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特許7595614カスタマイズされた命令フローチャート生成および改変システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-28
(45)【発行日】2024-12-06
(54)【発明の名称】カスタマイズされた命令フローチャート生成および改変システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20241129BHJP
【FI】
G06Q10/20
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022082487
(22)【出願日】2022-05-19
(65)【公開番号】P2023008820
(43)【公開日】2023-01-19
【審査請求日】2023-05-29
(31)【優先権主張番号】17/366,321
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519447732
【氏名又は名称】トランスポーテーション アイピー ホールディングス,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100232275
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 宣喜
(72)【発明者】
【氏名】ショルツ,バーンハード ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】ロディ,ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】ケイショーン,ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】アナンダン,アムサン
(72)【発明者】
【氏名】ラフート,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】シャイク,ハマド
(72)【発明者】
【氏名】クイグリー,ジェイソン
【審査官】上田 智志
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-089586(JP,A)
【文献】特開2017-033457(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0074832(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
機器においてタスクのメインセットを実行するためのフローチャート又は決定木を表す処方箋を取得する段階であって、前記タスクのうちの1つ以上サブタスクのサブセットを含む、段階と、
前記機器において前記タスクを実行する1人以上の人物の経験又は教育のレベルを、該1人以上の人物の履歴を記憶するコントローラを用いて判定する段階と、
閾値レベルより低い経験又は教育の前記レベルに応答して前記サブタスクの少なくとも第1のサブセットを公開すること、及び、前記閾値レベルより高い経験又は教育の前記レベルに応答して前記サブタスクの少なくとも第2のサブセットを非公開にすること、のうちの少なくとも一方により、グラフィカル・ユーザ・インターフェイス(GUI)における前記処方箋の表示自動的に変更する段階と、
前記閾値レベルより低い経験又は教育の前記レベルに応答して、自動化デバイスを用いて前記機器において前記タスクのうちの1つ以上を自動的に実行する段階と、
前記機器において記タスクを実行する前記1人以上の人物対して記処方箋を前記GUIにおいて自動的に表示する段階と、
を含む、方法。
【請求項2】
前記処方箋の表示自動的に変更する段階が記サブタスクの少なくとも前記第2のサブセットの表示を、前記フローチャート又は前記決定木内の単一ノードに折り畳むことによって、前記サブタスクの前記少なくとも前記第2のサブセットを非公開にすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記処方箋の表示自動的に変更する段階が記サブタスクの前記少なくとも前記第1のサブセットを、前記フローチャート又は前記決定木内の単一ノード内の複数のネストされたノードに展開することによって、前記サブタスクの前記少なくとも前記第1のサブセットを公開することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記処方箋の表示自動的に変更する段階が、前記処方箋に対してデータを削除又は追加しない、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記処方箋内の前記タスクの実行中に、前記1人以上の人物から入力を受信して、(a)前記フローチャート若しくは決定木の表示内で折り畳まれている前記サブタスクの前記サブセットを展開すること、又は、(b)前記フローチャート若しくは決定木の前記表示内で展開されている前記サブタスクの前記サブセットを折り畳むこと、のうちの1つ以上を行う段階、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記タスクのうちの少なくとも1つ決定を含み、
当該方法
決定の結果に基づいて、決定に続く前記タスクのうちの後続タスクに移るように、前記フローチャート又は決定木の表示を変更する段階、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
(a)前記タスクのうちの少なくとも1つの完了、
(b)前記タスクのうちの前記少なくとも1つに関する作業を開始したが完了していないこと、
(c)前記タスクのうちの前記少なくとも1つに関する作業中の、前記1人以上の人物によるデータ入力、又は、
(d)前記処方箋に関する作業の停止に応答して記1人以上の人物によって追加されたブックマーク、
のうちの1つ以上に応答して、前記フローチャート又は決定木内の前記タスクの前記メインセット内のノード又はリンクのうちの1つ以上の提示を変更する段階、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
記機器の場所に応答して、前記タスクにおいて使用される測定単位を変更することにより、前記処方箋の表示を変更する段階、さらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
(a)前記タスクのうちの1つ以上の完了、(b)前記1人以上の人物によって提供された入力、又は、(c)前記処方箋に関する作業の停止に応答して、若しくは、該停止に関連して、前記フローチャート若しくは前記決定木内で行われた決定、のうちの1つ以上を示すデータを保存する段階と、
前記処方箋に関する作業を再開することに応答して、保存されている前記データを取り出す段階と、
取り出される前記データに基づいて、前記フローチャート又は前記決定木を表示する段階と、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
システムであって、
機器においてタスクのメインセットを実行するためのフローチャート又は決定木を表す処方箋を取得するように構成されたコントローラを具備し
前記タスクのうちの1つ以上サブタスクのサブセットを含み、
前記コントローラ記機器において前記タスクを実行する1人以上の人物の経験又は教育のレベルを該1人以上の人物の履歴を記憶することにより判定するように構成されており、
前記コントローラ閾値レベルより低い経験又は教育の前記レベルに応答して前記サブタスクの少なくとも第1のサブセットを公開すること、及び、前記閾値レベルより高い経験又は教育の前記レベルに応答して前記サブタスクの少なくとも第2のサブセットを非公開にすること、のうちの少なくとも一方により、グラフィカル・ユーザ・インターフェイス(GUI)における前記処方箋表示を自動的に変更する、うに構成されており、
前記コントローラが、前記閾値レベルより低い経験又は教育の前記レベルに応答して、前記機器において前記タスクのうちの1つ以上を自動的に実行するように自動化デバイスに指示する、ように構成されており、
前記コントローラが、前記機器において前記タスクを実行する前記1人以上の人物に対して、前記処方箋を前記GUIにおいて自動的に表示する、ように構成されている、システム。
【請求項11】
前記コントローラ記サブタスクの少なくとも前記第2のサブセットの表示を、前記フローチャート又は前記決定木内の単一ノードに折り畳むことによって、前記サブタスクの少なくとも前記第2のサブセットを非公開にすることにより、前記処方箋表示を自動的に変更するように構成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記コントローラ記サブタスクの前記少なくとも前記第1のサブセットを、前記フローチャート又は前記決定木内の単一ノード内の複数のネストされたノードに展開することによって、前記サブタスクの前記少なくとも前記第1のサブセットを公開することにより、前記処方箋表示を自動的に変更するように構成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記コントローラ、前記処方箋に対してデータを削除又は追加することなく、前記処方箋の表示を自動的に変更するように構成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記コントローラ、前記処方箋内の前記タスクの実行中に、前記1人以上の人物から入力を受信して、(a)前記処方箋前記表示内で折り畳まれている前記サブタスクの前記サブセットを展開すること、又は、(b)前記処方箋の表示内で展開されている前記サブタスクの前記サブセットを折り畳むこと、のうちの1つ以上を行うように構成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記タスクのうちの少なくとも1つ決定を含み、
前記コントローラ決定の結果に基づいて、決定に続く前記タスクのうちの後続タスクに移るように、前記処方箋前記表示を変更するように構成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
前記コントローラ
(a)前記タスクのうちの少なくとも1つの完了、
(b)前記タスクのうちの前記少なくとも1つに関する作業を開始したが完了していないこと、
(c)前記タスクのうちの前記少なくとも1つに関する作業中の、前記1人以上の人物によるデータ入力、又は、
(d)前記処方箋に関する作業の停止に応答して記1人以上の人物によって追加されたブックマーク、
のうちの1つ以上に応答して、前記フローチャート又は決定木内の前記タスクの前記メインセット内のノードの提示を変更するように構成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
前記コントローラ、前記タスクのうちの少なくとも1つの完了に応答して、前記フローチャート又は決定木内の前記タスクの前記メインセット内のノード間のリンクの提示を変更するように構成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
前記コントローラ、(a)前記タスクのうちの1つ以上の完了、(b)前記1人以上の人物によって提供された入力、又は、(c)前記処方箋に関する作業の停止に応答して、若しくは、該停止に関連して、前記フローチャート若しくは前記決定木内で行われた決定、のうちの1つ以上を示すデータを保存するように構成されており、
前記コントローラ
前記処方箋に関する作業を再開することに応答して、保存されている前記データを取り出すように、かつ、
取り出される前記データに基づいて、前記フローチャート又は前記決定木を表示するように
構成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項19】
方法であって、
機器においてタスクのメインセットを実行するためのフローチャート又は決定木を表す処方箋を、コントローラを介して取得する段階であって、前記タスクのうちの1つ以上がサブタスクのサブセットを含む、段階と、
1以上のセンサからの出力に基づく前記機器1つ以上の特性を、前記コントローラを介して判定する段階と、
指定された範囲の外側にある前記1つ以上の特性に応答して前記サブタスクの少なくとも第1のサブセットを公開することにより前記処方箋の表示を自動的に変更する段階と、
前記指定された範囲の外側にある経験又は教育のレベルに応答して、自動化デバイスを用いて前記機器において前記タスクのうちの1つ以上を自動的に実行する段階と、
前記タスクを実行する1人以上の人物に対して、前記処方箋を自動的に表示する段階と、を含む、方法。
【請求項20】
前記処方箋の表示を変更する段階が前記処方箋に対してデータを削除又は追加しない、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載の主題は、対象物(例えば、機器)においてタスクを実行するための命令フローチャートを生成し通信するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
技術の考察
機器の問題を是正または診断するための命令は、「処方箋」または「Rx」と呼ばれることがある。これらの周知の命令のいくつかは、順番に実行されるべきタスクのリストとして作成される。処方箋は、機器において実行すべきタスクのリストとして、メンテナンス技術者および技能工に電子的に通信され得る。処方箋は、電子的に(例えば、電子メール)送達され、使用時に印刷されるか、またはオンラインポータルに表示することができるタスクのリストとして送達することができる。
【0003】
多くの場合、技術者または技能工が処方箋を実施しているとき、何らかの理由で停止し、後で再開する必要があり得る。時には、処方箋を実施している技術者または技能工は、彼らのシフトが終わる前に終了させることができず、彼らが中断したところを、次のシフトでそれを引き継ぐ次の技術者または技能工に通信する必要がある。
【0004】
処方箋が順番をなすタスクのリストとして展開されると、処方箋タスクを実施することにおいて、技術者または技能工はどのくらい進捗したかを簡単に確認することができる。但し、処方箋内のタスクが順番に実施されていない(例えば、実行されていない)場合、技術者または技能工がどこで中断したかを判断することは、簡単または明確ではないかもしれない。これは、完了まで線形経路をたどらなくてもよいフローチャート処方箋に、特に当てはまる可能性がある。部分的に完了した処方箋を引き継ぐ人物は、どんなタスクが完了したか、どんなタスク完了順序であるか(例えば、フローチャートを通してどんな経路がとられたか)、その他が分からないか、または判断できないことがあり得る。さらに、処方箋がデジタルで提供されている場合、担当者が完了したタスクに覚え書または注釈を追加することが難しい可能性がある。
【0005】
処方箋はまた、処方箋に概要が示されたタスクを実行するための詳細な命令を含み得る。タスクを実行する担当者は、様々な異なる量の経験、訓練、教育などを有し得る。より経験がある担当者および/またはより教育を受けた担当者によっては、あるタスクをどのように完了するかについて、あまり経験がない担当者またはあまり教育を受けていない担当者ほど多くの詳細を必要としないかもしれない。例えば、専門家の技術者および技能工は、高いレベルで処方箋を実施することを欲する。これらの担当者は、通常、処方箋、または処方箋の標的とされる故障モードに精通しており、処方箋内のタスクを完了するために多くの追加詳細を必要としない。これらの担当者は、目前の問題にどのように対処するかが分かっており、処方箋の構造およびコンテンツが彼らの邪魔になってスローダウンさせることを望まないかもしれないので、あるとしても、簡単または最小限の命令しか必要とし得ない。
【0006】
一方、初心者の技術者および技能工(または少なくとも処方箋、もしくはその標的とされる故障モードに精通していない者)は、より多くの情報が利用可能であって欲しいかもしれない。これらの担当者は、それほど精通していない問題、または機器に関して作業するとき、より多くのガイダンスを有したいと欲するかもしれない。これらの担当者は、必要に応じて追加文書が利用可能である、処方箋を実施するためのより詳細な命令セットを欲する可能性がある。しかしながら、複数のバージョンの複雑な処方箋を、各バージョンを、異なる経験および/または教育レベルの異なる技術者および技能工に合わせて調整して作成することは、多くの処方箋に対して、あまりにタイムリーで、大きな労力を要し、費用がかかりすぎるアプローチである。
【0007】
簡単な説明
1つの実施形態では、(例えば、機器においてタスクを完了するために、異なるユーザに対する提示のために、単一の処方箋を調整またはカスタマイズするための)方法が提供される。方法は、機器においてタスクのメインセットを実行するためのフローチャートまたは決定木を表す処方箋を取得することを含む。タスクのうちの1つ以上は、サブタスクのサブセットを含む。方法はまた、機器においてタスクを実行する人物の担当者特性、機器識別、機器構成、機器における使用および/もしくは実行された過去タスクの第1の履歴、機器と同じモデルである他の機器における使用および/もしくは実行された過去タスクの第2の履歴、ならびに/または機器のセンサデータを判定することを含む。方法はまた、担当者特性、機器識別、機器構成、第1の履歴、第2の履歴、および/またはセンサデータに基づいて処方箋を構成することを含む。命令セットは、サブタスクの少なくとも第1のサブセットを公開すること、および/またはサブタスクの少なくとも第2のサブセットを非公開にすることによって構成される。方法はまた、機器において処方箋内のタスクを実行するために、構成された処方箋を1人以上の人物に通信することを含む。
【0008】
また、(例えば、機器においてタスクを完了するために、異なるユーザに対する提示のために、単一の処方箋を調整またはカスタマイズするための)システムも提供される。システムは、機器においてタスクのメインセットを実行するためのフローチャートまたは決定木を表す処方箋を取得するように構成されているコントローラ(例えば、ユーザコントローラおよび/またはシステムコントローラ)を含む。タスクのうちの1つ以上は、サブタスクのサブセットを含む。コントローラは、機器の場所、機器においてタスクを実行する1人以上の人物の担当者特性、機器識別、機器構成、機器における使用および/もしくは実行された過去タスクの第1の履歴、機器と同じモデルである他の機器における使用および/もしくは実行された過去タスクの第2の履歴、ならびに/または機器のセンサデータ、のうちの1つ以上を判定するように構成されている。コントローラはまた、場所、担当者特性、機器識別、機器構成、第1の履歴、第2の履歴、および/またはセンサデータのうちの1つ以上に基づいて処方箋を表示するように、入力および出力デバイスに指示するように構成されている。命令セットは、サブタスクの少なくとも第1のサブセットを公開すること、および/またはサブタスクの少なくとも第2のサブセットを非公開にすること、のうちの1つ以上によって構成される。
【0009】
また、(例えば、機器においてタスクを完了するために、異なるユーザに対する提示のために、単一の処方箋を調整またはカスタマイズするための)別の方法も提供される。この方法は、機器においてタスクのメインセットを実行するためのフローチャートまたは決定木を表す処方箋を取得することと、機器または処方箋のユーザの1つ以上の特性を判定することと、1つ以上の特性に基づいて、機器においてタスクのうちの少なくともいくつかを実行する間、ユーザに対して表示される処方箋のコンテンツを調整(例えば、カスタマイズ)することと、を含む。処方箋のコンテンツは、機器に適用可能ではないタスクのうちの1つ以上を、ユーザへの表示から非表示にすることによって調整される。これは、処方箋に対していかなるデータまたは情報も削除または追加することなく、行うことができる。別の言い方をすれば、処方箋に含まれる情報を変更することなく、処方箋のコンテンツを調整することができる。代わりに、処方箋は、どんな情報が自動的におよび/または最初にユーザに対して表示されるかを変更することによって調整することができる。本方法はまた、機器において処方箋内のタスクを実行するために、調整された処方箋をユーザに通信することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
発明の主題は、添付の図面を参照して、以下の非限定的な実施形態の説明を読むことから理解され得る。
【0011】
図1】カスタマイズされた命令フローチャート生成および改変システムの1つの実施形態を示す。
図2A】処方箋のうちの1つ以上を閲覧、展開もしくは縮小、編集、または注釈するためにユーザI/Oデバイス上に提示することができるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)の1つの実施例を示す。
図2B】処方箋のうちの1つ以上を閲覧、展開もしくは縮小、編集、または注釈するためにユーザI/Oデバイス上に提示することができるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)の1つの実施例を示す。
図3】ノードが展開されている状態の、図2Aおよび図2Bに示された処方箋の別の実施例を示す。
図4図3に示されたGUIの部分の別の実施例を示す。
図5図2Aおよび図2Bに示されたGUIの一部分の別の実施例を示す。
図6】機器において動作を実行するための処方箋を作成、提示、および/または使用するための方法の1つの実施形態のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書に記載の主題の実施形態は、命令フローチャートまたはプロセスマップをカスタマイズ、生成、および/または改変するシステムおよび方法に関する。これらのシステムおよび方法は、フローチャートを生成し、フローチャート内のタスクを完了するために、フローチャートを担当者に通信するために使用することができる。担当者は、フローチャートのタスクを実行するヒトであり得るが、任意選択的に、フローチャート内のタスクを実行する自動化された機器(ロボットなど)を含むことができる。本明細書に記載の主題の少なくとも1つの技術的効果は、システムおよび方法によって生成および/またはカスタマイズされたフローチャートを使用した機器の診断または修理である。例えば、少なくとも1つの技術的効果は、機器(例えば、エンジン、ブレーキ、タービン、電気系、その他)の状態を、非機能状態(または機器は動作しているが機能性が低下している状態)から機能状態(または機器は、向上された機能性で動作している改善状態)に変化させることに関与することができる。
【0013】
1つの実施例として、システムおよび方法は、同じ処方箋内で専門家および初心者を同様に対象とする情報を含むフローチャートおよび/または決定木を包含する処方箋を作成することができる。処方箋は、専門家および初心者の両方が同じ処方箋を閲覧して実施することを可能にするように、システムおよび方法によって表示されることができる。専門家の技術者/技能工は、高いレベルで書かれた命令を有するタスクを見ることができ、初心者はより多くの情報を見ること、例えばより低いレベルの理解を対象にして書かれたタスクを閲覧することを選択することができる。単一バージョンの処方箋のみを作成および維持し、それによって、異なる経験および/または教育レベルに対して異なる処方箋を作成することに関わる労力、コスト、および時間を低減または回避し得る。処方箋内には、単一のセットのタスクのみが作成され得る。処方箋内のタスクは、単純タスクコンテンツおよび詳細タスクコンテンツの両方を有することができる。担当者は、単純化されたコンテンツを閲覧することを選択できるが、必要に応じて詳細コンテンツを閲覧することもできる。追加文書(例えば、画像、テキスト、動画、その他)が、システムおよび方法によってタスクに添付されることができる。担当者は、付加情報の個人的な必要性に基づいて、追加文書を検討するかしないかを選択することができる。
【0014】
システムおよび方法は、複雑なタスクに対して1セットのサブタスクを定義することによって、処方箋を作成することができる。サブタスクは、処方箋全体のより大きなフローチャートまたは決定木内にネストされたより小さなフローチャートまたは決定木として編成することができる。このサブタスクフローを使用して、タスクをより詳細に分割することができる。サブタスクフローの開始および終了を、明示的な「開始」および「終了」サブタスクノードでマークして、どこでサブタスクを実施し始めるか、およびどこにサブタスクフローの終了があるかを明確に定義することができる。各サブタスクは、初心者もしくはあまり経験がないユーザへ、または追加の情報、詳細、もしくは奥深さを要求する経験豊富なユーザへ、より多くの情報を提供することができる。
【0015】
表示時には、タスクのサブタスクフローは、ユーザによって要求されるまで、非表示にすることができる。フローチャートまたは決定木のビュー内で、上位レベルのタスクをクリックして、タスクを展開し、(決定木として構成された)より上位のレベルのタスクのサブタスクを表示することができる。1つの実施形態では、より上位のレベルのタスク内のサブタスクは、(例えば、ユーザがユーザI/Oデバイスを使用してノードを選択することによって)より上位のレベルのタスクを表すノードが選択されない限り、または選択されるまで、見えない。いったん展開されると、サブタスクビューを再び折り畳んで、サブタスクを非表示にし、より上位のレベルのタスクだけを表示することができる。より上位のレベルのタスクが展開され、サブタスクが表示されると、担当者は、開始としてマークされたサブタスクフロー内のノードに自動的に運ばれることができる。サブタスクレベルでは、技術者および技能工は、タスクを実施するのと変わらずに、サブタスクを実施することができる(例えば、担当者は、説明的なコンテンツおよび添付の画像を見ること、提供されていれば追加文書を閲覧すること、その他を行うことができる)。タスクが決定ポイントである場合、担当者は、質問に答え(つまり、次に進む経路を選び)、タスク完了をマークすることができる。
【0016】
次いで、担当者は、(例えば、システムまたは方法が処方箋の表示を変更することによって)自動的にサブタスクフロー内の適切な次のタスクに運ばれる。いったんサブタスクフローの終了に到達すると(例えば、サブタスクフローの終了をマークするノードに到達すると)、システムおよび方法は、より上位のレベルのタスクを自動的に折り畳み、サブタスクフローを非表示にし、最上位レベルのタスクをユーザに対して表示することに戻ることができる。次いで、ユーザは、処方箋の質問(例えば、タスクは完了したか?、センサの読み取り値または測定値は何だったか?、その他)に答え、上位レベルのタスクを完了し、処方箋のフローチャートまたは決定木内の適切な次のタスクに進むことができる。折り畳まれたより上位のレベルのタスクは、フローチャートまたは決定木内のノードとして表示されることができ、より上位のレベルのタスクのコンテンツの要約がノード内に表示される。
【0017】
専門家ユーザは、(より少ない命令詳細が与えられて)上位レベルのタスクを閲覧して実施することを選択することができるが、初心者ユーザは、より詳細な命令が与えられることができ、より多くのサポート文書を利用可能とすることができるサブタスクレベルで作業することを選択することができる。エンドユーザは、より多くの詳細を見るか否かを自身で選択することができる。これは、詳細を、専門家ユーザから見えなくして、邪魔にならないように維持する助けとなるが、ユーザが目前のタスクを実行するためにより多くの情報を取得しようと決めたならば、詳細は利用可能なままにする。専門家ユーザおよび初心者ユーザの両方が、処方箋を通して、同じ基本的なフローチャートまたは決定木フローに従う。ユーザは、さらにいくつかのサブタスクステップを実行することを選択できるが、最終的には、同じタスクが実行される。
【0018】
システムは、ユーザの入力もしくは選択に基づいて、ユーザ識別に基づいて、ユーザタグもしくは識別デバイスに基づいて、システムが対話しているユーザを知り得てもよいし、またはシステムは、自動的に決定してもよい。1つの実施形態では、発明のシステムは、ユーザのスキルまたは経験レベルを自動的に決める。これは、例えば、ユーザについての情報を有するテーブルもしくは同等のデータベースを確認することによって、またはシステムでのユーザアクティビティの履歴を確認することによって、行われ得る。例えば、ユーザが、以前に処方箋を実行したことがある場合、システムは、それぞれのスキルレベルをユーザに割り当て得る。ユーザが、以前に何度も目前の処方箋を実行したことがある場合、システムは、ユーザが熟練かつ経験豊富なユーザであると判定し得る。利用可能な履歴またはユーザスキルテーブルが存在しない場合、システムは、ユーザはひととおりの基本的スキルを有するか、または非熟練であると仮定し得る。(本明細書に開示されるように、ユーザによって上書きされ得る)スキルレベルの自動割り当てのためには、他の要因が考慮され得る。ユーザは何度も処方箋を実行したが、機器は新しいモデルにアップグレードされているか、あるいは処方箋に影響される部品またはコンポーネントに忠告が添付されていた場合、システムは、変更にフラグを付ける、ユーザに警告する、ひととおりの基本的スキルレベルに戻る、のうちの1つ以上を行い得る。一事例では、フラグ付けされた変更に影響される処方箋の部分は、より大量かつ展開的な命令セットに設定され、一方で、未変更ではない処方箋の残りの部分は、(経験豊富なユーザのために)圧縮状態のままである。システムは、処方箋を完了することに関するユーザの成功率、ユーザが処方箋を完了するのにかかる時間、関連するが異なる処方箋に対するユーザの実績、同じもしくは類似の修理に対する他のユーザの実績に対するユーザの実績、またはユーザによる過去の処方箋メンテナンスに対する機器の修理後の性能をさらに考慮し得る。
【0019】
ユーザが識別され、スキルレベルが決定されると、別の特徴は、システムがユーザの好ましい言語で処方箋を再構成できることである。テキストを変換できるだけでなく、ユーザプロファイルに一致する動画および音声ファイルを選択することができる。障害者用アクセサリを、ユーザの好みに関連付けることができ、それで、例えば、より大きな印字が使用され得る。そして、ユーザがシステムにアクセスするデバイスは、提示に影響し得、それで、タブレットを有するユーザは、より小さなスマートフォンまたはスマートグラス上のものとは異なるユーザインターフェースを受信する。
【0020】
図1は、カスタマイズされた命令フローチャート生成および改変システム100の1つの実施形態を示す。システムは、機器102を検査、修理、メンテナンスするなどのための処方箋を作成、改変、および提示するために使用することができる。機器は、車両、エンジン、バッテリシステム、電気回路、タービン、モータなどの1つ以上の電動システム、または抵抗ブレーキグリッド、ホイールなどの1つ以上の非電動システムを表すことができる。システム100は、システムコントローラと関連して本明細書に記載の動作を実行する1つ以上のプロセッサ(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ、集積回路、マイクロプロセッサ、その他)を有し、かつ/またはそれらと接続されたハードウェア回路を表すシステムコントローラ104を含む。システムはまた、入力を受信し、かつ/または出力を提供する、1つ以上の入力および/または出力デバイス106(図1の「I/Oデバイス」)を含む。I/Oデバイスは、タッチスクリーン、他の電子ディスプレイ、キーボード、マイクロフォン、スタイラスなどを表すことができる。I/Oデバイスは、本明細書に記載の処方箋を作成および/または検討するために使用することができる。
【0021】
システムはまた、1つ以上のコンピュータ可読記憶デバイスまたはメモリ108を含む。図1に示されたメモリは、異なるタイプ(例えば、異なる製造および/もしくはモデル)の機器のために異なる処方箋110を記憶することができる、1つ以上のデータベース、ハードドライブ、サーバなどを表すことができる。メモリは、1つの実施形態では、永久データ格納とすることができる。システムは、同じ機器または機器部品に対して複数の異なる処方箋(処方箋内のタスクを実行する担当者に対して異なる量の情報を含む異なる処方箋)を有する代わりに、異なるタイプの機器ごと、機器の部品ごと、その他で、単一の処方箋を記憶することができる。
【0022】
システムコントローラは、機器の検査、修理、および/もしくはメンテナンスのための処方箋をユーザコントローラ112に1つ以上のコンピュータネットワーク114を介して通信することができる。ネットワークは、インターネット、1つ以上のローカルエリアネットワーク、1つ以上のワイドエリアネットワーク、および/または同様のものうちの全部または一部を表すことができる。ユーザコントローラは、ユーザコントローラと関連して本明細書に記載の動作を実行する1つ以上のプロセッサ(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ、集積回路、マイクロプロセッサ、その他)を有し、かつ/またはそれらと接続された、ハードウェア回路を表すことができる。1つ以上の追加のI/Oデバイス116が、ユーザコントローラと動作可能に結合されて、担当者がユーザI/Oデバイス116を介して入力を提供すること、および/または出力を受信することを可能にすることができる。例えば、担当者は、処方箋を選択する、処方箋の詳細を閲覧する(および本明細書に記載されるように、より多くまたはより少ない情報のために処方箋を任意選択的に展開または縮小させる)、処方箋に覚え書を追加するなどのために、入力を提供することができる。ユーザコントローラは、システムコントローラと通信して、担当者から受信した入力に基づいて、処方箋を取得する、処方箋を展開または縮小するなどを行うことができる。任意選択的に、ユーザI/Oデバイスのうちの1つ以上が、出力デバイスであり得る。
【0023】
システムは、1つ以上の自動化デバイス118を含み得る。自動化デバイスは、機器において処方箋内のいくつかまたはすべての動作を自動的に実行する装置またはシステムを表すことができる。例えば、好適な自動化デバイスは、処方箋内の動作を実行する1つ以上のロボットまたはロボットシステムを表すことができる。
【0024】
システムは、任意選択的に、機器の特性を測定することができる1つ以上のセンサ120を含むことができる。センサは、機器において処方箋を実行する前、間、および/または後に、機器の温度を測定する、電流を測定する、写真または動画を撮影する、その他を行うことができる。これらの測定された特性を使用して、処方箋内のフローチャートまたは決定木内で決定を行うこと、タスクが正しく完了したことを検証することなどができる。センサは、測定された特性をユーザコントローラに通信することができ、ユーザコントローラは、受信した測定された特性を使用して、処方箋タスクが完了したか、または完了しているかを判定することができる。システムは、修理またはメンテナンスプロセスの各ステップの時間を記録することができ、1人のユーザの効率を、同じ作業を実行する他のユーザと、またはユーザの過去の尽力によって確立されたベースラインと比較することができる。この比較は、同じ処方箋内のタスクの実行中、または同じユーザによって実行される後続の処方箋内のタスクの実行中に使用して、特定のタスクを自動的に表示または非表示にすることができる。例えば、ユーザが特定のタスクを完了するのにより少ない時間を要すると、ユーザはそれらのタスクでより効率的になる。ユーザがタスクを完了する効率が上がるにつれて、それらのタスクのより少ない詳細が、同じまたは後続の処方箋で、ユーザに対して表示され得る(またはいくつかのタスクはビューから非表示とされ得る)。
【0025】
ユーザコントローラは、画像、グラフィック、動画、テキスト、ならびにユーザインターフェース制御(メニュー、ボタン、スクロールバー、チェックボックス、テキスト入力フィールド、その他)など、処方箋のコンテンツを表示するように、ユーザI/Oデバイス116を制御することができる。ユーザI/Oデバイスは、ユーザがユーザI/Oデバイス上に表示されるエンティティを選択すること、ならびにエンティティを選択およびドラッグしてユーザI/Oデバイスのディスプレイ上にエンティティを再配置することを可能にするポインティングデバイス(例えば、スタイラス、電子マウス、タッチスクリーン、その他)を含むことができる。ユーザI/Oデバイスは、単一または複数の処方箋を、1つ以上のフローチャートまたは決定木として表示することができる。フローチャートまたは決定木は、処方箋内の各タスクの情報の要約を含むことができる。これらの要約は、フローチャートまたは決定木内のノードによって表すことができ、(これらに限定されないが)タスクを識別するための略記として使用されるシーケンス番号、処方箋のタイトル、処方箋の短い説明、ユーザが応答を提供するための質問、その他などの情報を含み得る。
【0026】
図2Aおよび図2Bは、処方箋のうちの1つ以上を閲覧、展開もしくは縮小、編集、または注釈するためにユーザI/Oデバイス上に提示することができるGUI200の1つの実施例を示す。図2に示されたGUI200は、処方箋内の実行されるべきタスクを表すフローチャートまたは決定木202の一部を示す。フローチャートまたは決定木は、リンク206によって互いに結合されたノード204(例えば、ノード204A~C)を含む。ノードおよびリンクの位置および配向は、実行されるべきタスクの順序またはシーケンスの処方箋を実行する担当者を視覚的に指示する。いくつかのノード204Aは、処方箋全体またはより大きなフローチャート内のネストされたフローチャートの開始または終了を示すことができる。他のノード204B、204Cは、処方箋の進捗過程が、対応するノードを通過するか、またはそれを超える前に、どんな動作が実行されるべきかを指示するための、テキスト、画像、グラフィックスなどを含むことができる。処方箋は、ノードに関連付けられたタスク(またはノード内に含まれるネストされたフローチャート)が完了したか、まだ完了していないか、スキップされたか、完了できなかったか、より詳細を公開するように選択されたかどうかなどを示すように、異なるノードを異なる方法で表示することができる。例えば、ノードは、異なる色で、異なる境界を有して、異なるタイプのテキストを用いて、その他で提示することができる。
【0027】
示された図2Aの実施例では、開始ノードの下または後の第1のノードが、担当者がユーザI/Oデバイスを使用してノードを選択することによって選択されている。ユーザコントローラは、このノードのユーザ選択を検出し、ユーザI/Oデバイスのディスプレイに、その選択されたノードにおける処方箋内のタスクの追加詳細208を提示するように指示することができる。追加詳細は、関連付けられたタスクを完了するのに必要なステップを通して担当者を支援または案内するための、画像、動画、テキスト、図面などを含むことができる。1つの実施形態では、追加詳細は、ダウンロードして閲覧することができる文書または文書へのリンクを含むことができる。処方箋内の別のノードを選択すると、ユーザコントローラは、ユーザI/Oデバイスに、別のタスクの他の詳細を表示するように指示することになる。ユーザが処方箋を進めるにつれ、異なるノードを選択すると、異なる詳細が表示されることになる。
【0028】
処方箋により、ユーザコントローラは、ユーザI/Oデバイスにナビゲーションアイコン210を表示するように指示することができる。これらのナビゲーションアイコンを選択して、フローチャートをズームインまたはズームアウトすること、フローチャートの開始位置または前のノードに戻ること、処方箋のサブタスクを含むフローチャートの部分を折り畳むこと、処方箋のサブタスクを展開することなどができる。ノードのうちの1つ以上は、本明細書に記載されるように、対応するノード内に含まれるネストされたフローチャートを展開するように選択することができる展開アイコン212を含むことができる。
【0029】
システムコントローラおよび/またはユーザコントローラは、センサからの出力に基づいて、処方箋を変更するか、または処方箋をどのように表示するかを変更することができる。例えば、システムコントローラおよび/またはユーザコントローラは、センサから出力を受信し、センサ出力が異常または指定範囲外であると判定することができる。センサ出力が異常または指定範囲外である場合、システムコントローラおよび/またはユーザコントローラは、ノードを自動的に展開して、完了する必要がある1つ以上のサブタスクを公開することができる、ノードに関連付けられたタスクを任意選択のタスクから(処方箋の進捗が進む前に完了せねばならない、または処方箋が完了する前に完了せねばならない)必須タスクに変更することができる、その他となる。
【0030】
処方箋のフローチャートは、1つ以上の決定ノード204Cを含むことができる。決定ノードでは、後続ノードへの処方箋の進行または前進は、決定ノードで実行されるタスクの結果に依存する。例えば、決定ノードは、ユーザまたはセンサからの入力を要求し得る。入力に基づいて、フローチャートの前進は、異なるノード204Bに進み得る。
【0031】
また、図2Bに示されたように、ノードのユーザ選択により、GUIの右側に追加情報を公開することができる。この追加情報は、選択されたノードに関連付けられたタスクを通して担当者を案内するための画像および/または動画214を含むことができる。ユーザは、ユーザI/Oデバイスを用いて、(図2Bの右側に示されたように)処方箋に覚え書を追加することができる。これらの覚え書は、遭遇した問題、担当者が気づいた異常、センサ出力、試験結果などを示すことができる。
【0032】
上述したように、展開アイコンを選択して、ノードを、より大きな単一のノード、決定ノードを含まない2つ以上のノード、および/または決定ノードを含む2つ以上のノードに展開することができる。図3は、ノード300が展開された、図2Aおよび図2Bに示された処方箋の別の実施例を示す。ノード300は、より上位のレベルのノードと称することができる。ユーザI/Oデバイスを使用して、ノード(図2Bの「4断続的な配線...」を解決する)を選択することができる。図3に示されたように、この選択されたノードが展開されると、3つのネストされたノード302を含む。これらのネストされたノードは、ユーザI/Oデバイス上でユーザに提示され、ネストされたノードを通過する前に完了を必要とし得る、追加のタスク、命令、画像、動画、その他を表すことができる。ネストされたノードは、サブノードと称することができ、ネストされたノード内のタスクは、サブタスクとすることができる。示された実施形態では、3つのネストされたノードが、処方箋内のタスクのサブセットを表す。
【0033】
処方箋は、ネストされたタスクまたはノード、テキスト、画像、動画などのすべてを用いて、システムコントローラによって作成することができる。しかしながら、処方箋をユーザコントローラに送信する前に、システムコントローラは、処方箋内のタスクを実行している担当者の1つ以上の特性に基づいて、(ネストされたタスクまたはノードを表示するために)どのノードを展開するか、ノードのうちの1つ以上が選択されたときにどの程度の情報(テキスト、画像、動画、その他)を提示するかなどを変更することができる。例えば、処方箋内のタスクを実行するユーザは、ログインおよびパスワードの組み合わせ、識別番号または英数字文字列などの識別情報を、システムコントローラに、ユーザI/Oデバイスおよびユーザコントローラを介して提供することができる。システムコントローラは、異なる経験レベル、教育レベルなどを、ユーザの異なる識別と共に、(例えば、メモリ内に)記憶することができる。提供された識別情報に応じて、システムコントローラは、処方箋の一部またはすべてを実行しようとしている担当者がどの程度の経験があるか、および/または教育を受けているかを判定することができる。
【0034】
次いで、システムコントローラは、より経験がある担当者および/またはより教育を受けた担当者に対しては、いくつかの展開可能なノードを折り畳むことによって、あまり経験がない担当者および/またはあまり教育を受けていない他の担当者に対しては、いくつかの展開可能なノードを展開することによって、あまり経験がない担当者および/またはあまり教育を受けていない担当者に対して1つ以上のノードが選択されたときに提示される量のテキスト、画像、動画、その他を展開することによって、より経験がある担当者および/またはより教育を受けた担当者に対して1つ以上のノードが選択されたときに提示されるテキスト、画像、動画、その他を折り畳むか又はその量を減らすことによって、その他で、処方箋を改変することができる。システムコントローラは、処方箋からデータを削除することなく、代わりに、一部の担当者には必要でない詳細を折り畳むか、もしくは別様にビューから暗転させるか、または他の担当者には必要とされ得る詳細を展開するか、もしくは別様に表示することによって、これらの変更を行うことができる。
【0035】
システムコントローラは、処方箋のコンテンツを改変することなく、これらの変更を行うことができる。例えば、処方箋を含む電子ソフトウェアデータファイルまたはファイル群のサイズは、処方箋がユーザコントローラに提供され、ユーザI/Oデバイス上に表示されるときに、どのノードが折り畳まれるかもしくは展開されるか、どんな情報が追加詳細に表示されるかもしくは表示されないか、その他にかかわらず、同じままであり得る。これにより、異なる経験および/または教育レベルの担当者に対して、異なる量またはレベルの詳細を有する多くの異なる処方箋を作成する必要性を排除することができる。任意選択的に、ユーザコントローラは、どのノードおよび/または追加詳細が担当者の経験および/または教育に基づいて展開または縮小されるかを変更することができる。
【0036】
1つの実施例として、異なる担当者は、同じ処方箋またはノードタスクを以前に数回、完了させていたかもしれない。処方箋および/またはタスクの完了の回数が、メモリ内に記憶され、担当者の識別子と関連付けられ得る。いったん担当者が同じ処方箋またはノードタスクを少なくとも閾値回数、完了させると、システムコントローラおよび/またはユーザコントローラは、処方箋がどのように表示されるかを変更することができる。処方箋またはタスクを閾値回数よりも多く完了させた担当者には、展開モードでより少ないノードが表示され得、かつ/またはGUIの追加情報セクション内により少ない情報が表示され得、一方で、処方箋またはタスクを閾値回数よりも多く完了させていない他の担当者には、展開モードでより多くのノードが表示され得、かつ/またはGUIの追加情報セクション内により多くの情報が表示され得る。
【0037】
別の実施例として、異なる人物は、(以下に説明される)メモリ内に記憶されている異なる定量化評価を有し得る。これらの評価は、手動で設定または確立されてもよいし、かつ/またはユーザが処方箋を、何回、完了させたかに基づいて、もしくはそれに基づいて変更されてもよい。同じ処方箋をより多くの回数、完了させたユーザは、より高い評価に関連付けられ得、一方で、同じ処方箋をより少ない回数、完了させたユーザは、(より高い評価を有するユーザに対して)より低い評価に関連付けられ得る。コントローラ(例えば、以下に説明されるシステムコントローラまたはユーザコントローラ)は、評価に基づいて処方箋のより詳細を表示してもよいし(より多くの命令がより低い評価に対して表示され、より少ない命令がより高い評価に対して表示される)、任意選択的に、評価に基づいて、あるユーザからの承諾署名または承認を要求してもよい。例えば、閾値評価を下回る評価を有するユーザは、(例えば、閾値評価よりも高い)より高い評価を有する別のユーザが、より低い評価のユーザが完了した作業を検討して承認しない限り、またはそうするまで、処方箋内の1つ以上のタスクまたは決定の先に行くか、それを通過することはできないかもしれない。閾値値評価よりも高い評価を有するユーザは、この必要な承諾署名または承認を有さないかもしれないが、代わりに、これらのユーザは、休止すること、または承諾署名もしくは承認を待つことなく、処方箋を進めることができ得る。
【0038】
処方箋の表示は、処方箋内のタスクを実行する機器の特性に基づいて変更することができる。ユーザコントローラは、機器の識別(例えば、シリアル番号または他の固有の番号、製造、およびモデル識別、その他)をシステムコントローラに通信することができる。システムコントローラ(またはユーザコントローラ)は、機器識別に基づいて表示されるべき情報のレベルまたは量を記憶することができるメモリを参照することができる。
【0039】
システムコントローラまたはユーザコントローラは、例えば機器の特性に基づいて、処方箋のコンテンツを調整し得る。すなわち、システムコントローラまたはユーザコントローラは、機器に適用可能ではないタスク(例えば、機器において実行することができないタスク、機器において実行すべきではないタスク、その他)を(例えば、表示から)非表示にすることができる。システムコントローラまたはユーザコントローラは、機器の所有者の識別、機器が含まれる機器フリートの識別、機器のタイプ(例えば、エンジン対オルタネータ、ハイブリッド車両対液体燃料車両、その他)、機器のモデル(例えば、モデル番号)、機器の構成(例えば、機器が、車両を推進するための牽引モータとして動作するように設定されているか、または推進以外の作業を実行するモータとして動作するように設定されているか、その他)に基づいて、処方箋のどのタスクをディスプレイから非表示にするかを決定することができる。
【0040】
機器についてコントローラに提供される識別または情報は、任意選択的に、どんなタスクまたは処方箋が以前に機器において実行されたかを示すことができる。例えば、機器が最近、試験、検査、またはメンテナンスされた場合、最近の試験、検査、またはメンテナンス中に実行された1つ以上の動作は、再度実行される必要はない場合があるか、またはより少ない詳細しか、担当者に提供される必要がない場合がある。次いで、システムコントローラまたはユーザコントローラは、(例えば、ノードを折り畳むこと、追加詳細セクション内により少ない情報を表示すること、その他によって)処方箋内に提示されている量の情報を折り畳むことができる。別の実施例として、機器がテスト、検査、またはメンテナンスされてから著しく長い期間が経過している場合、見逃されるステップがないことを保証するために、より多くの情報を担当者に提示する必要がある場合がある。次いで、システムコントローラまたはユーザコントローラは、(例えば、ノードを展開すること、追加詳細セクション内により多くの情報を表示すること、その他によって)処方箋内に提示されている量の情報を展開することができる。
【0041】
別の実施例として、識別は、どんなタスクまたは処方箋が、以前に、同じ製造および/またはモデルの機器である別の機器において実行されたかを示すことができる。例えば、同じユーザが、この機器の同じ製造またはモデルに、同じタスクまたは処方箋を実行したことがある場合、ノードおよびタスクのより少ない詳細しか、ユーザに対して表示される必要がない場合がある。しかしながら、同じユーザが、同じ製造またはモデルの機器において、同じタスクまたは処方箋を実行したことがない場合、ノードおよびタスクのより多くの詳細がユーザに対して表示される必要があり得る。
【0042】
システムコントローラまたはユーザコントローラは、処方箋を使用して作業が行われている、機器に適用されないノードをスキップすることができる。例えば、同じ処方箋を使用して、異なる動力システム(例えば、異なる車両)に使用されている同じ機器を検査し得る。いくつかのタスクは、実行される必要がないかもしれないし、機器の一部の使用には不適当かもしれない。機器の特性に基づいて、システムコントローラおよび/またはユーザコントローラは、あるとすれば、どのタスクが実行される必要がないかを判定することができる。これらのタスクを表すノードは、別様に(例えば、グレー表示して)提示することができ、ビューから非表示にするか、または処方箋の完了に必要でないと別様に示すことができる。
【0043】
処方箋の表示は、ユーザの識別、機器の識別、エンティティ(例えば、会社、企業、政府機関、その他)の識別などに基づいて、変更することができる。ユーザコントローラは、識別をシステムコントローラに通信することができる。システムコントローラは、提供された識別に関連付けられた好みが記憶され得るメモリを参照することができる。例えば、ある顧客は、英単位の代わりにメートル単位が処方箋に使用されることを好み得、あるユーザは、より多くまたはより少ない詳細が表示されることを好み得る、などである。システムコントローラは、本明細書に記載するように、識別に関連付けられた好みに基づいて、処方箋がどのように表示されるかを変更することができるし、または、処方箋がどのように表示されるかを変更するように、ユーザコントローラに指示することができる。
【0044】
処方箋の表示は、任意選択的に、機器の場所に基づいて変更することができる。ユーザコントローラは、機器の場所をシステムコントローラと通信することができるし、または機器の場所は、センサ(例えば、グローバルナビゲーション衛星システム受信機)からの出力からなど、システムコントローラに知られ得る。システムコントローラおよび/またはユーザコントローラは、機器の場所に基づいて、処方箋がどのように表示されるかを変更することができる。例えば、表示される測定単位は、機器が所在する国に基づいて、英法からメートル法(またはその逆)に変更され得る。あるいは、その国で使用されることの少ない測定単位は、ビューから暗転させ得、一方で、より頻繁に使用される測定単位は表示される。
【0045】
図4は、図3に示されたGUI200の一部分の別の実施例を示す。入力400を、ユーザI/Oデバイスまたは自動化デバイスからユーザコントローラに提供することができる。この入力は、タスクが完了したこと、どの修理が行われたか、その他を示すことができる。入力は、ユーザI/Oデバイスを使用するユーザによって、センサからの出力を受信するユーザコントローラによって、および/または自動化デバイスからの出力を受信するユーザコントローラによって、GUIの追加詳細セクションに提供することができる。入力は、メモリ内に処方箋と共に保存することができ、または(例えば、ファイルポインタ、ライブラリ呼び出し、または他のデータファイル関連付けを使用することによってなど、メモリ内に)処方箋とは別に、但し処方箋と関連付けられて保存することもできる。次いで、ユーザコントローラは、次のノードの色を自動的に変更し、そのノードの詳細をGUIの追加詳細領域内に表示することによってなど、処方箋の進捗をフローチャートに沿って次のノードに進めることができる。
【0046】
例えば、ユーザコントローラおよび/またはシステムコントローラは、任意選択的に、タスクが完了したこと、決定ノードにおける決定が行われたこと、担当者が処方箋に覚え書または情報を追加したこと、その他に応答して、処方箋内の異なるノード、リンクなどがどのように表示されるかを変更することができる。これは、同じまたは異なる時間に処方箋に関する作業を行う異なる担当者間のコミュニケーションを支援することができ、どんなタスクが完了したか、処方箋内でどんな決定が行われたか、他の担当者が処方箋内のどこで作業を停止もしくは中断したか、その他に関する混乱を軽減または排除することができる。
【0047】
コントローラは、完了したタスクのタスクノードを、完了していない他のタスクノードと視覚的に区別することによって、処方箋の現在の完了状態を表示することができる。これは、1つの実施例として、タスクが完了したとマークされていないノードに使用される色に対して、タスクノードの色を変更すること、枠線の太さを変更すること、その他によって達成することができる。別の実施例として、コントローラは、技術者または技能工が質問に答え、処方箋のフローチャートまたは決定木内でタスクからタスクへ進むときにとられた経路を視覚的に区別することができる。例えば、完了したノードを接続するリンクは、異なる方法(異なる色、異なる太さ、静的対動的に変化または点滅する、その他)で表示することができる。別の実施例として、コントローラは、他のノードに対して、強調表示すること、対応するタスクノードが表示される色を変更すること、ノードの枠線の太さを変更すること、その他などによって、閲覧中または作業中の現在のタスクを視覚的にマークすることができる。
【0048】
タスクまたはサブタスクを完了すると、ユーザコントローラは、処方箋のフローチャートまたは決定木の表示を自動的に変更することができる。例えば、フローチャートまたは決定木の表示は、前のノードからの1つまたは複数のリンクに沿って次のノード(例えば、タスク)に自動的にパンおよび/またはズームすることができる。これにより、タスクまたはノードが完了するたびにフローチャートまたは決定木の表示を変更することに戻らなければならないことによって、そうしないと、担当者がフローチャートまたは決定木内で迷子になるであろう混乱を起こすのを回避することができる。
【0049】
処方箋へ入力を提供することは、処方箋が幾人かの異なる担当者によって実行されるか、かつ/または長期間(例えば、いくつかの作業シフト、数日、その他)にわたって実行されるとき、処方箋の完了を支援することができる。ユーザコントローラは、ノードの色または他の外観を変更して、(例えば、ノードを緑色で表示することによって)ノードが完了したこと、(例えば、ノードを黄色で表示することによって)ノード内のタスクを完了すべく開始したが、まだ完了していないこと、(例えば、ノードを青色で表示することによって)タスクがスキップされたこと、または(例えば、ノードを灰色で表示することによって)タスクがまだ開始されていないことを示すことができる。これは、ノード内のどのノードおよびタスクをまだ完了する必要があるかを判断する際に、担当者を支援することができる。停止後に処方箋に関する作業を再開すると、ユーザコントローラは、フローチャートまたは決定木の表示を、完了した最後のノード、作業中であるがまだ完了していない最後のノード、または最後に完了したノードに続く次のノードに、自動的にパンおよび/またはズームすることができる。これにより、担当者が処方箋に関する作業を再開する箇所を見つける際の遅延を減らすことができる。
【0050】
図5は、図2Aおよび図2Bに示されたGUI200の一部分の別の実施例を示す。図5に示されたように、ユーザI/Oデバイスを使用して、ブックマークアイコン500を選択すること、および/または処方箋に他の入力400を追加することができる。ブックマークアイコンは、選択され、処方箋と共に(または処方箋に関連付けられているが、処方箋に含まれていないデータファイル内に)保存されて、担当者が処方箋に関する作業を停止した箇所を示すことができる。例えば、担当者が作業を開始したが完了しておらず、ブックマークに関連付けられた1つ以上のタスクを有するノード204Bは、他のノードに対して、異なる色で、異なるサイズの枠線で、異なるフォントテキストで、異なるサイズのテキストで、などで表示されて、(図5に示されたように)どのノード204Bが最後に作業されていたかを示すことができる。
【0051】
担当者は、センサを使用して、写真、動画、図面、タイプ入力テキスト、その他などの入力を追加して、他の担当者に通知すること、または同じ担当者に、(例えば、シフトの終了時または問題に遭遇したときに)処方箋の進捗が停止された箇所を想起させることができる。次いで、処方箋に関する作業を再開する次の担当者は、処方箋に関する作業が停止されたときにどのノードが作業されていたかを容易に見つけることができ、任意選択的に、処方箋に関して先に作業した担当者からの追加情報を読み取るか、または別様に取得することができ得る。
【0052】
担当者によって処方箋に提供される入力は、様々な異なるタイプの入力とすることができる。例えば、担当者は、センサ(例えば、カメラ)を使用する入力として1つ以上の写真または動画、センサ(例えば、マイクロフォン)を使用する入力として(機器が動作しているまたは担当者が話している)録音、処方箋への入力としてセンサ出力、入力として文書(文書自体または文書へのリンク)、その他を追加することができる。
【0053】
ユーザコントローラは、処方箋内のタスクまたはノードをマークするか、または別様に強調表示する入力を、処方箋の少なくとも一部を実行するユーザから受諾することができる。これは、同じ担当者または他の担当者にタスクまたはノードへの注意を喚起する支援となり得る。ユーザコントローラは、マーク付けまたは強調表示のためにユーザによって選択されているその覚え書に応答して、ノードをどのように表示するかを変更することができる。異なるユーザは、ノードをどのように表示するかを変更するために、異なる色または他の方法に関連付けられ得る。ユーザコントローラは、マークされたノードの表示を変更して、ノードに注意を促すことができる。ユーザコントローラは、任意選択的に、ノードまたはタスクをマークするユーザからの追加入力を受信することができる。この入力は、同じユーザに想起させるか、またはやはり処方箋に関して作業する他のユーザに知らせるための、ユーザによって行われた観察の覚え書、ユーザからの警告、調査または検査すべき他の項目などの覚え書とすることができる。これは、異なる時間に処方箋に関して作業する異なる担当者間で、処方箋が引き渡されたときの情報の喪失を防ぐ支援となり得る。ユーザコントローラは、ノードを強調表示またはマーク付けすることを止めることができ、ユーザによって提供された覚え書または他の入力を削除することもできる入力を、同じまたは異なるユーザから受信することができる。
【0054】
システムコントローラは、どの担当者が異なるタスクを完了したか、いつ異なるタスクが完了したか、異なるタスクに関連付けられたセンサの読み取り値、その他を記録することができる。この完了情報は、特定のタスクについてどの担当者に連絡するかを判断すること、その他のために、処方箋の完了時に保存され、監査または別様に確認するために後で閲覧することができる。例えば、ユーザコントローラおよび/またはシステムコントローラは、処方箋の現在の状態および処方箋内のタスクを示すデータを保存して、永久的または持続的データ格納とすることができる。このデータは、どのタスクが完了したか、決定ノードに対して(例えば、センサから)提供または取得された回答、決定ノードから延びるどのリンクが処方箋を完了する進捗過程においてとられたか、最も最近の担当者が処方箋に関する作業を停止したときにどのタスクが作業されていたか、その他を示すことができる。このデータは、システムコントローラによって送信され、かつ/またはユーザコントローラによって取り出されて、処方箋の表示を変更し、どんなタスクが完了したか、処方箋を通してとられた経路、回答、その他を示すことができる。これにより、同じまたは異なる担当者が、処方箋に関して作業を再開する箇所を迅速かつ容易に認識することを支援できる。
【0055】
1つ以上の実施例は、異なる人物が異なる時間に同じ処方箋の異なる部分の作業を行うことを説明しているが、任意選択的に、2人以上の異なる人物が、同じ処方箋に関して、一斉にまたは同時に作業することができる。例えば、処方箋の1つ部分は、機器の第1の部分(例えば、車両のエンジン)に関して作業する第1の人物によって実行されることができ、一方で、処方箋の別の異なる部分は、機器の第2の部分(例えば、同じ車両の冷却システム)に関して作業する第2の人物によって実行されることができる、などである。ユーザコントローラおよび/またはシステムコントローラは、同じ時間にまたは異なる時間に、同じ処方箋に関して作業するすべての人物が、他者によって完了されたタスクおよびそれらのタスクからの結果を認識するように、異なる人物の進捗および入力を記録することができる。
【0056】
1つの実施形態では、自動化デバイスは、ノード内のタスクのうちの1つ以上を、自動的にかつオペレータの介入なしに、実行することができる。例えば、担当者が処方箋の実行を開始した後、自動化デバイスは、担当者がタスクを実行するためにデバイスを手動で制御する必要なしに、タスクのうちの1つ以上を自動的に実行することができる。これにより、処方箋内のノードのうちのいくつかまたはすべてを自動的に完了することができる。
【0057】
システムコントローラおよびシステムI/Oデバイスは、任意選択的に、処方箋を起草または作成するために、1人以上の人物によって使用されることができる。起草者は、I/Oデバイスを使用して、画像および/もしくは文書をタスクに関連付けること、タスクのうちの1つ以上に添付ファイルとして追加されるべき外部文書をアップロードすること、ならびに/または1つ以上のタスクを選択し、選択されたタスクをタスクのサブタスクフローもしくはサブセットとして包含するより上位のレベルのタスクを作成することができる。また、システムI/Oデバイスを使用して、タスクを選択し、タスク間のリンクを描いて、処方箋内の決定のフローおよび/または結果を示すことができる。システムI/Oデバイスは、人物が(1つ以上のノードによって表される)1つ以上のタスクを選択し、別のノード上に、または別のノード内にドラッグし、それによって、タスクのサブタスクフローまたはサブセットを作成することを可能にすることができる。システムI/Oデバイスを使用して、担当者による後の閲覧のために、テキスト、画像、動画、または他の情報をノードに追加することができる。
【0058】
図6は、機器において動作を実行するための処方箋を作成、提示、および/または使用するための方法600の1つの実施形態のフローチャートを示す。方法は、本明細書に記載のコントローラのうちの1つ以上によって実行される動作を表すことができる。ステップ602では、機器において実行されるべきタスクを含む処方箋が取得される。この処方箋は、コンピュータメモリから1つ以上のネットワークを通じて、または介して、取得することができる。処方箋は、機器においてタスクを実行する際に初心者ユーザおよび専門家ユーザの両方に必要な情報を含む、機器を修理、検査、またはメンテナンスするための単一の処方箋とすることができる。ステップ604では、処方箋内のタスクを実行する人物の経験および/または教育のレベルが判定される。経験および/または教育は、その人物の情報を識別することから、またはその人物によって提供された他の入力に基づいて、判定することができる。
【0059】
ステップ606では、処方箋内のタスクの表示が、経験および/または教育のレベルに基づいて変更または制御される。上述したように、高いレベルの経験および/または教育を有する人物に対しては、2つ以上のノードまたはタスクが、より少ないかまたは単一のノードまたはタスクに折り畳まれることができ、一方で、より低いレベルの経験および/または教育を有する人物に対しては、より少ないかまたは単一のノードに折り畳まれることができるノードまたはタスクは、より少ないか、またはまったくない。折り畳まれたノードは、ユーザ入力によって展開されて、多くの異なるレベルの経験および教育が、必要に応じて、処方箋を完了することについてより多くの情報を取得できることが保証され得る。このようにして、機器に対して単一の処方箋を生成することができるが、処方箋の表示は、より経験があるユーザおよび/またはより教育を受けたユーザが、完了する上でユーザが知識および経験があるタスクの詳細に煩わされないように改変することができ、一方で、あまり経験がないユーザおよび/またはあまり教育を受けていないユーザには、タスクのより詳細が提供される。
【0060】
ステップ608では、処方箋内のタスクの表示が、処方箋の進捗に基づいて変更される。上述したように、タスクが完了すると、タスクを表すノードの色、枠線、テキスト、または他の外観を変更することができる。これは、どのノードまたはタスクが実行されているか、どのノードまたはタスクが完了しているか、およびどのノードまたはタスクが完了する必要があるかを、ユーザに容易かつ迅速に通知する助けとすることができる。ステップ610では、担当者またはセンサからの入力が受信されたかどうかについて判定が行われる。処方箋内のタスクを実行するユーザは、観察に関する覚え書、遭遇した問題、実行された追加ステップまたはアクション、その他などの入力を提供することができる。センサによって出力されたデータが、タスクの有効性、タスクの成功、またはタスクの他の影響をチェックするために、1つ以上のタスクの実行の前、間、および/または後に提供されることができる。ユーザ入力および/またはセンサ出力が取得された場合、方法のフローは、ステップ610に向かって進むことができ、そこで、入力および/またはセンサ出力は、後の取り出しおよび検討のために、入力および/またはセンサ出力に関連付けられたノードまたはタスクと共に記憶または保存することができる。ユーザ入力および/またはセンサ出力が取得されなかった場合、方法のフローは、ステップ612に向かって進むことができる。
【0061】
ステップ612では、処方箋に関して、または処方箋と共に、実行されている作業の交代または停止があるかどうかについて、判定が行われる。例えば、ユーザは、処方箋内のタスクのすべてを完了することができない場合がある。ユーザは、処方箋に関する作業を停止してもよく(例えば、停止)、かつ/または処方箋に関する作業を別の使用に引き渡してもよい(例えば、交代)。停止または交代が生じた場合、方法のフローは、ステップ614に向かって進むことができる。そうでなければ、処方箋に関する作業は継続され得、方法のフローは、ステップ606などの別の動作に戻ることができる。あるいは、方法のフローは、処方箋の完了時に終了し得る。
【0062】
ステップ614では、処方箋を通してのユーザの進捗を記憶することができる。例えば、完了したタスクもしくはノード、決定ノードで行われた決定、ユーザ入力、センサ出力などを示すデータをメモリに記憶することができる。後で、処方箋に関する作業が同じまたは別のユーザによって再開されたときに、このデータを取り出すことができる。処方箋の表示は、前のユーザが作業を停止した箇所を視覚的に示すように改変することができる。処方箋に関する作業を再開するユーザは、どこで作業を開始するかを確認することができ、また、処方箋の完了に向かってさらなる進捗を支援することができる、前のユーザの覚え書、センサ出力などを検討することができる。方法のフローは、別の動作(例えば、ステップ606)に戻る場合もあるし、または処方箋の完了時に終了する場合もある。
【0063】
1つの実施形態では、(例えば、機器においてタスクを完了するために、異なるユーザに対する提示のために、単一の処方箋を調整またはカスタマイズするための)方法が提供される。方法は、機器においてタスクのメインセットを実行するためのフローチャートまたは決定木を表す処方箋を取得することを含む。タスクのうちの1つ以上は、サブタスクのサブセットを含む。方法はまた、機器においてタスクを実行する人物の担当者特性、機器識別、機器構成、機器における使用および/もしくは実行された過去タスクの第1の履歴、機器と同じモデルである他の機器における使用および/もしくは実行された過去タスクの第2の履歴、ならびに/または機器のセンサデータを判定することを含む。方法はまた、担当者特性、機器識別、機器構成、第1の履歴、第2の履歴、および/またはセンサデータに基づいて、処方箋を構成することを含む。命令セットは、サブタスクの少なくとも第1のサブセットを公開すること、および/またはサブタスクの少なくとも第2のサブセットを非公開にすることによって構成される。方法はまた、機器において処方箋内のタスクを実行するために、構成された処方箋を1人以上の人物に通信することを含む。
【0064】
任意選択的に、処方箋を構成することは、処方箋内のタスクを実行する1人以上の人物が、少なくとも閾値レベルの経験または教育のうちの1つ以上を有すると判定することに応答して、サブタスクの少なくとも第2のサブセットの表示を、フローチャートまたは決定木内の単一ノードに折り畳むことによって、サブタスクの少なくとも第2のサブセットを非公開にすることを含むことができる。処方箋を構成することは、処方箋内のタスクを実行する1人以上の人物が、少なくとも閾値レベルの経験または教育のうちの1つ以上を有しないと判定することに応答して、サブタスクの少なくとも第1のサブセットを、フローチャートまたは決定木内の単一ノード内の複数のネストされたノードに展開することによって、サブタスクの少なくとも第1のサブセットを公開することを含むことができる。処方箋を構成することは、処方箋に対してデータを削除または追加することなく、処方箋の表示を変更することを含むことができる。
【0065】
方法はまた、任意選択的に、処方箋内のタスクの実行中に、人物から入力を受信して、(a)フローチャートもしくは決定木の表示内で折り畳まれているサブタスクのサブセットを展開すること、および/または(b)フローチャートもしくは決定木の表示内で展開されているサブタスクのサブセットを折り畳むことを含むことができる。タスクのうちの少なくとも1つは、決定を含むことができ、方法はまた、決定の結果に基づいて、決定に続くタスクのうちの後続タスクに移るように、フローチャートまたは決定木の表示を変更することを含むことができる。
【0066】
方法はまた、タスクのうちの少なくとも1つの完了、タスクのうちの少なくとも1つに関する作業を開始したが完了していないこと、タスクのうちの少なくとも1つに関する作業中の、1人以上の人物によるデータ入力、および/または処方箋に関する作業の停止に応答して1人以上の人物によって追加されたブックマークに応答して、フローチャートまたは決定木内のタスクのメインセット内のノードまたはリンクのうちの1つ以上の提示を変更することを含むことができる。提示を構成することは、ユーザのアイデンティティまたは機器の場所のうちの1つ以上に基づいて、タスクにおいて使用される測定単位を変更することを含むことができる。
【0067】
方法はまた、(a)タスクのうちの1つ以上の完了、(b)1人以上の人物によって提供された入力、および/または(c)処方箋に関する作業の停止に応答して、もしくはそれに関連して、フローチャートもしくは決定木内で行われた決定、を示すデータを保存することと、処方箋に関する作業を再開することに応答して、保存されているデータを取り出すことと、取り出されるデータに基づいて、フローチャートまたは決定木を表示することと、を含むことができる。
【0068】
また、(例えば、機器においてタスクを完了するために、異なるユーザに対する提示のために、単一の処方箋を調整またはカスタマイズするための)システムも提供される。システムは、機器においてタスクのメインセットを実行するためのフローチャートまたは決定木を表す処方箋を取得するように構成されているコントローラ(例えば、ユーザコントローラおよび/またはシステムコントローラ)を含む。タスクのうちの1つ以上は、サブタスクのサブセットを含む。コントローラは、機器の場所、機器においてタスクを実行する1人以上の人物の担当者特性、機器識別、機器構成、機器における使用および/もしくは実行された過去タスクの第1の履歴、機器と同じモデルである他の機器における使用および/もしくは実行された過去タスクの第2の履歴、ならびに/または機器のセンサデータ、のうちの1つ以上を判定するように構成されている。コントローラはまた、場所、担当者特性、機器識別、機器構成、第1の履歴、第2の履歴、および/またはセンサデータのうちの1つ以上に基づいて処方箋を表示するように、入力および出力デバイスに指示するように構成されている。命令セットは、サブタスクの少なくとも第1のサブセットを公開すること、および/またはサブタスクの少なくとも第2のサブセットを非公開にすること、のうちの1つ以上によって構成されている。
【0069】
任意選択的に、コントローラは、処方箋内のタスクを実行する1人以上の人物が、少なくとも閾値レベルの経験または教育のうちの1つ以上を有すると判定することに応答して、サブタスクの少なくとも第2のサブセットの表示をフローチャートまたは決定木内の単一ノードに折り畳むことによって、サブタスクの少なくとも第2のサブセットを非公開にすることにより、処方箋を表示するように、入力および出力デバイスに指示するように構成することができる。コントローラは、処方箋内のタスクを実行する1人以上の人物が、少なくとも閾値レベルの経験または教育のうちの1つ以上を有しないと判定することに応答して、サブタスクの少なくとも第1のサブセットを、フローチャートまたは決定木内の単一ノード内の複数のネストされたノードに展開することによって、サブタスクの少なくとも第1のサブセットを公開することにより、処方箋を表示するように、入力および出力デバイスに指示するように構成することができる。
【0070】
コントローラは、処方箋に対してデータを削除または追加することなく、処方箋の表示を変更するように、入力および出力デバイスに指示するように構成することができる。コントローラは、処方箋内のタスクの実行中に、1人以上の人物から入力を受信して、(a)フローチャートもしくは決定木の表示内で折り畳まれているサブタスクのサブセットを展開すること、または(b)フローチャートもしくは決定木の表示内で展開されているサブタスクのサブセットを折り畳むこと、のうちの1つ以上を行うように構成することができる。
【0071】
タスクのうちの少なくとも1つは、決定を含むことができ、コントローラは、決定の結果に基づいて、決定に続くタスクのうちの後続タスクに移るように、フローチャートまたは決定木の表示を変更するように構成することができる。コントローラは、タスクのうちの少なくとも1つの完了、タスクのうちの少なくとも1つに関する作業を開始したが完了していないこと、タスクのうちの少なくとも1つに関する作業中の、1人以上の人物によるデータ入力、または処方箋に関する作業の停止に応答して1人以上の人物によって追加されたブックマーク、のうちの1つ以上に応答して、フローチャートまたは決定木内のタスクのメインセット内のノードの提示を変更するように構成することができる。
【0072】
コントローラは、タスクのうちの少なくとも1つの完了に応答して、フローチャートまたは決定木内のタスクのメインセット内のノード間のリンクの提示を変更するように構成することができる。コントローラは、(a)タスクのうちの1つ以上の完了、(b)1人以上の人物によって提供された入力、または(c)処方箋に関する作業の停止に応答して、もしくはそれに関連して、フローチャートもしくは決定木内で行われた決定、のうちの1つ以上を示すデータを保存することができ、コントローラは、処方箋に関する作業を再開することに応答して、保存されているデータを取り出すように、かつ、取り出されるデータに基づいてフローチャートまたは決定木を表示するように、入力および出力デバイスに指示するように構成されている。
【0073】
(例えば、機器においてタスクを完了するために、異なるユーザに対する提示のために、単一の処方箋を調整またはカスタマイズするための)別の方法も提供される。この方法は、機器においてタスクのメインセットを実行するためのフローチャートまたは決定木を表す処方箋を取得することと、機器または処方箋のユーザの1つ以上の特性を判定することと、機器の1つ以上の特性に基づいて、機器においてタスクのうちの少なくともいくつかを実行する間、ユーザに対して表示される処方箋のコンテンツを調整(例えば、カスタマイズ)することと、を含む。処方箋のコンテンツは、機器に適用可能ではないタスクのうちの1つ以上を、ユーザへの表示から非表示にすることによって調整される。これは、いかなるデータまたは情報も処方箋から削除されたり、処方箋に追加されたりすることなく、行うことができる。別の言い方をすれば、処方箋に含まれる情報を変更することなく、処方箋のコンテンツを調整することができる。代わりに、処方箋は、どんな情報が自動的におよび/または最初にユーザに対して表示されるかを変更することによって、調整することができる。方法はまた、機器において処方箋内のタスクを実行するために、調整された処方箋をユーザに通信することも含む。任意選択的に、処方箋は、機器の所有者、機器が含まれる機器フリート、機器のタイプ、機器のモデル、または機器の構成のうちの1つ以上に基づいて、タスクのうちの少なくともいくつかを非表示にすることによって、調整することができる。
【0074】
本明細書で使用される場合、「プロセッサ」および「コンピュータ」という用語、ならびに関連する用語、例えば「処理デバイス」、「コンピューティングデバイス」、および「コントローラ」は、コンピュータとして当該技術分野で言及されるそれらの集積回路だけに限定され得ず、マイクロコントローラ、マイクロコンピュータ、プログラマブル論理制御装置(PLC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ、および特定用途向け集積回路、ならびに他のプログラマブル回路を指し得る。好適なメモリとして、例えば、コンピュータ可読媒体が挙げられ得る。コンピュータ可読媒体は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリなどのコンピュータ可読不揮発性媒体であり得る。「非一時的コンピュータ可読媒体」という用語は、任意のデバイス内のコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールおよびサブモジュール、または他のデータなどの情報の短期および長期の記憶のために実装される有形のコンピュータベースのデバイスを表す。したがって、本明細書に記載の方法は、記憶デバイスおよび/またはメモリデバイスを含むが、これらに限定されない、有形の非一時的なコンピュータ可読媒体に具現化される実行可能命令としてコード化され得る。そのような命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、本明細書に記載の方法の少なくとも一部分を実行させる。このように、用語は、揮発性および不揮発性媒体を含むが、これらに限定されない、非一時的コンピュータ記憶デバイスと、ファームウェア、物理的および仮想記憶装置、CD-ROM、DVDなどのリムーバブルおよび非リムーバブル媒体と、を含むが、これらに限定されない、有形のコンピュータ可読媒体、ならびにネットワークまたはインターネットなどの他のデジタルソースを含む。
【0075】
単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明示的に別様に示さない限り、複数形の参照を含む。「任意選択の」または「任意選択的に」は、続いて記載される事象または状況が生じ得るか、または生じ得ず、その記載が、その事象が生じる場合と生じない場合とを含み得ることを意味する。本明細書および特許請求の範囲全体を通して本明細書で使用される近似言語は、関連する基本的な機能に変化をもたらすことなく、許容範囲で変化し得る任意の定量的表現を修正するために適用され得る。したがって、「約」、「実質的に」、および「およそ」などの用語または複数の用語によって修飾される値は、指定された正確な値に限定され得ない。少なくともいくつかの場合では、近似言語は、値を測定するための器具の精度に対応し得る。本明細書および特許請求の範囲全体を通じて、文脈または言語が他に示さない限り、範囲制限は、組み合わせおよび/または入れ替えられ得、かかる範囲は特定され、そこに含まれるすべての下位範囲を含み得る。
【0076】
この書面による説明は、実施例を使用して、最良の態様を含む実施形態を開示し、かつ当業者が、任意のデバイスまたはシステムの製造および使用ならびに任意の組み込まれた方法の実行を含む実施形態を実践することを可能にする。特許請求の範囲は、本開示の特許可能な範囲を定義し、当業者が想起する他の実施例を含む。そのような他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文字通りの表現とは異ならない構造要素を有する場合、またはそれらが特許請求の範囲の文字通りの表現とは実質的に相違のある等価な構造要素を含む場合、特許請求の範囲の範囲内にあることが意図される。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6