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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-27
(45)【発行日】2024-12-05
(54)【発明の名称】シリカアルミナおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C01B 33/12 20060101AFI20241128BHJP
   B01J 32/00 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
C01B33/12 A
B01J32/00
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2024546013
(86)(22)【出願日】2024-03-29
(86)【国際出願番号】 JP2024013102
【審査請求日】2024-09-05
(31)【優先権主張番号】P 2023054503
(32)【優先日】2023-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000190024
【氏名又は名称】日揮触媒化成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001542
【氏名又は名称】弁理士法人銀座マロニエ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三輪 勇樹
(72)【発明者】
【氏名】瀬戸 由佳
(72)【発明者】
【氏名】香川 智靖
【審査官】森坂 英昭
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2022/196025(WO,A1)
【文献】特開2018-083723(JP,A)
【文献】特表2016-527076(JP,A)
【文献】特表2022-510847(JP,A)
【文献】特表2002-503756(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01B 33/00 - 33/193
B01J 32/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレンステッド酸量が10μmol/g超であり、
等電点が4.5以上、7.0以下の範囲にある、
シリカアルミナ。
【請求項2】
ルイス酸量が300μmol/g以下である、請求項1に記載のシリカアルミナ。
【請求項3】
ブレンステッド酸量とルイス酸量との比率が、0.035超である、請求項2に記載のシリカアルミナ。
【請求項4】
ブレンステッド酸密度が、0.025μmol/m以上である、請求項3に記載のシリカアルミナ。
【請求項5】
窒素吸着法により測定された細孔分布において、全細孔容積が1.00mL/g以上、2.20mL/g以下の範囲にある、請求項4に記載のシリカアルミナ。
【請求項6】
前記細孔分布において、全細孔容積に占める10nm以上の細孔容積の割合が60%以上である、請求項5に記載のシリカアルミナ。
【請求項7】
比表面積が、250m/g以上、600m/g以下の範囲にある、請求項6に記載のシリカアルミナ。
【請求項8】
シリカ含有量が、SiO 換算で、30質量%以上、70質量%以下の範囲にある、請求項1~7の何れか1項に記載のシリカアルミナ。
【請求項9】
アルミナスラリーを調製するアルミナスラリー調製工程と、
シリカスラリーを調製するシリカスラリー調製工程と、
前記アルミナスラリーと前記シリカスラリーとを混合してシリカアルミナスラリーを調製するシリカアルミナスラリー調製工程と、
前記シリカアルミナスラリーとアルミニウム化合物とを反応させる反応工程と、を含む、
シリカアルミナの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリカアルミナおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シリカアルミナは、触媒の技術分野において古くから用いられている材料である。シリカアルミナは、特徴的な固体酸性質および細孔構造を有しており、これらの性質を利用して触媒の担体や活性成分として用いられてきた。
【0003】
シリカアルミナの性質は、その調製方法によって異なることが知られている。シリカアルミナの調製方法は、当技術分野において周知であり、中和反応法とpHスイング法が代表的な方法として挙げられる。
【0004】
中和反応(共沈法、共ゲル化法)法としては、特許文献1~4、7のように、シリカヒドロゲルと金属塩との溶液を混合して、金属塩を内部に均等に含有する非晶質シリカ-アルミナを製造できるようにする調製法が挙げられる。
【0005】
また、pHスイング法(浸漬法)としては、特許文献5および6のように、反応混合物のpHを変化させ、それによってシリカおよびアルミナを沈澱させることによって、単一の容器中で非晶質シリカ-アルミナを製造できるようにする調製法が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特公昭27-3989号公報
【文献】特公昭31-1862号公報
【文献】特公昭30-5963号公報
【文献】特公昭32-413号公報
【文献】特表2010-537808号公報
【文献】特表2016-502971号公報
【文献】特開2021-151942号公報
【非特許文献】
【0007】
【文献】白崎高保、藤堂尚之編、「触媒調製」講談社、昭和49年11月10日発行、p.22
【文献】C.A.Emeis,J.Catal.,141,347-354(1993)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の技術では、特許文献1~7に記載の調製方法は、固体酸量のコントロールという点において課題があった。特に、ブレンステッド酸量の多いシリカアルミナを得るための調製方法が求められていた。
【0009】
このような状況を踏まえ、本発明は、ブレンステッド酸量の多いシリカアルミナおよびそのシリカアルミナが得られる製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような技術的背景のもと、発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、シリカアルミナの表面にさらにアルミナを担持する製造方法を用いることでブレンステッド酸量が多いシリカアルミナが得られることを見出し、本発明を開発するに至った。
【0011】
前記課題を解決し上記の目的を実現するため開発した本発明は、下記のとおりのものである。すなわち、本発明は、第一に、ブレンステッド酸量が10μmol/g超であり、等電点が4.5以上、7.0以下の範囲にある、シリカアルミナを提供する。
なお、本発明にかかるシリカアルミナは、
(a)ルイス酸量が300μmol/g以下であること、
(b)ブレンステッド酸量とルイス酸量との比率が、0.035超であること、
(c)ブレンステッド酸密度が、0.025μmol/m以上であること、
(d)窒素吸着法により測定された細孔分布において、全細孔容積が1.00mL/g以上、2.20mL/g以下の範囲にあること、
(e)前記細孔分布において、全細孔容積に占める10nm以上の細孔容積の割合が60%以上であること、
(f)比表面積が、250m/g以上、600m/g以下の範囲にあること、
(g)シリカ含有量が、SiO換算で、30質量%以上、70質量%以下の範囲にあること、
などが、より好ましい解決手段になる。
【0012】
また、本発明は、第二に、アルミナスラリーを調製するアルミナスラリー調製工程と、シリカスラリーを調製するシリカスラリー調製工程と、前記アルミナスラリーと前記シリカスラリーとを混合してシリカアルミナスラリーを調製するシリカアルミナスラリー調製工程と、前記シリカアルミナスラリーとアルミニウム化合物とを反応させる反応工程と、を含む、シリカアルミナの製造方法を提案する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明にかかるシリカアルミナのIRスペクトルを示すグラフである。
図2】本発明にかかるシリカアルミナの等電点の差分とブレンステッド酸量との関係を示すグラフである。
図3】実施例1および比較例6のシリカアルミナのIRスペクトル(3500cm-1~4000cm-1)を示すグラフである。
図4】実施例1および比較例6のシリカアルミナのIRスペクトル(3750cm-1~3800cm-1)を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
[定義]
本実施形態において、「シリカ」とは、ケイ素酸化物の総称であって、二酸化ケイ素はシリカに含まれるものとする。
本実施形態において、「アルミナ」とは、アルミニウム酸化物の総称であって、酸化アルミニウム、アルミナ水和物はアルミナに含まれるものとする。また、アルミナ水和物の一種である擬ベーマイトもアルミナに含まれる。
本実施形態において、「シリカアルミナ」とは、シリカとアルミナとの混合物の総称であって、ゼオライト等の結晶性アルミノケイ酸塩はシリカアルミナに含まれないものとする。
【0015】
[シリカアルミナ]
本実施形態にかかるブレンステッド酸量(以下、「B酸量」ともいう。)が多いシリカアルミナについて説明する。具体的には、ブレンステッド酸量が10μmol/g超であり、等電点が4.5以上、7.0以下の範囲にある、シリカアルミナ(以下、「本シリカアルミナ」ともいう。)を含む。以下、詳述する。
【0016】
本シリカアルミナの等電点は、4.5以上、7.0以下の範囲にある。本シリカアルミナは、その表面にアルミナが担持されおり、その結果このような等電点を示す。
【0017】
本シリカアルミナのシリカ含有量(SiO換算)は、30質量%以上、70質量%以下の範囲にあることが好ましく、35質量%以上、65質量%以下の範囲にあることがより好ましい。また、本発明のシリカアルミナのアルミナ含有量(Al換算)は、30質量%以上、70質量%以下の範囲にあることが好ましく、35質量%以上、65質量%以下の範囲にあることがより好ましい。一般的に、シリカアルミナは、アルミナが約20質量%を占めるときに最も酸量が増加することが知られている。これに対し、本シリカアルミナは、アルミナの含有量が前述の範囲にあっても、ブレンステッド酸量が多くなる。
【0018】
本シリカアルミナのBET法による比表面積(以下、「SSA」ともいう。)は、250m/g以上、600m/g以下の範囲にあることが好ましい。比表面積は、300m/g以上、550m/g以下の範囲にあることがより好ましく、350m/g以上、500m/g以下の範囲にあることが特に好ましい。本シリカアルミナの比表面積が前述の範囲にあると、ブレンステッド酸密度が高くなる。ブレンステッド酸密度が高くなると、触媒反応において反応物との接触確率が高まるので好ましい。
【0019】
本シリカアルミナのBJH法による細孔容積(以下、「PV」ともいう。)は、1.00mL/g以上、2.20mL/g以下の範囲にあることが好ましい。細孔容積は、1.20mL/g以上、2.00mL/g以下の範囲にあることがより好ましく、1.40mL/g以上、1.80mL/g以下の範囲にあることが特に好ましい。触媒反応において細孔を反応場として使用する場合には、細孔容積が大きくなると、その触媒活性も高くなりやすい。さらに、本シリカアルミナは、細孔容積に占めるBJH法で測定した細孔径が10nm以上の細孔容積の割合(以下、「P10」ともいう。)が、60体積%以上であることが好ましく、65体積%以上であることがより好ましい。その範囲であれば、触媒反応において反応物の拡散性が向上し、その反応性も高くなりやすい。本発明においては、細孔径が2.4nm以上、192.4nm以下の範囲にある細孔容積の総量を本シリカアルミナの細孔容積とし、この細孔容積に占める細孔径10nm以上192.4nm以下の細孔容積の割合をP10として算出した。
【0020】
本シリカアルミナのブレンステッド酸量は、10μmol/g超であり、15μmol/g以上であることが好ましい。ブレンステッド酸量の上限は、特に制限されるものではないが、100μmol/g以下であってもよく、75μmol/g以下であってもよく、50μmol/g以下であってもよい。ブレンステッド酸量が多いシリカアルミナは、ブレンステッド酸を利用した反応に用いられる触媒の素材として好適である。
【0021】
本シリカアルミナのルイス酸量(以下、「L酸量」ともいう。)は、300μmol/g以下であることが好ましく、280μmol/g以下であることがより好ましい。ルイス酸量の下限は特に制限されるものではないが、1μmol/g以上であってもよく、10μmol/g以上であってもよい。ブレンステッド酸を利用した触媒反応において、ルイス酸は副反応を促進させるおそれがある。したがって、ルイス酸量が少ないシリカアルミナは、ブレンステッド酸を利用した反応に用いられる触媒の素材として好適である。また、ブレンステッド酸のルイス酸に対するモル比率(以下、「B/L」ともいう。)は、0.035超であることが好ましく、0.040以上であることが好ましく、0.050以上であることが特に好ましい。このモル比率の上限は、特に制限されるものではないが、10以下であってもよく、1以下であってもよく、0.5以下であってもよい。
【0022】
本シリカアルミナのブレンステッド酸密度(以下、「B酸密度」ともいう。)は、0.025μmol/m以上であることが好ましく、0.030μmol/m以上であることがより好ましい。このブレンステッド酸密度の上限は、特に制限されるものではないが、1.000μmol/m以下であってもよく、0.500μmol/m以下であってもよく、0.100μmol/m以下であってもよい。ブレンステッド酸密度が高いシリカアルミナは、ブレンステッド酸を利用した反応に用いられる触媒の素材として好適である。
【0023】
本シリカアルミナに含まれるアルミナは、擬ベーマイトであることが好ましい。擬ベーマイトを含むシリカアルミナは、その細孔容積および比表面積が大きくなりやすい。本発明のシリカアルミナが擬ベーマイトを含むかは、X線回折パターンから判断することができる。具体的には、本発明のシリカアルミナをX線回折測定して得られるX線回折パターンにおいて、ベーマイト構造のミラー指数(020)、(021)、(130)、(150)面に相当する2θ=15°、28°、38°、49°付近に回折ピークが存在し、ミラー指数(130)、(150)の半値幅が1.0°以上であれば、擬ベーマイトを含むと判断できる。また、この半値幅が1.0未満である場合は、結晶性ベーマイトを含むと判断できる。さらに、X線回折パターンにおいて、5°≦2θ≦50°の範囲で半値幅が1.0°未満である他の回折ピークを示さなければ、ゼオライトを含まないと判断できる。
【0024】
本シリカアルミナは、ブレンステッド酸量が多いので、水素化分解反応や接触分解反応用の触媒材料として用いると原料の分解が進みやすくなる。本シリカアルミナは、単独でも触媒として作用するが、担体や助触媒といった触媒を構成する材料として使用することが好ましい。
【0025】
[シリカルミナの製造方法]
一般的に、シリカは、表面のシラノールに由来するブレンステッド酸を含むことが知られている(たとえば、非特許文献1)。また、アルミナは、脱水したアルミナの表面上に存在する配位不飽和なA13+に由来するルイス酸を含むことが知られている。したがって、シリカアルミナに含まれるシリカの含有量を増やすことで、ブレンステッド酸量をある程度増加させることは可能である。これに対し、本実施形態の製造方法を用いれば、シリカの含有量を増やさなくても、ブレンステッド酸量が多いシリカアルミナを得ることができる。以下、本実施形態にかかるシリカアルミナの製造方法について、詳述する。
【0026】
[アルミナスラリー調製工程]
本実施形態にかかる製造方法は、アルミナスラリー調製工程を含む。この工程では、擬ベーマイト、ベーマイト、ギブサイト、バイヤライト等の水和アルミナ、γアルミナ、χアルミナ、θアルミナ、ηアルミナ等の酸化アルミニウムといった従来公知のアルミナを溶媒に分散して、アルミナスラリーを調製する。また、アルミナスラリーとしてアルミナゾルを用いることもできる。この工程におけるアルミナは、水和アルミナであることが好ましく、擬ベーマイトであることがより好ましい。これらのアルミナは、従来公知の調製方法を用いて調製したものを使用してもよい。また、市販のアルミナを購入して溶媒に分散してもよい。
【0027】
本実施形態にかかる製造方法は、このアルミナスラリー調製工程において、細孔容積が大きい擬ベーマイトアルミナを用いることで、細孔容積が大きく、ブレンステッド酸量が多いシリカアルミナを得ることができる。アルミニウム塩およびアルミン酸塩の少なくともいずれか一方が溶解したアルミニウム水溶液を中和剤で中和して擬ベーマイト前駆体スラリーを得る調合ステップ、前記擬ベーマイト前駆体スラリーを熟成して擬ベーマイトスラリーを得る熟成ステップ、を含む製造方法を用いることで、細孔容積が大きい擬ベーマイトが得られる。
【0028】
この調合ステップで用いるアルミニウム塩として、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム等の任意の化合物を用いることができる。また、アルミン酸塩として、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム等の任意の化合物を用いることができる。
【0029】
この調合ステップでは、前記アルミニウム水溶液が酸性の場合は、中和剤として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水等の塩基性水溶液を用いることができる。また、前記アルミニウム水溶液が塩基性の場合は、中和剤として、硫酸、塩酸、硝酸等の酸性水溶液を用いることができる。この時、塩基性水溶液としてアルミン酸塩が溶解した塩基性水溶液を用いてもよく、酸性水溶液としてアルミニウム塩が溶解した酸性水溶液を用いてもよい。製造コストの観点から、アルミニウム塩が溶解した酸性水溶液とアルミン酸塩が溶解した塩基性水溶液とを混合し、擬ベーマイト前駆体スラリーを調製する方法が好ましい。
【0030】
この調合ステップでは、前記水溶液と中和剤とを混合して得られる中和スラリーのpHを5.0以上、8.0以下の範囲に調整することで、擬ベーマイト前駆体スラリーが得られる。この時、中和スラリーの温度を30℃以上、70℃以下の範囲に調整することが好ましく、35℃以上、65℃以下の範囲に調整することがより好ましい。中和スラリーの温度を前述の範囲に調整することで、最終的に得られる擬ベーマイトの細孔容積がより大きくなり、かつ擬ベーマイトの純度も高くなる。さらに、中和スラリーの温度とpHを前述の範囲に調整した後で、この状態を5分以上、60分未満の範囲で保持することが好ましく、5分以上、30分以下の範囲で保持することがより好ましい。保持する時間を短くすることで、最終的に得られる擬ベーマイトの細孔容積がより大きくなる。
【0031】
この調合ステップでは、前述の擬ベーマイト前駆体スラリーに、更に前述のアルミニウム塩が溶解した水溶液またはアルミニウムイオンを含む水溶液を添加し、熟成することで、比表面積が高く、細孔径が10nm以上の細孔容積が多い擬ベーマイトアルミナを得ることができる。前述の水溶液に含まれるアルミニウムの濃度は、Al換算で、10質量%以上、25質量%以下の範囲にあることが好ましい。また、この熟成は、40℃以上、95℃以下の温度範囲で行われることが好ましく、50℃以上、80℃以下の温度範囲で行われることがより好ましい。熟成する時間に特に制限はないが、生産効率の観点から4時間以下であることが好ましい。
【0032】
このアルミナスラリー調製工程では、アルミナスラリーのアルミナの濃度を、Al換算で、1質量%以上、20質量%以下の範囲に調整することが好ましく、1質量%以上、10質量%以下の範囲に調整することがより好ましい。このような範囲にアルミナの濃度を調整することで、アルミナスラリーのハンドリング性が向上し、シリカアルミナの生産効率も高まる。
【0033】
[シリカスラリー調製工程]
本実施形態にかかる製造方法は、シリカスラリー調製工程を含む。この工程では、シリカを溶媒に分散して、シリカスラリーを調製する。例えば、従来公知の方法を用いてシリカヒドロゲルを調製してこれを溶媒に分散する方法によりシリカスラリーを調製してもよく、市販のシリカ粉末を溶媒に分散してシリカスラリーを調製もよい。この時、シリカスラリーに含まれるシリカの比表面積は、200m/g以上、700m/g以下の範囲にあることが好ましく、300m/g以上、600m/g以下の範囲にあることがより好ましい。比表面積が前述の範囲にあるシリカを用いると、最終的に得られるシリカアルミナの比表面積が適切な範囲となる。また、シリカスラリーとしてシリカゾルを用いることもできる。
【0034】
この工程では、シリカスラリーのシリカの濃度を、SiO換算で、10質量%以上、40質量%以下の範囲に調整することが好ましく、15質量%以上、35質量%以下の範囲に調整することがより好ましい。このような範囲にシリカの濃度を調整することで、シリカスラリーのハンドリング性が向上し、シリカアルミナの生産効率も高まる。
【0035】
[シリカアルミナスラリー調製工程]
本実施形態にかかる製造方法は、シリカアルミナスラリー調製工程を含む。この工程では、前述の工程で得られたアルミナスラリーとシリカスラリーとを混合してシリカアルミナスラリーを調製する。この時、アルミナスラリーにシリカスラリーを添加してもよく、シリカスラリーにアルミナスラリーを添加してもよく、またその両方を同時に添加して混合してもよい。
【0036】
この工程では、シリカアルミナスラリーを熟成することが好ましい。シリカアルミナスラリーを熟成することで、後述の反応工程においてブレンステッド酸が発現しやすくなり、最終的に得られるシリカアルミナのブレンステッド酸量も増加しやすくなる。熟成する際のシリカアルミナスラリーの温度は、30℃以上、95℃以下の範囲にあることが好ましく、35℃以上、80℃以下の範囲にあることがより好ましい。また、熟成する際の保持時間は、0.1時間以上、6時間以下の範囲にあることが好ましく、0.5時間以上、4時間以下の範囲にあることがより好ましい。
【0037】
[反応工程]
本実施形態にかかる製造方法は、反応工程を含む。この工程では、前述の工程で得られたシリカアルミナスラリーとアルミニウム化合物とを反応させる。この工程により、シリカアルミナの表面にさらにアルミナが担持され、この担持されたアルミナがシリカアルミナと反応してブレンステッド酸を発現することで、ブレンステッド酸量が多いシリカアルミナが得られる。特に、本実施形態にかかる製造方法は、この工程で担持するアルミナの量が少なくても、ブレンステッド酸量が多いシリカアルミナを得ることができる。
【0038】
この工程では、前述の工程で得られたシリカアルミナスラリーに含まれるシリカアルミナの等電点に対して、pH値が+0.3以上となるようにシリカアルミナにアルミナを担持することが好ましい。等電点に対して、pH値が+0.5以上となるようにアルミナを担持することがより好ましい。無機酸化物粒子は、溶液のpH値が変わるとゼータ電位が大きく変化し、ある特定のpH値では表面電位がゼロとなり、電気泳動などの界面動電現象を全く示さなくなる等電点を持つ。例えば、シリカの等電点は約pH2.5であり、アルミナの等電点は約pH9.5であることが知られている。したがって、シリカアルミナの等電点は、pH値が2.5以上、9.5以下の範囲にあり、シリカアルミナの表面にアルミナを担持することで等電点はpH値が9.5に近づく。このように等電点を指標にアルミナをシリカアルミナの表面に担持することで、ブレンステッド酸量を効率的に増加させることができる。
【0039】
この工程では、アルミニウム化合物として、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム等の任意の化合物を用いることができる。また、アルミン酸塩として、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム等を用いることもできる。これらを直接シリカアルミナスラリーに添加するまたはアルミニウムイオンを含む水溶液として添加してもよい。
【0040】
この工程では、シリカアルミナスラリーの温度を30℃以上、70℃以下の範囲に調整した後でアルミニウム化合物と反応させることが好ましく、35℃以上、65℃以下の範囲に調整した後で反応させることがより好ましい。このような条件でシリカアルミナスラリーとアルミニウム化合物とを反応させることで、ブレンステッド酸量が多いシリカアルミナが得られやすくなる。
【0041】
この工程で得られたシリカアルミナスラリーから溶媒を除去することで、シリカアルミナが得られる。例えば、ろ過、乾燥といった従来公知の方法で溶媒を除去して、シリカアルミナを得ることができる。ろ過する場合は、減圧濾過、フィルタープレス等の方法で溶媒を分離して得られるシリカアルミナケーキを乾燥することで、シリカアルミナが得られる。また、蒸発乾固、噴霧乾燥等の方法でシリカアルミナを得ることもできる。本実施形態にかかる製造方法においては、噴霧乾燥を用いることが好ましい。噴霧乾燥を用いることで、流動性が良い粉末状のシリカアルミナを得ることができる。噴霧乾燥を用いる場合、噴霧乾燥機の入口温度は150℃以上、350℃以下の範囲にあることが好ましい。また、噴霧乾燥機の出口温度は、80℃以上、150℃以下の範囲にあることが好ましい。
【0042】
この工程で得られたシリカアルミナは、必要に応じて洗浄してもよい。例えば、シリカアルミナを溶媒に懸濁して洗浄し、ろ過する方法を繰り返してもよい。ここで、溶媒の温度を40℃以上、70℃以下の範囲に調整することで、洗浄の効率を高めることができる。さらに、溶媒に硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム等を溶解することで、洗浄の効率を更に高めることができる。また、この洗浄は、溶媒を除去した後に行ってもよく、溶媒を除去する前のシリカアルミナスラリーに対して行ってもよい。
【0043】
本実施形態にかかる製造方法は、ブレンステッド酸量の微細な調整が可能であることから、種々の触媒反応に最適なブレンステッド酸量を有するシリカアルミナを提供することが可能である。したがって、触媒反応における担体や助触媒といった触媒材料として用いるシリカアルミナを製造する方法として優れた汎用性を示す。
【0044】
[測定方法ないし評価方法]
各種測定ないし評価は以下のように行った。
【0045】
[1]組成の測定方法
測定試料3gを容量30mLの蓋付きジルコニアボールに採取して、加熱処理(200℃、20分)し、焼成(700℃、5分)した後、Na:2gおよびNaOH:1gを加えて15分間溶融した。さらに、HSO:25mLと水200mLを加えて溶解したのち、純水で500mLになるように希釈して試料とした。得られた試料について、誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析装置((株)島津製作所製、ICPS-8100、解析ソフトウェアICPS-8000)を用いて、各成分の含有量を酸化物換算質量基準で測定した。なお、シリカ含有量は、SiOに換算して算出し、アルミナ含有量は、Alに換算して算出した。
【0046】
[2]等電点の測定方法
マルバーン・パナリティカル社製のゼータサイザーProを用い、pHタイトレーションにて等電点を測定した。測定条件は、測定試料の固形分濃度を0.1質量%とし、pHの調整には0.1mol/LのHClもしくは0.01mol/LのHClまたは0.1mol/LのNaOHを用い、測定間隔はpH値が0.5刻みとなるようにした。
【0047】
[3]比表面積の測定方法
比表面積の測定のために、測定試料を磁製ルツボ(B-2型)に約30mL採取し、600℃の温度で2時間加熱処理後、デシケータに入れて室温まで冷却し、測定用サンプルを得た。次に、このサンプルを1g取り、全自動表面積測定装置(湯浅アイオニクス社製、マルチソーブ12型)を用いて、試料の比表面積をBET1点法にて測定した。
【0048】
[4]細孔容積および10nm以上の細孔割合の測定方法
マイクロトラック・ベル株式会社製のBELSORP-mini Ver2.5.6を用いて測定試料の細孔分布を測定した。具体的には、真空排気しながら500℃で2時間熱処理した測定試料に対して、窒素ガスを吸着させ、BJH法の相対圧力(P/P=0.99)の脱着側等温線から細孔分布を求めた。この細孔分布から、細孔径が2.4nm以上192.4nm以下の範囲にある細孔容積の総量を測定試料の細孔容積とし、この細孔容積に占める細孔径10nm以上192.4nm以下の細孔容積の割合を算出した。
【0049】
[5]固体酸性質測定
試料粉末50mgを20mmΦのディスクに成型した後、真空ラインに接続されたIRセルに設置して、500℃で一時間真空排気処理を行った。真空排気処理後、150℃に降温して、試料ディスクのIR(赤外線吸収)スペクトルを日本分光社製FT/IR-4600で測定した。次いで、ピリジンを導入し、150℃で10分真空排気した後、150℃でピリジンが吸着した試料ディスクのIRスペクトルを前述と同様に測定した。その後、ピリジンが吸着した試料ディスクのIRスペクトルから、試料ディスクのIRスペクトルを減算し、図1に示すグラフを得た。図1に示すように、ブレンステッド酸点(B)、ルイス酸点(L)に帰属される吸収ピークの面積を算出した。算出した吸収ピーク面積を基に、非特許文献2に記載の方法でブレンステッド酸量、ルイス酸量を算出した。また、得られたブレンステッド酸量と比表面積を用いてブレンステッド酸密度を算出した。
【0050】
[6]X線回折測定
シリカアルミナのX線回折は、株式会社リガク製MiniFlexにより測定した。測定条件は、操作軸を2θ/θとし、線源にCuKαを用い、連続式測定方法により、電圧を40kV、電流を15mAとし、開始角度:2θ=5°から終了角度:2θ=50°まで、サンプリング幅を0.020°とし、スキャン速度を10.000°/minとした。
【実施例
【0051】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0052】
[実施例1]
<アルミナスラリー調製工程>
200Lのスチームジャケット付ステンレスタンクに、60℃の温水120kgを張り込み、撹拌しながら25質量%のグルコン酸ナトリウム水溶液48gを加え、さらにAl濃度換算で22質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液(日揮触媒化成(株)製)1.77kgを添加し、5分間混合した。続いて、Al換算濃度が7質量%の硫酸アルミニウム水溶液(日揮触媒化成(株)製)2.95kgを添加し、60℃で5分間撹拌し、アルミナスラリー前駆体を調製した。アルミナスラリー前駆体に、前記アルミン酸ナトリウム水溶液16.10kg、前記硫酸アルミニウム水溶液29.80kgを40分間で同時に添加し、5分間撹拌した。次いで、アルミン酸ナトリウム水溶液3.85kgを添加し、撹拌しながら60℃で2時間熟成し、15%アンモニア水0.53kgを添加し、5分間撹拌した。その後、平板フィルターで脱水し、濾過残渣を60℃の温水で洗浄し、洗浄ケーキを得た。洗浄ケーキはアルミナ濃度が7.2質量%になるようにスラリー化し、アルミナスラリーを得た。
【0053】
<シリカスラリー調製工程>
シリカ濃度が33質量%となるようにシリカ(平均粒子径=12μm、BET比表面積=480m/g)を水に懸濁させ、シリカスラリーを得た。
【0054】
<シリカアルミナスラリー調製工程>
前述の工程で得られた22.44kgのアルミナスラリーに、15%アンモニア水0.16kgを添加して、5分間撹拌した後、前述の工程で得らえたシリカスラリーを3.27kg加え、撹拌しながら40℃で2時間熟成し、固形分濃度が10.4質量%のシリカアルミナスラリーを得た。この時、シリカアルミナスラリーに含まれるシリカアルミナの等電点は5.3であった。
【0055】
<反応工程>
10kgのシリカアルミナスラリーに純水10kgを加え、40℃になるまで加温した。次いで、25質量%の硫酸0.29kgを添加してpHを3に調整し、5分間撹拌した後、Al換算濃度で7質量%の硫酸アルミニウム水溶液1.24kgを添加した。その後、15%アンモニア水0.77kgを添加し、10分間攪拌した。次いで、平板フィルターで脱水して得られた固形分を60℃の温水で洗浄し、洗浄ケーキを得た。この洗浄ケーキを固形分濃度が10.5質量%になるようにレスラリーした後、ホモジナイザーにて分散処理し、噴霧乾燥機にて入口温度270℃、出口温度130℃で乾燥してシリカアルミナ1を得た。製造条件を処理No.1として、表1に示す。得られたシリカアルミナ1について、前述の測定ないし分析を行った。その結果をシリカアルミナNo.1として、表2に示す。また、前述の[5]の評価において、ピリジンが吸着した試料ディスクのIRスペクトルから、試料ディスクのIRスペクトルを減算し、ブレンステッド酸点、ルイス酸点に帰属される吸収ピークの面積を算出した図を図1に示す。
【0056】
[実施例2]
シリカアルミナスラリー調製工程において、15%アンモニア水の添加量を0.16kgから0.27kgに変更したこと、熟成温度を40℃から60℃に変更したこと、反応工程において、硫酸の添加量を0.29kgから0.24kgに変更したこと、硫酸アルミニウム水溶液の添加量を1.24kgから0.6kgに変更したこと、アンモニア水の添加量を0.77kgから0.42kgに変更したこと、以外は実施例1と同様の方法でシリカアルミナ2を得た。製造条件を処理No.2として、表1に示す。得られたシリカアルミナ2について、前述の測定ないし分析を行った。その結果をシリカアルミナNo.2として、表2に示す。
【0057】
[実施例3]
反応工程において、硫酸アルミニウム水溶液の添加量を0.6kgから1.24kgに変更したこと、アンモニア水の添加量を0.42kgから0.73kgに変更したこと、以外は実施例2と同様の方法でシリカアルミナ3を得た。製造条件を処理No.3として、表1に示す。得られたシリカアルミナ3について、前述の測定ないし分析を行った。その結果をシリカアルミナNo.3として、表2に示す。
【0058】
[実施例4]
反応工程において、硫酸アルミニウム水溶液の添加量を1.24kgから0.6kgに変更したこと、アンモニア水の添加量を0.77kgから0.73kgに変更したこと、以外は実施例1と同様の方法でシリカアルミナ4を得た。製造条件を処理No.4として、表1に示す。得られたシリカアルミナ4について、前述の測定ないし分析を行った。その結果をシリカアルミナNo.4として、表2に示す。
【0059】
[比較例1:実施例2の反応工程なし]
実施例2のシリカアルミナスラリーをホモジナイザーで分散処理し、噴霧乾燥機にて入口温度270℃、出口温度130℃で乾燥してシリカアルミナ5を得た。製造条件を処理No.5として、表1に示す。得られたシリカアルミナ5について、前述の測定ないし分析を行った。その結果をシリカアルミナNo.5として、表2に示す。
【0060】
[比較例2:実施例1の反応工程なし]
実施例1のシリカアルミナスラリーをホモジナイザーで分散処理し、噴霧乾燥機にて入口温度270℃、出口温度130℃で乾燥してシリカアルミナ6を得た。製造条件を処理No.6として、表1に示す。得られたシリカアルミナ6について、前述の測定ないし分析を行った。その結果をシリカアルミナNo.6として、表2に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
処理No.6のシリカアルミナ6にアルミナを担持した処理No.1,4のシリカアルミナ1,4は、シリカアルミナ6より等電点が高くなり、ブレンステッド酸量が増加する結果となった(図2の記号●)。また、処理No.5のシリカアルミナ5にアルミナを担持した処理No.2,3のシリカアルミナ2,3も、シリカアルミナ5より等電点が高くなり、ブレンステッド酸量が増加する結果となった(図2の記号▲)。この結果から、シリカアルミナにアルミナを担持する製造方法の有効性が示された。また、シリカアルミナの等電点を特定の範囲に制御することによって、組成を大幅に変更することなくブレンステッド酸量を増やすことができることを見出した。
【0064】
アルミナを担持したシリカアルミナ1とアルミナを担持していないシリカアルミナ6について、以下の条件でFT-IR(フーリエ変換赤外線吸収)測定を行った。結果を図3、4に示す。
【0065】
<条件>
試料粉末25mgを20mmΦのディスクに成型した後、真空ラインに接続されたIRセルに設置して、500℃で一時間真空排気処理を行った。真空排気処理後、室温に放冷して、試料ディスクのIR(赤外線吸収)スペクトルを日本分光社製FT/IR-6100で測定した。また、測定光路上にある水蒸気や二酸化炭素を除去し、高精度な測定を行うため、FT-IRの干渉室や試料室、検出器室へ高純度の窒素ガスを供給して測定した。得られたスペクトルはベースライン補正と20mgを基準とした重量補正を行い図3、4に示すスペクトルを得た。
【0066】
アルミナを担持したシリカアルミナ1は、アルミナを担持していないシリカアルミナ6と比較して、Si-OHに由来する吸収帯(3740cm-1)が小さくなっている。また、Al-OHに由来する吸収帯(3780cm-1)は、シリカアルミナ1の方が大きくなっていた。これは、シリカアルミナの表面にアルミナが担持されていることを裏付けている。そして、この表面に担持されたアルミナが、従来のシリカアルミナにないブレンステッド酸を作っている。
【0067】
本明細書において、体積の単位「L」は10-3を表す。
【要約】
ブレンステッド酸量の多いシリカアルミナおよびそのシリカアルミナが得られる製造方法を提供する。ブレンステッド酸量が10μmol/g超であり、等電点が4.5以上、7.0以下の範囲にある、シリカアルミナである。アルミナスラリーを調製するアルミナスラリー調製工程と、シリカスラリーを調製するシリカスラリー調製工程と、前記アルミナスラリーと前記シリカスラリーとを混合してシリカアルミナスラリーを調製するシリカアルミナスラリー調製工程と、前記シリカアルミナスラリーとアルミニウム化合物とを反応させる反応工程と、を含む、シリカアルミナの製造方法である。

図1
図2
図3
図4