(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-28
(45)【発行日】2024-12-06
(54)【発明の名称】カラオケ装置
(51)【国際特許分類】
G10K 15/04 20060101AFI20241129BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
(21)【出願番号】P 2021056665
(22)【出願日】2021-03-30
【審査請求日】2024-01-23
(73)【特許権者】
【識別番号】390004710
【氏名又は名称】株式会社第一興商
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 紀久
【審査官】稲葉 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-180793(JP,A)
【文献】特開2012-32632(JP,A)
【文献】特開2017-21213(JP,A)
【文献】特開平7-281682(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 15/00-15/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の利用者それぞれが所有する携帯端末と通信可能なカラオケ装置において、
携帯端末を介して利用者が選曲した楽曲の楽曲識別情報と、当該利用者の利用者識別情報とを含む予約情報を予約リストに登録することにより、当該楽曲のカラオケ演奏の予約を行う予約処理部と、
ある予約情報に、既に複数の予約情報が登録されている一の予約リストに対する割り込み予約を希望する順番を示す割り込み情報が含まれている場合、当該一の予約リストにおいて、当該割り込み予約を希望する順番以降に登録されている予約情報に含まれる利用者識別情報を特定する特定部と、
特定した前記利用者識別情報に対応する利用者が所有する携帯端末に対し、前記ある予約情報の割り込み予約を要求する要求情報を送信する送信部と、
携帯端末から受信した、前記要求情報に対する回答に基づいて、前記ある予約情報を前記一の予約リストに登録する順番を決定する決定部と、
を有し、
前記予約処理部は、決定された前記順番に応じて、前記ある予約情報を前記一の予約リストに登録するカラオケ装置。
【請求項2】
前記決定部は、前記ある予約情報の割り込み予約を許可しない旨の回答がなかった場合、当該ある予約情報に含まれる割り込み情報が示す順番を、前記ある予約情報を前記一の予約リストに登録する順番として決定し、
少なくとも一の携帯端末から前記ある予約情報の割り込み予約を許可しない旨の回答があった場合、前記一の予約リストに登録されている、当該一の携帯端末を所有する利用者の利用者識別情報が含まれる予約情報のうち、最後に登録された予約情報の次の順番を、前記ある予約情報を前記一の予約リストに登録する順番として決定することを特徴とする請求項1記載のカラオケ装置。
【請求項3】
前記決定部は、前記要求情報を送信したある携帯端末から所定時間以内に回答がない場合、当該ある携帯端末から前記ある予約情報の割り込み予約を許可する旨の回答があったものと判断することを特徴とする請求項2記載のカラオケ装置。
【請求項4】
前記決定部は、前記要求情報に対する回答に、ある予約情報の割り込み予約を許可する位置を示す割り込み位置情報が含まれている場合、当該割り込み位置情報に基づいて、前記ある予約情報を前記一の予約リストに登録する順番を決定することを特徴とする請求項1記載のカラオケ装置。
【請求項5】
前記特定部は、前記一の予約リストにおいて、前記ある予約情報に含まれる利用者識別情報以外の利用者識別情報を特定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【請求項6】
複数の利用者それぞれが所有する携帯端末と通信可能なカラオケ装置において、
携帯端末を介して利用者が選曲した楽曲の楽曲識別情報と、当該携帯端末の端末識別情報とを含む予約情報を予約リストに登録することにより、当該楽曲のカラオケ演奏の予約を行う予約処理部と、
ある予約情報に、既に複数の予約情報が登録されている一の予約リストに対する割り込み予約を希望する順番を示す割り込み情報が含まれている場合、当該一の予約リストにおいて、当該割り込みを希望する順番以降に登録されている予約情報に含まれる端末識別情報を特定する特定部と、
特定した前記端末識別情報に対応する携帯端末に対し、前記ある予約情報の割り込み予約を要求する要求情報を送信する送信部と、
携帯端末から受信した、前記要求情報に対する回答に基づいて、前記ある予約情報を前記一の予約リストに登録する順番を決定する決定部と、
を有し、
前記予約処理部は、決定された前記順番に応じて、前記ある予約情報を前記一の予約リストに登録するカラオケ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカラオケ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケ装置を用いてカラオケ歌唱を希望する利用者は、リモコン装置等を介して楽曲を選択する。カラオケ装置は、選択された楽曲の楽曲識別情報を予約リストに登録することでカラオケ演奏の予約を行う。
【0003】
ここで、複数の楽曲のカラオケ演奏が予約された状態において、ある利用者がすぐにカラオケ歌唱を行いたいと考えた場合、カラオケ装置が備える割り込み予約の機能を利用することができる。割り込み予約は、既にカラオケ演奏の予約がされている楽曲よりも前に、新たな楽曲のカラオケ演奏の予約を行うことである。
【0004】
また、既に予約リストに登録された楽曲のカラオケ演奏順を変更する技術も検討されている。たとえば、特許文献1には、複数の携帯端末が対応付けられたカラオケ装置において、携帯端末間の予約リストの編集競合を回避するために、許可端末として設定されている携帯端末からのみ、予約リストの順番の変更指示を受け付け可能とする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ある利用者の希望に応じて自動的に割り込み予約が行われた場合、他の利用者のカラオケ歌唱の順番が繰り下がることになる。よって、割り込み予約が行われることに不満を感じる利用者がいる可能性がある。
【0007】
本発明の目的は、他の利用者に不満を与えることなく、ある利用者が希望する割り込み予約を可能とするカラオケ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための一の発明は、複数の利用者それぞれが所有する携帯端末と通信可能なカラオケ装置において、携帯端末を介して利用者が選曲した楽曲の楽曲識別情報と、当該利用者の利用者識別情報とを含む予約情報を予約リストに登録することにより、当該楽曲のカラオケ演奏の予約を行う予約処理部と、ある予約情報に、既に複数の予約情報が登録されている一の予約リストに対する割り込み予約を希望する順番を示す割り込み情報が含まれている場合、当該一の予約リストにおいて、当該割り込み予約を希望する順番以降に登録されている予約情報に含まれる利用者識別情報を特定する特定部と、特定した前記利用者識別情報に対応する利用者が所有する携帯端末に対し、前記ある予約情報の割り込み予約を要求する要求情報を送信する送信部と、携帯端末から受信した、前記要求情報に対する回答に基づいて、前記ある予約情報を前記一の予約リストに登録する順番を決定する決定部と、を有し、前記予約処理部は、決定された前記順番に応じて、前記ある予約情報を前記一の予約リストに登録するカラオケ装置である。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、他の利用者に不満を与えることなく、ある利用者が希望する割り込み予約ができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態に係るカラオケ装置及び携帯端末を示す図である。
【
図2】第1実施形態に係るカラオケ装置を示す図である。
【
図3】第1実施形態に係るカラオケ本体を示す図である。
【
図4A】第1実施形態に係る予約リストを示す図である。
【
図4B】第1実施形態に係る予約リストを示す図である。
【
図4C】第1実施形態に係る予約リストを示す図である。
【
図5】第1実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。
【
図6】第1実施形態に係る携帯端末のディスプレイに表示される入力画面を示す図である。
【
図7A】変形例1に係る携帯端末のディスプレイに表示される入力画面を示す図である。
【
図7B】変形例1に係る携帯端末のディスプレイに表示される入力画面を示す図である。
【
図10A】第2実施形態に係る予約リストを示す図である。
【
図10B】第2実施形態に係る予約リストを示す図である。
【
図10C】第2実施形態に係る予約リストを示す図である。
【
図11】第2実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1実施形態>
図1~
図6を参照して、第1実施形態に係るカラオケ装置について説明する。
【0012】
==カラオケ装置==
図1に示すカラオケ装置Kは、カラオケ演奏、及び利用者がカラオケ歌唱を行うための装置である。
【0013】
図1に示す利用者U1~利用者U4は、カラオケ装置Kを利用する者である。利用者それぞれは携帯端末M1~携帯端末M4を所有する。携帯端末は、スマートフォン等の端末であり、カラオケ装置専用のアプリケーションソフトウェア(以下、「専用アプリ」)がインストールされている。
【0014】
利用者は、所有する携帯端末を操作して専用アプリを起動させ、自己の利用者識別情報を入力する。この場合、携帯端末は、専用アプリへのログイン処理を行う。利用者識別情報は、利用者を識別するための利用者ID等、各利用者に固有の情報である。
【0015】
ログイン処理が完了した後、携帯端末は、カラオケ装置Kとのペアリングを行う。ペアリングは公知の手法により行うことができる。ペアリングが終了した後、カラオケ装置Kと携帯端末とは通信可能となる。なお、ペアリングに伴い、カラオケ装置Kは、携帯端末の端末識別情報及び当該携帯端末を所有する利用者の利用者識別情報を取得する。端末識別情報は、携帯端末を識別するための端末ID等、各携帯端末に固有の情報である。
【0016】
専用アプリが実行されている携帯端末は、カラオケ装置Kのリモコン装置50(
図2参照)と同様の機能を有する。すなわち、利用者は、携帯端末を利用して、カラオケ歌唱を希望する楽曲の選曲や、カラオケ演奏の割り込み予約の指示を行うことができる(いずれも後述)。
【0017】
図2に示すように、カラオケ装置Kは、カラオケ本体10、スピーカ20、表示装置30、マイク40、及びリモコン装置50を備える。
【0018】
カラオケ本体10は、選曲された楽曲のカラオケ演奏制御、歌詞や背景映像等の表示制御、マイク40を通じて入力された音声信号の処理といった、カラオケ演奏やカラオケ歌唱に関する各種の制御を行う。スピーカ20はカラオケ本体10からの放音信号に基づいて放音するための構成である。表示装置30はカラオケ本体10からの信号に基づいて映像や画像を画面に表示するための構成である。マイク40は利用者のカラオケ歌唱の歌唱音声をアナログの音声信号に変換してカラオケ本体10に入力するための構成である。リモコン装置50は、カラオケ本体10に対する各種操作をおこなうための装置である。
【0019】
図3に示すように、本実施形態に係るカラオケ本体10は、記憶手段10a、通信手段10b、入力手段10c、演奏手段10d、及び制御手段10eを備える。各構成はインターフェース(図示なし)を介してバスBに接続されている。
【0020】
[記憶手段]
記憶手段10aは、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置である。記憶手段10aは、楽曲データを記憶する。楽曲データは楽曲識別情報が付与されている。楽曲識別情報は、楽曲を識別するための楽曲ID等、各楽曲に固有の情報である。楽曲データは、伴奏データ、リファレンスデータ等を含む。また、記憶手段10aは、各楽曲に対応する歌詞テロップをカラオケ演奏に合わせて表示装置30等に表示させるための歌詞テロップデータ、カラオケ演奏時に表示装置30等に表示される背景映像等の背景映像データ、及び楽曲の属性情報を記憶する。
【0021】
また、本実施形態において、記憶手段10aは、ペアリングした携帯端末から取得した、端末識別情報と利用者識別情報とを対応付けたテーブルを記憶している。
【0022】
[通信手段・入力手段]
通信手段10bは、リモコン装置50との通信を行うためのインターフェースを提供する。入力手段10cは、利用者が各種の指示入力を行うための構成である。入力手段10cは、カラオケ本体10に設けられたボタン等である。或いは、リモコン装置50が入力手段10cとして機能してもよい。
【0023】
[演奏手段]
演奏手段10dは、制御手段10eの制御に基づき、楽曲のカラオケ演奏、及びマイク40を通じて入力された歌唱音声に基づく信号の処理を行う。演奏手段10dは、音源、ミキサ、アンプ等を含む(いずれも図示なし)。
【0024】
[制御手段]
制御手段10eは、カラオケ装置Kにおける各種の制御を行う。制御手段10eは、CPUおよびメモリ(いずれも図示無し)を備える。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。
【0025】
本実施形態においてはCPUがメモリに記憶されるプログラムを実行することにより、制御手段10eは、予約処理部100、特定部200、送信部300、及び決定部400として機能する。
【0026】
(予約処理部)
予約処理部100は、予約情報を予約リストに登録することにより、楽曲のカラオケ演奏の予約を行う。
【0027】
本実施形態における予約情報は、携帯端末を介して利用者が選曲した楽曲の楽曲識別情報と、当該利用者の利用者識別情報とを含む。
【0028】
たとえば、専用アプリを起動した携帯端末M1を介し、利用者U1が楽曲X1を選曲したとする。この場合、携帯端末M1は、楽曲X1の楽曲ID及び利用者U1の利用者IDを予約情報としてカラオケ装置Kに送信する。
【0029】
予約処理部100は、受信した予約情報を予約リストに登録することで楽曲X1のカラオケ演奏の予約を行う。予約リストは、たとえば記憶手段10aに記憶されている。
【0030】
また、本実施形態に係る予約処理部100は、決定部400により決定された順番に応じて、ある予約情報を一の予約リストに登録する(詳細は後述)。
【0031】
(特定部)
特定部200は、ある予約情報に割り込み情報が含まれている場合、一の予約リストにおいて、割り込み予約を希望する順番以降に登録されている予約情報に含まれる利用者識別情報を特定する。
【0032】
割り込み情報は、既に複数の予約情報が登録されている一の予約リストに対する割り込み予約を希望する順番を示す情報である。
【0033】
たとえば、記憶手段10aが、5つの予約情報が登録されている予約リストを記憶しているとする。ここで、割り込み予約を希望する順番として「2番目」を示す割り込み情報を含む予約情報Rを受信した場合、特定部200は、予約リストを確認し、2番目以降の予約情報(2番目から5番目までの4つの予約情報)に含まれる利用者ID(4つの利用者ID)を特定する。
【0034】
(送信部)
送信部300は、特定した利用者識別情報に対応する利用者が所有する携帯端末に対し、要求情報を送信する。
【0035】
要求情報は、一の利用者が希望する予約情報の割り込み予約を、他の利用者に対して要求するための情報である。
【0036】
たとえば、上述の2番目以降の予約情報に含まれる利用者IDが特定された場合、送信部300は、記憶手段10aに記憶されている端末IDと利用者IDとを対応付けたテーブルを参照し、特定された利用者IDに対応付けられている携帯端末の端末IDを取得する。送信部300は、取得した端末IDに基づいて、携帯端末に予約情報Rの割り込み予約を要求する要求情報を送信する。
【0037】
(決定部)
決定部400は、携帯端末から受信した、要求情報に対する回答に基づいて、ある予約情報を一の予約リストに登録する順番を決定する。
【0038】
要求情報に対する回答は、要求情報に応じた形式で取得することができる。たとえば、要求情報が、割り込み予約の許可を求める形式である場合、回答は、「許可する」または「許可しない」の2択で取得される。
【0039】
上記例において、送信部300が送信した要求情報に対し、「許可する」の回答が得られたとする。この場合、決定部400は、予約リストに登録する順番として「2番目」を決定する。
【0040】
予約処理部100は、決定された順番に応じて、予約情報Rを予約リストに登録する。具体的に、予約処理部100は、予約情報Rを1番目の予約情報と2番目の予約情報の間に登録する。
【0041】
==カラオケ装置Kの動作について==
次に、
図4Aから
図6を参照して本実施形態におけるカラオケ装置Kの動作の具体例について述べる。
図5は、カラオケ装置Kの動作例を示すフローチャートである。この例では、
図1に示す利用者U1~利用者U4がカラオケ装置Kを利用する。利用者U1~利用者U4が所有する携帯端末M1~携帯端末M4とカラオケ装置Kとはペアリングされている。
【0042】
また、記憶手段10aは、利用者U1~利用者U4それぞれの利用者IDと、利用者それぞれが所有する携帯端末M1~携帯端末M4の端末IDとが対応付けられたテーブル、及び
図4Aに示す予約リストRL1を記憶している。予約リストRL1は、最初に登録された予約情報R1から最後に予約された予約情報R8までの8つの予約情報が登録されている。
【0043】
割り込み予約を希望する利用者U1は、携帯端末M1を介して楽曲Yを選曲し、割り込み予約の指示を行う。割り込み予約の指示は、専用アプリが提供する入力画面を介して行うことができる。利用者U1は、入力画面において、楽曲Yの楽曲ID、及び割り込み予約を希望する順番を入力する。この例では、割り込み予約を希望する順番として「3番目」が入力されたとする。
【0044】
携帯端末M1は、カラオケ装置Kに対し、楽曲Yの楽曲ID、利用者U1の利用者ID、及び予約リストRL1に対する割り込みを希望する順番「3番目」を示す割り込み情報を含む予約情報Rnを送信する。
【0045】
カラオケ装置Kは、予約情報Rnを受信する(携帯端末から割り込み情報を含む予約情報Rnを受信。ステップ10)。
【0046】
特定部200は、予約リストRL1において、割り込み予約を希望する順番以降に登録されている予約情報に含まれる利用者IDを特定する(割り込み予約を希望する順番以降に登録されている予約情報に含まれる利用者IDを特定。ステップ11)。
【0047】
具体的に、特定部200は、
図4Aに示す予約リストRL1において、割り込み予約を希望する順番である「3番目」以降の予約情報R3から予約情報R8を選択する。そして、特定部200は、予約情報R3から予約情報R8それぞれに含まれる利用者IDを特定する。この例において、特定部200は、利用者U2の利用者ID(ID***U2)、利用者U3の利用者ID(ID***U3)、及び利用者U4の利用者ID(ID***U4)を特定する。
【0048】
送信部300は、特定した利用者IDに対応する利用者が所有する携帯端末に対し、予約情報の割り込み予約を要求する要求情報を送信する(特定した利用者IDに対応する利用者が所有する携帯端末に対して要求情報を送信。ステップ12)。
【0049】
上述のように、特定部200が利用者U2の利用者ID、利用者U3の利用者ID、及び利用者U4の利用者IDを特定したとする。
【0050】
この場合、送信部300は、記憶手段10aが記憶するテーブルを参照し、利用者U2が所有する携帯端末M2の端末ID、利用者U3が所有する携帯端末M3の端末ID、及び利用者U4が所有する携帯端末M4の端末IDを取得する。
【0051】
送信部300は、取得した端末IDに基づいて、携帯端末M2、携帯端末M3、及び携帯端末M4に対し、予約情報Rnの割り込み予約を要求する要求情報を送信する。
【0052】
なお、要求情報には、予約情報の割り込み予約を要求すること以外の情報が含まれていてもよい。たとえば、要求情報は、割り込み予約を希望する利用者に関する情報(たとえば利用者ID、利用者の氏名)、割り込み予約によりカラオケ演奏の順番が繰り下がる楽曲に関する情報(たとえば、楽曲ID、楽曲名)を含んでいてもよい。利用者の氏名や楽曲名は、予め記憶手段10aに記憶されている情報の中から、利用者IDや楽曲IDに基づいて特定することができる。
【0053】
要求情報を受信した携帯端末のディスプレイには、要求情報に基づく入力画面が表示される。
【0054】
たとえば、携帯端末M2に対して送信される要求情報に、予約情報Rnの割り込み予約を要求することの他、利用者U1の氏名、及び割り込み予約によりカラオケ演奏の順番が繰り下がる楽曲X3、楽曲X5、及び楽曲X8(携帯端末M2を所有する利用者U2が選曲した楽曲)の楽曲名が含まれていたとする。
【0055】
この場合、携帯端末M2のディスプレイには、
図6に示すような入力画面が表示される。利用者U2は、「許可する」及び「許可しない」のアイコンを選択することにより、利用者U1が希望する割り込み予約を許可するかどうかの回答を決定する。
【0056】
携帯端末M2は、利用者U2が決定した回答をカラオケ装置Kに送信する。同様に、携帯端末M3は利用者U3が決定した回答をカラオケ装置Kに送信し、携帯端末M4は利用者U4が決定した回答をカラオケ装置Kに送信する。
【0057】
決定部400は、携帯端末から受信した、要求情報に対する回答に基づいて、予約情報Rnを予約リストRL1に登録する順番を決定する(予約情報Rnを予約リストRL1に登録する順番を決定。ステップ13)。
【0058】
具体的に、決定部400は、ある予約情報の割り込み予約を許可しない旨の回答がなかった場合、当該ある予約情報に含まれる割り込み情報が示す順番を、ある予約情報を一の予約リストに登録する順番として決定する。一方、少なくとも一の携帯端末からある予約情報の割り込み予約を許可しない旨の回答があった場合、一の予約リストに登録されている、当該一の携帯端末を所有する利用者の利用者識別情報が含まれる予約情報のうち、最後に登録された予約情報の次の順番を、ある予約情報を一の予約リストに登録する順番として決定する。
【0059】
上記例において、携帯端末M2から携帯端末M4のいずれからも予約情報Rnの割り込み予約を許可しない旨の回答がなかった(すなわち、携帯端末M2から携帯端末M4のいずれからも予約情報Rnの割り込み予約を許可する旨の回答があった)とする。この場合、決定部400は、予約情報Rnに含まれる割り込み情報が示す順番「3番目」を、予約情報Rnを予約リストRL1に登録する順番として決定する。
【0060】
一方、たとえば携帯端末M2及び携帯端末M3からは予約情報Rnの割り込み予約を許可する旨の回答があった一方、携帯端末M4からは予約情報Rnの割り込み予約を許可しない旨の回答があったとする。この場合、決定部400は、予約リストRL1に登録されている、携帯端末M4を所有する利用者U4の利用者IDが含まれる予約情報R4及び予約情報R6のうち、最後に登録された予約情報R6の次の順番(7番目)を、予約情報Rnを予約リストRL1に登録する順番として決定する。
【0061】
なお、決定部400は、要求情報を送信したある携帯端末から所定時間以内に回答がない場合、当該ある携帯端末からある予約情報の割り込み予約を許可する旨の回答があったものと判断してもよい。所定時間は、10秒、20秒等、予め設定された一の値である。この場合、
図6に示した「許可する」のアイコンは不要となる。
【0062】
予約処理部100は、ステップ13で決定された順番に応じて、予約情報Rnを予約リストRL1に登録する(決定された順番に応じて、予約情報Rnを予約リストRL1に登録。ステップ14)。
【0063】
たとえば、上述の通り予約情報Rnを予約リストRL1に登録する順番として「3番目」が決定されたとする。この場合、予約処理部100は、予約リストRL1の3番目に予約情報Rnを登録し、予約情報R3から予約情報R8の順番を一つずつ繰り下げる(
図4B参照)。
【0064】
また、上述の通り予約情報Rnを予約リストRL1に登録する順番として「7番目」が決定されたとする。この場合、予約処理部100は、予約リストRL1の7番目に予約情報Rnを登録し、予約情報R7及び予約情報R8の順番を一つ繰り下げる(
図4C参照)。
【0065】
以上から明らかなように、本実施形態に係るカラオケ装置Kは、複数の利用者それぞれが所有する携帯端末と通信可能となっている。カラオケ装置Kは、携帯端末を介して利用者が選曲した楽曲の楽曲識別情報と、当該利用者の利用者識別情報とを含む予約情報を予約リストに登録することにより、当該楽曲のカラオケ演奏の予約を行う予約処理部100と、ある予約情報に、既に複数の予約情報が登録されている一の予約リストに対する割り込み予約を希望する順番を示す割り込み情報が含まれている場合、当該一の予約リストにおいて、当該割り込み予約を希望する順番以降に登録されている予約情報に含まれる利用者識別情報を特定する特定部200と、特定した利用者識別情報に対応する利用者が所有する携帯端末に対し、ある予約情報の割り込み予約を要求する要求情報を送信する送信部300と、携帯端末から受信した、要求情報に対する回答に基づいて、ある予約情報を一の予約リストに登録する順番を決定する決定部400と、を有し、予約処理部100は、決定された順番に応じて、ある予約情報を一の予約リストに登録する。
【0066】
このようなカラオケ装置Kによれば、要求情報に対する回答に基づいて決定した順番に応じて、予約情報を予約リストに登録することができる。要求情報に対する回答を用いることにより、割り込み予約に関して、割り込み予約を希望する利用者以外の他の利用者の意思を反映することができる。すなわち、本実施形態に係るカラオケ装置Kによれば、他の利用者に不満を与えることなく、ある利用者が希望する割り込み予約ができる。
【0067】
また、本実施形態に係るカラオケ装置Kにおける決定部400は、ある予約情報の割り込み予約を許可しない旨の回答がなかった場合、当該ある予約情報に含まれる割り込み情報が示す順番を、ある予約情報を一の予約リストに登録する順番として決定し、少なくとも一の携帯端末からある予約情報の割り込み予約を許可しない旨の回答があった場合、一の予約リストに登録されている、当該一の携帯端末を所有する利用者の利用者識別情報が含まれる予約情報のうち、最後に登録された予約情報の次の順番を、ある予約情報を一の予約リストに登録する順番として決定することができる。
【0068】
このようなカラオケ装置Kによれば、割り込み予約を許可する利用者の予約情報のみ、順番が変更されることとなる。すなわち、割り込み予約を許可しない利用者の予約情報の順番が変更されることはない。このようなカラオケ装置Kによれば、割り込み予約を希望する利用者以外の他の利用者それぞれの意思を反映しながら、予約情報を登録する順番を調整することができる。
【0069】
また、本実施形態に係るカラオケ装置Kにおける決定部400は、要求情報を送信したある携帯端末から所定時間以内に回答がない場合、当該ある携帯端末からある予約情報の割り込み予約を許可する旨の回答があったものと判断することができる。このようなカラオケ装置Kによれば、予約情報の割り込みを許可しない利用者だけが回答を行うことでよい。すなわち、予約情報の割り込みを許可する利用者が回答をする手間を省くことができる。なお逆に、決定部400は、要求情報を送信したある携帯端末から所定時間以内に回答がない場合、当該ある携帯端末からある予約情報の割り込み予約を許可しない旨の回答があったものと判断することも可能である。
【0070】
<変形例1>
決定部400は、要求情報に対する回答に、ある予約情報の割り込み予約を許可する位置を示す割り込み位置情報が含まれている場合、当該割り込み位置情報に基づいて、ある予約情報を一の予約リストに登録する順番を決定することができる。
【0071】
上述のように携帯端末M2に対して送信される要求情報に、予約情報Rnの割り込み予約を要求することの他、利用者U1の氏名、及び割り込み予約によりカラオケ演奏の順番が繰り下がる楽曲X3、楽曲X5、及び楽曲X8の楽曲名が含まれていたとする。
【0072】
このような状況において、利用者U2は、自己が選曲した楽曲のうち、一部の楽曲であればカラオケ歌唱の順番が繰り下がってもよい(すなわち、割り込み予約を許可してもよい)と考える場合もありうる。
【0073】
そこで、携帯端末は、割り込み予約を許可するかどうかの回答として、割り込み予約を許可する位置を示す割り込み位置情報を含めて送信することができる。
【0074】
たとえば、携帯端末M2は、
図6の入力画面の代わりに
図7Aに示すような入力画面をディスプレイに表示させる。利用者U2は、「許可する」、「許可しない」、または「一部のみ許可」のアイコンを選択することにより、利用者U1が希望する割り込み予約を許可するかどうかの回答を決定する。
【0075】
利用者U2が、「一部のみ許可」のアイコンを選択した場合、携帯端末M2のディスプレイには
図7Bのような割り込み予約を許可する順番を選択する画面が表示される。利用者U2は、割り込み予約を許可する位置を選択することにより、利用者U1が希望する割り込み予約を許可する位置に関する情報を含む、割り込み予約を許可する旨の回答を決定する。携帯端末M2は、利用者U2が決定した回答をカラオケ装置Kに送信する。
【0076】
ここで、携帯端末M2からは、割り込み位置情報として「楽曲X3と楽曲X5の間」を含む予約情報Rnの割り込み予約を許可する旨の回答があり、携帯端末M3及び携帯端末M4からは、割り込み位置情報を含まない予約情報Rnの割り込み予約を許可する旨の回答があったとする。
【0077】
この場合、決定部400は、予約リストRL1に登録されている、携帯端末M2を所有する利用者U2が選曲した楽曲X3の楽曲IDが含まれる予約情報R3、及び楽曲X5の楽曲IDが含まれる予約情報R5の間(4番目)を、予約情報Rnを予約リストRL1に登録する順番として決定する。
【0078】
予約処理部100は、予約リストRL1の4番目に予約情報Rnを登録し、予約情報R4から予約情報R8の順番を一つずつ繰り下げる(
図8参照)。
【0079】
<変形例2>
特定部200は、一の予約リストにおいて、ある予約情報に含まれる利用者識別情報以外の利用者識別情報を特定することができる。
【0080】
たとえば、記憶手段10aが、
図9に示す予約リストRL2を記憶しているとする。また、上記実施形態と同様、携帯端末M1が予約情報Rnを送信したとする。決定部200は、予約リストRL2において、割り込み予約を希望する順番以降に登録されている予約情報に含まれる利用者U1~利用者U4の利用者IDを特定する。
【0081】
この場合、上記実施形態の例によれば、送信部300は、利用者U1から利用者U4それぞれが所有する携帯端末M1から携帯端末M4に対して要求情報を送信する。一方、予約情報Rnは、利用者U1が所有する携帯端末M1から送信されたものである。すなわち、利用者U1は、既に登録されている予約情報R14について、順番が繰り下がることを把握できている。
【0082】
そこで、決定部200は、予約リストRL2において、予約情報Rnに含まれる利用者U1の利用者ID以外の利用者ID(利用者U2~利用者U4の利用者ID)を特定することができる。このような場合、利用者U1の所有する携帯端末M1に対して要求情報が送信されることはない。すなわち、このようなカラオケ装置Kによれば、割り込み予約を希望する利用者自身が回答する手間を省くことができる。
【0083】
なお、別の例として、送信部300は、特定部200が特定した利用者識別情報のうち、ある予約情報に含まれる利用者識別情報以外の利用者識別情報に対応する利用者が所有する携帯端末に対し、ある予約情報の割り込み予約を要求する要求情報を送信してもよい。このようなカラオケ装置Kによっても、割り込み予約を希望する利用者自身が回答する手間を省くことができる。
【0084】
<第2実施形態>
次に、
図10Aから
図11を参照して、第2実施形態に係るカラオケ装置について説明する。本実施形態では、利用者識別情報の代わり端末識別情報を含む予約情報を用いる例について説明する。第1実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。
【0085】
(予約処理部)
本実施形態に係る予約処理部100は、予約情報を予約リストに登録することにより、楽曲のカラオケ演奏の予約を行う。
【0086】
本実施形態における予約情報は、携帯端末を介して利用者が選曲した楽曲の楽曲識別情報と、当該携帯端末の端末識別情報とを含む。
【0087】
たとえば、専用アプリを起動した携帯端末M1を介し、利用者U1が楽曲X1を選曲したとする。この場合、携帯端末M1は、楽曲X1の楽曲ID及び自己の端末IDを予約情報としてカラオケ装置Kに送信する。
【0088】
予約処理部100は、受信した予約情報を予約リストに登録することで楽曲X1のカラオケ演奏の予約を行う。
【0089】
(特定部)
本実施形態に係る特定部200は、ある予約情報に割り込み情報が含まれている場合、一の予約リストにおいて、割り込み予約を希望する順番以降に登録されている予約情報に含まれる端末識別情報を特定する。
【0090】
たとえば、記憶手段10aが、5つの予約情報が登録されている予約リストを記憶しているとする。ここで、割り込み予約を希望する順番として「2番目」を示す割り込み情報を含む予約情報Rを受信した場合、特定部200は、予約リストを確認し、2番目以降の予約情報(2番目から5番目までの4つの予約情報)に含まれる端末ID(4つの端末ID)を特定する。
【0091】
(送信部)
本実施形態に係る送信部300は、特定した端末識別情報に対応する携帯端末に対し、要求情報を送信する。
【0092】
たとえば、上述の2番目以降の予約情報に含まれる端末IDが特定された場合、送信部300は、特定した端末IDに基づいて、携帯端末に予約情報Rの割り込み予約を要求する要求情報を送信する。すなわち、本実施形態では、第1実施形態で用いた端末IDと利用者IDとを対応付けたテーブルが不要となる。
【0093】
==カラオケ装置Kの動作について==
次に、
図10Aから
図11を参照して本実施形態におけるカラオケ装置Kの動作の具体例について述べる。
図11は、カラオケ装置Kの動作例を示すフローチャートである。この例では、
図1に示す利用者U1~利用者U4がカラオケ装置Kを利用する。利用者U1~利用者U4が所有する携帯端末M1~携帯端末M4とカラオケ装置Kとはペアリングされている。
【0094】
また、記憶手段10aは、
図8Aに示す予約リストRL3を記憶している。予約リストRL3は、最初に登録された予約情報R18から最後に予約された予約情報R25までの8つの予約情報を含む。
【0095】
割り込み予約を希望する利用者U1は、携帯端末M1を介して楽曲Yを選曲し、割り込み予約の指示を行う。割り込み予約の指示は、専用アプリが提供する入力画面を介して行うことができる。利用者U1は、入力画面において、楽曲Yの楽曲ID、及び割り込み予約を希望する順番を入力する。この例では、割り込み予約を希望する順番として「3番目」が入力されたとする。
【0096】
携帯端末M1は、カラオケ装置Kに対し、楽曲Yの楽曲ID、自己の端末ID、及び予約リストRL3に対する割り込みを希望する順番「3番目」を示す割り込み情報を含む予約情報Rnを送信する。
【0097】
カラオケ装置Kは、予約情報Rnを受信する(携帯端末から割り込み情報を含む予約情報Rnを受信。ステップ20)。
【0098】
特定部200は、予約リストRL3において、割り込み予約を希望する順番以降に登録されている予約情報に含まれる端末IDを特定する(割り込み予約を希望する順番以降に登録されている予約情報に含まれる端末IDを特定。ステップ21)。
【0099】
具体的に、特定部200は、
図10Aに示す予約リストRL3において、割り込み予約を希望する順番である「3番目」以降の予約情報R3から予約情報R8を選択する。そして、特定部200は、予約情報R3から予約情報R8それぞれに含まれる端末IDを特定する。この例において、特定部200は、携帯端末M2の端末ID(ID***M2)、携帯端末M3の端末ID(ID***M3)、及び携帯端末M4の端末ID(ID***M4)を特定する。
【0100】
送信部300は、特定した端末IDに対応する携帯端末に対し、予約情報の割り込み予約を要求する要求情報を送信する(特定した端末IDに対応する携帯端末に対して要求情報を送信。ステップ22)。
【0101】
上述のように、特定部200が携帯端末M2の端末ID、携帯端末M3の端末ID、及び携帯端末M4の端末IDを特定したとする。
【0102】
この場合、送信部300は、特定された端末IDに基づいて、携帯端末M2、携帯端末M3、及び携帯端末M4に対し、予約情報Rnの割り込み予約を要求する要求情報を送信する。
【0103】
要求情報を受信した携帯端末のディスプレイには、要求情報に基づく入力画面が表示される。携帯端末における回答の入力に関しては、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0104】
携帯端末M2は、利用者U2が決定した回答をカラオケ装置Kに送信する。同様に、携帯端末M3は利用者U3が決定した回答をカラオケ装置Kに送信し、携帯端末M4は利用者U4が決定した回答をカラオケ装置Kに送信する。
【0105】
決定部400は、携帯端末から受信した、要求情報に対する回答に基づいて、予約情報Rnを予約リストRL1に登録する順番を決定する(予約情報Rnを予約リストRL3に登録する順番を決定。ステップ23)。
【0106】
具体的に、決定部400は、ある予約情報の割り込み予約を許可しない旨の回答がなかった場合、当該ある予約情報に含まれる割り込み情報が示す順番を、ある予約情報を一の予約リストに登録する順番として決定する。一方、少なくとも一の携帯端末からある予約情報の割り込み予約を許可しない旨の回答があった場合、一の予約リストに登録されている、当該一の携帯端末の端末識別情報が含まれる予約情報のうち、最後に登録された予約情報の次の順番を、ある予約情報を一の予約リストに登録する順番として決定する。
【0107】
上記例において、携帯端末M2から携帯端末M4のいずれからも予約情報Rnの割り込み予約を許可しない旨の回答がなかった(すなわち、携帯端末M2から携帯端末M4のいずれからも予約情報Rnの割り込み予約を許可する旨の回答があった)とする。この場合、決定部400は、予約情報Rnに含まれる割り込み情報が示す順番「3番目」を、予約情報Rnを予約リストRL3に登録する順番として決定する。
【0108】
一方、たとえば携帯端末M2及び携帯端末M3からは予約情報Rnの割り込み予約を許可する旨の回答があった一方、携帯端末M4からは予約情報Rnの割り込み予約を許可しない旨の回答があったとする。この場合、決定部400は、予約リストRL3に登録されている、携帯端末M4の端末IDが含まれる予約情報R4及び予約情報R6のうち、最後に登録された予約情報R6の次の順番(7番目)を、予約情報Rnを予約リストRL3に登録する順番として決定する。
【0109】
予約処理部100は、ステップ23で決定された順番に応じて、予約情報Rnを予約リストRL3に登録する(決定された順番に応じて、予約情報Rnを予約リストRL3に登録。ステップ24)。
【0110】
たとえば、上述の通り予約情報Rnを予約リストRL3に登録する順番として「3番目」が決定されたとする。この場合、予約処理部100は、予約リストRL3の3番目に予約情報Rnを登録し、予約情報R3から予約情報R8の順番を一つずつ繰り下げる(
図10B参照)。
【0111】
また、上述の通り予約情報Rnを予約リストRL3に登録する順番として「7番目」が決定されたとする。この場合、予約処理部100は、予約リストRL3の7番目に予約情報Rnを登録し、予約情報R7及び予約情報R8の順番を一つ繰り下げる(
図10C参照)。
【0112】
以上から明らかなように、本実施形態に係るカラオケ装置Kは、複数の利用者それぞれが所有する携帯端末と通信可能となっている。カラオケ装置Kは、携帯端末を介して利用者が選曲した楽曲の楽曲識別情報と、当該携帯端末の端末識別情報とを含む予約情報を予約リストに登録することにより、当該楽曲のカラオケ演奏の予約を行う予約処理部100と、ある予約情報に、既に複数の予約情報が登録されている一の予約リストに対する割り込み予約を希望する順番を示す割り込み情報が含まれている場合、当該一の予約リストにおいて、当該割り込みを希望する順番以降に登録されている予約情報に含まれる端末識別情報を特定する特定部200と、特定した端末識別情報に対応する携帯端末に対し、ある予約情報の割り込み予約を要求する要求情報を送信する送信部300と、携帯端末から受信した、要求情報に対する回答に基づいて、ある予約情報を一の予約リストに登録する順番を決定する決定部400と、を有する。予約処理部100は、決定された順番に応じて、ある予約情報を一の予約リストに登録する。
【0113】
このようなカラオケ装置Kによっても、第1実施形態の構成と同様、他の利用者に不満を与えることなく、ある利用者が希望する割り込み予約ができる。更に、本実施形態に係るカラオケ装置Kによれば、端末IDと利用者IDとを対応付けたテーブルを記憶手段10aに記憶させる処理を省略でき、且つ記憶手段10aの容量を節約することができる。
【0114】
<その他>
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0115】
100 予約処理部
200 特定部
300 送信部
400 決定部
K カラオケ装置