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特許7595009原子層堆積または化学蒸着のための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-27
(45)【発行日】2024-12-05
(54)【発明の名称】原子層堆積または化学蒸着のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/31 20060101AFI20241128BHJP
   H01L 21/316 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
H01L21/31 C
H01L21/316 X
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021530852
(86)(22)【出願日】2019-11-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-26
(86)【国際出願番号】 US2019062607
(87)【国際公開番号】W WO2020112487
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2022-11-04
(31)【優先権主張番号】62/773,377
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラボア・エイドリアン
(72)【発明者】
【氏名】アベル・ジョセフ・アール.
(72)【発明者】
【氏名】アグニュー・ダグラス・ウォルター
(72)【発明者】
【氏名】カーティン・イアン・ジョン
【審査官】宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0061628(US,A1)
【文献】米国特許第06905547(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
H01L 21/316
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板内のフィーチャを充填するための方法であって、
a)前記フィーチャの選択された深さに抑制剤層を選択的に堆積させる工程と、
b)原子層堆積プロセスまたは化学蒸着プロセスを実施して、前記フィーチャ内に堆積層を堆積させる工程であって、
前記堆積層は、前記抑制剤層が堆積されている前記フィーチャの部分上で選択的に抑制される、工程と、
前記工程bの後に、c)パッシベーションプロセスを実施する工程と、を含み、
前記パッシベーションプロセスは、残留している抑制剤層を除去し、次いで前記工程aおよび前記工程bを繰り返す、方法。
【請求項2】
請求項に記載の方法であって、
前記工程aおよび前記工程bを繰り返すことを更に含む、方法。
【請求項3】
請求項に記載の方法であって、
前記抑制剤層を選択的に堆積させる前記工程は、
抑制剤ガスを流す工程と、
前記抑制剤ガスを抑制剤プラズマに変換する工程と、
前記抑制剤ガスの流れを停止させる工程と、
を含む、方法。
【請求項4】
請求項に記載の方法であって、
前記抑制剤層を選択的に堆積させる前記工程は、選択的バイアスを印加することを更に含む、方法。
【請求項5】
請求項に記載の方法であって、
パッシベーションガスを供給して、前記抑制剤層を選択的に堆積する前記工程を調整することを更に含む、方法。
【請求項6】
請求項に記載の方法であって、
抑制剤層を選択的に堆積させる前記工程は、ヨウ素、塩素、三フッ化窒素(NF3)、ハロゲン化スルホニル、ジオール、ジアミン、アセチレンまたはエチレン、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)、ピリジン、ピペリジン、ピロール、ピリミジン、イミダゾール、およびベンゼンのうちの少なくとも1つを含む抑制剤ガスを供給することを含む、方法。
【請求項7】
請求項に記載の方法であって、
前記工程aにおいて、前記抑制剤層をフィーチャの中に第1の深さまで堆積させる第1のバイアスが供給され、前記工程aが繰り返される場合、前記抑制剤層を前記フィーチャの中に第2の深さまで堆積させる第2のバイアスが供給され、前記第1のバイアスは前記第2のバイアスよりも大きく、前記第1の深さは前記第2の深さよりも大きい、方法
【請求項8】
請求項に記載の方法であって、
前記パッシベーションプロセスを提供する前記工程は、O2、H2、および希ガスのうちの少なくとも1つを含むパッシベーションガスを供給することを含む、方法。
【請求項9】
請求項に記載の方法であって、
前記工程aにおいて、前記抑制剤層をフィーチャの中に第1の深さまで堆積させる第1のバイアスが供給され、前記工程aが繰り返される場合、前記抑制剤層を前記フィーチャの中に第2の深さまで堆積させる第2のバイアスが供給され、前記第1のバイアスは前記第2のバイアスよりも大きく、前記第1の深さは前記第2の深さよりも大きい、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年11月30日に出願された米国特許出願第62/773,377号の優先権の利益を主張し、それがあらゆる目的で本明細書に参照として組み込まれる。
【0002】
本開示は、半導体デバイスの形成に関する。より具体的には、本開示は、原子層堆積または化学蒸着を使用する半導体デバイスの形成に関する。
【発明の概要】
【0003】
前述のことを実現するために、そして本開示の目的に応じて、プロセスチャンバ、前駆体ガス源、反応ガス源、抑制剤ガス源、パッシベーションガス源、プロセスチャンバに流体接続されたガス入口、切換マニホールド、および切換マニホールドに制御可能に接続されたコントローラ、を備える装置が提供される。第1の位置にある切換マニホールドは、抑制剤ガス源とガス入口との間に流体接続を提供し、第2の位置にある切換マニホールドは、前駆体ガス源とガス入口との間に流体接続を提供し、第3の位置にある切換マニホールドは、反応ガス源とガス入口との間に流体接続を提供し、第4の位置にある切換マニホールドは、パッシベーションガス源とガス入口との間に流体接続を提供し、切換マニホールドは、ガス入口が、前駆体ガス源、反応ガス源、パッシベーションガス源、および抑制剤ガス源のうちの少なくとも2つに同時に流体接続されることを防止する。
【0004】
別の表明では、基板内のフィーチャを充填するための方法が提供される。フィーチャの選択された深さに抑制剤層が選択的に堆積される。原子層堆積プロセスまたは化学蒸着プロセスにより、フィーチャ内に堆積層が堆積され、堆積層は、抑制剤層が堆積されているフィーチャの部分上で選択的に抑制される。
【0005】
別の表明では、プロセスチャンバ、化学蒸着ガス源、抑制剤ガス源、パッシベーションガス源、プロセスチャンバと流体接続されたガス入口、切換マニホールド、および切換マニホールドに制御可能に接続されたコントローラ、を備える装置が提供される。第1の位置にある切換マニホールドは、抑制剤ガス源とガス入口との間に流体接続を提供し、第2の位置にある切換マニホールドは、化学蒸着ガス源とガス入口との間に流体接続を提供し、第3の位置にある切換マニホールドは、パッシベーションガス源とガス入口との間に流体接続を提供し、切換マニホールドは、ガス入口が、化学蒸着ガス源、パッシベーションガス源、および抑制剤ガス源のうちの少なくとも2つに同時に流体接続されることを防止する。
【0006】
本開示のこれらおよび他の特徴が、以下の本開示の詳細な説明において、以下の図面と併せて、以下により詳細に説明される。
【0007】
本開示は、添付の図面の図において限定的にではなく例示的に図示され、図では類似する参照番号は同様の要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、原子層堆積(ALD)システムの実施形態の概略図である。
【0009】
図2図2は、実施形態を実施する際に使用され得るコンピュータシステムの概略図である。
【0010】
図3図3は、図1に示すALDシステムを使用する実施形態のフローチャートである。
【0011】
図4A図4Aは、実施形態に従って処理されたスタックの一部の概略的断面図である。
図4B図4Bは、実施形態に従って処理されたスタックの一部の概略的断面図である。
図4C図4Cは、実施形態に従って処理されたスタックの一部の概略的断面図である。
図4D図4Dは、実施形態に従って処理されたスタックの一部の概略的断面図である。
図4E図4Eは、実施形態に従って処理されたスタックの一部の概略的断面図である。
図4F図4Fは、実施形態に従って処理されたスタックの一部の概略的断面図である。
【0012】
図5図5は、抑制剤層を堆積するステップのより詳細なフローチャートである。
【0013】
図6図6は、化学蒸着(CVD)システムの実施形態の概略図である。
【0014】
図7図7は、図6に示すCVDシステムを使用するプロセスの高レベルのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ここで、添付の図面に示されるような本開示のいくつかの好ましい実施形態を参照して、本発明を詳細に説明する。以下の記載には、本開示の完全な理解を提供するために数多くの具体的な詳細が記述されている。しかしながら、これらの具体的な詳細の一部または全てがなくても、本開示を実施してよいことが当業者には明らかであろう。その他の場合、本開示を不必要に不明瞭にしないように、周知のプロセスステップおよび/または構造は詳細には説明されていない。
【0016】
図1は、原子層堆積(ALD)システム100の実施形態の概略図である。ALDシステム100は、プロセスチャンバ104を備える。プロセスチャンバ104内には、基板支持体108がある。シャワーヘッド112が基板支持体108の上方に置かれている。ガス入口116が、シャワーヘッド112を切換マニホールド120に接続している。切換マニホールド120は、前駆体ガス源124、反応ガス源128、抑制剤ガス源132、パージガス源136、およびパッシベーションガス源138に接続されている。切換マニホールド120は、1つ以上の弁に接続された1つ以上のマニホールドを備えてよい。排気システム140が、プロセスチャンバ104に流体接続して、プロセスチャンバ104からの排気ガスを排出し、チャンバ圧力を制御する。高周波(HF)無線周波数RF源144が、整合ネットワーク148を介して基板支持体108に電気的に接続されている。低周波(LF)RF源152が、整合ネットワーク148を介して基板支持体108に電気的に接続されている。コントローラ156が、切換マニホールド120、排気システム140、HF RF源144、およびLF RF源152に制御可能に接続されている。基板160が、基板支持体108上に配置される。そのようなチャンバの例は、Fremont,CAのLam Research Corporationによって製造されたStriker(商標)Oxideシステムである。
【0017】
図2は、実施形態で使用されるコントローラ156を実装するのに好適なコンピュータシステム200を示す高レベルのブロック図である。コンピュータシステム200は、集積回路、プリント回路基板、小型の携帯型デバイス、および巨大なスーパーコンピュータに至る多くの物理的形態を有してよい。コンピュータシステム200は、1つ以上のプロセッサ202を含み、電子表示デバイス204(グラフィックス、テキスト、および他のデータを表示するため)、メインメモリ206(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM))、記憶装置208(例えば、ハードディスクドライブ)、リムーバブル記憶装置210(例えば、光ディスクドライブ)、ユーザインタフェースデバイス212(例えば、キーボード、タッチスクリーン、キーパッド、マウス、または他のポインティングデバイスなど)、および通信インタフェース214(例えば、無線ネットワークインタフェース)、を更に含み得る。通信インタフェース214は、ソフトウェアおよびデータが、リンクを介してコンピュータシステム200と外部デバイスとの間で転送されることを可能にする。システムはまた、前述したデバイス/モジュールが接続される通信インフラストラクチャ216(例えば、通信バス、クロスオーバーバー、またはネットワーク)を含んでよい。
【0018】
通信インタフェース214を介して転送される情報は、信号を伝送する通信リンクを介して通信インタフェース214によって受信することが可能な電子、電磁、光、または他の信号などの信号の形態であってもよく、ワイヤまたはケーブル、ファイバーオプティクス、電話回線、携帯電話リンク、無線周波数リンク、および/または他の通信チャネルを使用して実装されてよい。そのような通信インタフェースでは、上述した方法ステップを実施する過程において、1つ以上のプロセッサ202がネットワークから情報を受信するか、またはネットワークに情報を出力することができると考えられる。更には、方法の実施形態が、プロセッサ上でのみ実行されてもよく、または処理の一部を共有するリモートプロセッサと連係して、インターネットなどのネットワークを介して実行されてよい。
【0019】
「非一時的コンピュータ可読媒体」という用語は一般に、メインメモリ、2次メモリ、リムーバブル記憶装置、ならびに、ハードディスク、フラッシュメモリ、ディスクドライブメモリ、CD-ROM、および他の形態の永続的メモリなどの記憶装置を指すために使用され、搬送波または信号などの一時的対象をカバーすると解釈されるべきではない。コンピュータコードの例には、コンパイラを使用して作成されるようなマシンコード、および、インタプリタを用いてコンピュータによって実行される、より高いレベルのコードを含むファイルが含まれる。コンピュータ可読媒体は、搬送波で具現化されてプロセッサによって実行可能な一連の命令を表すコンピュータデータ信号によって伝達されたコンピュータコードであってよい。
【0020】
図3は、ALDシステム100を使用するプロセスの高レベルのフローチャートである。このプロセスは、抑制制御強化(ICE)と呼ばれる場合がある。一実施形態では、基板支持体108上の基板160にギャップ充填が実施される。図4Aは、スタック400の下の基板160の一部の拡大断面図である。基板160上の層404が、1つ以上のフィーチャ408を有する。図面は、縮尺どおりに描かれていない場合がある。この実施形態では、フィーチャは、深さと最大幅との比が50:1を超える高アスペクト比を有するフィーチャである。この例では、フィーチャ408は、フィーチャ408が狭くなるネック412を有する。加えて、フィーチャ408は、フィーチャ408が最も広い場所416において湾曲している。コンフォーマルな堆積により、湾曲部の場所416が充填される前にネック412が閉じ、フィーチャが充填された時にはボイドが形成される。
【0021】
この実施形態では、抑制剤堆積プロセスが提供される(工程304)。図5は、抑制剤堆積プロセス(工程304)のステップのより詳細なフローチャートである。抑制剤ガスが供給される(工程504)。抑制剤ガスは、プロセスチャンバ104内に流れ込む。この例では、切換マニホールド120は第1の位置に配置されている。切換マニホールド120の第1の位置では、抑制剤ガス源132は、ガス入口116と流体接続している。抑制剤ガスは、抑制剤ガス源132からガス入口116を通ってプロセスチャンバ104内に流れ込む。第1の位置では、前駆体ガス源124、反応ガス源128、パージガス源136、およびパッシベーションガス源138は、ガス入口116と流体接続されていない。この例では、抑制剤ガスは5~1000sccmのヨウ素である。抑制剤ガスは抑制剤プラズマに形成される(工程508)。この例では、最初に、高周波励起電力が、13.56メガヘルツ(MHz)の周波数で、250~6500ワットの電力で供給される。バイアスが供給される(工程512)。この例では、第1の低周波バイアス電力が、400kHzの周波数で、0~5000ワットの電力で供給される。0.05~500秒後に、抑制剤堆積プロセスが停止される。
【0022】
図4Bは、抑制剤が適用されて抑制剤層420が形成された後の、基板160およびスタック400の一部の拡大断面図である。抑制剤層420は大部分が、ネック412などの堆積が抑制されるべき領域に堆積されて、狭窄およびボイド形成が回避される。高周波励起電力および低周波バイアスを調整ノブとして使用して、抑制剤層がフィーチャ408の所望の部分に堆積されるように、選択された深さに抑制剤層420を選択的に堆積させてよい。加えて、抑制剤を適用する時間の長さを、追加の調整ノブとして使用してよい。
【0023】
抑制剤層420が堆積された後、原子層堆積プロセスが提供される(工程308)。この例では、原子層堆積プロセス(工程308)は、前駆体堆積プロセス(工程312)、第1のパージ(工程314)、反応物適用プロセス(工程316)、および第2のパージ(工程318)を含む。この例では、前駆体堆積プロセス(工程312)の間、切換マニホールド120は第2の位置に配置される。切換マニホールド120の第2の位置では、前駆体ガス源124が、ガス入口116と流体接続している。前駆体ガスは、前駆体ガス源124からガス入口116を通ってプロセスチャンバ104内に流れ込む。第2の位置では、抑制剤ガス源132、反応ガス源128、およびパージガス源136は、ガス入口116と流体接続されていない。この例では、前駆体ガスは、100~1000sccmの、C6H19N3Siなどのシリコン含有前駆体である。この例では、前駆体ガスはプラズマに形成されることはない。したがって、第2の高周波電力が、13.56MHzの周波数で、500ワット未満の電力で供給される。この例では、この電力は0ワットなので、高周波電力は供給されない。この例では、低バイアスが供給される、またはバイアスは供給されない。その結果、第2の低周波バイアス電力が、400kHzの周波数で、500ワット未満の電力で供給される。0.05~10秒後、前駆体の適用が停止される。この例では、前駆体ガスの流れが停止される。
【0024】
前駆体ガスの流れが停止されると、パージガス源136がガス入口116に流体接続するような位置に切換マニホールド120を配置することによって、前駆体ガスの第1のパージが提供される(工程314)。パージガスは、パージガス源136からガス入口116を通ってプロセスチャンバ104内に流れ込む。抑制剤ガス源132、反応ガス源128、および前駆体ガス源124は、ガス入口116と流体接続していない。この例では、パージガスはArであってよい。
【0025】
第1のパージを実施することにより前駆体ガスがパージされた後(工程314)、反応物が適用される(工程316)。反応ガスは、プロセスチャンバ104内に流れ込む。この例では、切換マニホールド120は第3の位置に配置されている。切換マニホールド120の第3の位置では、反応ガス源128が、ガス入口116と流体接続している。反応ガスは、反応ガス源128からガス入口116を通ってプロセスチャンバ104内に流れ込む。第3の位置では、前駆体ガス源124、抑制剤ガス源132、およびパージガス源136は、ガス入口116と流体接続されていない。この例では、反応ガスは250~20000sccmの酸素(O2)の酸化性ガスである。反応ガスはプラズマに形成される。この例では、第3の高周波励起電力が、13.56MHzの周波数で、125~6500ワットの電力で供給される。バイアスが供給される(工程512)。この例では、第3の低周波バイアス電力が、400kHzの周波数で、25~5000ワットの電力で供給される。0.05~140秒後、反応ガスの適用が停止される。
【0026】
反応ガスの流れが停止されると、反応ガスをパージするために第2のパージガスが供給される(工程318)。第2のパージガスは、第1のパージガスと同じであってもよく、または異なるパージガスであってよい。第2のパージガスが第1のパージガスと同じである場合、パージガス源136がガス入口116に流体接続するような位置に切換マニホールド120を配置することによって、第2のパージガスが供給される。第2のパージガスは、パージガス源136からガス入口116を通ってプロセスチャンバ104内に流れ込む。抑制剤ガス源132、反応ガス源128、および前駆体ガス源124は、ガス入口116と流体接続していない。第2のパージガスが第1のパージガスとは異なる場合、切換マニホールドは、別のパージガス源がガス入口116に流体接続されるような位置に配置される。
【0027】
原子層堆積プロセス(工程308)は、1つ以上のサイクルで実施されてよい。この例では、原子層堆積プロセス(工程308)は、1~60サイクルにわたって実施される。図4Cは、原子層堆積プロセス(工程308)が完了した後の基板160およびスタック400の一部の拡大断面図である。理解を促進するため、原子層堆積424は、実際のサイズよりも大きく示されている。図示するように、原子層堆積424は、抑制剤層420が堆積されている場所に堆積されない、または堆積量が少ない。抑制剤層420は、抑制剤層420が堆積されているフィーチャの部分上で原子層堆積を選択的に抑制する。
【0028】
この例では、ギャップ充填は完了していないので、プロセスは繰り返される(工程324)。残留した抑制剤層420を除去するために、パッシベーションプロセス(工程328)が提供される。この例では、切換マニホールド120は第4の位置に配置されている。切換マニホールド120の第4の位置では、パッシベーションガス源138が、ガス入口116と流体接続している。パッシベーションガスは、パッシベーションガス源138からガス入口116を通ってプロセスチャンバ104内に流れ込む。第4の位置では、前駆体ガス源124、反応ガス源128、抑制剤ガス源132、およびパージガス源136は、ガス入口116と流体接続されていない。一実施形態では、パッシベーションガスは酸素を含む。他の実施形態では、パッシベーションガスは、O2、H2、またはHe若しくはArなどの希ガス、のうちの1つ以上を含んでよい。パッシベーションガスはプラズマに形成される。この例では、第4の高周波励起電力が、13.56MHzの周波数、および250~6500ワットの電力で供給される。バイアスが供給される。この例では、第4の低周波バイアス電力が、400kHzの周波数、および0~5000ワットの電力で供給される。次いで、パッシベーションプロセスは停止される。パッシベーションプロセスは、残留している抑制剤堆積を、原子層堆積424に対して選択的に除去する。
【0029】
別の抑制剤堆積プロセス(工程304)を実施することによって新しい抑制剤層が堆積される。抑制剤堆積プロセスは、異なるHF RF電力とLF RF電力を使用して繰り返される。図4Dは、抑制剤堆積プロセス(工程304)が完了した後の基板160およびスタック400の一部の拡大断面図である。この例では、HF電力およびLF電力は、抑制剤層428が以前の抑制剤層420ほどフィーチャ408内へと及ばないように調節される。これにより、原子層堆積がフィーチャ408を更に上まで堆積することが可能になる。
【0030】
ALDプロセス(工程308)が繰り返される。図4Eは、原子層堆積プロセス(工程308)が完了した後の基板160およびスタック400の一部の拡大断面図である。原子層堆積424は、フィーチャ408の更に上まで延びている。
【0031】
いくつかの実施形態では、抑制剤堆積プロセス(工程304)、原子層堆積プロセス(工程308)、およびパッシベーションプロセス(工程328)のサイクルは1~2000回にわたって繰り返される。図4Fは、ギャップ充填プロセスが完了した後の基板160およびスタック400の一部の拡大断面図である。この実施形態では、抑制剤堆積物の使用と、LF RF信号電力およびHF RF信号電力の調整が、ギャップ充填におけるボイドを防止するのに役立つ。追加のプロセスが、スタック400に実施されてよい。
【0032】
切換マニホールド120は、抑制剤ガス、前駆体ガス、パージガス、および反応ガスのうちのいずれか2つが同時に流れることを防止する。抑制剤ガス源132と、前駆体ガスおよび反応ガスとは別個に抑制剤ガスを供給する切換マニホールド120とを提供することにより、抑制剤堆積が可能になる。様々な実施形態では、抑制剤ガスは、ヨウ素、塩素、三フッ化窒素(NF3)、ハロゲン化スルホニル、ジオール(すなわち、エタンジオール、エチレングリコール、プロパンジオールなど)、ジアミン(すなわち、エチレンジアミン、プロピレンジアミンなど)、アセチレンまたはエチレン、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)、ピリジン、ピペリジン、ピロール、ピリミジン、イミダゾール、またはベンゼンであってよい。加えて、低周波RFおよび高周波RF構成は、堆積の抑制が望まれるフィーチャの領域に抑制剤堆積物が堆積されるように、抑制剤堆積物の場所を調整することを可能にする。切換マニホールド120は、ガス入口116が、前駆体ガス源124、反応ガス源128、パッシベーションガス源138、パージガス源136、および抑制剤ガス源132のうちの少なくとも2つに同時に流体接続されることを防止する。この実施形態では、切換マニホールド120が第5の位置に配置されると、第5の位置において、パージガス源136とガス入口116との間に流体接続が提供され、ガス入口116が、前駆体ガス源124、反応ガス源238、パッシベーションガス源248、および抑制剤ガス源132に流体接続されることが防止される。
【0033】
シャワーヘッド112を接地し、HF RF電力およびLF RF電力を基板支持体108に供給することにより、抑制剤堆積物の場所の制御が改善されることが見出された。理論に拘束されるわけではないが、基板支持体へのバイアスの増加は、抑制剤層420のより深い堆積を生じさせると考えられている。これらの実施形態では、低周波数は100kHz~1MHzの範囲内にある。高周波数は10MHz~100MHzの範囲内にある。したがって、選択的バイアスを使用して、抑制剤層420の深さの選択的堆積を制御してよい。
【0034】
複数の原子層堆積サイクルに使用されてよい抑制剤層420を提供し、パッシベーションプロセスを使用して残留している抑制剤層420を除去してから、新しい抑制剤層428を提供することにより、改善された調整プロセスが提供される。したがって、前駆体ガスを供給すること、パージガスを供給すること、反応ガスを供給すること、および抑制剤ガスを供給することとは別にパッシベーションガスを提供することにより、改善されたALDプロセスが提供される。
【0035】
上記の実施形態では、酸化ケイ素などの誘電体材料がギャップ充填プロセスで堆積される。他の実施形態では、金属酸化物などの他の材料は、ギャップ充填プロセスで堆積される。
【0036】
一実施形態では、加速制御増強(ACE)を提供して、抑制剤堆積が実施された場所とは異なるフィーチャの領域への加速された堆積を可能にしてよい。加速堆積は、加速堆積が堆積される領域での堆積を加速することになる。
【0037】
図6は、化学蒸着(CVD)システム600の実施形態の概略図である。CVDシステム600は、プロセスチャンバ604を備える。プロセスチャンバ604内には、基板支持体608がある。シャワーヘッド612が基板支持体608の上方に置かれている。シャワーヘッド612は接地されている。ガス入口616が、シャワーヘッド612を切換マニホールド620に接続している。切換マニホールド620は、CVDガス源624、抑制剤ガス源632、およびパッシベーションガス源638に接続されている。CVDガス源624は、CVDプロセス用に使用される1つ以上のガス源を含んでよい。切換マニホールド620は、1つ以上の弁に接続された1つ以上のマニホールドを備えてよい。排気システム640が、プロセスチャンバ604に流体接続して、プロセスチャンバ604からの排気ガスを排出し、チャンバ圧力を制御する。高周波(HF)無線周波数RF源644が、整合ネットワーク648を介して基板支持体608に電気的に接続されている。この実施形態では、HF RF源644は、10MHz~100MHzの範囲内の周波数を有するRF信号を基板支持体608に供給する。低周波(LF)RF源652が、整合ネットワーク648を介して基板支持体608に電気的に接続されている。この実施形態では、LF源652は、100kHz~1MHzの範囲内の周波数を有するRF信号を供給する。コントローラ656が、切換マニホールド620、排気システム640、HF RF源644、およびLF RF源652に制御可能に接続されている。基板660が、基板支持体608上に配置される。
【0038】
図7は、CVDシステム600を使用するプロセスの高レベルのフローチャートである。このプロセスは、抑制制御強化(ICE)と呼ばれる場合がある。一実施形態では、基板支持体608上の基板660にギャップ充填が実施される。抑制剤堆積が実施される(工程704)。この例では、抑制剤層はフィーチャの最も狭い部分に堆積される。化学蒸着により、化学蒸着層が堆積される(工程708)。この実施形態では、抑制剤堆積により、化学蒸着層は、選択的に、抑制剤層がないフィーチャの領域上よりも、抑制剤層のあるフィーチャの領域上に、より少なく堆積される。
【0039】
フィーチャが完全には充填されていない場合、プロセスが繰り返されてよい(工程724)。この実施形態では、パッシベーション工程(工程728)を使用して、残留した抑制剤層が除去される。別の抑制剤を堆積するために、別の抑制剤堆積が実施される(工程704)。別のCVDプロセスが実施されて(工程708)フィーチャを充填し続ける。CVDプロセスは、抑制剤層を有する領域上に、選択的に、より少なく堆積する。
【0040】
第1の位置にある切換マニホールド620は、抑制剤ガス源632とガス入口616との間に流体接続を提供し、第2の位置にある切換マニホールド620は、化学蒸着ガス源624とガス入口616との間に流体接続を提供し、第3の位置にある切換マニホールドは、パッシベーションガス源638とガス入口616との間に流体接続を提供し、切換マニホールド620は、ガス入口616が、化学蒸着ガス源624、パッシベーションガス源638、および抑制剤ガス源632のうちの少なくとも2つに同時に流体接続されることを防止する。
【0041】
この実施形態では、コントローラ656は、少なくとも1つのプロセッサおよびコンピュータ可読媒体を備える。コンピュータ可読媒体は、複数のサイクルを提供するためのコンピュータコードであって、各サイクルが、切換マニホールド620を第1の位置に配置することを含む、抑制剤堆積を実施することと、切換マニホールド620を第2の位置に配置することを含む、化学蒸着を実施することと、を含む、コンピュータコードと;切換マニホールド620を第3の位置に配置することを含む、パッシベーションを実施するためのコンピュータコードと;を含む。この実施形態では、コントローラ656は、高周波RF源644および低周波RF源652に制御可能に接続されている。コンピュータ可読媒体は、切換マニホールド620が第1の位置に配置された時に、第1の高周波励起電力および第1の低周波バイアス電力を供給するためのコンピュータコードと、切換マニホールド620が第2の位置に配置された時に、第2の高周波励起電力および第2の低周波バイアス電力を供給するためのコンピュータコードと、切換マニホールド620が第3の位置に配置された時に、第3の高周波励起電力および第3の低周波バイアス電力を供給するためのコンピュータコードと、を更に含む。この実施形態では、コンピュータ可読媒体は、切換マニホールド620が第1の位置に配置された時に、第1の高周波励起電力を供給するためのコンピュータコードを更に含み、第1の高周波励起電力は250ワットを超える。
【0042】
本開示は、いくつかの好ましい実施形態に関して記載されてきたが、本開示の範囲内にある変更、修正、置換、および様々な代替的同等物が存在する。本開示の方法および装置を実現する多くの代替方法が存在することにも留意すべきである。したがって、以下に添付する特許請求の範囲は、本開示の真の趣旨および範囲に含まれるような、そのような変更、修正、置換、および様々な代替同等物の全てを含むと解釈されることを意図している。本開示は、以下の形態により実現されてもよい。
[形態1]
装置であって、
プロセスチャンバと、
前駆体ガス源と、
反応ガス源と、
抑制剤ガス源と、
パッシベーションガス源と、
前記プロセスチャンバと流体接続しているガス入口と、
切換マニホールドであって、第1の位置にある前記切換マニホールドは、前記抑制剤ガス源と前記ガス入口との間に流体接続を提供し、第2の位置にある前記切換マニホールドは、前記前駆体ガス源と前記ガス入口との間に流体接続を提供し、第3の位置にある前記切換マニホールドは、前記反応ガス源と前記ガス入口との間に流体接続を提供し、第4の位置にある前記切換マニホールドは、前記パッシベーションガス源と前記ガス入口との間に流体接続を提供し、前記切換マニホールドは、前記ガス入口が、前記前駆体ガス源、前記反応ガス源、前記パッシベーションガス源、および前記抑制剤ガス源のうちの少なくとも2つに同時に流体接続されることを防止する、切換マニホールドと、
前記切換マニホールドに制御可能に接続されたコントローラと、を備える装置。
[形態2]
形態1に記載の装置であって、
前記プロセスチャンバ内の基板支持体と、
前記ガス入口と流体接続している、前記プロセスチャンバ内のシャワーヘッドと、を更に備える、装置。
[形態3]
前記シャワーヘッドは、前記基板支持体の上方に配置され、かつ接地されている、形態2に記載の装置。
[形態4]
形態3に記載の装置であって、
前記基板支持体に電気的に接続された低周波RF源であって、
100kHz~1MHzの範囲内の周波数を有するRF信号を前記基板支持体に供給する、低周波RF源と、
前記基板支持体に電気的に接続された高周波RF源であって、
10MHz~100MHzの範囲内の周波数を有するRF信号を前記基板支持体に供給する、高周波RF源と、を更に備える、装置。
[形態5]
形態4に記載の装置であって、
前記コントローラは、
少なくとも1つのプロセッサと、
複数のサイクルを実施するためのコンピュータコードを含むコンピュータ可読媒体と、
を備え、
前記サイクルの各々は、
前記切換マニホールドを前記第1の位置に配置することを含む、抑制剤堆積を実施することと、
前記切換マニホールドを前記第2の位置に配置すること、および前記切換マニホールドを前記第3の位置に配置することを含む、少なくとも1つの原子層堆積サイクルを実施することと、を含む、装置。
[形態6]
形態5に記載の装置であって、
前記コントローラは、前記高周波RF源および前記低周波RF源に制御可能に接続され、
前記コンピュータ可読媒体は、
前記切換マニホールドが前記第1の位置に配置された時に、第1の高周波励起電力を供給するためのコンピュータコードと、
前記切換マニホールドが前記第1の位置に配置された時に、第1の低周波バイアス電力を供給するためのコンピュータコードと、
前記切換マニホールドが前記第2の位置に配置された時に、第2の高周波励起電力を供給するためのコンピュータコードと、
前記切換マニホールドが前記第2の位置に配置された時に、第2の低周波バイアス電力を供給するためのコンピュータコードと、
前記切換マニホールドが前記第3の位置に配置された時に、第3の高周波励起電力を供給するためのコンピュータコードと、
前記切換マニホールドが前記第3の位置に配置された時に、第3の低周波バイアス電力を供給するためのコンピュータコードと、
を更に含む、装置。
[形態7]
形態6に記載の装置であって、
前記第2の高周波励起電力は500ワット未満であり、前記第2の低周波バイアス電力は500ワット未満であり、前記第3の高周波励起電力は125ワットを超え、前記第3の低周波バイアス電力は25ワットを超える、装置。
[形態8]
形態7に記載の装置であって、
前記第1の高周波励起電力は250ワットを超える、装置。
[形態9]
形態8に記載の装置であって、
複数のサイクルを実施するための前記コンピュータコードは、前記切換マニホールドを第4の位置に配置することを更に含み、前記コンピュータ可読媒体は、前記切換マニホールドが前記第4の位置に配置された時に、第4の高周波励起電力を供給するためのコンピュータコードを更に含み、前記第4の高周波励起電力は250ワットを超える、装置。
[形態10]
形態1に記載の装置であって、
前記前駆体ガス源は、シリコン含有前駆体を供給し、前記反応ガス源は、酸化性ガスを供給する、装置。
[形態11]
形態1に記載の装置であって、
前記切換マニホールドに流体接続されたパージガス源を更に備え、前記第1の位置、前記第2の位置、前記第3の位置、および前記第4の位置において、前記切換マニホールドは、前記パージガス源が前記ガス入口に流体接続されることを防止し、前記切換マニホールドは第5の位置を有し、前記第5の位置は、前記パージガス源と前記ガス入口との間の流体接続を提供し、前記ガス入口が、前記前駆体ガス源、前記反応ガス源、前記パッシベーションガス源、および前記抑制剤ガス源に流体接続されることを防止する、装置。
[形態12]
基板内のフィーチャを充填するための方法であって、
a)前記フィーチャの選択された深さに抑制剤層を選択的に堆積させる工程と、
b)原子層堆積プロセスまたは化学蒸着プロセスを実施して、前記フィーチャ内に堆積層を堆積させる工程であって、
前記堆積層は、前記抑制剤層が堆積されている前記フィーチャの部分上で選択的に抑制される、工程と、を含む方法。
[形態13]
形態12に記載の方法であって、
前記工程aおよび前記工程bを繰り返すことを更に含む、方法。
[形態14]
形態12に記載の方法であって、
前記工程bの後に、c)パッシベーションプロセスを実施する工程を更に含み、前記パッシベーションプロセスは、残留している抑制剤層を除去し、次いで前記工程aおよび前記工程bを繰り返す、方法。
[形態15]
形態12に記載の方法であって、
前記抑制剤層を選択的に堆積させる前記工程は、
抑制剤ガスを流す工程と、
前記抑制剤ガスを抑制剤プラズマに変換する工程と、
前記抑制剤ガスの流れを停止させる工程と、
を含む、方法。
[形態16]
形態15に記載の方法であって、
前記抑制剤層を選択的に堆積させる前記工程は、選択的バイアスを印加することを更に含む、方法。
[形態17]
装置であって、
プロセスチャンバと、
化学蒸着ガス源と、
抑制剤ガス源と、
パッシベーションガス源と、
前記プロセスチャンバと流体接続しているガス入口と、
切換マニホールドであって、第1の位置にある前記切換マニホールドは、前記抑制剤ガス源と前記ガス入口との間に流体接続を提供し、第2の位置にある前記切換マニホールドは、前記化学蒸着ガス源と前記ガス入口との間に流体接続を提供し、第3の位置にある前記切換マニホールドは、前記パッシベーションガス源と前記ガス入口との間に流体接続を提供し、前記切換マニホールドは、前記ガス入口が、前記化学蒸着ガス源、前記パッシベーションガス源、および前記抑制剤ガス源のうちの少なくとも2つに同時に流体接続されることを防止する、切換マニホールドと、
前記切換マニホールドに制御可能に接続されたコントローラと、
を備える装置。
[形態18]
形態17に記載の装置であって、
前記プロセスチャンバ内の基板支持体と、
前記ガス入口に流体接続している、前記プロセスチャンバ内のシャワーヘッドと、を更に備える、装置。
[形態19]
形態18に記載の装置であって、
前記シャワーヘッドは、前記基板支持体の上方に配置され、前記シャワーヘッドは接地されている、装置。
[形態20]
形態19に記載の装置であって、
前記基板支持体に電気的に接続された低周波RF源であって、
100kHz~1MHzの範囲内の周波数を有するRF信号を前記基板支持体に供給する、低周波RF源と、
前記基板支持体に電気的に接続された高周波RF源であって、
10MHz~100MHzの範囲内の周波数を有するRF信号を前記基板支持体に供給する、高周波RF源と、
を更に備える、装置。
[形態21]
形態20に記載の装置であって、
前記コントローラは、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータ可読媒体と、を備え、
前記コンピュータ可読媒体は、
複数のサイクルを実施するためのコンピュータコードを含み、
前記サイクルの各々は、
前記切換マニホールドを前記第1の位置に配置することを含む、抑制剤堆積を実施することと、
前記切換マニホールドを前記第2の位置に配置することを含む、化学蒸着を実施することと、
前記切換マニホールドを第3の位置に配置することを含む、パッシベーションを実施することと、
を含む、装置。
[形態22]
形態21に記載の装置であって、
前記コントローラは、前記高周波RF源および前記低周波RF源に制御可能に接続され、
前記コンピュータ可読媒体は、
前記切換マニホールドが前記第1の位置に配置された時に、第1の高周波励起電力を供給するためのコンピュータコードと、
前記切換マニホールドが前記第1の位置に配置された時に、第1の低周波バイアス電力を供給するためのコンピュータコードと、
前記切換マニホールドが前記第2の位置に配置された時に、第2の高周波励起電力を供給するためのコンピュータコードと、
前記切換マニホールドが前記第2の位置に配置された時に、第2の低周波バイアス電力を供給するためのコンピュータコードと、
前記切換マニホールドが前記第3の位置に配置された時に、第3の高周波励起電力を供給するためのコンピュータコードと、
前記切換マニホールドが前記第3の位置に配置された時に、第3の低周波バイアス電力を供給するためのコンピュータコードと、
を更に含む、装置。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5
図6
図7