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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-28
(45)【発行日】2024-12-06
(54)【発明の名称】ハンドヘルド外科手術器具
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/072 20060101AFI20241129BHJP
【FI】
A61B17/072
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020200804
(22)【出願日】2020-12-03
(65)【公開番号】P2022056288
(43)【公開日】2022-04-08
【審査請求日】2023-12-01
(31)【優先権主張番号】63/084,656
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/089,827
(32)【優先日】2020-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド エー. ニコラス
【審査官】近藤 裕之
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-255080(JP,A)
【文献】特表2015-529142(JP,A)
【文献】特表2016-518913(JP,A)
【文献】特開2014-158694(JP,A)
【文献】特表2001-517474(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0261981(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/072
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドヘルド外科手術器具であって、
内部に空洞を画定するハンドルハウジングと、
前記ハンドルハウジングに対して遠位に延在するように構成されている細長いシャフト部分と、
前記シャフト部分の遠位端部分に結合されるように構成されている外科用エンドエフェクタであって、前記外科用エンドエフェクタは、前記シャフト部分に対して関節運動するように構成されている、外科用エンドエフェクタと、
駆動器に駆動結合されるように構成されている近位端部分前記外科用エンドエフェクタの被駆動要素に作動可能に結合されるように構成されている遠位端部分を有する発射シャフトと、
前記外科用エンドエフェクタに作動可能に結合されている関節ネジと、
前記関節ネジの周りに配置されている関節ナットであって、前記関節ナットは、前記関節ネジに作動可能に結合されており、前記関節ネジは、前記関節ナットの回転に応答して並進するように構成されており、これにより、前記関節ネジは、前記シャフト部分に対して平行な向きと前記シャフト部分に対して非平行な向きとの間で前記外科用エンドエフェクタを関節運動させる、関節ナットと、
前記発射シャフトにねじ結合されている発射ナットであって、前記発射ナットは、前記発射シャフトの回転に応答して並進することにより、前記外科用エンドエフェクタのステープル機能を実現するように構成されている、発射ナットと、
前記ハンドルハウジングに対して軸方向に拘束されているチューブハウジングであって、前記発射ナットは、前記チューブハウジング内に配置されており、かつ、前記チューブハウジングに締結されることにより、前記発射ナットと前記チューブハウジングとの間の相対回転に抵抗する、チューブハウジングと
を備えハンドヘルド外科手術器具。
【請求項2】
前記関節ナットは、前記ハンドルハウジングに軸方向に拘束されており、かつ前記ハンドルハウジングに回転可能に支持されており、前記関節ネジは、前記関節ナット内に受容されている、請求項1に記載のハンドヘルド外科手術器具。
【請求項3】
前記関節ナットは、前記関節ネジの外面にねじ結合されており、前記関節ナットを第1の回転方向に回転させることは、遠位または近位のうちの一方に前記関節ネジ並進させ、前記関節ナットを第2の反対の回転方向に回転させることは、遠位または近位のうちの他方に前記関節ネジ並進させる、請求項1に記載のハンドヘルド外科手術器具。
【請求項4】
前記関節ネジおよび関節ナットのそれぞれは、管状構成を有する、請求項1に記載のハンドヘルド外科手術器具。
【請求項5】
前記関節ネジおよび前記関節ナットは、前記発射シャフトの周りに同心円状に配置されている、請求項4に記載のハンドヘルド外科手術器具。
【請求項6】
前記ハンドヘルド外科手術器具は、前記関節ナットの周りに配置されている関節ノブをさらに備え、前記関節ノブは、前記関節ノブの手動回転が前記関節ナットを回転させるように前記関節ナットに回転固定されてい請求項1に記載のハンドヘルド外科手術器具。
【請求項7】
前記関節ノブは、前記関節ナットに接続されているか、または前記関節ナットと一体的に形成されている、請求項6に記載のハンドヘルド外科手術器具。
【請求項8】
前記ハンドヘルド外科手術器具は、関節リンクをさらに備え、前記関節リンクは、前記関節ネジに軸方向に固定されている近位端部分と、前記外科用エンドエフェクタに作動可能に結合されるように構成されている遠位端部分とを有する請求項1に記載のハンドヘルド外科手術器具。
【請求項9】
前記関節リンクは、前記関節リンクの前記近位端部分から横方向に外側に延在するピンを有し、前記ピンは、前記関節ネジの遠位端部分に固定されている、請求項8に記載のハンドヘルド外科手術器具。
【請求項10】
前記ハンドヘルド外科手術器具は、前記シャフト部分を通って延在する発射ロッドをさらに備え、前記発射ロッドは、前記発射ナットに固定されている近位端部分と、前記外科用エンドエフェクタの前記被駆動要素に結合されている遠位端部分とを有する請求項に記載のハンドヘルド外科手術器具。
【請求項11】
前記ハンドヘルド外科手術器具は、前記ハンドルハウジングの前記空洞内で受容するように構成されている器具モジュールさらに備え
前記器具モジュールは、
モータと、
前記モータに作動可能に結合されている前記駆動器であって、前記駆動器は、前記駆動器の回転が前記発射シャフトの回転をもたらすように、前記発射シャフトの前記近位端部分に作動可能に結合するように構成されている、駆動器
を含む請求項1に記載のハンドヘルド外科手術器具。
【請求項12】
前記ハンドヘルド外科手術器具は、
前記ハンドルハウジングに結合されているボタンと、
プリント回路基板であって、前記ボタンは、前記ボタンの作動が前記モータを起動させるように前記プリント回路基板に関連付けられている、プリント回路基板
をさらに備える、請求項11に記載のハンドヘルド外科手術器具。
【請求項13】
ハンドヘルド外科手術器具の使い捨てハンドルアセンブリであって、前記使い捨てハンドルアセンブリは、
内部に空洞を画定する細長いハンドルハウジングと、
前記ハンドルハウジングの遠位端部分によって回転可能に支持されている関節ナットと、
前記関節ナット内に受容されている関節ネジであって、前記関節ネジは、前記関節ナットにねじ結合されている、関節ネジと、
前記関節ナットの周りに配置されている関節ノブであって、前記関節ノブは、前記関節ノブの手動回転が前記関節ナットを回転させることにより、前記関節ネジを前記関節ナットに対して並進させるように前記関節ナットに回転固定されてい関節ノブと、
前記ハンドルアセンブブリの前記空洞内に受容されている近位端部分と外科用エンドエフェクタの被駆動要素に作動可能に結合されるように構成されている遠位端部分とを有する発射シャフトと、
前記発射シャフトにねじ結合されている発射ナットであって、前記発射ナットは、前記発射シャフトの回転に応答して並進することにより、前記外科用エンドエフェクタのステープル機能を実現するように構成されている、発射ナットと、
前記ハンドルハウジングに対して軸方向に拘束されているチューブハウジングであって、前記発射ナットは、前記チューブハウジング内に配置されており、かつ、前記チューブハウジングに締結されることにより、前記発射ナットと前記チューブハウジングとの間の相対回転に抵抗する、チューブハウジングと
を備える使い捨てハンドルアセンブリ。
【請求項14】
前記関節ネジは、前記関節ネジを通る細長い通路を画定する、請求項13に記載の使い捨てハンドルアセンブリ。
【請求項15】
前記使い捨てハンドルアセンブリは、近位端部分を有する関節リンクをさらに備え、前記近位端部分は、前記通路内に配置されており、かつ、前記関節ネジに軸方向に固定されている、請求項14に記載の使い捨てハンドルアセンブリ。
【請求項16】
前記関節リンクは、前記関節リンクの前記近位端部分から横方向に外側に延在するピンを有し、前記ピンは、前記関節ネジの遠位端部分に固定されている、請求項15に記載の使い捨てハンドルアセンブリ。
【請求項17】
記関節ネジおよび前記関節ナットは、前記発射シャフトの周りに同心円状に配置されている、請求項13に記載の使い捨てハンドルアセンブリ。
【請求項18】
前記関節ノブは、関節ナットに接続されているか、または前記関節ナットと一体的に形成されている、請求項13に記載の使い捨てハンドルアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年9月29日出願の米国特許仮出願第63/084,656号の利益および優先権を主張し、その開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
多数のハンドルアセンブリ製造業者が、電気機械外科手術器具を動作および/または操作するための専有の駆動システムを有する製品ラインを開発してきた。多くの場合、電気機械外科手術器具は、再使用可能なハンドルアセンブリ、および使い捨てローディングユニットおよび/または、例えば、使用前にハンドルアセンブリに選択的に接続され、その後、廃棄したり、場合によっては再使用のために滅菌したりするために使用後にハンドルアセンブリから切り離される外科手術エンドエフェクタなどの1回使用のローディングユニットを含む。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の一態様では、ハンドヘルド外科手術器具が提供され、内部に空洞を画定するハンドルハウジングと、ハンドルハウジングに対して遠位に延在するように構成された細長いシャフト部分と、シャフト部分の遠位端部分に連結され、シャフト部分に対して関節運動するように構成された外科用エンドエフェクタと、発射シャフトと、関節ネジと、関節ナットと、を含む。発射シャフトは、駆動器に駆動連結されるように構成された近位端部分および外科用エンドエフェクタの被駆動要素に作動可能に連結されるように構成された遠位端部分を有する。関節ネジは、外科用エンドエフェクタに作動可能に連結され、関節ナットは、関節ネジの周りに配置され、作動可能に連結される。関節ネジは、関節ナットの回転に応答して並進するように構成され、それにより、関節ネジは、シャフト部分に対して平行な向きとシャフト部分に対して非平行な向きとの間で外科用エンドエフェクタを関節運動させる。
【0004】
一態様では、関節ナットは、ハンドルハウジングに対して軸方向に拘束され、回転可能に支持され得る。関節ネジは、関節ナット内に受容することができる。
【0005】
一態様では、関節ナットは、関節ネジの外面にねじ連結され得、関節ナットを第1の回転方向に回転させると、遠位または近位のいずれかに関節ネジが並進する。関節ナットを第2の反対の回転方向に回転させると、遠位または近位のうちの他方に関節ネジが並進する。
【0006】
一態様では、関節ネジおよび関節ナットのそれぞれは、管状構成を有することができる。
【0007】
一態様では、関節ネジおよび関節ナットは、発射シャフトの周りに同心円状に配置され得る。
【0008】
一態様では、ハンドヘルド外科手術器具は、関節ナットの周りに配置され、関節ノブの手動回転が関節ナットを回転させ得るように関節ナットに回転固定される関節ノブをさらに含むことができる。
【0009】
一態様では、関節ノブは、関節ナットに接続されるか、または関節ナットと一体的に形成することができる。
【0010】
一態様では、ハンドヘルド外科手術器具は、関節ネジに軸方向に固定された近位端部分を有する関節リンクをさらに含むことができる。関節リンクは、外科的エンドエフェクタに作動可能に連結されるように構成された遠位端部分を有することができる。
【0011】
一態様では、関節リンクは、関節リンクの近位端部分から横方向に外側に延在するピンを有することができる。ピンは、関節ネジの遠位端部分に固定することができる。
【0012】
一態様では、ハンドヘルド外科手術器具は、発射ネジにねじ連結され、発射ネジの回転に応答して並進して外科用エンドエフェクタのステープル機能を実現するように構成された発射ナットをさらに含むことができる。
【0013】
一態様では、ハンドヘルド外科手術器具は、シャフト部分を通って延在する発射ロッドをさらに含むことができる。発射ロッドは、発射ナットに固定された近位端部分と、外科用エンドエフェクタの被駆動要素に連結された遠位端部分とを有することができる。
【0014】
一態様では、ハンドヘルド外科手術器具は、ハンドルハウジングに対して軸方向に拘束されたチューブハウジングをさらに含むことができる。発射ナットは、チューブハウジング内に配置され、発射ナットとチューブハウジングとの間の相対回転に抵抗するようにチューブハウジングに締結され得る。
【0015】
一態様では、ハンドヘルド外科手術器具は、ハンドルハウジングの空洞内で受容するように構成された器具モジュールをさらに含むことができる。器具モジュールは、モータおよび駆動器を含むことができる。駆動器は、モータに作動可能に連結され、駆動器の回転が発射シャフトの回転をもたらすように、発射シャフトの近位端部分に作動可能に連結するように構成され得る。
【0016】
一態様では、ハンドヘルド外科手術器具は、ハンドルハウジングに連結されたボタンと、プリント回路基板とをさらに含むことができる。ボタンは、ボタンの作動がモータを起動させるように、プリント回路基板に関連付けることができる。
【0017】
本開示のさらなる態様によれば、ハンドヘルド外科手術器具の使い捨てハンドルアセンブリが提供され、内部に空洞を画定する細長いハンドルハウジングと、ハンドルハウジングの遠位端部分によって回転可能に支持された関節ナットと、関節ナット内に受容され、関節ナットにねじ連結された関節ネジと、関節ナットの周りに配置され、関節ノブの手動回転が関節ナットを回転させて関節ネジを関節ナットに対して並進させるように関節ナットに回転固定される関節ノブと、を含む。
【0018】
一態様では、関節ネジは、関節ネジを通る細長い通路を画定することができる。
【0019】
一態様では、使い捨てハンドルアセンブリは、通路内に配置され、関節ネジに軸方向に固定された近位端部分を有する関節リンクをさらに含むことができる。
【0020】
一態様では、関節リンクは、関節リンクの近位端部分から横方向に外側に延在するピンを有することができる。ピンは、関節ネジの遠位端部分に固定することができる。
【0021】
一態様では、使い捨てハンドルアセンブリは、ハンドルハウジングの空洞内に受容された近位端部分を有する発射シャフトをさらに含むことができる。関節ネジおよび関節ナットは、発射シャフトの周りに同心円状に配置することができる。
【0022】
一態様では、関節ノブは、関節ナットに接続されるか、または関節ナットと一体的に形成することができる。
【0023】
本明細書で使用される場合、平行したおよび垂直なという用語は、真の平行および真の垂直から最大で約+または-10度まで、略平行および略垂直である相対的な構成を含むものと理解される。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
内部に空洞を画定するハンドルハウジングと、
上記ハンドルハウジングに対して遠位に延在するように構成された細長いシャフト部分と、
上記シャフト部分の遠位端部分に連結され、上記シャフト部分に対して関節運動するように構成された外科用エンドエフェクタと、
駆動器に駆動連結されるように構成された近位端部分および上記外科用エンドエフェクタの被駆動要素に作動可能に連結されるように構成された遠位端部分を有する発射シャフトと、
上記外科用エンドエフェクタに作動可能に連結された関節ネジと、
上記関節ネジの周りに配置され、上記関節ネジに作動可能に連結された関節ナットであって、上記関節ネジが、上記関節ナットの回転に応答して並進するように構成され、それにより、上記関節ネジが、上記シャフト部分に対して平行な向きと上記シャフト部分に対して非平行な向きとの間で上記外科用エンドエフェクタを関節運動させる、関節ナットと、を備える、ハンドヘルド外科手術器具。
(項目2)
上記関節ナットが、上記ハンドルハウジングに軸方向に拘束され、かつ上記ハンドルハウジングに回転可能に支持され、上記関節ネジが、上記関節ナット内に受容される、上記項目に記載のハンドヘルド外科手術器具。
(項目3)
上記関節ナットが、上記関節ネジの外面にねじ連結され、上記関節ナットを第1の回転方向に回転させると、遠位または近位のいずれかに上記関節ネジが並進し、上記関節ナットを第2の反対の回転方向に回転させると、遠位または近位のうちの他方に上記関節ネジが並進する、上記項目のいずれか一項に記載のハンドヘルド外科手術器具。
(項目4)
上記関節ネジおよび関節ナットの各々が、管状構成を有する、上記項目のいずれか一項に記載のハンドヘルド外科手術器具。
(項目5)
上記関節ネジおよび上記関節ナットが、発射シャフトの周りに同心円状に配置されている、上記項目のいずれか一項に記載のハンドヘルド外科手術器具。
(項目6)
上記関節ナットの周りに配置された関節ノブであって、上記関節ノブの手動回転が上記関節ナットを回転させるように上記関節ナットに回転固定される関節ノブをさらに備える、上記項目のいずれか一項に記載のハンドヘルド外科手術器具。
(項目7)
上記関節ノブが、関節ナットに接続されているか、または上記関節ナットと一体的に形成されている、上記項目のいずれか一項に記載のハンドヘルド外科手術器具。
(項目8)
上記関節ネジに軸方向に固定された近位端部分と、上記外科用エンドエフェクタに作動可能に連結されるように構成された遠位端部分とを有する関節リンクをさらに備える、上記項目のいずれか一項に記載のハンドヘルド外科手術器具。
(項目9)
上記関節リンクが、上記関節リンクの上記近位端部分から横方向に外側に延在するピンを有し、上記ピンが、上記関節ネジの遠位端部分に固定されている、上記項目のいずれか一項に記載のハンドヘルド外科手術器具。
(項目10)
上記発射ネジにねじ連結され、上記発射ネジの回転に応答して並進して上記外科用エンドエフェクタのステープル機能を実現するように構成された発射ナットをさらに備える、上記項目のいずれか一項に記載のハンドヘルド外科手術器具。
(項目11)
上記シャフト部分を通って延在し、上記発射ナットに固定された近位端部分と、上記外科用エンドエフェクタの上記被駆動要素に連結された遠位端部分とを有する発射ロッドをさらに備える、上記項目のいずれか一項に記載のハンドヘルド外科手術器具。
(項目12)
上記ハンドルハウジングに対して軸方向に拘束されたチューブハウジングをさらに備え、上記発射ナットが、上記チューブハウジング内に配置され、上記チューブハウジングに締結されて、上記発射ナットと上記チューブハウジングとの間の相対回転に抵抗する、上記項目のいずれか一項に記載のハンドヘルド外科手術器具。
(項目13)
上記ハンドルハウジングの上記空洞内で受容するように構成された器具モジュールであって、
モータと、
上記駆動器であって、上記モータに作動可能に連結され、上記駆動器の回転が上記発射シャフトの回転をもたらすように、上記発射シャフトの上記近位端部分に作動可能に連結するように構成された駆動器と、を含む器具モジュールをさらに備える、上記項目のいずれか一項に記載のハンドヘルド外科手術器具。
(項目14)
上記ハンドルハウジングに連結されたボタンと、
プリント回路基板であって、上記ボタンは、上記ボタンの作動が上記モータを起動させるように上記プリント回路基板に関連付けられている、プリント回路基板と、をさらに備える、上記項目のいずれか一項に記載のハンドヘルド外科手術器具。
(項目15)
内部に空洞を画定する細長いハンドルハウジングと、
上記ハンドルハウジングの遠位端部分によって回転可能に支持された関節ナットと、
上記関節ナット内に受容され、上記関節ナットにねじ連結された関節ネジと、
上記関節ナットの周りに配置された関節ノブであって、上記関節ノブの手動回転が上記関節ナットを回転させて上記関節ネジを上記関節ナットに対して並進させるように上記関節ナットに回転固定される関節ノブと、を備える、ハンドヘルド外科手術器具の使い捨てハンドルアセンブリ。
(項目16)
上記関節ネジが、上記関節ネジを通る細長い通路を画定する、上記項目に記載の使い捨てハンドルアセンブリ。
(項目17)
上記通路内に配置され、上記関節ネジに軸方向に固定された近位端部分を有する関節リンクをさらに備える、上記項目のいずれか一項に記載の使い捨てハンドルアセンブリ。
(項目18)
上記関節リンクが、上記関節リンクの上記近位端部分から横方向に外側に延在するピンを有し、上記ピンが、上記関節ネジの遠位端部分に固定されている、上記項目のいずれか一項に記載の使い捨てハンドルアセンブリ。
(項目19)
上記ハンドルハウジングの上記空洞内に受容された近位端部分を有する発射シャフトをさらに備え、上記関節ネジおよび上記関節ナットが、上記発射シャフトの周りに同心円状に配置されている、上記項目のいずれか一項に記載の使い捨てハンドルアセンブリ。
(項目20)
上記関節ノブが、関節ナットに接続されているか、または上記関節ナットと一体的に形成されている、上記項目のいずれか一項に記載の使い捨てハンドルアセンブリ。
(摘要)
ハンドヘルド外科手術器具は、ハンドルハウジングと、ハンドルハウジングに対して遠位に延在するように構成された細長いシャフト部分と、シャフト部分の遠位端部分に連結されるように構成された外科用エンドエフェクタとを含む。関節ネジは、外科用エンドエフェクタに作動可能に連結され、関節ナットは、関節ネジの周りに配置され、作動可能に連結される。関節ネジは、関節ナットの回転に応答して並進するように構成され、それにより、関節ネジは、シャフト部分に対して平行な向きとシャフト部分に対して非平行な向きとの間で外科用エンドエフェクタを関節運動させる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本開示の実施形態は、添付の図面を参照して本明細書に記載される。
【0025】
図1A】ハンドルアセンブリ、ハンドルアセンブリに連結されたシャフト部分、およびシャフト部分に連結された外科用エンドエフェクタを含む、ハンドヘルド電気機械外科手術器具を示す側面斜視図である。
図1B図1Aのハンドヘルド電気機械外科手術器具を示す側面斜視図であり、動力アセンブリがハンドルアセンブリから分離されて示されている。
図2図1Aの外科手術器具を示す、部品が分離された斜視図である。
図3】関節ノブ、発射シャフト、およびPCB接続部を含む、図1Aの外科手術器具の構成要素を示す拡大斜視図である。
図4図1Aの外科手術器具の縦断面図である。
図5】手動で動作させる関節アセンブリと、関節アセンブリ内に配置されたモータ動力型発射アセンブリとを含む、図1Aの外科手術器具の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
そのハンドルアセンブリを含む本開示の外科手術器具の実施形態が、図面を参照して詳細に説明されており、図面において、同様の参照番号は、いくつかの図の各々において同一または対応する要素を指定する。本明細書で使用されるとき、用語「遠位」は、ユーザからより遠い、外科手術器具のその部分またはその構成要素を指し、一方、用語「近位」は、ユーザにより近い、外科手術器具のその部分またはその構成要素を指す。
【0027】
以下で詳細に説明するように、人間工学に基づいた使い捨てのハンドルハウジング、再利用可能な動力アセンブリ(例えば、滅菌または非滅菌の外部ケーシング内に収容された器具モジュール)を有するハンドヘルド外科手術器具のハンドルアセンブリ、ハンドルハウジングから遠位に延在するシャフト部分、およびシャフト部分の遠位端に枢動可能に連結された外科用エンドエフェクタが提供される。動力アセンブリ以外の外科手術器具の全ての構成要素は、使い捨てであることが企図されている。
【0028】
外科手術器具は、ハンドルハウジングとシャフト部分との間に配置され、外科手術器具に対して回転するように構成された手動関節ノブを有する。関節ノブは、関節ネジにねじ連結された関節ナットの周りに回転固定されている。関節ネジは、軸方向に並進可能な関節リンクを支持しており、軸方向に並進可能な関節リンクは、関節ノブの手動回転に応答して、シャフト部分に対して外科用エンドエフェクタを関節運動させるために外科用エンドエフェクタに作動可能に連結する。外科用エンドエフェクタの開閉機能およびステープル機能を実現するように構成された発射アセンブリは、関節アセンブリを通って同軸に延在し、動力アセンブリによって作動される。開示された外科手術器具の他の特徴および利点は、以下にさらに詳述される。
【0029】
図1A、1B、2、および3を参照すると、本開示の実施形態による外科手術器具は、概して10として指定されており、外科用エンドエフェクタ200を作動および操作するための電動ハンドヘルド電気機械外科手術器具の形態をしている。ハンドヘルド電気機械外科手術器具10は、ハンドルアセンブリ12、ハンドルアセンブリ12に連結された関節ノブハウジング14、および関節ノブハウジング14から遠位に延在し、そこにエンドエフェクタ200が取り付けられたシャフト部分16を含む。
【0030】
ハンドルアセンブリ12は、使い捨てで滅菌の細長いハンドルハウジング18と、ハンドルハウジング18の近位端部分18aに枢動可能に連結されたヒンジ付きドア20とを含む。ドア20は、非滅菌の再利用可能な器具モジュールまたは動力アセンブリ22の挿入または取り外しを可能にするために、選択的に開閉される。ハンドルハウジング18およびドア20はそれぞれ、ドア120を閉鎖するときに器具モジュール22のための内部空洞17を集合的に画定する内周を有する。一態様では、近位端部分18aまたはハンドルハウジング18の任意の適切な位置には、ディスプレイ(例えば液晶、図示せず)の表示を可能にするための透明な窓(図示せず)を有していてもよい。
【0031】
ハンドルアセンブリ12は、発射/閉鎖スイッチ24aおよび開放スイッチ24bを有する。発射スイッチ24aは、エンドエフェクタ200のジョー部材206、208を閉鎖し、最終的にエンドエフェクタ200のステープル機能を実行するように構成および適合されている。開放スイッチ24bは、エンドエフェクタ200のジョー部材206、208を開放するように構成される。スイッチ24a、24bは、関節ノブハウジング14の近位および隣接する位置でハンドルハウジング18に移動可能に連結されたボタンとして構築され得る。発射スイッチ24aの起動により、器具モジュール22のモータ25が起動し、スイッチ24aまたはスイッチ24bのどちらが作動されるかに応じて、外科手術器具10の発射ロッド44(図4および5)が前進または後退する。発射ロッド44は、(ナイフロッドおよび作動スレッドを含む)エンドエフェクタ200の被駆動要素(明示的に図示せず)に連結され、その結果、発射ロッド44の前進により、エンドエフェクタ200の被駆動要素が前進する。これにより、安全スイッチ28が作動状態にあるときに、エンドエフェクタ200のジョー部材206、208が閉鎖され、エンドエフェクタ200を発射する。
【0032】
外科用エンドエフェクタ200の構造および動作の詳細な議論については、2009年8月31日に出願された「TOOL ASSEMBLY FOR A SURGICAL STAPLING DEVICE」と題された米国特許第7,819,896号、2007年4月5日に出願された「SURGICAL STAPLING DEVICE WITH DISSECTING TIP」と題された米国特許第8,066,166号、および、2011年5月12日に出願された「REPLACEABLE STAPLE CARTRIDGE」と題された米国特許第9,820,741号を参照することができ、それぞれの内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0033】
安全スイッチ28は、ハンドルハウジング18を通って横方向に延在する触覚スイッチとして構築されている。安全スイッチ28は、ハンドルハウジング18の外面から露出した対向端部を有し、臨床医が発射無効位置と発射可能位置との間で安全スイッチ28を摺動させることを可能にする。発射無効位置では、安全スイッチ28は、ハンドルアセンブリ12のプリント回路基板32(図3)上の接触スイッチ30(図3)に接触するか、または係合解除するかのいずれかであり、それにより、器具モジュール22のプロセッサ(明示的に図示せず)は、発射スイッチ24aの作動にもかかわらず、モータ25の起動を防止するように信号を送られる。発射可能位置では、安全スイッチ28が、接触スイッチ30を接触または係合解除し、それにより、プロセッサは、発射スイッチ24aを作動するとモータ25の起動を可能にするように信号を送られる。一態様では、安全スイッチ28は、安全スイッチ28の位置を示すために、点滅するか、または定常状態に留まるように構成されたライトを内部に有することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、ハンドルアセンブリ12のスイッチ24a、24b、28は、様々な外科的エンドエフェクタによって実行される様々な機能を作動させるように割り当てることができる。スイッチ24a、24b、28は、例えば、スイッチ、ロッカー、フラップ、ラッチ、レバー、ダイヤル、ボタン、またはタッチスクリーンなど、様々に構成され得ることが企図されている。
【0035】
ハンドルアセンブリ12の再利用可能な器具モジュールまたは動力アセンブリ22は、例えば、電気駆動モータなどのモータ25を含み、電気駆動モータは、例えば、ソケットおよび/またはピニオン歯車などの出力部27に駆動連結されている。モータ25は、モータコントローラまたはプロセッサおよびバッテリ(明示的に図示せず)に電気的に接続されているか、または無線で接続されている。一態様では、バッテリは、昇圧回路を含んでもよく、(例えば、無線で)再充電可能であってもよい。バッテリは、スイッチ24a、24bおよび安全スイッチ28からバッテリへの連絡を可能にするために、プリント回路基板32のカードエッジヘッダ34の取り外し可能な受容のために構成されたカードエッジコネクタ(明示的に図示せず)を有する。プロセッサは、バッテリをUSB充電器でまたは無線で(例えば、誘導を介して)再充電することを可能にするために、USB充電コネクタを含むことができる。
【0036】
器具モジュール22に関するさらなる詳細は、上記の参照により組み込まれる、2020年8月13日に出願された米国特許仮出願第63/064,977号に見出すことができる。
【0037】
図2~5を参照すると、外科手術器具10は、外科用エンドエフェクタ200の開閉およびステープル機能を駆動するための発射アセンブリ40、および外科用エンドエフェクタ200の関節を駆動するための関節アセンブリ50をさらに含む。発射アセンブリ40は、概して、例えば、親ネジ、発射ナット43、および発射ロッド44などの発射シャフト42を含む。発射シャフト42は、ハンドルハウジング18から遠位に、関節ノブハウジング14を通って、シャフト部分16の近位端部分16a内に延在する。発射シャフト42は、器具モジュール22が空洞17に受容されたときに器具モジュール22の出力部27(図1B)に回転不能に接続するために、ハンドルハウジング18の空洞17内に近位に突出する近位端部分42aを有する。発射シャフト42の近位端部分42aは、トライローブ構成を有し得、出力部27は、それらの間に回転不能な接続部を形成するための対応する形状のソケットを有することができる。バヨネットタイプの接続部など、他のタイプの回転不能な接続部も企図されている。スラストベアリングおよびシールは、発射シャフト42の近位端部分42aとハンドルハウジング18の遠位端部分18bとの間に設けることができる。
【0038】
発射ナット43は、発射シャフト42の周りに配置され、発射シャフト42の回転方向に応じて発射ナット43が近位または遠位のいずれかに並進するように、発射シャフト42にねじ連結されている。発射ナット43は、細長い形状であり、例えば、D字型構成などの非円形断面構成を有する。発射ナット43については、例えば、長方形、三角形などの他の断面構成が企図されている。
【0039】
発射ナット43は、管状ハウジング48内の発射ナット43の回転を防止するために、または発射シャフト42が回転するときに発射シャフト42によって、管状ハウジング48の対応する形状の内面46に締結される。管状ハウジング48は、ハンドルハウジング18の遠位端部分18bに画定されたポケット49内に軸方向および回転可能に拘束された近位端部分48a(図5)を有する。管状ハウジング48は、シャフト部分16の近位端部分16aとノブハウジング14の遠位端部分との間に支持された遠位端部分48bを有する。
【0040】
発射ロッド44は、発射ナット43の遠位端部分43bに固定された近位端部分44aを有する。発射ロッド44は、外科用エンドエフェクタ200の被駆動要素に連結された遠位端部分(明示的に図示せず)で終端するシャフト部分16を通って遠位に延在する。
【0041】
図2、4、および5を参照すると、ハンドルアセンブリ12の関節アセンブリ50は、エンドエフェクタ200の関節を作動させるように構成される(例えば、エンドエフェクタ200を、水平面に沿って、シャフト部分16と同軸の位置と、シャフト部分16と整列していない複数の位置との間で移動させる)。関節アセンブリ50は、ノブハウジング14、関節ナット52、および関節ネジ54を含む。関節ノブまたはノブハウジング14は、近位端14aでハンドルハウジング18に回転可能に連結され、遠位端14bでシャフト部分16に回転可能に連結される。
【0042】
関節ナット52は、ハンドルハウジング18の遠位端部分18bに受容された近位端部分52aを有する。関節ナット52の近位端部分52aは、ハンドルハウジング18の遠位端部分18bによって軸方向に拘束されている間、回転可能に支持されている。関節ノブ14は、関節ナット52の周りに配置され、関節ノブ14の手動回転が関節ナット52を回転させるように、関節ナット52に回転固定される。一態様では、関節ノブ14は、関節ナット52に接続されるか、関節ナット52と一体的に形成されるか、または他の場合には関節ナット52に連結され得る。
【0043】
関節ネジ54は、関節ナット52内に受容され、関節ナット52のネジ付き内面56にねじ連結された近位端部分54aを有する。関節ネジ54は、関節ナット52の回転方向に応じて、関節ナット52に対して近位または遠位のいずれかに並進するように構成される。関節ネジ54は、関節ネジ54を通る細長い通路56(図2)を画定する。発射アセンブリ40は、関節ネジ54の通路56内に同心円状に配置され、関節ネジ54は、関節ナット52内に同心円状に配置され、それにより、これらの構成要素のコンパクトなアセンブリを提供する。
【0044】
関節アセンブリ50はさらに、管状ハウジング48の内面46と発射ナット43の外面との間に画定された空間60(図5)内の関節ネジ54の通路56内に配置された近位端部分58aを有する関節リンク58を含む。関節リンク58の近位端部分58aは、そこから横方向に外側に延在するピン62を有する。ピン62は、管状ハウジング48の横方向開口部64を通って延在し、関節ネジ54の遠位端部分54bに固定され、それにより、関節リンク58を関節ネジ54に軸方向に固定する。関節ネジ54の遠位端部分54bは、関節ナット52の回転中の関節ネジ54の回転に抵抗するために、ファスナ66を介して管状ハウジング48に回転不能に固定され得る。
【0045】
関節リンク58は、シャフト部分16の遠位端部分16bで枢動可能に支持された枢動可能なリンク(明示的に図示せず)に連結された遠位端部分(明示的に図示せず)を有する。枢動可能なリンクは、関節リンク58と外科用エンドエフェクタ200とを互いに枢動可能に連結し、関節リンク58の遠位方向の並進により、枢動可能なリンクが、シャフト部分16に対して第1の方向に外科用エンドエフェクタ200を関節運動させる。関節リンク58の近位方向の並進は、枢動可能なリンクに、反対の第2の方向で、シャフト部分16に対して外科用エンドエフェクタ200を関節運動させる。
【0046】
外科用エンドエフェクタをシャフト部分に枢動可能に連結する機構のさらなる詳細については、2019年11月26日に出願された米国特許出願第16/695,380号を参照することができ、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0047】
動作中、器具モジュール22はハンドルハウジング18に挿入され、ドア20は閉鎖され、それにより、滅菌の再利用可能な器具モジュール22を滅菌のハンドルハウジング18に密封する。ハンドルアセンブリ12のプリント回路基板32のカードエッジヘッド34は、器具モジュール22のカードエッジコネクタに接続されている。器具モジュール22を適切に挿入すると、器具モジュール22の出力部27(図1B)は、発射シャフト42の近位端部分42aに駆動連結する。
【0048】
外科用エンドエフェクタ200を動作させるために、ボタン24aを作動させることができ、それにより、器具モジュール22のバッテリが、出力部27の回転を駆動するモータ25に電力を供給する。出力部27が第1の方向に回転すると、発射シャフト42が回転して、駆動ナット43および取り付けられた発射ロッド44の並進を駆動する。発射ロッド44の並進により、ジョー部材206、208が閉鎖する。ジョー部材206、208を開放させるために、代わりにボタン24bを作動させることができる。ジョー部材206、208が閉鎖した状態で、外科用エンドエフェクタ200からステープルを発射するために、安全スイッチ28が作動され、次いでボタン24aが作動され得、それにより、外科用エンドエフェクタ200の被駆動要素(例えば、ステープルスレッド)は、ジョー部材208(例えば、カートリッジアセンブリ)を通って並進し、ステープルを組織に発射する。
【0049】
外科用エンドエフェクタ200を(臨床医の視点から)右に関節運動させるために、関節ノブハウジング14を手動で(臨床医の視点から)時計回りに回転させ、これにより、回転運動はノブハウジング14から関節ナット52に伝達される。関節ナット52の回転は、関節ナット52に対する関節ネジ54の近位方向の並進を駆動し、それにより、関節リンク58が近位に駆動されて、外科用エンドエフェクタ200を関節運動させる。同様に、外科用エンドエフェクタ200を左に関節運動させるために、関節ノブハウジング14を手動で反時計回りに回転させることができる。したがって、関節ノブハウジング14の手動作動により、外科用エンドエフェクタ200は、外科用エンドエフェクタ200の非関節方向に対応する第1の位置(すなわち、外科用エンドエフェクタ200は、シャフト部分16と同軸である)から、外科用エンドエフェクタ200の関節方向に対応する第2の位置(すなわち、外科用エンドエフェクタ200は、シャフト部分16に対して非平行な角度に枢動される)に移動する。一態様では、ノブハウジング14の回転は、電子的またはロボット的に達成することができる。
【0050】
本明細書に記載の構成要素のいずれも、強度、耐久性、耐摩耗性、重量、耐腐食性、製造の容易さ、製造コストなどを考慮して、金属、プラスチック、樹脂、複合材料などのいずれかから製造され得る。本明細書に開示される歯車のいずれも、ベベル歯車、平歯車、スパイラル歯車、ウォーム歯車などの任意の適切な歯車として構成することができる。
【0051】
スイッチアセンブリを含む本開示の外科手術器具の実施形態に対して種々の改変がなされ得ることが理解されるであろう。したがって、上の説明は、限定するものではなく、単に実施形態の例証として解釈されるべきである。当業者であれば、本開示の範囲および趣旨内での他の改変を想定するであろう。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5