(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-27
(45)【発行日】2024-12-05
(54)【発明の名称】採血システムの汚染を防止するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/154 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
A61B5/154
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023145256
(22)【出願日】2023-09-07
(62)【分割の表示】P 2021514585の分割
【原出願日】2019-09-17
【審査請求日】2023-10-05
(32)【優先日】2018-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515249525
【氏名又は名称】ベラノ バスキュラー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンデンブリンク,エヴァン
(72)【発明者】
【氏名】レレ,ミーナル
【審査官】藤原 伸二
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-038944(JP,A)
【文献】特開平06-319722(JP,A)
【文献】特開平10-216109(JP,A)
【文献】実開平05-051308(JP,U)
【文献】特表2007-522831(JP,A)
【文献】国際公開第2015/021499(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/15-5/157
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部を画定するハウジング、流体アクセス構成要素、流体コネクタ構成要素、および係合機構を含む流体アクセスアセンブリであって、前記ハウジングが第1の端部および第2の端部を有し、前記流体アクセス構成要素が、前記ハウジングの前記第1の端部から前記ハウジングの前記内部の中へ延在しており、前記流体アクセス構成要素が管腔を画定し、前記流体コネクタ構成要素が前記ハウジングの前記第1の端部に配置され、患者アクセスデバイスに結合されるように構成され、前記流体アクセス構成要素の前記管腔が、前記流体コネクタ構成要素および前記患者アクセスデバイスを介して患者の血管系と流体連通できるようになっており、前記流体アクセスアセンブリの前記係合機構が前記ハウジングの前記第2の端部に配置された、流体アクセスアセンブリと、
キャップおよび係合機構を含む容器アセンブリであって、前記容器アセンブリがリザーバを画定し、前記容器アセンブリが第1の端部および第2の端部を有し、前記キャップが前記容器アセンブリの前記第1の端部に配置されており、
前記容器アセンブリの前記係合機構が前記流体アクセスアセンブリの前記係合機構と係合している第1の構成において、前記キャップが前記ハウジングの前記内部の中に少なくとも部分的に配置され、前記流体アクセス構成要素から離間されるように、前記容器アセンブリの前記係合機構が前記流体アクセスアセンブリの前記係合機構と解放可能に係合するように構成されている、容器アセンブリと、を含む、
システム。
【請求項2】
前記容器アセンブリの前記係合機構が前記流体アクセスアセンブリの前記係合機構から外れ、前記流体アクセス構成要素が前記キャップの再密閉可能な膜を貫通し、それにより、前記容器アセンブリの前記リザーバが前記流体アクセス構成要素の管腔を介して前記流体コネクタ構成要素と流体連通するように、前記容器アセンブリが、前記容器アセンブリの前記流体アクセスアセンブリの前記第1の端部に向けた並進により、前記第1の構成か
ら第2の構成へ移行されるように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記容器アセンブリの前記係合機構が、前記容器アセンブリが前記第1の構成から前記第2の構成へ移行するときに前記キャップから分離するように構成されている、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記容器アセンブリの前記係合機構が、前記容器アセンブリが前記第1の構成から前記第2の構成に移行するときに前記キャップに対して変形するように構成されている、
請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記容器アセンブリの前記係合機構が、前記容器アセンブリの中心軸から離れて横方向に延在する複数のタブを含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記容器アセンブリの前記係合機構が、前記第1の構成にある前記キャップから横方向に延在する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記流体アクセスアセンブリの前記係合機構が、前記ハウジングの中心軸から離れて横方向に延在するフランジを含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
初期構成にあるシステムが、
内部を画定するハウジング、流体アクセス構成要素、流体コネクタ構成要素、および係合機構を含む流体アクセスアセンブリであって、前記ハウジングが第1の端部および第2の端部を有し、前記流体アクセス構成要素が、前記ハウジングの前記第1の端部から前記ハウジングの前記内部の中へ延在しており、前記流体アクセス構成要素が管腔を画定し、前記流体コネクタ構成要素が前記ハウジングの前記第1の端部に配置され、患者アクセスデバイスに結合されるように構成され、前記流体アクセス構成要素の前記管腔が、前記流体コネクタ構成要素および前記患者アクセスデバイスを介して患者の血管系と流体連通できるようになっており、前記流体アクセスアセンブリの前記係合機構が前記ハウジングの前記第2の端部に配置された、流体アクセスアセンブリと、
キャップおよび係合機構を含む容器アセンブリであって、前記容器アセンブリがリザーバを画定し、前記容器アセンブリが第1の端部および第2の端部を有し、前記キャップが前記容器アセンブリの前記第1の端部に配置されており、アダプタの前記係合機構が前記流体アクセスアセンブリの係合機構と係合している初期構成において、前記キャップが前記ハウジングの前記内部の中に少なくとも部分的に配置され、前記流体アクセス構成要素から離間されるように、前記容器アセンブリの前記係合機構が前記流体アクセスアセンブリの前記係合機構と解放可能に係合するように構成されている、容器アセンブリと、を含み、
前記容器アセンブリの前記係合機構が前記流体アクセスアセンブリの前記係合機構から外れ、前記流体アクセス構成要素が前記キャップの再密閉可能な膜を貫通し、それにより、前記容器アセンブリの前記リザーバが前記流体アクセス構成要素の前記管腔を介して前記流体コネクタ構成要素と流体連通するように、前記容器アセンブリを前記流体アクセスアセンブリの前記第1の端部に向けて並進させることと、
前記容器アセンブリを前記流体アクセスアセンブリの前記第1の端部から離して、前記流体アクセスアセンブリの前記内部から外側へ並進させることであって、前記容器アセンブリが、前記流体アクセスアセンブリから分離されるようにする、並進させることと、を含む、
システムを使用する方法。
【請求項9】
キャップ及び管を含み、リザーバを画定する容器アセンブリであって、第1の端部および第2の端部を有し、前記容器アセンブリの第1の端部に前記キャップが配置された、容器アセンブリと、
内部を画定するハウジング、流体アクセス構成要素、流体コネクタ構成要素、および係合機構を含む流体アクセスアセンブリであって、前記ハウジングは、第1の端部にある第1の内径部分および第2の端部にある第2の内径部分を前記ハウジングが含むような段付き外側プロファイルを有し、前記流体アクセス構成要素が、前記ハウジングの前記第1の端部から前記ハウジングの前記内部の中へ延在しており、前記流体アクセス構成要素が管腔を画定し、前記流体コネクタ構成要素が前記ハウジングの前記第1の端部に配置され、患者アクセスデバイスに結合されるように構成され、前記流体アクセス構成要素の前記管腔が、前記流体コネクタ構成要素および前記患者アクセスデバイスを介して患者の血管系と流体連通できるようになっている、流体アクセスアセンブリと、を含み、
第1の係合機構および第2の係合機構を含むアダプタであって、前記アダプタの前記第1の係合機構が、前記容器アセンブリの前記キャップと解放可能に係合するように構成され、前記アダプタの前記第2の係合機構が、前記流体アクセスアセンブリの前記係合機構と解放可能に係合するように構成されている、アダプタと、
第1の外径部分、第2の外径部分および基部を含む容器サイズアダプタであって、前記第1の外径部分は前記第1の内径部分に受け入れられ得る形状およびサイズであり、前記第2の外径部分は前記第2の内径部分に受け入れられ得る形状およびサイズであり、前記第1の外径部分、前記第2の外径部分および前記基部は集合的に、前記容器アセンブリが流体アクセスアセンブリと係合するように並進できる貫通穴を画定し、前記アダプタの前記第2の係合機構は前記基部と解放可能に係合するように構成される、容器サイズアダプタと、を更に含むことを特徴とする、
システム。
【請求項10】
前記ハウジングの前記第1の内径部分は、前記ハウジングの前記第2の内径部分よりも小さい内径を有し、前記容器サイズアダプタの前記第1の外径部分は、前記容器サイズアダプタの前記第2の外径部分よりも小さい最外径を有する、
請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記基部は、前記ハウジングの中心軸に対して半径方向に延び、前記第2の外径部分の外径を超えて延在している、
請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記アダプタの前記第1の係合機構は、前記ハウジングの中心軸と同軸に整列した前記貫通穴を画定する内面を含み、前記貫通穴は摩擦嵌合を介して前記キャップと係合するサイズである、
請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記アダプタの前記第2の係合機構は、前記ハウジングの中心軸から横方向に離れるように延在する複数のアームからなり、各々の前記アームが、前記アダプタの基部に結合された第1の端部と、前記容器サイズアダプタの前記基部および前記流体アクセスアセンブリの前記係合機構を受けるように構成されたラッチを含む第2の端部と、を有する、
請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記アダプタが、前記流体アクセスアセンブリおよび前記容器アセンブリから分離可能である、
請求項9に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年9月17日に出願された「Systems,Apparatus,and Methods for Preventing Contamination of a Blood Draw System」と題された米国仮出願第62/732,345号の優先権と利益を主張し、その全内容が、あらゆる目的のために参照により本明細書に明示的に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
本明細書に記載の実施形態は、採血中に初期容量の血液を採取するためのシステム、装置、および方法に関する。
【0003】
末梢静脈カテーテル(PIVC)、中心静脈カテーテル(CVC)、または末梢挿入式中心静脈カテーテル(PICC)のような留置血管アクセスデバイスから血液検体を採取するとき、最初の1~10mLの血液が、そのようなデバイスの血管アクセス経路の死腔内の流体による汚染を回避するために、多くの場合、むだになる(すなわち、廃棄される)。この追加のステップは、血液検体の汚染を低減する一方で、忘れられたり、不適切に実行されたりして、血液検体を損なうことがある。
【0004】
血液培養は多くの場合、患者の血液サンプル中の細菌または真菌の存在を検出し、存在する細菌または真菌のタイプを識別し、患者の治療を指導するためのツールとして使用される。しかし、血液サンプルの偶発的な汚染は、偽陽性を生じさせるよくある問題であり、このことは多くの場合、患者に不必要な治療(例えば、広域抗生物質)を処方されることになる。これに対処するために、一部の医療提供者は採血処置の前に患者の皮膚を消毒する。このことは偽陽性率を低下させる一方で、例えば、毛包に存在する細菌および/または真菌のために、この率は依然として(例えば、3~5%と)かなり大きい。したがって、一部のシステムでも、少容量の最初の採血を迂回させ、最初の容量を廃棄する。しかしながら、これらのシステムは操作に費用がかかる可能性があり、サンプルを採取するために痛みを伴う針で患者の皮膚を穿刺することに依拠することが多くなる。
【0005】
さらに、PIVO(商標)などの無針採血システムは、患者の中に配置された静脈内カテーテルとともに使用されることが意図されている。これらの無針採血システムは、真空管を受け入れるように構成することができ、真空管が無針採血システムを介して患者の血管系と流体連通しているときに、リザーバと患者の血管系との間の圧力差により、真空管のリザーバ内に血液を引き込むことができるようになっている。真空管は無菌状態で提供されないことが多いため、真空管を無針採血システムに結合するたびに、汚染のリスクが存在し得る。血液培養用の血液サンプルを採取するために無針採血システムを使用する前に、医療提供者が真空管の再密閉可能な膜の表面を(例えば、アルコールパッドで)拭いたとしても、無針採血システムへの汚染リスクが高過ぎて、真空管を廃棄管コレクタとして使用することができないことがある。
【0006】
したがって、廃棄するための最初の採血量が採血システムの界面を汚染することなく、容易かつ効率的に採取できるように、血液サンプルを採取するシステムおよび方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
いくつかの実施形態では、システムは、容器アセンブリ、流体アクセスアセンブリ、およびアダプタを含む。容器アセンブリはキャップを含み、リザーバを画定している。容器アセンブリは、第1の端部および第2の端部を有し、キャップは容器アセンブリの第1の端部に配置されている。流体アクセスアセンブリは、内部を画定するハウジング、流体アクセス構成要素、流体コネクタ構成要素、および係合機構を含んでいる。ハウジングは、第1の端部および第2の端部を有し、流体アクセス構成要素はハウジングの第1の端部からハウジングの内部の中へと延在している。流体アクセス構成要素は管腔を画定している。流体コネクタ構成要素は、ハウジングの第1の端部に配置され、患者アクセスデバイスに結合されるように構成されており、流体アクセス構成要素の管腔が、流体コネクタ構成要素および患者アクセスデバイスを介して患者の血管系と流体連通できるようになっている。流体アクセスアセンブリの係合機構はハウジングの第2の端部に配置されている。アダプタは第1の係合機構と第2の係合機構を含んでいる。アダプタの第1の係合機構は、容器アセンブリのキャップと解放可能に係合するように構成されており、アダプタの第2の係合機構は、流体アクセスアセンブリの係合機構と解放可能に係合するように構成されており、第1の構成では、アダプタの第1の係合機構はキャップと係合し、アダプタの第2の係合機構は流体アクセスアセンブリの係合機構と係合するようになっており、容器アセンブリのキャップは、少なくとも部分的にハウジングの内部の中に配置され、流体アクセス構成要素から離間されている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2A-2B】一実施形態による、システムのそれぞれ組み立てられた構成および分解された構成での斜視図である。
【
図2F-2I】
図2Aのシステムの操作の様々な段階での斜視図である。
【
図3A-3B】一実施形態による、システムのそれぞれ組み立てられた構成および分解された構成での斜視図である。
【
図4A-4B】一実施形態による、システムのそれぞれ組み立てられた構成および分解された構成での斜視図である。
【
図5A-5B】一実施形態による、システムのそれぞれ組み立てられた構成および分解された構成での斜視図である。
【
図6A-6B】一実施形態による、システムのそれぞれ第1の角度および第2の角度からの第1の構成での斜視図である。
【
図7】一実施形態によるシステムの第1の構成での斜視図である。
【
図8A】一実施形態によるアダプタの斜視図である。
【
図8B】一実施形態による
図8Aのアダプタを含むシステムの第1の構成での断面図である。
【
図9】一実施形態による方法のフローチャートである。
【
図10A】一実施形態によるシステムの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
いくつかの実施形態では、システムは、容器アセンブリ、流体アクセスアセンブリ、およびアダプタを含む。容器アセンブリはキャップを含み、リザーバを画定している。容器アセンブリは、第1の端部および第2の端部を有し、キャップは容器アセンブリの第1の端部に配置されている。流体アクセスアセンブリは、内部を画定するハウジング、流体アクセス構成要素、流体コネクタ構成要素、および係合機構を含む。ハウジングは、第1の端部および第2の端部を有し、流体アクセス構成要素はハウジングの第1の端部からハウジングの内部の中へと延在している。流体アクセス構成要素は管腔を画定している。流体コネクタ構成要素は、ハウジングの第1の端部に配置され、患者アクセスデバイスに結合されるように構成されており、流体アクセス構成要素の管腔が、流体コネクタ構成要素および患者アクセスデバイスを介して患者の血管系と流体連通できるようになっている。流体アクセスアセンブリの係合機構は、ハウジングの第2の端部に配置されている。アダプタは第1の係合機構と第2の係合機構を含んでいる。アダプタの第1の係合機構は、容器アセンブリのキャップと解放可能に係合するように構成されており、アダプタの第2の係合機構は、流体アクセスアセンブリの係合機構と解放可能に係合するように構成されており、第1の構成では、アダプタの第1の係合機構はキャップと係合し、アダプタの第2の係合機構は流体アクセスアセンブリの係合機構と係合するようになっており、容器アセンブリのキャップは、少なくとも部分的にハウジングの内部の中に配置され、流体アクセス構成要素から離間されている。
【0010】
いくつかの実施形態では、方法は初期構成にあるシステムを提供することを含む。システムは、キャップを含み、かつリザーバを画定する容器アセンブリを含む。容器アセンブリは、第1の端部および第2の端部、ならびに容器アセンブリの第1の端部に配置されたキャップを有している。システムはまた流体アクセスアセンブリを含み、これは内部を画定するハウジング、流体アクセス構成要素、流体コネクタ構成要素、および係合機構を含んでいる。ハウジングは、第1の端部および第2の端部を有し、流体アクセス構成要素はハウジングの第1の端部からハウジングの内部の中へと延在している。流体アクセス構成要素は管腔を画定している。流体コネクタ構成要素は、ハウジングの第1の端部に配置され、患者アクセスデバイスに結合されるように構成されており、流体アクセス構成要素の管腔が流体コネクタ構成要素および患者アクセスデバイスを介して患者の血管系と流体連通している。流体アクセスアセンブリの係合機構はハウジングの第2の端部に配置されている。システムはまた、第1の係合機構および第2の係合機構を含むアダプタを含んでいる。容器アセンブリのキャップが少なくとも部分的にハウジングの内部の中に配置され、流体アクセス構成要素から離間されているように、アダプタの第1の係合機構は、容器アセンブリのキャップと解放可能に係合することができ、アダプタの第2の係合機構は、その初期構成で流体アクセスアセンブリの係合機構と解放可能に係合することができる。キャップがアダプタの第1の係合機構から外れ、流体アクセス構成要素がキャップの再密閉可能な膜を貫通し、それにより、容器アセンブリのリザーバが流体アクセス構成要素の管腔を介して流体コネクタ構成要素と流体連通するように、容器アセンブリが流体アクセスアセンブリの第1の端部に向けて、アダプタに対して並進することができる。アダプタの第2の係合機構は流体アクセスアセンブリの係合機構から切り離すことができる。容器アセンブリは流体アクセスアセンブリの第1の端部から離れて、流体アクセスアセンブリの内部から外側へ並進させることができ、容器アセンブリおよびアダプタが流体アクセスアセンブリから分離されるようになっている。
【0011】
いくつかの実施形態では、システムは流体アクセスアセンブリおよび容器アセンブリを含む。流体アクセスアセンブリは、内部を画定するハウジング、流体アクセス構成要素、流体コネクタ構成要素、および係合機構を含む。ハウジングには、第1の端部と第2の端部がある。流体アクセス構成要素はハウジングの第1の端部からハウジングの内部の中へ延在している。流体アクセス構成要素は管腔を画定している。流体コネクタ構成要素はハウジングの第1の端部に配置され、患者アクセスデバイスに結合されるように構成されており、流体アクセス構成要素の管腔が、流体コネクタ構成要素および患者アクセスデバイスを介して患者の血管系と流体連通できるようになっている。流体アクセスアセンブリの係合機構は、ハウジングの第2の端部に配置されている。容器アセンブリはキャップと係合機構を含んでいる。容器アセンブリはリザーバを画定し、第1の端部および第2の端部を有している。キャップは、容器アセンブリの第1の端部に配置されている。アダプタの係合機構が流体アクセスアセンブリの係合機構と係合している第1の構成において、キャップがハウジングの内部の中に少なくとも部分的に配置され、流体アクセス構成要素から離間されるように、容器アセンブリの係合機構は、流体アクセスアセンブリの係合機構と解放可能に係合するように構成されている。
【0012】
いくつかの実施形態では、方法は初期構成にあるシステムを提供することを含む。システムは流体アクセスアセンブリと容器アセンブリを含んでいる。流体アクセスアセンブリは、内部を画定するハウジング、流体アクセス構成要素、流体コネクタ構成要素、および係合機構を含んでいる。ハウジングは、第1の端部および第2の端部を有し、流体アクセス構成要素はハウジングの第1の端部からハウジングの内部の中へと延在している。流体アクセス構成要素は管腔を画定している。流体コネクタ構成要素は、ハウジングの第1の端部に配置され、患者アクセスデバイスに結合されるように構成されており、流体アクセス構成要素の管腔が、流体コネクタ構成要素および患者アクセスデバイスを介して患者の血管系と流体連通できるようになっている。流体アクセスアセンブリの係合機構は、ハウジングの第2の端部に配置されている。容器アセンブリはキャップと係合機構を含んでいる。容器アセンブリはリザーバを画定し、第1の端部および第2の端部を有している。キャップは、容器アセンブリの第1の端部に配置されている。アダプタの係合機構が流体アクセスアセンブリの係合機構と係合している初期構成において、キャップがハウジングの内部の中に少なくとも部分的に配置され、流体アクセス構成要素から離間されるように、容器アセンブリの係合機構は、流体アクセスアセンブリの係合機構と解放可能に係合するように構成されている。容器アセンブリの係合機構が流体アクセスアセンブリの係合機構から外れ、流体アクセス構成要素がキャップの再密閉可能な膜を貫通し、それにより、容器アセンブリのリザーバが流体アクセス構成要素の管腔を介して流体コネクタ構成要素と流体連通するように、容器アセンブリは流体アクセスアセンブリの第1の端部に向かって並進することができる。容器アセンブリは、流体アクセスアセンブリの第1の端部から離れて、流体アクセスアセンブリの内部から外側へ並進させることができ、容器アセンブリが流体アクセスアセンブリから分離されるようになっている。
【0013】
図1は、システム100の概略図である。
図1に示すように、システム100は、容器アセンブリ110、流体アクセスアセンブリ120、およびアダプタ130を含む。容器アセンブリ110は、キャップ112を含むことができ、リザーバ111を画定することができる。流体アクセスアセンブリ120は、内部を画定するハウジング128、係合機構122、流体アクセス構成要素124、および流体コネクタ構成要素126を含み得る。アダプタ130は、第1の係合機構131および第2の係合機構132を含み得る。アダプタ130の第1の係合機構131は、容器アセンブリ110のキャップ112と解放可能に係合するように構成することができる。アダプタ130の第2の係合機構132は、係合機構122と解放可能に係合するように構成され得る。アダプタ130の第1の係合機構131は、キャップ112をアダプタ130に対する位置に一時的または解放可能に保持し、かつ第1の係合機構131に対するキャップ112の運動に応じてキャップ112を解放するように構成された任意の適切な係合機構であり得るか、またはそれを含むことができる。この運動としては、例えば、並進運動、回転運動、および/または螺旋状運動を挙げることができる。アダプタ130の第2の係合機構132および流体アクセスアセンブリ120の係合機構122は、互いに一時的に、または解放可能に係合するように構成された任意の適切な係合機構であり得るか、またはそれを含むことができ、アダプタ130を流体アクセスアセンブリ120または流体アクセスアセンブリ120の構成要素(例えば、ハウジング128)に対する位置に一時的に保持し、アダプタ130を流体アクセスアセンブリ120から解放する(例えば、キャップ112をアダプタ130から解放することに起因するアダプタ130の変形を介して、ならびに/または第2の係合機構132もしくは係合機構122の他方に対する第2の係合機構132および/もしくは係合機構122の変形および/もしくは(例えば、回転、螺旋状、および/または並進)運動を介して、第2の係合機構132が係合機構122から分離され得るようになっている)。
【0014】
容器アセンブリ110は、第1の端部および第2の端部を有し得る。キャップ112は、容器アセンブリの第1の端部に配置することができる。容器アセンブリ110は、開放端部および開放端部に対向する閉鎖端部を有する管を含むことができる。キャップ112は開放端部に結合することができ、キャップ112と管がリザーバ111を画定するようになっている。キャップ112は、再密閉可能な膜を含むことができる。再密閉可能な膜は、流体アクセス構成要素124のような流体アクセス構成要素が、再密閉可能な膜を貫通して、リザーバ111との流体連通が達成されるように構成され得る。キャップ112の再密閉可能な膜は、流体アクセス構成要素124をキャップ112から切り離すと再密閉するように構成することができ、リザーバ111が容器アセンブリ110の外側の領域から流体的に隔離されるようになっている。キャップ112は、キャップ112の外面に配置された隆起部および/または1つ以上のフランジを含むことができる。リザーバ111は真空リザーバとすることができ、リザーバ111が流体源と流体連通するように置かれると(例えば、患者の血管系に流体的に結合された流体アクセス構成要素でキャップ112の再密閉可能な膜を貫通することによって)、流体(例えば、血液)が、リザーバ111と流体源との間の圧力差のためにリザーバ111内に引き込まれ得るようになっている。いくつかの実施形態では、容器アセンブリ110は、真空管とすることができる。いくつかの実施形態では、容器アセンブリ110は、例えば、BD Vacutaner(登録商標)および/またはGreiner Bio-one(登録商標)VACUETTE(登録商標)などの任意の適切な標準真空管であり得る。キャップ112は、例えば、ゴムで形成することができる。管は、例えば、プラスチックで形成することができる。
【0015】
流体アクセスアセンブリ120は、第1の端部および第2の端部を有することができる。流体アクセス構成要素124は、ハウジング128の内部の中に配置することができ、ハウジング128の第1の端部からハウジング128の内部の中へと延在することができる。例えば、いくつかの実施形態では、流体アクセス構成要素124は、第1の端部、および第1の端部に対向する第2の端部を有することができる。流体アクセス構成要素124の第1の端部はハウジング128の第1の端部に結合することができ、第2の端部はハウジング128の内部に配置することができる。いくつかの実施形態では、流体アクセス構成要素124は、管腔を画定する針を含むことができる。いくつかの実施形態では、流体アクセスアセンブリ120は針に対して並進するように構成された可撓性シースを含むことができ、針の第2の端部が露出され得るようになっている。
【0016】
流体コネクタ構成要素126は、ハウジング128の第1の端部に配置および/または結合することができる。例えば、ハウジング128は、流体コネクタ構成要素126が結合され得る流体アクセス構成要素124の管腔に流体的に結合された出口を画定することができる。いくつかの実施形態では、流体コネクタ構成要素126は、ハウジング128を患者アクセス管(例えば、患者アクセスデバイスの)に結合するように構成された任意の適切な構成要素を含むことができ、流体アクセス構成要素124の管腔が、例えば、患者の血管系と流体連通するようになっている。例えば、いくつかの実施形態では、流体コネクタ構成要素126は、ルアーコネクタであり得る。いくつかの実施形態では、流体コネクタ構成要素126は管腔を画定するハウジング128の出口であり得る。いくつかの実施形態では、流体コネクタ構成要素126はハウジング128と一体構造で形成することができる。いくつかの実施形態では、流体コネクタ構成要素126および流体アクセス構成要素124は一体構造で形成することができる。例えば、流体コネクタ構成要素126および流体アクセス構成要素124は、両端針として形成することができる。いくつかの実施形態では、流体コネクタ構成要素126は針を含むことができ、流体コネクタ構成要素126が患者の血管系に直接結合され得るようになっている。いくつかの実施形態では、ハウジング128の第2の端部は、流体コネクタ構成要素126と流体アクセス構成要素124との間に流体経路および/または中間リザーバを画定することができ、流体コネクタ構成要素126と流体アクセス構成要素124とが流体的に結合されるようになっている。
【0017】
流体アクセスアセンブリ120の係合機構122は、ハウジング128の中心軸から垂直に延在するフランジを含むことができる。いくつかの実施形態では、フランジは延長することができ、フランジがハウジング128の中心軸から第1の方向に、第2の方向よりもさらに先に延在するようになっている。例えば、フランジは、ハウジング128の第2の端部を収容する平面に配置された流体アクセスアセンブリ120の細長い表面を形成することができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、流体アクセスアセンブリ120は、例えば、Greiner Bio-one(登録商標)VACUETTE(登録商標)血液培養ホルダー、Smiths Medicalによって販売されるJELCO(登録商標)Saf-Tホルダー(登録商標)デバイス、および/またはBD Vacutainer(登録商標)ホルダーデバイスなどの任意の適切な標準ホルダーであり得る。いくつかの実施形態では、流体アクセスアセンブリ120は、留置末梢静脈内カテーテル(PIV)に結合する、および/または別様に係合するように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、流体アクセスアセンブリ120は、2014年8月26日に出願された「Systems and Methods for Phlebotomy Through A Peripheral IV Catheter」と題する米国特許第10,076,272号、および/または2016年2月2日に出願された「Devices and Methods for Fluid Transfer Through a Placed Intravenous Catheter」と題する米国特許公開第2017/0216564号(本明細書では‘564公開と呼ばれる)において示され、および/または説明されている任意の流体移送デバイスまたは流体移送デバイスの一部を含むことができ、および/またはそれらに結合することができ、それらの開示のそれぞれが参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。例えば、いくつかの実施形態では、流体アクセスアセンブリ120のハウジング128および流体アクセス構成要素124は、構造的に、および/または機能的に、‘564公開の容器シュラウドおよび針と同じものであるか、または類似のものであり得る。
【0019】
アダプタ130の第1の係合機構131は、容器アセンブリ110のキャップ112と解放可能に係合するように構成された任意の適切な機構とすることができる。いくつかの実施形態では、アダプタ130の第1の係合機構131は、貫通穴を画定するアダプタ130の内面であり得る。アダプタ130の内面は、キャップ112の最外径に対して十分に小さい直径を有することができ、内面およびキャップ112が摩擦嵌合を介して係合され得るようになっている。いくつかの実施形態では、第1の係合機構131は、キャップ112上の機構に対応する機構を含むことができ、アダプタ130およびキャップ112が解放可能に係合され得るようになっている。
【0020】
アダプタ130の第2の係合機構132は、流体アクセスアセンブリ120の係合機構122と解放可能に係合するように構成された任意の適切な機構とすることができる。例えば、第2の係合機構132は、対向して配置された2つのタブを含むことができる。ラッチは、各タブの端部に配置することができる。各ラッチは、流体アクセスアセンブリ120の係合機構122のフランジの一部分を受け入れるような形状およびサイズにされ得る。いくつかの実施形態では、アダプタ130は、流体アクセスアセンブリ120に対して回転可能であり得、第2の係合機構132(例えば、ラッチ)が流体アクセスアセンブリ120の係合機構122(例えば、フランジ)との係合から外れるように回転され得る。いくつかの実施形態では、第2の係合機構132は、いくつかのアーム(例えば、2つ)を含むことができ、各アームは、可撓性ジョイントを介してアダプタ130の基部に結合された第1の端部と、アームの反対側の端部に配置されたラッチとを有している。いくつかの実施形態では、アームのそれぞれは湾曲していてもよく、アダプタ130の外周の一部を形成することができる。そのようなアダプタは、例えば、回転および/または変形(例えば、曲げ)を介して、流体アクセスアセンブリ120の係合機構122から切り離すことができる。いくつかの実施形態では、第2の係合機構132は、係合機構122のフランジ上にスナップ留めされるように構成されたラッチを含むいくつかのタブを含むことができる。例えば、第2の係合機構132は、2つまたは3つのラッチタブを含むことができる。そのようなアダプタ130をハウジング128から分離するために、ユーザはラッチを係合機構122のフランジから引き離すことによって各ラッチタブを切り離すことができ、タブが係合機構122のフランジとの係合から解放されるようになっている。
【0021】
いくつかの実施形態では、流体アクセスアセンブリ120は、容器サイズアダプタを含むことができ、様々なサイズおよび形状の容器アセンブリ110が流体アクセスアセンブリ120とともに使用され得る(例えば、その中に配置され、それによって安定化される)ようになっている。いくつかの実施形態では、アダプタ130は、流体アクセスアセンブリ120の係合機構122に関して上述のものと同様の方法で、容器サイズアダプタの係合機構と係合するように構成する(例えば、形状およびサイズにする)ことができる。いくつかの実施形態では、アダプタ130は、アダプタ130の第2の係合機構132が流体アクセスアセンブリ120の係合機構122と係合するときに、容器サイズアダプタの一部分をアダプタ130の第2の係合機構132内に受け入れるように構成する(例えば、形状およびサイズにする)ことができる。
【0022】
システム100は、アダプタ130の第1の係合機構131がキャップ112と係合し、第2の係合機構132が流体アクセスアセンブリ120の係合機構122と係合する第1の構成(例えば、初期構成)を有する。アダプタ130の第1の係合機構131がキャップ112と係合し、第2の係合機構132が流体アクセスアセンブリ120の係合機構122と係合するとき、リザーバ111が、容器アセンブリ110の外部環境から流体的に隔離されるように、キャップ112は、流体アクセス構成要素124から離間されている。第1の構成では、キャップ112は、少なくとも部分的にアダプタ130および/またはハウジング128内に配置することができる。例えば、キャップ112の第1の端部は、ハウジング128の内部(アダプタ130から突出するか、またはアダプタ130内のいずれか)の中に配置することができる。いくつかの実施形態では、キャップ112の第1の端部は、アダプタ130内に配置および保持することができるが、第1の構成ではハウジング128の近位にある。いくつかの実施形態では、システム100は、第1の構成で滅菌され、ユーザ(例えば、医療提供者)への滅菌輸送のためにパッケージ化され得る。
【0023】
システム100は、流体アクセス構成要素124の管腔がリザーバ111と流体連通している第2の構成を有する。システム100を第1の構成から第2の構成に移行するために、容器アセンブリ110を、流体アクセスアセンブリ120の第1の端部に向かって並進させることができ、キャップ112が流体アクセス構成要素124と係合(例えば、流体アクセス構成要素124がキャップ112を貫通する)して、流体アクセス構成要素124の一部がリザーバ111内に配置されるようになっている。例えば、容器アセンブリ110が摩擦嵌合を介して第1の係合機構131と係合される実施形態では、容器アセンブリ110に力が加えられて、第1の係合機構131によって容器アセンブリ110(例えば、キャップ112)に加えられる力に打ち勝ち、容器アセンブリ110を並進させて流体アクセス構成要素124と係合するようにすることができる。第2の構成では、流体コネクタ構成要素126が患者の血管系に流体的に結合されると、流体(例えば、血液)は、流体コネクタ構成要素126を通り、流体アクセス構成要素124を通って、容器アセンブリ110のリザーバ111内へと引き込まれ得る。
【0024】
十分な血液がリザーバ111に引き込まれたとき、システム100は、第2の構成から第3の構成に移行することができ、その構成では容器アセンブリ110およびアダプタ130は流体アクセスアセンブリ120から分離されている。例えば、容器アセンブリ110は、キャップ112がハウジング128の第2の端部の近くに配置されるように、流体アクセスアセンブリ120に対して並進することができる。キャップ112が流体アクセス構成要素124から外れることに応じて、リザーバ111は(例えば、キャップ112が再密閉可能な膜を有することにより)容器アセンブリ110の外部の環境から流体的に隔離され得る。アダプタ130は、次いで、例えば、第2の係合機構132の1つ以上の部分を流体アクセスアセンブリ120の係合機構122から回転、スナップ解除、または変形(例えば、曲げ)させることによって、第2の係合機構132を係合機構122から切り離すことによって流体アクセスアセンブリ120から切り離すことができる。アダプタ130および容器アセンブリ110は、次いで任意選択で廃棄することができる。
【0025】
アダプタ130および容器アセンブリ110を流体アクセスアセンブリ120から取り除いた後、第2の容器アセンブリがハウジングの内部に挿入され、流体アクセス構成要素124と係合され得、第2の容器アセンブリが流体(例えば、血液)を第2の容器アセンブリのリザーバの中に流体コネクタ構成要素126および流体アクセス構成要素124を介して引き込むことができるようになっている。いくつかの実施形態では、第2の容器アセンブリは、リザーバ内の患者の血液サンプルと混合されたときに血液培養を実施するために使用されるように構成された培地(例えば、大豆カゼイン消化ブロス)を第2の容器のリザーバ内に含むことができる。任意の適切な数の容器アセンブリが流体アクセス構成要素124と係合され、様々な試験のために患者から流体を引き込むことができる。
【0026】
図2Aおよび
図2Bは、それぞれ組み立てられた構成および分解された構成でのシステム200の斜視図である。システム200は、例えば、
図1に関して上述したシステム100のような本明細書のシステムのいずれかと構造および/または機能が同じまたは類似したものであり得る。
図2Aに示されるように、システム200は、容器アセンブリ210、流体アクセスアセンブリ220、およびアダプタ230を含む。
図2Bに示されるように、容器アセンブリ210は、キャップ212および管214を含むことができる。管214は、キャップ212に結合された第1の端部および第2の閉鎖端部216を有することができる。キャップ212および管214は、リザーバ211を画定することができる。流体アクセスアセンブリ220は、内部221を画定するハウジング228、係合機構222、流体アクセス構成要素224、および流体コネクタ構成要素226を含み得る。アダプタ230は、第1の係合機構231および第2の係合機構232を含み得る。アダプタ230の第1の係合機構231は、容器アセンブリ210のキャップ212と解放可能に係合するように構成され得る。アダプタ230の第2の係合機構232は、係合機構222と解放可能に係合するように構成され得る。
【0027】
キャップ212は、再密閉可能な膜を含むことができ、流体アクセス構成要素224のような流体アクセス構成要素が、再密閉可能な膜を貫通してリザーバ211との流体連通を達成するようになっている。キャップ212の再密閉可能な膜は、キャップ212から流体アクセス構成要素224を切り離すと再密閉するように構成することができ、リザーバ211が容器アセンブリ210の外側の領域から流体的に隔離されるようになっている。さらにリザーバ211は真空リザーバとすることができ、リザーバ211が流体源と流体連通しているとき(例えば、キャップ212の再密閉可能な膜を患者の血管系に流体的に結合されている流体アクセス構成要素(例えば、流体アクセス構成要素224)で貫通することによって)、リザーバ211と流体源との間の圧力差により流体がリザーバ211の中に引き込まれ得る。
図2Bに示されるように、キャップ212は、キャップ212の外面に配置された複数の隆起部218および環状フランジ219を含むことができる。
【0028】
流体アクセスアセンブリ220は、第1の端部223および第2の端部225を有することができる。流体アクセス構成要素224は、ハウジング228の内部221の中に配置することができ、ハウジング228の第1の端部223からハウジング228の内部221の中まで延在することができる。例えば、いくつかの実施形態では、流体アクセス構成要素224は、第1の端部および第1の端部に対向する第2の端部を有することができ、流体アクセス構成要素224の第1の端部は、ハウジング228の第1の端部に結合され、流体アクセス構成要素224の第2の端部はハウジング228の内部221に配置されている。流体アクセス構成要素224は、管腔を画定する針を含むことができる。
【0029】
流体コネクタ構成要素226は、ハウジング228の第1の端部223に配置および/または結合することができる。例えば、ハウジング228は、流体コネクタ構成要素226が結合され得る流体アクセス構成要素224の管腔に流体的に結合された出口を画定することができる。流体コネクタ構成要素226は、ハウジング228を患者アクセス管に結合するように構成された任意の適切な構成要素を含むことができ、流体アクセス構成要素224の管腔が、例えば、患者血管系と流体連通するようになっている。例えば、いくつかの実施形態では、流体コネクタ構成要素226はルアーコネクタであり得る。
【0030】
流体アクセスアセンブリ220の係合機構222はハウジング228の中心軸から垂直に延在するフランジを含むことができる。係合機構222は、流体アクセスアセンブリ220の近位面を形成することができ、ハウジング228の第2の端部を収容する平面に配置することができる。システム200の上面図である
図2Cに示されるように、係合機構222は、ハウジング228の中心軸から第2の方向よりも第1の方向でさらに先まで延在することができる。例えば、
図2Cに示されるように、係合機構222は、第1の方向で長さD1を有することができる。第1の方向に垂直な第2の方向では、係合機構222は、長さD2を有することができる。長さD1は長さD2よりも長くなり得る。
【0031】
アダプタ230の第1の係合機構231は、容器アセンブリ210のキャップ212と解放可能に係合するように構成することができる。アダプタ230の第1の係合機構231は、アダプタ230の内面を含むことができ、内面は貫通穴を画定している。貫通穴の中心軸は、流体アクセスアセンブリ220のハウジング228の中心軸と同軸になるように構成することができる。アダプタ230および容器アセンブリ210の一部の斜視図である
図2Dに示されるように、アダプタ230の内面は、キャップ212の環状フランジ219の最外径に対して十分に小さい直径を有することができ、内面およびキャップ212が摩擦嵌合を介して係合され得るようになっている。いくつかの実施形態では、アダプタ230の内面は、隆起部218キャップ212の最外径に対して十分に小さい直径を有することができ、内面およびキャップ212の隆起部218が摩擦嵌合を介して係合され得るようになっている。
【0032】
アダプタ230の第2の係合機構232は、流体アクセスアセンブリ220の係合機構222と解放可能に係合するように構成することができる。例えば、第2の係合機構232は、対向して配置された2つのタブ233を含むことができる。ラッチ234は、各タブ233の端部に配置することができる。例えば、第1の構成にあるシステム200の側面図である
図2Eに示されるように、各ラッチ234は、流体アクセスアセンブリ220の係合機構222のフランジの一部を受け入れるような形状およびサイズにされ得る。
【0033】
アダプタ230を流体アクセスアセンブリ220から切り離すために、アダプタ230は、流体アクセスアセンブリ220に対して回転可能であり得、その結果、第2の係合機構232(例えば、ラッチ)を回転させて、流体アクセスアセンブリ220の係合機構222(例えば、フランジ)との係合から外すことができる。例えば、
図2Cに示されるように、アダプタ230の係合機構232は、第1の構成において長さD1を有する係合機構222の一部分と係合するようなサイズにされ得る。アダプタ230を回転させて、係合機構232を長さD1を有する係合機構222の部分から切り離し、代わりに、長さD2を有する係合機構222の部分と位置合わせすることができる。長さD2はラッチ232間の距離よりも短いことから、ラッチ232は回転した後に係合機構222と係合せず、アダプタ230は、次いで容器アセンブリ210から分離され得る。
【0034】
図2F~
図2Iは、システム200の様々な使用の段階における斜視図である。
図2Fに示されるように、システム200はアダプタ230の第1の係合機構231がキャップ212と係合し、第2の係合機構232が流体アクセスアセンブリ220の係合機構222と係合する第1の構成(例えば、初期構成)を有する。アダプタ230の第1の係合機構231がキャップ212と係合し、第2の係合機構232が流体アクセスアセンブリ220の係合機構222と係合するとき、リザーバ211が容器アセンブリ210の外部環境から流体的に隔離されるように、キャップ212は、流体アクセス構成要素224から離間されている。第1の構成では、キャップ212は、少なくとも部分的にアダプタ230およびハウジング228内に配置することができる。キャップ212の第1の端部(例えば、リザーバ211を部分的に画定するキャップ212の表面の反対側の端部)は、ハウジング228の内部221の中に配置することができる。いくつかの実施形態では、システム200は、第1の構成で滅菌され、ユーザ(例えば、医療提供者)への滅菌輸送のためにパッケージ化され得る。
【0035】
図2Gに示されるように、システム200は、流体アクセス構成要素224の管腔がリザーバ211と流体連通している第2の構成に移行することができる。システム200を第1の構成から第2の構成に移行するために、容器アセンブリ210を、流体アクセスアセンブリ220の第1の端部223に向かって矢印Aの方向に並進させることができ、キャップ212が流体アクセス構成要素224と係合(例えば、流体アクセス構成要素224がキャップ212を貫通する)して、流体アクセス構成要素224の一部がリザーバ211内に配置されるようになっている。第2の構成では、流体コネクタ構成要素226が患者の血管系に流体的に結合されると、流体(例えば、血液)は(例えば、容器アセンブリ210のリザーバ211と患者の血管系との間の圧力差により)流体コネクタ構成要素226を通り、流体アクセス構成要素224を通り、容器アセンブリ210のリザーバ211の中へ引き込まれ得る。
【0036】
図2Hに示されるように、十分な血液がリザーバ211の中に引き込まれると、システム200は、第2の構成から第3の構成に移行することができ、その構成ではアダプタ230の第2の係合機構232が、流体アクセスアセンブリ220の係合機構222から切り離されている。いくつかの実施形態では、リザーバ211の中に引き込まれる血液の量は、(例えば、患者内の生物膜の構築により)最初の採血中に流体アクセスアセンブリ220を通して引き込まれ得る、流体経路からの細菌または真菌を捕捉するのに十分である。例えば、採血量は、0.1~10mlとなり得る。いくつかの実施形態では、採血量は、0.1~1mlとなり得る。いくつかの実施形態では、採血量は、1~10mlとなり得る。アダプタ230は、流体アクセスアセンブリ220に対して矢印Bの方向に回転させることができ、アダプタ230の第2の係合機構232が係合機構222から切り離されるようになっている。
【0037】
図2Iに示されるように、アダプタ230の第2の係合機構232を流体アクセスアセンブリ220の係合機構222から外した後、容器アセンブリ210およびアダプタ230を、流体アクセスアセンブリ220から分離することができる。容器アセンブリ210は、流体アクセスアセンブリ220に対して矢印Cの方向に並進することができ、その結果、キャップ212は、流体アクセス構成要素224から外れ、リザーバ211は、容器アセンブリ210の外部の環境から再び流体的に隔離され、アダプタ230および容器アセンブリ210は、流体アクセスアセンブリ220から切り離され得るようになっている。アダプタ230および容器アセンブリ210は次いで廃棄することができる。いくつかの実施形態では、容器アセンブリ210は、アダプタ230が矢印Bの方向に回転される前に矢印Cの方向に一定距離だけ並進され、係合機構222から切り離すことができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、アダプタは、各タブとラッチとの間にスロットを画定することができる。例えば、
図5Aおよび
図5Bは、それぞれ、システム500の斜視組立図および分解組立図である。システム500は、例えば、システム200のような本明細書に記載のシステムのいずれかと構造的に、および/または機能的に同じものであるか、または類似したものであり得る。例えば、容器アセンブリ510は、構造的に、および/または機能的に容器アセンブリ210と同じものであるか、または類似したものであり得、本明細書ではこれ以上説明しない。流体アクセスアセンブリ520は、構造的に、および/または機能的に流体アクセスアセンブリ210と同じものであるか、または類似したものであり得、本明細書ではこれ以上説明しない。アダプタ530は、構造的に、および/または機能的に上述のアダプタ230に類似し得る。例えば、アダプタ530は、対向して配置され、かつ対向して延在する2つのタブ535を含む第2の係合機構532を含むことができる。各タブ535は、可撓性ヒンジ539Aを介してラッチ534に結合することができる。アダプタ530は、各ラッチ534とタブ535との間にスロット539を画定することができる。したがって、アダプタ530全体が流体アクセスアセンブリ520の係合機構522に対して回転するのではなく、ラッチ534は、可撓性ヒンジ539Aを介してタブ535に対して回転することができ、アダプタ530が流体アクセスアセンブリ520から分離され得るようになっている。例えば、各ラッチ534は、アダプタ530の中心軸に平行に配置される可撓性ヒンジ539Aを通る軸を中心に回転することができ、および/またはタブ535の近位面が配置されている平面に対して回転することができ、アダプタ530が(例えば、流体アクセスアセンブリ520に対してアダプタ530をユーザが引くことによって)流体アクセスアセンブリ520から離れるように並進することができるようになっている。
【0039】
図3Aおよび
図3Bは、それぞれ、システム300の斜視組立図および分解組立図である。システム300は、例えば、
図1に関して上述したシステム100および/またはシステム200のような、本明細書のシステムのいずれかと構造的に、および/または機能的に同じか、または類似したものであり得る。
図3Aに示されるように、システム300は、容器アセンブリ310、流体アクセスアセンブリ320、およびアダプタ330を含む。
図3Bに示されるように、容器アセンブリ310は、キャップ312および管314を含むことができる。管314は、キャップ312に結合された第1の端部および第2の閉鎖端部316を有することができる。キャップ312および管314は、リザーバ311を画定することができる。流体アクセスアセンブリ320は、内部321を画定するハウジング328、係合機構322、流体アクセス構成要素324、および流体コネクタ構成要素326を含むことができる。アダプタ330は、第1の係合機構331および第2の係合機構332を含むことができる。アダプタ330の第1の係合機構331は、容器アセンブリ310のキャップ312と解放可能に係合するように構成することができる。アダプタ330の第2の係合機構332は、係合機構322と解放可能に係合するように構成することができる。
【0040】
キャップ312は、再密閉可能な膜を含むことができ、流体アクセス構成要素324のような流体アクセス構成要素が、再密閉可能な膜を貫通してリザーバ311との流体連通が達成されるようになっている。キャップ312の再密閉可能な膜は、キャップ312から流体アクセス構成要素324を切り離すと再密閉するように構成することができ、リザーバ311が容器アセンブリ310の外側の領域から流体的に隔離されるようになっている。さらに、リザーバ311は真空リザーバとすることができ、(例えば、患者の血管系に流体的に結合された流体アクセス構成要素でキャップ312の再密閉可能な膜を貫通することによって)リザーバ311が流体源と流体連通しているとき、リザーバ311と流体源との間の圧力差のために、流体がリザーバ311内に引き込まれ得るようになっている。
図3Bに示されるように、キャップ312は、キャップ312の外面に配置された、隆起部318、および外向きに突出する環状フランジ319を含むことができる。キャップ312は、例えば、ゴムで形成することができる。管314は、例えば、プラスチックで形成することができる。
【0041】
流体アクセスアセンブリ320は、第1の端部323および第2の端部325を有することができる。流体アクセス構成要素324は、ハウジング328の内部321の中に配置することができ、ハウジング328の第1の端部323からハウジング328の内部321の中まで延在することができる。例えば、いくつかの実施形態では、流体アクセス構成要素324は、第1の端部と第1の端部に対向する第2の端部を有することができ、流体アクセス構成要素324の第1の端部は、ハウジング328の第1の端部に結合され、流体アクセス構成要素324の第2の端部はハウジング328の内部321に配置されている。流体アクセス構成要素324は、管腔を画定する針を含むことができる。
【0042】
流体コネクタ構成要素326は、ハウジング328の第1の端部323に結合することができる。例えば、流体コネクタ構成要素326は、ハウジング328に結合することができ、流体アクセス構成要素324の管腔に流体的に結合される出口を画定することができる。流体コネクタ構成要素326は、ハウジング328を患者アクセス管に結合するように構成された任意の適切な構成要素を含むことができ、流体アクセス構成要素324の管腔が、例えば、患者血管系と流体連通するようになっている。いくつかの実施形態では、流体コネクタ構成要素326はハウジング328と一体構造で形成することができる。
【0043】
流体アクセスアセンブリ320の係合機構322は、ハウジング328の中心軸から垂直に延在するフランジを含むことができる。係合機構322は、ハウジング328の第2の端部を収容する平面に配置された流体アクセスアセンブリ320の細長い表面を形成することができる。
図3Bに示されるように、係合機構322は、ハウジング328の中心軸から延在する係合機構322の他の部分(すなわち、フランジ部分327B)よりもハウジング328の中心軸からさらに先に延在する部分(すなわち、フランジ延長部327A)を含むことができる。フランジ延長部327Aは、対向して配置することができ、湾曲した外縁をそれぞれ有することができる。フランジ部分327Bは、対向して配置することができ、直線状外縁をそれぞれ有することができる。フランジ延長部327Aは、フランジ部分327Bによって互いに分離され得る。いくつかの実施形態では、流体アクセスアセンブリ320は、例えば、Greiner Bio-one(登録商標)VACUETTE(登録商標)血液培養ホルダーのような任意の適切な標準ホルダーであり得る。
【0044】
アダプタ330の第1の係合機構331は、容器アセンブリ310のキャップ312と解放可能に係合するように構成することができる。アダプタ330の第1の係合機構331は、アダプタ330の内面を含むことができ、内面は貫通穴を画定している。貫通穴の中心軸は、流体アクセスアセンブリ320のハウジング328の中心軸と同軸になるように構成することができる。システム300の底面図である
図3Cに示されるように、アダプタ330の内面は、キャップ312の外向きに突出する環状フランジ319の最外径に対して十分に小さい直径を有することができ、内面およびキャップ312は、摩擦嵌合を介して係合することができるようになっている。いくつかの実施形態では、アダプタ330の内面は、キャップ312の隆起部318の最外径に対して十分に小さい直径を有することができ、内面とキャップ312の隆起部318が摩擦嵌合を介して係合され得るようになっている。
【0045】
アダプタ330の第2の係合機構332は、流体アクセスアセンブリ320の係合機構322と解放可能に係合するように構成することができる。例えば、第2の係合機構332は2つの湾曲アーム335を含むことができる。各湾曲アーム335は、可撓性ジョイント337を介してアダプタ330の基部338に結合された第1の端部を有する。各湾曲アーム335の第2の端部は、
図3Aおよび
図3Bに見られるように、ラッチ334を含む。
図3Cに見られるように、アダプタ330は、全体的に外周円形プロファイルを有することができ、湾曲アーム335および基部338のそれぞれがスロット339を画定することができる。いくつかの実施形態では、ラッチ334は、フランジ延長部327Aを受け入れるように構成することができ、ラッチ334がフランジ延長部327Aから外れるまでアダプタ330を係合機構322に対して回転させることによってフランジ延長部327Aから分離させることができ、次いでアダプタ330を、ハウジング328の第1の端部323から近位方向に引くことができる。いくつかの実施形態では、ラッチ334は、フランジ部分327Bを受け入れるように構成することができ、アダプタ330は、容器アセンブリ310をハウジング328に対して十分に回転させることによって係合機構322から分離させることができ、可撓性ジョイント337を曲げることによって湾曲したアーム335が屈曲して係合から外れることによって、フランジ部分327Bから外れるようになっている。例えば、各ラッチ334は、アダプタ330の中心軸に平行に配置された可撓性ジョイント337を通る軸を中心に回転させることができ、および/または基部338の近位面が配置されている平面に対して回転させることができ、アダプタ330を(例えば、流体アクセスアセンブリ320に対してアダプタ330をユーザが引くことによって)流体アクセスアセンブリ320から離れるように並進させることができるようになっている。次いでアダプタ330を容器アセンブリ310から分離することができる。
【0046】
アダプタ330は、2つの湾曲アーム335を含むものとして図示され、説明されているが、いくつかの実施形態では、アダプタ330は、任意の適切な形状を有する任意の適切な数のアームを含み得る。例えば、アダプタ330は、3本または4本のアームを含むことができ、各アームは、ジョイント337に類似した可撓性ジョイントを介して基部338に類似した基部に結合された第1の端部、およびラッチ334に類似したラッチを含む第2の端部を有している。いくつかの実施形態では、アーム335および基部338は、アーム335が直線状であり、基部338から離れて概ね直線状に延在するように構成することができる。
【0047】
図4Aおよび
図4Bは、それぞれ、システム400の斜視組立図および分解組立図である。システム400は、例えば、
図1に関して上述したシステム100および/またはシステム200のような、本明細書のシステムのいずれかと構造的に、および/または機能的に同じか、または類似したものであり得る。
図4Aに示されるように、システム400は、容器アセンブリ410、流体アクセスアセンブリ420、およびアダプタ430を含む。システム400はまた、容器サイズアダプタ440を含むことができる。
図4Bに示されるように、容器アセンブリ410は、キャップ412および管414を含むことができる。管414は、キャップ412に結合された第1の端部および第2の閉鎖端部416を有することができる。キャップおよび管414は、リザーバ411を画定することができる。流体アクセスアセンブリ420は、内部421を画定するハウジング428、係合機構422、流体アクセス構成要素424、および流体コネクタ構成要素426を含むことができる。ハウジング428は、段付き外側プロファイルを有することができ、ハウジング428が第1の内径部分428Aおよび第2の内径部分428Bを含むようになっている。第1の内径部分428Aは、内部421の第1の部分421Aを画定することができ、第2の内径部分428Bは、内部421の第2の部分421Bを画定することができる。アダプタ430は、第1の係合機構431および第2の係合機構432を含むことができる。アダプタ430の第1の係合機構431は、容器アセンブリ410のキャップ412と解放可能に係合するように構成することができる。アダプタ430の第2の係合機構432は、流体アクセスアセンブリ420の係合機構422と解放可能に係合するように構成することができる。
【0048】
容器サイズアダプタ440は、第1の外径部分442A、第2の外径部分442B、および基部444を含むことができる。第1の外径部分442Aは、第2の外径部分442Aよりも小さな最外径を有することができる。第1の外径部分442Aは、内部421の第1の部分421Aに受け入れられるような形状およびサイズにすることができる。第2の外径部分442Bは、内部421の第2の部分421Bに受け入れられるような形状およびサイズにすることができる。第1の外径部分442A、第2の外径部分442B、および基部444は、集合的に貫通穴を画定することができ、貫通穴を通して容器アセンブリを並進させ、流体アクセス構成要素424と係合させることができる。基部444は、第2の外径部分442Bの外径を超えて、ハウジング428の中心軸に対して半径方向に延在することができる。基部444は、環状の外縁を有することができる。容器サイズアダプタ440は、
図4Aに示されるように流体アクセスアセンブリ420に結合することができ、容器サイズアダプタ440の貫通穴が、円筒形状を有するより小さなサイズの容器アセンブリ410を支持できるようになっている。
【0049】
キャップ412は、再密閉可能な膜を含むことができ、流体アクセス構成要素424のような流体アクセス構成要素が、再密閉可能な膜を貫通してリザーバ411との流体連通が達成されるようになっている。キャップ412の再密閉可能な膜は、キャップ412から流体アクセス構成要素424を切り離すと再密閉するように構成することができ、リザーバ411が容器アセンブリ410の外側の領域から流体的に隔離されるようになっている。さらに、リザーバ411は真空リザーバとすることができ、(例えば、患者の血管系に流体的に結合された流体アクセス構成要素でキャップ412の再密閉可能な膜を貫通することによって)リザーバ411が流体源と流体連通しているとき、リザーバ411と流体源との間の圧力差のために、流体がリザーバ411内に引き込まれ得るようになっている。
図4Bに示されるように、キャップ412は、隆起418、およびキャップ412の外面に配置された外向きに突出する環状フランジ419を含むことができる。キャップ412は、例えば、ゴムで形成することができる。管414は、例えば、プラスチックで形成することができる。
【0050】
流体アクセスアセンブリ420は、第1の端部423および第2の端部425を有することができる。流体アクセス構成要素424は、ハウジング428の内部421の中に配置することができ、ハウジング428の第1の端部423からハウジング428の内部421の中まで延在することができる。例えば、いくつかの実施形態では、流体アクセス構成要素424は、第1の端部および第1の端部に対向する第2の端部を有することができ、流体アクセス構成要素424の第1の端部は、ハウジング428の第1の端部に結合され、流体アクセス構成要素424の第2の端部はハウジング428の内部421に配置されている。流体アクセス構成要素424は、管腔を画定する針を含むことができる。
【0051】
流体コネクタ構成要素426は、ハウジング428の第1の端部423に結合することができる。例えば、流体コネクタ構成要素426は、ハウジング428に結合することができ、流体アクセス構成要素424の管腔に流体的に結合される出口を画定することができる。流体コネクタ構成要素426は、ハウジング428を患者アクセス管に結合するように構成された任意の適切な構成要素を含むことができ、流体アクセス構成要素424の管腔が、例えば、患者の血管系と流体連通するようになっている。いくつかの実施形態では、流体コネクタ構成要素326はルアーコネクタであり得る。
【0052】
流体アクセスアセンブリ420の係合機構422は、ハウジング428の中心軸から垂直に延在するフランジを含むことができる。係合機構422は、流体アクセスアセンブリ420の表面を形成することができ、ハウジング428の第2の端部を収容する平面に配置させることができる。
図4Bに示されるように、係合機構422は、ハウジング428の中心軸から延在する係合機構422の他の部分(すなわち、フランジ部分427B)よりもハウジング428の中心軸からさらに先に延在する部分(すなわち、フランジ延長部427A)を含むことができる。フランジ延長部427Aは、対向して配置させることができ、湾曲した外縁をそれぞれ有することができる。フランジ部分427Bは、対向して配置させることができ、直線状外縁をそれぞれ有することができる。フランジ延長部427Aは、フランジ部分427Bによって互いに分離させることができる。いくつかの実施形態では、流体アクセスアセンブリ420は、任意の適切な標準ホルダーであり得、容器サイズアダプタ440は、例えば、Smiths Medicalによって販売されるJELCO(登録商標)Saf-T Holder(登録商標)デバイスなどの任意の適切な容器サイズアダプタであり得る。
【0053】
アダプタ430の第1の係合機構431は、容器アセンブリ410のキャップ412と解放可能に係合するように構成することができる。アダプタ430の第1の係合機構431は、アダプタ430の内面を含むことができ、内面は貫通穴を画定している。貫通穴の中心軸は、流体アクセスアセンブリ420のハウジング428の中心軸と同軸になるように構成することができる。アダプタ430の内面は、キャップ412の外向きに突出する環状フランジ419の最外径に対して十分に小さい直径を有することができ、内面およびキャップ412が摩擦嵌合を介して係合され得るようになっている。いくつかの実施形態では、アダプタ430の内面は、キャップ412の隆起部418の最外径に対して十分に小さい直径を有することができ、内面およびキャップ412の隆起部418が摩擦嵌合を介して係合され得るようになっている。
【0054】
アダプタ430の第2の係合機構432は、流体アクセスアセンブリ420の係合機構422と解放可能に係合するように構成することができる。例えば、第2の係合機構432は、ハウジング428の中心軸から離れて横方向に延在する3本のアームまたはタブ435を含むことができる。各アーム435は、アダプタ430の基部438に結合された第1の端部を有する。各湾曲アーム435の第2の端部は、
図4Aおよび
図4Bに見られるように、ラッチ434を含んでいる。ラッチ434は、容器サイズアダプタ440の基部444の外縁ならびにフランジ延長部427Aおよび/またはフランジ部分427Bを受け入れるように構成することができ、タブ434Aをハウジングの中心軸に対して横方向外向きに引くことでフランジ延長部427Aおよび/またはフランジ部分427Bから分離させることができ、ラッチ434が基部444の外縁とフランジ延長部427Aおよび/またはフランジ部分427Bとの係合を解除するようになっている。アダプタ430は次いで、流体アクセスアセンブリ420および容器アセンブリ410から分離させることができる。
【0055】
図示されていないが、いくつかの実施形態では、回転、ラッチ解除、または変形(例えば、曲げ)によってアダプタを流体アクセスアセンブリから分離するのではなく、アダプタを折ることができ、アダプタと容器アセンブリとを取り除くことができるようになっている。例えば、アダプタはミシン目を含むことができ、アダプタが分離用の特定の場所で折れるように構成され得るようになっている。
【0056】
いくつかの実施形態では、アダプタは、変形する(例えば、曲がる)および/または折れるように構成されたいくつかのタブを含み得、アダプタが(例えば、容器アセンブリとともに)流体アクセスアセンブリに対して並進され得るようになっている。例えば、
図6Aおよび
図6Bは、それぞれ、システム600の近位斜視図および遠位斜視図である。システム600は、例えば、システム100および/またはシステム200のような本明細書に記載のシステムのいずれかと構造的に、および/または機能的に類似し得る。例えば、システム600は、容器アセンブリ610、流体アクセスアセンブリ620、およびアダプタ630を含んでいる。容器アセンブリ610は、構造的に、および/または機能的に、容器アセンブリ110および/または容器アセンブリ210と同じであるか、または類似したものであり得る。例えば、容器アセンブリ610は、管614とキャップ612を含むことができる。管614およびキャップ612は、集合的にリザーバ611を画定することができる。流体アクセスアセンブリ620は、流体アクセスアセンブリ110および/または流体アクセスアセンブリ210と構造的に、および/または機能的に同じでものであるか、または類似したものであり得る。例えば、流体アクセスアセンブリ620は、内部を画定し、かつ第1の端部623と第2の端部625を有するハウジング628を含み得る。流体アクセスアセンブリ620はまた、流体アクセス構成要素624、流体コネクタ構成要素626、および係合機構622を含み得る。
【0057】
アダプタ630は、上述のアダプタ130および/またはアダプタ230のような本明細書に記載のアダプタのいずれかと同様であり得る。例えば、アダプタ630は、アダプタ630の内面を含み、かつ容器アセンブリ610のキャップ612を受け入れるように構成された開口部を画定する第1の係合機構または部分を含むことができる。アダプタ630の内面は、キャップ612の最外径(例えば、キャップ612の環状フランジおよび/またはキャップ612の隆起部)に対して十分に小さい直径を有することができ、アダプタ630の内面およびキャップ612の外面が摩擦嵌合によって係合することができるようになっている。アダプタ630は、第1の端部631、および第1の端部631に対向する第2の端部633を有し得る。アダプタ630は、アダプタ630の第1の端部631の近くにまたは隣接して配置された内向きに突出するフランジ637を含み得る。内向きに突出するフランジ637は、容器アセンブリ610が、キャップ612と内側に突出したフランジ637との間の係合により、アダプタ630に対して矢印Dの方向に(例えば、ハウジング628の第1の端部623に向かって)並進することを防ぐように構成され得る。
【0058】
図6Aおよび
図6Bに示されるように、アダプタ630は第1の構成でアダプタ630の中心軸から横方向に(例えば、外向きに)延在するように構成されたいくつかのタブ632を含む第2の係合機構を含み得る。4つのタブ632が示されているが、アダプタ630は任意の適切な数のタブ(例えば、1つ、2つ、3つ、5つ、またはそれ以上)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の構成にあるとき、アダプタ630の第1の端部631が流体アクセスアセンブリ620の流体アクセス構成要素624から離間されるように、タブ632は、流体アクセスアセンブリ620の係合機構622(例えば、近位フランジ)と係合し、アダプタ630を流体アクセス構成要素624に対する位置に維持するように構成することができる。いくつかの実施形態において、第1の構成では、タブ632は、流体アクセスアセンブリ620(例えば、近位フランジ)の係合機構622と係合し、アダプタ630を維持して、容器アセンブリ610のリザーバ611が流体アクセス構成要素624から流体的に隔離されるように構成されている。タブ632は、変形する(例えば、曲がる、または屈曲する)および/または折れるように構成することができ、閾値力を上回る力が矢印Dの方向でアダプタ630に加えられたとき(例えば、アダプタ630をハウジング628の第1の端部623に向けて押すことによって)、タブ632は曲げられるか、または折ることができるようになっており、アダプタ630およびキャップ612が流体アクセス構成要素624に向けて並進され得るようになっている。いくつかの実施形態では、タブ632は、任意の適切な機構(例えば、ミシン目またはプレスナップ)を含むことができ、タブ632が予想通りに曲がるか、または折れるようになっている。
【0059】
システム600は、第1の構成(例えば、初期構成)を有することができ、その構成ではアダプタ630の第1の係合機構はキャップ612と係合し、タブ632は流体アクセスアセンブリ620の係合機構622と係合している。アダプタ630の第1の係合機構がキャップ612と係合し、第2の係合機構632が流体アクセスアセンブリ620の係合機構622と係合するとき、リザーバ611が容器アセンブリ610の外部環境から流体的に隔離されるように、キャップ612は流体アクセス構成要素624から離間されている。第1の構成では、キャップ612は少なくとも部分的にアダプタ630および/またはハウジング628内に配置させることができる。
【0060】
第2の構成にあるシステム600の斜視図である
図6Cに示されるように、システム600は、流体アクセス構成要素624の管腔がリザーバ611と流体連通している第2の構成を有し得る。システム600を第1の構成から第2の構成に移行させるために、容器アセンブリ610を、流体アクセスアセンブリ620のハウジング628の第1の端部623に向けて並進させることができ、それによりキャップ612がアダプタ630に力を加え、タブ632が曲がるか、または折れるようになっている。キャップ612は次いで流体アクセス構成要素624と係合するようにさらに並進され得る(例えば、流体アクセス構成要素624がキャップ612を貫通し、流体アクセス構成要素624の一部分がリザーバ611内に配置される)。
図6Cは、タブ632が第2の構成でアダプタ630から外向きに突出しているように示しているが、タブ632は近位に曲げられるか、または第2の構成でアダプタ630の残りの部分から取り外されてもよい。第2の構成では、流体コネクタ構成要素626が患者の血管系に流体的に結合されると、流体(例えば、血液)は流体コネクタ構成要素626を通り、流体アクセス構成要素624を通って、容器アセンブリ610のリザーバ611内へと引き込まれ得る。
【0061】
十分な血液がリザーバ611内に引き込まれたとき、システム600は、第2の構成から第3の構成に移行することができ、その構成では容器アセンブリ610とアダプタ630が流体アクセスアセンブリ620から分離されている。例えば、容器アセンブリ610は、キャップ612がハウジング628の第2の端部625の近くに配置されるように、流体アクセスアセンブリ620に対して並進することができる。キャップ612が流体アクセス構成要素624から外れることに応じて、リザーバ611は(例えば、キャップ612が再密閉可能な膜を有することにより)容器アセンブリ610の外部の環境から流体的に隔離され得る。次にアダプタ630は、
図6Dに示されるように、容器アセンブリ610をハウジング628の第1の端部623から離れるようにさらに並進させることで、流体アクセスアセンブリ620から切り離され得る。アダプタ630および容器アセンブリ610は、次いで任意選択で廃棄することができる。
【0062】
アダプタ630と容器アセンブリ610を流体アクセスアセンブリ620から取り除いた後、第2の容器アセンブリがハウジング628の内部に挿入され、流体アクセス構成要素624と係合され得、第2の容器アセンブリが流体(例えば、血液)を第2の容器アセンブリのリザーバの中に流体コネクタ構成要素626および流体アクセス構成要素624を介して引き込むことができるようになっている。いくつかの実施形態では、第2の容器アセンブリは、リザーバ内の患者の血液サンプルと混合されたときに血液培養を実施するために使用されるように構成された培地(例えば、大豆カゼイン消化ブロス)を第2の容器のリザーバ内に含むことができる。任意の適切な数の容器アセンブリが流体アクセス構成要素624と係合され、様々な試験のために患者から流体を引き込むことができる。
【0063】
いくつかの実施形態では、システムはアダプタを含まず、代わりに、容器アセンブリは、流体アクセスアセンブリの係合機構と直接係合するように構成された1つ以上の係合機構を含み得る。例えば、
図7はシステム700の斜視図である。システム700は、例えば、システム100および/またはシステム200のような本明細書に記載のシステムのいずれかと構造的に、および/または機能的に類似し得る。例えば、システム700は容器アセンブリ710および流体アクセスアセンブリ720を含んでいる。容器アセンブリ710は、構造的に、および/または機能的に、容器アセンブリ710および/または容器アセンブリ710と同じであるか、または類似したものであり得る。例えば、容器アセンブリ710は、管714およびキャップ712を含むことができる。管714およびキャップ712は、集合的にリザーバ711を画定することができる。流体アクセスアセンブリ720は、流体アクセスアセンブリ110および/または流体アクセスアセンブリ210と構造的に、および/または機能的に同じでものであるか、または類似したものであり得る。例えば、流体アクセスアセンブリ720は、内部を画定し、かつ第1の端部723と第2の端部725を有するハウジング728を含み得る。流体アクセスアセンブリ720はまた、流体アクセス構成要素724、流体コネクタ構成要素726、および係合機構722(例えば、近位フランジ)を含み得る。
【0064】
流体アクセスアセンブリ720は、いくつかのタブ732を含むことができる。タブ732は、システム600に関して上述したタブ632と構造的に、および/または機能的に同じものか、または類似したものであってよい。例えば、タブ732は、第1の構成では、キャップ712の中心軸から横方向に(例えば、外向きに)延在することができる。4つのタブ732が示されているが、キャップ712は、任意の適切な数のタブ(例えば、1つ、2つ、3つ、5つ、またはそれ以上)を含んでもよい。いくつかの実施形態において、第1の構成にあるとき、キャップ712が流体アクセスアセンブリ720の流体アクセス構成要素724から離間されるように(すなわち、流体アクセス構成要素724がキャップ712に接触しないように)、タブ732は、流体アクセスアセンブリ720の係合機構722(例えば、近位フランジ)と係合し、キャップ712を流体アクセス構成要素724に対する位置に維持するように構成することができる。いくつかの実施形態において、第1の構成では、タブ732は、流体アクセスアセンブリ720の係合機構722(例えば、近位フランジ)と係合し、キャップ712を維持して、容器アセンブリ710のリザーバ711が流体アクセス構成要素724から流体的に隔離されるように構成されている。タブ732は、変形する(例えば、曲がるまたは屈曲する)および/または折れるように構成することができ、(例えば、キャップ712をハウジング728の第1の端部723に向かって押すことにより)閾値力を上回る力がハウジング728の第2の端部725から第1の端部723まで及ぶ方向でキャップ712に加えられるとき、ハウジング728の第1の端部723に向けた容器アセンブリ710にかかる力が、タブ732上の係合機構722の力(この力はハウジング728を静止状態に保持する力であり得る)よりも大きいことによって、タブ732が曲がるかまたは折れることができ、キャップ712が流体アクセス構成要素724に向かって並進され得るようになっている。いくつかの実施形態では、タブ732は、任意の適切な機構(例えば、ミシン目またはプレスナップ)を含むことができ、タブ732が予想通りに曲がるか、または折れるようになっている。
【0065】
システム700は、タブ732が流体アクセスアセンブリ720の係合機構722と係合される第1の構成(例えば、初期構成)を有することができる。タブ732が流体アクセスアセンブリ720の係合機構722と係合するとき、キャップ712が流体アクセス構成要素724と接触せず、リザーバ711が容器アセンブリ710の外部環境から流体的に隔離されるように、キャップ712は流体アクセス構成要素724から離間されている。第1の構成では、キャップ712は、少なくとも部分的にハウジング728内に配置され得る。
【0066】
システム700は、流体アクセス構成要素724の管腔がリザーバ711と流体連通している第2の構成を有することができる。システム700を第1の構成から第2の構成に移行するために、容器アセンブリ710を、流体アクセスアセンブリ720のハウジング728の第1の端部723に向けて並進させることができ、タブ732がキャップ712に対して曲がるかまたは折れるようになっている。例えば、タブ732は、システム700が第1の構成にあるときに、タブ732が延在する距離よりも短い横方向距離で、タブ732がキャップ712から離れて延在するように屈曲され得る。タブ732は、曲げるかまたは屈曲されたたときに、ハウジング728内のキャップ712とともに並進するように構成され得る。キャップ712は、次いで流体アクセス構成要素724と係合するようにさらに並進され得る(例えば、流体アクセス構成要素724がキャップ712を貫通し、流体アクセス構成要素724の一部分がリザーバ711内に配置される)。第2の構成では、流体コネクタ構成要素726が患者の血管系に流体的に結合されると、流体(例えば、血液)は流体コネクタ構成要素726を通り、流体アクセス構成要素724を通って、容器アセンブリ710のリザーバ711内へと引き込まれ得る。
【0067】
十分な血液がリザーバ711に引き込まれたとき、システム700は、第2の構成から第3の構成に移行することができ、その構成では容器アセンブリ710およびアダプタ730が流体アクセスアセンブリ720から分離されている。例えば、容器アセンブリ710は、キャップ712がハウジング728の第2の端部725の近くに配置されるように、流体アクセスアセンブリ720に対して並進され得る。キャップ712が流体アクセス構成要素724から外れることに応じて、リザーバ711は(例えば、キャップ712が再密閉可能な膜を有することにより)容器アセンブリ710の外部の環境から流体的に隔離され得る。次にキャップ712は、容器アセンブリ710をハウジング728の第1の端部723から離れるようにさらに並進させることで、流体アクセスアセンブリ720から切り離され得る。アダプタ730および容器アセンブリ710は、次いで任意選択で廃棄することができる。
【0068】
容器アセンブリ710を流体アクセスアセンブリ720から取り除いた後、第2の容器アセンブリがハウジング728の内部に挿入され、流体アクセス構成要素724と係合され得、第2の容器アセンブリが流体コネクタ構成要素726および流体アクセス構成要素724を介して第2の容器アセンブリのリザーバの中に流体(例えば、血液)を引き込むことができるようになっている。いくつかの実施形態では、第2の容器アセンブリは、リザーバ内の患者の血液サンプルと混合されたときに血液培養を実施するために使用されるように構成された培地(例えば、大豆カゼイン消化ブロス)を第2の容器のリザーバ内に含むことができる。任意の適切な数の容器アセンブリが流体アクセス構成要素724と係合され、様々な試験のために患者から流体を引き込むことができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、システムは、容器アセンブリのキャップと係合するように構成された可撓性ウィングを含むアダプタを含み得る。例えば、
図8A~
図8Eはシステム800の構成要素の様々な図である。具体的には、
図8Aはシステム800のアダプタ830の斜視図である。アダプタ830は、近位フランジ852(すなわち、第1の係合機構)およびいくつかの可撓性ウィング854を含み得る。各可撓性ウィング854は、遠位端壁856および内壁858を含み得る。各可撓性ウィング854の内壁858は、開口部853の少なくとも一部を形成するように配置され得る。各可撓性ウィング854は、スロット851によって、隣接する可撓性ウィング854から分離され得る。アダプタ830は、任意の適切な数の可撓性ウィング854を含み得る。
【0070】
図8Bに示されるように、システムはまた、容器アセンブリ810、流体アクセスアセンブリ820、およびアダプタ830を含み得る。システム800は、例えば、システム100および/またはシステム200のような本明細書に記載のシステムのいずれかと構造的に、および/または機能的に類似し得る。例えば、容器アセンブリ810は、構造的に、および/または機能的に、容器アセンブリ110および/または容器アセンブリ210と同じであるか、または類似したものであり得る。容器アセンブリ810は、管814およびキャップ812を含むことができる。管814およびキャップ812は、集合的にリザーバ811を画定することができる。流体アクセスアセンブリ820は、流体アクセスアセンブリ110および/または流体アクセスアセンブリ210と構造的に、および/または機能的に同じでものであるか、または類似したものであり得る。例えば、流体アクセスアセンブリ820は、内部を画定し、かつ第1の端部823と第2の端部825を有するハウジング828を含み得る。流体アクセスアセンブリ820はまた、流体アクセス構成要素824、流体コネクタ構成要素826、および係合機構822(例えば、近位フランジ)を含み得る。
【0071】
アダプタ830は、上述のアダプタ130および/またはアダプタ230のような本明細書に記載のアダプタのいずれかと同様であり得る。例えば、近位フランジ852は、流体アクセスアセンブリ820の係合機構822と係合することができ、アダプタ830が流体アクセスアセンブリ820の第1の端部823に向かって並進することを防止するようになっている。アダプタ830の各可撓性ウィング854の内壁858は、容器アセンブリ810のキャップ812に係合して、それを保持するように構成されている。例えば、各可撓性ウィング854の内壁858は、溝855を画定することができ、各可撓性ウィング854の溝855が実質的に円形の溝を形成するようになっている。環状フランジ819のようなキャップ812のフランジは、可撓性ウィング854の溝855によって受け入れられるように構成され得る。キャップ812がアダプタ830の開口部853内に配置されると、可撓性ウィング854は、キャップ812との係合により外側に押し出され得、各可撓性ウィング854の外面が押し込まれて各ハウジング828の内面と係合するようになっている。このようにして、容器アセンブリ810およびアダプタ830は、流体アクセスアセンブリ820に対して固定され得る。フランジ830と第1の係合部分822との間、および可撓性ウィング854とキャップ812との間の係合は、容器アセンブリ810がハウジング828の第1の端部823に向かって並進するのを防ぐことができる。システム800は、環状フランジ819を含むキャップ812、および溝855を有する可撓性ウィング854を有すると図示され、説明されているが、いくつかの実施形態では、キャップ812および可撓性ウィング854の内面858は、対応するテーパを有し得、キャップ812が可撓性ウィング854によって保持され得るようになっている。
【0072】
システム800は、第1の構成(例えば、初期構成)を有することができ、この構成では(
図8Bの第1の部分の拡大図である
図8Cに示されているように)アダプタ830の近位フランジ852が第1の係合部分822と係合し、(
図8Bの第2の部分の拡大図である
図8Dに示されているように)キャップ812が可撓性ウィング854と係合している。第1の構成では、リザーバ811が容器アセンブリ810の外部環境から流体的に隔離されるように、キャップ812は、流体アクセス構成要素824から離間されていてもよい。第1の構成では、キャップ812は、少なくとも部分的にアダプタ830および/またはハウジング828内に配置され得る。
【0073】
システム800は、流体アクセス構成要素824の管腔がリザーバ811と流体連通している第2の構成を有することができる。システム800を第1の構成から第2の構成に移行するために、容器アセンブリ810を、流体アクセスアセンブリ820のハウジング828の第1の端部823に向けて並進させることができ、それにより、キャップ812がアダプタ830に力を加え、可撓性タブ832が曲がり、キャップ812がアダプタ830を越えて、ハウジング828の第1の端部823に向かって並進するようになっている。キャップ812は次いで流体アクセス構成要素824と係合するようにさらに並進され得る(例えば、流体アクセス構成要素824がキャップ812を貫通し、流体アクセス構成要素824の一部分がリザーバ811内に配置される)。第2の構成では、流体コネクタ構成要素826が患者の血管系に流体的に結合されると、流体(例えば、血液)は、流体コネクタ構成要素826を通り、流体アクセス構成要素824を通って、容器アセンブリ810のリザーバ811内へと引き込まれ得る。
図8Eに示されるように、キャップ812が流体アクセス構成要素824と係合すると、(例えば、管814の外径が可撓性ウィング854により画定された開口部853の直径よりも小さいことにより)管814は、開口部853内に緩く置かれ得る。
【0074】
十分な血液がリザーバ811に引き込まれたとき、システム800は、第2の構成から第3の構成に移行することができ、その構成では容器アセンブリ810およびアダプタ830が流体アクセスアセンブリ820から分離されている。例えば、容器アセンブリ810は、キャップ812がハウジング828の第2の端部825の近くに配置されるように、流体アクセスアセンブリ820に対して並進され得る。キャップ812が流体アクセス構成要素824から外れることに応じて、リザーバ811は(例えば、キャップ812が再密閉可能な膜を有することにより)容器アセンブリ810の外部の環境から流体的に隔離され得る。次にアダプタ830は、
図8Dに示されるように、容器アセンブリ810をハウジング828の第1の端部823から離れるようにさらに並進させることで、流体アクセスアセンブリ820から切り離され得る。アダプタ830および容器アセンブリ810は、次いで任意選択で廃棄することができる。
【0075】
アダプタ830および容器アセンブリ810を流体アクセスアセンブリ820から取り除いた後、第2の容器アセンブリがハウジング828の内部に挿入され、流体アクセス構成要素824と係合され得、第2の容器アセンブリが流体(例えば、血液)を第2の容器アセンブリのリザーバの中に流体コネクタ構成要素826および流体アクセス構成要素824を介して引き込むことができるようになっている。いくつかの実施形態では、第2の容器アセンブリはリザーバ内の患者の血液サンプルと混合されたときに血液培養を実施するために使用されるように構成された培地(例えば、大豆カゼイン消化ブロス)を第2の容器のリザーバ内に含むことができる。任意の適切な数の容器アセンブリが流体アクセス構成要素824と係合され、様々な試験のために患者から流体を引き込むことができる。
【0076】
図9は、方法900を示すフローチャートである。方法900は、本明細書に記載のデバイスのシステムのいずれかのような、任意の適切なシステムまたはデバイスを使用して実施することができる。例えば、方法900は、初期構成において、キャップを有し、かつリザーバを画定する容器アセンブリを含むシステムを使用する方法であり得、容器アセンブリは第1の端部および第2の端部を有しており、キャップは容器アセンブリの第1の端部に配置されている。本システムはまた流体アクセスアセンブリを含むことができ、これは内部を画定するハウジング、流体アクセス構成要素、流体コネクタ構成要素、および係合機構を含んでいる。ハウジングは、第1の端部および第2の端部を有することができ、流体アクセス構成要素はハウジングの第1の端部からハウジングの内部の中へと延在することができる。流体アクセス構成要素は管腔を画定できる。流体コネクタ構成要素は、ハウジングの第1の端部に配置することができ、患者アクセスデバイスに結合されるように構成することができ、流体アクセス構成要素の管腔が、流体コネクタ構成要素および患者アクセスデバイスを介して患者の血管系と流体連通できるようになっている。患者アクセスデバイスは、例えば、針および管を含むことができる。いくつかの実施形態では、流体アクセスアセンブリの係合機構は、ハウジングの第2の端部に配置および/または結合させることができる。システムはまた、第1の係合機構および第2の係合機構を有するアダプタを含むことができる。容器アセンブリのキャップが少なくとも部分的にハウジングの内部に配置され、流体アクセス構成要素から離間されるように、アダプタの第1の係合機構は、容器アセンブリのキャップと解放可能に係合することができ、アダプタの第2の係合機構は、その初期構成で流体アクセスアセンブリの係合機構と解放可能に係合することができる。
【0077】
方法900はまた、904において、キャップがアダプタの第1の係合機構から外れ、流体アクセス構成要素がキャップの再密閉可能な膜を貫通し、それにより、容器アセンブリのリザーバが流体アクセス構成要素の管腔を介して流体コネクタ構成要素と流体連通するように、容器アセンブリを流体アクセスアセンブリの第1の端部に向かって、アダプタに対して並進させることを含む。906において、アダプタの第2の係合機構は、流体アクセスアセンブリの係合機構から切り離すことができる。いくつかの実施形態では、アダプタの第2の係合機構を流体アクセスアセンブリの係合機構から切り離すことは、アダプタを流体アクセスアセンブリのハウジングに対して回転させること、ラッチ解除すること、および/または曲げることのうち少なくとも1つを含む。906において、容器アセンブリは、流体アクセスアセンブリの第1の端部から離れて、流体アクセスアセンブリの内部から外側へ並進させることができ、容器アセンブリおよびアダプタが流体アクセスアセンブリから分離されるようになっている。
【0078】
いくつかの実施形態では、システムを提供する前に、システムは滅菌され得る。例えば、いくつかの実施形態では、システムは初期構成で滅菌され得る。いくつかの実施形態では、システムは、初期構成に組み立てる前に滅菌され得、システムは次いで滅菌が維持されるような方法で組み立てられ得る。
【0079】
いくつかの実施形態では、容器アセンブリは、流体アクセスアセンブリから分離された後に廃棄され得る。
【0080】
いくつかの実施形態では、容器アセンブリは第1の容器アセンブリであり、第1の容器アセンブリを流体アクセスアセンブリの第1の端部から離して流体アクセスアセンブリの内部から外へ並進させた後、第2の容器アセンブリを流体アクセスアセンブリの第1の端部に向けて並進させることができ、第2の容器アセンブリの再密閉可能な膜が流体アクセス構成要素によって貫通され、第2の容器アセンブリのリザーバが流体アクセス構成要素の管腔を介して流体コネクタ構成要素と流体連通するようになっている。いくつかの実施形態では、第2の容器アセンブリのリザーバは、血液培養を実施するために血液サンプルと混合されるように構成された培地を含むことができる。
【0081】
いくつかの実施形態では、容器アセンブリを流体アクセスアセンブリの第1の端部に向けて、アダプタに対して並進させることで、流体アクセス構成要素がキャップの再密閉可能な膜を貫通して、容器アセンブリのリザーバが真空になっていることにより、リザーバが流体コネクタ構成要素に流体的に結合された流体源から流体を流体アクセス構成要素を通じて、容器アセンブリのリザーバの中へと引き込むようになっている。いくつかの実施形態では、流体源は患者の血管系である。
【0082】
いくつかの実施形態では、システムは流体アクセスアセンブリに対して回転可能に半径方向で固定されるように構成されたアダプタを含み得る。例えば、
図10A~
図10Iはシステム1000の構成要素の様々な図である。具体的には、
図10Aはシステム1000の分解斜視図である。システム1000は、容器アセンブリ1010、流体アクセスアセンブリ1020、およびアダプタ1030を含んでいる。システム1000は、例えば、システム100および/またはシステム200のような本明細書に記載のシステムのいずれかと構造的に、および/または機能的に類似し得る。例えば、容器アセンブリ1010は、構造的に、および/または機能的に、容器アセンブリ110および/または容器アセンブリ210と同じであるか、または類似したものであり得る。容器アセンブリ1010は、管1014およびキャップ1012を含むことができる。管1014およびキャップ1012は、集合的にリザーバを画定することができる。
【0083】
流体アクセスアセンブリ1020は、第1のハウジング部分1020Aおよび第2のハウジング部分1020Bを含むことができる。第1のハウジング部分1020Aは、第2のハウジング部分1020Bを受け入れるように構成された内部1021Aを画定することができる。第2のハウジング部分1020Bは、内部1021Bを画定することができる。流体アクセスアセンブリ1020は、流体アクセス構成要素1024および流体コネクタ構成要素1026を含む。第2のハウジング部分1020Bは、第2のハウジング部分1020Bの管状部分から突出する複数の係合機構1022を含む。各係合機構1022は、第2のハウジング部分1020Bの中心軸から離れて延在する凹部を画定する。
図10Aに示されるように、係合機構1022はそれぞれ第1のハウジング部分1020Aの内面の段付きの外側プロファイルに対応する段付きの外側プロファイルを有することができ、それにより、第2のハウジング部分1020Bが、第1のハウジング部分1020Aの近位端1025A(例えば、流体コネクタ構成要素1026を含む第1のハウジング部分1020Aの遠位端1023Bに対向する端部)に隣接して配置された第2のハウジング部分1020Bの近位端1025B上に配置されたフランジ1027を有する第1のハウジング部分1020Aの内部1021Aに受け入れられ得る。
【0084】
アダプタ1030は、近位フランジ1036および複数の可撓性タブ部分1031を含んでいる(すなわち、集合的に第1の係合機構を形成する)。アダプタ1030はまた、複数の突出部分1032(すなわち、第2の係合機構)を含む。各突出部分1032は、タブ部分1031に結合され、そこから離れてアダプタ1030の中心軸に対して突出している(例えば、半径方向に延在している)。可撓性タブ部分1031は、容器アセンブリ1010の一部(例えば、容器アセンブリ1010のキャップ1012)を受け入れるように構成された開口部を集合的に形成する。可撓性タブ部分1031はそれぞれ、容器アセンブリ1010のキャップ1012の外面と係合するように構成された湾曲した内面を含むことができる。アダプタ1030の遠位端図である
図10Bに示されるように、各タブ部分1031は、スロット1051によって隣接する可撓性タブ部分1031から分離され得る。各スロット1051は、任意の適切な形状(例えば、長方形または三角形)であり得、各タブ部分1031の自由端から、タブ部分1031とフランジ1036との間の界面(例えば、ヒンジ部分)まで、および/またはフランジ1036の一部を通り延在し、他のタブ部分1031と比較してタブ部分1031の柔軟性を高めることができる。アダプタ1030がニュートラル構成にあるとき(例えば、容器アセンブリ1020が、タブ部分1031によって画定されるアダプタ1030を通る開口部内に配置されていないとき)、タブ部分1031は、アダプタが容器アセンブリ1020のキャップ1012と係合するときよりも小径の開口部を画定し得る。第2のハウジング部分1020Bは3つの係合機構1022を有するものとして示され、アダプタ1030は3つの突出部分1032を有するものとして示されているが、いくつかの実施形態では、第2のハウジング部分1020Bは任意の適切な数の係合機構1022を有することができ、アダプタ1030は任意の適切な数の突出部分1032有することができる。アダプタ1030は、例えば、ポリプロピレンなどの任意の適切な材料で形成することができる。
【0085】
各突出部分1032は、(例えば、アダプタ1030が、フランジ1036が第2のハウジング部分1020Bのフランジ1027に隣接するように、第2のハウジング部分1020Bの内部1021Bに挿入されるとき)第2のハウジング部分1020Bの係合機構1022によって受け入れられるように構成することができる。いくつかの実施形態では、突出部分1032が係合機構1022の凹部内に受け入れられ、アダプタ1030がニュートラル構成にあるとき、アダプタ1030が第2のハウジング部分1020Bに対してスライド可能であるように、突出部分1032の外縁と係合機構1022の内面との間に隙間が画定され得る。キャップ1012がタブ部分1031によって画定された開口部内に受け入れられているとき、突出部分1032は、係合機構1022の内面と接触して配置され得、アダプタ1030が第2のハウジング部分1020Bに対して所定の位置に維持されるようになっている。いくつかの実施形態では、アダプタ1030が第2のハウジング部分1020Bの内部1021Bに配置されるとき、突出部分1032は、キャップ1012がアダプタ1030内の開口部内に配置されていないニュートラル構成と、キャップ1012がアダプタ1030内の開口部内に受け入れられている構成との両方で、係合機構1022の内面に接触することができるが、キャップ1012がアダプタ1030内の開口部内に受け入れられるとき、突出部分1032が係合機構1022の内面により大きな力を加え、アダプタ1030が第2のハウジング部分1020Bに対して所定の位置に維持されるようになっている。
【0086】
いくつかの実施形態では、アダプタ1030は、キャップ212がタブ部分1032によって画定された開口部内に配置されていないときと、キャップ1012がタブ部分1032によって画定された開口部内に配置されているときの両方でニュートラル構成になることができ、開口部の内径は、容器アセンブリ1010の両方の構成において同じになるようになっている。係合機構1022は、第2のハウジング部分1020Bの中心軸に対して十分に浅い(例えば、中心軸に面する各係合機構1022の内面と中心軸との間の距離が十分に小さい)凹部を画定することができ、アダプタ1030が第2のハウジング部分1020Bと係合するとき、突出タブ1030が係合機構1022の凹部内に配置され、各係合機構1022の内面が中心軸の方向で突出部分1032に力を加え、タブ部分1031がキャップ1012とより緊密に係合するように押され、キャップ1012がアダプタ1030および流体アクセスアセンブリ1020に対して固定化されるようになっている。
【0087】
図10C~
図10Eは、システム1000を第1の構成(例えば、斜視図である
図10Gに示されている初期構成)に組み立てるための、組み立ての様々な段階にあるシステム1000の側面図である。第2のハウジング部分1020Bは、(
図10Cに示すように)第1のハウジング部分1020Aの内部1021Aに挿入され得る。
図10Dに示されるように、アダプタ1030は次いで容器アセンブリ1010に結合させることができ、キャップ1012がタブ部分1031によって画定されたアダプタ1030の開口部内に配置されるようになっている。システム1000の側面図である
図10Eおよび断面側面図である
図10Fにそれぞれ示されるように、アダプタ1030および容器アセンブリ1010は、次いで、第2のハウジング部分1020Cの内部1021Bに挿入することができ、アダプタ1030のフランジ1036が第2のハウジング部分1020Bのフランジ1027に隣接して、突出部分1032が、係合機構1022によって画定された凹部内に配置されるようになっている。
図10Fに示されるように、そのような構成(例えば、第1の構成、または初期構成)では、突出部分1032は、係合機構1022の内面と接触し、係合機構1022の内面と突出部分1032との間の係合によってタブ部分1031がキャップ1012に保持力を加えるようになっている。
図10Eおよび
図10Fに示されるように、初期構成では、容器アセンブリ1010のリザーバが容器アセンブリ1010の外部環境から流体的に隔離されるように、キャップ1012は、流体アクセス構成要素1024(例えば、流体コネクタ構成要素1026と流体連通する管腔を画定するシャフト)から離間されている。
図10Eおよび
図10Fに示されるように、キャップ1012は、アダプタ1030および/または流体アクセスアセンブリ1020内に少なくとも部分的に(例えば、完全に)配置され得る。
【0088】
図10Hに示されるように、システム1000は流体アクセス構成要素1024の管腔が容器アセンブリ1010のリザーバと流体連通している第2の構成を有することができる。システム1000を第1の構成から第2の構成に移行するために、容器アセンブリ1010を、タブ部分1031によってキャップ1012上に加えられる保持力に打ち勝つ並進力を容器アセンブリ1010(例えば、容器アセンブリの閉鎖端部1014)に加えることによって、流体アクセスアセンブリ1020の第1のハウジング部分1020Aの遠位端1023Aに向けて並進させることができ、キャップ1012がアダプタ1030を越えて第1のハウジング部分1020Aの第1の端部1023Aに向けて並進されるようになっている。キャップ1012は、次いで流体アクセス構成要素1024と係合するようにさらに並進され得る(例えば、流体アクセス構成要素1024がキャップ1012を貫通し、流体アクセス構成要素1024の一部分が容器アセンブリ1010のリザーバ内に配置される)。第2の構成では、流体コネクタ構成要素1026が患者の血管系に流体的に結合されると(例えば、
図10Hに示されるキャップが取り除かれた後)、流体(例えば、血液)は、流体コネクタ構成要素1026を通り、流体アクセス構成要素1024を通って、容器アセンブリ1010のリザーバ内へと引き込まれ得る。
【0089】
十分な血液が容器アセンブリのリザーバ1010に引き込まれたとき、システム1000は第2の構成から第3の構成に移行することができ、この構成では容器アセンブリ1010およびアダプタ1030は流体アクセスアセンブリ1020から分離されている。例えば
図10Iに示されるように、キャップ1012が流体アクセス構成要素1024に係合されているとき、(例えば、キャップ1012がタブ部分1031によって画定された開口部にもはや配置されておらず、タブ部分1031および突出部分1032に対して、係合機構1022の内面に対する保持力を加えることにより)アダプタ1030は第2のハウジング部分1020Bの内部1021Bから取り除くことができる。容器アセンブリ1010は、流体アクセスアセンブリ1020に対して並進させることができ、キャップ1012が第2のハウジング部分1020Bのフランジ1027の近くに配置されるようになっている。キャップ1012が流体アクセス構成要素1024から外されたことに応じて、容器アセンブリ1010のリザーバは(例えばキャップ1012が再密閉可能な膜を有することにより)容器アセンブリ1010の外部の環境から流体的に隔離され得る。容器アセンブリ1010は次いで、第1のハウジング部分1020Aの第1の端部1023Aから離れ、また、第2のハウジング部分1020Bの第1の端部1023Bから離れるように、さらに並進させることができる。アダプタ1030と容器アセンブリ1010は、次いで任意選択で廃棄され得る。
【0090】
アダプタ1030および容器アセンブリ1010を流体アクセスアセンブリ1020から取り除いた後、第2の容器アセンブリが第1のハウジング部分1020Aの内部1021Aに挿入され、流体アクセス構成要素1024と係合され得、第2の容器アセンブリが流体(例えば、血液)を第2の容器アセンブリのリザーバの中に流体コネクタ構成要素1026および流体アクセス構成要素1024を介して引き込むことができるようになっている。いくつかの実施形態では、第2の容器アセンブリは血液培養ボトルであり得るか、またはそれを含み得る。いくつかの実施形態では、第2の容器アセンブリはリザーバ内の患者の血液サンプルと混合されたときに血液培養を実施するために使用されるように構成された培地(例えば、大豆カゼイン消化ブロス)を第2の容器アセンブリのリザーバ内に含むことができる。任意の適切な数の容器アセンブリが流体アクセス構成要素1024と係合され、様々な試験のために患者から流体を引き込むことができる。第2の容器アセンブリが(例えば、初期構成および第2の構成の両方において)流体アクセス構成要素1024と係合する前の流体アクセスアセンブリ1020に対する第1の容器アセンブリ1020およびアダプタ1030の配置により、流体アクセス構成要素1024を含む流体アクセスアセンブリ1020は、流体アクセス構成要素1024を含む流体アクセスアセンブリ1020の内部が、第2の容器アセンブリが流体アクセス構成要素1024と係合される前に汚染されないように保たれているため、第2の容器アセンブリによって無菌的にアクセスされ得る。
【0091】
様々な実施形態を上述したが、それらは、限定的なものではなく、例としてのみ提示されていることを理解されたい。上述した方法が特定の順序で生じる特定の事象を示す場合、特定の事象の順序を修正してもよい。加えて、特定の事象は、可能な場合は並行プロセスで同時に実行してもよく、また上述したように順次実行してもよい。
【0092】
上述の概略図および/または実施形態が特定の配向または位置に配置された特定の構成要素を示す場合、構成要素の配置は、変更してもよい。実施形態が特に示され記載されてきたが、形態および詳細の様々な変更が行われ得ることが理解されるであろう。本明細書に記載の装置および/または方法のいずれの部分も相互に排他的な組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わせることができる。本明細書に記載の実施形態は、記載される異なる実施形態の機能、構成要素、および/または特徴の様々な組み合わせおよび/または部分的な組み合わせを含むことができる。