(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-27
(45)【発行日】2024-12-05
(54)【発明の名称】タイヤ支持装置
(51)【国際特許分類】
G01M 17/02 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
G01M17/02
(21)【出願番号】P 2022555107
(86)(22)【出願日】2020-12-29
(86)【国際出願番号】 ES2020070825
(87)【国際公開番号】W WO2021180986
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2023-10-18
(32)【優先日】2020-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】524146158
【氏名又は名称】ウライア コープ,エセ.エレ.
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】マルティネス アレホ,フアン
(72)【発明者】
【氏名】ロムバルト ガヴァルダ,フアン ホセ
【審査官】川野 汐音
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-038896(JP,A)
【文献】特開2001-235384(JP,A)
【文献】特開2010-210325(JP,A)
【文献】特開2007-047089(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0188052(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 17/00-17/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤ支持装置であって、中空部または窓(11)を有する、タイヤ(N)を支持するための傾斜構造(10)を有するフレームを備え、前記フレーム上に、
前記タイヤ(N)を前記フレーム上に位置決めするための少なくとも2つの調整装置を備え、
前記調整装置の各々は、
前記タイヤ(N)の直径に適合するように前記フレームの前記傾斜構造(10)上を移動する第2の調整手段(4)と、
前記タイヤ(N)の幅に適合する
ための、前記第2の調整手段(4)
と共に変位する
ように、前記第2の調整手段(4)上に配置された第1の調整手段(3)と、
前記タイヤ(N)をそのトレッドまたはトレッド面上で支持する支持手段(5)であって、支持手段(5)を回転させて
前記タイヤ(N)をその軸上で回転させる回転手段によって駆動される、支持手段(5)と、を備え、
前記第2の調整手段(4)が、前記傾斜構造(10)上を移動して
前記タイヤの直径に適合し、同時に、前記第1の調整手段(3)を、前記第2の調整手段(4)上に配置された前記支持手段(5)と共に移動させ、前記第1の調整手段(3)が
前記タイヤの幅(N)に適合した後、前記支持手段(5)が
前記タイヤ(N)を回転させることを特徴とする、タイヤ支持装置。
【請求項2】
前記
傾斜構造は、前記フレーム
を支持する支持面に垂直な垂直平面に対して、15°と30°との
間に傾斜していることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記2つの調整装置は下部調整装置であり、互いに分離された前記フレームの下部に配置されることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記フレームの上部に配置され、前記下部に配置された前記2つの下部調整装置から等距離にある、第3の上部調整装置を備えることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記調整装置は、120°に配置された軸上に互いに等距離に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記回転手段が前記支持手段であることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記支持および回転手段(5)は、前記フレームの前記傾斜構造に垂直な回転軸上に配置された少なくとも1つのローラ(50)であることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記調整手段は、サーボモータによって作動されることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記タイヤの幅に合わせて調整するための前記第1の調整手段(3)は、1つの固定アーム(30)と1つの可動アーム(31)との2つのアームによって形成されたU字形の構造を備え、前記可動アーム(31)は、前記タイヤの幅を調整するために、前記固定アーム(30)に近づくようにおよびそこから遠ざかるように移動することを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
各アーム(30、31)の内側部分において、
前記タイヤを回転させるときに摩擦を引き起こさないための策として、
前記タイヤの側面に取り付けられて
前記タイヤと共に回転する軸受(10)が組み込まれていることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記タイヤの直径に合わせて調整する前記第2の調整手段(4)は
、前記フレーム(1)に一体的に取り付けられた支持板(40)を備え、
前記支持板(40)上に可動板(41)が固定されており、
前記可動板(41)上で、前記
第1の調整手段(3)が、対応する前記支持および回転手段(5)と連結されており、
前記第2の調整手段(4)は、前記可動板(41)を前記支持板(40)の一端から他端に移動させ、その位置を前記タイヤの直径に合わせて調整することを特徴とする、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記タイヤ(N)の直径に合わせて調整する前記第2の調整手段(4)は、前記フレームに一体的に取り付けられた支持板(40)を備え、
前記支持板(40)上に可動板(41)が固定されており、
前記可動板(41)上で、前記第1の調整手段(3)が、対応する前記支持および回転手段(5)と連結されており、
前記第2の調整手段(4)は、前記可動板(41)を前記支持板(40)の一端から他端に移動させ、その位置を前記タイヤ(N)の直径に合わせて調整し、
前記上部調整装置にて
前記タイヤの直径に合わせて調整するための前記第2の調整手段(4)は、前記可動板(41)の垂直変位運動を示すことを特徴とする、請求項
4に記載の装置。
【請求項13】
前記タイヤ(N)の直径に合わせて調整する前記第2の調整手段(4)は、前記フレームに一体的に取り付けられた支持板(40)を備え、
前記支持板(40)上に可動板(41)が固定されており、
前記可動板(41)上で、前記第1の調整手段(3)が、対応する前記支持および回転手段(5)と連結されており、
前記第2の調整手段(4)は、前記可動板(41)を前記支持板(40)の一端から他端に移動させ、その位置を前記タイヤ(N)の直径に合わせて調整し、
前記下部調整
装置にて前記タイヤ(N)の直径に合わせて調整するための前記第2の調整手段(
4)
では、前記可動板(41)が水平変位運動を示すことを特徴とする、請求項
3または4に記載の装置。
【請求項14】
前記上部調整装置(29)の前記支持および回転軸(5)が自由に回転し、
前記下部調整装置(2)の前記支持および回転軸(5)が、サーボモータによって作動される駆動軸であることを特徴とする、請求項
4に記載の装置。
【請求項15】
前記下部
調整装置は、前記タイヤの内側に挿入されて
前記タイヤの側面を分離する少なくとも2つの爪を有するタイヤ開放機構を備えることを特徴とする、請求項
3または4に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔発明の目的〕
本発明のタイヤ支持装置はタイヤを支持するために設計された装置に関し、したがって、使用者による手動での検査を可能にするか、または視覚システムもしくは装置によって自動化され、その修理を可能にするか、または(手動または自動化された)バリのトリミングもしくは取り外しを可能にする。この装置は、タイヤのサイズに合わせて調整した後、タイヤを特定の位置に配置することを可能にし、一方、タイヤは長手方向の動きを伴わずに回転し、変形を回避し、振動を低減する。
【0002】
本発明の適用分野は自動車産業分野に属し、具体的にはタイヤ製造および/または修理作業を実施するための装置および装置の製造専用の産業分野に焦点を当て、より具体的には好ましくは自動化された視覚システムを使用するタイヤ検査作業に焦点を当てる。
【背景技術】
【0003】
今日、多くの他の産業分野と同様に、より具体的で、人間の参加がますます減少または制限された機械およびロボットによって実行されるような方法で自動化されたタスクが存在する。これらの例はタイヤの目視検査作業であり、その重要性はタイヤの正しい動作および性能にとって不可欠であり、自動化された装置は検査における誤差を低減し、その中での時間を節約することに加えて、あらゆる人間の検査よりもはるかに高い精度を提供することができる。
【0004】
最新技術では、各タイヤ製造ラインの終わりに実施される人間のタイヤ検査に加えて、視覚システムを有する様々な自動検査システムがある。しかしながら、既知の検査システムのいずれも、検査中にタイヤの全ての表面、すなわちタイヤトレッド、タイヤ内部および側面を検査するためにタイヤの取扱いおよび再配置を必要とするので、単一のステーションで検査を実行することができない。検査されるタイヤの取り扱いおよび位置決めの難しさは、主に、その幾何学的形状および組成物、すなわち、軟質材料、主にゴムで作られた円形要素に由来する。タイヤの構成に加えて、全ての表面を完全に検査する必要があることを考慮しなければならず、したがって、タイヤは、タイヤの完全な検査を完了するために数回取り扱われなければならない。タイヤの構成は前記自動検査システムが提供することができる精度を制限する変形を引き起こす可能性があり、それによって、タイヤによって求められる有効性を失い、タイヤの人間による検査が依然として必要となる。
【0005】
例えば、文献US2011188052にはタイヤの内部の幾何学的寸法を決定するための装置および方法が記載されており、文献DE202006011739にはホイール、タイヤおよびホイールリムを含むホイールを制御するための装置が記載されている。
【0006】
したがって、本発明の目的は、視覚システムによるタイヤの自動検査を可能にする装置であって、タイヤの位置を変更し、検査されるべき全ての面にアクセスするためにタイヤを取り扱う必要がなく、また、人的要因による起こり得るエラーを低減するためにタイヤの検査への人間の関与を低減すると同時に、検査のスピードが増大し、これによりタイヤの製造時間が短縮され、その質が向上する装置である。
【0007】
同様に、タイヤ分野では、タイヤ修理または製造後のバリ除去など、他の目的のためにタイヤを取り扱うための他の装置がある。
【0008】
本発明の目的となる装置を使用することができるこれらの使用は、タイヤを取り扱うことを可能にする視覚システムまたはロボットアームまたは視覚システムのカメラのような他の構成要素、またはバリを取り除くための例えばブレードのようなまたは他の工具の使用を必要とする場合もあれば、必要としない場合もある。
【0009】
自動化されたタイヤ検査のための、通常、視覚システムを用いる、様々な解決策が存在することが知られているにもかかわらず、それらのいずれも、振動することなく安定した固定をすることによって様々な寸法のタイヤに適合させることを可能にするとともに同時に、タイヤが支持装置上に配置されるとタイヤを取り扱うことなくタイヤの検査を可能にするような支持装置に関するものではない。
【発明の概要】
【0010】
上述のように、視覚システムを用いた自動検査のための支持装置は、タイヤを支持し、好ましくはその検査を可能にすることを目的として特に設計された装置に関し、より好ましくは、視覚システムを用いて、タイヤの取り扱いおよび位置の変化を回避し、主にタイヤの長手方向の動きを回避し、その結果、タイヤが回転運動を伴って単一の位置に留まるようにし、その検査の場合、特に、タイヤ軸を中心とした回転運動を伴ってタイヤトレッド上に傾斜して載置された1つの位置でタイヤを用いて前記検査を実行することを可能にする。
【0011】
したがって、本発明の目的は、請求項1に記載のタイヤ支持装置である。好ましくは、視覚システムを用いたその自動検査のためのタイヤ支持装置であって、中空部または窓を有する表面を有する傾斜構造を有するフレームを備え、タイヤ支持装置は、前記フレーム上に:
タイヤをフレーム上に位置決めするための少なくとも2つの調整装置であって、前記調整装置の各々は、タイヤの幅に適合する第1の調整手段を備え、第1の調整手段は、タイヤの直径に適合する第2の調整手段上に配置され、その結果、調整装置はタイヤの幅およびその直径に適合し、第2の調整手段は傾斜フレーム構造上を移動し、したがって、様々な寸法のタイヤを有する支持装置を使用することを可能にするような、前記調整装置と、
各調整装置の第1の調整手段に関連して、タイヤの、そのトレッドまたはトレッド面上における支持手段と、
同じく各調整装置および前記支持手段に関連する、タイヤの、そのトレッドまたはトレッド面上における回転手段と、
を有する。
【0012】
前記回転手段は、タイヤへの接線方向の運動の伝達によって、決定された、通常は一定のスピードでの、タイヤの旋回または回転を可能にする駆動手段を含む。
【0013】
支持装置は、好ましくは傾斜フレーム上に3つの調整装置を備え、支持装置は、好ましくは水平面上に支持され、その結果、調整装置のうちの2つは前記フレームの下部に配置され、第3の調整装置は上面に配置され、それらの全てはタイヤ軸に対して同心である。前記下部調整装置に関連して、支持装置は、タイヤのための載置または支持手段を備え、これは、タイヤトレッド上に牽引力を提供することによって、タイヤの接線方向の回転を引き起こす回転手段、すなわち、モータ駆動の支持および回転手段をさらに備える。
【0014】
好ましくは、装置は、互いに120°置いて配置された3つの調整装置を有し、2つは下部にあり、1つは上部にあり、3つの調整装置はタイヤ軸に対して同心である。
【0015】
同様に、支持装置は、支持および回転手段を有するフレームの下部に配置された2つの調整装置のみを備えること、すなわち、上部調整装置を備えていないようにすることも可能であり、その結果、タイヤは、前記上部領域において、フレーム上にすなわち支持要素上に直接載置され、これは、回転および支持は下部調整装置上で実行されるからである。あるいは、上部調整装置が載置または支持手段なしで提供されてもよく、これは、前記上部調整装置はタイヤに牽引力を提供せず、その主な機能は、振動が現れた場合にその振動を回避することだからである。同様に、上部調整装置は調整手段および支持手段を備えているが、モータ駆動の回転手段を備えていなくてもよい。
【0016】
調整装置が載置される支持装置のフレームは窓を有する傾斜構造を有し、その結果、フレームは、装置の全ての要素の支持構造上の傾斜フレームの形状を有する。フレーム構造の傾斜は、ほぼ垂直(鉛直)な平面に関して15°と30°との間であり、好ましくは20°であり、前記ほぼ垂直な平面は好ましくはフレーム支持構造に対して垂直であり、したがって、前記支持構造が載置される表面に対しても垂直であり、したがって、この表面は、装置全体が載置される表面である。すなわち、支持構造は、水平面に対して60°と75°との間の傾斜を有する。タイヤの軸は、タイヤが載置される前記支持構造と90°を形成する。支持構造の上述の傾斜は、タイヤが回転するときのタイヤの揺れを防止することを可能にし、この揺れは、タイヤがそのトレッド上に支持されると同時に水平面上に載置されるときに生じるものである。
【0017】
前記下部調整装置の各々、および任意選択的に上部調整装置は、支持手段として、タイヤが載置されている軸またはローラを備え、その結果、前記軸の回転は同時に、タイヤをその軸上で回転させるための回転手段を構成し、同時に、タイヤを支持して、タイヤが回転するときの変形を防止し、タイヤの速度は、好ましくは10~15回転/分である。
【0018】
上部調整装置は、支持手段として、好ましくは、モータ駆動ではなく、互いにわずかに分離された2つの軸またはローラを有し、これは、下部調整装置の軸またはローラから対応する回転速度を印加するときに、ストッパを形成することによって、タイヤが装置から出るのを防止することを目的とする。
【0019】
幅に合わせて調整するための第1の調整手段、直径に合わせて調整するための第2の調整手段、および、各調整装置の回転手段は、サーボモータによって変位および/または移動されることが好ましい。
【0020】
好ましくは、タイヤの幅に合わせて調整するための第1の調整手段は、固定された第1の端部および第1の端部に平行な第2の端部を有する第1のU字形の支持体を備え、第2の端部は、タイヤトレッドが前記U字形の支持体に挿入されると、タイヤの幅に適合することができるように、サーボモータによって移動可能である。
【0021】
タイヤの直径に合わせて調整するための第2の調整手段は、表面を移動可能な第2の支持体を備え、好ましくは、装置のフレームまたはその延伸上に、例えば、変位レールが配置される板または平板上に、1つまたは2つのレールが順に配置される。第1の支持体は、タイヤの幅に合わせて調整するための第1の調整手段を有する前記第2の支持体上に配置される。このようにして、第2の調整手段は、フレーム内に配置された1つまたは複数のレールに沿って第2の支持体を移動させ、次に、第2の調整手段の上に配置された第1の調整手段を移動させる。
【0022】
好ましい実施形態では、直径に合わせて調整するための調整手段は、3つの調整装置間の等距離を維持しながら、タイヤの幅に合わせて調整するための調整手段の、120°の軸に沿った運動を可能にするように配置される。前記軸の交点は、装置上でタイヤの中心および軸が配置されなければならない点である。すなわち、レールは、第1および第2の調整手段、したがって調整装置が、支持装置内に配置されたタイヤの中心に対して同心円状に移動するように配置される。上部調整装置におけるこの同心運動は、好ましくは垂直である。
【0023】
さらに、下部調整装置が上部調整装置と互いに同じ距離にない代替構成では、好ましくは、下部調整装置がフレームの一方の側から他方の側に、水平面に平行に移動し、それらの間の距離を変化させるように、下部調整装置が移動するレールは配置され、一方、上部調整装置の場合、前記レールは水平面に垂直であり、上から下に移動する。
【0024】
本発明の目的となる支持装置は、第1および第2の調整手段に加えて、上述のような支持手段および回転手段を備える。前記支持手段および回転手段は、支持手段および回転手段が同じ駆動軸またはローラであるように、同じ手段に対応することができ、これは、下部調整装置の場合にそうであり、その場合、軸またはローラは、固定された第1の端部と、可動である第2の端部との間で、好ましくはU字形の支持体上に配置される。さらに、上述したように、上部調整装置は、これらの支持手段および回転手段を有していても有していなくてもよく、支持手段を有していて回転手段を有していなくてもよく、両方を有していてもよい。好ましくは、すでに述べたように、上部調整装置は、支持手段として2つの軸またはローラを有する。
【0025】
本発明の目的となる装置はまた、タイヤの内側、具体的にはタイヤトレッドの内側、ならびに側面の内側へのアクセスを容易にするために、下部調整装置に一体化された、タイヤを開放するための機構を組み込むことができる。前記機構は好ましくは空気圧式であり、前記機構は、側面からタイヤの内側に挿入される爪であって、その爪が開いたときにタイヤの側面を分離し、したがってタイヤトレッドの内側および側面の内側の両方への内側へのアクセスを容易にする、爪を有する。前記爪は、タイヤが回転することを可能にするローラまたは円筒(シリンダ)をその端部に有する。
【0026】
前記の装置および手段の運動および調整を達成するための機械的要素は、それらを構成する構成要素と同様に変化し得る。
【0027】
以上によれば、本発明の目的となる支持装置は、3つの調整装置を備え、2つの下部のものと、その2つより上側の1つの上部のものとは、以下のように動作する。
【0028】
- 第1に、好ましくはロボットアームの助けを借りて、タイヤが、支持装置内に配置され、具体的には、2つの下部調整装置の回転支持軸、ローラ、または円筒上に支持され、3つの調整装置の3つの軸の間に位置決めされる。
【0029】
- 次に、前記調整装置の各々のものの、直径に合わせて調整するための第2の調整手段が、タイヤの直径に合わせて調整するために移動される。
【0030】
- その後、幅に合わせて調整するための第1の調整手段が、タイヤの幅に合わせて調整されるまで移動される。
【0031】
- 好ましくは下部調整装置に関連する、支持軸およびモータ駆動の回転軸またはローラは(もし上部調整装置も支持軸を有する場合はモータ駆動またはモータ駆動以外で上部調整装置も回転する。)、好ましくは、その側面を互いに離間させるタイヤ開放機構の作動後に、タイヤを強制的に回転させ始める。
【0032】
装置がタイヤ開放機構を含む場合、それは、下部調整装置の軸またはローラの回転を作動させる前に作用する。
【0033】
本発明の目的となる装置は、好ましくは自動タイヤ検査のために使用され、したがって、以下のようなタイヤの全ての部品を検査することができるように、視覚システムまたは表示素子、通常、カメラおよび形状測定器(プロフィロメータ)を有する必要がある:
タイヤトレッド、
フレームまたはハウジングの窓を通して支持装置に載置されている側面、
装置に載置されていない側面、
タイヤの内側、タイヤトレッドの内側および内側の両方。
【0034】
好ましくは、視覚システムは、可能な限り、タイヤ支持装置そのものに設置されるが、もし、タイヤの取り扱いがそれを防止するかまたは視覚システムの所要の傾き角がそれを必要とすることが原因で、そのような設置が不可能であるときには、任意の所要の手段、主に、それらのロボットアームの端部に前記視覚システムを組み込むロボットアームが使用される。
【0035】
好ましくは、タイヤトレッドの外側および側面の外側の視覚システムは、この目的のために配置されたフレーム内で、上部固定装置上に配置される。前記フレームは、そのフレームが装置の構成要素の動作を妨げない限り、他の場所に配置することができる。タイヤの内側の検査のためには、視覚システムは、タイヤトレッドの内側および側面の内側にアクセスするために、タイヤの穴を通して挿入される。内側へのアクセスは、フレームの片側から、およびその中に作られた中空部または窓を通して反対側からの、両方から行うことができる。
【0036】
視覚システムを用いたタイヤの検査のためには、以下のように進めることが好ましい。
【0037】
(a)支持装置上にタイヤを配置する前に、リーダ(reader)は、検査されるタイヤの体積を測定して、その寸法を知る。
【0038】
(b)タイヤは、ロボットアームによる締め具によってその内側から取り出され、タイヤは、バーコードに含まれる製造寸法が工程(a)で測定された体積と一致することを検証するためにバーコードリーダに移動され、それらが一致しない場合、タイヤ検査は除外される。
【0039】
(c)タイヤは、タイヤの直径および幅に合わせて調整するためにそのクランプ装置が移動するように、本発明の目的となる支持装置上に配置される。
【0040】
(d)下部調整装置に組み込まれたタイヤ開放機構は、タイヤの側面を分離する。
【0041】
(e)下部調整装置の支持手段のローラまたは軸は、回転し始め、タイヤを移動させる。
【0042】
(f)支持装置上、好ましくは上部クランプ装置上に配置された視覚システムは、タイヤトレッドの外側、タイヤの一方の外側、およびタイヤの他方の外側の画像の捕捉を開始し、それらのうちの一つは、本発明の目的となる装置の傾斜フレーム内に存在する中空部または窓を通っている。
【0043】
(g)ロボットアームに配置された視覚システム、具体的にはタイヤの内側を検査することが意図された視覚システム、具体的には、タイヤトレッドの内側を検査することが意図された視覚システム、一方の側面の内側を検査することが意図された視覚システム、および他方の側面の内側を検査することが意図された視覚システムが、タイヤの内側にアクセスする。
【0044】
(h)捕捉された画像は、タイヤの様々な部品の検査後、記憶され、処理され、この画像は、検査されたタイヤの基準画像と比較され、したがって、検査されたタイヤの生存率が決定される。
【0045】
上述のように、装置が、自動タイヤ検査のためには使用されずに、上述の他の機能のいずれかのために使用された場合には、視覚システムを用いた検査に関連する工程は、本方法には含まれない。また、装置がタイヤ開放機構を含まなかった場合は、この工程は明らかに、本方法に含まれない。
【0046】
本説明を補足するために、および本発明の特徴の理解を容易にするために、以下の図面は、限定ではなく例示として含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】本発明の目的となるタイヤ支持装置の第1の例示的な実施形態の正面斜視図を示し、ここで、その一般的な構成、ならびにそれが備える主要な部品および要素が見られる。
【
図2】本発明の第1の実施形態の支持装置を調整するための3つの調整集合体が、タイヤの幅に合わせて調整するための調整手段として有する、アーム構造の1つの斜視図を示しており、それが備える部品および要素が詳細に理解される。
【
図3】本発明の第1の実施形態の支持体の上部調整集合体のタイヤの直径に合わせて調整するための調整手段の斜視図を示し、これは、それが備える要素およびその配置の観測を容易にするために、アーム構造なしで示されている。
【
図4】本発明の第1の実施形態による、タイヤの幅および直径に合わせて調整するための調整手段を備えた、支持装置が有する下部調整集合体の1つの斜視図を示し、それが備える様々な要素およびそれらの配置が示されている。
【
図5】本発明の目的となる装置の第2の例示的な実施形態を示す。
【
図6】支持体上に配置されたタイヤを有する前記第2の例示的な実施形態を示す。
【
図7A】下部調整装置を構成する様々な手段を有する下部調整装置の図を示す。
【
図7B】下部調整装置を構成する様々な手段を有する下部調整装置の別の図を示す。
【
図7C】
図7Aおよび
図7Bの下部調整装置の第1の分解図を示し、ここでは、タイヤの直径に合わせて調整するためのレールが集合体から分離されている。
【
図7D】同じ調整装置の第2の分解図を示しており、ここでは、直径に合わせて調整するための調整手段、幅に合わせて調整するための調整手段、および、タイヤの開放機構が(左側から右側へ)観察される。
【発明を実施するための形態】
【0048】
上記の図面を考慮して、好ましくは本発明の視覚システムによる、タイヤの自動検査のための支持装置の第1の非限定的な例示的な実施形態について以下に説明する。
【0049】
このように、
図1に見られる通り、支持装置は、好ましくは水平面上に支持される支持構造(図示せず)上に配置することができる傾斜フレーム(10)を備え、支持装置は、
3つの調整装置、すなわち2つの下部調整装置(50、60)および1つの上部調整装置(70)を備え、下部調整装置は上部調整装置と等距離であり、3つの調整装置の各々は、タイヤの幅に合わせて調整するための第1の調整手段(3)と、タイヤの直径に合わせて調整するための第2の調整手段(4)とを備え、
それは、その3つの調整装置に支持手段(5)を組み込むとともに、タイヤを支持してその軸上の制御された速度、10~15rpmで回転させるために下部調整装置(50、60)に回転手段を組み込んで、回転中の振動および変形を回避し、
3つの調整装置(50、60、70)の第1の調整装置(3)および第2の調整装置(4)、ならびに、下部調整装置(50、60)の回転手段は、好ましくは、サーボモータ(6)によって制御されて変位および/または移動する。
【0050】
フレーム(10)は中央窓または中空部(11)を有する傾斜構造を有し、好ましくはハウジングの形状であり、構造の傾斜は、好ましくは、支持水平面に対する垂線に対して、15°と30°との間で、20°に近い。前記傾斜フレームまたは構造(10)上には3つの調整装置(50、60、70)が配置され、2つの下部調整装置(50、60)は、幅に合わせて調整するための第1の調整手段(3)、タイヤの直径に合わせて調整するための第2の調整手段(4)、および、タイヤのモータ駆動の回転手段とその軸上で一致するタイヤの支持手段(5)、具体的にはローラまたは円筒(5)を有する。
【0051】
上部調整装置(70)は、好ましくは、2つの下部調整装置(50、60)に存在する調整手段(3、4)および上述の支持手段(5)をさらに有するが、好ましくは、それは、モータ駆動の回転手段を有しておらず、その場合、上部調整装置(70)の支持手段(5)は、下部調整装置(50、60)のモータ駆動の回転手段(5)の作用によって回転するタイヤ自身によって伝達される牽引力によって回転する。
【0052】
あるいは、本発明の目的となる支持装置は、いかなる上部調整装置(70)も有していなくてもよく(図示せず)、その場合、タイヤは、フレーム(10)の上部に直接載置されるか、またはこの目的のためにフレーム(10)上に配置された1つ以上のローラに載置される。
【0053】
下部調整装置(50、60)の各々は、支持手段(5)および回転手段として、タイヤの前記支持および回転機能を実行する、軸、ローラまたは円筒(5)を備え、前記軸、ローラまたは円筒(5)は、タイヤにその回転を伝達することができるようにモータ駆動される。前記軸、ローラまたは円筒(5)はフレーム(10)に対して垂直であり、タイヤをそのまさに軸上で支持および回転させるための手段を構成しており、これは、タイヤが下部調整装置(50、60)の前記支持および回転軸またはローラ(5)に載置されているからである。上部調整装置(70)の場合には、これが回転手段を示さない場合、それは、支持手段(5)として少なくとも1つの軸、ローラ、または円筒を示すことができ、これもタイヤによって引っ張られて回転する。調整装置(50、60、70)の支持手段(5)の軸、ローラ、または円筒は、互いに平行である。
【0054】
上述のように、好ましくは、以下のようなやり方で、すなわち、2つの下部調整装置(50、60)がフレーム(10)の下部に配置されて、それらの支持および回転軸(5)が分離されて水平方向に移動可能であり、上部調整装置(70)が、両方の下部調整装置(50、60)に対して常に等距離で、フレーム(10)の上部に配置されるようなやり方で、前記3つの調整装置(50、60、70)が前記フレーム(10)に組み込まれる。
【0055】
図2は、幅に合わせて調整するための第1の調整手段(3)を示しており、これは、各調整装置(50、60、70)を含み、これは、好ましくは、2つのアーム、すなわち1つの固定アーム(30)および1つの可動アーム(31)(これらは両方とも可動であり得るが)によって形成されたU字形の構造によって決定され、前記構造は、サーボモータ(6)に関連するランナー(runner)(7)上を移動し、ベース板(9)のレール(8)に挿入され、その結果、タイヤの幅に合わせて調整するために、可動アーム(31)は固定アーム(30)に近づくようにおよびそこから離れるように移動する。
【0056】
さらに、好ましくは、各アーム(30、31)の内側部分において、タイヤの側面に取り付けられた一連の軸受(2)が組み込まれており、この軸受は、タイヤを回転させるときに、摩擦を引き起こさないための策として、タイヤと共に回転する。
【0057】
また、両アーム(30、31)の間には、
図1、
図3および
図4に見られるように、タイヤトレッドが載置されるローラ(32)を有する支持および回転軸(5)がある。
【0058】
さらに、
図3に示される直径に合わせて調整するための第2の調整手段(4)は調整装置(50、60、70)の支持板(40)を備え、支持板(40)は、支持装置のフレーム(10)に一体的に取り付けられ、支持板(40)は、ランナー(7)がサーボモータ(6)に関連して移動するレール(8)を備え、レール(8)に可動板(41)が固定され、可動板(41)の上で、第1の調整手段(3)のU字形のアーム構造(30、31)が、支持手段(5)の対応する支持および回転軸(5)に連結され、前記第2の調整手段(4)は、前記可動板(41)を前記支持板(40)の一端から他端に移動させ、その位置をタイヤの直径に合わせて調整する。
【0059】
図3は、上部調整装置(70)のための、直径(4)に合わせて調整するための前記第2の調整手段が可動板(41)の垂直変位運動をどのように示すかを示しており、自由に回転する支持および回転軸(5)は前記板(41)に直接固定されており、前記板(41)には、第1の調整手段(3)のU字形のアーム構造(30、31)が載置されるスペーサ(42)がある。
【0060】
その一部として、
図1に見られるように、2つの下部調整装置(50、60)において、可動板(41)は水平変位運動を示し、支持および回転軸(5)は駆動ローラまたは円筒である。
図4の実施形態では、前記ローラ5の回転システムは、サーボモータ(123)からローラ(5)に運動を伝達するために、回転板(120)およびピニオン(121)によって形成された遊星歯車減速システム(12)に関連付けられたベルト(122)に関連付けられたサーボモータ(123)から構成することができる。他のシステムを使用することもできる。
【0061】
図5~
図8は、本発明の第2の例示的な実施形態を示す。この第2の実施形態は、支持構造体(12)上に配置された、窓または中空部(11)を有する傾斜フレーム(10)を備えるタイヤ(N)支持装置を示す。前記支持装置は、
3つの調整装置(50、60、70)、すなわち2つの下部調整装置(50、60)および上部調整装置(70)を備え、3つの装置(50、60、70)は、互いに等距離であり、タイヤ軸に対して同心であり、120°で3つの軸に配置され、タイヤ軸(n)に交差し、それは、フレーム(10)に垂直であり、それは、タイヤの幅に合わせて調整するための第1の調整手段(3)と、タイヤの直径に合わせて調整するための第2の調整手段(4)とを備え、
それは、タイヤを支持するために3つの装置(50、60、70)に支持手段(5)を組み込むとともに、タイヤ(N)を支持してその軸上で制御された速度、好ましくは10~15rpmで回転させるために下部装置(50、60)のみに回転手段を組み込んで、支持装置の構成に起因する回転中の振動および変形を回避し、
第1の調整手段(3)および第2の調整手段(4)および回転手段(5)は、好ましくは、サーボモータ(6)によって制御されて変位および/または移動する。
【0062】
特に、この第2の例示的な実施形態と第1の例示的な実施形態との間の主な相違点は、上述のように、調整装置(50、60、70)が、タイヤの直径に合わせて装置を調整し、タイヤを安定させる働きをする、直径(4)を調整するための調整手段上に配置され、ここで、その配置は、タイヤが、本発明の目的となる支持装置(10)上に配置されたタイヤの軸(n)上に配置された点で交差する120°の軸に平行に移動するように配置されることである。
【0063】
また、第2の実施形態は、下部調整装置(50、60)の各々に一体化されたタイヤ開放機構(80)を有する点が、第1の例示的な実施形態と異なる。この機構(80)は、第1の例示的な実施形態において一体化されてもよく、機構(80)は、タイヤの内側、具体的にはタイヤトレッドの内側、および、側面の内側へのアクセスを容易にすることを目的とする。好ましくは空気圧手段によって作動される前記機構(80)は、タイヤの側面を通してタイヤ(N)の内側に挿入され、その爪が開いたときにタイヤ(N)の側面の分離を引き起こし、したがって、それらの内側、すなわち、タイヤトレッドの内側および側面の内側の両方へのアクセスを容易にする、爪(81)を有する。前記爪(81)は、その端部に、下部調整装置(50、60)に配置された支持および回転手段(5)がタイヤ全体の回転を引き起こすときにタイヤが回転することを可能にするローラまたは円筒(82)を有する。
【0064】
この実施形態では、3つの調整装置(50、60、70)の、直径に合わせて調整するための調整手段(4)は、上述のように、タイヤの中心に対して半径方向に移動し、各装置は、タイヤの寸法に応じて装置がタイヤの中心に近づくかまたはタイヤの中心から離れるときに、他の装置に対して等距離を維持する。幅に合わせて調整するための調整手段(3)も、直径に合わせて調整するための前記調整手段上を移動する。
【0065】
幅に合わせて調整するための前記調整手段(3)は第1の例示的な実施形態について説明したものと同様の構成を有し、第1の可動アームは第2の固定アームに対して移動し、両アームは平行であり、両アームは、タイヤの回転を容易にする軸受を有する。
【0066】
同様に、タイヤは、支持手段(5)を形成する配置された2つの軸、ローラ、または円筒上に載置され、前記支持手段は、下部調整装置(50、60)の場合にはサーボモータ(123)によってモータ駆動され、作動される。しかしながら、上部調整装置(70)では、支持手段(5)は、モータ駆動ではなく、互いに離間された2つのローラによって形成された二重支持系を有し、ストッパとして作用し、回転によってタイヤが支持装置から出るのを防止する。同様に、装置内で、上部調整装置(70)と下部調整装置(50、60)との間に、モータ駆動なしで支持ローラ(51)を有することが可能である。
【0067】
図5~
図8のこの第2の例示的な実施形態に記載されていない要素は、
図1~
図4の第1の実施形態について記載されたものと同様または同等であると考えることができる。
【0068】
この第2の実施形態は、カメラまたは形状測定器およびレーザによって形成された視覚システム(90)を上部調整装置(70)がどのように一体化するかをさらに示す。具体的には、
図8ではそれらは、
図5および
図6にも見られるが、いくつかの視覚装置または視覚システム(90)、すなわち、上部に配置されてタイヤトレッドを捕捉し記録する2つのもの、および、タイヤの各側面に配置されてタイヤの側面を捕捉する他の2つのものがある。支持装置(10)の側面に配置されたタイヤの側面が、フレーム(10)の窓または中空部(11)を通して前記側面にアクセスする視覚システム(90)によってどのように検査されるかを、見ることができる。同様に、カメラまたは形状測定器が十分な解像度で表面を捕捉するように、必要なレーザ装置によって放射される光ビームが観察される。
【0069】
本発明の目的となる装置、特に、記載された第2の実施形態を用いた、視覚システムを有するタイヤの検査方法は、好ましくは以下のように進行する。
【0070】
(a)支持装置(10)上にタイヤ(N)を配置する前に、リーダは、検査されるタイヤ(N)の体積を測定して、その寸法を知る。
【0071】
(b)タイヤ(N)は、ロボットアームによる締め具によってその内側から取り出され、タイヤは、バーコードに含まれる製造寸法が工程(a)で測定された体積と一致することを検証するためにバーコードリーダに移動され、それらが一致しない場合、タイヤ検査(N)は除外される。
【0072】
(c)タイヤ(N)は、そのクランプ装置(50、60、70)がタイヤ(N)の直径および幅に合わせて調整するために移動するように、本発明の目的となる支持装置(10)上に配置される。
【0073】
(d)下部調整装置(50、60)に組み込まれたタイヤ開放機構(80)は、タイヤ(N)の側面を分離する。
【0074】
(e)下部調整装置(50、60)の支持手段のローラまたは軸(5)は、回転し始め、タイヤ(N)を移動させる。
【0075】
(f)支持装置(10)上、好ましくは上部クランプ装置(70)上に配置された視覚システム(90)は、タイヤトレッドの外側、タイヤ(N)の一方の外側、およびタイヤ(N)の他方の外側の画像の捕捉を開始し、それらのうちの一つは、本発明の目的となる装置の傾斜フレーム(10)内の中空部または窓(11)を通っている。
【0076】
(g)ロボットアームに配置された視覚システム、具体的にはタイヤ(N)の内側を検査することが意図された視覚システム、具体的には、タイヤトレッドの内側を検査することが意図された視覚システム、一方の側面の内側を検査することが意図された視覚システム、および他方の側面の内側を検査することが意図された視覚システムが、タイヤ(N)の内側にアクセスする。
【0077】
(h)捕捉された画像は、タイヤ(N)の様々な部品の検査後、全ての画像およびデータを収集するプロセッサにインストールされたコンピュータプログラムによって、記憶され、処理され、この画像は、検査されたタイヤ(N)の基準画像と比較され、したがって、検査されたタイヤの生存率が決定される。