(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-28
(45)【発行日】2024-12-06
(54)【発明の名称】非晶質キナーゼ阻害剤の製剤およびその使用方法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/4375 20060101AFI20241129BHJP
A61K 47/38 20060101ALI20241129BHJP
A61K 9/16 20060101ALI20241129BHJP
A61K 9/26 20060101ALI20241129BHJP
A61K 47/10 20170101ALI20241129BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20241129BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20241129BHJP
A61K 47/32 20060101ALI20241129BHJP
A61K 47/34 20170101ALI20241129BHJP
A61K 47/36 20060101ALI20241129BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20241129BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20241129BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20241129BHJP
【FI】
A61K31/4375
A61K47/38
A61K9/16
A61K9/26
A61K47/10
A61K47/12
A61K47/26
A61K47/32
A61K47/34
A61K47/36
A61P35/00
A61P35/02
A61P43/00 111
(21)【出願番号】P 2022540358
(86)(22)【出願日】2020-12-30
(86)【国際出願番号】 US2020067557
(87)【国際公開番号】W WO2021138483
(87)【国際公開日】2021-07-08
【審査請求日】2023-12-28
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519425235
【氏名又は名称】デシフェラ・ファーマシューティカルズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135415
【氏名又は名称】中濱 明子
(72)【発明者】
【氏名】カウフマン,マイケル・ディー
(72)【発明者】
【氏名】ボーン,スコット
(72)【発明者】
【氏名】ブルーム,コーリー
(72)【発明者】
【氏名】ジョーダン,フレッド
【審査官】金子 亜希
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/222173(WO,A1)
【文献】最新 創薬化学 下巻 ,1999年,第405-407頁
【文献】ファルマシア,2016年,52(5),402-406
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00-31/80
A61K 47/00-47/69
A61K 9/00- 9/72
A61P 1/00-43/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
経口投与用の薬学的に許容可能な組成物であって、組成物が、
(i)固体分散体であって、
式(I):
【化1】
によって表現される化合物の非晶質形態と、
酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである、薬学的に許容可能なポリマーと、を含む前記固体分散体;および
(ii)一つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤、を含む、前記組成物。
【請求項2】
(i)前記固体分散体が、約5%w/wを超えない任意の結晶性形態の前記化合物を有する;および/または
(ii)前記固体分散体が、前記化合物の検出可能な量の任意の結晶性形態を実質的に含まない;および/または
(iii)前記非晶質形態が、実質的に
図1に示すように粉末X線回折パターンを有する;および/または
(iv)前記組成物が、25℃で1か月、3か月、または6か月の間、60%または75%の相対湿度に曝露させた時
、前記化合物の約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含む;および/または
(v)前記組成物が、前記固体分散体の総重量に基づいて、約10重量%~約30重量%、約20重量%~約30重量%。または約25重量%の前記化合物を含む、
請求項1に記載の薬学的に許容可能な組成物。
【請求項3】
(i)前記化合物および前記薬学的に許容可能なポリマーが、約40:60~約10:90、約30:70~約20:80、または約25:75の、化合物:ポリマーの比率で存在する;および/または
(ii)前記固体分散体が、固体噴霧乾燥分散体である;および/または
(iii)前記固体分散体が、25℃で約120μg/mLのpH6.5の水への溶解性または25℃で約178μg/mLのpH2の水への溶解性を有する;および/または
(iv)組成物が、前記式(I)の化合物の重量に基づき、約10重量%未満、約3重量%未満または約1重量%未満の、または約0.1重量%~約0.5重量%または約0.01重量%~約0.1重量%の式(II):
【化2】
で表現される化合物を含む;および/または
(v)組成物が、前記式(I)の化合物の重量に基づき、約10重量%未満、約3重量%未満または約1重量%未満の、または約0.1重量%~約0.5重量%または約0.01重量%~約0.1重量%の式(III):
【化7】
で表現される化合物を含む、
請求項1
または2に記載の薬学的に許容可能な組成物。
【請求項4】
以下の(i)または(ii)または(iii)である、請求項1に記載の薬学的に許容可能な組成物:
(i)式(I)によって表現される化合物50mgを患者に経口的に送達するための薬学的に許容可能な組成物であって、
これが、
顆粒内ブレンドであって、前記顆粒内ブレンドが、
50mgの前記化合物
および酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを
含有する固体分散体であって、前記化合物が非晶質形態で存
在する固体分散体と、増量剤および/または充填剤、ならびに潤滑剤および/または滑剤、とを含む顆粒内ブレンドと、
滑剤および/または潤滑剤を含む顆粒外ブレンドと、を含む、薬学的に許容可能な組成物;または
(ii)式(I)によって表現される化合物50mgを患者に経口的に送達するための薬学的に許容可能な組成物であって、
これが、
50mgの前記化合物
および酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有する固体分散体であって、前記化合物が非晶質形態で存
在する、固体分散体と、
増量剤と、
充填剤と、
潤滑剤および/または滑剤と、を含む、薬学的に許容可能な組成物;または
(iii)式(I)によって表現される化合物50mgを有する薬学的に許容可能な錠剤であって、
これが、
顆粒内ブレンドであって、前記顆粒内ブレンドが、
50mgの化合物
および酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを
含有する固体分散体であって、化合物が非晶質形態で存
在する、固体分散体と、
薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%の増量
剤と、
薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%の充填
剤と、
滑剤および/または潤滑剤を含む顆粒外ブレンドと、を含む、薬学的に許容可能な錠剤。
【請求項5】
式(I):
【化16】
によって表現される化合物50mgを有する錠剤である、請求項1に記載の薬学的に許容可能な組成物であって、
ここで、錠剤は、
50mgの前記化合物
および酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを
含有する固体分散体であって、化合物が非晶質形態で存
在する、固体分散体と、
前記錠剤の総重量に基づき、約25~35重量%の微結晶性セルロースと、
前記薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%のラクトースまたはその水和物と、を含み、
前記錠剤は、ステアリン酸マグネシウム、クロスポビドン、および二酸化ケイ素のうちの少なくとも一つをさらに含
む;および/または
前記錠剤が、素錠に対してUSP<701>を使用して試験した場合、1分未満で崩壊す
る、
前記組成物。
【請求項6】
式(I)によって表現される化合物50mgを経口的に送達するための、請求項1に記載の薬学的に許容可能な組成物であって、
これが、
顆粒内ブレンドであって、前記顆粒内ブレンドが、
50mgの前記化合物
および酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有する固体分散体であって、前記化合物が非晶質形態で存
在する、固体分散体と、
前記薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%の微結晶性セルロースと、
前記薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%%のラクトースまたはその水和物と、
前記薬剤の組成の総量に基づき、約5重量%のクロスポビドンと、
前記薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%の二酸化ケイ素と、
前記薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%のステアリン酸マグネシウムと、
前記薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%の二酸化ケイ素を含む顆粒外ブレンドと、(ii)前記薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%のステアリン酸マグネシウムと、を含む、薬学的に許容可能な組成物。
【請求項7】
増量剤が微結晶性セルロースである、請求項4に記載の薬学的に許容可能な組成物。
【請求項8】
充填剤がラクトースまたはその水和物である、請求項4に記載の薬学的に許容可能な組成物。
【請求項9】
治療を必要とする患者において、消化管間質腫瘍(GIST)、NF-1-欠乏性消化管間質腫瘍、コハク酸デヒドロゲナーゼ(SDH)欠乏性胃腸間質腫瘍、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、黒色腫、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、および非小細胞肺癌から構成される群から選択される疾患を治療する方法において使用するための、請求項1~8のいずれか一項で定義された組成物であって、該方法は治療有効量の前記組成物を前記患者に投与することを含む、組成物。
【請求項10】
(i)消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、肺癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、悪性末梢神経鞘肉腫、および好酸球増多症候群からからなる群;
(ii)KIT駆動型胚細胞腫
瘍、KIT駆動型皮膚癌、およびKIT駆動型腎細胞癌からなる群;
(iii)陰茎癌、PDGFRA駆動型陰茎癌、前立腺癌、PDGFRA駆動型前立腺癌、PDGFRA駆動型非黒色腫皮膚癌、PDGFRA駆動型神経膠腫、PDGFRA駆動型肉腫、PDGFRA駆動型神経グリア芽細胞腫、およびPDGFRA駆動型膵癌からなる
群
から選択される疾患を治療する方法において使用するための、請求項1~8のいずれか一項で定義された組成物であって、該方法は治療有効量の前記組成物を前記患者に投与することを含む、組成物。
【請求項11】
前記疾患が、消化管間質腫瘍(GIST)である、請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
前記KIT駆動型胚細胞腫瘍が精巣胚細胞腫瘍である、請求項10に記載の組成物。
【請求項13】
前記疾患が、c-KITおよび/またはPDGFRA、および/またはその発癌性形態のキナーゼ活性によって引き起こされる、請求項9~
12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
請求項1~
4のいずれか一項で定義された固体分散体の調製のための方法であって、
(a)式(I)の化合物、溶媒、前記ポリマー、および水を混合して、懸濁液を得ることと、
(b)随意に、約10~25℃の温度に維持しながら、最終的な懸濁液を撹拌および/または混合することと、
(c)噴霧乾燥機の中へと導入する前に、懸濁液を加熱して懸濁粒子を溶解させ、ここで、随意に、加熱することは懸濁液をインライン熱交換器を通過させることを含むことと、
(d)前記懸濁液を噴霧乾燥して、噴霧乾燥分散体を得ることと、
(e)前記噴霧乾燥分散体を乾燥して、それによって前記固体分散体を得ることと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年12月30日に出願されたU.S.S.N.62/955,073、2019年12月30日に出願されたU.S.S.N.62/955,062、2020年1月31日に出願されたU.S.S.N.62/968,695、および2020年1月31日に出願されたU.S.S.N.62/968,724の優先権を主張するものであり、それらのそれぞれの内容は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
c-KIT(KIT、CD117、および幹細胞因子受容体としても知られる)は、III型受容体として作用する145kDaの膜貫通型チロシンキナーゼタンパク質である。染色体4q11-21に位置するc-KIT癌原遺伝子は、c-KIT受容体をコードし、そのリガンドは幹細胞因子(SCF)、造血幹細胞因子、kitリガンド、肥満細胞増殖因子)である。受容体はチロシンプロテインキナーゼ活性を有し、リガンドSCFの結合は、c-KITの自己リン酸化、およびホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)などの基質とのその会合を導く。タンパク質チロシンキナーゼによるチロシンリン酸化は、細胞シグナル伝達において特に重要であり、増殖、生存、分化、アポトーシス、付着、侵襲および遊走などの主要な細胞内プロセスのためのシグナルを媒介することができる。c-KITの欠損は、メラニン形成細胞を欠いている白色の皮膚および毛髪の先天性パッチによって特徴付けられる、色素沈着の常染色体優性遺伝発生異常である、限局性白皮症の原因である。c-KIT遺伝子の機能獲得変異および恒常的にリン酸化されたc-KITの発現は、ほとんどの消化管間質腫瘍(GIST)および肥満細胞症で見出される。さらに、ほぼすべての性腺セミノーマ/未分化胚細胞腫がc-KIT膜染色を呈し、いくつかの報告では、一部(10~25%)はc-KIT遺伝子突然変異を有することが明確にされた。c-KIT欠損はまた、胚細胞性腫瘍(GCT)および精巣胚細胞腫瘍(TGCT)を含む精巣腫瘍とも関連付けられてきた。C-KIT突然変異はまた、皮膚黒色腫または肢端黒色腫の亜群と関連している。
【0003】
PDGFRαキナーゼの発癌性のゲノム変化、またはPDGFRαキナーゼの過剰発現は、ヒトの癌の原因となることが示されている。PDGFRαキナーゼのミスセンス突然変異は、GIST亜群の原因となることも示されている。PDGFRαの突然変異はおよそ8~10%のGISTで発癌の誘導要因となっている。PDGFRαの優性突然変異はエクソン18 D842Vであるが、D846Y、N848K、およびY849Kを含む他のエクソン18の突然変異、ならびにRD841-842KI、DI842-843-IM、およびHDSN845-848Pを含むエクソン18の挿入欠失突然変異(インデル)も報告されている。さらに、PDGFRαのエクソン12および14には稀な突然変異も報告されている。GISTにおいてPDGFRαのエクソン18の欠失突然変異であるΔD842-H845およびΔI843-D846が報告されている。PDGRFαの増幅または突然変異は、悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)のヒト組織にも報告されている。PDGFRαの増幅は、未分化型多形性肉腫の複数の皮膚病変および内膜肉腫で報告されている。PDGFRαの増幅は、肺癌患者のサブセットとリンクしている。PDGFRα遺伝子座を含む4q12は、肺腺癌の3~7%、肺扁平上皮癌の8~10%で増幅される。PDGFRα増幅は、小児および成人の高グレード星状細胞腫に普遍的であり、IDH1変異グリア芽細胞腫において予後不良群を特定する。PDGFRα増幅は小児(29.3%)および成人(20.9%)の腫瘍において頻出していた。PDGFRα増幅は、IDH1変異デノボGBMにおいてグレードの上昇、そして特に、不良な予後と関連づけられることが報告されている。このPDGFRα増幅神経膠腫中のPDGFRα座位は、PDGFRαのエクソン8、9の遺伝子内欠失再構成を呈することが示されている。この遺伝子内欠失は普遍的であり、PDGFRα増幅を呈する多形性グリア芽細胞腫(GBM)の40%に存在する。この再構成を有する腫瘍は、乏突起膠腫の組織学的特性を呈し、PDGFRαエクソン8、9の遺伝子内欠失は、構造的なチロシンキナーゼ活性の上昇を示した。FIP1L1-PDGFRA融合タンパク質は、好酸球増多症候群を有する患者亜群において発癌性がある。FIP1L1-PDGFRα融合は、好酸球性急性骨髄性白血病、およびリンパ芽球性T細胞リンパ腫でも特定されている。
【0004】
こうした広域スペクトルのc-KIT阻害剤およびその製剤は、難治性のGIST患者およびその他の障害を患う患者の治療において高い治療的な価値を有するものとなることになる。著しく安定した製品を患者に提供する経口製剤に対するニーズがある。PDGFRα遺伝子の突然変異、欠失、再構成および増幅は、多くの固形癌および血液癌と関連づけられている。PDGFRα遺伝子の複雑な機能と、様々な固形癌と血液癌の治療におけるPDGFRα阻害剤の潜在的な有用性を鑑みれば、良好な治療性能を有する阻害剤の経口製剤のニーズが存在する。
【発明の概要】
【0005】
本明細書には、部分的に、式(I)の化合物の非晶質形態を含む経口投与に適した、式(I)の化合物の非晶質形態、固体分散体、および式(I)の化合物の非晶質形態を含む医薬組成物が提供されている。
【化1】
例えば、本明細書には、式(I)によって表現される化合物の非晶質形態、および薬学的に許容可能なポリマーおよび一つ以上の薬学的に許容可能な担体を含む、固体噴霧乾燥分散体を含む医薬組成物が提供されている。本明細書に提供される、例えば、本明細書に記載される固体分散体などの式Iの非晶質形態を含む、企図された組成物は、特定の実施形態では、例えば、式Iの結晶性形態の投与と比較して、患者に投与されたとき、薬物動態的プロフィールの強化を提供し得る。開示された組成物(例えば、錠剤)は、少なくとも一部の実施形態では、式Iの高速放出(例えば、30分以内)および/または高速溶解を提供し得る。
【0006】
一実施形態ではまた、本明細書には、(a)顆粒内ブレンドであって、(i)式(I)によって表現される化合物の非晶質形態を含む固体分散体、および薬学的に許容可能なポリマー、(ii)一つ以上の充填剤、(iii)崩壊剤、(iv)滑剤、および(v)潤滑剤、を含む顆粒内ブレンドと、(b)顆粒外ブレンドであって、(i)滑剤、および(ii)潤滑剤、を含む顆粒外ブレンドと、を含む薬剤の組成が提供されている。
【0007】
一部の実施形態では、本明細書には、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、式(I)の化合物の非晶質形態が提供されている。
【0008】
一部の実施形態では、本明細書には、検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含まない、式(I)の化合物の非晶質形態が提供されている。
【0009】
一部の実施形態では、本明細書には、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む、式(I)の化合物の非晶質形態が提供されている。
【0010】
一実施形態ではまた、本明細書には、25℃~40℃で少なくとも3か月間、0~100%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む、式(I)の化合物の非晶質形態が提供されている。
【0011】
一実施形態ではまた、本明細書には、式(I)の化合物も提供されており、化合物は約95%を超える量が非晶質である。一部の実施形態では、式(I)の化合物であり、PXRD分析により、化合物は約95%を超える量が非晶質である。
【0012】
一実施形態ではまた、本明細書には、式(I)の化合物の他のいかなる結晶性形態も実質的に含まない非晶質形態での式(I)の化合物も提供されている。
【0013】
一実施形態ではまた、本明細書には、残留溶媒を除いて、少なくとも約95%の純度を有する結晶性材料を本質的に含まない非晶質形態での式(I)の化合物も提供されている。
【0014】
一実施形態ではまた、本明細書には、95%より大きいHPLCによる純度を有する式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤、または希釈剤とを含む、医薬組成物も提供されている。
【0015】
一実施形態ではまた、本明細書には、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤、または希釈剤とを含む、医薬組成物も提供されている。
【0016】
一部の実施形態では、本明細書には、検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含まない、式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とを含む、医薬組成物も提供されている。
【0017】
一部の実施形態では、本明細書には、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態の式(I)の化合物を有する式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とを含む、医薬組成物が提供されている。
【0018】
一実施形態ではまた、本明細書には、少なくとも約3か月間、25℃~40℃で0~100%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態の、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む、式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とを含む、医薬組成物も提供されている。
【0019】
一実施形態ではまた、本明細書には、式(I)の化合物の非晶質形態であって、化合物は約95%を超える量が非晶質であるものと、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤、または希釈剤を含む、医薬組成物も提供されている。一部の実施形態では、医薬組成物は、式(I)の化合物を含み、ここで、PXRD分析により化合物は約95%を超える量が非晶質である。
【0020】
一実施形態ではまた、本明細書には、他のいかなる結晶性形態も実質的に含まない式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤、または希釈剤とを含む、医薬組成物も提供されている。
【0021】
一実施形態ではまた、本明細書には、残留溶媒を除いて、HPLCによる少なくとも約95%の純度を有する結晶性形態を実質的に含まない式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とを含む、医薬組成物も提供されている。
【0022】
一実施形態ではまた、本明細書には、95%より大きいHPLCによる純度を有する式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤と混ぜ合わせたポリマーとを含む、固体分散体も提供されている。
【0023】
一実施形態ではまた、本明細書には、式(I)の化合物と、薬学的に許容可能なポリマー、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸塩コハク酸塩とを含む、固体分散体の非晶質形態も提供されており、ここで、非晶質形態は、2θ度の広いピーク、例えば、約9.5および約17~約29で2θ度の広いピークを有する粉末X線回折を特徴とする。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、実質的に
図1に示すX線回折パターンを特徴とする。
【0024】
一実施形態ではまた、本明細書には、、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤、または希釈剤とを含む、固体分散体も提供されている。
【0025】
一部の実施形態では、本明細書には、式(I)の化合物の任意の結晶性形態の化合物に対する検出可能な量を有しない式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤と混ぜ合わせたポリマーとを含む固体分散体が提供されている。
【0026】
一実施形態ではまた、本明細書には、、式(I)の化合物用に約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を有する式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤と混ぜ合わせたポリマーとを含む、固体分散体も提供されている。
【0027】
一実施形態ではまた、本明細書には、約3か月間、25℃~40℃で0~100%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態の、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む、式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤と混ぜ合わせたポリマーとを含む、固体分散体も提供されている。
【0028】
一実施形態ではまた、本明細書には、式(I)の化合物の非晶質形態であって、化合物は約95%を超える量が非晶質であるものと、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤と混ぜ合わせたポリマーを含む、固体分散体も提供されている。
【0029】
一実施形態ではまた、本明細書には、他のいかなる結晶性形態も実質的に含まない式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤と混ぜ合わせたポリマーとを含む、固体分散体も提供されている。
【0030】
一実施形態ではまた、本明細書には、残留溶媒を除いて、HPLCによる少なくとも約95%の純度を有する結晶性形態を実質的に含まない式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤と混ぜ合わせたポリマーとを含む、固体分散体も提供されている。
【0031】
一実施形態では、本明細書には、経口投与用の薬学的に許容可能な組成物が提供されており、組成物は、(i)固体分散体であって、その固体分散体が、式(I)によって表現される化合物の非晶質形態、
【化2】
および薬学的に許容可能なポリマーを含む固体分散体と、(ii)一つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む。
【0032】
別の実施形態では、本明細書には、式(I)によって表現される化合物、
【化3】
および薬学的に許容可能な賦形剤を含む薬学的に許容可能な組成物であって、薬学的に許容可能な組成物中に存在する重量で約96%を超える化合物が非晶質形態である、薬学的に許容される賦形剤、を含む薬学的に許容可能な組成物が記載されている。
【0033】
別の実施形態では、本明細書には、式(I)によって表現される化合物50mgを患者に経口的に送達するための薬学的に許容可能な組成物が記載されており、
【化4】
これは、顆粒内ブレンドであって、その顆粒内ブレンドが、50mgの化合物を有する固体分散体であって、その化合物が非晶質形態(酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース)で存在する固体分散体と、増量剤および/または充填剤と、潤滑剤および/または滑剤とを含む顆粒内ブレンドと、滑剤および/または潤滑剤を含む顆粒外ブレンドと、を含む。
【0034】
別の実施形態では、本明細書には、式(I)によって表現される化合物50mgを患者に経口的に送達するための薬学的に許容可能な組成物が記載されており、
【化5】
これは、50mgの化合物を有する固体分散体であって、化合物が非晶質形態で存在し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである固体分散体と、増量剤、充填剤、および潤滑剤および/または滑剤とを含む。
【0035】
別の実施形態では、本明細書には、式(I)によって表現される化合物50mgを有する薬学的に許容可能な錠剤が記載されており、
【化6】
これは、顆粒内ブレンドであって、その顆粒内ブレンドが、50mgの化合物を有する固体分散体であって、その化合物が非晶質形態で存在し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである固体分散体と、薬剤の組成の総量に基づき約25~35重量%の増量剤と、薬剤の組成の総量に基づき約25~35重量%の充填剤と、を含む顆粒内ブレンドと、滑剤および/または潤滑剤を含む顆粒外ブレンドと、を含む。
【0036】
別の実施形態では、本明細書には、式(I)によって表現される化合物50mgを有する薬学的に許容可能な錠剤が記載されており、
【化7】
ここで、錠剤は、50mgの化合物を有する固体分散体であって、化合物が非晶質形態で存在し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである固体分散体と、錠剤の総重量に基づき、約25~35重量%の微結晶性セルロースと、薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%のラクトースまたはその水和物と、を含む。
【0037】
別の実施形態では、本明細書には、式(I)によって表現される化合物50mgを経口的に送達するための薬学的に許容可能な組成物が記載されており、
【化8】
これは、顆粒内ブレンドであって、顆粒内ブレンドが、50mgの化合物を有する固体分散体であって、化合物が非晶質形態で存在し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである固体分散体と、薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%の微結晶性セルロースと、薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%%のラクトースまたはその水和物と、薬剤の組成の総量に基づき、約5重量%のクロスポビドンと、薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%の二酸化ケイ素と、薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%のステアリン酸マグネシウムと、を含む顆粒内ブレンドと、薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%の二酸化ケイ素と、(ii)薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%のステアリン酸マグネシウムと、を含む、顆粒外ブレンドと、を含む。
【0038】
別の実施形態では、本明細書には、式(I)
【化9】
の化合物の非晶質形態を含む固体分散体の調製のためのプロセスが記載されており、
例えば、本明細書に記載する非晶質形態であって、プロセスは、(a)式(I)の化合物、溶剤、ポリマーおよび水を混合して、懸濁液を得ることと、(b)温度を約10~約25oCに維持しながら、任意に、懸濁液を撹拌および/または混合することと、(c)懸濁液を加熱して、懸濁した粒子を溶解させてから、噴霧乾燥機に導入することと、(d)懸濁液を噴霧乾燥して、噴霧乾燥分散体を得ることと、(e)噴霧乾燥分散体を乾燥させて、それによって、固体分散体を得ることと、を含む。一部の実施形態では、一般式(I)
【化10】
の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、前記プロセスによって製造される。
【0039】
また、別の実施形態では、本明細書には、治療を必要とする患者において、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、黒色腫、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、非小細胞肺癌からなる群から選択される疾患を治療する方法が提供されており、治療有効量の組成物または本明細書に記載の一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。
【0040】
また、別の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者において、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、肺癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、悪性末梢神経鞘肉腫、および好酸球増多症候群からからなる群から選択される疾患を治療する方法が提供されており、治療有効量の本明細書に記述される組成物または一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。
【0041】
また、別の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者において、KIT駆動型胚細胞腫瘍(例えば、精巣胚細胞)、KIT駆動型皮膚癌、またはKIT駆動型腎細胞癌からなる群から選択される疾患を治療する方法が提供されており、治療有効量の本明細書に記述される組成物または一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。
【0042】
また、別の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者において、陰茎癌、PDGFRA駆動型陰茎癌、前立腺癌、PDGFRA駆動型前立腺癌、PDGFRA駆動型非黒色腫皮膚癌、PDGFRA駆動型神経膠腫、PDGFRA駆動型肉腫、PDGFRA駆動型神経グリア芽細胞腫、またはPDGFRA駆動型膵癌からなる群から選択される疾患を治療する方法が提供されており、治療有効量の本明細書に記述される組成物または一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。
【0043】
また、別の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者において、腟癌、前立腺癌、陰茎癌、非黒色腫皮膚癌、黒色腫、または乳腺肉腫からなる群から選択されるPDGFRB突然変異を含む疾患を治療する方法が提供されており、治療有効量の本明細書に記述される組成物または一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。
【0044】
一部の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者において、KIT突然変異およびPDGFRA突然変異による疾患を治療するための方法が提供されており、治療有効量の本明細書に記述される組成物または一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者において、KIT突然変異およびPDGFRA突然変異による疾患を治療するための方法が提供されており、治療有効量の本明細書に記述される組成物または一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者において、パッセンジャーPDGFRB突然変異を含むKIT突然変異またはPDGFRA突然変異による疾患を治療するための方法が提供されており、治療有効量の本明細書に記述される組成物または一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本明細書には、治療を必要とする患者において、胃腸間質腫瘍(GIST)、NF-1-欠乏性消化管間質腫瘍、コハク酸デヒドロゲナーゼ(SDH)欠乏性胃腸間質腫瘍、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍 黒色腫(例えば、KIT主導の黒色腫またはPGDFRA主導の黒色腫またはPGDFR主導の黒色腫)、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、非小細胞肺癌からなる群から選択される疾患を治療する方法が提供されており、治療有効量の組成物または本明細書に記載の一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。一部の実施形態では、黒色腫は、皮膚黒色腫または非皮膚黒色腫である。一部の実施形態では、黒色腫は、皮膚黒色腫である。一部の実施形態では、皮膚黒色腫は、表在拡大型黒色腫、結節型黒色腫、末端黒子型黒色腫、または無色素性および線維形成性黒色腫である。一部の実施形態では、黒色腫は、非皮膚(皮膚以外の)黒色腫である。一部の実施形態では、黒色腫は、皮膚黒色腫または非皮膚黒色腫は、眼内黒色腫または粘膜黒色腫である。一部の実施形態では、疾患は、c-KITおよび/またはPDGFRA、ならびに/またはその発癌性形態のキナーゼ活性によって引き起こされる。一部の実施形態では、疾患は、KIT駆動型胚細胞腫瘍(例えば、精巣胚細胞)、KIT駆動型皮膚癌(例えば、KIT駆動型扁平上皮癌、KIT駆動型メルケル細胞癌、ブドウ膜黒色腫、非黒色腫皮膚癌)、またはKIT駆動型腎細胞癌(例えば、腎細胞癌、嫌色素性腎細胞癌)からなる群から選択される。一部の実施形態では、疾患は、陰茎癌、PDGFRA駆動型陰茎癌、前立腺癌、PDGFRA駆動型前立腺癌、PDGFRA駆動型非黒色腫皮膚癌、PDGFRA駆動型神経膠腫、PDGFRA駆動型肉腫、PDGFRA駆動型神経グリア芽細胞腫、またはPDGFRA駆動型膵癌からなる群から選択される。一部の実施形態では、PDGFRB突然変異を含む疾患は、腟癌、前立腺癌、陰茎癌、非黒色腫皮膚癌、黒色腫、または乳腺肉腫からなる群から選択される。
【0045】
別の実施形態ではまた、本明細書には、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、黒色腫、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、非小細胞肺癌からなる群から選択される疾患を治療するための薬剤を調製する本明細書に記載の組成または錠剤の使用が提供されている。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】
図1は、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体の粉末X線回折(PXRD)を示す。
【
図2】
図2は、実施例8の溶解方法を使用した、化合物1を含む例示的な錠剤の溶解プロファイルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0047】
[0048]次に、本開示の特徴および他の詳細を、より具体的に記述する。明細書、実施例および添付の特許請求の範囲に採用される特定の用語を、ここにまとめる。これらの定義は、本開示の残りの部分に照らして、当業者によって理解されるように読み取られるべきである。別段に定義しない限り、本明細書において使用される全ての技術用語および科学用語は、当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。
【0048】
定義
[0049]本明細書で使用される場合、「賦形剤」という用語は、活性薬剤を有する組成物内に含まれることが有益である場合がある物質を指す。「賦形剤」という用語は、不活性物質だけでなく、組成物の有益な特性をもたらす場合がある機能的賦形剤も含む。例示的な賦形剤としては、ポリマー、滑剤、糖、潤滑剤、塩、緩衝剤、脂肪、充填剤、崩壊剤、結合剤、界面活性剤、高表面積基質、風味剤、担体、基質材料などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0049】
[0050]本明細書で使用される場合、「個体」、「患者」、または「対象」という用語は、本明細書において互換的に使用され、哺乳類、好ましくはマウス、ラット、他のげっ歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、または霊長類、および最も好ましくはヒトを含む、任意の動物を含む。本明細書において記載される化合物は、ヒトなどの哺乳類に投与することができるが、獣医処置を必要とする動物、例えば、愛玩動物(例えば、イヌ、ネコなど)、家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマなど)および実験動物(例えば、ラット、マウス、モルモットなど)などの他の哺乳類に投与することができる。
【0050】
[0051]本明細書で使用される場合、「薬学的に許容可能な」または「薬理学的に許容可能な」という用語は、動物またはヒトに適宜投与された時に有害反応、アレルギー性反応、または他の有害な反応を生じさせない分子実体および組成物を含む。ヒトへの投与については、製剤は、FDAの生物製剤局の基準(FDA Office of Biologics standards)で要求される無菌性、発熱性、および一般的な安全性と純度の基準を満たす必要がある。
【0051】
[0052]本明細書で使用される場合、「薬学的に許容可能な担体」または「薬学的に許容可能な賦形剤」という用語は、薬学的投与と適合性のある、全ての溶媒、分散媒体、コーティング、等張および吸収遅延剤などを指す。薬学的に活性な物質のためのこのような媒体および薬剤の使用は、当技術分野で周知である。組成物はまた、補足的、追加的、または強化された治療機能を提供する他の活性化合物を含んでもよい。
【0052】
[0053]本明細書で使用される場合、「医薬組成物」という用語は、一つ以上の薬学的に許容可能な担体と共に製剤化される、本明細書に開示される少なくとも一つの化合物を含む組成物を指す。
【0053】
[0054]本明細書で使用される場合、「アニリン性不純物A」、「不純物A」、および化合物2という用語は各々、化合物3-(5-アミノ-2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-1-エチル-7-(メチルアミノ)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オンを指し、これは、本明細書に記載するように、式(II)の化合物である。一部の実施形態では、アニリン系物質は不純物Aであってもよい。
【0054】
[0055]本明細書で使用される場合、「治療有効量」という用語は、研究者、獣医師、医師、または他の臨床医により求められる、組織、系、または動物(例えば、哺乳類もしくはヒト)の生物学的応答または医学的応答を引き出す対象化合物の量を意味する。本明細書に記載される化合物は、障害を治療するために治療有効量で投与される。
【0055】
[0056]本明細書で使用される場合、「治療すること」という用語は、任意の効果、例えば、状態、疾患、障害などの改善をもたらす、減弱、低減、調節、または除去を含む。
【0056】
[0057]本明細書で使用される場合、「活性薬剤」という用語は、薬剤、医薬、調剤、治療薬、例えば、本明細書に記述されるような式(I)の化合物を意味する。
【0057】
[0058]本明細書で使用される場合、「経口製剤」という用語は、本明細書で使用される場合、本明細書に開示されるような化合物(例えば、式(I)の化合物)を、それを必要とする対象に経口投与によって投与するために使用される組成物または媒体を指す。典型的に、経口製剤は口を介して投与されるが、本明細書で使用される場合「経口製剤」は、対象に投与され、そして、例えば、口、食道、胃、小腸、大腸、および結腸を含む、消化管の膜、例えば、粘膜にわたって吸収される任意の物質を網羅することが意図される。一部の実施形態では、経口製剤は医薬組成物である。一部の実施形態では、経口製剤は、それを必要とする対象に口を経由して投与される医薬組成物である。
【0058】
[0059]本明細書で使用される場合、「可塑剤」という用語は、適用されたポリマーを可塑化することができるすべての化合物を含む。一般に、可塑剤は、固体または液体のいずれかの状態で添加された場合に、プラスチックポリマーを軟化させることができ、それによって溶融押出プロセス中にポリマー基質の柔軟性を増加させる添加剤である。可塑剤は一般に、ポリマーのガラス転移温度および融点を低下させる。可塑剤はまた、一般的にポリマー溶融物の粘度を低減させ、それによってホットメルト押出成形中の処理温度を低下させることを可能にする。可塑剤として機能し得る化合物の例としては、グリセリン、ポリエチレングリコール(PEG)(例えば、PEG300、PEG400、PEG1500)、フタル酸塩(例えば、フタル酸ジエチル)、ポリソルビン酸塩、ソルビトール、クエン酸エステル、トリアセチン、プルロニック(例えば、プルロニックP407)、ラブラゾール、およびビタミンE TPGSが含まれるが、これに限定されない。
【0059】
[0060]本明細書で使用される場合、「安定」という用語は本明細書では、最高約40℃の温度で、約25%~約75%の相対湿度で少なくとも約3か月にわたり保存されたとき、他のいかなる形態にも変換されず、かつ他の形態を合計5%(wt/wt)未満(例えば、4%w/w未満、3%w/w未満、2%w/w未満)だけ含む、式(I)の化合物の非晶質形態を意味する。
【0060】
[0061]本明細書で使用される場合、「固体分散体」という用語は、少なくとも二つの成分を有する任意の固体組成物を意味する。特定の実施形態では、本明細書に開示される固体分散体は、少なくとも一つの他の成分(例えば、ポリマー)の間に分散された活性成分である式(I)の化合物を含む。
【0061】
[0062]「併用療法」は、二つ以上の治療剤、例えば式Iの化合物およびMAPKAP経路阻害剤の患者への投与を含む治療である。二つ以上の治療薬は、同時に、例えば、別個の医薬組成物中でまたは同じ医薬組成物中で、送達されてもよく、または二つ以上の治療薬は、異なる時点で送達されてもよい。例えば、二つ以上の治療薬は同時にまたは重複する時間の間に送達されてもよく、および/または、一つの治療薬を、その他の治療薬の前または後に送達してもよい。併用療法による治療は、両方の薬剤での同時治療の期間が先行する、または当該期間がその後に続く、いずれかの単剤での治療を含んでいてもよい。しかしながら、一部の期間中に、有効量の二つ以上の治療薬が患者の体内に存在することが意図される。
【0062】
[0063]一般に、結晶形態または非晶質形態などの固体形態は、本明細書では、
図1「に描写されるように」、または
図1「に実質的に描写されるように」、グラフィカルデータによって特徴付けられるものとして言及されうる。こうしたデータには、例えば、粉末X線回折図および固体NMRスペクトルが含まれる。当技術分野で周知であるように、グラフィカルデータは、潜在的に、数値またはピーク位置のみを参照することによっては必ずしも記述することができない、それぞれの固体形態(いわゆる「フィンガープリント」)をさらに定義するための追加の技術的情報を提供する。いずれにしても、当業者は、こうしたデータの図形表現が、例えば、機器応答の変動、および試料濃度および純度の変動などであるがこれに限定されない特定の要因による、ピーク相対強度およびピーク位置における小さな変動の影響を受けることがあり、これは当業者には周知である。結晶は、3D空間内に周期的に配置された原子から構成され、非晶質材料原子では、3D空間内にランダムに分布される。結果として、結晶性材料のX線回折図では、X線が(原子の周期的配置のために)特定の方向にのみ散乱されるという事実により、高強度の狭いピークを示すことになる。対照的に、非晶質材料のX線回折図では、X線が多くの異なる方向に散乱し、広い範囲(2シータ)にわたって分布する大きな隆起をもたらすため、一般的に、低強度の広範なピーク(ハロパターン)を呈する。
【0063】
[0064]本明細書に列挙したすべての範囲は、二つの値の「間の」範囲を列挙するものを含む、端点を含む。「実質的に」および「約」という用語は、それが絶対的にならないように用語または値を修飾するものとして解釈される。これは、最低でも、値を測定するために使用される所与の技法に対する、予想される実験的誤差、技法の誤差、および機器の誤差の程度を含む。
【0064】
[0065]本発明は、式(I)の化合物の非晶質形態の非晶質固体分散体に関し、随意に、ポリマーマトリックスおよび式(I)の化合物の非晶質形態についてである。固体分散体の非晶質の性質および結晶性薬物の量は、粉末X線回折(PXRD)、走査電子顕微鏡(SEM)分析、示差走査熱量測定(DSC)、または任意の他の標準的な定量的測定によって決定され得る。例えば、材料はX線非晶質であり、そのPXRDパターンには鋭いピークは観察されず、むしろハロ様パターンとして描写されるものである。パターン中の鋭いピークは、結晶性材料の存在を示す。式(I)の化合物の非晶質形態は、実質的に
図1に示すX線回折パターンを特徴としうる。
【0065】
[0066]非晶質薬物は、固体非晶質分散体内に、純粋相として、ポリマー全体に均質に分布する薬物の固溶体として、またはそれらの状態の任意の組合せとして、またはそれらの間にある状態として、存在してもよい。分散体は、非晶質薬剤がポリマー全体にわたって可能な限り均質に分散されるように、好ましくは実質的に均質である。本明細書で使用される場合、「実質的に均質」は、固体分散体内の比較的純粋な非晶質ドメインに存在する薬剤の割合が比較的小さいことを意味する。
【0066】
プロセス
[0067]また、本明細書には、本明細書に記載される式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体の調製のためのプロセスが提供されており、プロセスは、
(a)式(I)の化合物、溶媒、ポリマー、および水を秤量および分注することと、
(b)式(I)の化合物を装填および懸濁することと、
(c)随意に、約10~25℃の温度に維持しながら、最終的な懸濁液を撹拌および混合することと、
(d)噴霧乾燥機の中へと導入する前に、結果として得られた懸濁液をインライン熱交換器を通過させて、懸濁粒子を溶解させることと、
(e)随意に、噴霧乾燥した式(I)の化合物を乾燥することと、を含む。
【0067】
[0068]例えば、一実施形態では、本明細書には、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体の調製のためのプロセスが提供されており、
【化11】
プロセスは、式(I)の化合物、溶剤(酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど)、ポリマーおよび水を混合して、懸濁液を得ることと、温度を約10~約25oCに維持しながら、任意に、懸濁液を撹拌および/または混合することと、懸濁液を加熱して、懸濁した粒子を溶解させてから、噴霧乾燥機に導入することと、懸濁液を噴霧乾燥して、噴霧乾燥分散体を得ることと、噴霧乾燥分散体を乾燥させて、それによって、固体分散体を得ることと、を含む。特定の実施形態では、加熱することは、懸濁液をインライン熱交換器を通過させることを含む。
【0068】
[0069]別の実施形態では、本明細書には、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体の調製のためのプロセスが記載されており、
【化12】
プロセスは、(a)式(I)の化合物、溶剤、ポリマーおよび水を混合して、懸濁液を得ることと、(b)温度を約10oC~約25oCに維持しながら、任意に、懸濁液を撹拌および/または混合することと、(c)懸濁液を加熱して、懸濁した粒子を溶解させてから、噴霧乾燥機に導入することと、(d)懸濁液を噴霧乾燥して、噴霧乾燥分散体を得ることと、(e)噴霧乾燥分散体を乾燥させて、それによって、固体分散体を得ることと、を含む。一部の実施形態では、加熱は、懸濁液をインライン熱交換器に通すことを含む。一部の実施形態では、一般式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、
【化13】
前記プロセスを産生する。
【0069】
[0070]一部の実施形態では、式(I)の化合物、溶媒、ポリマー、および水が組み合わされ、混合物が攪拌され、懸濁液に混合される。一部の実施形態では、溶媒、水、およびポリマーは、式(I)の化合物の添加前に組み合わせられ、攪拌される。一部の実施形態では、溶媒および水は、式(I)のポリマーおよび化合物の添加前に組み合わせられ、攪拌される。一部の実施形態では、溶媒および水を組み合わせて攪拌し、続いてポリマーを添加し、続いて式(I)の化合物が添加される。
【0070】
[0071]一部の実施形態では、溶媒:水比は約95:5であってもよく、その後にポリマーの添加および溶解が続く。一部の実施形態では、溶媒:水比は約90:10であってもよく、その後にポリマーの添加および溶解が続く。一部の実施形態では、溶媒:水比は約85:15であってもよく、その後にポリマーの添加および溶解が続く。一部の実施形態では、溶媒:水比は約80:20であってもよく、その後にポリマーの添加および溶解が続く。一部の実施形態では、溶媒:水比は約75:25であってもよく、その後にポリマーの添加および溶解が続く。一部の実施形態では、溶媒:水比は約70:30であってもよく、その後にポリマーの添加および溶解が続く。一部の実施形態では、溶媒:水比は約65:35であってもよく、その後にポリマーの添加および溶解が続く。一部の実施形態では、溶媒:水比は約60:40であってもよく、その後にポリマーの添加および溶解が続く。一部の実施形態では、溶媒:水比は約55:45であってもよく、その後にポリマーの添加および溶解が続く。一部の実施形態では、溶媒:水比は約50:50であってもよく、その後にポリマーの添加および溶解が続く。
【0071】
[0072]一部の実施形態では、溶媒は、活性薬剤とポリマーとが相互に可溶性である有機化合物である。一部の実施形態では、溶媒は、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、ハロゲン化アルカン、アミド、スルホン、酸、またはニトロ化合物である。一部の実施形態では、溶媒は、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、またはブタノールである。一部の実施形態では、溶媒は、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、またはメチルイソブチルケトン(MIBK)である。一部の実施形態では、溶媒は、酢酸メチル、酢酸エチル、または酢酸プロピルである。一部の実施形態では、溶媒は、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルTHF、2,5-ジメチルTHF、または2,2,5,5-テトラメチルTHFである。一部の実施形態では、溶媒は、アセトニトリル、塩化メチレン、トルエン、1,1,1-トリクロロエタン、ジメチルアセトアミド(DMA)、ニトロメタン、酢酸、またはジメチルスルホキシド(DMSO)である。溶媒および水の混合物は、ポリマーおよび式(I)の化合物が、噴霧乾燥プロセスを実用的なものとするのに十分に可溶性である限り、好適である。一部の実施形態では、水:溶媒混合物は、水:アセトンである。一部の実施形態では、水:溶媒混合物は、水:THFである。一部の実施形態では、水:溶媒混合物は、水:メタノールである。一部の実施形態では、水:溶媒混合物は、水:エタノールである。一部の実施形態では、水:溶媒混合物は、水:メチルエチルケトンである。一部の実施形態では、水:溶媒混合物は、水:酢酸エチルである。一部の実施形態では、水:溶媒混合物は、水:塩化メチレンである。一部の実施形態では、溶媒の混合物は、ポリマーおよび式(I)の化合物が、噴霧乾燥プロセスを実用的なものとするのに十分に可溶性である限り、好適である。一部の実施形態では、溶媒:溶媒混合物は、メタノール:酢酸エチルである。一部の実施形態では、溶媒:溶媒混合物エタノール:酢酸エチルである。一部の実施形態では、溶媒:溶媒混合物は、メタノール:ジクロロメタンである。一部の実施形態では、溶媒:溶媒混合物エタノール:ジクロロメタンである。
【0072】
[0073]一部の実施形態では、溶媒は、活性薬剤が懸濁される有機化合物である。一部の実施形態では、式(I)の化合物は、ポリマーの添加前に、精製水とTHFとの混合物中に懸濁される。一部の実施形態では、化合物1は、HPMCAS-HGの添加前に、精製水とTHFとの混合物中に懸濁される。
【0073】
[0074]一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約0~25℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約5~25℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約10~25℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約15~25℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約15~24℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約15~23℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約15~22℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約15~21℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約15~20℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約17~25℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約17~24℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約17~23℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約17~22℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約17~21℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約17~20℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約18~25℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約18~24℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約18~23℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約18~22℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約18~21℃である。一部の実施形態では、最終懸濁液の攪拌および混合の温度範囲は、約18~20℃である。
【0074】
[0075]一部の実施形態では、インライン熱交換器動作範囲を通る懸濁液流量は、約5~100kg/時であってもよい。一部の実施形態では、インライン熱交換器動作範囲を通る懸濁液流量は、約5~30kg/時であってもよい。一部の実施形態では、インライン熱交換器動作範囲を通る懸濁液流量は、約5-25kg/時であってもよい。一部の実施形態では、インライン熱交換器動作範囲を通る懸濁液流量は、約5~20kg/時であってもよい。一部の実施形態では、インライン熱交換器動作範囲を通る懸濁液流量は、約5~15kg/時であってもよい。一部の実施形態では、インライン熱交換器動作範囲を通る懸濁液流量は、約5~10kg/時でありうる。一部の実施形態では、インライン熱交換器動作範囲を通る懸濁液流量は、約30~50kg/時であってもよい。一部の実施形態では、懸濁液流量は、約35~45kg/時である。一部の実施形態では、懸濁液流量は、約35~40kg/時である。一部の実施形態では、懸濁液流量は、約40~45kg/時である。一部の実施形態では、懸濁液流量は、約42~48kg/時である。一部の実施形態では、懸濁液流量は、約45~50kg/時である。一部の実施形態では、インライン熱交換器動作範囲を通る懸濁液流量は、約50~100kg/時であってもよい。一部の実施形態では、懸濁液流量は、約50~90kg/時である。一部の実施形態では、懸濁液流量は、約50~80kg/時である。一部の実施形態では、懸濁液流量は、約50~70kg/時である。一部の実施形態では、懸濁液流量は、約50~60kg/時である。
【0075】
[0076]一部の実施形態では、噴霧乾燥機のノズルの近くまたはノズルでの溶液温度は、約110~130℃、好ましくは約115~125℃、最も好ましくは約116℃、約117℃、約118℃、約119℃、約120℃、約121℃、約122℃、約123℃、約124℃、約125℃でもよい。一部の実施形態では、噴霧乾燥機のノズルの近くまたはノズルでの溶液温度は、約15~25℃であってもよい。一部の実施形態では、噴霧乾燥機のノズルの近くまたはノズルでの溶液温度は、約20~25℃であってもよい。一部の実施形態では、噴霧乾燥機のノズルの近くまたはノズルでの溶液温度は、約10~100℃であってもよい。一部の実施形態では、噴霧乾燥機のノズルの近くまたはノズルでの溶液温度は、約20~90℃であってもよい。一部の実施形態では、噴霧乾燥機のノズルの近くまたはノズルでの溶液温度は、約20~80℃であってもよい。一部の実施形態では、噴霧乾燥機のノズルの近くまたはノズルでの溶液温度は、約20~70℃であってもよい。一部の実施形態では、噴霧乾燥機のノズルの近くまたはノズルでの溶液温度は、約20~60℃であってもよい。一部の実施形態では、噴霧乾燥機のノズルの近くまたはノズルでの溶液温度は、約20~50℃であってもよい。一部の実施形態では、噴霧乾燥機のノズルの近くまたはノズルでの溶液温度は、約20~40℃であってもよい。一部の実施形態では、噴霧乾燥機のノズルの近くまたはノズルでの溶液温度は、約20~30℃であってもよい。
【0076】
[0077]一部の実施形態では、噴霧乾燥ノズル鞘ガス圧力は、約50~100psigであってもよい。一部の実施形態では、噴霧乾燥機のバルク乾燥ガス流量は、約400~500kg/時であってもよい。一部の実施形態では、噴霧乾燥機チャンバの出口温度は約45~75℃であってもよい。一部の実施形態では、噴霧乾燥機凝縮器の温度は、約-5℃~約-20℃であってもよい。
【0077】
[0078]噴霧乾燥が完了した後、噴霧乾燥された中間体は、攪拌真空乾燥機内で随意に二次的な噴霧乾燥がされる。一部の実施形態では、乾燥温度は、約30~60℃、好ましくは約35~55℃、最も好ましくは約40~50℃とし得る。一部の実施形態では、乾燥持続時間は、約3時間未満、好ましくは約6時間未満、約7時間未満、約8時間未満、約9時間未満であってはならない。一部の実施形態では、チャンバ圧力は、約30~60mbar、好ましくは約35~55mbar、最も好ましくは約40~50mbarであってもよい。
【0078】
[0079]一部の実施形態では、ポリマーはイオン性であってもよい。一部の実施形態では、ポリマーは非イオン性であってもよい。一部の実施形態では、薬学的に許容可能なポリマーは、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリ(ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロック共重合体、グラフト共重合体(ポリエチレングリコール、ポリビニルカプロラクタムおよびポリ酢酸ビニルからなる)、ポリメタクリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳-グリコール)酸、脂質、セルロース、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、ヒアルロン酸、ポリシアル酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、フコイダン、多硫酸ペントサン、スピルラン、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、酢酸フタル酸メチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸テレフタル酸セルロース、酢酸イソフタル酸セルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸トリメリト酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸トリメリット酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸セルロース、酢酸コハク酸メチルセルロース、デキストラン、デキストラン酢酸塩、デキストランプロピオン酸塩、デキストランコハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸塩、デキストラン酢酸コハク酸塩、デキストランプロピオン酸コハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸コハク酸塩、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:1、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:2、ポリ(メタクリル酸-co-アクリル酸エチル)1:1、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース、ポリメタクリル酸-アクリル酸エチル、ポリメタクリル酸-メタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル-アクリル酸エチル、ポリトリメチルアンモニオエチルメタクリル酸塩化メチルメタクリル酸-アクリル酸エチルおよびポリ(メタクリル酸ブチル-co-(2-ジメチルアミノエチル)メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)、およびそれらの混合物からなる群から選択される、薬学的に許容可能なポリマーである。一部の実施形態では、薬学的に許容可能なポリマーは、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリ(ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロック共重合体、グラフト共重合体(ポリエチレングリコール、ポリビニルカプロラクタムおよびポリ酢酸ビニルからなる)、ポリメタクリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳-グリコール)酸、脂質、セルロース、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、ヒアルロン酸、ポリシアル酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、フコイダン、多硫酸ペントサン、スピルラン、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、酢酸フタル酸メチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸テレフタル酸セルロース、酢酸イソフタル酸セルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸トリメリト酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸トリメリット酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸セルロース、酢酸コハク酸メチルセルロース、デキストラン、デキストラン酢酸塩、デキストランプロピオン酸塩、デキストランコハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸塩、デキストラン酢酸コハク酸塩、デキストランプロピオン酸コハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸コハク酸塩、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:1、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:2、ポリ(メタクリル酸-co-アクリル酸エチル)1:1、およびそれらの混合物からなる群から選択される。一部の実施形態では、ポリマーは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、加水分解された形態でそれらの繰り返し単位のうちの少なくとも一部分を有するポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポロキサマー、またはそれらのブレンドである。一部の実施形態では、薬学的に許容可能なポリマーは、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
【0079】
[0080]結晶性形態および非晶質形態の特徴付け
一つの全般的態様において、式(I)遊離塩基の化合物は、出発材料として使用されてもよく、または参照により本明細書に組み込まれるUS 8,940,756およびUS 8,461,179にさらに記載の方法によって調製されてもよい。
【0080】
[0081]一つの全般的態様において、式(I)の化合物の非晶質形態が提供される。
【化14】
【0081】
[0082]別の一般的な態様では、約95%より大きいHPLCによる純度および約0.5%未満の残留溶媒を有する式(I)の化合物の非晶質形態が提供される。
【0082】
[0083]一般に、式(I)の化合物の非晶質形態は、残留溶媒を実質的に含まない。「実質的に遊離」という用語は、医薬調製物に好適な許容可能なICH限度内の残留溶媒を意味する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、1%未満の残留溶媒を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、0.9%未満の残留溶媒を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、0.8%未満の残留溶媒を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、0.7%未満の残留溶媒を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、0.6%未満の残留溶媒を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、0.5%未満の残留溶媒を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、0.4%未満の残留溶媒を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、0.3%未満の残留溶媒を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、0.2%未満の残留溶媒を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、0.1%未満の残留溶媒を含む。
【0083】
[0084]別の一般的な態様では、本明細書において、約95%より大きいHPLCによる純度を有する式(I)の化合物の非晶質形態が提供される。一部の実施形態では、HPLCによる純度は、約96%よりも大きい。一部の実施形態では、HPLCによる純度は、約97%よりも大きい。一部の実施形態では、HPLCによる純度は、約98%よりも大きい。一部の実施形態では、HPLCによる純度は、約99%よりも大きい。一部の実施形態では、HPLCによる純度は、約99.5%よりも大きい。一部の実施形態では、HPLCによる純度は、約99.8%よりも大きい。一部の実施形態では、HPLCによる純度は、約99.9%よりも大きい。一部の実施形態では、HPLCによる純度は、約90%よりも大きい。一部の実施形態では、HPLCによる純度は、約92%よりも大きい。一部の実施形態では、HPLCによる純度は、約94%よりも大きい。
【0084】
[0085]別の態様では、本明細書には、非晶質形態の式(I)の化合物が、他のいかなる結晶性形態も実質的に含まないことが提供される。一部の実施形態では、非晶質形態の式(I)の化合物は、約5%未満の他の結晶性形態を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含むか、または検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない。本明細書に提供される非晶質形態は、様々な条件下で、本質的に式(I)の化合物のいかなる結晶性形態にも変換しない、すなわち、式(I)の化合物の任意の結晶性形態の約10%(w/w)、約5%(w/w)、約4%(w/w)、約3%(w/w)、約2%(w/w)、約1%(w/w)、約0.5%(w/w)を超えないものを含む。
【0085】
[0086]本明細書で使用される場合、「任意の他の形態を実質的に含まない」は、固体状態の式(I)の化合物の非晶質形態が、例えば、PXRDによって測定したとき、約20%以下、約10%以下、約5%以下、約2%以下、または約1%以下の任意の他の形態の対象化合物を含むか、または、例えば、PXRDによって測定したとき、約20%未満、約10%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、または約1%未満の任意の他の形態の対象化合物を含むことを意味する。したがって、他のいかなる固体状態も実質的に含まないものとして本明細書に記載される対象の固体の式(I)の化合物の非晶質形態は、式(I)の化合物の80%(w/w)を超えて、90%(w/w)を超えて、95%(w/w)を超えて、98%(w/w)を超えて、または99%(w/w)を超えて含むと理解される。したがって、一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態の記載された固体形態は、式(I)の化合物の一つ以上の他の固体形態の1%~20%(w/w)、5%~20%(w/w)、または5%~10%(w/w)を含んでもよい。
【0086】
[0087]本明細書で使用される場合、「検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない」とは、固体状態の式(I)の化合物の非晶質形態が、検出および/または測定の機器によって、例えば、PXRDによって、検出可能な量以下である結晶性形態の量を含むことを意味する。この量は、例えば、PXRDによって測定されるとき、好ましくは、約4%w/w未満、約3%w/w未満、約2%w/w未満、または約1%w/w未満の対象化合物の任意の他の形態を含み得る。この量は、4%w/w未満、3%w/w未満、2%w/w未満、または1%w/w未満であることが好ましい。
【0087】
[0088]固体形態の含有量は、典型的には、当業者によって認識される任意の適切な方法、例えば、PXRD、固体NMR、IR、ラマン、またはDSCによって測定される。
【0088】
[0089] 例示的な分析方法は、以下の通りである。粉末X線回折は、Rigaku D/MAX 2200 VPC回折メーター、またはPANALYTICAL ExpertPro DY2408、または実際には他の適切な機械を使用して実施されてもよく、粉末X線回折パターンを、広角ゴニオメーター、1°散乱スリット、1°発散スリット、およびグラファイト二次モノクロメーター、およびシンチレーションカウンターを有するX線源として、Cu Kα充填管(40 kV、40 mA)を使用して、室温で測定した。データ収集は、2シータ連続スキャンモードで、スキャン速度は3°/分、スキャンステップは0.02°、範囲は2°~40°で行った。
【0089】
[0090]一態様では、本明細書では、式(I)の化合物の非晶質形態が提供されており、これは、約40℃までの温度および約25%~約75%の相対湿度で約3か月間保管した時、5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含むか、または検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない。本発明は、安定形態の式(I)の化合物の非晶質形態を含む。一部の実施形態では、非晶質形態は、様々な条件下で、式(I)の化合物のいかなる結晶性形態にも本質的に変換されない。すなわち、10%(w/w)、5%(w/w)、4%(w/w)、3%(w/w)、2%(w/w)、1%(w/w)、0.5%(w/w)を超えない(「NMT」)任意の結晶性形態を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃および下記の条件で保存した時、10%(w/w)を超えない任意の結晶形態を含み、また好ましくは、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない: 相対湿度0%で3日間、できれば7日間、または相対湿度20%で3日間、できれば7日間、または相対湿度40%で3日間、できれば7日間、または相対湿度60%で3日間、できれば7日間、または相対湿度80%で3日間、できれば7日間、または相対湿度100%で3日間、できれば7日間。一部の実施形態では、本明細書に記載の式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で少なくとも0~360日間の相対湿度の0~100%の条件下で、式(I)の結晶性化合物に変換されない。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃および60%の相対湿度(RH)で3日間、好ましくは7日間保存されたとき、10%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含み、また好ましくは検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃および80%の相対湿度(RH)で3日間、好ましくは7日間保存されたとき、10%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含み、また好ましくは検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃で7日間、0~100%の相対湿度に曝露されたとき、5%を超えない任意の結晶性形態を含み、好ましくは検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃で30日間、0~100%の相対湿度に曝露されたとき、5%を超えない任意の結晶性形態を含み、好ましくは検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃で60日間、0~100%の相対湿度に曝露されたとき、5%を超えない任意の結晶性形態を含み、好ましくは検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で3か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で4か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で5か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で6か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で7か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で8か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で9か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で10か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で11か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で12か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で13か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で14か月間0~100%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で15か月間0~100%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で16か月間0~100%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で17か月間0~100%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で18か月間0~100%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態は、25℃~40℃で2年間0~100%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、相対湿度は約10%である。一部の実施形態では、相対湿度は約20%である。一部の実施形態では、相対湿度は約30%である。一部の実施形態では、相対湿度は約40%である。一部の実施形態では、相対湿度は約50%である。一部の実施形態では、相対湿度は約60%である。一部の実施形態では、相対湿度は約70%である。一部の実施形態では、相対湿度は約80%である。一部の実施形態では、相対湿度は約90%である。一部の実施形態では、温度は25℃である。一部の実施形態では、相対湿度は約90%である。一部の実施形態では、温度は30℃である。一部の実施形態では、相対湿度は約90%である。一部の実施形態では、温度は35℃である。一部の実施形態では、相対湿度は約90%である。一部の実施形態では、温度は40℃である。
【0090】
[0091]一部の実施形態では、非常に純粋で安定した形態の式(I)の化合物の非晶質形態。高純度および非晶質の形態は、典型的には、少なくとも95%(w/w)、好ましくは少なくとも96%(w/w)、好ましくは少なくとも97%(w/w)、好ましくは少なくとも98%(w/w)、好ましくは少なくとも99%(w/w)のHPLC純度を有し、本明細書に記載される結晶性形態に変換されない。したがって、本明細書に開示されるように、式(I)の化合物の非晶質形態は、高化学純度であり得るだけでなく、高多型純度であり得る。非常に純度が高く、非晶質形態の式(I)の化合物は、表2(a)~(c)に例示される条件で保存されたとき、10%(w/w)を超えない、5%(w/w)を超えない、4%(w/w)を超えない、3%(w/w)を超えない、2%(w/w)を超えない、1%(w/w)を超えないの任意の結晶性形態を含み、これは、本明細書で後述する実施例1に従い調製された式(I)の化合物の非晶質形態を含む。特に、式(I)の化合物の非晶質形態は、驚くべきことに、非常に安定性が高く、高相対湿度および高温の厳しい条件下では、結晶性形態への多形変換は示さない。
【0091】
[0092]一態様では、本明細書では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体が提供されており、これは、約40℃までの温度および約25%~約75%の相対湿度で約3か月間保管した時、5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含むか、または検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない。本発明は、安定形態の式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体を含む。一部の実施形態では、非晶質形態を含む固体分散体は、様々な条件下で、式(I)の化合物のいかなる結晶性形態にも本質的に変換されない。すなわち、10%(w/w)、5%(w/w)、4%(w/w)、3%(w/w)、2%(w/w)、1%(w/w)、0.5%(w/w)を超えない(「NMT」)任意の結晶性形態を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、25℃および下記の条件で保存した時、10%(w/w)を超えない任意の結晶形態を含み、また好ましくは、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない: 相対湿度0%で3日間、できれば7日間、または相対湿度20%で3日間、できれば7日間、または相対湿度40%で3日間、できれば7日間、または相対湿度60%で3日間、できれば7日間、または相対湿度80%で3日間、できれば7日間、または相対湿度100%で3日間、できれば7日間。一部の実施形態では、本明細書に記載の式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、25℃~40℃で少なくとも0~360日間の相対湿度の0~100%の条件下で、式(I)の結晶性化合物に変換されない。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、25℃および60%の相対湿度(RH)で3日間、好ましくは7日間保存されたとき、10%(w/w)を超えない、および好ましくは検出可能な量ではない、任意の結晶性形態を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、25℃および80%の相対湿度(RH)で3日間、好ましくは7日間保存されたとき、10%(w/w)を超えない、および好ましくは検出可能な量ではない、任意の結晶性形態を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、25℃で7日間、0~100%の相対湿度に曝露されたとき、5%を超えない、好ましくは検出可能な量ではない、任意の結晶性形態を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、25℃で30日間、0~100%の相対湿度に曝露されたとき、5%を超えない、好ましくは検出可能な量ではない、任意の結晶性形態を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、25℃で60日間、0~100%の相対湿度に曝露されたとき、5%を超えない、好ましくは検出可能な量ではない、任意の結晶性形態を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、25℃~40℃で3か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、25℃~40℃で4か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、25℃~40℃で5か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、25℃~40℃で6か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物を含む固体分散体は、25℃~40℃で7か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物を含む固体分散体は、25℃~40℃で8か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物を含む固体分散体は、25℃~40℃で9か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物を含む固体分散体は、25℃~40℃で10か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物を含む固体分散体は、25℃~40℃で11か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物を含む固体分散体は、25℃~40℃で12か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物を含む固体分散体は、25℃~40℃で13か月間0~75%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物を含む固体分散体は、25℃~40℃で14か月間0~100%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物を含む固体分散体は、25℃~40℃で15か月間0~100%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物を含む固体分散体は、25℃~40℃で16か月間0~100%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物を含む固体分散体は、25℃~40℃で17か月間0~100%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物を含む固体分散体は、25℃~40℃で18か月間0~100%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物を含む固体分散体は、25℃~40℃で2年間0~100%の相対湿度に曝露されたとき、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態、またはいくらかの検出可能な量の任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む。一部の実施形態では、相対湿度は約10%である。一部の実施形態では、相対湿度は約20%である。一部の実施形態では、相対湿度は約30%である。一部の実施形態では、相対湿度は約40%である。一部の実施形態では、相対湿度は約50%である。一部の実施形態では、相対湿度は約60%である。一部の実施形態では、相対湿度は約70%である。一部の実施形態では、相対湿度は約80%である。一部の実施形態では、相対湿度は約90%である。一部の実施形態では、温度は25℃である。一部の実施形態では、相対湿度は約90%である。一部の実施形態では、温度は30℃である。一部の実施形態では、相対湿度は約90%である。一部の実施形態では、温度は35℃である。一部の実施形態では、相対湿度は約90%である。一部の実施形態では、温度は40℃である。
【0092】
[0093]一部の実施形態では、本明細書に記載の固体分散体は、約0.05%(w/w)未満(例えば、約0.01%~約1%w/w、または約0.01%~約0.08%w/w)の、HPLCによって検出される3-(5-アミノ-2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-1-エチル-7-(メチルアミノ)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン、アニリン、またはそれらの組み合わせを含む。
【0093】
[0094]一部の実施形態では、非常に純粋で安定した形態の式(I)の化合物の非晶質形態。高純度および非晶質の形態は、典型的には、少なくとも95%(w/w)、好ましくは少なくとも96%(w/w)、好ましくは少なくとも97%(w/w)、好ましくは少なくとも98%(w/w)、好ましくは少なくとも99%(w/w)のHPLC純度を有し、本明細書に記載される結晶性形態に変換されない。したがって、本明細書に開示されるように、式(I)の化合物を含む固体分散体は、高化学純度であり得るだけでなく、高多型純度であり得る。非常に純度が高く、非晶質形態の式(I)の化合物は、表2(a)~(c)に例示される条件で保存されたとき、10%(w/w)を超えない、5%(w/w)を超えない、4%(w/w)を超えない、3%(w/w)を超えない、2%(w/w)を超えない、1%(w/w)を超えないの任意の結晶性形態を含み、これは、本明細書で後述する実施例1に従い調製された式(I)の化合物を含む固体分散体を含む。特に、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、驚くべきことに、非常に安定性が高く、高相対湿度および高温の厳しい条件下では、結晶性形態への多形変換は示さない。
【0094】
[0095]一態様では、式(I)の化合物の非晶質形態は、実質的に
図1に示すX線回折を特徴とする。本明細書には、式(I)の化合物の非晶質形態が記載されている。非晶質形態は、非晶質「ハロ」PXRDパターン、実質的に
図1によって示されるようなX線粉末回折パターン、およびこのデータの組み合わせによって特徴付けられうる。式(I)の化合物の非晶質形態は、式(I)の化合物を溶解し、化合物の溶液を噴霧乾燥し、噴霧乾燥化合物を乾燥するプロセスによって調製されうる。
【0095】
[0096]一態様では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、予想外の高溶解性を有する(表3)。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約10倍ほど高い溶解性を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約20倍ほど高い溶解性を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約30倍ほど高い溶解性を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約40倍ほど高い溶解性を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約50倍ほど高い溶解性を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約60倍ほど高い溶解性を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約70倍ほど高い溶解性を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約80倍ほど高い溶解性を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約90倍ほど高い溶解度を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約100倍ほど高い溶解性を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約110倍ほど高い溶解性を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約120倍ほど高い溶解性を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物よりも約1桁高い溶解性を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物よりも約2桁高い溶解性を有する。
【0096】
[0097]一態様では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、予想外に高い薬物動態的プロフィールを有する(表4)。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約5倍の最大濃度(Cmax)を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約7倍の最大濃度(Cmax)を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約10倍の最大濃度(Cmax)を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約12倍の最大濃度(Cmax)を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約15倍の最大濃度(Cmax)を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約20倍の最大濃度(Cmax)を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約5倍ほど大きい総薬物曝露(AUC(0-∞))を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約7倍ほど大きい総薬物曝露(AUC(0-∞))を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約10倍ほど大きい総薬物曝露(AUC(0-∞))を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約12倍ほど大きい総薬物曝露(AUC(0-∞))を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約15倍ほど大きい総薬物曝露(AUC(0-∞))を有する。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体は、結晶性化合物の約20倍ほど大きい総薬物曝露(AUC(0-∞))を有する。
【0097】
噴霧乾燥分散体
[0098]本明細書に記述されるように、活性薬剤および薬学的に許容可能なポリマーの分散は、噴霧乾燥プロセスによってなされる。本明細書で使用される場合、「噴霧乾燥分散体」または「噴霧乾燥粉末分散体」という用語は、噴霧乾燥プロセスの生成物を意味し、生成物は、少なくとも一つの活性薬剤およびポリマーなどの少なくとも一つの賦形剤の分散体を含む。一部の実施形態では、ポリマーは、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリ(ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロック共重合体、グラフト共重合体(ポリエチレングリコール、ポリビニルカプロラクタムおよびポリ酢酸ビニルからなる)、ポリメタクリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳-グリコール)酸、 脂質、セルロース、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、ヒアルロン酸、ポリシアル酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、フコイダン、多硫酸ペントサン、スピルラン、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、酢酸フタル酸メチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルセルロース、 酢酸テレフタル酸セルロース、酢酸イソフタル酸セルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸トリメリト酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸トリメリット酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸セルロース、酢酸コハク酸メチルセルロース、 デキストラン、デキストラン酢酸塩、デキストランプロピオン酸塩、デキストランコハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸塩、デキストラン酢酸コハク酸塩、デキストランプロピオン酸コハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸コハク酸塩、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:1、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:2、ポリ(メタクリル酸-co-アクリル酸エチル)1:1、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース、 ポリメタクリル酸-アクリル酸エチル、ポリメタクリル酸-メタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル-アクリル酸エチル、ポリトリメチルアンモニオエチルメタクリル酸塩化メチルメタクリル酸-アクリル酸エチルおよびポリ(メタクリル酸ブチル-co-(2-ジメチルアミノエチル)メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)、およびそれらの混合物からなる群から選択される、薬学的に許容可能なポリマーである。
【0098】
[0099]噴霧乾燥プロセスでは、活性薬剤および一つ以上のポリマーは共通の溶媒に溶解される。ここで「共通の」とは、化合物の混合物とすることができる溶媒が、活性薬剤およびポリマー(複数可)の両方を溶解することを意味する。活性薬剤およびポリマーの両方が溶解された後、溶媒は噴霧乾燥装置内の蒸発によって急速に除去され、実質的に均一な固体分散体の形成をもたらす。こうした分散体では、活性薬剤はポリマー全体を通して可能な限り均一に分散され、またポリマー(複数可)中に分散された活性薬剤の固溶体とみなすことができる。
【0099】
[0100]溶媒は、噴霧乾燥プロセスによって除去される。「噴霧乾燥」という用語は、慣習的に使用され、かつ広く、液体混合物を小さい液滴へと分解し(霧化)、そして液滴からの溶媒の蒸発のための強力な駆動力がある噴霧乾燥装置において混合物から溶媒を急速に除去することが関与するプロセスを指す。噴霧乾燥プロセスおよび噴霧乾燥機器は、概して、Perry’s Chemical Engineers’ Handbook, pages 20-54 to 20-57 (Sixth Edition 1984)に記述されている。噴霧乾燥プロセスおよび装置の詳細については、Marshall, “Atomization and Spray-Drying,” 50 Chem. Eng. Prog. Monogr. Series 2 (1954), and Masters, Spray Drying Handbook (Fourth Edition 1985)によってレビューされている。さらに、追加のプロセスおよび噴霧乾燥技術および装置は、概してUS8.343.550およびUS7,780,988に記載されており、その内容は、参照によりその全体ですべての目的に対して本明細書に組み込まれる。溶媒蒸発のための強い駆動力は、一般的に、噴霧乾燥装置内の溶媒の分圧を、乾燥液滴の温度において溶媒の蒸気圧をはるかに下回って維持することによって提供される。これは、(1)噴霧乾燥装置における圧力を部分真空(例えば、0.01~0.50気圧)で維持すること、もしくは(2)液滴を温かい乾燥ガスと混合すること、または(3)(1)および(2)の両方によって達成される。加えて、溶媒の蒸発のために必要とされる熱の一部分は、噴霧溶液を加熱することによって提供されてもよい。
【0100】
[0101]乾燥ガスは、事実上いかなるガスであってもよいが、可燃性蒸気の点火による火災または爆発のリスクを最小化し、薬剤、濃度を高めるポリマー、または分散体中の他の材料の望ましくない酸化を最小化するために、窒素、窒素富化空気、またはアルゴンなどの不活性ガスが利用される。装置のガス入口における乾燥ガスの温度は、典型的に約60℃~約300℃である。収集コーンの出口または遠位端における生成物粒子、乾燥ガス、および蒸発溶媒の温度は、典型的に、約0℃~約100℃の範囲である。
【0101】
[0102]噴霧乾燥プロセスのために好適な溶媒は、活性薬剤とポリマーとが相互に可溶性である任意の有機化合物とすることができる。溶媒は比較的毒性が低く、国際調和委員会(ICH)のガイドラインに従って許容可能なレベルまで分散液から除去されるべきである。このレベルまでの溶媒の除去は、トレイ乾燥または二次乾燥などの後続の処理工程を必要とする場合がある。一部の実施形態では、溶媒は、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、ハロゲン化アルカン、アミド、スルホン、酸、またはニトロ化合物である。一部の実施形態では、溶媒は、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、またはブタノールである。一部の実施形態では、溶媒は、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、またはメチルイソブチルケトン(MIBK)である。一部の実施形態では、溶媒は、酢酸メチル、酢酸エチル、または酢酸プロピルである。一部の実施形態では、溶媒は、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルTHF、2,5-ジメチルTHF、または2,2,5,5-テトラメチルTHFである。一部の実施形態では、溶媒は、アセトニトリル、塩化メチレン、トルエン、1,1,1-トリクロロエタン、ジメチルアセトアミド(DMA)、ニトロメタン、酢酸、またはジメチルスルホキシド(DMSO)である。溶媒および水の混合物は、ポリマーおよび式(I)の化合物が、噴霧乾燥プロセスを実用的なものとするのに十分に可溶性である限り、好適である。一部の実施形態では、水:溶媒混合物は、水:アセトンである。一部の実施形態では、水:溶媒混合物は、水:THFである。一部の実施形態では、水:溶媒混合物は、水:メタノールである。一部の実施形態では、水:溶媒混合物は、水:エタノールである。一部の実施形態では、水:溶媒混合物は、水:メチルエチルケトンである。一部の実施形態では、水:溶媒混合物は、水:酢酸エチルである。一部の実施形態では、水:溶媒混合物は、水:塩化メチレンである。一部の実施形態では、溶媒の混合物は、式(I)のポリマーおよび化合物が、噴霧乾燥プロセスを実用的なものとするのに十分に可溶性である限り、好適である。一部の実施形態では、溶媒:溶媒混合物は、メタノール:酢酸エチルである。一部の実施形態では、溶媒:溶媒混合物エタノール:酢酸エチルである。一部の実施形態では、溶媒:溶媒混合物は、メタノール:ジクロロメタンである。一部の実施形態では、溶媒:溶媒混合物は、エタノール:ジクロロメタンである。
【0102】
[0103]溶媒担持フィードの組成は、分散液中の薬物対ポリマーの望ましい比、および溶媒中の薬物およびポリマーの溶解度に依存する。一般的に、薬物およびポリマーが、固体非晶質分散体を形成するために除去する必要がある溶媒の総量を低減させるために、プロセスの温度範囲で溶媒中に溶解されることを条件として、溶媒担持フィード中で組み合わされた薬物とポリマーの濃度を可能な限り高くすることが望ましい。一部の実施形態では、溶媒担持飼料は、少なくとも約0.01重量%~少なくとも約20重量%の薬物とポリマーとの複合濃度を有する。一部の実施形態では、溶媒担持飼料は、少なくとも約0.01重量%の薬物とポリマーとの複合濃度を有する。一部の実施形態では、溶媒担持飼料は、少なくとも約0.1重量%の薬物とポリマーとの複合濃度を有する。一部の実施形態では、溶媒担持飼料は、少なくとも約0.5重量%の薬物とポリマーとの複合濃度を有する。一部の実施形態では、溶媒担持飼料は、少なくとも約1.0重量%の薬物とポリマーとの複合濃度を有する。一部の実施形態では、溶媒担持飼料は、少なくとも約2.0重量%の薬物とポリマーとの複合濃度を有する。一部の実施形態では、溶媒担持飼料は、少なくとも約3.0重量%の薬物とポリマーとの複合濃度を有する。一部の実施形態では、溶媒担持飼料は、少なくとも約4.0重量%の薬物とポリマーとの複合濃度を有する。一部の実施形態では、溶媒担持飼料は、少なくとも約5.0重量%の薬物とポリマーとの複合濃度を有する。一部の実施形態では、溶媒担持飼料は、少なくとも約6.0重量%の薬物とポリマーとの複合濃度を有する。一部の実施形態では、溶媒担持飼料は、少なくとも約7.0重量%の薬物とポリマーとの複合濃度を有する。一部の実施形態では、溶媒担持飼料は、少なくとも約8.0重量%の薬物とポリマーとの複合濃度を有する。一部の実施形態では、溶媒担持飼料は、少なくとも約9.0重量%の薬物とポリマーとの複合濃度を有する。一部の実施形態では、溶媒担持飼料は、少なくとも約10.0重量%の薬物とポリマーとの複合濃度を有する。
【0103】
[0104]乾燥チャンバ内の粒子の平均滞留時間は、少なくとも10秒、好ましくは少なくとも20秒であるべきである。典型的には、固化後、形成された粉末は、約5~60秒間、噴霧乾燥チャンバに留まり、溶媒のさらなる蒸発を引き起こす。乾燥機から出る際の固体分散体の最終溶媒含有量は、分散液中の薬剤分子の可動性を減少させ、それによって安定性を向上させるため、低くすべきである。一般的に、分散液が噴霧乾燥チャンバを離れる際の分散液の溶媒含有量は、約10重量%未満であるべきである。一部の実施形態では、分散液が噴霧乾燥チャンバを離れる際の分散液の溶媒含有量は、約9重量%未満である。一部の実施形態では、分散液が噴霧乾燥チャンバを離れる際の分散液の溶媒含有量は、約8重量%未満である。一部の実施形態では、分散液が噴霧乾燥チャンバを離れる際の分散液の溶媒含有量は、約7重量%未満である。一部の実施形態では、分散液が噴霧乾燥チャンバを離れる際の分散液の溶媒含有量は、約6重量%未満である。一部の実施形態では、分散液が噴霧乾燥チャンバを離れる際の分散液の溶媒含有量は、約5重量%未満である。一部の実施形態では、分散液が噴霧乾燥チャンバを離れる際の分散液の溶媒含有量は、約4重量%未満である。一部の実施形態では、分散液が噴霧乾燥チャンバを離れる際の分散液の溶媒含有量は、約3重量%未満である。一部の実施形態では、分散液が噴霧乾燥チャンバを離れる際の分散液の溶媒含有量は、約2重量%未満である。一部の実施形態では、分散液が噴霧乾燥チャンバを離れる際の分散液の溶媒含有量は、約1重量%未満である。一部の実施形態では、分散液が噴霧乾燥チャンバを離れる際の分散液のアセトン含有量は、約0.5重量%未満である。一部の実施形態では、分散液が噴霧乾燥チャンバを離れる際の分散液のアセトン含有量は、約0.3重量%未満である。一部の実施形態では、分散体のアセトン含有量は、噴霧乾燥チャンバを離れるとき、約0.1重量%未満である。溶媒をこのレベルに除去するために、トレイ乾燥などの後続の処理工程を使用してもよい。
【0104】
ホットメルト分散
[0105] 本明細書に記載される活性薬剤および薬学的に許容可能なポリマーの分散は、ホットメルト押出成形によって作製され得る。一実施形態では、本明細書には、式(I)の化合物の非晶質形態または実質的に非結晶性形態を含む固体分散体を調製するためのプロセスが提供されており、プロセスは、(a)式(I)の化合物、一つ以上のポリマー、および任意で一つ以上の追加の添加剤(例えば可塑剤)を計量および配剤することと、(b)式(I)の化合物、前記ポリマーおよび前記追加の添加剤をミキサーで混合することと、(c)混合材料を、制御された速度で、かつ制御された温度で、ホットメルト押出機に供給することと、(d)押出成形材料を冷却することと、(e)冷却されたホットメルト押出成形材料を回復させることと、(f)前記押出成形された材料を粉砕または粉砕して、追加の医薬品賦形剤と混合するのに適した形態にすることと、を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物は、制御された速度および制御された温度で加熱スクリュー式ホットメルト押出成形機中で調製される。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物は、130℃~180℃の制御された温度で調製される。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物の一つ以上のポリマーは、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物の一つ以上のポリマーは、ビニルピロリジノン-ビニルアセタート共重合体(例えば、Kollidon(登録商標)VA64など)である。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物の固体分散体は、ホットメルト押出成形物の総重量に基づいて、式(I)の化合物の約10重量%~約50重量%を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物の固体分散体は、ホットメルト押出成形物の総重量に基づいて、式(I)の化合物の約10重量%~約40重量%を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物の固体分散体は、ホットメルト押出成形物の総重量に基づいて、式(I)の化合物の約10重量%~約30重量%を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物の固体分散体は、ホットメルト押出成形物の総重量に基づいて、式(I)の化合物の約20重量%~約30重量%を含む。
【0105】
[0106]一部の実施形態では、一つ以上の追加の添加剤は、可塑剤である。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物中の添加剤は、PEG400を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物中の添加剤は、PEG1500を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物中の添加剤は、ビタミンE TPGSを含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物中の添加剤は、ラブラゾールを含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物中の添加剤は、プルロニックP407を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物は、ポリマーおよび可塑剤からなるホットメルト押出成形物の総重量に基づいて、式(I)の化合物の約5重量%~約30重量%を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物は、ポリマーおよび可塑剤からなるホットメルト押出成形物の総重量に基づいて、式(I)の化合物の約10重量%~約30重量%を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物のホットメルト押出成形物は、ポリマーおよび可塑剤からなるホットメルト押出成形物の総重量に基づいて、式(I)の化合物の約20重量%~約30重量%を含む。
【0106】
[0107]一部の実施形態では、約25%の式(I)の化合物、約20%のPEG1500、および約55%のVA64を含む式(I)の化合物のホットメルト押出成形物は、約160℃で押出成形されてもよい。
【0107】
[0108]一部の実施形態では、分散体は、個々の構成要素すべてを、ブレンダー、振とう器、V-ブレンダー、またはミルなどの適切なミキサー内で混合することと、混合された材料を、制御された速度および制御された温度でホットメルト押出機に供給することと、押出成形された材料を空気中、またはガス流によって、または液体のプール、または表面もしくは移動ベルト上で冷却することと、冷却されたホットメルト押出成形材料を回収することと、によって調製される。一部の実施形態では、ホットメルト押出成形材料は、そのまま使用される。一部の実施形態では、ホットメルト押出成形材料は、式(I)の化合物の制御された送達のための製剤に適合される。
【0108】
[0109]一部の実施形態では、分散体は、個々の構成要素の一つ以上を、ブレンダー、振とう器、V-ブレンダー、またはミルなどの適切なミキサー内で混合することと、一つ以上の個々の構成要素を、押し出し過程中に制御された速度および制御された温度でホットメルト押出機に追加することと、押出成形された材料を空気中、またはガス流によって、または液体のプール、または表面もしくは移動ベルト上で冷却することと、冷却されたホットメルト押出成形材料を回収することと、によって調製される。一部の実施形態では、ホットメルト押出成形材料は、そのまま使用されてもよい。一部の実施形態では、ホットメルト押出成形材料は、式(I)の化合物の制御された送達のための製剤に適合されてもよい。
【0109】
医薬組成物および製剤
[0110] 一態様では、本明細書には、95%より大きいHPLCによる純度を有する式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤、または希釈剤とを含む、医薬組成物も提供されている。一態様では、本明細書には、95%より大きいHPLCによる純度を有する式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤、または希釈剤およびポリマーとを含む、医薬組成物も提供されている。一態様では、本明細書には、5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含むか、または検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とを含む、薬剤の組成が提供されている。
【0110】
[0111]例えば、こうした組成物または医薬組成物は、錠剤、カプセル、ピル、粉末、液体、懸濁液、乳濁液、顆粒、徐放性製剤、溶液、および懸濁液などの形態であってもよい。医薬組成物は、正確な用量の単回投与に適した経口製剤であってもよい。
【0111】
[0112]式(I)の化合物の非晶質形態は、最終剤形に形成されてもよい。最終剤形は、投与経路に応じて、液体、固体、または半固体剤形のうちの一つ以上を含む。
【0112】
[0113]医薬組成物に採用される賦形剤は、圧縮される材料に良好な粉末流動および圧縮特性を付与することができる。賦形剤の望ましい特性には、低圧縮力で強力な錠剤を作製することができるような高圧縮性、組成物中の他の賦形剤の粉末流動を改善することができる良好な粉末流動特性、および例えば、加工、出荷、および取り扱い中に錠剤が砕けるのを防止するための粘着性が含まれ得る。こうした特性は、医薬組成物の乾式造粒法(例えば、ローラー圧縮、スラッギングによる)、湿式造粒法、噴霧乾燥球形化(例えば、噴霧乾燥分散体、固体ナノ分散体)、または結晶化(例えば、塩形態)などの前処理ステップを介して、これらの賦形剤に付与される。それらは、最終錠剤における役割に従って分類されてもよい。完成錠に物理的特性を与える他の賦形剤は、着色剤および香味剤(例えば、咀嚼錠の場合)である。賦形剤の実施例は、例えば、Handbook of Pharmaceutical Excipients (5th edition)に記載されている(Raymond C. Rowe、Paul J. Sheskey、およびSian C. Owenにより編集、出版者:Pharmaceutical Press.)。
【0113】
[0114]本明細書に記載されるように、医薬組成物はまた、薬学的に許容可能なポリマーを含み得る。薬学的に許容可能なポリマーは、イオン性または非イオン性であってもよい。例示的な薬学的に許容可能なポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリ(ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリエチレングリコールからなるグラフト共重合体であって、ポリビニルカプロラクタムおよびポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳-グリコール)酸、脂質、セルロース、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、ヒアルロン酸、ポリシアル酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、フコイダン、多硫酸ペントサン、スピルラン、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、酢酸フタル酸メチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸テレフタル酸セルロース、酢酸イソフタル酸セルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸トリメリト酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸トリメリット酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸セルロース、酢酸コハク酸メチルセルロース、デキストラン、デキストラン酢酸塩、デキストランプロピオン酸塩、デキストランコハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸塩、デキストラン酢酸コハク酸塩、デキストランプロピオン酸コハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸コハク酸塩、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:1、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:2、ポリ(メタクリル酸-co-アクリル酸エチル)1:1、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース、ポリメタクリル酸-アクリル酸エチル、ポリメタクリル酸-メタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル-アクリル酸エチル、ポリトリメチルアンモニオエチルメタクリル酸塩化メチルメタクリル酸-アクリル酸エチルおよびポリ(メタクリル酸ブチル-co-(2-ジメチルアミノエチル)メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)、またはそれらの混合物が含まれる。一部の実施形態では、薬学的に許容可能なポリマーは、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリ(ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロック共重合体、グラフト共重合体(ポリエチレングリコール、ポリビニルカプロラクタムおよびポリ酢酸ビニルからなる)、ポリメタクリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳-グリコール)酸、脂質、セルロース、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、ヒアルロン酸、ポリシアル酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、フコイダン、多硫酸ペントサン、スピルラン、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、酢酸フタル酸メチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸テレフタル酸セルロース、酢酸イソフタル酸セルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸トリメリト酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸トリメリット酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸セルロース、酢酸コハク酸メチルセルロース、デキストラン、デキストラン酢酸塩、デキストランプロピオン酸塩、デキストランコハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸塩、デキストラン酢酸コハク酸塩、デキストランプロピオン酸コハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸コハク酸塩、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:1、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:2、ポリ(メタクリル酸-co-アクリル酸エチル)1:1、およびそれらの混合物からなる群から選択される。一部の実施形態では、薬学的に許容可能なポリマーは、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
【0114】
[0115]本明細書に提供される医薬組成物は、例えば、圧縮のための実用的なサイズをもたらすブレンドのバルク重量を増加させるために添加される、一つ以上の充填剤を含むことができる。使用されてもよい充填剤としては、第二リン酸カルシウムなどのカルシウム塩、およびラクトース、スクロース、デキストロース、微結晶性セルロース、マンニトール、およびマルトデキストリンなどの糖のうちの一つ以上が挙げられる。薬学的に許容可能な充填剤および薬学的に許容可能な希釈剤の例としては、粉砂糖、圧縮糖、デキストレート、デキストリン、デキストロース、ラクトース、マンニトール、微結晶性セルロース、粉末セルロース、ソルビトール、スクロース、およびタルクが挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、充填剤は、アルファセルロースの制御された加水分解によって製造することができる微結晶性セルロースである。好適な微結晶性セルロースは、約20nm~約200nmの平均粒子サイズを有することになる。好適な微結晶性セルロースとしては、例えば、FMC Corporationにより製造された、Avicel PH 101、Avicel PH 102、Avicel PH 103、Avicel PH 105、およびAvicel PH 200が挙げられる。一部の実施形態では、充填剤はラクトースである。
【0115】
[0116]医薬組成物はまた、潤滑剤を含み得る。本明細書で使用される場合、「潤滑剤」という用語は、典型的には、打錠材料が抜き型にくっつくのを防止し、錠剤圧縮中の摩擦を最小化し、かつ圧縮された錠剤の金型からの取り外しを可能にするために、添加されるものである。潤滑剤の例としては、コロイダルシリカ、三ケイ酸マグネシウム、タルク、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、グリセリルベハプテート(glycerylbehaptate)、ポリエチレングリコール、酸化エチレンポリマー(例えば、Carowax)、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸ラウリルマグネシウム、およびステアリン酸マグネシウムとラウリル硫酸ナトリウムとの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な潤滑剤には、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、およびフマル酸ステアリルナトリウムが含まれる。一部の実施形態では、潤滑剤はステアリン酸マグネシウムである。
【0116】
[0117]本明細書に提供される医薬組成物はまた、滑剤を含んでもよい。本明細書で使用される場合、「滑剤」という用語は、粒子間摩擦を低減することによってなど、その流動性を向上させることができる粉末に添加される物質である。例示的な滑剤としては、コロイダルシリカ、コロイド状二酸化ケイ素、ヒュームドシリカ、CAB-O-SIL(登録商標)M-5P、AEROSIL(登録商標)、タルク、Syloid(登録商標)、デンプン、およびケイ酸アルミニウムマグネシウムが挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、滑剤は二酸化ケイ素である。賦形剤は、複数の機能を果たし得ることが注目されるべきである。一部の実施形態では、潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウムも、滑剤として機能し得る。
【0117】
[0118]崩壊剤は、溶解を早める(例えば、錠剤の分解速度を増加させる)ために必要な量で存在する場合がある。本明細書で使用される場合、「崩壊剤」という用語は、経口製剤が水性の環境に置かれた時に、錠剤またはカプセル中の粒子結合の物理的力に対抗することができる賦形剤を指す。崩壊剤としては、デンプン誘導体およびカルボキシメチルセルロースの塩が挙げられる。薬学的に許容可能な崩壊剤の例としては、デンプン、例えば、グリコール酸デンプンナトリウム、アルファ化デンプン、粘土、セルロース、アルギン酸塩、ガム、架橋ポリマー、例えば、架橋ポリビニルピロリドン(例えば、ポリプラスドン(商標)、ポリビニルポリピロリドン、クロスポビドン、架橋カルシウムカルボキシメチルセルロース、および架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース(クロスカルメロースナトリウム)、ならびに多糖類が挙げられるが、これらに限定されない 一部の実施形態では、崩壊剤は、クロスポビドン(例えば、PVP-XL)である。
【0118】
[0119]また、本明細書には、95%より大きいHPLCによる純度を有する式(I)の化合物の非晶質形態と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤と混ぜ合わせたポリマーとを含む医薬組成物を含む、固体分散体も提供されている。一部の実施形態では、95%より大きいHPLCによる純度を有する式(I)の化合物の非晶質形態と、ポリマーおよび一つ以上の薬学的担体、賦形剤、または希釈剤とを含む、非晶質固体分散体が提供されている。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態およびポリマーを含む固体分散体が提供されており、固体分散体は、式(I)の化合物の結晶性形態を本質的に含まない。一部の実施形態では、5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含むか、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、式(I)の化合物の非晶質形態と、ポリマーと、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とを含む固体分散体が、本明細書に提供されている。
【0119】
[0120]一部の実施形態では、本明細書には、95%より大きいHPLCによる純度を有する、式(I)によって表現される化合物の非晶質形態を含む固体分散体を含む医薬組成物が記述されている。一部の実施形態では、式(I)の化合物の非晶質形態およびポリマーを含む薬剤の組成が提供されており、固体分散体は、式(I)の化合物の結晶性形態を本質的に含まない。一部の実施形態では、5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含むか、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、式(I)の化合物の非晶質形態と、薬学的に許容可能なポリマーとを含む薬剤の組成が提供されている。
【0120】
[0121]一部の実施形態では、固体分散体は、固体分散体の総重量に基づいて、約10重量%~約50重量%、または約10重量%~約30重量%、または約20重量%~約30重量%の式(I)によって表現される化合物を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、固体分散体の総重量に基づいて約25重量%の、式(I)によって表現される化合物を含んでもよい。
【0121】
[0122]例示的な薬学的に許容可能なポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリ(ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリエチレングリコールからなるグラフト共重合体であって、ポリビニルカプロラクタムおよびポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳-グリコール)酸、脂質、セルロース、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、ヒアルロン酸、ポリシアル酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、フコイダン、多硫酸ペントサン、スピルラン、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、酢酸フタル酸メチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸テレフタル酸セルロース、酢酸イソフタル酸セルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸トリメリト酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸トリメリット酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸セルロース、酢酸コハク酸メチルセルロース、デキストラン、デキストラン酢酸塩、デキストランプロピオン酸塩、デキストランコハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸塩、デキストラン酢酸コハク酸塩、デキストランプロピオン酸コハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸コハク酸塩、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:1、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:2、ポリ(メタクリル酸-co-アクリル酸エチル)1:1、またはそれらの混合物からなる群から選択される薬学的に許容可能なポリマーを含む。例えば、本明細書に提供される製剤中の薬学的に許容可能なポリマーは、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
【0122】
[0123]一部の実施形態では、本明細書には、経口投与用の薬学的に許容可能な組成物が記載されており、組成物は、(i)固体分散体であって、その固体分散体が、式(I)によって表現される化合物の非晶質形態、
【化15】
および薬学的に許容可能なポリマーを含む固体分散体と、(ii)一つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む。
【0123】
[0124]一部の実施形態では、固体分散体は、約5%w/wを超えない任意の結晶性形態の化合物を含む。一部の実施形態では、固体分散体は、検出可能な量の任意の結晶形態の化合物を実質的に含まない。一部の実施形態では、非晶質形態は、実質的に
図1に示すように粉末X線回折パターンを有する。一部の実施形態では、組成物は、25℃で1か月、3か月、または6か月の間、60%の相対湿度に曝露された場合、凝集体中に化合物の約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含む。一部の実施形態では、組成物は、40℃で1か月、3か月、または6か月の間、75%の相対湿度に曝露された場合、凝集体中に化合物の約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含む。一部の実施形態では、薬学的に許容可能な組成物は、固体分散体の総重量に基づいて、約10重量%~約30重量%の化合物を含む。一部の実施形態では、薬学的に許容可能な組成物は、固体分散体の総重量に基づいて、約20重量%~約30重量%の化合物を含む。一部の実施形態では、薬学的に許容可能な組成物は、固体分散体の総重量に基づいて、約25重量%の化合物を含む。一部の実施形態では、薬学的に許容可能なポリマーは、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリ(ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロック共担体、グラフト共担体(ポリエチレングリコール、ポリビニルカプロラクタムおよびポリ酢酸ビニルからなる)、ポリメタクリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳-グリコール)酸、脂質、セルロース、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、ヒアルロン酸、ポリシアル酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、フコイダン、多硫酸ペントサン、スピルラン、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、酢酸フタル酸メチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸テレフタル酸セルロース、酢酸イソフタル酸セルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸トリメリト酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸トリメリット酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸セルロース、酢酸コハク酸メチルセルロース、デキストラン、デキストラン酢酸塩、デキストランプロピオン酸塩、デキストランコハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸塩、デキストラン酢酸コハク酸塩、デキストランプロピオン酸コハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸コハク酸塩、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:1、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:2、ポリ(メタクリル酸-co-アクリル酸エチル)1:1、またはそれらの混合物からなる群から選択される。一部の実施形態では、薬学的に許容可能なポリマーは、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。一部の実施形態では、化合物および薬学的に許容可能なポリマーは、約40:60~約10:90の化合物:ポリマーの比率で存在する。一部の実施形態では、化合物および薬学的に許容可能なポリマーは、約30:70~約20:80の化合物:ポリマーの比率で存在する。一部の実施形態では、化合物および薬学的に許容可能なポリマーは、約25:75の化合物:ポリマーの比率で存在する。一部の実施形態では、固体分散体は、固体噴霧乾燥分散体である。一部の実施形態では、固体分散体は、pH6.5の水に、25℃で約100μg/mLから25℃で約200μg/mLの溶解性を有する。一部の実施形態では、固体分散体は、pH6.5の水に25℃で約120μg/mLの溶解性を有する。一部の実施形態では、固体分散体は、pH2の水に、25℃で約150μg/mLから25℃で約300μg/mLの溶解性を有する。一部の実施形態では、固体分散体は、pH2の水に25℃で約178μg/mLの溶解性を有する。
【0124】
[0125]一部の実施形態では、薬学的に許容可能な組成物は、式(I)の化合物の重量に基づき、約10重量%未満の式(II)で表現される化合物を含む。
【化16】
【0125】
[0126]一部の実施形態では、薬学的に許容可能な組成物は、式(I)の化合物の重量に基づき、約3重量%未満の式(II)で表現される化合物を含む。
【化17】
【0126】
[0127]一部の実施形態では、薬学的に許容可能な組成物は、式(I)の化合物の重量に基づき、約1重量%未満の式(II)で表現される化合物を含む。
【化18】
【0127】
[0128]一部の実施形態では、薬学的に許容可能な組成物は、式(I)の化合物の重量に基づき、約0.1重量%~約0.5重量%の式(II)で表現される化合物を含む。
【化19】
【0128】
[0129]一部の実施形態では、薬学的に許容可能な組成物は、式(I)の化合物の重量に基づき、約0.01重量%~約0.1重量%の式(II)で表現される化合物を含む。
【化20】
【0129】
[0130]一部の実施形態では、薬学的に許容可能な組成物は、式(I)の化合物の重量に基づき、約10重量%未満の式(III)で表現される化合物を含む。
【化21】
【0130】
[0131]一部の実施形態では、薬学的に許容可能な組成物は、式(I)の化合物の重量に基づき、約3重量%未満の式(III)で表現される化合物を含む。
【化22】
【0131】
[0132]一部の実施形態では、薬学的に許容可能な組成物は、式(I)の化合物の重量に基づき、約3重量%未満の式(III)で表現される化合物を含む。
【化23】
【0132】
[0133]一部の実施形態では、薬学的に許容可能な組成物は、式(I)の化合物の重量に基づき、約1重量%未満の式(III)で表現される化合物を含む。
【化24】
【0133】
[0134]一部の実施形態では、薬学的に許容可能な組成物は、式(I)の化合物の重量に基づき、約0.1重量%~約0.5重量%の式(III)で表現される化合物を含む。
【化25】
【0134】
[0135]一部の実施形態では、薬学的に許容可能な組成物は、式(I)の化合物の重量に基づき、約0.01重量%~約0.1重量%の式(III)で表現される化合物を含む。
【化26】
【0135】
[0136]別の実施形態では、本明細書には、式(I)によって表現される化合物、
【化27】
および薬学的に許容可能な賦形剤を含む薬学的に許容可能な組成物であって、薬学的に許容可能な組成物中に存在する重量で約96%を超える化合物が非晶質形態である、薬学的に許容される賦形剤、を含む薬学的に許容可能な組成物が提供されている。
【0136】
[0137]一部の実施形態では、非晶質形態は、特徴的な非晶質粉末X線回折ハロパターンを有する。一部の実施形態では、非晶質形態は、実質的に
図1に示すように粉末X線回折パターンを有する。
【0137】
[0138]一部の実施形態では、粉末X線回折スペクトルは、Cu Kα放射線を使用して取得される。一部の実施形態では、化合物の非晶質形態は、約125℃のガラス転移温度を有する。一部の実施形態では、組成物は、式(I)の化合物の検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない。
【0138】
[0139]一実施形態では、本明細書には、式(I)によって表現される化合物50mgを患者に経口的に送達するための薬学的に許容可能な組成物が記載されており、
【化28】
これは、顆粒内ブレンドであって、その顆粒内ブレンドが、50mgの化合物を有する固体分散体であって、その化合物が非晶質形態(酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース)で存在する固体分散体と、増量剤および/または充填剤と、潤滑剤および/または滑剤とを含む顆粒内ブレンドと、滑剤および/または潤滑剤を含む顆粒外ブレンドと、を含む。
【0139】
[0140]一実施形態では、本明細書には、式(I)によって表現される化合物50mgを患者に経口的に送達するための薬学的に許容可能な組成物が記載されており、
【化29】
これは、50mgの化合物を有する固体分散体であって、化合物が非晶質形態で存在し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである固体分散体と、増量剤、充填剤、および潤滑剤および/または滑剤とを含む。
【0140】
[0141]一部の実施形態では、固体分散体は、式(I)によって表現される化合物の非晶質形態と、薬学的に許容可能なポリマーとを、約40:60~約10:90、または約30:70~約20:80の比で含む。一部の実施形態では、式(I)によって表現される化合物の非晶質形態および薬学的に許容可能なポリマーは、約25:75の比率であってもよい。
【0141】
[0142]また、本明細書には、(a)顆粒内ブレンドであって、(i)式(I)によって表現される化合物を含む固体噴霧乾燥分散体、および薬学的に許容可能なポリマー、(ii)一つ以上の充填剤、(iii)崩壊剤、(iv)滑剤、および(v)潤滑剤、を含む顆粒内ブレンドと、(b)顆粒外ブレンドであって、(i)滑剤、および(ii)潤滑剤、を含む顆粒外ブレンドと、を含む薬剤の組成が提供されている。
【0142】
[0143]一部の実施形態では、内部および顆粒外ブレンドのブレンドは、約90:10~約99.5:0.5の比である。例えば、内部および顆粒外ブレンドのブレンドは、約99:1の比であってもよい。
【0143】
[0144]一部の実施形態では、顆粒内ブレンドの固体分散体は、固体噴霧乾燥分散体の総重量に基づいて、約10重量%~約50重量%、または約10重量%~約30重量%、または約20重量%~約30重量%の式(I)によって表現される化合物の非晶質形態を含む。一部の実施形態では、固体噴霧乾燥分散体は、固体噴霧乾燥分散体の総重量に基づいて約25重量%の、式(I)によって表現される化合物の非晶質形態を含んでもよい。
【0144】
[0145]一部の実施形態では、薬剤の組成は、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリ(ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロック共重合体、グラフト共重合体(ポリエチレングリコール、ポリビニルカプロラクタムおよびポリ酢酸ビニルからなる)、ポリメタクリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳-グリコール)酸、脂質、セルロース、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、ヒアルロン酸、ポリシアル酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、フコイダン、多硫酸ペントサン、スピルラン、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、酢酸フタル酸メチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸テレフタル酸セルロース、酢酸イソフタル酸セルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸トリメリト酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸トリメリット酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸セルロース、酢酸コハク酸メチルセルロース、デキストラン、デキストラン酢酸塩、デキストランプロピオン酸塩、デキストランコハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸塩、デキストラン酢酸コハク酸塩、デキストランプロピオン酸コハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸コハク酸塩、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:1、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:2、ポリ(メタクリル酸-co-アクリル酸エチル)1:1、またはそれらの混合物から選択される医薬品として容認できるポリマーを含む。例えば、薬学的に許容可能なポリマーは、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
【0145】
[0146]一部の実施形態では、医薬組成物は、式(I)によって表現される化合物の非晶質形態と、薬学的に許容可能なポリマーとを、約40:60~約10:90、または約30:70~約20:80の比で含む。一部の実施形態では、式(I)によって表現される化合物の非晶質形態および薬学的に許容可能なポリマーは、約25:75の比率であってもよい。
【0146】
[0147]一部の実施形態では、医薬組成物の顆粒内ブレンドは、一つ以上の充填剤を含み、一つ以上の充填剤の総量は、医薬組成物の総重量に基づいて約40重量%~約80重量%である。一つ以上の充填剤は、ラクトース、マルトデキストリン、マンニトール、微結晶性セルロース、アルファ化デンプン、ショ糖エステル、またはその水和物である。一部の実施形態では、顆粒内ブレンドは、二つの充填剤を含む。顆粒内ブレンドが二つの充填剤を含む場合、各充填剤は、独立して医薬組成物の総重量に基づいて、約20重量%~約40重量%、例えば約33重量%の量で存在してもよい。一部の実施形態では、一方の充填剤が微結晶性セルロースであってもよく、他方の充填剤がラクトース一水和物であってもよい。
【0147】
[0148]一部の実施形態では、医薬組成物の顆粒内ブレンドは、医薬組成物の総重量に基づいて、約1重量%~約10重量%、例えば、約5重量%の崩壊剤を含む。崩壊剤は、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、グリコール酸デンプンナトリウム、微結晶性セルロース、またはアルファ化デンプンである。一部の実施形態では、顆粒内ブレンド中の崩壊剤は、クロスポビドンであってもよい。
【0148】
[0149]一部の実施形態では、顆粒内ブレンドの滑剤は、医薬組成物の総重量に基づいて、約0.1%~約1%、例えば約0.5%の量で存在する。例えば、顆粒内ブレンドの滑剤は二酸化ケイ素であってもよい。
【0149】
[0150]一部の実施形態では、顆粒外ブレンドの滑剤は、医薬組成物の総重量に基づいて、約0.1%~約1%、例えば約0.5%の量で存在する。一部の実施形態では、顆粒外ブレンドの滑剤は、二酸化ケイ素であってもよい。
【0150】
[0151]一部の実施形態では、顆粒内ブレンドの潤滑剤は、医薬組成物の総重量に基づいて、約0.1%~約1%、例えば約0.5%の量で存在する。一部の実施形態では、顆粒内ブレンドの潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、モノステアリン酸グリセリル、水素化ひまし油、ラウリル硫酸ナトリウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、タルク、微結晶性セルロース、またはショ糖エステルである。例えば、顆粒内ブレンドの潤滑剤はステアリン酸マグネシウムであってもよい。
【0151】
[0152]一部の実施形態では、顆粒外ブレンドの潤滑剤は、医薬組成物の総重量に基づいて、約0.1%~約1%、例えば約0.5%の量で存在する。一部の実施形態では、顆粒外ブレンドの潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、モノステアリン酸グリセリル、水素化ひまし油、ラウリル硫酸ナトリウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、タルク、微結晶性セルロース、またはショ糖エステルである。一例として、顆粒外ブレンドの潤滑剤はステアリン酸マグネシウムであってもよい。
【0152】
[0153]一部の実施形態では、本明細書には、(a)顆粒内ブレンドであって、(i)医薬組成物の総重量に基づいて、約33%重量の固体噴霧乾燥分散体であって、固体噴霧乾燥分散体が、95%より大きいHPLCによる純度および酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを有する式(I)によって表現される化合物の非晶質形態を含む固体噴霧乾燥分散体を含み、固体噴霧乾燥分散体が、固体噴霧乾燥分散体の総重量に基づいて、約25重量%の式(I)によって表現される化合物を含む、固体噴霧乾燥分散体、(ii)医薬組成物の総量に基づいて、約30重量%の微結晶性セルロース、(iii)医薬組成物の総量に基づいて、約30重量%のラクトース一水和物、(iv)医薬組成物の総量に基づいて、約5重量%のクロスポビドン、(v)医薬組成物の総量に基づいて、約0.5重量%の二酸化ケイ素、および(vi)医薬組成物の総量に基づいて、約0.5重量%のステアリン酸マグネシウムを含む、顆粒内ブレンドと、(b)顆粒外ブレンドであって、(i)医薬組成物の総量に基づいて、約0.5重量%の二酸化ケイ素、および(ii)医薬組成物の総量に基づくステアリン酸マグネシウムの重量約0.5%を含む顆粒外ブレンドとを含む、薬剤の組成が提供されている。
【0153】
[0154]一部の実施形態では、本明細書には、(a)顆粒内ブレンドであって、(i)式(I)によって表現される化合物の非晶質形態および酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、約200mgの固体噴霧乾燥分散体であって、固体噴霧乾燥分散体が、約50mgの式(I)によって表現される化合物を含む、固体噴霧乾燥分散体、(ii)約179mgの微結晶性セルロース、(iii)約179mgのラクトース一水和物、(iv)約30mgのクロスポビドン、(v)約3mgの二酸化ケイ素、および(vi)約3mgのステアリン酸マグネシウムを含む顆粒内ブレンドと、(b)顆粒外ブレンドであって、(i)約3mgの二酸化ケイ素、および(ii)約3mgのステアリン酸マグネシウムを含む、顆粒外ブレンドとを含む、薬剤の組成が提供されている。
【0154】
錠剤
[0155]医薬組成物はまた、錠剤として提供されてもよい。錠剤は、未コーティング、フィルム、もしくは糖コーティング、分割、型押し、プレーン、層状、または徐放性であってもよい。様々なサイズ、形状、および色で作製することができる。錠剤は、嚥下、咀嚼、または口腔内もしくは舌下で溶解されうる。
【0155】
[0156]一実施形態では、本明細書には、式(I)によって表現される化合物50mgを有する薬学的に許容可能な錠剤が記載されており、
【化30】
これは、顆粒内ブレンドであって、その顆粒内ブレンドが、50mgの化合物を有する固体分散体であって、その化合物が非晶質形態で存在し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである固体分散体と、薬剤の組成の総量に基づき約25~35重量%の増量剤と、薬剤の組成の総量に基づき約25~35重量%の充填剤と、を含む顆粒内ブレンドと、滑剤および/または潤滑剤を含む顆粒外ブレンドと、を含む。一部の実施形態では、増量剤は、微結晶性セルロースである。一部の実施形態では、充填剤は、ラクトースまたはその水和物である。
【0156】
[0157]一実施形態では、本明細書には、式(I)によって表現される化合物10mgを有する薬学的に許容可能な錠剤が記載されており、
【化31】
これは、顆粒内ブレンドであって、その顆粒内ブレンドが、10mgの化合物を有する固体分散体であって、その化合物が非晶質形態で存在し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである固体分散体と、薬剤の組成の総量に基づき約25~35重量%の増量剤と、薬剤の組成の総量に基づき約25~35重量%の充填剤と、を含む顆粒内ブレンドと、滑剤および/または潤滑剤を含む顆粒外ブレンドと、を含む。一部の実施形態では、増量剤は、微結晶性セルロースである。一部の実施形態では、充填剤は、ラクトースまたはその水和物である。
【0157】
[0158]別の実施形態では、本明細書には、式(I)によって表現される化合物50mgを有する薬学的に許容可能な錠剤が提供されており、
【化32】
ここで、錠剤は、50mgの化合物を有する固体分散体であって、化合物が非晶質形態で存在し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである固体分散体と、錠剤の総重量に基づき、約25~35重量%の微結晶性セルロースと、薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%のラクトースまたはその水和物と、を含む。一部の実施形態では、薬学的に許容可能な錠剤は、ステアリン酸マグネシウム、クロスポビドン、および二酸化ケイ素のうちの少なくとも一つをさらに含む。一部の実施形態では、錠剤は、素錠に対してUSP<701>を使用して試験したとき、1分未満で崩壊する。
【0158】
[0159]別の実施形態では、本明細書には、式(I)によって表現される化合物10mgを有する薬学的に許容可能な錠剤が提供されており、
【化33】
ここで、錠剤は、10mgの化合物を有する固体分散体であって、化合物が非晶質形態で存在し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである固体分散体と、錠剤の総重量に基づき、約25~35重量%の微結晶性セルロースと、薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%のラクトースまたはその水和物と、を含む。一部の実施形態では、薬学的に許容可能な錠剤は、ステアリン酸マグネシウム、クロスポビドン、および二酸化ケイ素のうちの少なくとも一つをさらに含む。一部の実施形態では、錠剤は、素錠に対してUSP<701>を使用して試験したとき、1分未満で崩壊する。
【0159】
[0160]別の実施形態では、本明細書には、式(I)によって表現される化合物50mgを経口的に送達するための薬学的に許容可能な組成物が記載されており、
【化34】
これは、顆粒内ブレンドであって、顆粒内ブレンドが、50mgの化合物を有する固体分散体であって、化合物が非晶質形態で存在し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである固体分散体と、薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%の微結晶性セルロースと、薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%%のラクトースまたはその水和物と、薬剤の組成の総量に基づき、約5重量%のクロスポビドンと、薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%の二酸化ケイ素と、薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%のステアリン酸マグネシウムと、を含む顆粒内ブレンドと、薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%の二酸化ケイ素と、(ii)薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%のステアリン酸マグネシウムと、を含む、顆粒外ブレンドと、を含む。一部の実施形態では、組成物または錠剤は、pH4.5で900mLの酢酸ナトリウム緩衝液中、37℃、パドル速度75rpmで、USP Apparatus II(パドル法)を使用して、組成物が試験されたときに、10分~40分後に化合物の少なくとも80%を放出する。一部の実施形態では、組成物または錠剤は、pH4.5で900mLの酢酸ナトリウム緩衝液中、37℃、パドル速度75rpmで、USP Apparatus II(パドル法)を使用して、組成物が試験されたときに、10分後に化合物の少なくとも80%を放出する。一部の実施形態では、組成物または錠剤は、pH4.5で900mLの酢酸ナトリウム緩衝液中、37℃、パドル速度75rpmで、USP Apparatus II(パドル法)を使用して、組成物が試験されたときに、20分後に化合物の少なくとも80%を放出する。一部の実施形態では、組成物または錠剤は、pH4.5で900mLの酢酸ナトリウム緩衝液中、37℃、パドル速度75rpmで、USP Apparatus II(パドル法)を使用して、組成物が試験されたときに、30分後に化合物の少なくとも80%を放出する。一部の実施形態では、組成物または錠剤は、pH4.5で900mLの酢酸ナトリウム緩衝液中、37℃、パドル速度75rpmで、USP Apparatus II(パドル法)を使用して、組成物が試験されたときに、40分後に化合物の少なくとも80%を放出する。
【0160】
[0161]一部の実施形態では、式(I)によって表現される化合物の約50mgの非晶質形態を提供する錠剤が本明細書において提供され、前記錠剤は、(a)顆粒内ブレンドであって、(i)約50mgの化合物および酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、約195mg~約205mgの固体噴霧乾燥分散体、(ii)約177mg~約181mgの微結晶性セルロース、(iii)約177mg~約181mgのラクトース一水和物、および(iv)約28mg~約32mgのクロスポビドンを含む顆粒内ブレンドと、(b)顆粒外ブレンドであって、(i)約2mg~約4mgの二酸化ケイ素、および(ii)約2mg~約4mgのステアリン酸マグネシウムを含む顆粒外ブレンドとを含む。一部の実施形態では、微結晶性セルロースは、ラクトースで置換されてもよい。一部の実施形態では、微結晶性セルロースは、マンニトールで置換されてもよい。一部の実施形態では、微結晶性セルロースは、修飾デンプンで置換されてもよい。
【0161】
[0162]一部の実施形態では、本明細書には、約600mgの重量で、式(I)によって表現される化合物の約25mgの非晶質形態を提供する、錠剤が提供されて、前記錠剤は、(a)顆粒内ブレンドであって、(i)約25mgの化合物および酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む固体噴霧乾燥分散体として錠剤の総重量の約16.7%、(ii)微結晶性セルロースとして錠剤の総重量の約37.7%、(iii)ラクトース一水和物として錠剤の総重量の約37.6%、(iv)クロスカルメロースナトリウムとして錠剤の総重量の約6.0%、(v)二酸化ケイ素として錠剤の総重量の約0.5%、および(vi)ステアリン酸マグネシウムとして錠剤の重量合計の約0.5%を含む顆粒内ブレンドと、(b)顆粒外ブレンドであって、(i)二酸化ケイ素として錠剤の総重量の約0.5%、および(ii)ステアリン酸マグネシウムとして錠剤の総重量の約0.5%を含む顆粒外ブレンドとを含む。
【0162】
[0163]一部の実施形態では、本明細書には、約600mgの重量で、式(I)によって表現される化合物の約25mgの非晶質形態を提供する、錠剤が提供されて、前記錠剤は、(a)顆粒内ブレンドであって、(i)約25mgの化合物および酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む固体噴霧乾燥分散体として錠剤の総重量の約16.7%、(ii)微結晶性セルロースとして錠剤の総重量の約38.2%、(iii)ラクトース一水和物として錠剤の総重量の約38.1%、(iv)クロスポビドンとして錠剤の総重量の約5.0%、(v)二酸化ケイ素として錠剤の総重量の約0.5%、および(vi)ステアリン酸マグネシウムとして錠剤の総重量の約0.5%を含む顆粒内ブレンドと、(b)顆粒外ブレンドであって、(i)二酸化ケイ素として錠剤の総重量の約0.5%、および(ii)ステアリン酸マグネシウムとして錠剤の総重量の約0.5%を含む顆粒外ブレンドとを含む。
【0163】
[0164]一部の実施形態では、本明細書には、約600mgの重量で、式(I)によって表現される化合物の約25mgの非晶質形態を提供する、錠剤が提供されて、前記錠剤は、(a)顆粒内ブレンドであって、(i)約25mgの化合物および酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む固体噴霧乾燥分散体として錠剤の総重量の約16.7%、(ii)微結晶性セルロースとして錠剤の総重量の約32.7%、(iii)ラクトース一水和物として錠剤の総重量の約32.6%、(iv)クロスカルメロースナトリウムとして錠剤の総重量の約6.0%、(v)70/30 TPGS/カボシルとして錠剤の総重量の約10.0%、(vi)二酸化ケイ素として錠剤の総重量の約0.5%、および(vii)ステアリン酸マグネシウムとして錠剤の重量合計の約0.5%を含む顆粒内ブレンドと、(b)顆粒外ブレンドであって、(i)二酸化ケイ素として錠剤の総重量の約0.5%、および(ii)ステアリン酸マグネシウムとして錠剤の総重量の約0.5%を含む顆粒外ブレンドとを含む。
【0164】
治療方法
[0165]式(I)の化合物は、c-KITの広域スペクトル阻害剤である。式(I)の化合物によって治療され得る障害は、消化管間質腫瘍(GIST)、NF-1-欠乏性消化管間質腫瘍、コハク酸デヒドロゲナーゼ(SDH)欠乏性胃腸間質腫瘍、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、黒色腫、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、非小細胞肺癌、肺癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、悪性末梢神経鞘肉腫、好酸球増多症候群、KIT駆動型胚細胞腫瘍(例えば、精巣胚細胞)、KIT駆動型皮膚癌、KIT駆動型腎細胞癌、陰茎癌、PDGFRA駆動型陰茎癌、前立腺癌、PDGFRA駆動型前立腺癌、PDGFRA駆動型非黒色腫皮膚癌、PDGFRA駆動型グリア芽細胞腫、PDGFRA駆動型肉腫、PDGFRA駆動型神経グリア芽細胞腫、PDGFRA駆動型膵癌、または 腟癌、前立腺癌、陰茎癌、非黒色腫皮膚癌、黒色腫、または胸部肉腫(例えば、腟癌、前立腺癌、陰茎癌、非黒色腫皮膚癌、黒色腫、またはPDGFRB変異を含む胸部肉腫を含む)を含むが、これらに限定されない。
【0165】
[0166]したがって、別の実施形態では、本明細書には、治療を必要とする患者において、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、黒色腫、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、非小細胞肺癌からなる群から選択される疾患を治療する方法が提供されており、治療有効量の組成物または本明細書に記載の一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。
【0166】
[0167]また、別の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者において、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、肺癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、悪性末梢神経鞘肉腫、および好酸球増多症候群からからなる群から選択される疾患を治療する方法が提供されており、治療有効量の本明細書に記述される組成物または一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。一部の実施形態では、疾患は消化管間質腫瘍(GIST)である。
【0167】
[0168]また、別の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者において、KIT駆動型胚細胞腫瘍(例えば、精巣胚細胞)、KIT駆動型皮膚癌、またはKIT駆動型腎細胞癌からなる群から選択される疾患を治療する方法が提供されており、治療有効量の本明細書に記述される組成物または一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。
【0168】
[0169]また、別の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者において、陰茎癌、PDGFRA駆動型陰茎癌、前立腺癌、PDGFRA駆動型前立腺癌、PDGFRA駆動型非黒色腫皮膚癌、PDGFRA駆動型神経膠腫、PDGFRA駆動型肉腫、PDGFRA駆動型神経グリア芽細胞腫、またはPDGFRA駆動型膵癌からなる群から選択される疾患を治療する方法が提供されており、治療有効量の本明細書に記述される組成物または一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。
【0169】
[0170]また、別の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者において、腟癌、前立腺癌、陰茎癌、非黒色腫皮膚癌、黒色腫、または乳腺肉腫からなる群から選択されるPDGFRB突然変異を含む疾患を治療する方法が提供されており、治療有効量の本明細書に記述される組成物または一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。
【0170】
[0171]一部の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者において、KIT突然変異およびPDGFRA突然変異による疾患を治療するための方法が提供されており、治療有効量の本明細書に記述される組成物または一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者において、KIT突然変異およびPDGFRA突然変異による疾患を治療するための方法が提供されており、治療有効量の本明細書に記述される組成物または一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者において、パッセンジャーPDGFRB突然変異を含むKIT突然変異またはPDGFRA突然変異による疾患を治療するための方法が提供されており、治療有効量の本明細書に記述される組成物または一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。
【0171】
[0172]一部の実施形態では、本明細書には、治療を必要とする患者において、胃腸間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍 黒色腫(例えば、KIT主導の黒色腫またはPGDFRA主導の黒色腫またはPGDFR主導の黒色腫)、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、非小細胞肺癌からなる群から選択される疾患を治療する方法が提供されており、治療有効量の組成物または本明細書に記載の一つ以上の錠剤を患者に投与することを含む。一部の実施形態では、黒色腫は、皮膚黒色腫または非皮膚黒色腫である。一部の実施形態では、黒色腫は、皮膚黒色腫である。一部の実施形態では、皮膚黒色腫は、表在拡大型黒色腫、結節型黒色腫、末端黒子型黒色腫、または無色素性および線維形成性黒色腫である。一部の実施形態では、黒色腫は、非皮膚(皮膚以外の)黒色腫である。一部の実施形態では、黒色腫は、皮膚黒色腫または非皮膚黒色腫は、眼内黒色腫または粘膜黒色腫である。一部の実施形態では、疾患は、c-KITおよび/またはPDGFRA、ならびに/またはその発癌性形態のキナーゼ活性によって引き起こされる。一部の実施形態では、疾患は、KIT駆動型胚細胞腫瘍(例えば、精巣胚細胞)、KIT駆動型皮膚癌(例えば、KIT駆動型扁平上皮癌、KIT駆動型メルケル細胞癌、ブドウ膜黒色腫、非黒色腫皮膚癌)、またはKIT駆動型腎細胞癌(例えば、腎細胞癌、嫌色素性腎細胞癌)からなる群から選択される。一部の実施形態では、疾患は、陰茎癌、PDGFRA駆動型陰茎癌、前立腺癌、PDGFRA駆動型前立腺癌、PDGFRA駆動型非黒色腫皮膚癌、PDGFRA駆動型神経膠腫、PDGFRA駆動型肉腫、PDGFRA駆動型神経グリア芽細胞腫、またはPDGFRA駆動型膵癌からなる群から選択される。一部の実施形態では、PDGFRB突然変異を含む疾患は、腟癌、前立腺癌、陰茎癌、非黒色腫皮膚癌、黒色腫、または乳腺肉腫からなる群から選択される。
【0172】
[0173]別の実施形態ではまた、本明細書には、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、黒色腫、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、非小細胞肺癌からなる群から選択される疾患を治療するための薬剤を調製する本明細書に記載の組成または錠剤の使用が提供されている。一部の実施形態では、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、肺癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、悪性末梢神経鞘肉腫、および好酸球増多症候群からなる群から選択される疾患の治療のための薬剤の調製。
【0173】
[0174]本明細書に記載の、95%より大きいHPLCによる純度を有する式(I)の化合物の非晶質形態は、c-KITの広域スペクトル阻害剤である。一部の実施形態では、本明細書には、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍 黒色腫(例えば、皮膚黒色腫、非皮膚性黒色腫、KIT駆動型黒色腫またはPGDFRA駆動型黒色腫またはPGDFR駆動型黒色腫)、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、非小細胞肺癌からなる群から選択される疾患を治療する方法が提供されており、それを必要とする患者に、95%を超えるHPLCによる純度を有する、式(I)の化合物の治療有効量を投与することを含む。一部の実施形態では、疾患は、c-KITおよび/またはPDGFRA、ならびに/またはその発癌性形態のキナーゼ活性によって引き起こされる。一部の実施形態では、疾患は消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、KIT駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。一部の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者に、約95%より大きいHPLCによる純度を有する、治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含む、腫瘍進行のPDGFRキナーゼ媒介腫瘍成長を治療または予防する方法が提供されている。
【0174】
[0175]一部の実施形態では、腫瘍成長または腫瘍進行は、PDGFRαキナーゼの過剰発現、発癌性のPDGFRαのミスセンス突然変異、発癌性のPDGFRαの欠失突然変異、PDGFRα融合タンパク質を生じさせる発癌性のPDGFRα遺伝子の再構成、PDGFRαの遺伝子内インフレーム欠失、および/または発癌性のPDGFRαの遺伝子増幅により引き起こされる。一部の実施形態では、95%より大きいHPLCによる純度を有する式(I)の化合物が癌患者に投与され、ここで癌は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星状細胞腫、肉腫、消化管間質腫瘍、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、またはリンパ芽球性T細胞リンパ腫である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。一部の実施形態では、式(I)の化合物であって、95%より大きいHPLCによる純度を有する式(I)の化合物が、単剤として、または他の癌標的治療薬、癌標的生物製剤、免疫チェックポイント阻害剤、または化学療法剤との組み合わせで投与される。
【0175】
[0176]一部の実施形態では、本明細書に記載の治療方法は、手術前に(ネオアジュバント療法として)、式(I)の化合物またはその医薬組成物の非晶質形態を、それを必要とする対象に投与することを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載の治療方法は、外科手術の後に(アジュバント療法として)、本明細書に記述される式(I)の化合物の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む。
【0176】
[0177]本明細書に記載される、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない式(I)の化合物の非晶質形態は、c-KITの広域スペクトル阻害剤である。一部の実施形態では、本明細書には、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、黒色腫(例えば、皮膚黒色腫、非皮膚性黒色腫、KIT駆動型黒色腫またはPGDFRA駆動型黒色腫またはPGDFR駆動型黒色腫)、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、非小細胞肺癌からなる群から選択される疾患を治療する方法が提供されており、それを必要とする患者に、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、式(I)の化合物の治療有効量を投与することを含む。一部の実施形態では、疾患は、c-KITおよび/またはPDGFRA、ならびに/またはその発癌性形態のキナーゼ活性によって引き起こされる。一部の実施形態では、疾患は消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、KIT駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。一部の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者に、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含む、腫瘍進行のPDGFRキナーゼ媒介腫瘍成長を治療または予防する方法が提供されている。一部の実施形態では、腫瘍成長または腫瘍進行は、PDGFRαキナーゼの過剰発現、発癌性のPDGFRαのミスセンス突然変異、発癌性のPDGFRαの欠失突然変異、PDGFRα融合タンパク質を生じさせる発癌性のPDGFRα遺伝子の再構成、PDGFRαの遺伝子内インフレーム欠失、および/または発癌性のPDGFRαの遺伝子増幅により引き起こされる。一部の実施形態では、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、式(I)の化合物が癌患者に投与され、ここで癌は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星状細胞腫、肉腫、消化管間質腫瘍、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、またはリンパ芽球性T細胞リンパ腫である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。一部の実施形態では、式(I)の化合物であって、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない式(I)の化合物が、単剤として、または他の癌標的治療薬、癌標的生物製剤、免疫チェックポイント阻害剤、または化学療法剤との組み合わせで投与される。
【0177】
[0178]本明細書に記載される、5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含むか、または検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない式(I)の化合物の非晶質形態は、c-KITの広域スペクトル阻害剤である。一部の実施形態では、本明細書には、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、黒色腫(例えば、皮膚黒色腫、非皮膚性黒色腫、KIT駆動型黒色腫またはPGDFRA駆動型黒色腫またはPGDFR駆動型黒色腫)、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、または非小細胞肺癌からなる群から選択される疾患を治療する方法が提供されており、それを必要とする患者に、5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を有する治療有効量の式(I)の化合物、または検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない式(I)の化合物を投与することを含む。一部の実施形態では、疾患は、c-KITおよび/またはPDGFRA、ならびに/またはその発癌性形態のキナーゼ活性によって引き起こされる。一部の実施形態では、疾患は消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、KIT駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。一部の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者に、5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含むか、または検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含む、腫瘍進行のPDGFRキナーゼ媒介腫瘍成長を治療または予防する方法が提供されている。一部の実施形態では、腫瘍成長または腫瘍進行は、PDGFRαキナーゼの過剰発現、発癌性のPDGFRαのミスセンス突然変異、発癌性のPDGFRαの欠失突然変異、PDGFRα融合タンパク質を生じさせる発癌性のPDGFRα遺伝子の再構成、PDGFRαの遺伝子内インフレーム欠失、および/または発癌性のPDGFRαの遺伝子増幅により引き起こされる。一部の実施形態では、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、式(I)の化合物が癌患者に投与され、ここで癌は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星状細胞腫、肉腫、消化管間質腫瘍、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、またはリンパ芽球性T細胞リンパ腫である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。一部の実施形態では、式(I)の化合物であって、5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含むか、または検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない式(I)の化合物が、単剤として、または他の癌標的治療薬、癌標的生物製剤、免疫チェックポイント阻害剤、または化学療法薬との組み合わせで投与される。
【0178】
[0179]本明細書に記載される約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含む、式(I)の化合物の非晶質形態は、c-KITの広域スペクトル阻害剤である。一部の実施形態では、本明細書には、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍 黒色腫(例えば、皮膚黒色腫、非皮膚性黒色腫、KIT駆動型黒色腫またはPGDFRA駆動型黒色腫またはPGDFR駆動型黒色腫)、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、または非小細胞肺癌からなる群から選択される疾患を治療する方法が提供されており、それを必要とする患者に、5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を有する治療有効量の式(I)の化合物を含む、式(I)の化合物を投与することを含む。一部の実施形態では、疾患は消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、KIT駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。一部の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者に、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態の式(I)の化合物を有する、治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含む、腫瘍進行のPDGFRキナーゼ媒介腫瘍成長を治療または予防する方法が提供されている。一部の実施形態では、腫瘍成長または腫瘍進行は、PDGFRαキナーゼの過剰発現、発癌性のPDGFRαのミスセンス突然変異、発癌性のPDGFRαの欠失突然変異、PDGFRα融合タンパク質を生じさせる発癌性のPDGFRα遺伝子の再構成、PDGFRαの遺伝子内インフレーム欠失、および/または発癌性のPDGFRαの遺伝子増幅により引き起こされる。一部の実施形態では、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、式(I)の化合物が癌患者に投与され、ここで癌は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星状細胞腫、肉腫、消化管間質腫瘍、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、またはリンパ芽球性T細胞リンパ腫である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。一部の実施形態では、式(I)の化合物であって、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態の式(I)の化合物を有する、式(I)の化合物が、単剤として、または他の癌標的治療薬、癌標的生物製剤、免疫チェックポイント阻害剤、または化学療法薬との組み合わせで投与される。
【0179】
[0180]一部の実施形態では、95%より大きいHPLCによる純度を有する式(I)の化合物の非晶質形態が、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、黒色腫(例えば、皮膚黒色腫、非皮膚性黒色腫、KIT駆動型黒色腫またはPGDFRA駆動型黒色腫またはPGDFR駆動型黒色腫)、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、非小細胞肺癌からなる群から選択される疾患を治療するための薬剤の調製において使用される。一部の実施形態では、疾患は、c-KITおよび/またはPDGFRA、ならびに/またはその発癌性形態のキナーゼ活性によって引き起こされる。一部の実施形態では、疾患は消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、KIT駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。一部の実施形態では、95%より大きいHPLCによる純度を有する式(I)の化合物の非晶質形態は、腫瘍のPDGFRキナーゼ介在性腫瘍成長を治療または予防するための薬剤の調製に使用される。一部の実施形態では、腫瘍成長または腫瘍進行は、PDGFRαキナーゼの過剰発現、発癌性のPDGFRαのミスセンス突然変異、発癌性のPDGFRαの欠失突然変異、PDGFRα融合タンパク質を生じさせる発癌性のPDGFRα遺伝子の再構成、PDGFRαの遺伝子内インフレーム欠失、および/または発癌性のPDGFRαの遺伝子増幅により引き起こされる。一部の実施形態では、95%より大きいHPLCによる純度を有する、式(I)の化合物の非晶質形態が、疾患の治療のための薬剤の調製において使用され、ここで、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、消化管間質腫瘍 悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、またはリンパ芽球性T細胞リンパ腫である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。
【0180】
[0181]一部の実施形態では、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、式(I)の化合物の非晶質形態が、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍 黒色腫(例えば、皮膚黒色腫、非皮膚性黒色腫、KIT駆動型黒色腫またはPGDFRA駆動型黒色腫またはPGDFR駆動型黒色腫)、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、非小細胞肺癌からなる群から選択される疾患を治療するための薬剤の調製において使用される。一部の実施形態では、疾患は、c-KITおよび/またはPDGFRA、ならびに/またはその発癌性形態のキナーゼ活性によって引き起こされる。一部の実施形態では、疾患は消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、KIT駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。一部の実施形態では、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない式(I)の化合物の非晶質形態は、腫瘍のPDGFRキナーゼ介在性腫瘍成長を治療または予防するための薬剤の調製に使用される。一部の実施形態では、腫瘍成長または腫瘍進行は、PDGFRαキナーゼの過剰発現、発癌性のPDGFRαのミスセンス突然変異、発癌性のPDGFRαの欠失突然変異、PDGFRα融合タンパク質を生じさせる発癌性のPDGFRα遺伝子の再構成、PDGFRαの遺伝子内インフレーム欠失、および/または発癌性のPDGFRαの遺伝子増幅により引き起こされる。一部の実施形態では、検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、式(I)の化合物の非晶質形態が、疾患の治療のための薬剤の調製において使用され、ここで、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、消化管間質腫瘍 悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、またはリンパ芽球性T細胞リンパ腫である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。
【0181】
[0182]一部の実施形態では、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態の式(I)の化合物を有する、式(I)の化合物の非晶質形態が、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、黒色腫(例えば、皮膚黒色腫、非皮膚性黒色腫、KIT駆動型黒色腫またはPGDFRA駆動型黒色腫またはPGDFR駆動型黒色腫)、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、非小細胞肺癌からなる群から選択される疾患を治療するための薬剤の調製に使用される。一部の実施形態では、疾患は、c-KITおよび/またはPDGFRA、ならびに/またはその発癌性形態のキナーゼ活性によって引き起こされる。一部の実施形態では、疾患は消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、KIT駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。一部の実施形態では、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態の式(I)の化合物を有する、式(I)の化合物の非晶質形態は、腫瘍のPDGFRキナーゼ介在性腫瘍成長を治療または予防するための薬剤の調製に使用される。一部の実施形態では、腫瘍成長または腫瘍進行は、PDGFRαキナーゼの過剰発現、発癌性のPDGFRαのミスセンス突然変異、発癌性のPDGFRαの欠失突然変異、PDGFRα融合タンパク質を生じさせる発癌性のPDGFRα遺伝子の再構成、PDGFRαの遺伝子内インフレーム欠失、および/または発癌性のPDGFRαの遺伝子増幅により引き起こされる。一部の実施形態では、約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態の式(I)の化合物を有する、式(I)の化合物の非晶質形態が、疾患の治療のための薬剤の調製において使用され、ここで、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、消化管間質腫瘍 悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、またはリンパ芽球性T細胞リンパ腫である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。
【0182】
[0183]一部の実施形態では、式(I)の化合物の5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含むか、または検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、式(I)の化合物の非晶質形態が、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、黒色腫(例えば、皮膚黒色腫、非皮膚性黒色腫、KIT駆動型黒色腫またはPGDFRA駆動型黒色腫またはPGDFR駆動型黒色腫)、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、非小細胞肺癌からなる群から選択される疾患を治療するための薬剤の調製に使用される。一部の実施形態では、疾患は、c-KITおよび/またはPDGFRA、ならびに/またはその発癌性形態のキナーゼ活性によって引き起こされる。一部の実施形態では、疾患は消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、KIT駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。一部の実施形態では、5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態の式(I)の化合物を含むか、または検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、式(I)の化合物の非晶質形態は、腫瘍のPDGFRキナーゼ介在性腫瘍成長を治療または予防するための薬剤の調製に使用される。一部の実施形態では、腫瘍成長または腫瘍進行は、PDGFRαキナーゼの過剰発現、発癌性のPDGFRαのミスセンス突然変異、発癌性のPDGFRαの欠失突然変異、PDGFRα融合タンパク質を生じさせる発癌性のPDGFRα遺伝子の再構成、PDGFRαの遺伝子内インフレーム欠失、および/または発癌性のPDGFRαの遺伝子増幅により引き起こされる。一部の実施形態では、式(I)の化合物の5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含むか、または検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、式(I)の化合物の非晶質形態が、疾患の治療のための薬剤の調製において使用され、ここで、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、消化管間質腫瘍、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、またはリンパ芽球性T細胞リンパ腫である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。
【0183】
[0184]したがって、本明細書に記載される式(I)の化合物の非晶質形態を含む医薬組成物および医薬組成物は、それを必要とする患者における特定の障害の治療に有用であり得る。一部の実施形態では、このような疾患は、c-KITまたはPDGFRAのキナーゼ活性、およびその発癌性形態によって引き起こされる。一部の実施形態では、疾患は、消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍 黒色腫(例えば、皮膚黒色腫、非皮膚性黒色腫、KIT駆動型黒色腫またはPGDFRA駆動型黒色腫またはPGDFR駆動型黒色腫)、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、または非小細胞肺癌である。一部の実施形態では、疾患は消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、KIT駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。
【0184】
[0185]一部の実施形態では、こうした疾患は、腫瘍のPDGFRキナーゼ介在性腫瘍成長である。一部の実施形態では、腫瘍成長または腫瘍進行は、PDGFRαキナーゼの過剰発現、発癌性のPDGFRαのミスセンス突然変異、発癌性のPDGFRαの欠失突然変異、PDGFRα融合タンパク質を生じさせる発癌性のPDGFRα遺伝子の再構成、PDGFRαの遺伝子内インフレーム欠失、および/または発癌性のPDGFRαの遺伝子増幅により引き起こされる。一部の実施形態では、こうした疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星状細胞腫、肉腫、消化管間質腫瘍、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、またはリンパ芽球性T細胞リンパ腫である。一部の実施形態では、疾患は、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍(GIST)である。一部の実施形態では、疾患は、肺癌である。一部の実施形態では、疾患は、グリア芽細胞腫である。一部の実施形態では、疾患は、神経膠腫である。一部の実施形態では、疾患は、悪性末梢神経鞘肉腫である。一部の実施形態では、疾患は、好酸球増多症候群である。
【0185】
[0186]本明細書に記述される医薬組成物は、こうした治療を必要とする患者(動物およびヒト)に、最適な薬学的な有効性を提供することになる用量で投与されてもよい。任意の特定の用途での使用に必要な用量は、選択される特定の化合物または組成物だけでなく、投与経路、治療される状態の性質、患者の年齢と状態、その後患者が従う併用投薬または特別食、および当業者が認識するであろう他の要因によっても、患者ごとに異なり、適切な用量は、最終的に担当医師の裁量に委ねられることが理解されよう。
【0186】
[0187]治療は、望ましい限り長時間、または短期間継続することができる。組成物は、例えば、1日1~4回以上のレジメンで投与されてもよい。好適な治療期間は、例えば、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約1年、または無期限とすることができる。治療期間は、所望の結果が達成された時に終了することができる。
【0187】
併用療法
[0188]本開示は、式(I)の化合物の非晶質形態、または式(I)の非晶質形態化合物を含む組成物、および一つ以上の治療薬の投与を伴う併用療法を記載する。本明細書に記載される併用療法は、それそのものによって、または1または複数の追加的治療薬(例えば、以下に記載する1または複数の追加的治療薬)とさらに組み合わせて、使用することができる。例えば、式(I)の化合物、または、非晶質形態の式(I)の化合物を含む組成が、癌標的治療剤、癌標的生物製剤、免疫チェックポイント阻害剤、または化学療法剤と共に投与されうる。治療薬は、併用療法において本明細書に記載される別の治療薬と一緒に、または当該治療薬と連続して投与することができる。
【0188】
[0189]併用療法は、2つ以上の治療剤を投与することにより達成することができ、その各々は、別々に製剤化され、投与される。あるいは、併用療法は、単一の製剤において二つ以上の治療薬を投与することによって達成することができる。
【0189】
[0190]他の併用もまた、併用療法に包含される。併用療法における2つ以上の薬剤は同時に投与されることができるが、必須ではない。例えば、第1の薬剤(または薬剤の併用)の投与は、数分、数時間、数日、または数週間だけ、第2の薬剤(または薬剤の併用)の投与に先行することができる。ゆえに2つ以上の薬剤は、互いに数分以内に投与されるか、または互いに1、2、3、6、9、12、15、18、または24時間以内に投与されるか、または互いに1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14日以内に投与されるか、または互いに2、3、4、5、6、7、8、9週間以内もしくはそれ以上の週以内に投与することができる。一部の場合においては、さらに長い間隔も可能である。多くの場合において、併用療法で使用される2つ以上の薬剤は、同時に患者の身体内に存在することが望ましいが、必須ではない。
【0190】
[0191]併用療法は、異なる順序での構成薬剤を使用した併用で使用される一つ以上の薬剤の2回以上の投与を含むこともできる。例えば薬剤Xと薬剤Yとを併用で使用する場合には、それらを任意の組み合せで1回以上、連続的に投与することができ、例えばX-Y-X、X-X-Y、Y-X-Y、Y-Y-X、X-X-Y-Yなどの順序である。
【0191】
[0192]一部の実施形態では、本開示に従って投与されうる追加的治療薬には、細胞毒性薬剤,シスプラチン、ドキソルビシン、エトポシド、イリノテカン、トポテカン、パクリタキセル、ドセタキセル、エポチロン、タモキシフェン、5-フルオロウラシル、メトトレキサート、テモゾロミド、シクロホスファミド、ロナファリブ、チピファルニブ、4-((5-((4-(3-クロロフェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)メチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)ベンゾニトリル塩酸塩、(R)-1-((1H-イミダゾール-5-イル)メチル)-3-ベンジル-4-(チオフェン-2-イルスルホニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾジアゼピン-7-カルボニトリル、セツキシマブ、イマチニブ、インターフェロンアルファ-2b、ペグ化インターフェロンアルファ‐2b、アロマターゼ配合薬、ゲムシタビン、ウラシルマスタード、クロルメチン、イホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ピポブロマン、トリエチレンメラミン、トリエチレンチオホスホラミン、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ダカルバジン、フロクスウリジン、シタラビン、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、リン酸フルダラビン、ロイコボリン、オキサリプラチン、ペントスタチン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ミトラマイシン、デオキシコホルマイシン、マイトマイシン-C、L-アスパラギナーゼ、テニポシド17α-エチニルエストラジオール、ジエチルスチルベストロール、テストステロン、プレドニゾン、フルオキシメステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、テストラクトン、酢酸メゲストロール、メチルプレドニゾロン、メチルテストステロン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、クロロトリアニセン、17α-ヒドロキシプロゲステロン、アミノグルテチミド、エストラムスチン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸ロイプロリド、フルタミド、クエン酸トレミフェン、酢酸ゴセレリン、カルボプラチン、ヒドロキシ尿素、アムサクリン、プロカルバジン、ミトタン、ミトキサントロン、レバミゾール、ビノレルビン、アナストラゾール、レトロゾール、カペシタビン、ラロキシフェン、ドロロキサフィン(droloxafine)、ヘキサメチルメラミン、ベバシズマブ、トラスツズマブ、トシツモマブ、ボルテゾミブ、イブリツモマブチウキセタン、三酸化ヒ素、ポルフィマーナトリウム、セツキシマブ、チオテパ、アルトレタミン、フルベストラント、エキセメスタン、リツキシマブ、アレムツズマブ、デキサメタゾン、ビカルタミド、クロラムブシル、およびバルルビシンが含まれるが、これに限定されない。
【0192】
[0193]一部の実施形態では、投与可能な追加的治療薬には、AKT阻害剤、アルキル化剤、オールトランス-レチノイン酸、抗アンドロゲン、アザシチジン、BCL2阻害剤、BCL-XL阻害剤、BCR-ABL阻害剤、BTK阻害剤、BTK/LCK/LYN阻害剤、CDK1/2/4/6/7/9阻害剤、CDK4/6阻害剤、CDK9阻害剤、CBP/p300阻害剤、EGFR阻害剤、エンドセリン受容体遮断薬、RAF阻害剤、MEK(マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ)阻害剤、ERK阻害剤、ファルネシル基転移酵素阻害剤、FLT3阻害剤、グルココルチコイド受容体作動薬、HDM2阻害剤、ヒストン脱アセチル化酵素阻害薬、IKKβ阻害剤、免疫調節薬(IMiD)、インゲノール、Itk阻害剤、JAK1/JAK2/JAK3/TYK2阻害剤、MTOR阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、デュアルPI3キナーゼ/MTOR阻害剤、プロテアソーム阻害剤、タンパク質キナーゼC作動薬、SUV39H1阻害剤、TRAIL、VEGFR2阻害剤、Wnt/β-カテニンシグナル伝達阻害剤、デシタビン、および抗CD20モノクローナル抗体が含まれるが、これらに限定されない。
【0193】
[0194]特定の実施形態では、追加的治療薬は、CTLA4阻害剤(イピリムマブおよびトレメリムマブなどであるがこれに限定されない)、PD1阻害剤(ペムブロリズマブおよびニボルマブなどであるがこれに限定されない)、PDL1阻害剤(アテゾリズマブ(以前のMPDL3280A)、デュルバルマブ(以前のMEDI4736)、アベルマブ、PDR001などであるがこれに限定されない)、4 1BBまたは4 1BBリガンド阻害剤(ウレルマブおよびPF-05082566などであるがこれに限定されない)、OX40リガンド作動薬(MEDI6469などであるがこれに限定されない)、GITR剤(TRX518などであるがこれに限定されない)、CD27阻害剤(バルリルマブなどであるがこれに限定されない)、TNFRSF25またはTL1A阻害剤、CD40作動薬(CP-870893などであるがこれに限定されない)、HVEMまたはLIGHTまたはLTAまたはBTLAまたはCD160阻害剤、LAG3阻害剤(BMS-986016などであるがこれに限定されない)、TIM3阻害剤、Siglecs阻害剤、ICOSまたはICOSリガンド作動薬、B7 H3阻害剤(MGA271などであるがこれに限定されない)、B7 H4阻害剤、VISTA阻害剤、HHLA2またはTMIGD2阻害剤、ブチロフィリン阻害剤(BTNL2阻害剤を含む)、CD244またはCD48阻害剤、TIGITおよびPVRファミリー構成要素の阻害剤、KIR阻害剤(リリルマブなどであるがこれに限定されない)、ILTおよびLIRの阻害剤、NKG2DおよびNKG2A阻害剤(IPH2201などであるがこれに限定されない)、MICAおよびMICBの阻害剤、CD244阻害剤、CSF1R阻害剤(エマクツツマブ、カビラリツマブ、ペキシダルチニブ、ARRY382、BLZ945などであるがこれに限定されない)、IDO阻害剤(INCB024360などであるがこれに限定されない)、サリドマイド、レナリドミド、TGFβ阻害剤(ガルニセルチブなどであるがこれに限定されない)、アデノシンまたはCD39またはCD73阻害剤、CXCR4またはCXCL12阻害剤(ウロクプルマブおよび(3S,6S,9S,12R,17R,20S,23S,26S,29S,34aS)-N-((S)-1-アミノ-5-グアニジノ-1-オキソペンタン-2-イル)-26,29-ビス(4-アミノブチル)-17-((S)-2-((S)-2-((S)-2-(4-フルオロベンズアミド)-5-グアニジノペンタンアミド)-5-グアニジノペンタンアミド)-3-(ナフタレン-2-イル)プロパンアミド)-6-(3-グアニジノプロピル)-3,20-ビス(4-ヒドロキシベンジル)-1,4,7,10,18,21,24,27,30-ノナオキソ-9,23-ビス(3-ウレイドプロピル)トリアコンタヒドロ-1H,16H-ピロール[2,1-p][1,2]ジチア[5,8,11,14,17,20,23,26,29]ノナアザシクロドトリアコンチン-12-カルボキサミドBKT140などであるがこれに限定されない)、ホスファチジルセリン阻害剤(バビツキシマブなどであるがこれに限定されない)、SIRPAまたはCD47阻害剤(CC-90002などであるがこれに限定されない)、VEGF阻害剤(ベバシズマブなどであるがこれに限定されない)、および、ニューロピリン阻害剤(MNRP1685Aなどであるがこれに限定されない)から構成される群から選択される免疫調整薬である。
【0194】
[0195]一部の実施形態では、追加の治療剤は、抗チュブリン剤(パクリタキセル、注射用懸濁液(nab-パクリタキセル、エリブリン、ドセタキセル、イキサベピロン、ビンクリスチン)用パクリタキセルタンパク質結合粒子)、ビノレルビン、DNAアルキル化剤(シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、シクロホスファミド、イホスファミド、テモゾロミドを含む)、DNA挿入剤(ドキソルビシン、ペグ化リポソームドキソルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、およびエピルビシンを含む)、5-フルオロウラシル、カペシタビン、シタラビン、デシタビン、5-アザシタジン、ゲムシタビンおよびメトトレキサート、を含むがこれに限定されない化学療法薬から構成される群から選択される化学療法薬である。
【0195】
[0196]一部の実施形態では、追加の治療薬は、パクリタキセル、注射用懸濁液用パクリタキセルタンパク質結合粒子、エリブリン、ドセタキセル、イキサベピロン、ビンクリスチン、ビノレルビン、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、シクロホスファミド、イホスファミド、テモゾロミド、ドキソルビシン、ペグ化リポソームドキソルビシン、ダウノルビシン, イダルビシン、エピルビシン、5-フルオロウラシル、カペシタビン、シタラビン, デシタビン、5-アザシタジン、ゲムシタビン、メトトレキサート、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、エベロリムス、テムシロリムス、LY2835219、LEE011、PD 0332991、クリゾチニブ、カボザンチニブ、スニチニブ、パゾパニブ、ソラフェニブ, レゴラフェニブ、アキシチニブ、ダサチニブ、イマチニブ、ニロチニブ、ベムラフェニブ、ダブラフェニブ, トラメチニブ、イデラシブ、キザルチニブ、タモキシフェン, フルベストラント、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、酢酸アビラテロン、エンザルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、フルタミド、酢酸シプロテロン、プレドニゾン、デキサメタゾン、イリノテカン、カンプトテシン、トポテカン、エトポシド、リン酸エトポシド、ミトキサントロン、ボリノスタット、ロミデプシン、パノビノスタット、バルプロ酸、ベリノスタット、DZNep 5-アザ-2’-デオキシシチジン、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、サリドマイド、レナリドミド、ポマリドミド、トラスツズマブ、ペルツズマブ、セツキシマブ、パニツムマブ、イピリムマブ、ラブロリズマブ、ニボルマブ、MPDL3280A、ベバシズマブ、アフリベルセプト、ブレンツキシマブベドチン、ado-トラスツズマブエムタンシン、放射線療法、およびシプロイセルTからなる群から選択される。
【0196】
[0197]一部の実施形態では、追加の治療薬は、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパタニブ、エベロリムス、テムシロリムス、LY2835219、LEE011、PD 0332991、クリゾチニブ、カボザンチニブ、スニチニブ、パゾパニブ、ソラフェニブ、レゴラフェニブ、アキシチニブ、ダサチニブ、イマチニブ、ニロチニブ、ベムラフェニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、イデラリシブ、およびキザルチニブからなる群から選択されるキナーゼ阻害剤である。
【0197】
[0198]一部の実施形態では、追加の治療剤は、抗PD1治療剤である。式(I)の化合物もしくはその薬学的に許容可能な塩、または式(I)の化合物もしくはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物と組み合わせて投与され得る抗PD1治療薬の例としては、ニボルマブ、ピジリズマブ、セミプリマブ、チスリーズマブ、AMP-224、AMP-514、およびペムブロリズマブが含まれるがこれに限定されない。
【0198】
[0199]一部の実施形態では、追加の治療剤は、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、BMS-936559、およびアベルマブを含む抗-PD-L1治療薬、TSR-022およびMBG453を含む抗-TIM3治療薬、レラトリマブ、LAG525、およびTSR-033を含む抗-LAG3治療薬、SGN-40、CP-870,893およびRO7009789を含むCD40作動薬治療薬、Hu5F9-G4を含む抗-CD47治療薬、抗-CD20治療薬、抗-CD38治療薬、またはサリドマイド、レナリドミド、ポマリドミド、プレドニゾン、およびデキサメタゾンを含む他の免疫調節治療薬を含むが、これらに限定されない免疫調整薬から構成される群から選択される。一部の実施形態では、追加の治療薬はアベルマブである。
【0199】
[0200]一部の実施形態では、追加の治療剤は、抗チュブリン剤(例えば、パクリタキセル、注射可能な懸濁液用パクリタキセルタンパク質結合粒子、エリブリン、アブラキサン、ドセタキセル、イクサベピロン、タキシテレム、ビンクリスチンまたはビノレルビン)、LHRH拮抗薬(ロイプロリド、ゴセレリン、トリプトレリン、またはヒストレリンを含むがこれに限定されない)、抗血管新生剤(アビラテロン、フルタミド、ビカルタミド、ニルタミド、酢酸シプロテロン、エンザルタミド、およびアパルタミドを含むがこれに限定されない)、抗エストロゲン剤(タモキシフェン、フルベストラント、アナストロゾール、レトロゾール、およびエキセメスタンを含むがこれに限定されない)、DNAアルキル化剤(シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、シクロホスファミド、イホスファミド、およびテモゾロミドを含む)、DNA挿入剤(ドキソルビシン、ペグ化リポソームドキソルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、およびエピルビシンを含む)、5-フルオロウラシル、カペシタビン、シタラビン、デシタビン、5-アザシチジン、ゲムシタビンメトトレキサート、ボルテゾミブ、ならびにカルフィルゾミブから構成される群から選択される化学療法薬である。
【0200】
[0201]一部の実施形態では、追加の治療剤は、標的化治療剤(キナーゼ阻害剤エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパタニブ、エベロリムス、テムシロリムス、アベマシクリブ、LEE011、パルボシクリブ、クリゾチニブ、カボザンチニブ、スニチニブ、パゾパニブ、ソラフェニブ、レゴラフェニブ、アキシチニブ、ダサチニブ、イマチニブ、ニロチニブ、ベムラフェニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、コビメチニブ、ビニメチニブ、イデラリシブ、キザルチニブ、アバプリチニブ、BLU-667、BLU-263、Loxo292、ラトロレクチニブ、およびキザルチニブを含む)、抗エストロゲン剤(タモキシフェン、フルベストラント、アナストロゾール、レトロゾール、およびエキセメスタンを含むがこれに限定されない)、抗アンドロゲン剤(酢酸アビラテロン、エンザルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、フルタミド、酢酸シプロテロンを含むがこれに限定されない)、ステロイド剤(プレドニゾンおよびデキサメタゾンを含むがこれに限定されない)、PARP阻害剤(ネラパリブ、オラパリブ、およびルカパリブを含むがこれに限定されない)、トポイソメラーゼI阻害剤(イリノテカン、カンプトテシン、およびトポテカンを含むがこれに限定されない)、トポイソメラーゼII阻害剤(エトポシド、リン酸エトポシド、およびミトキサントロンを含むがこれに限定されない)ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤(ボリノスタット、ロミデプシン、パノビノスタット、バルプロ酸、およびベリノスタットを含むがこれに限定されない)、DNAメチル化阻害剤(DZNepおよび5-アザ-2′-デオキシシチジンを含むがこれに限定されない)、プロテアソーム阻害剤(ボルテゾミブおよびカルフィルゾミブを含むがこれに限定されない)、生物学的薬剤(サリドマイド、レナリドミド、ポマリドミド、トラスツズマブ、ado-トラスツズマブ、ペルツズマブ、セツキシマブ、パニツムマブ、イピリムマブ、トレメリムマブを含むがこれに限定されない)、ワクチン(シプロイセル-Tを含むがこれに限定されない)、ならびに放射線療法から構成される群から選択される。
【0201】
[0202]一部の実施形態では、追加の治療薬は、レバスチニブまたはARRY-614を含むTIE2免疫キナーゼの阻害剤からなる群から選択される。
【0202】
[0203]一部の実施形態では、追加の治療薬は、レバスチニブまたはARRY-614を含むTIE2免疫キナーゼの阻害剤、および抗PD1治療薬からなる群から選択される。
【0203】
[0204]一部の実施形態では、追加の治療薬は、AMG386、ベバシズマブおよびアフリベルセプトを含む血管形成阻害薬、ならびにブレンツキシマブベドチン、トラスツズマブエムタンシン、および、ペイロード(カンプトセシンの誘導体、ピロロベンゾジアゼピン二量体(PBD)、インドリノベンゾジアゼピン二量体(IGN)、DM1、DM4、MMAE、またはMMAFなど)を含むADCを含む抗体-薬剤-共役体(ADC)、からなる群から選択される。
【0204】
[0205]一部の実施形態では、追加の治療剤は、ゴセレリンおよびロイプロリドを含む黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)類似体から選択される。
【0205】
[0206]一部の実施形態では、追加の治療剤は、エベロリムス、トラベクテジン、アブラキサン、TLK 286、AV-299、DN-101、パゾパニブ、GSK690693、RTA 744、ON 0910.Na、AZD 6244 (ARRY-142886)、AMN-107、TKI-258、GSK461364、AZD 1152、エンザスタウリン、バンデタニブ、ARQ-197、MK-0457、MLN8054、PHA-739358、R-763、AT-9263、ペメトレキセド、エルロチニブ、ダサタニブ、ニロチニブ、デカタニブ、パニツムマブ、アムルビシン、オレゴボマブ、Lep-etu、ノラトレキセド、azd2171、バタブリン、アツムツナブ、ザノリムマブ、エドテカリン、テトランドリン、ルビテカン、テスミフェン、オブリメルセン、チシリムマブ、イピリムマブ、ゴシポール、Bio 111、131-I-TM-601、ALT-110、BIO 140、CC 8490、シレンギチド、ジャイマテカン、IL13-PE38QQR、INO 1001、IPdR1 KRX-0402、ルカントン、LY 317615、ニューラジアブ、ビテスパン、Rta 744、Sdx 102、タランパネル、アトラセンタン、Xr 311、ロミデプシン、ADS-100380、スニチニブ、5-フルオロウラシル、ボリノスタット、エトポシド、ゲムシタビン、ドキソルビシン、イリノテカン、リポソーマルドキソルビシン、5’-デオキシ-5-フルオロウリジン、ビンクリスチン、テモゾロミド、ZK-304709、セリシクリブ;PD0325901、AZD-6244、カペシタビン、L-グルタミン酸、N-[4-[2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-イル)- エチル]ベンゾイル]-、二ナトリウム塩、七水和物、カンプトテシン、PEG標識イリノテカン、タモキシフェン、トレミフェンシトレート、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、DES(ジエチルスチルベストロール)、エストラジオール、エストロゲン、コンジュゲートしたエストロゲン、ベバシズマブ、IMC-1C11、CHIR-258);3-[5-(メチルスルホニルピペラジンメチル)-インドリル]-キノロン、バタラニブ、AG-013736、AVE-0005、[D-Ser(Bu t)6、Azgly 10]の酢酸塩塩(パイロ-Glu-His-Trp-Ser-Tyr-D-Ser(Bu t)-Leu-Arg-Pro-Azgly-NH2アセテート[C59H84N18Oi4-(C2H4O2)x(式中、x=1~2.4)]、酢酸ゴセレリン、酢酸ロイプロリド、トリプトレリンパモ酸塩、酢酸メドロキシプロゲステロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、ラロキシフェン、ビカルタミド、フルタニド、ニルタミド、酢酸メゲストロール、CP-724714;TAK-165、HKI-272、エルロチニブ、ラパタニブ、カネルチニブ、ABX-EGF抗体、アービタックス、EKB-569、PKI-166、GW-572016、イオナファルニブ、BMS-214662、ティピファニブ;アミホスチン、NVP-LAQ824、スベロイルアニリドヒドロキサム酸、バルプロ酸、トリコスタチンA、FK-228、SU11248、ソラフェニブ、KRN951、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナグレリド、L-アスパラギナーゼ、無菌化ウシ型結核菌(BCG)ワクチン、ブレオマイシン、ブセレリン、ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ジエチルスチルベストロール、エピルビシン、フルダラビン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、フルタミド、ゲムシタビン、グリベック、ヒドロキシウレア、イダルビシン、イホスファミド、イマチニブ、ロイプロリド、レバミソール、ロムスチン、メクロレタミン、メルファラン、6-メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ニルタミド、オクトレオチド、オキサリプラチン、パミドロネート、ペントスタチン、プリカマイシン、ポルフィマー、プロカルバジン、ラルチトレキセド、リツキシマブ、ストレプトゾシン、テニポシド、テストステロン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トレチノイン、ビンデシン、13-シス-レチノイン酸、フェニルアラニンマスタード、ウラシルマスタード、エストラムスチン、アルトレタミン、フロクスウリジン、5-デオキシウリジン、シトシンアラビノシド、6-メカプトプリン、デオキシコホルマイシン、カルシトリオール、バルルビシン、ミスラマイシン、ビンブラスチン、ビノレルビン、トポテカン、ラゾキシン、マリマスタット、COL-3、ネオバスタット、BMS-275291、スクアラミン、エンドスタチン、SU5416、SU6668、EMD121974、インターロイキン-12、IM862、アンジオスタチン、バイタクシン、ドロロキシフェン、イドキシフェン、スピロノラクトン、フィナステリド、シミチジン、トラスツズマブ、デニロイキンジフチトクス、ゲフィチニブ、ボルテジミブ、イリノテカン、トポテカン、ドキソルビシン、ドセタキセル、ビノレルビン、ベバシズマブ(モノクローナル抗体)およびアービタックス、クレモフォールフリーのパクリタキセル、エピチロンB、BMS-247550、BMS-310705、ドロロキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、ピペンドキシフェン、ERA-923、アルゾキシフェン、フルベストラント、アコルビフェン、ラソフォキシフェン、イドキシフェン、TSE-424、HMR-3339、ZK186619、PTK787/ZK 222584、VX-745、PD 184352、ラパマイシン、40-O-(2-ヒドロキシエチル)-ラパマイシン、テムシロリムス、AP-23573、RAD001、ABT-578、BC-210、LY294002、LY292223、LY292696、LY293684、LY293646、ワートマニン、ZM336372、L-779,450、PEG-フィルグラスチム、ダルベポエチン、エリトロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子、ゾレンドロネート、プレドニゾン、セツキシマブ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒストレリン、ペグ化インターフェロンアルファ-2a、インターフェロンアルファ-2a、ペグ化インターフェロンアルファ-2b、インターフェロンアルファ-2b、アザシチジン、PEG-L-アスパラギナーゼ、レナリドミド、ゲムツズマブ、ヒドロコルチゾン、インターロイキン-11、デクスラゾキサン、アレムツズマブ、全トランス型レチノイン酸、ケトコナゾール、インターロイキン-2、メゲストロール、免疫グロブリン、ナイトロジェンマスタード、メチルプレドニゾロン、イブリツモマブチウキセタン、アンドロゲン、デシタビン、ヘキサメチルメラミン、ベキサロテン、トシツモマブ、三酸化ヒ素、コルチゾン、エジトロネート、ミトタン、シクロスポリン、リポソーマルダウノルビシン、エドウィーナ-アスパラギナーゼ、ストロンチウム89、カソピタント、ネツピタント、NK1受容体遮断薬、パロノセトロン、アプレピタント、ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジン、メトクロプラミド、ロラゼパム、アルプラゾラム、ハロペリドール、ドロペリドール、ドロナビノール、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プロクロルペラジン、グラニセトロン、オンダンセトロン、ドラセトロン、トロピセトロン、ペグフィルグラスチム、エリトロポエチン、エポエチンアルファおよびダルベポエチンアルファ、イピルムマブ、ベムラフェニブ、ならびにその混合物から構成される群から選択される。
【0206】
[0207]一部の実施形態では、追加の治療薬は、HSP90阻害剤(例えば、AT13387)である。一部の実施形態では、追加の治療薬は、シクロホスファミドである。一部の実施形態では、追加の治療薬は、AKT阻害剤(例えば、ペリホシン)である。一部の実施形態では、追加の治療薬は、BCR-ABL阻害剤(例えば、ニロチニブ)である。一部の実施形態では、追加の治療薬は、mTOR阻害剤(例えば、RAD001)である。一部の実施形態では、追加の治療薬は、FGFR阻害剤(例えば、エルダフィチニブ、KO947、またはBGJ398)である。一部の実施形態では、追加の治療剤は、抗PDL1治療剤である。一部の実施形態では、追加の治療薬は、Bcl2阻害剤(例えば、ベネトクラクス)である。一部の実施形態では、追加の治療薬は、オートファジー阻害剤(例えば、ヒドロキシクロロキン)である。一部の実施形態では、追加の治療薬は、MET阻害剤である。
【実施例】
【0207】
[0208]本開示は、本開示のいくつかの態様の例証として意図される実施例に開示されている特定の実施形態によって範囲が限定されるものではなく、機能的に同等な任意の実施形態は、本開示の範囲内である。実際に、本明細書に示され記載されているものに加えて、様々な変更が当業者にとって明らかとなり、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図される。
【0208】
[0209]以下の実施例では、以下の略語が使用される。「HPMCAS-HG」は、ヒドロキシメチルプロピル酢酸コハク酸セルロース(高pH溶解度、顆粒)を指し、「SDD」は、噴霧乾燥分散体を指し、「PVP-XL」は架橋ポリビニルピロリドンを指す。以下に提供される実施例では、「化合物1」は、本明細書に記載される式(I)の化合物を指す。「不純物A」および「化合物2」はそれぞれ、本明細書に記載される式(II)の化合物を指す。「化合物3」は、本明細書に記載される式(III)の化合物を指す。
【0209】
[0210]以下の実施例1で使用される場合、「w/w懸濁液割合」は、重量パーセントとして、懸濁液中の化合物1の量に基づいて噴霧乾燥分散体を調製するために使用される懸濁液の成分の割合である。
【実施例1】
【0210】
実施例1 化合物1およびHPMCAS-HGを含む噴霧乾燥分散体の調製。
【0211】
[0211]懸濁液の調製。HPMCAS-HGを精製水およびアセトン溶液に加え、ポリマーの溶解を確保するために混合する。結晶性化合物1を溶液に加え、懸濁液を15~25℃の温度で混合する。残りの噴霧乾燥プロセスの間、混合を続ける。
【0212】
[0212]開始/停止溶媒の調製および使用。精製水とアセトンを混合する。開始溶媒および停止溶媒は、噴霧乾燥サイクルの開始および終了時に噴霧される。
【0213】
[0213]噴霧乾燥。懸濁液は、インライン熱交換器(流量38~51kg/時間)を通過し、懸濁液を112~124℃の温度範囲に加熱して、噴霧乾燥前に懸濁粒子を溶解する。次いで、65~85psigの窒素シースガス圧力で補助されたキャピラリーノズルを備えた医薬用噴霧乾燥機(PSD-2または同等物)で、400~500kg/時のバルク乾燥ガス、50~70℃のチャンバ出口温度、および-10℃の凝縮器温度を使用して、溶液を噴霧乾燥する。
【0214】
[0214]二次乾燥。上述の調製物から生じる部分的に湿性の噴霧乾燥中間体を乾燥させて、攪拌真空乾燥機を40~50℃の温度範囲および40~50mbarのチャンバ圧力で使用して、化合物1およびHPMCAS-HGを含むSDDを提供する。
【実施例2】
【0215】
実施例2 化合物1およびHPMCAS-HGを含む噴霧乾燥分散体の調製。
【0216】
[0215]溶液の調製。結晶性化合物1を、精製水およびTHF溶液に添加し、混合して、化合物を確実に溶解させる。HPMCAS-HGを溶液に加え、ポリマーが溶解するまで周囲温度で混合する。
【0217】
[0216]開始/停止溶媒の調製および使用。精製水とTHFを混合する。開始溶媒および停止溶媒は、噴霧乾燥サイクルの開始および終了時に噴霧される。
【0218】
[0217]噴霧乾燥。次に溶液を、医薬用噴霧乾燥機中で、175~205g/分の噴霧速度で、1550~2150g/分のバルク乾燥ガス流量、および40~50℃のチャンバ出口温度を使用して噴霧乾燥する。
【0219】
[0218]二次乾燥。上述の調製物から生じる部分的に湿性の噴霧乾燥中間体を乾燥させて、箱形乾燥器を15~45℃の温度範囲で使用して、化合物1およびHPMCAS-HGを含むSDDを提供する。
【実施例3】
【0220】
実施例3 式(I)の非晶質化合物を含む固体分散体に対するHPLCによる純度。
【0221】
[0219]表1は、それぞれが式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体について、HPLCにより測定された純度を示す。各ロット(ロット1、ロット2、ロット3、およびロット4)を、実施例1に概説したプロセスに従って調製した。
【表1】
【実施例4】
【0222】
実施例4 固体分散体中の式(I)の化合物の非晶質形態の安定性試験。
【0223】
[0220]固体分散体中の式(I)の化合物の非晶質形態についての研究が記述されている。表2(a)~(c)は、適用された条件(温度および相対湿度)、ガラス転移温度(T
g)、XPRDによる結晶化度の評価、および試料中の不純物Aの量の決定を含む、指定された時点での実施例1のプロセスに従って調製された試料(ロット5、ロット6、およびロット7)についてのこれらの研究を記述する。本研究は、式(I)の非晶質化合物を含む固体分散体は、驚くべきことに、非常に安定性が高く、高相対湿度および高温の厳しい条件下では、結晶性形態への多形変換は示さないことを示す。
【表2a】
【表2b】
【表2c】
【0224】
[0221]一態様では、式(I)の非晶質化合物は、実質的に
図1に示すX線回折を特徴とする。本明細書には、式(I)の非晶質化合物が記載されている。非晶質形態は、非晶質「ハロ」PXRDパターン、実質的に
図1によって示されるようなX線粉末回折パターン、およびこのデータの組み合わせによって特徴付けられうる。式(I)の非晶質化合物は、式(I)の化合物を溶解し、化合物の溶液を噴霧乾燥し、噴霧乾燥化合物を乾燥するプロセスによって調製されうる。
【実施例5】
【0225】
実施例5 式(I)の化合物の非晶質形態を含む固体分散体の溶解性試験
【0226】
[0222]選択されたpH値で、実施例1で調製した非晶質化合物1(25%)/HPMCAS-HGの固体分散体の溶解性を評価した。特に、表3は、選択されたpH値での、結晶性化合物1の動態溶解性、および非晶質化合物1の固体分散体(25%)/HPMCAS-HGを示す。表3は、化合物1の結晶性形態と比較して、著しく強化された固体分散体の溶解性を示す
【表3】
【実施例6】
【0227】
実施例6 化合物1の噴霧乾燥分散体の薬物動態試験。
【0228】
[0223]実施例1で調製された非晶質化合物1(25%)の結晶性化合物1および固体分散体の薬物動態を比較する研究が、ラットで実施された。両試験の用量は10mg/kg(化合物1ベース)であった。ラットに、pH2で20%のカプチゾール/0.4%のHPMCの溶媒中の経口懸濁液として、結晶性化合物1を投与した。ラットに、0.5%のMethocel溶媒を用いた経口懸濁液として非晶質化合物1を投与した。試験の結果を表4に示し、これは固体分散体の予想外の増強された薬物動態的プロフィールを示す。
【表4】
【実施例7】
【0229】
実施例7 錠剤の調製。
【0230】
[0224]実施例1に記載の化合物1およびHPMCAS-HGの噴霧乾燥分散体は、最初に、適切な拡散ミキサー(ビンブレンダーまたは同等のもの)内の潤滑剤ステアリン酸マグネシウムを除く、すべての顆粒内成分と混合される。最初のプレブレンドは、ステアリン酸マグネシウムおよびブレンド(潤滑剤ブレンド後)の添加前に、スクリーニングミル(コミル、または同等のものなど)を通して脱気され、再ブレンドされる(潤滑剤ブレンド前)。最終ブレンドは、適切な動力補助回転式錠剤プレスを使用して錠剤に圧縮される。25mgの化合物1または50mgの化合物1を含む例示的な錠剤の組成物は、それぞれ以下の表5および6に提供される。表5では、錠剤1、2、および3の噴霧乾燥中間体がそれぞれ、実施例2のプロセスによって調製された。表6では、錠剤4の噴霧乾燥中間体を実施例2のプロセスで調製し、錠剤5の噴霧乾燥中間体を実施例1のプロセスで調製した。
【表5】
【表6】
【実施例8】
【0231】
実施例8 錠剤の溶解試験
【0232】
[0225]実施例7に記載されるプロセスおよび製剤を使用して製造された錠剤は、表7に記載される溶解装置装置パラメータ、および表8の溶解試料の分析のためのHPLC装置パラメータを使用して、溶出試験にかけた。
【表8】
【表9】
【0233】
[0226]上述の溶解方法を使用して時間の関数として放出された溶解率を含む、例示的50mgの化合物1錠剤(DOE1、DOE2、DOE3、およびDOE4)の試験特性に関する研究。
図2は、表10で研究された各錠剤の溶解プロファイルを要約する。
【表10】
【0234】
[0227]さらに、表11は、実施例7(錠剤5)に記載されたプロセスを用いて製造された50mgの化合物1錠剤の三つの例示的なバッチの溶解および他の属性を示す。噴霧乾燥中間体を、実施例1の手順に従って製造した。溶解%放出を、上述の溶出試験方法を使用して測定した。
【表11】
【実施例9】
【0235】
実施例9 式(III)参照標準の化合物の調製。
【0236】
[0228]3-(5-アミノ-2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-1-エチル-7-(メチルアミノ)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(40g)、イソシアン酸フェニル(30g、2.7当量)、ピリジン(3当量)およびメタンスルホン酸(1当量)を、1-メチル-2-ピロリジノン(10体積)およびテトラヒドロフラン(5体積)からなる溶媒中で組み合わせた。混合物を、追加の0.1~0.2当量のイソシアン酸フェニル(0.1~0.2当量)を時折添加して、50℃で7日間攪拌して、粗製の1-(3-(2-ブロモ-4-フルオロ-5-(3-フェニルウレイド)フェニル)-1-エチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-7-イル)-1-メチル-3-フェニルウレア湿性固形物を得た。粗製の湿性固形物を、1-メチル-2-ピロリジノン(4体積)およびメタノール(8体積)から結晶化し、57gの1-(3-(2-ブロモ-4-フルオロ-5-(3-フェニルウレイド)フェニル)-1-エチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-7-イル)-1-メチル-3-フェニルウレアを得た。MS m/z: 629(M+1)。1H NMR(400MHz, DMSO-d6):δ 11.44(s,1 H),9.12(s,1 H),8.84(s,1 H),8.74(s,1 H),8.29および8.27(d,1 H),8.02(s,1 H),7.72および7.70(d,1 H),7.59および7.57(d,2 H),7.45および7.43(d,2 H),7.34-7.26(m,4 H),7.24(s,1 H),7.06-6.97(m,2 H),4.35-4.28(m,2 H),3.53(s,3 H),1.27-1.23(t,3 H)。
【0237】
均等物
[0229]当業者であれば、本明細書に具体的に記載される特定の実施形態に対する多数の均等物を、通例の実験程度のものを使用して、認識することができるか、または確認することができるであろう。かかる均等物は、以下の特許請求の範囲の範疇に包含されるように意図される。
国際出願時の特許請求の範囲
[項1] 経口投与用の薬学的に許容可能な組成物であって、組成物が、
(i)固体分散体であって、
式(I):
【化1a】
によって表現される化合物の非晶質形態と、
薬学的に許容可能なポリマーと、を含む前記固体分散体;および
(ii)一つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む、前記組成物。
[項2] 前記固体分散体が、約5%w/wを超えない任意の結晶性形態の前記化合物を有する、請求項1に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項3] 前記固体分散体が、前記化合物の検出可能な量の任意の結晶性形態を実質的に含まない、請求項1または2に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項4] 前記非晶質形態が、実質的に
図1に示すように粉末X線回折パターンを有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項5] 前記組成物が、25℃で1か月、3か月、または6か月の間、60%の相対湿度に曝露させた時、前記凝集体中に前記化合物の約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項6] 前記組成物が、40℃で1か月、3か月、または6か月の間、75%の相対湿度に曝露させた時、前記凝集体中に前記化合物の約5%(w/w)を超えない任意の結晶性形態を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項7] 前記固体分散体の総重量に基づいて、約10重量%~約30重量%の前記化合物を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項8] 前記固体分散体の総重量に基づいて、約20重量%~約30重量%の前記化合物を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項9] 前記固体分散体の総重量に基づいて、約25重量%の前記化合物を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項10] 薬学的に許容可能なポリマーが、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリ(ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロック共重合体、グラフト共重合体(ポリエチレングリコール、ポリビニルカプロラクタムおよびポリ酢酸ビニルからなる)、ポリメタクリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳-グリコール)酸、脂質、セルロース、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、ヒアルロン酸、ポリシアル酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、フコイダン、多硫酸ペントサン、スピルラン、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、酢酸フタル酸メチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸テレフタル酸セルロース、酢酸イソフタル酸セルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸トリメリト酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸トリメリット酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸セルロース、酢酸コハク酸メチルセルロース、デキストラン、デキストラン酢酸塩、デキストランプロピオン酸塩、デキストランコハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸塩、デキストラン酢酸コハク酸塩、デキストランプロピオン酸コハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸コハク酸塩、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:1、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:2、ポリ(メタクリル酸-co-アクリル酸エチル)1:1、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース、ポリメタクリル酸-アクリル酸エチル、ポリメタクリル酸-メタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル-アクリル酸エチル、ポリトリメチルアンモニオエチルメタクリル酸塩化メチルメタクリル酸-アクリル酸エチルおよびポリ(メタクリル酸ブチル-co-(2-ジメチルアミノエチル)メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~9のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項11] 薬学的に許容可能なポリマーが、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリ(ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロック共重合体、グラフト共重合体(ポリエチレングリコール、ポリビニルカプロラクタムおよびポリ酢酸ビニルからなる)、ポリメタクリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳-グリコール)酸、脂質、セルロース、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、ヒアルロン酸、ポリシアル酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、フコイダン、多硫酸ペントサン、スピルラン、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、酢酸フタル酸メチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸テレフタル酸セルロース、酢酸イソフタル酸セルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸トリメリト酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プロピオン酸トリメリット酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸セルロース、酢酸コハク酸メチルセルロース、デキストラン、デキストラン酢酸塩、デキストランプロピオン酸塩、デキストランコハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸塩、デキストラン酢酸コハク酸塩、デキストランプロピオン酸コハク酸塩、デキストラン酢酸プロピオン酸コハク酸塩、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:1、ポリ(メタクリル酸-co-メタクリル酸メチル)1:2、ポリ(メタクリル酸-co-アクリル酸エチル)1:1、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項12] 前記薬学的に許容可能なポリマーが、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである、請求項1~11のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項13] 前記化合物および前記薬学的に許容可能なポリマーが、約40:60~約10:90の化合物:ポリマーの比率で存在する、請求項1~12のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項14] 前記化合物および前記薬学的に許容可能なポリマーが、約30:70~約20:80の化合物:ポリマーの比率で存在する、請求項1~13のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項15] 前記化合物および前記薬学的に許容可能なポリマーが、約25:75の化合物:ポリマーの比率で存在する、請求項1~14のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項16] 前記固体分散体が、固体噴霧乾燥分散体である、請求項1~15のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項17] 前記固体分散体が、25℃で約120μg/mLのpH6.5の水への溶解性を有する、請求項1~16のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項18] 前記固体分散体が、25℃で約178μg/mLのpH2の水への溶解性を有する、請求項1~17のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項19] 前記式(I)の化合物の重量に基づき、約10重量%未満の式(II):
【化2a】
で表現される化合物を含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項20] 前記式(I)の化合物の重量に基づき、約3重量%未満の式(II):
【化3a】
で表現される化合物を含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項21] 前記式(I)の化合物の重量に基づき、約1重量%未満の式(II):
【化4a】
で表現される化合物を含む、請求項1~20のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項22] 前記式(I)の化合物の重量に基づき、約0.1重量%~約0.5重量%の式(II):
【化5a】
で表現される化合物を含む、請求項1~21のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項23] 前記式(I)の化合物の重量に基づき、約0.01重量%~約0.1重量%の式(II):
【化6a】
で表現される化合物を含む、請求項1~22のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項24] 前記式(I)の化合物の重量に基づき、約10重量%未満の式(III):
【化7a】
で表現される化合物を含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項25] 前記式(I)の化合物の重量に基づき、約3重量%未満の式(III):
【化8a】
で表現される化合物を含む、請求項1~24のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項26] 前記式(I)の化合物の重量に基づき、約1重量%未満の式(III):
【化9a】
で表現される化合物を含む、請求項1~25のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項27] 前記式(I)の化合物の重量に基づき、約0.1重量%~約0.5重量%の式(III):
【化10a】
で表現される化合物を含む、請求項1~26のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項28] 前記式(I)の化合物の重量に基づき、約0.01重量%~約0.1重量%の式(III):
【化11a】
で表現される化合物を含む、請求項1~28のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項29] 式(I)で表現される化合物
【化12a】
および薬学的に許容可能な賦形剤を含む薬学的に許容可能な組成物であって、前記薬学的に許容可能な組成物中に存在する約96重量%を超える前記化合物が前記非晶質形態である、薬学的に許容される賦形剤、を含む薬学的に許容可能な組成物。
[項30] 前記非晶質形態が、特徴的な非晶質粉末X線回折ハロパターンを有する、請求項29に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項31] 前記非晶質形態が、実質的に
図1に示すように粉末X線回折パターンを有する、請求項1~3のいずれか一項の請求項29または30に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項32] 前記粉末X線回折スペクトルが、Cu Kα放射線を使用して取得される、請求項29または30に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項33] 前記化合物の前記非晶質形態が、約125℃のガラス転移温度を有する、請求項29~32のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項34] 前記組成物が、前記式(I)の化合物の検出可能な量の任意の結晶性形態を含まない、請求項29~33のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物。
[項35] 式(I):
【化13a】
によって表現される化合物50mgを患者に経口的に送達するための薬学的に許容可能な組成物であって、該組成物が、
顆粒内ブレンドであって、前記顆粒内ブレンドが、
50mgの前記化合物を有する固体分散体であって、前記化合物が非晶質形態で存在し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである固体分散体と、増量剤および/または充填剤、ならびに潤滑剤および/または滑剤、とを含む顆粒内ブレンドと、
滑剤および/または潤滑剤を含む顆粒外ブレンドと、
を含む、前記薬学的に許容可能な組成物。
[項36] 式(I):
【化14a】
によって表現される化合物50mgを患者に経口的に送達するための薬学的に許容可能な組成物であって、該組成物が、
50mgの前記化合物を有する固体分散体であって、前記化合物が非晶質形態で存在し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである固体分散体と、
増量剤と、
充填剤と、
潤滑剤および/または滑剤と、を含む、
前記薬学的に許容可能な組成物。
[項37] 式(I):
【化15a】
によって表現される化合物50mgを有する薬学的に許容可能な錠剤であって、該錠剤が、
顆粒内ブレンドであって、前記顆粒内ブレンドが、
50mgの化合物を有する固体分散体であって、化合物が非晶質形態で存在し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである固体分散体と、
薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%の増量剤と、
薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%の充填剤と、
滑剤および/または潤滑剤を含む顆粒外ブレンドと、を含む、
前記薬学的に許容可能な錠剤。
[項38] 前記増量剤が微結晶性セルロースである、請求項37に記載の薬学的に許容可能な錠剤。
[項39] 前記充填剤がラクトースまたはその水和物である、請求項37または38に記載の薬学的に許容可能な錠剤。
[項40] 式(I):
【化16a】
によって表現される化合物50mgを有する薬学的に許容可能な錠剤であって、
ここで、該錠剤が、
50mgの前記化合物を有する固体分散体であって、化合物が非晶質形態で存在し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである固体分散体と、
前記錠剤の総重量に基づき、約25~35重量%の微結晶性セルロースと、
前記薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%のラクトースまたはその水和物と、
を含む、前記薬学的に許容可能な錠剤。
[項41] ステアリン酸マグネシウム、クロスポビドン、および二酸化ケイ素のうちの少なくとも一つをさらに含む、請求項40に記載の薬学的に許容可能な錠剤。
[項42] 前記錠剤が、素錠に対してUSP<701>を使用して試験した場合、1分未満で崩壊する、請求項40または41のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な錠剤。
[項43] 式(I):
【化17a】
によって表現される化合物50mgを経口的に送達するための薬学的に許容可能な組成物であって、該組成物が、
顆粒内ブレンドであって、前記顆粒内ブレンドが、
50mgの前記化合物を有する固体分散体であって、前記化合物が非晶質形態で存在し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである固体分散体と、
前記薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%の微結晶性セルロースと、
前記薬剤の組成の総量に基づき、約25~35重量%%のラクトースまたはその水和物と、
前記薬剤の組成の総量に基づき、約5重量%のクロスポビドンと、
前記薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%の二酸化ケイ素と、
前記薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%のステアリン酸マグネシウムと、
前記薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%の二酸化ケイ素を含む顆粒外ブレンドと、(ii)前記薬剤の組成の総量に基づき、約0.5重量%のステアリン酸マグネシウムと、
を含む、前記薬学的に許容可能な組成物。
[項44] 前記組成物または錠剤が、pH4.5で900mLの酢酸ナトリウム緩衝液中、37℃、パドル速度75rpmで、USP Apparatus II(パドル法)を使用して、組成物が試験されたときに、10分~40分後に化合物の少なくとも80%を放出する、請求項1~43のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物または錠剤。
[項45] 前記組成物または錠剤が、pH4.5で900mLの酢酸ナトリウム緩衝液中、37℃、パドル速度75rpmで、USP Apparatus II(パドル法)を使用して、組成物が試験されたときに、20分後に化合物の少なくとも80%を放出する、請求項1~44のいずれか一項に記載の薬学的に許容可能な組成物または錠剤。
[項46] 治療を必要とする患者において、消化管間質腫瘍(GIST)、NF-1-欠乏性消化管間質腫瘍、コハク酸デヒドロゲナーゼ(SDH)欠乏性胃腸間質腫瘍、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、黒色腫、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、および非小細胞肺癌から構成される群から選択される疾患を治療する方法であって、前記治療有効量の前記組成物または請求項1~42に記載の前記錠剤のうち一つ以上を前記患者に投与することを含む、方法。
[項47] 消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、肺癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、悪性末梢神経鞘肉腫、および好酸球増多症候群からからなる群から選択される疾患を治療する方法であって、それを必要とする患者において、治療有効量の前記組成物または請求項1~45に記載の一つ以上の錠剤を前記患者に投与することを含む、治療方法。
[項48] それを必要とする患者において、KIT駆動型胚細胞腫瘍(例えば、精巣胚細胞)、KIT駆動型皮膚癌、またはKIT駆動型腎細胞癌からなる群から選択される疾患を治療する方法であって、前記治療有効量の前記組成物、または請求項1~45に記載の錠剤のうちの一つ以上を前記患者に投与することを含む、方法。
[項49] また、別の実施形態では、本明細書には、それを必要とする患者において、陰茎癌、PDGFRA駆動型陰茎癌、前立腺癌、PDGFRA駆動型前立腺癌、PDGFRA駆動型非黒色腫皮膚癌、PDGFRA駆動型神経膠腫、PDGFRA駆動型肉腫、PDGFRA駆動型神経グリア芽細胞腫、またはPDGFRA駆動型膵癌からなる群から選択される疾患を治療する方法であって、それを必要とする患者において、治療有効量の前記組成物または請求項1~45に記載の一つ以上の錠剤を前記患者に投与することを含む、治療方法。
[項50] それを必要とする患者において、腟癌、前立腺癌、陰茎癌、非黒色腫皮膚癌、黒色腫、または乳腺肉腫からなる群から選択される突然変異を含む疾患を治療する方法であって、前記組成物または請求項1~45に記載の前記錠剤のうちの一つ以上の治療有効量を前記患者に投与することを含み、前記疾患がPDGFRAB変異を含む、方法。
[項51] 前記疾患が、消化管間質腫瘍(GIST)である、請求項46に記載の方法。
[項52] 消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、黒色腫、急性骨髄性白血病、精上皮腫または未分化胚細胞腫の胚細胞性腫瘍、肥満細胞症、肥満細胞白血病、肺腺癌、肺扁平上皮癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、小児神経膠腫、星細胞腫、肉腫、悪性末梢神経鞘肉腫、内膜肉腫、好酸球増多症候群、特発性好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病、好酸球性急性骨髄性白血病、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、非小細胞肺癌からなる群から選択される疾患を治療するための薬剤を調製する本明細書に記載の組成または錠剤の使用が提供されている、請求項1~45のいずれか一項に記載の組成物または錠剤の使用。
[項53] 消化管間質腫瘍(GIST)、KIT駆動型消化管間質腫瘍、PDGFRA駆動型消化管間質腫瘍、肺癌、グリア芽細胞腫、神経膠腫、悪性末梢神経鞘肉腫、および好酸球増多症候群からなる群から選択される疾患の治療のための薬剤を調製するための、請求項52に記載の組成物の使用。
[項54] 前記疾患が、消化管間質腫瘍(GIST)である、請求項49に記載の使用。
[項55] 前記疾患が、c-KITおよび/またはPDGFRA、および/またはその発癌性形態のキナーゼ活性によって引き起こされる、請求項46~54のいずれか一項に記載の方法または使用。
[項56] 請求項1~37のいずれか一項に記載される、式(I)
【化18a】
の化合物の非晶質形態を含む固体分散体の調製のためのプロセスであって、
前記プロセスが、
(a)式(I)の化合物、溶媒、前記ポリマー、および水を混合して、懸濁液を得ることと、
(b)随意に、約10~25℃の温度に維持しながら、最終的な懸濁液を撹拌および/または混合することと、
(c)噴霧乾燥機の中へと導入する前に、懸濁液をインライン熱交換器を通過させて、懸濁粒子を溶解させることと、
(d)前記懸濁液を噴霧乾燥して、噴霧乾燥分散体を得ることと、
(e)前記噴霧乾燥分散体を乾燥して、それによって前記固体分散体を得ることと、を含む、プロセス。
[項57] 加熱することが、懸濁液をインライン熱交換器を通過させることを含む、請求項56のプロセス。
[項58] 請求項55または56に記載のプロセスによって生成される、式(I)
【化19a】
の化合物の非晶質形態を含む固体分散体。