(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-27
(45)【発行日】2024-12-05
(54)【発明の名称】制御システム、制御装置、及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
E05F 15/73 20150101AFI20241128BHJP
E06B 9/68 20060101ALI20241128BHJP
E05F 15/77 20150101ALI20241128BHJP
E05F 15/665 20150101ALN20241128BHJP
【FI】
E05F15/73
E06B9/68 A
E05F15/77
E05F15/665
(21)【出願番号】P 2021026555
(22)【出願日】2021-02-22
【審査請求日】2023-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】丸尾 広行
(72)【発明者】
【氏名】飯盛 光洋
(72)【発明者】
【氏名】山川 稔
(72)【発明者】
【氏名】山田 裕輔
【審査官】柿原 巧弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-019313(JP,A)
【文献】特開2005-113679(JP,A)
【文献】特開2007-255019(JP,A)
【文献】特開2019-152031(JP,A)
【文献】特開2011-017215(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0181969(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 15/73
E06B 9/68
E05F 15/77
E05F 15/665
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガレージのシャッターを開閉する開閉装置と、
前記開閉装置を制御して前記シャッターを開閉させる制御装置と、
ユーザが使用する携帯端末と、
を備え、
前記制御装置は、
前記携帯端末の位置を示す情報を取得する位置情報取得部と、
前記携帯端末と前記ガレージとの間の位置関係に応じて、前記シャッターを開く又は閉じるよう前記開閉装置に指示する開閉指示部と、
前記シャッターの自動開閉の要否を設定する自動開閉設定部と、
を備え
、
前記開閉指示部は、前記自動開閉設定部により前記シャッターの自動開閉を要すると設定されている場合に、前記シャッターを開く又は閉じるよう前記開閉装置に指示し、
前記自動開閉設定部は、前記シャッターの自動開閉を要する運転モードの設定を第1ユーザの前記携帯端末から受け付けたときに、運転モードに設定中の第2ユーザが存在する場合は、前記第1ユーザを運転モードに設定しない
制御システム。
【請求項2】
前記自動開閉設定部は、前記第2ユーザが前記ガレージから所定の範囲内に所定時間以上存在する場合、又は、前記第2ユーザの所定期間における移動速度が所定値以下である場合は、前記第2ユーザの運転モードを解除可能とする
請求項
1に記載の制御システム。
【請求項3】
複数のシャッターのそれぞれと、そのシャッターを使用するユーザの携帯端末との対応関係を取得するガレージ情報取得部を更に備え、
前記自動開閉設定部は、
複数のシャッターのそれぞれと、そのシャッターを使用するユーザの携帯端末との対応関係に基づいて、運転モードの設定又は解除を制御する
請求項
1又は
2に記載の制御システム。
【請求項4】
ガレージのシャッターを開閉する開閉装置と、
前記開閉装置を制御して前記シャッターを開閉させる制御装置と、
ユーザが使用する携帯端末と、
を備え、
前記制御装置は、
前記携帯端末の位置を示す情報を取得する位置情報取得部と、
前記携帯端末と前記ガレージとの間の位置関係に応じて、前記シャッターを開く又は閉じるよう前記開閉装置に指示する開閉指示部と、
を備え、
前記開閉指示部は、前記シャッターが開いている場合に、前記携帯端末の位置が前記シャッターから所定距離以上離れたとき、
かつ、前記携帯端末が前記シャッターから所定値以上の速度で所定時間以上離れたときに、前記シャッターを閉じるよう前記開閉装置に指示する
制御システム。
【請求項5】
ガレージのシャッターを開閉する開閉装置と、
前記開閉装置を制御して前記シャッターを開閉させる制御装置と、
ユーザが使用する携帯端末と、
を備え、
前記制御装置は、
前記携帯端末の位置を示す情報を取得する位置情報取得部と、
前記携帯端末と前記ガレージとの間の位置関係に応じて、前記シャッターを開く又は閉じるよう前記開閉装置に指示する開閉指示部と、
を備え、
前記開閉指示部は、前記シャッターが閉じている場合に、前記携帯端末の位置が前記シャッターから所定距離以下の範囲内において、前記携帯端末が所定値以上の速度で所定時間以上近づいたときに、前記シャッターを開くよう前記開閉装置に指示する
制御システム。
【請求項6】
前記開閉指示部は、前記開閉装置に前記シャッターを開く又は閉じるよう指示する前に、前記シャッターを開く又は閉じるか否かを前記ユーザに問い合わせ、前記シャッターを開く又は閉じるよう前記ユーザから指示された場合に、前記開閉装置に前記シャッターを開く又は閉じるよう指示する
請求項1から5のいずれかに記載の制御システム。
【請求項7】
ガレージの使用者の携帯端末の位置を示す情報を取得する位置情報取得部と、
前記携帯端末と前記ガレージとの間の位置関係に応じて、前記
ガレージのシャッターを開く又は閉じるよう前記
シャッターを開閉する開閉装置に指示する開閉指示部と、
前記シャッターの自動開閉の要否を設定する自動開閉設定部と、
を備え
、
前記開閉指示部は、前記自動開閉設定部により前記シャッターの自動開閉を要すると設定されている場合に、前記シャッターを開く又は閉じるよう前記開閉装置に指示し、
前記自動開閉設定部は、前記シャッターの自動開閉を要する運転モードの設定を第1ユーザの前記携帯端末から受け付けたときに、運転モードに設定中の第2ユーザが存在する場合は、前記第1ユーザを運転モードに設定しない
制御装置。
【請求項8】
ガレージの使用者の携帯端末の位置を示す情報を取得する位置情報取得部と、
前記携帯端末と前記ガレージとの間の位置関係に応じて、前記ガレージのシャッターを開く又は閉じるよう前記シャッターを開閉する開閉装置に指示する開閉指示部と、
を備え、
前記開閉指示部は、前記シャッターが開いている場合に、前記携帯端末の位置が前記シャッターから所定距離以上離れたとき、かつ、前記携帯端末が前記シャッターから所定値以上の速度で所定時間以上離れたときに、前記シャッターを閉じるよう前記開閉装置に指示する
制御装置。
【請求項9】
ガレージの使用者の携帯端末の位置を示す情報を取得する位置情報取得部と、
前記携帯端末と前記ガレージとの間の位置関係に応じて、前記ガレージのシャッターを開く又は閉じるよう前記シャッターを開閉する開閉装置に指示する開閉指示部と、
を備え、
前記開閉指示部は、前記シャッターが閉じている場合に、前記携帯端末の位置が前記シャッターから所定距離以下の範囲内において、前記携帯端末が所定値以上の速度で所定時間以上近づいたときに、前記シャッターを開くよう前記開閉装置に指示する
制御装置。
【請求項10】
コンピュータを、
ガレージの使用者の携帯端末の位置を示す情報を取得する位置情報取得部と、
前記携帯端末と前記ガレージとの間の位置関係に応じて、前記
ガレージのシャッターを開く又は閉じるよう前記
シャッターを開閉する開閉装置に指示する開閉指示部と、
前記シャッターの自動開閉の要否を設定する自動開閉設定部と、
として機能させ
、
前記開閉指示部は、前記自動開閉設定部により前記シャッターの自動開閉を要すると設定されている場合に、前記シャッターを開く又は閉じるよう前記開閉装置に指示し、
前記自動開閉設定部は、前記シャッターの自動開閉を要する運転モードの設定を第1ユーザの前記携帯端末から受け付けたときに、運転モードに設定中の第2ユーザが存在する場合は、前記第1ユーザを運転モードに設定しない
制御プログラム。
【請求項11】
コンピュータを、
ガレージの使用者の携帯端末の位置を示す情報を取得する位置情報取得部と、
前記携帯端末と前記ガレージとの間の位置関係に応じて、前記ガレージのシャッターを開く又は閉じるよう前記シャッターを開閉する開閉装置に指示する開閉指示部と、
として機能させ、
前記開閉指示部は、前記シャッターが開いている場合に、前記携帯端末の位置が前記シャッターから所定距離以上離れたとき、かつ、前記携帯端末が前記シャッターから所定値以上の速度で所定時間以上離れたときに、前記シャッターを閉じるよう前記開閉装置に指示する
制御プログラム。
【請求項12】
コンピュータを、
ガレージの使用者の携帯端末の位置を示す情報を取得する位置情報取得部と、
前記携帯端末と前記ガレージとの間の位置関係に応じて、前記ガレージのシャッターを開く又は閉じるよう前記シャッターを開閉する開閉装置に指示する開閉指示部と、
として機能させ、
前記開閉指示部は、前記シャッターが閉じている場合に、前記携帯端末の位置が前記シャッターから所定距離以下の範囲内において、前記携帯端末が所定値以上の速度で所定時間以上近づいたときに、前記シャッターを開くよう前記開閉装置に指示する
制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガレージのシャッターの開閉を制御する制御システム、制御装置、及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ガレージのシャッターを自動開閉する技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載された開閉制御システムでは、運転者が携帯通信端末を所持した状態で車両に乗車した場合に、この携帯通信端末と車両に搭載された車載用自動開閉リモコンとが近距離無線通信機能によって接続される。この接続によって、携帯通信端末は車両に搭載されているということが認証される。携帯通信端末に搭載されているGPS機能によって取得される現在位置に基づいて、携帯通信端末及び車両が車両用開閉体装置の設置されている位置から所定距離だけ離間した位置を通過したか否かの判定を行い、通過したと判定された場合には、携帯通信端末から制御手段に制御信号を送信して、車両用開閉体装置の動作を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の開閉制御システムでは、車載用自動開閉リモコンにより運転者の携帯通信端末を認証するので、車載用自動開閉リモコンが故障している場合や、車載用自動開閉リモコンが車内にない場合には、ガレージのシャッターを自動開閉することができない。本発明者らは、使用者の利便性を更に向上させることを課題として認識し、本開示の技術に想到した。
【0005】
本開示は、このような課題に鑑みてなされ、その目的は、ガレージの使用者の利便性を向上させる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の制御システムは、ガレージのシャッターを開閉する開閉装置と、開閉装置を制御してシャッターを開閉させる制御装置と、ユーザが使用する携帯端末と、を備える。制御装置は、携帯端末の位置を示す情報を取得する位置情報取得部と、携帯端末とガレージとの間の位置関係に応じて、シャッターを開く又は閉じるよう開閉装置に指示する開閉指示部と、を備える。
【0007】
本開示の別の態様は、制御装置である。この装置は、ガレージの使用者の携帯端末の位置を示す情報を取得する位置情報取得部と、携帯端末とガレージとの間の位置関係に応じて、シャッターを開く又は閉じるよう開閉装置に指示する開閉指示部と、を備える。
【0008】
本開示の更に別の態様は、制御プログラムである。このプログラムは、コンピュータを、ガレージの使用者の携帯端末の位置を示す情報を取得する位置情報取得部と、携帯端末とガレージとの間の位置関係に応じて、シャッターを開く又は閉じるよう開閉装置に指示する開閉指示部と、として機能させる。
【0009】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態に係る制御システムの構成を示す図である。
【
図2】実施の形態に係る制御装置の機能構成を示す図である。
【
図3】実施の形態に係る携帯端末の機能構成を示す図である。
【
図4】実施の形態に係る制御方法の手順を示すフローチャートである。
【
図5】実施の形態に係る制御方法の手順を示すフローチャートである。
【
図6】実施の形態に係る制御方法の手順を示すフローチャートである。
【
図7】実施の形態に係る制御方法の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、実施の形態に係る制御システム1の構成を示す。制御システム1は、ユーザの車2を保管するガレージ3のシャッター4を開閉する開閉装置5と、開閉装置5をインターネット8などの通信網に接続するためのゲートウェイ6及びルータ7と、開閉装置5を制御してシャッター4を開閉させる制御装置100と、ユーザが使用する携帯端末200と、それらの装置を接続する通信網の一例であるインターネット8とを備える。
【0012】
制御装置100は、携帯端末200の位置を示す情報を取得し、携帯端末200の位置がガレージ3から所定の範囲内にあるときに、シャッター4を開く又は閉じるよう開閉装置5に指示する。これにより、ユーザが携帯端末200を所持して移動しているだけで、シャッター4を自動的に開閉することができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0013】
図2は、実施の形態に係る制御装置100の機能構成を示す。制御装置100は、主に、通信装置101、処理装置120、及び記憶装置160を備える。制御装置100は、サーバ装置であってもよいし、パーソナルコンピューターなどの装置であってもよいし、携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末などの携帯端末であってもよい。
【0014】
通信装置101は、インターネット8を介して他の装置との間で通信を行う。通信装置101は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。
【0015】
記憶装置160は、処理装置120により使用されるプログラム、データなどを記憶する。記憶装置160は、半導体メモリ、ハードディスクなどであってもよい。記憶装置160は、ガレージ情報保持部161、位置情報保持部162を備える。
【0016】
ガレージ情報保持部161は、ユーザが所有するガレージ3に関する情報を保持する。ガレージ情報保持部161は、ガレージ3の数、シャッター4の数、ガレージ3に保管されている車2の数、車2の運転者、運転者の携帯端末200の識別情報など、シャッター4の自動開閉を制御するために必要な情報や、開閉装置5、ゲートウェイ6、ルータ7のアドレスや通信設定など、通信のために必要な情報などを保持する。
【0017】
位置情報保持部162は、携帯端末200の位置情報を保持する。位置情報保持部162は、携帯端末200の位置情報と、位置情報が検知された時刻を示す時刻情報とを対応付けて保持する。
【0018】
処理装置120は、ガレージ情報取得部121、自動開閉設定部122、位置情報取得部123、及び開閉指示部124を備える。これらの構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIなどにより実現され、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、またはハードウエアとソフトウエアの組合せなど、いろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0019】
ガレージ情報取得部121は、ユーザが所有する車2、ガレージ3、シャッター4、開閉装置5、ゲートウェイ6、ルータ7などに関する情報を取得して、ガレージ情報保持部161に格納する。
【0020】
自動開閉設定部122は、シャッター4の自動開閉の要否を設定する。自動開閉設定部122は、シャッター4の自動開閉を要することを示す運転モードの設定要求及び解除要求を携帯端末200から受け付けて、運転モードの設定及び解除を制御する。
【0021】
自動開閉設定部122は、運転モードの設定を第1ユーザの携帯端末200から受け付けたときに、運転モードに設定中の第2ユーザが存在する場合は、第1ユーザを運転モードに設定しない。この場合、誰が運転モードに設定中であるのかを第1ユーザに報知してもよい。
【0022】
第2ユーザがガレージ3から所定の範囲内に所定時間以上存在する場合は、第2ユーザが在宅していて車2を使用しないと考えられるので、自動開閉設定部122は、第2ユーザの運転モードを解除可能としてもよい。また、第2ユーザの所定期間における移動速度が所定値以下である場合は、第2ユーザは車2に乗車していないと考えられるので、自動開閉設定部122は、第2ユーザの運転モードを解除可能としてもよい。この場合、自動開閉設定部122は、誰が運転モードに設定中であるのかを第1ユーザに報知し、運転モードに設定するか否かを第1ユーザに問い合わせてもよい。第1ユーザが運転モードの設定を要求した場合、自動開閉設定部122は、第2ユーザの運転モードを解除し、第1ユーザの運転モードを設定する。第2ユーザの運転モードを解除する前に、第2ユーザに運転モードを解除してよいか問い合わせてもよい。
【0023】
自動開閉設定部122は、ガレージ情報取得部121により取得されたガレージ3又はシャッター4の数に基づいて、運転モードの設定又は解除を制御してもよい。例えば、ガレージ3又はシャッター4が複数ある場合、ガレージ情報取得部121は、複数のシャッター4のそれぞれと、そのシャッター4を使用するユーザの携帯端末200との対応関係を取得してガレージ情報保持部161に格納する。
【0024】
位置情報取得部123は、携帯端末200の位置を示す情報を携帯端末200から取得して位置情報保持部162に格納する。
【0025】
開閉指示部124は、携帯端末200とガレージ3との間の位置関係に応じて、シャッター4を開く又は閉じるよう開閉装置5に指示する。開閉指示部124は、自動開閉設定部122によりシャッター4の自動開閉を要すると設定されている場合に、シャッター4を開く又は閉じるよう開閉装置5に指示する。開閉指示部124は、自動開閉設定部122によりシャッター4の自動開閉を要しないと設定されている場合は、シャッター4を開く又は閉じるよう開閉装置5に指示しない。開閉指示部124は、ガレージ情報保持部161を参照して、運転モードを設定中のユーザに対応付けられたシャッター4の自動開閉を制御する。
【0026】
図3は、実施の形態に係る携帯端末200の機能構成を示す。携帯端末200は、主に、通信装置201、入力装置202、表示装置203、位置センサ204、処理装置220、及び記憶装置260を備える。携帯端末200は、携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末などであってもよい。
図3では、携帯端末200の機能構成のうち、ガレージ3のシャッター4の自動開閉に関する機能構成を主に示している。この機能は、携帯端末200において実行されるアプリケーションにより実現されてもよい。
【0027】
通信装置201は、インターネット8を介して他の装置との間で通信を行う。通信装置201は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。
【0028】
表示装置203は、処理装置220により生成される画面を表示する。表示装置203は、液晶表示装置、有機EL表示装置などであってもよい。入力装置202は、ユーザによる指示入力を処理装置220に伝達する。入力装置202は、マウス、キーボード、タッチパッドなどであってもよい。表示装置203及び入力装置202は、タッチパネルとして実装されてもよい。
【0029】
記憶装置260は、処理装置220により使用されるプログラム、データなどを記憶する。記憶装置260は、半導体メモリ、ハードディスクなどであってもよい。
【0030】
位置センサ204は、携帯端末200の位置を検知する。位置センサ204は、位置センサ204は、GPSなど、任意の位置検知技術を利用して携帯端末200の位置を検知してもよい。
【0031】
処理装置220は、ガレージ情報送信部221、自動開閉設定受付部222、位置情報送信部223、及び開閉指示受付部224を備える。これらの構成も、ハードウエアのみ、又はハードウエアとソフトウエアの組合せなど、いろいろな形で実現できる。
【0032】
ガレージ情報送信部221は、ユーザが所有するガレージ3に関する情報を制御装置100に送信する。
【0033】
自動開閉設定受付部222は、シャッター4の自動開閉を要する運転モードの設定及び解除をユーザから受け付け、制御装置100に自動開閉の設定及び解除を要求する。
【0034】
位置情報送信部223は、位置センサ204により検知された携帯端末200の位置情報を制御装置100に送信する。
【0035】
開閉指示受付部224は、制御装置100が開閉装置5にシャッター4を開く又は閉じるよう指示する前に、シャッター4を開く又は閉じるか否かをユーザに確認し、確認した結果を制御装置100に送信する。
【0036】
図4及び
図5は、実施の形態に係る制御方法の手順を示すフローチャートである。
図4は、ユーザがガレージ3から車2で出庫する前に、ユーザがガレージ3に近づいたことを検知してシャッター4を開く手順を示す。
図5は、ユーザがガレージ3から車2で出庫した後に、車2がガレージ3から離れたことを検知してシャッター4を閉じる手順を示す。
【0037】
携帯端末200の自動開閉設定受付部222は、ユーザから運転モードの設定指示を受け付けると、制御装置100に運転モードの設定を要求する。制御装置100の自動開閉設定部122は、ユーザを運転モードに設定し、ガレージ情報保持部161にステータスを記録する(S10)。
【0038】
携帯端末200の位置情報送信部223は、位置センサ204により検知された携帯端末200の位置情報を制御装置100に送信する。制御装置100の位置情報取得部123は、携帯端末200の位置情報を取得して位置情報保持部162に格納する(S12)。携帯端末200の位置がガレージ3から所定の範囲内にない場合(S14のN)、ユーザはガレージ3の近傍におらず、シャッター4を開く必要はないので、S12に戻る。
【0039】
携帯端末200の位置がガレージ3から所定の範囲内にある場合(S14のY)、開閉指示部124は、シャッター4を開くか否かを携帯端末200に問い合わせる(S16)。携帯端末200の開閉指示受付部224は、シャッター4を開くか否かをユーザに確認し、確認した結果を制御装置100に送信する。シャッター4を開く場合は(S16のY)、開閉指示部124は、開閉装置5にシャッター4を開くよう指示する(S18)。シャッター4を開かない場合は(S16のN)、S18をスキップして処理を終了する。
【0040】
この場合の所定の範囲は、ユーザが徒歩でガレージ3に到着するまでにシャッター4が開くような距離であればよく、例えば、数mから数十mであってもよい。所定の範囲は、シャッター4を開くのに要する時間に応じて設定されてもよい。所定の範囲は、ユーザが設定可能であってもよい。
【0041】
ユーザが車2に乗車してガレージ3から出発した後、制御装置100の位置情報取得部123は、携帯端末200の位置情報を取得して位置情報保持部162に格納する(S20)。携帯端末200の位置がガレージ3から所定の範囲を超えていない場合(S22のN)、ユーザはまだガレージ3の近傍にいるので、S20に戻る。
【0042】
携帯端末200の位置がガレージ3から所定の範囲外にある場合(S22のY)、10秒間待機した後、位置情報取得部123は、携帯端末200の位置情報を再び取得して位置情報保持部162に格納する(S24)。このときの携帯端末200の位置がガレージ3から所定の範囲を超えていない場合(S26のN)、ユーザはまだガレージ3の近傍にいるので、S20に戻る。携帯端末200の位置がガレージ3から所定の範囲外にある場合(S26のY)、10秒間の移動距離を算出する(S28)。10秒間の移動距離が、時速40kmで10秒間移動した距離に相当する115mを超えていない場合(S28のN)、ユーザはまだガレージ3から遠ざかっていないので、S20に戻る。10秒間の移動距離が115mを超えていた場合(S28のY)、開閉指示部124は、開閉装置5にシャッター4を閉じるよう指示する(S30)。
【0043】
この場合の所定の範囲は、ユーザが乗車した車2がガレージ3から十分離れたと判断できる距離であればよく、例えば、数十mから数百mであってもよい。所定の範囲は、ユーザが設定可能であってもよい。S28において、携帯端末200がシャッター4から所定値以上の速度で所定時間以上離れた場合に、シャッター4を閉じると判定してもよい。所定値は、車2の標準的な巡行速度であってもよく、例えば、時速20km、時速30km、時速40kmなどであってもよい。所定時間は、例えば、数秒から数十秒であってもよい。
【0044】
図6及び
図7は、実施の形態に係る制御方法の手順を示すフローチャートである。
図6は、ユーザが車2でガレージ3に戻る前に、ユーザがガレージ3に近づいたことを検知してシャッター4を開く手順を示す。
図7は、ユーザがガレージ3に車2を入庫した後に、車2がガレージ3に入庫されたことを検知してシャッター4を閉じる手順を示す。
【0045】
ユーザが車2に乗車して外出している間、制御装置100の位置情報取得部123は、携帯端末200の位置情報を取得して位置情報保持部162に格納する(S50)。携帯端末200の位置がガレージ3から所定の範囲内にない場合(S52のN)、ユーザはまだガレージ3から遠い位置にいるので、S50に戻る。
【0046】
携帯端末200の位置がガレージ3から所定の範囲内にある場合(S52のY)、10秒間待機した後、位置情報取得部123は、携帯端末200の位置情報を再び取得して位置情報保持部162に格納する(S54)。このときの携帯端末200の位置がガレージ3から所定の範囲内にない場合(S56のN)、ユーザはまだガレージ3から遠い位置にいるので、S50に戻る。携帯端末200の位置がガレージ3から所定の範囲内にある場合(S56のY)、10秒間の移動距離を算出する(S58)。10秒間の移動距離が、時速40kmで10秒間移動した距離に相当する115mを超えていない場合(S58のN)、ユーザはまだガレージ3に近づいていないので、S50に戻る。10秒間の移動距離が115mを超えていた場合(S58のY)、開閉指示部124は、開閉装置5にシャッター4を開くよう指示する(S60)。
【0047】
この場合の所定の範囲は、ユーザが車2でガレージ3に到着するまでにシャッター4が開くような距離であればよく、例えば、数十mから数百mであってもよい。所定の範囲は、シャッター4を開くのに要する時間に応じて設定されてもよい。所定の範囲は、ユーザが設定可能であってもよい。
【0048】
シャッター4が開いた後、制御装置100の位置情報取得部123は、携帯端末200の位置情報を取得して位置情報保持部162に格納する(S62)。携帯端末200の位置がガレージ3内にない場合(S64のN)、ユーザはまだガレージ3に車2を入庫していないので、S62に戻る。
【0049】
携帯端末200の位置がガレージ3内にある場合(S64のY)、開閉指示部124は、シャッター4を閉じるか否かを携帯端末200に問い合わせる(S66)。携帯端末200の開閉指示受付部224は、シャッター4を閉じるか否かをユーザに確認し、確認した結果を制御装置100に送信する。シャッター4を閉じる場合は(S66のY)、開閉指示部124は、開閉装置5にシャッター4を閉じるよう指示する(S68)。シャッター4を閉じない場合は(S66のN)、S68をスキップして処理を終了する。
【0050】
シャッター4が開いた後、ユーザが車2をガレージ3に入庫せずに再びガレージ3から遠ざかった場合は、開閉指示部124は、開閉装置5にシャッター4を閉じるよう指示してもよい。例えば、
図7に示した手順と並行して
図5に示した手順を実行してもよい。
【0051】
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示すにすぎない。また、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
【符号の説明】
【0052】
1 制御システム、2 車、3 ガレージ、4 シャッター、5 開閉装置、6 ゲートウェイ、7 ルータ、8 インターネット、100 制御装置、121 ガレージ情報取得部、122 自動開閉設定部、123 位置情報取得部、124 開閉指示部、161 ガレージ情報保持部、162 位置情報保持部、200 携帯端末、204 位置センサ、221 ガレージ情報送信部、222 自動開閉設定受付部、223 位置情報送信部、224 開閉指示受付部。