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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-28
(45)【発行日】2024-12-06
(54)【発明の名称】登録方法、システム及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/00 20220101AFI20241129BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20241129BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241129BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241129BHJP
【FI】
H04L67/00
B41J29/00 T
B41J29/38
H04N1/00 127Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020204362
(22)【出願日】2020-12-09
(65)【公開番号】P2022091494
(43)【公開日】2022-06-21
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】奥村 允
(72)【発明者】
【氏名】棟朝 洋樹
【審査官】岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-132947(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/00
B41J 29/00
B41J 29/38
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作装置により操作が可能な画像形成装置における登録方法であって、
前記画像形成装置は、操作を検出する検出部と、制御部とを備え、
端末装置は、表示部に複数の操作の項目を表示し、
前記画像形成装置は、前記複数の操作の項目を受信して記憶部に記憶し、
前記検出部により検出された操作の項目と、前記記憶部に記憶された操作の項目とが一致した場合に、前記端末装置を前記操作装置として登録する
ことを特徴とする登録方法。
【請求項2】
前記端末装置は、前記複数の操作の項目を順序に従って前記表示部に表示し、
前記検出部により、検出された操作の順序と、前記表示部に表示された順序とが一致した場合に、前記端末装置を前記操作装置として登録することを特徴とする請求項1に記載の登録方法。
【請求項3】
前記操作の項目は、前記画像形成装置が生成し、前記端末装置が受信して前記表示部に表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の登録方法。
【請求項4】
前記端末装置と、前記画像形成装置とに接続可能な通信部を有するサーバ装置を更に有し、
前記サーバ装置は、前記通信部を介して前記端末装置に複数の操作の項目を送信し、
前記サーバ装置は、前記通信部を介して前記画像形成装置から複数の操作の項目を受信し、
前記サーバ装置は、前記端末装置に送信した複数の操作の項目と、前記画像形成装置から受信した複数の操作の項目とが一致した場合に、前記画像形成装置に、前記端末装置を前記操作装置として登録することを通知することを特徴とする請求項1に記載の登録方法。
【請求項5】
前記操作は、画像形成装置のドアの開閉、スキャナカバーの開閉、給紙カセットの開閉の少なくとも1つを含む請求項1から4の何れか一項に記載の登録方法。
【請求項6】
前記操作は、何れかの操作スイッチの操作を含む請求項に記載の登録方法。
【請求項7】
前記検出部により検出された操作の項目と、前記記憶部に記憶された操作の項目とが一致した場合に識別情報を生成し、
前記端末装置において、前記識別情報が入力された場合は、前記端末装置を前記操作装置として登録する
ことを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の登録方法。
【請求項8】
操作装置により操作が可能な画像形成装置と、端末装置と、サーバ装置とを備えたシステムであって、
前記サーバ装置は、前記端末装置から要求を受信した場合に、複数の操作の項目を前記端末装置に送信し、
前記端末装置は、前記受信した複数の操作の項目を表示部に表示し、
前記画像形成装置は、検出部により検出した複数の操作の項目を前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置は、前記端末装置に送信した複数の操作の項目と、前記画像形成装置から受信した複数の操作の項目とが一致した場合に、前記画像形成装置に、前記端末装置を前記操作装置として登録する
ことを特徴とするシステム。
【請求項9】
操作装置により操作が可能な画像形成装置であって、
複数の操作の項目を記憶する記憶部と、
操作を検出する検出部と、
制御部と、通信部と、を備え、
前記制御部は、
前記通信部を介して受信された操作の項目に基づいて、前記記憶部に複数の操作を記憶し、
前記検出部により検出された操作の項目と、前記記憶部に記憶された操作の項目とが一致した場合に、前記画像形成装置に関連付けられた端末装置を前記操作装置として登録する、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
操作装置により操作が可能な画像形成装置であって、
複数の操作の項目を記憶する記憶部と、
操作を検出する検出部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記複数の操作をランダムに生成し、前記記憶部に記憶し、
前記検出部により検出された操作の項目と、前記記憶部に記憶された操作の項目とが一致した場合に、前記画像形成装置に関連付けられた端末装置を前記操作装置として登録する、
ことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、登録方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、遠隔操作装置と通信接続される画像形成装置に、遠隔操作を行うユーザを認証する認証部と、認証部によりユーザが認証された場合、ユーザの遠隔操作により実行される画像形成動作を管理し、遠隔操作装置にユーザに対応した操作画面を表示させることが可能な発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-11090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術では、意図しない端末装置が画像形成装置の操作装置として登録されてしまうリスクが生じていた。
【0005】
本開示の目的は、画像形成装置の操作装置として、端末装置を登録する場合に、適切な装置を登録することを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の登録方法は、操作装置により操作が可能な画像形成装置における登録方法であって、前記画像形成装置は、操作を検出する検出部と、制御部とを備え、端末装置は、表示部に複数の操作の項目を表示し、前記検出部により検出された操作の項目と、前記端末装置の表示部に表示された操作の項目とが一致した場合に、前記端末装置を前記操作装置として登録する、ことを特徴とする。
【0007】
本開示のシステムは、操作装置により操作が可能な画像形成装置と、端末装置と、サーバ装置とを備えたシステムであって、前記サーバ装置は、前記端末装置から要求を受信した場合に、複数の操作の項目を前記端末装置に送信し、前記端末装置は、前記受信した複数の操作の項目を表示部に表示し、前記画像形成装置は、検出部により検出した複数の操作の項目を前記サーバ装置に送信し、前記サーバ装置は、前記端末装置に送信した複数の操作の項目と、前記画像形成装置から受信した複数の操作の項目とが一致した場合に、前記画像形成装置に、前記端末装置を前記操作装置として登録することを特徴とする。
【0008】
本開示の画像形成装置は、操作装置により操作が可能な画像形成装置であって、複数の操作の項目を記憶する記憶部と、操作を検出する検出部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記検出部により検出された操作の項目と、前記記憶部に記憶された操作の項目とが一致した場合に、前記画像形成装置に関連付けられた端末装置を前記操作装置として登録する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本実施態様によれば、第1の装置(例えば、画像形成装置)の操作装置として第2の装置(例えば、端末装置)を登録する場合に、適切な装置を登録することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態におけるシステム全体について説明するための図である。
図2】第1実施形態におけるサーバ装置の機能構成を説明するための図である。
図3】第1実施形態における画像形成装置の機能構成を説明するための図である。
図4】第1実施形態における画像形成装置の外観を説明するための図である。
図5】第1実施形態における画像形成装置の物理操作を説明するための図である。
図6】第1実施形態における端末装置の機能構成を説明するための図である。
図7】第1実施形態における処理フローを説明するための図である。
図8】第1実施形態における動作例(画面例)を説明するための図である。
図9】第1実施形態における動作例(画面例)を説明するための図である。
図10】第1実施形態における処理フローを説明するための図である。
図11】第1実施形態における動作例(画面例)を説明するための図である。
図12】第1実施形態における動作例(画面例)を説明するための図である。
図13】第1実施形態における動作例(画面例)を説明するための図である。
図14】第1実施形態における動作例(画面例)を説明するための図である。
図15】第2実施形態における処理フローを説明するための図である。
図16】第3実施形態における処理フローを説明するための図である。
図17】第4実施形態における処理フローを説明するための図である。
図18】第4実施形態における動作例(画面例)を説明するための図である。
図19】第4実施形態における動作例(画面例)を説明するための図である。
図20】第5実施形態における動作例(画面例)を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本開示を実施するための一実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本開示を説明するための一例であり、特許請求の範囲に記載した発明の技術的範囲が、以下の記載に限定されるものではない。
【0012】
技術の1つとして、操作対象となる装置(第1の装置)に、遠隔操作を行うための装置(第2の装置)を登録する技術が知られている。例えば、第1の装置として画像形成装置、第2の装置としてスマートフォン等の端末装置を利用することで、端末装置を利用して画像形成装置を操作することが可能となる。
【0013】
このとき、画像形成装置を遠隔操作するために、画像形成装置に端末装置を登録する方法は色々と知られている。例えば、画像形成装置に対して、インターネット等を経由して単純に遠隔操作ができる端末装置を登録できてしまうと、第三者によるなりすましを防ぐことができないという課題があった。これにより、例えばコピー等の課金ジョブの勝手な投入や、画像形成装置の設定書き換えによる故障や、誤動作が生じるリスク、アドレス帳や印刷情報、スキャン情報が盗聴されるといった情報漏えいのリスクが考えられた。
【0014】
また、従来のワンタイムパスワードを利用してPINコードを発行する方法もあるが、例えばPINコードを発行するUI画面を乗っ取られることにより、意図しない端末装置が登録されてしまう課題があった。
【0015】
とくに、悪意をもった攻撃は日々進歩しており、一般的な方法での遠隔操作を許可するのでは、他の装置でクラックされた方法を応用される危険性が高かった。そこで、セキュリティの観点からは、独自の方法が有効である。
【0016】
このような課題に鑑み、以下の実施形態において説明する装置によれば、遠隔操作が可能な装置を登録するときに、よりセキュリティが確保された状態で装置を登録することができる。
【0017】
[1.第1実施形態]
[1.1 全体構成]
図1は、本実施形態におけるシステム全体を模式的に説明するための図である。例えば、システム1には、サーバ装置10と、画像形成装置20と、端末装置30とが含まれてる。ここで画像形成装置20や、端末装置30は、1又は複数台がシステム1に接続可能である。また、サーバ装置10は、例えば画像形成装置20に一体で構成されてもよい。
【0018】
サーバ装置10と、画像形成装置20と、端末装置30とは、それぞれネットワークNWで接続可能となっている。ネットワークは、LANや、インターネットを組み合わせて構築可能である。また、ネットワークNWがインターネットであり、ファイアーウォールを介してLANが構築されてもよい。そして、各装置は、LANに接続されていることで、装置間で通信を行うことができる。
【0019】
また、画像形成装置20と端末装置30とは、直接接続してもよい。例えば、画像形成装置20と、端末装置30とは、ネットワークNWとは異なる通信手段(例えば、ダイレクトWiFiや、Bluetoth(登録商標)等)により相互に通信を行ってもよい。
【0020】
[1.2 機能構成]
つづいて、各装置の機能構成について説明する。
【0021】
[1.2.1 サーバ装置]
図2は、サーバ装置10の機能構成を説明するための図である。
【0022】
制御部100は、サーバ装置10の全体を制御するための機能部である。制御部100は、記憶部110に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えば、1又は複数の演算装置(例えば、CPU(Central Processing Unit)等)により構成されている。
【0023】
また、制御部100は、記憶部110に記憶されているプログラムを実行することにより、認証部102や、登録部104として機能する。
【0024】
認証部102は、画像形成装置20と、端末装置30とを接続するときに利用する認証処理を提供する。認証部102は、一般的な認証処理により実現可能である。ここで、本実施形態における認証処理は、ワンタイムパスワードを利用したPINコードを利用した処理として説明する。認証処理は、その他にも記憶されたパスワードを利用する方法、IDカードを利用した方法、指紋、掌紋、虹彩等の生体情報に基づくバイオメトリクス認証を利用した方法といった何れの方法を利用した処理であってもよい。
【0025】
なお、認証部102は、画像形成装置20の認証部204や、端末装置30の認証部302と同じ認証処理を実行する。各認証部は、実行する装置は異なるが、装置毎に適切な認証処理を実現するものである。
【0026】
登録部104は、画像形成装置20の操作装置として、端末装置30を登録する処理を実行する。例えば、登録部104により、端末装置30が、画像形成装置20の操作装置として登録された場合、図6で示す端末装置30の操作部330から入力された操作信号が、画像形成装置20に送信される。登録部104は、画像形成装置20とは、関連付けられた端末装置30のうち、所定の要件を満たした場合に、端末装置30を操作装置として登録する。
【0027】
また、端末装置30が画像形成装置20の操作装置として登録された場合、表示装置の機能を有してもよい。例えば、画像形成装置20が画面として表示する内容を、図6で示す端末装置30の表示部320に表示してもよい。
【0028】
記憶部110は、サーバ装置10の動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部110は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の一時的な記憶が可能な記録装置や、例えば、半導体メモリで構成されたSSD(Solid State Drive)や、磁気ディスクで構成されたHDD(Hard Disk Drive)等の非一時的な記録装置を含むものである。
【0029】
また、記憶部110は、操作項目リスト112と、操作順序テーブル114と、認証情報116とを記憶する。
【0030】
操作項目リスト112は、画像形成装置20が検知可能な操作の項目を記憶している。例えば、操作項目リスト112は、「前カバーオープン」「トレイ1オープン」「手差しトレイオープン」「原稿載置台オープン」「省エネボタン選択」などといった操作の項目を記憶している。
【0031】
なお、本実施形態における操作の項目は、物理操作であることが好ましい。ここで物理操作とは、実際に物理的に検出できる操作である。特に、画像形成装置に特有の物理操作であることが好ましい。例えば、物理操作として、給紙用のトレイ(給紙カセット)を開閉動作するといった動作は、画像形成装置20の利用者にとって解りやすい動作である。例えば、ユーザにといって、タッチパネルで表示するソフトウェアキーによる入力(ソフトウェア操作)に比べて、操作が解りやすかったり、操作がしやすかったりする。
【0032】
具体的な物理操作の例としては、例えば機構部の開閉検知を伴う動作としてトレイ開閉動作(例えば、給紙用のトレイ、手差しトレイ、大容量トレイ等)、前カバー、横カバー、スキャナカバー、給紙カセットの開閉動作、原稿載置台の開閉動作が考えられる。このとき、物理操作は、「開ける動作」「閉じる動作」「開閉動作」の何れを検出してもよい。
【0033】
また、装置の脱着を伴う動作として、トナー脱着操作、原稿載置台に置かれた用紙の有無、手差しトレイに載置された用紙の有無、ステープルの替え針の脱着が考えられる。この場合も、物理操作としては、装置や、用紙が外されたこと、設けられたこと、両方を検出してもよい。
【0034】
また、物理的操作として、物理キーの検出を行ってもよい。例えば、電源ボタン、省エネボタン、モード切り替えボタンといった物理キー(操作スイッチ)の検出を行ってもよい。この場合、物理操作としては、スイッチの押し込み、押し上げを検出したり、選択されたりしたことを検出してもよい。また、スイッチの長押し(例えば、3秒以上の押し込み)を物理操作として検出してもよい。
【0035】
また、本実施形態における操作の項目は、物理操作であるが、物理操作とソフトウェア操作とを組み合わせてもよい。例えば、ユーザは物理操作と、タッチパネル等に表示されたソフトウェアキーの操作とを組み合わせてもよい。
【0036】
操作順序テーブル114は、上述した操作の項目の順序を記憶する。例えば、操作順序テーブル114は、「前カバーオープン」→「トレイ1オープン」→「省エネボタン選択」といった、物理操作を記憶する。
【0037】
なお、操作の順序を記憶するとは、結果として操作の順序がわかる状態であればよい。例えば、操作順序テーブルに、「前カバーオープン,トレイ1オープン,省エネボタン選択」と記憶されていれば、3つの操作の順序として認識することができる。また、「第1の操作は前カバーオープン」「第2の操作はトレイ1オープン」といった、操作の順序を記憶してもよい。
【0038】
操作順序テーブル114は、制御部100が生成した設定用の操作の順序を記憶してもよい。また、画像形成装置20において行われた物理操作の順序を受信し、操作の順序として記憶してもよい。また、端末装置30において入力された物理操作の順序を記憶してもよい。
【0039】
認証情報116は、認証部102が認証時に利用する情報を記憶する。例えば、認証部102がPINコードを利用した認証を行う場合、認証情報116は、PINコードを記憶する。
【0040】
通信部150は、ネットワークと接続するための機能部である。例えば、有線LANや無線LAN、LTE網に接続可能なインタフェースにより構成されている。通信部150がネットワークに接続されることで、他の装置や、外部ネットワークに接続されることとなる。
【0041】
なお、サーバ装置10は、図2で示した構成以外にも、操作部や、表示部等といった構成を有していてもよい。
【0042】
[1.2.2 画像形成装置]
図4は、画像形成装置20の機能構成の一例を示す図である。
【0043】
制御部200は、画像形成装置20の全体を制御するための機能部である。制御部200は、記憶部210に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えば、CPU(Central Processing Unit)等により構成されている。
【0044】
また、制御部200は、記憶部210に記憶されているプログラムを読み出して処理を実行することで、各機能を実現することができる。例えば、制御部200は、操作順序記憶部202、認証部204として機能する。
【0045】
操作順序記憶部202は、検知部260により検知された操作として、主に物理操作の操作順序を記憶する。すなわち、操作順序を記憶する状態(モード)のとき、操作順序記憶部202は、検知部260により検知した物理操作を操作順序テーブル212に順に記憶する。
【0046】
操作順序を記憶するとは、単に物理操作が行われた項目を記憶してもよいし、物理操作が行われた順に順序(順番)と併せて記憶してもよい。また、物理操作が行われた順にリスト構造として記憶してもよい。
【0047】
記憶部210は、画像形成装置20の動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部210は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の一時的な記憶が可能な記録装置や、例えば、半導体メモリで構成されたSSD(Solid State Drive)や、磁気ディスクで構成されたHDD(Hard Disk Drive)等の非一時的な記録装置を含むものである。
【0048】
また、記憶部210は、操作順序を記憶する操作順序テーブル212と、認証情報214とを記憶する。
【0049】
操作順序テーブル212は、操作順序記憶部202が、検知部260を介して検知した操作の順序を記憶する。ここで、検知部260が検知する操作は、物理操作であることが望ましい。
【0050】
なお、操作順序記憶部202は、物理操作の順序を時系列に記憶することが好ましい。このとき、操作順序記憶部202は、検出された時刻を合わせて記憶してもよい。また、操作順序記憶部202は、操作順序としては、1又は複数の操作の順序を記憶する。また、単純に物理操作が行われた順にデータが記憶されてもよいし、リスト構造で記憶されてもよい。
【0051】
認証情報214は、認証部204が認証時に利用する情報を記憶する。例えば、認証部204がPINコードを利用した認証を行う場合、認証情報214は、PINコードを記憶する。認証情報214は、サーバ装置10から受信したものを記憶したり、ユーザから入力したものを記憶したりすることができる。
【0052】
表示部220は、画像や文字を表示するための機能部である。例えば、液晶ディスプレイ(LCD)や、有機ELパネル等により構成されている。表示部220は、単体の表示装置であってもよいし、更に外部に接続された表示装置を含むものであってもよい。
【0053】
操作部230は、ユーザからの操作入力を受け付ける。例えば、操作部230は、ハードウェアキーやソフトウェアキーで構成される。また、操作部230は、例えばFAX送信や、画像読み込みといったタスクを実行するタスクキーや、操作を中止する中止キー等が含まれる。また、操作部230は、タスクキーや、中止キー、電源キー、節電キーといった物理的な操作キー235を含んでもよい。
【0054】
なお、後述するように、端末装置30が操作用の操作装置として登録された場合、操作部230は、端末装置30が実現する。また、端末装置30は、表示部220の代わりに表示装置として機能してもよい。
【0055】
画像入力部240は、画像(原稿)を読み取って画像データとして出力する。画像入力部240は、一般的なスキャナ(画像入力装置)により構成されている。また、画像入力部240は、例えばUSBメモリ等の外部の記憶媒体から画像データを入力してもよいし、ネットワーク経由で画像を受信してもよい。
【0056】
画像形成部245は、画像を形成する。例えば、画像形成部245は、画像入力部240から出力された画像データを記録上に画像として形成する。
【0057】
通信部250は、ネットワークと接続するための機能部である。例えば、有線LANや無線LAN、LTE網に接続可能なインタフェースにより構成されている。通信部250がネットワークに接続されることで、他の装置や、外部ネットワークに接続されることとなる。
【0058】
また、通信部250は、複数の機能を有していてもよい。例えば、通信部250は、LAN等のネットワークに接続するための通信部と、端末装置と通信をするための通信部を備えていてもよい。また、それ以外にも、例えば、NFC(Near field communication)、Bluetooth(登録商標)といった近距離無線を備えてもよい。
【0059】
検知部260は、画像形成装置20における物理的な動作を検知する。検知部260は、主に画像形成装置20における物理的な動作を検知し、制御部200に検知があったことを出力する。
【0060】
例えば、図5(a)は、給紙部2410において、トレイ2412を引き出した場合の動作(操作)を説明する図である。例えば、ユーザにより、トレイ2412がP1方向に引き出されると、センサ2612により、トレイが引き出されたことを検知する。
【0061】
また、図5(b)は、前カバー2422をオープンした場合の動作(操作)を説明する図である。前カバー2422がP2方向にオープンされると、センサ2622により、前カバーがオープンされたことを検知する。
【0062】
ここで、検知部260の一例であるセンサは、例えば物理スイッチによる開閉を検知するセンサでもよいし、光センサ、磁気センサを利用したセンサであってもよい。
【0063】
また、検知部260は、画像形成装置20における物理的な動作であれば検知可能である。上述した動作(操作)以外にも、例えば、他のカバーオープン、手差しトレイの背景、ADFの開閉、ハードウェアキーの操作といった動作を検知してもよい。
【0064】
また、検知部260は、他の装置が検出されたことを検知してもよい。例えば、USB機器の装着、脱着、NFC通信が可能な機器の検出、人感センサによる検知といったものを検知してもよい。
【0065】
また、ハードウェアキーとして、操作ボタンの押下を検知してもよい。例えば、検知部260は、ホームボタン、節電ボタン、テンキーといった操作ボタンの押下を検知してもよい。
【0066】
また、検知部260は、ユーザが操作を行わないことを検知してもよい。例えば、トレイ2412の開閉動作の検知時間が5秒間である場合、5秒の間トレイ1412の開閉動作が行わなければ、「開閉動作が行われなかった」ことを検知してもよい。
【0067】
また、図4に示すように、画像形成装置20は、必要な構成を備えていてもよい。例えば、画像形成装置は、給紙部2410、排紙部2420等を備えてもよい。図3図4で説明した画像形成装置20の構成は、本実施形態で説明に必要な部分を中心に記載した。したがって、図3図4に記載した以外にも、画像形成装置20の構成として明らかなものを含んでもよい。
【0068】
[1.2.4 端末装置]
図6は、端末装置40の機能構成の一例を示す図である。
【0069】
制御部300は、端末装置30の全体を制御するための機能部である。制御部300は、記憶部310に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えば、CPU(Central Processing Unit)等により構成されている。
【0070】
記憶部310は、端末装置30の動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部310は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の一時的な記憶が可能な記録装置や、例えば、半導体メモリで構成されたSSD(Solid State Drive)や、磁気ディスクで構成されたHDD(Hard Disk Drive)等の非一時的な記録装置を含むものである。
【0071】
また、記憶部310は、操作順序を記憶する操作順序テーブル312と、認証情報314と、設定用アプリケーション316とを記憶する。
【0072】
操作順序テーブル312は、例えば通信部350を介して受信された設定用の操作の順序を記憶したり、ユーザにより選択された操作の順序を記憶したりする。ここで、操作順序テーブル212と、操作順序テーブル312とが同じ内容が記憶された装置を、関連付けられた装置としてもよい。
【0073】
認証情報314は、認証部302が認証時に利用する情報を記憶する。例えば、認証部302がPINコードを利用した認証を行う場合、認証情報314は、PINコードを記憶する。認証情報314は、サーバ装置10から受信したものを記憶したり、ユーザから入力したものを記憶したりすることができる。
【0074】
設定用アプリケーション316は、端末装置30を、画像形成装置20の操作装置として登録するときに、起動するアプリケーションである。設定用アプリケーション316は、予め記憶部310に記憶されてもよいし、通信部350を介して外部からダウンロードし、インストールしてもよい。
【0075】
表示部320は、画像や文字を表示するための機能部である。例えば、液晶ディスプレイ(LCD)や、有機ELパネル等により構成されている。表示部320は、単体の表示装置であってもよいし、更に外部に接続された表示装置を含むものであってもよい。
【0076】
操作部330は、ユーザからの操作入力を受け付ける。例えば、操作部330は、ハードウェアキーやソフトウェアキーで構成される。
【0077】
通信部350は、ネットワークと接続するための機能部である。例えば、有線LANや無線LAN、LTE網に接続可能なインタフェースにより構成されている。通信部350がネットワークに接続されることで、他の装置や、外部ネットワークに接続されることとなる。
【0078】
また、通信部350は、複数の機能を有していてもよい。例えば、通信部350は、LAN等のネットワークに接続するための通信部と、端末装置と通信をするための通信部を備えていてもよい。また、それ以外にも、例えば、NFC(Near field communication)、Bluetooth(登録商標)といった近距離無線を備えてもよい。
【0079】
[1.3 処理の流れ]
図7は、システム1の全体の流れを説明する為の図である。第1実施形態のシステム1は、画像形成装置20、サーバ装置10、端末装置30が連携する実施形態である。
【0080】
まず、端末装置30の制御部300は、設定用アプリケーション316を起動する(S1002)。ここで、制御部300が起動する設定用アプリケーション316は、端末装置30が外部からダウンロードしてもよいし、予め記憶していてもよい。
【0081】
つづいて、制御部300は、サーバ装置10に対して設定操作に利用する項目(設定操作項目)の要求を行う(S1004)。サーバ装置10(制御部100)は、設定操作項目の要求を受信すると、設定操作項目を生成する(S1006)。
【0082】
なお、S1004において送信される要求には、画像形成装置20の情報を含んでもよい。また、要求には送信元の端末装置30の情報を含んでもよい。
【0083】
制御部100は、例えば操作項目リスト112に含まれている画像形成装置20が操作可能な項目を抽出する。そして、制御部100は、抽出した設定の操作に利用する操作項目を、組み合わせ、設定操作の項目として出力する。
【0084】
制御部100は、設定操作項目の生成は、サーバ装置10の制御部100がランダムに生成してもよい。また、生成される設定操作項目の数は、予め定められた数でもよいし、ユーザにより設定された数でもよいし、ランダムに決められてもよい。
【0085】
制御部100は、設定操作に利用する項目を選択し、設定操作項目を生成すると、設定操作項目を含む情報を端末装置30に送信する(S1008)。端末装置30は、受信した設定操作項目の情報に基づいて、設定操作項目を表示する(S1022)。すなわち、端末装置30は、設定操作項目を含む情報を一時的に又は非一時的に記憶する。これにより、画像形成装置20に、端末装置30が関連づけられることとなる。なお、端末装置30は、設定操作項目を表示できれば十分である。
【0086】
また、ユーザは、画像形成装置20を設定操作の待機状態に遷移させる(S1010)。設定操作待機状態とは、ユーザからの物理操作と、物理操作の順序を受け付ける状態である。これは、ユーザが画像形成装置20の操作メニューから、遠隔操作用の端末装置30を登録する操作を入力すると、画像形成装置20は、物理操作の検出を受けるモード(状態)に遷移する。
【0087】
設定操作待機状態へは、画像形成装置20においてユーザからの操作により遷移してもよいし、サーバ装置10から信号を受信して遷移してもよい。また、画像形成装置20は、端末装置30から信号を受信し、設定操作待機状態に遷移してもよい。
【0088】
ここで、画像形成装置20は、ユーザが操作した物理操作を検出する(S1012)。そして、物理操作がされた項目に関する情報をサーバ装置10に送信する(S1014)。物理操作がされた項目に関する情報には、物理操作がされた項目や、物理操作がされた順序が含まれていてもよい。また、制御部200は、物理操作が検出されるたびに、サーバ装置10に物理操作がされた項目に関する情報を送信してもよい。また、制御部200は、終了操作がされたり、所定時間が経過したり、所定の操作数が検出されたりしたときに、一括してサーバ装置10に送信してもよい。
【0089】
また、制御部100は、ここで画像形成装置20と、端末装置30とを関連付けてもよい。例えば、S1004において送信された要求に含まれる送信元の情報(端末装置30の情報)と、S1014において送信された情報に含まれる送信元の情報(画像形成装置20の情報)とを関連付けてもよい。これにより、物理操作がされる画像形成装置20と、設定操作項目を表示した端末装置30とは関連付けられることになる。
【0090】
サーバ装置10の制御部100は、S1006において生成した設定操作と、画像形成装置20から受信した物理操作とが一致しているか否かを判定する(S1016)。ここで、設定操作と、物理操作とが一致しているとは、操作の項目が一致しており、その操作の順序が一致していることをいう。なお、管理者の設定により、操作の項目が一致していれば十分としてもよい。
【0091】
制御部100は、設定操作と、物理操作とが一致、すなわち操作の項目の内容、操作の順序が一致した場合は、正しく登録の操作が行われていると判定する(S1016;Yes)。
【0092】
他方、制御部100は、物理操作と設定操作とが一致してない場合は、正しく登録の操作が行われなかったと判定し(S1016;No)、エラー通知を画像形成装置20に送信する(S1018)。
【0093】
画像形成装置20の制御部200は、エラー通知を受信すると、エラー表示をし、処理を終了する(S1020)。なお、このとき、サーバ装置10は、併せて端末装置30にエラー通知を送信してもよい。この場合、端末装置30においても処理を終了してもよい。
【0094】
また、画像形成装置20(制御部200)は、エラー通知を受信した場合には、単にエラー表示をするだけではなく、再度物理操作を受け付ける処理を実行してもよい。この場合、制御部200は、処理をS1012から繰り返し実行してもよい。
【0095】
その後、システム1は、認証処理を実行してもよい(S1030)。また、上述した物理操作により、認証がされたとしてもよい。この場合、S1030の認証処理は実行しなくてもよい。
【0096】
認証処理が実行されなかった場合又は認証処理が実行されて正しく認証された場合、サーバ装置10は、登録処理を実行する(S1042)。すなわち、登録部104が、画像形成装置20の操作装置として、端末装置30を登録する。
【0097】
制御部100は、登録を完了した後、登録完了通知を画像形成装置20に送信する(S1044)。これにより、画像形成装置20は、端末装置30を操作装置として登録する(S1048)。すなわち、画像形成装置20に完付けられた端末装置30が適切に操作装置として登録される。
【0098】
同じく、制御部100は、登録完了通知を端末装置30に送信する(S1046)。これにより、端末装置30は、画像形成装置20の操作装置として登録する(S1050)。これにより、端末装置30は、操作信号を画像形成装置20と送受信可能となる。
【0099】
[1.4 動作例]
本実施形態の動作例について図を参照して説明する。図8は、S1022において、設定操作の項目が端末装置30に表示された表示画面W100の一例である。表示画面W100は、領域R102に、操作項目が一覧表示されている。
【0100】
例えば、領域R102に、物理操作として「スキャナOCをオープン」、「カセット1をオープン」「節電キーを押下」と表示されている。ユーザは、この表示画面W100を視認することで、この3つの物理操作を行うことが必要であることが解る。
【0101】
なお、図9は、画像形成装置20において、設定操作の待機状態に遷移した場合の表示画面W110の一例である。設定操作のために、物理操作の検出を行う場合に、表示画面W110を表示する。
【0102】
なお、図9では、全ての物理操作が終わった後に、「終了」ボタンを選択することで、「終了」ボタンを選択するまでに検出された物理操作の項目及び物理操作が行われた順序を制御部200は記憶する。
【0103】
なお、設定操作の待機状態(図9の表示画面W110が表示されている状態)のときは、通常の検知操作と異なる処理を実行してもよい。例えば、ユーザにより前カバーがオープンされると、表示部220にエラー表示が行われる。待機状態の場合は、エラー表示を行わなくてもよい。また、物理操作としてユーザにより節電キーが選択されたとしても、節電状態に遷移せず、そのまま物理操作の順序として記憶される。
【0104】
このように、本実施形態によれば、端末装置30を画像形成装置20の操作装置と登録する場合に、画像形成装置の物理操作が必要となる。したがって、実際に画像形成装置20の前で操作を行う必要があり、第三者のなりすましを防ぐことが可能となる。
【0105】
[1.5 認証処理]
なお、上述した実施形態において、S1030で認証処理を実行してもよい。図10は、認証処理の一例として、識別情報の一つであるPINコードを利用する場合について説明する。
【0106】
サーバ装置10(認証部102)は、PINコードを生成する(S1102)。例えば、認証部102は、PINコードをワンタイムパスワードの方式で生成する。
【0107】
認証部102は、PINコードを画像形成装置20に送信する(S1104)。画像形成装置20の制御部200(認証部204)は、受信したPINコードを表示部220に表示する(S1106)。
【0108】
ユーザは、画像形成装置20において表示されているPINコードを、端末装置30で入力する。具体的には、端末装置30において、PINコード入力画面に切り替える(S1110)。PINコード入力画面は、ユーザによりPINコードを入力する画面に切り替えてもよいし、サーバ装置10や、画像形成装置20から信号に基づいてPINコードを入力する画面を表示してもよい(S1110)。
【0109】
そして、認証部302は、ユーザはPINコードを端末装置30から入力し、サーバ装置10の認証部102にPINコードを送信する。なお、サーバ装置10が、所定時間内に端末装置30からPINコードを受信しない場合は、タイムアウトとなり、本処理を終了する。これは、画像形成装置20が、有効時間が経過したと判定すると(S1107;Yes)、サーバ装置10にタイムアウトを通知する(S1108)。
【0110】
そして、サーバ装置10の認証部102は、タイムアウトの通知に基づいて、本件手続を終了する(S1112;Yes)。
【0111】
他方、有効な時間内に、端末装置30からPINコードが送信された場合(S1114→S1116)、認証部102は、S1102で生成したPINコードと、端末装置30で入力されたPINコードが一致していなければ、エラー通知を送信する(S1118;Yes→S1120)。端末装置30は、エラー通知を受信すると(S1120)、画像形成装置に端末装置を操作装置として登録出来なかった旨を表示し(S1122)、本処理を終了する。
【0112】
また、PINコードが一致した場合(S118;Yes)、認証部102は、認証が正しく実行されたと判定し(S1124)、認証完了通知を画像形成装置20、端末装置に送信する。
【0113】
図11は画像形成装置20において、PINコードを表示している表示画面W120の一例である。ユーザは、表示画面W120を確認することで、端末装置30で入力するPINコードを確認することができる。
【0114】
また、図12は、端末装置30において、PINコードを入力している表示画面W130の一例である。ユーザは、画像形成装置20において表示されたPINコードを、端末装置30において入力する。
【0115】
なお、図10では、画像形成装置20で表示されたPINコードを、端末装置30で入力する例を説明したが逆であってもよい。すなわち、サーバ装置10は、PINコードを端末装置30に送信する。そして、端末装置30は、受信したPINコードを表示する。例えば、図13の表示画面W140に示すように、端末装置30は、PINコードを表示する。そして、ユーザは端末装置30を視認することでPINコードを知ることができる。
【0116】
そして、画像形成装置20は、PINコードの入力を受け付ける。例えば、図14の表示画面W150のように、ユーザは、PINコードを画像形成装置20から入力する。そして、サーバ装置10は、端末装置30において表示されたPINコードと、画像形成装置20から入力されたPINコードが一致すれば、認証が正しく行われたと判定する。
【0117】
なお、認証処理は、物理操作の前に行われてもよい。例えば、図7において、端末装置30において、設定用アプリケーションを実行した後、まず認証処理を実行してもよい。そして、認証処理により、正しく認証が行われた場合に物理操作による登録の判定を行ってもよい。
【0118】
また、認証処理が適切に行われた画像形成装置20と、端末装置30とを関連付けられた装置として処理してもよい。
【0119】
このように、本実施形態によれば、画像形成装置20を操作可能な装置として、端末装置30を登録することが可能となる。すなわち、画像形成装置20において物理的に検出された操作の順序と、端末装置30に記憶された操作の順序とが一致する場合に、画像形成装置20を操作可能な装置として、端末装置30が登録される。
【0120】
また、設定操作項目要求に含まれている端末装置30の情報に基づいて、画像形成装置20を操作できる端末装置30を関連づけられてもよい。
【0121】
なお、識別情報としては、PINコードを例に説明したが、例えば英数字を含めたワンタイムパスワードであったり、2次元コード等により認識可能な一意のコードであったりしてもよい。
【0122】
[2.第2実施形態]
第2実施形態は、物理操作と、設定操作との一致について、画像形成装置20で判定を行う場合の実施形態について説明する。なお、第1実施形態と比較し、システムの構成及び装置の機能構成、処理の流れについて、変更があった部分のみを中心に説明する。なお、以下説明のない部分は、第1実施形態を適用可能である。
【0123】
図15のシーケンス図は、第1実施形態の図7のシーケンス図を置き換えたものである。同一の処理には同一の符号を付している。
【0124】
ここで、図15では、サーバ装置10は、設定操作の項目を生成し、端末装置30に送信をする(S1006→S1008)。また、サーバ装置10は、このとき併せて画像形成装置20にも設定操作の項目を送信する(S1060)。ここで、送信先となる画像形成装置20は、設定用アプリで選択された画像形成装置20であってもよい。設定用アプ路で選択された画像形成装置20の情報が、設定操作項目の要求(S1004)に含まれてもよい。また、サーバ装置10において、送信先となる画像形成装置20を特定したり、予め定められていてもよい。
【0125】
ここで、設定操作項目情報が送信された画像形成装置20と、端末装置30とは関連付けられた装置となる。
【0126】
そして、画像形成装置20は、物理操作を検出すると(S1012)、物理操作と設定操作とが一致しているか否かを判定する(S1062)。ここで、画像形成装置20は、設定操作と物理操作とが一致すれば、登録処理は適切に行われたと判定する(S1062;Yes)。
【0127】
このように、本実施形態によれば、物理操作と設定操作との判定を、画像形成装置20で行うことができる。これにより、サーバ装置10と、画像形成装置20との通信をより簡易なものとすることが可能となる。
【0128】
なお、図15では、S1006で設定操作の項目を生成しているが、端末装置30の設定用アプリで生成してもよい。この場合、端末装置30は、S1004において、設定操作の項目を併せて送信してもよい。また、端末装置30は、画像形成装置20に直接設定操作の項目を送信してもよい。
【0129】
[3.第3実施形態]
第3実施形態は、画像形成装置20が、サーバ装置10の機能を有している場合の実施形態である。なお、第1実施形態と比較し、システムの構成及び装置の機能構成、処理の流れについて、変更があった部分のみを中心に説明する。なお、以下説明のない部分は、第1実施形態を適用可能である。
【0130】
本実施形態の画像形成装置は、サーバ装置10の機能を有している。例えば、図2で示した登録部104の機能を、画像形成装置20の制御部200が実現可能である。また、図2の記憶部110において記憶している情報は、適宜画像形成装置20の記憶部210が記憶している。
【0131】
図16のシーケンス図は、第1実施形態の図7のシーケンス図を置き換えたものである。同一の処理には同一の符号を付している。
【0132】
端末装置30は、設定用アプリを起動すると、設定操作の項目を要求する(S1002→S1072)。ここで、端末装置30は、設定用アプリにおいて選択された画像形成装置20を送信先として設定操作項目の要求を送信する。送信先となる画像形成装置20は、端末装置30の近傍に位置する画像形成装置20であってもよいし、ネットワーク内に接続されている画像形成装置20から選択してもよい。また、画像形成装置20から、所定の操作をすることで、端末装置30が送信先となる画像形成装置20を特定してもよい。
【0133】
また、端末装置30から、画像形成装置20に対して設定操作の項目の要求を送信せずに、ユーザがそれぞれの装置で機能を実行してもよい。
【0134】
また、例えば、端末装置30を、画像形成装置20に近づける(例えば、NFC領域においてタッチを行う)ことで、それぞれの機能が実行されてもよい。
【0135】
このように、何れかの方法に基づいて、画像形成装置20と、端末装置30とは、関連付けられた装置となる。
【0136】
画像形成装置20は、設定操作の項目を生成し(S1074)、設定操作の項目の情報を端末装置30に送信する(S1076)。すなわち、この場合、端末装置30と、画像形成装置20とは、何らかの通信手段で接続されていることが好ましい。
【0137】
また、例えば設定操作の項目の情報を、例えば画像形成装置20の表示部220に2次元バーコード等で表示し、端末装置30で読み取ることで、設定操作の項目を取得してもよい。
【0138】
そして、端末装置30は、設定操作の項目を表示部320に表示する。そして、画像形成装置20は、物理操作を検出し(S1012)、物理操作と設定操作とが一致した場合には、登録処理が適切に行われたと判定する(S1072;Yes)。
【0139】
画像形成装置20は、適切に登録処理を実行できた場合(S1082)、登録完了通知を端末装置30に送信する(S1084)。
【0140】
すなわち、本実施形態では、画像形成装置20で設定操作の項目は生成されているが、ユーザが確認できるのは端末装置30である。したがって、画像形成装置20が設定操作の項目を生成したとしても、適切に登録処理を行うことが可能となる。
【0141】
なお、本実施形態では、端末装置30と、画像形成装置20とが通信路を確立するために、先に認証処理を実行してもよい。
【0142】
[4.第4実施形態]
第4実施形態は、設定操作を生成せずに、画像形成装置20において操作された物理操作を、端末装置30で入力する場合の実施形態である。
【0143】
なお、第1実施形態と比較し、システムの構成及び装置の機能構成、処理の流れについて、変更があった部分のみを中心に説明する。なお、以下説明のない部分は、第1実施形態を適用可能である。
【0144】
図17のシーケンス図は、第1実施形態の図7のシーケンス図を置き換えたものである。同一の処理には同一の符号を付している。
【0145】
まず、画像形成装置20は、設定操作の待機状態に遷移し(S1010)、物理操作を検出する(S1012)。そして、画像形成装置20で検出された物理操作の項目に関する情報(例えば、操作された物理操作の項目、順序)が、サーバ装置10に送信される(S1014)。
【0146】
端末装置30は、画像形成装置20で物理操作された項目を順序と共に選択する(S1202)。そして、端末装置30は、選択された操作(選択操作)の項目の情報をサーバ装置10に送信する(S1204)。
【0147】
ここで、選択操作の項目の情報には、選択された操作の項目と、その順序とが含まれている。また、S1014の情報で特定される送信元の画像形成装置20と、S1204の情報で特定される送信元の端末装置30とは、関連付けられた装置となる。
【0148】
つづいて、サーバ装置10は、物理操作と、選択操作とが一致するかを判定する(S1206)。すなわち、S1012において検出された物理操作の項目及び順序と、S1202において選択された選択操作の項目及び順序とが一致するかを、サーバ装置10(制御部100)は判定する。
【0149】
そして、サーバ装置10は、一致していない場合はエラー通知を行い(S1208)、登録できなかったことが端末装置30の表示部320において表示される(S1210)。なお、ここで、エラー通知は、画像形成装置20に送信されてもよい。画像形成装置20の表示部220においても、登録できなかったことを表示してもよい。
【0150】
また、S1206により一致しなかった場合、再度操作項目を選択してもよい。例えば、端末装置30は、S1202から処理を繰り返して実行してもよい。
【0151】
図18(a)は画像形成装置20の表示画面W200において、物理操作を行う項目が表示されている。ユーザは、このように表示画面W200において表示された物理操作のガイダンスにしたがって物理操作を行ってもよい。
【0152】
また、図18(b)の画像形成装置20の表示画面W210に示すように、ユーザに任意の物理操作を行わせてもよい。
【0153】
図19は、端末装置30における表示画面W220の一例である。端末装置30の表示画面の領域R220には、実際に行われた物理操作を選択させるプルダウンメニューが表示されている。
【0154】
例えば、領域R222において、ユーザは一番目に行われた物理操作を選択する。このように、ユーザは、画像形成装置20において行われた物理操作を選択することとなる。
【0155】
[5.第5実施形態]
第5実施形態は、設定操作を端末装置30で設定する実施形態である。この場合、サーバ装置10において、設定操作項目を生成せず、端末装置30で選択をする。
【0156】
なお、第1実施形態、第4実施形態と比較し、システムの構成及び装置の機能構成、処理の流れについて、変更があった部分のみを中心に説明する。なお、以下説明のない部分は、第1実施形態を適用可能である。
【0157】
すなわち、第4実施形態と異なり、端末装置30で選択された操作項目を画像形成装置20で行うことで登録処理を実行する。
【0158】
例えば、図20で示すように、端末装置30の表示画面W230において、画像形成装置20で行う物理操作を先に選択させる。そして、ユーザは、端末装置30で選択した物理操作を、画像形成装置20で実行することで、適切に登録処理を行うことができる。
【0159】
[6.第6実施形態]
第6実施形態は、操作として物理操作以外を選択する場合について説明する。上述した実施形態では、ユーザのわかりやすさを優先し、物理操作を例にして説明した。しかし、画像形成装置20が検出可能な操作であれば、物理操作以外について記憶してもよい。
【0160】
例えば、操作項目リスト112に、「コピーモード選択ボタン」「コピー濃度切替えボタン」「ジョブ履歴呼び出しボタン」といったソフトウェアボタンの操作の項目を記憶してもよい。例えば、操作項目リスト112は、物理操作と、ソフトウェアによる操作や、論理操作を併せて記憶してもよいし、ソフトウェアによる操作や、タッチパネルの検出操作を記憶してもよい。また、これらの操作は、単一の種類であってもよいし、組み合わせて記憶してもよい。
【0161】
すなわち、本実施形態の操作は、単なるキーボードや、数値入力以外の操作として、動作モードを切り替える操作や、コピーの動作を実行する操作、用紙を補充する操作であることが好ましい。
【0162】
[7.変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
【0163】
また、上述した実施の形態、適用例、動作例、変形例において開示した技術は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
【0164】
また、上述した実施の形態は、組み合わせて適用することは可能である。例えば、第4実施形態において、サーバ装置10の機能を画像形成装置20に含ませることで、画像形成装置20と、端末装置30とだけで実現可能である。
【0165】
また、上述した実施形態は、第1の装置として画像形成装置、第2の装置として端末装置として説明したが、他の装置の組み合わせであってもよい。例えば、第1の装置として、テレビ、オーディオ、エアコン、空気清浄機といった遠隔操作を行うことができる装置であればよい。
【0166】
また、第2の装置としては、スマートフォン、タブレット、コンピュータ、ウェアラブル装置といった、操作装置として利用できる装置であればよい。
【0167】
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
【0168】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
【符号の説明】
【0169】
1 システム
10 サーバ装置
100 制御部
102 認証部
104 登録部
110 記憶部
112 操作項目リスト
114 操作順序テーブル
116 認証情報
150 通信部
20 画像形成装置
200 制御部
202 操作順序記憶部
204 認証部
210 記憶部
212 操作順序テーブル
214 認証情報
220 表示部
230 操作部
240 画像入力部
245 画像形成部
250 通信部
260 検知部
30 端末装置
300 制御部
302 認証部
310 記憶部
312 操作順序テーブル
314 認証情報
316 設定用アプリケーション
320 表示部
330 操作部
350 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20