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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-28
(45)【発行日】2024-12-06
(54)【発明の名称】ディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/302 20060101AFI20241129BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20241129BHJP
   H10K 59/12 20230101ALI20241129BHJP
【FI】
G09F9/302 C
G09F9/30 365
H10K59/12
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020188559
(22)【出願日】2020-11-12
(65)【公開番号】P2022077650
(43)【公開日】2022-05-24
【審査請求日】2023-09-29
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】熊澤 謙太郎
(72)【発明者】
【氏名】吉田 英博
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-115529(JP,A)
【文献】特開2020-087909(JP,A)
【文献】特開2020-181783(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0243621(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0194269(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0198580(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0351632(US,A1)
【文献】国際公開第2015/072063(WO,A1)
【文献】国際公開第2009/041158(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第111640772(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第103311269(CN,A)
【文献】中国実用新案第206076238(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に形成された複数のピクセルと、を備え、
前記ピクセルは、複数のサブピクセルを備え、
少なくとも1つの前記サブピクセルは、平面視における第1の方向の長さが前記第1の方向に直交する第2の方向の長さよりも短い長形に形成されており、
前記サブピクセルは、
インクが着弾する着弾領域と、
前記着弾領域に接続され、前記着弾領域に着弾したインクの一部が流入するように構成されたインク流入領域と、
を備え、前記インク流入領域には、前記第1の方向に、かつ隣り合う前記サブピクセルの間で異なる向きに前記インクの一部が流入する、ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記長形のサブピクセルの前記第1の方向の長さは、前記第2の方向の長さの0.5倍以下である、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記複数のサブピクセルのうち、面積が最小であるサブピクセルは、前記長形に形成されている、請求項1または2に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記複数のサブピクセルのうち、前記面積が最小でないサブピクセルの平面視における外形は、前記面積が最小であるサブピクセルの平面視における外形よりも大きい、請求項3に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記面積が最小でないサブピクセルは、前記第1の方向の長さが前記第2の方向の長さよりも長い長形に形成されている、請求項4に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記着弾領域は、前記第1の方向の長さが前記第2の方向の長さよりも短い長形に形成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記サブピクセルを区画するバンクの濡れ性は、前記着弾領域の濡れ性よりも低い、請求項6に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記サブピクセルの一部は、電界が印加されることにより発光する発光領域を構成し、
前記発光領域の濡れ性は、前記サブピクセルにおける前記発光領域以外の領域の濡れ性よりも高い、請求項6または7に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
同じ色に発光する前記サブピクセル同士を接続し、一方のサブピクセルに着弾したインクの一部を他方のサブピクセルに流入させるように構成されたインク流路をさらに備える、請求項1から8のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項10】
第1の色に発光する前記サブピクセル同士を接続するインク流路は、第2の色に発光する前記サブピクセル同士を接続するインク流路が延びる方向に対して斜めの方向に延びている、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
同じ色に発光する複数の前記サブピクセルのうち、少なくとも1つのサブピクセルは、前記インク流路に接続されていない、請求項9または10に記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
所定の1つの色に発光する複数の前記サブピクセルは、前記インク流路を介してマトリクス状につながっている、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項13】
同じ色に発光する複数の前記サブピクセルのうち、少なくとも1つのサブピクセルの形状は、他のサブピクセルの形状と異なる、請求項1から12のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項14】
隣接しかつ同じ色に発光する前記サブピクセルの形状が互いに異なる、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項15】
同じ色に発光する複数の前記サブピクセルのうち、少なくとも1つのサブピクセルの面積は、他のサブピクセルの面積と異なる、請求項1から14のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項16】
隣接しかつ同じ色に発光する前記サブピクセルの面積が互いに異なる、請求項15に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
大面積化、高品質化、低コスト化のため、ディスプレイ装置の製造方法は、半導体製造プロセスから印刷プロセスへの置き換えが望まれている。製造方法を印刷プロセスに置き換えることが可能なディスプレイ装置として、例えば有機ELディスプレイ装置や量子ドットディスプレイ装置などがある。
【0003】
例えば有機ELディスプレイ装置は、通常、陽極と陰極の間に配置された有機機能性材料を含む機能層を有する。有機機能性材料の機能によって、半導体素子(トランジスタ)や、発光素子や、液晶素子などの有機デバイスが得られる。半導体素子は、例えば基板面に配置されたソース電極とドレイン電極を接続する有機半導体材料を含む。有機EL素子は、例えば基板に配置されたアノード電極に積層された有機EL材料を含む発光層を有し、さらに発光層をカソード電極で挟みこむ。
【0004】
機能性材料を電極上にパターニングするために、電極面を囲む障壁(つまりバンク)を形成して、バンクで規定された領域に機能性材料を含む組成物を印刷することがある。バンクの材質は樹脂であってもよい。バンクで規定された電極面を含む領域に、機能性材料を含むインクを印刷する場合に、一般的には、印刷しようとする領域(電極表面を含む)の濡れ性が高いことが好ましく、かつバンク上面の濡れ性が低いことが好ましい。インクが目的とする領域以外に漏れ出すことを防止するためである。一般的にフッ素成分は、物質表面のエネルギーを低下させて、濡れ性を低下させることが知られている。そのため、濡れ性の低い上面を有するバンクを形成するため、フルオロカーボン系ガスを用いて、バンク表面をプラズマ処理する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
一方、近年、印刷法によるディスプレイ装置の生産に対し、そのコストが比較的安いことから、スマートフォンなどの小型かつ高精細のデバイスへの適応が求められている。ディスプレイ装置の精細度を向上するために、RGB(レッド、グリーン、ブルー)のサブピクセルの配列において、視認性の高い緑色サブピクセルを、赤色サブピクセルおよび青色サブピクセルの2倍の個数、配置する方法も取られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2005-52835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のような、緑色サブピクセルを、赤色サブピクセルおよび青色サブピクセルの2倍の個数配置する方法では、例えば300ppiのディスプレイ装置の場合、縦横85μmの四角(ピクセル)の中に計4個のサブピクセルが含まれる。このような小さいピクセル内の4個のサブピクセルに、インクジェット装置を用いて、各色のインクを混ざりあわないように着弾させることは困難であった。
【0008】
本開示はこのような状況に鑑み、インクジェット装置を用いて製造しても、高精細な映像を表示させることができるディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示のディスプレイ装置は、基板と、前記基板の主面に形成された複数のピクセルと、を備え、前記ピクセルは、複数のサブピクセルを備え、少なくとも1つの前記サブピクセルは、平面視における第1の方向の長さが前記第1の方向に直交する第2の方向の長さよりも短い長形に形成されている。
【発明の効果】
【0010】
本開示のディスプレイ装置によれば、インクジェット装置を用いて製造しても、高精細な映像を表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の第1の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図
図2A】本開示の第2の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図
図2B】本開示の第2の実施の形態の第1の変形例に係るディスプレイ装置の平面図
図2C】本開示の第2の実施の形態の第2の変形例に係るディスプレイ装置の平面図
図3】本開示の第3の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図
図4】本開示の第4の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図
図5】本開示の第5の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図
図6】本開示の第6の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図
図7】本開示の第7の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図
図8】本開示の第8の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図
図9】本開示の第9の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の一実施の形態について説明する。なお、以下の第1~第9の実施の形態の構成は、適用可能な範囲で組み合わせることができる。
【0013】
[第1の実施の形態]
まず、本開示の第1の実施の形態について説明する。図1は、本開示の第1の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図である。
【0014】
図1に示すように、ディスプレイ装置100の基板101上には、マトリクス状に複数のピクセル102が配列されている。ピクセル102は、画像を構成する最小単位であり、画素ともいう。ピクセル102は、各色のサブピクセル103を含んでいる。
【0015】
サブピクセル103は、バンク111により区画された凹部である。サブピクセル103に、例えば赤色の発光材料のインクが注入されることにより、赤色サブピクセル104が形成される。同様に、サブピクセル103に、緑色、青色の発光材料のインクがそれぞれ注入されることにより、緑色サブピクセル105、青色サブピクセル106が形成される。赤色サブピクセル104、緑色サブピクセル105および青色サブピクセル106は、電界が加えられることにより、それぞれ赤色、緑色および青色に発光する。赤色サブピクセル104、緑色サブピクセル105および青色サブピクセル106の発光強度の強弱により、ピクセル102の色が決定される。なお、ディスプレイ装置100の画質向上のために、ピクセル102に、白色や黄色に発光するサブピクセル103を追加する場合がある。
【0016】
本開示では、ディスプレイ装置100を生産する際に、インクジェット装置を用いることを想定している。具体的には、各サブピクセル103に各色のインクを着弾させ、着弾させたインクを乾燥させることにより、機能膜を形成することを想定している。このように形成された機能膜は、発光機能や色変換機能を有する。
【0017】
インクジェット装置によるインクの着弾位置は、通常、数μm程度ばらつく。印刷方向D1(第1の方向)の着弾位置のばらつきは、ノズル毎のインクの吐出タイミングを調整することによって補正することができる。しかし、印刷方向D1と直交するノズルが並ぶ方向(第2の方向)(以下、「ノズル並び方向」という場合がある)D2の着弾位置のばらつきは、補正することが困難である。ノズル並び方向D2の着弾位置のばらつきを補正する方法として、基板101が載置されるステージをノズル並び方向D2にずらした後に、各ノズルからインクを吐出する方法が考えられるが、印刷時間が長くなるため現実的ではない。本開示は、このような特性を持つインクジェット装置によるディスプレイ装置100の生産において、効果を発揮する。
【0018】
例えば、印刷方向D1の着弾位置のばらつきが±10μmであり、ノズル並び方向D2の着弾位置のばらつきが±20μmであった場合、インクが着弾する範囲は、印刷方向D1の長さがノズル並び方向D2の長さよりも短い長形になる。そこで、サブピクセル103の形状を、印刷方向D1の長さがノズル並び方向D2の長さよりも短い長形にすることにより、インクがサブピクセル103の外に着弾することを防止することができる。第1の実施の形態では、各サブピクセル103の平面視の形状を、印刷方向D1に平行な短軸およびノズル並び方向D2に平行な長軸で規定される楕円形に形成する。また、各サブピクセル103の形状を、印刷方向D1の長さ(以下、「印刷方向長さ」という場合がある)L1が20μm以上、ノズル並び方向D2の長さ(以下、「ノズル並び方向長さ」という場合がある)L2が40μm以上の楕円形に形成する。
【0019】
各サブピクセル103の長形を規定する印刷方向長さL1とノズル並び方向長さL2の比率は、インクジェット装置の吐出精度と、印刷方向D1の着弾位置補正機能と、によって変えることができる。インクジェット装置において、印刷方向D1の着弾位置の補正精度は、インクの吐出精度に対して、2倍以上精度が高いことが一般的である。このため、サブピクセル103の印刷方向長さL1は、ノズル並び方向長さL2の0.5倍以下(2分の1以下)になるように設計することが望ましい。
【0020】
[第2の実施の形態]
次に、本開示の第2の実施の形態について説明する。図2Aは、本開示の第2の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図である。図2Bは、本開示の第2の実施の形態の第1の変形例に係るディスプレイ装置の平面図である。図2Cは、本開示の第2の実施の形態の第2の変形例に係るディスプレイ装置の平面図である。
【0021】
図2Aに示すように、ディスプレイ装置200の基板201上には、マトリクス状に複数のピクセル202が配列されている。ピクセル202は、各色のサブピクセル203を含んでいる。
【0022】
サブピクセル203は、赤色サブピクセル204と、緑色サブピクセル205と、青色サブピクセル206と、を含む。緑色サブピクセル205は、平面視で第1の実施の形態の緑色サブピクセル105と同様の楕円形に形成されている。赤色サブピクセル204および緑色サブピクセル205は、平面視で四角形に形成されている。赤色サブピクセル204および青色サブピクセル206の平面視における面積は、緑色サブピクセル205の平面視における面積よりも大きい。赤色サブピクセル204および青色サブピクセル206の平面視における外形は、緑色サブピクセル205の平面視における外形よりも大きい。
【0023】
ここで、緑色は赤色および青色と比べて視認性が高いため、緑色サブピクセル205の面積を、赤色サブピクセル204および青色サブピクセル206の面積よりも小さくしても、緑色、赤色および青色の視認性を、ほぼ同じにすることができる。しかし、緑色サブピクセル205の面積を、赤色サブピクセル204および青色サブピクセル206の面積よりも小さくすると、赤色サブピクセル204および青色サブピクセル206と比べて、インクジェット装置からのインクを緑色サブピクセル205に着弾させることが難しくなり、緑色サブピクセル205の外にインクが着弾する可能性が高くなる。そこで、第2の実施の形態のように、緑色サブピクセル205の平面視の形状を、印刷方向D1に平行な短軸およびノズル並び方向D2に平行な長軸で規定される楕円形に形成することが、インクを緑色サブピクセル205に着弾させるために有効である。
【0024】
一方、赤色および青色の輝度を緑色の輝度よりも高めるために、赤色サブピクセル204および青色サブピクセル206の面積を、緑色サブピクセル205よりも大きくする必要がある。全てのサブピクセル203を印刷方向D1に平行な短軸で規定される楕円形に形成すると、限られた面積の基板201上において、サブピクセル203を高密度に配列することができない。そこで、第2の実施の形態のように、赤色サブピクセル204および青色サブピクセル206の平面視における形状を四角形にすることにより、サブピクセル203を高密度に配列することができる。
【0025】
ただし、全サブピクセル203の平面視の形状は、着弾必要領域207を包含する形状であることが好ましい。着弾必要領域207とは、インクジェット装置から吐出されるインクの着弾位置のバラツキを考慮した場合、サブピクセル203を外れることなく着弾するために必要な最小限度の領域である。サブピクセル203の平面視の形状を着弾必要領域207を包含しない形状にすると、サブピクセル203にインクが着弾しない不良が頻発する。
【0026】
以上のような第2の実施の形態によれば、高精細化しながら必要な輝度を確保することができるディスプレイ装置200を提供することができる。
【0027】
なお、全サブピクセル203の平面視の形状が着弾必要領域207を包含する形状であれば、図2Bおよび図2Cに示すような形状に、全サブピクセル203を形成してもよい。各色で必要な輝度や材料特性、インクジェット装置によるインクの適切な位置への着弾の困難さなどを加味して、全サブピクセル203をデザインすることができる。図2Bの構成は、最小のサブピクセル203である緑色サブピクセル205に対し、赤色サブピクセル204および青色サブピクセル206を十分大きくしたい場合に有効である。図2Cの構成では、緑色サブピクセル205および赤色サブピクセル204に対して、青色サブピクセル206を大きくしている。図2Cの構成は、青色の材料開発が困難などの理由で、青色が他の色と比べて発光強度が低い場合などに効果を発揮する。
【0028】
[第3の実施の形態]
次に、本開示の第3の実施の形態について説明する。図3は、本開示の第3の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図である。
【0029】
図3に示すように、ディスプレイ装置300の基板301上には、マトリクス状に複数のピクセル302が配列されている。ピクセル302は、各色のサブピクセル303を含んでいる。
【0030】
視認性が他の色よりも高く、必要な輝度が最も小さい緑色サブピクセル305は、着弾尤度向上のため、平面視で第1の実施の形態の緑色サブピクセル105と同様の楕円形に形成されている。緑色サブピクセル305は、着弾領域305Aのみで構成されている。赤色サブピクセル304は、着弾領域304Aと、インク流入領域304Bと、を備える。青色サブピクセル306は、着弾領域306Aと、インク流入領域306Bと、を備える。
【0031】
着弾領域304A,305A,306Aは、インクジェット装置から吐出されたインクを着弾させるための領域である。着弾領域304A,305A,306Aの平面視の形状は、印刷方向D1に平行な短軸およびノズル並び方向D2に平行な長軸で規定される楕円形に形成されている。着弾領域304A,305A,306Aの平面視の形状は、着弾必要領域207を包含する形状であることが好ましい。着弾必要領域207は、インクジェット装置における各色インクの着弾精度に依存して決定される。着弾必要領域207は、印刷方向D1の長さを例えば1μm以上30μm以下、ノズル並び方向D2の長さを10μm以上50μm以下にすることができる。ただし、各色インクの着弾精度に応じて、着弾必要領域207の各長さを上記の範囲外に設定することもできる。
【0032】
インク流入領域304B,306Bは、着弾領域304A,306Aに着弾したインクを流入させるための領域である。インク流入領域304B,306Bの平面視の形状は、角部が円弧状になった長方形または台形などの形状に形成されている。
【0033】
インクジェット装置からのインクの吐出は、サブピクセル303の着弾領域304A,305A,306Aに向けて行われる。赤色サブピクセル304および青色サブピクセル306において、着弾領域304A,306Aに着弾したインクは、インク流入領域304B,306Bに向けて濡れ広がり、機能膜の層を形成する。インクによって機能膜が形成された着弾領域304A,306Aとインク流入領域304B,306Bは、一体となって1つのサブピクセル303として機能する。なお、インク流入領域304B,306Bは、基本的にインクの着弾に関与しないため、着弾必要領域207に対する大きさの制約を受けることなく、自由な大きさに設計することが可能である。
【0034】
以上のような第3の実施の形態によれば、着弾尤度の向上と、サブピクセル303の面積設計自由度の向上および高密度配置と、を実現することができる。さらに、インクの着弾のためにノズル並び方向D2に広い形状が必要な印刷型のディスプレイ装置300であっても、高精細化を実現できる。
【0035】
[第4の実施の形態]
次に、本開示の第4の実施の形態について説明する。図4は、本開示の第4の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図である。以下において、インクが他の色のサブピクセルに混入することを、「混色」と呼ぶ。第4の実施の形態では、高精細化を実現しながらも、混色を防止することができるディスプレイ装置について説明する。
【0036】
図4に示すように、ディスプレイ装置400の基板401上には、マトリクス状に複数のピクセル402が配列されている。ピクセル402は、各色のサブピクセル403を含んでいる。
【0037】
緑色サブピクセル405は、着弾領域405Aのみで構成されている。赤色サブピクセル404は、着弾領域404Aと、インク流入領域404Bと、を備える。青色サブピクセル406は、着弾領域406Aと、インク流入領域406Bと、を備える。
【0038】
着弾領域404A,405A,406Aの平面視の形状は、印刷方向D1に平行な短軸およびノズル並び方向D2に平行な長軸で規定される楕円形に形成され、着弾必要領域207を包含する形状であることが好ましい。着弾領域404A,405A,406Aは、サブピクセル403の周囲のバンク411と比べて、濡れ性が高くなっている。着弾領域404A,405A,406Aは、発光領域404C,405C,406Cと、非発光領域404D,405D,406Dと、を備える。発光領域404C,405C,406Cは、着弾領域404A,405A,406Aの中央に位置し、電界が加えられることにより発光する領域である。発光領域404C,405C,406Cは、着弾必要領域207に対する大きさの制約を受けないため、平面視で例えば円形や楕円形に形成されている。非発光領域404D,405D,406Dは、発光領域404C,405C,406Cを囲む形状に形成されている。発光領域404C,405C,406Cの濡れ性は、非発光領域404D,405D,406Dの濡れ性と同等以上になっている。つまり、各領域の濡れ性の高さは、以下の関係を満たす。
バンク<非発光領域≦発光領域
【0039】
インクジェット装置からのインクの吐出は、サブピクセル403の着弾領域404A,405A,406Aに向けて行われる。例えば、図4に示すように、インク420が、緑色サブピクセル405の発光領域405Cを外れて、非発光領域405Dからバンク411にわたる領域に着弾すると、着弾したインク420は、まず、着弾領域405Aの濡れ性の高さによって、着弾領域405Aに引き込まれる。そして、着弾領域405Aに引き込まれたインク420は、さらに、非発光領域405Dよりも濡れ性が高い発光領域405Cへ流入し、発光領域405Cの中央に到達する。着弾したインク420の体積によって、発光領域404C,405C,406Cのみにインクが存在する場合と、発光領域404C,405C,406Cおよび非発光領域404D,405D,406Dの両方にインクが存在する場合とがあるが、非発光領域404D,405D,406Dは発光に寄与しないため、いずれの場合でも品質上問題ない。
【0040】
また、赤色サブピクセル404と青色サブピクセル406には、インク流入領域404B,406Bが存在する。インク流入領域404B,406Bの濡れ性を、発光領域404C,406Cと同等、または、非発光領域404D,406Dよりも若干高くすることすることで、発光領域404C,406Cに到着したインクを、発光領域404C,406Cとインク流入領域404B,406Bに濡れ広がらせることができる。
【0041】
以上のような第4の実施の形態によれば、輝度設計のために、赤色サブピクセル404と青色サブピクセル406の大きさを緑色サブピクセル405より十分に大きくし、かつ、高精細を実現したい場合に、緑色サブピクセル405の着弾領域405Aを確保しながら発光領域405Cを小さくすることができる。また、赤色サブピクセル404や青色サブピクセル406のインクの着弾精度が低い場合に、着弾不良を低減することができる。
【0042】
[第5の実施の形態]
次に、本開示の第5の実施の形態について説明する。図5は、本開示の第5の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図である。
【0043】
図5に示すように、ディスプレイ装置500の基板501上には、マトリクス状に複数のピクセル502が配列されている。ピクセル502は、各色のサブピクセル503を含んでいる。
【0044】
各色のサブピクセル503のうち、緑色サブピクセル505は、第1の印刷方向D11の印刷によって形成される。緑色サブピクセル505を形成するときに、第1のノズル並び方向D21の着弾精度は第1の印刷方向D11と比べて悪くなるため、着弾必要領域507Aは、第1の印刷方向D11に平行な短軸および第1のノズル並び方向D21に平行な長軸で規定される楕円形になる。この着弾必要領域507Aの形状に合わせて、緑色サブピクセル505は、平面視で第1の印刷方向D11に平行な短軸および第1のノズル並び方向D21に平行な長軸で規定される楕円形に形成される。
【0045】
一方、赤色サブピクセル504および青色サブピクセル506は、第1の印刷方向D11に直交する第2の印刷方向12(第2の方向)の印刷によって形成される。赤色サブピクセル504および青色サブピクセル506を形成するときに、第2のノズル並び方向D22(第1の方向)の着弾精度は第2の印刷方向D12と比べて悪くなるため、着弾必要領域507Bは、第2の印刷方向D12に平行な短軸および第2のノズル並び方向D22に平行な長軸で規定される楕円形になる。この着弾必要領域507Bの形状に合わせて、赤色サブピクセル504および青色サブピクセル506は、平面視で長辺が第2のノズル並び方向D22に平行な長方形形成される。
【0046】
印刷方向を第1の印刷方向D11または第2の印刷方向D12に変更する方法としては、ステージの移動方向とノズルヘッドの角度を変える方法や、ステージを90度回転する方法や、複数のインクジェット装置を用いる方法が例示できる。
【0047】
以上のような第5の実施の形態によれば、サブピクセル503のレイアウトの自由度が向上し、高精細化を図ることができる。
【0048】
[第6の実施の形態]
次に、本開示の第6の実施の形態について説明する。図6は、本開示の第6の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図である。
【0049】
図6に示すように、ディスプレイ装置600の基板601上には、マトリクス状に複数のピクセル602が配列されている。ピクセル602は、各色のサブピクセル603を含んでいる。
【0050】
緑色サブピクセル605は、可能な限り面積を小さくし、かつ、インクの着弾安定性を担保するために、平面視で第1の実施の形態の緑色サブピクセル105と同様の楕円形であって、着弾必要領域207を包含する楕円形に形成されている。
【0051】
赤色サブピクセル604および青色サブピクセル606は、例えば平面視で上底がノズル並び方向長さL2と平行な台形に形成されている。赤色サブピクセル604および青色サブピクセル606は、台形の高さ方向中央よりも長い方の底辺側において、着弾必要領域207を包含する形状に形成されている。赤色サブピクセル604および青色サブピクセル606は、印刷方向D1およびノズル並び方向長さL2に沿って交互に配置されている。赤色サブピクセル604は、短い方の底辺が長い方の底辺よりも印刷方向D1の前方側(図6の上側)に位置するように形成されている。青色サブピクセル606は、短い方の底辺が長い方の底辺よりも印刷方向D1の後方側(図6の下側)に位置するように形成されている。
【0052】
楕円形の長辺方向(ノズル並び方向D2)に並ぶ緑色サブピクセル605同士は、短辺方向の中央において、インク流路605Eを介して接続されている。台形の底辺に平行な方向(ノズル並び方向D2)に並ぶ赤色サブピクセル604同士は、長い方の底辺側において、インク流路604Eを介して接続されている。台形の底辺に平行な方向に並ぶ青色サブピクセル606同士は、長い方の底辺側において、インク流路606Eを介して接続されている。インク流路604E,605E,606Eは、当該インク流路604E,605E,606Eの一端側に位置するサブピクセル603に着弾したインクの一部を、他端側に位置するサブピクセル603に流入させる機能を有する。なお、インク流路604E,605E,606Eは、曲線状に形成されてもよい。
【0053】
以上のような第6の実施の形態によれば、隣接するサブピクセル603に着弾したインクの体積が異なる場合、インク流路604E,605E,606Eを介して、インクの体積が大きい方のサブピクセル603からインクの体積が小さい方のサブピクセル603に、インクを流入させることによって、隣接するサブピクセル603のインクの体積のバラツキを抑制することができる。また、所定のサブピクセル603にインクを吐出するノズルに詰まりが発生しても、前記所定のサブピクセル603に隣接するサブピクセル603に着弾したインクの一部を、インク流路604E,605E,606Eを介して、前記所定のサブピクセル603に流入させることによって、隣接するサブピクセル603のインクの体積のバラツキを抑制することができる。したがって、サブピクセル603間の輝度差を低減することができる。
【0054】
[第7の実施の形態]
次に、本開示の第7の実施の形態について説明する。図7は、本開示の第7の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図である。
【0055】
図7に示すように、ディスプレイ装置700の基板701上には、マトリクス状に複数のピクセル702が配列されている。ピクセル702は、各色のサブピクセル703を含んでいる。
【0056】
赤色サブピクセル704および青色サブピクセル706は、印刷方向D1およびノズル並び方向長さL2に沿って交互に配置されている。印刷方向D1に対して45°傾いた方向に並ぶ赤色サブピクセル704同士は、インク流路704Eを介して接続されている。印刷方向D1に対して45°傾いた方向に並ぶ青色サブピクセル706同士は、インク流路706Eを介して接続されている。
【0057】
緑色サブピクセル705は、一対の赤色サブピクセル704と、一対の青色サブピクセル706とで囲まれる領域に配置されている。緑色サブピクセル705は、印刷方向D1の前方側(図7の上側)に隣接する緑色サブピクセル705と、ノズル並び方向D2の一方側(図7の右側)に隣接する緑色サブピクセル705とに、それぞれインク流路705Eを介して接続されている。印刷方向D1に延びるインク流路705Eは、印刷方向D1とほぼ平行な方向に延びている。ノズル並び方向D2に延びるインク流路705Eは、ノズル並び方向D2に対して30°程度傾いた方向に延びている。つまり、第1の色の一例である赤色または青色に発光する、赤色サブピクセル704同士または青色サブピクセル706同士を接続するインク流路704E,706Eは、第2の色の一例である緑色に発光する緑色サブピクセル705同士を接続するインク流路705Eが延びる方向に対して、斜めの方向に延びている。なお、インク流路704E,705E,706Eは、曲線状に形成されてもよい。
【0058】
以上のような第7の実施の形態によれば、インクジェット装置の振動や、ノズルヘッドにインクを供給するポンプの脈動によって、インクの吐出体積にバラツキが生じた場合でも、吐出タイミングが異なる同色のサブピクセル703の間において、インク流路704E,705E,706Eを介してインクを流入出させることができる。したがって、インク流路704E,705E,706Eで接続されたサブピクセル703のインクの体積のバラツキを抑制することができ、サブピクセル703間の輝度差を低減することができる。
【0059】
[第8の実施の形態]
次に、本開示の第8の実施の形態について説明する。図8は、本開示の第8の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図である。
【0060】
図8に示すように、ディスプレイ装置800の基板801上には、マトリクス状に複数のピクセル802が配列されている。ピクセル802は、各色のサブピクセル803を含んでいる。
【0061】
赤色サブピクセル804および緑色サブピクセル805は、インクの着弾精度を考慮に入れて、平面視で第1の実施の形態の緑色サブピクセル105と同様の楕円形に形成されている。赤色サブピクセル804および緑色サブピクセル805のそれぞれの周囲には、円環状のバンク811が形成されている。バンク811は、隣接するサブピクセル803の間を絶縁する機能と、混色を防止する機能とを有する。
【0062】
青色サブピクセル806は、基板801上における赤色サブピクセル804、緑色サブピクセル805およびバンク811以外の領域によって構成されている。
【0063】
以上のような第8の実施の形態によれば、サブピクセル803の大きさの観点から、青色のインクの着弾精度が赤色や緑色のインクと比べて低くても問題がなくなるため、青色のインクを、例えば吐出孔が30μm以上のノズルを用いて、大液滴で塗布することができる。また、単位面積当たりのバンク811が占める面積を最小化することができ、高精細化を図ることができる。
【0064】
なお、第8の実施の形態では、青色サブピクセル806の大きさを他の色のサブピクセル803と比べて大きい場合を例示したが、輝度が低い、発光材料の寿命が短い、もしくは人の目の感度が低い、または材料の製造コストが安いなどの理由から、任意の色のサブピクセル803の大きさを他の色のサブピクセル803と比べて大きくしてもよい。また、図8において、隣接するバンク811を他のバンクで連結することによって、青色サブピクセル806を分割してもよい。
【0065】
[第9の実施の形態]
次に、本開示の第9の実施の形態について説明する。図9は、本開示の第9の実施の形態に係るディスプレイ装置の平面図である。
【0066】
図9に示すように、ディスプレイ装置900の基板901上には、マトリクス状に複数のピクセル902が配列されている。ピクセル902は、各色のサブピクセル903を含んでいる。
【0067】
緑色サブピクセル905は、赤色サブピクセル904および青色サブピクセル906と比べて面積が小さい。緑色サブピクセル905は、着弾領域905Aと、非着弾領域905Bと、を備える。着弾領域905Aは、インクが着弾する領域であり、かつ、電界が加えられることにより発光する領域である。着弾領域905Aは、印刷方向D1に平行な短軸およびノズル並び方向D2に平行な長軸で規定される楕円形に形成され、着弾必要領域207を包含する形状であることが好ましい。非着弾領域905Bは、インクが着弾しない領域であり、かつ、電界が加えられることにより発光する領域である。このため、非着弾領域905Bの形状を、着弾必要領域207の制約を受けることなく決定することができる。第9の実施の形態では、非着弾領域905Bは、円形に形成されている。着弾領域905Aと非着弾領域905Bは、インク流路905Eによって接続されている。
【0068】
着弾領域905Aに着弾したインクの一部は、インク流路905Eを介して非着弾領域905Bに流入する。このインクの流入によって、着弾領域905Aおよび非着弾領域905Bを発光させることができる。なお、着弾領域905Aと非着弾領域905Bの面積の差に起因して、緑色の発光量に差が発生することが懸念されるが、この問題については、着弾領域905Aと非着弾領域905Bに加える電界の強さを制御することによって、解消することができる。
【0069】
以上のような第9の実施の形態によれば、着弾領域905Aに加えて、着弾必要領域207の制約を受けない非着弾領域905Bも発光させることができ、特にノズル並び方向D2の小型化を図りつつ、高精細化も図ることができる。
【0070】
[実施の形態の変形例]
本開示は、これまでに説明した実施の形態に示されたものに限られないことは言うまでもなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の変形を加えることができる。
【0071】
例えば、第4の実施の形態において、バンク411における着弾領域404A,405A,406Aを囲む第1の幅の領域の濡れ性を、バンク411におけるインク流入領域404B,406Bを囲む第2の幅の領域の濡れ性よりも高くしてもよい。ここで、第1の幅と第2の幅は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。このような構成にすれば、例えば、赤色サブピクセル404の着弾領域404Aを狙って吐出された赤色のインクの一部が、着弾領域404Aと緑色サブピクセル406のインク流入領域406Bとの間の領域に着弾した場合に、当該一部のインクを濡れ性がより高い着弾領域404Aの方に引き込ませることができる。
【0072】
例えば、第6,第7の実施の形態において、同じ色に発光する複数のサブピクセル603,703のうち、少なくとも1つのサブピクセル603,703が、インク流路604E,605E,606E,704E,705E,706Eに接続されていなくてもよい。例えば、複数の赤色サブピクセル604のうち、少なくともいずれか1つの赤色サブピクセル604が、インク流路604Eを介して、他の赤色サブピクセル604に接続されていなくてもよい。
【0073】
例えば、第6,第7の実施の形態において、所定の1色に発光する複数のサブピクセル603,703が、インク流路604E,605E,606E,704E,705E,706Eを介してマトリクス状に接続されていてもよい。例えば、4個の緑色サブピクセル705が、インク流路705Eを介して、マトリクス状に接続されていてもよい。
【0074】
例えば、第1の実施の形態において、同じ色に発光する複数のサブピクセル103のうち、少なくとも1つのサブピクセル103の形状が、他のサブピクセル103の形状と異なっていてもよい。例えば、複数の赤色サブピクセル104のうち、少なくとも1つの赤色サブピクセル104の形状が、他の赤色サブピクセル104の形状と異なっていてもよい。また、第2~第9の実施の形態においても、同様の変形例を適用してもよい。
【0075】
例えば、第1の実施の形態において、隣接しかつ同じ色に発光するサブピクセル103の形状が互いに異なっていてもよい。例えば、隣接する赤色サブピクセル104の形状が互いに異なっていてもよい。また、第2~第9の実施の形態においても、同様の変形例を適用してもよい。
【0076】
例えば、第1の実施の形態において、同じ色に発光するサブピクセル103のうち、少なくとも1つのサブピクセル103の面積が、他のサブピクセル103の面積と異なっていてもよい。また、隣接しかつ同じ色に発光するサブピクセル103の面積が、互いに異なっていてもよい。例えば、複数の赤色サブピクセル104のうち、少なくとも1つの赤色サブピクセル104の面積が、他の赤色サブピクセル104の面積と異なっていてもよいし、隣接する赤色サブピクセル104の面積が、互いに異なっていてもよい。また、第2~第9の実施の形態においても、同様の変形例を適用してもよい。
【0077】
例えば、第1の実施の形態において、サブピクセル103の形状である長形の一例として、楕円形状を例示したが、長方形、菱形など、印刷方向長さL1がノズル並び方向長さL2よりも短いいずれの形状であってもよい。また、第2~第9の実施の形態においても、同様の変形例を適用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本開示に係るディスプレイ装置は、印刷工法によって最大限の高精細化が可能であることから、きわめて有用で産業上の利用性は高い。
【符号の説明】
【0079】
100,200,300,400,500,600,700,800,900 ディスプレイ装置
101,201,301,401,501,601,701,801,901 基板
102,202,302,402,502,602,702,802,902 ピクセル
103,203,303,403,503,603,703,803,903 サブピクセル
104,204,304,404,504,604,704,804,904 赤色サブピクセル
105,205,305,405,505,605,705,805,905 緑色サブピクセル
106,206,306,406,506,606,706,806,906 青色サブピクセル
111,411,811 バンク
207,507A,507B 着弾必要領域
304A,305A,306A,404A,405A,406A,905A 着弾領域 304B,306B,404B,406B インク流入領域
404C,405C,406C 発光領域
404D,405D,406D 非発光領域
420 インク
604E,605E,606E,704E,705E,706E,905E インク流路
905B 非着弾領域
D1 印刷方向
D11 第1の印刷方向
D12 第2の印刷方向
D2 ノズル並び方向
D21 第1のノズル並び方向
D22 第2のノズル並び方向
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9