特許 7595675 ラインブッシング

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-11-28

(45)【発行日】2024-12-06

(54)【発明の名称】ラインブッシング

(51)【国際特許分類】

   H02G 3/22 20060101AFI20241129BHJP

   H02G 15/013 20060101ALI20241129BHJP

   H02G 3/06 20060101ALI20241129BHJP

   H05K 7/00 20060101ALI20241129BHJP

   F16L 5/02 20060101ALI20241129BHJP

【ＦＩ】

H02G3/22

H02G15/013

H02G3/06 016

H05K7/00 M

H05K7/00 L

F16L5/02 N

【請求項の数】 10

(21)【出願番号】P 2022546620

(86)(22)【出願日】2021-01-19

(65)【公表番号】

(43)【公表日】2023-03-22

(86)【国際出願番号】 EP2021051038

(87)【国際公開番号】W WO2021156048

(87)【国際公開日】2021-08-12

【審査請求日】2023-07-24

(31)【優先権主張番号】102020102583.1

(32)【優先日】2020-02-03

(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE

(73)【特許権者】

【識別番号】315015863

【氏名又は名称】レフレックス・ヴィンケルマン・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング

(74)【代理人】

【識別番号】100069556

【弁理士】

【氏名又は名称】江崎 光史

(74)【代理人】

【識別番号】100111486

【弁理士】

【氏名又は名称】鍛冶澤 實

(74)【代理人】

【識別番号】100191835

【弁理士】

【氏名又は名称】中村 真介

(74)【代理人】

【識別番号】100221981

【弁理士】

【氏名又は名称】石田 大成

(72)【発明者】

【氏名】リプス・ヤニック

【審査官】神田 太郎

(56)【参考文献】

【文献】米国特許出願公開第２０１９／０３１９４４３（ＵＳ，Ａ１）

【文献】欧州特許出願公開第０１２５１６１６（ＥＰ，Ａ１）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｈ０２Ｇ ３／２２

Ｈ０２Ｇ １５／０１３

Ｈ０２Ｇ ３／０６

Ｈ０５Ｋ ７／００

Ｆ１６Ｌ ５／０２

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

２分割されたフレーム状のハウジングを有し、このハウジングが、ハウジング下部分（２）とハウジング上部分（３）を備え、これらハウジング下部分とハウジング上部分が、組立位置で、１つの通路開口（６）を構成し、ハウジング下部分（２）とハウジング上部分（３）内に、それぞれ、弾性的な材料から成るシール要素（７，８）が挿入され、両シール要素（７，８）が、組立位置で、隣接する管状のラインブッシングチャネル（９）を形成しつつ通路開口（６）を閉鎖し、それぞれのラインブッシングチャネル（９）が、それぞれのシール要素（７，８）内の半管状の凹部によって構成され、各シール要素（７，８）が、それぞれ縦溝（１０，１１）によって互いに離間した複数の平行な縦壁（１２ａ－１２ｄ，１３ａ－１３ｄ）を備え、最も内側の縦壁（１２ｄ，１３ｄ）が、閉鎖され、それぞれのラインブッシングチャネル（９）を構成するために、他の縦壁（１２ａ－１２ｃ，１３ａ－１３ｃ）が、最も外側の縦壁（１４ａ，１５ａ）から最も内側から２番目の縦壁（１４ｃ，１５ｃ）まで減少する半径を有する半管状の凹部（１４ａ－１４ｃ，１５ａ－１５ｃ）を備え、一方のシール要素（７）内の隣接するラインブッシングチャネル（９）の間に、縦壁（１２ａ－１２ｄ）に対して直角に横ウェブ（１６）が形成され、他方のシール要素（８）内では、横ウェブに対して相補的な、組立て位置で横ウェブ（１６）と係合する凹部（１７）が、縦壁（１３ａ－１３ｄ）内に形成されていること、を特徴とするラインブッシング。

【請求項2】

隣接する縦壁（１２ａ－１２ｄ，１３ａ－１３ｄ）の間のそれぞれの縦溝（１０，１１）の幅が、縦壁（１２ａ－１２ｄ，１３ａ－１３ｄ）の肉厚にほぼ一致すること、を特徴とする請求項１に記載のラインブッシング。

【請求項3】

組立位置で、縦壁（１３ａ－１３ｄ，１２ａ－１２ｄ）が、一方又は他方のシール要素（７，８）の対応付けられた縦溝（１０，１１）に領域的に係合すること、を特徴とする請求項１又は２に記載のラインブッシング。

【請求項4】

他方のシール要素（８）の縦溝（１１）内に、一方のシール要素（７）の縦壁（１２ａ－１２ｄ）用のストッパ（１８）が形成されていること、を特徴とする請求項１～３の１項に記載のラインブッシング。

【請求項5】

一方のシール要素（７）が、横ウェブ（１６）に対して平行に両外側に、組立位置で他方のシール要素（８）を外側から包囲する横壁（１９）を備えること、を特徴とする請求項１～４のいずれか１項に記載のラインブッシング。

【請求項6】

他方のシール要素（８）が、外側に底ウェブ（２０）を備えること、を特徴とする請求項５に記載のラインブッシング。

【請求項7】

他方のシール要素（８）が、最も内側の縦壁（１３ｄ）に隣接して外側に底ウェブ（２１）を備えること、を特徴とする請求項１～６のいずれか１項に記載のラインブッシング。

【請求項8】

一方のシール要素（７）が、最も外側の縦壁（１２ａ）に隣接して外側に底ウェブ（２２）を備えること、を特徴とする請求項１～７のいずれか１項に記載のラインブッシング。

【請求項9】

ハウジング下部分（２）とハウジング上部分（３）が螺合可能であること、を特徴とする請求項１～８のいずれか１項に記載のラインブッシング。

【請求項10】

ハウジング下部分（２）又はハウジング上部分（３）が、別のハウジングの統合された構成要素であること、を特徴とする請求項１～９のいずれか１項に記載のラインブッシング。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、ラインブッシングに関する。

【背景技術】

【0002】

ラインブッシングは、通常は、１つ又は複数のライン、例えばケーブル又はチューブライン又はホースラインを、ハウジングのハウジング壁内の開口を経て導入するために使用される。このハウジングは、例えば、ケーブル又はチューブライン又はホースラインが導入されるスイッチキャビネット又は任意の形式の機器のハウジングであり得る。

【0003】

欧州特許出願公開第３４８３９９６号明細書から、ケーブルブッシングを有するケーブル壁ブッシング用の装置が知られているが、このケーブルブッシングは、ハウジング壁を貫通するケーブルを封止収容するための開口を縦方向に備える軟質プラスチック部品から成るシール部分と、シール部分に一体的に形成されかつ開口と整列する貫通させるべきケーブル用の通路を縦方向に備える硬質プラスチック部品から成るストレインリリーフと、ケーブルブッシングの縦方向にシール部分とストレインリリーフにわたって延在しかつ外側から貫通させるべきケーブルを開口及び通路内で縦方向に対して横の方向から導入し得るスリット部を備える。従って、この装置は、異なる材料から成る２つの異なる領域、即ちシール部分とストレインリリーフを備え、シール部分は、軸方向に相前後して配置された複数の内側シールリップを備え得る。従って、この公知の装置は、比較的高価である。

【0004】

独国実用新案第２０２０１７００２６０３号明細書からは、基礎フレームと、１つ又は複数の通路開口をそれぞれのラインのために備えかつ外形寸法を基礎フレームの内横断面に適合させたかつ基礎フレームの内横断面内に配置可能な少なくとも１つのラインブッシングモジュールと、基礎フレームに固定可能なかつラインブッシングモジュールを基礎フレーム内に喪失不能に固定可能な少なくとも１つの保持部分を有するラインブッシングが知られている。この場合、基礎フレームに固定された少なくとも１つの保持部分が、ラインブッシングモジュールを基礎フレーム内に喪失不能に固定する保持位置と、ラインブッシングモジュールを基礎フレームから取外し可能な及び基礎フレームに導入可能な解放位置との間を前後に移動可能であることが企図されている。更に、国際公開第２００９００５４１６号パンフレットからは、別のラインブッシングが知られている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0005】

【文献】欧州特許出願公開第３４８３９９６号明細書

【文献】独国実用新案第２０２０１７００２６０３号明細書

【文献】国際公開第２００９００５４１６号パンフレット

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0006】

本発明の課題は、一般的に使用可能で確実に封止可能な、できるだけコンパクトな構造を有するラインブッシングを提供することである。

【課題を解決するための手段】

【0007】

この課題は、請求項１の特徴を有するラインブッシングによって解決される。

【0008】

従って、本発明によるラインブッシングは、ハウジング下部分とハウジング上部分を備え、これらハウジング下部分とハウジング上部分内に、それぞれ、弾性的な材料から成るシール要素が挿入され、シール要素が、複数のラインブッシングチャネルを提供し、これらラインブッシングチャネルが、その形態に基づいて、軸方向の導入方向で見て相前後して、外側から内側に向かって減少する直径を有する複数のシール領域を備えるので、それぞれのラインブッシングチャネルは、異なるラインもしくはケーブル直径をシールするために適している。この場合、両シール要素は、そのそれぞれの縦壁でもって対応する縦溝にさねはぎ式に互いに係合するので、相応の面圧でかつそれぞれ閉じた内側の縦壁に基づいて、同時に、意図しない引抜きから保護するためのストレインリリーフが保証されている。一方のシール要素内の横ウェブと、他方のシール要素内の対応付けられた相補的な凹部により、各ラインブッシングチャネルは、閉じたチャンバを構成し、これが、シール硬化をさらに高める。

【0009】

好ましい形態では、隣接する縦壁の間のそれぞれの縦溝の幅が、縦壁の肉厚にほぼ一致すること、が企図されている。これにより、両シール要素は、十分嵌合式に互いに係合し、これが、シールとストレインリリーフの両方を助長する。

【0010】

別の有利な形態では、組立位置で、縦壁が、一方又は他方のシール要素の対応付けられた縦溝に領域的に係合すること、が企図されている。

【0011】

この場合、他方のシール要素の縦溝内に、一方のシール要素の縦壁用のストッパが形成されていること、が特に有利である。これにより、シール要素の望ましくない変形を回避するために、縦壁の相互の侵入深さが、限定的に制限される。

【0012】

更に、一方のシール要素が、横ウェブに対して平行に両外側に、組立位置で他方のシール要素を外側から包囲する横壁を備えること、が企図されている。

【0013】

この前記形態の場合、他方のシール要素が、外側に好ましくは底ウェブを備えるので、平面図で見て、両シール要素は、外側が互いに整列する。

【0014】

更に、他方のシール要素が、最も内側の縦壁に隣接して外側に底ウェブを備えること、及び、更に好ましくは、一方のシール要素が、最も外側の縦壁に隣接して外側に底ウェブを備えること、が企図されている。これら形態により、組立位置で、両シール要素の縦エッジも互いに整列する。

【0015】

所定の面圧を両シール要素に加え得るために、好ましくは、ハウジング下部分とハウジング上部分が螺合可能であること、が企図されている。

【0016】

ラインブッシングは、取付け状況に応じて、ハウジング下部分とハウジング上部分の固定によって別のハウジングに固定することができる。しかしながらまた、選択的に、ハウジング下部分又はハウジング上部分が、別のハウジングの統合された構成要素であること、も企図され得る。即ち、その場合、両ハウジング部分の一方が、別のハウジングに直接的に一体的に統合されている。

【0017】

本発明を、以下で図面により模範的に詳細に説明する。

【図面の簡単な説明】

【0018】

【図1】組立位置にあるラインブッシングの斜視図

【図2】ラインが導入された図１によるラインブッシングの斜視図

【図3】シール要素が挿入されたラインブッシングのハウジング下部分の図

【図4】シール要素が挿入されたラインブッシングのハウジング上部分の図

【図5】下のシール要素の斜視図

【図6】上のシール要素の斜視図

【図7】組立位置にある両シール要素の前から見た斜視図

【図8】組立位置にある両シール要素の後から見た斜視図

【図9】組立位置にある両シール要素の正面図

【図10】組立位置にある両シール要素の側面図

【図11】図９の線ＸＩ－ＸＩによる断面図

【図12】図９の線ＸＩＩ－ＸＩＩによる断面図

【図13】図１０の線ＸＩＩＩ－ＸＩＩＩによる断面図

【発明を実施するための形態】

【0019】

ラインブッシングは、図１及び２に一般に１で指示されている。このラインブッシング１は、図示した実施例の場合、ハウジング下部分２とハウジング上部分３を有する２分割されたフレーム状のハウジングを備える。このハウジング１は、例えば機器、スイッチキャビネット等の図示してない別のハウジングの開口の領域に固定することができ、これにより、この別のハウジングにライン４を以下で詳細に説明する方法で導入することができる。

【0020】

選択的に、ハウジング下部分２とハウジング上部分３のどちらかが、図示してない別のハウジングの統合された構成要素であることも企図され得る。ハウジング下部分２とハウジング上部分３は、適当な方法で互いに乖離可能に結合することができ、ハウジング下部分２とハウジング上部分３には象徴的にそれぞれ２つの孔５が図示され、これら孔に、図示してない固定ネジをねじ込むことができる。

【0021】

ハウジング下部分２とハウジング上部分３は、図示した組み立てられた組立て位置で、通路開口６を構成し、この通路開口により、１つ又は複数のライン４が、ハウジング１を通過すること、又は、ハウジング１の形態に応じて単にハウジング１の内部領域に達すること、ができる。

【0022】

ハウジング下部分２とハウジング上部分３には、それぞれ１つのシール要素、即ち下のシール要素７と上のシール要素８が好ましくは嵌合式に挿入されている。両シール要素７，８は、以下で詳細に図示した方法で、隣接する管状のラインブッシングチャネル９を形成しつつ通路開口６を閉鎖する。この実施例では、互いに平行にかつ互いに離間して３つのラインブッシングチャネル９が設けられている。

【0023】

各シール要素７，８は、縦溝１０，１１によってそれぞれ互いに離間した複数の平行な縦壁１２ａ，１２ｂ，１２ｃ，１２ｄ（下のシール要素７）もしくは１３ａ，１３ｂ，１３ｃ，１３ｄ（上のシール要素８）を備える。この場合、それぞれ最も内側の竪壁１２ｄ，１３ｄは、閉じて、即ち連続した壁として形成されているが、それぞれのラインブッシングチャネル９を構成するため、他の縦壁１２ａ，１２ｂ，１２ｃ；１３ａ，１３ｂ，１３ｃは、最も外側の縦壁１２ａ，１３ａから最も内側から２番目の縦壁１２ｃ，１３ｃまで減少する半径を有する半管状の凹部１４ａ，１４ｂ，１４ｃ；１５ａ，１５ｂ，１５ｃを備える。この場合、凹部１４ａ，１５ａと凹部１４ｂ，１５ｂと凹部１４ｃ，１５ｃは、それぞれ同じ半径を備えるので、組立て位置で、下のシール要素７と上のシール要素８のそれぞれ対応付けられた半管状の凹部は、これら凹部が組立て位置で導入方向で見て相前後して配置されている場合でも、補完されて１つの管形状を構成する。

【0024】

これにより、図示した実施例の場合、半管状の凹部１４ａ－１４ｃもしくは１５ａ－１５ｃの半径をライン４の外径に相応に適合させたときに、ラインブッシング１が、３つの異なる半径を有するライン４を封止して通過させるために適していることが保証されている。この場合、それぞれのライン４は、その外半径に応じて、凹部１４ａ，１５ａと凹部１４ｂ，１５ｂ又は１４ｃ，１５ｃのいずれか内に封止されて位置する。

【0025】

隣接するラインブッシングチャネル９の間で、下のシール要素７内に、縦壁１２ａ－１２ｄに対して直角に横ウェブ１６が形成され、他方の上のシール要素８内には、これに対して相補的な凹部１７が縦壁１３ａ－１３ｄに形成されている。

【0026】

隣接する縦壁１２ａ－１２ｄもしくは１３ａ－１３ｄの間のそれぞれの縦溝１０，１１の幅は、縦壁１２ａ－１２ｄもしくは１３ａ－１３ｄの肉厚にほぼ一致するので、組立て位置で、一方のシール要素７もしくは８の縦壁をさねはぎ式に縦溝１０もしくは１１に領域的に導入することが可能である。この場合、横ウェブ１６も領域的に相補的な凹部１７に係合し、その結果、組立て位置で、各ラインブッシング９が、閉じたシールチャンバとして形成されている。

【0027】

この場合、上のシール要素８の縦溝１１内に、下のシール要素７の縦壁１２ａ－１２ｃ用のストッパ１８が形成されている。

【0028】

組み立てられた組立て位置で平面図で見て両シール要素７及び８から構成された、周方向に閉じた外部輪郭を有するシール体を得るために、下のシール要素７は、横ウェブ１６に対して平行に両外側に、組立て位置で上のシール要素８を外側から包囲する横壁１９を備える。上のシール要素８は、外側に底ウェブ２０を備え、最も内側の縦壁１３ｄに隣接して外側に底ウェブ２１を備える。最後に、下のシール要素７は、最も外側の縦壁１２ａに隣接して外側に底ウェブ２２を備える。

【0029】

下のシール要素７は、ハウジング下部分２に挿入され、上のシール要素８は、ハウジング上部分３に挿入され、好ましくは嵌合式に挿入され、このため、ハウジング下部分２とハウジング上部分３は、内部を相応に形成されている。ハウジング下部分２とハウジング上部分３は、形態安定的に形成され、例えばプラスチック又は金属から成り、これに対して、下のシール要素７と上のシール要素８は、弾性的な封止材料、例えば軟質プラスチックから成る。

【0030】

例えば、ケーブル、チューブライン、ホースライン等であり得るライン４を差し込むもしくは通過させるため、ハウジング下部分２とハウジング上部分３は、互いに分離され、ラインは、空間的な配置に応じて、ハウジング下部分２又はハウジング上部分３に挿入され、それに応じて下のシール要素７もしくは上のシール要素８に挿入される。この場合、ライン４の外半径に応じて、このラインは、凹部１４ａ－１４ｃもしくは１５ａ－１５ｃの一方内に密接する。次いで、ハウジング下部分２がハウジング上部分３に、またはその逆に取り付けられ、これにより、両シール要素７，８は、さねはぎ式に互いに係合する。この状況は、図１１で最も認めることができる。この場合、縦壁１２ａ－１２ｄもしくは１３ａ－１３ｄが縦溝１０もしくは１１に係合するだけでなく、図１２からわかるように、横ウェブ１６と横壁１９も凹部１７に係合する。これにより、各管状のラインブッシングチャネル９は、閉じたシールチャンバとして形成されている。

【0031】

この場合、両シール要素７，８の係合は、図１３から最もわかるように、ストッパ１８によって制限されている。

【0032】

当然、本発明は、図示した実施例に限定されていない。別の形態が、基本思想から離れることなく可能である。従って、ラインブッシング１は、異なる数のラインブッシングチャネル９を備えることができ、それぞれのシール７，８は、ラインブッシング１が３つより多くの異なるラインサイズのために適しているべきであれば、基本的に３つより多くの凹部を備えることもできる。
なお、本発明は、以下の態様も包含し得る：
１．２分割されたフレーム状のハウジングを有し、このハウジングが、ハウジング下部分（２）とハウジング上部分（３）を備え、これらハウジング下部分とハウジング上部分が、組立位置で、１つの通路開口（６）を構成し、ハウジング下部分（２）とハウジング上部分（３）内に、それぞれ、弾性的な材料から成るシール要素（７，８）が挿入され、両シール要素（７，８）が、組立位置で、隣接する管状のラインブッシングチャネル（９）を形成しつつ通路開口（６）を閉鎖し、それぞれのラインブッシングチャネル（９）が、それぞれのシール要素（７，８）内の半管状の凹部によって構成され、各シール要素（７，８）が、それぞれ縦溝（１０，１１）によって互いに離間した複数の平行な縦壁（１２ａ－１２ｄ，１３ａ－１３ｄ）を備え、最も内側の縦壁（１２ｄ，１３ｄ）が、閉鎖され、それぞれのラインブッシングチャネル（９）を構成するために、他の縦壁（１２ａ－１２ｃ，１３ａ－１３ｃ）が、最も外側の縦壁（１４ａ，１５ａ）から最も内側から２番目の縦壁（１４ｃ，１５ｃ）まで減少する半径を有する半管状の凹部（１４ａ－１４ｃ，１５ａ－１５ｃ）を備え、一方のシール要素（７）内の隣接するラインブッシングチャネル（９）の間に、縦壁（１２ａ－１２ｄ）に対して直角に横ウェブ（１６）が形成され、他方のシール要素（８）内では、横ウェブに対して相補的な凹部（１７）が、縦壁（１３ａ－１３ｄ）内に形成されていること、を特徴とするラインブッシング。
２．隣接する縦壁（１２ａ－１２ｄ，１３ａ－１３ｄ）の間のそれぞれの縦溝（１０，１１）の幅が、縦壁（１２ａ－１２ｄ，１３ａ－１３ｄ）の肉厚にほぼ一致すること、を特徴とする上記１．に記載のラインブッシング。
３．組立位置で、縦壁（１３ａ－１３ｄ，１２ａ－１２ｄ）が、一方又は他方のシール要素（７，８）の対応付けられた縦溝（１０，１１）に領域的に係合すること、を特徴とする上記１．又は２．に記載のラインブッシング。
４．他方のシール要素（８）の縦溝（１１）内に、一方のシール要素（７）の縦壁（１２ａ－１２ｄ）用のストッパ（１８）が形成されていること、を特徴とする上記１．～３．の１つ又は複数に記載のラインブッシング。
５．一方のシール要素（７）が、横ウェブ（１６）に対して平行に両外側に、組立位置で他方のシール要素（８）を外側から包囲する横壁（１９）を備えること、を特徴とする上記１．～４．のいずれか１つ又は複数に記載のラインブッシング。
６．他方のシール要素（８）が、外側に底ウェブ（２０）を備えること、を特徴とする上記５．に記載のラインブッシング。
７．他方のシール要素（８）が、最も内側の縦壁（１３ｄ）に隣接して外側に底ウェブ（２１）を備えること、を特徴とする上記１．～６．のいずれか１つ又は複数に記載のラインブッシング。
８．一方のシール要素（７）が、最も外側の縦壁（１２ａ）に隣接して外側に底ウェブ（２２）を備えること、を特徴とする上記１．～７．のいずれか１つ又は複数に記載のラインブッシング。
９．ハウジング下部分（２）とハウジング上部分（３）が螺合可能であること、を特徴とする上記１．～８．のいずれか１つ又は複数に記載のラインブッシング。
１０．ハウジング下部分（２）又はハウジング上部分（３）が、別のハウジングの統合された構成要素であること、を特徴とする上記１．～９．のいずれか１つ又は複数に記載のラインブッシング。

【符号の説明】

【0033】

１ ラインブッシング
２ ハウジング下部分
３ ハウジング上部分
４ ライン
５ 孔
６ 通路開口
７ 下のシール要素
８ 上のシール要素
９ ラインブッシングチャネル
１０ 縦溝
１１ 縦溝
１２ａ，１２ｂ，１２ｃ，１２ｄ 縦壁
１３ａ，１３ｂ，１３ｃ，１３ｄ 縦壁
１４ａ，１４ｂ，１４ｃ 凹部
１５ａ，１５ｂ，１５ｃ 凹部
１６ 横ウェブ
１７ 凹部
１８ ストッパ
１９ 横壁
２０ 底ウェブ
２１ 底ウェブ
２２ 底ウェブ

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】