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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-27
(45)【発行日】2024-12-05
(54)【発明の名称】衣服
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/002 20060101AFI20241128BHJP
   A41D 13/005 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
A41D13/002 105
A41D13/005 108
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021022557
(22)【出願日】2021-02-16
(65)【公開番号】P2022124744
(43)【公開日】2022-08-26
【審査請求日】2023-11-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和2年7月29日~令和2年7月31日にインテックス大阪において開催された猛暑対策展で発表
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(73)【特許権者】
【識別番号】397023549
【氏名又は名称】株式会社チクマ
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】山内 憲
(72)【発明者】
【氏名】宮坂 信義
(72)【発明者】
【氏名】人見 莉恵
【審査官】嘉村 泰光
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-001676(JP,A)
【文献】登録実用新案第3225280(JP,U)
【文献】特開2019-127675(JP,A)
【文献】特開2008-240214(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0345712(US,A1)
【文献】特開2003-003304(JP,A)
【文献】登録実用新案第3020543(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 13/002
A41D 13/005
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送風装置が着脱可能に取り付けられる衣服であって、
前記送風装置が取り付けられて、前記衣服を着用した着用者の胴体の前側を覆う前身頃と、前記胴体の後ろ側を覆う後身頃とを形成する表地と、
前記表地に取り付けられた前記送風装置から排出される空気を流動可能な内部空間が前記表地との間で形成されるように前記表地の内側に取り付けられる裏地とを備え、
前記前身頃には、前記前身頃における前記着用者の横方向に沿った中央部である横方向中央部に、前記着用者の縦方向に沿って延びるように開口した縦中央開口部が形成され、
前記前身頃には、前記前身頃における前記縦方向に沿った中央部である縦方向中央部に、前記横方向に沿って前記縦中央開口部より幅が広くなるように開口した横中央開口部が形成される衣服。
【請求項2】
請求項1に記載の衣服であって、
前記前身頃には、前記横中央開口部より上部において開口した上開口部が形成され、
前記前身頃には、前記横中央開口部より下部において開口した下開口部が形成される衣服。
【請求項3】
請求項2に記載の衣服であって、
前記横中央開口部の幅は、前記上開口部の幅より長く、
前記上開口部の幅は、前記下開口部の幅より長い衣服。
【請求項4】
請求項2に記載の衣服であって、
前記横中央開口部の幅は、前記下開口部の幅より長く、
前記下開口部の幅は、前記上開口部の幅より長い衣服。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか1項に記載の衣服であって、
前記前身頃のうち、前記縦中央開口部を挟んで前記着用者の右側の部分を右前身頃とし、前記縦中央開口部を挟んで前記着用者の左側の部分を左前身頃として、
前記右前身頃と前記左前身頃との間で掛け渡されて前記右前身頃と前記左前身頃とを連結する連結状態と、前記右前身頃と前記左前身頃との間の掛け渡しが解除されて前記右前身頃と前記左前身頃とを連結していない非連結状態とに切り替え可能に構成された連結部材を備える衣服。
【請求項6】
請求項1~請求項5の何れか1項に記載の衣服であって、
前記縦中央開口部と対向するようにして前記裏地に取り付けられて保冷剤を収納するメッシュポケットを備える衣服。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、送風装置が着脱可能に取り付けられる衣服に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、送風装置が着脱可能に取り付けられる衣服が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-127675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユニフォームを着用した人が、特許文献1に記載の衣服をユニフォームの上に着用すると、ユニフォームが上記衣服に隠れて見えなくなってしまう。これにより、ユニフォームを着用した人がどの会社に所属している従業員であるかを一目で認識することが困難になってしまい、ユニフォームの識別効果が低下してしまう恐れがあった。
【0005】
本開示の一態様は、送風装置が着脱可能に取り付けられる衣服において、ユニフォームの識別効果の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、送風装置が着脱可能に取り付けられる衣服であって、表地と、裏地とを備える。表地は、送風装置が取り付けられて、衣服を着用した着用者の胴体の前側を覆う前身頃と、胴体の後ろ側を覆う後身頃とを形成する。裏地は、表地に取り付けられた送風装置から排出される空気を流動可能な内部空間が表地との間で形成されるように表地の内側に取り付けられる。
【0007】
そして前身頃には、前身頃における着用者の横方向に沿った中央部である横方向中央部に、着用者の縦方向に沿って延びるように開口した縦中央開口部が形成される。
このように構成された本開示の衣服は、ユニフォームを着用した人が本開示の衣服を着用した場合に、縦中央開口部を通してユニフォームの一部を視認可能とすることができる。このため、本開示の衣服は、ユニフォームの識別効果の低下を抑制することができる。
【0008】
衣服において、前身頃には、前身頃における縦方向に沿った中央部である縦方向中央部に、横方向に沿って縦中央開口部より幅が広くなるように開口した横中央開口部が形成されてもよい。これにより、本開示の衣服は、横中央開口部を通してユニフォームの一部を視認可能とすることができる。このため、本開示の衣服は、ユニフォームの識別効果の低下を更に抑制することができる。
【0009】
衣服において、前身頃には、前身頃における縦方向に沿った中央部である縦方向中央部から、前身頃における縦方向に沿った下部にかけて、横方向に沿って縦中央開口部より幅が広くなるように開口した横中央下開口部が形成されてもよい。これにより、本開示の衣服は、横中央下開口部を通してユニフォームの一部を視認可能とすることができる。このため、本開示の衣服は、ユニフォームの識別効果の低下を更に抑制することができる。
【0010】
衣服において、前身頃には、前身頃における縦方向に沿った上部に、横方向に沿って縦中央開口部より幅が広くなるように開口した上開口部が形成されてもよい。これにより、本開示の衣服は、上開口部を通してユニフォームの一部を視認可能とすることができる。このため、本開示の衣服は、ユニフォームの識別効果の低下を更に抑制することができる。
【0011】
衣服において、前身頃には、横中央開口部より上部において開口した上開口部が形成され、前身頃には、横中央開口部より下部において開口した下開口部が形成されてもよい。これにより、本開示の衣服は、上開口部および下開口部を通してユニフォームの一部を視認可能とすることができる。このため、本開示の衣服は、ユニフォームの識別効果の低下を更に抑制することができる。
【0012】
衣服において、横中央開口部の幅は、上開口部の幅より長く、上開口部の幅は、下開口部の幅より長くてもよい。
衣服において、横中央開口部の幅は、下開口部の幅より長く、下開口部の幅は、上開口部の幅より長くてもよい。
【0013】
衣服は、連結部材を備えてもよい。連結部材は、右前身頃と左前身頃との間で掛け渡されて右前身頃と左前身頃とを連結する連結状態と、右前身頃と左前身頃との間の掛け渡しが解除されて右前身頃と左前身頃とを連結していない非連結状態とに切り替え可能に構成される。右前身頃は、前身頃のうち、縦中央開口部を挟んで着用者の右側の部分である。左前身頃は、前身頃のうち、縦中央開口部を挟んで着用者の左側の部分である。これにより、本開示の衣服は、連結部材を連結状態にすることによって、前身頃が着用者の胴体を覆う状態を保持することができる。
【0014】
衣服は、縦中央開口部と対向するようにして裏地に取り付けられて保冷剤を収納するメッシュポケットを備えてもよい。これにより、本開示の衣服は、メッシュポケットに収納された保冷剤によって、着用者の胴体の後ろ側を冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施形態の作業上着の正面図である。
図2】第1実施形態の作業上着の背面図である。
図3】前身頃を開いた状態における作業上着の内側を示す図である。
図4】送風装置付近の表地および裏地を示す断面図である。
図5】第2実施形態の作業上着の正面図である。
図6】第3実施形態の作業上着の正面図である。
図7】第4実施形態の作業上着の正面図である。
図8】第5実施形態の作業上着の正面図である。
図9】第6実施形態の作業上着の正面図である。
図10】第7実施形態の作業上着の正面図である。
図11】第8実施形態の作業上着の正面図である。
図12】第9実施形態の作業上着の正面図である。
図13】第10実施形態の作業上着の正面図である。
図14】第11実施形態の作業上着の正面図である。
図15】第12実施形態の作業上着の正面図である。
図16】第13実施形態の作業上着の正面図である。
図17】第13実施形態の作業上着の背面図である。
図18】第14実施形態の作業上着の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
以下に本開示の例示的な第1実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態の作業上着1は、建築現場などで着用され、図1に示すように、着用者の胴体を覆う袖無し上衣である。
【0017】
作業上着1は、着用者の胴体の前側を覆う前身頃2と、着用者の胴体の後ろ側を覆う後身頃3とを備える。
そして前身頃2は、着用者の胴体の右前側を覆う右前身頃11と、着用者の胴体の左前側を覆う左前身頃12とを備える。
【0018】
右前身頃11の上部と後身頃3の上部との間には、着用者の右腕を通すための右アームホール4が形成されている。同様に、左前身頃12の上部と後身頃3の上部との間には、着用者の左腕を通すための左アームホール5が形成されている。
【0019】
そして前身頃2には、右前身頃11と左前身頃12との間において縦方向D1に沿って前身頃2を貫通するように開口した開口部13が形成されている。
また右前身頃11には、縦方向D1に沿った中央部において横方向D2に沿って右前身頃11を貫通するように開口した開口部14が形成されている。同様に左前身頃12には、縦方向D1に沿った中央部において横方向D2に沿って左前身頃12を貫通するように開口した開口部15が形成されている。このため、開口部14と、開口部15と、開口部13において開口部14と開口部15とに挟まれた領域とによって、前身頃2には、横方向D2に沿って前身頃2を貫通するように開口した開口部16が形成されている。
【0020】
また作業上着1は、上部ベルト6と、下部ベルト7とを備える。
上部ベルト6は、右ストラップ21と、左ストラップ22と、タング23と、バックル24とを備える。
【0021】
右ストラップ21は、帯状の紐であり、一端が右前身頃11の上部に接続され、他端がタング23に接続される。左ストラップ22は、帯状の紐であり、一端が左前身頃12の上部に接続され、他端がバックル24に接続される。
【0022】
タング23とバックル24とは、互いに着脱可能に連結される。タング23とバックル24とが連結されることによって、右前身頃11の上部と左前身頃12の上部とが着用者の胴体の上部を覆う状態が保持される。
【0023】
下部ベルト7は、右ストラップ31と、左ストラップ32と、タング33と、バックル34とを備える。
右ストラップ31は、帯状の紐であり、一端が右前身頃11の下部に接続され、他端がタング33に接続される。左ストラップ32は、帯状の紐であり、一端が左前身頃12の下部に接続され、他端がバックル34に接続される。
【0024】
タング33とバックル34とは、互いに着脱可能に連結される。タング33とバックル34とが連結されることによって、右前身頃11の下部と左前身頃12の下部とが着用者の胴体の下部を覆う状態が保持される。
【0025】
図2に示すように、後身頃3の下部には、送風装置100を取り付けるために円形に開口した取付部8が2箇所設けられている。なお、送風装置100は、図2には示されておらず、図4に示されている。
【0026】
図3に示すように、作業上着1は、表地41と、裏地42とを備える。表地41は、前身頃2および後身頃3の外側になる布地である。裏地42は、表地41の内側に施される内張りである。裏地42は、少なくとも後身頃3の内側全体を覆うように、裏地42の周縁部が表地41の内側に縫い付けられる。
【0027】
裏地42は、右アームホール4の下部を覆う領域42aと、左アームホール5の下部の領域42bとを備える。そして領域42a,42bは、メッシュ素材で形成されている。また裏地42は、作業上着1の着用時において着用者の首周りを覆う領域42cを備える。そして領域42cは、メッシュ素材で形成されている。なお、図1,5~18では、領域42cの図示が省略されている。
【0028】
裏地42の下部には、直線状に切り込まれた開口部43が形成されている。開口部43は、スライドファスナ44によって開閉可能となるように形成されている。送風装置100を取付部8に取り付けたり、送風装置100を取付部8から取り外したりする場合には、スライドファスナ44によって開口部43が開けられ、開口部43を介して送風装置100の着脱作業が行われる。
【0029】
裏地42における後身頃3の中央部には、保冷剤を収納するためのメッシュポケット45が縫い付けられる。
図4に示すように、円形に開口した取付部8は表地41に形成されている。送風装置100は、取付部8の内部に嵌め込まれるようにして、表地41に取り付けられる。送風装置100は、外気を取り込み、表地41と裏地42との間に形成された内部空間46に風を送り込む。そして、送風装置100によって内部空間46に送り込まれた空気は、裏地42の領域42a,42b,42cから排出される。
【0030】
このように構成された作業上着1は、送風装置100が着脱可能に取り付けられ、表地41と、裏地42とを備える。
表地41は、送風装置100が取り付けられて、作業上着1を着用した着用者の胴体の前側を覆う前身頃2と、胴体の後ろ側を覆う後身頃3とを形成する。
【0031】
裏地42は、表地41に取り付けられた送風装置100から排出される空気を流動可能な内部空間46が表地41との間で形成されるように表地41の内側に取り付けられる。
そして前身頃2には、前身頃2における着用者の横方向D2に沿った中央部(以下、横方向中央部)に、着用者の縦方向D1に沿って延びるように開口した開口部13が形成される。
【0032】
これにより、作業上着1は、ユニフォームを着用した人が作業上着1を着用した場合に、開口部13を通してユニフォームの一部を視認可能とすることができる。このため、作業上着1は、ユニフォームの識別効果の低下を抑制することができる。
【0033】
また前身頃2には、前身頃2における縦方向D1に沿った中央部(以下、縦方向中央部)に、横方向D2に沿って開口部13より幅が広くなるように開口した開口部16が形成される。これにより、作業上着1は、開口部16を通してユニフォームの一部を視認可能とすることができる。このため、作業上着1は、ユニフォームの識別効果の低下を更に抑制することができる。
【0034】
作業上着1は、上部ベルト6および下部ベルト7を備える。上部ベルト6および下部ベルト7は、右前身頃11と左前身頃12との間で掛け渡されて右前身頃11と左前身頃12とを連結する連結状態と、右前身頃11と左前身頃12との間の掛け渡しが解除されて右前身頃11と左前身頃12とを連結していない非連結状態とに切り替え可能に構成される。右前身頃11は、前身頃2のうち、開口部13を挟んで着用者の右側の部分である。左前身頃12は、前身頃2のうち、開口部13を挟んで着用者の左側の部分である。
【0035】
これにより、作業上着1は、上部ベルト6および下部ベルト7を連結状態にすることによって、前身頃2が着用者の胴体を覆う状態を保持することができる。
作業上着1は、開口部13と対向するようにして裏地42に取り付けられて保冷剤を収納するメッシュポケット45を備える。これにより、作業上着1は、メッシュポケット45に収納された保冷剤によって、着用者の胴体の後ろ側を冷却することができる。
【0036】
以上説明した実施形態において、作業上着1は本開示における衣服の一例に相当し、開口部13は本開示における縦中央開口部の一例に相当し、開口部16は本開示における横中央開口部の一例に相当し、上部ベルト6および下部ベルト7は本開示における連結部材の一例に相当する。
【0037】
[第2実施形態]
以下に本開示の第2実施形態を図面とともに説明する。なお第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0038】
第2実施形態の作業上着1は、図5に示すように、右前身頃11に開口部14が形成されていない点と、左前身頃12に開口部15が形成されていない点とが第1実施形態と異なる。すなわち、前身頃2には、第1実施形態と同様に、右前身頃11と左前身頃12との間において縦方向D1に沿って前身頃2を貫通するように開口した開口部13が形成されている。
【0039】
さらに、第2実施形態の作業上着1は、上部ベルト6および下部ベルト7が省略された点が第1実施形態と異なる。
このように構成された作業上着1は、送風装置100が着脱可能に取り付けられ、表地41と、裏地42とを備える。そして前身頃2には、横方向中央部に、着用者の縦方向D1に沿って延びるように開口した開口部13が形成される。
【0040】
これにより、作業上着1は、ユニフォームを着用した人が作業上着1を着用した場合に、開口部13を通してユニフォームの一部を視認可能とすることができる。このため、作業上着1は、ユニフォームの識別効果の低下を抑制することができる。
【0041】
[第3実施形態]
以下に本開示の第3実施形態を図面とともに説明する。なお第3実施形態では、第2実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0042】
第3実施形態の作業上着1は、図6に示すように、右前身頃11において開口部51が形成されている点と、左前身頃12において開口部52が形成されている点とが第2実施形態と異なる。
【0043】
開口部51は、縦方向D1に沿って右前身頃11の中央部から右前身頃11の下端縁11aまで延びるように開口し、且つ、開口部13から横方向D2に沿って右前身頃11の右端縁11bへ向かって延びるように開口している。
【0044】
開口部52は、縦方向D1に沿って左前身頃12の中央部から左前身頃12の下端縁12aまで延びるように開口し、且つ、開口部13から横方向D2に沿って左前身頃12の左端縁12bへ向かって延びるように開口している。
【0045】
このため、開口部51と、開口部52と、開口部13において開口部51と開口部52とに挟まれた領域とによって、前身頃2には、前身頃2の中央部から下部にかけて開口して且つ開口部13よりも幅(すなわち、横方向D2の長さ)が広い開口部53が形成されている。
【0046】
このように構成された作業上着1の前身頃2には、縦方向中央部から、前身頃2における縦方向D1に沿った下部にかけて、横方向D2に沿って開口部13より幅が広くなるように開口した開口部53が形成される。
【0047】
これにより、作業上着1は、開口部53を通してユニフォームの一部を視認可能とすることができる。このため、作業上着1は、ユニフォームの識別効果の低下を更に抑制することができる。
【0048】
以上説明した実施形態において、開口部53は本開示における横中央下開口部の一例に相当する。
[第4実施形態]
以下に本開示の第4実施形態を図面とともに説明する。なお第4実施形態では、第2実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0049】
第4実施形態の作業上着1は、図7に示すように、右前身頃11において開口部61が形成されている点と、左前身頃12において開口部62が形成されている点とが第2実施形態と異なる。
【0050】
開口部61は、右前身頃11の上部において、開口部13から横方向D2に沿って右アームホール4へ向かって延びるように開口している。
開口部62は、左前身頃12の上部において、開口部13から横方向D2に沿って左アームホール5へ向かって延びるように開口している。
【0051】
このため、開口部61と、開口部62と、開口部61と開口部62とに挟まれた領域とによって、前身頃2には、前身頃2の上部において開口して且つ開口部13よりも幅(すなわち、横方向D2の長さ)が広い開口部63が形成されている。
【0052】
このように構成された作業上着1の前身頃2には、前身頃2における縦方向D1に沿った上部に、横方向D2に沿って開口部13より幅が広くなるように開口した開口部63が形成される。これにより、作業上着1は、開口部63を通してユニフォームの一部を視認可能とすることができる。このため、作業上着1は、ユニフォームの識別効果の低下を更に抑制することができる。
【0053】
以上説明した実施形態において、開口部63は本開示における上開口部の一例に相当する。
[第5実施形態]
以下に本開示の第5実施形態を図面とともに説明する。なお第5実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0054】
第5実施形態の作業上着1は、図8に示すように、右前身頃11において開口部61が形成されている点と、左前身頃12において開口部62が形成されている点とが第2実施形態と異なる。
【0055】
開口部61は、右前身頃11の上部において、開口部13から横方向D2に沿って右アームホール4へ向かって延びるように開口している。
開口部62は、左前身頃12の上部において、開口部13から横方向D2に沿って左アームホール5へ向かって延びるように開口している。
【0056】
このため、開口部61と、開口部62と、開口部61と開口部62とに挟まれた領域とによって、前身頃2には、前身頃2の上部において開口して且つ開口部13よりも幅が広い開口部63が形成されている。
【0057】
そして、開口部16の幅W1は、開口部63の幅W2より長い。また、開口部63の幅W2は、開口部16より下方における開口部13の幅W3より長い。
さらに、第5実施形態の作業上着1は、上部ベルト6および下部ベルト7が省略された点が第1実施形態と異なる。
【0058】
このように構成された作業上着1の前身頃2には、開口部16より上部において開口した開口部63が形成され、開口部16より下部において開口した開口部13が形成される。そして、開口部16の幅W1は、開口部63の幅W2より長く、開口部63の幅W2は、開口部16より下方における開口部13の幅W3より長い。
【0059】
これにより、作業上着1は、開口部13,16,63を通してユニフォームの一部を視認可能とすることができる。このため、作業上着1は、ユニフォームの識別効果の低下を更に抑制することができる。
【0060】
以上説明した実施形態において、開口部63は本開示における上開口部の一例に相当し、開口部16より下方における開口部13は本開示における下開口部の一例に相当する。
[第6実施形態]
以下に本開示の第6実施形態を図面とともに説明する。なお第6実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0061】
第6実施形態の作業上着1は、図9に示すように、右前身頃11において開口部71が形成されている点と、左前身頃12において開口部72が形成されている点とが第1実施形態と異なる。
【0062】
開口部71は、縦方向D1に沿って開口部14から右前身頃11の下端縁11aまで延びるように開口し、且つ、開口部13から横方向D2に沿って右前身頃11の右端縁11bへ向かって延びるように開口している。
【0063】
開口部72は、縦方向D1に沿って開口部15から左前身頃12の下端縁12aまで延びるように開口し、且つ、開口部13から横方向D2に沿って左前身頃12の左端縁12bへ向かって延びるように開口している。
【0064】
このため、開口部71と、開口部72と、開口部13において開口部71と開口部72とに挟まれた領域とによって、前身頃2には、前身頃2の下部において開口部13よりも幅が広い開口部73が形成されている。
【0065】
そして、開口部16の幅W11は、開口部73の幅W13より長い。また、開口部73の幅W13は、開口部16より上方における開口部13の幅W12より長い。
さらに、第6実施形態の作業上着1は、上部ベルト6および下部ベルト7が省略された点が第1実施形態と異なる。
【0066】
このように構成された作業上着1の前身頃2には、開口部16より上部において開口した開口部13が形成され、開口部16より下部において開口した開口部73が形成される。そして、開口部16の幅W11は、開口部73の幅W13より長く、開口部73の幅W13は、開口部16より上方における開口部13の幅W12より長い。
【0067】
これにより、作業上着1は、開口部13,16,73を通してユニフォームの一部を視認可能とすることができる。このため、作業上着1は、ユニフォームの識別効果の低下を更に抑制することができる。
【0068】
以上説明した実施形態において、開口部16より上方における開口部13は本開示における上開口部の一例に相当し、開口部73は本開示における下開口部の一例に相当する。
[第7実施形態]
以下に本開示の第7実施形態を図面とともに説明する。なお第7実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0069】
第7実施形態の作業上着1は、図10に示すように、上部ベルト6および下部ベルト7が省略された点が第1実施形態と異なる。
[第8実施形態]
以下に本開示の第8実施形態を図面とともに説明する。なお第8実施形態では、第2実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0070】
第8実施形態の作業上着1は、図11に示すように、上部ベルト6および下部ベルト7が追加された点が第2実施形態と異なる。
[第9実施形態]
以下に本開示の第9実施形態を図面とともに説明する。なお第9実施形態では、第3実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0071】
第9実施形態の作業上着1は、図12に示すように、上部ベルト6および下部ベルト7が追加された点が第3実施形態と異なる。
[第10実施形態]
以下に本開示の第10実施形態を図面とともに説明する。なお第10実施形態では、第4実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0072】
第10実施形態の作業上着1は、図13に示すように、上部ベルト6および下部ベルト7が追加された点が第4実施形態と異なる。
[第11実施形態]
以下に本開示の第11実施形態を図面とともに説明する。なお第11実施形態では、第5実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0073】
第11実施形態の作業上着1は、図14に示すように、上部ベルト6および下部ベルト7が追加された点が第5実施形態と異なる。
[第12実施形態]
以下に本開示の第12実施形態を図面とともに説明する。なお第12実施形態では、第6実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0074】
第12実施形態の作業上着1は、図15に示すように、上部ベルト6および下部ベルト7が追加された点が第6実施形態と異なる。
[第13実施形態]
以下に本開示の第13実施形態を図面とともに説明する。なお第13実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0075】
第13実施形態の作業上着1は、図16および図17に示すように、開口部14,15が省略された点と、開口部81,82が追加された点とが第1実施形態と異なる。
開口部81は、縦方向D1に沿った中央部において開口部13から横方向D2に沿って右前身頃11の右端縁11bへ向かって延びるように開口している。すなわち、開口部81は、開口部13から横方向D2に沿って右前身頃11の右端縁11bに到達しないように延びて開口している。
【0076】
開口部82は、縦方向D1に沿った中央部において開口部13から横方向D2に沿って左前身頃12の左端縁12bへ向かって延びるように開口している。すなわち、開口部82は、開口部13から横方向D2に沿って左前身頃12の左端縁12bに到達しないように延びて開口している。
【0077】
このため、開口部81と、開口部82と、開口部13において開口部81と開口部82とに挟まれた領域とによって、前身頃2には、前身頃2の中央部において開口部13よりも幅が広い開口部83が形成されている。
【0078】
このように構成された作業上着1の前身頃2には、前身頃2における縦方向D1に沿った中央部に、横方向D2に沿って開口部13より幅が広くなるように開口した開口部83が形成される。これにより、作業上着1は、開口部83を通してユニフォームの一部を視認可能とすることができる。このため、作業上着1は、ユニフォームの識別効果の低下を更に抑制することができる。
また作業上着1は、送風装置100から、メッシュ素材で形成されている領域42a,42bへ風を送る場合に、その風路を確保することができるため、送風の能力を向上させることができる。
【0079】
以上説明した実施形態において、開口部83は本開示における横中央開口部の一例に相当する。
[第14実施形態]
以下に本開示の第14実施形態を図面とともに説明する。なお第13実施形態では、第9実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0080】
第14実施形態の作業上着1は、図18に示すように、開口部52が省略された点と、開口部55が追加された点とが第1実施形態と異なる。
開口部55は、縦方向D1に沿った中央部において開口部13から横方向D2に沿って左前身頃12の左端縁12bへ向かって延びるように開口している。
【0081】
このため、第14実施形態の作業上着1の前身頃2には、開口部が、横方向D2の中心軸CAに対して非対称(すなわち、左右非対称)に形成されている。
このように構成された作業上着1は、例えば、ユニフォームの前身頃にあるポケットが作業上着1の前身頃で覆われないようにすることができる。これにより、作業上着1の着用者は、ユニフォームのポケットに収納されている物を取り出しやすくなる。
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。
【0082】
例えば上記第14実施形態では、縦方向D1に沿った下部における開口部が左右非対称に形成されている形態を示した。しかし、縦方向D1に沿った上部における開口部が左右非対称に形成されてもよいし、縦方向D1に沿った中央部における開口部が左右非対称に形成されてもよい。
【0083】
また上記実施形態では、メッシュポケット45の一部が前身頃2で覆われて、メッシュポケット45の一部が開口部から露出している形態を示した。しかし、メッシュポケット45が開口部から完全に露出していてもよい。
【0084】
上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加または置換してもよい。
【符号の説明】
【0085】
1…作業上着、2…前身頃、3…後身頃、13…開口部、41…表地、42…裏地、100…送風装置
図1
図2
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図4
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