(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-28
(45)【発行日】2024-12-06
(54)【発明の名称】ジェットミルで粉砕するための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
B02C 19/06 20060101AFI20241129BHJP
B02C 25/00 20060101ALI20241129BHJP
【FI】
B02C19/06 B ZAB
B02C25/00 C
(21)【出願番号】P 2021539958
(86)(22)【出願日】2020-01-07
(86)【国際出願番号】 US2020012522
(87)【国際公開番号】W WO2020146337
(87)【国際公開日】2020-07-16
【審査請求日】2023-01-05
(32)【優先日】2019-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521300186
【氏名又は名称】キューウェイブ ソリューションズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】トロイアーノ,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ラレー,クリフ
(72)【発明者】
【氏名】バダック,ジェフリー
【審査官】小久保 勝伊
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第102698847(CN,A)
【文献】特開平11-156224(JP,A)
【文献】米国特許第05915635(US,A)
【文献】特開2002-285208(JP,A)
【文献】特表昭62-500504(JP,A)
【文献】特開2003-071318(JP,A)
【文献】特開2000-042441(JP,A)
【文献】特開2013-032270(JP,A)
【文献】特開昭59-179162(JP,A)
【文献】特開2007-105651(JP,A)
【文献】特開2003-47884(JP,A)
【文献】特開2003-117426(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B02C 19/06
B02C 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数の物質を粉砕するための方法であって、
ジェットミルの粉砕チャンバ内に、(i)循環流体と(ii)材料の粒子とを含む第1の流れを配置して、(a)前記循環流体と(b)粉砕済み材料とを含む第2の流れを生成するとともに、前記ジェットミルを前記循環流体によって加圧することと、
前記第2の流れを、サイクロン分離器へと移送するとともに、前記サイクロン分離器を、前記粉砕済み材料の第1部分と、前記粉砕済み材料の第2部分と、を分離するように構成し、前記粉砕済み材料の前記第1部分を、しきい値粒子サイズ以上の粒子サイズを有した粒子を含むものとし、前記材料の前記第2部分を、前記しきい値粒子サイズ未満の粒子サイズを有した粒子を含むものとすることと、
前記粉砕済み材料の前記第1部分を、第1収集器内に収集することと、
第2収集器へと、(1)前記循環流体と(2)前記粉砕済み材料の前記第2部分とを含む第3の流れを移送するとともに、前記第2収集器を、前記第3の流れから前記粉砕済み材料の前記第2部分を分離することにより、前記循環流体を含む第4の流れを生成するように構成することと、
前記第4の流れを、前記材料の追加的な粒子と接触させて、第5の流れを生成することと、を含
み、
前記ジェットミルを、
前記粉砕チャンバと、
少なくとも1つの第1流体入口を含むマニホールドであり、前記粉砕チャンバを包囲するマニホールドと、
(i)第2流体入口と(ii)材料入口とを有した中空体を含む供給管アセンブリと、を含むものとし、
前記粉砕チャンバを、前記マニホールド及び前記供給管アセンブリの前記中空体に対して流体連通しているものとし、
前記ジェットミルの前記粉砕チャンバ内に前記第1の流れを配置することは、
前記供給管アセンブリの前記材料入口内に前記材料を配置することと、
前記少なくとも1つの第1流体入口を介して前記粉砕チャンバ内に前記循環流体を配置するとともに、前記第2流体入口を介して前記供給管アセンブリ内に前記循環流体を配置することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記循環流体を、無酸素ガスを含むものとする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記材料を、有機材料を含むものとする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記有機材料を、石炭を含むものとする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記有機材料を、石炭、褐炭、タールサンド、及びオイルシェール、又はこれらの組合せ、を含むものとする、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記有機材料を、セルロース又は食用有機材料を含むものとする、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記材料を含む供給ホッパーを準備することと、
前記ジェットミルの前記供給管アセンブリの前記材料入口内に前記材料を配置するように構成されたコンベヤフィーダ上に、前記材料を配置することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記供給ホッパーに対して、前記循環流体による陽圧を印加することをさらに含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
前記コンベヤフィーダを、前記ジェットミルの前記供給管アセンブリ内に、約1kg/時~約5,000kg/時の速度で、前記材料を配置するものとする、請求項
7に記載の方法。
【請求項10】
前記コンベヤフィーダを、筐体内に配置されたものとし、前記方法は、前記筐体に対して、前記循環流体による陽圧を印加することをさらに含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項11】
前記ジェットミル内の圧力を、約75psig~約150psigとする、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記材料を、約0.75mm~約2mmの平均粒子サイズを有したものとする、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記しきい値粒子サイズを、約0.1μm~約10μmとする、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記粉砕済み材料の前記第1部分を、約5μm~約100μmの平均粒子サイズを有したものとする、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
材料を粉砕するためのシステムであって、
材料の平均粒子サイズを減少させることにより粉砕済み材料を生成するように構成されたジェットミルと、
粉砕済み材料の第1部分と、粉砕済み材料の第2部分と、を分離するように構成されたサイクロン分離器であり、前記粉砕済み材料の前記第1部分は、しきい値粒子サイズ以上のサイズを有した粒子を含み、前記粉砕済み材料の前記第2部分は、前記しきい値粒子サイズ未満のサイズを有した粒子を含む、サイクロン分離器と、
前記粉砕済み材料の前記第1部分を収集するように構成された第1収集器と、
前記粉砕済み材料の前記第2部分を収集するように構成された第2収集器と、
コンプレッサと、を含み、
前記ジェットミルは、前記サイクロン分離器と流体連通しており、前記サイクロン分離器は、前記第1収集器及び前記第2収集器と流体連通しており、前記第2収集器は、前記コンプレッサと流体連通しており、前記コンプレッサは、前記ジェットミルと流体連通しており、
前記コンプレッサは、前記ジェットミル、前記サイクロン分離器、及び前記第2収集器に対して、循環流体を連続的に提供するように構成され
、
前記ジェットミルは、
粉砕チャンバと、
少なくとも1つの第1流体入口を有したマニホールドであり、前記粉砕チャンバを包囲するマニホールドと、
(i)第2流体入口と(ii)材料入口とを有した中空体を含む供給管アセンブリと、を含み、
前記粉砕チャンバは、前記マニホールド及び前記供給管アセンブリの前記中空体に対して流体連通しており、前記少なくとも1つの第1流体入口は、前記粉砕チャンバに対して前記循環流体を供給するように構成され、前記第2流体入口は、前記供給管アセンブリに対して前記循環流体を供給するように構成されている、システム。
【請求項16】
供給ホッパーと、
前記供給ホッパーから前記ジェットミルへと材料を輸送するように構成されたコンベヤフィーダと、をさらに含む、請求項
15に記載のシステム。
【請求項17】
前記コンベヤフィーダを内部に収容した筐体をさらに含み、前記筐体は、前記循環流体によって提供される陽圧を受領するように構成されている、請求項
16に記載のシステム。
【請求項18】
前記筐体は、前記循環流体を前記筐体から逃がすことを可能とするための1つ又は複数の通気口を含む、請求項
17に記載のシステム。
【請求項19】
前記コンベヤフィーダは、スクリューコンベヤ又はベルトコンベヤを含む、請求項
16に記載のシステム。
【請求項20】
前記供給管アセンブリは、ベンチュリータイプのフィーダである、請求項
15に記載のシステム。
【請求項21】
1つ又は複数の物質を粉砕するための方法であって、
請求項
15~20のいずれか一項に記載のシステムを準備することと、
前記コンプレッサによって、前記循環流体を、前記システムを通して循環させることと、
前記ジェットミル内に、前記材料の粒子を配置することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2019年1月9日付けで出願された米国仮特許出願第62/790,297号明細書の優先権を主張するものであり、この特許文献は、参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
ジェットミルとは、粒子サイズを減少させるために使用される装置である。ジェットミルは、典型的には可動部分又はスクリーンを含まないため、また、典型的には何らの粉砕媒体を使用する必要もないため、一般的には信頼性が高い。ジェットミルは、ジェットミル内へと注入された粒子どうしの間で発生する高速衝突に基づいて、粒子サイズを減少させる。
【0003】
ジェットミルは、比較的多くの材料を粉砕するのに適しているけれども、効率、コスト、安全性、又はこれらの組合せ、に関する懸念から、ジェットミルは、一般に、石炭などの特定の材料の粉砕には使用されていない。
【0004】
石炭を含む材料を、ジェットミルで粉砕するための方法及びシステムが、なおも要望されている。また、プロセスで使用される流体をリサイクルする方法を含めて、より効率的な及び/又はより低コストであるような、ジェットミル粉砕のための方法及びシステムが、なおも要望されている。
【発明の概要】
【0005】
本明細書では、ジェットミルに依存することによって石炭を含む材料を粉砕し得る方法及びシステムを提供する。本明細書において提供する方法及びシステムは、材料を移送して(例えば、輸送して)ジェットミルを加圧しさらにリサイクルされる循環流体を含んでもよい。循環流体をリサイクルする能力は、本明細書において説明する方法及びシステムに関連するコストを低減し得る。循環流体は、無酸素流体を含んでもよく、このことは、安全性を向上させ得る。
【0006】
一態様では、材料をジェットミルで粉砕するための方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、ジェットミルの粉砕チャンバ内に、(i)循環流体と(ii)材料の粒子とを含む第1の流れを配置して、(a)循環流体と(b)粉砕済み材料とを含む第2の流れを生成するとともに、ジェットミルを循環流体によって加圧することを含む。その後、第2の流れは、サイクロン分離器へと移送されてもよく、サイクロン分離器は、粉砕済み材料の第1部分と、粉砕済み材料の第2部分と、を分離するように構成され、粉砕済み材料の第1部分は、しきい値粒子サイズ以上の粒子サイズを有した粒子を含み、材料の第2部分は、しきい値粒子サイズ未満の粒子サイズを有した粒子を含む。方法は、粉砕済み材料の第1部分を、第1収集器内に収集することを含んでもよい。方法は、第2収集器へと、(1)循環流体と(2)粉砕済み材料の第2部分とを含む第3の流れを移送することを含んでもよく、第2収集器は、第3の流れから粉砕済み材料の第2部分を分離することにより、循環流体を含む第4の流れを生成するように構成されている。方法は、第4の流れを、追加的な循環媒体及び/又は材料の追加的な粒子と接触させて、第5の流れを生成することを含んでもよい。
【0007】
別の態様では、材料を粉砕するためのシステムが提供される。いくつかの実施形態では、システムは、材料の平均粒子サイズを減少させることにより粉砕済み材料を生成するように構成されたジェットミルと、粉砕済み材料の第1部分と、粉砕済み材料の第2部分と、を分離するように構成されたサイクロン分離器であり、粉砕済み材料の第1部分は、しきい値粒子サイズ以上のサイズを有した粒子を含み、粉砕済み材料の第2部分は、しきい値粒子サイズ未満のサイズを有した粒子を含む、サイクロン分離器と、粉砕済み材料の第1部分を収集するように構成された第1収集器と、粉砕済み材料の第2部分を収集するように構成された第2収集器と、コンプレッサと、を含む。ジェットミルは、サイクロン分離器と流体連通していてもよく、サイクロン分離器は、第1収集器及び第2収集器と流体連通していてもよく、第2収集器は、コンプレッサと流体連通していてもよい。コンプレッサは、ジェットミル、サイクロン分離器、及び第2収集器に対して、循環流体を連続的に提供するように構成されてもよい。
【0008】
方法及びシステムの他の実施形態について、本明細書において説明する。追加的な態様は、部分的には以下の説明に記載され、また、部分的には以下の説明から明らかとなり、あるいは、本明細書において説明する態様の実践によって学習されてもよい。本明細書において説明する利点は、添付の特許請求の範囲において特に指摘している構成要素及び組合せによって、具現されて達成され得る。上記の全体的な説明と以下の詳細な説明との双方が、例示的で説明的なものに過ぎず、限定的なものではないことは、理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、材料を粉砕するためのシステムの一実施形態を示している。
【
図2】
図2は、材料を粉砕するためのシステムの一実施形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書では、ジェットミルを使用して材料を粉砕するための方法及びシステムが、提供される。本明細書において提供する方法及びシステムは、ジェットミル粉砕に関する現在の方法及びシステムにおける1つ又は複数の上記欠点に対処し得る。
【0011】
システム
本明細書では、材料を粉砕するためのシステムが提供される。いくつかの実施形態では、システムは、ジェットミルと、サイクロン分離器と、第1収集器と、第2収集器と、コンプレッサと、を含む。ジェットミルは、サイクロン分離器、第1収集器、第2収集器、及びコンプレッサ、と流体連通していてもよい。例えば、ジェットミルは、サイクロン分離器と流体連通していてもよく、サイクロン分離器は、第1収集器及び第2収集器と流体連通していてもよく、第2収集器は、コンプレッサ又はジェットミルのうちの少なくとも1つと流体連通していてもよく、コンプレッサは、ジェットミルと流体連通している。更なる例として、ジェットミルは、サイクロン分離器と流体連通していてもよく、サイクロン分離器は、第1収集器及び第2収集器と流体連通していてもよく、第2収集器は、コンプレッサと流体連通していてもよく、コンプレッサは、ジェットミルと流体連通している。このような構成は、サイクルを形成してもよい。すなわち、循環流体が、システムを通して再循環されてもよい。本明細書で使用する際には、2つの構成要素は、これら2つの構成要素の間で流体が流れることを可能とする態様で、例えば一方の構成要素から他方の構成要素へと流体が流れることを可能とする態様で、直接的に接続されている時に、あるいは、配管及び/又は他の公知の機器を介して間接的に接続されている時に、互いに「流体連通」している。
【0012】
コンプレッサは、ジェットミル、サイクロン分離器、及び第2収集器に対して、流体を連続的に循環させるように構成されてもよい。循環流体は、ジェットミルが材料を粉砕することにより粉砕済み材料を生成するように、システム全体にわたって材料を輸送してもよく、この粉砕済み材料は、サイクロン分離器を介して、異なる粒子サイズを有した複数の部分へと分離されて、第1収集器及び第2収集器によって別個に収集され、これにより、少なくとも実質的に粒子を含有していない循環流体を、リサイクルすることができる。例えば、循環流体は、システムを通して材料の追加的な粒子を輸送するために使用されてもよい。循環流体は、一般に、粉砕プロセス全体を通してシステム中を再循環されてもよく、本明細書において提供するシステムは、何らかの理由でシステムから漏出するあらゆる循環流体を補償するために、追加量の循環流体を導入するように構成されてもよい。本明細書で使用する際には、「実質的に粒子を含有していない」及び同種の表現は、材料の、少なくとも99重量%が、少なくとも99.5重量%が、少なくとも99.9重量%が、又は少なくとも99.99重量%が、循環流体から除去された流れを指す。
【0013】
いくつかの実施形態では、システムは、また、供給ホッパーと、この供給ホッパーからジェットミルへと材料を輸送するように構成されたコンベヤフィーダと、を含む。
【0014】
本明細書において説明するシステムの一実施形態が、
図1に図示されている。
図1のシステム100は、サイクロン分離器120と流体連通しているジェットミル110を含む。サイクロン分離器120は、第1収集器130及び第2収集器140と流体連通している。点線で示すように、第2収集器140は、コンプレッサ150に対しての直接接続(180e)を介して、及び/又は、コンプレッサ150をバイパスする接続(180f)を介して、システムの他の構成要素と流体連通していてもよい。
図1のシステム100は、任意選択的に補充流体供給源190を含んでもよく、この補充流体供給源は、
図1に図示した接続(180g)を介してシステムの他の構成要素と流体連通していてもよい。
図1のシステム100は、また、材料をジェットミル110内へと供給する、供給ホッパー160及びコンベヤ170を含む。コンプレッサ150は、ジェットミル110へと流れる循環流体(180a)と、ジェットミル110の供給管アセンブリ111へと流れる循環流体(180b)と、を加圧する。供給180a内の循環流体の流量は、供給180b内の循環流体の流量を上回っていてもよい。例えば、供給180aは、ジェットミル110の粉砕チャンバに対して適切な圧力を付与するのに充分な流量を有していてもよく、他方、供給180bは、ジェットミルの供給管アセンブリ111を動作させて、ジェットミル110の粉砕チャンバに対しての粒子の阻害されない輸送を可能とするために、供給180aに対する流量よりも合計では少ないが、充分な流量を有していてもよい。ジェットミル110の供給管アセンブリ111は、コンベヤ170上へと供給ホッパー160が配置した材料を、コンベヤ170から受領する。循環流体180cは、ジェットミルによって粉砕された材料を、サイクロン分離器120へと輸送する。第1収集器130は、粉砕済み材料の第1部分を収集し、他方、循環流体180dは、粉砕済み材料の第2部分を、粉砕済み材料の第2部分を収集する第2収集器140へと輸送する。その後、粉砕済み粒子を含有していない循環流体180eは、ジェットミル110又はジェットミル供給管アセンブリ111に対して移送される前に、再加圧のためにコンプレッサ150へと戻されてもよい。いくつかの実施形態では、循環流体180fの少なくとも一部が、コンプレッサをバイパスして、ジェットミル110又はジェットミルフィーダ111へと戻されてもよい。循環流体180e及び/又は循環流体180fに関しての、圧力低下、体積減少、又はこれらの組合せ、を補償するために、補充量の流体180gが、補充流体供給源190からシステムに対して提供されてもよい。
図1のシステム100に対して提供され得る流体180gの補充量は、連続的に又は断続的に調整されてもよい。
【0015】
ジェットミル
本明細書で使用する際には、「ジェットミル」及び「ジェットミル粉砕」という表現は、内部空気分級器を有している又は有していない、スパイラルジェットミル、ループジェットミル、及び流動床ジェットミル、を含むがこれらに限定されない、任意のタイプの流体エネルギー衝撃ミルを含むとともに、そのようなミルの使用を指す。これらのミルは、当該技術分野においては公知である。ジェットミルは、材料の粒子を粉砕するために使用される。
【0016】
本明細書で使用する際には、「粉砕」、「粉砕された」、又は「粉砕する」という用語は、破壊によって、例えば従来的なミルによる粉砕によって、粒子サイズが減少することを指す。このプロセスは、ガス流中の粒子を加速することを特徴とするものであり、これにより、(i)同様に加速された他の粒子に対しての衝突、(ii)ミルの壁に対しての衝突、又は(iii)これらの組合せ、がもたらされる。
【0017】
いくつかの実施形態では、粒子をジェットミルで粉砕することは、所望のレベルの粉砕を提供することに加えて、乾燥した循環流体(例えば、粉砕ガスとして、又は注入ガスとして、又はそれら両方として)を使用することに基づき、プロセス時(すなわち、収集前)における粒子の残留溶媒レベル及び残留水分レベルを低下させる。残留レベルの低減を実現するために、注入ガス/粉砕ガスは、乾燥した、窒素、二酸化炭素、又はこれらの組合せなどの、液体含有量が少ないガスであることが好ましい。いくつかの実施形態では、注入ガス/粉砕ガスの温度は、100℃未満(例えば、75℃未満、50℃未満、25℃未満、等)である、又は、約25℃~約100℃である。本明細書で使用する際には、「液体含有量が少ないガス」及び同種の表現は、水などの液体を、1容積%未満で、0.5容積%未満で、0.1容積%未満で、又は0.01容積%未満で、含有するガスを指す。
【0018】
本明細書において説明するシステム及びデバイスで使用されるジェットミルは、一般に、材料の平均粒子サイズを減少させて粉砕済み材料を生成するように構成された任意のジェットミルを含んでもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、本明細書において説明するシステム及び方法におけるジェットミルは、粉砕チャンバと、マニホールドと、フィーダと、を含む。
【0020】
マニホールドは、少なくとも1つの第1流体入口を含んでもよく、マニホールドは、粉砕チャンバを包囲してもよい。マニホールドは、粉砕チャンバを、全体的に又は部分的に包囲してもよい。粉砕チャンバとマニホールドとは、典型的には、互いに流体連通している。いくつかの実施形態では、マニホールドは、1つの第1流体入口を有している。いくつかの実施形態では、マニホールドは、2つ以上の第1流体入口を含む。マニホールドが2つ以上の第1流体入口を含む場合には、2つ以上の第1流体入口の位置は、互いに等間隔であってもよい。循環流体は、少なくとも1つの第1流体入口を通してマニホールドに対して提供されてもよい。少なくとも1つの流体入口に対して提供される循環流体は、「粉砕ガス」と称されてもよい。
【0021】
ジェットミルのフィーダは、いくつかの実施形態では、供給管アセンブリを含む。供給管アセンブリは、中空体を含んでもよい。中空体は、管であってもよく、ジェットミルの1つ又は複数の他の構成部材と同じ材料から構成されてもよい。中空体は、典型的には、ジェットミルの粉砕チャンバと流体連通している。したがって、中空体に配置された、循環流体及び材料は、ジェットミルの粉砕チャンバ内へと導入されてもよい。いくつかの実施形態では、中空体は、第2流体入口と、材料入口と、を含む。材料は、材料入口内に配置されてもよく、循環流体は、第2流体入口に対して提供されてもよい。第2流体入口に対して提供される循環流体は、「注入ガス」と称されてもよい。いくつかの実施形態では、ジェットミルのフィーダは、ベンチュリータイプのフィーダである。
【0022】
本明細書において説明するシステム及び方法で使用されるジェットミルの粉砕チャンバは、一般に、任意の直径を有してもよい。いくつかの実施形態では、粉砕チャンバの直径は、約8インチ(20.32cm)~約42インチ(106.68cm)である。いくつかの実施形態では、粉砕チャンバの直径は、約8インチ(20.32cm)~約36インチ(91.44cm)である。いくつかの実施形態では、粉砕チャンバの直径は、約8インチ(20.32cm)~約30インチ(76.2cm)である。いくつかの実施形態では、粉砕チャンバの直径は、約8インチ(20.32cm)~約24インチ(60.96cm)である。いくつかの実施形態では、粉砕チャンバの直径は、約10インチ(25.4cm)~約24インチ(60.96cm)である。いくつかの実施形態では、粉砕チャンバの直径は、約10インチ(25.4cm)~約22インチ(55.88cm)である。いくつかの実施形態では、粉砕チャンバの直径は、約10インチ(25.4cm)~約20インチ(50.8インチ)である。いくつかの実施形態では、粉砕チャンバの直径は、約10インチ(25.4cm)~約18インチ(45.72cm)である。いくつかの実施形態では、粉砕チャンバの直径は、約10インチ(25.4cm)~約16インチ(40.64cm)である。いくつかの実施形態では、粉砕チャンバの直径は、約10インチ(25.4cm)~約15インチ(38.1cm)である。粉砕チャンバは、ステンレス鋼から形成されてもよく、ライナーを含んでいてもよい。適切なライナーの例は、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、加硫ゴム、タングステンカーバイド、等を含む。
【0023】
本明細書において説明するシステム及び方法におけるジェットミルは、約1kg/時~約5,000kg/時の容量を有してもよい。本明細書において説明するシステム及び方法におけるジェットミルは、約3kg/時~約4,600kg/時の容量を有してもよい。本明細書において説明するシステム及び方法におけるジェットミルは、約3kg/時~約4,000kg/時の能力を有していてもよい。本明細書において説明するシステム及び方法におけるジェットミルは、約3kg/時~約3,600kg/時の容量を有してもよい。本明細書において説明するシステム及び方法におけるジェットミルは、約3kg/時~約2,800kg/時の容量を有していてもよい。本明細書において説明するシステム及び方法におけるジェットミルは、約3kg/時~約2,000kg/時の容量を有していてもよい。本明細書において説明するシステム及び方法におけるジェットミルは、約3kg/時~約1,400kg/時の容量を有していてもよい。本明細書において説明するシステム及び方法におけるジェットミルは、約3kg/時~約1,000kg/時の容量を有していてもよい。本明細書において説明するシステム及び方法におけるジェットミルは、約3kg/時~約700kg/時の容量を有していてもよい。本明細書において説明するシステム及び方法におけるジェットミルは、約3kg/時~約475kg/時の容量を有していてもよい。本明細書において説明するシステム及び方法におけるジェットミルは、約3kg/時~約150kg/時の容量を有してもよい。本明細書において説明するシステム及び方法におけるジェットミルは、約10kg/時~約120kg/時の容量を有していてもよい。
【0024】
本明細書において説明するシステム及び方法で使用されるジェットミルは、市販のジェットミルを含んでもよい。例えば、ジェットミルは、MICRONIZER(登録商標)ジェットミル(Sturtevant社、米国)を含んでもよい。
【0025】
一般に、ジェットミル内の圧力は、材料を粉砕するのに有効なものであってもよい。いくつかの実施形態では、ジェットミル内の圧力は、約75psig~約200psigである。いくつかの実施形態では、ジェットミル内の圧力は、約75psig~約190psigである。いくつかの実施形態では、ジェットミル内の圧力は、約75psig~約180psigである。いくつかの実施形態では、ジェットミル内の圧力は、約75psig~約170psigである。いくつかの実施形態では、ジェットミル内の圧力は、約75psig~約160psigである。いくつかの実施形態では、ジェットミル内の圧力は、約75psig~約150psigである。いくつかの実施形態では、ジェットミル内の圧力は、約100psig~約200psigである。いくつかの実施形態では、ジェットミル内の圧力は、約125psig~約200psigである。いくつかの実施形態では、ジェットミル内の圧力は、約150psig~約200psigである。「ジェットミル内の圧力」とは、ジェットミルの粉砕チャンバ内の圧力である。粉砕チャンバ内の圧力は、循環流体によって印加されてもよく、そのような実例では、本明細書におけるジェットミルは、「循環流体によって加圧されている」と言われる。
【0026】
コンベヤフィーダ
いくつかの実施形態では、本明細書において説明するシステムは、コンベヤフィーダを含む。コンベヤフィーダは、材料をジェットミル内に配置するように構成されてもよい。例えば、コンベヤフィーダは、ジェットミルのフィーダ内に材料を配置してもよい。更なる例として、コンベヤフィーダは、ジェットミルのフィーダの材料入口内に材料を配置してもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、コンベヤフィーダは、スクリューコンベヤを含む。いくつかの実施形態では、コンベヤフィーダは、ベルトコンベヤを含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、コンベヤフィーダは、筐体内に収容されている。したがって、本明細書において説明するシステムは、筐体を含んでもよい。筐体は、循環流体によって提供され得る陽圧を受領するように構成されてもよい。内部にコンベヤフィーダが配置される筐体は、一般に、任意の1つ又は複数の材料から構成されていてもよく、1つ又は複数の材料は、透明であってもよい。筐体は、循環流体を筐体から逃がすことを可能とするための1つ又は複数のバルブを含んでいてもよい。
【0029】
本明細書で使用する際には、「陽圧」という表現は、一般に、(i)周囲圧力よりも大きな圧力、(ii)ジェットミルの粉砕チャンバ内の圧力よりも小さな圧力、又は(iii)これらの組合せ、を指す。例えば、本明細書において1つ又は複数の装置に対して印加される「陽圧」は、ジェットミルの粉砕チャンバ内の圧力よりも約50%~約99%低いものであってもよい。したがって、陽圧は、供給ホッパー内の材料などの装置の内容物を覆うのに充分なものであってもよい、あるいは、陽圧は、供給ホッパー内の材料などの装置の内容物に循環流体(又は、他の流体)を浸透させるのに充分なものであってもよい。本明細書において提供するシステムは、循環媒体によって陽圧を提供するために部分的に使用される減圧バルブなどの特徴点を含んでもよい。しかしながら、循環流体以外の流体を使用することにより、1つ又は複数の装置に対して陽圧を印加してもよい。2つ以上の装置が陽圧下にある場合には、2つ以上の装置に対して印加される陽圧は、同じであっても異なっていてもよい。
【0030】
コンベヤフィーダは、少なくとも部分的に、材料がジェットミルに対して提供される供給速度を制御するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、コンベヤフィーダは、本明細書において説明する速度でジェットミルのフィーダ内に材料を配置する。供給ホッパー及びコンベヤフィーダは、材料がジェットミルに対して提供される供給速度を制御するために使用されてもよい。例えば、供給ホッパーは、コンベヤフィーダ上に堆積される材料の量を制御してもよく、コンベヤフィーダは、コンベヤフィーダ上の材料が又はコンベヤフィーダ内の材料がジェットミルに対して提供される速度を制御してもよい。コンベヤフィーダがベルトコンベヤである場合には、供給ホッパーは、ベルトコンベヤ上に堆積される材料の深さを制御するために使用されてもよい。
【0031】
何らかの特定の理論に拘束されることを望むものではないけれども、粉砕済み材料の第1部分の平均粒子サイズは、少なくとも部分的には、材料がジェットミルに対して提供される供給速度によって、決定され得ると考えられる。いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分の平均粒子サイズは、材料がジェットミルに対して提供される供給速度を低減することによって、減少する。逆に、いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分の平均粒子サイズは、材料がジェットミルに対して提供される供給速度を上げることによって、増大する。
【0032】
いくつかの実施形態では、材料がジェットミルに対して提供される供給速度は、少なくとも部分的に、コンベヤフィーダによって制御され、供給速度は、(i)粉砕済み材料の第1部分に関する所望の平均粒子サイズに基づいて、(ii)ジェットミルの容量に基づいて、又は(iii)これらの組合せに基づいて、選択される。
【0033】
材料がジェットミルに対して提供される供給速度は、約1kg/時~約5,000kg/時、約1kg/時~約4,000kg/時、約3kg/時~約3,600kg/時、約3kg/時~約2,800kg/時、約3kg/時~約2,000kg/時、約3kg/時~約1,400kg/時、約3kg/時~約1,000kg/時、約3kg/時~約700kg/時、約3kg/時~約475kg/時、約3kg/時~約200kg/時、約3kg/時~約150kg/時、約10kg/時~約120kg/時、約20kg/時~約80kg/時、又は、約35kg/時~約50kg/時、であってもよい。
【0034】
供給ホッパー
本明細書において説明するシステムは、供給ホッパーを含んでもよい。供給ホッパーは、一般に、材料を通過させて導出するテーパ状の底部を有した容器を含んでもよい。いくつかの実施形態では、供給ホッパーは、材料を、ジェットミルに対して、例えばジェットミルの材料入口に対して、提供する。
【0035】
いくつかの実施形態では、本明細書において説明するシステムは、コンベヤフィーダと供給ホッパーとを含み、供給ホッパーは、コンベヤフィーダ上に又はコンベヤフィーダ内に、材料を配置する。コンベヤフィーダは、材料を、供給ホッパーからジェットミルに対して輸送するように構成されてもよい。本明細書において説明するシステムが、供給ホッパー及びコンベヤフィーダを含む場合には、材料がジェットミル内に配置される供給速度は、少なくとも部分的に、(i)供給ホッパーがコンベヤフィーダ上に材料を配置する速度によって、(ii)コンベヤフィーダがジェットミル内に材料を配置する速度によって、又は(iii)これらの組合せによって、決定されてもよい。
【0036】
陽圧が、供給ホッパーに対して印加されてもよい。いくつかの実施形態では、陽圧は、循環流体によって印加される。
【0037】
いくつかの実施形態では、本明細書において提供するシステムは、また、供給ホッパーに対して材料を提供するように構成された投入ホッパーも含む。供給ホッパーと投入ホッパーとは、直接的に又は間接的に接続されていてもよい。いくつかの実施形態では、投入ホッパーに対して陽圧が印加される。陽圧は、循環流体によって印加されてもよい。循環流体の陽圧が投入ホッパーに対して印加された時には、循環流体は、投入ホッパー内の材料へと、又は供給ホッパー内の材料へと、又はこれらの組合せにおける材料へと、浸透してもよい。何らかの特定の理論に拘束されることを望むものではないけれども、乾燥した循環流体によって又は他の無酸素流体によって、投入ホッパー及び/又は供給ホッパーに対して陽圧を印加することにより、投入ホッパー内に及び/又は供給ホッパー内に配置された石炭などの材料の水分含有量を低減し得る又は最小化し得ると考えられる。
【0038】
循環流体
一般に、本明細書において説明する方法及びシステムで使用される循環流体は、システムを通して材料を輸送し得るとともに、システムの1つ又は複数の構成要素に対して圧力を印加する(例えば、ジェットミルを加圧する、陽圧を提供する、バグハウス集塵機のバッグをパルス洗浄する、等)ことができる、流体を含んでもよい。いくつかの実施形態では、循環流体は、無酸素ガスを含む。本明細書で使用する際には、「無酸素ガス」という表現は、一般に、1容積%未満の酸素を含むガスを指す。いくつかの実施形態では、無酸素ガスは、0.5容積%未満の酸素を含む。いくつかの実施形態では、無酸素ガスは、0.1容積%未満の酸素を含む。いくつかの実施形態では、無酸素ガスは、100ppmv未満、10ppmv未満、又は5ppmv未満、の酸素を含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、循環流体は、不活性ガスを含む。不活性ガスは、窒素(N2)、アルゴン(Ar)、又はこれらの組合せ、から選択されてもよい。いくつかの実施形態では、循環流体は、二酸化炭素である。いくつかの実施形態では、循環流体は、二酸化炭素と不活性ガスとを含む。
【0040】
サイクロン分離器
一般に、本明細書において説明するシステム及び方法におけるサイクロン分離器は、粉砕済み材料の第1部分と粉砕済み材料の第2部分とを分離するように構成された装置であり、粉砕済み材料の第1部分は、しきい値粒子サイズ以上のサイズを有した粒子を含む。サイクロン分離器は、螺旋状の渦を形成することによって、粉砕済み材料の第1部分と第2部分との分離を実現してもよい。しきい値粒子サイズ以下のサイズを有した粒子を含む、粉砕済み材料の第2部分は、典型的には慣性が小さく、したがって、螺旋状の渦により印加される力によって、より容易に影響を受ける。対照的に、しきい値粒子サイズ以上のサイズを有した粒子を含む、粉砕済み材料の第1部分は、螺旋状の渦により印加される力によって、それほど容易には影響を受けない。
【0041】
サイクロン分離器は、任意の空間的配向を有してもよい。いくつかの実施形態では、サイクロン分離器は、実質的に鉛直方向に配置される。サイクロン分離器は、
図1に示すように、(i)サイクロン分離器のサイクロン部分の中心を通過する長手方向軸線が実質的に鉛直方向であるようにして、かつ、(ii)その円錐形部分が地面に向けて配向されているようにして、構成されている時には、「実質的に鉛直方向に」配置されている。
【0042】
粉砕済み材料の第1部分と第2部分とを区別するしきい値粒子サイズは、調整されてもよい。いくつかの実施形態では、しきい値粒子サイズは、サイクロン分離器の出口管を修正することによって調整される。出口管を修正することにより、螺旋状の渦によって印加される力を増減させることができ、これにより、しきい値粒子サイズを増減させ得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、しきい値粒子サイズは、約0.1μm~約30μm、約0.1μm~約25μm、約0.1μm~約20μm、約0.1μm~約15μm、約0.1μm~約10μm、約0.1μm~約7μm、又は、約0.1μm~約5μm、である。いくつかの実施形態では、しきい値粒子サイズは、約1μm~約30μm、約1μm~約25μm、約1μm~約20μm、約1μm~約15μm、約1μm~約10μm、約1μm~約7μm、又は、約1μm~約5μm、である。いくつかの実施形態では、しきい値粒子サイズは、約20μmである。いくつかの実施形態では、しきい値粒子サイズは、約15μmである。いくつかの実施形態では、しきい値粒子サイズは、約10μmである。いくつかの実施形態では、しきい値粒子サイズは、約5μmである。いくつかの実施形態では、しきい値粒子サイズは、約4μmである。いくつかの実施形態では、しきい値粒子サイズは、約3μmである。いくつかの実施形態では、しきい値粒子サイズは、約2μmである。いくつかの実施形態では、しきい値粒子サイズは、約1μmである。
【0044】
本明細書において説明する方法及びシステムにおけるサイクロン分離器は、しきい値粒子サイズ以上の粒子サイズを有した粒子の、約90重量%~100重量%、約92重量%~100重量%、約94重量%~100重量%、約96重量%~100重量%、約98重量%~100重量%、又は、約99重量%~100重量%を、流れから分離するように構成されてもよい。例えば、流れが、しきい値粒子サイズ以上の粒子サイズを有した100gの粒子を含み、かつ、サイクロン分離器がこれらの粒子の99gを流れから分離する場合には、サイクロン分離器は、しきい値粒子サイズ以上の粒子サイズを有した粒子の99重量%を流れから分離するように構成されている。したがって、いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第2部分は、しきい値粒子サイズ以上の粒子サイズを有した粒子の量を含んでもよい。逆に、いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分は、しきい値粒子サイズ未満の粒子サイズを有した粒子を含んでもよい。したがって、本明細書において説明する「第1部分」及び「第2部分」は、しきい値粒子サイズ以上の粒子サイズを有したすべての粒子を、しきい値粒子サイズ未満の粒子サイズを有したすべての粒子から分離する理論的能力を有したサイクロン分離器によって分離された流れという観点から規定されているけれども、いかなるサイクロン分離器もこの完全な能力を有することがないことに、留意しなければならない。したがって、「粉砕済み材料の第1部分」という表現は、[1]第1部分を分離するために使用されるサイクロン分離器が、しきい値粒子以上の粒子サイズを有した粒子のX重量%を入力流から分離するように構成されている場合に、入力流のうちの、しきい値粒子サイズ以上の粒子サイズを有した粒子のX重量%、[2]しきい値粒子サイズ未満の粒子サイズを有した粒子の一部(例えば、約0.01重量%~約10重量%、約0.01重量%~約5重量%、又は、約0.01重量%~約1重量%)、又は、[3]これらの組合せ、を含む「第1部分」を包含する。逆に、「材料の第2部分」という表現は、入力流のうちの、しきい値粒子サイズ以上の粒子サイズを有した粒子の(100-X)重量%を含む「第2部分」を包含する。
【0045】
本明細書において提供するシステム及び方法で使用されるサイクロン分離器は、米国FISHER-KLOSTERMAN(登録商標)から販売されているものなどの、市販のサイクロン分離器を含んでもよい。
【0046】
第1収集器
第1収集器は、一般に、粉砕済み材料の第1部分を収集し得る任意の装置を含んでもよく、粉砕済み材料の第1部分は、しきい値粒子サイズ以上のサイズを有した粒子を含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、第1収集器は、第1ホッパーである。第1ホッパーは、底部から内容物を排出し得る容器であってもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、サイクロン分離器が、粉砕済み材料の第1部分と粉砕済み材料の第2部分とを分離し、サイクロン分離器が鉛直方向に配置されている場合に、しきい値以上のサイズを有した粒子を含む粉砕済み材料の第1部分が、サイクロン分離器の底部から排出される。サイクロン分離器が鉛直方向に配置されている場合には、第1収集器は、サイクロン分離器の直下に配置されていてもよい。第1収集器は、サイクロン分離器の底部に対して、直接的に又は例えばパイプを介して間接的に、接続されていてもよい。
【0049】
いくつかの実施形態では、陽圧が、第1収集器に対して印加される。陽圧は、循環流体によって印加されてもよい。例えば、サイクロン分離器を横断する循環流体は、第1収集器内の粉砕済み材料を循環流体によって覆ってもよい。
【0050】
第2収集器
第2収集器は、一般的に、粉砕済み材料の第2部分を収集し得る任意の装置を含んでもよく、粉砕済み材料の第2部分は、しきい値粒子サイズ未満のサイズを有した粒子を含む。
【0051】
いくつかの実施形態では、第2収集器は、第2ホッパーと、バグハウス集塵機と、を含む。バグハウス集塵機は、循環流体から、粉砕済み材料の第2部分を除去するように構成されてもよい。バグハウス集塵機によって分離された粉砕済み材料の第2部分は、第2ホッパー内に配置されてもよい。陽圧が、バグハウス集塵機に対して、又は第2ホッパーに対して、又はバグハウス集塵機と第2ホッパーとの両方に対して、印加されてもよく、陽圧は、循環流体によって提供されてもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、バグハウス集塵機は、逆パルスジェットバグハウスである。逆パルスジェットバグハウスでは、バッグは、循環流体によって、洗浄すなわちパルス洗浄されてもよい。循環流体は、例えば、逆パルスジェットバグハウス内に取り付けられたノズルを介して加速されてもよい。
【0053】
第2収集器がバグハウス集塵機を含む場合には、バグハウス集塵機は、バーストディスクを含んでもよい。バーストディスクは、過圧からの保護を呈し得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、本明細書において提供するシステムは、バグハウス集塵機に起因する又はバグハウス集塵機によって引き起こされる爆発の伝播を防止又は低減するように構成された1つ又は複数のバルブを含む。1つ又は複数のバルブは、VALVEX(登録商標)防爆バルブ(FIKE(登録商標)、米国)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、本明細書において提供するシステムは、2つの防爆バルブを含み、第1の防爆バルブは、第2収集器の「前方」位置に配置され、第2の防爆バルブは、第2収集器の「後方」位置に配置される。言い換えれば、サイクロン分離器からの流れは、第2収集器へと導入される前に第1の防爆バルブを通過し、第2収集器から導出される流れは、システムの別の構成要素へと到達する前に第2の防爆バルブを通過することとなる。
【0055】
いくつかの実施形態では、本明細書において説明するシステムは、一般に「バッグ破損センサ」又は「破損バッグセンサ」と称される粒子センサを含む。粒子センサは、第2収集器の「後方」位置に配置されてもよく、流れが第2収集器を通過した後に、流れ内の粒子濃度を検出するように構成されてもよい。粒子濃度が所定の粒子濃度しきい値を超えた場合には、システムの動作を停止するように構成されてもよい。例えば、第2収集器の「後方」において、流れが実質的に粒子を含有していないものではない場合には、この状態が粒子センサによって検出されてもよい。
【0056】
本明細書において説明するシステムの一実施形態が、
図2に図示されている。
図2のシステム200は、サイクロン分離器220と流体連通しているジェットミル210を含む。サイクロン分離器220は、第1収集器230及び第2収集器240と流体連通している。点線で示すように、第2収集器240は、コンプレッサ250に対しての直接接続(280g)を介して、及び/又は、コンプレッサ250をバイパスする接続(280h)を介して、システムの他の構成要素と流体連通していてもよい。
図2のシステム200は、任意選択的に補充流体供給源290を含んでもよく、この補充流体供給源は、
図2に図示した接続(280j)を介してシステムの他の構成要素と流体連通していてもよい。
図2のシステム200は、また、材料をジェットミル210内へと供給する、投入ホッパー265と、供給ホッパー260と、コンベヤ270と、を含む。コンプレッサ250は、ジェットミル210へと流れる循環流体(280a)と、ジェットミル210の供給管アセンブリ211へと流れる循環流体(280b)と、を加圧する。供給280a内の循環流体の流量は、供給280b内の循環流体の流量を上回っていてもよい。例えば、供給280aは、ジェットミル210の粉砕チャンバに対して適切な圧力を付与するのに充分な流量を有していてもよく、他方、供給280bは、ジェットミルの供給管アセンブリ211を動作させて、ジェットミル210の粉砕チャンバに対しての粒子の阻害されない輸送を可能とするために、供給280aに対する流量よりも合計では少ないが、充分な流量を有していてもよい。コンプレッサ250は、また、循環媒体(280c、280i)による陽圧を、それぞれ対応する投入ホッパー265及び供給ホッパー260に対して提供してもよい。循環媒体(280c、280i)の陽圧を、それぞれ対応する投入ホッパー265及び供給ホッパー260を通過する流れに対して適用するために利用してもよく、これにより、材料がシステム200内へと供給される前に、材料中の残留溶媒レベル及び/又は残留水分レベルを低下させる。このように、乾燥した循環流体(例えば、粉砕ガスとして、又は注入ガスとして、又はそれら両方として)を使用することは、表面に付着した流体を、通過するガス中へと気化させることを促進することができ、その後、流体を含んだ蒸気は、バルブ(271、272)を介して排気されてもよい。残留レベルの低減を実現するために、注入ガス/粉砕ガスは、乾燥した、窒素、二酸化炭素、又はこれらの組合せなどの、液体含有量が少ないガスであることが好ましい。
【0057】
ジェットミル210の供給管アセンブリ211は、封入されたコンベヤ270上へと供給ホッパー260が配置した材料を、封入されたコンベヤ270から受領する。循環流体280dは、ジェットミルによって粉砕された材料を、サイクロン分離器220へと輸送する。第1収集器230は、粉砕済み材料の第1部分を収集し、他方、循環流体280eは、粉砕済み材料の第2部分を、粉砕済み材料の第2部分を収集する第2収集器240へと輸送する。第2収集器240は、バグハウス集塵機241と、ホッパー242と、を含む。循環媒体の供給280fは、バグハウス集塵機241に対して提供され、これにより、バグハウス集塵機241のバッグをパルス洗浄する。その後、粒子を含有していない(例えば、実質的に粒子を含有していない)循環流体280gは、ジェットミル210及び/又はジェットミルフィーダ211及び/又は投入ホッパー265及び/又は供給ホッパー260及び/又はバグハウス集塵機241に対して移送される前に、コンプレッサ250へと戻されてもよい。循環流体280hの全部又は一部は、コンプレッサをバイパスして、ジェットミル210及び/又はジェットミルフィーダ211及び/又は投入ホッパー265及び/又は供給ホッパー260及び/又はバグハウス集塵機241へと戻されてもよい。循環流体280g及び/又は循環流体280hに関しての、圧力低下、体積減少、又はこれらの組合せ、を補償するために、補充量の流体280jが、補充流体供給源290からシステムに対して提供されてもよい。
図2のシステム200に対して提供され得る流体280jの補充量は、連続的に又は断続的に調整されてもよい。
【0058】
コンプレッサ
本明細書において説明するシステム及び方法におけるコンプレッサは、一般に、ジェットミルを加圧するのに有効であるような、又は循環流体を循環させるのに有効であるような、又はこれらの組合せに関して有効であるような、任意の装置であってもよい。コンプレッサは、投入ホッパー、供給ホッパー、コンベヤが内部に配置されている筐体、第2収集器、等を含むがこれらに限定されない本明細書において説明するシステムにおける1つ又は複数の構成要素に対して、陽圧を印加するのに有効な装置であってもよい。本明細書において提供するシステムは、2つ以上のコンプレッサを含んでいてもよい。例えば、第1のコンプレッサは、ジェットミルを加圧して循環流体を循環させるように構成されていてもよく、第2のコンプレッサは、システムの1つ又は複数の構成要素に対して陽圧を印加するように構成されていてもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、コンプレッサは、気化器、冷却ユニット、又はこれらの組合せ、を含む。いくつかの実施形態では、気化器、冷却ユニット、又はこれらの組合せは、コンプレッサ以外の装置内に含まれていてもよい。気化器は、補充用循環流体を液相から気相へと変換するように構成されてもよい。冷却ユニットは、コンプレッサシステム内における熱の蓄積を制限するために、又はリサイクルされた循環流体の温度を低下させるために、又はリサイクルされた循環流体の乾燥を促進するために、又はこれらの組合せのために、使用されてもよい。
【0060】
コンプレッサは、1つ又は複数のセンサを含んでもよい。センサは、例えば、循環流体中の許容できない不純物レベルを検出するために使用されてもよい。更なる例として、センサは、循環流体が、最小の水分含有量を超える任意の量の水を含み得る望ましくない量の水を、含むかどうかを検出するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、コンプレッサは、不活性ガスの濃度を検出するためのセンサ、及び/又は、循環媒体のO2濃度を検出するためのセンサ、を含む。いくつかの実施形態では、本明細書において説明するシステムは、不活性ガス濃度が不充分である(例えば、90%を超える)ことをセンサが検出した場合には、又は、O2濃度が所定のしきい値を超える(例えば、10%を超える)ことをセンサが検出した場合には、動作を停止するように構成されている。例えば、本明細書において説明するシステムは、O2濃度が所定のしきい値を超えた時には、コンベヤを停止させるように、又はジェットミル内の圧力を減少させるように、又は循環媒体の循環を停止させるように、又はこれらの組合せを行うように、構成されてもよい。
【0061】
本明細書において説明するシステムは、システムを通気するために使用され得るバルブを含んでもよい。いくつかの実施形態では、バルブは、システム内において、コンプレッサと第2収集器との間の位置に配置される。
【0062】
本明細書において説明するシステムは、リリーフバルブ(例えば、LESER(商標)安全バルブ)を含んでもよい。リリーフバルブは、任意の所望の圧力に設定されてもよい。いくつかの実施形態では、リリーフバルブは、システム内において、コンプレッサと第2収集器との間の位置に配置される。
【0063】
循環流体は、液相で受領及び/又は貯蔵されてもよい。いくつかの実施形態では、コンプレッサは、気化器を含み、循環流体は、コンプレッサに対して提供される時には、液相であり、気化器は、循環流体を液相から気相へと変換する。気相は、その後、循環流体として、本明細書において説明するシステムに対して提供されてもよく、また、本明細書において説明する方法において使用されてもよい。いくつかの実施形態では、循環流体は、液相での1つ又は複数の成分と、気相での1つ又は複数の成分と、を含む。
【0064】
コンプレッサは、本明細書において説明するシステムに対して、循環流体を任意の所望の速度で提供するように構成されてもよい。速度は、1つ又は複数の構成要素に対して印加される圧力、ジェットミルの容量、等によって、影響を受けてもよい。
【0065】
材料
本明細書で使用する際には、「材料」という用語は、有機材料、無機材料、又はこれらの組合せ、を含むがこれらに限定されない、ジェットミルでの粉砕に供され得る任意の材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、材料は、有機材料を含む。本明細書で使用する際には、「有機材料」という表現は、炭素を含む1つ又は複数の化合物を含む任意の材料を指す。いくつかの実施形態では、材料は、無機材料を含む。無機材料の非限定的な例は、鉱物、金属、酸化物、等を含む。
【0066】
本明細書において説明するシステム及び方法においてジェットミルでの粉砕に供される材料は、一般に、粒子の形態とされた任意の材料を含んでもよい。材料の粒子は、顆粒状、ファイバ状、フレーク状、球形状、粉末状、プレートレット状、当業者に公知の他の形状及び形態、又はこれらの組合せ、を含んでもよい。材料の粒子は、規則的な形状(例えば、実質的に球形状)、不規則な形状、又はこれらの組合せ、であってもよい。
【0067】
ジェットミルでの粉砕の前にジェットミル内へと供給される材料の粒子は、約0.5mm~約5mmの平均粒子サイズを有してもよい。いくつかの実施形態では、材料の粒子は、約0.75mm~約2mmの平均粒子サイズを有している。いくつかの実施形態では、材料の粒子は、約0.75mm~約1.5mmの平均粒子サイズを有している。いくつかの実施形態では、材料の粒子は、約1mm~約1.5mmの平均粒子サイズを有している。いくつかの実施形態では、材料の粒子は、約1.25mm~約1.5mmの平均粒子サイズを有している。
【0068】
「平均粒子サイズ」という表現は、本明細書で使用する際には、BECKMAN COULTER(商標)LS 13 320 XR 粒子サイズアナライザ(BECKMAN COULTER(商標)、米国)などの光散乱粒子サイズアナライザによって測定された、粒子の等価球直径を指す。
【0069】
いくつかの実施形態では、有機材料は、石炭を含む。いくつかの実施形態では、石炭は、無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、低ランクの石炭、又はこれらの組合せ、を含む。いくつかの実施形態では、有機材料は、石炭、褐炭、タールサンド、及びオイルシェール、又はこれらの組合せ、を含む。
【0070】
有機材料が石炭を含む場合には、石炭は、一般に、任意の灰分を有してもよい。いくつかの実施形態では、石炭の灰分は、石炭の約5重量%~約20重量%である。いくつかの実施形態では、石炭の灰分は、石炭の約2重量%以下である。いくつかの実施形態では、石炭は、「採掘」石炭であり、これは、比較的高い灰分を有する場合があり、例えば石炭の約40重量%を有する場合がある。
【0071】
有機材料が石炭を含む場合には、石炭は、いくつかの実施形態では、石炭の8重量%未満の水分含有量を有している。いくつかの実施形態では、石炭は、石炭の、約2重量%~約7重量%、約2重量%~約6重量%、約2重量%~約5重量%、約3重量%~約5重量%、又は、約3重量%~約4重量%、の水分含有量を有している。
【0072】
いくつかの実施形態では、有機材料は、セルロースを含む。いくつかの実施形態では、有機材料は、食用有機材料を含む。有機材料の非限定的な例は、1つ又は複数の小麦粉(例えば、木粉、エンドウ豆粉、ライ麦粉)、コーンスターチ、等を含む。
【0073】
粉砕済み材料
本明細書において説明するシステム及び方法によって製造される粉砕済み材料は、一般に、ジェットミルに対して提供された材料の平均粒子サイズ未満の平均粒子サイズを有してもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、粉砕前の材料の平均粒子サイズは、粉砕済み材料の平均粒子サイズよりも約5倍~約350倍大きい。いくつかの実施形態では、粉砕前の材料の平均粒子サイズは、粉砕済み材料の平均粒子サイズよりも約5倍~約300倍大きい。いくつかの実施形態では、粉砕前の材料の平均粒子サイズは、粉砕済み材料の平均粒子サイズよりも約100倍~約300倍大きい。いくつかの実施形態では、粉砕前の材料の平均粒子サイズは、粉砕済み材料の平均粒子サイズよりも約100倍~約250倍大きい。いくつかの実施形態では、粉砕前の材料の平均粒子サイズは、粉砕済み材料の平均粒子サイズよりも約150倍~約200倍大きい。
【0075】
いくつかの実施形態では、粉砕前の材料の平均粒子サイズは、粉砕済み材料の第1部分の平均粒子サイズよりも約5倍~約350倍大きい。いくつかの実施形態では、材料の平均粒子サイズは、粉砕済み材料の第1部分の平均粒子サイズよりも約5倍~約300倍大きい。いくつかの実施形態では、材料の平均粒子サイズは、粉砕済み材料の第1部分の平均粒子サイズよりも約100倍~約300倍大きい。いくつかの実施形態では、材料の平均粒子サイズは、粉砕済み材料の第1部分の平均粒子サイズよりも約100倍~約250倍大きい。いくつかの実施形態では、材料の平均粒子サイズは、粉砕済み材料の第1部分の平均粒子サイズよりも約150倍~約200倍大きい。
【0076】
いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分は、約5μm~約100μmの平均粒子サイズを有している。いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分は、約5μm~約75μmの平均粒子サイズを有している。いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分は、約5μm~約50μmの平均粒子サイズを有している。いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分は、約5μm~約40μmの平均粒子サイズを有している。いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分は、約5μm~約30μmの平均粒子サイズを有している。いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分は、約5μm~約25μmの平均粒子サイズを有している。いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分は、約5μm~約20μmの平均粒子サイズを有している。いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分は、約5μm~約15μmの平均粒子サイズを有している。
【0077】
いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分は、粉砕済み材料の約90重量%~約99重量%の量で、粉砕済み材料内に存在する。言い換えれば、粉砕済み材料の約90重量%~約99重量%は、しきい値粒子サイズ以上の粒子サイズを有している。いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分は、粉砕済み材料の約92重量%~約99重量%の量で、粉砕済み材料内に存在する。いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分は、粉砕済み材料の約94重量%~約99重量%の量で、粉砕済み材料内に存在する。いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分は、粉砕済み材料の約96重量%~約99重量%の量で、粉砕済み材料内に存在する。いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分は、粉砕済み材料の約98重量%~約99重量%の量で、粉砕済み材料内に存在する。いくつかの実施形態では、粉砕済み材料の第1部分は、粉砕済み材料の約99重量%~100重量%の量で、粉砕済み材料内に存在する。
【0078】
粉砕済み材料は、ジェットミルでの粉砕前の対応材料における水分含有量よりも少ない水分含有量を有してもよい。いくつかの実施形態では、材料の水分含有量は、約25%~約90%、約40%~約90%、約50%~約90%、又は約60%~約90%、低減される。例えば、材料の水分含有量が6%であり、かつ、材料をジェットミルで粉砕した時に水分含有量を50%低減させた場合には、粉砕済み材料は、3%の水分含有量を有している。
【0079】
方法
本明細書において提供する方法は、一般に、材料をジェットミルに配置することにより、粉砕済み材料を生成することを含む。いくつかの実施形態では、本明細書において提供する方法は、本明細書において説明するシステムを準備することと、コンプレッサによってシステムを通して循環流体を循環させることと、材料の粒子をジェットミル内に配置することと、を含む。
【0080】
いくつかの実施形態では、方法は、ジェットミルの粉砕チャンバ内に第1の流れを配置して、第2の流れを生成することを含む。第1の流れは、(i)循環流体と、(ii)材料の粒子と、を含んでもよい。第2の流れは、(a)循環流体と、(b)粉砕済み材料と、を含んでもよい。第1の流れが配置されたジェットミルは、循環流体によって加圧されてもよい。
【0081】
第1の流れは、一般に、任意の公知の技法によって、ジェットミルの粉砕チャンバ内に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ジェットミルの粉砕チャンバ内に第1の流れを配置することは、ジェットミルのフィーダの材料入口内に材料を配置することと、少なくとも1つの第1流体入口を介して粉砕チャンバ内に循環流体を配置するとともに、少なくとも1つの第2流体入口を介して供給管アセンブリなどのフィーダ内に循環流体を配置することと、を含む。いくつかの実施形態では、ジェットミルの粉砕チャンバ内に第1の流れを配置することは、材料を含む供給ホッパーを準備することと、ジェットミルのフィーダの材料入口内に材料を配置するように構成されたコンベヤフィーダ上に材料を配置することと、少なくとも1つの第1流体入口を介して粉砕チャンバ内に循環流体を配置するとともに、少なくとも1つの第2流体入口を介してフィーダ内に循環流体を配置することと、を含む。
【0082】
いくつかの実施形態では、材料の粒子は、ジェットミルの供給管アセンブリの材料入口内に配置され、循環流体は、材料の粒子を、供給管アセンブリから粉砕チャンバへと輸送するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、循環流体の第1部分は、ジェットミルの供給管アセンブリに対して導入され、循環流体の第2部分は、例えば本明細書において説明する第1流体入口を介して、ジェットミルの粉砕チャンバに対して導入される。
【0083】
「第1の流れ」という表現は、本明細書で使用する際には、ジェットミルのフィーダ内の循環流体及び粒子を含む流れ、又は、粉砕チャンバ内へと輸送された粒子が1つ又は複数の第1流体入口を介してジェットミルに対して導入された循環流体の部分に対して接触した時に生成される流れ、又は、これらの組合せ、を指すことを意図している。
【0084】
いくつかの実施形態では、ジェットミルの粉砕チャンバ内に第1の流れを配置することは、材料を含む供給ホッパーを準備することと、ジェットミルのフィーダ内に材料を配置するように構成されたコンベヤフィーダ上に材料を配置することと、を含む。
【0085】
コンベヤフィーダは、いくつかの実施形態では、筐体内に配置される。したがって、本明細書において提供する方法は、いくつかの実施形態では、循環流体による陽圧を、筐体に対して印加することを含む。いくつかの実施形態では、陽圧は、循環流体以外の流体によって、コンベヤフィーダに対して印加される。例えば、別個の流体供給源を使用することにより、コンベヤフィーダに対して陽圧を提供してもよい。別個の供給源は、例えば、窒素ガスの供給源、又は、他の無酸素ガスの供給源、を含んでもよい。
【0086】
いくつかの実施形態では、本明細書において説明する方法は、供給ホッパーに対して陽圧を印加することを含む。陽圧は、コンプレッサの冷却ユニットによって適切に乾燥させた循環流体によって印加されてもよい。いくつかの実施形態では、陽圧は、循環流体以外の流体によって、供給ホッパーに対して印加される。例えば、別個の流体供給源を使用することにより、供給ホッパーに対して陽圧を提供してもよい。別個の供給源は、例えば、窒素ガスの供給源、又は、他の無酸素ガスの供給源、を含んでもよい。供給ホッパーと、コンベヤが内部に配置されている筐体とは、接続されていてもよく、したがって、単一の流体供給が、供給ホッパーと、コンベヤが内部に配置されている筐体と、の両方に対して陽圧を提供してもよい。
【0087】
いくつかの実施形態では、本明細書において説明する方法は、投入ホッパーに対して陽圧を印加することを含む。陽圧は、循環流体によって印加されてもよい。いくつかの実施形態では、陽圧は、循環流体以外の流体によって、投入ホッパーに対して印加される。例えば、別個の流体供給源を使用することにより、投入ホッパーに対して陽圧を提供してもよい。別個の流体供給源は、例えば、窒素ガスの供給源、又は、他の無酸素ガスの供給源、を含んでもよい。投入ホッパーは、供給ホッパーと、コンベヤが内部に配置された筐体と、のうちの少なくとも一方に対して接続されてもよく、したがって、単一の流体供給が、投入ホッパーに対して陽圧を提供してもよく、並びに、供給ホッパーと、コンベヤが内部に配置された筐体と、のうちの少なくとも一方に対して陽圧を提供してもよい。
【0088】
石炭などの材料が、特定のしきい値を超える水分含有量を有している場合には、乾燥流体を使用することにより、投入ホッパー及び/又は供給ホッパーに対して陽圧を印加してもよく、これにより、水分含有量が所望のレベルにまで低減されるまで、乾燥流体を、内部の材料内へと浸透させることができる。水分含有量が所望のレベルにまで低減した後に、材料は、コンベヤフィーダ又は他のものを介して、ジェットミル内へと供給されてもよい。いくつかの実施形態では、本明細書において説明する方法は、投入ホッパー及び/又は供給ホッパーのうちの少なくとも1つに対して陽圧を印加することと、陽圧を印加するための乾燥流体が、材料の水分含有量を所望のレベルにまで低減させるのに有効な時間にわたって材料内に浸透することを可能とすることと、を含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、第2の流れは、本明細書において説明するサイクロン分離器を含むサイクロン分離器へと移送される。サイクロン分離器は、粉砕済み材料の第1部分を、粉砕済み材料の第2部分から分離するように構成されてもよい。粉砕済み材料の第1部分は、しきい値粒子サイズ以上のサイズを有した粒子を含んでもよい。粉砕済み材料の第2部分は、しきい値粒子サイズ未満のサイズを有した粒子を含んでもよい。
【0090】
いくつかの実施形態では、方法は、第1収集器内に、粉砕済み材料の第1部分を収集することを含む。
【0091】
いくつかの実施形態では、サイクロン分離器は、鉛直方向に配置され、第1収集器は、サイクロン分離器の直下に配置され、粉砕済み材料の第1部分は、粉砕済み材料の第1部分の粒子が、サイクロン分離器によって印加される力の影響を受けないあるいは小さな影響しか受けないサイズ及び/又は質量を有することに少なくとも部分的に起因して、第1収集器に堆積される。
【0092】
いくつかの実施形態では、本明細書において説明する方法は、第1収集器に対して陽圧を印加することを含む。陽圧は、循環媒体によって印加されてもよく、又は、別個の無酸素流体の供給源を使用することによって、第1収集器に対して陽圧を印加してもよい。いくつかの実施形態では、サイクロン分離器を通過する循環流体は、第1収集器の内容物を覆う及び/又は浸透する。
【0093】
いくつかの実施形態では、方法は、(1)循環流体と(2)粉砕済み材料の第2部分とを含む第3の流れを、第2収集器へと移送することを含む。第2収集器は、バグハウス集塵機と第2ホッパーとを含む装置などの、本明細書において説明する装置を含んでもよい。
【0094】
いくつかの実施形態では、本明細書において説明する方法は、第2収集器に対して、特に第2ホッパーに対して、陽圧を印加することを含む。陽圧は、循環媒体によって、又は、他の無酸素流体の供給源によって、印加されてもよい。いくつかの実施形態では、第2収集器は、バグハウス集塵機を含み、本明細書において説明する方法は、循環流体によって、バグハウス集塵機のバッグを洗浄すなわちパルス洗浄することを含む。いくつかの実施形態では、バグハウス集塵機のバッグは、循環流体以外の流体によってパルス洗浄される。
【0095】
いくつかの実施形態では、第2収集器内における粉砕済み材料の第2部分の収集は、循環流体を含む第4の流れを生成する。
【0096】
第4の流れは、その後、リサイクルされてもよい。例えば、第4の流れは、材料の追加的な粒子と接触することにより、(i)循環流体と(ii)材料の追加的な粒子とを含む第5の流れを生成してもよい。いくつかの実施形態では、第4の流れを追加的な粒子と接触させることは、ジェットミルの粉砕チャンバ内において、又はジェットミルのフィーダ内において、又はこれらの組合せで、起こる。いくつかの実施形態では、第4の流れを、材料の追加的な粒子と組み合わせることにより、第5の流れを生成することは、コンプレッサの前方において、第4の流れを、循環媒体のあらゆる損失を補充するためにバルクストレージからコンプレッサに対して供給される液体媒体の気化によって提供される追加量の循環媒体と組み合わせることと、その後に、第4の流れを、材料の追加的な粒子と接触させることと、を含む。いくつかの実施形態では、第4の流れを、材料の追加的な粒子と組み合わせることにより、第5の流れを生成することは、第4の流れを、ジェットミルの入口(例えば、少なくとも1つの第1流体入口及び/又は第2流体入口)へと移送し、第4の流れが、材料の追加的な粒子と接触することを含む。
【0097】
第4の流れと材料の追加的な粒子との接触は、本明細書において説明するシステムの任意の位置で起こってもよい。いくつかの実施形態では、第4の流れと材料の追加的な粒子との接触は、ジェットミル内で起こってもよい。接触は、ジェットミルの供給管アセンブリ内で、又はジェットミルの粉砕チャンバ内で、又はこれらの組合せで、起こってもよい。例えば、コンベヤフィーダは、ジェットミルの供給管アセンブリの材料入口内に材料の追加的な粒子を配置してもよく、第4の流れは、フィーダの第2流体入口内に配置されてもよく、第4の流れは、ジェットミルのフィーダの中空体内において、材料の追加的な粒子と接触する。ジェットミルが、マニホールド及び粉砕チャンバに対して流体を提供する第1流体入口と、ジェットミルの供給管アセンブリに対して流体を供給する第2流体入口とを含むことにより、第4の流れは、第1流体入口に対して、又は第2流体入口に対して、又はこれらの組合せに対して、提供されてもよい。したがって、第4の流れと材料の追加的な粒子との接触は、粉砕チャンバ内で(第4の流れの少なくとも一部が、第1流体入口に対して提供される場合)、又はジェットミルのフィーダ内で(第4の流れの少なくとも一部が、第2流体入口に対して提供される場合)、又はこれらの組合せで、起こってもよい。
【0098】
一般に、本明細書において説明する方法は、コンプレッサによって循環媒体を提供することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、循環媒体は、液相で受領及び/又は貯蔵され、本明細書において説明する方法は、循環媒体を気化させることと、循環媒体を、本明細書において説明するシステム内へと導入することと、を含む。
【0099】
本明細書において説明する方法は、また、ある量の循環媒体を補充することを含んでもよい。循環媒体の一部は、1つ又は複数の理由により、本明細書において説明するシステムから漏出し得る。例えば、循環流体は、供給ホッパー、コンベヤフィーダ、第1収集器、第2収集器、又はこれらの組合せ、のうちの1つ又は複数のものに対して陽圧を印加するために使用されてもよく、これらの装置のうちのいずれか1つ又は複数のものが通気口を含む場合には、循環媒体の一部が漏出する可能性がある。したがって、循環媒体は、1つ又は複数のセンサによって検出され得る1つ又は複数の事象に応答して、方法全体にわたって一定の間隔で、又は方法全体にわたって連続的に、又はこれらの組合せによって、補充されてもよい。
【0100】
本開示は、以下の非限定的な実施形態によって、さらに例示される。これらの非限定的な実施形態に鑑みれば、当業者には、本明細書を考慮することにより及び本明細書に開示された主題の実施を考慮することにより、他の態様が明らかであろう。
【0101】
実施形態1.1つ又は複数の物質を粉砕するための方法であって、ジェットミルの粉砕チャンバ内に、(i)循環流体と(ii)材料の粒子とを含む第1の流れを配置して、(a)循環流体と(b)粉砕済み材料とを含む第2の流れを生成するとともに、ジェットミルを循環流体によって加圧することと、第2の流れを、サイクロン分離器へと移送するとともに、サイクロン分離器を、粉砕済み材料の第1部分と、粉砕済み材料の第2部分と、を分離するように構成し、粉砕済み材料の第1部分を、しきい値粒子サイズ以上の粒子サイズを有した粒子を含むものとし、材料の第2部分を、しきい値粒子サイズ未満の粒子サイズを有した粒子を含むものとすることと、粉砕済み材料の第1部分を、第1収集器内に収集することと、を含む、方法。
【0102】
実施形態2.第2収集器へと、(1)循環流体と(2)粉砕済み材料の第2部分とを含む第3の流れを移送するとともに、第2収集器を、第3の流れから粉砕済み材料の第2部分を分離することにより、循環流体を含む第4の流れを生成するように構成することと、第4の流れを、材料の追加的な粒子と接触させて、第5の流れを生成することと、をさらに含む、実施形態1に記載の方法。
【0103】
実施形態3.循環流体を、無酸素ガスを含むものとする、実施形態1又は2に記載の方法。
【0104】
実施形態4.循環流体を、窒素ガス、二酸化炭素、又はこれらの組合せ、を含むものとする、実施形態1~3のいずれか1つに記載の方法。
【0105】
実施形態5.循環流体を、不活性ガスを含むものとする、実施形態1~4のいずれか1つに記載の方法。
【0106】
実施形態6.不活性ガスを、窒素(N2)、アルゴン(Ar)、又はこれらの組合せ、から選択する、実施形態5に記載の方法。
【0107】
実施形態7.循環流体を、二酸化炭素と不活性ガスとを含むものとする、実施形態1~6のいずれか1つに記載の方法。
【0108】
実施形態8.材料を、有機材料を含むものとする、実施形態1~7のいずれか1つに記載の方法。
【0109】
実施形態9.材料を、無機材料を含むものとする、実施形態1~8のいずれか1つに記載の方法。
【0110】
実施形態10.材料を、鉱物、金属、酸化物、又はこれらの組合せ、を含むものとする、実施形態1~9のいずれか1つに記載の方法。
【0111】
実施形態11.材料を、石炭を含むものとする、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法。
【0112】
実施形態12.材料を、石炭の約5重量%~約20重量%の灰分を有した石炭を含むものとする、実施形態1~11のいずれか1つに記載の方法。
【0113】
実施形態13.材料を、石炭の約2重量%以下の灰分を有した石炭を含むものとする、実施形態1~12のいずれか1つに記載の方法。
【0114】
実施形態14.材料を、例えば石炭の約40重量%といったような比較的高い灰分を有し得る「採掘」石炭を含むものとする、実施形態1~13のいずれか1つに記載の方法。
【0115】
実施形態15.材料を、石炭の8重量%未満の水分含有量を有した石炭を含むものとする、実施形態1~14のいずれか1つに記載の方法。
【0116】
実施形態16.材料を、石炭の、約2重量%~約7重量%、約2重量%~約6重量%、約2重量%~約5重量%、約3重量%~約5重量%、又は、約3重量%~約4重量%、の水分含有量を有した石炭を含むものとする、実施形態1~15のいずれか1つに記載の方法。
【0117】
実施形態17.材料を、石炭を含むものとし、石炭を、無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、低ランクの石炭、又はこれらの組合せ、を含むものとする、実施形態1~16のいずれか1つに記載の方法。
【0118】
実施形態18.材料を、石炭、褐炭、タールサンド、及びオイルシェール、又はこれらの組合せ、を含むものとする、実施形態1~17のいずれか1つに記載の方法。
【0119】
実施形態19.材料を、セルロースを含むものとする、実施形態1~18のいずれか1つに記載の方法。
【0120】
実施形態20.材料を、1つ又は複数の小麦粉(例えば、木粉、エンドウ豆粉、ライ麦粉)、コーンスターチ、等といったような食用有機材料を含むものとする、実施形態1~19のいずれか1つに記載の方法。
【0121】
実施形態21.材料の粒子を、顆粒状、ファイバ状、フレーク状、球形状、粉末状、プレートレット状、当業者に公知の他の形状及び形態、又はこれらの組合せ、を含むものとする、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
【0122】
実施形態22.材料の粒子を、規則的な形状(例えば、実質的に球形状)、不規則な形状、又はこれらの組合せ、のものとする、実施形態1~21のいずれか1つに記載の方法。
【0123】
実施形態23.ジェットミルでの粉砕の前にジェットミル内へと供給される材料の粒子を、約0.5mm~約5mm、約0.75mm~約2mm、約0.75mm~約1.5mm、約1mm~約1.5mm、又は、約1.25mm~約1.5mm、の平均粒子サイズを有したものとする、実施形態1~22のいずれか1つに記載の方法。
【0124】
実施形態24.ジェットミルの粉砕チャンバ内に第1の流れを配置することは、供給管アセンブリの材料入口内に材料を配置することと、少なくとも1つの第1流体入口を介して粉砕チャンバ内に循環流体を配置するとともに、第2流体入口を介して供給管アセンブリ内に循環流体を配置することと、を含む、実施形態1~23のいずれか1つに記載の方法。
【0125】
実施形態25.材料を含む供給ホッパーを準備することと、ジェットミルの供給管アセンブリの材料入口内に材料を配置するように構成されたコンベヤフィーダ上に、材料を配置することと、をさらに含む、実施形態1~24のいずれか1つに記載の方法。
【0126】
実施形態26.供給ホッパーに対して、循環流体による陽圧を印加することをさらに含む、実施形態1~25のいずれか1つに記載の方法。
【0127】
実施形態27.コンベヤフィーダを、ジェットミルの供給管アセンブリ内に、約1kg/時~約5,000kg/時、約1kg/時~約4,000kg/時、約3kg/時~約3,600kg/時、約3kg/時~約2,800kg/時、約3kg/時~約2,000kg/時、約3kg/時~約1,400kg/時、約3kg/時~約1,000kg/時、約3kg/時~約700kg/時、約3kg/時~約475kg/時、約3kg/時~約200kg/時、約3kg/時~約150kg/時、約10kg/時~約120kg/時、約20kg/時~約80kg/時、又は、約35kg/時~約50kg/時、の速度で、材料を配置するものとする、実施形態1~26のいずれか1つに記載の方法。
【0128】
実施形態28.ジェットミル内の圧力を、約75psig~約200psig、約75psig~約190psig、約75psig~約180psig、約75psig~約170psig、約75psig~約160psig、約75psig~約150psig、約100psig~約200psig、約125psig~約200psig、又は、約90psig~約140psig、とする、実施形態1~27のいずれか1つに記載の方法。
【0129】
実施形態29.注入ガス/粉砕ガスの温度を、100℃未満、75℃未満、50℃未満、又は25℃未満、とする、又は、約25℃~約100℃とする、実施形態1~28のいずれか1つに記載の方法。
【0130】
実施形態30.しきい値粒子サイズを、約0.1μm~約10μm、約0.1μm~約30μm、約0.1μm~約25μm、約0.1μm~約20μm、約0.1μm~約15μm、約0.1μm~約10μm、約0.1μm~約7μm、約0.1μm~約5μm、約1μm~約30μm、約1μm~約25μm、約1μm~約20μm、約1μm~約15μm、約1μm~約10μm、約1μm~約7μm、約1μm~約5μm、約20μm、約15μm、約10μm、約5μm、約4μm、約3μm、約2μm、又は、約1μm、とする、実施形態1~29のいずれか1つに記載の方法。
【0131】
実施形態31.粉砕済み材料の第1部分を、約5μm~約100μm、約5μm~約75μm、約5μm~約50μm、約5μm~約40μm、約5μm~約30μm、約5μm~約25μm、約5μm~約20μm、又は、約5μm~約15μm、の平均粒子サイズを有したものとする、実施形態1~30のいずれか1つに記載の方法。
【0132】
実施形態32.材料を粉砕するためのシステムであって、材料の平均粒子サイズを減少させることにより粉砕済み材料を生成するように構成されたジェットミルと、粉砕済み材料の第1部分と、粉砕済み材料の第2部分と、を分離するように構成されたサイクロン分離器であり、粉砕済み材料の第1部分は、しきい値粒子サイズ以上のサイズを有した粒子を含み、粉砕済み材料の第2部分は、しきい値粒子サイズ未満のサイズを有した粒子を含む、サイクロン分離器と、粉砕済み材料の第1部分を収集するように構成された第1収集器と、粉砕済み材料の第2部分を収集するように構成された第2収集器と、コンプレッサと、を含む、システム。
【0133】
実施形態33.ジェットミルは、サイクロン分離器と流体連通しており、サイクロン分離器は、第1収集器及び第2収集器と流体連通しており、第2収集器は、コンプレッサと流体連通しており、及び/又は、コンプレッサは、ジェットミルと流体連通している、実施形態32に記載のシステム。
【0134】
実施形態34.コンプレッサは、ジェットミル、サイクロン分離器、及び第2収集器に対して、循環流体を連続的に提供するように構成されている、実施形態32又は33に記載のシステム。
【0135】
実施形態35.供給ホッパーと、供給ホッパーからジェットミルへと材料を輸送するように構成されたコンベヤフィーダと、をさらに含む、実施形態32~34のいずれか1つに記載のシステム。
【0136】
実施形態36.コンベヤフィーダを内部に収容した筐体をさらに含む、実施形態35に記載のシステム。
【0137】
実施形態37.筐体は、循環流体によって提供される陽圧などの陽圧を受領するように構成されている、実施形態36に記載のシステム。
【0138】
実施形態38.筐体は、循環流体を筐体から逃がすことを可能とするための1つ又は複数の通気口を含む、実施形態36又は37に記載のシステム。
【0139】
実施形態39.コンベヤフィーダは、スクリューコンベヤを含む、実施形態35~38のいずれか1つに記載のシステム。
【0140】
実施形態40.コンベヤフィーダは、ベルトコンベヤを含む、実施形態35~38のいずれか1つに記載のシステム。
【0141】
実施形態41.ジェットミルは、粉砕チャンバと、少なくとも1つの第1流体入口を有したマニホールドであり、粉砕チャンバを包囲するマニホールドと、(i)第2流体入口と(ii)材料入口とを有した中空体を含む供給管アセンブリと、を含み、粉砕チャンバは、マニホールドに対して及び供給管アセンブリの中空体に対して流体連通しており、少なくとも1つの第1流体入口は、粉砕チャンバに対して循環流体を供給するように構成され、第2流体入口は、フィーダに対して循環流体を供給するように構成されている、実施形態1~40のいずれか1つに記載のシステム又は方法。
【0142】
実施形態42.供給管アセンブリは、ベンチュリータイプのフィーダである、実施形態41に記載のシステム又は方法。
【0143】
実施形態43.第1収集器は、第1ホッパーである、実施形態1~42のいずれか1つに記載のシステム又は方法。
【0144】
実施形態44.サイクロン分離器は、しきい値粒子サイズ以上の粒子サイズを有した粒子の、約90重量%~100重量%、約92重量%~100重量%、約94重量%~100重量%、約96重量%~100重量%、約98重量%~100重量%、又は、約99重量%~100重量%を、流れから分離するように構成されている、実施形態1~43のいずれか1つに記載のシステム又は方法。
【0145】
実施形態45.コンプレッサは、ジェットミル、サイクロン分離器、第2収集器、又はこれらの組合せ、に対して、流体を連続的に循環させるように構成されている、実施形態1~44のいずれか1つに記載のシステム又は方法。
【0146】
実施形態46.コンプレッサは、気化器、冷却ユニット、又はこれらの組合せ、を含む、実施形態1~45のいずれか1つに記載のシステム又は方法。
【0147】
実施形態47.気化器、冷却ユニット、又はこれらの組合せ、をさらに含む、実施形態1~45のいずれか1つに記載のシステム又は方法。
【0148】
実施形態48.コンプレッサは、1つ又は複数のセンサを含む、実施形態1~47のいずれか1つに記載のシステム又は方法。
【0149】
実施形態49.ジェットミルは、約1kg/時~約5,000kg/時、約3kg/時~約4,600kg/時、約3kg/時~約4,000kg/時、約3kg/時~約3,600kg/時、約3kg/時~約2,800kg/時、約3kg/時~約2,000kg/時、約3kg/時~約1,400kg/時、約3kg/時~約1,000kg/時、約3kg/時~約700kg/時、約3kg/時~約475kg/時、約3kg/時~約150kg/時、又は、約10kg/時~約120kg/時、の容量を有している、実施形態1~48のいずれか1つに記載のシステム又は方法。
【0150】
実施形態50.第2収集器は、バグハウス集塵機を含む、実施形態1~49のいずれか1つに記載のシステム又は方法。
【0151】
実施形態51.粉砕前の材料の平均粒子サイズは、粉砕済み材料の第1部分の平均粒子サイズよりも、約5倍~約350倍、約5倍~約300倍、約100倍~約300倍、約100倍~約250倍、約150倍~約200倍、約5倍~約350倍、約5倍~約300倍、約100倍~約300倍、約100倍~約250倍、又は、約150倍~約200倍、大きい、実施形態1~50のいずれか1つに記載のシステム又は方法。
【0152】
実施形態52.粉砕済み材料の第1部分は、約5μm~約100μm、約5μm~約75μm、約5μm~約50μm、約5μm~約40μm、約5μm~約30μm、約5μm~約25μm、約5μm~約20μm、又は、約5μm~約15μm、の平均粒子サイズを有している、実施形態1~51のいずれか1つに記載のシステム又は方法。
【0153】
実施形態53.粉砕済み材料の第1部分が、粉砕済み材料の、約90重量%~約99重量%、約90重量%~約99重量%、約92重量%~約99重量%、約94重量%~約99重量%、約96重量%~約99重量%、約98重量%~約99重量%、又は、約99重量%~100重量%、の量で粉砕済み材料内に存在する、実施形態1~52のいずれか1つに記載のシステム又は方法。
【0154】
実施形態54.材料の水分含有量が、約25重量%~約90重量%、約40重量%~約90重量%、約50重量%~約90重量%、又は、約60重量%~約90重量%、低減される、実施形態1~53のいずれか1つに記載のシステム又は方法。
【0155】
実施形態55.方法が、実施形態32~40のいずれか1つに記載のシステムを提供することを含む、実施形態1~31又は実施形態41~54のいずれか1つに記載の方法。
【0156】
実施形態56.1つ又は複数の物質を粉砕するための方法であって、実施形態32~55のいずれか1つに記載のシステムを準備することと、コンプレッサによって、循環流体を、システムを通して循環させることと、ジェットミル内に、材料の粒子を配置することと、を含む、方法。
【0157】
「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」という用語は、複数の代替物を含むことを意図したものであり、例えば少なくとも1つのものを含むことを意図している。例えば、「循環流体」、「有機材料」、「サイクロン分離器」、及び同種の開示は、特段に指定しない限り、1つの循環流体、1つの有機材料、1つのサイクロン分離器、又は、2つ以上の循環流体の組合せ、2つ以上の有機材料の組合せ、2つ以上のサイクロン分離器の組合せ、及び同種のもの、を包含することを意味する。
【0158】
本明細書において提供する説明では、「含む」、「である」、「含有する」、「有する」、及び「含んでいる」という用語は、オープンエンドな様式で使用されており、よって、「含むが、それに限定されない」を意味するように解釈されるべきである。方法、システム、又はデバイスが、様々な構成要素又はステップを「含む」という用語で請求又は記載されている時には、別段の記載がない限り、方法又はシステムは、様々な構成要素又はステップから「本質的に構成される」又は「構成される」こともできる。
【0159】
本明細書では、様々な数値範囲が開示され得る。出願人が任意のタイプの範囲を開示又は請求する場合、出願人の意図は、別段の指定がない限り、範囲の端点を含めて、また、その範囲内に包含される任意のサブ範囲、及び、サブ範囲どうしの組合せを含めて、そのような範囲が合理的に包含し得るそれぞれ可能な数値を個々に開示又は請求することである。その上、本明細書において開示する範囲に関するすべての数値的な端点は、近似値である。代表的な例として、出願人は、一実施形態では、しきい値粒子サイズが約1μm~約10μmであることを開示している。この範囲は、約1μm~約10μmのしきい値粒子サイズを包含するものとして解釈されるべきであり、さらに、「約」2μm、「約」3μm、「約」4μm、「約」5μm、「約」6μm、「約」7μm、「約」8μm、及び「約」9μm、を包含し、これらの値の間の任意の範囲及びサブ範囲を含む。
【0160】
「約」という用語は、本明細書で使用する際には、指示された値の5%以内である値を指す。例えば、「約10μm」は、9.5μm~10.5μmを包含することとなる。
【0161】
本明細書において記載した開示に関する多くの修正及び他の実装は、上記の説明及び関連する図面において提示された教示の恩恵を受けて、明らかであろう。したがって、本開示が、開示された特定の実装に限定されるものではないこと、並びに、修正及び他の実装が、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることは、理解されよう。例えば、本明細書において説明する1つの実施形態に関する1つ又は複数の特徴点は、本明細書において説明する別の実施形態の中に組み込まれてもよい。