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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-27
(45)【発行日】2024-12-05
(54)【発明の名称】シリコーンポリマー
(51)【国際特許分類】
   C08G 77/48 20060101AFI20241128BHJP
   C08G 77/392 20060101ALI20241128BHJP
   C08G 77/38 20060101ALI20241128BHJP
   A61K 8/891 20060101ALI20241128BHJP
   A61K 8/899 20060101ALI20241128BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
C08G77/48
C08G77/392
C08G77/38
A61K8/891
A61K8/899
A61Q19/00
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020550808
(86)(22)【出願日】2019-03-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-02
(86)【国際出願番号】 US2019022262
(87)【国際公開番号】W WO2019182864
(87)【国際公開日】2019-09-26
【審査請求日】2022-01-31
(31)【優先権主張番号】15/928,485
(32)【優先日】2018-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508229301
【氏名又は名称】モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Momentive Performance Materials Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100087642
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100082946
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 昭広
(74)【代理人】
【識別番号】100195693
【弁理士】
【氏名又は名称】細井 玲
(72)【発明者】
【氏名】アップクッタン,ヴィヌ・クリシュナン
(72)【発明者】
【氏名】ダッタ,プラナベシュ
(72)【発明者】
【氏名】ナイク,サンディープ
(72)【発明者】
【氏名】ザクセナ,アヌブハヴ
【審査官】三宅 澄也
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-217420(JP,A)
【文献】国際公開第2005/010077(WO,A1)
【文献】特表2016-534161(JP,A)
【文献】特開平08-005838(JP,A)
【文献】国際公開第2017/213809(WO,A1)
【文献】特開2012-082305(JP,A)
【文献】特開2017-156685(JP,A)
【文献】国際公開第2009/060958(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G
A61K
A61Q
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):

ここで
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=R1011SiO2/2
=R1213SiO2/2
=R1415SiO2/2
=R16SiO3/2
=R17SiO3/2
=R18SiO3/2
Q=SiO4/2
ここでR、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R15、R16は、水素、C-C60脂肪族または芳香族基、またはC-C60アルコキシ基から独立して選択され、
、R12、R17は、C1-C60アルキル、C1-C60アルコキシ、またはR19-A-R20-から独立して選択され、ここでR、R12、R17の少なくとも1つはR19-A-R20-であり、R19は、-H、C1-C60アルキルまたはアリルまたはアリールまたはビニルであって任意にてヘテロ原子を含むもの、アクリレート、またはメタクリレートから選択され、そしてR20は-O-(CH-、または-O-C(O)-(CH-から選択され、ここでmは2-10であり、そしてAは
【化1】

または
【化2】

から選択され、
、R 14 、R 18 は、水素またはOR22、または酸素、窒素、硫黄を含むラジカル、またはオルガノシラン基を含むラジカルから独立して選択され、ここでOR 22 はC1-C60アルコキシ基であり、そして
下付き文字a、b、c、d、e、f、g、h、i、jはゼロまたは正であって、2≦a+b+c+d+e+f+g+h+i+j≦1000、b+e+h>0およびc+f+i≧0の制限を受ける、
の環状ではないシリコーンポリマー。
【請求項2】
、R12およびR17におけるAは、
【化3】

である、請求項1に記載のポリマー。
【請求項3】
、R12およびR17におけるAは、
【化4】

である、請求項1に記載のポリマー。
【請求項4】
19は、-H、CH=CH-(CH-、CH=CH-(CH-O-から選択され、ここでlは0-10である、請求項1に記載のポリマー。
【請求項5】
、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R15、R16は、メチルである、請求項1から4のいずれか一項に記載のポリマー。
【請求項6】
ポリマーは20℃を超えるピーク融解温度を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のポリマー。
【請求項7】
ポリマーは23℃から100℃までのピーク融解温度を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のポリマー。
【請求項8】
約100g/モルから約12000g/モルの数平均分子量を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載のポリマー。
【請求項9】
ポリマーは0.1から0.5W/m・Kの範囲の熱伝導率を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載のポリマー。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載のポリマーを含む、自動車製品、家庭用製品、塗料、コーティング、洗濯洗剤、繊維処理剤、石油またはガス製品、燃料電池、電子製品、農業製品、航空宇宙製品、医療またはヘルスケア製品、膜、建設製品、接着剤、シーラント、射出成形および圧縮成形可能なゴムまたはプラスチック、またはシリコーンベースのゴム。
【請求項11】
発光デバイス、コンピューターデバイス、スタックダイ、携帯電話、タブレット、フリップチップパッケージ、ハイブリッドメモリキューブ、タッチスクリーン、Wi-Fiデバイス、自動車技術hifiシステム、シリコン貫通電極デバイス、およびオーディオシステム、太陽熱暖房のヒートパイプと水タンクの間の接合部中、燃料電池および風力タービン中、コンピュータチップの製造中、ゲーム機、データ転送デバイス、ライトデバイス中、電池、ハウジング中、クーラー、熱交換装置、ワイヤー、ケーブル、暖房ワイヤー、冷蔵庫、食器洗い機、エアコン、アキュムレータ、変圧器、レーザー、機能性衣類、カーシート、医療機器、防火具、電気モーター、飛行機、および列車、3D印刷材料のフィラメントとして、ドラッグデリバリーシステム、経皮パッチ、創傷治癒パッチ、創傷被覆材パッチ、瘢痕縮小用パッチ、経皮イオントフォレーシス、組織工学用支持骨格、抗菌装置、創傷管理装置、眼科用デバイス、バイオインサート、プロテーゼ、ボディインプラント、塗料、構造コーティング、組積造コーティング、または海洋コーティング、シードコーティング、スーパースプレッダーまたは徐放性肥料から選択される、請求項10の製品。
【請求項12】
請求項1から9のいずれか一項に記載のポリマーを含むパーソナルケア製品。
【請求項13】
制汗剤/デオドラント、シェービング製品、スキンローション、保湿剤、化粧液、バス製品、クレンジング製品、シャンプー、コンディショナー、組み合わせたシャンプー/コンディショナー、ムース、スタイリングジェル、ヘアスプレー、ヘアダイ、ヘアカラー製品、ヘアブリーチ、ウェーブ製品、ヘアストレートナー、ネイルポリッシュ、ネイルポリッシュリムーバー、ネイルクリームまたはローション、キューティクルソフトナー、日焼け止め、防虫剤、アンチエイジング製品、リップスティック、ファンデーション、フェイスパウダー、アイライナー、アイシャドウ、頬紅、メイクアップ、マスカラ、保湿製剤、ファンデーション、ボディおよびハンド用製剤、スキンケア製剤、顔および首用製剤、トニック、ドレッシング、ヘアグルーミングエイド、エアロゾル固定剤、フレグランス製剤、アフターシェーブ、メイクアップ製剤、ソフトフォーカスアプリケーション、昼夜のスキンケア製剤、無着色の毛髪用製剤、日焼け用製剤、合成および非合成の固形石鹸、ハンドリキッド、鼻パック、パーソナルケア用不織布アプリケーション、ベビーローション、ベビーシャンプー、ベビーコンディショナー、シェービング用製剤、キュウリスライス、スキンパッド、メイク落とし、洗顔料、コールドクリーム、日焼け止め製品、スプリッツァー、ペーストマスクおよびマッド、フェイスマスク、コロンおよび化粧水、ヘアキューティクルコート、シャワージェル、フェイスおよびボディウォッシュ、パーソナルケアリンスオフ製品、ジェル、フォームバス、スクラブクレンザー、収斂剤、ネイルコンディショナー、アイシャドウスティック、フェイスまたはアイ用パウダー、リップクリーム、リップグロス、ヘアケアポンプスプレー、ヘアフリズコントロールジェル、ヘアリーブインコンディショナー、ヘアポマード、毛髪もつれ解消製品、毛髪固定剤、ヘアブリーチ製品、スキンローション、プレシェーブおよびプレエレクトリックシェーブ、無水クリームおよびローション、油/水エマルジョン、水/油エマルジョン、耐水性クリームまたはローション、抗にきび製剤、マウスウォッシュ、マッサージオイル、歯磨き粉、透明なジェルまたはスティック、軟膏ベース、局所創傷治癒製品、エアロゾルタルク、バリアスプレー、ビタミンおよびアンチエイジング製剤、ハーブ抽出物製剤、バスソルト、バスおよびボディミルク、ヘアスタイリングエイド、髪・目・爪および肌用ソフト固形アプリケーション、徐放性パーソナルケア製品、ヘアコンディショニングミスト、スキンケアモイスチャライジングミスト、スキンワイプ、毛穴スキンワイプ、毛穴クリーナー、傷痕軽減剤、皮膚角質除去剤、皮膚落屑促進剤、スキンタオルまたは布、除毛剤、またはパーソナルケア潤滑剤の形の請求項12に記載のパーソナルケア製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコーンポリマーに関する。特に、本発明は、広範囲の温度にわたって熱可塑性およびエラストマー特性を示し、熱伝導率などの改善された物理的特性を伴う可逆的相変化挙動を示す不飽和環状部分を含む官能化シロキサンポリマーに関する。
【背景技術】
【0002】
ポリジメチルシロキサン(PDMS)ポリマーは、それらの微細構造のために一般に室温液体であり、それらは主にその粘弾性挙動のために使用される。しかし、このようなPDMS流体は、高い熱遷移(または融点)を示す機能、衝撃靭性、寸法安定性、低透磁率など、高い機械的特性が必要とされる用途を限定する。さらに、PDMSのアモルファス性により、熱伝導率が低くなる。機械的特性を改善するための一般的な方法の1つは、シロキサンポリマーを熱可塑性ポリマーと混合すること、または充填剤を使用することによる。ただし、このような技術では、保存の安定性が低く、相分離の問題が発生することがあり得る。固体シリコーンを製造するために使用される他の技術は、3級(T)および4級(Q)シリコーン基を組み込むことによる、または架橋によるシリコーン樹脂によるのだが、該技術は熱硬化性になる。どちらの方法も、一般的に、後処理と適用方法における問題によって損なわれる。軟質熱可塑性シリコーンは、シリコーンの単純な有機修飾または共重合によって製造できる。米国公開2003/0096919、米国特許第4,725,658号、米国特許第7,579,425号は、軟質熱可塑性シリコーンを製造するための、脂肪酸、1-オレフィンの形態の長鎖炭化水素をシリコーン鎖に組み込むことを記載している。CN201410102937および米国公開20080302064は、長鎖脂肪族パラフィンワックス、脂肪族炭化水素とのシリコーンコポリマー、ポリオレフィンを使用する相変化シリコーン組成物のコンセプトを記載している。
【0003】
ポリマーは、分子鎖のアモルファス配列のために一般に断熱材であり、熱伝導フォノンの輸送に対する耐性を提供する。より良い熱伝導率は、ポリマーのパッキングを改善することによって、またはポリマーに結晶セグメントを導入することによって得ることができる。熱伝導率を改善する試みは、Nature Nanotechnology 2010, 5(4), 251-55;NatureNanotechnology 2014, 9, 384-90に記載されている。米国特許第7,109,288号;EP2562200、および日本国特許公開JP11-323162は、非シリコーン樹脂にメソゲン基を組み込むというコンセプトを使用して、熱伝導率を高めている。同様のコンセプトが日本国特許2007-051221および2008-214599で使用され、室温流体の硬化性メソゲン-シリコーン樹脂を製造している。このような硬化時の樹脂は高いT/Cを与える。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、不飽和環状部分を含む官能化シロキサンポリマーに関する。
【0005】
特に、官能化シロキサンポリマーは、ポリマーマトリックスに結晶性セグメントを付与するために、シリコーンポリマーまたは樹脂にアリーレンエーテルをグラフト化することを含む。アリーレンエーテル基は、シロキサン鎖のペンダントまたは鎖/マトリックスの末端に配置され得る。ポリマーは、硬化性または非硬化性であり得、そしてシロキサン主鎖への末端またはペンダントの反応性/硬化性基を含み得る。
【0006】
本発明の一態様では、官能化シロキサンポリマーは、改善された熱伝導率を示す。
【0007】
本発明の一態様では、官能化シロキサンポリマーは、相変化特性を有し、広範囲の温度にわたって可逆的な熱可塑性エラストマー特性を示す。ポリマーは、様々な条件下で、固体、流体、ガム、またはワックス状の液体であり得る。
【0008】
本発明の一態様では、官能化シロキサンポリマーの特性は、例えば、ポリマーの分子量、様々なシロキサン単位(すなわち、M、D、T、およびQ単位)の比、アリーレンエーテル基の濃度などを含むポリマーの側面を制御することによって調整することができる。
【0009】
一態様では、提供されるのは、式(I)

のシリコーンポリマーであり、
ここで
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=R1011SiO2/2
=R1213SiO2/2
=R1415SiO2/2
=R16SiO3/2
=R17SiO3/2
=R18SiO3/2
Q=SiO4/2
ここでR、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R15、R16は、水素、C-C60脂肪族または芳香族基、またはC-C60アルコキシ基から独立して選択され、
、R12、R17は、C-C60アルキル、C-C60アルコキシ、またはR19-A-R20-から独立して選択され、ここでAは、芳香族基、官能化芳香族基、縮合芳香族基であって任意にてヘテロ原子を含むもの、不飽和脂環式基、不飽和複素環基、またはそれらの2つ以上の組み合わせから選択される不飽和環状部分を含む基から選択され、R19は、-H、C-C60アルキルまたはアリルまたはアリールまたはビニルであって任意でヘテロ原子を含むもの、アクリレート、またはメタクリレートから選択され、そしてR20は二価の有機基から選択され、
、R14、R18は、水素またはOR22、または不飽和一価ラジカル、または酸素、窒素、硫黄などのヘテロ原子を含むラジカル、またはオルガノシラン基を含むラジカルから独立して選択され、そして
下付き文字a、b、c、d、e、f、g、h、i、jはゼロまたは正であって、以下の制限2≦a+b+c+d+e+f+g+h+i+j≦1000、b+e+h>0およびc+f+i≧0を受ける。
【0010】
一実施形態では、Aは、式-A-R21-A-の群から選択され、ここでAおよびAは、C6からC12のアリール基、C12-C36の縮合芳香環基、C5-C36の不飽和脂環式基、およびC5-C36の不飽和複素環式基から独立して選択され、そしてR21は、直接結合、-(CH-、-C(CH-、-O-、-S-、-S(O)-、-C(O)-、C(O)-NH-、-NH-C(O)-NH-、C(O)-O-、-CH=N-、または-CH=N-N=CH-、ここでnは1-10である、から選択される。
【0011】
一実施形態では、Aは、
【化1】

から独立して選択される。
【0012】
一実施形態では、R、R12およびR17のAは、
【化2】

である。
【0013】
一実施形態では、R、R12およびR17のAは、
【化3】

である。
【0014】
前述の実施形態のいずれかのポリマーの一実施形態では、R19は、-H、CH=CH-(CH-、CH=CH-(CH-O-、ここでlは0-10である、から選択され、そしてR20は、C2-C10二価アルキル基、-O-(CH-、または-O-C(O)-(CH-、ここでmは2-10である、から選択される。
【0015】
前述の実施形態のいずれかのポリマーの一実施形態では、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R15、R16はメチルである。
【0016】
前述の実施形態のいずれかのポリマーの一実施形態では、本発明における不飽和一価ラジカルは、式(I)から(V)の群から選択することができる。
【化4】

ここでR23、R28、R31、R32、R35、R36、R42は、-H、-OH、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、および脂肪族/芳香族一価炭化水素であって1から60個の炭素原子を有するものから独立して選択され、R22、R24、R25、R26、R27、R29、R30、R33、R34、R37、R38、R39、R40、R41、R43、R44、R45、R46は、水素または1から60個の炭素原子を有する脂肪族/芳香族一価炭化水素から独立して選択され、下付き文字nはゼロまたは正の整数であって0から6の範囲の値を有し、下付き文字oは正の整数であって1から6の範囲の値を有する。
【0017】
前述の実施形態のいずれかのポリマーの一実施形態では、ポリマーは20℃を超えるピーク融解温度を有する。
【0018】
前述の実施形態のいずれかのポリマーの一実施形態では、ポリマーは、23℃から100℃であるピーク融解温度を有する。
【0019】
前述の実施形態のいずれかのポリマーの一実施形態では、ポリマーは、約100g/モルから約12000g/モルの数平均分子量を有する。
【0020】
前述の実施形態のいずれかのポリマーの一実施形態では、ポリマーは0.1から0.5W/m.Kの範囲の熱伝導率を有する。
【0021】
別の態様では、前述の実施形態のいずれかのポリマーを含む製品が提供される。
【0022】
一実施形態では、製品は、自動車製品、家庭用製品、塗料、コーティング、洗濯洗剤、繊維処理剤、石油またはガス製品、燃料電池、電子製品、農業製品、航空宇宙製品、医療またはヘルスケア製品、膜、建設製品、接着剤、シーラント、射出成形および圧縮成形可能なゴムまたはプラスチック、またはシリコーンベースのゴムから選択される。
【0023】
一実施形態では、製品は、発光デバイス、コンピューターデバイス、スタックダイ、携帯電話、タブレット、フリップチップパッケージ、ハイブリッドメモリキューブ、タッチスクリーン、Wi-Fiデバイス、自動車技術hifiシステム、シリコン貫通電極デバイス、およびオーディオシステム、太陽熱暖房のヒートパイプと水タンクの間の接合部中、燃料電池および風力タービン中、コンピュータチップの製造中、ゲーム機、データ転送デバイス、ライトデバイス中、電池、ハウジング中、クーラー、熱交換装置、ワイヤー、ケーブル、暖房ワイヤー、冷蔵庫、食器洗い機、エアコン、アキュムレータ、変圧器、レーザー、機能性衣類、カーシート、医療機器、防火具、電気モーター、飛行機、および列車、3D印刷材料のフィラメントとして、ドラッグデリバリーシステム、経皮パッチ、創傷治癒パッチ、創傷被覆材パッチ、瘢痕縮小用パッチ、経皮イオントフォレーシス、組織工学用支持骨格、抗菌装置、創傷管理装置、眼科用デバイス、バイオインサート、プロテーゼ、ボディインプラント、塗料、構造コーティング、組積造コーティング、または海洋コーティング、シードコーティング、スーパースプレッダーまたは徐放性肥料から選択される。
【0024】
さらに別の態様では、前述の実施形態のいずれかのポリマーを含むパーソナルケア製品が提供される。
【0025】
一実施形態では、パーソナルケア製品は、制汗剤/デオドラント、シェービング製品、スキンローション、保湿剤、化粧液、バス製品、クレンジング製品、シャンプー、コンディショナー、組み合わせたシャンプー/コンディショナー、ムース、スタイリングジェル、ヘアスプレー、ヘアダイ、ヘアカラー製品、ヘアブリーチ、ウェーブ製品、ヘアストレートナー、ネイルポリッシュ、ネイルポリッシュリムーバー、ネイルクリームまたはローション、キューティクルソフトナー、日焼け止め、防虫剤、アンチエイジング製品、リップスティック、ファンデーション、フェイスパウダー、アイライナー、アイシャドウ、頬紅、メイクアップ、マスカラ、保湿製剤、ファンデーション、ボディおよびハンド用製剤、スキンケア製剤、顔および首用製剤、トニック、ドレッシング、ヘアグルーミングエイド、エアロゾル固定剤、フレグランス製剤、アフターシェーブ、メイクアップ製剤、ソフトフォーカスアプリケーション、昼夜のスキンケア製剤、無着色の毛髪用製剤、日焼け用製剤、合成および非合成の固形石鹸、ハンドリキッド、鼻パック、パーソナルケア用不織布アプリケーション、ベビーローション、ベビーシャンプー、ベビーコンディショナー、シェービング用製剤、キュウリスライス、スキンパッド、メイク落とし、洗顔料、コールドクリーム、日焼け止め製品、スプリッツァー、ペーストマスクおよびマッド、フェイスマスク、コロンおよび化粧水、ヘアキューティクルコート、シャワージェル、フェイスおよびボディウォッシュ、パーソナルケアリンスオフ製品、ジェル、フォームバス、スクラブクレンザー、収斂剤、ネイルコンディショナー、アイシャドウスティック、フェイスまたはアイ用パウダー、リップクリーム、リップグロス、ヘアケアポンプスプレー、ヘアフリズコントロールジェル、ヘアリーブインコンディショナー、ヘアポマード、毛髪もつれ解消製品、毛髪固定剤、ヘアブリーチ製品、スキンローション、プレシェーブおよびプレエレクトリックシェーブ、無水クリームおよびローション、油/水エマルジョン、水/油エマルジョン、耐水性クリームまたはローション、抗にきび製剤、マウスウォッシュ、マッサージオイル、歯磨き粉、透明なジェルまたはスティック、軟膏ベース、局所創傷治癒製品、エアロゾルタルク、バリアスプレー、ビタミンおよびアンチエイジング製剤、ハーブ抽出物製剤、バスソルト、バスおよびボディミルク、ヘアスタイリングエイド、髪・目・爪および肌用ソフト固形アプリケーション、徐放性パーソナルケア製品、ヘアコンディショニングミスト、スキンケアモイスチャライジングミスト、スキンワイプ、毛穴スキンワイプ、毛穴クリーナー、傷痕軽減剤、皮膚角質除去剤、皮膚落屑促進剤、スキンタオルまたは布、除毛剤、またはパーソナルケア潤滑剤の形である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
ここで、例示的な実施形態を参照し、その例を添付の図面に示す。他の実施形態を利用することができ、構造的および機能的変更を行うことができることを理解されたい。さらに、様々な実施形態の特徴を組み合わせたり、変更したりすることができる。したがって、以下の説明は、例示としてのみ提示されており、例示された実施形態に対して行われ得る様々な代替および修正を決して限定するものではない。この開示において、多くの特定の詳細は、主題の開示の十分な理解を提供する。本開示の態様は、本明細書に記載されるすべての態様などを必ずしも含まない他の実施形態で実施できることを理解されたい。
【0027】
本明細書で使用される場合、「例」および「例示」という用語は、実例または例示を意味する。「例」または「例示」という言葉は、重要なまたは好ましい態様または実施形態を示すものではない。「または」という言葉は、文脈上別段の示唆がない限り、排他的ではなく包括的であることを意図している。一例として、「AはBまたはCを使用する」という句は、任意の包括的順列を含む(例えば、AはBを使用する;AはCを使用する;またはAはBおよびCの両方を使用する)。別の問題として、冠詞「a」および「an」は、文脈が別段の示唆をしない限り、一般に「1つまたは複数」を意味することを意図している。
【0028】
官能化シリコーンポリマーが提供される。特に、官能化シロキサンポリマーが提供される。シロキサンポリマーは、不飽和環状部分を含む有機基を含む。本発明のシロキサンポリマーは、良好な熱安定性および熱伝導率を示すことが見出された。
【0029】
式(I)

のシリコーンポリマーが提供され、
ここで
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=R1011SiO2/2
=R1213SiO2/2
=R1415SiO2/2
=R16SiO3/2
=R17SiO3/2
=R18SiO3/2
Q=SiO4/2
ここでR、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R15、R16は、水素、C-C60脂肪族または芳香族基、またはC-C60アルコキシ基から独立して選択され、
、R12、R17は、C1-C60アルキル、C1-C60アルコキシ、またはR19-A-R20-から独立して選択され、ここでAは、芳香族基、縮合芳香族基、不飽和脂環式基、不飽和複素環式基、またはそれらの2つ以上の組み合わせから選択される不飽和環状部分を含む基から選択され、R19は、-H、C1-C60アルキル、アリル、ビニル、アルコキシ、アリルオキシ、ビニルオキシ、アクリレート、またはメタクリレートから選択され、そしてR20は二価の有機基から選択され、
、R14、R18は、水素、OR22、不飽和一価ラジカル、酸素、窒素、硫黄などのヘテロ原子を含むラジカル、またはオルガノシラン基を含むラジカルから独立して選択され、
下付き文字a、b、c、d、e、f、g、h、i、およびjはゼロまたは正であって、2≦a+b+c+d+e+f+g+h+i+j≦1000、b+e+h>0、およびc+f+i≧0という条件を受ける。
【0030】
本明細書で使用される場合、不飽和脂環式基は、1つ以上の不飽和結合を含む脂肪族環状基を指す。実施形態では、不飽和脂環式基は、少なくとも1つのC=C結合を含む。実施形態において、不飽和脂環式基は、1つ以上のC=C結合を含むC4-C36脂環式基から選択される。不飽和脂環式基は、単一環、縮合環系、または二環式環系を含み得る。不飽和脂環式化合物の非限定的な例には、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエンなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0031】
本明細書で使用される場合、不飽和複素環式基は、環構造内に少なくとも1つの不飽和結合および少なくとも1つのヘテロ原子を含む環状基を指す。不飽和基は、C=Cまたは炭素原子とヘテロ原子の間の不飽和結合であり得る。
【0032】
実施形態において、R19は、-H、CH=CH-(CH-、CH=CH-(CH-O-(式中lは0-10である)から選択され、R20は、C2-C10二価アルキル基、-O-(CH-、または-O-C(O)-(CH-(式中mは2-10である)から選択される。一実施形態では、R19は、CH=CH-(CH-O-(式中lは0である)である。一実施形態では、R19は、CH=CH-(CH-O-(式中lは1である)である。
【0033】
実施形態では、Aは、C6からC12のアリール基、C12からC36の縮合芳香族基、C4-C36の不飽和脂環式基、およびC4-C36の不飽和複素環式基から独立して選択される。
【0034】
一実施形態では、Aは、式-A-R21-A-の基から選択され、ここでAおよびAは、C6からC12のアリール基、C12-C36の縮合芳香環、C5-C36の不飽和脂環式基、およびC5-C36の不飽和複素環式基から独立して選択され、そしてR21は、直接結合、-(CH-、-C(CH-、-O-、-S-、-S(O)-、-C(O)-、C(O)-NH-、-NH-C(O)-NH-、C(O)-O-、-CH=N-、または-CH=N-N=CH-から選択され、ここでnは1-10である。実施形態では、nは1-6、1-4、または1-2である。
【0035】
A基に適した基の例には、以下が含まれるが、これらに限定されない:
【化5】
【0036】
一実施形態では、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R15、R16は、C1-C4アルキルであり、Aは、
【化6】

であり、R19は、-H、CH=CH-(CH-、CH=CH-(CH-O-から選択され、ここでlは0-10であり、そしてR20は、C2-C10二価アルキル基、-O-(CH-、または-O-C(O)-(CH-から選択され、そしてmは2-10である。一実施形態では、R19は、CH=CH-(CH-O-であり、ここでlは0である。一実施形態では、R19は、CH=CH-(CH-O-であり、ここでlは1である。
【0037】
一実施形態では、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R15、R16は、C1-C4アルキルであり、Aは、
【化7】

であり、R19は、-H、CH=CH-(CH-、CH=CH-(CH-O-から選択され、ここでlは0-10であり、そしてR20は、C2-C10二価アルキル基、-O-(CH-、または-O-C(O)-(CH-から選択され、そしてmは2-10である。一実施形態では、R19は、CH=CH-(CH-O-であり、ここでlは0である。一実施形態では、R19は、CH=CH-(CH-O-であり、ここでlは1である。
【0038】
一実施形態では、Aは、(A-i)-(A-xiii)のいずれか1つから選択され、そしてR19は、-H、CH=CH-(CH-、CH=CH-(CH-O-から選択され、ここでlは0-10であり、そしてR20は、C2-C10二価アルキル基、-O-(CH-、または-O-C(O)-(CH-から選択され、ここでmは2-10である。一実施形態では、Aは、(A-i)-(A-xiii)のいずれか1つから選択され、R19は、CH=CH-(CH-O-から選択され、ここでlは0であり、そしてR20は、-O-(CH-から選択され、ここでmは2である。一実施形態では、Aは、(A-i)-(A-xiii)のいずれかから選択され、R19は、CH=CH-(CH-O-から選択され、ここでlは0であり、そしてR20は、-O-(CH-から選択され、ここでmは3である。一実施形態では、Aは、(A-i)-(A-xiii)のいずれかから選択され、R19は、CH=CH-(CH-O-から選択され、ここでlは1であり、そしてR20は、-O-(CH-から選択され、ここでmは2である。一実施形態では、Aは、(A-i)-(A-xiii)のいずれかから選択され、R19は、CH=CH-(CH-O-から選択され、ここでlは1であり、そしてR20は、-O-(CH-から選択され、ここでmは3である。
【0039】
一実施形態では、A含有基は、シロキサン鎖にペンダントである。
【0040】
一実施形態では、R、R14、R18は、式(I)から(V)の基から選択され得る不飽和一価ラジカルから選択され、
【化8】

ここで、R23、R28、R31、R32、R35、R36、R42は、-H、-OH、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、および脂肪族/芳香族一価炭化水素であって1から60個の炭素原子を有するものから独立して選択され、R22、R24、R25、R26、R27、R29、R30、R33、R34、R37、R38、R39、R40、R41、R43、R44、R45、R46は、水素または脂肪族/芳香族一価炭化水素であって1から60個の炭素原子を有するものから独立して選択され、下付き文字nはゼロまたは正の整数であって、0から6の範囲の値を有し、下付き文字oは正の整数であって、1から6の範囲の値を有する。
【0041】
本ポリマーは、触媒の存在下での適切な不飽和化合物およびシリルヒドリドのヒドロシリル化を介して形成することができる。R、R12、R17基を提供する不飽和化合物は、式R19-A-R19’のものであり得、ここでAは上記定義どおりであり、そしてR19およびR19’は、アリル、ビニル、アリルオキシ、ビニルオキシ、アクリレート、またはメタクリレートから独立して選択される。実施形態では、R19およびR19’は、CH=CH-(CH-、CH=CH-(CH-O-、CH=CH-(CH-C(O)-O-から独立して選択され、ここでaは0-10である。シリルヒドリドは、例えば、末端シリルヒドリド官能基を有するシロキサン、またはシロキサンの主鎖内にSi-H含有基を有するシロキサン、またはTまたはQ構造を有するシリコーン樹脂内にSi-H含有基を有するシロキサンであり得る。
【0042】
ポリマーを形成するための有用な触媒には、反応性SiH含有部分または置換基と炭素-炭素二重結合などの炭素-炭素結合との間のヒドロシリル化反応を触媒することができる化合物または分子が含まれる。また、1つ以上の実施形態では、これらの触媒は、反応媒体内に溶解し得る。触媒の種類には、第VIII族金属を含む化合物を含む遷移金属化合物が含まれる。例示的な第VIII族金属には、パラジウム、ロジウム、ゲルマニウム、および白金が含まれる。例示的な触媒化合物には、クロロ白金酸、元素白金、クロロ白金酸六水和物、sym-ジビニルテトラメチルジシロキサンとのクロロ白金酸の錯体、ジクロロ-ビス(トリフェニルホスフィン)白金(II)、シス-ジクロロ-ビス(アセトニトリル)白金(II)、ジカルボニルジクロロ白金(II)、塩化白金、および酸化白金、ゼロ価白金金属錯体、例えば、Karstedt触媒、[CpRu(MeCN)]PF、[PtCl(シクロオクタジエン)]、担体に支持された固体白金(例えば、アルミナ、シリカまたはカーボンブラック)、白金-ビニルシロキサン錯体(例えば、Pt(ViMeSiOSiMeVi)およびPt[(MeViSiO)))、白金-ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPhおよびPt(PBU))、および白金-ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(Oph)およびPt[P(Obu)))、ここでMeはメチルを表し、Buはブチルを表し、「Vi」はビニルを表し、そしてPhはフェニルを表し、そしてcおよびdは整数を表す。他には、RhCl(PPh、RhCl、Rh/Al、RuCl、IrCl、FeCl、AlCl、PdCl.2HO、NiCl、TiClなどが含まれる。
【0043】
ポリマーの特性または状態は、ポリマーのさまざまな側面を制御することによって制御または調整することができる。特に、ポリマーは、重合度、シリコーン鎖長、および分子量を制御することによって、液体、ガム、または固体として提供され得る。
【0044】
一実施形態では、シリコーンポリマーは、約100g/モルから約100000g/モル;約500g/モルから約50000g/モル;さらに約600g/モルから約12000g/モルの数平均分子量を有する。分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによって決定することができる。
【0045】
ポリマーは、それらを様々な用途で有用にする特性を示す。ポリマーは、可逆的な熱可塑性挙動を示すことがあり得る。ポリマーは、広範囲の温度にわたって塑性特性とエラストマー特性の両方を有している。ポリマーの相変化温度は約10℃から約120℃である。ポリマーの特性または状態は、ポリマーのさまざまな側面を制御することによって制御または調整することができる。特に、ポリマーは、重合度、シリコーン鎖長、および分子量を制御することによって、液体、ガム、または固体として提供され得る。特性、例えば、融解/相変化挙動は、シリコーンセグメント(例えば、mおよびx単位のサイズまたは数)および二価の不飽和環状基A)によって調整または選択され得る。
【0046】
本ポリマーは、それらを多種多様な用途に適するようにすることができる望ましい特性を示すことが見出された。ポリマーは、高い熱安定性、屈折率、および熱伝導率を備えている。
【0047】
一実施形態では、本発明のコポリマーはまた、チキソトロピー剤またはレオロジー修飾剤としての使用を見出すことができる。本明細書で使用される「チキソトロピー剤」は、それが含まれる組成物のチキソトロピーを増加させ、ずり流動化を促進し、低減された射出力の使用を可能にするものである。
【0048】
本ポリマーは、それらを多種多様な用途に適するようにすることができる望ましい特性を示すことが見出された。ポリマーは、高い熱安定性、屈折率、および熱伝導率を備えている。無機充填剤と組み合わせると優れた濡れ挙動を示し、充填剤がポリマーに容易に分散する。これらの特性により、優れた熱伝導率を備えた組成物を提供することができる。
【0049】
本シリコーンポリマーは、パーソナルケア、ヘルスケア、家庭用、塗料、自動車、コーティング、洗濯洗剤、繊維処理、石油・ガス、燃料電池、建設製品、航空宇宙製品、医療製品、電子アプリケーション、農業、膜、接着剤、シーラント、射出成形および圧縮成形可能なゴムおよびプラスチック、およびさまざまなシリコーンベースのゴム含むがこれらに限定されない様々な用途で使用することができる。
【0050】
ポリマーは、化粧品、日焼け止め、シャンプーまたはコンディショナーなどのヘア製品、ローション、クリームなどであるがこれらに限定されないパーソナルケア用途での使用に適している。パーソナルケア製品の例には、スプレー、スティック、ロールオン製品を含む制汗剤/デオドラント、シェービング製品、スキンローション、保湿剤、化粧液、バス製品、クレンジング製品、シャンプー、コンディショナー、組み合わせたシャンプー/コンディショナー、ムース、スタイリングジェル、ヘアスプレー、ヘアダイ、ヘアカラー製品、ヘアブリーチ、ウェーブ製品、ヘアストレートナー、ネイルポリッシュ、ネイルポリッシュリムーバー、ネイルクリームおよびローション、キューティクルソフトナー、日焼け止め、防虫剤、アンチエイジング製品、リップスティック、ファンデーション、フェイスパウダー、アイライナー、アイシャドウ、頬紅、メイクアップ、マスカラ、保湿製剤、ファンデーション、ボディおよびハンド用製剤、スキンケア製剤、顔および首用製剤、トニック、ドレッシング、ヘアグルーミングエイド、エアロゾル固定剤、フレグランス製剤、アフターシェーブ、メイクアップ製剤、ソフトフォーカスアプリケーション、昼夜のスキンケア製剤、無着色の毛髪用製剤、日焼け用製剤、合成および非合成の固形石鹸、ハンドリキッド、鼻パック、パーソナルケア用不織布アプリケーション、ベビーローション、ベビーバスおよびシャンプー、ベビーコンディショナー、シェービング用製剤、キュウリスライス、スキンパッド、メイク落とし、洗顔料、コールドクリーム、日焼け止め製品、ムース、スプリッツァー、ペーストマスクおよびマッド、フェイスマスク、コロンおよび化粧水、ヘアキューティクルコート、シャワージェル、フェイスおよびボディウォッシュ、パーソナルケアリンスオフ製品、ジェル、フォームバス、スクラブクレンザー、収斂剤、ネイルコンディショナー、アイシャドウスティック、フェイスまたはアイ用パウダー、リップクリーム、リップグロス、ヘアケアポンプスプレーおよびその他の非エアゾールスプレー、ヘアフリズコントロールジェル、ヘアリーブインコンディショナー、ヘアポマード、毛髪もつれ解消製品、毛髪固定剤、ヘアブリーチ製品、スキンローション、プレシェーブおよびプレエレクトリックシェーブ、無水クリームおよびローション、油/水、水/油、多層およびマクロおよびマイクロエマルジョン、耐水性クリームまたはローション、抗にきび製剤、マウスウォッシュ、マッサージオイル、歯磨き粉、透明なジェルまたはスティック、軟膏ベース、局所創傷治癒製品、エアロゾルタルク、バリアスプレー、ビタミンおよびアンチエイジング製剤、ハーブ抽出物製剤、バスソルト、バスおよびボディミルク、ヘアスタイリングエイド、髪・目・爪および肌用ソフト固形アプリケーション、徐放性パーソナルケア製品、ヘアコンディショニングミスト、スキンケアモイスチャライジングミスト、スキンワイプ、毛穴スキンワイプ、毛穴クリーナー、傷痕軽減剤、皮膚角質除去剤、皮膚落屑促進剤、スキンタオルまたは布、除毛剤、パーソナルケア潤滑剤、ネイルカラー製剤、日焼け止め、化粧品、ヘアケア製品、スキンケア製品、歯磨き粉、皮膚に適用される医薬組成物の局所適用のための薬物送達システム、および前述の用途の少なくとも1つを含む組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。パーソナルケア組成物は、担体、顔料、フィルム形成剤、乳化剤、ビタミン、可塑剤、界面活性剤、抗酸化剤、ワックス、油、溶媒などのような様々な成分を含むことができる。
【0051】
本発明のポリマーは、適用後に迅速に揮発する揮発性担体などの担体に組み込むことができる。揮発性担体は、揮発性炭化水素、揮発性シリコーン、およびそれらの混合物から選択することができる。
【0052】
上記に記載されたものは、本明細書の例を含む。もちろん、本明細書を説明する目的で構成要素または方法論の考えられるすべての組み合わせを説明することは不可能であるが、当業者は、本明細書のさらに多くの組み合わせおよび順列が可能であることを理解することができる。したがって、本明細書は、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内にあるそのようなすべての変更、修正、および変形を包含することを意図している。さらに、「含む(includes)」という用語が詳細な説明または特許請求の範囲のいずれかで使用される限り、そのような用語は、「含む(comprising)」という用語は、「含む(comprising)」が請求項における移行語として使用される場合に解釈されるのと同様の方法で包括的であることを意図する。
【実施例
【0053】
【0054】
バルク熱伝導率(T/C)は、例に別段の記載がない限り、ホットディスクTPS500 S機器を使用する過渡的方法によって決定される。単分散ポリスチレン標準を参照した、数平均分子量(M)および多分散性指数(PDI)は、溶媒脱気装置を備えたAgilent1260 Infinityゲル浸透クロマトグラフィーシステム、AgilentMixed-BLS(10um)カラム、ELSDおよびRID検出器を使用して決定された。融点は、窒素雰囲気下で10℃min-1の加熱速度で、TA機器(Q1000)での示差走査熱量測定(DSC)によって決定された。
【0055】
例1:末端アリルオキシエーテル基を有するジフェニルスルホン官能化ポリオルガノシロキサン
【0056】
3つ口フラスコに、10gの4,4’-ジアリルオキシジフェニルスルホン、トルエン(50mL)および白金触媒(10ppm)を入れた。得られた混合物を、窒素雰囲気下で撹拌しながら90℃に加熱し、末端ジメチルハイドロジェンシロキシ単位を有し、約10個の縮合ジメチルシロキシ単位からなる12.7gのポリジメチルシロキサンを加えた。反応混合物の進行をHNMRでモニターした。反応の完了後、得られた混合物を真空ストリッピングして、140℃のオイルバスに3時間置くことにより揮発性物質を除去し、アリレンエーテル置換シロキサンポリマーをワックス状固体として得た(GPC:M=2200g/mol;PDI=1.3)。ポリマーは0.195W/m.KのT/C、および79.5℃のピーク融点を有する。
【0057】
例2:末端アリルオキシエーテル基を有するジフェニルスルホン官能化ポリオルガノシロキサン
【0058】
3つ口フラスコに、10gの4,4’-ジアリルオキシジフェニルスルホン、トルエン(50mL)および白金触媒(10ppm)を入れた。得られた混合物を、窒素雰囲気下で撹拌しながら90℃に加熱し、末端トリメチル単位を有し、約20個の縮合ジメチルシロキシ単位からなる18gのポリジメチルシロキサンを加えた。反応混合物の進行をHNMRでモニターした。反応の完了後、得られた混合物を真空ストリッピングして、140℃のオイルバスに3時間置くことにより揮発性物質を除去し、57℃のピーク融点を有するアリーレンエーテル置換シロキサンポリマーがワックス状固体(GPC:M=3000g/mol;PDI=1.4)として得られた。
【0059】
例3:末端メチル基を有するビフェニル官能化ポリオルガノシロキサン
【0060】
3つ口フラスコに、55.2gの4-(アリルオキシ)-1,1’-ビフェニル、トルエン(90mL)および白金触媒(15ppm)を入れた。得られた混合物を、窒素雰囲気下で撹拌しながら72℃に加熱し、末端トリメチルシロキシ単位、約23メチルハイドロジェンシロキシ単位を有し、約16個の縮合ジメチルシロキシ単位からなるポリジメチルシロキサン30gを加えた。反応混合物の進行をHNMRでモニターした。反応の完了後、得られた混合物を真空ストリッピングして、140℃のオイルバスに3時間置くことにより揮発性物質を除去し、アリーレンエーテル置換シロキサンポリマーが白色固体として得られた(GPC:M=6400g/mol;PDI=1.9)。ポリマーは、0.194W/m.KのT/Cおよび55.1℃のピーク融点を有していた。
【0061】
例4:末端ビフェニルエーテル基を有するビフェニル官能化ポリオルガノシロキサン
【0062】
三口フラスコに、26.8gの4-(アリルオキシ)-1,1’-ビフェニル、トルエン(90mL)および白金触媒(15ppm)を入れた。得られた混合物を、窒素雰囲気下で撹拌しながら72℃に加熱し、末端ジメチルハイドロジェンシロキシ単位、約8メチルハイドロジェンシロキシ単位を有し、約48の縮合ジメチルシロキシ単位からなるポリジメチルシロキサン50gを加えた。反応混合物の進行をHNMRでモニターした。反応の完了後、得られた混合物を真空ストリッピングして、140℃のオイルバスに3時間置くことにより揮発性物質を除去し、アリレンエーテル置換シロキサンポリマーが粘着性材料として得られた(GPC:M=4500g/mol;PDI=2.0)。ポリマーは、0.192W/m.KのT/Cおよび24.7℃のピーク融点を有していた。
【0063】
例5:Q構造を有するビフェニル官能化ポリオルガノシロキサン
【0064】
3つ口フラスコに、35.5gの4-(アリルオキシ)-1,1’-ビフェニル、トルエン(90mL)および白金触媒(15ppm)を入れた。得られた混合物を、窒素雰囲気下で撹拌しながら72℃に加熱し、約4Q単位および約8単位のジメチルハイドロジェンシロキシを有する15gのポリジメチルシロキサンを加えた。反応混合物の進行をHNMRでモニターした。反応の完了後、得られた混合物を真空ストリッピングして、140℃のオイルバスに3時間置くことにより揮発性物質を除去し、アリーレンエーテル置換シロキサン樹脂が白色固体として得られた(GPC:M=1800g/mol;PDI=1.0)。ポリマーは0.212W/m.KのT/C、78.4℃のピーク融点を有していた。
【0065】
例6:T構造を有するビフェニル官能化オルガノシロキサン
【0066】
三口フラスコに、39.4gの4-(アリルオキシ)-1,1’-ビフェニル、トルエン(90mL)および白金触媒(15ppm)を入れた。得られた混合物を、窒素雰囲気下で撹拌しながら72℃に加熱し、20gの3-((ジメチルシリル)オキシ)-1,1,5,5-テトラメチル-3-フェニルトリシロキサンを加えた。反応混合物の進行をH NMRでモニターした。反応の完了後、得られた混合物を真空ストリッピングして、140℃のオイルバスに3時間置くことにより揮発性物質を除去し、アリーレンエーテル置換シロキサン樹脂が白色のワックス状固体として得られた(GPC:M=800g/mol;PDI=1.0)。ポリマーは、0.181W/m.KのT/Cおよび29.3℃のピーク融点を有していた。
【0067】
例7:末端ビフェニルエーテル基を有するポリオルガノシロキサン
【0068】
三口フラスコに、26.8gの4-(アリルオキシ)-1,1’-ビフェニル、トルエン(90mL)および白金触媒(30ppm)を入れた。得られた混合物を、窒素雰囲気下で撹拌しながら72℃に加熱し、末端ジメチルハイドロジェンシロキシ単位を有し、約11個の縮合ジメチルシロキシ単位からなるポリジメチルシロキサン20gを加えた。反応混合物の進行をHNMRでモニターした。反応の完了後、得られた混合物を真空ストリッピングして、140℃のオイルバスに3時間置くことにより揮発性物質を除去し、アリーレンエーテル置換シロキサンポリマーが、25.1℃のピーク融点を有する柔らかいワックス状の液体(GPC:M=1000g/mol;PDI=1.0)として得られた。
【0069】
上記の説明は多くの詳細を含むが、これらの詳細は、本発明の範囲に対する制限として解釈されるべきではなく、単にその好ましい実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付された特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲および精神の範囲内にある他の多くの可能な変形を想定することができる。