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特許7595195ヒトインターロイキン-4受容体アルファ抗体グルココルチコイドコンジュゲート
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-27
(45)【発行日】2024-12-05
(54)【発明の名称】ヒトインターロイキン-4受容体アルファ抗体グルココルチコイドコンジュゲート
(51)【国際特許分類】
   C07K 16/28 20060101AFI20241128BHJP
   C12P 21/08 20060101ALI20241128BHJP
   C12N 15/13 20060101ALI20241128BHJP
   A61K 47/68 20170101ALI20241128BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20241128BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20241128BHJP
   A61P 37/00 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
C07K16/28 ZNA
C12P21/08
C12N15/13
A61K47/68
A61P11/06
A61P29/00
A61P37/00
【請求項の数】 48
(21)【出願番号】P 2023577245
(86)(22)【出願日】2023-05-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-18
(86)【国際出願番号】 US2023067673
(87)【国際公開番号】W WO2023235738
(87)【国際公開日】2023-12-07
【審査請求日】2023-12-13
(31)【優先権主張番号】63/348,197
(32)【優先日】2022-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】594197872
【氏名又は名称】イーライ リリー アンド カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【弁理士】
【氏名又は名称】品川 永敏
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【弁理士】
【氏名又は名称】呉 英燦
(72)【発明者】
【氏名】アットウェル,シェイン クルメン
(72)【発明者】
【氏名】クレイトン,ジョシュア アール
(72)【発明者】
【氏名】フェン,イーチン
(72)【発明者】
【氏名】カルタ,マヤ レイチェル
(72)【発明者】
【氏名】レオン,ドンミエンヌ ドエン ムン
(72)【発明者】
【氏名】ナ,ソンチン
(72)【発明者】
【氏名】ニューバーン,クリスティン ペイジ
(72)【発明者】
【氏名】ペルティエ,ローラ アン
(72)【発明者】
【氏名】ルイス,ディアナ イサベル
(72)【発明者】
【氏名】ストーケル,デイビッド ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ワースト,ジャクリーン エム
(72)【発明者】
【氏名】バウアー,スコット ポール
【審査官】福澤 洋光
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-524645(JP,A)
【文献】国際公開第2021/170020(WO,A1)
【文献】Journal of the American Chemical Society,Vol.138,2016年,pp.1430-1445
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 1/00-15/90
C07K 1/00-19/00
C12P 1/00-41/00
CA/MEDLINE/BIOSIS/WPIDS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
UniProt/GeneSeq
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】
(式中、Abは、ヒトIL-4Rαに結合する抗体であり、
式中、
【化2】
であり、nは1~5である)のコンジュゲート。
【請求項2】
Abが、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、前記VHが、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、前記VLが、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
(i)
前記HCDR1が、配列番号を含み、
前記HCDR2が、配列番号を含み、
前記HCDR3が、配列番号3を含み、
前記LCDR1が、配列番号を含み、
前記LCDR2が、配列番号5を含み、
前記LCDR3が、配列番号を含む、又は
(ii)
前記HCDR1が、配列番号42を含み、
前記HCDR2が、配列番号2を含み、
前記HCDR3が、配列番号3を含み、
前記LCDR1が、配列番号22を含み、
前記LCDR2が、配列番号5を含み、
前記LCDR3が、配列番号6を含む、又は
(iii)
前記HCDR1が、配列番号19を含み、
前記HCDR2が、配列番号20を含み、
前記HCDR3が、配列番号3を含み、
前記LCDR1が、配列番号22を含み、
前記LCDR2が、配列番号5を含み、
前記LCDR3が、配列番号24を含む、
請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項3】
【化3】
である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項4】
【化4】
である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項5】
【化5】
である、請求項1又は3に記載のコンジュゲート。
【請求項6】
【化6】
である、請求項1又は4に記載のコンジュゲート。
【請求項7】
【化7】
である、請求項1又は3に記載のコンジュゲート。
【請求項8】
【化8】
である、請求項1又は3に記載のコンジュゲート。
【請求項9】
【化9】
である、請求項1又は4に記載のコンジュゲート。
【請求項10】
【化10】
である、請求項1又は4に記載のコンジュゲート。
【請求項11】
前記Abが、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、前記VHが、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、前記VLが、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
前記HCDR1が、配列番号1を含み、
前記HCDR2が、配列番号2を含み、
前記HCDR3が、配列番号3を含み、
前記LCDR1が、配列番号4を含み、
前記LCDR2が、配列番号5を含み、
前記LCDR3が、配列番号6を含む、
請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項12】
前記VHが配列番号7を含み、前記VLが配列番号8を含む、請求項11に記載のコンジュゲート。
【請求項13】
前記Abが、
i.配列番号9を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、
ii.配列番号50を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、
iii.配列番号37を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、
iv.配列番号31を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、
v.配列番号35を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、
vi.配列番号33を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、
vii.配列番号13を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、又は
viii.配列番号52を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、を含む、
請求項11に記載のコンジュゲート。
【請求項14】
前記Abが、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、前記VHが、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、前記VLが、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
前記HCDR1が、配列番号42を含み、
前記HCDR2が、配列番号2を含み、
前記HCDR3が、配列番号3を含み、
前記LCDR1が、配列番号22を含み、
前記LCDR2が、配列番号5を含み、
前記LCDR3が、配列番号6を含む、
請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項15】
前記VHが配列番号44を含み、前記VLが配列番号45を含む、請求項14に記載のコンジュゲート。
【請求項16】
前記Abが、配列番号46を含む重鎖(HC)と、配列番号47を含む軽鎖(LC)と、を含む、請求項14に記載のコンジュゲート。
【請求項17】
前記Abが、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、前記VHが、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、前記VLが、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
前記HCDR1が、配列番号19を含み、
前記HCDR2が、配列番号20を含み、
前記HCDR3が、配列番号3を含み、
前記LCDR1が、配列番号22を含み、
前記LCDR2が、配列番号5を含み、
前記LCDR3が、配列番号24を含む、
請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項18】
前記VHが配列番号25を含み、前記VLが配列番号26を含む、請求項17に記載のコンジュゲート。
【請求項19】
前記Abが、配列番号27を含む重鎖(HC)と、配列番号28を含む軽鎖(LC)と、を含む、請求項17に記載のコンジュゲート。
【請求項20】
前記Abが重鎖と軽鎖とを含み、前記重鎖が、
アミノ酸残基124(EU番号付け)におけるシステイン、
アミノ酸残基378(EU番号付け)におけるシステイン、又は
アミノ酸残基124(EU番号付け)のシステイン及びアミノ酸残基378(EU番号付け)のシステイン、を含む、
請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項21】
前記Abが重鎖(HC)と軽鎖(LC)とを含み、前記HCがヒトIgG4アイソタイプである、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項22】
前記Abが重鎖(HC)と軽鎖(LC)とを含み、前記HCがヒトIgG1アイソタイプである、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項23】
nが、2~5である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項24】
nが、3~5である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項25】
nが、3~4である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項26】
nが、約4である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項27】
nが、約3である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項28】
nが、約2である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項29】
請求項1に記載のコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩、及び1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤を含む、医薬組成物。
【請求項30】
炎症性疾患の治療を必要とする対象において、それを治療するための薬剤であって、請求項1に記載のコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項29に記載の医薬組成物を含む、薬剤。
【請求項31】
前記炎症性疾患が、2型炎症性疾患である、請求項30に記載の薬剤。
【請求項32】
前記2型炎症性疾患が、アトピー性皮膚炎、好酸球性食道炎、鼻ポリープ症、喘息、慢性副鼻腔炎(CRS)、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、又は慢性自発性蕁麻疹(CSU)から選択される、請求項31に記載の薬剤。
【請求項33】
前記2型炎症性疾患が、アトピー性皮膚炎である、請求項32に記載の薬剤。
【請求項34】
炎症性疾患の治療に使用するための、請求項29に記載の医薬組成物。
【請求項35】
前記炎症性疾患が2型炎症性疾患である、請求項34に記載の医薬組成物。
【請求項36】
前記2型炎症性疾患が、アトピー性皮膚炎、好酸球性食道炎、鼻ポリープ症、喘息、慢性副鼻腔炎(CRS)、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、又は慢性自発性蕁麻疹(CSU)から選択される、請求項35に記載の医薬組成物。
【請求項37】
前記2型炎症性疾患がアトピー性皮膚炎である、請求項36に記載の医薬組成物。
【請求項38】
炎症性疾患の治療用薬剤の製造における、請求項1に記載のコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項29に記載の医薬組成物の使用。
【請求項39】
前記炎症性疾患が2型炎症性疾患である、請求項38に記載の使用。
【請求項40】
前記2型炎症性疾患は、アトピー性皮膚炎、好酸球性食道炎、鼻ポリープ症、喘息、慢性副鼻腔炎(CRS)、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、又は慢性自発性蕁麻疹(CSU)から選択される、請求項39に記載の使用。
【請求項41】
前記2型炎症性疾患は、アトピー性皮膚炎である、請求項40に記載の使用。
【請求項42】
前記Abが、ヒトIL-4Rαを中和する、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項43】
前記Abが、ヒトIL-4のヒトIL-4Rαへの結合を阻害する、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項44】
前記Abが、ヒトIL-13のヒトIL-4Rαへの結合を阻害する、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項45】
前記Abが、内在化抗体である、請求項1に記載のコンジュゲート。
【請求項46】
コンジュゲートを生成する方法であって、前記コンジュゲートが、請求項1に記載のコンジュゲートを含む、方法。
【請求項47】
(a)前記抗ヒトIL-4Rα抗体を還元剤で還元して、還元された抗ヒトIL-4R抗体を生成する工程であって、前記抗ヒトIL-4Rα抗体が、1つ以上の操作されたシステイン残基を含む、工程と、
(b)前記還元された抗ヒトIL-4Rα抗体を酸化剤で酸化して、酸化された抗ヒトIL-4R抗体を生成する工程と、
(c)前記酸化された抗ヒトIL-4R抗体を式
【化11】
の化合物と接触させて前記コンジュゲートを生成する工程と、を含む、
請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記還元剤がジチオスレイトールであり、前記酸化剤がデヒドロアスコルビン酸である、請求項47に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ヒトインターロイキン-4受容体アルファ抗体グルココルチコイド受容体アゴニストコンジュゲート、炎症性疾患、例えばアトピー性皮膚炎、好酸球性食道炎、鼻ポリープ症、喘息、慢性副鼻腔炎、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患、又は慢性自発性蕁麻疹等の2型炎症性疾患の治療のためのコンジュゲートの使用方法、コンジュゲートを調製するためのプロセス、及びコンジュゲートを含む医薬組成物を提供する。
【背景技術】
【0002】
アトピー性皮膚炎は、小児に頻繁に発生するが、多くの成人にも影響を及ぼす、慢性、掻痒性の再発性及び寛解性の炎症性皮膚疾患である。アトピー性皮膚炎の現在の治療には、光療法、コルチコステロイド若しくはカルシニューリン阻害剤を含有する局所クリーム、又はデュピルマブとして知られる皮下注射可能な生物製剤が含まれる。アトピー性皮膚炎の治療においてなされた進展にもかかわらず、アトピー性皮膚炎並びに他の炎症性疾患及び自己免疫疾患を治療するための、現在認可されている治療が有する不利益を最小化又は解消する、新規化合物に対する有意なニーズが存在している。
【0003】
国際公開第2017/210471号は、炎症性疾患を治療するために有用な特定のグルココルチコイド受容体アゴニスト(GC)及びその免疫複合体を開示している。国際公開第2018/089373号は、新規ステロイド、そのタンパク質コンジュゲート、並びにステロイド及びコンジュゲートを投与することを含む疾患、障害、及び状態を治療する方法を開示している。現在まで、発症中の炎症性疾患の治療のためのヒトIL-4RαGCコンジュゲートは知られていない。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、抗体がヒトIL-4Rαに結合する、特定の新規ヒトIL-4Rα抗体GCコンジュゲートを提供する。本開示は更に、新規抗ヒトIL-4Rα抗体GCコンジュゲートを含む組成物、並びにそのような抗ヒトIL-4Rα抗体GCコンジュゲート及びその組成物を使用する方法を提供する。本開示は更に、アトピー性皮膚炎、好酸球性食道炎、鼻ポリープ症、喘息、慢性副鼻腔炎、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患、又は慢性自発性蕁麻疹等の2型炎症性疾患等の炎症性疾患の治療において有用な特定の新規抗ヒトIL-4RαGCコンジュゲートを提供する。
【0005】
本明細書で提供される特定の抗ヒトIL-4Rα抗体GCコンジュゲートは、以下の特性のうちの1つ以上を有する:1)ヒト及び/又はカニクイザルIL-4RαのN末端フィブロネクチンIII型ドメイン1及び2にわたる新規エピトープに結合する、2)所望の結合親和性でヒトIL-4Rαに結合する、3)所望の結合親和性でカニクイザルIL-4Rαに結合する、4)細胞表面上のヒトIL-4Rαに結合して細胞内に内在化する、5)ヒトIL-4Rαに結合してIL-4及びIL-13のIL-4Rαへの結合を阻害する、6)インビトロで、IL-4Rαに結合してIL-4R媒介性応答を阻害する(B細胞及びT細胞におけるpSTAT6、B細胞増殖、CD23発現、サイトカイン産生(例えば、MDC、GM-CSF))、7)ヒト及び/又はカニクイザルIL-4Rα上のユニークな機能的エピトープに結合する、8)インビロトで、グルココルチコイド受容体アゴニスト媒介性応答を調節する(CD163発現を誘導する、B細胞増殖を阻害する、サイトカイン産生(例えば、IL-5、GM-CSF)を阻害する)、9)グルココルチコイド受容体アゴニスト媒介性遺伝子発現を調節する(上方制御:Tsc22d3、Fkbp5、Zbtb16;下方制御:IL-5)、10)ADCC又はCDC活性を有意に誘導しない、11)B細胞及び/又は骨髄細胞へのFcγ受容体結合を保持する、12)インビボで炎症反応を阻害する、又は13)良好な開発性プロファイル、例えば、開発、製造、及び/又は製剤化を容易にするための許容可能な粘度、溶解度、及び凝集安定性を有する。
【0006】
したがって、一実施形態では、本開示は、式I:
【化1】
(式中、Abはヒトインターロイキン-4受容体アルファに結合する抗体(「抗ヒトIL-4Rα抗体」)であり、
【化2】
であり、nは1~5である)のコンジュゲートを提供する。
【0007】
一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D12、M14、S15、I16、Y37、L39、F41、L42、L43、E45、H47、T48、C49、I50、E52、H62、L64、M65、D66、D67、V68、V69、D72、R99、P121、P123、P124、D125、P192から選択される1つ以上のアミノ酸残基を含む(アミノ酸残基の位置は、配列番号15に対応する)。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D12、M14、S15、I16、Y37、L39、F41、L42、L43、E45、H47、T48、C49、I50、E52、H62、L64、M65、D66、D67、V68、V69、D72、R99、P121、P123、P124、D125、P192から選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、又は少なくとも5つ以上のアミノ酸残基を含む(アミノ酸残基の位置は、配列番号15に対応する)。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D12、M14、S15、I16、L39、F41、L42、T48、C49、I50、E52、H62、L64、M65、D66、D67、V68、V69、D72、R99、P121、P123、P124、D125、P192から選択される1つ以上のアミノ酸残基を含む(アミノ酸残基の位置は、配列番号15に対応する)。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D12、M14、S15、I16、L39、F41、L42、T48、C49、I50、E52、H62、L64、M65、D66、D67、V68、V69、D72、R99、P121、P123、P124、D125、P192から選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ又はそれより多いアミノ酸残基を含む(アミノ酸残基の位置は、配列番号15に対応する)。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D12、M14、S15、I16、Y37、L39、F41、L43、E45、H47、T48、C49、I50、H62、L64、M65、D66、D67、V69、D72、R99、P121、P123、P124、D125から選択される1つ以上のアミノ酸残基を含む(アミノ酸残基の位置は、配列番号15に対応する)。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D12、M14、S15、I16、Y37、L39、F41、L43、E45、H47、T48、C49、I50、H62、L64、M65、D66、D67、V69、D72、R99、P121、P123、P124、D125から選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ又はそれより多いアミノ酸残基を含む(アミノ酸残基の位置は、配列番号15に対応する)。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D12、M14、S15、I16、Y37、L39、T48、C49、I50、E52、H62、M65、R99、P121、P123、P124、D125、P192から選択される1つ以上のアミノ酸残基を含む(アミノ酸残基の位置は、配列番号15に対応する)。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D12、M14、S15、I16、Y37、L39、T48、C49、I50、E52、H62、M65、R99、P121、P123、P124、D125、P192から選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ又はそれより多いアミノ酸残基を含む(アミノ酸残基の位置は、配列番号15に対応する)。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、R99、P121、P123、P124、D125、P192(アミノ酸残基の位置は配列番号15に対応する)から選択される1つ以上のアミノ酸残基を含み、これらの残基は、IL-4RαのN末端フィブロネクチンIII型ドメインのドメイン2に位置する。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D66、D67、及びD125から選択される1つ以上のアミノ酸残基を含む(アミノ酸残基の位置は、配列番号15に対応する)。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D66及びD67から選択されるアミノ酸残基のうちの少なくとも1つを含む(アミノ酸残基の位置は、配列番号15に対応する)。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D66及びD125から選択されるアミノ酸残基のうちの少なくとも1つを含む(アミノ酸残基の位置は、配列番号15に対応する)。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、アミノ酸残基D66(アミノ酸残基の位置は、配列番号15に対応する)を含む。更に他の実施形態において、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαの新規の構造的及び/又は機能的エピトープに結合し、エピトープは、IL-4RαのN末端フィブロネクチンIII型ドメインのドメイン1及びドメイン2にわたる。特定の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαの新規の構造的及び/又は機能的エピトープに結合し、エピトープは、IL-4Rαに対するIL-4結合部位と重複する。このような実施形態において、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4RαへのIL-4の結合をブロッキングする。特定の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαの新規の構造的及び/又は機能的エピトープに結合し、エピトープは、IL-4Rαに対するIL-13結合部位と重複する。このような実施形態において、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4RαへのIL-13の結合をブロッキングする。特定の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαの新規の構造的及び/又は機能的エピトープに結合し、エピトープは、IL-4Rαに対するIL-4結合部位及びIL-13結合部位の両方と重複する。このような実施形態において、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4RαへのIL-4及びIL-13の結合をブロッキングする。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲートにおいて、IL-4Rαエピトープは、X線結晶学、アラニンスキャニング突然変異誘発、立体障害突然変異誘発、及び/又はHDX-MSによって決定される。更に他の実施形態において、IL-4Rαエピトープは、部位特異的突然変異誘発によって決定される。
【0008】
更なる実施形態では、本開示は、式I:
【化3】
(式中、Abはヒトインターロイキン-4受容体アルファ(「抗ヒトIL-4Rα抗体」)に結合する抗体であって、Abが、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、VHが、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、VLが、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
HCDR1が、配列番号1、19又は42を含み、
HCDR2が、配列番号2又は20を含み、
HCDR3が、配列番号3を含み、
LCDR1が、配列番号4又は22を含み、
LCDR2が、配列番号5を含み、
LCDR3が、配列番号6又は24を含み、
【化4】
であり、nは1~5である)のコンジュゲートを提供する。
【0009】
更なる実施形態では、本開示は、式Ia:
【化5】
(式中、AbはヒトIL-4Rαに結合する抗体であって、Abが、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、VHが、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、VLが、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
HCDR1が、配列番号1、19又は42を含み、
HCDR2が、配列番号2又は20を含み、
HCDR3が、配列番号3を含み、
LCDR1が、配列番号4又は22を含み、
LCDR2が、配列番号5を含み、
LCDR3が、配列番号6又は24を含み、
【化6】
であり、nは1~5である)のコンジュゲートを提供する。
【0010】
更なる実施形態では、本開示は、式Ib:
【化7】
(式中、AbはヒトIL-4Rαに結合する抗体であって、Abが、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、VHが、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、VLが、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
HCDR1が、配列番号1、19又は42を含み、
HCDR2が、配列番号2又は20を含み、
HCDR3が、配列番号3を含み、
LCDR1が、配列番号4又は22を含み、
LCDR2が、配列番号5を含み、
LCDR3が、配列番号6又は24を含み、
【化8】
であり、nは1~5である)のコンジュゲートを提供する。
【0011】
更なる実施形態では、本開示は、式Ic:
【化9】
(式中、AbはヒトIL-4Rαに結合する抗体であって、Abが、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、VHが、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、VLが、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
HCDR1が、配列番号1、19又は42を含み、
HCDR2が、配列番号2又は20を含み、
HCDR3が、配列番号3を含み、
LCDR1が、配列番号4又は22を含み、
LCDR2が、配列番号5を含み、
LCDR3が、配列番号6又は24を含み、
【化10】
であり、nは1~5である)のコンジュゲートを提供する。
【0012】
更なる実施形態では、本開示は、式Id:
【化11】
(式中、AbはヒトIL-4Rαに結合する抗体であって、Abが、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、VHが、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、VLが、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
HCDR1が、配列番号1、19又は42を含み、
HCDR2が、配列番号2又は20を含み、
HCDR3が、配列番号3を含み、
LCDR1が、配列番号4又は22を含み、
LCDR2が、配列番号5を含み、
LCDR3が、配列番号6又は24を含み、
【化12】
であり、nは1~5である)のコンジュゲートを提供する。
【0013】
更なる実施形態では、本開示は、式Ie:
【化13】
(式中、AbはヒトIL-4Rαに結合する抗体であって、Abが、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、VHが、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、VLが、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
HCDR1が、配列番号1、19又は42を含み、
HCDR2が、配列番号2又は20を含み、
HCDR3が、配列番号3を含み、
LCDR1が、配列番号4又は22を含み、
LCDR2が、配列番号5を含み、
LCDR3が、配列番号6又は24を含み、
【化14】
であり、nは1~5である)のコンジュゲートを提供する。
【0014】
更なる実施形態では、本開示は、式If:
【化15】
(式中、AbはヒトIL-4Rαに結合する抗体であって、Abが、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、VHが、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、VLが、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
HCDR1が、配列番号1、19又は42を含み、
HCDR2が、配列番号2又は20を含み、
HCDR3が、配列番号3を含み、
LCDR1が、配列番号4又は22を含み、
LCDR2が、配列番号5を含み、
LCDR3が、配列番号6又は24を含み、
【化16】
であり、nは1~5である)のコンジュゲートを提供する。
【0015】
一実施形態では、nは2~5である。
【0016】
一実施形態では、nは3~5である。
【0017】
一実施形態では、nは3~4である。
【0018】
一実施形態では、nは、約4である。
【0019】
一実施形態では、nは、約3である。
【0020】
一実施形態では、nは、約2である。
【0021】
一部の実施形態では、Abは、VH及びVLを含み、VHは、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、VLは、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、HCDR1は、配列番号1を含み、HCDR2は、配列番号2を含み、HCDR3は、配列番号3を含み、LCDR1は、配列番号4を含み、LCDR2は、配列番号5を含み、LCDR3は、配列番号6を含む。一部の実施形態では、Abは、配列番号7を含むVHと、配列番号8を含むVLと、を含む。一部の実施形態では、AbはAb1であり、Ab1は、配列番号9を含むHCと、配列番号10を含むLCと、を含む。一部の実施形態では、AbはAb2であり、Ab2は、配列番号50を含むHCと、配列番号10を含むLCと、を含む。一部の実施形態では、AbはAb3であり、Ab3は、配列番号37を含むHCと、配列番号10を含むLCと、を含む。一部の実施形態では、AbはAb4であり、Ab4は、配列番号31を含むHCと、配列番号10を含むLCと、を含む。一部の実施形態では、AbはAb5であり、Ab5は、配列番号35を含むHCと、配列番号10を含むLCと、を含む。一部の実施形態では、AbはAb6であり、Ab6は、配列番号33を含むHCと、配列番号10を含むLCと、を含む。一部の実施形態では、AbはAb7であり、Ab7は、配列番号13を含むHCと、配列番号10を含むLCと、を含む。一部の実施形態では、AbはAb8であり、Ab8は、配列番号52を含むHCと、配列番号10を含むLCと、を含む。
【0022】
一部の実施形態では、Abは、VH及びVLを含み、VHは、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、VLは、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、HCDR1は、配列番号42を含み、HCDR2は、配列番号2を含み、HCDR3は、配列番号3を含み、LCDR1は、配列番号22を含み、LCDR2は、配列番号5を含み、LCDR3は、配列番号6を含む。一部の実施形態では、Abは、配列番号44を含むVHと、配列番号45を含むVLと、を含む。一部の実施形態では、AbはAb9であり、Ab9は、配列番号46を含むHCと、配列番号47を含むLCと、を含む。
【0023】
一部の実施形態では、Abは、VH及びVLを含み、VHは、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、VLは、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、HCDR1は、配列番号19を含み、HCDR2は、配列番号20を含み、HCDR3は、配列番号3を含み、LCDR1は、配列番号22を含み、LCDR2は、配列番号5を含み、LCDR3は、配列番号24を含む。一部の実施形態では、Abは、配列番号25を含むVHと、配列番号26を含むVLと、を含む。一部の実施形態では、AbはAb10であり、Ab10は、配列番号27を含むHCと、配列番号28を含むLCと、を含む。
【0024】
一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαに結合し、ヒトIL-4RαへのヒトIL-4及びヒトIL-13の結合を阻害する。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαに結合し、IL-4R受容体媒介性応答を阻害する(例えば、B細胞及びT細胞におけるpSTAT6を阻害する、B細胞増殖を阻害する、CD23発現を阻害する、サイトカイン分泌(例えば、MDC、GM-CSF)を阻害する)。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIL-4Rαに結合し、ADCC又はCDC活性を有意に誘導しない。一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、細胞表面上のヒトIL-4Rαに結合し、式Iのコンジュゲートを細胞内に内在化する。
【0025】
本開示の一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、完全ヒト抗体である。本開示の一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、ヒトIgG4又はヒトIgG1アイソタイプを有する。
【0026】
本開示の一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、IgG4Pとも呼ばれるS228P置換(EU番号付け)を含む修飾ヒトIgG4ヒンジ領域を有し、これは、インビボでIgG4 Fabアーム交換を減少させる(Labrijn,et al.,Nat.Biotechnol.2009,27(8):767参照)。一部の実施形態では、ヒトIgG4P骨格を有するAbは、エフェクターヌル骨格を有するヒトIgG4及び/又はヒトIgG4P IL-4Rα抗体と比較して、B細胞及び/又は骨髄細胞への改善された結合を有する。
【0027】
本開示の一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、アミノ酸残基322にアラニン(K322A置換)(EU番号付け)を含む修飾ヒトIgG1 Fc領域を有する(IgG1Aとも呼ばれる)。このような実施形態では、Abは、補体活性が低減又は排除されている。一部の実施形態では、Abは、Fcγ及びC1q受容体への結合が低減又は排除されたL234A、L235A及び/又はP329A(それぞれIgG1AA又はIgGIAAAとも呼ばれる)を含む修飾ヒトIgG1 Fc領域を有する(全ての残基はEU番号付けに従って番号が付されている)。一部の実施形態では、ヒトIgG1A骨格を有するAbは、ヒトIgG1AAAエフェクターヌル骨格を有する抗ヒトIL-4Rα抗体と比較して、B細胞及び/又は骨髄細胞への改善された結合を示す。
【0028】
本開示の一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、野生型ヒトIgG4 HC定常領域を有する同じ抗体と比較して抗体の粘度を低下させる修飾ヒトIgG4 HC定常領域を有する。そのような実施形態では、Abは、以下のアミノ酸残基:E137G、D203N、Q274K、Q355R、E419Q(全ての位置はEU番号付けに従って番号付けされている)のうちのいずれか1つ以上においてアミノ酸置換を含む修飾ヒトIgG4 HC定常領域を有する。一部の実施形態では、Abは、以下のアミノ酸残基:E137G、D203N、Q274K、Q355R、E419Q(全ての位置はEU番号付けに従って番号付けされる)におけるアミノ酸置換を含む修飾ヒトIgG4 HC定常領域を有する。一部の実施形態では、Abは、以下のアミノ酸残基:Q274K、Q355R、E419Q(全ての位置はEU番号付けに従って番号付けされる)のうちのいずれか1つ以上においてアミノ酸置換を含む修飾ヒトIgG4 HC定常領域を有する。一部の実施形態では、Abは、以下のアミノ酸残基:Q274K、Q355R、E419Q(全ての位置はEU番号付けに従って番号付けされている)におけるアミノ酸置換を含む修飾ヒトIgG4 HC定常領域を有する。
【0029】
更なる実施形態において、式Iのコンジュゲート中のAbは、1つ以上の操作されたシステイン残基を含む修飾ヒトIgG1又はヒトIgG4定常ドメインを有する(国際公開第2018/232088(A1)号参照)。そのような実施形態において、Abは、重鎖定常ドメイン1(CH1)中のアミノ酸残基124(EU番号付け)にシステイン、又は重鎖定常ドメイン2(CH2)中のアミノ酸残基378(EU番号付け)にシステインを含む。他の実施形態では、Abは、CH1ドメイン内のアミノ酸残基124(EU番号付け)にシステインを含み、CH2ドメイン内のアミノ酸残基378(EU番号付け)にシステインを含む。
【0030】
一部の実施形態では、式Iのコンジュゲート中のAbは、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9及びAb10から選択される。一部の実施形態では、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8は、同じHCDR及びLCDRアミノ酸配列を有する。したがって、以下に示すように、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8は、D12、M14、S15、I16、L39、F41、L42、T48、C49、I50、E52、H62、L64、M65、D66、D67、V68、V69、D72、R99、P121、P123、P124、D125、P192(アミノ酸残基位置は配列番号15に対応する)から選択されるアミノ酸残基を含むエピトープに結合する。以下に示される一部の実施形態では、Ab9及びAb10は、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D12、M14、S15、I16、Y37、L39、F41、L43、E45、H47、T48、C49、I50、H62、L64、M65、D66、D67、V69、D72、R99、P121、P123、P124、D125から選択される1つ以上のアミノ酸残基を含む(アミノ酸残基の位置は、配列番号15に対応する)。一部の実施形態では、以下に示すように、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9及びAb10は、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D12、M14、S15、I16、Y37、L39、T48、C49、I50、E52、H62、M65、R99、P121、P123、P124、D125、P192から選択される1つ以上のアミノ酸残基を含む(アミノ酸残基の位置は、配列番号15に対応する)。一部の実施形態では、以下に示すように、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9及びAb10は、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、R99、P121、P123、P124、D125、P192(アミノ酸残基位置は配列番号15に対応する)から選択される1つ以上のアミノ酸残基を含み、これらの残基は、IL-4RαのN末端フィブロネクチンIII型ドメインのドメイン2に位置する。以下に示される一部の実施形態では、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9及びAb10は、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D66、D67及びD125から選択される1つ以上のアミノ酸残基を含む(アミノ酸残基の位置は、配列番号15に対応する)。以下に示される更なる実施形態において、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9及びAb10は、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D66及びD67から選択されるアミノ酸残基の少なくとも1つを含む(アミノ酸残基位置は、配列番号15に対応する)。以下に示される更なる実施形態において、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9及びAb10は、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープは、D66及びD125から選択されるアミノ酸残基の少なくとも1つを含む(アミノ酸残基位置は、配列番号15に対応する)。以下に示される更なる実施形態において、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9及びAb10は、ヒトIL-4Rαのエピトープに結合し、エピトープはアミノ酸残基D66を含む(アミノ酸残基位置は配列番号15に対応する)。そのような実施形態において、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9及びAb10は、ヒトIL-4Rαの新規の構造的及び/又は機能的エピトープに結合し、エピトープは、IL-4Rαのn末端フィブロネクチンIII型ドメインのドメイン1及びドメイン2に及ぶ。特定の実施形態において、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9及びAb10は、ヒトIL-4Rαの新規の構造的及び/又は機能的エピトープに結合し、エピトープは、IL-4Rαに対するIL-4結合部位と重複する。このような実施形態において、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9及びAb10は、ヒトIL-4RαへのIL-4の結合を阻害する。特定の実施形態において、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9及びAb10は、ヒトIL-4Rαの新規の構造的及び/又は機能的エピトープに結合し、エピトープは、IL-4Rαに対するIL-13結合部位と重複する。このような実施形態において、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9及びAb10は、ヒトIL-4RαへのIL-13の結合を阻害する。一部の実施形態において、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9及びAb10は、ヒトIL-4Rαの新規の構造的及び/又は機能的エピトープに結合し、エピトープは、IL-4及びIL-13のIL-4Rαへの結合部位と重複する。このような実施形態において、Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9及びAb10は、ヒトIL-4RαへのIL-4及びIL-13の結合を阻害する。一部の実施形態では、IL-4Rαエピトープは、X線結晶学、アラニンスキャニング変異誘発、立体障害変異誘発、及び/又はHDX-MSによって決定される。更に他の実施形態において、IL-4Rαエピトープは、部位特異的突然変異誘発によって決定される。
【0031】
一部の実施形態において、本開示は、新規なヒトIL-4Rαに結合する抗体のHC若しくはLC、すなわちVH若しくはVLをコードする核酸、又はそのような核酸を含むベクターを提供する。
【0032】
一部の実施形態において、本開示は、配列番号11、12、14、29、30、32、34、36、38、48、49、51、又は53の配列を含む核酸を提供する。
【0033】
一部の実施形態において、ヒトIL-4Rαに結合する抗体の重鎖又は軽鎖をコードする核酸が提供される。一部の実施形態において、配列番号9、10、13、27、28、31、33、35、37、46、47、50、又は52をコードする配列を含む核酸が提供される。一部の実施形態において、配列番号9、13、27、31、33、35、37、46、50、又は52を含む抗体重鎖をコードする配列を含む核酸が提供される。例えば、核酸は、配列番号11、14、29、32、34、36、38、48、51、又は53の配列を含むことができる。一部の実施形態において、配列番号10、28、又は47を含む抗体軽鎖をコードする配列を含む核酸が提供される。例えば、核酸は、配列番号12、30、又は49の配列を含むことができる。
【0034】
本開示の一部の実施形態において、ヒトIL-4Rαに特異的に結合する抗体のVH又はVLをコードする核酸が提供される。一部の実施形態では、配列番号7、8、25、26、44、又は45をコードする配列を含む核酸が提供される。一部の実施形態において、配列番号7、25、又は44を含む抗体VHをコードする配列を含む核酸が提供される。一部の実施形態において、配列番号8、26、又は45を含む抗体VLをコードする配列を含む核酸が提供される。
【0035】
本開示のいくつかの実施形態において、抗体重鎖又は軽鎖をコードする核酸配列を含むベクターが提供される。例えば、そのようなベクターは、配列番号9、13、27、31、33、35、37、46、50、又は52をコードする核酸配列を含むことができる。一部の実施形態において、ベクターは、配列番号10、28、又は47をコードする核酸配列を含む。
【0036】
本明細書では、抗体VH又はVLをコードする核酸配列を含むベクターも提供される。例えば、そのようなベクターは、配列番号7、25、又は44をコードする核酸配列を含むことができる。一部の実施形態において、ベクターは、配列番号8、26、又は45をコードする核酸配列を含む。
【0037】
抗体重鎖をコードする第1の核酸配列と、抗体軽鎖をコードする第2の核酸配列と、を含むベクターも本明細書に提供される。一部の実施形態において、ベクターは、配列番号9、13、27、31、33、35、37、46、50、又は52をコードする第1の核酸配列、及び配列番号10、28、又は47をコードする第2の核酸配列を含む。一部の実施形態において、ベクターは、配列番号9をコードする第1の核酸配列と、配列番号10をコードする第2の核酸配列と、を含む。一部の実施形態において、ベクターは、配列番号13をコードする第1の核酸配列と、配列番号10をコードする第2の核酸配列と、を含む。一部の実施形態において、ベクターは、配列番号27をコードする第1の核酸配列と、配列番号28をコードする第2の核酸配列と、を含む。一部の実施形態において、ベクターは、配列番号31をコードする第1の核酸配列と、配列番号10をコードする第2の核酸配列と、を含む。一部の実施形態において、ベクターは、配列番号33をコードする第1の核酸配列と、配列番号10をコードする第2の核酸配列と、を含む。一部の実施形態において、ベクターは、配列番号35をコードする第1の核酸配列と、配列番号10をコードする第2の核酸配列と、を含む。一部の実施形態において、ベクターは、配列番号37をコードする第1の核酸配列と、配列番号10をコードする第2の核酸配列と、を含む。一部の実施形態において、ベクターは、配列番号50をコードする第1の核酸配列と、配列番号10をコードする第2の核酸配列と、を含む。一部の実施形態において、ベクターは、配列番号52をコードする第1の核酸配列と、配列番号10をコードする第2の核酸配列と、を含む。一部の実施形態において、ベクターは、配列番号46をコードする第1の核酸配列と、配列番号47をコードする第2の核酸配列と、を含む。
【0038】
また、本明細書では、抗体重鎖をコードする核酸配列を含む第1のベクターと、抗体軽鎖をコードする核酸配列を含む第2のベクターと、を含む組成物も提供される。一部の実施形態では、組成物は、配列番号9、13、27、31、33、35、37、46、50、又は52をコードする核酸配列を含む第1のベクターと、配列番号10、28又は47をコードする核酸配列を含む第2のベクターと、を含む。一部の実施形態において、組成物は、配列番号9をコードする核酸配列を含む第1のベクターと、配列番号10をコードする核酸配列を含む第2のベクターと、を含む。一部の実施形態において、組成物は、配列番号13をコードする核酸配列を含む第1のベクターと、配列番号10をコードする核酸配列を含む第2のベクターと、を含む。一部の実施形態において、組成物は、配列番号27をコードする核酸配列を含む第1のベクターと、配列番号28をコードする核酸配列を含む第2のベクターと、を含む。一部の実施形態において、組成物は、配列番号31をコードする核酸配列を含む第1のベクターと、配列番号10をコードする核酸配列を含む第2のベクターと、を含む。一部の実施形態において、組成物は、配列番号33をコードする核酸配列を含む第1のベクターと、配列番号10をコードする核酸配列を含む第2のベクターと、を含む。一部の実施形態において、組成物は、配列番号35をコードする核酸配列を含む第1のベクターと、配列番号10をコードする核酸配列を含む第2のベクターと、を含む。一部の実施形態において、組成物は、配列番号37をコードする核酸配列を含む第1のベクターと、配列番号10をコードする核酸配列を含む第2のベクターと、を含む。一部の実施形態において、組成物は、配列番号50をコードする核酸配列を含む第1のベクターと、配列番号10をコードする核酸配列を含む第2のベクターと、を含む。一部の実施形態において、組成物は、配列番号52をコードする核酸配列を含む第1のベクターと、配列番号10をコードする核酸配列を含む第2のベクターと、を含む。一部の実施形態において、組成物は、配列番号46をコードする核酸配列を含む第1のベクターと、配列番号47をコードする核酸配列を含む第2のベクターと、を含む。
【0039】
また、本明細書では、抗体重鎖をコードする核酸配列と、抗体軽鎖をコードする核酸配列と、を含むベクターを含む組成物も提供される。一部の実施形態において、組成物は、配列番号9、13、27、31、33、35、37、46、50、又は52をコードする核酸配列と、配列番号10、28、又は47をコードする第2の核酸配列と、を含むベクターを含む。
【0040】
本明細書で使用される場合、式:
【化17】
中の「GC」は、適切なグルココルチコイド受容体アゴニストペイロードを指し、以下の式IIa、IIb、又はIIcを含む。
【化18】
【0041】
本明細書で使用される場合、式:
【化19】
中の「L」は、AbをGCに接続する適切なリンカー基を指す。当業者に既知の適切なリンカーは、例えば、切断可能なリンカー及び切断不可能なリンカーを含む。より具体的には、適切なリンカー「L」は、以下の式IIIa~IIIfを含む。
【化20】
【0042】
一実施形態において、本開示は、式IVのグルココルチコイド受容体アゴニストペイロード-リンカーを提供する
【化21】
【0043】
一実施形態において、本開示は、式IVaのグルココルチコイド受容体アゴニストペイロード-リンカーを提供する
【化22】
【0044】
一実施形態において、本開示は、式IVbのグルココルチコイド受容体アゴニストペイロード-リンカーを提供する
【化23】
【0045】
一実施形態において、本開示は、式IVcのグルココルチコイド受容体アゴニストペイロード-リンカーを提供する
【化24】
【0046】
一実施形態において、本開示は、式IVdのグルココルチコイド受容体アゴニストペイロード-リンカーを提供する
【化25】
【0047】
一実施形態では、本開示は、式Vの化合物を提供する
【化26】
【0048】
更なる実施形態では、本開示は、式Vaの化合物を提供する
【化27】
【0049】
一実施形態では、本開示はまた、炎症性疾患の治療を必要とする対象における炎症性疾患を治療する方法であって、有効量の式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、方法を提供する。一実施形態では、本開示はまた、炎症性疾患を治療する方法であって、炎症性疾患は、炎症性疾患の治療を必要とする対象における2型炎症性疾患であり、有効量の式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、方法を提供する。特定の実施形態において、2型炎症性疾患は、例えば、アトピー性皮膚炎、好酸球性食道炎、鼻ポリープ症、喘息、慢性副鼻腔炎、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患、又は慢性自発性蕁麻疹である。一実施形態では、本開示は、アトピー性皮膚炎の治療を必要とする対象におけるアトピー性皮膚炎を治療する方法であって、有効量の式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、方法を更に提供する。一実施形態では、本開示は、好酸球性食道炎の治療を必要とする対象における好酸球性食道炎を治療する方法であって、有効量の式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、方法を更に提供する。一実施形態では、本開示は、鼻ポリープ症の治療を必要とする対象における鼻ポリープ症を治療する方法であって、有効量の式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、方法を更に提供する。一実施形態では、本発明は、喘息の治療を必要とする対象における喘息を治療する方法であって、有効量の式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、方法を更に提供する。一実施形態では、本開示は、慢性副鼻腔炎の治療を必要とする対象における慢性副鼻腔炎を治療する方法であって、有効量の式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、方法を更に提供する。一実施形態では、本開示は、アレルギー性疾患の治療を必要とする対象におけるアレルギー性疾患を治療する方法であって、有効量の式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、方法を更に提供する。一実施形態では、本開示は、慢性閉塞性肺疾患の治療を必要とする対象における慢性閉塞性肺疾患を治療する方法であって、有効量の式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、方法を更に提供する。一実施形態では、本開示は、慢性自発性蕁麻疹の治療を必要とする対象における慢性自発性蕁麻疹を治療する方法であって、有効量の式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、方法を更に提供する。
【0050】
一実施形態では、本開示は、療法における使用のための、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を更に提供する。一実施形態では、本開示は、炎症性疾患の治療における使用のための式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を提供する。特定の実施形態において、炎症性疾患は、2型炎症性疾患である。特定の実施形態において、2型炎症性疾患は、例えば、アトピー性皮膚炎、好酸球性食道炎、鼻ポリープ症、喘息、慢性副鼻腔炎、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患、又は慢性自発性蕁麻疹である。一実施形態では、本開示は、アトピー性皮膚炎の治療における使用のための、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を提供する。一実施形態では、本開示は、好酸球性食道炎の治療における使用のための、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を提供する。一実施形態では、本開示は、鼻ポリープ症の治療における使用のための、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を提供する。一実施形態では、本開示は、喘息の治療における使用のための、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を提供する。一実施形態では、本開示は、慢性副鼻腔炎の治療における使用のための、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を提供する。一実施形態では、本開示は、アレルギー性疾患の治療における使用のための、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を提供する。一実施形態では、本開示は、慢性閉塞性肺疾患の治療における使用のための、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を提供する。一実施形態では、本開示は、慢性自発性蕁麻疹の治療における使用のための、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を提供する。
【0051】
一実施形態では、本開示は、炎症性疾患の治療用薬剤の製造における、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩の使用も提供する。特定の実施形態において、炎症性疾患は、2型炎症性疾患である。特定の実施形態において、2型炎症性疾患は、例えば、アトピー性皮膚炎、好酸球性食道炎、鼻ポリープ症、喘息、慢性副鼻腔炎、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患、又は慢性自発性蕁麻疹である。一実施形態では、本開示は、アトピー性皮膚炎の治療用薬剤の製造における、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。一実施形態では、本開示は、好酸球性食道炎の治療用薬剤の製造における、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。一実施形態では、本開示は、鼻ポリープ症の治療用薬剤の製造における、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。一実施形態では、本開示は、喘息の治療用薬剤の製造における、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。一実施形態では、本開示は、慢性副鼻腔炎の治療用薬剤の製造における、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。一実施形態では、本開示は、アレルギー性疾患の治療用薬剤の製造における、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。一実施形態では、本開示は、慢性閉塞性肺疾患の治療用薬剤の製造における、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。一実施形態では、本開示は、慢性自発性蕁麻疹の治療用薬剤の製造における、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
【0052】
本開示の核酸は、例えば、核酸が発現制御配列に作動可能に連結された後に、宿主細胞において発現され得る。作動可能に連結された核酸の発現が可能な発現制御配列は、当該技術分野において周知である。発現ベクターは、宿主細胞からのポリペプチドの分泌を促進する1つ以上のシグナルペプチドをコードする配列を含み得る。目的の核酸(例えば、抗体の重鎖又は軽鎖をコードする核酸)を含む発現ベクターは、周知の方法、例えば、安定的又は一過性のトランスフェクション、形質転換、形質導入又は感染によって宿主細胞に移植され得る。追加的に、発現ベクターは、所望の核酸配列で形質転換された宿主細胞の検出を助けるために、例えばテトラサイクリン、ネオマイシン、及びジヒドロ葉酸レダクターゼ等の1つ以上の選択マーカーを含み得る。
【0053】
別の態様において、本明細書に記載の核酸、ベクター、又は核酸組成物を含む細胞、例えば宿主細胞が本明細書に提供される。宿主細胞は、本明細書に記載の抗体の全部又は一部分を発現する1つ以上の発現ベクターで安定的に又は一過性にトランスフェクト、形質転換、形質導入又は感染された細胞であり得る。いくつかの実施形態において、宿主細胞は、本開示の抗体のHC及びLCポリペプチドを発現する発現ベクターで、安定的に又は一過性にトランスフェクト、形質転換、形質導入又は感染され得る。いくつかの実施形態において、宿主細胞は、本明細書に記載の抗体のHCポリペプチドを発現する第1のベクター及びLCポリペプチドを発現する第2のベクターで安定的に又は一過性にトランスフェクト、形質転換、形質導入又は感染され得る。そのような宿主細胞、例えば哺乳動物宿主細胞は、本明細書に記載のヒトIL-4Rαに結合する抗体を発現することができる。抗体を発現することができることが知られている哺乳動物宿主細胞には、CHO細胞、HEK293細胞、COS細胞、及びNS0細胞が含まれる。
【0054】
一部の実施形態において、細胞、例えば宿主細胞は、配列番号9、13、27、31、33、35、37、46、50、又は52をコードする第1の核酸配列と、配列番号10、28、又は47をコードする第2の核酸配列と、を含むベクターを含む。
【0055】
一部の実施形態において、細胞、例えば宿主細胞は、配列番号9、13、27、31、33、35、37、46、50、又は52をコードする核酸配列を含む第1のベクターと、配列番号10、28、又は47をコードする核酸配列を含む第2のベクターと、を含む。
【0056】
本開示は更に、上記の宿主細胞、例えば哺乳動物宿主細胞を、抗体が発現するような条件下で培養し、発現した抗体を培養培地から回収することによって、本明細書に記載のヒトIL-4Rαに結合する抗体を産生するプロセスを提供する。抗体が分泌された培地は、従来の技術によって精製され得る。タンパク質精製の様々な方法が採用され得、そのような方法は、当該技術分野において既知であり、例えば、Deutscher,Methods in Enzymology 182:83-89(1990)、及びScopes,Protein Purification:Principles and Practice,3rd Edition,Springer,NY(1994)に記載される。
【0057】
本開示は、コンジュゲートを生成する方法であって、本開示の化合物を抗ヒトIL-4Rα抗体とコンジュゲートすることを含む方法を提供する。
【0058】
本開示は、コンジュゲートを生成する方法であって、式IVの化合物を抗ヒトIL-4Rα抗体とコンジュゲートすることを含む方法を提供する。本開示は、コンジュゲートを生成する方法であって、式IVaの化合物を抗ヒトIL-4Rα抗体とコンジュゲートすることを含む方法を提供する。本開示は、コンジュゲートを生成する方法であって、式IVbの化合物を抗ヒトIL-4Rα抗体とコンジュゲートすることを含む方法を提供する。本開示は、コンジュゲートを生成する方法であって、式IVcの化合物を抗ヒトIL-4Rα抗体とコンジュゲートさせることを含む方法を提供する。本開示は、コンジュゲートを生成する方法であって、式IVdの化合物を抗ヒトIL-4Rα抗体とコンジュゲートさせることを含む方法を提供する。
【0059】
一部の実施形態において、生成されるコンジュゲートは、式Iのコンジュゲートである。
【0060】
本開示は、コンジュゲートを生成する方法であって、
(a)抗ヒトIL-4Rα抗体を還元剤で還元して、還元された抗ヒトIL-4R抗体を生成する工程であって、抗ヒトIL-4Rα抗体が、1つ以上の操作されたシステイン残基を含む、工程と、
(b)還元された抗ヒトIL-4Rα抗体を酸化剤で酸化して、酸化された抗ヒトIL-4R抗体を生成する工程と、
(c)酸化された抗ヒトIL-4Rα抗体を本開示の化合物と接触させて、コンジュゲートを生成する工程と、を含む。
【0061】
本開示は、コンジュゲートを生成する方法であって、
(a)抗ヒトIL-4Rα抗体を還元剤で還元する工程であって、抗ヒトIL-4Rα抗体が、1つ以上の操作されたシステイン残基を含む、工程と、
(b)抗ヒトIL-4Rα抗体を酸化剤で酸化して、酸化された抗ヒトIL-4R抗体を生成する工程と、
(c)酸化された抗ヒトIL-4Rα抗体を、式
【化28】
の化合物と接触させて、コンジュゲートを生成する工程と、を含む。
【0062】
一部の実施形態では、還元剤は、ジチオスレイトールである。いくつかの実施形態では、酸化剤は、デヒドロアスコルビン酸である。いくつかの実施形態において、還元剤はジチオスレイトールであり、酸化剤はデヒドロアスコルビン酸である。
【0063】
本開示は更に、本明細書に記載のプロセスのいずれかによって産生される抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0064】
一実施形態では、本開示は、式Iのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の抗体、核酸、若しくはベクターを、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤と共に含む、医薬組成物を更に提供する。一実施形態では、本開示は、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤と共に含む、医薬組成物を更に提供する。一実施形態では、本開示は更に、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤と共に、式Iのコンジュゲートを含む、医薬組成物を提供する。一実施形態では、本開示は、式Iのコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤と混合することを含む、医薬組成物を調製するためのプロセスを更に提供する。一実施形態では、本開示はまた、式Iのコンジュゲートの合成のための新規中間体及びプロセスを包含する。
【0065】
発明の詳細な説明
本明細書で使用される「IL-4Rα」という用語は、別段の記載がない限り、細胞内のIL-4Rα前駆体タンパク質のプロセシングから生じる任意の天然の成熟IL-4Rαを指す。この用語は、別段の指示がない限り、霊長類(例えば、ヒト及びカニクイザル又はアカゲザル)などの哺乳動物を含む任意の脊椎動物源由来のIL-4Rαを含む。この用語には、IL-4Rαの天然に存在するバリアント、例えばスプライスバリアント又は対立遺伝子バリアントも含まれる。ヒトIL-4Rαの一例のアミノ酸配列は当技術分野で知られており、例えば、UniProt参照配列P24394(配列番号39)である。カニクイザルIL-4Rαの一例のアミノ酸配列も当技術分野で知られており、例えば、NCBI参照番号XP_005591572.2(配列番号40)である。「ヒトIL-4Rα」という用語は、全ての既知のヒトIL-4Rαアイソフォーム及び多形形態を集合的に指すために本明細書で使用される。本明細書で使用される配列番号付けは、シグナルペプチドを含まない成熟タンパク質に基づく。
【0066】
本明細書で使用される「IL-4R」という用語は、別段の記載がない限り、IL-4Rαサブユニットと共通γ鎖との複合体(I型受容体)及び/又はIL-4RαサブユニットとIL-13Rα1との複合体(II型受容体)を指す。
【0067】
本明細書で使用される「IL-4」という用語は、別段の記載がない限り、細胞内のIL-4前駆体タンパク質のプロセシングから生じる任意の天然の成熟IL-4を指す。この用語は、別段の指示がない限り、霊長類(例えば、ヒト及びカニクイザル又はアカゲザル)などの哺乳動物を含む任意の脊椎動物源由来のIL-4を含む。この用語には、IL-4の天然に存在するバリアント、例えばスプライスバリアント又は対立遺伝子バリアントも含まれる。ヒトIL-4の一例のアミノ酸配列は当技術分野で知られており、例えば、UniProt参照配列番号P05112(配列番号17)である。「ヒトIL-4」という用語は、全ての既知のヒトIL-4アイソフォーム及び多形形態を集合的に指すために本明細書で使用される。
【0068】
本明細書で使用される「IL-13」という用語は、別段の記載がない限り、細胞内のIL-13前駆体タンパク質のプロセシングから生じる任意の天然の成熟IL-13を指す。この用語は、別段の指示がない限り、霊長類(例えば、ヒト及びカニクイザル又はアカゲザル)などの哺乳動物を含む任意の脊椎動物源由来のIL-13を含む。この用語には、IL-13の天然に存在するバリアント、例えばスプライスバリアント又は対立遺伝子バリアントも含まれる。ヒトIL-13の一例のアミノ酸配列は当技術分野で知られており、例えば、UniProt参照配列番号P35225(配列番号18)である。「ヒトIL-13」という用語は、全ての既知のヒトIL-13アイソフォーム及び多形形態を集合的に指すために本明細書で使用される。
【0069】
本明細書で使用される「CD23」という用語は、別段の記載がない限り、細胞内のCD23前駆体タンパク質のプロセシングから生じる任意の天然の成熟CD23を指す。この用語は、別段の指示がない限り、霊長類(例えば、ヒト及びカニクイザル又はアカゲザル)などの哺乳動物を含む任意の脊椎動物源由来のCD23を含む。この用語には、CD23の天然に存在するバリアント、例えばスプライスバリアント又は対立遺伝子バリアントも含まれる。ヒトCD23の一例のアミノ酸配列は当技術分野で知られており、例えば、UniProt参照配列番号P06734(配列番号41)である。「ヒトCD23」という用語は、全ての既知のヒトCD23アイソフォーム及び多形形態を集合的に指すために本明細書で使用される。
【0070】
本明細書で使用される「IL-4R関連障害」という用語は、例えば、1型IL-4R及びII型IL-4Rシグナル伝達に関連する障害などの、IL-4R媒介シグナル伝達に関連する障害を指す。このようなIL-4R関連障害は、例えば、免疫炎症性障害を含み得る。そのような免疫炎症性障害は、本明細書に開示されるような2型炎症性障害を含み得る。IL-4R関連障害は、癌を更に含み得る。
【0071】
用語「調節する(modulate)」又は「調節する(modulates)」などは、本明細書で使用される場合、測定可能な値を改変又は変化させることを指し、そのような測定可能な値を上方に改変又は変化させること(すなわちアップモジュレート又はアップモジュレートする)、又は下方に改変又は変化させること(すなわち、ダウンモジュレート又はダウンモジュレートする)を含む。
【0072】
本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、抗原に結合する免疫グロブリン分子を指す。抗体の実施形態には、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、二重特異性若しくは多重特異性抗体、又はコンジュゲート抗体が含まれる。抗体は、任意のクラス(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA)、及び任意のサブクラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)であってもよい。本開示の実施形態はまた、抗体断片又は抗原結合断片を含み、「抗体断片又は抗原結合断片」という用語は、例えばFc領域又はIgG重鎖定常領域に融合してもよい、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv断片、scFv、scFab、ジスルフィド結合Fv(sdFv)、Fd断片及び線状抗体などの、抗原と相互作用する能力を保持する抗体の少なくとも一部分を含む。
【0073】
例示的な抗体は、4つのポリペプチド鎖:鎖間ジスルフィド結合を介して架橋される2つの重鎖(HC)及び2つの軽鎖(LC)から構成された免疫グロブリンG(IgG)型抗体である。4つのポリペプチド鎖の各々のアミノ末端部分は、抗原認識に主に関与する約100~125個以上のアミノ酸の可変領域を含む。4つのポリペプチド鎖の各々のカルボキシ末端部分は、エフェクター機能に主に関与する定常領域を含有する。各重鎖は、重鎖可変領域(VH)及び重鎖定常領域から構成される。重鎖定常領域は、抗体重鎖のFc領域及びCH1ドメインを含む、抗体の領域を指す。各軽鎖は、軽鎖可変領域(VL)及び軽鎖定常領域から構成される。IgGアイソタイプは、サブクラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4)に更に分割され得る。定常領域中のアミノ酸残基の番号付けは、KabatにおけるようなEUインデックスに基づく。Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5thedition,Bethesda,MD:U.S.Dept.of Health and Human Services,Public Health Service,National Institutes of Health(1991)。EUインデックス番号付け又はEU番号付けという用語は、本明細書では交換可能に使用される。
【0074】
VH及びVL領域は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる、より保存されている領域が散在する、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる、超可変領域に更に細分することができる。CDRはタンパク質の表面上に露出しており、抗原結合特異性のための抗体の重要な領域である。各VH及びVLは、3つのCDR及び4つのFRから構成されており、FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4の順序でアミノ末端からカルボキシ末端へと配置される。本明細書では、重鎖の3つのCDRを「HCDR1、HCDR2、及びHCDR3」と称し、軽鎖の3つのCDRを「LCDR1、LCDR2、及びLCDR3」と称する。CDRは、抗原との特異的相互作用を形成する残基の大部分を含有する。アミノ酸残基のCDRへの割り当ては、Kabat(Kabat et al.,「Sequences of Proteins of Immunological Interest」,National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1991))、Chothia(Chothia et al.,「Canonical structures for the hypervariable regions of immunoglobulins」,Journal of Molecular Biology,196,901-917(1987)、Al-Lazikani et al.,「Standard conformations for the canonical structures of immunoglobulins」,Journal of Molecular Biology,273,927-948(1997))、North(North et al.,「A New Clustering of Antibody CDR Loop Conformations」,Journal of Molecular Biology,406,228-256(2011))、又はIMGT(the international ImMunoGeneTics database、www.imgt.orgで利用可能、Lefranc et al.,Nucleic Acids Res.1999;27:209-212参照)に記載されるものを含む、周知のスキームによって実施され得る。IMGT及びNorth CDR定義の組み合わせを、本明細書に記載される例示的な抗ヒトIL-4Rα抗体に使用した。
【0075】
本明細書で使用される「Fc領域」という用語は、抗体重鎖のCH2及びCH3ドメインを含む抗体の領域を指す。任意選択で、Fc領域は、抗体重鎖のヒンジ領域の一部分又はヒンジ領域全体を含み得る。エフェクター機能などの生物活性は、抗体のアイソタイプによって異なるFc領域に起因する。抗体エフェクター機能の例としては、Fc受容体結合、抗体依存性細胞介在性細胞傷害(ADCC)、抗体依存性細胞介在性食作用(ADCP)、C1q結合、補体依存性細胞傷害性(CDC)、食作用、細胞表面受容体の下方制御(例えばB細胞受容体)、及びB細胞の活性化が挙げられる。
【0076】
本明細書で使用される「エピトープ」という用語は、抗体によって結合される抗原のアミノ酸残基を指す。エピトープは、直鎖状エピトープ、立体構造エピトープ、又はハイブリッドエピトープであり得る。「エピトープ」という用語は、構造的エピトープに関して使用され得る。構造的エピトープは、一部の実施形態によれば、抗体によってカバーされる抗原の領域(例えば、抗原に結合したときの抗体のフットプリント)を説明するために使用され得る。一部の実施形態では、構造的エピトープは、抗体のアミノ酸残基の特定の近接内(例えば、特定のオングストローム数内)にある抗原のアミノ酸残基を説明し得る。「エピトープ」という用語はまた、機能的エピトープに関して使用され得る。機能的エピトープは、一部の実施形態によれば、抗原と抗体との間の結合エネルギーに寄与する様式で抗体のアミノ酸残基と相互作用する抗原のアミノ酸残基を説明するために使用され得る。エピトープは、「エピトープマッピング技術」とも呼ばれる異なる実験技術に従って決定することができる。エピトープの決定は、使用される異なるエピトープマッピング技術に基づいて変動し得、例えば、特定の実験条件によって誘導される抗原の立体構造変化又は切断に起因して、使用される異なる実験条件によっても変動し得ることが理解される。エピトープマッピング技術は、当該技術分野において公知であり(例えば、Rockberg and Nilvebrant,Epitope Mapping Protocols:Methods in Molecular Biology,Humana Press,3rd ed.2018;Holst et al.,Molecular Pharmacology 1998,53(1):166-175)、例えば、X線結晶学、核磁気共鳴(NMR)分光法、部位特異的突然変異誘発、種交換突然変異誘発、アラニン走査突然変異誘発、立体障害突然変異誘発、水素-重水素交換(HDX)、及び交差ブロッキングアッセイが挙げられるが、これらに限定されない。
【0077】
本明細書で使用される「結合する」という用語は、別段の定めがない限り、化学結合又は別のタンパク質若しくは分子との引力相互作用を形成するタンパク質又は分子の能力を意味することを意図しており、当該分野において既知である一般的な方法によって決定されるように、2つのタンパク質又は分子の近接をもたらす。
【0078】
本明細書で使用される「核酸」という用語は、天然ヌクレオチド、改変ヌクレオチド、及び/又はヌクレオチドの類似体を組み込んだDNA、cDNA、並びにRNA分子等の一本鎖及び/又は二本鎖ヌクレオチド含有分子を含むヌクレオチドのポリマーを指す。本開示のポリヌクレオチドはまた、例えば、DNA若しくはRNAポリメラーゼ又は合成反応によってその中に組み込まれた基質を含んでもよい。
【0079】
本開示の実施形態は、ポリペプチド(例えば、抗ヒトインターロイキン-4受容体アルファ抗体)が、1つ以上の薬物部分、例えば、2つの薬物部分、3つの薬物部分、4つの薬物部分、5つの薬物部分、又はそれ以上の薬物部分にコンジュゲートされているコンジュゲートを含む。薬物部分は、本明細書中に記載されるように、ポリペプチド中の1つ以上の部位でポリペプチドにコンジュゲートされ得る。特定の実施形態では、コンジュゲートは、2~5、又は3~5、又は3~4の範囲の平均薬物対抗体比(DAR)(モル比)を有する。特定の実施形態では、コンジュゲートは、3~4の平均DARを有する。特定の実施形態では、コンジュゲートは、約3の平均DARを有する。特定の実施形態では、コンジュゲートは、約4の平均DARを有する。
【0080】
本明細書で使用される場合、式Iのコンジュゲートは、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、及びIfのコンジュゲートを包含することが理解され、本明細書における式Iのコンジュゲートへの言及は全て、式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、及びIfのコンジュゲートを含むものとして読まれるべきである。式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、及びIfのコンジュゲートを含む式Iのコンジュゲートは、抗ヒトIL-4Rα抗体グルココルチコイドコンジュゲート(「抗ヒトIL-4RαAbGCコンジュゲート」)と呼ぶこともできることが、当業者によって更に理解される。
【0081】
本開示の抗ヒトIL-4Rα抗体GCコンジュゲートは、医薬組成物として製剤化され得、医薬組成物は、コンジュゲートをバイオアベイラブルにするいずれかの経路によって投与され、そのような経路は、例えば、静注、又は皮下投与を含む。そのような医薬組成物は、当技術分野で既知の技法及び方法を使用して調製され得る(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,A.Adejare,Editor,23nd Edition,2020年出版,Elsevier Science参照)。
【0082】
本明細書で使用される場合、用語「治療すること」、「治療」、又は「治療するため」は、既存の症状若しくは障害の進行若しくは重症度を抑制すること、緩徐化すること、停止すること、制御すること、遅延させること、若しくは逆転させること、又は既存の症状若しくは障害を改善することを含むが、必ずしも既存の症状若しくは障害の完全な排除を示すわけではない。治療は、患者、特にヒトの症状又は障害の治療のためのタンパク質又は核酸又はベクター又は組成物の投与を含む。
【0083】
本明細書で使用される「阻害する」又は「阻害すること」という用語は、例えば、生物学的応答又は活性の低減、低下、減速、減少、停止、破壊、排除、拮抗、又はブロッキングを指すが、必ずしも生物学的応答の完全な排除を示すわけではない。
【0084】
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、限定されるものではないが、ヒト、チンパンジー、類人猿、サル、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、ラット、マウス、モルモットなどを含む哺乳動物を指す。好ましくは、対象はヒトである。
【0085】
本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、対象に単回又は複数回投与すると、診断中又は治療中の対象に所望の効果を提供する、本開示のコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩の量又は投与量を指す。本明細書で使用される「有効量」という用語は更に、対象の所望の生物学的又は医学的応答を誘発する、例えば、タンパク質の活性の低下又は阻害を誘発する、あるいは症状を改善する、状態を緩和する、疾患の進行を減速若しくは遅延する、又は疾患などを予防する、本開示のコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩の量を指す。非限定的な実施形態では、「有効量」という用語は、対象に投与されたときに、所望の治療結果を達成するために、状態、又は障害又は疾患を少なくとも部分的に緩和、阻害、予防及び/又は改善するために有効である、コンジュゲート又はその薬学的に許容される塩の必要な量(投与量及び期間及び投与の手段)を指す。有効量は、有益な効果が本開示のコンジュゲート又は本開示のその薬学的に許容される塩の毒作用又は有害作用を上回る量でもある。
【0086】
有効量は、既知の技法の使用により、かつ同様の状況下で得られた結果を観察することにより、当業者によって決定され得る。患者のための有効量を決定する際に、担当医によって、患者の種;そのサイズ、年齢、及び全般的健康状態;関連する特定の疾患又は障害;疾患又は障害の程度又は関与又は重症度;個々の患者の応答、投与される特定のコンジュゲート、投与様式;投与される調製物の生物学的利用能特性;選択された投与レジメン;併用薬の使用;並びに他の関連する状況が挙げられるが、これらに限定されない。
【0087】
本発明の範囲内に含まれるのは、式Iのコンジュゲートの薬学的に許容される塩である。式Iのコンジュゲートなどの本発明のコンジュゲートの薬学的に許容される塩は、当技術分野で公知の標準的な条件下で形成することができる。例えば、Berge,S.M.,et al.,「Pharmaceutical Salts,」Journal of Pharmaceutical Sciences,66:1-19,(1977)を参照のこと。
【0088】
【表1】
【0089】
本開示のコンジュゲート又はその塩は、当業者に既知の様々な手順によって容易に調製されてもよく、そのうちのいくつかが、以下の調製及び実施例において説明されている。当業者は、本開示のコンジュゲート又はその塩を調製するために、記載される経路の各々に対する特定の合成工程を異なる様式で組み合わせることができるか、又は異なるスキームからの工程と併せることができることを認識している。各工程の生成物は、抽出、蒸発、沈殿、クロマトグラフィ、濾過、粉砕、及び結晶化を含む、当該技術分野で周知の従来の方法によって回収することできる。全ての置換基は、別途指示のない限り、すでに定義されたとおりである。試薬及び出発物質は、当業者であれば容易に入手可能なものである。以下の調製、実施例、及びアッセイは、本発明を更に説明するものであるが、決して本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0090】
図1】ヒトIL-4Rαと複合体化されたCrystal Kappa設計を有するデュピルマブFab部分の結晶構造を有するIL-4RαECDに結合したAb9のFab部分のX線結晶構造オーバーレイを示す(pdbアクセッションコード6WGL)。
図2】ヒトIL-4RαECDと複合体化したCrystal Kappa設計を有するAb10 Fab部分の結晶構造における機能的エピトープアミノ酸残基位置(ヒトIL-4Rα残基Asp66及びAsp125)を示す。
図3】ヒトIL-4Rαと複合体化されたCrystal Kappa設計を有するデュピルマブFab部分の結晶構造を有するIL-4RαECDに結合したAb1のFab部分のX線結晶構造オーバーレイを示す(pdbアクセッションコード6WGL)。
図4】ヒトIL-4RαECDと複合体化されたCrystal Kappa設計を有するAb1 Fab部分の結晶構造におけるヒトIL-4Rαアミノ酸残基位置Asp66、Asp67、及びAsp125を示す(全て構造的エピトープにおいて同定された。更に、Asp66は機能的エピトープにおいて同定された)。
図5】実施例1bのAb1GCコンジュゲートによる抗CD40誘導性B細胞増殖の阻害を示す。
図6A】実施例1bのAb1GCコンジュゲートによる、骨髄細胞におけるIL-4誘導性CD23発現(6A)及びGC誘導性CD163発現(6B)の阻害を示す。
図6B】実施例1bのAb1GCコンジュゲートによる、骨髄細胞におけるIL-4誘導性CD23発現(6A)及びGC誘導性CD163発現(6B)の阻害を示す。
図7A】実施例1bのAb1GCコンジュゲートが、IL-4Rα媒介性MDC(7A)、GM-CSF(7B)、及びグルココルチコイド受容体媒介性IL-5(7C)サイトカイン分泌を有意に阻害したことを示す。
図7B】実施例1bのAb1GCコンジュゲートが、IL-4Rα媒介性MDC(7A)、GM-CSF(7B)、及びグルココルチコイド受容体媒介性IL-5(7C)サイトカイン分泌を有意に阻害したことを示す。
図7C】実施例1bのAb1GCコンジュゲートが、IL-4Rα媒介性MDC(7A)、GM-CSF(7B)、及びグルココルチコイド受容体媒介性IL-5(7C)サイトカイン分泌を有意に阻害したことを示す。
図8】実施例1bのAb1GCコンジュゲートがADCC活性を有意に誘導しないことを示す。
図9】実施例1bのAb1GCコンジュゲートがDaudi細胞においてCDC活性を誘導しないことを示す。
図10A】以下条件での実施例1bの例示的なAb1GCコンジュゲートについての示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す:PBS、pH7.2(10A);酢酸塩、pH5(10B);及びヒスチジン、pH6(10C)。
図10B】以下条件での実施例1bの例示的なAb1GCコンジュゲートについての示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す:PBS、pH7.2(10A);酢酸塩、pH5(10B);及びヒスチジン、pH6(10C)。
図10C】以下条件での実施例1bの例示的なAb1GCコンジュゲートについての示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す:PBS、pH7.2(10A);酢酸塩、pH5(10B);及びヒスチジン、pH6(10C)。
【0091】
調製1
6-ブロモ-2-フルオロ-3-メトキシベンズアルデヒド
【化29】
2つの反応を、並行して実施した。THF(1500mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ-1-メトキシベンゼン(250g、1.2mol)の溶液に、LDA(2M、730mL)を-78℃で30分かけてゆっくり加えた。更に30分後、DMF(140mL、1.8mol)を-78℃で30分かけてゆっくり加えた。1時間後、2つの反応物を組み合わせ、混合物をクエン酸水溶液(2000mL)で希釈し、EtOAc(1500mL×2)で抽出した。組み合わされた有機層を、飽和NaCl水溶液(1000mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を、石油エーテル(1000mL)で、室温で12時間にわたって摩砕して、表題化合物(382g、67%の収率)を得た。ES/MS m/z 233.9(M+H)。
【0092】
調製2
2-フルオロ-3-メトキシ-6-メチルベンズアルデヒド
【化30】
3つの反応を、並行して実施した。6-ブロモ-2-フルオロ-3-メトキシベンズアルデヒド(120g、5.3mol)、メチルボロン酸(47g、7.9mol)、Pd(dppf)Cl(12g、0.02mol)、及びCsCO(340g、1.1mol)を、1,4-ジオキサン(600mL)及び水(120mL)の混合物に添加した。混合物を、120℃で撹拌した。12時間後、3つの反応物を組み合わせ、混合物を、飽和NHCl水溶液(1000mL)で希釈し、MTBE(1500mL×2)で抽出した。組み合わされた有機層を、satd aq NaCl(1000mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィによって精製し、40:1のPetエーテル:EtOAcで溶出して、表題化合物を得た(180g、59%)。ES/MS m/z 169.3(M+H)。
【0093】
調製3
2-フルオロ-3-ヒドロキシ-6-メチルベンズアルデヒド
【化31】
2-フルオロ-3-メトキシ-6-メチルベンズアルデヒド(175g、1.0mol)を、DCM(1050mL)中に添加した。BBr(200mL、2.1mol)を、溶液中に、0℃でゆっくり添加した。反応物を、室温で撹拌した。1時間後、混合物を、飽和NaHCO水溶液(1000mL)で、pH=7~8になるまで希釈し、MTBE(1500mL×2)で抽出した。組み合わされた有機層を、飽和NaCl水溶液(1000mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して、表題化合物(110g、68%)を得た。ES/MS m/z 154.9(M+H)。
【0094】
調製4
tert-ブチルN-[3-[(2-フルオロ-3-ホルミル-4-メチル-フェノキシ)メチル]フェニル]カルバメート
【化32】
2-フルオロ-3-ヒドロキシ-6-メチルベンズアルデヒド(130g、0.84mol)、tert-ブチル(3-(ブロモメチル)フェニル)カルバメート(200g、0.70mol)、及び炭酸カリウム(350g、2.5mol)を、アセトニトリル(780mL)に、室温で添加し、次いで、50℃まで加熱した。5時間後、反応物を、水(600mL)で希釈し、EtOAc(800mL×2)で抽出した。組み合わされた有機層を、飽和NaCl水溶液(800mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィによって精製し、50:1のPetエーテル:EtOAcで溶出して、粗生成物を得た。粗生成物を、MTBE(500mL)で、室温で30分間摩砕して、表題化合物(103g、32%)を得た。ES/MS m/z 382.1(M+Na)。
【0095】
調製5
(6aR,6bS,7S,8aS,8bS,10R,11aR,12aS,12bS)-10-(3-((3-アミノベンジル)オキシ)-2-フルオロ-6-メチルフェニル)-7-ヒドロキシ-8b-(2-ヒドロキシアセチル)-6a,8a-ジメチル-1,2,6a,6b,7,8,8a,8b,11a,12,12a,12b-ドデカヒドロ-4H-ナフト[2’,1’:4,5]インデノ[1,2-d][1,3]ジオキソール-4-オン
【化33】
過塩素酸(水中の70%、4.8mL)を、アセトニトリル(110mL)中の、(8S,9S,10R,11S,13S,14S,16R,17S)-11,16,17-トリヒドロキシ-17-(2-ヒドロキシアセチル)-10,13-ジメチル-7,8,9,11,12,14,15,16-オクタヒドロ-6H-シクロペンタ[a]フェナントレン-3-オン(4.4g、12mmol、「16アルファ-ヒドロキシプレドニゾロン」とも称される)及びtert-ブチルN-[3-[(2-フルオロ-3-ホルミル-4-メチル-フェノキシ)メチル]フェニル]カルバメート(4.0g、11mmol、調製物4)の懸濁液に、-10℃で添加し、室温まで加温した。1時間後、DMF(10mL)を、懸濁液に、室温で添加した。18時間後、反応物を、飽和NaHCO水溶液でクエンチし、9:1のDCM:イソプロパノールで抽出した。有機層を組み合わせ、MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を、1:1のNHHCO水溶液(10mM+5%MeOH):ACNで溶離する逆相クロマトグラフィによって精製して、表題化合物、ピーク1(1.72g、25%)を得た。ES/MS m/z 618.6(M+H)。H NMR(400.13MHz,d-DMSO)δ0.93~0.87(m,6H),1.40(s,3H),1.71~1.60(m,1H),1.89~1.76(m,4H),2.18~2.12(m,2H),2.29(s,4H),4.23~4.17(m,1H),4.32~4.30(m,1H),4.50~4.43(m,1H),4.81(d,J=3.2Hz,1H),4.98~4.95(m,3H),5.16~5.10(m,3H),5.61(s,1H),5.95(s,1H),6.18~6.15(m,1H),6.53~6.48(m,2H),6.58(s,1H),6.90~6.86(m,1H),6.99(t,J=7.7Hz,1H),7.12(t,J=8.5Hz,1H),7.33~7.30(m,1H)。
【0096】
調製6
(6aR,6bS,7S,8aS,8bS,10S,11aR,12aS,12bS)-10-(3-((3-アミノベンジル)オキシ)-2-フルオロ-6-メチルフェニル)-7-ヒドロキシ-8b-(2-ヒドロキシアセチル)-6a,8a-ジメチル-1,2,6a,6b,7,8,8a,8b,11a,12,12a,12b-ドデカヒドロ-4H-ナフト[2’,1’:4,5]インデノ[1,2-d][1,3]ジオキソール-4-オン(本明細書ではGC1とも呼ぶ)
【化34】
調製物5から、残渣を、1:1のNHHCO水溶液(10mM+5%MeOH):ACNで溶出する逆相クロマトグラフィによって精製して、表題化合物、ピーク2(1.24g、18%)を得た。ES/MS m/z 618.6(M+H)。H NMR(400.13MHz,d-DMSO)dH NMR(400.13MHz,DMSO):0.88(s,3H),1.24~1.12(m,2H),1.40(s,3H),1.69~1.56(m,1H),1.91~1.76(m,4H),2.08~2.01(m,2H),2.22(s,3H),2.39~2.29(m,1H),3.18(d,J=5.2Hz,1H),4.12~4.00(m,1H),4.37~4.30(m,2H),4.79(d,J=3.1Hz,1H),5.00~4.93(m,2H),5.10~5.06(m,3H),5.31(d,J=6.7Hz,1H),5.95(s,1H),6.18(dd,J=1.8,10.1Hz,1H),6.34(s,1H),6.53~6.48(m,2H),6.58(s,1H),6.87(d,J=8.5Hz,1H),6.99(t,J=7.7Hz,1H),7.09(t,J=8.5Hz,1H),7.33(d,J=10.1Hz,1H)。
【0097】
調製7
(3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)プロパノイル)-L-アラニル-L-アラニン
【化35】
DMF(25mL)中のN-スクシンイミジル3-マレイミドプロピオネート(5.0g、19mmol)及びL-アラニル-L-アラニン(3.4g、21mmol)の溶液に、DIPEA(3.1mL、18mmol)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して残渣を得て、残渣をEtOAc中2%の酢酸で溶出するシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、表題化合物(4.0g、69%)を得た。ES/MS m/z 312.3(M+H)。
【0098】
調製8
3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N-((S)-1-(((S)-1-((3-((2-フルオロ-3-((6aR,6bS,7S,8aS,8bS,10S,11aR,12aS,12bS)-7-ヒドロキシ-8b-(2-ヒドロキシアセチル)-6a,8a-ジメチル-4-オキソ-2,4,6a,6b,7,8,8a,8b,11a,12,12a,12b-ドデカヒドロ-1H-ナフト[2’,1’:4,5]インデノ[1,2-d][1,3]ジオキソール-10-イル)-4-メチルフェノキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)プロパンアミド(本明細書において「GC-L」とも称される)
【化36】
(6aR,6bS,7S,8aS,8bS,10S,11aR,12aS,12bS)-10-(3-((3-アミノベンジル)オキシ)-2-フルオロ-6-メチルフェニル)-7-ヒドロキシ-8b-(2-ヒドロキシアセチル)-6a,8a-ジメチル-1,2,6a,6b,7,8,8a,8b,11a,12,12a,12b-ドデカヒドロ-4H-ナフト[2’,1’:4,5]インデノ[1,2-d][1,3]ジオキソール-4-オン(GC1、24g、39mmol、調製6参照)及び3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)プロパノイル)-L-アラニル-L-アラニン(15g、47mmol、調製7参照)のDMF(250mL)溶液を0~5℃に冷却し、2,6-ルチジン(11mL、97mmol)、続いてHATU(17g、43mmol)を加えた。混合物を0~5℃で5分間撹拌し、次いで冷却浴を除去し、混合物を2時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈した。有機溶液を水で3回、飽和NaCl水溶液で1回洗浄し、NaSOで乾燥させ(MeOHを添加して溶解性を補助した)、濾過し、蒸発させて、粗生成物を得た。粗生成物を、DCM中1~10%のMeOHの勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、表題化合物(24g、68%)を得た。ES/MS m/z 911.4(M+H)。H NMR(400.13MHz,DMSO):d 9.88(s,1H),8.20(d,J=7.1Hz,1H),8.11(d,J=7.2Hz,1H),7.68(s,1H),7.60-7.58(m,1H),7.34-7.29(m,2H),7.14-7.09(m,2H),7.00(s,2H),6.89(d,J=8.4Hz,1H),6.34(s,1H),6.18(dd,J=1.8,10.0Hz,1H),5.95(s,1H),5.76(s,1H),5.31(d,J=6.8Hz,1H),5.13-5.04(m,3H),4.78(d,J=3.1Hz,1H),4.41-4.30(m,4H),4.10-4.00(m,1H),3.61(t,J=7.3Hz,2H),2.42-2.31(m,3H),2.22(s,3H),2.11-2.01(m,2H),1.91-1.78(m,5H),1.40(s,3H),1.31(d,J=7.2Hz,3H),1.19-1.11(m,5H),0.88(s,3H)。
【0099】
調製9
3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N-((S)-1-(((S)-1-((3-((2-フルオロ-3-((6aR,6bS,7S,8aS,8bS,10R,11aR,12aS,12bS)-7-ヒドロキシ-8b-(2-ヒドロキシアセチル)-6a,8a-ジメチル-4-オキソ-2,4,6a,6b,7,8,8a,8b,11a,12,12a,12b-ドデカヒドロ-1H-ナフト[2’,1’:4,5]インデノ[1,2-d][1,3]ジオキソール-10-イル)-4-メチルフェノキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)プロパンアミド
【化37】
調製8に記載の手順に類似した様式で、調製9の化合物を、(6aR,6bS,7S,8aS,8bS,10R,11aR,12aS,12bS)-10-(3-((3-アミノベンジル)オキシ)-2-フルオロ-6-メチルフェニル)-7-ヒドロキシ-8b-(2-ヒドロキシアセチル)-6a,8a-ジメチル-1,2,6a,6b,7,8,8a,8b,11a,12,12a,12b-ドデカヒドロ-4H-ナフト[2’,1’:4,5]インデノ[1,2-d][1,3]ジオキソール-4-オン(調製例5参照)及び3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)プロパノイル)-L-アラニル-L-アラニン(調製例7参照)から調製した。ES/MS m/z 911.4(M+H)。1H NMR(500.11MHz,DMSO):d 9.88(s,1H),8.23-8.20(m,1H),8.11(d,J=7.2Hz,1H),7.69(s,1H),7.59(d,J=8.0Hz,1H),7.33-7.28(m,2H),7.15-7.08(m,2H),7.00(s,2H),6.91-6.89(m,1H),6.17(dd,J=1.7,10.1Hz,1H),5.94(s,1H),5.61(s,1H),5.16-5.12(m,3H),4.98-4.96(m,1H),4.81(d,J=3.1Hz,1H),4.49-4.36(m,6H),3.61(t,J=7.3Hz,2H),2.41(t,J=7.3Hz,2H),2.30-2.29(m,4H),2.17-2.15(m,2H),1.88-1.77(m,4H),1.69-1.61(m,1H),1.40(s,3H),1.31(d,J=7.2Hz,3H),1.18(d,J=7.2Hz,3H),0.93-0.87(m,6H)。
【実施例
【0100】
実施例1.抗ヒトIL-4Rα抗体GCコンジュゲートの生成
実施例1a.抗ヒトIL-4Rα抗体の生成及び操作
抗体生成:ヒトIL-4Rαに特異的な抗体を開発するために、ヒト免疫グロブリン可変領域を有するトランスジェニックマウスをヒトIL-4RαをFcタグ付き細胞外ドメイン(ECD)で免疫化しを、ヒト及びカニクイザルFcタグ付きIL-4RαECDタンパク質で交互に追加免疫した。スクリーニングは、交差反応性を同定するためにヒスチジンタグ付きヒト及びカニクイザルIL-4RαECDを用いて、IL-4ブロッキング抗体を同定するために過剰な可溶性IL-4の非存在下又は存在下で行った。交差反応抗体をFabとしてクローニングし、発現させ、標準的な手順によって精製し、レポーター細胞株、ヒト胚性腎臓(HEK)-Blue IL-4/IL-13(InvivoGen)において、IL-4及びIL-13に対するブロッキング活性について試験した。抗体を選択し、そのCDR、可変ドメインフレームワーク領域、及びIgGアイソタイプを操作して、親和性、安定性、溶解性、粘度、疎水性、並びに凝集の低減などの特性を改善した。
【0101】
ヒトIL-4RαECDのアミノ酸配列は配列番号15によって定められ、カニクザルIL-4RαECDのアミノ酸配列は配列番号16によって定められ、ヒトIL-4のアミノ酸配列は配列番号17によって定められ、ヒトIL-13のアミノ酸配列は配列番号18によって定められる。
【0102】
本発明の抗体は、周知の方法により、合成及び精製することができる。適切な宿主細胞、例えば、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)は、2つのベクターが使用される場合、所定のHC:LCベクター比を用いる抗体、又は重鎖及び軽鎖の両方をコードする単一ベクター系を用いる抗体を分泌するための、発現系で一時的に又は安定的にトランスフェクトされることができる。抗体が分泌された清澄化培地は、一般的に使用される技術を用いて精製することができる。
【0103】
親和性及び生物物理学的特性のための抗体操作:IL-4Rα抗体Ab10を、親和性及び/又は生物物理学的特性(安定性、溶解性、粘度、疎水性、凝集、血清タンパク質結合、熱又は化学的安定性など)を改善する突然変異を見出すために、ハイスループット、部位特異的、飽和突然変異誘発プロトコルを使用して、哺乳動物細胞発現ベクターにおいてFabとして操作した。
【0104】
簡潔に述べると、Ab10のフレームワーク領域におけるCDR突然変異誘発及び非定型生殖系列残基を評価した。CDR分析により、重要なCDR置換:LCDR3 H91W、N92Sが同定され、これらは、得られた抗体の親和性を10-9M範囲から10-11M範囲に有意に改善した。更なる分析及び実験により、以下のようなVHにおける重要な残基改変が同定された:A23V、N92S、I31H;VL:G28Dは、親和性を維持しながら熱チャレンジELISAにおける熱安定性を改善した。加えて、VH中のアミノ酸残基置換:A23V、I58V;VL:G28Dは、親和性を維持しながら自己会合及び疎水性を低下させることが見出された。アミノ酸残基置換:VH:I31Hは、血清タンパク質結合を減少させることが見出された。特定の抗体を更に操作して、HCフレームワーク3中のアスパラギン(N72)をアスパラギン酸(N72D)に置換することによって脱アミド化(deaminidation)を排除した。要約すると、7つの重要なアミノ酸残基が同定され、VH:A23V、I31H、I58V、N72D及びVL:G28D、H91W、N92Sにおいて以下のようにAb1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7及びAb8に操作され、これらは、抗体の他の機能的又は生物物理学的特性に悪影響を及ぼすことなく、抗ヒトIL-4Rα抗体の親和性及び生物物理学的特性(以下に示す)、例えば、熱安定性、自己会合の減少、疎水性、及び/又は血清タンパク質結合を有意に改善した。Ab9を、VH:I31H、I58V、N72D及びVL:H91W、N92Sにおいてアミノ酸残基置換を用いて以下のように操作した。表2は、例示的な抗体のCDRアミノ酸配列を示す。例示的な抗体は、表3に提供されるものを含む異なるIgG骨格を用いて生成された。
【0105】
抗体ヒンジ及びFc骨格選択:抗ヒトIL-4Rα抗体Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab9及びAb10を、ヒンジを安定化し、アーム交換を防止するS228P突然変異を含むように操作した。ヒトカッパ定常ドメインと共に野生型IgG4ドメインを使用して構築物を完成させた。抗体を合成し本質的に上記のように発現させ、精製した。
【0106】
ヒトIgG1A及び/又はヒトIgG4P骨格は、B細胞及び骨髄細胞への結合の予想外の利点を提供したので、例示された抗体のために選択された。以下に示されるように、例示された抗体は、エフェクターヌル抗体と比較した場合、B細胞に対してより大きな結合効力を有することが見出され、したがって、エフェクターヌルであるように操作されていない例示された抗体のFc部分が、抗IL-4Rα抗体のB細胞結合に正の影響を与えたことを示す。
【0107】
粘度を改善するための抗体定常領域操作:粘度を改善し、抗体のFabドメインと定常ドメインとの間の潜在的な静電相互作用を軽減するために、抗ヒトIL-4Rα抗体重鎖定常領域を電荷平衡によって更に操作した。IgG4中のCH1、CH2、及びCH3ドメイン中の5つの主要なアミノ酸残基が、抗ヒトIL-4Rα抗体の粘度に影響を与えるものとして同定された:1)E137(CH1ドメイン)、2)D203(CH1ドメイン)、3)Q274(CH2ドメイン)、4)Q355(CH3ドメイン)、及び5)E419(CH3ドメイン)。抗体の粘度を有意に改善するために、Ab1に対するQ274K(CH2ドメイン)、Q355R(CH3ドメイン)、及びE419Q(CH3ドメイン)の組み合わせを含む、これらのアミノ酸置換の様々な組み合わせを有する抗体を生成した。5つのアミノ酸についてのhIgG1定常領域における類似の位置は異なり、各ドメインの全体的なpIに影響を与えることが見出された。
【0108】
【表2】
【0109】
【表3】
【0110】
実施例1b.抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート(n=4)の生成
【化38】
式中、nは4であり、
AbはAb1である。
【0111】
例示した抗ヒトIL-4RαAb1(表2及び表3を参照)を、まず、40倍モル過剰のジチオスレイトール(DTT)の存在下で、37℃で2時間又は21℃で16時間超還元した。この最初の還元工程を使用して、発現中に重鎖の124位及び378位で操作されたシステインに結合するシステイン及びグルタチオンを含む様々なキャッピング基を除去した。還元工程の後、脱塩樹脂を通して試料を精製して、システインキャップ並びに還元剤を除去した。その後の2時間の酸化工程を、10倍モル過剰のデヒドロアスコルビン酸(DHAA)の存在下、室温(約21℃)で行って、軽鎖と重鎖との間の天然の鎖間ジスルフィド並びにヒンジジスルフィドの対を再形成した。2時間の酸化工程後、4~8モル当量のグルココルチコイド受容体アゴニストペイロード-リンカー(「GC-L」)、調製8で調製した3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N-((S)-1-(((S)-1-((3-((2-フルオロ-3-((6aR,6bS,7S,8aS,8bS,10S,11aR,12aS,12bS)-7-ヒドロキシ-8b-(2-ヒドロキシアセチル)-6a,8a-ジメチル-4-オキソ-2,4,6a,6b,7,8,8a,8b,11a,12,12a,12b-ドデカヒドロ-1H-ナフト[2’,1’:4,5]インデノ[1,2-d][1,3]ジオキソール-10-イル)-4-メチルフェノキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)プロパンアミドをDMSOに溶解した10mMストック溶液を用いて添加した。次いで、試料を室温で30~60分間インキュベートして、操作されたシステインへのLPの効率的なコンジュゲーションを可能にした。次いで、サイズ排除クロマトグラフィ(SEC)又は接線流濾過(TFF)などの後続の仕上げ工程を使用して、試料を適切な製剤緩衝液に緩衝液交換し、DMSO及び任意の過剰なリンカー-ペイロードを除去した。
【0112】
薬物対抗体比(DAR)評価:最終コンジュゲート上に存在するリンカー-ペイロードの平均数を評価するために、1)逆相(RP)HPLC及び2)飛行時間(TOF)質量分析を含む2つの分析方法を使用した。両方の方法とも、ジチオスレイトール(DTT)を最終濃度約10mMまで添加し、続いて42℃で5分間インキュベートすることを含む最初の試料還元工程を必要とした。
【0113】
逆相HPLC法:1mg/mLの抗ヒトIL-4Rα抗体GCコンジュゲート試料を、試料を10mM DTTの存在下、42℃で5分間インキュベートすることによって還元した。10~30マイクログラムの還元された抗ヒトIL-4Rα抗体GCコンジュゲート試料を、Phenyl 5PW、4.6mm×7.5cm、10μMカラム(Tosh Part#0008043)上に注入した。A緩衝液は水中の0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)から構成され、一方、B緩衝液はアセトニトリル(ACN)中の0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)から構成された。試料注入前にカラムを20%B緩衝液中で平衡化し、続いて約8.5カラム体積にわたって28%B~40%Bの勾配をかけた。平均DARは、寄与する種ごとのDAR数を乗じた分画パーセンテージから個々のDAR種それぞれからの寄与を計算することによって決定した。この値は、還元された試料に基づき、分子の半分のみを表すので、次いで、インタクトな抗体GCコンジュゲートを説明するために、その数に2を掛けた。実施例1bの抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートについてのDAR計算を表4に提供する。
【0114】
【表4】
【0115】
飛行時間型質量分析法:還元された試料8μgをPoroshell 300sb-C3 2.1×2.5mm、5μMカラム(Agilent Part#821075-924)に注入した。緩衝液Aは水中の0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)から構成され、一方、緩衝液Bはアセトニトリル(ACN)中の0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)から構成された。試料注入の前にカラムを0%B緩衝液中で平衡化し、続いて約28カラム体積にわたって10%Bから80%Bの勾配をかけた。平均DARは、寄与する種ごとのDAR数を乗じた分画パーセンテージから個々のDAR種それぞれからの寄与を計算することによって決定した。この値は還元された試料に基づいており、分子の半分のみを表しているので、無傷の抗体を説明するためにその数に2を掛けた。実施例1bの抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートについてのDAR計算を表5に提供する。
【0116】
【表5】
【0117】
実施例1c.抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート(n=3)の生成
【化39】
式中、nは3であり、
AbはAb1である。
【0118】
実施例1cのコンジュゲートを、実施例1bに記載の手順と類似の様式で、より低いモル比のGC-L、3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N-((S)-1-(((S)-1-((3-((2-フルオロ-3-((6aR,6bS,7S,8aS,8bS,10S,11aR,12aS,12bS)-7-ヒドロキシ-8b-(2-ヒドロキシアセチル)-6a,8a-ジメチル-4-オキソ-2,4,6a,6b,7,8,8a,8b,11a,12,12a,12b-ドデカヒドロ-1H-ナフト[2’,1’:4,5]インデノ[1,2-d][1,3]ジオキソール-10-イル)-4-メチルフェノキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)プロパンアミドを、コンジュゲーション工程中にAb1に用いて調製した。例えば、対応するGC-L:Ab1の3.2:1のモル比の使用は、約3の最終DARをもたらす。
【0119】
実施例1d.チオスクシンイミド加水分解:式Ieの化合物のチオスクシンイミド環を、以下のスキーム1に示すように、当技術分野で周知の条件下で加水分解して(例えば、国際公開第2017/210471号、段落001226を参照)、式Ifの開環生成物を得ることができる。
【0120】
スキーム1
【化40】
加えて、式Ieの化合物の上記チオスクシンイミド環は、少なくとも部分的なインビボでの加水分解を、標準的な又は周知の処方条件下で受けて、式Ifの開環生成物を提供し得る。
【0121】
実施例2.抗ヒトIL-4Rα抗体の構造的及び機能的エピトープ決定
実施例2a.X線結晶学によるAb9Fabの構造的エピトープ。ヒトIL-4Rα上の抗IL-4RαAb9のFabの物理的エピトープを、ヒトIL-4Rαと例示した抗体との間の相互作用界面を同定することによって決定した。簡潔に述べると、構造的エピトープを決定するために、ヒトIL-4RαECDをAb9のFab部分と共結晶化させた。IL-4Rαと複合体化したAb9Fabの構造は、CH1ドメインの後で切断された重鎖のヘキサヒスチジンタグ付きIgG1バリアント及びAb9Fabの軽鎖の「Crystal Kappa」バージョンを作製することによって決定した(Lieu et al.,「Rapid and Robust Antibody Fab Fragment Crystallization Utilizing Edge-to-edge Beta-sheet Packing,」PLoS One,15(9)(2020)を参照、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。Ab9バリアントを、C182L突然変異を含有するヒトIL-4RαECDのヘキサヒスチジンタグ付きバージョンと共発現させ、次いで複合体を固定化金属アフィニティクロマトグラフィによって精製し、結晶化のための標準的な市販のスクリーンを使用してスクリーニングした。結晶が得られ、X線回折データをAdvanced Photon Sourceで収集した。回折データを、分子置換によって削減及び解析し、例示されたAb9Fab及びIL-4RαECDの錯体の2.8オングストローム構造が得られるように精密化した。得られた結晶構造から、共結晶化されたAb9Fabの原子の4.5オングストローム内の任意のIL-4Rαアミノ酸残基をエピトープの一部としてカウントした(PyMOL可視化ソフトウェア[Schrodinger(登録商標)]を使用)。
【0122】
PyMOL分析は、結晶構造複合体中のAb9Fabの4.5オングストローム以内にあるIL-4Rαアミノ酸残基(配列番号15に関して)が、例示された抗体の構造的エピトープを含むことを実証した。具体的には、分析により、構造的エピトープが以下のアミノ酸残基:12位のAsp、14位のMet、15位のSer、16位のIle、37位のTyr、39位のLeu、41位のPhe、43位のLeu、45位のGlu、47位のHis、48位のThr、49位のCys、50位のIle、62位のHis、64位のLeu、65位のMet、66位のAsp、67位のAsp、69位のVal、72位のAsp、99位のArg、121位のPro、123位のPro、124位のPro、125位のAspを含むことが決定された。分析は更に、構造的エピトープがIL-4RαのN末端フィブロネクチンIII型ドメインのドメイン1及び2にまたがることを決定した。更に、分析により、構造的エピトープの以下のアミノ酸残基が、IL-4RαのN末端フィブロネクチンIII型ドメインのドメイン2に位置することが決定された:R99、P121、P123、P124、D125。
【0123】
また、例示されたAb9Fab及びデュピルマブFabの結晶構造と、ヒトIL-4Rα(pdbアクセッションコード6WGL)と複合体化された結晶カッパ設計とのオーバーレイは、デュピルマブと比較した場合、Ab9FabがIL-4Rα上の新規エピトープに結合することを示した(図1)。
【0124】
更に、各構造におけるIL-4Rα成分上の、例示されたIL-4RαAb9Fab:IL-4Rα複合体結晶構造の、IL-4及びIL-13の公開された複合体並びにそのそれぞれの受容体(pdbアクセッションコード3BPN及び3BPO)とのアラインメント(PyMOL可視化ソフトウェアを使用)は、例示されたAb9Fab抗体エピトープが、IL-4RαへのIL-4及びIL-13結合部位の両方と重複することを示し、したがって、例示された抗体のFabバリアント部分がIL-4Rαに結合する場合、例示された抗体のIL-4Rαへの結合は、IL-4及びIL-13サイトカインがIL-4Rαに結合するのを物理的にブロッキングすることを示した。
【0125】
実施例2b.Ab10の機能的エピトープ。例示された抗ヒトIL-4RαAb10の機能的エピトープをELISAによって決定した。簡潔に述べると、30個の表面アミノ酸残基置換を、以下のようにヘキサヒスチジンタグ付きヒトIL-4Rα細胞外ドメイン(ECD)に個々に導入した:K2D、E6R、K22D、P26R、T31R、F41A、L42G、L43G、E45R、G56R、D66R、A71R、Q82G、K87D、E94R、H107A、D108R、P124R、D125R、D143R、R148D、L155R、R160D、S164R、S168R、Q181R、P192R、K195D、又はH197G。上記のような単一アミノ酸残基置換を有する各突然変異タンパク質を、CHO細胞において一過性に発現させ、標準的な固定化金属アフィニティクロマトグラフィ技術を用いて精製した。ELISAプレートをPBS中の1μg/mLヤギ抗ヒトカッパ抗体(Southern Biotech、カタログ番号2060-01)で4℃にて一晩コーティングし、次いでPBSTで3回洗浄し、PBSカゼインで室温にて30分間ブロッキングした。次いで、プレートをPBSTで3回洗浄し、例示した抗ヒトIL-4Rα抗体Ab6を、PBS-カゼイン中1μg/mLの最終濃度でウェルに添加し、1時間インキュベートした。プレートをPBSTで3回洗浄し、IL-4Rα突然変異タンパク質をPBS-カゼイン中1μg/mLから3倍に連続希釈し、50μL/ウェルでプレートに添加し、室温で1時間インキュベートした。プレートをPBSTで3回洗浄し、PBS-カゼイン中抗ヒスチジンタグ抗体HRPコンジュゲート(R&D Systems,カタログ番号MAB050H)の5000倍希釈を添加し、室温で1時間インキュベートした。プレートを3回洗浄し、TMB基質(Pierce,カタログ番号34021)を製造業者の指示に従って添加し、反応をHSOでクエンチし、吸光度をELISAプレートリーダーで450nmで読み取った。抗体の機能的エピトープを、結合シグナルを示さないか、又は対照抗体と比較して有意に減少した結合シグナルを示したウェルに対応する変異アミノ酸残基として決定した。
【0126】
表6Aの結果は、例示された抗ヒトIL-4RαAb10の機能的エピトープがアミノ酸残基D66及びD125を含むことを示す。構造的エピトープにおいて同定されたアミノ酸残基のうち、IL-4Rα上のD66R及びD125Rのアミノ酸残基置換は、それぞれ、変異IL-4RαへのAb10の結合に対して有意に負の影響を示した。具体的には、IL-4Rαのアミノ酸残基D66のアルギニンへの置換は、変異IL-4RαへのAb10の結合を対照の結合よりも低下させた(それぞれ、0.04OD450及び0.14OD450)。更に、IL-4Rαの結晶構造上のアミノ酸残基D66の近くに位置するアミノ酸残基D125のアルギニンへの置換(図2参照)も、0.59OD450の結合の有意な減少を示した。残りのアミノ酸置換は、正の結合の範囲内又は決定された構造的エピトープの外側のいずれかであった。
【0127】
【表6】
【0128】
実施例2c.X線結晶学によるAb1Fabの構造的エピトープ。ヒトIL-4Rα上のAb1抗ヒトIL-4Rα 抗体のFabの物理的エピトープを、本質的に上記のように決定した。結晶が得られ、X線回折データをAdvanced Photon Sourceで収集した。回折データを、分子置換によって削減及び解析し、例示されたFabとIL-4RαECDとの錯体の2.49オングストローム構造が得られるように精密化した。得られた結晶構造から、共結晶化されたFabの原子の4.5オングストローム以内の任意のIL-4Rαアミノ酸残基をエピトープの一部としてカウントした(Molecular Operating Environment(MOE)可視化、モデリング及びシミュレーションソフトウェア[Chemical Computing Group]、Coot(General Public License)及びPyMOL可視化ソフトウェア[Schrodinger(登録商標)]を使用)。
【0129】
MOE、Coot、及びPyMOL分析は、結晶構造複合体中の例示されたFabの4.5オングストローム以内にあるIL-4Rαアミノ酸残基(配列番号15に関して)が構造的エピトープを含むことを実証した。具体的には、分析により、構造的エピトープが以下のアミノ酸残基を含むことが決定された。12位のAsp、14位のMet、15位のSer、16位のIle、39位のLeu、41位のPhe、42位のLeu、48位のThr、49位のCys、50位のIle、52位のGlu、62位のHis、64位のLeu、65位のMet、66位のAsp、67位のAsp、68位のVal、69位のVal、72位のAsp、99位のArg、121位のPro、123位のPro、124位のPro、125位のAsp、192位のPro。66位のAspは、Ab1Fabの重鎖と2.6~2.9Åの間の相互作用を有してよく調和されていた。67位のAspは、3.1~3.5Åの間のより長い範囲の相互作用を有し、その側鎖周辺の過剰な密度の観察によって証明されるように、その結合位置において柔軟性を示した。分析により、構造的エピトープがIL-4RαのN末端フィブロネクチンIII型ドメインのドメイン1及び2に及ぶことが決定された。更に、分析により、構造的エピトープの以下のアミノ酸残基がIL-4RαのN末端フィブロネクチンIII型ドメインのドメイン2に位置することが決定された:R99、P121、P123、P124、D125、P192。
【0130】
例示された抗ヒトIL-4RαAb1Fabと、ヒトIL-4Rα(pdbアクセッションコード6WGL)と複合体化された結晶カッパ設計を有するデュピルマブFabの結晶構造とのオーバーレイは、抗ヒトIL-4RαAb1が、デュピルマブと比較した場合、IL-4Rα上の新規エピトープに結合することを示した(図3)。
【0131】
例示された抗ヒトIL-4RαAb1Fab:IL-4Rα複合体結晶構造と各構造におけるIL-4Rα上のIL-4及びIL-13並びにそれらのそれぞれの受容体(pdbアクセッションコード3BPN及び3BPO)の公開された複合体とのアラインメント(PyMOL可視化ソフトウェアを使用)は、例示された抗ヒトIL-4RαAbFab抗体エピトープが、IL-4RαへのIL-4及びIL-13結合部位の両方と重複することを示した。これは、例示されたAb1の結合が、IL-4及びIL-13サイトカインがIL-4Rαに結合するのを物理的にブロッキングすることを示した。
【0132】
実施例2d.Ab1の機能的エピトープ。例示されたヒトIL-4Rα抗体Ab1の機能的エピトープをELISAによって決定した。簡潔に述べると、30個の表面アミノ酸残基置換を、以下のようにヘキサヒスチジンタグ付きヒトIL-4Rα細胞外ドメイン(ECD)に個々に導入した:K2D、E6R、K22D、P26R、T31R、F41A、L42G、L43G、E45R、E52R、G56R、D66R、A71R、Q82G、K87D、E94R、H107A、D108R、P124R、D125R、D143R、R148D、L155R、R160D、S164R、S168R、Q181R、P192R、K195D、又はH197G。上記のような単一アミノ酸残基置換を有する各突然変異タンパク質を、CHO細胞において一過性に発現させ、標準的な固定化金属アフィニティクロマトグラフィ技術を用いて精製した。ELISAプレートを、PBS中の1μg/mLヤギ抗ヒトIgG Fc抗体(Jackson ImmunoResearch Laboratories、カタログ番号109-005-098)で4℃にて一晩コーティングし、次いでPBSTで3回洗浄し、PBSカゼインで室温にて1時間ブロッキングした。次いで、プレートをPBSTで3回洗浄し、例示したヒトIL-4Rα抗体を、PBS-カゼイン中1μg/mLの最終濃度でウェルに添加し、室温にて1時間インキュベートした。プレートをPBSTで3回洗浄し、IL-4Rα突然変異タンパク質を3点について、PBS-カゼイン中1μg/mLから5倍に連続希釈し、50μL/ウェルでプレートに添加し、室温にて1時間インキュベートした。プレートをPBSTで3回洗浄し、PBS-カゼイン中抗ヒスチジンタグ抗体HRPコンジュゲート(R&D Systems,カタログ番号MAB050H)の1000倍希釈を添加し、室温で45分間インキュベートした。プレートを3回洗浄し、TMB基質(Pierce,カタログ番号34028)を製造業者の指示に従って添加し、反応をHSOでクエンチし、吸光度をELISAプレートリーダーで450nmで読み取った。抗体の機能的エピトープを、結合シグナルを示さないか、又は野生型対照と比較して有意に減少した結合シグナルを示したウェルに対応する変異アミノ酸残基として決定した。
【0133】
表6Bの結果は、例示された抗ヒトIL-4Rα抗体Ab1の機能的エピトープがアミノ酸残基D66を含むことを示す。IL-4Rα上でのD66からD66Rへのアミノ酸残基置換は、D66R IL-4RαへのAb1の結合を陰性対照の結合よりも低下させた(それぞれ、0.047OD450及び0.063OD450)。アミノ酸残基D66は、IL-4Rαの結晶構造において構造的エピトープ残基D67及びD125の近くに位置する(図4)。残りのアミノ酸置換は、正の結合の範囲内又は決定された構造的エピトープの外側のいずれかであった。
【0134】
【表7】
【0135】
実施例3.例示的な抗ヒトIL-4Rα抗体及び実施例1bのIL-4RαAb1GCコンジュゲートの結合効力
実施例3a.Elisa結合:競合Meso Scale Discovery(MSD)ELISA結合アッセイを使用して、ヒト及びカニクイザルIL-4Rαに対する例示的な抗ヒトIL-4RαAb1及びIL-4RαAb1GCコンジュゲートの結合効力を測定した。一定最終濃度のAb1又はコンジュゲート(10pM)を、ヒト又はカニクイザルIL-4Rαの3倍希釈系列と混合して、10nMの最終出発濃度を得て、混合物を37℃で4日間インキュベートした。96ウェルマルチアレイプレート(Meso Scale Diagnostics、カタログ番号L15XA-3)をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中の0.5μg/mLのヘキサヒスチジンタグ付きヒト又はカニクイザルIL-4RαECDで、4℃にて一晩コーティングした。コーティング後、プレートを200μLのPBST(0.05%Tween(登録商標)20と共にPBS)で10回洗浄し、300μLのPBSカゼインブロッキング緩衝液(Pierce、カタログ番号37528)で37℃にて1時間ブロッキングした。次いで、プレートを上記のように10回洗浄し、そして50μLのプレインキュベートした抗体:IL-4Rα希釈系列をウェルに移し、300rpmで振盪しながら37℃で150秒間インキュベートした。プレートを、PBSTで10回洗浄し、50μLの1μg/mL抗ヒト抗体sulfo-tag20(Meso Scale Diagnostics,カタログ番号R32AJ-1)を表7aのアッセイのためにプレートに添加し、抗ヒトNHPカッパ軽鎖SULFO-TAG20(Meso Scale Diagnostics、カタログ番号D20TF-6)を表7bのアッセイのためにプレートに添加し、プレートを300rpmで振盪しながら37℃で30分間インキュベートした。プレートをPBSTで10回洗浄し、150μL/ウェルの1X Read Buffer Tをウェルに加え、バッファー添加の15分後にSECTOR(登録商標)Imager6000(Meso Scale Diagnostics)で分析した。見かけのKは、GraphPad Prism9を使用して、電気化学発光(ECL)応答対log(可溶性IL-4Rα濃度)にシグモイド曲線を当てはめることによって決定される。データを正規化したECL値でグラフ化する。表7aの結果は、個々の実験からの代表的なデータであり、表7bの結果は、2連で行った3回の独立した実験の平均からの代表的なデータである。
【0136】
表7a及び7bの例示的な結果は、例示的な抗IL-4Rα抗体及びAb1GCコンジュゲートが、匹敵するKでヒト及びカニクイザルIL-4Rαの両方に結合することを示す。
【0137】
【表8】
【0138】
【表9】
【0139】
実施例3b.B細胞及びT細胞への結合:例示された抗ヒトIL-4Rα抗体のB細胞及びT細胞への結合を、蛍光活性化細胞選別(FACS)アッセイにおいて試験した。標準的なFicoll-Paque(商標)plus(GE HEALTHCARE)密度勾配遠心分離法によって、ヒト血液試料からヒトPBMCを単離した。新たに単離した細胞PBMCを2×10細胞/mLで再懸濁し、室温で15分間静置し、次いで100μL/ウェルで丸底96ウェルプレート(COSTAR(登録商標))に播種し、FACS緩衝液(Corning(登録商標)からの2%ウシ胎児血清を含有するPBS)で洗浄した。例示された抗ヒトIL-4Rα抗体及びAlexa Fluor(登録商標)647にコンジュゲートされたそれぞれの対照IgG抗体を、製造業者のプロトコル(Thermo Fisher Scientific)に従って、66.67nMでウェルに添加し、4倍希釈して2連とした。次いで、ヒトTruStain FcX(商標)、FITC抗ヒトCD3抗体、Alexa Fluor(登録商標)700抗ヒトCD4抗体(全てBiolegend(登録商標)から)及びCD20モノクローナル抗体(2H7)、PerCP-Cyanine5.5(Thermo Fisher Scientific)を含有する等体積の2×抗体カクテルをウェルに添加した。細胞を4℃で30分間インキュベートし、FACS緩衝液で2回洗浄し、最終体積100μLのFACS緩衝液に再懸濁した。Viability dye、Sytox(商標)blue(Thermo Fisher Scientific)を添加し、試料をフローサイトメーター(LSRFortessa(商標)X-20;BD BIOSCIENCES)を介して分析した。FlowJoソフトウェアを用いてデータ分析を行い、GraphPad Prism9を用いて統計分析を行った。データは、6人のドナーからのCD20 B細胞及びCD4陽性T細胞集団からのIL-4Rα発現細胞のパーセンテージの平均±SEMを表す。曲線は、個々の細胞集団からの陽性IL-4Rα発現細胞のlog(Ab濃度)対パーセントのシグモイド曲線をフィッティングすることによって作成した。
【0140】
代表的な実験からの表8Aの結果は、例示された抗ヒトIL-4RαAb1及びAb7が、ヒトPBMC単離B細胞(それぞれ0.15nM及び0.14nMのEC50)及びCD4T細胞(それぞれ26.3nM及び28.7nMのEC50)上のIL-4Rαに、匹敵する親和性で結合したことを示す。
【0141】
更に、例示されたエフェクターヌル抗ヒトIL-4RαAb8をAb7と比較する代表的な実験からの表8Bにおける結果は、エフェクターヌルAb8が、Ab7(0.27nMのEC50)と比較した場合に、B細胞に対する予想外に減少した親和性(1.07nMのEC50)を有することを示し、抗体のFc部分が、例示されたIL-4Rα抗体のB細胞への結合に影響を及ぼし得ることを示した。Ab7及びAb8の両方は、同じCDRアミノ酸配列を共有する。
【0142】
【表10】
【0143】
【表11】
【0144】
実施例4.抗ヒトIL-4RαAbGCコンジュゲートのインビトロ機能特性評価
実施例4a.抗ヒトIL-4RαAb1による細胞ベースのIL-4及びIL-13サイトカインブロッキング活性:分泌型胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)活性を測定することによって、HEK-Blue IL-4R及びIL-13R発現細胞株(InvivoGen)を用いて、IL-4及びIL-13に対する例示的な抗ヒトIL-4Rα抗体のアンタゴニスト活性を行った。HEK-Blue細胞を、ポリリジンコーティングプレート中の50μLの増殖培地中に5×10細胞/ウェルで一晩播種した。抗ヒトIL-4Rα抗体を、増殖培地中20μg/mLから開始して4倍希釈で、Greiner 96ウェル低タンパク質結合プレートにおいて調製した。希釈系列を、増殖培地中で等量の組換えヒトIL-4又はIL-13(Eli Lilly)のいずれかと混合した。50μLの混合物を、次いで、HEK-Blue細胞を有するプレートに添加して、100pg/mLヒトIL-4又は10ng/mLヒトIL-13の最終濃度にし、次いで、プレートを、組織培養インキュベーター中、37℃で一晩インキュベートした。一晩インキュベートしたプレートからの20μLの上清を、96ウェル組織培養処理プレートに移し、ウェル当たり180μLのQUANTI-Blue(商標)(InvivoGen)を添加し、混合物を37℃で45分間インキュベートした。分泌された胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)活性を、SpectraMaxマイクロプレートリーダー(Molecular Devices)において650nmで測定した。結果を650nmでの光学密度(OD)として報告し、GraphPad Prism9を用いて統計分析を行った。IC50及び曲線は、各例示抗体について650nmでのlog(Ab濃度)対ODのシグモイド曲線をフィッティングすることによって作成した。
【0145】
結果は、例示的抗ヒトIL-4Rα抗体Ab1、Ab7、及びAb9が、IL-4及びIL-13誘導SEAP活性の両方を用量依存的様式で阻害し、IL-4阻害についてそれぞれ0.08nM、0.07nM、及び0.03nMのIC50を有し、IL-13阻害についてそれぞれ0.67nM、0.51nM、及び0.24nMのIC50を有することを示した(表9)。
【0146】
【表12】
【0147】
実施例4b.抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートの内在化:実施例1bの例示的な抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートの、IL-4Rαに結合し、Daudi細胞に内在化する能力を評価した。pH感受性標識pHrodo(商標)ifL Microscale Labeling Kit(Invitrogen#P36014)を使用して、100μgのF(ab’)2ヤギ抗ヒトIgG Fcγ(Jackson Immuno Research Labs#109-006-098)を製造業者のプロトコルに従って標識した。Daudi細胞(ATCC#CCL-213)を培地中に1×10細胞/mLで再懸濁し、100μLを96ウェルプレートに播種した。例示的な抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート及び抗ヒトIL-4RαAbを、複合体形成のために、等濃度のpHrodo標識F(ab’)2ヤギ抗ヒトIgGと共に4℃で30分間インキュベートし、次いで、3点曲線のために10倍に連続希釈し、Daudi細胞に添加し、COインキュベーター中、37℃で25時間インキュベートした。インキュベーション後、プレートを400×gで3分間遠沈させ、上清を吸引した。2%ウシ胎仔血清を含むd-PBS中にCD20モノクローナル抗体(2H7)、PerCP-シアニン5.5(eBioscience(商標))及びヒトTruStain FcX(商標)(BioLegend)を含有する抗体カクテルをウェルに添加し、ピペッティングによって混合した。次いで、染色された細胞を4℃で30分間インキュベートした。次いで、細胞を2%FBSを含む100~150μLのd-PBSで2~3回洗浄した。細胞を2%FBSを含む100μLのd-PBSに再懸濁し、5μLのSYTOX(商標)Blue Dead Cell Stain(Invitrogen)を適切なウェルに添加し、ピペッティングによって混合した。プレートをBD LSRFortessa(商標)X-20 Cell Analyzerで分析した。FlowJoソフトウェアを用いて分析を行った。GraphPad Prism9を使用して濃度対pHrodo幾何平均蛍光強度(gMFI)をプロットすることによって曲線を作成した。
【0148】
表10の結果は、実施例1bの抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートが、10、1及び0.1μg/mLでそれぞれ859、509及び397のMFIで用量依存的にDaudi細胞に結合し、内部移行したことを示す。抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートの内在化は、非コンジュゲートAb1の内在化に匹敵した。これは、抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート結合及び内在化機能が、抗ヒトIL-4RαAb1のグルココルチコイドへのコンジュゲーションによって影響を受けなかったことを示す。
【0149】
【表13】
【0150】
実施例4c.ヒトPBMCにおけるIL-4及びIL-13誘導性pSTAT6リン酸化の阻害:実施例1bの例示的な抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート及び抗ヒトIL-4RαAb1によるIL-4及びIL-13媒介性IL-4R pSTAT6リン酸化の阻害を、初代B細胞及び/又はT細胞において評価した。標準的なFicoll-Paque(商標)plus(GE HEALTHCARE)密度勾配遠心分離法によって、ヒト血液試料からヒトPBMCを単離した。単離された細胞を、T175フラスコ(FALCON)中の100mLの完全培地(10%FBS、1%ペニシリン-ストレプトマイシン溶液、Corning(登録商標)から、並びに1%GlutaMAX(商標)及び0.1%β-メルカプトエタノール、Gibco(商標)からのRPMI-1640)中に1億~3億細胞で再懸濁し、2μg/mLのPHA(SIGMA)、0.5μg/mLのLPS(SIGMA)及び100ng/mLの組換えヒトIL-6で一晩刺激した。細胞を新鮮な培地で洗浄し、4倍希釈及び11点滴定で希釈した10μg/mLの例示的抗体を含有する100μL完全培地中、96ウェル丸底プレート(Corning(登録商標))に5×10~2×10細胞/ウェルで播種した。細胞を試料と共に室温で30分間インキュベートし、次いでヒト組換えIL-4(最終濃度20ng/mL)又はヒト組換えIL-13(最終濃度100ng/mL、R&D SYSTEMS)で室温で12分間刺激した。120μLの1X Lyse/Fix Buffer(BD BIOSCIENCES)を5分間添加することによって刺激を停止し、次いで、プレートを2000rpmで2分間遠心分離し、上清を吸引した。細胞ペレットを100μLの氷冷メタノール(SIGMA)に再懸濁し、氷上に20分間置き、2%FBS(Corning(登録商標))含有DPBSで洗浄した。細胞を、50μLの以下のタンパク質:CD4、CD33、CD8、及びCD3(Thermo Fisher Scientific)、リン酸化STAT6(Biolegend(登録商標))並びにCD20(BD BIOSCIENCES)に対する抗体カクテル中に再懸濁し、室温で30分間インキュベートし、次いで2%FBSを含有するDPBSで洗浄した。フローサイトメーターを用いて細胞試料を分析した。FlowJoソフトウェアを用いて分析を行い、GraphPad Prism9を用いて統計分析を行う。曲線は、各個々のドナー細胞集団(n=2)のリン酸化STAT6のlog(Ab濃度)対阻害パーセントのシグモイド曲線をフィッティングすることによって作成した。
【0151】
表11Aの結果は、実施例1bの例示的な抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートが、IL-4誘導性STAT6リン酸化を、CD4+T細胞(0.017μg/mLのIC50)及びB細胞(0.041μg/mLのIC50)の両方において用量依存的に阻害したことを示す。
【0152】
表11Bの結果は、実施例1bの例示的な抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートが、B細胞におけるIL-13誘導性STAT6リン酸化を用量依存的に阻害した(0.064μg/mLのIC50)ことを示す。これは、ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートが、IL-4Rを介するIL-4シグナル伝達及びIL-13シグナル伝達の両方をブロッキングする能力を示す。
【0153】
【表14】
【0154】
【表15】
【0155】
実施例4d.IL-4誘導性B細胞増殖の阻害:例示した実施例1bの抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート並びに抗ヒトIL-4RαAb1及びAb7によるB細胞増殖の阻害を、ヒトPBMCから単離した初代B細胞において評価した。ヒトPBMCは、標準的なFicoll-Paque(商標)plus(GE HEALTHCARE)密度勾配遠心分離法によってヒト血液試料から単離し、初代B細胞を、製造元のプロトコルに従って、EasySep(商標)ヒトナイーブB細胞濃縮キットを使用した陰性選択によって、PBMC懸濁液から単離した(STEMCELL(商標)技術)。単離されたヒト初代B細胞を1×10細胞/mLに再懸濁し、完全培地(10%ウシ胎児血清を含むRPMI-1640、1×MEM-非必須アミノ酸、1mMピルビン酸ナトリウム、1×ペニシリン-ストレプトマイシン溶液(全てCorning(登録商標)から)及び1×GlutaMAX(商標)(Gibco(商標))、0.1%β-メルカプトエタノール(LIFE TECHNOLOGIES)中で、ポリスチレン96ウェルU底プレート中に播種した。細胞を抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート、抗ヒトIL-4RαAb1及びAb7で前処理した。
【0156】
(6aR,6bS,7S,8aS,8bS,10S,11aR,12aS,12bS)-10-(3-((3-アミノベンジル)オキシ)-2-フルオロ-6-ビニルフェニル)-7-ヒドロキシ-8b-(2-ヒドロキシアセチル)-6a,8a-ジメチル-1,2,6a,6b,7,8,8a,8b,11a,12,12a,12b-ドデカヒドロ-4H-ナフト[2’,1’:4,5]インデノ[1,2-d][1,3]ジオキソール-4-オン(調製例6の化合物、本明細書では「GC1」とも呼ばれる)、又はアイソタイプ対照を、66.67nMで0.5~1時間、4倍希釈し、10点滴定した。細胞をヒトCD40/TNFRSF5抗体(200ng/mL;R&D SYSTEMS)及びIL-4組換えヒトタンパク質(5ng/mL;R&D SYSTEMS)で37℃かつ5%COで2日間刺激した。次いで、細胞を、[H]-チミジン(1mCiチミジン/ウェル;PerkinElmer(登録商標))で18時間、37℃でパルスをかけ、[H]-チミジン取り込みのレベルをマイクロプレートカウンター(MicroBeta2;PerkinElmer(登録商標))によって測定し、毎分の細胞カウント(CCPM)として表した。GraphPad Prism9を使用して統計分析を行い、log(Ab濃度)対2人のドナーからのCD40刺激単独と比較したCCPMの平均阻害率のシグモイド曲線をフィッティングすることによって曲線を生成した。
【0157】
表12Aの結果は、実施例1bの例示的な抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートが、非コンジュゲート抗ヒトIL-4RαAb1(1.31nMのIC50)に匹敵するIL-4誘導性B細胞増殖(1.41nMのIC50)を用量依存的に阻害したことを示す。GC1単独は、アイソタイプ対照に匹敵し、すなわち、有意な阻害は観察されなかった。
【0158】
表12Bは、抗ヒトIL-4RαAb1及びAb7によるIL-4誘導性B細胞増殖の阻害の代表的な結果を示す。
【0159】
【表16】
【0160】
【表17】
【0161】
実施例4e.抗CD40誘導性B細胞増殖のグルココルチコイド受容体媒介性阻害:実施例1bの例示した抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート及び抗ヒトIL-4RαAb1によるB細胞増殖の阻害を、ヒトPBMCから単離した初代B細胞において評価した。ヒトPBMCは、標準的なFicoll-Paque(商標)plus(GE HEALTHCARE)密度勾配遠心分離法によってヒト血液試料から単離し、初代B細胞を、製造元のプロトコルに従って、EasySep(商標)ヒトナイーブB細胞濃縮キットを使用した陰性選択によって、PBMC懸濁液から単離した(STEMCELL(商標)技術)。単離されたヒト初代B細胞を1×10細胞/mLに再懸濁し、完全培地(10%ウシ胎児血清を含むRPMI-1640、1×MEM-非必須アミノ酸、1mMピルビン酸ナトリウム、1×ペニシリン-ストレプトマイシン溶液(全てCorning(登録商標)から)及び1×GlutaMAX(商標)(Gibco(商標))、0.1%β-メルカプトエタノール(LIFE TECHNOLOGIES)中で、ポリスチレン96ウェルU底プレート中に播種した。細胞を、100nMで4倍に希釈した抗ヒトIL-4RαAb1、抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート、調製例6の化合物(GC1)又はアイソタイプ対照で0.5~1時間前処理し、9点滴定した。細胞をヒトCD40/TNFRSF5抗体(200ng/mL;R&D SYSTEMS)で37℃かつ5%COで2日間刺激した。次いで、細胞を、[H]-チミジン(1mCiチミジン/ウェル;PerkinElmer(登録商標))で18時間、37℃でパルスをかけ、[H]-チミジン取り込みのレベルをマイクロプレートカウンター(MicroBeta2;PerkinElmer(登録商標))によって測定し、毎分の細胞カウント(CCPM)として表した。GraphPad Prism9を使用して統計分析を行い、log(Ab濃度)対2人のドナーからの刺激なしと比較したCCPMの平均阻害率のシグモイド曲線をフィッティングすることによって曲線を生成した。
【0162】
表13及び図5の結果は、実施例1bの例示的な抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート及びGC1単独が、抗CD40誘導性B細胞増殖を用量依存的に阻害したことを示す(それぞれ5.51nM及び3.73nMのIC50)。最小の阻害が抗ヒトIL-4RαAb1で観察され、これはアイソタイプ単独に匹敵した。これは、抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート中のGCが、B細胞に効果的に送達され、B細胞中のGC受容体アゴニストを効果的に調節して、B細胞増殖のIL-4R媒介性阻害とは無関係にB細胞増殖を阻害することを示す。
【0163】
【表18】
【0164】
実施例4f.骨髄細胞におけるIL-4誘導性CD23の阻害及びCD163発現の誘導:実施例1bの例示的な抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートによるIL-4誘導性CD23発現の阻害及びグルココルチコイド誘導性CD163発現の誘導を、骨髄細胞において評価した。CD163は単球細胞によって発現され、自己免疫障害と関連付けられている。グルココルチコイドは、グルココルチコイドの抗炎症効果に寄与すると考えられるCD163発現を誘導することが示されている。抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートにおけるグルココルチコイドの効果を決定するために、抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートでの処理に応答した単球細胞の表面上のCD163発現レベルを評価する。
【0165】
簡潔には、標準的なFicoll-Paque(商標)plus(GE HEALTHCARE)密度勾配遠心分離法によるPBMC単離のために、新鮮なLRS-WBCドナーをSan Diego Blood Bankから入手する。細胞を96ウェル平底プレートに2×10細胞/ウェルで播種した。50μLの3×連続希釈抗体をウェルに添加し、37℃、5%CO で30分間インキュベートした。次いで、完全培地中の50μLの3×刺激の組換えヒトIL-4(R&D SYSTEMS)を、10ng/mLの最終濃度までウェルに添加した。プレートを37℃、5%COで48時間インキュベートし、細胞を洗浄し、Human TruStain FcX(商標)、Brilliant Violet 605(商標)抗ヒトCD163抗体、Brilliant Violet 785(商標)抗ヒトCD33抗体、FITC抗ヒトCD3抗体(Biolegend(登録商標)から)、CD20モノクローナル抗体(2H7)PerCP-Cyanine5.5、及びCD23モノクローナル抗体(EBVCS2)、APC(THERMO FISHER SCIENTIFICから)を含有するFACS緩衝液に再懸濁した。細胞を4℃で30分間インキュベートし、FACS緩衝液で2回洗浄し、最終体積100μLのFACS緩衝液に再懸濁した。Viability dye、Sytox(商標)blue(THERMO FISHER SCIENTIFIC)をウェルに添加し、試料をフローサイトメーター(LSRFortessa(商標)X-20;BDBIOSCIENCES)により分析した。FlowJoソフトウェアを用いてデータ分析を行った。骨髄性細胞を、Sytox(商標)blue、CD3、及びCD20陰性、CD33陽性細胞として同定した。データは、骨髄細胞の幾何平均蛍光強度(gMFI)対3又は4ドナーのlog(Ab濃度)(平均±SD)のシグモイド曲線当てはめとして提示し、統計分析は、GraphPad Prism9を使用して実施する。
【0166】
表14並びに図6A及び6Bの結果は、実施例1bの例示的な抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート及び抗ヒトIL-4RαAb1が、それぞれ10.75nM及び8.27nMのIC50で骨髄細胞上のIL-4(図6A)誘導性CD23発現を阻害したことを示す。更に、結果は、抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートが、1000nM(941のgMFI)での非コンジュゲートAb1と比較して、1000nM、250nM、及び63nM(それぞれ8462、5984、及び2317のgMFI)でCD163発現を有意に増加させたことを示した(図6B)。これは、例示された抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートが、Ab1によって媒介されるIL4R媒介応答を阻害し、同じ細胞内でGC受容体媒介応答を誘導することができることを示し、抗体及びグルココルチコイドからの抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートの二重機能性、並びに抗体による細胞へのGCの有効な送達を実証している。
【0167】
【表19】
【0168】
実施例4g.Th2分化T細胞におけるグルココルチコイド誘導性遺伝子発現の誘導:3つのグルココルチコイド受容体媒介遺伝子(Tsc22d3、Fkbp5、及びZbtb16)及び1つのサイトカインの誘導及び発現を、2型炎症及び疾患に関与する細胞を代表するTh2表現型にex vivoで分化させた初代ヒトT細胞において測定する。
【0169】
精製したナイーブCD4 T細胞を抗ヒトCD3(BioXCell#BE0001-2)、抗ヒトCD28(BioLegend#302934)、抗ヒトIFNγ(R&D Systems#MAB285-500)、組換えヒトIL-2(R&D Systems#202-IL-050/CF)、及び組換えヒトIL-4(R&D Systems#6507-IL-100/CF)と共に14日間培養することによって、ヒトTh2細胞をインビトロで分化させた。次いで、最終的に分化したTh2細胞を、アッセイ前に12時間、IL-4なしで静置させて、IL-4R表面発現を戻した。フローサイトメトリー染色を使用して、BD LSRFortessa Cell Analyzerで細胞純度を評価した。Th2細胞を、CD4+(抗ヒトCD4-eFluor-450、Fisher Scientific#48-0047-42)、GATA3+(抗ヒトGATA3-PerCP/Cyanine5.5、BioLegend#653812)、及びIL4R+(抗IL-4Rα抗体-Alexa Fluor-647、Lilly)で確認した。1×10個のTh2細胞/ウェルを100nMのIL4R-GC Ab1で処理し、ヒトT活性化因子CD3/CD28 Dynabeads(Fisher Scientific#11132D)で37℃にて24時間刺激した。各アッセイ条件からの細胞をRLT緩衝液(Qiagen#79216)中で溶解し、-80℃で凍結させた。次いで、Rneasy 96 Kit(Qiagen#74181)を製造業者のプロトコルに従って使用して、RNAを単離した。データは、アッセイ条件(n=4)当たり4つの技術的再現の代表である。
【0170】
製造業者が推奨するプロトコルに従って、カスタム遺伝子パネル(表15)を有するNanoStringプラットフォームを使用して、遺伝子発現レベルを決定した。インビトロ培養物から単離されたRNAを、Cytation5(Biotek)プラットフォーム上でOD260測定を使用して定量した。RNAをRnaseフリー水中で20ng/μlに希釈し、合計100ng(5μl中)を使用してNanoStringカートリッジを調製した。製造業者が推奨するデータ処理方法に従って、nSolver Advanced Analysisソフトウェア(バージョン2.0.115)を使用して、生のmRNAカウントを正規化した。全てのmRNAカウントを、最初に、サンプル内結合密度対照に対してスケーリングし、次いで、実験遺伝子を、ハウスキーピング遺伝子指標に対して更に正規化し、続いて、全データセットについて動的ハウスキーピング遺伝子選択を行い、ハウスキーパー分散を最小化した。正規化された遺伝子カウントをLog2スケールに変換し、実験処置群の相対発現を、「処置なし」群の平均Log2発現を差し引くことによって決定した。GraphPad Prism9を用いて統計分析を行う。結果は、処理群+SD内の各遺伝子について、各再現についての非処理群の再現の平均に対して正規化された平均log2発現として報告される(全ての群についてn=4)。正規化された値に対して二元配置分散分析(ANOVA)を使用して差を評価し、多重比較のためにボンフェローニ補正を使用して、p<0.001の有意水準で、未処置群に対する比較を評価する。
【0171】
表16の結果は、実施例1bの抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートが、Th2分化T細胞において、グルココルチコイド受容体媒介遺伝子Tsc22d3(2.96倍上昇、p値<0.001)、Fkbp5(1.81倍上昇、p値<0.001)、Zbtb16(1.29倍上昇、p値<0.003)のmRNA発現を誘導し、そしてサイトカインIL-5のmRNA発現を2.29倍(p値<0.0001)減少させたことを示す。これは、抗ヒトIL4RαAb1GCコンジュゲートが、GC/GR媒介性遺伝子調節を誘導し得、そして2型炎症及び疾患に関与する細胞を代表する細胞内のIL-5発現を減少させ得ることを示す。
【0172】
【表20】
【0173】
【表21】
【0174】
実施例4h.ヒトPBMCからのサイトカイン分泌の阻害:室温で30分間、400×gで遠心分離したフィコール層血液からPBMCを単離した。PBMC層を滅菌RPMI-1640培地(Corning(登録商標)カタログ番号10041CV)で洗浄し、4℃、1500rpmで5分間遠心分離した。赤血球を、細胞ペレットを5mLのACK溶解緩衝液(GIBCOカタログ番号A1049201)に細胞ペレットを再懸濁し室温で5分間インキュベートすることによって溶解する。RBC溶解後、細胞を洗浄し、温めた完全培地(10%FBS、1%MEM非必須アミノ酸溶液、1%ペニシリン-ストレプトマイシン溶液、Corning(登録商標)溶液、並びに1%GlutaMAX(商標)及びGibco(商標)からの0.1%β-メルカプトエタノールを含むRPMI-1640)中に1×10細胞/mLで洗浄し再懸濁する。細胞を1×10細胞/ウェルで96ウェル平底プレート中に播種する。50μLの4×対照IgG、抗ヒトIL4RαAb1、実施例1bの抗ヒトIL4RαAb1GCコンジュゲート、又はGC1単独(9点曲線のために最終濃度100nMを3倍段階希釈したもの)をウェルに加える。次に、完全培地中の40μg/mLのPHA-M(フィトヘマグルチニン、M型;LIFE TECHNOLOGIES)及び400ng/mLのPMA(ホルボール12-ミリステート13-アセテート;TOCRIS)からなる50μLの4×刺激カクテルをウェルに添加する。プレートを、48時間、37℃、5%COでインキュベートする。インキュベーション期間の後、プレートを2000rpmで1分間遠心分離し、上清の上部100μLを取り除き、サイトカイン検出を行う準備ができるまで-80℃で保存する。サイトカイン放出は、U-PLEX Custom Biomarker[Human]Multiplex Assay(MESO SCALE DISCOVERY)を製造業者のプロトコルに従って使用して検出する。GraphPad Prism9を用いて統計分析を行う。データは、各サイトカイン(n=2)についての個々のドナーの阻害率の平均対log(Ab濃度)のシグモイド曲線フィットとして提示し、GraphPad Prism9を使用して統計分析を行う。
【0175】
表17及び図7A~Cの結果は、実施例1bの抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートが、IL-4R媒介サイトカイン分泌及びグルココルチコイド受容体媒介サイトカイン分泌の両方を有意に阻害したことを示す。抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートは、抗ヒトIL-4RαAb1と同様にMDC分泌を阻害した(100nMでそれぞれ79.7%及び74.7%)。抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートは、Ab1単独よりも確実にGM-CSF分泌を阻害した(100nMでそれぞれ77.6%及び40.9%、図4B)。更に、抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート及びGC1ペイロードは、IL-5分泌を100nMでそれぞれ78.5%及び97.4%阻害したが(図4C)、Ab1は効果を有さなかった(100nMで約13.3%)。このデータは、IL-4R依存性及びIL-4R非依存性サイトカイン分泌の両方を阻害する際の抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートの二重機能性を実証する。これは、抗体単独と比較した場合、サイトカイン阻害における抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートの更なる機能性及び改善された有効性を実証する。
【0176】
【表22】
【0177】
実施例5.実施例1bの例示的な抗ヒトIL-4Rα抗体GCコンジュゲートのエフェクター機能及びFcγ受容体結合
実施例5a.ヒトFcγ受容体結合。実施例1bの例示的な抗IL-4RαGCコンジュゲート及び抗ヒトIL-4Rα抗体のヒトFcγ受容体に対する結合親和性を、表面プラズモン共鳴(SPR)分析によって評価した。シリーズS CM5チップ(Cytiva P/N BR100530)は、製造者のEDC/NHSアミンカップリング法(Cytiva P/N BR100050)を使用して準備した。要約すると、EDC/NHSの1:1混合物を10μL/分で7分間注入することによって4つ全てのフローセル(FC)の表面を活性化させた。タンパク質A(Calbiochem P/N 539202)を、pH4.5の10mMの酢酸緩衝液で100μg/mLまで希釈し、10μL/分の流速で7分間の注入によって4つ全てのFC上に約4000RUまで固定化した。未反応部位を、10μL/分で7分間のエタノールアミンの注入によってブロッキングした。pH1.5の2×10μLのグリシン注入を使用して、非共有付随タンパク質を除去した。ランニングバッファーは1xHBS-EP+(TEKNOVA、P/N H8022)であった。FcγR細胞外ドメイン(ECD)-FcγRI(CD64)、FcγRIIA_131R、及びFcγRIIA_131H(CD32a)、FcγRIIIA_158V、FcγRIIIA_158F(CD16a)、及びFcγRIIb(CD32b)を、安定したCHO細胞発現から生成し、IgGセファロース及びサイズ排除クロマトグラフィを使用して精製した。FcγRI結合のために、抗体をランニングバッファー中で2.5μg/mLに希釈し、FC2~4で約150RUの各抗体を捕捉した(RU捕捉)。FC1は参照FCであったため、FC1では抗体が捕捉されなかった。FcγRI ECDをランニングバッファー中で200nMまで希釈し、次いで、ランニングバッファー中で2倍連続希釈して0.78nMにした。各濃度の2連注入は、全てのFCに40μL/分で120秒間注入され、その後1200秒の解離フェーズが続いた。再生を、pH1.5の10mMのグリシン15μLを30μL/分で全てのFCに注入することによって実施した。参照減算データをFC2 FC1、FC3-FC1、及びFC4-FC1として収集し、測定値を25℃で得た。親和性(K)を、Scrubber2 Biacore評価ソフトウェアを用いた定常状態平衡分析又はBIA評価の「1:1(ラングミュア)結合」モデルのいずれかを使用して計算した。FcγRIIa、FcγRIIb、及びFcγRIIIaの結合では、抗体をランニングバッファー中で5μg/mLに希釈し、約500RUの各抗体をFC2~4で捕捉した)。FC1は、参照FCであった。Fcγ受容体ECDをランニングバッファー中で10μMに希釈し、次いで、ランニングバッファー中で2倍連続希釈して39nMにした。各濃度の2連注入は、全てのFCに40μL/分で60秒間注入され、その後120秒の解離フェーズが続いた。再生を、pH1.5の10mMのグリシン15μLを30μL/分で全てのFCに注入することによって実施した。参照減算データをFC2-FC1、FC3-FC1、及びFC4-FC1として収集し、測定値を25℃で得た。親和性(K)を、Scrubber2 Biacore(登録商標)評価ソフトウェアを用いた定常状態平衡分析を使用して計算した。各受容体を少なくとも2回アッセイした。
【0178】
表18Aの結果は、実施例1bの例示的な抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートの、ヒトFcγRI、FcγRIIa、FcγRIIb、及びFcγRIIIa受容体ECDに対する結合親和性(K)を示す。
【0179】
表18Bの結果は、ヒトFcγRI、FcγRIIa、FcγRIIb、及びFcγRIIIa受容体ECDに対する例示された抗ヒトIL-4Rα抗体Ab1及びAb7の結合親和性(K)を要約している。
【0180】
【表23】
【0181】
【表24】
【0182】
実施例5b.抗体依存性細胞傷害性(ADCC):実施例1bの例示的な抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートのインビトロADCCアッセイを、レポーター遺伝子に基づくADCCアッセイで評価した。簡潔には、標的細胞株としてヒトIL-4Rα及びヒトCD20を発現するDaudi細胞(ATCC、#CCL-213)、並びにエフェクター細胞株として機能的FcγRIIIa(V158)-NFAT-Lucを発現するJurkat細胞(Eli Lilly and Company)を使用した。全ての試験分子及び細胞を、0.1mM非必須アミノ酸(NEAA)、1mMピルビン酸ナトリウム、2mM L-グルタミン、500U/mLのペニシリン-ストレプトマイシン、及び0.1%w/v BSAを含むRPMI-1640(フェノールレッドなし)を含有するアッセイ培地中で希釈した。試験抗体を、まず30nMの3×濃度に希釈し、次いで、1:4の比で7回連続希釈した。50μL/ウェルの各分子を、白色不透明底96ウェルプレート(Costar、#3917)に三連で分注した。CD20抗体を陽性対照として使用した。次いで、Daudi標的細胞を50μLアリコート中5×10細胞/ウェルでプレートに添加し、37℃で1時間インキュベートした。次に、Jurkat V158細胞をウェルに50μLアリコート中1.5×10 細胞/ウェルで添加し、37℃で4時間インキュベートし、続いて100μL/ウェルのOne-Gloルシフェラーゼ基質(Promega、#E8130)を添加した。プレートシェーカーを低速で用いてプレートの内容物を混合し、室温で5分間インキュベートし、0.2cpsの積分を用いてBioTekマイクロプレートリーダー(BioTek Instruments)で発光シグナルを読み取った。GraphPad Prism9を使用してデータを分析し、各抗体濃度についての相対発光単位(RLU)を、抗体濃度対RLUの散乱フォーマットでプロットした。結果は、2つの独立した実験の代表であった。
【0183】
図8の結果は、実施例1bの例示的な抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートが、陽性対照と比較した場合、ADCC活性を欠くか、又はADCC活性を有さなかったことを示す。同様に、例示された抗ヒトIL-4RαAb1、Ab4、及びAb7についての代表的な結果(図示せず)は、抗体が、陽性対照と比較した場合に、有意なADCC活性を欠くか又は有さないことを示した。
【0184】
実施例5c.補体依存性細胞傷害作用(CDC):Daudi細胞(ATCC、#CCL-213)を使用して、例示した抗体のインビトロCDCアッセイを行った。全ての試験抗体、補体、及び細胞を、0.1mM非必須アミノ酸(NEAA)、1mMピルビン酸ナトリウム、2mM L-グルタミン、500U/mLのペニシリン-ストレプトマイシン、及び0.1%w/v BSAを含むRPMI-1640(フェノールレッドなし)からなるアッセイ培地で希釈した。試験抗体を、まず600nMの3×濃度に希釈し、次いで1:4の比で7回連続希釈した。50μL/ウェルの各抗体(CD20陽性対照抗体を含む)を、白色不透明底96ウェルプレート(Costar、#3917)に三連で分注した。Daudi標的細胞を5×10細胞/ウェル、50μL/ウェルで添加し、37℃で1時間インキュベートした。次に、37℃の水浴中で迅速に解凍したヒト血清補体(Quidel、#A113)をアッセイ培地中で1:6に希釈し、50μL/ウェルでアッセイプレートに添加した。プレートを37℃で2時間インキュベートし、続いて100μL/ウェルのCellTiter Glo基質(Promega、#G7571)を添加した。プレートシェーカーを低速で用いてプレートの内容物を混合し、室温で5分間インキュベートし、0.2cpsの積分を用いてBioTekマイクロプレートリーダー(BioTek Instruments)で発光シグナルを読み取った。GraphPad Prism9を使用してデータを分析し、各抗体濃度についての相対発光単位(RLU)を、抗体濃度対RLUの散乱フォーマットでプロットした。結果は、2つの独立した実験の代表である。
【0185】
図9の結果は、実施例1bの例示的なIL-4RαAbGCコンジュゲートが、陽性対照と比較してCDC応答を誘発しないことを示す。同様に、例示された抗ヒトIL-4RαAb1、Ab4、及びAb7についての代表的な結果(図示せず)は、抗体が、陽性対照と比較した場合、CDC応答を誘発しなかったことを示した。
【0186】
実施例6.実施例1bの抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートの生物物理学的特性
実施例1bの例示的な抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートの生物物理学的特性を、開発可能性について評価した。
【0187】
実施例6a.熱安定性:示差走査熱量測定(DSC)を使用して、例示した抗体の熱変性に対する安定性を評価した。PBS、pH7.2緩衝液、酢酸塩、pH5及びヒスチジン、pH6中の抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートの融解開始温度(Tonset)及び熱融解温度(TM1及びTM2)を得た(表19)。各ドメインについての熱転移温度は十分に解明されなかったが、表19及び図10A~Cのデータは、例示したリンカー-ペイロードの、例示したもの上の4つの操作されたシステインへのコンジュゲーションが、許容される熱安定性をもたらしたことを示す。
【0188】
実施例6b.温度ストレス時の凝集:例示的な抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートの経時的な溶液安定性を、賦形剤を含む一般的な5mMヒスチジンpH6.0緩衝液中、およそ100mg/mLで評価する。濃縮試料を5℃及び35℃で、それぞれ4週間の期間にわたってインキュベートした。インキュベーション後、サイズ排除クロマトグラフィ(SEC)を使用して、高分子量(%HMW)種のパーセンテージについて分析した。表20の結果は、Ab1上の4つの操作されたシステインへの例示的なリンカー-ペイロードのコンジュゲーションが、35℃で4週間の期間にわたって抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートについて許容可能なレベルの凝集をもたらすことを示す。
【0189】
【表25】
【0190】
【表26】
【0191】
実施例7.実施例1bの抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートのインビボ機能
完全ヒト化マウスモデルのIV型過敏症におけるインビボ有効性:接触過敏症のヒト化マウスモデルを使用して、抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート抗ヒトIL-4RαAb1のインビボ活性を決定した。
【0192】
骨髄系列発生を支持するためにヒトGM-CSF及びヒトIL-3を発現する免疫不全NOGマウス(huNOG-EXL、Taconic)に、ヒト臍帯血から単離されたヒトCD34+造血幹細胞を6週齢で移植した。幹細胞投与の20~24週間後、マウスを十分なヒトCD45生着(血液中>25%)について評価し、オキサゾロン誘導性接触過敏症プロトコルに供した。0日目に、体重によってグループ分けされたマウスに、抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート(n=8)、抗ヒトIL-4RαAb1(n=8)、又は対照ヒトIgG4P抗体(n=8)のいずれかを10mg/kgで皮下(SC)投与した。GC単独(n=6)を、感作及び各チャレンジの24時間前に0.15mg/kg SCで投与した。1日目に、マウスを5%のイソフルランで麻酔し、それらの腹部を剃毛し、エタノール中の3%のオキサゾロン100μLを剃毛領域に塗布した。6日目にマウスに同じ用量で再び投与し、麻酔し、次いで投与の24時間後にエタノール中2%オキサゾロンを両耳(10μL/側/耳)にチャレンジした。用量チャレンジパラダイムを、合計3回のチャレンジについて毎週繰り返した。炎症応答を、Miltenyi Biotec電子キャリパーを使用して、各チャレンジの前及び24時間後の耳の厚さの差によって決定した。群間のP値を、一元配置ANOVA、続いてTukeyの事後検定によって計算し、<0.05(GraphPad Prism)であれば有意とみなした。
【0193】
表21の結果は、抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲート実施例1bが、チャレンジ2及び3後の全ての他の処置と比較して、ハプテン誘導性接触過敏症に対するインビボ炎症反応を有意に阻害することができたことを示す。アイソタイプ対照と比較して、IL-4RαAb1GCコンジュゲートは、チャレンジ2及び3についてそれぞれ80%及び78%炎症を減少させた。加えて、Ab1は、アイソタイプと比較してチャレンジ2後の炎症を有意に阻害しただけであったが(40%減少)、非コンジュゲートAb1での活性に向かう傾向があった。更に、Ab1GCコンジュゲートと同等の用量及びパラダイムを使用したGC処置は、インビボ活性がAb1GCコンジュゲートに起因することを示すモデルにおいて無効であった。これらの結果は、抗ヒトIL-4RαAb1GCコンジュゲートがグルココルチコイドを炎症組織に効果的に送達し、ヒト化マウスモデルにおけるIV型過敏性反応に関連する生物学的効果を有意に抑止したことを示し、この抗炎症応答がヒト対象において誘発され得ることを示している。
【0194】
【表27】
p<0.05対アイソタイプ;ANOVA Tukey;^p<0.01対全て;ANOVA Tukey
本発明は、以下の実施形態を包含する。
[実施形態1]
式:
【化41】
(式中、Abは、ヒトIL-4Rαに結合する抗体であり、
式中、
【化42】
であり、nは1~5である)のコンジュゲート。
[実施形態2]
Abが、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、前記VHが、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、前記VLが、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
前記HCDR1が、配列番号1、42、又は19を含み、
前記HCDR2が、配列番号2又は20を含み、
前記HCDR3が、配列番号3を含み、
前記LCDR1が、配列番号4又は22を含み、
前記LCDR2が、配列番号5を含み、
前記LCDR3が、配列番号6又は24を含む、実施形態1に記載のコンジュゲート。
[実施形態3]
【化43】
である、実施形態1に記載のコンジュゲート。
[実施形態4]
【化44】
である、実施形態1に記載のコンジュゲート。
[実施形態5]
【化45】
である、実施形態1又は3に記載のコンジュゲート。
[実施形態6]
【化46】
である、実施形態1又は4に記載のコンジュゲート。
[実施形態7]
【化47】
である、実施形態1又は3に記載のコンジュゲート。
[実施形態8]
【化48】
である、実施形態1又は3に記載のコンジュゲート。
[実施形態9]
【化49】
である、実施形態1又は4に記載のコンジュゲート。
[実施形態10]
【化50】
である、実施形態1又は4に記載のコンジュゲート。
[実施形態11]
前記Abが、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、前記VHが、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、前記VLが、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
前記HCDR1が、配列番号1を含み、
前記HCDR2が、配列番号2を含み、
前記HCDR3が、配列番号3を含み、
前記LCDR1が、配列番号4を含み、
前記LCDR2が、配列番号5を含み、
前記LCDR3が、配列番号6を含む、実施形態1~10のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態12]
前記VHが配列番号7を含み、前記VLが配列番号8を含む、実施形態11に記載のコンジュゲート。
[実施形態13]
前記Abが、
i.配列番号9を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、
ii.配列番号50を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、
iii.配列番号37を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、
iv.配列番号31を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、
v.配列番号35を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、
vi.配列番号33を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、
vii.配列番号13を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、又は
viii.配列番号52を含む重鎖(HC)及び配列番号10を含む軽鎖(LC)、を含む実施形態11~12のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態14]
前記Abが、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、前記VHが、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、前記VLが、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
前記HCDR1が、配列番号42を含み、
前記HCDR2が、配列番号2を含み、
前記HCDR3が、配列番号3を含み、
前記LCDR1が、配列番号22を含み、
前記LCDR2が、配列番号5を含み、
前記LCDR3が、配列番号6を含む、実施形態1~10のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態15]
前記VHが配列番号44を含み、前記VLが配列番号45を含む、実施形態14に記載のコンジュゲート。
[実施形態16]
前記Abが、配列番号46を含む重鎖(HC)と、配列番号47を含む軽鎖(LC)と、を含む、実施形態14~15のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態17]
前記Abが、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、前記VHが、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、前記VLが、軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
前記HCDR1が、配列番号19を含み、
前記HCDR2が、配列番号20を含み、
前記HCDR3が、配列番号3を含み、
前記LCDR1が、配列番号22を含み、
前記LCDR2が、配列番号5を含み、
前記LCDR3が、配列番号24を含む、実施形態1~10のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態18]
前記VHが配列番号25を含み、前記VLが配列番号26を含む、実施形態17に記載のコンジュゲート。
[実施形態19]
前記Abが、配列番号27を含む重鎖(HC)と、配列番号28を含む軽鎖(LC)と、を含む、実施形態17~18のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態20]
前記Abが重鎖と軽鎖とを含み、前記重鎖が、
アミノ酸残基124(EU番号付け)におけるシステイン、
アミノ酸残基378(EU番号付け)におけるシステイン、又は
アミノ酸残基124(EU番号付け)のシステイン及びアミノ酸残基378(EU番号付け)のシステイン、を含む実施形態1~12、14~15、17~18のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態21]
前記Abが重鎖(HC)と軽鎖(LC)とを含み、前記HCがヒトIgG4アイソタイプである、実施形態1~12、14~15、17~18のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態22]
前記Abが重鎖(HC)と軽鎖(LC)とを含み、前記HCがヒトIgG1アイソタイプである、実施形態1~12、14~15、17~18のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態23]
nが、2~5である、実施形態1~22のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態24]
nが、3~5である、実施形態1~22のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態25]
nが、3~4である、実施形態1~22のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態26]
nが、約4である、実施形態1~22のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態27]
nが、約3である、実施形態1~22のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態28]
nが、約2である、実施形態1~22のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態29]
実施形態1~28のいずれか一つに記載のコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩、及び1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤を含む、医薬組成物。
[実施形態30]
炎症性疾患の治療を必要とする対象において、それを治療する方法であって、前記対象に、有効量の実施形態1~28に記載のコンジュゲート又は実施形態29に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
[実施形態31]
前記炎症性疾患が、2型炎症性疾患である、実施形態30に記載の方法。
[実施形態32]
前記2型炎症性疾患が、アトピー性皮膚炎、好酸球性食道炎、鼻ポリープ症、喘息、慢性副鼻腔炎(CRS)、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、又は慢性自発性蕁麻疹(CSU)から選択される、実施形態31に記載の方法。
[実施形態33]
前記2型炎症性疾患が、アトピー性皮膚炎である、実施形態32に記載の方法。
[実施形態34]
療法における使用のための、実施形態1~28のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態35]
炎症性疾患の治療に使用するための、実施形態1~28のいずれか一つに記載のコンジュゲート又は実施形態29に記載の医薬組成物。
[実施形態36]
前記炎症性疾患が2型炎症性疾患である、実施形態35に記載の使用のためのコンジュゲート又は医薬組成物。
[実施形態37]
前記2型炎症性疾患が、アトピー性皮膚炎、好酸球性食道炎、鼻ポリープ症、喘息、慢性副鼻腔炎(CRS)、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、又は慢性自発性蕁麻疹(CSU)から選択される、実施形態36に記載の使用のためのコンジュゲート又は医薬組成物。
[実施形態38]
前記2型炎症性疾患がアトピー性皮膚炎である、実施形態37に記載の使用のためのコンジュゲート又は医薬組成物。
[実施形態39]
炎症性疾患の治療用薬剤の製造における、実施形態1~28のいずれか一つに記載のコンジュゲート又は実施形態29に記載の医薬組成物の使用。
[実施形態40]
前記炎症性疾患が2型炎症性疾患である、実施形態39に記載の使用。
[実施形態41]
前記2型炎症性疾患は、アトピー性皮膚炎、好酸球性食道炎、鼻ポリープ症、喘息、慢性副鼻腔炎(CRS)、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、又は慢性自発性蕁麻疹(CSU)から選択される、実施形態40に記載の使用。
[実施形態42]
前記2型炎症性疾患は、アトピー性皮膚炎である、実施形態41に記載の使用。
[実施形態43]
前記Abが、ヒトIL-4Rαを中和する、実施形態1~28のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態44]
前記Abが、ヒトIL-4のヒトIL-4Rαへの結合を阻害する、実施形態1~28のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態45]
前記Abが、ヒトIL-13のヒトIL-4Rαへの結合を阻害する、実施形態1~28のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態46]
前記Abが、内在化抗体である、実施形態1~28のいずれか一つに記載のコンジュゲート。
[実施形態47]
コンジュゲートを生成する方法であって、前記コンジュゲートが、実施形態1~28のいずれか一つに記載のコンジュゲートを含む、方法。
[実施形態48]
(a)前記抗ヒトIL-4Rα抗体を還元剤で還元して、還元された抗ヒトIL-4R抗体を生成する工程であって、前記抗ヒトIL-4Rα抗体が、1つ以上の操作されたシステイン残基を含む、工程と、
(b)前記還元された抗ヒトIL-4Rα抗体を酸化剤で酸化して、酸化された抗ヒトIL-4R抗体を生成する工程と、
(c)前記酸化された抗ヒトIL-4R抗体を式
【化51】
の化合物と接触させて前記コンジュゲートを生成する工程と、を含む実施形態47に記載の方法。
[実施形態49]
前記還元剤がジチオスレイトールであり、前記酸化剤がデヒドロアスコルビン酸である、実施形態48に記載の方法。

【0195】
配列表
Ab1
配列番号1 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するHCDR1(North)
VASGFTFSHSSMN
配列番号2 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するHCDR2(North)
YISRATGAVY
配列番号3 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するHCDR3(North)
AREPVFDY
配列番号4 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLCDR1(North)
RASQDISNYLA
配列番号5 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するLCDR2(North)
YAASSLQS
配列番号6 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するLCDR3(North)
LQWSSYPRT
配列番号7 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVH
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSS
配列番号8 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVL
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIK
配列番号9 Ab1に対するHC
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSSASTKGPCVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDICVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLG
配列番号10 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号11 Ab1に対するHC DNA
CAGGTACAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCTTGGTACAGCCTGGGGGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGTCGCCTCTGGATTCACCTTCAGTCATTCTAGCATGAACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAGTGGGTTTCATACATTAGTCGTGCTACTGGTGCCGTCTACTACGCAGACTCTGTAAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGATAATGCCAAAAACTCACTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGACGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGAGCCGGTTTTTGACTACTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCAGCCTCCACCAAGGGCCCATGCGTCTTCCCGCTAGCGCCCTGCTCCAGGAGCACCTCCGAGAGCACAGCCGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCCCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACGAAGACCTACACCTGCAACGTAGATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAGAGTTGAGTCCAAATATGGTCCCCCATGCCCACCCTGCCCAGCACCTGAGTTCCTGGGGGGACCATCAGTCTTCCTGTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACTCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACGTGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCAGGAAGACCCCGAGGTCAAGTTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGGCCTCCCGTCCTCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAGCCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCGAGAGGAGATGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTACCCCAGCGACATCTGCGTGGAGTGGGAAAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTACAGCAGGCTAACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAATGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACACAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCTGGGT
配列番号12 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC DNA
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCTGCCATGTCTGCATCTGTGGGAGACAGAGTCACCATCACTTGTCGGGCGAGTCAGGACATTAGCAATTATTTAGCCTGGTTTCAGCAGAAACCAGGGAAAGTCCCTACGCGCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGAATTCACTCTCACAATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCTACAGTGGTCCAGTTACCCTCGGACGTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGGACCGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
Ab2
配列番号1 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するHCDR1(North)
VASGFTFSHSSMN
配列番号2 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するHCDR2(North)
YISRATGAVY
配列番号3 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するHCDR3(North)
AREPVFDY
配列番号4 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLCDR1(North)
RASQDISNYLA
配列番号5 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するLCDR2(North)
YAASSLQS
配列番号6 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するLCDR3(North)
LQWSSYPRT
配列番号7 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVH
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSS
配列番号8 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVL
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIK
配列番号50 Ab2に対するHC
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSSASTKGPCVFPLAPCSRSTSGSTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVNHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDICVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLG
配列番号10 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号51 Ab2に対するHC DNA
CAGGTACAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCTTGGTACAGCCTGGGGGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGTCGCCTCTGGATTCACCTTCAGTCATTCTAGCATGAACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAGTGGGTTTCATACATTAGTCGTGCTACTGGTGCCGTCTACTACGCAGACTCTGTAAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGATAATGCCAAAAACTCACTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGACGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGAGCCGGTTTTTGACTACTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCAGCCTCCACCAAGGGCCCATGCGTCTTCCCGCTAGCGCCCTGCTCCAGGAGCACCTCCGGCAGCACAGCCGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCCCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACGAAGACCTACACCTGCAACGTAAACCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAGAGTTGAGTCCAAATATGGTCCCCCATGCCCACCCTGCCCAGCACCTGAGTTCCTGGGGGGACCATCAGTCTTCCTGTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACTCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACGTGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCAGGAAGACCCCGAGGTCAAGTTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGGCCTCCCGTCCTCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAGCCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCGAGAGGAGATGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTACCCCAGCGACATCTGCGTGGAGTGGGAAAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTACAGCAGGCTAACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAATGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACACAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCTGGGT
配列番号12 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC DNA
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCTGCCATGTCTGCATCTGTGGGAGACAGAGTCACCATCACTTGTCGGGCGAGTCAGGACATTAGCAATTATTTAGCCTGGTTTCAGCAGAAACCAGGGAAAGTCCCTACGCGCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGAATTCACTCTCACAATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCTACAGTGGTCCAGTTACCCTCGGACGTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGGACCGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
Ab3
配列番号1 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するHCDR1(North)
VASGFTFSHSSMN
配列番号2 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するHCDR2(North)
YISRATGAVY
配列番号3 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するHCDR3(North)
AREPVFDY
配列番号4 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLCDR1(North)
RASQDISNYLA
配列番号5 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するLCDR2(North)
YAASSLQS
配列番号6 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するLCDR3(North)
LQWSSYPRT
配列番号7 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVH
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSS
配列番号8 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVL
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIK
配列番号37 Ab3に対するHC
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLG
配列番号10 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号38 Ab3に対するHC DNA
CAGGTACAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCTTGGTACAGCCTGGGGGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGTCGCCTCTGGATTCACCTTCAGTCATTCTAGCATGAACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAGTGGGTTTCATACATTAGTCGTGCTACTGGTGCCGTCTACTACGCAGACTCTGTAAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGATAATGCCAAAAACTCACTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGACGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGAGCCGGTTTTTGACTACTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCAGCCTCCACCAAGGGCCCATCGGTCTTCCCGCTAGCGCCCTGCTCCAGGAGCACCTCCGAGAGCACAGCCGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCCCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACGAAGACCTACACCTGCAACGTAGATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAGAGTTGAGTCCAAATATGGTCCCCCATGCCCACCCTGCCCAGCACCTGAGTTCCTGGGGGGACCATCAGTCTTCCTGTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACTCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACGTGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCAGGAAGACCCCGAGGTCCAGTTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGGCCTCCCGTCCTCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAGCCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCAGGAGGAGATGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTACCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAAAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTACAGCAGGCTAACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGGAGGGGAATGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACACAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCTGGGT
配列番号12 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC DNA
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCTGCCATGTCTGCATCTGTGGGAGACAGAGTCACCATCACTTGTCGGGCGAGTCAGGACATTAGCAATTATTTAGCCTGGTTTCAGCAGAAACCAGGGAAAGTCCCTACGCGCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGAATTCACTCTCACAATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCTACAGTGGTCCAGTTACCCTCGGACGTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGGACCGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
Ab4
配列番号1 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するHCDR1(North)
VASGFTFSHSSMN
配列番号2 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するHCDR2(North)
YISRATGAVY
配列番号3 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するHCDR3(North)
AREPVFDY
配列番号4 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLCDR1(North)
RASQDISNYLA
配列番号5 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するLCDR2(North)
YAASSLQS
配列番号6 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するLCDR3(North)
LQWSSYPRT
配列番号7 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVH
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSS
配列番号8 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVL
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIK
配列番号31 Ab4に対するHC
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSSASTKGPCVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDICVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLG
配列番号10 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号32 Ab4に対するHC DNA
CAGGTACAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCTTGGTACAGCCTGGGGGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGTCGCCTCTGGATTCACCTTCAGTCATTCTAGCATGAACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAGTGGGTTTCATACATTAGTCGTGCTACTGGTGCCGTCTACTACGCAGACTCTGTAAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGATAATGCCAAAAACTCACTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGACGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGAGCCGGTTTTTGACTACTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCAGCCTCCACCAAGGGCCCATGCGTCTTCCCGCTAGCGCCCTGCTCCAGGAGCACCTCCGAGAGCACAGCCGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCCCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACGAAGACCTACACCTGCAACGTAGATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAGAGTTGAGTCCAAATATGGTCCCCCATGCCCACCCTGCCCAGCACCTGAGTTCCTGGGGGGACCATCAGTCTTCCTGTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACTCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACGTGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCAGGAAGACCCCGAGGTCCAGTTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGGCCTCCCGTCCTCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAGCCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCAGGAGGAGATGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTACCCCAGCGACATCTGCGTGGAGTGGGAAAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTACAGCAGGCTAACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGGAGGGGAATGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACACAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCTGGGT
配列番号12 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC DNA
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCTGCCATGTCTGCATCTGTGGGAGACAGAGTCACCATCACTTGTCGGGCGAGTCAGGACATTAGCAATTATTTAGCCTGGTTTCAGCAGAAACCAGGGAAAGTCCCTACGCGCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGAATTCACTCTCACAATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCTACAGTGGTCCAGTTACCCTCGGACGTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGGACCGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
Ab5
配列番号1 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するHCDR1(North)
VASGFTFSHSSMN
配列番号2 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するHCDR2(North)
YISRATGAVY
配列番号3 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するHCDR3(North)
AREPVFDY
配列番号4 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLCDR1(North)
RASQDISNYLA
配列番号5 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するLCDR2(North)
YAASSLQS
配列番号6 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するLCDR3(North)
LQWSSYPRT
配列番号7 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVH
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSS
配列番号8 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVL
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIK
配列番号35 Ab5に対するHC
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLG
配列番号10 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号36 Ab5に対するHC DNA
CAGGTACAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCTTGGTACAGCCTGGGGGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGTCGCCTCTGGATTCACCTTCAGTCATTCTAGCATGAACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAGTGGGTTTCATACATTAGTCGTGCTACTGGTGCCGTCTACTACGCAGACTCTGTAAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGATAATGCCAAAAACTCACTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGACGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGAGCCGGTTTTTGACTACTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCAGCCTCCACCAAGGGCCCATCGGTCTTCCCGCTAGCGCCCTGCTCCAGGAGCACCTCCGAGAGCACAGCCGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCCCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACGAAGACCTACACCTGCAACGTAGATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAGAGTTGAGTCCAAATATGGTCCCCCATGCCCACCCTGCCCAGCACCTGAGTTCCTGGGGGGACCATCAGTCTTCCTGTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACTCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACGTGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCAGGAAGACCCCGAGGTCAAGTTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGGCCTCCCGTCCTCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAGCCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCGAGAGGAGATGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTACCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAAAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTACAGCAGGCTAACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAATGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACACAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCTGGGT
配列番号12 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC DNA
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCTGCCATGTCTGCATCTGTGGGAGACAGAGTCACCATCACTTGTCGGGCGAGTCAGGACATTAGCAATTATTTAGCCTGGTTTCAGCAGAAACCAGGGAAAGTCCCTACGCGCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGAATTCACTCTCACAATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCTACAGTGGTCCAGTTACCCTCGGACGTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGGACCGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
Ab6
配列番号1 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するHCDR1(North)
VASGFTFSHSSMN
配列番号2 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するHCDR2(North)
YISRATGAVY
配列番号3 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するHCDR3(North)
AREPVFDY
配列番号4 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLCDR1(North)
RASQDISNYLA
配列番号5 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するLCDR2(North)
YAASSLQS
配列番号6 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するLCDR3(North)
LQWSSYPRT
配列番号7 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVH
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSS
配列番号8 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVL
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIK
配列番号33 Ab6に対するHC
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCAVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
配列番号10 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号34 Ab6に対するHC DNA
CAGGTACAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCTTGGTACAGCCTGGGGGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGTCGCCTCTGGATTCACCTTCAGTCATTCTAGCATGAACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAGTGGGTTTCATACATTAGTCGTGCTACTGGTGCCGTCTACTACGCAGACTCTGTAAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGATAATGCCAAAAACTCACTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGACGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGAGCCGGTTTTTGACTACTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCAGCTAGCACCAAGGGCCCATCGGTCTTCCCCCTGGCACCCTCCTCCAAGAGCACCTCTGGGGGCACAGCGGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCCCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACCCAGACCTACATCTGCAACGTGAATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAGAGTTGAGCCCAAATCTTGTGACAAAACTCACACATGCCCACCGTGCCCAGCACCTGAACTCCTGGGGGGACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACATGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCACGAAGACCCTGAGGTCAAGTTCAACTGGTATGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTACAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAAGACTGGCTGAATGGCAAGGAGTACAAGTGCGCCGTCTCCAACAAAGCCCTCCCAGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCGGGAGGAGATGACCAAGAACCAAGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTATCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTATTCCAAGCTCACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACGCAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGCAAA
配列番号12 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC DNA
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCTGCCATGTCTGCATCTGTGGGAGACAGAGTCACCATCACTTGTCGGGCGAGTCAGGACATTAGCAATTATTTAGCCTGGTTTCAGCAGAAACCAGGGAAAGTCCCTACGCGCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGAATTCACTCTCACAATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCTACAGTGGTCCAGTTACCCTCGGACGTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGGACCGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
Ab7
配列番号1 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するHCDR1(North)
VASGFTFSHSSMN
配列番号2 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するHCDR2(North)
YISRATGAVY
配列番号3 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するHCDR3(North)
AREPVFDY
配列番号4 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLCDR1(North)
RASQDISNYLA
配列番号5 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するLCDR2(North)
YAASSLQS
配列番号6 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するLCDR3(North)
LQWSSYPRT
配列番号7 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVH
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSS
配列番号8 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVL
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIK
配列番号13 Ab7に対するHC
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSSASTKGPCVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCAVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDICVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
配列番号10 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号14 Ab7に対するHC DNA
CAGGTACAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCTTGGTACAGCCTGGGGGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGTCGCCTCTGGATTCACCTTCAGTCATTCTAGCATGAACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAGTGGGTTTCATACATTAGTCGTGCTACTGGTGCCGTCTACTACGCAGACTCTGTAAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGATAATGCCAAAAACTCACTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGACGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGAGCCGGTTTTTGACTACTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCAGCTAGCACCAAGGGCCCATGCGTCTTCCCCCTGGCACCCTCCTCCAAGAGCACCTCTGGGGGCACAGCGGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCACTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACCCAGACCTACATCTGCAACGTGAATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAGAGTTGAGCCCAAATCTTGTGACAAAACTCACACATGCCCACCGTGCCCAGCACCTGAACTCCTGGGGGGACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACATGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCACGAAGACCCTGAGGTCAAGTTCAACTGGTATGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTACAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAAGACTGGCTGAATGGCAAGGAGTACAAGTGCGCCGTCTCCAACAAAGCCCTCCCAGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCGGGAGGAGATGACCAAGAACCAAGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTATCCCAGCGACATCTGCGTGGAGTGGGAGAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTATTCCAAGCTCACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACGCAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGCAAA
配列番号12 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC DNA
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCTGCCATGTCTGCATCTGTGGGAGACAGAGTCACCATCACTTGTCGGGCGAGTCAGGACATTAGCAATTATTTAGCCTGGTTTCAGCAGAAACCAGGGAAAGTCCCTACGCGCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGAATTCACTCTCACAATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCTACAGTGGTCCAGTTACCCTCGGACGTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGGACCGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
Ab8
配列番号1 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するHCDR1(North)
VASGFTFSHSSMN
配列番号2 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するHCDR2(North)
YISRATGAVY
配列番号3 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するHCDR3(North)
AREPVFDY
配列番号4 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLCDR1(North)
RASQDISNYLA
配列番号5 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するLCDR2(North)
YAASSLQS
配列番号6 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するLCDR3(North)
LQWSSYPRT
配列番号7 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVH
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSS
配列番号8 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するVL
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIK
配列番号52 Ab8に対するHC
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCVASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSSASTKGPCVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALAAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDICVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
配列番号10 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQDISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号53 Ab8に対するHC DNA
CAGGTACAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCTTGGTACAGCCTGGGGGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGTCGCCTCTGGATTCACCTTCAGTCATTCTAGCATGAACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAGTGGGTTTCATACATTAGTCGTGCTACTGGTGCCGTCTACTACGCAGACTCTGTAAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGATAATGCCAAAAACTCACTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGACGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGAGCCGGTTTTTGACTACTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCAGCTAGCACCAAGGGCCCATGCGTCTTCCCCCTGGCACCCTCCTCCAAGAGCACCTCTGGGGGCACAGCGGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCACTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACCCAGACCTACATCTGCAACGTGAATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAGAGTTGAGCCCAAATCTTGTGACAAAACTCACACATGCCCACCGTGCCCAGCACCTGAAGCCGCCGGGGGACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACATGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCACGAAGACCCTGAGGTCAAGTTCAACTGGTATGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTACAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAAGACTGGCTGAATGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGCCCTCGCCGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCGGGAGGAGATGACCAAGAACCAAGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTATCCCAGCGACATCTGCGTGGAGTGGGAGAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTATTCCAAGCTCACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACGCAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGCAAA
配列番号12 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、及びAb8に対するLC DNA
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCTGCCATGTCTGCATCTGTGGGAGACAGAGTCACCATCACTTGTCGGGCGAGTCAGGACATTAGCAATTATTTAGCCTGGTTTCAGCAGAAACCAGGGAAAGTCCCTACGCGCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGAATTCACTCTCACAATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCTACAGTGGTCCAGTTACCCTCGGACGTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGGACCGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
Ab9
配列番号42 Ab9に対するHCDR1(North)
AASGFTFSHSSMN
配列番号2 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するHCDR2(North)
YISRATGAVY
配列番号3 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するHCDR3(North)
AREPVFDY
配列番号22 Ab9及びAb10に対するLCDR1(North)
RASQGISNYLA
配列番号5 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するLCDR2(North)
YAASSLQS
配列番号6 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、及びAb9に対するLCDR3(North)
LQWSSYPRT
配列番号44 Ab9に対するVH
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSS
配列番号45 Ab9に対するVL
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQGISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIK
配列番号46 Ab9に対するHC
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSHSSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAVYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSSASTKGPCVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDICVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLG
配列番号47 Ab9に対するLC
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQGISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQWSSYPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号48 48に対するHC DNA
CAGGTACAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCTTGGTACAGCCTGGGGGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCCTCTGGATTCACCTTCAGTCATTCTAGCATGAACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAGTGGGTTTCATACATTAGTCGTGCTACTGGTGCCGTCTACTACGCAGACTCTGTAAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGATAATGCCAAAAACTCACTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGACGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGAGCCGGTTTTTGACTACTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCAGCCTCCACCAAGGGCCCATGCGTCTTCCCGCTAGCGCCCTGCTCCAGGAGCACCTCCGAGAGCACAGCCGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCCCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACGAAGACCTACACCTGCAACGTAGATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAGAGTTGAGTCCAAATATGGTCCCCCATGCCCACCCTGCCCAGCACCTGAGTTCCTGGGGGGACCATCAGTCTTCCTGTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACTCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACGTGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCAGGAAGACCCCGAGGTCCAGTTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGGCCTCCCGTCCTCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAGCCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCAGGAGGAGATGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTACCCCAGCGACATCTGCGTGGAGTGGGAAAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTACAGCAGGCTAACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGGAGGGGAATGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACACAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCTGGGT
配列番号49 Ab9に対するLC DNA
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCTGCCATGTCTGCATCTGTGGGAGACAGAGTCACCATCACTTGTCGGGCGAGTCAGGGCATTAGCAATTATTTAGCCTGGTTTCAGCAGAAACCAGGGAAAGTCCCTACGCGCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGAATTCACTCTCACAATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCTACAGTGGTCCAGTTACCCTCGGACGTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGGACCGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
Ab10
配列番号19 Ab10に対するHCDR1(North)
AASGFTFSISSMN
配列番号20 Ab10に対するHCDR2(North)
YISRATGAIY
配列番号3 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するHCDR3(North)
AREPVFDY
配列番号22 Ab9及びAb10に対するLCDR1(North)
RASQGISNYLA
配列番号5 Ab1、Ab2、Ab3、Ab4、Ab5、Ab6、Ab7、Ab8、Ab9、及びAb10に対するLCDR2(North)
YAASSLQS
配列番号24 Ab10に対するLCDR3(North)
LQHNSYPRT
配列番号25 Ab10に対するVH
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSISSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAIYYADSVKGRFTISRNNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSS
配列番号26 Ab10に対するVL
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQGISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQHNSYPRTFGQGTKVEIK
配列番号27 Ab10に対するHC
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSISSMNWVRQAPGKGLEWVSYISRATGAIYYADSVKGRFTISRNNAKNSLYLQMNSLRDEDTAVYYCAREPVFDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLG
配列番号28 Ab10に対するLC
DIQMTQSPSAMSASVGDRVTITCRASQGISNYLAWFQQKPGKVPTRLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCLQHNSYPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号29 Ab10に対するHC DNA
CAGGTACAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCTTGGTACAGCCTGGGGGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCCTCTGGATTCACCTTCAGTATCTCTAGCATGAACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAGTGGGTTTCATACATTAGTCGTGCTACTGGTGCCATATACTACGCAGACTCTGTAAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAAACAATGCCAAAAACTCACTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGACGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGAGCCGGTTTTTGACTACTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCAGCTTCTACCAAGGGCCCATCGGTCTTCCCGCTAGCGCCCTGCTCCAGGAGCACCTCCGAGAGCACAGCCGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCCCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACGAAGACCTACACCTGCAACGTAGATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAGAGTTGAGTCCAAATATGGTCCCCCATGCCCACCCTGCCCAGCACCTGAGGCCGCCGGGGGACCATCAGTCTTCCTGTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACTCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACGTGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCAGGAAGACCCCGAGGTCCAGTTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGGCCTCCCGTCCTCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAGCCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCAGGAGGAGATGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTACCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAAAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTACAGCAGGCTAACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGGAGGGGAATGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACACAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCTGGGT
配列番号30 Ab10に対するLC DNA
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCTGCCATGTCTGCATCTGTGGGAGACAGAGTCACCATCACTTGTCGGGCGAGTCAGGGCATTAGCAATTATTTAGCCTGGTTTCAGCAGAAACCAGGGAAAGTCCCTACGCGCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGAATTCACTCTCACAATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCTACAGCATAATAGTTACCCTCGGACGTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGAACTGTGGCGGCGCCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCCGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
配列番号15ヒトIL-4Rα細胞外ドメイン
MKVLQEPTCVSDYMSISTCEWKMNGPTNCSTELRLLYQLVFLLSEAHTCIPENNGGAGCVCHLLMDDVVSADNYTLDLWAGQQLLWKGSFKPSEHVKPRAPGNLTVHTNVSDTLLLTWSNPYPPDNYLYNHLTYAVNIWSENDPADFRIYNVTYLEPSLRIAASTLKSGISYRARVRAWAQCYNTTWSEWSPSTKWHNSYREPFEQH
配列番号16カニクイザルIL-4Rα細胞外ドメイン
MKVLQEPTCVSDYMSISTCEWKMGGPTNCSAELRLLYQLVFQSSETHTCVPENNGGVGCVCHLLMDDVVSMDNYTLDLWAGQQLLWKGSFKPSEHVKPRAPGNLTVHTNVSDTVLLTWSNPYPPDNYLYNDLTYAVNIWSENDPAYSRIHNVTYLKPTLRIPASTLKSGISYRARVRAWAQHYNTTWSEWSPSTKWYNSYREPFEQR
配列番号17ヒトIL-4
MGLTSQLLPPLFFLLACAGNFVHGHKCDITLQEIIKTLNSLTEQKTLCTELTVTDIFAASKNTTEKETFCRAATVLRQFYSHHEKDTRCLGATAQQFHRHKQLIRFLKRLDRNLWGLAGLNSCPVKEANQSTLENFLERLKTIMREKYSKCSS
配列番号18ヒトIL-13
MHPLLNPLLLALGLMALLLTTVIALTCLGGFASPGPVPPSTALRELIEELVNITQNQKAPLCNGSMVWSINLTAGMYCAALESLINVSGCSAIEKTQRMLSGFCPHKVSAGQFSSLHVRDTKIEVAQFVKDLLLHLKKLFREGRFN
配列番号39ヒトIL-4Rα
MGWLCSGLLFPVSCLVLLQVASSGNMKVLQEPTCVSDYMSISTCEWKMNGPTNCSTELRLLYQLVFLLSEAHTCIPENNGGAGCVCHLLMDDVVSADNYTLDLWAGQQLLWKGSFKPSEHVKPRAPGNLTVHTNVSDTLLLTWSNPYPPDNYLYNHLTYAVNIWSENDPADFRIYNVTYLEPSLRIAASTLKSGISYRARVRAWAQCYNTTWSEWSPSTKWHNSYREPFEQHLLLGVSVSCIVILAVCLLCYVSITKIKKEWWDQIPNPARSRLVAIIIQDAQGSQWEKRSRGQEPAKCPHWKNCLTKLLPCFLEHNMKRDEDPHKAAKEMPFQGSGKSAWCPVEISKTVLWPESISVVRCVELFEAPVECEEEEEVEEEKGSFCASPESSRDDFQEGREGIVARLTESLFLDLLGEENGGFCQQDMGESCLLPPSGSTSAHMPWDEFPSAGPKEAPPWGKEQPLHLEPSPPASPTQSPDNLTCTETPLVIAGNPAYRSFSNSLSQSPCPRELGPDPLLARHLEEVEPEMPCVPQLSEPTTVPQPEPETWEQILRRNVLQHGAAAAPVSAPTSGYQEFVHAVEQGGTQASAVVGLGPPGEAGYKAFSSLLASSAVSPEKCGFGASSGEEGYKPFQDLIPGCPGDPAPVPVPLFTFGLDREPPRSPQSSHLPSSSPEHLGLEPGEKVEDMPKPPLPQEQATDPLVDSLGSGIVYSALTCHLCGHLKQCHGQEDGGQTPVMASPCCGCCCGDRSSPPTTPLRAPDPSPGGVPLEASLCPASLAPSGISEKSKSSSSFHPAPGNAQSSSQTPKIVNFVSVGPTYMRVS
配列番号40カニクイザルIL-4Rα
MGWLCSGLLFPVSCLVLLQVASSGCSCVSPGSMKVLQEPTCVSDYMSISTCEWKMGGPTNCSAELRLLYQLVFQSSETHTCVPENNGGVGCVCHLLMDDVVSMDNYTLDLWAGQQLLWKGSFKPSEHVKPRAPGNLTVHTNVSDTVLLTWSNPYPPDNYLYNDLTYAVNIWSENDPAYSRIHNVTYLKPTLRIPASTLKSGISYRARVRAWAQHYNTTWSEWSPSTKWYNSYREPFEQRLLWGVSAACVFILFFCLSCYFSVTKIKKEWWDQIPNPARSHLVAIIIQDAQESQWEKRSRGQEAAKCPYWKNCLTKLLPCFLEHNMKRDEDPHKAVKDLPFRGSGKSAWCPVEISKTVLWPESISVVRCVELFEAPVECKEEEEVEEEKGSFCTSSESNRDDFQEGREGIVARLTESLFLDLLGGENGGFFQQDMGESCLLPPLGSTSAHVPWDEFPSAGSKEVPPWGKEQPLHQEPSPPASPTQSPDNPTCTEMPLVISSNPAYRSFSNSLSQSPCPRELGPDPLLARHLEEVDPEMPCAPQLSEPTTVAPAEPETWEQILRRNVLQHGAAAAPASAPTSGYREFVHAVQQGGIQASAVAGLGPPGEAGYKAFSSLLASSAVSPGECGFGASSGEEGYKPFQDLTPGCPGDPAPVPVPLFTFGLDREPPHSPQSSHLPSNSPEHLALEPGEKVEDMQKPPLPPEQATDPLGDSLGSGIVYSALTCHLCGHLKQCHGQEDGGQAPVVASPCCGCCCGDRSSPPTTPLRAPDPSLGGVPLEASLCPASLAPSGISEKSKSSLSFHPAPGSAQSSSQTPQIVNFVSVGPTCMRVS
配列番号41ヒトCD23
MEEGQYSEIEELPRRRCCRRGTQIVLLGLVTAALWAGLLTLLLLWHWDTTQSLKQLEERAARNVSQVSKNLESHHGDQMAQKSQSTQISQELEELRAEQQRLKSQDLELSWNLNGLQADLSSFKSQELNERNEASDLLERLREEVTKLRMELQVSSGFVCNTCPEKWINFQRKCYYFGKGTKQWVHARYACDDMEGQLVSIHSPEEQDFLTKHASHTGSWIGLRNLDLKGEFIWVDGSHVDYSNWAPGEPTSRSQGEDCVMMRGSGRWNDAFCDRKLGAWVCDRLATCTPPASEGSAESMGPDSRPDPDGRLPTPSAPLHS
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10A
図10B
図10C
【配列表】
0007595195000001.xml