(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-27
(45)【発行日】2024-12-05
(54)【発明の名称】軸受冷却水路を含むターボ圧縮機
(51)【国際特許分類】
F04D 29/58 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
F04D29/58 Q
F04D29/58 S
F04D29/58 P
(21)【出願番号】P 2023546520
(86)(22)【出願日】2022-01-20
(86)【国際出願番号】 KR2022001019
(87)【国際公開番号】W WO2022181997
(87)【国際公開日】2022-09-01
【審査請求日】2023-08-01
(31)【優先権主張番号】10-2021-0025039
(32)【優先日】2021-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518398925
【氏名又は名称】株式会社ティーエヌイーコリア
【氏名又は名称原語表記】TNE KOREA CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】弁理士法人大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、キョンス
【審査官】中村 大輔
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/087868(WO,A1)
【文献】特表2019-535948(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0166050(US,A1)
【文献】特開2011-214523(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 29/047
F04D 29/42
F04D 29/58
F02B 33/00-41/10
F16C 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体を圧縮して外部に供給するターボ圧縮機であって、
前記気体が吸入される圧縮気体吸入口;前記圧縮気体吸入口を介して流入された前記気体を圧縮する羽根車;前記羽根車によって圧縮された前記気体が外部に排出される圧縮気体排出口;前記圧縮気体吸入口から前記圧縮気体排出口まで連結されている圧縮気体流路;を備える圧縮ユニットと、
前記羽根車を回転させるために、一端部が前記羽根車と結合されている回転軸を備えるモータと、
前記モータを収容するモータ収容空間を備えたハウジングと、
前記モータ収容空間を通るように設けられ、内部に収容された冷却用気体が流動可能に形成された冷却気路と、
前記ハウジングを冷却させうる冷却用液体が流動可能に形成された冷却水路と、
前記回転軸の前記一端部に配置されているスラスト軸受と、を含み、
前記回転軸は、前記スラスト軸受のためのスラスト軸受ランナーを含み、前記スラスト軸受ランナーと前記スラスト軸受は、回転軸・スラスト軸受アセンブリを形成し、
前記冷却水路は、前記スラスト軸受を冷却させうるように、
前記回転軸・スラスト軸受アセンブリに
軸方向に隣接して配置されている
複数の軸受冷却水路を含
み、前記複数の軸受冷却水路は、前記回転軸の中心軸線を中心に周方向に沿って配置され、
前記複数の軸受冷却水路はそれぞれ、前記冷却用液体が前記回転軸の半径方向に沿って流動するように、前記回転軸の前記半径方向に沿って所定の径方向長さだけ延び、
前記複数の軸受冷却水路の各々の断面が、前記回転軸の前記中心軸線から径方向に外側の幅が、内側の幅より大きい略扇面形状を有することを特徴とするターボ圧縮機。
【請求項2】
前記回転軸を支持する軸受であって、前記羽根車と前記スラスト軸受との間に配置されているジャーナル軸受を含み、
前記ジャーナル軸受は、前記軸受冷却水路の下方に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のターボ圧縮機。
【請求項3】
前記スラスト軸受と前記ジャーナル軸受は、空気軸受であることを特徴とする、請求項
2に記載のターボ圧縮機。
【請求項4】
前記冷却気路は、前記ハウジングを冷却するように前記ハウジングを貫く気路を含み、
前記冷却水路は、前記ハウジングを冷却するように前記ハウジングを貫く水路を含むことを特徴とする、請求項1に記載のターボ圧縮機。
【請求項5】
前記冷却水路は、前記冷却気路の内部に収容された冷却用気体と熱交換可能に設けられており、前記ハウジングを貫く気路と前記ハウジングを貫く水路は、前記回転軸の長手方向に沿って延びており、前記回転軸の円周方向に沿って交互に配置されていることを特徴とする、請求項
4に記載のターボ圧縮機。
【請求項6】
前記回転軸は、長手方向に沿って延びている中空を含んでおり、前記冷却気路は、前記回転軸の中空を貫く気路を含むことを特徴とする、請求項1に記載のターボ圧縮機。
【請求項7】
前記回転軸は、長手方向に沿って延びている中空を含む複数個の部材と、
前記回転軸の長手方向に沿って延びた部材であって、前記複数個の部材の中空を順次に貫いた状態に配置されており、前記複数個の部材と前記羽根車とを分離可能に互いに結合させうるタイボルトと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のターボ圧縮機。
【請求項8】
前記圧縮気体流路は、前記冷却気路と空間的に分離されることで、前記圧縮気体流路の内部にある前記気体が、前記冷却気路に侵
入することができず、
前記冷却気路の内部に収容された冷却用気体を強制流動させるための冷却ファンを含むことを特徴とする、請求項1に記載のターボ圧縮機。
【請求項9】
前記冷却ファンは、前記回転軸の後端部に配置され、前記回転軸の回転力によって回転することを特徴とする、請求項
8に記載のターボ圧縮機。
【請求項10】
前記冷却気路は、前記回転軸の中空を貫いた後、前記羽根車の前方に流出される気路を含むことを特徴とする、請求項
6に記載のターボ圧縮機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ターボ圧縮機に係り、特に軸受冷却水路と隣接した前端気路の内部に収容された冷却用気体と回転軸を支持するスラスト軸受が非常に迅速に冷却されうるターボ圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
ターボ圧縮機(turbo compressor)またはターボブロワ(turbo blower)は、羽根車(impeller)を高速回転させることで外気やガスを吸入して圧縮した後、外部に送風する遠心型ポンプであって、粉体(powder)移送用、または下水処理場などで曝気用として多く使用されており、最近、産業工程用と自動車搭載用としても使用されている。
【0003】
そのようなターボ圧縮機では、羽根車の高速回転によってモータと軸受において摩擦による高熱が発生するしかないところ、主要発熱部(heat source)であるモータと軸受に対する冷却が必要である。
【0004】
従来のターボ圧縮機の一例が
図1に開示されているが、該ターボ圧縮機1は、ハウジング2に装着されたモータ3、前記モータ3によって回転される回転軸4、前記回転軸4を支持する一対のジャーナル軸受5、前記回転軸4の後端を支持するスラスト軸受6、冷却気路8の内部に収容された冷却用気体Gを強制循環させるための冷却ファン7、前記回転軸4の前端部に結合された羽根車9を含む。
【0005】
従来のターボ圧縮機1は、前記冷却ファン7によって前記冷却気路8を循環する冷却用気体Gが前記モータ3及び軸受5、6を冷却した後、再び冷却ファン7に戻る循環構造となっている。
【0006】
しかし、従来のターボ圧縮機1は、前記スラスト軸受6が羽根車9によって発生する比較的大きい軸荷重を支持せねばならないので、適切な大きさのスラストランナー(thrust runner)を設計することになり、比較的大きな半径のスラストランナーを備えなければならないので、高速回転においてスラストランナーのチップ速度が過度に増加し、羽根車9の風損(windage loss)が増加する問題点がある。
【0007】
また、従来のターボ圧縮機1は、前記スラスト軸受6が比較的高い軸荷重を支持せねばならないので、それによる発熱量がジャーナル軸受の少なくとも5倍以上が発生し、スラスト軸受6の故障によってターボ圧縮機の使用寿命を顕著に短縮させる問題点がある。
【0008】
たとえ、従来のターボ圧縮機1において、冷却気路8の内部に収容された冷却用気体Gが前記スラスト軸受6を冷却しているにしても、依然として、スラスト軸受6に発生する発熱を除去するには不十分であるという問題点がある。
【0009】
そして、従来のターボ圧縮機1は、前記冷却用気体Gが回転軸4の内部を冷却しておらず、回転軸4の表面のみ冷却するので、回転軸4の熱膨脹が多く発生する問題点があり、前記スラスト軸受6が前記羽根車9の反対側である回転軸4の後端に配置されているので、使用時に発生する回転軸4の熱膨脹を考慮し、前記ターボ圧縮機1の製造時から羽根車9のブレードとハウジング10との間隙を予め十分に大きく設けなければならないので、それによる羽根車9の性能低下の問題点もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前記問題を解決するために案出されたものであって、その目的は、軸受冷却水路と隣接した前端気路の内部に収容された冷却用気体と回転軸を支持するスラスト軸受が非常に迅速に冷却されるように構造が改善されたターボ圧縮機を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するための本発明によるターボ圧縮機は、気体を圧縮して外部に供給するターボ圧縮機であって、前記気体が吸入される圧縮気体吸入口;前記圧縮気体吸入口を介して流入された気体を圧縮する羽根車;前記羽根車によって圧縮された前記気体が外部に排出される圧縮気体排出口;前記圧縮気体吸入口から前記圧縮気体排出口まで連結されている圧縮気体流路;を備える圧縮ユニットと、前記羽根車を回転させるために、一端部が前記羽根車と結合されている回転軸を備えるモータと、前記モータを収容するモータ収容空間を備えたハウジングと、前記モータ収容空間を通るように設けられ、内部に収容された冷却用気体が流動可能に形成された冷却気路と、前記ハウジングを冷却させうる冷却用液体が流動可能に形成された冷却水路と、前記回転軸の一端部に配置されているスラスト軸受と、を含み、前記冷却水路は、前記スラスト軸受を冷却させうるように、前記スラスト軸受と既定の距離以内に配置されている軸受冷却水路を含むことを特徴とする。
【0012】
ここで、前記軸受冷却水路は、冷却用液体が前記回転軸の半径方向に沿って流動するように、前記回転軸の半径方向に沿って既定の長さほど延びていることが望ましい。
【0013】
ここで、前記回転軸は、前記スラスト軸受と対応するスラスト軸受ランナーを含み、前記軸受冷却水路は、前記スラスト軸受ランナーと対応する位置及び形状からなっていることが望ましい。
【0014】
ここで、前記回転軸を支持する軸受であって、前記羽根車と前記スラスト軸受との間に配置されているジャーナル軸受と、を含み、前記ジャーナル軸受は、前記軸受冷却水路の下方に配置されていることが望ましい。
【0015】
ここで、前記スラスト軸受とジャーナル軸受は、空気軸受であることが望ましい。
【0016】
ここで、前記冷却気路は、前記ハウジングを冷却するように前記ハウジングを貫く気路を含み、前記冷却水路は、前記ハウジングを冷却するように前記ハウジングを貫く水路を含むことが望ましい。
【0017】
ここで、前記冷却水路は、前記冷却気路の内部に収容された冷却用気体と熱交換可能に設けられており、前記ハウジングを貫く気路と前記ハウジングを貫く水路は、前記回転軸の長手方向に沿って延びており、前記回転軸の円周方向に沿って交互に配置されていることが望ましい。
【0018】
ここで、前記回転軸は、長手方向に沿って延びている中空を含んでおり、前記冷却気路は、前記回転軸の中空を貫く気路を含むことが望ましい。
【0019】
ここで、前記回転軸は、長手方向に沿って延びている中空を含む複数個の部材;前記回転軸の長手方向に沿って延びた部材であって、前記複数個の部材の中空を順次に貫いた状態に配置されており、前記複数個の部材と前記羽根車を分離可能に互いに結合させうるタイボルト;を含むことが望ましい。
【0020】
ここで、前記圧縮気体流路は、前記冷却気路と空間的に分離されることで、前記圧縮気体流路の内部にある気体が前記冷却気路に侵透することができず、前記冷却気路の内部に収容された冷却用気体を強制流動させるための冷却ファンを含むことが望ましい。
【0021】
ここで、前記冷却ファンは、前記回転軸の後端部に配置され、前記回転軸の回転力によって回転することが望ましい。
【0022】
ここで、前記冷却気路は、前記回転軸の中空を貫いた後、前記羽根車の前方に流出される気路を含むものでもある。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、前記気体が吸入される圧縮気体吸入口;前記圧縮気体吸入口を介して流入された気体を圧縮する羽根車;前記羽根車によって圧縮された前記気体が外部に排出される圧縮気体排出口;前記圧縮気体吸入口から前記圧縮気体排出口まで連結されている圧縮気体流路;を備える圧縮ユニットと、前記羽根車を回転させるために、前端部が前記羽根車と結合されている回転軸を備えるモータと、前記モータを収容するモータ収容空間を備えたハウジングと、前記モータ収容空間を通るように設けられ、内部に収容された冷却用気体が流動可能に形成された冷却気路と、前記ハウジングを冷却させうる冷却用液体が流動可能に形成された冷却水路と、前記回転軸の一端部に配置されているスラスト軸受と、を含み、前記冷却水路は、前記スラスト軸受を冷却させうるように、前記スラスト軸受と既定の距離以内に配置されている軸受冷却水路を含むので、軸受冷却水路と隣接した前端気路の内部に収容された冷却用気体と回転軸を支持するスラスト軸受が非常に迅速に冷却されうる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図2】本発明の一実施例であるターボ圧縮機の断面図である。
【
図3】
図2に図示されたターボ圧縮機の部分拡大図である。
【
図4】
図2に図示されたターボ圧縮機の部分拡大図であって、冷却用液体フローを示す。
【
図5】
図2に図示されたターボ圧縮機のA-A線断面図である。
【
図6】
図2に図示されたターボ圧縮機のB-B線断面図である。
【
図7】
図2に図示されたターボ圧縮機のC-C線断面図である。
【
図8】
図2に図示されたターボ圧縮機の冷却用液体フローを示す図面である。
【
図9】
図2に図示された回転軸及びその周辺の断面図である。
【
図10】
図2に図示された回転軸の一部である第1部材の斜視図である。
【
図11】本発明の他の実施例であるターボ圧縮機の流出気路を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳細に説明する。
【0026】
図2は、本発明の一実施例であるターボ圧縮機の断面図であり、
図3は、
図2に図示されたターボ圧縮機の部分拡大図である。
【0027】
図4は、
図2に図示されたターボ圧縮機の部分拡大図であり、冷却用液体フローを示す。
【0028】
図2ないし
図4を参照すれば、本発明の望ましい実施例によるターボ圧縮機100は、羽根車(impeller)を高速回転させることで外体を吸入して圧縮した後、外部に送風する遠心型ポンプであって、いわゆる、ターボ圧縮機(turbo compressor)またはターボブロワ(turbo blower)とも称する。該ターボ圧縮機100は、ハウジング10、圧縮ユニット20、モータ30、空冷ユニット40、及び水冷ユニット50を含んで構成される。
【0029】
以下、圧縮対象である気体が空気であることを前提とする。
【0030】
前記ハウジング10は、金属材のハウジング(housing)であって、モータ収容空間13を内部に備える円筒状部材であって、第1中心軸C1を円の中心とする断面を有し、前記第1中心軸C1に沿って延びている。
【0031】
前記モータ収容空間13は、後述する前記モータ30を収容するように前記モータ30と対応する形状を有する空間である。
【0032】
前記ハウジング10の前端部11には、
図2に図示されたように前記圧縮ユニット20の羽根車21が配置され、前記ハウジング10の後端部12には、冷却ファン取付孔121が形成されている。
【0033】
前記ハウジング10は、前記モータ30の装着のために複数個の構成品で分離製作されているが、それについての詳細な説明は省略する。
【0034】
前記圧縮ユニット20は、外気を吸入して圧縮する装置であって、羽根車21と、前方カバー22とを備える。
【0035】
前記羽根車21は、遠心型ポンプの主要構成として曲面を有する羽根を複数個備えた車輪であって、高速回転が可能なように装着されている。
【0036】
前記前方カバー22は、前記羽根車21の前方に配置される金属部材であって、外気を吸入する圧縮気体吸入口24が形成されている。
【0037】
前記前方カバー22は、前記羽根車21を経た空気が渦線状に流れるように形成された流路を備えたスクロール(scroll)ケーシング形態にも設けられる。
【0038】
前記羽根車21は、前記圧縮気体吸入口24を介して流入された空気を圧縮し、
図2に図示されたように前記羽根車21によって圧縮された空気は、圧縮気体排出口25を介して外部に排出される。
【0039】
前記圧縮気体吸入口24に吸入された空気は、前記圧縮気体吸入口24から前記圧縮気体排出口25まで連結されている圧縮気体流路26に沿って移動しながら圧縮される。
【0040】
前記モータ30は、回転力を発生させる電気モータであって、前記羽根車21に高速回転力を供給するための装置である。該モータ30は、回転軸31、ステータ32、ロータ33、ジャーナル軸受34、及びスラスト軸受35を含む。
【0041】
前記回転軸31は、前記第1中心軸C1に沿って延びた棒部材であって、前記羽根車21を回転させるために、前端部が前記羽根車21と相対回転不能に結合されている。
【0042】
本実施例において、前記回転軸31は、
図9に図示されたように複数個の部材31a、31b、31c、31dを含む。
【0043】
前記複数個の部材31a、31b、31c、31dは、タイボルト31eとナット31fによって分離可能に互いに結合されている。
【0044】
前記複数個の部材31a、31b、31c、31dは、前記回転軸31の長手方向である前記第1中心軸C1に沿って延びている中空Hを含んでいる。
【0045】
前記タイボルト31eは、前記回転軸31の長手方向C1に沿って延びた雄ネジ部材であって、前記複数個の部材31a、31b、31c、31dの中空Hを順次に貫いた状態に配置されている。
【0046】
前記ナット31fは、前記タイボルト31eの前端部と螺合される雌ネジ部材である。
【0047】
図9に図示されたように、前記第1部材31aの前方には、前記羽根車21が配置されており、前記第4部材31dには、後述する冷却ファン42が結合されている。
【0048】
前記第1部材31aは、中空Hを有するパイプ状部材であって、中間部には、前記スラスト軸受35と対応するスラスト軸受ランナー311が設けられている。
【0049】
前記スラスト軸受ランナー311は、
図10に図示されたように円板状ランナー(runner)である。
【0050】
前記第1部材31aの中間部には、外周面から中空Hまで貫く貫通孔312が複数個形成されている。前記貫通孔312は、後述する冷却用気体が通過するための孔である。
【0051】
前記第4部材31dは、中空Hを有するパイプ状部材であって、外周面から中空Hまで貫く貫通孔313が複数個形成されている。前記貫通孔313は、後述する冷却用気体が通過するための孔である。
【0052】
結果として、前記回転軸31は、前記貫通孔312から前記中空Hを経て前記貫通孔313に至る内側気路41eを含む。
【0053】
前記ステータ32は、界磁コイル(field coil)が巻かれる固定子(stator)であって、前記モータ収容空間13に固定された状態に装着される。
【0054】
前記ロータ33は、永久磁石を含む回転子(rotor)であって、前記回転軸31の中間部に結合されている。
【0055】
前記ジャーナル軸受34は、高速回転によって発生する摩擦力を減少させるために、前記回転軸31を回転可能に支持するジャーナルフォイル空気軸受(Journal foil air bearing)であって、前記回転軸31の前端部と後端部にそれぞれ設けられている。
【0056】
前記ジャーナル軸受34において前記回転軸31の前端部に配置されたジャーナル軸受34は、前記羽根車21と前記スラスト軸受35との間に配置されているところ、
図4に図示されたように前記軸受冷却水路51cの直下に配置されている。
【0057】
前記スラスト軸受35は、スラストフォイル空気軸受(Thrust foil air bearing)であって、一対が設けられ、前記スラスト軸受ランナー311の両面にそれぞれ配置されている。
【0058】
本実施例において、前記スラスト軸受35は、
図2に図示されたように前記モータ収容空間13の前端に配置されている。
【0059】
前記ステータ32と前記ロータ33との間、前記回転軸31と前記ステータ32との間、前記回転軸31と前記ジャーナル軸受34との間、前記スラスト軸受35と前記スラスト軸受ランナー311との間のそれぞれには、既定の間隔が存在する。
【0060】
前記空冷ユニット40は、前記ハウジング10及びモータ30を冷却用気体を使用して冷却するための装置であって、冷却気路41と冷却ファン42とを備える。ここで、前記冷却用気体としては、空気または不活性気体が使用される。
【0061】
前記冷却気路41は、前記冷却用気体を収容する通路であって、内部に収容された前記冷却用気体の継続的循環が可能なように形成されている。
【0062】
前記冷却気路41は、
図3に図示されたように前記モータ収容空間13及びハウジング10を経て通るように設けられているが、後端気路41a、外側気路41b、前端気路41c、中間気路41d、及び内側気路41eを含む。
【0063】
前記後端気路41aは、冷却用気体が前記ハウジング後端部12の中心から前記ハウジング後端部12の半径方向に向かって流動するように設けられた気路である。
【0064】
前記後端気路41aは、前記ハウジング後端部12の内部に設けられる円板状空間である。
【0065】
前記外側気路41bは、前記ハウジング10を冷却するように前記ハウジング10を貫く気路であって、前記第1中心軸C1を中心に延びている。
【0066】
前記外側気路41bは、
図5に図示されたように前記第1中心軸C1の円周方向に沿って多数個羅列されており、前記後端気路41aと連通されている。
【0067】
前記前端気路41cは、
図3に図示されたように前記ハウジング前端部11の外郭から前記ハウジング前端部11の中心方向に向かって冷却用気体が流動するように設けられた気路である。
【0068】
前記前端気路41cは、前記外側気路41bの前端部から前記モータ収容空間13まで延び、前記ハウジング10を貫く多数個の孔(41c)を含む。
【0069】
前記中間気路41dは、前記外側気路41bの中間部から前記モータ収容空間13まで延び、前記ハウジング10を貫く多数個の孔(41d)を含む気路である。
【0070】
前記中間気路41dは、前記回転軸31と前記ステータ32との間の空間を通る気路を含む。
【0071】
前記中間気路41dは、冷却用気体が前記ステータ32の界磁コイルと、前記回転軸31の外周面と、前記スラスト軸受35とを経て通るように設けられる。
【0072】
前記内側気路41eは、前記回転軸31の中空Hの内部を流れる冷却気路であって、前記回転軸31の貫通孔312から前記中空Hを経て前記貫通孔313に至る冷却気路である。
【0073】
前記内側気路41eは、前記前端気路41c、前記後端気路41a、及び中間気路41dとそれぞれ連通されている。
【0074】
前記冷却気路41は、
図5に図示されたように前記第1中心軸C1を中心に回転対称ないし軸対称に配列されることが望ましい。
【0075】
本実施例において、前記冷却気路41は、前記圧縮気体流路26と空間的に分離されている。したがって、前記圧縮気体流路26の内部にある空気が、圧縮過程で前記圧縮気体流路26から漏れて前記冷却気路41に侵透することができない構造である。
【0076】
前記冷却ファン42は、前記冷却気路41の内部に収容された冷却用気体を強制循環流動させるための冷却ファン(cooling fan)であって、前記内側ハウジング10の冷却ファン取付孔121に装着されている。
【0077】
本実施例において、前記冷却ファン42は、前記回転軸31の後端部に相対回転不能に結合されているので、前記回転軸31の回転力によって共に回転する。
【0078】
前記水冷ユニット50は、前記ハウジング10を冷却用液体を使用して冷却するための装置であって、冷却水路51、冷却用液体流入口53、及び冷却用液体流出口54を備える。ここで、前記冷却用液体としては、水が使用される。
【0079】
前記冷却水路51は、冷却用液体を収容する通路であって、内部に収容された冷却用気体の継続的循環流動が可能なように形成されている。
【0080】
前記冷却水路51は、
図2及び
図4に図示されたように前記ハウジング10の冷却のために前記ハウジング10を貫くように設けられているが、単位水路51a、後端水路51b、及び前端水路(軸受冷却水路51c)を含む。
【0081】
前記単位水路51aは、
図4に図示されたように前記ハウジング10を貫く円形水路であって、前記第1中心軸C1を中心に延びている。
【0082】
前記単位水路51aは、前記第1中心軸C1の円周方向に沿って互いに離隔された状態で多数個羅列されている。
【0083】
前記後端水路51bは、前記単位水路51aの後端部を互いに連結する水路であって、
図7に図示されたように前記ハウジング後端部12を貫くように形成されている。
【0084】
前記前端水路(軸受冷却水路51c)は、前記単位水路51aの前端部を互いに連結する水路であって、
図6に図示されたように前記ハウジング前端部11を貫くように形成されている。
【0085】
本実施例において、前記前端水路(軸受冷却水路51c)は、
図4に図示されたように前記スラスト軸受35をさらに効率的に冷却させるように設けられた軸受冷却水路を含む。
【0086】
前記軸受冷却水路51cは、
図4に図示されたように前記スラスト軸受35及び前端気路41cと既定の距離以内に、最大限隣接した距離に配置されている。
【0087】
前記軸受冷却水路51cは、
図6に図示されたように冷却用液体が前記回転軸31の半径方向に沿って流動するように、前記回転軸31の半径方向に沿って既定の長さH1ほど延びている。
【0088】
前記軸受冷却水路51cは、前記スラスト軸受ランナー311と対応する位置及び形状からなっていることが望ましい。
【0089】
本実施例において、前記軸受冷却水路51cは、
図6に図示されたように、上部幅W1が下部幅W2よりもさらに大きな形態の扇形を有し、前記第1中心軸C1の円周方向に沿って複数個羅列されている。
【0090】
ここで、前記軸受冷却水路51cの上部幅W1及び半径方向長さH1は、互いに隣接した前記単位水路51a間の間隔によって値が変動することになる。
【0091】
つまり、前記冷却水路51は、
図8に図示されたようにジグザグ状に前記ハウジング10の円周方向に沿って形成され、前記ハウジング10の側壁全体を取り囲むように配置される。
【0092】
前記冷却水路51は、前記第1中心軸C1を中心に回転対称ないし軸対称に配列されることが望ましい。
【0093】
前記冷却用液体流入口53は、
図4に図示されたように冷却用液体が外部から流入される入口であって、前記冷却水路51の一端と連通されており、前記ハウジング後端部12に設けられている。
【0094】
前記冷却用液体流入口53は、外部に設けられたポンプ(図示せず)と連結されているので、前記ポンプによって水を供給される。
【0095】
前記冷却用液体流出口54は、冷却用液体が外部に流出される出口であって前記冷却水路51の他端部と連通されており、前記ハウジング後端部12に設けられている。
【0096】
一方、前記冷却用液体流出口54から排出された冷却用液体は、外部で別途に冷却さあれた後、再び前記冷却用液体流入口53を介して流入されうる。
【0097】
前記冷却水路51が、前記冷却気路41の内部に収容された冷却用気体と熱交換可能に設けられることが望ましい。
【0098】
本実施例において、前記単位水路51aと外側気路41bは、
図5に図示されたように前記回転軸31の円周方向に沿って前記ハウジング10を貫いた状態で、交互に配置されている。
【0099】
以下、上述した構成のターボ圧縮機100が作動する方法の一例を説明する。
【0100】
前記モータ30の回転軸31が回転すれば、前記羽根車21と前記冷却ファン42が回転することになり、前記圧縮気体吸入口24を介して流入された空気は、前記圧縮ユニット20の圧縮気体流路26に沿って流れつつ、圧縮されて前記圧縮気体排出口25を介して外部に排出される。この際、前記圧縮気体流路26は、前記冷却気路41と空間的に分離されているので、前記圧縮気体流路26の内部で流れる空気が圧縮される過程で漏れて前記冷却気路41に侵透することができない。すなわち、前記圧縮気体流路26に沿って流れる空気の流れと、前記冷却気路41に沿って流れる冷却用気体Gのフローは、互いに混合されない。
【0101】
前記冷却気路41の内部に収容された冷却用気体は、前記冷却ファン42によって強制循環されることで、
図3に図示されたように、前記ハウジング10の側壁内部(外側気路41b)と、前記ハウジング前端部11と、前記回転軸31の中空Hと、前記スラスト軸受35と、前記ステータ32の界磁コイルと、前記回転軸31の内部にあるロータ33と、前記ジャーナル軸受34とを経て通ることになる。
【0102】
また、前記冷却水路51の内部に収容された冷却用液体は、前記冷却用液体流入口53から流入された後、
図8に図示されたようにジグザグ状に前記ハウジング10の円周方向に沿って流れる冷却用液体フローWを形成することになり、前記ハウジング10を全体として冷却させた後、前記冷却用液体流出口54を介して排出される。
【0103】
この際、前記外側気路41bを介して流れる冷却用気体は、前記外側気路41bに隣接した前記単位水路51aを介して流れる冷却用液体によって迅速に冷却される。特に、前記単位水路51aと外側気路41bは、
図5に図示されたように前記回転軸31の円周方向に沿って前記ハウジング10を貫いた状態で、交互に配置されているので、前記単位水路51aを流れる冷却用液体と前記外側気路41bを流れる冷却用気体間の熱交換効率が非常に高い。
【0104】
そして、
図6に図示されたように前記軸受冷却水路51cは、冷却用液体が前記回転軸31の半径方向に沿って前記回転軸31に近接していて、再び前記回転軸31から遠くなる方向にU字状流動が可能である。そのような軸受冷却水路51c内部の冷却用液体のフローWによって隣接した前端気路41cとスラスト軸受35は、非常に迅速に冷却されうる。
【0105】
また、
図3に図示されたように、前端気路41cに沿って流動していた冷却用気体は、貫通孔312を介して前記回転軸31の中空Hに入り込んだ後、前記中空Hに沿って前記回転軸31の後端部まで流動した後、貫通孔313を介して前記回転軸31の中空Hを抜けることになる。この際、前記回転軸31の中空Hに存在するロータ33及び前記回転軸31自体を非常に迅速に冷却させうる。
【0106】
上述した構成のターボ圧縮機100は、気体を圧縮して外部に供給するターボ圧縮機であって、前記気体が吸入される圧縮気体吸入口24;前記圧縮気体吸入口24を介して流入された気体を圧縮する羽根車21;前記羽根車21によって圧縮された前記気体が外部に排出される圧縮気体排出口25;前記圧縮気体吸入口24から前記圧縮気体排出口25まで連結されている圧縮気体流路26;を備える圧縮ユニット20と、前記羽根車21を回転させるために、前端部が前記羽根車21と結合されている回転軸31を備えるモータ30と、前記モータ30を収容するモータ収容空間13を備えたハウジング10と、前記モータ収容空間13を通るように設けられ、内部に収容された冷却用気体が流動可能に形成された冷却気路41と、前記ハウジング10を冷却させうる冷却用液体が流動可能に形成された冷却水路51と、前記回転軸31の一端部に配置されているスラスト軸受35と、を含み、前記冷却水路51は、前記スラスト軸受35を冷却させるように、前記スラスト軸受35と既定の距離以内に配置されている軸受冷却水路51cを含むので、前記軸受冷却水路51cと隣接した前端気路41cとスラスト軸受35とが非常に迅速に冷却されうる長所がある。
【0107】
そして、前記ターボ圧縮機100は、前記軸受冷却水路51cが、冷却用液体が前記回転軸31の半径方向に沿って流動するように、前記回転軸31の半径方向に沿って既定の長さH1ほど延びているので、前記軸受冷却水路51cが前記前端気路41cとスラスト軸受35の全体面積をカバーすることができる長所がある。
【0108】
また、前記ターボ圧縮機100は、前記回転軸31が前記スラスト軸受35と対応するスラスト軸受ランナー311を含み、前記軸受冷却水路51cは、前記スラスト軸受ランナー311と対応する位置及び形状からなっているので、前記スラスト軸受35の全体面積を均一に速かに冷却させうる長所がある。
【0109】
そして、前記ターボ圧縮機100は、前記回転軸31を支持する軸受であって、前記羽根車21と前記スラスト軸受35との間に配置されているジャーナル軸受34を含み、前記ジャーナル軸受34は、前記軸受冷却水路51cの下方に配置されているので、前記ハウジング10の内部に前記軸受冷却水路51cを形成することができる空間確保が容易になる長所がある。
【0110】
また、前記ターボ圧縮機100は、前記スラスト軸受35とジャーナル軸受34がフォイル空気軸受なので、機械的摩擦のない非接触であり、空気を用いた軸受の冷却が容易であり、作動ノイズがなく、半永久的な耐久寿命を提供することができる長所がある。
【0111】
そして、前記ターボ圧縮機100は、前記冷却気路41が、前記ハウジング10を冷却可能なように、前記ハウジング10を貫く気路41a、41b、41c、41dを含み、前記冷却水路51は、前記ハウジング10を冷却可能なように前記ハウジング10を貫く水路51a、51b、51cを含むので、冷却用気体及び冷却用液体を同時に使用して速かに前記ハウジング10を冷却することができる長所がある。この際、前記冷却水路51が前記ハウジング10を貫くので、別途の冷却パイプを使用する場合と比べて、冷却効率に優れ、液漏れの可能性がほとんどないという長所もある。
【0112】
また、前記ターボ圧縮機100は、前記冷却水路51が、前記冷却気路41の内部に収容された冷却用気体と熱交換可能に設けられており、前記ハウジング10を貫く気路41a、41b、41c、41dと前記ハウジング10を貫く水路51a、51b、51cは、前記回転軸31の長手方向C1に沿って延びており、前記回転軸31の円周方向に沿って交互に配置されているので、前記冷却水路51の内部に収容された冷却用液体と前記冷却気路41の内部に収容された冷却用気体との熱交換が非常に容易になるという長所がある。
【0113】
そして、前記ターボ圧縮機100は、前記回転軸31が、長手方向C1に沿って延びている中空Hを含んでおり、前記冷却気路41は、前記回転軸31の中空Hを貫く気路41eを含むので、前記回転軸31の中空Hに存在するロータ33と前記回転軸31自体を非常に迅速に冷却させうる長所がある。
【0114】
また、前記ターボ圧縮機100は、前記回転軸31が、長手方向C1に沿って延びている中空Hを含む複数個の部材31a、31b、31c、31d;前記回転軸31の長手方向C1に沿って延びた部材であって、前記複数個の部材31a、31b、31c、31dの中空Hを順次に貫いた状態に配置されており、前記複数個の部材31a、31b、31c、31dと前記羽根車21を分離可能に互いに結合させうるタイボルト31e;を含むので、前記回転軸31の内部冷却が容易になり、故障時に前記回転軸31の部品交換費用が節減される長所がある。
【0115】
そして、前記ターボ圧縮機100は、前記圧縮気体流路26が前記冷却気路41と空間的に分離されることで、前記圧縮気体流路26の内部にある気体が前記冷却気路41に侵透することができず、前記冷却気路41の内部に収容された冷却用気体を強制流動させるための冷却ファン42を含むので、前記圧縮ユニット20の圧力損失なしに前記モータ30を効率的に冷却することができる長所があり、前記冷却気路41の内部に収容された冷却用気体を前記冷却ファン42を用いて強制循環させうる長所がある。
【0116】
また、前記ターボ圧縮機100は、前記冷却ファン42が、前記回転軸31の後端部に配置され、前記回転軸31の回転力によって回転するので、前記冷却ファン42を回転させるための別途のモータが不要という長所がある。
【0117】
そして、前記ターボ圧縮機100は、前記冷却水路51が、前記冷却気路41の内部に収容された冷却用気体と熱交換可能に設けられているので、前記モータ30によって加熱された冷却用気体が前記冷却用液体によって速かに冷却されうる2段階の冷却構造を有する長所がある。
【0118】
本実施例では、前記スラスト軸受35と前記羽根車21との間に前記ジャーナル軸受34が配置されているが、逆に、前記羽根車21と前記ジャーナル軸受34との間に前記スラスト軸受35が配置されてもよいということは言うまでもない。
【0119】
本実施例では、前記スラスト軸受35が前記回転軸31の前端部に配置されているが、その代りに、前記スラスト軸受35が前記回転軸31の後端部に配置されてもよいということは言うまでもない。
【0120】
本実施例では、前記羽根車21が1個であるターボ圧縮機100を提供しているが、前記回転軸31の両端部にそれぞれ羽根車21が配置された2段ターボ圧縮機にも適用可能であるということは言うまでもない。
【0121】
本実施例では、前記ターボ圧縮機100が、前記冷却気路41が前記圧縮気体流路26と空間的に分離されることで、前記圧縮気体流路26の内部にある空気が前記冷却気路41に侵透できない閉鎖的構造を備えるが、その代りに、前記羽根車21によって圧縮された空気の一部を前記冷却気路41の内部に流入させて冷却用気体として活用する開放的構造を適用してもよいということは言うまでもない。
【0122】
本実施例では、前記冷却気路41の内部に別途の冷却ピンがないが、別途の冷却ピンが前記冷却気路41の内部に設けられてもよいということは言うまでもない。この際、冷却ピンが前記ハウジング10に一体に形成されてもよく、別途の部材に加工された後、押込みなどの方法によっても結合されうる。
【0123】
本実施例では、前記冷却ファン42が前記回転軸31の後端部に直接結合されているが、別途の電気モータによって駆動されてもよいということは言うまでもない。
【0124】
本実施例では、前記軸受34、35がフォイル空気軸受に設けられているが、他種の空気軸受やその他多様な軸受が使用されてもよいということは言うまでもない。
【0125】
本実施例では、気密のための別途のシーリング(sealing)手段が説明されていないが、多様な種類のシーリング手段が使用されてもよいということは言うまでもない。
【0126】
本実施例では、前記回転軸31の中空H内部を流れる前記内側気路41eに収容された冷却用気体が前記羽根車21の前方に流出されていないが、前記内側気路41eに収容された冷却用気体を、
図11に図示されたように前記羽根車21の前方に流出させる流出気路41fが設けられてもよいということは言うまでもない。かように前記流出気路41fを設ければ、前記羽根車21の後方に加えられる背圧を低めることができるので、前記スラスト軸受35に加えられる軸荷重を減少させうる長所がある。また、前記スラスト軸受35に加えられる軸荷重減少効果と共に、前記羽根車21の入口圧力が低いので、圧縮気体流路26と冷却気路41との間の空気フローが発生しつつ、冷却効果がさらに改善される長所がある。
【0127】
以上、本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施例に記載した内容に限定されるものではなく、当該技術分野の通常の知識を有する者によって修正または変更された均等な構成は、本発明の技術的思想の範囲を外れないものであるということは明白である。