(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-27
(45)【発行日】2024-12-05
(54)【発明の名称】複合クロスアーム及び送電塔
(51)【国際特許分類】
H02G 7/20 20060101AFI20241128BHJP
E04H 12/24 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
H02G7/20
E04H12/24
(21)【出願番号】P 2023550081
(86)(22)【出願日】2021-09-28
(86)【国際出願番号】 CN2021121374
(87)【国際公開番号】W WO2022179103
(87)【国際公開日】2022-09-01
【審査請求日】2023-08-18
(31)【優先権主張番号】202110206474.1
(32)【優先日】2021-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515114647
【氏名又は名称】ジャンソ シンマ エレクトリック コーポレーション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003915
【氏名又は名称】弁理士法人岡田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マー ビン
(72)【発明者】
【氏名】ユー ジェ
(72)【発明者】
【氏名】ホアン チン
【審査官】小林 秀和
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第205617888(CN,U)
【文献】中国実用新案第208027821(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第106930594(CN,A)
【文献】特表2016-502832(JP,A)
【文献】特開平07-308016(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 7/20
E04H 12/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの支柱碍子及び2つの斜張碍子を含む複合クロスアームであって、
2つの前記支柱碍子及び2つの前記斜張碍子は、一端がいずれも送電塔の塔体に接続され、他端が互いに接続されて送電線を掛けて設けるための前記複合クロスアームの端部を形成し、2つの前記斜張碍子は、2つの前記支柱碍子の同一側に位置し、且つ2つの前記支柱碍子にそれぞれ隣接して設けられるとともに、2つの前記支柱碍子の間のなす角の範囲は、20°~50°であり、前記支柱碍子と、隣接する前記斜張碍子とのなす角の範囲は、15°~45°であ
り、
前記支柱碍子は、絶縁体及び前記絶縁体の外周を被覆した傘スカートを含み、前記支柱碍子の取り付けを実現するように、前記支柱碍子は、第1接続金具をさらに含み、前記支柱碍子の両端にはそれぞれ前記第1接続金具が接続され、
前記第1接続金具は、フランジ筒と、フランジと、第1接続板と、第2接続板とを含み、
前記フランジ筒は、軸方向に中空構造として設けられ、前記絶縁体の端部に嵌設され、
前記フランジは、前記フランジ筒の前記絶縁体から遠い一端を閉塞し、
前記第1接続板は、前記支柱碍子の軸方向において、前記フランジの前記フランジ筒から遠い側から外へ延在し、前記第1接続板は、前記支柱碍子の径方向において、前記フランジ筒の対向する両側まで延在して前記フランジ筒に接続され、
前記第2接続板の側辺は、前記第1接続板の板面に当接し、且つ前記第1接続板から前記フランジ筒の外周面まで延在して、前記第1接続板と前記第2接続板との間に取り付け可能な空間が形成され、
前記支柱碍子の両端における2つの前記第1接続板は、非平行に設けられている、ことを特徴とする複合クロスアーム。
【請求項2】
前記絶縁体は、中実の絶縁芯体であり、或いは、前記絶縁体は、中空の絶縁管であり、前記中空の絶縁管内には絶縁ガスが密封され、且つ前記絶縁ガスの絶対圧力値の範囲は、0.1~0.15MPaである、ことを特徴とする請求項1に記載の複合クロスアーム。
【請求項3】
前記傘スカートは、間隔をあけて設けられた同一の傘体を複数含み、前記傘体は、前記絶縁体の径方向に対して対称である、ことを特徴とする請求項2に記載の複合クロスアーム。
【請求項4】
前記フランジ筒の内壁には、前記軸方向に沿って間隔をあけて設けられた複数の接着溝及び複数の前記接着溝を連通する流通溝が設けられ、
前記フランジ筒と前記絶縁体を固定接続するように、前記接着溝及び前記流通溝の中に接着剤が充填される、ことを特徴とする請求項
1に記載の複合クロスアーム。
【請求項5】
前記流通溝の数は、複数であり、複数の前記流通溝は、前記フランジ筒の周方向に沿って間隔をあけて設けられ、或いは、
前記流通溝の底面は、平面又は曲面である、ことを特徴とする請求項
4に記載の複合クロスアーム。
【請求項6】
複数の前記接着溝の幅は、等しく、且つ前記接着溝の幅は、隣接する2つの前記接着溝の間の間隔の幅よりも小さく、或いは、
前記接着溝の幅は、12mm以下であり、或いは、
前記フランジ筒の内壁と前記絶縁体との接触部分の長さと前記絶縁体の外径との比の範囲は、0.8~1.2である、ことを特徴とする請求項
4に記載の複合クロスアーム。
【請求項7】
前記フランジの前記絶縁体に向かう盤面には、前記絶縁体の端面に正対する第1密封溝が設けられ、前記第1密封溝内には、第1密封部材が設けられ、
前記フランジ筒の内壁には、前記フランジに隣接する第2密封溝が設けられ、前記第2密封溝と複数の前記接着溝は、前記フランジから離れる方向に沿って順に間隔をあけて配列され、前記第2密封溝内には、第2密封部材が設けられており、
前記第1密封溝及び/又は前記第2密封溝の幅は、前記絶縁体に近づく方向において一定であり、又は次第に小さくなる、ことを特徴とする請求項
4に記載の複合クロスアーム。
【請求項8】
前記絶縁体は、中空の絶縁管であり、前記フランジの前記絶縁体から遠い盤面には、ザグリ溝が設けられ、前記ザグリ溝内には、自己封止弁が設けられており、及び/又は、
前記絶縁体内には、乾燥装置が設けられ、前記乾燥装置は、前記フランジの前記絶縁体に近接する盤面に設けられている、ことを特徴とする請求項
1に記載の複合クロスアーム。
【請求項9】
前記複合クロスアームは、端部金具をさらに含み、
前記端部金具は、接続柱と、支柱接続板と、斜張接続板と、線掛け板とを含み、
前記接続柱は、円筒状をなしており、
前記支柱接続板の側辺は、前記接続柱の外周面に当接し、2つの前記支柱碍子の前記塔体に接続されていない前記他端は、前記接続柱の軸方向に沿って間隔をあけて前記支柱接続板に取り付けられており、
前記斜張接続板の数は、2つであり、2つの前記斜張接続板は、いずれも前記支柱接続板の同一側に設けられ、それぞれ、2つの前記斜張碍子の前記塔体に接続されていない前記他端を取り付けるために用いられ、
前記線掛け板は、前記支柱接続板の前記斜張接続板から遠い他方側に位置し、且つ前記接続柱の外周面に沿って延在して半包囲構造を呈して、前記送電線を掛けて設けるために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載の複合クロスアーム。
【請求項10】
前記斜張接続板には、貫通孔が設けられ、前記貫通孔内には、金属部材が嵌設され、前記金属部材は、軸方向に沿って中空構造として設けられて、ロック部材が貫通して前記斜張碍子を前記斜張接続板に取り付けるために用いられる、ことを特徴とする請求項
9に記載の複合クロスアーム。
【請求項11】
前記複合クロスアームは、前記塔体と前記斜張碍子を接続するための第2接続金具をさらに含み、前記第2接続金具は、第1サブ接続金具及び第2サブ接続金具を含み、
前記第1サブ接続金具は、前記斜張碍子に接続され、
第2サブ接続金具は、前記斜張碍子と前記塔体との接続を実現するように、一端が前記第1サブ接続金具に位置調整可能に接続され、他端が前記塔体に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の複合クロスアーム。
【請求項12】
前記第1サブ接続金具には、弧状に配列された複数の取付部が設けられ、前記第2サブ接続金具は、択一的に前記取付部に接続されている、ことを特徴とする請求項
11に記載の複合クロスアーム。
【請求項13】
2つの支柱碍子及び2つの斜張碍子を含む複合クロスアームであって、
2つの前記支柱碍子及び2つの前記斜張碍子は、一端がいずれも送電塔の塔体に接続され、他端が互いに接続されて送電線を掛けて設けるための前記複合クロスアームの端部を形成し、2つの前記斜張碍子は、2つの前記支柱碍子の同一側に位置し、且つ2つの前記支柱碍子にそれぞれ隣接して設けられるとともに、2つの前記支柱碍子の間のなす角の範囲は、20°~50°であり、前記支柱碍子と、隣接する前記斜張碍子とのなす角の範囲は、15°~45°であり、
前記複合クロスアームは、端部金具をさらに含み、
前記端部金具は、接続柱と、支柱接続板と、斜張接続板と、線掛け板とを含み、
前記接続柱は、円筒状をなしており、
前記支柱接続板の側辺は、前記接続柱の外周面に当接し、2つの前記支柱碍子の前記塔体に接続されていない前記他端は、前記接続柱の軸方向に沿って間隔をあけて前記支柱接続板に取り付けられており、
前記斜張接続板の数は、2つであり、2つの前記斜張接続板は、いずれも前記支柱接続板の同一側に設けられ、それぞれ、2つの前記斜張碍子の前記塔体に接続されていない前記他端を取り付けるために用いられ、
前記線掛け板は、前記支柱接続板の前記斜張接続板から遠い他方側に位置し、且つ前記接続柱の外周面に沿って延在して半包囲構造を呈して、前記送電線を掛けて設けるために用いられる、ことを特徴とす
る複合クロスアーム。
【請求項14】
2つの支柱碍子及び2つの斜張碍子を含む複合クロスアームであって、
2つの前記支柱碍子及び2つの前記斜張碍子は、一端がいずれも送電塔の塔体に接続され、他端が互いに接続されて送電線を掛けて設けるための前記複合クロスアームの端部を形成し、2つの前記斜張碍子は、2つの前記支柱碍子の同一側に位置し、且つ2つの前記支柱碍子にそれぞれ隣接して設けられるとともに、2つの前記支柱碍子の間のなす角の範囲は、20°~50°であり、前記支柱碍子と、隣接する前記斜張碍子とのなす角の範囲は、15°~45°であり、
前記複合クロスアームは、前記塔体と前記斜張碍子を接続するための第2接続金具をさらに含み、前記第2接続金具は、第1サブ接続金具及び第2サブ接続金具を含み、
前記第1サブ接続金具は、前記斜張碍子に接続され、
第2サブ接続金具は、前記斜張碍子と前記塔体との接続を実現するように、一端が前記第1サブ接続金具に位置調整可能に接続され、他端が前記塔体に接続され、
前記第1サブ接続金具には、弧状に配列された複数の取付部が設けられ、前記第2サブ接続金具は、択一的に前記取付部に接続されている、ことを特徴とす
る複合クロスアーム。
【請求項15】
塔体と、前記塔体に接続された請求項1乃至
14のいずれか1項に記載の複合クロスアームとを含む、ことを特徴とする送電塔。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、送電技術分野に関し、特に複合クロスアーム及び送電塔に関する。
【背景技術】
【0002】
複合材料は、軽量で、強度が高く、耐食で、加工しやすく、設計可能性及び絶縁性能が良好であることなどの利点を有するため、送電電柱構造を建造する理想的な材料の1つであり、且つ、複合材料を用いて製造された塔は、重量が軽く、電柱のヘッドの寸法が小さく、構造が軽便で、加工成形しやすく、輸送及び組立のコストが低く、耐食で、高低温に耐え、強度が大きく、盗難の可能性が小さく、線路のメンテナンスコストが低いなどの利点を有する。
【0003】
本願の発明者は、従来、複合材料を用いて製造した電柱の性能を向上させる必要があると見出した。また、従来の複合クロスアームは、一般的に支柱碍子と斜張碍子が組み合わせて形成され、単柱構造、単柱単引き構造、双柱単引き構造などを含む。単柱又は単引き構造の支柱碍子又は斜張碍子に断裂が生じると、全体の複合クロスアーム構造が機能できなくなることを引き起こすため、より安定的な複合クロスアーム構造を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、複合クロスアームの安定性を保証するとともに、支柱碍子に第1均圧環を取り付け、斜張碍子に第2均圧環を取り付けるために有利な条件を提供できる複合クロスアーム及び送電塔を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本願の採用する技術案は、複合クロスアームを提供することである。前記複合クロスアームは、2つの支柱碍子及び2つの斜張碍子を含み、2つの前記支柱碍子及び2つの前記斜張碍子は、一端がいずれも送電塔の塔体に接続され、他端が互いに接続されて送電線を掛けて設けるための前記複合クロスアームの端部を形成し、2つの前記斜張碍子は、2つの前記支柱碍子の同一側に位置し、且つ2つの支柱碍子にそれぞれ隣接して設けられるとともに、2つの前記支柱碍子の間のなす角の範囲は、20°~50°であり、前記支柱碍子と、隣接する前記斜張碍子とのなす角の範囲は、15°~45°である。
【0006】
上記複合クロスアームによれば、2つの支柱碍子及び2つ斜張碍子が互いに接続されて送電線を掛けて設けるための端部を形成することにより、複合クロスアームと塔体との間に安定したトラス構造を形成して、複合クロスアームの安定性能を大幅に向上させることができる一方、2つの支柱碍子の間のなす角の範囲を20°~50°とし、支柱碍子と隣接する斜張碍子とのなす角の範囲を15°~45°とすることにより、複合クロスアームの耐えられる力の要求を満たすことができるだけでなく、支柱碍子に第1均圧環を取り付け、斜張碍子に第2均圧環を取り付けるために有利な条件を提供することもできる。
【0007】
さらに、前記支柱碍子は、絶縁体及び前記絶縁体の外周を被覆した傘スカートを含み、前記絶縁体は、中実の絶縁芯体であり、或いは、前記絶縁体は、中空の絶縁管であり、前記中空の絶縁管内には絶縁ガスが密封され、且つ前記絶縁ガスの絶対圧力値の範囲は、0.1~0.15MPaである。
【0008】
上記のように、絶縁体は中空の絶縁管とされ、且つその中に絶対圧力値の範囲が0.1~0.15MPaである絶縁ガスが密封されることにより、支柱碍子の日常のメンテナンス及び監視を避けることができる。
【0009】
さらに、前記傘スカートは、間隔をあけて設けられた同一の傘体を複数含み、前記傘体は、前記絶縁体の径方向に対して対称である。
【0010】
上記のように、傘体が絶縁体の径方向に対して対称であることにより、傘スカートの自己洗浄に有利であり、支柱碍子は耐汚染性、耐雨性、耐氷性などの特性を有する。
【0011】
さらに、前記支柱碍子の取り付けを実現するように、前記支柱碍子は、第1接続金具をさらに含み、前記支柱碍子の両端にはそれぞれ前記第1接続金具が接続され、前記第1接続金具は、フランジ筒と、フランジと、第1接続板と、第2接続板とを含み、前記フランジ筒は、軸方向に中空構造として設けられ、前記絶縁体の端部に嵌設され、前記フランジは、前記フランジ筒の前記絶縁体から遠い一端を閉塞し、前記第1接続板は、前記支柱碍子の軸方向において、前記フランジの前記フランジ筒から遠い側から外へ延在し、前記第1接続板は、前記支柱碍子の径方向において、前記フランジ筒の対向する両側まで延在して前記フランジ筒に接続され、前記第2接続板の側辺は、前記第1接続板の板面に当接し、且つ前記第1接続板から前記フランジ筒の外周面まで延在して、前記第1接続板と前記第2接続板との間に取り付け可能な空間が形成され、前記支柱碍子の両端における2つの前記第1接続板は、非平行に設けられている。
【0012】
上記支柱碍子の両端における2つの第1接続板が非平行に設けられることにより、支柱碍子は、異なるシーンで取付、応用することができる。
【0013】
さらに、前記フランジ筒の内壁には、前記軸方向に沿って間隔をあけて設けられた複数の接着溝及び複数の前記接着溝を連通する流通溝が設けられ、前記フランジ筒と前記絶縁体を固定接続するように、前記接着溝及び前記流通溝の中に接着剤が充填される。
【0014】
上記のように、流通溝は接着溝を連通することにより、接着剤の注入速度を向上させることができるとともに、接着性能のより良い接着剤に交換することなく、複合クロスアームの耐ねじり性能を向上させることができる。
【0015】
さらに、前記流通溝の数は、複数であり、複数の前記流通溝は、前記フランジ筒の周方向に沿って間隔をあけて設けられ、或いは、前記流通溝の底面は、平面又は曲面である。
【0016】
上記のように、流通溝の底面は平面であることにより、複合クロスアームの耐ねじり強度を向上させることができる。
【0017】
さらに、複数の前記接着溝の幅は、等しく、且つ前記接着溝の幅は、隣接する2つの前記接着溝の間の間隔の幅よりも小さく、或いは、前記接着溝の幅は、12mm以下であり、或いは、前記フランジ筒の内壁と前記絶縁体との接触部分の長さと前記絶縁体の外径との比の範囲は、0.8~1.2である。
【0018】
上記のように接着溝の幅を隣接する2つの接着溝の間の間隔の幅よりも小さくすることで、支柱碍子の曲げ強度を向上させることができる。
【0019】
さらに、前記フランジの前記絶縁体に向かう盤面には、前記絶縁体の端面に正対する第1密封溝が設けられ、前記第1密封溝内には、第1密封部材が設けられ、前記フランジ筒の内壁には、前記フランジに隣接する第2密封溝が設けられ、前記第2密封溝と複数の前記接着溝は、前記フランジから離れる方向に沿って順に間隔をあけて配列され、前記第2密封溝内には、第2密封部材が設けられており、前記第1密封溝及び/又は前記第2密封溝の幅は、前記絶縁体に近づく方向において一定であり、又は次第に小さくなる。
【0020】
上記のように第2密封溝及び第2密封部材の設置により、接着過程において接着剤が第1密封溝に進入して第1密封部材を腐食して第1密封部材が機能できなくなることを引き起こすことを回避することができる。それと同時に、第2密封溝の幅は絶縁体に近づく方向において次第に小さくなることにより、第2密封部材が取付過程において脱落することを防止することができる。
【0021】
さらに、前記絶縁体は、中空の絶縁管であり、前記フランジの前記絶縁体から遠い盤面には、ザグリ溝が設けられ、前記ザグリ溝内には、自己封止弁が設けられており、及び/又は、前記絶縁体内には、乾燥装置が設けられ、前記乾燥装置は、前記フランジの前記絶縁体に近接する盤面に設けられている。
【0022】
上記の自己封止弁の設置により、絶縁体内のガスの抽出及び充填を実現できる一方、製品の出荷前の密封測定及び微量水分の数値測定を実現できる。乾燥装置の設置により、絶縁体内を乾燥に維持することができる。
【0023】
さらに、前記複合クロスアームは、端部金具をさらに含み、前記端部金具は、接続柱と、支柱接続板と、斜張接続板と、線掛け板とを含み、前記接続柱は、円筒状をなしており、前記支柱接続板の側辺は、前記接続柱の外周面に当接し、2つの前記支柱碍子の前記塔体に接続されていない前記他端は、前記接続柱の軸方向に沿って間隔をあけて前記支柱接続板に取り付けられており、前記斜張接続板の数は、2つであり、2つの前記斜張接続板は、いずれも前記支柱接続板の同一側に設けられ、それぞれ、2つの前記斜張碍子の前記塔体に接続されていない前記他端を取り付けるために用いられ、前記線掛け板は、前記支柱接続板の前記斜張接続板から遠い他方側に位置し、且つ前記接続柱の外周面に沿って延在して半包囲構造を呈して、前記送電線を掛けて設けるために用いられる。
【0024】
上記の端部金具の設置により、支柱碍子と斜張碍子の接続強度を保証することができる。
【0025】
さらに、前記斜張接続板には、貫通孔が設けられ、前記貫通孔内には、金属部材が嵌設され、前記金属部材は、軸方向に沿って中空構造として設けられて、ロック部材が貫通して前記斜張碍子を前記斜張接続板に取り付けるために用いられる。
【0026】
上記の金属部材の設置により、斜張接続板の接続強度を増加させて、斜張接続板が長期にわたって力を受けた場合に割れることを回避することができる。
【0027】
さらに、前記複合クロスアームは、前記塔体と前記斜張碍子を接続するための第2接続金具をさらに含み、前記第2接続金具は、第1サブ接続金具及び第2サブ接続金具を含み、前記第1サブ接続金具は、前記斜張碍子に接続され、第2サブ接続金具は、前記斜張碍子と前記塔体との接続を実現するように、一端が前記第1サブ接続金具に位置調整可能に接続され、他端が前記塔体に接続される。
【0028】
上記の第2接続金具の設置により、複合クロスアームの構造を多変にすることができ、異なる応用シーンに適用することができる。
【0029】
さらに、前記第1サブ接続金具には、弧状に配列された複数の取付部が設けられ、前記第2サブ接続金具は、択一的に前記取付部に接続されている。
【0030】
上記の取付部の設置により、斜張碍子と塔体との距離を調整可能にすることができる。
【0031】
上記課題を解決するために、本願の採用する別の技術案は、塔体と、前記塔体に接続された上記の複合クロスアームを含む送電塔を提供することである。
【発明の効果】
【0032】
本願の有益な効果は、以下の通りである。本願に係る複合クロスアームによれば、2つの支柱碍子及び2つ斜張碍子が互いに接続されることにより、複合クロスアームと塔体との間に安定したトラス構造を形成して、複合クロスアームの安定性能を大幅に向上させることができる一方、2つの支柱碍子の間のなす角の範囲を20°~50°とし、支柱碍子と隣接する斜張碍子とのなす角の範囲を15°~45°とすることにより、複合クロスアームの耐えられる力の要求を満たすとともに、複合クロスアームの長さ及び塔体の幅を最適化することができ、支柱碍子に第1均圧環を取り付け、斜張碍子に第2均圧環を取り付けるために有利な条件を提供することもできる。
【0033】
それと同時に、本願では、フランジ筒の内壁には隣接する2つの接着溝を連通する流通溝がさらに設けられることにより、接着剤の注入速度を向上させることができ、気泡の滞留のリスクを低減させ、第1接続金具と絶縁体との接合をより強固にして、接着性能のより良い接着剤に交換することなく、複合クロスアームの耐ねじり性能を向上させることができる。
【0034】
また、本願では、フランジ筒の内壁には第2密封溝及び第2密封部材が設けられることにより、接着過程において接着剤が第1密封溝に進入して第1密封部材を腐食して第1密封部材が機能できなくなることを引き起こすことを回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
本願の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下では実施例の説明に必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明における図面は本願の一部の実施例にすぎず、当業者であれば、創造的な努力なしにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【
図2】
図1に示す複合クロスアームの構造模式図である。
【
図3】
図2に示す複合クロスアームの一部の構造模式図である。
【
図4】
図2に示す支柱碍子と第1接続金具が接続されている際の構造模式図である。
【
図5】
図4に示す構造のB―B断面の断面模式図である。
【
図7】
図4に示す第1接続金具の構造模式図である。
【
図8】
図7に示す第1接続金具が他の角度にあるときの模式図である。
【
図9】
図7に示す第1接続金具が他の角度にあるときの模式図である。
【
図10】
図7に示す第1接続金具の断面模式図である。
【
図13】一応用シーンにおける
図12のG箇所の拡大模式図である。
【
図14】他の応用シーンにおける
図12のG箇所の拡大模式図である。
【
図17】
図16に示す端部金具が他の角度にあるときの模式図である。
【
図19】本願の複合クロスアームの一実施形態の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本願の実施例における添付図面を参照して、本願の実施例における技術的手段に対して明確かつ完全に説明する。明らかに、説明された実施例は本願の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者が創造的な労働をせずに取得した他のすべての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0037】
図1乃至
図5を参照すると、当該送電塔1000は、塔体1100及び塔体1100に接続された複合クロスアーム1200を含み、当該複合クロスアーム1200は、支柱碍子1210及び斜張碍子1220を含む。
【0038】
支柱碍子1210及び斜張碍子1220の数は、いずれも2つであり、2つの支柱碍子1210及び2つの斜張碍子1220は、一端がいずれも送電塔1000の塔体1100に接続され、他端が互いに接続されて送電線を掛けて設けるための複合クロスアーム1200の端部を形成する。2つの斜張碍子1220は、2つの支柱碍子1210の同一側に位置し、且つ2つの支柱碍子1210にそれぞれ隣接して設けられるとともに、2つの支柱碍子1210の間のなす角の範囲は、20°~50°であり、例えば、20°、30°、40°、45°又は50°であり、支柱碍子1210と、隣接する斜張碍子1220とのなす角の範囲は、15°~45°であり、例えば、15°、30°又は45°である。
【0039】
具体的には、塔体1100は、格子式鉄塔、鋼管ロッド又は複合材料電柱等の一般的な構造であってもよい。本実施形態では、塔体1100は、格子式鉄塔であり、図面には、その一部の構造のみが示されている。
【0040】
それと同時に、2つの支柱碍子1210及び2つの斜張碍子1220の設置により、複合クロスアーム1200と塔体1100との間に安定的なトラス構造を呈し、複合クロスアーム1200の安定性能を大幅に向上させることができる。
【0041】
また、2つの支柱碍子1210の間の角度が大きいほど、複合クロスアーム1200が耐えられる機械強度が大きくなるが、複合クロスアーム1200の長さ及び塔体1100の幅も対応的に増加する必要があることを考慮して、2つの支柱碍子1210の間のなす角の範囲を20°~50°に制御し、それによって複合クロスアーム1200の耐えられる力の要求を満たすだけでなく、複合クロスアーム1200の長さ及び塔体1100の幅を最適化することができる。同様に、支柱碍子1210と、隣接する斜張碍子1220との間のなす角の範囲を15°~45°に制御しても、同様の目的に達することができる。
【0042】
具体的には、
図1に示すように、塔体1100上には、下から上へ順に、3組の複合クロスアーム、具体的には、複合クロスアーム1200、複合クロスアーム1300及び複合クロスアーム1400が設置され、複合クロスアーム1200、複合クロスアーム1300及び複合クロスアーム1400が塔体1100の外に延びだす長さは、順に次第に減り、又は順に次第に増え、又は他の形態をなし、つまり、送電塔1000の鉛直方向において、支柱碍子の長さは、下から上へ順に次第に減り、又は順に次第に増え、又は他の形態をなし、且つ、支柱碍子の長さが大きいほど、当該組の複合クロスアームの2つの支柱碍子の間のなす角が小さくなる。
図2を参照すると、2つの支柱碍子1210の間のなす角をαとし、2つの支柱碍子1210の長さをいずれもLとし、塔体1100の水平方向において2つの支柱碍子1210の対称軸に垂直な幅をDとすると、三角関数の公式によって、以下の式を得ることができる。
【0043】
【0044】
1つの応用シーンでは、500kVの送電塔1000を例とすると、Lの範囲は、4000mm~8000mmであり、Dの範囲は、2500mm~3500mmであり、これによってαの最小値が18°となり、αの最大値が51.8°となると計算することができるため、2つの支柱碍子1210の間のなす角の範囲を20°~50°に制御することができる。
【0045】
同様に、
図3を参照すると、支柱碍子1210と、隣接する斜張碍子1220との間のなす角をβとするとともに、支柱碍子1210の塔体1100における接続点と隣接する斜張碍子1220の塔体1100における接続点との距離をHとすると、三角関数の公式によって以下の式を得ることができる。
【0046】
【0047】
500kVの送電塔1000を例とすると、Hは、一般的に2500mmとし、これにより、βの最小値が14.2°となり、βの最大値が43°となると計算することができる。Hの大きさは再度調整可能であるため、支柱碍子1210と、隣接する斜張碍子1220との間のなす角の範囲を15°~45°に制御することができる。
【0048】
なお、2つの支柱碍子1210の間の角度範囲を20°~50°にすることにより、支柱碍子1210の高圧端(塔体1100から遠い一端)に第1均圧環12101を設け、且つ支柱碍子1210と斜張碍子1220を接続する端部金具1240(以下、詳細に説明する)を設けるために有利な条件を提供することができる。具体的には、2つの支柱碍子1210における第1均圧環12101の間に干渉しないこと、及び第1均圧環12101と支柱碍子1210の傘スカート1212(以下、詳細に説明する)及び端部金具1240とは干渉しないことを保証することができる。
【0049】
また、支柱碍子1210と、隣接する斜張碍子1220との間のなす角の範囲を15°~45°とすることにより、支柱碍子1210の高圧端に第1均圧環12101を設け、斜張碍子1220の高圧端(塔体1100から遠い一端)に第2均圧環12201を取り付けるために有利な条件を提供することができる。具体的には、第1均圧環12101と第2均圧環12201がずれて取り付けられる際に干渉しないことを保証することができる。
【0050】
引き続き
図1及び
図2に示すように、本実施形態では、2つの支柱碍子1210の取り付け高さは、同じであり、2つの斜張碍子1220の取り付け高さは、同じであり、且つ、2つの斜張碍子1220は、いずれも2つの支柱碍子1210の上方又は下方に位置する(図面には、2つの斜張碍子1220がいずれも2つの支柱碍子1210の上方に位置することが示される)。2つの斜張碍子1220がいずれも2つの支柱碍子1210の上方に位置する場合、2つの斜張碍子1220は、引っ張り力による支持の作用を果たすことができ、支柱碍子1210の送電塔1000から遠い端部は送電線が掛けられたら下へ曲げて、支柱碍子1210の長期耐用年数に影響することを防止する。
【0051】
2つの支柱碍子1210は、水平に設けられてもよく(
図1には、水平に設けられることが示される)傾斜して設けられてもよい。
【0052】
本実施形態では、2つの支柱碍子1210と、隣接する斜張碍子1220との間の角度は、等しく、即ち、複合クロスアーム1200は、対称構造であり、それにより、複合クロスアーム1200の受ける力が均一になると保証するが、本願は、これに限定されない。例えば、他の実施形態では、一方の支柱碍子1210と、隣接する斜張碍子1220との間の角度は、20°であり、他方の支柱碍子1210と、隣接する斜張碍子1220との間の角度は、45°である。
【0053】
複合クロスアーム1300及び複合クロスアーム1400の構造は、いずれも複合クロスアーム1200に類似するため、説明を繰り返さない。
【0054】
図4及び
図5を参照すると、本実施形態では、支柱碍子1210は、絶縁体1211及び絶縁体1211の外周を被覆した傘スカート1212を含む。
【0055】
具体的には、絶縁体1211は、中実の絶縁芯体であってもよく、中空の絶縁管であってもよい。絶縁体1211は中実の絶縁芯体である場合、エポキシ樹脂を含浸したガラス繊維又はアラミド繊維を巻回して成形され、又は引き抜いて成形され、又は引き抜いて巻回して成形された中実芯棒であってもよい。絶縁体1211は中空の絶縁管である場合、エポキシ樹脂を含浸したガラス繊維又はアラミド繊維を引き抜いて巻回して成形された中空の引抜管であってもよく、エポキシ樹脂を含浸したガラス繊維を巻回して硬化成形され、又は引き抜いて成形されたガラス鋼管であってもよく、エポキシ樹脂を含浸したアラミド繊維を巻回して硬化成形されたアラミド繊維管であってもよいが、ここで限定されない。
【0056】
また、絶縁体1211は、円柱状(図面には、円柱状が示される)、円錐状又は他の形状(例えばドラム状)であってもよいが、ここで限定されない。絶縁体1211が円錐状である場合、その円錐端(直径が小さい一端)が端部金具1240に接続され、他端が塔体1100に接続され、このように、支柱碍子1210は、より大きい送電線による圧力に耐えることができる。
【0057】
1つの応用シーンでは、絶縁体1211が中空の絶縁管である場合、絶縁体1211内には、絶縁ガスが密封され、且つ絶縁ガスの絶対圧力値の範囲は、0.1~0.15Mpaであり、例えば、0.1 Mpa、0.12 Mpa又は0.15 Mpaである。
【0058】
具体的には、中空の絶縁管内に密封されたガスは、乾燥処理された高純度窒素、空気又は六フッ化硫黄などのガスであってもよいが、ここで限定されない。
【0059】
絶縁ガスの絶対圧力値の範囲を0.1~0.15 Mpaとすることにより、絶縁ガスが中空の絶縁管内から漏れにくくなり、支柱碍子1210の日常のメンテナンス及び監視を避けることができ、且つ異なる地域及び海抜の間に存在する異なる圧力の使用要求を満たすことができ、それにより、中空の絶縁管が異なる地域で使用される際にその内部ガスが非負圧状態にあることを保証するとともに、中空の絶縁管が大きい微量水分制御の余裕度を有するようにし、微量水分制御の難しさを効果的に低下させることができる。
【0060】
他の応用シーンでは、絶縁体1211が中空の絶縁管である場合、その内部に密封されたのは、不活性ガス、又はポリウレタン、液状シリコーンゴムなどの固体材料であってもよいが、ここで限定されない。
【0061】
傘スカート1212は、高温加硫シリコーンゴム、液状シリコーンゴム又は室温加硫シリコーンゴムなどの材料で製造されてもよいが、ここで限定されない。
【0062】
図5及び
図6を参照すると、本実施形態では、傘スカート1212は、間隔をあけて設けられた同一の傘体12121を複数含み、即ち、すべての傘体12121は、いずれも同じであり、且つ、傘体12121は、絶縁体1211の径方向に対して対称であり、即ち、傘体12121の互いに離反して設けられた両表面の傾斜方向は、逆であり、かつ傾斜角度は、同じである。具体的には、傘体12121が絶縁体1211の径方向に対して対称であるとすることにより、従来技術において傘体12121の互いに離反して設けられた両表面が同一の方向へ傾斜することに比べ、雨水が傘スカート1212に沿って流下し(支柱碍子1210が水平に設けられるため、傘体12121の互いに離反して設けられた両表面が同一の方向へ傾斜すれば、雨水が絶縁体1211と傘体12121との間のなす角内に溜まりやすくなる)、それにより、傘スカート1212の表面に水膜が形成されず、傘スカート1212の自己洗浄に有利である一方、傘体12121の互いに離反して設けられた両側は、同じ力学性能を有し、支柱碍子1210は、耐汚染性、耐雨性、耐氷性などの特性を有し、より経済的である。
【0063】
1つの応用シーンでは、隣接する2つの傘体12121の間に乱流及び汚れが生じて架橋接続を引き起こすことを避けるために、隣接する2つの傘体12121の間の間隔は、40mmよりも大きく、且つ60mm以下であり、例えば、45mm、50mm又は60mmである。当然ながら、隣接する2つの傘体12121間の距離をできるだけ小さくすべきであり、このように傘体12121の分布密度を増やすことができ、鳥類が保護カバーに立ちにくくなり、それにより、鳥による被害の発生を防止する。なお、最小の沿面距離の要求を保証したうえで、傘体12121の絶縁体1211から突出する側の高さを80mm以下とし、一般的に、50mm~80mmとし、例えば50mm、60mm又は70mmなどとする。
【0064】
なお、他の実施形態では、傘スカート1212は、他の構造であってもよく、例えば、隣接する2つの傘体12121の大きさが異なり、又は、傘体12121の互いに離反して設けられた両表面は、同一の方向へ傾斜し、つまり、本願では、傘スカート1212の具体的な構成については限定されない。
【0065】
引き続き
図4を参照すると、本実施形態では、支柱碍子1210の取り付けを実現するように、支柱碍子1210は、第1接続金具1230をさらに含み、支柱碍子1210の両端には第1接続金具1230が接続される。即ち、支柱碍子1210の一端に接続された第1接続金具1230は、支柱碍子1210と塔体1100を接続するために用いられ、支柱碍子1210の他端に接続された第1接続金具1230は、支柱碍子1210と斜張碍子1220を接続するために用いられる。また、
図7、
図8及び
図9を参照すると、第1接続金具1230は、フランジ筒1231、フランジ1232、第1接続板1233及び第2接続板1234を含む。
【0066】
フランジ筒1231は、軸方向に中空構造として設けられ、絶縁体1211の端部に嵌設されている。フランジ1232は、フランジ筒1231の絶縁体1211から遠い一端を閉塞し、フランジ筒1231とフランジ1232は、一体成形して設置されてもよく、単独で成形後、例えば溶接などの方法で接続されてもよい。第1接続板1233は、フランジ1232のフランジ筒1231から遠い側からフランジ筒1231の対向する両側まで延在してフランジ筒1231に接続され、即ち、支柱碍子1210の軸方向において、第1接続板1233は、フランジ1232のフランジ筒1231から遠い側から外へ延在し、支柱碍子1210の径方向において、第1接続板1233は、フランジ筒1231の対向する両側まで延在してフランジ筒1231に接続される。第2接続板1234の側辺は、第1接続板1233の板面に当接し、且つ第1接続板1233からフランジ筒1231の外周面まで延在して、第1接続板1233と第2接続板1234との間に取り付け可能な空間を形成し、当該取り付け可能な空間は、支柱碍子1210と塔体1100又は斜張碍子1220とをロックするロック部材(例えば、ボルト等)を配置するために用いられる。理解できるように、第2接続板1234の設置により、間接的に第1接続板1233とフランジ筒1231との接触面積を増大させて、第1接続金具1230の強度を向上させる。
【0067】
具体的には、フランジ1232がフランジ筒1231の絶縁体1211から遠い一端を閉塞するようにすることにより、外部の水気などによる絶縁体1211の腐食を避けることができ、絶縁体1211に対して保護作用を果たし、支柱碍子1210の耐用年数を延ばすとともに、第1接続板1233及び第2接続板1234の設置により、第1接続金具1230の強度を向上させることができ、さらに支柱碍子1210の強度を向上させる。
【0068】
支柱碍子1210の異なるシーンでの取付、応用を可能にするために、支柱碍子1210の両端における2つの第1接続板1233は、非平行に設けられ、この非平行に設けられた2つの第1接続板1233の相対角度は、塔体1100上の接続構造、斜張碍子1220上の接続構造などの実際の状況によって決められるが、ここで限定されない。一実施例では、2つの第1接続板1233は、垂直に設けられ、即ち、2つの第1接続板1233の相対角度は、90°である。
【0069】
水気などによる第1接続金具1230の腐食を避けるために、第1接続金具1230の表面は、溶融亜鉛めっき処理されており、さらに、第1接続金具1230の内部材料は、アルミニウム鋳物、鋳鉄又は合金鋼などの材料であってもよいが、ここで限定されない。
【0070】
なお、第1接続金具1230における各部分は、溶接などの方法で一体に接続されてもよい。
【0071】
図4及び
図10を参照すると、本実施形態では、フランジ筒1231の内壁には、軸方向に沿って間隔をあけて設けられた複数の接着溝12311及び複数の接着溝12311を連通する流通溝12312が設けられ、フランジ筒1231と絶縁体1211を固定接続するように、接着溝12311及び流通溝12312内に接着剤が充填される。
【0072】
具体的には、生産過程において、横型接着プロセス又は縦型接着プロセスを採用して第1接続金具1230と絶縁体1211を一体に接続する。即ち、生産過程において、まず、接着剤を接着剤注入孔を介してフランジ筒1231と絶縁体1211との間に注入し、そして一定の時間で高温硬化後、第1接続金具1230と絶縁体1211は、一体に固定接続することができる。
【0073】
また、流通溝12312は、フランジ筒1231の軸方向に沿って設けられ、流通溝12312の設置により、フランジ筒1231と絶縁体1211との間に注入された接着剤は、隣接する接着溝12311の間に流通することができ、それにより、接着剤の注入速度を向上させ、気泡の滞留のリスクを低減させ、第1接続金具1230と絶縁体1211との接合をより強固にして、接着性能のより良い接着剤に交換することなく、複合クロスアーム1200の耐ねじり性能を向上させることができる。
【0074】
流通溝12312の数は、1つであってもよく、複数(例えば、2つ、4つ、6つ又はそれ以上)であってもよい。流通溝12312の数が複数である場合、複数の流通溝12312は、フランジ筒1231の周方向に沿って間隔をあけて設けられる。1つの流通溝12312は、隣接する2つの接着溝12311のみを連通してもよく、隣接する3つ、4つ、ひいては全ての接着溝12311を連通してもよいが、ここで限定されない。
【0075】
流通溝12312の底面は、平面又は曲面である。具体的には、流通溝12312の第1接続金具1230に対する径方向の深さ及び幅が一定である場合、底面が平面である流通溝12312は、底面が曲面である流通溝12312と比べて、その加工が複雑であり且つ加工コストが高いが、そのねじり強度がより高い。これは、平面溝内における接着剤とフランジ筒1231の内壁との接触面積がより大きいためであり、即ち、底面が曲面である流通溝12312は、底面が平面である流通溝12312に比べて、その加工が便利であり、且つ加工コストが低いが、そのねじり強度がやや低い。
【0076】
図10及び
図11を参照すると、フランジ筒1231の軸方向において、複数の接着溝12311の幅は、等しく、且つ接着溝12311の幅は、隣接する2つの接着溝12311間の間隔の幅よりも小さい。具体的には、接着溝12311の幅を隣接する2つの接着溝12311間の間隔の幅よりも小さくすることにより、絶縁体1211における接着マッチング溝121101(
図12及び
図13に示すように、絶縁体1211における接着マッチング溝121101は、フランジ筒1231における接着溝12311と規格が同じであり且つ正対して設けられる)の幅も隣接する2つの接着マッチング溝121101間の間隔の幅よりも小さくすることができ、接着マッチング溝121101の幅が隣接する2つの接着マッチング溝121101の間の間隔の幅以上である場合に比べて、このように設置すると、支柱碍子1210のせん断抵抗能力を保証することができる。
【0077】
接着溝12311の幅は、12mm以下である。具体的には、絶縁体1211自体の軸方向のせん断強度が低いため、破壊されたとき、最初に破損するのは、フランジ筒1231内に嵌設され且つ接着剤で接着されていない部位、即ち、絶縁体1211における隣接する2つの接着マッチング溝121101の間の部位である。フランジ筒1231の軸方向に沿った幅が一定である場合、接着溝12311の幅が減少すれば、隣接する2つの接着溝12311の間の距離は大きくなり、即ち、絶縁体1211における隣接する2つの接着マッチング溝121101間の距離が大きくなり、それがせん断破壊を受ける強度が向上し、最終的に同じ規格の支柱碍子1210のせん断抵抗能力を増強させる。しかし、接着溝12311の幅が小さすぎると、加工時間及び加工コストの増加を引き起こすため、接着溝12311の幅を12mm以下、例えば、12mm、10mm又は8mmなどにすることにより、複合クロスアーム1200の強度を保証するとともに、加工時間及び加工コストがいずれも合理的な範囲内にあると保証することができる。
【0078】
加工を容易にするために、接着溝12311の底面は、曲面である。
【0079】
フランジ筒1231の内壁と絶縁体1211との接触部分の長さと、絶縁体1211の外径との比(即ち、接着比)の範囲は、0.8~1.2であり、例えば、0.8、1.0又は1.2である。具体的には、接着比の低下につれて、複合クロスアーム1200の強度は、明らかに低下し、例えば、接着比が0.8である場合に比べて、接着比が0.75まで低下する場合、複合クロスアーム1200の強度は、20%低下し、接着比が1.2である場合に比べて、接着比が1.4まで上昇する場合、複合クロスアーム1200の強度は、少し上昇するが、コストが明らかに増加する。そのため、接着比の範囲を0.8~1.2とすることにより、複合クロスアーム1200が同時に低コスト、高強度などの利点を有することが可能である。
【0080】
なお、他の実施形態では、接着溝12311及び流通溝12312は、他の寸法であってもよいが、ここで限定されない。
【0081】
1つの応用シーンでは、
図12及び
図13を参照すると、フランジ1232の絶縁体1211に向かう盤面には、絶縁体1211の端面に正対する第1密封溝12313が設けられ、第1密封溝12313内には、第1密封部材123131が設けられている。具体的には、第1密封部材123131は、第1密封溝12313に設けられ、それにより、外部の水気又は接着剤の絶縁体1211への進入を防止して絶縁体1211におけるガス漏れを回避するとともに、外部の水気又は接着剤がフランジ1232に進入して絶縁体1211と第1接続金具1230との間の密封に影響することを防止する。
【0082】
引き続き
図12及び
図13を参照すると、フランジ筒1231の内壁には、フランジ1232に隣接する第2密封溝12314がさらに設けられ、第2密封溝12314と複数の接着溝12311は、フランジ1232から離れる方向に沿って順に間隔をあけて配列され、第2密封溝12314内には、第2密封部材123141が設けられている。具体的には、第2密封部材123141の作用は、第1密封部材123131の作用と異なり、第2密封部材123141は、接着過程において接着剤が第1密封溝12313に進入して第1密封部材123131を腐食して第1密封部材123131が機能できなくなることを引き起こすことを避けるために用いられる。
【0083】
第1密封溝12313及び/又は第2密封溝12314の幅は、絶縁体1211に近づく方向において一定であり(
図13に示すように)、又は次第に小さくなる(
図14に示すように)。具体的には、幅が絶縁体1211に近づく方向に一定である第1密封溝12313は、加工が便利であるが、その内における第1密封部材123131は、摺動して脱落しやすい。この場合、第1密封部材123131が第1密封溝12313内で相対的に摺動することを避けるために、第1密封部材123131は、樹脂又はシリカゲルにより第1密封溝12313に接着固定されている。幅が絶縁体1211に近づく方向に一定である第1密封溝12313に比べて、幅が絶縁体1211に近づく方向に次第に小さくなる第1密封溝12313は、加工過程がより複雑であるが、第1密封部材123131が容易に脱落しないことを保証する。また、第1密封溝12313及び/又は第2密封溝12314の幅は、絶縁体1211に近づく方向に直線的に小さくなってもよいし(
図14に示すように)、曲線的に小さくなってもよいし、ここで限定されない。
【0084】
1つの応用シーンでは、
図5、
図12及び
図15を参照すると、絶縁体1211が中空の絶縁管である場合、フランジ1232の絶縁体1211から遠い盤面には、ザグリ溝12321が設けられ、ザグリ溝12321内には、自己封止弁12322が設けられている。具体的には、自己封止弁12322は、絶縁体1211内におけるガスの抽出及び充填に用いられる一方、製品の出荷前の密封測定及び微量水分の数値の計測に用いられる(製品の検査に合格後、液体シリコンゴム又はエポキシ樹脂などの材料で自己封止弁12322を密封する必要がある)。
【0085】
なお、絶縁体1211が中空の絶縁管である場合、絶縁体1211内には、乾燥装置12111が設けられ、乾燥装置12111は、フランジ1232の絶縁体1211に近接する盤面に設けられている。具体的には、乾燥装置12111は、絶縁体1211の内部を乾燥に維持するために用いられる。また、
図12に示すように、乾燥装置12111は、籠状を呈し、フランジ1232に伏せて設けられ、且つ、乾燥装置12111には、大きさが一致し、均一に分布するスルーホール121111が設けられて遮蔽籠を構成し、それにより、遮蔽籠のメカニズムを利用して乾燥装置12111が絶縁体1211の内部電界に影響しないと保証する。なお、乾燥装置12111の内部には、乾燥剤が設けられ、当該乾燥剤は、分子篩乾燥剤などであってもよいが、ここで限定されない。
【0086】
なお、本願では、乾燥装置12111の具体的な構成や数は限定されず、乾燥装置12111の数は、1つ、2つ又はそれ以上であってもよい。
【0087】
なお、第1接続金具1230のフランジ1232には、自己封止弁12322及び乾燥装置12111が同時に設けられてもよいし、自己封止弁12322と乾燥装置12111のうちの1つのみが設けられてもよい(例えば、
図5、
図12及び
図15を参照するとわかるように、支柱碍子1210の両端の2つフランジ1232のうちの一方には、乾燥装置12111のみが設けられ、他方には、自己封止弁12322のみが設けられている)。
【0088】
図2、
図16及び
図17を参照すると、本実施形態では、複合クロスアーム1200は、端部金具1240をさらに含み、それにより、支柱碍子1210と斜張碍子1220との接続を実現し、端部金具1240は、接続柱1241、支柱接続板1242、斜張接続板1243及び線掛け板1244を含む。
【0089】
接続柱1241は、円筒状をなし、支柱接続板1242の側辺は、接続柱1241の外周面に当接し、2つの支柱碍子1210の塔体1100に接続されていない他端は、接続柱1241の軸方向に沿って間隔をあけて支柱接続板1242に取り付けられ(2つの支柱碍子1210は、支柱接続板1242の同一側又は異なる側に取り付けられている)、斜張接続板1243の数は、2つであり、2つの斜張接続板1243は、いずれも支柱接続板1242の同一側に設けられ、且つ斜張接続板1243における、斜張接続板1243の支柱接続板1242に接続される一端に隣接する側辺は、接続柱1241の外周面に当接し、それぞれ、2つの斜張碍子1220の塔体1100に接続されていない他端を取り付けるために用いられる。線掛け板1244は、支柱接続板1242の斜張接続板1243から遠い他方側に位置し、且つ接続柱1241の外周面に沿って延在して半包囲構造を呈して、送電線を掛けて設けるために用いられる。線掛け板1244には、送電線を掛けて設けるための線掛け部12441が設けられている。線掛け部12441は、具体的には、線掛け孔であってもよく、且つその数は、1つ、2つ(
図17には、2つが示される)又はそれ以上であってもよいが、ここで限定されない。理解できるように、線掛け板1244には、さらに、吊り上げ施工のための施工孔12442が設けられ、施工孔12442は、1つ設けられてもよく、複数設けられてもよいが、ここで限定されない。
【0090】
引き続き
図17を参照すると、線掛け板1244の数は、2つであり、2つの線掛け板1244は、接続柱1241の軸方向に沿って間隔をあけて設けられている。このように、2つの線掛け板1244の間に位置する空間内には、中間接続部材(未図示)が設けられることが可能となり、当該中間接続部材は、ロック部材(例えば、ボルト)を介して2つの線掛け板1244における線掛け部12441に接続され、さらに中間接続部材に線掛け金具を掛けて設けることで、送電線を掛設する。つまり、この場合、2つの線掛け板1244は共同で送電線の引っ張り力を受けることになり、1つの線掛け板1244が単独で送電線の引っ張り力を受ける場合に破損しやすいことを回避して、全体的に端部金具1240の機械強度を向上させる。
【0091】
1つの応用シーンでは、端部金具1240は、支持板1246をさらに含み、支持板1246は、接続柱1241の端面を閉塞し、且つ接続柱1241から外へ延在して支柱接続板1242の1つの側辺に接続され、即ち、支持板1246は、接続柱1241の端面及び支柱接続板1242の1つの側辺に同時に接続され、且つ支持板1246は、2つ設けられ、接続柱1241の2つの端面をそれぞれ閉塞し、支柱接続板1242の2つのい側辺に接続されている。支持板1246は、接続柱1241の端面を閉塞するために用いられる一方、支持板1246は、接続柱1241と支柱接続板1242を一体に接続して、端部金具1240の全体の安定性を強化させることができる。
【0092】
他の応用シーンでは、端部金具1240は、補強部材1247をさらに含み、補強部材1247は、接続柱1241の軸方向に沿って接続柱1241の外周面に設けられ、具体的には、補強部材1247は、板部材であり、斜張接続板1243及び支持板1246に同時に接続され、即ち、補強部材1247の板面は、斜張接続板1243に接続され、補強部材1247の2つの側辺は、いずれも支持板1246の接続柱1241に近接する板面に接続され、さらに端部金具1240の全体の安定性を強化して、機械強度を向上させる。
【0093】
第1接続金具1230と同様に、端部金具1240の表面も溶融亜鉛めっき処理されており、その内部材料も、アルミニウム鋳物、鋳鉄又は合金鋼などの材料であってもよく、端部金具1240の各部分も溶接などの方法で一体に接続されてもよい。
【0094】
本実施形態では、
図2及び
図16を参照すると、接続柱1241の両端部には、さらに第3均圧環1245が設けられ、具体的には、支持板12
46には、接続孔(未図示)が設けられ、第3均圧環1245は、接続孔を介して端部金具1240に固定接続され、第3均圧環1245は、円形の均圧環、レーストラック形の均圧環又は他の異形の均圧環であってもよいが、ここで限定されない。
【0095】
図16を参照すると、本実施形態では、斜張接続板1243には、貫通孔12431が設けられ、貫通孔12431内には、金属部材12432が嵌設され、金属部材12432は、軸方向に沿って中空構造として設けられ、それにより、ロック部材(例えば、ボルト)が貫通して斜張碍子1220を斜張接続板1243に取り付ける。
【0096】
具体的には、金属部材12432は、斜張接続板1243の接続強度を向上させて、斜張接続板1243が長期にわたって力を受けた場合に割れることを避けるために用いられ、金属部材12432の材料は、鉄、アルミニウム、合金鋼などの材料であってもよいが、ここで限定されない。
【0097】
図3及び
図18を参照すると、本実施形態では、複合クロスアーム1200は、塔体1100と斜張碍子1220を接続するための第2接続金具1250をさらに含み、第2接続金具1250は、第1サブ接続金具1251及び第2サブ接続金具1252を含む。
【0098】
第1サブ接続金具1251は、斜張碍子1220に接続され、第2サブ接続金具1252は、一端が第1サブ接続金具1251に位置調整可能に接続され、他端が塔体1100に接続され、それにより、斜張碍子1220と塔体1100との接続を実現する。具体的には、第2サブ接続金具1252の一端が第1サブ接続金具1251に位置調整可能に接続されることにより、複合クロスアーム1200の構造を多変にすることができ、異なる応用シーンに適用することができる。
【0099】
1つの応用シーンでは、
図18に示すように、第1サブ接続金具1251には、弧状に配列された複数の取付部12511が設けられ、第2サブ接続金具1252は、択一的に取付部12511に接続されている。具体的には、複数の取付部12511は、弧状に配列されることにより、塔体1100と斜張碍子1220との間の距離、相対角度を調整可能にすることができる。
【0100】
1つの応用シーンでは、
図18に示すように、第1サブ接続金具1251は、扇形の扁平金具であり、第2サブ接続金具1252は、係止溝金具である。
【0101】
他の実施形態では、複数の取付部12511は、斜張碍子1220の延在方向に沿って直線に配列されてもよいが、ここで限定されない。
【0102】
他の実施形態では、第2サブ接続金具1252は、斜張碍子1220に接続され、第1サブ接続金具1251は、塔体1100に接続されてもよいが、ここで限定されない。
【0103】
図19を参照すると、
図19は、本願の複合クロスアームの一実施形態の構造模式図である。当該複合クロスアーム2000は、2つの支柱碍子2100及び2つの斜張碍子2200を含み、2つの支柱碍子2100及び2つの斜張碍子2200は、一端がいずれも送電塔の塔体に接続され、他端が互いに接続されて送電線を掛けて設けるための複合クロスアーム2000の端部を形成する。2つの斜張碍子2200は、2つの支柱碍子2100の同一側に位置し、且つ2つの支柱碍子2100にそれぞれ隣接して設けられるとともに、2つの支柱碍子2100の間のなす角の範囲は、20°~50°であり、支柱碍子2100と、隣接する斜張碍子2200との間のなす角の範囲は、15°~45°である。
【0104】
本実施形態における複合クロスアーム2000は、上記実施形態のいずれかにおける複合クロスアーム1200と構成が同様であるため、具体的には、上記実施形態を参照すればよいが、ここで繰り返し説明しない。
【0105】
以上は本願の実施形態にすぎず、本願の特許請求の範囲を制限するものではなく、本願の明細書および添付図面の内容を利用してなされた等価構造または等価プロセスの変換、またはその他の関連技術分野に直接または間接的に適用されるものは、いずれも同様に本願の特許請求の範囲内に含まれる。