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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-28
(45)【発行日】2024-12-06
(54)【発明の名称】センサ及び移動体
(51)【国際特許分類】
   G01C 19/38 20060101AFI20241129BHJP
   G01C 19/02 20060101ALI20241129BHJP
   G01C 1/00 20060101ALI20241129BHJP
   G01C 9/02 20060101ALI20241129BHJP
【FI】
G01C19/38
G01C19/02 B
G01C1/00 A
G01C9/02
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022035884
(22)【出願日】2022-03-09
(65)【公開番号】P2023131256
(43)【公開日】2023-09-22
【審査請求日】2024-03-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】増西 桂
(72)【発明者】
【氏名】冨澤 泰
(72)【発明者】
【氏名】小川 悦治
(72)【発明者】
【氏名】丸藤 竜之介
(72)【発明者】
【氏名】加治 志織
(72)【発明者】
【氏名】平賀 広貴
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 史登
(72)【発明者】
【氏名】小野 大騎
(72)【発明者】
【氏名】内田 健悟
【審査官】國田 正久
(56)【参考文献】
【文献】特開平9-325032(JP,A)
【文献】特開2022-1828(JP,A)
【文献】特開平7-120266(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 19/00-19/72
1/00
9/02
G01P 15/00-15/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部分及び第2部分を含むステージと、
前記ステージを回転させることが可能な駆動部であって、前記ステージの回転軸は、前記第1部分を通過し、第1方向に沿い、前記第1部分から前記第2部分への第2方向は、前記第1方向と交差し、前記ステージが回転したときに、前記第2部分は、前記回転軸を中心とする周方向に沿って回転する、前記駆動部と、
前記第2部分に設けられた検出部と、
を備え、
前記検出部は、
前記第2方向に沿う成分を含む第1加速度を検出可能な第1検出素子と、
前記第1方向に沿う成分を含む第2加速度を検出可能な第2検出素子と、
を含む、センサ。
【請求項2】
前記第1検出素子は、前記第1方向に沿って延びる第1梁及び第2梁を含む第1可動部を含み、前記第2梁から前記第1梁への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第2検出素子は、前記第2方向に沿って延びる第3梁及び第4梁を含む第2可動部を含み、前記第4梁から前記第3梁への方向は、前記第1方向に沿う、請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
制御部をさらに備え、
前記制御部は、
前記第1梁の共振周波数と前記第2梁の共振周波数との第1差に応じた第1値と、
前記第3梁の共振周波数と前記第4梁の共振周波数との第2差に応じた第2値と、
を出力可能である、請求項2に記載のセンサ。
【請求項4】
前記制御部は、前記ステージが等速度で回転しているときの前記第1差に基づいて前記第1値を導出可能であり、前記ステージが前記等速度で回転しているときの前記第2差に基づいて前記第2値を導出可能である、請求項3に記載のセンサ。
【請求項5】
前記第1値は、重力に対する前記第1方向の傾斜角に対応する、請求項3または4に記載のセンサ。
【請求項6】
前記第2値は、地球の自転の軸を基準にした方位角に対応する、請求項3~5のいずれか1つに記載のセンサ。
【請求項7】
前記検出部は、基板を含み、
前記第1検出素子は、前記基板に固定された第1支持部を含み、前記第1可動部は、前記第1支持部に支持され、
前記第2検出素子は、前記基板に固定された第2支持部を含み、前記第2可動部は、前記第2支持部に支持され、
前記基板と前記第1可動部との間に第1間隙が設けられ、
前記基板と前記第2可動部との間に第2間隙が設けられた、請求項2~6のいずれか1つに記載のセンサ。
【請求項8】
前記第1可動部は、
前記第1支持部に支持された第1可動基部と、
前記第1可動基部に支持された第1接続基部と、
前記第1接続基部に支持された第1他可動基部と、
を含み、
前記第1可動基部は、前記第1方向において、前記第1支持部と前記第1他可動基部との間にあり、
前記第1接続基部は、前記第1方向において、前記第1可動基部と前記第1他可動基部との間にあり、
前記第1梁の第1端部は、前記第1可動基部の一部と接続され、
前記第1梁の第1他端部は、前記第1他可動基部の一部と接続され、
前記第2梁の第2端部は、前記第1可動基部の別の一部と接続され、
前記第2梁の第2他端部は、前記第1他可動基部の別の一部と接続され、
前記第1接続基部は、前記第2方向において、前記第2梁と前記第1梁との間にあり、
前記第2可動部は、
前記第2支持部に支持された第2可動基部と、
前記第2可動基部に支持された第2接続基部と、
前記第2接続基部に支持された第2他可動基部と、
を含み、
前記第2可動基部は、前記第2方向において、前記第2支持部と前記第2他可動基部との間にあり、
前記第2接続基部は、前記第2方向において、前記第2可動基部と前記第2他可動基部との間にあり、
前記第3梁の第3端部は、前記第2可動基部の一部と接続され、
前記第3梁の第3他端部は、前記第2他可動基部の一部と接続され、
前記第4梁の第4端部は、前記第2可動基部の別の一部と接続され、
前記第4梁の第4他端部は、前記第2他可動基部の別の一部と接続され、
前記第2接続基部は、前記第1方向において、前記第3梁と前記第4梁との間にある、請求項7に記載のセンサ。
【請求項9】
前記第1検出素子は、
前記第1梁と接続された第1導電部と、
前記第1導電部と対向し、前記基板に固定された第1固定電極と、
前記第1導電部と対向し、前記基板に固定された第1素子電極と、
前記第2梁と接続された第2導電部と、
前記第2導電部と対向し、前記基板に固定された第2固定電極と、
前記第2導電部と対向し、前記基板に固定された第2素子電極と、
を含み、
前記第2検出素子は、
前記第3梁と接続された第3導電部と、
前記第3導電部と対向し、前記基板に固定された第3固定電極と、
前記第3導電部と対向し、前記基板に固定された第3素子電極と、
前記第4梁と接続された第4導電部と、
前記第4導電部と対向し、前記基板に固定された第4固定電極と、
前記第4導電部と対向し、前記基板に固定された第4素子電極と、
を含む、請求項7または8に記載のセンサ。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1つに記載のセンサと、
前記センサから得られる信号に基づいて姿勢を制御する制御装置と、
を備えた移動体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、センサ及び移動体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、MEMS構造を利用したセンサがある。センサにおいて、特性の向上が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022-1828号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施形態は、特性を向上できるセンサ及び移動体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、センサは、ステージ、駆動部及び検出部を含む。前記ステージは、第1部分及び第2部分を含む。前記駆動部は、前記ステージを回転させることが可能である。前記ステージの回転軸は、前記第1部分を通過し、第1方向に沿う。前記第1部分から前記第2部分への第2方向は、前記第1方向と交差する。前記ステージが回転したときに、前記第2部分は、前記回転軸を中心とする周方向に沿って回転する。前記検出部は、前記第2部分に設けられる。前記検出部は、前記第2方向に沿う成分を含む第1加速度を検出可能な第1検出素子と、前記第1方向に沿う成分を含む第2加速度を検出可能な第2検出素子と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的斜視図である。
図2図2は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的平面図である。
図3図3は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的断面図である。
図4図4は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的断面図である。
図5図5は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的平面図である。
図6図6は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的平面図である。
図7図7(a)及び図7(b)は、第1実施形態に係るセンサの特性を例示する模式図である。
図8図8(a)及び図8(b)は、第1実施形態に係るセンサの特性を例示する模式図である。
図9図9は、第2実施形態に係る移動体を例示する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0008】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的斜視図である。
図1に示すように、実施形態に係るセンサ110は、ステージ81、駆動部45及び検出部10Uを含む。
【0009】
ステージ81は、第1部分81a及び第2部分81bを含む。駆動部45は、ステージ81を回転させることが可能である。ステージ81の回転軸81zは、第1部分81aを通過し、第1方向D1に沿う。第1部分81aから第2部分81bへの第2方向D2は、第1方向D1と交差する。ステージ81が回転したときに、第2部分81bは、回転軸81zを中心とする周方向Dr1に沿って回転する。
【0010】
Z軸方向に対して垂直な1つの方向をX軸方向とする。Z軸方向及びX軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。第2部分81bは、X-Y平面内で回転する。
【0011】
検出部10Uは、第2部分81bに設けられる。例えば、検出部10Uは、第2部分81bに固定される。検出部10Uは、第1検出素子31及び第2検出素子32を含む。第1検出素子31は、第2方向D2に沿う成分を含む第1加速度を検出可能である。第2検出素子32は、第1方向D1に沿う成分を含む第2加速度を検出可能である。
【0012】
異なる2つの方向(軸)の加速度を検出する2つの検出素子を回転させることで、例えば、方位及び傾斜角と、を検出することができる。
【0013】
方位角及び傾斜角を検出する装置は、North Finderとして応用できる。第1参考例において、North Finderとして、大型の機械式ジャイロコンパスが用いられる。第1参考例の装置は大型であり、応用が制限される。
【0014】
第2参考例において、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ジャイロセンサによる方位角測定と、MEMS加速度センサによる傾斜角測定と、を組み合わされる。第2参考例において、高精度なMEMSジャイロセンサの制御は複雑である。第2参考例において、MEMSジャイロセンサ及びMEMS加速度センサにおいて、軸ずれに起因する誤差が生じる場合がある。
【0015】
実施形態においては、簡単な構造の2つの検出素子を回転させることで、方位角及び傾斜角が検出できる。実施形態においては、軸ずれに起因する誤差が抑制できる。小型化が容易である。制御が容易である。特性を向上できるセンサを提供できる。実施形態に係るセンサは、North Finderに応用できる。
【0016】
図1に示すように、センサ110は、構造体86を含んでも良い。例えば、ステージ81は、第3部分81cをさらに含んで良い。第1部分81aは、第2方向D2において第3部分81cと第2部分81bとの間にある。構造体86は、第3部分81cに固定される。このような構造体86が設けられることで、回転のバランスが向上する。例えば、安定した回転が得られる。例えば、駆動部45への慣性モーメントによる負荷を減らすことができる。
【0017】
例えば、構造体86と回転軸81zとの間の第1距離と、構造体86の第1質量と、の第1積は、検出部10Uと回転軸81zとの間の第2距離と、検出部10Uの第2質量と、の第2積の1/2倍以上2倍以下であることが好ましい。より安定した回転が得られる。1つの例において、第1距離は第2距離と実質的に同じである。例えば、第1質量が第2質量と実質的に同じである。
【0018】
図1に示すように、センサ110に制御部70が設けられても良い。制御部70は、センサ110に含まれても良い。制御部70の少なくとも一部は、センサ110とは別に設けられても良い。
【0019】
制御部70は、例えば、第1処理部71及び第2処理部72を含む。第1処理部71は、第1検出素子31から得られる信号に基づいて、第1信号Sg1を出力可能である。第1信号Sg1は、例えば、傾斜角に関する情報を含む。第1信号Sg1は、例えば、水平面に対してのピッチ角に関する情報、及び、水平面に対してのロール角に関する情報の少なくともいずれかを含む。水平面は、重力の方向に対して垂直である。
【0020】
第2処理部72は、第2検出素子32から得られる信号に基づいて、第2信号Sg2を出力可能である。第2信号Sg2は、例えば地球の方位角に関する情報、及び、緯度に関する情報の少なくともいずれかを含む。
【0021】
図1に示すように、制御部70は、第3処理部73を含んでも良い。第3処理部73は、第1信号Sg1の少なくとも一部に基づいて、補正前の第2信号Sg2を補正する。例えば、検出された傾斜角に基づいて、方位及び緯度の少なくともいずれかが補正される。より正確な方位及び緯度が検出できる。
【0022】
図1に示すように、例えば、検出部10Uは、基体10UBを含む。基体10UBは、第1面10UFを含む。第1面10UFは、第1方向D1及び第2方向D2に沿う。第1面10UFは、周方向Dr1と交差する。例えば、第1面10UFは、周方向Dr1に対して実質的に垂直でよい。第1検出素子31及び第2検出素子32は、第1面10UFに設けられる。
【0023】
図1に示すように、この例では、第1部分81aの第1方向D1における位置は、駆動部45の第1方向D1における位置と、検出部10Uの第1方向D1における位置と、の間にある。例えば、駆動部45の上に第1部分81aが設けられる。第2部分81bの上に検出部10Uが設けられる。構成が簡単になる。
【0024】
以下、第1検出素子31及び第2検出素子32の例について説明する。
【0025】
図2は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的平面図である。
図2は、図1の矢印AA1から見たときのパターンを例示している。
図3及び図4は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的断面図である。
図3は、図2のA1-A2線断面図である。図4は、図2のB1-B2線断面図である。
【0026】
図2に示すように、第1検出素子31は、第1可動部31Mを含む。第1可動部31Mは、第1支持部31Sに支持される。第1可動部31Mは、第1梁21及び第2梁22を含む。第1梁21及び第2梁22は、第1方向D1に沿って延びる。第2梁22から第1梁21への方向は、第2方向D2に沿う。
【0027】
第2検出素子32は、第2可動部32Mを含む。第2可動部32Mは、第2支持部32Sに支持される。第2可動部32Mは、第3梁23及び第4梁24を含む。第3梁23及び第4梁24は、第2方向D2に沿って延びる。第4梁24から第3梁23への方向は、第1方向D1に沿う。
【0028】
制御部70は、例えば、第1梁21の共振周波数と第2梁22の共振周波数との第1差に応じた第1値を出力可能である。第1値は、第1信号Sg1に対応する。制御部70は、第3梁23の共振周波数と第4梁24の共振周波数との第2差に応じた第2値を出力可能である。第2値は、第2信号Sg2に対応する。
【0029】
図3及び図4に示すように、例えば、検出部10Uは、基板50Sを含む。基板50Sは、基体10UBの第1面10UFに固定される。
【0030】
図3に示すように、第1支持部31Sは、基板50Sに固定される。基板50Sと第1可動部31Mとの間に第1間隙11Zが設けられる。
【0031】
図4に示すように、第2支持部32Sは、基板50Sに固定される。基板50Sと第2可動部32Mとの間に第2間隙12Zが設けられる。
【0032】
図2及び図3に示すように、第1可動部31Mは、第1可動基部11A、第1接続基部11P、及び、第1他可動基部11Bを含む。第1可動基部11Aは、第1支持部31Sに支持される。第1接続基部11Pは、第1可動基部11Aに支持される。第他可動基部11Bは、第1接続基部11Pに支持される。第1可動基部11Aは、第1方向D1において、第1支持部31Sと第1他可動基部11Bとの間にある。第1接続基部11Pは、第1方向D1において、第1可動基部11Aと第1他可動基部11Bとの間にある。
【0033】
第2可動部32Mは、第2可動基部12A、第2接続基部12P、及び、第2他可動基部12Bを含む。第2可動基部12Aは、第2支持部32Sに支持される。第2接続基部12Pは、第2可動基部12Aに支持される。第2他可動基部12Bは、第2接続基部12Pに支持される。第2可動基部12Aは、第2方向D2において、第2支持部32Sと第2他可動基部12Bとの間にある。第2接続基部12Pは、第2方向において、第2可動基部12Aと第2他可動基部12Bとの間にある。
【0034】
図2に示すように、第1接続基部11Pの第2方向D2に沿う幅は、第1可動基部11Aの第2方向D2に沿う幅よりも狭く、第1他可動基部11Bの第2方向D2に沿う幅よりも狭い。第2接続基部12Pの第1方向D1に沿う幅は、第2可動基部12Aの第1方向D1に沿う幅よりも狭く、第2他可動基部12Bの第1方向D1に沿う幅よりも狭い。
【0035】
例えば、第1検出素子31において、第2方向D2に沿う加速度が加わった場合に、第1他可動基部11Bは、第1接続基部11Pを中心にして変位する。例えば、第2検出素子32において、第1方向D1に沿う加速度が加わった場合に、第2他可動基部12Bは、第2接続基部12Pを中心にして変位する。
【0036】
図2及び図3に示すように、第1可動部31Mは、第1錘部11Xをさらに含んでも良い。第1錘部11Xは、第1他可動基部11Bと接続される。第1方向D1において、第1他可動基部11Bは、第1可動基部11Aと第1錘部11Xとの間にある。第1錘部11Xが設けられることで、より大きな変位が安定して得易くなる。
【0037】
図2及び図4に示すように、第2可動部32Mは、第2錘部12Xをさらに含んでも良い。第2錘部12Xは、第2他可動基部12Bと接続される。第2方向D2において、第2他可動基部12Bは、第2可動基部12Aと第2錘部12Xとの間にある。第2錘部12Xが設けられることで、より大きな変位が安定して得易くなる。
【0038】
図2図3及び図4に示すように、構造部材59が設けられても良い。構造部材59は、X-Y平面において、第1可動部31M及び第2可動部32Mの周りに設けられる。構造部材59は、例えば、ストッパの少なくとも一部として機能して良い。
【0039】
図3に示すように、電極31Eが設けられても良い。電極31Eは、例えば、第1支持部31Sの上に設けられる。電極31Eは、第1可動部31Mと電気的に接続される。制御部70は、電極31Eを介して第1可動部31Mと電気的に接続される。第1可動部31Mは、導電性である。
【0040】
図4に示すように、電極32Eが設けられても良い。電極32Eは、例えば、第2支持部32Sの上に設けられる。電極32Eは、第2可動部32Mと電気的に接続される。制御部70は、電極32Eを介して第2可動部32Mと電気的に接続される。第2可動部32Mは、導電性である。
【0041】
図5及び図6は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的平面図である。
図5は、第1検出素子31を拡大して例示している。図6は、第2検出素子32を拡大して例示している。
【0042】
図5に示すように、第1梁21の1つの端部(第1端部)は、第1可動基部11Aの一部と接続される。第1梁21の他の端部(第1他端部)は、第1他可動基部11Bの一部と接続される。
【0043】
図5に示すように、第2梁22の1つの端部(第2端部)は、第1可動基部11Aの別の一部と接続される。第2梁22の他の端部(第2他端部)は、第1他可動基部11Bの別の一部と接続される。第1接続基部11Pは、第2方向D2において、第2梁22と第1梁21との間にある。
【0044】
図6に示すように、第3梁23の1つの端部(第3端部)は、第2可動基部12Aの一部と接続される。第3梁23の他の端部(第3他端部)は、第2他可動基部12Bの一部と接続される。
【0045】
図6に示すように、第4梁24の1つの端部(第4端部)は、第2可動基部12Aの別の一部と接続される。第4梁24の他の端部(第4他端部)は、第2他可動基部12Bの別の一部と接続される。第2接続基部12Pは、第1方向D1において、第3梁23と第4梁24との間にある。
【0046】
例えば、第1検出素子31において、加わる加速度により第1他可動基部11B及び第1錘部11Xが変位し、第1梁21及び第2梁22に応力が加わる。例えば、第1梁21に圧縮応力及び引張応力の一方が加わる。このとき、第2梁22に圧縮応力及び引張応力の他方が加わる。これにより、これらの2つの梁の共振周波数が変化する。共振周波数の変化を検出することで、加わった応力を検出できる。
【0047】
例えば、第2検出素子32において、加わる加速度により第2他可動基部12B及び第2錘部12Xが変位し、第3梁23及び第4梁24に応力が加わる。例えば、第3梁23に圧縮応力及び引張応力の一方が加わる。このとき、第4梁24に圧縮応力及び引張応力の他方が加わる。これにより、これらの2つの梁の共振周波数が変化する。共振周波数の変化を検出することで、加わった応力を検出できる。
【0048】
図5に示すように、この例では、第1検出素子31は、第1導電部21A、第1固定電極51、及び、第1素子電極51Aを含む。第1導電部21Aは、第1梁21と接続される。この例では、第1梁接続部21Cにより、第1導電部21Aは、第1梁21と接続される。第1導電部21Aは、第1方向D1に沿って延びる。
【0049】
図5に示すように、第1固定電極51は、第1導電部21Aと対向する。第1固定電極51は、基板50Sに固定される。第1素子電極51Aは、第1導電部21Aと対向する。第1素子電極51Aは、基板50Sに固定される。この例では、第1他素子電極51Bが設けられる。第1他素子電極51Bは、第1導電部21Aと対向する。第1他素子電極51Bは、基板50Sに固定される。
【0050】
図5に示すように、この例では、第1検出素子31は、第2導電部22A、第2固定電極52、及び、第2素子電極52Aを含む。第2導電部22Aは、第2梁22と接続される。この例では、第2梁接続部22Cにより、第2導電部22Aは、第2梁22と接続される。第2導電部22Aは、第1方向D1に沿って延びる。
【0051】
図5に示すように、第2固定電極52は、第2導電部22Aと対向する。第2固定電極52は、基板50Sに固定される。第2素子電極52Aは、第2導電部22Aと対向する。第2素子電極52Aは、基板50Sに固定される。この例では、第2他素子電極52Bが設けられる。第2他素子電極52Bは、第2導電部22Aと対向する。第2他素子電極52Bは、基板50Sに固定される。
【0052】
図5に示すように、制御部70は、第1固定電極51、第1素子電極51A及び第1他素子電極51Bと電気的に接続される。制御部70は、第2固定電極52、第2素子電極52A及び第2他素子電極52Bと電気的に接続される。既に説明したように、制御部70は、第1可動部31Mと電気的に接続される。
【0053】
例えば、制御部70は、第1固定電極51に駆動信号を印加して、第1梁21を振動させる。振動に応じた信号が、第1素子電極51A及び第1他素子電極51Bに生じる。制御部70は、第1素子電極51A及び第1他素子電極51Bに生じる信号を検出する。制御部70は、第2固定電極52に駆動信号を印加して、第2梁22を振動させる。振動に応じた信号が、第2素子電極52A及び第2他素子電極52Bに生じる。制御部70は、第2素子電極52A及び第2他素子電極52Bに生じる信号を検出する。制御部70は、第1梁21と第2梁22とにおける共振周波数の差の変化を検出できる。
【0054】
第1素子電極51A及び第1他素子電極51Bに駆動信号が印加され、振動に応じた信号が第1固定電極51を介して検出されても良い。第2素子電極52A及び第2他素子電極52Bに駆動信号が印加され、振動に応じた信号が第2固定電極52を介して検出されても良い。
【0055】
図6に示すように、この例では、第2検出素子32は、第3導電部23A、第3固定電極53、及び、第3素子電極53Aを含む。第3導電部23Aは、第3梁23と接続される。この例では、第3梁接続部23Cにより、第3導電部23Aは、第3梁23と接続される。第3導電部23Aは、第2方向D2に沿って延びる。
【0056】
図6に示すように、第3固定電極53は、第3導電部23Aと対向する。第3固定電極53は、基板50Sに固定される。第3素子電極53Aは、第3導電部23Aと対向する。第3素子電極53Aは、基板50Sに固定される。この例では、第3他素子電極53Bが設けられる。第3他素子電極53Bは、第3導電部23Aと対向する。第3他素子電極53Bは、基板50Sに固定される。
【0057】
図6に示すように、この例では、第2検出素子32は、第4導電部24A、第4固定電極54、及び、第4素子電極54Aを含む。第4導電部24Aは、第4梁24と接続される。この例では、第4梁接続部24Cにより、第4導電部24Aは、第4梁24と接続される。第4導電部24Aは、第2方向D2に沿って延びる。
【0058】
図6に示すように、第4固定電極54は、第4導電部24Aと対向する。第4固定電極54は、基板50Sに固定される。第4素子電極54Aは、第4導電部24Aと対向する。第4素子電極54Aは、基板50Sに固定される。この例では、第4他素子電極54Bが設けられる。第4他素子電極54Bは、第4導電部24Aと対向する。第4他素子電極54Bは、基板50Sに固定される。
【0059】
図6に示すように、制御部70は、第3固定電極53、第3素子電極53A及び第3他素子電極53Bと電気的に接続される。制御部70は、第4固定電極54、第4素子電極54A及び第4他素子電極54Bと電気的に接続される。既に説明したように、制御部70は、第2可動部32Mと電気的に接続される。
【0060】
例えば、制御部70は、第3固定電極53に駆動信号を印加して、第3梁23を振動させる。振動に応じた信号が、第3素子電極53A及び第3他素子電極53Bに生じる。制御部70は、第3素子電極53A及び第3他素子電極53Bに生じる信号を検出する。制御部70は、第4固定電極54に駆動信号を印加して、第4梁24を振動させる。振動に応じた信号が、第4素子電極54A及び第4他素子電極54Bに生じる。制御部70は、第4素子電極54A及び第4他素子電極54Bに生じる信号を検出する。制御部70は、第3梁23と第4梁24とにおける共振周波数の差の変化を検出できる。
【0061】
第3素子電極53A及び第3他素子電極53Bに駆動信号が印加され、振動に応じた信号が第3固定電極53を介して検出されても良い。第4素子電極54A及び第4他素子電極54Bに駆動信号が印加され、振動に応じた信号が第4固定電極54を介して検出されても良い。
【0062】
図2に示すように、この例では、第2支持部32Sの第2方向における位置は、ステージ81の第1部分81aの第2方向D2における位置と、第2他可動基部12Bの第2方向D2における位置と、の間にある。加速度をより効果的に第2可動部32Mに加えることができる。より高い感度が得られる。
【0063】
図2に示すように、この例では、第1支持部31Sと第2部分81bとの間に第1他可動基部11Bがある。加速度をより安定して第1可動部31Mに加えることができる。より安定した検出が実施できる。
【0064】
実施形態において、1つの基体10UBに、第1検出素子31及び第2検出素子32が設けられる。例えば、基体10UBの上に、これらの検出素子となる部材が形成され、リソグラフィにより加工される。この加工により、第1検出素子31及び第2検出素子32が得られる。第1検出素子31及び第2検出素子32は、1つのMEMSセンサチップに含まれる。これらの素子の位置関係が高い精度で制御できる。
【0065】
以下、検出部10Uの特性の例について説明する。
実施形態において、駆動部45は、ステージ81を等速度で回転させることが可能である。制御部70は、ステージ81が等速度で回転しているときに得られる第1検出素子31からの出力と第2検出素子32からの出力を取得する。これらの出力を処理することで、第1信号Sg1及び第2信号Sg2が得られる。
【0066】
図7(a)及び図7(b)は、第1実施形態に係るセンサの特性を例示する模式図である。
図7(a)に示すように、第1検出素子31の出力(第1値Va1)が第1処理部71に供給される。第1検出素子31の第1値Va1は、第1梁21と第2梁22とにおける共振周波数の差に関する情報を含む。第1処理部71は、第1値Va1を処理することで得られた第1信号Sg1を出力する。第1信号Sg1は、傾斜角に関する情報を含む。
【0067】
図7(a)に示すように、周方向Dr1に沿って第1検出素子31が回転する。周方向Dr1は、第1方向D1及び第2方向D2を含む平面と交差(例えば直交)する。第1検出素子31の第1可動部31Mに遠心力Fc1が働く。遠心力Fc1は実質的に一定であり、直流的(DC)の力である。ステージ81の回転軸81zが重力Fg1の方向から、傾斜角度θtで傾くと、傾斜角度θtに応じて、重力Fg1の射影Fpg1が第1可動部31Mに加わる。重力Fg1の射影Fpg1は、第2方向D2の成分を有する。重力Fg1の射影Fpg1は、回転に伴って、交流的(AC)に変化する。
【0068】
図7(b)は、第1検出素子31の出力(第1値Va1)を例示するグラフである。図7(b)の横軸は、回転角度θrである。図7(b)の縦軸は、第1検出素子31から得られる第1値Va1である。図7(b)は、ステージ81の1つの回転における特性を例示している。
【0069】
図7(b)に示すように、回転角度θrに応じて、傾斜角度θtによる重力Fg1の射影Fpg1が得られる。重力Fg1の射影Fpg1は、回転角度θrに対して正弦波状に変化する。例えば、第1値Va1の最大値、または、第1値Va1の最小値の絶対値が傾斜角度θtに対応する。実施形態において、傾斜角度θtが得られる。
【0070】
図8(a)及び図8(b)は、第1実施形態に係るセンサの特性を例示する模式図である。
図8(a)に示すように、第2検出素子32の出力(第2値Va2)が第2処理部72に供給される。第2検出素子32の第2値Va2は、第3梁23と第4梁24とにおける共振周波数の差に関する情報を含む。第2処理部72は、第2値Va2を処理することで得られた第2信号Sg2を出力する。第2信号Sg2は、方位及び緯度に関する情報を含む。
【0071】
図8(a)に示すように、周方向Dr1に沿って第2検出素子32が回転する。周方向Dr1は、第1方向D1及び第2方向D2を含む平面と交差(例えば直交)する。第2検出素子32の第2可動部32Mに遠心力Fc1が働く。遠心力Fc1は実質的に一定であり、直流的(DC)の力である。ステージ81の回転軸81zが重力Fg1から傾斜角度θtで傾くと、傾斜角度θtに応じて、重力Fg1の射影Fpg2が第2可動部32Mに加わる。重力Fg1の射影Fpg2は、第1方向D1の成分を有する。重力Fg1の射影Fpg2は、回転に伴って、交流的(AC)に変化する。さらに、第2可動部32Mにコリオリ力Ff1が働く。コリオリ力Ff1は、回転に伴って、交流的(AC)に変化する。第2可動部32Mにおいて、重力Fg1の射影Fpg2の変化の影響は小さく、実質的に無視できる。第2検出素子32から得られる出力のAC成分の変化は、コリオリ力Ff1による変化を主に反映する。
【0072】
図8(b)は、第2検出素子32の出力(第2値Va)を例示するグラフである。図8(b)の横軸は、回転角度θrである。図8(b)の縦軸は、第2検出素子3から得られる第2値Va2である。第2値Va2の単位はdph(degree per hour)である。図8(b)は、ステージ81の1つの回転における特性を例示している。
【0073】
図8(b)に示すように、この例では、回転角度θrが90度のときに、第2値Va2は最大となる。回転角度θrが270度のときに、第2値Va2は最小となる。第2値Va2の最大が、例えば、北方向の方位N0に対応する。第2値Va2の最が、例えば、南方向の方位S0に対応する。
【0074】
第2値Va2の最大値の絶対値、または、第2値Va2の最小値の絶対値が、緯度θLに対応する。実施形態において、緯度θLが得られる。
【0075】
このように、制御部70は、ステージ81が等速度で回転しているときの第1差(第1梁21及び第2梁22における共振周波数の差)に基づいて、第1値Va1を導出可能である。制御部70は、ステージ81が等速度で回転しているときの第2差(第3梁23及び第4梁24における共振周波数の差)に基づいて第2値Va2を導出可能である。
【0076】
第1値Va1は、例えば、重力Fg1に対する第1方向D1の傾斜角度θtに対応する。例えば、制御部70は、上記の第1差に基づいて、重力Fg1を基準にした第1方向D1のロール角度及びピッチ角度の少なくともいずれかの値を出力可能である。
【0077】
第2値Va2は、例えば、地球の自転の軸を基準にした方位角に対応する。例えば、制御部70は、上記の第2差に基づいて、方位及び緯度の少なくともいずれかの値を出力可能である。
【0078】
既に説明したように、制御部70は、上記の第1値Va1に基づいて、補正前の第2値Va2を補正した値(補正後の第2値Va2))を出力しても良い。より高い精度が得られる。
【0079】
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態に係る移動体を例示する模式図である。
図9に示すように、実施形態に係る移動体310は、第1実施形態に係るセンサ110及び制御装置210を含む。制御装置210は、センサ110から得られる信号S01に基づいて姿勢を制御する。例えば、制御装置210から、制御信号S02が駆動装置220に供給される。駆動装置220の動作により、移動体310の姿勢が制御される。
【0080】
実施形態は、以下の構成(例えば技術案)を含んでも良い。
(構成1)
第1部分及び第2部分を含むステージと、
前記ステージを回転させることが可能な駆動部であって、前記ステージの回転軸は、前記第1部分を通過し、第1方向に沿い、前記第1部分から前記第2部分への第2方向は、前記第1方向と交差し、前記ステージが回転したときに、前記第2部分は、前記回転軸を中心とする周方向に沿って回転する、前記駆動部と、
前記第2部分に設けられた検出部と、
を備え、
前記検出部は、
前記第2方向に沿う成分を含む第1加速度を検出可能な第1検出素子と、
前記第1方向に沿う成分を含む第2加速度を検出可能な第2検出素子と、
を含む、センサ。
【0081】
(構成2)
前記第1検出素子は、前記第1方向に沿って延びる第1梁及び第2梁を含む第1可動部を含み、前記第2梁から前記第1梁への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第2検出素子は、前記第2方向に沿って延びる第3梁及び第4梁を含む第2可動部を含み、前記第4梁から前記第3梁への方向は、前記第1方向に沿う、構成1に記載のセンサ。
【0082】
(構成3)
前記検出部は、第1面を含む基体を含み、
前記第1面は、前記第1方向及び前記第2方向に沿い、
前記第1検出素子及び前記第2検出素子は、前記第1面に設けられた、構成2に記載のセンサ。
【0083】
(構成4)
制御部をさらに備え、
前記制御部は、
前記第1梁の共振周波数と前記第2梁の共振周波数との第1差に応じた第1値と、
前記第3梁の共振周波数と前記第4梁の共振周波数との第2差に応じた第2値と、
を出力可能である、構成2または3に記載のセンサ。
【0084】
(構成5)
前記制御部は、前記ステージが等速度で回転しているときの前記第1差に基づいて前記第1値を導出可能であり、前記ステージが前記等速度で回転しているときの前記第2差に基づいて前記第2値を導出可能である、構成4に記載のセンサ。
【0085】
(構成6)
前記第1値は、重力に対する前記第1方向の傾斜角に対応する、構成4または5に記載のセンサ。
【0086】
(構成7)
前記制御部は、前記第1差に基づいて、重力を基準にした前記第1方向のロール角度及びピッチ角度の少なくともいずれかの値を出力可能である、構成4~6のいずれか1つに記載のセンサ。
【0087】
(構成8)
前記第2値は、地球の自転の軸を基準にした方位角に対応する、構成4~7のいずれか1つに記載のセンサ。
【0088】
(構成9)
前記制御部は、前記第2差に基づいて、方位及び緯度の少なくともいずれかの値を出力可能である、構成4~8のいずれか1つに記載のセンサ。
【0089】
(構成10)
前記制御部は、前記第1値に基づいて、補正前の前記第2値を補正した値を出力可能である、構成4~10のいずれか1つに記載のセンサ。
【0090】
(構成11)
前記検出部は、基板を含み、
前記第1検出素子は、前記基板に固定された第1支持部を含み、前記第1可動部は、前記第1支持部に支持され、
前記第2検出素子は、前記基板に固定された第2支持部を含み、前記第2可動部は、前記第2支持部に支持され、
前記基板と前記第1可動部との間に第1間隙が設けられ、
前記基板と前記第2可動部との間に第2間隙が設けられた、構成2~10のいずれか1つに記載のセンサ。
【0091】
(構成12)
前記第1可動部は、
前記第1支持部に支持された第1可動基部と、
前記第1可動基部に支持された第1接続基部と、
前記第1接続基部に支持された第1他可動基部と、
を含み、
前記第1可動基部は、前記第1方向において、前記第1支持部と前記第1他可動基部との間にあり、
前記第1接続基部は、前記第1方向において、前記第1可動基部と前記第1他可動基部との間にあり、
前記第1梁の第1端部は、前記第1可動基部の一部と接続され、
前記第1梁の第1他端部は、前記第1他可動基部の一部と接続され、
前記第2梁の第2端部は、前記第1可動基部の別の一部と接続され、
前記第2梁の第2他端部は、前記第1他可動基部の別の一部と接続され、
前記第1接続基部は、前記第2方向において、前記第2梁と前記第1梁との間にあり、
前記第2可動部は、
前記第2支持部に支持された第2可動基部と、
前記第2可動基部に支持された第2接続基部と、
前記第2接続基部に支持された第2他可動基部と、
を含み、
前記第2可動基部は、前記第2方向において、前記第2支持部と前記第2他可動基部との間にあり、
前記第2接続基部は、前記第2方向において、前記第2可動基部と前記第2他可動基部との間にあり、
前記第3梁の第3端部は、前記第2可動基部の一部と接続され、
前記第3梁の第3他端部は、前記第2他可動基部の一部と接続され、
前記第4梁の第4端部は、前記第2可動基部の別の一部と接続され、
前記第4梁の第4他端部は、前記第2他可動基部の別の一部と接続され、
前記第2接続基部は、前記第1方向において、前記第3梁と前記第4梁との間にある、構成11に記載のセンサ。
【0092】
(構成13)
前記第1可動部は、第1錘部をさらに含み、
前記第1錘部は、前記第1他可動基部と接続され、
前記第1方向において、前記第1他可動基部は、前記第1可動基部と前記第1錘部との間にあり、
前記第2可動部は、第2錘部をさらに含み、
前記第2錘部は、前記第2他可動基部と接続され、
前記第2方向において、前記第2他可動基部は、前記第2可動基部と前記第2錘部との間にある、構成12に記載のセンサ。
【0093】
(構成14)
前記第1検出素子は、
前記第1梁と接続された第1導電部と、
前記第1導電部と対向し、前記基板に固定された第1固定電極と、
前記第1導電部と対向し、前記基板に固定された第1素子電極と、
前記第2梁と接続された第2導電部と、
前記第2導電部と対向し、前記基板に固定された第2固定電極と、
前記第2導電部と対向し、前記基板に固定された第2素子電極と、
を含み、
前記第2検出素子は、
前記第3梁と接続された第3導電部と、
前記第3導電部と対向し、前記基板に固定された第3固定電極と、
前記第3導電部と対向し、前記基板に固定された第3素子電極と、
前記第4梁と接続された第4導電部と、
前記第4導電部と対向し、前記基板に固定された第4固定電極と、
前記第4導電部と対向し、前記基板に固定された第4素子電極と、
を含む、構成12または13に記載のセンサ。
【0094】
(構成15)
前記第2支持部の前記第2方向における位置は、前記第1部分の前記第2方向における位置と、前記第2他可動基部の前記第2方向における位置と、の間にある、構成12~14のいずれか1つに記載のセンサ。
【0095】
(構成16)
前記第1支持部と前記第2部分との間に前記第1他可動基部がある、構成12~15のいずれか1つに記載のセンサ。
【0096】
(構成17)
前記第1部分の前記第1方向における位置は、前記駆動部の前記第1方向における位置と、前記検出部の前記第1方向における位置と、の間にある、構成1~16のいずれか1つに記載のセンサ。
【0097】
(構成18)
構造体をさらに備え、
前記ステージは、第3部分をさらに含み、
前記第1部分は、前記第2方向において前記第3部分と前記第2部分との間にあり、
前記構造体は、前記第3部分に固定され、
前記構造体と前記回転軸との間の距離と、前記構造体の質量と、の積は、前記検出部と前記回転軸との間の距離と、前記検出部の質量と、の積の1/2倍以上2倍以下である、構成1~17のいずれか1つに記載のセンサ。
【0098】
(構成19)
構成1~18のいずれか1つに記載のセンサと、
前記センサから得られる信号に基づいて姿勢を制御する制御装置と、
を備えた移動体。
【0099】
実施形態によれば、特性を向上できるセンサ及び移動体が提供できる。
【0100】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、センサに含まれるステージ、駆動部、基体、基板、支持部、可動部及び制御部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
【0101】
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0102】
その他、本発明の実施の形態として上述したセンサ及び移動体を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全てのセンサ及び移動体も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0103】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0104】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0105】
10U…検出部、 10UB…基体、 10UF…第1面、 11A、12A…第1、第2可動基部、 11B、12B…第1、第2他可動基部、 11P、12P…第1、第2接続基部、 11X、12X…第1、第2錘部、 11Z、12Z…第1、第2間隙、 21~24…第1~第4梁、 21A~24A…第1~第4導電部、 21C~24C…第1~第4梁接続部、 31、32…第1、第2検出素子、 31E、32E…電極、 31M、32M…第1、第2可動部、 31S、32S…第1、第2支持部、 45…駆動部、 50S…基板、 51~54…第1~第4固定電極、 51A~54A…第1~第4素子電極、 51B~54B…第1~第4他素子電極、 59…構造部材、 70…制御部、 71~73…第1~第3処理部、 81…ステージ、 81a~81c…第1~第3部分、 81z…回転軸、 86…構造体、 θL…緯度、 θr…回転角度、 θt…傾斜角度、 110…センサ、 210…制御装置、 220…駆動装置、 AA1…矢印、 D1、D2…第1、第2方向、 Dr1…周方向、 Fc1…遠心力、 Ff1…コリオリ力、 Fg1…重力、 Fpg1、Fpg2…重力の射影、 N0、S0…方位、 S01…信号、 S02…制御信号、 Sg1、Sg2…第1、第2信号、 Va1、Va2…第1、第2値
図1
図2
図3
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図5
図6
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図9