ジョイント32内で揺動することができ、すなわち、内ジョイント31の軸線は外ジョイント32の軸線に対して任意の方向に傾斜することができ、図2A及び図2Bに示すように、カップリングユニット3は上記設計を採用するため、支持ユニット2は取付部14に対して揺動することができ、それにより、支持ユニット2の水平度に対する調整を実現する。上記設計を採用することにより、本願の実施例の構造が簡単であるだけでなく、支持ユニット2の調整が容易になり、これにより、着脱やメンテナンスの効率が大幅に向上する。
【0029】
なお、本願の実施例は、カップリングユニット3の具体的な実施形態を限定せず、例えば、内ジョイント31は外ジョイント32の底部に嵌合され得て、調整ユニット4は外ジョイント32を押すことに用いられる。したがって、本願の実施例はこれらに限定されるものではなく、当業者は実際の状況に応じて自ら設定を調整することができる。
【0030】
本願の一実施例では、図1A図2Cに示すように、内ジョイント31の内周壁は取付部14の外周壁に密接して設けられ、外ジョイント32の外周壁は取付孔12の内周壁に密接して設けられ、任意選択的に、内ジョイント31の外周壁は、その周方向に沿って周回する第1斜面311を含み、該第1斜面311と内ジョイント31の軸線との間の間隔は、上から下へ漸減し、外ジョイント32の内周壁は、その周方向に沿って周回する第2斜面を含み、該第2斜面は第1斜面311に係合され、このようにして、内ジョイント31は押される時に外ジョイント32に対して揺動することができる。
【0031】
図1A図2Cに示すように、内ジョイント31の内周壁全体は、円柱状構造であり、取付部14に外嵌されることに用いられ、内ジョイント31の内周壁は取付部14の外周壁に密接して設けられる。内ジョイント31の頂部は円柱状構造であり、底部は逆円錐状円錐台構造であり、すなわち、内ジョイント31の外周壁に第1斜面311が形成され、該第1斜面311は、内ジョイント31の押し下げ過程において外ジョイント32を押すことに用いられ、このようにして、両者はいずれも変形する。外ジョイント32は全体的に円柱状構造を採用し、外ジョイント32は取付孔12内に嵌合され、このようにして、外ジョイント32の外周壁が取付孔12の内周壁に密接して設けられる。外ジョイント32の内周壁は、その周方向に沿って周回する第2斜面を含み、該第2斜面は例えば第3斜面321を含み、該第3斜面321は外ジョイント32の内周壁の頂部に位置し、このようにして、外ジョイント32の内周壁の頂部が漏斗状であり、内ジョイント31の第1斜面311に係合して案内し、内ジョイント31を外ジョイント32内に導入することに用いられる。
【0032】
本願の一実施例では、上記第2斜面と第1斜面311は線接触である。上記設計を採用することにより、内ジョイント31の外周壁と外ジョイント32の内周壁は線接触であり、両者間の抵抗を減少させ、それにより、内ジョイント31が外ジョイント32に対して揺動することが実現され、両者の変形量を向上させることができ、それにより、適用性及び適用範囲が向上する。
【0033】
上記第2斜面と第1斜面311との線接触を実現するために、第1斜面311は、例えば平面である。
【0034】
上記第2斜面と第1斜面311との線接触を実現するために、上記第2斜面は、様々な構造を有することができ、例えば、図1A図2Cに示すように、上記第2斜面は円弧状凸面322を含み、円弧状凸面322は環状面であり、すなわち、外ジョイント32の内周壁の周方向に沿って延設され、円弧状凸面322は内(すなわち、外ジョイント32の軸線に近接する)へ突起する弧面構造であり、円弧状凸面322は内ジョイント31の外周壁と線接触する。
【0035】
本願の一実施例では、外ジョイント32の内周壁は、上記第2斜面を含み、それ以外、その周方向に沿って周回する第3斜面321をさらに含み、該第3斜面321は、上記第2斜面(すなわち、円弧状凸面322)の上方に位置し、該第2斜面(すなわち、円弧状凸面322)に接続されて連続的な表面を形成し、第3斜面と外ジョイント32の軸線との間の間隔は、上から下へ漸減し、かつ、内ジョイント31及び外ジョイント32が元の状態にある時、上記第3斜面321は第1斜面311と接触しない。
【0036】
具体的には、第3斜面321は外ジョイント32の内周壁の頂部に位置し、このようして、外ジョイント32の内周壁の頂部が漏斗状であり、内ジョイント31の第1斜面311に係合して案内し、内ジョイント31を外ジョイント32内に導入することに用いられる。第3斜面321と円弧状凸面322は、いずれも環状面であり、すなわち、外ジョイント32の内周壁の周方向に沿って延設され、円弧状凸面322は、第3斜面321の底部に位置し、第3斜面321に接続される。具体的には、第3斜面321と円弧状凸面322は、いずれも外ジョイント32の内周壁の周方向に沿って延設され、図2Cに示すように、円弧状凸面322の上端は、第3斜面321の底端に接続され、かつ、両者の接続箇所は滑らかに移行し、すなわち、第3斜面321は内周壁の頂部に位置し、円弧状凸面322は第3斜面321の底部に位置する。円弧状凸面322の底部の内周壁は、外ジョイント32の軸方向に沿って延設される。第3斜面321と軸方向に延在する内周壁との間には、円弧形である円弧状凸面322が接続され、すなわち、円弧状凸面322は第3斜面321の底部に位置し、かつ、円弧状凸面322は外ジョイント32の軸線へ突起する弧面構造である。実際に応用する時、内ジョイント31の第1斜面311は円弧状凸面322と接触し、これにより両者の間の線接触を実現し、それにより、内ジョイント31は外ジョイント32に対して揺動することを実現することができる。上記設計を採用することにより、本願の実施例は簡単な構造を採用して内ジョイント31が外ジョイント32に対して揺動することを実現することができ、応用やメンテナンスのコストを大幅に低減することができるだけでなく、故障率を低減して耐用年数を延長することができる。
【0037】
なお、本願の実施例は、内ジョイント31の外周壁及び外ジョイント32の内周壁の具体的な構造を限定せず、例えば、内ジョイント31の外周壁全体はいずれも斜面構造であり、外ジョイント32の内周壁全体はいずれも斜面構造である。したがって、本願の実施例はこれらに限定されるものではなく、当業者は実際の状況に応じて自ら設定を調整することができる。
【0038】
なお、本願の実施例は、第2斜面及び第1斜面の具体的な構造を限定せず、例えば、第2斜面は、内周壁に形成された凸リングであってもよく、該凸リングの断面形状は半円状構造であり、同様に、第1斜面との間の線接触を実現することができる。また、第1斜面は、平面以外の他の構造、例えば円弧状凸面であってもよい。したがって、本願の実施例はこれらに限定されるものではなく、当業者は実際の状況に応じて自ら設定を調整することができる。
【0039】
本願の一実施例では、図1A図1B及び図3に示すように、調整ユニット4は、押さえスリーブ41と、調整部材42とを含み、押さえスリーブ41は、取付部14に外嵌され、押さえスリーブ41の底部は、調整空間内に延びて、内ジョイント31を押すことに用いられ、押さえスリーブ41の頂部の外周に環状ボス43を有し、該環状ボス43は、支持ユニット2の上方に位置し、複数の調整部材42は、取付部14の周方向に沿って取付部14の周囲に分布し、各調整部材42の底端は、上から下へ上記環状ボス43を貫通し、支持ユニット2に接続され、各調整部材42と支持ユニット2の垂直方向における相対位置を選択的に調整することにより、取付孔12の円周方向における異なる位置でのカップリングユニット3の押される程度を調整し、これにより支持ユニット2の姿勢を調整することができ、支持ユニット2をレベリングするようにする。
【0040】
具体的には、押さえスリーブ41は、取付部14に外嵌され、環状ボス43は、押さえスリーブ41の頂部の外周に一体に形成され、かつ、該環状ボス43には、複数の調整部材42が1対1で対応して内に穿設されるための複数の光孔が開けられる。押さえスリーブ41の底部は調整空間内に延びて、押さえスリーブ41の底端は、内ジョイント31の上端に当接することができる。複数の調整部材42は、環状ボス43の周方向に沿って配置され、それぞれ環状ボス43の複数の光孔内に穿設され、支持ユニット2に接続されてもよい。実際に応用する時、調整部材42は徐々に押さえスリーブ41を下へ押し当てることができ、内ジョイント31は圧力作用で徐々に外ジョイント32に入り、かつ、複数の調整部材42の押し込み深さを調整することにより、支持ユニット2を押し当て又は引っ張ることができ、これにより、支持ユニット2の姿勢のレベリングを実現し、レベリングが完了した後に複数の調整部材42の押し込み深さを同じにし、支持ユニット2を支持ユニット2に押すことが実現され、かつ、カップリングユニット3の作用により、さらに支持ユニット2と昇降軸11をロックする。上記設計を採用することにより、本願の実施例は調整が簡単で実現しやすくなり、安定性が高く、それにより作業効率が大幅に向上する。
【0041】
本願の一実施例では、図1A図1B及び図3に示すように、調整部材42は、螺着ロッド421と、押当ブロック422とを含み、押当ブロック422は、環状ボス43に押し当てられ、螺着ロッド421の一端は、押当ブロック422に一体に接続され、螺着ロッド421の他端は、上から下へ環状ボス43を貫通し、支持ユニット2に螺着される。
【0042】
図1A図1B及び図3に示すように、調整部材42は、具体的には、ボルトを採用することができ、螺着ロッド421はスクリュー部分であり、押当ブロック422はナット部分である。実際に応用する時、螺着ロッド421は光孔内にスライドして穿設され、かつ、底端は支持ユニット2に螺着されるが、押当ブロック422は環状ボス43に位置し、押当ブロック422を操作することにより螺着ロッド421を支持ユニット2内にねじ込み、このようにして、調整部材42は支持ユニット2を引っ張ることができ、これにより支持ユニット2の姿勢のレベリングを実現する。例えば、支持ユニット2に近接する調整部材42を操作することにより、支持ユニット2の調整部材42に対応する位置を環状ボス43に近接させることができ、それにより支持ユニット2の調整部材42に対応する側を上昇させる。上記設計を採用することにより、本願の実施例の応用やメンテナンスのコストを効果的に低減することができるだけでなく、調整効率を向上させることができる。
【0043】
本願の一実施例では、図1A図1B及び図3に示すように、複数の調整部材42において、支持ユニット2の延在方向に少なくとも1つの調整部材42を有し、かつ、支持ユニット2の延在方向の両側にいずれも少なくとも1つの調整部材42を有する。具体的には、調整部材42が3つある場合を例とし、3つの調整部材42は等間隔に環状ボス43に設けられ、それらうちの少なくとも1つは、支持ユニット2の延在方向に位置し、他の2つの調整部材42は、それぞれ支持ユニット2の延在方向の両側に位置する。実際に応用する時、支持ユニット2の軸方向における調整部材42を調整することにより、支持ユニット2の延在方向を水平方向に調整することができる一方、支持ユニット2の延在方向の両側の調整により、支持ユニット2が延在方向を中心線として両側に傾斜することを防止することができ、これにより、支持ユニット2全体の姿勢がいずれも水平状態であり、ウェハずれ又は損傷の発生という問題をさらに回避する。上記設計を採用することにより、本願の実施例の安定性を大幅に向上させることができるだけでなく、調整の柔軟性を向上させることができる。なお、本願の実施例は調整部材42の具体的な数及び配置方式を限定せず、当業者は実際の状況に応じて自ら設定を調整することができる。
【0044】
本願の一実施例では、図1A図1B及び図3に示すように、支持ユニット2はクロスメンバ23と、ブラケット24と、アダプタブロック25とを含み、アダプタブロック25に上記取付孔12が設けられ、該取付孔12は昇降軸11の頂部の取付部14に外嵌され、クロスメンバ23の一端(すなわち支持ユニット2として用いられる第1端21)は、アダプタブロック25に固定接続される。それはアダプタブロック25に外嵌され、アダプタブロック25に接続され、アダプタブロックの内周壁が昇降軸11の外周壁に遊嵌されて調整空間を形成し、クロスメンバ23の他端(すなわち、支持ユニット2として用いられる第2端22)は、昇降軸11の径方向に沿って延設され、ブラケット24は、クロスメンバ23上に設けられ、ウェハを支持することに用いられる。具体的には、アダプタブロック25に上記取付孔12が設けられ、該取付孔12は昇降軸11の頂部の取付部14に外嵌され、アダプタブロック25は金属材質で製造された円柱状構造を採用することができ、取付孔12は、例えばアダプタブロック25の頂部の中央位置に設けられ、取付部14の外周壁と間隔を置いて設けられて調整空間を形成することに用いられる。クロスメンバ23は金属材質で製造された棒状構造を用いることができ、クロスメンバ23の一端(すなわち支持ユニット2として用いられる第1端21)はアダプタブロック25に外嵌され、アダプタブロック25は、複数の締結具を用いてクロスメンバ23の一端に固定接続することができ、その後、クロスメンバ23とアダプタブロック25の両方を昇降軸11に外嵌する。アダプタブロック25はクロスメンバ23の高さを高くすることができるため、押さえスリーブ41の長さを長くし、それによりクロスメンバ23の水平度調整のために空間を提供する。また、アダプタブロック25を設けることにより、クロスメンバ23の加工コストを低減することができる。ブラケット24は2つの対向して設けられた弧状支持具を含むことができ、弧状支持具に収容溝が開けられ、2つの弧状支持具は、いずれもクロスメンバ23の底部に設けられ、ウェハの2つの対向する縁部を支持することに用いられる。上記設計を採用することにより、支持ユニット2の重量を大幅に低減することができるだけでなく、本願の実施例の構造が簡単で実現しやすくなり、これにより、応用やメンテナンスのコストが大幅に低減される。
【0045】
なお、本願の実施例は、アダプタブロック25とクロスメンバ23との接続方式を限定せず、例えば、両者は一体成形又は溶接方式を採用して固定接続することができる。したがって、本願の実施例はこれらに限定されるものではなく、当業者は実際の状況に応じて自ら設定を調整することができる。
【0046】
図1A図1B及び図3に示すように、昇降軸11は本体部13と、取付部14とを含み、本体部13の上端には、取付部14が設けられ、本体部13の直径は取付部14の直径よりも大きく、アダプタブロック25の取付孔12は取付部14に外嵌され、本体部13の上端に載置される。具体的には、本体部13は具体的に円柱状構造を採用することができ、その上端に円柱状の取付部14を有する。取付部14の直径は本体部13の直径よりも小さく、このようにして、アダプタブロック25の取付孔12は、取付部14に外嵌され、本体部13の上端に載置されてもよく、それにより着脱やメンテナンスしやすく、かつ、アダプタブロック25及びカップリングユニット3のサイズを小さくすることができ、それにより、本願の実施例の空間占有が大幅に低減される。任意選択的に、昇降軸11は全体的に直径の寸法が小さく、上端に近接する位置には、支持ユニット2を載置するための環状フランジが一体に形成され、同様に、上記の技術的効果を達成することができる。したがって、本願の実施例は昇降軸11の具体的な構造を限定せず、当業者は実際の状況に応じて自ら設定を調整することができる。
【0047】
本願の実施例の有益な効果をさらに説明するために、以下、図1図4Dに示すように、本願の実施の具体的な調整過程を以下のように説明する。本願は、取り付け過程を実施する時に支持ユニット2の姿勢をレベリングする必要があり、一般的に以下の状況が存在し、第1に、支持ユニット2の第2端22は垂下又は上昇し、すなわちクロスメンバ23の延在方向は水平方向と角度をなし、第2に、ブラケット24の一端部は垂下又は上昇し、すなわち支持ユニット2はクロスメンバ23の延在方向を中心線として左に偏り又は右に偏る。図4Bに示すように、クロスメンバ23の上方向が左側であり、下方向が右側である。説明の便宜上、3つの調整部材42をそれぞれ第1調整部材421、第2調整部材422及び第3調整部材423と定義し、第1調整部材421はクロスメンバ23の延在方向に位置するが、第2調整部材422及び第3調整部材423はそれぞれクロスメンバ23の延在方向の上方及び下方に位置する。
【0048】
図4Aに示すように、第1状況を例にしてレベリングを行い、調整過程において、全過程で電子ウェハをブラケット24に置き、リアルタイムな水平監視を行う必要がある。複数の調整部材42が締付した後にカップリングユニット3が予備的に押し、機構全体が予備的な固定状態にある。第1調整部材421及び第2調整部材422のモーメントを増加し続けることにより、カップリングユニット3を完全にカップリングさせ、該過程において内ジョイント31を揺動させて左が低く右が高い状況を引き起こし、同時にアダプタブロック25を介してクロスメンバ23の右側を駆動して上昇させ、クロスメンバ23の水平は緩和されるが幅が小さく、具体的には、図4Cに示される。システムが完全にカップリングするため、このときに第1調整部材421のモーメントを増加し、クロスメンバ23はこのときに第1調整部材421の引張力を受け、このようにして、クロスメンバ23の延在方向が水平方向に迅速に調整され、電子ウェハの数値表示により、最終的な水平要件を満たし、具体的には、図4Dに示す。同様に、クロスメンバ23の第2端22が上昇すると、第1調整部材421を締付し、次に第2調整部材422及び第3調整部材423を調整することにより調整を完了し、支持ユニット2がクロスメンバ23の延在方向を中心線として左に偏ると、第3調整部材423を締付し、第2調整部材422を調整することにより調整を完了し、支持ユニット2がクロスメンバ23の延在方向を中心線として右に偏ると、第2調整部材422を締付し、第3調整部材423を調整することにより調整を完了する。当然のことながら、調整過程において三点位置決めの方式を採用して調整部材42を設けるため、ある調整部材42を調整することによって問題を解決することができず、さらに他の調整部材42を微調整し、総合的に調整して水平を実現する必要がある。
【0049】
同一の発明思想に基づき、本願の実施例は半導体プロセス装置を提供し、真空搬送チャンバ、フロントエンドチャンバ、着脱チャンバを含み、着脱チャンバは真空搬送チャンバとフロントエンドチャンバの間に設けられ、着脱チャンバに上記各実施例に係るウェハ支持構造が設けられる。
【0050】
本願の実施例を応用し、少なくとも以下の有益な効果を実現することができる。
【0051】
本願の実施例は支持ユニットの第1端の取付孔を昇降軸の取付部に外嵌することにより、該取付孔の内周壁と取付部の外周壁が間隔を置いて設けられて調整空間を形成し、カップリングユニットは取付部の外周に外嵌され、調整空間内に位置し、及び調整ユニットと支持ユニットを接続し、該調整ユニットの一部は調整空間内に位置し、カップリングユニットを押してを変形させ、支持ユニットの姿勢の微調整を実現することができ、これにより上記取付部と支持ユニットをロックし、同時に調整ユニットはカップリングユニットが取付孔の円周方向における異なる位置での押される程度を調整できるように設けられ、支持ユニットの水平度及び/又は中線角度を調整する。本願の実施例は支持ユニットの姿勢に対するレベリングを迅速に実現することができ、これにより、着脱やメンテナンスのコストが大幅に低減される。また、支持ユニットの姿勢レベリングを確保するため、ウェハの搬送中にウェハずれや損傷を発生させるリスクを大幅に低減することができ、これにより、本願の実施例の搬送効率が大幅に向上する。
【0052】
理解できるように、以上の実施形態は、本発明の原理を説明するために採用された例示的な実施形態にすぎないが、本発明はこれらに限定されない。当業者であれば、本発明の精神及び本質を逸脱せずに様々な変形及び改良を行うことができ、これらの変形及び改良も本発明の保護範囲とみなされる。
【0053】
なお、本願の説明において、用語「中心」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などで指示される方位又は位置関係は、図示される方位又は位置関係に基づくものであり、本発明の説明を容易にしたり簡略化したりするためのものであり、係る装置又は、素子が特定の方位を有したり、特定の方位で構成及び操作されたりすることを指示又は暗示しないため、本発明を限定するものではないと理解すべきである。
【0054】
用語「第1」、「第2」は、単に説明の目的に使用されるものであり、相対的な重要性を指示又は暗示せず、又は指示された技術的特徴の数を暗示しないと理解すべきである。これにより、「第1」、「第2」が限定された特徴は、明示的又は、暗黙的に1つ又は、複数の該特徴を含んでもよい。本発明の説明において、特に説明しない限り、「複数「の意味は、2つ又は、2つ以上である。
【0055】
なお、本願の説明において、特に明確な規定及び限定がない限り、用語「取り付け」、「連結」、「接続」は、広義に理解すべきであり、例えば、固定接続、着脱可能な接続又は一体的接続であってもよく、直接連結又は中間媒体を介する間接的連結であってもよく、2つの素子の内部の連通であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0056】
本明細書の説明において、具体的な特徴、構造、材料又は特徴は、任意の1つ又は複数の実施例又は例示において適切な方式で組み合わせることができる。
【0057】
以上は、本願の一部の実施形態に過ぎず、説明すべきことは、当業者であれば、本願の原理から逸脱せずに、いくつかの改良及び修飾を行うことができ、これらの改良及び修飾も本願の保護範囲と見なされるべきである。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図4C
図4D