(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-27
(45)【発行日】2024-12-05
(54)【発明の名称】ティルティング/リフティングチェア
(51)【国際特許分類】
A61G 5/14 20060101AFI20241128BHJP
A61G 5/04 20130101ALI20241128BHJP
A47C 1/035 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
A61G5/14
A61G5/04 707
A61G5/04 710
A47C1/035
(21)【出願番号】P 2022528346
(86)(22)【出願日】2020-03-03
(86)【国際出願番号】 IB2020051785
(87)【国際公開番号】W WO2021094838
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2023-03-02
(32)【優先日】2019-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522190591
【氏名又は名称】パズ オハド
【氏名又は名称原語表記】PAZ, Ohad
【住所又は居所原語表記】12051 NW 4th Ct, Plantation, Florida, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パズ オハド
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-540019(JP,A)
【文献】特開2005-211294(JP,A)
【文献】特開2000-116455(JP,A)
【文献】特開2011-245304(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 5/00-14
A47C 1/00-16/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを支援するチェアであって、
ベースコンポーネントと、
中央ヒンジによって前記ベースコンポーネントに接続されたシートコンポーネントと、
レッグレストヒンジによって前記シートコンポーネントに接続されたレッグレストコンポーネントと、
バックヒンジによって前記シートコンポーネントに接続されたバックレストコンポーネントと、
を有し、
前記シートコンポーネントは、前記レッグレストコンポーネントと前記バックレストコンポーネントとのそれぞれに対して
独立して移動可能であり、前記レッグレストコンポーネントは、前記シートコンポーネントに対して
独立して移動可能であり、前記バックレストコンポーネントは、前記シートコンポーネントに対して
独立して移動可能であり、
前記チェアが着席位置にあ
って、前記ベースコンポーネントがフロア上に配置されているとき、
前記フロアに対する前記レッグレストヒンジ
の高さは、
前記フロアに対する前記中央ヒンジ
の高さより低く、
前記チェアは、
フロアに配置されている間、前記レッグレストヒンジが前記
フロアに対して第1の垂直距離にある着席位置から、前記レッグレストヒンジが前記
フロアに対して第2の垂直距離にある実質的な起立位置に移動されるように構成され、前記第2の垂直距離は前記第1の垂直距離より大きい、チェア。
【請求項2】
前記レッグレストコンポーネントに接続されるフットボードコンポーネントを更に含む、請求項1に記載のチェア。
【請求項3】
前記チェアが
前記フロア上に配置されることにより着席位置にあるとき、前記シートコンポーネントは、前記中央ヒンジより低い、請求項1又は2に記載のチェア。
【請求項4】
前記実質的な起立位置にあるとき、前記シート
コンポーネントは、水平方向に対して実質的に90度の角度にある、請求項1から3の何れか一項に記載のチェア。
【請求項5】
前記チェアのコンポーネントの間の角度を変更するための少なくとも1つのアクチュエータを更に有する、請求項1から4の何れか一項に記載のチェア。
【請求項6】
前記シートコンポーネントと前記ベースコンポーネントとの間の角度を変更するためのシートティルトアクチュエータを更に有する、請求項1から
4の何れか一項に記載のチェア。
【請求項7】
バックコンポーネントと前記シートコンポーネントとの間の角度を変更するためのバックレストアクチュエータを更に有する、請求項1から
4及び6の何れか一項に記載のチェア。
【請求項8】
レッグレストコンポーネントと前記シートコンポーネントとの間の角度を変更するためのレッグレストアクチュエータを更に有する、請求項1から
4及び6,7の何れか一項に記載のチェア。
【請求項9】
フットボードは、前記チェアに着席する
前記ユーザの足に向かうよう及び離れるよう動くよう設計される、請求項2に記載のチェア。
【請求項10】
前記チェアに着席する
前記ユーザの足に向かうよう及び離れるようフットボードコンポーネントを動かすためのフットボードアクチュエータを更に有する、請求項2又は9に記載のチェア。
【請求項11】
前記ユーザによる前記フットボード
コンポーネントの押下
によって信号を送信するよう構成されるセンサと、
前記フットボード
コンポーネントが物体を押下することを警告及び/又は防ぐためのセンサと
、
の少なくとも一
方を更に有する、請求項2、9又は10に記載のチェア。
【請求項12】
少なくとも1つのアクチュエータを制御するためのコントローラを更に有する、請求項
5に記載のチェア。
【請求項13】
前記少なくとも1つのアクチュエータは、電気アクチュエータと油圧アクチュエータの1つである、請求項
5に記載のチェア。
【請求項14】
アームレストコンポーネントを更に有する、請求項1から
13の何れか一項に記載のチェア。
【請求項15】
前記アームレストコンポーネントは、
地面又は前記アームレストコンポーネントに対するバックレス
トの角
度に従って、前記シートコンポーネントに対する角度を変更するよう構成される、請求項
14に記載のチェア。
【請求項16】
前記アームレストコンポーネントに付属するハンドルコンポーネントを更に有する、請求項
14又は
15に記載のチェア。
【請求項17】
前記ハンドルコンポーネントは、バックレストがシートに対する角度を変更すると、前記アームレストコンポーネントに対する角度を変更するよう構成される、請求項
16に記載のチェア。
【請求項18】
前記ハンドルコンポーネントは、バックレストがシート
コンポーネントに対する角度を変更すると、前記シート
コンポーネントに対する角度を変更するよう構成される、請求項
16又は
17に記載のチェア。
【請求項19】
前記ユーザを支持するための膨張可能なスリーブを更に有する、請求項1から
18の何れか一項に記載のチェア。
【請求項20】
前記膨張可能なスリーブを膨張させるためのエアコンプレッサを更に有する、請求項
19に記載のチェア。
【請求項21】
前記膨張可能なスリーブにおける圧力を測定するための圧力センサを更に有する、請求項
19又は20に記載のチェア。
【請求項22】
アクチュエータを制御し、それによって前記チェア
の動きを制御するため
少なくとも1つのコントローラと通信するよう構成されるタブレットを更に有する、請求項1から
21の何れか一項に記載のチェア。
【請求項23】
前記
タブレットは、
タッチ画面制御の起動、
ボタンの押下、
音声認識、
目の動きの検出、及び、
視線方向の検出、
の少なくとも1つを実行することによって実行されるよう構成される、請求項
22に記載のチェア。
【請求項24】
前記タブレットは、カメラを有し、
前記タブレットは更に、
前記チェアにおける
前記ユーザの画像の生成、
前記チェアにおける
前記ユーザのビデオの生成、及び、
前記チェアにおける
前記ユーザ
の位置の解析、
からなる群から選択された少なくとも1つのアクションを実行するよう更に構成される、請求項
22又は
23に記載のチェア。
【請求項25】
チェアの作動方法であって、
前記チェアは、
ベースコンポーネントと、
中央ヒンジによって前記ベースコンポーネントに接続されたシートコンポーネントと、
レッグレストヒンジによって前記シートコンポーネントに接続されたレッグレストコンポーネントであって、前記チェアが着席位置にあ
って、前記ベースコンポーネントがフロア上に配置されているとき、
前記フロアに対する前記レッグレストヒンジ
の高さは
前記フロアに対する前記中央ヒンジ
の高さより低い、レッグレストコンポーネントと、
バックヒンジによって前記シートコンポーネントに接続されたバックレストコンポーネントと、
前記チェアのコンポーネントの間の角度を変更するための少なくとも
2つのアクチュエータであって、前記レッグレストコンポーネントと前記シートコンポーネントとの間の角度を変更するためのレッグレストアクチュエータ
と、前記バックレストコンポーネントと前記シートコンポーネントとの双方を動かすための少なくとも1つの追加的なアクチュエータとを含む、少なくとも
2つのアクチュエータと、
を有し、
前記方法は、
前記レッグレストアクチュエータを
起動して、ユーザが前記チェアにいる場合、前記ユーザの足がほぼ直線になることを可能にするように、前記レッグレストコンポーネントを前記シートコンポーネントに実質的に平行にするため、前記シートコンポーネントに対して前記レッグレストコンポーネントの角度を変更することと、
前記少なくとも1つの
追加的なアクチュエータを
起動して、前記ユーザが前記チェアにいる場合、前記ユーザを実質的に起立位置に上げて、前記ユーザが起立することを支援する
ように、前記バックレストコンポーネントと前記シートコンポーネントとの双方を動かすことと、
を有し、
前記チェアが着席位置において
フロア上に配置されている間、前記レッグレストヒンジは前記
フロアに対して第1の垂直距離にあり、前記実質的な起立位置において、前記レッグレストヒンジは前記
フロアに対して第2の垂直距離にあり、前記第2の垂直距離は前記第1の垂直距離より大きい、方法。
【請求項26】
前記チェアは更に、前記レッグレストコンポーネントに接続されるフットボードコンポーネントを含む、請求項
25に記載の方法。
【請求項27】
前記チェアが
前記フロア上に配置されることにより前記着席位置にあるとき、前記シートコンポーネントは、前記中央ヒンジより低い、請求項
25又は
26に記載の方法。
【請求項28】
前記実質的な起立位置において、前記シート
コンポーネントは
、水平方向に対して実質的に90度の角度にある、請求項
25から
27の何れか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1つの
追加的なアクチュエータを
起動することは、
前記ユーザが前記チェアにいる場合、前記ユーザを前記実質的な起立位置に上げるように、
前記少なくとも1つの追加的なアクチュエータを起動して、前記シートコンポーネントを
動かすことと、
前記ユーザが前記チェアにいる場合、前記ユーザを前記実質的な起立位置に上げるように、
前記少なくとも1つの追加的なアクチュエータを起動して、前記バックレストコンポーネントを
動かすことと、
前記ユーザが前記チェアにいる場合、前記ユーザを前記実質的な起立位置に上げるように、
前記少なくとも1つの追加的なアクチュエータを起動して、前記バックレストコンポーネントと前記シートコンポーネントと
を動かすことと、
の1つを含む、請求項
25から
28の何れか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記少なくとも1つの追加的なアクチュエータを起動することは、前記ユーザを前記実質的な起立位置に引き上げる前に、前記ユーザの足に接触
して前記フットボードコンポーネントを動かすことを含む、請求項
26に記載の方法。
【請求項31】
前記ユーザが前記チェアにいる場合、前記ユーザが前記実質的な起立位置に傾けられると、前記フットボード
コンポーネントは、フロアに向かって動き、前記フロアに実質的に接触する、請求項
30に記載の方法。
【請求項32】
前記ユーザが前記チェアにいる場合、前記ユーザが前方に倒れることを防ぐために起立することを支援されている間、少なくとも1つのハンドルが前記ユーザが掴むよう配置された少なくとも1つのハンドルを提供することを更に有する、請求項
25から
31の何れか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記ユーザが前記チェアにいる場合、前記ユーザの体重を少なくとも部分的に支持するため、起立することを支援されている間、前記ユーザが前記少なくとも1つのアームレスト上に腕を載せることができるように、
前記チェアが前記起立位置にいるとき、フロアにほぼ平行に配置された少なくとも1つのアームレストを提供することを更に有する、請求項
25から
31の何れか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記チェアの動きは、タブレット
と通信するよう構成された少なくとも1つのコントローラによって制御される、請求項
25から
33の何れか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記ユーザが前記チェアにいる場合、前記ユーザが前記チェアから起立することを支援するレートは、
前記ユーザが外科的処置を有した時点からの経過時間に基づいて自動的に変更され
、前記支援するレートは前記タブレットにプログラムされる、請求項
34に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、2019年11月14日に出願された米国特許出願第16/683,299号の一部継続出願(CIP)であり、2018年11月14日に出願された米国仮特許出願第62/766,970号の35 USC §119(e)に基づく優先権の利益を主張する。
【0002】
上記出願の内容は全て、その全体が本明細書に完全に記載されているかのように、参照により組み込まれる。
【0003】
本開示は、そのいくつかの実施例では、ユーザが立ち上がるか、又は垂直位置に届くのを支援するチェアに関し、より詳細には、限定されることなく、ティルティング/リフティングチェアに関する。
【背景技術】
【0004】
追加の背景技術は以下を含む。
Pazらの米国特許第8,104,123号、及び、
Pazらの米国特許第8,117,695号
【0005】
上記及び本明細書全体を通して言及される全ての参考文献の開示は、これらの参考文献において言及される全ての参考文献の開示と共に、参照によりここに援用される。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、そのいくつかの実施例において、ユーザが起立するか、又は垂直位置に到達することを支援するためのチェア(椅子)に関し、より詳細には、限定することなく、着席の間の何れかの位置及び/又は角度に到達する、フラットに横たわる、負の角度で横たわる(Trendelenburg)、完全な垂直方向まで何れかの角度で傾けられる(起立)ことが可能なティルティング又はリフティングチェアに関する。
【0007】
本開示のいくつかの実施例の一態様によると、チェアであって、ベースコンポーネントと、中央ヒンジによって前記ベースコンポーネントに接続されたシートコンポーネントと、バックヒンジによって前記シートコンポーネントに接続されたバックレストコンポーネントと、を有し、前記チェアが着席位置にあるとき、前記シートコンポーネントは、前記中央ヒンジより低い、チェアが提供される。
【0008】
本開示のいくつかの実施例によると、前記チェアのコンポーネントの間の角度を変更するための少なくとも1つのアクチュエータを更に有する。
【0009】
本開示のいくつかの実施例によると、前記シートコンポーネントと前記ベースコンポーネントとの間の角度を変更するためのシートティルトアクチュエータを更に有する。
【0010】
本開示のいくつかの実施例によると、前記バックコンポーネントと前記シートコンポーネントとの間の角度を変更するためのバックレストアクチュエータを更に有する。
【0011】
本開示のいくつかの実施例によると、レッグレストヒンジによって前記シートコンポーネントに接続されたレッグレストコンポーネントを更に有する。
【0012】
本開示のいくつかの実施例によると、前記レッグレストコンポーネントと前記シートコンポーネントとの間の角度を変更するためのレッグレストアクチュエータを更に有する。
【0013】
本開示のいくつかの実施例によると、前記レッグレストコンポーネントに接続されるフットボードコンポーネントを更に有する。
【0014】
本開示のいくつかの実施例によると、前記フットボードは、前記チェアに着席するユーザの足に向かうよう及び離れるよう動くよう設計される。
【0015】
本開示のいくつかの実施例によると、前記チェアに着席するユーザの足に向かうよう及び離れるよう前記ボードコンポーネントを動かすためのフットボードアクチュエータを更に有する。
【0016】
本開示のいくつかの実施例によると、物体との接触センサの接触センサ接触を更に有する。
【0017】
本開示のいくつかの実施例によると、少なくとも1つのアクチュエータを制御するためのコントローラを更に有する。
【0018】
本開示のいくつかの実施例によると、前記コントローラをプログラムするためのプロセッサを更に有する。
【0019】
本開示のいくつかの実施例によると、前記アクチュエータの少なくとも1つは、電気アクチュエータである。本開示のいくつかの実施例によると、前記アクチュエータの少なくとも1つは、油圧アクチュエータである。
【0020】
本開示のいくつかの実施例によると、アームレストコンポーネントを更に有する。
【0021】
本開示のいくつかの実施例によると、前記アームレストコンポーネントは、バックレストとシートとの間の角度の変更に従って、前記シートコンポーネントに対する角度を変更するよう構成される。
【0022】
本開示のいくつかの実施例によると、前記アームレストコンポーネントに付属するハンドルコンポーネントを更に有する。
【0023】
本開示のいくつかの実施例によると、前記ハンドルコンポーネントは、前記バックレストが前記シートに対する角度を変更すると、前記アームレストコンポーネントに対する角度を変更するよう構成される。
【0024】
本開示のいくつかの実施例によると、前記ハンドルコンポーネントは、前記バックレストが前記シートに対する角度を変更すると、前記シートに対する角度を変更するよう構成される。
【0025】
本開示のいくつかの実施例によると、ユーザを支持するための膨張可能なスリーブを更に有する。本開示のいくつかの実施例によると、前記膨張可能なスリーブを膨張させるためのエアコンプレッサを更に有する。
【0026】
本開示のいくつかの実施例によると、前記チェアは、前記膨張可能なスリーブを自動的に膨張及び収縮させるよう構成される。
【0027】
本開示のいくつかの実施例によると、前記膨張可能なスリーブにおける圧力を測定するための圧力センサを更に有する。
【0028】
本開示のいくつかの実施例によると、前記チェアを制御するためのタブレットを更に有する。
【0029】
本開示のいくつかの実施例によると、前記チェアの制御は、タッチ画面制御の起動、ボタンの押下、音声認識、目の動きの検出、及び、視線方向の検出、からなる群から選択された方法によって実行されるよう設計される。
【0030】
本開示のいくつかの実施例によると、前記タブレットは、カメラを有し、前記タブレットは更に、前記チェアにおけるユーザの画像の生成、前記チェアにおけるユーザのビデオの生成、及び、前記チェアにおけるユーザ位置の解析、からなる群から選択された少なくとも1つのアクションを実行するよう更に構成される。
【0031】
本開示のいくつかの実施例によると、メッセージアクションを提供するためのコンポーネントを更に有する。
【0032】
本開示のいくつかの実施例の一態様によると、ユーザがチェアから起立することを支援する方法であって、チェアを提供することであって、前記チェアは、ベースコンポーネントと、前記チェアが着席位置にあるとき、シートコンポーネントが中央ヒンジより低くなるように、前記中央ヒンジによって前記ベースコンポーネントに接続されたシートコンポーネントと、レッグレストヒンジによって前記シートコンポーネントに接続されたレッグレストコンポーネントと、バックヒンジによって前記シートコンポーネントに接続されたバックレストコンポーネントと、を有する、提供することと、前記レッグレストコンポーネントを前記シートコンポーネントに実質的に平行にし、ユーザの足がほぼ直線になることを可能にするため、前記シートコンポーネントに対して前記レッグレストコンポーネントの角度を変更すること、チェアコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げて、前記ユーザが起立することを支援することと、を有する、方法が提供される。
【0033】
本開示のいくつかの実施例によると、前記チェアコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることは、前記シートコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることを含む。
【0034】
本開示のいくつかの実施例によると、前記チェアコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることは、前記バックレストコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることを含む。
【0035】
本開示のいくつかの実施例によると、前記チェアコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることは、前記バックレストコンポーネントと前記シートコンポーネントとを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることを含む。
【0036】
本開示のいくつかの実施例によると、前記チェアコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることは、前記レッグレストコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることを含む。
【0037】
本開示のいくつかの実施例によると、前記チェアは、フットボードコンポーネントを有し、前記フットボードは、前記ユーザを前記起立位置に引き上げる前に、前記ユーザの足に接触するよう持ち上げられる。
【0038】
本開示のいくつかの実施例によると、前記ユーザが起立位置に傾けられると、前記フットボードは、フロアに向かって動き、前記フロアに実質的に接触する。
【0039】
本開示のいくつかの実施例によると、前記ユーザが前方に倒れることを防ぐために起立することを支援されている間、前記ユーザが掴むよう配置された少なくとも1つのハンドルを提供することを更に有する。
【0040】
本開示のいくつかの実施例によると、前記ユーザの体重を少なくとも部分的に支持するため、起立することを支援されている間、前記ユーザが前記ユーザの腕を載せるために前記フロアにほぼ平行に配置された少なくとも1つのアームレストを提供することを更に有する。
【0041】
本開示のいくつかの実施例によると、前記チェアの動きは、タブレットによって制御される。
【0042】
本開示のいくつかの実施例によると、前記ユーザが前記チェアから起立することを支援するレートは、前記タブレットにおいてプログラムされた経過時間に基づいて自動的に変更される。
【0043】
本開示のいくつかの実施例の一態様によると、ユーザがチェアから起立することを支援する方法であって、チェアを提供することであって、前記チェアは、ベースコンポーネントと、前記チェアが着席位置にあるとき、シートコンポーネントが中央ヒンジより低くなるように、前記中央ヒンジによって前記ベースコンポーネントに接続されたシートコンポーネントと、バックヒンジによって前記シートコンポーネントに接続されたバックレストコンポーネントと、フットボードコンポーネントと、を有する、提供することと、前記ユーザを前記起立位置に引き上げる前に前記ユーザの足に接触するよう前記フットボードを持ち上げることと、チェアコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げて傾けて、前記ユーザが起立することを支援することと、を有する、方法が提供される。
【0044】
本開示のいくつかの実施例によると、前記チェアコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることは、前記シートコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることを含む。
【0045】
本開示のいくつかの実施例によると、前記チェアコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることは、前記バックレストコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることを含む。
【0046】
本開示のいくつかの実施例によると、前記チェアコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることは、前記バックレストコンポーネントと前記シートコンポーネントとを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることを含む。
【0047】
本開示のいくつかの実施例によると、前記チェアコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることは、前記レッグレストコンポーネントを利用して、前記ユーザを実質的に起立位置に上げることを含む。
【0048】
別段の断りがない限り、ここで使用される全ての技術用語及び/又は科学用語は、本開示が関係する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。ここに記載されるものと類似又は同等の方法及び題材は、本開示の実施例の実施又は試験において使用することができるが、例示的な方法及び/又は題材が以下に記載される。矛盾する場合には、定義を含む特許明細書が優先する。さらに、題材、方法及び具体例は、例示にすぎず、必ずしも限定することを意図するものではない。
【0049】
当業者によって理解されるように、本開示のいくつかの実施例は、システム、方法又はコンピュータプログラムプロダクトとして具現化されうる。従って、本開示のいくつかの実施例は、完全なハードウェアの実施例、完全なソフトウェアの実施例(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、又はここで一般に“回路”、“モジュール”又は“システム”と呼ばれ得るソフトウェア及びハードウェアの態様を組み合わせた実施例の形態をとってもよい。さらに、本開示のいくつかの実施例は、その上に具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する1つ以上のコンピュータ可読媒体に具現化されたコンピュータプログラムプロダクトの形態をとりうる。本開示のいくつかの実施例の方法及び/又はシステムの実現は、選択されたタスクを手動で、自動的に又はそれらの組合せで実行及び/又は完了させることを含むことができる。さらに、本開示の方法及び/又はシステムのいくつかの実施例の実際の装置及び機器によると、いくつかの選択されたタスクは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア及び/又はそれらの組合せによって、例えば、オペレーティングシステムを使用して実現することができる。
【0050】
例えば、本開示のいくつかの実施例による選択されたタスクを実行するためのハードウェアは、チップ又は回路として実現されることができる。ソフトウェアとして、本開示のいくつかの実施例による選択されたタスクは、何れか適したオペレーティングシステムを使用するコンピュータによって実行される複数のソフトウェア命令として実現可能である。本開示の例示的な実施例では、ここに説明されるような方法及び/又はシステムのいくつかの例示的な実施例による1つ以上のタスクは、複数の命令を実行するための計算プラットフォームなどのデータプロセッサによって実行される。任意選択的には、データプロセッサは、命令及び/又はデータを記憶する揮発性メモリ、及び/又は、磁気ハードディスク及び/又は取り外し可能媒体など、命令及び/又はデータを記憶するための不揮発性メモリを含む。任意選択的には、ネットワーク接続も同様に提供される。ディスプレイ及び/又はキーボードやマウスなどのユーザ入力デバイスもまた、任意選択的に提供される。
【0051】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組合せが、本開示のいくつかの実施例に利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は、半導体システム、装置若しくはデバイス、又はこれらの何れか適した組合せであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な具体例(非網羅的なリスト)は、1つ以上のワイヤを有する電気接続、携帯コンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は上記の何れか適した組合せを含む。本文書の文脈において、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスによって、又は関連して使用されるプログラムを包含又は記憶可能な任意の有形媒体であってもよい。
【0052】
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンドにおいて、又は搬送波の一部として、コンピュータ可読プログラムコードが組み込まれた伝搬データ信号を含んでもよい。そのような伝搬信号は、電磁、光学、又はそれらの何れか適切な組み合わせを含むが、それらに限定されない、任意の様々な形態をとりうる。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置又はデバイスによって、又はそれに関連して使用されるプログラムを通信、伝搬又は移送することができる任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。
【0053】
コンピュータ可読媒体上に具現化されたプログラムコード及び/又はそれによって使用されるデータは、無線、有線、光ファイバケーブル、RFなど、又は前述のものの何れか適切な組合せを含むが、これらに限定されない、何れか適切な媒体を使用して送信されてもよい。
【0054】
本開示のいくつかの実施例のための処理を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、及び“C”プログラミング言語又は類似のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む、1つ以上のプログラミング言語の何れかの組合せにより記述されてもよい。プログラムコードは、全てユーザのコンピュータ上、部分的にユーザのコンピュータ上、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上、部分的にリモートコンピュータ上、又は全てリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行されてもよい。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されてもよいし、又は、当該接続は外部コンピュータに対して行われてもよい(例えば、インターネットサービスプロバイダを用いてインターネットを介して)。
【0055】
本開示のいくつかの実施例が、本開示の実施例による方法、装置(システム)及びコンピュータプログラムプロダクトのフローチャート図及び/又はブロック図を参照して、以下に説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロックと、フローチャート図及び/又はブロック図のブロックの組合せは、コンピュータプログラム命令によって実現できることが理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ以上のブロックで指定された機能/動作を実現するための手段を作成するように、汎用コンピュータ、特定用途コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されてもよい。
【0056】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読媒体に格納された命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ以上のブロックで指定された機能/動作を実現する命令を含む製造物を生成するように、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスに特定の方法で機能するに指示することができるコンピュータ可読媒体に格納されてもよい。
【0057】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスにロードされて、コンピュータ、他のプログラマブル装置、または他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させて、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令がフローチャート及び/又はブロック図の1つ以上のブロックで指定される機能/動作を実現するためのプロセスを提供するように、コンピュータにより実現されるプロセスを生成してもよい。
【0058】
ここに説明される方法のいくつかは、一般にコンピュータによる使用のためにのみ設計され、人間の専門家によって純粋に手動で実行するためには実現可能ではないか、又は実用的ではないかもしれない。チェアの制御など、同様のタスクを手動で実行することを望む人間の専門家は、例えば、人間の脳の専門知識及び/又はパターン認識能力を利用するなど、完全に異なる方法を使用することが予想されてもよく、これは、ここに説明される方法のステップを手動で実行するよりもはるかに効率的である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
本開示のいくつかの実施例が、添付の図面を参照して、例示としてのみここに記載される。図面を詳細に具体的に参照して、図示される詳細は、例示として及び本開示の実施例の例示的な議論の目的のためのものであることが強調される。この点に関して、図面を参照した説明は、本開示の実施例がどのように実施されうるかを当業者に明らかにする。
【
図1】本開示によるチェアの例示的な実施例の簡単化された図である。
【
図2】本開示によるチェアの例示的な実施例の簡単化された図である。
【
図3】本開示によるチェアの例示的な実施例の簡単化された図である。
【
図4】本開示によるチェアの例示的な実施例の簡単化された図である。
【
図5A】本開示のいくつかの実施例によるチェアのアームレスト及びチェア制御コンポーネントの簡単化された図である。
【
図5B】本開示のいくつかの実施例によるチェア及びそれに付属されたタブレットの簡単化された図である。
【
図6A】本開示によるチェアの例示的な実施例の簡単化された図である。
【
図6B】本開示によるチェアの例示的な実施例の簡単化された図である。
【
図7】本開示のいくつかの実施例によるリクライニング位置におけるチェアの簡単化された図である。
【
図8】本開示のいくつかの実施例による水平位置におけるチェアの簡単化された図である。
【
図9】本開示のいくつかの実施例によるチェアから降りる人を示す起立位置におけるチェアの簡単化された図である。
【
図10】本開示のいくつかの実施例によるティルト位置におけるチェアの簡単化された図である。
【
図11】本開示のいくつかの実施例によるチェアの簡単化されたブロック図である。
【
図12A】本開示のいくつかの実施例によるチェアのベースコンポーネントのフットプリントの簡単化されたブロック図である。
【
図12B】本開示のいくつかの実施例によるチェアのベースコンポーネントのフットプリントの簡単化されたブロック図である。
【
図12C】本開示のいくつかの実施例によるチェアのベースコンポーネントのフットプリントの簡単化されたブロック図である。
【
図13A】本開示によるチェアの膨張可能な支持コンポーネントの例示的な実施例の簡単化された図である。
【
図13B】本開示によるチェアの膨張可能な支持コンポーネントの例示的な実施例の簡単化された図である。
【
図14】本開示のいくつかの実施例によるユーザがチェアから起立することを支援するための方法のフローチャートの簡単化された図である。
【
図15】本開示のいくつかの実施例によるユーザがチェアから起立することを支援するための方法のフローチャートの簡単化された図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
本開示は、それのいくつかの実施例において、ユーザが起立するか、又は垂直位置に到達することを支援するためのチェア(椅子)に関し、より詳細には、限定することなく、着席の間の何れかの位置及び/又は角度に到達する、フラットに横たわる、負の角度で横たわる(Trendelenburg)、完全な垂直方向まで何れかの角度で傾けられる(起立)ことが可能なティルティング又はリフティングチェアに関する。
【0061】
[イントロダクション]
本開示は、それのいくつかの実施例において、人を完全に起立した位置に持ち上げ及び/又は傾斜させることが可能なリフティング及び/又はティルティングチェアに関する。
【0062】
いくつかの実施例では、チェアは、技術的に革新的な動きを含み、潜在的な医学的利益を提供する。
【0063】
いくつかの実施例の一態様は、座る、横になる、及び他の位置などの他の位置からユーザが起立することを支援するチェアを含む。チェアからユーザを持ち上げるための既存のデバイスは、典型的には、ユーザのシート(座席)を持ち上げるが、しかしながら、ユーザは、座席上に自分の体重を有することから足に自分の体重を置くことへの体重の最終的な移動を実行する必要があり、小さな体重から全体重への膝又は足に対する突然の増加を引き起こす。
【0064】
いくつかの実施例では、チェアは、ユーザの大腿部に対してユーザの足を真っ直ぐにし、ユーザが膝又は足に体重を移す前に膝を固定することを可能にする。このような膝の固定は、既存のデバイスによっては提供されない。
【0065】
いくつかの実施例では、チェアは、ユーザの体重をユーザの足に次第に移動させる。このような体重の漸進的な移動は、既存のデバイスによっては提供されず、典型的には、チェアから起立まで体重を移動させる最後の動作を必要とする。
【0066】
いくつかの実施例では、ユーザは、通常の座高から始まって起立することが支援される。
【0067】
いくつかの実施例の一態様は、シート、リクライナ、フラットレストなど、ここに列記された様々な位置の全てにおいてユーザを支持するにもかかわらず、フロア上に相対的に小さなフットプリント(接地面積)、間の角度及びユーザを起立位置に持ち上げる時点を有するチェアを含む。
【0068】
いくつかの実施例では、チェアは、家庭に適合するようサイズ決め及び/又は設計され、任意選択的には、典型的なアームチェアのフットプリントにほぼ等しいフットプリントをフロア上で占有する。
【0069】
いくつかの実施例では、チェアは、着席位置と起立位置との間を移動するとき、チェアによって掃引される体積が、チェアが着席位置にあるときにチェアの真上の空間の体積内に適合するようにサイズ決め及び/又は設計される。
【0070】
いくつかの実施例では、チェアのシートの高さは、少なくともチェアが着席位置にあるとき、通常のアームチェアの高さに等しい。
【0071】
いくつかの実施例では、チェアのシートの高さは、少なくともチェアが着席位置にあるとき、通常のダイニングチェアの高さに等しい。
【0072】
いくつかの実施例の一態様は、アームレストの代わりに又は加えて、ハンドルを提供することを含む。アームレストのみを有する既存の補助アームチェアは、典型的には、ユーザを起立位置に持ち上げる一方、アームレストは、シートと共に徐々に傾斜し、ユーザをアームチェアから“注ぎ出す”。さらに、既存の補助アームチェアのアームレストは、典型的には、着席中に腕を支持するパッド付きの平坦な表面を提供するが、その上に保持することは困難である。いくつかの実施例では、チェアは、ユーザが起立するのを助けながら掴むことができるハンドルを提供し、その結果、ユーザは、ハンドルをいつ放し、チェアから離れるタイミングを決定することができる。例えば、ユーザは、自分の膝を真っ直ぐ及び/又は固定しながら、ハンドルを保持することができる。ハンドルは、任意選択的には、シートに対してアームレストと同じ角度である必要はない。いくつかの実施例では、ハンドルは、物理的な支持を提供するために任意選択的に提供/制御され、肘掛けは、座っている/横たわっている間に従来のパッド付き支持を提供するよう任意選択的に提供/制御される。
【0073】
いくつかの実施例の一態様は、チェアコンポーネント間のヒンジの特定の配置を含む。
【0074】
例えば、バックレストとシートとの間のヒンジによって、チェアは、フラットレスト及びその間の全ての角度としてシートとして機能可能である。
【0075】
例えば、レッグレストとシートとの間のヒンジによって、チェアは、フラットレスト及びその間の全ての角度としてシートとして機能可能である。
【0076】
例えば、チェアのアームレストとベースとの間のヒンジによって、アームレストは、シートとして機能する際、フラットレストとして機能する際、ユーザを起立位置に持ち上げる際、ユーザのアームを支持することができる。
【0077】
例えば、フットボードとレッグレストとの間のヒンジによって、チェアは、シート、フラットレスト及びその間の全ての角度として機能可能であり、ユーザを起立位置に引き上げる際にユーザの足を支持することができる。
【0078】
いくつかの実施例では、チェアを傾斜させるための中央ヒンジは、チェアのシートよりも高く配置される。典型的な医療用ベッドでは、ベッド部分とベッドを傾斜させるためのヒンジとの間にヒンジを有するベッドであっても、ヒンジは、ベッドの傾斜角度を制限するベッドマットレス支持面又はフレームの下方又は同じレベル上にある。本開示のいくつかの実施例では、中央ヒンジは、チェアのアームレスト内又は下方と、チェアのシートの上方に配置される。いくつかの実施例の一態様は、コンポーネント間の角度を変更するため、チェアのコンポーネントをプッシュ及び/又はプルする電気的に制御される及び/又は作動されるアクチュエータの特定の配置を含み、その結果、チェアは、シート、フラットレスト、及びその間の全ての角度として機能し、ユーザを起立位置に持ち上げること及び/又は起立しているユーザをその全ての位置でチェア内に下げることを支持することができる。
【0079】
いくつかの実施例の一態様は、チェアは、コンピュータ化された制御を含む。
【0080】
いくつかの実施例では、チェアは、チェアコントローラとのユーザインタフェースを含み、それによって、ユーザは、チェアの位置、チェアの位置間の移行、ユーザを起立位置に持ち上げること、起立位置からユーザを下げること、チェアからユーザが落ちないようにするためスリーブを作動させることなどを制御することができる。
【0081】
いくつかの実施例では、コントローラは、任意選択的には、通信リンクを介しリモコンコマンドを受信してもよい。
【0082】
[概略-続き]
いくつかの実施例では、チェアは、任意選択的には全ての中間位置を含む、着席又は横臥位置から起立位置までユーザを傾けることが可能なアームチェア及び/又はリクライナとして潜在的に機能することができる。
【0083】
いくつかの実施例では、チェアは、任意選択的には、例えば、チェアの位置を制御するためのタブレットなどのコンピュータ化されたコントロールを含む。いくつかの実施例では、チェアは、例えば、スマートホーム、電話機、救急リモート接続、病院、医師、介護者、スマートテレビ、及び様々な通信コンピュータ及び/又は通信デバイスとの接続性を含む。
【0084】
ここでの“タブレット”という用語は、いくつかの非限定的な例として、タブレット、スマートフォン、音声作動計算デバイス(例えば、AmazonによるEcho、GoogleによるGoogle Homeなど)など、ユーザインタフェース及び電子通信機能を提供する様々な計算デバイスを含むのに使用される。
【0085】
リフティングに対して意図される現在のチェアは、典型的には、ユーザが潜在的にスライド、落ちる、バランスを失う、及びけがしうる危険な位置にユーザを持ち上げる。
【0086】
いくつかの実施例では、ここに説明されるチェアは、Smart Tilt Chair(STC)コンセプトに関する。
【0087】
本開示のいくつかの実施例の課題は、ユーザが着席、横たわる又は他の位置から完全な起立位置まで自らを持ち上げることを可能にし、ユーザがチェアから歩くことを可能にするチェアを提供することである。チェアは、フロア上のチェアのフットプリント、すなわち、チェアの支持ベースに対して直線位置にユーザを保つことができ、任意選択的には、水平に対して約マイナス15(-15)度から約プラス90(90)度の間の任意の角度に保持することができ、これは、潜在的に医療上の利点をもたらす。着席などの座位行動は、高齢成人における様々な生物心理社会的な結果と関連している。臨床的に、座位生活様式は、不良な血漿脂質、グルコース及びインシュリンレベルのマーカー、抑制された骨格筋リポ蛋白質リパーゼ、肥満、糖尿病及び心血管疾患に関連するバイオマーカーの増加に寄与する。新たな証拠は、座位で過ごす時間はまた精神衛生と相互作用することを示唆している。
【0088】
マーケットにおける既存のリフトチェアのいくつかは危険なものがあり、ユーザが転倒する可能性があるものもある。5件に1件の転倒は、骨折、罹病率、機能低下又は頭部損傷などの重篤な損傷を引き起こす。転倒の恐怖はまた、高齢化した成人の生活の質にも深刻な影響を及ぼすことがあり、悲しいことに、人が活発で繁栄しないようにしうる。
【0089】
いくつかの実施例では、チェアは、可動フットボードを含み、任意選択的には、その中央位置から、一方向に動いて脚空間を延ばすことができ、他方向に動いてユーザの足に向かって動くことができ、任意選択的には、ユーザが傾斜中にスライドしないように傾ける前に、足に接触可能な電動可動フットボードを含む。
【0090】
いくつかの実施例では、フットボードは、任意選択的には、傾斜動作中にそれの位置を変化させ、その結果、傾斜の端部においてフットボードがフロアに接触し、潜在的にユーザが最小の踏み込みでチェアから踏み出すことを可能にする。
【0091】
いくつかの実施例では、チェアは、チェアが傾斜すると、シート支持体が傾斜し、また上昇するように構成された中央ヒンジ又は中央ピボットによって、任意選択的に設計され、これにより、シート支持面をユーザのシートを支持するための高さに保ちつつ、潜在的に完全な傾斜のための空間を提供する。いくつかの実施例では、中央ピボットは、1つ以上のトラックと、トラックにおいて摺動する1つ以上のピンによって任意選択的に実現される。いくつかの実施例では、トラックはベースコンポーネントにおいて構成され、ピンは可動するチェアコンポーネントに取り付けられる。いくつかの実施例では、トラックは可動するチェアコンポーネントに取り付けられ、ピンはベースコンポーネントに取り付けられる。
【0092】
いくつかの実施例では、チェアは、任意選択的には、ユーザによる快適かつ安全な使用を可能にするため、バックレスト(背もたれ)の角度に従って位置を任意選択的に変化させる1つ又は2つのアームレスト(肘掛け)を含む。
【0093】
いくつかの実施例では、チェアは、任意選択的に、ユーザが支持のためにハンドルを掴むことを可能にするため、バックレストの角度に従って位置を任意選択的に変更する1つ又は2つのハンドルを含む。いくつかの実施例では、ハンドルは、チェアの位置又は移動を制御するための1つ以上の制御ボタンを含む。
【0094】
各種実施例では、チェアは、以下の特徴のうちの1つ以上又はさらには全てを含んでもよい。
【0095】
1.アクチュエータによって移動可能なフットボードを有し、フットボードはチェアのヘッドに向かって及び離れるように移動可能である。フットボードは、任意選択的には、レッグレストに出入りしてもよい。
【0096】
2.フットボードは、任意選択的には、フットボードが足に触れるまでユーザの足に向かってフットボードをユーザが移動させることを可能にし、これにより、ユーザが起立位置に移動する間、フットボードはユーザを支持し、ユーザがスライドすることを潜在的に防止する。
【0097】
3.フットボードは、任意選択的には、ユーザコマンド及び/又はチェアの位置に応じて事前に定義されたプログラムコマンドによって移動されてもよい。
【0098】
4.フットボードは、ユーザの足に対する圧力を防止するため、レッグレストが持ち上げられたときにより多くの空間を与えるために、外側に延びてもよい。
【0099】
5.フットボードは、ユーザの頭部の方向に移動し、潜在的にユーザの足と接触し、及び/又はユーザの足を押してもよく、又は反対方向に移動してもよい。フットボードの動きは、任意選択的には、ユーザに理学療法を提供する際に使用されてもよい。
【0100】
6.フットボードは、フットボードがユーザによって押下されたときに信号を送るためのセンサを有してもよい。
【0101】
7.フットボードは、体重計を含んでもよい。
【0102】
8.フットボードは、フットボードが物体又は人間を押下することを警告及び/又は防ぐためのセンサをそれの外側に有してもよい。
【0103】
9.チェアは、任意選択的にはアームレストを含み、いくつかの実施例では、アームレストは、任意選択的には、ユーザによってチェアのいくつかの機能を制御するための1つ以上のハンドルを含み、任意選択的には、安全な把持もまた提供する。
【0104】
いくつかの実施例では、ハンドルは、チェアを電気的に操作して、起立、横臥、着席などの少なくとも1つ以上の位置に移動させるための制御ボタンを有してもよい。
【0105】
10.アームレストには、ユーザがチェアに横たわっている位置又は他の位置にいる間に、ユーザがそれに到達することを可能にする位置に追加の操作ボタンがあってもよく、これにより、ユーザは常に操作ボタンに到達することができる。
【0106】
11.アームレストは、地面又はアームレストに対するチェアのバックレストの角度に基づいて、その位置を変更されてもよい。いくつかの実施例では、使用者の快適さのため、アームレストの位置を変化させる角度は、任意選択的に、予め定められ、変更可能である。該当する支持面の角度が変化すると、アームレストの角度が変化する。いくつかの実施例では、角度は、任意選択的には、プログラム又はメカニカル構造によって制御されるアクチュエータを用いて変更され、バックレスト又は他の支持面の角度の1つに対してアームレストの角度を変更させる。
【0107】
12.チェアの動きは、任意選択的に、コントローラの接続性を介して遠隔的に変更されうるプログラムを有するコントローラによって制御される。
【0108】
13.傾斜位置に移動するときにユーザを支持するため、チェアの上部の側部から空気スリーブがあってもよく、この空気スリーブは、傾斜したときにユーザが落下しないように支持するため、任意選択的に自動的にコントローラによって自動的に膨張及び収縮させることができる。
【0109】
14.いくつかの実施例では、そのようなスリーブは、ユーザの下肢の部位においてチェアに取り付けられてもよい。
【0110】
15.スリーブは、ユーザの体に対する圧力を制御するためのセンサを含んでもよい。
【0111】
16.センサが、チェアの使用を検出するためチェアの任意の領域に配置されてもよい。
【0112】
17.チェアは、(例えば、ユーザの体と接触する領域において及び/又はチェアの外側において)布張りされてもよく、及び/又は、例えば、リビングルーム又は寝室設定において、アームチェア又はリクライナと同様に出現及び/又は機能してもよい。
【0113】
18.着席状態の場合、チェアは、任意選択的には1.2メートル×1.2メートルより小さいフットプリントを有する。例えば、チェアの幅は、40cm、60cm、80cm、100cm、又はより小さい、中間若しくはより大きいサイズであってもよい。例えば、チェアの深さは、40cm、60cm、80cm、100cm、又はより小さい、中間若しくはより大きいサイズであってもよい。
【0114】
19.チェアは、任意選択的には、Wi-Fi、赤外線、有線、ブルートゥース(登録商標)及び他の接続の1つ以上を介しチェアのコントローラに接続されるタブレットを含んでもよい。
【0115】
[タブレットの可能なオペレーティングシステム]
各種実施例において、タブレットは、Apple及びMacシステムに利用されるIOSオペレーティングシステム、Androidオペレーティングシステム、Windowsオペレーティングシステム、Linux(登録商標)オペレーティングシステム、及び他のいくつかのオペレーティングシステムの何れかを利用してもよい。
【0116】
[タブレット能力及び機能]
いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的には、チェアの一部として含まれ、チェアを操作することが可能であり、また、ユーザの電話として動作させる、スマートホームデバイスなどの電子デバイスを制御する、緊急呼、薬のリマインダ及び制御、通信アプリケーションなどのタブレットアプリケーションを操作する、アプリケーションを記録する、及びWi-Fi/ブルートゥース/RF(Radio Frequency)無線接続、又はタブレットにおいて利用可能な他の接続など、利用可能な各種タブレット操作に対して利用可能である。
【0117】
いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的には、プログラム、例えば、予め記憶されたチェアの位置に応じたアクチュエータ動作のための設定を記憶するプログラムを含む。設定は、アクチュエータの動きの程度、アクチュエータを動作させる順序、アクチュエータの動きの速度、どのアクチュエータがどのアクチュエータと同時に動くか、などの1つ以上を含む。
【0118】
いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的には、1つ以上の禁止された体積、すなわち、チェアベースに対して測定される3次元空間内の体積を含み、これにより、チェアは禁止された空間において物体に接触しない。
【0119】
いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的には、ユーザを運動させるためチェアを動かす運動プログラムを含むプログラムを記憶する。
【0120】
いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的には、チェアコンポーネントを動かす速度を制御する。いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的には、経時的にチェアコンポーネントを動かす速度を任意選択的に制御するプログラムを記憶する。非限定的な具体例として、手術、例えば、股関節置換術または膝置換術を受けたばかりのユーザは、最初はゆっくりと起立位置に上げられ、手術後の日にちが経過するにつれて、ユーザが回復するに従って、ユーザが起立位置に上げられる速度が徐々に速くされる。
【0121】
いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的には、カメラを含んでもよい。カメラは、任意選択的には、以下の1つ以上を実行するようにプログラムされてもよい:
カメラは、ユーザの写真を送信することができ、任意選択的には、ユーザが特定の位置にいる場合にそうすることができる。いくつかの実施例では、イメージ解析が、ユーザが眠っているかどうか、真っ直ぐに座っているか、ぶら下がっているか又は転倒しているかどうか、又は、ユーザに関する他の何らかの障害を判定するのに利用される;
カメラは、ユーザがチェアに座っているか否かを識別できる。ユーザが規定された時間に座っていない場合、タブレットは、任意選択的には、警告を与える信号を送信するか、又は所定の第三者若しくはシステムに電話をかけることができる;
カメラは、(例えば、ユーザの頭部が横又は前に落ちる)ユーザの不良位置を識別することができる;
カメラは、ユーザの他の重要な所定の特性を見て識別することができ、ユーザの現在の状態がそのような所定の特性を満たさない場合、タブレットは、任意選択的には、そのような事象を所定の第三者/システムに通知してもよい。非限定的な具体例として、画像解析は、任意選択的には、ユーザが眠っているかどうか、真っ直ぐに座っているか、ぶら下がっているか又は転倒しているかどうか、心筋梗塞によってユーザの顔が変化したかどうか、通常はきれいに剃られた人が現在剃られていないか否か、又は、ユーザに関する他の何らかの問題を判定するために利用されてもよい。
【0122】
いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的には、薬を服用するようユーザに思い出させることができる。
【0123】
いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的には、ユーザに運動することを思い出させることができる。
【0124】
1.いくつかの実施例では、チェアは、音声認識によって操作されてもよく、任意選択的には、タブレットマイクロホン及びタブレット処理、又はハンドペンダントを利用して、又はサーバ及び処理を実行するサーバにデータを送信することによって、操作されてもよい。
【0125】
2.いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的にはチェアに一体化され、任意選択的には、バイタルサイン診断プロセッサに接続され、任意選択的には、ユーザのバイタルサインを収集してもよい。いくつかの実施例では、バイタルサインの一部又は全ては、任意選択的には、非接触センサ及び/又はチェアに組み込まれたセンサ(例えば、バックレストに組み込まれ、任意選択的には、呼吸を検出するセンサ、アームレストに組み込まれ、任意選択的には、脈拍、血中酸素飽和度又は血圧を測定するセンサ、レッグレストに組み込まれたセンサ、又は血圧を測定するフットボード)を利用して収集される。いくつかの実施例では、センサからのデータの解析は、任意選択的には、ユーザの位置をいつ変更するかを決定するのに利用される。非限定的な具体例として、足の浮腫を検出することは、チェアの位置変更、マッサージ及び/又は理学療法を開始するために任意選択的に使用される。いくつかの実施例では、タブレットは、バイタルサインが特定のレンジ内に入らない場合、1つ以上の所定の連絡先に情報を任意選択的に送信することができる。
【0126】
3.いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的には、チェアの位置の一部又は全てを収集し、メモリに格納し、任意選択的には、これらのチェアがこれらの位置にあった時間を含み、チェアの使用履歴を与えるために使用されてもよい、チェアの位置は、ヒンジ角度によって、アクチュエータの延長の長さによって、又は、水平方向の着席、垂直方向の着席、X度のリクライニングなどの指定された名前によって規定されてもよい。
【0127】
4.いくつかの実施例では、チェアは、任意選択的には、より小さくより大きい人間を許容するため様々なサイズで提供される。
【0128】
5.いくつかの実施例では、チェアは、任意選択的には、例えば、ユーザによって及び/又はユーザなしに、チェアを動かすための床面接触車輪に動力を供給するための動力による駆動を含む。
【0129】
6.いくつかの実施例では、チェアは、バックレストの側面又はシートに接続されたアームレスト及び/又はハンドルを有してもよい。ある設計では、アームレスト及び/又はハンドルは固定されず、いくつかの実施例では、任意選択的には、バックレストとシート支持体との間の角度に応じて、又はフロアに対するシート支持体の角度に応じてバックレストに対するアームレストの角度を変更するための機構を含み、又はこれら2つの組み合わせを含む。互いに対する及び/又はフロアに対するチェアコンポーネントの異なる角度に基づいて、ハンドル/アームレスト支持体の異なる角度を有することは、ユーザにとって潜在的に有益である。
【0130】
7.いくつかの実施例では、チェアは、任意選択的には、ユーザがチェアから落ちるのを防止し、ユーザを起立位置で支持するための1つ以上の膨張可能なスリーブを含む。いくつかの実施例では、スリーブは、エアコンプレッサに接続され、ユーザが起動及び停止することができるように制御される。いくつかの実施例では、スリーブはまた、任意選択的には、所定の計画に従って膨張及び収縮するための制御された自動機能、例えば、チェアがユーザを起立位置に持ち上げたときにユーザを支持するために自動的に膨張する機能、及び/又はチェアが水平で平坦な位置に到達したときに自動的に収縮する機能を含んでもよい。このような膨張可能なスリーブの位置は、チェアに沿って、胸部領域から脚部及び足部までの任意の場所にあり得る。
【0131】
8.いくつかの実施例では、チェアは、マッサージ機能を含む。いくつかの実施例では、マッサージ機能は、使用されていないときにユーザがマッサージコンポーネントを感じることを防止するため、ユーザの背中側に膨張可能なパーツを任意選択的に含む。いくつかの実施例では、膨張可能なパーツは、任意選択的には、マッサージ機能が使用されていないときには膨張され、マッサージ作用が使用されているときには収縮される。
【0132】
9.いくつかの実施例では、チェアは、輸送及び/又は包装を容易にするため、及び/又は各々が完全なチェアよりも重量/大きさが小さいいくつかのパッケージとして提供するため、組み立て用のコンポーネントを含むキットとして任意選択的に提供される。
【0133】
本開示の少なくとも1つの実施例を詳細に説明する前に、本開示は、その出願において、以下の説明に記載され、及び/又は図面及び/又は具体例に示されるコンポーネント及び/又は方法の構成及び配置の詳細に必ずしも限定されないことを理解されたい。本開示は、他の実施例が可能であり、又は様々な方法で実施若しくは実行可能である。
【0134】
ここに記載される特徴は、任意選択的であるとみなされるべきであり、ここに列記される特徴の必ずしも全てが例示的なチェアにおいて提供される必要はない。
【0135】
本開示によるチェアの例示的な実施例の簡単化された図である
図1~2が、ここで参照される。
【0136】
本開示によるチェアの例示的な実施例の簡単化された図である
図3~4が、ここで参照される。
【0137】
図1は、着席位置におけるチェア100を示し、
図2は、起立位置における
図1のチェア100を示し、
図3は、水平位置におけるチェア300を示す。
図4は、起立位置における
図3のチェア300を示す。
【0138】
図1は、着席位置におけるチェア100の右側からのビューを示し、シート104の平面は、フロアに対して又は水平方向に対して約(-7)度の角度でリクライニングされている。
【0139】
チェア100は、任意選択的には、1つ以上のヒンジ110、116、128を含む。いくつかの実施例では、バックヒンジ116は、バックレスト102をシート104に接続する。いくつかの実施例では、中央ヒンジ110は、バックレスト102又はアームレスト111をベース126に接続する。いくつかの実施例では、レッグレストヒンジ128は、レッグレスト106をシート104に接続する。
【0140】
いくつかの実施例では、レッグレスト106は、フットボード108に接続される。
【0141】
いくつかの実施例では、フットボード108は、任意選択的には、ユーザ/患者の足(頭側)に向かって逆方向に移動するようにフットボード108に作用するためのフットボードアクチュエータ118に接続される。いくつかの実施例では、フットボードアクチュエータ118は、電動アクチュエータである。いくつかの実施例では、フットボードアクチュエータ118は、油圧アクチュエータである。
【0142】
ハンドル及びアームレスト
いくつかの実施例では、チェアは、任意選択的には、例えば、
図1~4,9,10に示されるアームレスト111などのアームレストと、例えば、
図1及び2に示されるハンドル114a、
図3、4、5A及び9に示されるハンドル114b、及び
図6A及び6Bに示されるハンドル644などのハンドルとの双方を含む。
【0143】
いくつかの実施例では、ハンドルは、任意選択的には、拡張ハンドル114c及びグリップハンドル114bを含み、例えば、
図3、4、9及び10を参照されたい。
【0144】
各種実施例において、アームレスト111とベース126との間、アームレスト111とバックレスト102との間、又はアームレスト111とシート104との間には、特定のリンク機構及び/又はアクチュエータが存在する。リンク機構及び/又はアクチュエータは、任意選択的には、チェアの各位置及び/又は動きに適した角度でアームレスト111を位置決めするように作用する。
【0145】
各種実施例において、ハンドル114a、114bとアームレスト111との間には特定のリンク機構及び/又はアクチュエータが存在する。リンク機構及び/又はアクチュエータは、任意選択的に、ハンドル114a、114bをチェアの各位置及び/又は動きに適した角度で位置決めするように作用する。
【0146】
いくつかの非限定的な例として、
図1は、着席位置を示し、アームレスト111はフロアとほぼ平行であり、ハンドル114aはアームレスト111とほぼ平行である。
図2は、起立位置を示し、アームレスト111はフロアにほぼ向き、ハンドル114aはフロアにほぼ平行で、アームレスト111に対してほぼ垂直である。
図3は、リクライニング位置を示し、アームレスト111はフロアに対してある角度で上向きになり、ハンドル114bはアームレスト111に対してほぼ垂直である。
図4は、
図2によって示される起立位置と異なる起立位置を示し、アームレスト111はフロアに対してほぼ平行に向き、ハンドル114bはアームレスト111に対してほぼ垂直である。
【0147】
ここでアクチュエータという用語が使用される場合、アクチュエータという用語は、電動アクチュエータ又は油圧アクチュエータの何れかを指すことが意図されている。
【0148】
いくつかの実施例では、中央ヒンジ110は、チェア100が着席位置にあるとき、シート104の平面よりも高い位置にある。中央ヒンジ110の配置は、チェア100が通常のアームチェアとして機能するのに十分に低くなることを可能にする。中央ヒンジ110の配置は、レッグレスト106に接続されているシート支持面が傾斜しながら上昇することを可能にし、
図2及び4に示されるように、完全な傾斜を達成するためにフロアからシート104の十分な高さを提供する。
【0149】
いくつかの実施例では、チェア100、300は、任意選択的には、2つ以上の電気アクチュエータを含む。例えば、
図3に示す参照番号118、120、122及び124は、
図1に示すような座席/リクライニング位置と、
図3に示すような横たわり位置と、
図2に示すような起立位置とを含む、チェア100、300を様々な位置に動かすためのものである。
【0150】
いくつかの実施例では、アクチュエータは、チェアの異なるコンポーネントの動きを規定及び同期させるよう予めプログラム可能なコントローラに任意選択的に接続される。
【0151】
図2は、完全に傾斜した位置におけるチェア100の右側からのビューを示し、フロアに対して90度に近い平面でほぼ平坦であり、フットボード108がフロアにほぼ接触しているか、又はフロアに接触している。
【0152】
図3は、フロアに対してほぼ水平な位置においてほぼ平坦なチェア300の右側からのビューを示す。
【0153】
図3はレッグレスト106がシート104のほぼレベルまで上昇し、バックレスト102とほぼ平行であり、アームレスト111がそれぞれその位置を変える水平位置におけるチェア300を示す。レッグレスト106、シート104、バックレスト102及びアームレスト111は、任意選択的には、全て直線状であり、任意選択的には、平坦であり、フロアに対して水平であり、又はフォローに対して他の角度であり、フロアに対して約-15度までの正の角度及び負の角度の両方であり得る。
【0154】
図4は、ほぼ垂直位置におけるチェア100を示す。アームレスト111は、フロアとほぼ平行であり、シート104及びバックレスト102に対してほぼ垂直であることが示される。
【0155】
本開示のいくつかの実施例によるチェアのアームレストとチェア制御コンポーネントとの簡単化された図である
図5Aが、ここで参照される。
【0156】
図5Aは、チェアのアームレスト111の一例を示し、アームレスト111上の任意選択的な制御ボタン502と、任意選択的な支持ハンドル114bの上部の任意選択的な制御ボタン504とを示す。いくつかの実施例では、制御ボタン502、504の一方又は双方は、チェア100の操作のために使用されてもよい。
【0157】
本開示のいくつかの実施例によるチェア及びそれに付属されるタブレットとの簡単化された図である
図5Bが、ここで参照される。
【0158】
図5Bは、チェア600へのタブレット602の任意選択的な取り付けを示す。いくつかの実施例では、タブレットは、ここに記載されるようにアクチュエータを制御する1つ以上のコントローラと通信する。各種実施例では、通信は、タブレットに含まれる1つ以上の無線通信機能を使用することによる無線通信、又は、例えば、USB接続による有線通信を含み得る。
【0159】
本開示によるチェアの例示的な実施例の簡単化された図である
図6A~6Bが、ここで参照される。
【0160】
図6A及び6Bは、アームレスト641のほぼ中間においてチェア630に付属されるハンドル644を備えたチェア630の実施例を示す。
【0161】
図6A及び6Bは、ハンドペンダントとも参照される制御/インタフェースユニット642を備えたチェア630の実施例を示す。いくつかの実施例では、ハンドペンダント642は、配線643によってチェアコントローラに接続される。いくつかの実施例では、ハンドペンダント642は、任意選択的には、磁石によってチェア630に付属される。
【0162】
図6A及び6Bに示される更なるコンポーネントは、バックレスト632、シート634、レッグレスト636及びフットボード638を含む。
【0163】
図6A及び6Bは、布地を含むチェアの実施例を示す。
【0164】
図6Bは、任意選択的なアクチュエータカバー648を示す。
【0165】
本開示のいくつかの実施例によるリクライニング位置におけるチェアの簡単化された図である
図7が、ここで更に参照される。
【0166】
図7は、リクライニング位置におけるチェア700を示す。
図7は、ユーザ702の足704を支持するため上げられたフットボード108を示す。
【0167】
図7は、フロアに対する負の角度でのチェア700のシートの平面を備えるリクライニング位置におけるチェアを示す。
【0168】
本開示のいくつかの実施例による水平位置におけるチェアの簡単化された図である
図8が、ここでさらに参照される。
【0169】
図8は、チェア100に横たわるユーザ702を備えたほぼ水平位置におけるチェア100を示す。
図8は、ユーザがアームレスト111を利用することを潜在的に支援するため、フロアに対する角度でのアームレスト111を示す。
図8は、例えば、
図3に示される角度より、フロアに対して、バックレスト102に対して又はチェア100の更なるコンポーネントに対して異なる角度でのアームレスト111を示す。
【0170】
図8は、フロアにほぼ平行なチェア700のバックレストの平面、シート及びレッグレストを備えたほぼ水平位置におけるチェアを示す。
図8に示されるのと同様の位置において、チェア700のシートの平面は、任意選択的には、フロアに対して負の角度にあってもよいことに留意されたい。
【0171】
本開示のいくつかの実施例によるチェアから降りる人を示す起立位置におけるチェアの簡単化された図である
図9が、ここで参照される。
【0172】
図9は、チェア900が垂直又はほぼ垂直位置にある間に人902がチェア100からどのように降りることができるかを示すチェア900を示す。
【0173】
いくつかの実施例では、フットボード(
図1、2及び7に示されるフットボード108など)は、フロアに接触又はほぼ接触し、フロアに平行又はほぼ平行である。
【0174】
いくつかの実施例では、チェア900は、アームレスト111上でユーザの腕を休ませるユーザをサポートし、任意選択的にアームレスト111上におけるユーザの体重を支持するため、バックレストにほぼ垂直であるか、又はフロアにほぼ平行であるアームレスト111を設定するリンク機構(図示せず)及び/又はアクチュエータ(例えば、
図10におけるアクチュエータ1002)によってチェア900に接続されるアームレスト111を含む。
【0175】
いくつかの実施例では、チェア900は、リンク機構(図示せず)によって、及び/又はアクチュエータ(図示せず)によってチェア900又はアームレスト111に接続されたハンドル114bを含み、それは、ハンドル114bをアームレスト111にほぼ垂直に、又はフロアにほぼ垂直に設定して、ユーザが腕を用いて前方に落ちるのを防止するのを助ける。
【0176】
本開示のいくつかの実施例による傾いた位置におけるチェアの簡単化された図である
図10が、ここで参照される。
【0177】
図10は、中央ヒンジ110の軸を示すフロアに対してほぼ40度の角度におけるチェア1000を示す。
【0178】
本開示のいくつかの実施例によるチェアの簡単化されたブロック図である
図11が、ここで参照される。
【0179】
図11は、ベースコンポーネント1104、中央ヒンジ1108によってベースコンポーネントに接続されたシートコンポーネント1106、バックヒンジ1112によってシートコンポーネント1106に接続されるバックレストコンポーネント1110、及びレッグレストヒンジ1116によってシートコンポーネント1106に接続されるレッグレストコンポーネント1114を含むチェア1102を示す。
【0180】
いくつかの実施例では、チェア1102が着席位置にあるとき、シートコンポーネント1106の大部分又は全てでさえ中央ヒンジ1108より低い。
【0181】
いくつかの実施例では、中央ヒンジ1108は、ユーザがチェア1102を使用して立ち上がるのを助けるとき、ユーザは、ベースコンポーネント1104の一方のエッジで最終的に立ち上がり、チェアから離れる準備ができるように配置される。
【0182】
いくつかの実施例では、ユーザが起立位置にもたらされると、ユーザは、自分の足がベースコンポーネント1104のフットプリントの外側で起立位置にもたらされる。
【0183】
いくつかの実施例では、フロア上のベースコンポーネントのフットプリントは、任意選択的には、U字形又はH字形であるか、あるいは、2つの平行線として成形され、例えば、“||”形状とされ、ユーザが起立位置に移動されると、ユーザの足は、任意選択的に、U字形のベースコンポーネントのアームの間でフロア上に置かれる。
【0184】
本開示のいくつかの実施例によるチェアのベースコンポーネントのフットプリントの簡単化されたブロック図である
図12A~12Cが、ここで参照される。
【0185】
図12A~12Cは、ベースコンポーネント1122a、1122b、1122cのフットプリントの上方からのビューを示す。
図12A~12Cにそれぞれ示されるベースコンポーネント1122a、1122b、1122cは、任意選択的には、フットボードがフロアに接触するよう降下するための凹み1124又は中央スペース1124を含む。
【0186】
本開示によるチェアの膨張可能な支持コンポーネントの例示的な実施例の簡単化された図である
図13A~13Bが、ここで参照される。
【0187】
図13A及び13Bは、膨張可能な胴部又は肩部支持体1303a、1303bを備えたチェア1301を示す。
図13Aは、膨張状態における膨張可能な胴部又は肩部1303a、1303bを示し、
図13Bは、非膨張状態における膨張可能な胴部又は肩部支持体1303a、1303bを示す。
【0188】
チェア1301は、任意選択的には、バックレスト1302、シート1304及びフットボード1308を含む。いくつかの実施例では、チェア1301は、任意選択的には、レッグレスト1306を含む。
【0189】
いくつかの実施例では、チェア1301などのチェアは、任意選択的には、膨張可能な胴部又は肩部支持体1303a、1303bなどの膨張可能なウエスト支持体(図示せず)を含んでもよい。いくつかの実施例では、任意選択的なウエストサポートは、シート1304に付属されてもよい。
【0190】
いくつかの実施例では、チェア1301などのチェアは、任意選択的には、膨張可能な胴部又は肩部支持体1303a、1303bなどの膨張可能なレッグ支持体(図示せず)を含んでもよい。いくつかの実施例では、任意選択的なレッグ支持体は、レッグレスト1306に付属されてもよい。
【0191】
いくつかの実施例では、チェア1301などのチェアは、任意選択的には、膨張可能な胴部又は肩部支持体1303a、1303bなどの膨張可能な足支持体(図示せず)を含んでもよい。いくつかの実施例では、任意選択的な足支持体は、フットボード1308に付属されてもよい。
【0192】
[チェアの可能な操作のいくつかの具体例]
a.着席位置から起立位置(
図7~
図9)及び着席位置から横臥位置(
図7~
図8)。いくつかの実施例では、ユーザは、支持ハンドル(
図5Aの参照番号114b)のアームレスト(
図5Aの参照番号502)、タブレット(
図5Bの参照番号602)、チェアコントローラ(
図6A及び6Bの参照番号642など)に接続されるハンドペンダント上の制御ボタンを押下し、以下を実行するためのコマンドをコントローラに提供する。すなわち、バックレストアクチュエータ120を閉じることによってバックレストを下方に移動せよ。レッグレストアクチュエータ122及びフットボードアクチュエータ118を開くことによってレッグレストを上方に移動し、フットボードを外側に移動せよ。フットボードアクチュエータ118を閉じることによってフットボード108がユーザの足に接触するまでフットボード108を内側に移動し、ティルトアクチュエータ124を開くことによって傾けよ。ユーザが傾けられると、ユーザの足を支持するフットボードは、任意選択的には、下方に移動し、完全に傾けられると、フットボードは、任意選択的には、フロアに接触するか、又はクローズ位置になる(
図2を参照)。
【0193】
b.完全に傾斜した又は完全に起立した位置から着席位置(例えば、
図9又は
図4~7)又は水平位置(
図8)。いくつかの実施例では、ユーザは、制御ボタンを押下し、フットボード108は、任意選択的にフットボードアクチュエータ118を動かすことによって上昇し、ティルトアクチュエータ124を閉じることによってチェアを傾斜し、バックレストアクチュエータ120を開くことによってバックレストを引き上げ、レッグレストアクチュエータ122を閉じることによって、レッグレスト106を下げる。
【0194】
いくつかの実施例において、チェアの任意のパーツ、すなわち、バックレスト、レッグレスト、フットボード及びシートの動きは、それぞれのパーツを動かすアクチュエータを動かすことによって、任意選択的には、独立して動かすことができることに留意されたい。
【0195】
いくつかの実施例では、チェアは、アームレスト111の少なくとも1つに接続されるサポートハンドル114a、114b、644を有してもよい。
【0196】
いくつかの実施例では、チェア100は、アームレスト111、又はバックレスト102又はアームレスト111の側面に任意選択的に接続することができるアームレスト111を有してもよい。いくつかの実施例では、アームレスト111は、任意選択的には、シート104とバックレスト102との間の角度を変更するように構成された機構116を含む。
【0197】
いくつかの実施例では、アームレストの角度変更は、任意選択的には、アームレストに接続された電動アクチュエータ1002(
図10を参照)によって実行され、任意選択的には、コントローラによって制御され、他のチェアコンポーネントの位置又は他のアクチュエータ位置に対するアクチュエータ位置に関するシートコンポーネントの位置を規定するプログラムを有するか、又は任意選択的に、ユーザコマンドによって他のアクチュエータから独立して移動する。
【0198】
いくつかの実施例では、アームレスト111とバックレスト102との間の角度、及び/又はアームレスト111とシート104との間の角度は、
図1~4から理解できるように、変更されてもよい。
【0199】
いくつかの実施例では、チェアは、傾斜位置、Trendelenburg位置などに対して、レッグダウン、レッグアップ、バックレストダウン、バックレストアップによっていずれかの位置にチェアの位置を変更することを可能にする(
図1~6,6~10を参照)。
【0200】
いくつかの実施例では、チェア100は、標準的なチェア又はアームチェアのサイズを有してもよい。チェア100は、より小さい及び大きいユーザを許容するため、異なるサイズで提供される。
【0201】
いくつかの実施例では、フットボード108は、任意選択的には、フットボード108が内部及び外部に移動してもよいように、スライドによってレッグレスト106に接続される。いくつかの実施例では、内部及び外部の移動は、ユーザの理学療法に潜在的に有用である。
【0202】
いくつかの実施例では、フットボードは、任意選択的には、フットボードがユーザによって押下される際に信号を送信するセンサを含む。
【0203】
いくつかの実施例では、フットボードは、ユーザを計測する際に任意選択的に利用される一体化された体重計を含む。
【0204】
いくつかの実施例では、フットボードは、任意選択的には、フットボードが物体又は人間を押下すること潜在的に防ぐのに利用可能なそれの外側にセンサを含む。
【0205】
いくつかの実施例では、チェアは、1つ又は2つのアームレストを含む、いくつかの実施例では、アームレストは、任意選択的には、1つ又は2つのハンドル114a、114b、644を含んでもよい。いくつかの実施例では、ハンドルは、ユーザによるチェアの少なくともいくつかの機能の操作を制御する。潜在的には、安全グリップを提供する。
【0206】
アームレスト111及び/又はサポートハンドル114a、114b、644は、任意選択的には、起立又は横臥位置など、様々な位置にチェアを移動するようチェアを電気的に操作するための制御ボタン502及び/又は504を有するが、しかしながら、ユーザを何れかの着席角度位置に移動可能である。
【0207】
いくつかの実施例では、アームレストは、任意選択的には、チェアの横臥位置又は他の位置にある間、ユーザが操作ボタンに届くことを可能にする位置において、
図5Aの参照番号502などの追加的な操作ボタンを含んでもよい。
【0208】
いくつかの実施例では、チェアは、任意選択的には、Wi-Fi、赤外線、物理配線、ブルートゥース及び/又は他の市販の接続方法の1つ以上を介し、チェアのオペレーティングシステム及び/又はコントローラに接続されるタブレット602を含む。
【0209】
[タブレットの技術の任意選択的な互換性]
各種実施例では、タブレットは、任意選択的には、IOS(典型的には、Apple及びMacシステムに利用される)、Android、Windows、Linux、Raspberry Piなどのオペレーティングシステム及びこれらに互換的なオペレーティングシステムの1つを実行している。
【0210】
[タブレットの能力及び機能]
各種実施例では、タブレットは、チェアの一部であり、チェアを操作することができる。いくつかの実施例では、タブレットはまた、
電話機として動作
家庭における電子機器の制御(例えば、Smart Home)
緊急呼、薬のリマインダ及び制御、何れかの通信アプリなどの何れかのアプリケーション
記録アプリケーション
Wi-Fi/ブルートゥース/RF無線接続またはタブレットにおいて利用可能な他の接続機能
の1つ以上に利用されてもよい。
【0211】
いくつかの実施例では、タブレットは、カメラを含んでもよい。
【0212】
いくつかの実施例では、カメラは、ユーザが特定の位置にいることが検出されると、ユーザの写真を送信する。
【0213】
いくつかの実施例では、ユーザの写真は、任意選択的には、ユーザが参照状態にあるとみなされるときに撮像される同一のユーザの写真と比較され、参照状態から変更が検出される場合、警告及び/又は注意が、任意選択的に開始され、及び/又は、メッセージが介護者に送信される。
【0214】
いくつかの実施例では、チェア上のユーザの写真は、任意選択的には、チェアの写真と比較され、ユーザの体が特定の輪郭から外れた場合、警告及び/又は注意が任意選択的に開始され、及び/又は、メッセージが。任意選択的にユーザ及び/又は介護者に送信される。
【0215】
いくつかの実施例では、カメラが、任意選択的にユーザがチェアに着席しているタイミングを検出する。いくつかの実施例では、ユーザが特定の規定された時間にチェアに着席していない場合、タブレットは、任意選択的には、所定の第三者またはシステムに電話するか、又は信号を送信し、任意選択的には、警告を提供する。
【0216】
いくつかの実施例では、カメラは、任意選択的には、例えば、ユーザの頭部が側部又は前方に落ちるなど、ユーザの不良な位置を識別する。
【0217】
いくつかの実施例では、カメラは、任意選択的には、ユーザの他の所定の特性を観察及び検出し、ユーザの特性が所定の特性を充足していない場合、タブレットは、任意選択的には、このような事故を所定の第三者/システムに通知する。
【0218】
いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的には、薬を飲むことをユーザに思い出させる。
【0219】
いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的には、運動することをユーザに思い出させる。
【0220】
いくつかの実施例では、チェアは、任意選択的には、音声認識によって操作される。
【0221】
いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的には、バイタルサイン診断プログラムに接続され、ユーザのバイタルサインを収集、格納及び送信する。
【0222】
いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的には、バイタルサインが所定の範囲を充足しない場合、所定の連絡先に情報を送信する。
【0223】
いくつかの実施例では、バイタルサインの接続性は、任意選択的には、ユーザの医療状態を決定するため“クラウド”及び/又は所定のプログラムに情報を送信し、ユーザの変更問題のケースでは信号を送信する。
【0224】
いくつかの実施例では、タブレットは、任意選択的には、チェア位置を収集、記録及び/又は送信し、潜在的にはチェアの使用履歴を提供することを可能にする。
【0225】
いくつかの実施例では、チェアは、任意選択的には、フロアに沿ってチェアとユーザとを駆動するための電力駆動を含む。
【0226】
いくつかの実施例では、チェアは、任意選択的には、ユーザがチェアから落下ことを防止し、ユーザを起立位置に支持するため、1つ以上の膨張可能なスリーブを含む。
【0227】
いくつかの実施例では、膨張可能なスリーブは、チェアの片側又は両側、又は腕、胸、膝、足、ウエストなどの体の異なるエリアを支持するチェアのコンポーネント(アームレスト、バックレスト、レッグレスト、シート)から発生してもよい。
【0228】
いくつかの実施例では、スリーブは、任意選択的には、エアコンプレッサに接続され、ユーザがスリーブをアクティブ化及び非アクティブ化することが可能になるように制御可能である。いくつかの実施例では、膨張可能なスリーブの膨張及び/又は収縮は、任意選択的には、チェア位置に基づいて自動制御される。
【0229】
いくつかの実施例では、膨張可能なスリーブは、任意選択的には、体に対する圧力量を
調整するための圧力センサを含む。
【0230】
いくつかの実施例では、チェアは、任意選択的には、メッセージ機能を含む。
【0231】
いくつかの実施例では、チェアは、任意選択的には、ユーザが使用中でないときにメッセージコンポーネントを体感することを防ぐため、ユーザの後ろ側に膨張可能なパーツを含む。膨張可能なパーツは、任意選択的には、メッセージ機能が使用されていないときに膨張され、メッセージ機能は使用されているときに収縮する。
【0232】
本開示のいくつかの実施例によるユーザがチェアから起立することを支援するための方法のフローチャートの簡単化された図である
図4が、ここで参照される。
【0233】
図14によって示される方法は、チェアを提供する(1402)ことであって、チェアは、
ベースコンポーネントと、
中央ヒンジによってベースコンポーネントに接続されたシートコンポーネントと、
レッグレストヒンジによってシートコンポーネントに接続されたレッグレストコンポーネントと、
バックヒンジによってシートコンポーネントに接続されたバックレストコンポーネントと、
を有する、提供することと、
レッグレストコンポーネントをシートコンポーネントに実質的に平行にし、ユーザの足がほぼ直線になることを可能にするため、シートコンポーネントに対してレッグレストコンポーネントの角度を変更する(1404)ことと、
バックレストコンポーネント及び/又はシートコンポーネントを利用して、ユーザを実質的に起立位置に上げる及び/又は傾ける(1406)ことと、
を有し、
これにより、ユーザがチェアから起立することを支援する。
【0234】
いくつかの実施例では、ユーザの足がほぼ真っ直ぐになることを可能にすることは、ユーザの膝が固定され、ユーザの体重を支持することを可能にする。
【0235】
いくつかの実施例では、チェアは、フットボードコンポーネントを含み、フットボードは、ユーザを起立位置に引き上げる前にユーザの膝に接触するよう持ってこられ、任意選択的には、フットボード上のユーザの体重の徐々に及び/又はスムースに増加するパーセンテージを支持する。
【0236】
いくつかの実施例では、ユーザが起立位置に向かって傾けられると、フットボードは、任意選択的には、外側に移動し、チェアがほぼ垂直になると、フットボードは、任意選択的には、フロアに実質的に接触する。
【0237】
いくつかの実施例では、少なくとも1つのハンドルが、チェアに含まれ、ユーザが前方に落下することを防ぐため、ユーザが起立することを支援されている間に掴むために位置決めされる。
【0238】
いくつかの実施例では、チェアは、ユーザがユーザの腕を載せて、少なくとも部分的にユーザの体重を支持するため、ユーザが起立することを支援されている間、フロアにほぼ平行するよう配置された少なくとも1つのアームレストを含む。
【0239】
図1及び2の参照番号114a、
図3、4及び9の参照番号114b、114c、及び
図6A及び6Bの参照番号644などのハンドルのいくつかの実施例では、それらのリンク機構及び/又はアクチュエータによって、チェアが傾く及び/又はそれの位置を変更するとき、また、バックレストがシートに対してそれの角度を変更するとき、フロアに対して角度を変更するよう設計されることが留意されたい。
【0240】
いくつかの実施例では、ユーザがチェアから起立することを支援する速度は、任意選択的には、ユーザが外科的処置を有した時点からの経過時間に基づいて自動的に変更される。例えば、当該速度は、膝の外科手術又は臀部の外科手術の後の経過時間が増加するに従って増加する。
【0241】
本開示のいくつかの実施例によるユーザがチェアから起立することを支援するための方法のフローチャートの簡単化された図である
図15が、ここで参照される。
【0242】
図15によって示される方法は、チェアを提供する(1502)ことであって、チェアは、
ベースコンポーネントと、
中央ヒンジによってベースコンポーネントに接続されるシートコンポーネントと、
バックヒンジによってシートコンポーネントに接続されるバックレストコンポーネントと、
フットボードコンポーネントと、
を有する、提供することと、
ユーザを起立位置に引き上げる前にユーザの足(1504)に接触するようフットボードを持ち上げることと、
バックレストコンポーネントとシートコンポーネントとを利用して、ユーザを実質的に起立位置に上げる(1506)ことと、
を有し、
これにより、ユーザがチェアから起立することを支援する。
【0243】
いくつかの実施例では、
図14及び15の方法のチェアは、ここに記載されるような本開示のいくつかの実施例によるチェアである。非限定的な具体例によって、チェアは、任意選択的には、ベースコンポーネントと、中央ヒンジによってベースコンポーネントに接続されるシートコンポーネントと、バックヒンジによってシートコンポーネントに接続されるバックレストコンポーネントと、含み、チェアが着席位置にあるとき、シートコンポーネントは、中央ヒンジより低くなるようにされる。
【0244】
本出願から醸成された特許の寿命中に、多くの関連するアクチュエータが開発され、アクチュエータという用語の適用範囲は、先験的にそのような全ての新技術を含むことが意図されることが期待される。
【0245】
本出願から醸成された特許の存続期間中に、多くの関連する計算デバイスが開発されることが予想され、タブレットという用語の範囲は、全てのそのような新しい技術を先験的に含むことが意図される。
【0246】
量又は値に関してここで使用される場合、用語「およそ」は、「の±20%以内」を意味する。
【0247】
用語「含む」、「含む」、「有する」及びそれらの複合体は、「含むが、これに限定されない」を意味する。
【0248】
「からなる」という用語は、「含む」および「に限定される」ことを意味することが意図される。
【0249】
「から本質的になる」という用語は、組成物、方法又は構造が、追加の成分、工程及び/又は部品を含んでもよいが、追加の成分、工程及び/又は部品が、特許請求される組成物、方法又は構造の基本的かつ新規な特徴を実質的に変更しない場合に限ることを意味する。
【0250】
ここで使用されるように、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数の参照を含む。例えば、「ユニット」又は「少なくとも1つのユニット」という用語は、それらの組み合わせを含む複数のユニットを含むことができる。
【0251】
「具体例」及び「例示的」という用語は、ここでは、「例、事例又は例示として働く」ことを意味するために使用される。「具体例」又は「例示的」として記載される任意の実施例は、必ずしも、他の実施例よりも好ましい、または好都合であると解釈されるべきではなく、及び/又は他の実施例からの特徴の組み込みを排除するように解釈されるべきではない。
【0252】
「任意選択的に」という語は、ここでは、「ある実施例で提供され、他の実施例では提供されない」を意味するために使用される。任意の特定の実施例の本開示は、このような特徴が矛盾しない限り、複数の「任意の」特徴を含み得る。
【0253】
本出願全体を通して、様々な実施例の本開示を範囲形式で提示することができる。範囲形式での記述は、単に便宜および簡潔さのためであり、本開示の範囲に対する柔軟性のない限定として解釈されるべきではないことを理解されたい。従って、範囲の説明は、その範囲内の全ての可能なサブ範囲及び個々の数値を具体的に開示したものとみなされるべきである。例えば、1~6などの範囲の説明は、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6などのサブ範囲、及びその範囲内の個々の数、例えば、1、2、3、4、5、及び6などの具体的に開示されたサブ範囲を有すると考えられるべきである。これは、範囲の幅に関係なく適用される。
【0254】
数値範囲(例えば、「10~15」、「10~15」、又はこれらの別のそのような範囲表示によってリンクされた数の任意のペア)がここに示されるときはいつでも、文脈がそうでないことを明確に指示しない限り、それは、範囲限界を含む、示された範囲限界内の任意の数(分数または整数)を含むことを意味する。「範囲」という語句は、第1の数字を示し、第2の数字を示し、「範囲」は、第1の数字を示し、「から」、「まで」、「まで」または「貫通」(または別のそのような範囲を示す用語)は、ここでは、第2の指示数字が交換可能に使用され、第1の指示数字および第2の指示数字、ならびにそれらの間のすべての小数および整数を含むことを意味する。
【0255】
別段の指示がない限り、本明細書で使用される数およびそれに基づく任意の数の範囲は、当業者によって理解されるように、妥当な測定および丸め誤差の精度内の近似値である。明確にするために、別個の実施例の文脈で説明される本開示の特定の特徴は、単一の実施例で組合せて提供されてもよいことが理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施例の文脈で説明される本開示の様々な特徴は、別々に、または任意の適切なサブコンビネーションで、または任意の他の説明される本開示の実施例で適切であるとして提供されてもよい。様々な実施例の文脈で説明される特定の特徴は、本実施例がこれらの要素なしでは動作不能でない限り、これらの実施例の本質的な特徴と見なされるべきではない。
【0256】
本開示をその具体的な実施例に関連して説明してきたが、多くの代替、修正、および変形が当業者には明らかであろうことは明らかである。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の精神および広い範囲内にある、そのような代替、修正、および変形のすべてを包含することが意図される。
【0257】
ここにおいて言及される全ての刊行物、特許および特許出願は、あたかも各個々の刊行物、特許または特許出願が、参照により本明細書に組み込まれるように具体的かつ個別に示されたかのように、その全体が本明細書に参照により組み込まれる。さらに、本出願における任意の参考文献の引用または同定は、そのような参考文献が本開示の先行技術として利用可能であることを容認するものとして解釈されるべきではない。セクションの見出しが使用される限り、それらは必ずしも限定するものと解釈されるべきではない。
【0258】
さらに、本出願の任意の優先権文書は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。