(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-28
(45)【発行日】2024-12-06
(54)【発明の名称】相互接続部品の製造方法及び製造装置
(51)【国際特許分類】
H01L 31/05 20140101AFI20241129BHJP
【FI】
H01L31/04 570
(21)【出願番号】P 2023514088
(86)(22)【出願日】2020-11-23
(86)【国際出願番号】 CN2020130886
(87)【国際公開番号】W WO2022041515
(87)【国際公開日】2022-03-03
【審査請求日】2023-02-28
(31)【優先権主張番号】202010901302.1
(32)【優先日】2020-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521002660
【氏名又は名称】泰州隆基▲樂▼叶光伏科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】LONGI SOLAR TECHNOLOGY(TAIZHOU)CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 華
(72)【発明者】
【氏名】王 勇
(72)【発明者】
【氏名】陳 鵬
(72)【発明者】
【氏名】趙 徳宝
(72)【発明者】
【氏名】陳 軍
(72)【発明者】
【氏名】劉 継宇
【審査官】桂城 厚
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-007384(JP,A)
【文献】特開2007-059475(JP,A)
【文献】特表2008-502149(JP,A)
【文献】特開2013-232496(JP,A)
【文献】国際公開第2013/077111(WO,A1)
【文献】特表2018-507545(JP,A)
【文献】特開2012-164954(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0144218(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第102576756(CN,A)
【文献】特開2000-323208(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/00-31/078
H01L 31/18-31/20
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックコンタクトセルの相互接続に適用されており、可撓性絶縁基材と、前記可撓性絶縁基材に間隔を空けて設けられた複数の構造化タブ線とを含み、前記可撓性絶縁基材の材料は絶縁性重合体材料であり、前記絶縁性重合体材料はポリビニルブチラール(PVB)、ポリオレフィン(POE)又はエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)を含み、各前記構造化タブ線は、2つの溶接部と、2つの前記溶接部の間に位置する接続部と、を有し、
各前記溶接部の幅はいずれも前記接続部の最大幅よりも小さく、各前記溶接部は直角移行方式又は弧線移行方式によって前記接続部に接続され、
前記接続部は応力を放出するための肉抜き構造を有し、前記肉抜き構造は少なくとも1つの貫通孔を有し、
各前記貫通孔のパターンは閉パターンであり、及び/又は、
各前記貫通孔のパターンは多角形パターン
である、ことを特徴とする相互接続部品。
【請求項2】
前記構造化タブ線は、両面コーティングされており、コーティング材料がSn
63Pb
37であり、コーティングの厚さが0.02mm~0.1mmであり、コーティング融点が183℃であ
ることを特徴とする請求項1に記載の相互接続部品。
【請求項3】
前記肉抜き構造はm列の貫通孔を含み、mは1以上の整数であり、各列の前記貫通孔は少なくとも1つの貫通孔を含み、1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔は前記接続部に平行な何れかの方向に沿って前記接続部に形成されており、
mが2以上の整数である場合、隣接する2列の前記貫通孔は位置ずれして分布していることを特徴とする請求項1に記載の相互接続部品。
【請求項4】
前記mは2以上の整数であり、2つの前記溶接部の中心軸は共線であり、及び/又は
、
前記可撓性絶縁基材内に導電層を有し、各前記構造化タブ線が有する接続部は前記導電層を介して電気的に接続されることを特徴とする請求項3に記載の相互接続部品。
【請求項5】
前記可撓性絶縁基材は遮光可能な可撓性絶縁基材であり、又は、
前記可撓性絶縁基材の少なくとも1つの面の一部又は全体に遮蔽コーティングを有し、又は、
前記可撓性絶縁基材は片面テープ又は両面テープであり、又は、
各前記構造化タブ線が有する接続部は可撓性絶縁基材から離れた面が露出しており、又は、
各前記構造化タブ線が有する接続部は少なくとも一部の部位が前記可撓性絶縁基材内に包まれることを特徴とする請求項1に記載の相互接続部品。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の相互接続部品を含むことを特徴とする太陽電池アセンブリ。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか1項に記載の相互接続部品を製造する方法であり、
タブ線を提供して、前記タブ線を成形処理し、複数の構造化タブ線を取得するステップであって、各前記構造化タブ線は、2つの溶接部と、2つの前記溶接部の間に位置する接続部と、を有し、前記接続部は2つの前記溶接部にそれぞれ接続されるステップと、
可撓性絶縁基材を提供して、前記可撓性絶縁基材に複数の前記構造化タブ線を間隔を空けて複合化し、相互接続部品を取得するステップであって、各前記構造化タブ線が有する接続部は少なくとも一部の部位が前記可撓性絶縁基材に位置し、2つの前記溶接部は前記可撓性絶縁基材から延出するステップと、を含むことを特徴とする相互接続部品の製造方法。
【請求項8】
前記成形処理の方式は機械プレス方式、化学エッチング方式又はレーザー切断方式であり、又は、
前記複合化の方式は粘着方式であり、又は、
前記複合化の方式はホットプレス方式であり、前記ホットプレス方式は、ホットプレス温度が50℃~120℃、ホットプレス時間が5秒~30秒であることを特徴とする請求項7に記載の相互接続部品の製造方法。
【請求項9】
前記タブ線を成形処理し、複数の構造化タブ線を取得する前記ステップは、
前記タブ線の長手方向に沿って、前記タブ線を機械的にプレスし、一体に接続された複数の構造化タブ線を形成し、裁断方式によって一体に接続された複数の構造化タブ線を分離するステップを含み、及び/又は、
前記可撓性絶縁基材に複数の前記構造化タブ線を間隔を空けて複合化し、相互接続部品を取得する前記ステップは、
複数の前記構造化タブ線を可撓性絶縁基材に移して、複数の前記構造化タブ線を前記可撓性絶縁基材に圧着し、相互接続部品を取得するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の相互接続部品の製造方法。
【請求項10】
請求項1~5のいずれか1項に記載の相互接続部品を製造する製造装置であり、
プレス成形手段へタブ線を供給するタブ線繰出手段と、
材料複合化手段へ可撓性絶縁基材を供給する基材繰出手段と、
タブ線を成形処理して、複数の構造化タブ線を取得するプレス成形手段と、
前記可撓性絶縁基材に複数の前記構造化タブ線を間隔を空けて複合化し、相互接続部品を取得する材料複合化手段であって、前記相互接続部品に含まれる各前記構造化タブ線が有する接続部は少なくとも一部の部位が前記可撓性絶縁基材に位置し、2つの前記溶接部は前記可撓性絶縁基材から延出する材料複合化手段と、
前記相互接続部品を巻き取る巻き取り手段と、を含み、
前記プレス成形手段は成形金型を含み、前記成形金型は上ダイと下ダイを含み、前記上ダイ及び前記下ダイはいずれも接続部を形成する第1成形部及び溶接部を形成する2つの第2成形部を含み、前記第1成形部は2つの前記第2成形部の間に位置し、前記第1成形部は前記第2成形部にそれぞれ接続されることを特徴とする相互接続部品の製造装置。
【請求項11】
2つの前記第2成形部の中心軸は共線であり、及び/又は、
各前記第2成形部の幅はいずれも前記第1成形部の幅よりも小さく、各前記第2成形部は弧線移行方式によって前記第1成形部に接続されることを特徴とする請求項10に記載の相互接続部品の製造装置。
【請求項12】
前記上ダイ及び下ダイはいずれも前記第1成形部内に位置する第3成形部をさらに含み、前記第3成形部は前記接続部において応力を放出するための肉抜き構造を形成することに用いられ、
前記第3成形部は少なくとも1つの孔成形部を含み、各前記孔成形部のパターンは閉パターンであり、及び/又は、
前記第3成形部はm列の孔成形部を含み、mは1以上の整数であり、各列の前記孔成形部は少なくとも1つの孔成形部を含み、1列目の孔成形部及びm列目の孔成形部は前記第1成形部に平行ないずれかの方向に沿って前記第1成形部内に形成されていることを特徴とする請求項10に記載の相互接続部品の製造装置。
【請求項13】
前記プレス成形手段は、前記上ダイが設けられ、前記上ダイと下ダイを制御して型締め、型開きを行うプレス機をさらに含み、及び/又は、
タブ線レベリングローラとタブ線牽引ローラをさらに含み、前記成形金型は前記タブ線レベリングローラと前記タブ線牽引ローラとの間に位置することを特徴とする請求項10~12のいずれか1項に記載の相互接続部品の製造装置。
【請求項14】
前記複数の構造化タブ線が一体に接続されたものである場合、
前記上ダイと前記下ダイが型開きされたときに、一体に接続された複数の構造化タブ線を裁断手段の裁断ステーションに牽引する第1産業用ロボットをさらに含み、
前記プレス成形手段と前記材料複合化手段との間に位置し、一体に接続された複数の構造化タブ線を裁断ステーションで分離し、複数の構造化タブ線を形成する裁断手段をさらに含むことを特徴とする請求項10~12のいずれか1項に記載の相互接続部品の製造装置。
【請求項15】
一体に接続された複数の構造化タブ線の前記裁断手段の裁断ステーションでの画像を収集する画像センサと、
前記画像センサ及び前記裁断手段と通信し、一体に接続された複数の構造化タブ線の画像に基づいて、前記裁断手段を制御して、一体に接続された複数の構造化タブ線を分離するコントローラと、をさらに含み、
可撓性絶縁基材へ構造化タブ線を断続的に投入する第2産業用ロボットと、
前記可撓性絶縁基材の供給速度を収集する速度センサと、をさらに含み、
前記コントローラは、前記速度センサ及び前記第2産業用ロボットのそれぞれと通信し、前記可撓性絶縁基材の供給速度及び前記構造化タブ線の前記可撓性絶縁基材での分布間隔に基づいて、前記第2産業用ロボットが前記構造化タブ線を投入する時間間隔を制御することを特徴とする請求項14に記載の相互接続部品の製造装置。
【請求項16】
前記タブ線繰出手段は第1繰出ロールと搬送ロールを含み、前記搬送ロールは前記第1繰出ロールと前記プレス成形手段との間に位置し、及び/又は、
前記基材繰出手段は少なくとも1つの第2繰出ロールを含み、及び/又は、
前記
材料複合化手段はロール式ホットプレス機又は板式ホットプレス機であることを特徴とする請求項10~12のいずれか1項に記載の相互接続部品の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は太陽光発電の技術分野に関し、特に相互接続部品の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
<関連出願の相互参照>
本願は2020年08月31日に中国特許庁に提出された、出願番号が202010901302.1、名称が「相互接続部品の製造方法及び製造装置」である中国特許出願の優先権を主張しており、その全ての内容は引用により本願に組み込まれている。
【背景技術】
【0003】
バックコンタクトセルは太陽電池の正極と負極を太陽電池の裏面に配置した電池であり、タブ線を用いて相互接続することができる。正面グリッド線電極の遮光ロスを完全に解消するだけでなく、電池効率を向上させ、電池の外観性を向上させることができる。
【0004】
ただし、バックコンタクトセルの正極と負極の両方がバックコンタクトセルの裏面にあり、タブ線と電池セルの熱膨張係数の差が比較的に大きいため、バックコンタクトセルのパッドにタブ線を溶接する時に、溶接によって放出された熱によりタブ線が膨らみ、溶接が終わった後にタブ線がまた温度降下により収縮して、バックコンタクトセルに深刻な曲げ変形が発生し、直列溶接の安定性に悪影響を与え、アセンブリの作製プロセスにおける破片やクラックのリスクが増加し、そのため、バックコンタクトセルの直列溶接時の変形度合を軽減するように、タブ線の代わりにバックコンタクトセルの相互接続に利用できる部品を開発することが急務となっている。
【0005】
従来技術では、応力歪み相互接続構造によって溶接中の応力による歪みを解消することが考えられるが、応力歪み相互接続構造における応力相変化材料の製造が困難であり、これは、応力歪み相互接続構造の溶接への適用の難問となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の目的は、応力緩衝機能を有する相互接続部品を製造してバックコンタクトセルの直列溶接時の変形度合を抑える相互接続部品の製造方法及び製造装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様では、本開示は、
タブ線を提供して、タブ線を成形処理し、複数の構造化タブ線を取得するステップであって、各前記構造化タブ線は、2つの溶接部と、2つの前記溶接部の間に位置する接続部と、を有し、前記接続部は2つの前記溶接部にそれぞれ接続されるステップと、
可撓性絶縁基材を提供して、前記可撓性絶縁基材に複数の前記構造化タブ線を間隔を空けて複合化し、相互接続部品を取得するステップであって、前記接続部は少なくとも一部の部位が前記可撓性絶縁基材に位置し、2つの前記溶接部は前記可撓性絶縁基材から延出するステップと、を含む相互接続部品の製造方法を提供する。
【0008】
上記技術案を採用した場合、タブ線を成形処理した後に、前記可撓性絶縁基材に複数の構造化タブ線を間隔を空けて複合化し、相互接続部品を取得し、これによって、各タブ線が有する接続部は少なくとも一部の部位が可撓性絶縁基材に位置する。構造化タブ線に含まれる接続部は、構造化タブ線において溶接過程、積層過程や室外の温度差により生じた応力を可撓性絶縁基材に伝達し、可撓性絶縁基材はこの応力を放出することができ、更に、バックコンタクトセルの曲げ変形度合を低減させ、溶接安定性や長時間使用の安定性を向上させることができる。また、可撓性絶縁基材は溶接中に複数の構造化タブ線を固定したり防塵したりする役割を果たし、溶接中の構造化タブ線とパッドとの相対位置のズレ及び溶接により生じた粒子の電池セルの正面への移動を防止し、溶接の正確性を向上させることができる。
【0009】
また、本開示に係る相互接続部品の製造方法によって製造される相互接続部品は、バックコンタクトセル同士の相互接続に適用される場合、垂直導電通路としてバックコンタクトセル同士を相互接続することができるに加えて、可撓性絶縁基材により、隣接する2つのバックコンタクトセルのうちパッド以外の領域を電気的に隔離することができ、更に、漏電の可能性を低減させ、電池効率を向上させることができる。
【0010】
1つの可能な実施形態では、各構造化タブ線が有する接続部は応力を放出するための肉抜き構造を有する。接続部は構造化タブ線において溶接過程、積層過程や室外の温度差により生じた応力を可撓性絶縁基材に伝達できるに加えて、肉抜き構造は応力の一部を放出することができ、これによって、バックコンタクトセルの曲げ変形度合を低減させ、溶接安定性や長時間使用の安定性を向上させることができる。
【0011】
1つの可能な実施形態では、上記肉抜き構造は少なくとも1つの貫通孔を含む。各貫通孔のパターンは閉パターンである。このとき、ここでの閉パターンとは肉抜き構造の輪郭のパターンが閉じられたことを意味する。このような場合、接続部の縁部の輪郭が完全なものであり、構造化タブ線に優れた強度を持たせることができる。
【0012】
各貫通孔のパターンは多角形パターン、円形パターン、楕円形パターン又は異形パターンである。多角形パターンは三角形、長方形、正方形などであってもよい。
【0013】
1つの可能な実施形態では、上記肉抜き構造はm列の貫通孔を含み、mは1以上の整数である。各列の貫通孔は少なくとも1つの貫通孔を含む。1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔は第1成形部に平行な何れかの方向に沿って前記接続部に形成されている。
【0014】
1つの可能な実施形態では、mは2以上の整数であり、隣接する2列の貫通孔は位置ずれして分布している。このとき、接続部が有するm列の貫通孔は構造化タブ線による応力を均一に放出することができ、これによって、バックコンタクトセルの変形度合をさらに低減させることができる。
【0015】
1つの可能な実施形態では、上記貫通孔がスリット状貫通孔又は長方形貫通孔である場合、貫通孔の長手方向が2つの溶接部の分布方向であると、一方の溶接部の電流ができるだけ直線のように接続部を流れて他方の溶接部に伝送されるように2列の貫通孔の間隔を調整することができ、電流損失を低減することができる。
【0016】
1つの可能な実施形態では、mは3以上の整数である。1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔に含まれる貫通孔の数はいずれも2以上である。このとき、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔に含まれる貫通孔の数は減少してから増加する。
【0017】
上記技術案を採用した場合、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔の列方向の長さが減少してから増加すると、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、接続部の構造強度は増加してから減少し、接続部の応力は徐々に減少してから徐々に増大する。これに基づいて、貫通孔の接続部での分布形態によって接続部の各領域の強度及び応力放出能力を調整して、接続部の強度と応力放出能力とのバランスを取ることができる。
【0018】
1つの可能な実施形態では、mは3以上の整数である場合、1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔に含まれる貫通孔の数はいずれも1以上であり、1列目の貫通孔から前記m列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔に含まれる貫通孔の数は増加してから減少する。
【0019】
上記技術案を採用した場合、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔の列方向の長さが減少してから増加すると、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、接続部の構造強度は減少してから増加し、接続部の応力は徐々に増加してから徐々に減少する。これに基づいて、貫通孔の接続部での分布形態によって接続部の各領域の強度及び応力放出能力を調整して、接続部の強度と応力放出能力とのバランスを取ることができる。
【0020】
1つの可能な実施形態では、2つの溶接部の中心軸は共線である。このような場合、一方の溶接部から他方の溶接部に流れる電流は、できるだけ略直線のように伝導することができる。
【0021】
1つの可能な実施形態では、各溶接部の幅はいずれも接続部の最大幅よりも小さい。各溶接部は弧線移行方式によって接続部に接続される。弧線移行方式によって接続される場合、弧線移行箇所には応力集中が起こりにくくなり、これにより、構造化タブ線の温度変化による応力をさらに低減させることができる。
【0022】
1つの可能な実施形態では、上記可撓性絶縁基材は遮光可能な可撓性絶縁基材である。相互接続部品が隣接する2つのバックコンタクトセルを相互接続する場合、可撓性絶縁基材の一部又は全体が隣接する2つのバックコンタクトセルの間の隙間に位置すると、可撓性絶縁基材は視覚遮蔽構造として機能し、太陽電池アセンブリの正面から観察するときに太陽電池アセンブリの裏面にある構造化タブ線が視認できないようにし、これによって、太陽電池アセンブリの外観性を向上させることができる。
【0023】
1つの可能な実施形態では、上記可撓性絶縁基材の材料は絶縁性重合体材料であってもよく、該絶縁性重合体材料はポリビニルブチラール(PVB)、ポリオレフィン(POE)又はエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)などの重合体材料を含む。
【0024】
1つの可能な実施形態では、上記可撓性絶縁基材の少なくとも1つの面の一部又は全体に遮蔽コーティングを有する。遮蔽コーティングの効果については遮光可能な可撓性絶縁基材の関連説明を参照すればよく、ここでは詳しく説明しない。
【0025】
1つの可能な実施形態では、上記可撓性絶縁基材は片面テープ又は両面テープであってもよい。
【0026】
上記技術案を採用した場合、可撓性絶縁基材はバックコンタクトセルに粘着されて、構造化タブ線に対して位置決めの役割を果たすことができる。さらに、相互接続部品がバックコンタクトセルの相互接続に適用される場合、可撓性絶縁基材は隣接する2つのバックコンタクトセルの間に位置すると、片面テープ又は両面テープが有する離型層は視覚遮蔽層として機能して、太陽電池アセンブリの外観性を向上させることができるだけでなく、粒子による汚染を低減させることもできる。
【0027】
1つの可能な実施形態では、上記成形処理方式は機械プレス方式、化学エッチング方式又はレーザー切断方式である。
【0028】
1つの可能な実施形態では、上記複合化方式は粘着方式である。各構造化タブ線を可撓性絶縁基材に粘着する場合、粘着剤はポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、アクリル酸エステル、ポリスチレン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル、ビニルゴム、ニトリルゴム、フェノール-ポリビニルアセタール、エポキシポリアミドのうちの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない合成高分子系粘着剤であってもよい。
【0029】
1つの可能な実施形態では、上記複合化方式はホットプレス方式である。ホットプレス方式の温度は可撓性絶縁材料を損なわないものであればよい。例えば、該ホットプレス方式は、ホットプレス温度が50℃~120℃、ホットプレス時間が5秒~30秒である。
【0030】
1つの可能な実施形態では、各構造化タブ線が有する接続部は可撓性絶縁基材から離れた面が露出している。このとき、各構造化タブ線は圧着などのプロセスによって可撓性絶縁基材に圧着されてもよい。
【0031】
1つの可能な実施形態では、各構造化タブ線が有する接続部は可撓性絶縁基材に埋め込まれ、各前記構造化タブ線が有する接続部は少なくとも一部が前記可撓性絶縁基材内に包まれる。このとき、相互接続部品はサンドイッチ構造となり、可撓性絶縁基材によって構造化タブ線をさらに固定することができ、これによって、溶接過程に構造化タブ線に発生する可能性のある変位を低減又は解消することができ、構造化タブ線が有する1つの溶接部が力を受けてカールした場合、構造化タブ線と可撓性絶縁基材との接続が故障する可能性を解消し、これにより、構造化タブ線と可撓性絶縁基材との接続の安定性を確保することができる。
【0032】
1つの可能な実施形態では、上記可撓性絶縁基材は長尺状構造である。複数の構造化タブ線は可撓性絶縁基材の長尺状延伸方向に沿って間隔を空けて分布している。
【0033】
1つの可能な実施形態では、上記可撓性絶縁基材は導電層を内部に有する。各構造化タブ線が有する接続部は導電層を介して電気的に接続される。各構造化タブ線が有する接続部は導電層を介して電気的に接続される。該導電層は導電ストリップ又は相互に接触する金属粒子からなる導電性粒子層であってもよい。
【0034】
上記技術案を採用した場合、上記導電層は各構造化タブ線に含まれる導電層を電気的に接続することができ、これによって、導電層は横方向導電通路として機能することができる。複数の構造化タブ線のうちの1つに含まれる溶接部と対応する極性パッドとの溶接不良が発生した場合、当該構造化タブ線は垂直導電通路として局所的に故障したが、該構造化タブ線は導電層を介して電流を溶接が良好な他の構造化タブ線に伝導することができ、このように、垂直導電通路が局所的に故障した場合に電池効率が低下するという問題を解決し、相互接続部材の接続確実性を向上させることができる。
【0035】
1つの可能な実施形態では、タブ線を成形処理して、少なくとも1つの構造化タブ線を取得するステップは、
前記タブ線の長手方向に沿って、タブ線を機械的にプレスし、一体に接続された複数の構造化タブ線を形成し、裁断方式によって一体に接続された複数の構造化タブ線を分離するステップを含む。
【0036】
1つの可能な実施形態では、可撓性絶縁基材に複数の構造化タブ線を間隔を空けて複合化し、相互接続部品を取得するステップは、複数の構造化タブ線を間隔を空けて可撓性絶縁基材に圧着し、相互接続部品を取得するステップを含む。
【0037】
第2態様では、本開示はまた、タブ線繰出手段と、基材繰出手段と、プレス成形手段と、材料複合化手段と、巻き取り手段と、を含む相互接続部品の製造装置を提供する。タブ線繰出手段は前記プレス成形手段へタブ線を供給し、基材繰出手段は前記材料複合化手段へ可撓性絶縁基材を供給し、プレス成形手段はタブ線を成形処理して、複数の構造化タブ線を取得する。材料複合化手段は可撓性絶縁基材に複数の前記構造化タブ線を間隔を空けて複合化し、相互接続部品を取得し、巻き取り手段は前記相互接続部品を巻き取る。
【0038】
上記相互接続部品に含まれる各前記構造化タブ線が有する接続部は少なくとも一部の部位が前記可撓性絶縁基材内に位置し、2つの溶接部は可撓性絶縁基材から延出する。
【0039】
上記プレス成形手段は成形金型を含み、成形金型は上ダイと下ダイを含む。上ダイ及び下ダイはいずれも接続部を形成する第1成形部及び溶接部を形成する2つの第2成形部を含み、第1成形部は2つの第2成形部の間に位置し、前記第1成形部は前記第2成形部にそれぞれ接続される。
【0040】
上記技術案を採用した場合、タブ線繰出手段によってプレス成形手段へタブ線を供給し、プレス成形手段への自動化供給を実現し、プレス成形手段によるタブ線の連続プレスを実現することができる。一方、成形金型に含まれる上ダイ及び下ダイはいずれも接続部を形成する第1成形部及び溶接部を形成する2つの第2成形部を有し、第1成形部は2つの第2成形部の間に位置し、第1成形部は2つの第2成形部にそれぞれ接続されるので、プレス成形手段によってタブ線を成形処理する際には、タブ線を複数の構造化タブ線に打ち抜くことができる。この場合、各構造化タブ線は第1成形部に対応する接続部と、2つの第2成形部に対応する2つの溶接部と、を含み、接続部は2つの溶接部の間に位置し、2つの溶接部に接続される。これに基づいて、基材繰出手段は材料複合化手段へ可撓性絶縁基材を供給することができ、このため、プレス成形手段が構造化タブ線を連続的に打ち抜くことができる場合、材料複合化手段への可撓性絶縁基材の自動化供給を実現することができ、これによって、材料複合化手段は可撓性絶縁基材に連続的に複数の構造化タブ線を間隔を空けて複合化して、相互接続部品を取得することができる。これに加えて、各構造化タブ線が有する接続部は少なくとも一部の部位が可撓性絶縁基材に位置してもよいので、取得された相互接続部品は良好な可撓性を有し、このため、材料複合化手段が可撓性絶縁基材に連続的に複数の構造化タブ線を間隔を空けて複合化できる場合、巻き取り手段は相互接続部品を巻き取り、相互接続部品をロール状に包装することができる。以上から分かるように、本開示に係る相互接続部品の製造装置は相互接続部品の連続的な量産を実現することができ、相互接続部品の量産に有利である。
【0041】
より重要なことは、各構造化タブ線が有する接続部は少なくとも一部の部位が可撓性絶縁基材に位置してもよいので、構造化タブ線に含まれる接続部は、構造化タブ線において溶接過程、積層過程や室外の温度差により生じた応力を可撓性絶縁基材に伝達し、可撓性絶縁基材はこの応力を放出することができ、これによって、本開示に係る相互接続部品の製造装置で製造される相互接続部品はバックコンタクトセルの曲げ変形度合を低減させ、溶接安定性や長時間使用の安定性を向上させることができることである。また、可撓性絶縁基材は溶接中に複数の構造化タブ線を固定したり防塵したりする役割を果たし、溶接中の構造化タブ線とパッドとの相対位置のズレ及び溶接により生じた粒子の電池セルの正面への移動を防止し、溶接の正確性を向上させることができる。
【0042】
また、本開示に係る相互接続部品の製造装置で製造された相互接続部品は、バックコンタクトセル同士の相互接続に適用される場合、垂直導電通路としてバックコンタクトセル同士を相互接続することができるに加えて、可撓性絶縁基材により、隣接する2つのバックコンタクトセルのうちパッド以外の領域を電気的に隔離することができ、さらに漏電の可能性を低減させ、電池効率を向上させることができる。
【0043】
1つの可能な実施形態では、2つの第2成形部の中心軸は共線である。プレス成形手段でタブ線を打ち抜く場合、形成された構造化タブ線に含まれる2つの溶接部の中心軸は共線であり、その効果は前記の説明を参照する。
【0044】
1つの可能な実施形態では、各第2成形部の幅はいずれも第1成形部の幅よりも小さく、各第2成形部は弧線移行方式によって第1成形部に接続さされる。プレス成形手段でタブ線を打ち抜く場合、形成された構造化タブ線に含まれる第1溶接部及び第2溶接部はいずれも弧線移行方式によって接続部に接続され、その効果は前記の対応する説明を参照する。
【0045】
1つの可能な実施形態では、上記上ダイ及び下ダイはいずれも第1成形部内に位置する第3成形部をさらに含む。該第3成形部は接続部において応力を放出するための肉抜き構造を形成することに用いられる。プレス成形手段でタブ線を打ち抜く場合、形成された構造化タブ線に含まれる接続部内に肉抜き構造を有し、その有益な効果は前記の対応する説明を参照する。
【0046】
1つの可能な実施形態では、上記第3成形部は少なくとも1つの孔成形部を含む。各孔成形部のパターンは閉パターンであり、その有益な効果は前記の説明を参照する。例えば、各孔成形部のパターンは多角形パターン、円形パターン成形部、楕円形パターン成形部又は異形パターン成形部である。この効果は前記の肉抜き構造のパターンに関する説明を参照する。
【0047】
1つの可能な実施形態では、上記第3成形部はm列の孔成形部を含み、mは1以上の整数である。各列の前記孔成形部は少なくとも1つの孔成形部を含み、1列目の孔成形部及びm列目の孔成形部は接続部に平行ないずれかの方向に沿って第1成形部内に形成されている。
【0048】
1つの可能な実施形態では、mは2以上の整数であり、隣接する2列の孔成形部は位置ずれして分布しており、その効果は前記の関連説明を参照する。
【0049】
1つの可能な実施形態では、mは3以上の整数である。1列目の孔成形部及びm列目の孔成形部に含まれる孔成形部の数はいずれも2以上である。この場合、1列目の孔成形部からm列目の孔成形部の分布方向に沿って、各列の孔成形部に含まれる孔成形部の数は減少してから増加する。この効果は前記の関連説明を参照する。
【0050】
1つの可能な実施形態では、1列目の孔成形部及びm列目の孔成形部が2つの第2成形部の分布方向に沿って第1成形部に形成されている場合、1列目の孔成形部からm列目の孔成形部の分布方向に沿って、各列の孔成形部に含まれる孔成形部の数は減少してから増加し、また、各列の孔成形部の頭尾両端と第1成形部の縁部との間の距離は減少してから増加する。
【0051】
1つの可能な実施形態では、mは3以上の整数であり、1列目の孔成形部及びm列目の孔成形部に含まれる孔成形部の数はいずれも1以上である場合、1列目の孔成形部からm列目の孔成形部の分布方向に沿って、各列の孔成形部に含まれる孔成形部の数は増加してから減少する。
【0052】
1つの可能な実施形態では、上記プレス成形手段はプレス機をさらに含む。上ダイはプレス機に設けられる。プレス機は上ダイ及び下ダイを制御して型締め、型開きを行う。
【0053】
1つの可能な実施形態では、上記プレス成形手段はタブ線レベリングローラとタブ線牽引ローラをさらに含む。該成形金型はタブ線レベリングローラとタブ線牽引ローラとの間に位置する。プレス機で上ダイを制御して型開きを行う場合、タブ線レベリングローラによってタブ線の位置を校正するとともに、タブ線牽引ローラによってタブ線を牽引することによって、タブ線のうち打ち抜く対象となる部位が上ダイと下ダイとの間に正確に入り、これにより、プレス成形手段が正常にタブ線を打ち抜くことが確保される。
【0054】
1つの可能な実施形態では、複数の構造化タブ線が一体に接続されたものである場合、上記相互接続部品の製造装置は、第1産業用ロボットと、プレス成形手段と材料複合化手段との間に位置する裁断手段と、をさらに含む。第1産業用ロボットは上ダイと下ダイが型開きされたときに、一体に接続された複数の構造化タブ線を裁断手段の裁断ステーションに牽引する。該裁断手段は一体に接続された複数の構造化タブ線を裁断手段の裁断ステーションで分離し、複数の構造化タブ線を形成する。
【0055】
上記技術案を採用した場合、裁断手段で構造化タブ線の分離を1回行った後、第1産業用ロボットは残りの一体に接続された構造化タブ線を裁断手段の裁断ステーションに牽引することができ、これによって、構造化タブ線の裁断の自動化が図られる。
【0056】
1つの可能な実施形態では、上記相互接続部品の製造装置は、画像センサと、画像センサ及び裁断手段と通信するコントローラと、をさらに含む。画像センサは一体に接続された複数の構造化タブ線の裁断手段の裁断ステーションでの画像を収集する。コントローラは、一体に接続された複数の構造化タブ線の画に基づいて、御裁断手段を像制して、一体に接続された複数の構造化タブ線を分離する。
【0057】
上記技術案を採用した場合、画像センサ及び裁断手段がそれぞれコントローラと通信することにより、コントローラは画像センサによって収集された、一体に接続された複数の構造化タブ線の画像を受信して認識することが可能になる。コントローラが画像から、連続した構造化タブ線に含まれる隣接する2つの構造化タブ線の間の隙間を認識した場合、コントローラは一体に接続された複数の構造化タブ線の画像に基づいて、裁断手段を制御して該隙間で切断することで、1つの構造化タブ線を連続した構造化タブ線から分離することができる。以上から分かるように、本開示に係る相互接続部品の製造装置は画像センサ及びコントローラの支援の下で、裁断手段を制御して一体に接続された複数の構造化タブ線を正確に切断することができ、不正確に裁断することで構造化タブ線にダメージを与えることを回避し、裁断の歩留まりを向上させる。
【0058】
1つの可能な実施形態では、上記相互接続部品の製造装置は、それぞれコントローラと通信する第2産業用ロボット及び速度センサをさらに含む。第2産業用ロボットは可撓性絶縁基材へ構造化タブ線を断続的に投入する。速度センサは可撓性絶縁基材の供給速度を収集する。コントローラはまた、可撓性絶縁基材の供給速度及び構造化タブ線の可撓性絶縁基材での分布間隔に基づいて、第2産業用ロボットが前記構造化タブ線を投入する時間間隔を制御する。
【0059】
上記技術案を採用した場合、速度センサ及び第2産業用ロボットがそれぞれコントローラと通信することにより、コントローラは速度センサによって収集される可撓性絶縁基材の供給速度を受信して、第2産業用ロボットが構造化タブ線を投入する時間間隔を制御することができ、これによって、構造化タブ線の可撓性絶縁基材への複合化の自動化のレベルを向上させることができる。
【0060】
1つの可能な実施形態では、上記タブ線繰出手段は第1繰出ロールと搬送ロールを含み、前記搬送ロールは第1繰出ロールと前記プレス成形手段との間に位置する。
【0061】
上記技術案を採用した場合、搬送ロールが第1繰出ロールとプレス成形手段との間に位置するため、搬送ロールは第1繰出ロールから繰り出されたタブ線を持続的に搬送することができ、これによって、構造化タブ線を連続的に打ち抜くことを実現し、相互接続部品の量産を可能とする。また、構造化タブ線が可撓性絶縁基材に間隔を空けて分布しているので、製造された相互接続部品はロール材の形態として包装、保管されてもよく、これによって、巻き取り手段で相互接続部品を巻き取ることによって、相互接続部品の自動化包装が部分的に図られる。
【0062】
1つの可能な実施形態では、上記基材繰出手段は少なくとも1つの第2繰出ロールを含む。
【0063】
第2繰出ロールの数が1つである場合、上記構造化タブ線は可撓性絶縁基材から離れた面が露出する。
【0064】
第2繰出ロールの数が2つである場合、複数の構造化タブ線は第1絶縁基材と第2可撓性絶縁基材との間に配置され、複数の構造化タブ線の接続部は2つの可撓性絶縁基材で包まれるようにしてもよい。
【0065】
上記説明は本開示の技術案の概要に過ぎず、本開示の技術手段をより明確に理解するために、明細書の内容に基づいて実施されてもよく、しかも、本開示の上記及び他の目的、特徴や利点をより明確に理解しやすくするために、以下では、本開示の具体的な実施形態が例示される。
【図面の簡単な説明】
【0066】
本開示の実施例又は従来技術の技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明するが、明らかに、以下で説明される図面は本開示の一部の実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な努力を必要とせずに、これらの図面に基づいて他の図面を取得することもできる。
ここで説明される図面は本開示をさらに理解するために提供され、本開示の一部を構成し、本開示の概略的な実施例及びその説明は本開示を解釈するものであり、本開示を何ら限定するものではない。
【
図1A-1C】本開示の実施例に係る相互接続部品の製造方法の各段階の状態の概略図である。
【
図2A-2B】本開示の実施例における構造化タブ線の2種類の構造概略図である。
【
図3A-5A】本開示の実施例において第1方向に沿って分布している複数列の貫通孔の3種類の分布の概略図である。
【
図3B-5B】本開示の実施例において第2方向に沿って分布している複数列の貫通孔の3種類の分布の概略図である。
【
図6】本開示の実施例で製造された相互接続部品が適用される電池セルの裏面構造の概略図である。
【
図7A-7C】本開示の実施例で製造された相互接続部品により
図6に示す電池セルを相互接続する3種類の適用シーンの概略図である。
【
図8】本開示の実施例に係る可撓性絶縁基材の一例の構造概略図である。
【
図9A】本開示の実施例における例示的な相互接続部品の構造概略図である。
【
図9B】本開示の実施例における別の例示的な相互接続部品の構造概略図である。
【
図10A】本開示の実施例における別の例示的な相互接続部品の構造概略図である。
【
図11】本開示の実施例に係る相互接続部品の製造装置の構造概略図である、
【
図12A-12B】本開示の実施例に係るプレス金型の構造概略図である。
【
図13A-13B】本開示の実施例に係る別のプレス金型の構造概略図である。
【
図14A-16A】本開示の実施例において第1方向に沿って分布している複数列の孔成形部の3種類の分布概略図である。
【
図14B-16B】本開示の実施例において第2方向に沿って分布している複数列の孔成形部の3種類の分布概略図である。
【
図17】本開示の実施例に係る相互接続部品の製造装置の自動化原理を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0067】
本開示の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下では、本開示の実施例の図面を参照して、本開示の実施例の技術案を明確かつ完全に説明するが、明らかに、説明される実施例は本開示の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。当業者が本開示の実施例に基づいて創造的な努力を必要とせずに得る他の全ての実施例は本開示の特許範囲に属する。
【0068】
本開示が解決しようとする技術的課題、技術案及び有益な効果をより明確にするために、以下では、図面及び実施例を参照して本開示をさらに詳細に説明する。なお、ここで説明される具体的な実施例は本開示を解釈するためのものに過ぎず、本開示を限定するものではない。
【0069】
なお、構成要素が別の構成要素に「固定される」又は「設けられる」と記載された場合、この構成要素は別の構成要素に直接位置するか、又はこの別の構成要素に間接的に位置する。1つの構成要素が別の構成要素に「接続される」と記載された場合、この構成要素は別の構成要素に直接接続されるか、又は別の構成要素に間接的に接続される。
【0070】
さらに、「第1」、「第2」等の用語は説明するためのものに過ぎず、相対重要性を指示又は示唆したり、係る技術的特徴の数を暗黙的に指示したりするものとして理解すべきではない。よって、「第1」、「第2」により限定される特徴は1つ又は複数の該特徴を明示的又は暗黙的に含んでもよい。本開示の説明においては、「複数」は、特に特定の制限がない限り、2つ以上を意味する。「いくつか」は、特に特定の制限がない限り、1つ以上を意味する。
【0071】
なお、本開示の説明において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」などの用語により示される方位又は位置関係は図面に示される方位又は位置関係に基づくものであり、本開示の説明及び説明の簡素化のために過ぎず、係る装置又は構成要素が必ずしも特定の方位を有したり、特定の方位で構成、操作されたりすることを指示又は示唆するものではなく、本開示を限定するものとして理解すべきではない。
【0072】
なお、本開示の説明において、別に明確な規定や限定がない限り、「取り付ける」、「連結」、「接続」等の用語は広義に理解すべきであり、例えば、固定接続、取り外し可能な接続、又は一体接続であってもよいし、機械的接続、電気的接続であってもよいし、直接連結、中間部品を介した間接的連結、2つの構成要素の内部連通又は2つの構成要素の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本開示における具体的な定義を理解することができる。
【0073】
本開示の実施例は相互接続部品の製造方法を提供し、この製造方法によって製造される相互接続部品はバックコンタクトセルの相互接続に適用できるが、これに限定されない。バックコンタクトセルの種類としては、電池セル100の種類であってもよく、インターデジタルバックコンタクト(Interdigitated back contact、IBC電池と略記)、メタライゼーションラップスルー(metallization wrap-through、MWTと略記)シリコン太陽電池、エミッタラップスルー(emitter-wrap-through、EWTと略記)シリコン太陽電池などが含まれてもよいが、これらに限定されるものではない。
【0074】
図1A~
図1Cは本開示の実施例に係る相互接続部品の製造方法の各段階の状態の概略図を示している。
図1A~
図1Cに示すように、本開示の実施例に係る相互接続部品の製造方法は以下のステップを含む。
【0075】
図1Aに示すように、タブ線100Aを提供する。タブ線100Aの可撓性の特性のため、繰出ロール、搬送ロールなどの手段によってタブ線100Aを繰り出して、タブ線100Aを供給してもよい。該タブ線100Aは厚さが0.02mm~0.3mm、幅が3mm~7mmであってもよい。タブ線100Aの種類としては、実際のニーズに応じて選択すればよく、例えば、該タブ線100Aは無酸素銅又はT2高純度銅などの銅系材料であり、銅含有量≧99.99wt%、電導率≧98%である。タブ線100Aは両面コーティングであり、コーティング材料がSn
63Pb
37であり、コーティングの厚さが0.02mm~0.1mmであり、コーティング融点が約183℃である。タブ線100Aは引張強度≧150N/mm
2、破断伸び≧20%、降伏強度≦65MPaである。
【0076】
図1Aに示すタブ線100Aを成形処理し、複数の
図1Bに示す構造化タブ線200を取得する。該成形処理方式は機械プレス方式、化学エッチング方式又はレーザー切断方式である。例えば、
図1A及び
図1Bに示すように、機械プレス方式で成形処理を行う場合、タブ線100Aを成形処理し、複数の構造化タブ線200を取得するステップは、タブ線100Aの長手方向に沿って、タブ線100Aを機械的にプレスし、一体に接続された複数の構造化タブ線100Bを形成し、一体に接続された複数の構造化タブ線100Bを裁断方式で分離するステップを含む。
【0077】
図1Cに示すように、可撓性絶縁基材300を提供する。該可撓性絶縁基材300の構造は一般には長尺形状の構造、例えば長方形構造であるか、又は全体として長尺状構造であるが、輪郭が非規則的である構造、例えば波状の可撓性絶縁基材である。可撓性絶縁基材300の可撓性の特性のため、繰出ロール、搬送ロールなどの手段によって可撓性絶縁基材300を繰り出し、可撓性絶縁基材300を供給してもよい。
【0078】
図1Cに示すように、可撓性絶縁基材300に複数の構造化タブ線200を間隔を空けて複合化し、相互接続部品を取得する。複合化方式は粘着方式又はホットプレス方式であってもよく、これによって、構造化タブ線200と可撓性絶縁基材300は一体式の相互接続部品となる。
【0079】
複合化方式が粘着方式である場合、各構造化タブ線を可撓性絶縁基材に粘着する時、粘着剤は、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、アクリル酸エステル、ポリスチレン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル、ビニルゴム、ニトリルゴム、フェノール-ポリビニルアセタール、エポキシポリアミドのうちの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない合成高分子系粘着剤であってもよい。
【0080】
複合化方式がホットプレス方式である場合、ホットプレス方式の温度は可撓性絶縁材料を損なわない温度であればよい。例えば、該ホットプレス方式は、ホットプレス温度が50℃~120℃、ホットプレス時間が5秒~30秒である。例えば、ホットプレス温度は50℃、ホットプレス時間は30秒である。また、例えば、ホットプレス温度は120℃、ホットプレス時間は5sである。さらに、例えば、ホットプレス温度は75℃、ホットプレス時間は18秒である。
【0081】
図2A及び
図2Bは本開示の実施例における構造化タブ線の2種類の構造概略図を示している。
図2A及び
図2Bに示すように、各構造化タブ線200は、接続部210と、2つの溶接部(以下、第1溶接部221及び第2溶接部222と表される)と、を有する。接続部210は第1溶接部221と第2溶接部222との間に位置し、接続部210は第1溶接部221及び第2溶接部222にそれぞれ接続される。接続部210は少なくとも一部の部位が可撓性絶縁基材300に位置し、第1溶接部221及び第2溶接部222は可撓性絶縁基材300から延出する。例えば、可撓性絶縁基材300の構造は長尺状構造であってもよく、これにより、複数の構造化タブ線200は可撓性絶縁基材300の長尺状の延伸方向に沿って間隔を空けて分布している。第1溶接部221及び第2溶接部222はいずれも中実面であり、反対の方向に沿って可撓性絶縁基材300から延出してもよい。
【0082】
一例では、各構造化タブ線がホットプレスによって可撓性絶縁基材に形成される場合、上記可撓性絶縁基材の厚さはできるだけ小さくされ、例えば可撓性絶縁基材の厚さは0.02mmよりも小さく、このようにして、
図2A及び
図2Bに示す第1溶接部221及び第2溶接部22の曲げ度合を低減させ、第1溶接部221及び第2溶接部222をできるだけ水平に溶接し、これにより、溶接確実性を向上させることができる。また、ホットプレスにおいて、ホットプレスの圧力が大きすぎて、構造化タブ線によって可撓性絶縁基材が切断されるという問題を解決するように、構造化タブ線の厚さは可撓性絶縁基材の厚さの1/3以下であってもよい。これに基づいて、
図1Aに示すタブ線の厚さは0.12mmであってもよく、幅は好ましくは5mmである。
【0083】
本開示の実施例に係る相互接続部品の製造方法で製造された相互接続部品がバックコンタクトセルの電流伝導に適用される場合、相互接続部品が有する構造化タブ線の数は伝導される電流に関連する電池セルに備える同極性パッドの数に関連する。例えば、電池セルの同極性パッドの数はいずれも9個であり、この場合、可撓性絶縁基材300に設けられる構造化タブ線200の数は9個であってもよいが、様々な回路デザインのニーズに応えるように、9個よりも少なく又は多くてもよい。
【0084】
実際の適用では、相互接続部品が電池セルを相互接続する場合、相互接続部品に含まれる各構造化タブ線が有する溶接部の一方は電池セルの正極性パッドに溶接され、他方は別の電池セルの負極パッド又はバスワイヤに溶接される。溶接方式は電磁溶接又は赤外線溶接の方式を採用してもよいが、これらに限定されない。また、溶接、積層又は後の使用時に溶接部で熱応力が生じると、接続部は熱応力を可撓性絶縁基材に伝達し、可撓性絶縁基材の可撓性作用によって熱応力が放出され、これによって、バックコンタクトセルの曲げ変形度合を低減させ、溶接安定性や長時間使用の安定性を向上させる。例えば、パッドと相互接続部品との溶接方式が電磁溶接である場合、溶接温度は180℃~380℃、溶接時間は1000ms~4000msである。例えば、溶接温度は180℃、ホットプレス時間は4000msである。また、例えば、ホットプレス温度は380℃、ホットプレス時間は1000msである。さらに、例えば、ホットプレス温度は250℃、ホットプレス時間は2500msである。
【0085】
電池セルの歪みを抑えることから、従来の相互接続タブ線に比べて、複数の構造化タブ線は可撓性絶縁基材に間隔を空けて複合化することによって、タブ線の材料使用量を減少することができ、製造コストを低減することができるだけでなく、相互接続部品に含まれる構造化タブ線と電池セルの裏面との接触面積を減少させ、相互接続時の熱応力による影響を低減し、太陽電池アセンブリの確実性を向上させることができる。より重要なことは、複数の構造化タブ線が可撓性絶縁基材に間隔を空けて設けられる場合、形成された相互接続部品は良好な可撓性を有し、このため、構造化タブ線は可撓性絶縁基材を介して温度差(例えば、溶接過程、積層過程や室外環境の変化)による熱応力を放出し、バックコンタクトセルの曲げ変形度合を低減させ、溶接安定性や長時間使用の安定性を向上させることができることである。また、本開示の実施例に係る相互接続部品の製造方法で製造された相互接続部品がバックコンタクトセル同士の相互接続に適用される場合、相互接続部品に含まれる可撓性絶縁基材は隣接する2つのバックコンタクトセルのうちパッド以外の領域を電気的に隔離することができ、さらに漏電の可能性を低減させ、電池効率を向上させることができる。つまり、可撓性絶縁基材は、構造化タブ線及び電池セルの、相互接続を必要としない領域において分流経路が形成されることを回避して、電池変換効率を向上させることができる。
【0086】
一例では、
図2A及び
図2Bに示すように、上記第1溶接部221の幅及び第2溶接部222の幅はいずれも接続部210の最大幅よりも小さくてもよい。接続部の幅方向及び2つの溶接部の幅方向は同じであり、いずれも
図2A及び
図2Bの横方向である。例えば、第1溶接部221、第2溶接部222及び接続部210がいずれも長方形構造である場合、第1溶接部221及び第2溶接部222の寸法は6mm×1mmであってもよく、接続部210の寸法は6mm×3mmであってもよい。この場合、第1溶接部221及び第2溶接部222の幅はいずれも1mmであり、接続部210の幅は3mmである。
【0087】
図2A及び
図2Bに示すように、上記第1溶接部221及び第2溶接部222はいずれも直角移行方式又は弧線移行方式によって接続部210に接続されてもよい。弧線移行方式によって接続される場合、弧線移行の箇所に応力集中が生じにくく、これによって、構造化タブ線200において温度変化(溶接温度変化又は外部環境温度変化)により生じた応力がさらに低下する。
【0088】
一例では、
図2A及び
図2Bに示すように、上記各構造化タブ線200が有する接続部210は応力を放出するための肉抜き構造LKを有する。肉抜き構造に加えて、接続部210の残りの領域はいずれも中実構造である。この場合、肉抜き構造LKによって、溶接過程、積層過程や室外の温度差により生じた応力を放出することができ、さらに、バックコンタクトセルの曲げ変形の度合を低減させ、溶接安定性や長時間使用の確実性を向上させることができる。
【0089】
図2A及び
図2Bに示すように、上記肉抜き構造LKは少なくとも1つの貫通孔を含んでもよい。各貫通孔のパターンは閉パターンである。このとき、ここでの閉パターンとは肉抜き構造の輪郭のパターンが閉じられたことを意味する。このような場合、接続部210の縁部の輪郭が完全なものであり、構造化タブ線200に優れた強度を持たせることができる。各貫通孔のパターンは多角形パターン、円形パターン、楕円形パターン又は異形パターンである。多角形パターンは三角形、長方形、正方形などであってもよい。一例として、貫通孔の形状は長方形であり、長さは1mm~10mmであってもよい。
【0090】
図3A~
図5Aは本開示の実施例において第1方向に沿って分布している複数列の貫通孔の3種類の分布概略図を示している。
図3B~
図5Bは、本開示の実施例において第2方向に沿って分布している複数列の貫通孔の3種類の分布概略図を示している。
図3A~
図5A及び
図3B~
図5Bに示すように、
図2A及び
図2Bに示す肉抜き構造LKはm列の貫通孔を含み、mは1以上の整数である。各列の貫通孔は少なくとも1つの貫通孔Tを含む。1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔は接続部210に平行ないずれかの方向に沿って接続部210に形成されている。例えば、mは2以上の整数である場合、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔は第1溶接部221及び第2溶接部222の分布方向(例えば
図3A~
図5Aに示す第1方向A)に沿って分布している。また、例えば、mは2以上の整数である場合、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔は第1溶接部221及び第2溶接部222に垂直な分布方向(例えば
図3B~
図5Bに示す第2方向B)に沿って分布している。
【0091】
1列目の貫通孔からm列目の貫通孔が
図3A~
図5Aに示す第1方向Aに沿って分布している場合、貫通孔Tはスリット状貫通孔又は長方形貫通孔であり、強度や応力解消能力が適切な場合、第1溶接部221と第2溶接部222との間の回路経路を短くするように、隣接する2列の貫通孔の分布形態を適切に調整してもよい。
【0092】
1列目の貫通孔からm列目の貫通孔が
図3B~
図5Bに示す第2方向Bに沿って分布している場合、貫通孔Tはスリット状貫通孔又は長方形貫通孔であり、貫通孔Tの長手方向が第1溶接部221及び第2溶接部222に垂直な分布方向であると、第1溶接部221及び第2溶接部222の電流ができるだけ直線のように接続部210を流れて別の溶接部に伝達されるように2列の貫通孔の間隔を調整することができ、これにより、電流損失を低減することができる。
【0093】
例示的には、隣接する2列の貫通孔は位置ずれして分布している。この場合、接続部が有するm列の貫通孔は構造化タブ線による応力を均一に放出することができ、これによって、バックコンタクトセルの変形度合をさらに低減させることができる。もちろん、各列の貫通孔の分布形態を調整して、接続部の構造強度と応力放出能力とをバランスさせることもできる。一例として、
図3A及び
図3Bに示すように、該構造化タブ線200に含まれる接続部210は位置ずれして分布している2列のスリット状貫通孔を有し、この2本のスリット状貫通孔は
図3Aに示す第1方向Aに沿って分布していてもよく、
図3Bに示す第2方向Bに沿って分布していてもよい。
【0094】
図3Aに示すように、2列の貫通孔が
図3Aに示す第1方向Aに分布している場合、1列目の貫通孔の端部と2列目の貫通孔の端部とが交差し、これにより、第1溶接部221及び第2溶接部222により伝導される電流は接続部210において
図3Aの破線に示す方向に沿って伝導され得る。
【0095】
図3Bに示すように、2列の貫通孔が
図3Bに示す第2方向Bに分布している場合、各列の貫通孔はスリット状貫通孔である。スリット状貫通孔の長手方向は第1方向Aと同じである。この場合、第1溶接部221及び第2溶接部222が
図3Bの破線に示す方向で電流を伝導するように、隣接する2列のスリット状貫通孔の間の距離を調整してもよい。
【0096】
例示的には、
図4A及び
図4Bに示すように、mは3以上の整数である。1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔に含まれる貫通孔Tの数はいずれも2以上である。この場合、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔に含まれる貫通孔Tの数は減少してから増加する。このとき、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、接続部210の構造強度は増加してから減少し、接続部210の応力は徐々に減少してから徐々に増大する。これに基づいて、貫通孔Tの接続部210での分布形態によって接続部210の各領域の強度及び応力放出能力を調整して、接続部210の強度と応力放出能力とのバランスを取ることができる。
【0097】
図4A及び
図4Bに示すように、1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔が2つの溶接部の分布方向に沿って接続部210に形成されている場合、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔に含まれる貫通孔Tの数が減少してから増加し、しかも、各列の貫通孔の頭尾両端と接続部210の縁部との間の距離が減少してから増加すると、第1溶接部221と第2溶接部222との間で伝導される電流の、接続部210の電流経路はできる短くなる。
【0098】
一例として、
図4A及び4Bに示すように、該構造化タブ線200に含まれる接続部210は3列のスリット状貫通孔を有する。1列目の貫通孔及び3列目の貫通孔はいずれも2つのスリット状貫通孔を含み、2列目の貫通孔は1つのスリット状貫通孔を含む。2列目の貫通孔に含まれる1つのスリット状貫通孔は1列目の貫通孔に含まれるスリット状貫通孔の長さよりも長いが、1列目の貫通孔及び3列目の貫通孔の端部を越えない。この場合、1列目の貫通孔及び3列目の貫通孔に含まれるスリット状貫通孔の数は多く、一方、両端にある2列目の貫通孔に含まれるスリット状貫通孔の数は少なく、これによって、接続部210では、両端は歪み解消能力が高いものの、強度が低く、中央部は歪み解消能力が劣るものの、強度が高く、このため、m列の貫通孔の分布形態は接続部210の各領域の歪み解消能力と強度をバランスさせることができ、構造化タブ線200は強度を確保しつつ、高い歪み解消能力を持つことができる。
【0099】
図4Aに示すように、3列の貫通孔が
図4Aに示す第1方向Aに分布している場合、2列目の貫通孔の端部は1列目の貫通孔及び3列目の貫通孔の端部を越えておらず、これによって、第1溶接部221及び第2溶接部222によって伝導される電流の、接続部210における電流経路は
図4Aに示す破線のように伝導される。
【0100】
図4Bに示すように、3列の貫通孔が
図4Bに示す第2方向Bに分布している場合、各列の貫通孔はいずれもスリット状貫通孔であり、スリット状貫通孔の長さ方向は第1方向に沿う。この場合、第1溶接部221及び第2溶接部222によって伝導される電流の、接続部210における経路は
図4Bに示す破線のように伝導されるように、隣接する2列のスリット状貫通孔の間の距離を調整してもよい。
【0101】
例示的には、
図5A及び
図5Bに示すように、mは3以上の整数である場合、1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔に含まれる貫通孔の数はいずれも1以上である。1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔に含まれる貫通孔の数は増加してから減少する。
【0102】
図5A及び
図5Bに示すように、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔の列方向の長さが増加してから減少すると、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、接続部210の構造強度は減少してから増加し、接続部210の応力は徐々に増加してから徐々に減少する。これに基づいて、貫通孔の接続部210での分布形態によって接続部210の各領域の強度と応力放出能力を調整して、接続部210の強度と応力放出能力とのバランスを取ることができる。
【0103】
一例として、
図5A及び
図5Bに示すように、該構造化タブ線200に含まれる接続部210は3列のスリット状貫通孔を有する。1列目の貫通孔及び3列目の貫通孔はいずれも1つのスリット状貫通孔を含み、2列目の貫通孔は2つのスリット状貫通孔を含む。1列目の貫通孔に含まれる1つのスリット状貫通孔は2列目の貫通孔に含まれるスリット状貫通孔の長さよりも長いが、1列目の貫通孔の端部及び3列目の貫通孔は2列目の貫通孔の端部を越えていない。この場合、1列目の貫通孔及び3列目の貫通孔に含まれるスリット状貫通孔の数は少なく、一方、2列目の貫通孔に含まれるスリット状貫通孔の数は多く、これによって、接続部210では、両端は強度が高いものの、応力解消能力が劣り、中央部は歪み解消能力が高いものの、強度が劣り、このため、m列の貫通孔Tの分布形態は接続部210の各領域の歪み解消能力と強度をバランスさせ、構造化タブ線200は強度を確保しつつ、高い歪み解消能力を持つことができる。
【0104】
図5Aに示すように、3列の貫通孔が
図5Aに示す第1方向Aに分布している場合、1列目の貫通孔の端部及び3列目の貫通孔は2列目の貫通孔を越えておらず、これによって、第1溶接部221及び第2溶接部222によって伝導される電流は接続部210において
図5Aの破線に示す方向に沿って流れることができる。
【0105】
図5Bに示すように、3列の貫通孔が
図5Bに示す第2方向に分布している場合、各列の貫通孔はいずれもスリット状貫通孔であり、スリット状貫通孔の長さ方向は第1方向に沿う。この場合、第1溶接部221及び第2溶接部222によって伝導される電流が接続部210において
図5Bの破線に示す方向に沿って流れるように、隣接する2列のスリット状貫通孔の間の距離を調整してもよい。
【0106】
電気的隔離から考慮すれば、相互接続部品が対応する極性パッドに溶接される過程では、可撓性絶縁基材300は溶接過程で複数の構造化タブ線200を固定したり、溶接過程での構造化タブ線200とパッドとの相対位置ズレを防止したりする役割を果たし、溶接正確性を向上させ、構造化タブ線200とパッドが位置合わせしていない場合の電気短絡を避ける。さらに、相互接続部品が隣接する2つの電池セルの間の隙間又は電池セルの一方の側に位置する場合、可撓性絶縁基材300は一部又は全部が隙間又は電池セルの一方の側に位置してもよい。可撓性絶縁基材300の一部が隙間又は電池セルの一方の側に位置する場合、可撓性絶縁基材300は隙間又は電池セルの一方の側に位置していない領域が電池セルの縁部に貼り合わせることができる。
【0107】
図6は本開示の実施例で製造される相互接続部品が適用される電池セルの裏面構造の概略図を示している。
図6に示すように、該電池セル400の裏面には9つの正極パッド410と9つの負極パッド420を有する。この場合、
図1A~
図1C、
図2A及び
図2Bに示すように、本開示の実施例で製造された相互接続部品に含まれる可撓性絶縁基材300において9つの構造化タブ線200が間隔を空けて分布している。ここでは、9つの正極パッド410は電池セル400の第1側縁部C1に分布しており、9つの負極パッド420は電池セル400の第2側縁部C2に分布している。第1側縁部C1と第2側縁部C2は対向する2つの方向にある。例えば、電池セル400が長方形である場合、第1側縁部C1は長方形電池セルの1つの長辺に近く、第2側縁部C2は長方形電池セルの別の長辺に近い。以下の説明の便宜上、構造化タブ線200が有する2つの溶接部はそれぞれ第1溶接部221及び第2溶接部222として定義される。
【0108】
図7A~
図7Cは本開示の実施例で製造された相互接続部品の相互接続
図6に示す電池セルの3種類の適用シーンの概略図を示している。
【0109】
図7Aに示すように、上記電池セル400の第1側縁部C1及び第2側縁部C2はいずれも相互接続部品を有し、これらの相互接続部品はそれぞれ第1側縁部C1に近い第1相互接続部品JD1と第2側縁部C2に近い第2相互接続部品JD2である。第1相互接続部品JD1に含まれる各構造化タブ線200が有する第1溶接部221は電池セル400の各正極パッド410に1対1で対応して溶接され、第2相互接続部品JD2に含まれる各構造化タブ線200が有する第2溶接部222はいずれも負極パッド420に1対1で対応して溶接される。
【0110】
一例では、
図7Bに示すように、隣接する第1電池セル400A及び第2電池セル400Bでは、第1電池セル400Aの9つの負極パッド420及び第2電池セル400Bの9つの正極パッド410はいずれも同一の隙間に近接している。この隙間内には1つの相互接続部品JDを有する。
図1A~
図1C、
図2A及び
図2Bに示すように、該相互接続部品JDに含まれる各構造化タブ線200が有する第1溶接部221は第1電池セル400Aが有する各負極パッド420に溶接され、該相互接続部品に含まれる各構造化タブ線200が有する第2溶接部222は第2電池セル400Bが有する各正極パッド410に溶接される。このとき、第1電池セル400Aと第2電池セル400Bは1つの相互接続部品によって相互接続され得る。
【0111】
別の例では、
図7Cに示すように、隣接する第1電池セル400A及び第2電池セル400Bでは、第1電池セル400Aの9つの負極パッド420及び第2電池セル400Bの9つの正極パッド410はいずれも同一の隙間に近接している。この隙間内には第1相互接続部品JD1、第2相互接続部品JD2及びバスワイヤ500を有する。
図1A~
図1C、
図2A及び
図2Bに示すように、第1相互接続部品JD1に含まれる各構造化タブ線200が有する第1溶接部221は第1電池セル400Aの各負極パッド420に溶接され、第1相互接続部品JD1に含まれる各構造化タブ線200が有する第2溶接部222はバスワイヤ500に溶接される。第2相互接続部品JD2に含まれる各構造化タブ線200が有する第1溶接部221はバスワイヤ500に溶接される。第2相互接続部品JD2に含まれる各構造化タブ線200が有する第2溶接部222は第1電池セル400Aの各負極パッド420に溶接される。第1相互接続部品JD1に含まれる各構造化タブ線200が有する第2溶接部222、及び第2相互接続部品JD2に含まれる各構造化タブ線200が有する第1溶接部221の、バスワイヤ500での溶接位置をできるだけ同じにすることによって、電流の横方向伝導(可撓性絶縁基材300の長尺状の延伸方向に沿う)の可能性を低減させる。
【0112】
実際の適用では、
図7Cに示すように、バスワイヤ500を第1相互接続部品JD1に含まれる各構造化タブ線200が有する第2溶接部222に溶接してから、第1相互接続部品JD1に含まれる各構造化タブ線200が有する第1溶接部221を第1電池セル400Aの負極パッド420に溶接してもよいし、まず、第1相互接続部品JD1に含まれる各構造化タブ線200が有する第1溶接部221を第1電池セル400Aの正極パッド410に溶接し、次に、バスワイヤ500を第1相互接続部品JD1に含まれる各構造化タブ線200が有する第2溶接部222に溶接してもよい。
【0113】
図7A~
図7Cに示すように、本開示の実施例に係る相互接続部品の製造方法で製造された相互接続部品では、第1溶接部221及び第2溶接部222のうち、一方の溶接部は電流入力端として、他方の溶接部は電流出力端として機能してもよい。電流の伝導経路をできるだけ短縮させるために、本開示の実施例で製造された相互接続部品に含まれる各構造化タブ線200が有する2つの溶接部の中心軸は共線である。このような場合、一方の溶接部から他方の溶接部に流れる電流はできるだけ直線のように伝導され得る。ここで第1溶接部221及び第2溶接部222が長方形であると定義する場合、第1溶接部221及び第2溶接部222はその長手方向に沿う軸線が中心軸である。このような場合、第1溶接部221から第2溶接部222に流れる電流はできるだけ略直線のように伝導され得る。
【0114】
図8は本開示の実施例に係る可撓性絶縁基材の一例の構造概略図を示している。
図5に示すように、該可撓性絶縁基材300は導電層320を内部に有する。
図2A及び
図2Bに示す各構造化タブ線200が有する接続部210は導電層320を介して電気的に接続される。なお、
図8では、導電層320はいずれも部分的に露出しているが、実際には、不要な汚染や損失を回避するために、
図8において露出している導電層320は一般には可撓性絶縁基材300に埋め込まれる。
【0115】
図8に示すように、上記導電層320は導電ストリップ又は相互に接触する金属粒子からなる導電性粒子層であってもよい。導電ストリップは銅ストリップ、銀ストリップ、アルミストリップなどのうちの1種又は複数種であってもよく、導電性粒子層は相互に接触する銅粒子、銀粒子、アルミ粒子などのうちの1種又は複数種を含んでもよい。実際の適用では、可撓性絶縁層の一方の面に導電性粒子スラリーを形成し、可撓性絶縁基材300を破壊せずに、スラリー中に含まれる溶媒を除去し(例えば低温ベーク)、導電性粒子層を形成する。次に、可撓性絶縁層のうち導電性粒子層が形成された面に別の可撓性絶縁基材300を被覆し、このように、可撓性絶縁基材300内に導電性粒子層を形成する。
【0116】
上記構造に基づいて、導電層が各構造化タブ線に含まれる接続部を電気的に接続すると、導電層は横方向導電通路として機能することができる。複数の構造化タブ線のうちの1つに含まれる第1溶接部と正極パッドとの溶接不良が発生した場合、当該構造化タブ線は垂直導電通路として局所的に故障したが、該構造化タブ線は導電層を介して電流を溶接が良好な他の構造化タブ線に伝導することができ、このように、垂直導電通路が局所的に故障した場合に電池効率が低下するという問題を回避し、相互接続部品の接続確実性を向上させることができる。
【0117】
図9Aは本開示の実施例の例示的な相互接続部品の構造概略図を示している。
図9Bは本開示の実施例の別の例示的な相互接続部品の構造概略図を示している。
図9A及び
図9Bに示すように、各構造化タブ線200が有する接続部210は可撓性絶縁基材300から離れた面が露出している。この場合、複数の構造化タブ線200を可撓性絶縁基材300の表面に配置し、圧力の作用下で複数の構造化タブ線200を可撓性絶縁基材300に圧着することができる。
【0118】
図9A及び
図9Bに示すように、可撓性絶縁基材300が導電層320を内部に有する場合、可撓性絶縁基材300は2層の可撓性絶縁層310と、2層の可撓性絶縁層310の間に位置する導電層320と、を含む。この場合、複数の構造化タブ線200をホットプレスプロセスで可撓性絶縁基材300の一方の面に圧着する場合、構造化タブ線200に含まれる接続部210の底部を導電層320に接触させるように圧力を制御することができる。
【0119】
図10Aは本開示の実施例の相互接続部品の別の例示的な構造概略図を示している。
図10Bは
図10Aに示す相互接続部品のA-A矢視図を示している。
図10A及び
図10Bに示すように、各構造化タブ線200が有する接続部210は可撓性絶縁基材300に埋め込まれる。各構造化タブ線200が有する接続部210は少なくとも一部が可撓性絶縁基材300内に包まれる。第1溶接部221及び第2溶接部222は可撓性絶縁基材300の2つの反対方向から延出している。このとき、
図10Aに示す相互接続部品はサンドイッチ構造となり、可撓性絶縁基材300によって構造化タブ線200をさらに固定することができ、これによって、溶接過程に構造化タブ線200に発生する可能性のある変位を低減又は解消するだけでなく、構造化タブ線200が有する1つの溶接部が力を受けてカールした場合、構造化タブ線200と可撓性絶縁基材300との接続が故障する可能性を解消し、これにより、構造化タブ線200と可撓性絶縁基材300との接続の安定性を確保することができる。
【0120】
図10Cは
図10Aに示す相互接続部品の別のA-A矢視図を示している。
図10Cに示すように、可撓性絶縁基材は2層の可撓性絶縁層310と、2層の可撓性絶縁層310の間に位置する導電層320と、を含み、導電層320は可撓性絶縁基材内に埋め込まれる。複数の構造化タブ線がホットプレスプロセスによって2つの可撓性絶縁層320の間に圧着される場合、1つの可撓性絶縁層に導電層320を形成した後、該可撓性絶縁層のうち導電層320が形成された面に
図2A又は
図2Bに示す構造化タブ線200を形成してもよい。これに基づいて、該可撓性絶縁層320のうち導電層320が形成された面に別の可撓性絶縁層を圧着する。このように、各構造化タブ線が有する接続部210は少なくとも一部が2つの可撓性絶縁層320の間に包まれており、これによって、各構造化タブ線200に含まれる接続部210が導電層320に直接接触することが確保される。
【0121】
太陽電池アセンブリの外観及び電池の包装操作から考慮すれば、
図7A~
図7Cに示すように、相互接続部品が隣接する2つの電池セル400の間の隙間又は電池セル400の一方の側に位置する場合、可撓性絶縁基材300は電池セル400の縁部の隙間を遮蔽し、溶接過程で生じた粒子が電池セル400の縁部を介して電池セル400の正面に移動する可能性を減少させ、更に、溶接過程、後続のプロセスや使用中における電池セル400の正面への粒子の汚染を低減させる。また、可撓性絶縁基材300はバックコンタクトセルの間隔マーカーとしてもよく、このように、太陽電池アセンブリの組み立ての対称性及び外観性を確保することができる。
【0122】
一例では、上記相互接続部品に含まれる可撓性絶縁基材の材料は絶縁性重合体材料であってもよく、該絶縁性重合体材料はポリビニルブチラール(PVB)、ポリオレフィン(POE)又はエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)などの重合体材料を含む。
図7B及び
図7Cに示すように、第1電池セル400Aと第2電池セル400Bとの間に隙間を有し、相互接続部品がこの隙間に収納している場合、選択された可撓性絶縁基材300が熱可塑性を有する場合、積層プロセスにおいて、可撓性絶縁基材300は積層時の熱場の環境である程度展延して、第1電池セル400Aと第2電池セル400Bとの間に充填することができ、これにより、第1電池セル400Aと第2電池セル400Bとの間の隙間を完全に遮蔽することができるが、電池セルの裏面領域まで展延して電池セルの発電に影響を与えることはない。
【0123】
一例では、上記相互接続部品に含まれる可撓性絶縁基材は遮光可能な可撓性絶縁基材であってもよく、透明可撓性絶縁基材であってもよい。ここでは、可撓性絶縁基材が遮光性又は色を有するかどうかは、絶縁性重合体材料に遮光性材料又は色素を添加することによって実現される。
【0124】
相互接続部品に含まれる可撓性絶縁基材が遮光可能な可撓性絶縁基材であれば、可撓性絶縁基材の一部又は全部が隣接する2つのバックコンタクトセルの間の隙間に位置するので、可撓性絶縁基材は視覚遮蔽構造として機能し、太陽電池アセンブリを正面から観察したときに、太陽電池アセンブリの裏面にある構造化タブ線が視認できないようにし、これによって、太陽電池アセンブリの外観性を向上させることができる。
【0125】
可撓性絶縁基材が遮光可能な可撓性絶縁基材、特に透明可撓性絶縁基材である場合、視覚効果を高めるために、一方では、前記の視覚遮蔽層を可撓性絶縁基材の、電池セルの正面を向く必要がある面に貼り合わせて構造化タブ線を遮断してもよく、他方では、可撓性絶縁基材を改良してもよい。
【0126】
上記可撓性絶縁基材の表面の一部又は全体に遮蔽コーティングが存在する。遮蔽コーティングは可撓性絶縁基材の片面に存在してもよいし、可撓性絶縁基材に良好な遮光効果を付与するために両面に存在してもよく、これによって、遮蔽して相互接続するという目的を達成させ、太陽電池アセンブリの外観性を良好に保つ。例えば、該遮蔽コーティングの材料は、太陽電池アセンブリのバックプレートと類似又は同じ色の遮光材料であってもよい。例えば、白色バックプレートが使用される場合、使用される遮蔽コーティングは白色のものとし、黒色バックプレートが使用される場合、使用される遮蔽コーティングは黒色のものとする。
【0127】
図7A~
図7Cに示す適用シーンでは、太陽光が相互接続部品に照射されると、相互接続部品に含まれる可撓性絶縁基材で形成される遮蔽コーティングは太陽光を周辺の電池セルに散乱させることで、電池セルの光線利用率を向上させることができる。さらに、太陽電池アセンブリに使用される粘着層に使用される材料は老化、変色しやすい重合性材料であり、例えば、EVAはCu材料や他の材料と長時間接触した場合に棕色に変わりやすく、遮蔽コーティングはバックプレートに近い粘着層の変色による太陽電池アセンブリの外観への影響を効果的に低減させることができる。
【0128】
また、例えば、上記可撓性絶縁基材は離型層を有する片面テープ又は離型層を有する両面テープであってもよい。
図7A~
図7Cに示す適用シーンでは、該離型層は太陽電池アセンブリの加工過程における環境又は操作テーブルによるテープの表面の汚染を減少させることができる。該離型層の色は前記の遮蔽コーティングの色を参照してもよく、効果も前記の遮蔽コーティングの関連説明を参照してもよい。また、可撓性絶縁基材が電池セルの裏面(即ち複数の構造化タブ線が形成された面)を向く場合、可撓性絶縁基材は隣接する2つの構造化タブ線の間にある領域にも離型層が形成されて、粒子汚染(アセンブリの加工又は後続の使用に由来)を防止してもよい。
【0129】
実際の適用では、
図7B及び
図7Cに示すように、第1電池セル400A及び第2電池セル400Bの同一隙間に接近している縁部に片面テープの粘着面を粘着して、片面テープの粘着面が電池セルの正面を向くようにし、次に、構造化タブ線を対応する極性パッドに溶接してもよい。この場合、片面テープは可撓性絶縁基材として溶接前の固定化作用を果たし、これにより、構造化タブ線を溶接する場合、構造化タブ線の位置ズレが起こりにくくなる。もちろん、両面テープの場合は、いずれかの面を第1電池セル400A及び第2電池セル400Bの同一隙間に接近している縁部に粘着すればよい。ここでは詳しく説明しない。
【0130】
図11は本開示の実施例に係る相互接続部品の製造装置の構造概略図を示している。
図11に示すように、本開示の実施例に係る相互接続部品の製造装置は、タブ線繰出手段WFと、プレス成形手段610と、材料複合化手段620と、巻き取り手段HSと、を含む。
【0131】
図11に示すように、上記プレス成形手段610は
図1Aに示すタブ線100Aを成形処理して、複数の
図1Bに示す構造化タブ線200を取得する。材料複合化手段620は
図1Cに示す可撓性絶縁基材300に複数の
図1Bに示す構造化タブ線200を間隔を空けて複合化し、相互接続部品を取得する。なお、ここでは、タブ線であっても、
図1Cに示す可撓性絶縁基材300であっても、具体的な構造は前記の相互接続部品の製造装置の関連する説明を参照すればよく、ここでは詳しく説明しない。
【0132】
具体的には、タブ線の自動化供給を実現するために、
図11に示すように、上記タブ線繰出手段WFはプレス成形手段610へタブ線100Aを供給し、これによって、タブ線繰出手段WFによってプレス成形手段610へタブ線を供給することができ、プレス成形手段610の自動化供給を図り、プレス成形手段WFによってタブ線を連続的に打ち抜くことが可能になる。例えば、該タブ線繰出手段WFは第1繰出ロールWF1と搬送ロールWF2を含む。該搬送ロールWF2は第1繰出ロールWF1とプレス成形手段610との間に位置する。このとき、搬送ロールWF2が第1繰出ロールWF1とプレス成形手段610との間に位置することによって、搬送ロールWF2は第1繰出ロールWF1から繰り出されたタブ線100Aを連続的に搬送することができ、相互接続部品の量産を可能とする。
【0133】
タブ線を打ち抜いて
図2A又は
図2Bに示す構造化タブ線200(肉抜き構造LKを含まなくてもよい)にするために、
図11に示すプレス成形手段610は成形金型を含む。該成形金型は上ダイ611Aと下ダイ611Bを含む。
図12A及び
図12Bは本開示の実施例におけるプレス金型の構造概略図を示している。
図13A及び
図13Bは本開示の実施例における別のプレス金型の構造概略図を示している。
図12A、
図12B及び
図13、
図13Bに示すように、上ダイ611A及び下ダイ611Bはいずれも
図2A、
図2Bに示す接続部210を形成するための第1成形部CX1と、溶接部を形成するための2つの第2成形部CX2と、を含む。第1成形部CX1は2つの第2成形部CX2の間に位置し、第1成形部CX1はそれぞれ第2成形部CX2に接続される。上ダイ611A及び下ダイ611Bの構造に基づいて、プレス成形手段610で構造化タブ線200をプレス成形する場合、取得した各構造化タブ線200は第1成形部CX1に対応する
図2A及び
図2Bに示す接続部210と、2つの第2成形部CX2に対応する
図2A及び
図2Bに示す2つの溶接部と、を有し、
図2A及び
図2Bに示す接続部210は2つの溶接部の間に位置し、
図2A及び
図2Bに示す接続部210はそれぞれ2つの溶接部に接続される。この場合、
図1Cに示すように、該相互接続部品に含まれる各構造化タブ線200が有する、
図2A及び
図2Bに示す接続部210は、少なくとも一部が
図1Cに示す可撓性絶縁基材300に位置し、2つの溶接部は
図1Cに示す可撓性絶縁基材300から延出している。
【0134】
なお、
図12A、
図12B及び
図13、
図13Bに示すように、上記上ダイ611A及び下ダイ611Bが有する構造は相補的であり、これによって、
図1Aに示すタブ線100Aを成形するときに、上ダイ611A及び下ダイ611Bは
図1Aに示すタブ線100Aを打ち抜いて構造化タブ線200とすることができる。例えば、上ダイ611Aが有する第1成形部CX1及び第2成形部CX2は凸起構造又は肉抜き構造である場合、下ダイ611Bが有する第1成形部CX1及び第2成形部CX2は窪み構造である。凸起構造(又は肉抜き構造)及び窪み構造は共同作動して
図1Aに示すタブ線100Aに共通に作用し、さらに
図1Aに示すタブ線100Aを構造化タブ線200に成形する。説明を簡略化するために、上ダイ611A及び下ダイ611Bの構造説明については、構造化タブ線200の具体的な構造に関する各成形部の説明であれば、以下では、前記の方式による説明を参照し、その実現方式及び効果は再度説明しない。
【0135】
一例では、
図12A、
図12B及び
図13、
図13Bに示すように、2つの第2成形部CX2の中心軸は共線である。プレス成形手段610で
図1Aに示すタブ線100Aを打ち抜く場合、形成された
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200に含まれる2つの溶接部の中心軸は共線であり、その効果は前記の対応する説明を参照する。
【0136】
一例では、
図12A、
図12B及び
図13、
図13Bに示すように、各第2成形部CX2の幅はいずれも第1成形部CX1の幅よりも小さく、各第2成形部CX2は弧線移行方式によって第1成形部CX1に接続される。プレス成形手段610で
図1Aに示すタブ線100Aを打ち抜く場合、形成された
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200に含まれる第1溶接部221及び第2溶接部222はいずれも弧線移行方式によって
図2A及び
図2Bに示す接続部210に接続され、その効果は前記の対応する説明を参照する。
【0137】
図11に示すように、
図1Cに示す可撓性絶縁基材300の自動化供給を実現するために、上記基材繰出手段RFは材料複合化手段620へ
図1Cに示す可撓性絶縁基材300を供給する。この場合、材料複合化手段620は
図1Cに示す可撓性絶縁基材300に複数の構造化タブ線を間隔を空けて連続的に複合化し、相互接続部品を取得することができる。
図1Cに示す可撓性絶縁基材300内に横方向導電通路を有する場合、
図1Cに示す可撓性絶縁基材300内に導電層320が埋め込まれている。
【0138】
図11に示すように、上記基材繰出手段RFは少なくとも1つの第2繰出ロールを含む。第2繰出ロールの数が1つである場合、複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200は第2繰出ロールによって供給された
図1Cに示す可撓性絶縁基材300に間隔を空けて分布しており、これによって、材料複合化手段620の作用の下で、複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200のうち
図1Cに示す可撓性絶縁基材300を向く面は
図1Cに示す可撓性絶縁基材300に密着している。このとき、
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200は
図1Cに示す可撓性絶縁基材300から離れた面が露出している。
図8に示す可撓性絶縁基材300内に導電層320が埋め込まれ、第2繰出ロールによって供給された
図8に示す可撓性絶縁基材300内に導電層320が埋め込まれていると、材料複合化装置により、
図8に示す可撓性絶縁基材300に、複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200を間隔を空けて複合化する。さらに、複合化の作用の下で、材料複合化手段620は複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200に含まれる接続部210を
図8に示す可撓性絶縁基材300内に圧着し、導電層320と接触させ、複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200を、導電層320を介して接触させ、
図9A及び
図9Bに示す相互接続部品を形成することができる。
【0139】
図11に示すように、第2繰出ロールの数が2つである場合、複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200を第1絶縁基材と第2可撓性絶縁基材との間に配置することができ、これによって、複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200が有する接続部210を、2つの
図8に示す可撓性絶縁基材300(2つの可撓性絶縁層310と考えられる)により包むことができる。
図8に示す可撓性絶縁基材300内に導電層320が埋め込まれていると、2つの第2繰出ロールによって供給されたものは共同で1つの新しい可撓性絶縁基材を構成する。この場合、導電層320は1つ又は2つの第2繰出ロールによって供給された可撓性絶縁基材の間に形成されてもよい。また、材料複合化装置620により、2つの第2繰出ロールと複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200とを複合化する場合、複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200は2つの可撓性絶縁基材の間に間隔を空けて分布し、導電層320に直接接触し、
図10Cに示す相互接続部品を形成してもよい。
【0140】
複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200が粘着方式で
図1Cに示す可撓性絶縁基材300に粘着される場合、上記
図1Cに示す可撓性絶縁基材300は粘着剤浸漬処理が施されてもよく、粘着剤浸漬処理に使用される粘着剤は合成高分子系粘着剤であってもよい。高分子系粘着剤は前の文を参照してもよい。このとき、
図11に示すように、上記基材繰出手段RFは粘着剤浸漬機RJをさらに含む。実際の適用では、各第2繰出ロールには1セットの粘着剤浸漬機RJが装備されてもよく、これによって、第2繰出ロールによって供給された
図1Cに示す可撓性絶縁基材300は粘着剤浸漬機RJで粘着剤を浸漬された後、材料複合化装置で複合化することができる。
【0141】
図11に示すように、上記材料複合化手段620はホットプレス複合化手段であってもよく、ホットプレス温度は50℃~120℃であってもよい。ホットプレス複合化手段はロール式ホットプレス機又は板式ホットプレス機など、圧着機能をする装置であってもよい。
【0142】
図11に示すように、自動化包装を実現するために、上記巻き取り手段HSは相互接続部品を巻き取り、
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200の連続プレスを図る。また、
図2A及び
図2Bに示す各構造化タブ線200が有する接続部は少なくとも一部が可撓性絶縁基材300に位置してもよいため、取得した相互接続部品は良好な可撓性を有し、したがって、材料複合化手段620が可撓性絶縁基材300に複数の構造化タブ線200を間隔を空けて連続的に複合化するときに、巻き取り手段HSは相互接続部品を巻き取ることができ、これによって、相互接続部品はロール状に包装される。
【0143】
図11に示すように、本開示の実施例に係る相互接続部品の製造装置では、タブ線繰出手段WFはプレス成形手段610へタブ線を供給し、プレス成形手段610への自動化供給を実現し、これにより、プレス成形手段610はタブ線を連続的に打ち抜くことができる。成形金型に含まれる上ダイ611A及び下ダイ611Bがいずれも接続部を形成するための第1成形部CX1と、溶接部を形成するための2つの第2成形部CX2と、を有し、第1成形部CX1は2つの第2成形部CX2の間に位置し、第1成形部CX1は2つの第2成形部CX1にそれぞれ接続されるため、プレス成形手段610で
図1Aに示すタブ線100Aをプレス成形する場合、複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200が形成され得る。この場合、
図2A及び
図2Bに示す各構造化タブ線200は第1成形部CX1に対応する接続部と2つの第2成形部CX2に対応する2つの溶接部とを含み、接続部は2つの溶接部の間に位置し、2つの溶接部に接続される。
【0144】
これに基づいて、
図2A、
図2B及び
図11に示すように、基材繰出手段RFは材料複合化手段620へ可撓性絶縁基材を供給することができ、このため、プレス成形手段610が構造化タブ線を連続的に打ち抜くことができる場合、材料複合化手段620への可撓性絶縁基材の自動化供給を実現することができ、これによって、材料複合化手段620は可撓性絶縁基材に連続的に複数の構造化タブ線を間隔を空けて複合化して、相互接続部品を取得することができる。これに加えて、各構造化タブ線200が有する接続部は少なくとも一部が可撓性絶縁基材に位置してもよいので、取得された相互接続部品は良好な可撓性を有し、このため、材料複合化手段620が可撓性絶縁基材に連続的に複数の構造化タブ線を間隔を空けて複合化できる場合、巻き取り手段HSは相互接続部品を巻き取り、相互接続部品をロール状に包装することができる。以上から分かるように、本開示の実施例に係る相互接続部品の製造装置は相互接続部品の連続的な量産を実現することができ、相互接続部品の量産に有利である。
【0145】
図11に示すように、複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200は
図1Cに示す可撓性絶縁基材300に間隔を空けて設けられ、このように、タブ線材料の使用量を減少することができ、製造コストを低減することができるだけでなく、相互接続部品に含まれる
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200と電池セルの裏面との接触面積を減少させ、相互接続時の熱応力による影響を低減し、太陽電池アセンブリの確実性を向上させることができる。これに加えて、成形金型に含まれる上ダイ611A及び下ダイ611Bの構造は
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200の構造に1対1で対応するため、形成された複数の構造化タブ線200が
図1Cに示す可撓性絶縁基材300に間隔を空けて形成された後、取得された相互接続部品は、前記の相互接続部品の製造方法で製造された相互接続部品の有益な効果を有し、ここでは詳しく説明しない。
【0146】
1つの好適な形態では、相互接続部品の製造装置で製造された相互接続部品の応力放出機能をさらに向上させるために、
図11、
図12A、
図13A、
図13A及び
図13Bに示すように、上記上ダイ611A及び下ダイ611Bはまた、いずれも第1成形部CX1内に位置する第3成形部CX3を有する。該第3成形部CX3は
図2A及び
図2Bに示す接続部210において応力を放出するための肉抜き構造LKを形成する。プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、形成された
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200に含まれる接続部210内には肉抜き構造を有し、その有益な効果は前記の対応する説明を参照すればよい。
【0147】
実際の適用では、
図11、
図12A、
図13A、
図13A及び
図13Bに示すように、第1成形部CX1及び第2成形部CX2が凸起構造である場合、第3成形部CX3は窪み構造又は肉抜き構造である。第1成形部CX1及び第2成形部CX2が窪み構造又は肉抜き構造である場合、第3成形部CX3は凸起構造である。
【0148】
図12A及び
図13A、並びに
図13A及び
図13Bに示すように、上記第3成形部CX3は少なくとも1つの孔成形部を含む。各孔成形部のパターンは閉パターンである。例えば、各孔成形部のパターンは多角形パターン、円形パターン成形部、楕円形パターン成形部又は異形パターン成形部である。ここでの効果は前記の肉抜き構造のパターンに関連する説明を参照する。
【0149】
図11に示すように、プレス成形手段610で
図1Aに示すタブ線100Aを打ち抜く場合、形成された
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線が有する接続部210の肉抜き構造は少なくとも1つの貫通孔を有する。該貫通孔は孔成形部のパターンに対応する。該孔成形部の有益な効果は前記の貫通孔の関連説明を参照すればよく、ここでは詳しく説明しない。
【0150】
一例では、
図14A~
図16Aは本開示の実施例において第1方向に沿って分布している複数列の孔成形部の3種類の分布概略図であり、
図14B~
図16Bは本開示の実施例において第2方向に沿って分布している複数列の孔成形部の3種類の分布概略図である。なお、ここでは、
図14A~
図16A及び
図14B~
図16Bはいずれも上ダイの孔成形部の分布形態を示しているが、下ダイは示されていない。ただし、上ダイの孔成形部の分布形態に基づいて下ダイの構造を導出できることは言うまでもない。
【0151】
【0152】
図14A~
図16A及び
図14B~
図16Bに示すように、mは2以上の整数であると、1列目の孔成形部及びm列目の孔成形部は第1成形部に平行ないずれかの方向に沿って第1成形部CX1内に形成されている。プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、形成された
図2A及び
図2Bに示す接続部210が有する肉抜き構造はm列の貫通孔を含み、各列の貫通孔は少なくとも1つの貫通孔Tを含む。例えば、mは2以上の整数であると、1列目の孔成形部からm列目の孔成形部は2つの第2成形部CX2の分布方向(
図14A~
図16Aに示す第1方向Aを参照)に沿って分布している。また、例えば、1列目の孔成形部からm列目の孔成形部は2つの第2成形部CX2に垂直な分布方向(
図14B~
図16Bに示す第2方向Bを参照)に沿って分布している。
【0153】
1列目の孔成形部からm列目の孔成形部が
図14A~
図16Aに示す第1方向Aに沿って分布している場合、孔成形部CKはスリット状貫通孔を形成し得る細長孔成形部又は長方形貫通孔を形成し得る長方形孔成形部であってもよく、形成された隣接する2列の貫通孔の分布形態が
図3A~
図5Aのように変化するように、隣接する2列の孔成形部の分布形態は適切に調整されてもよく、これによって、強度や応力解消能力を適切に確保しつつ、2つの第2成形部CX2によって形成される2つの溶接部の間の回路経路を短くすることができる。
【0154】
1列目の孔成形部からm列目の孔成形部が
図14B~
図16Bに示す第2方向Bに沿って分布している場合、孔成形部CKはスリット状貫通孔を形成し得る細長孔成形部又は長方形貫通孔を形成し得る長方形孔成形部である。孔成形部CKの長手方向が2つの第2成形部CX2に垂直な分布方向に沿って分布する場合、プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、1列目の孔成形部からm列目の孔成形部で形成された貫通孔の分布形態が
図3B~
図5Bに示されるように、2列の孔成形部の間隔を調整してもよい。
【0155】
例示的には、mは2以上の整数であり、隣接する2列の孔成形部は位置ずれして分布している。プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、形成された
図2A及び
図2Bに示す接続部210が有する2列の貫通孔は位置ずれして配列されており、その効果は前記の貫通孔の関連する説明を参照する。
【0156】
一例として、
図14A及び
図14Bに示すように、上記第1成形部CX1内には2列の細長孔成形部が形成されている。形成された貫通孔が
図3Aに示すように分布するように、この2列の細長孔成形部は
図14Aに示す第1方向Aに沿って分布してもよい。もちろん、プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、2列の細長孔成形部で形成される2つの貫通孔の分布形態及び効果が
図3Bの関連する説明を参照できるように、この2列の細長孔成形部は
図14Bに示す第2方向Bに沿って分布してもよい。
【0157】
図14Aに示すように、2列の孔成形部が
図14Aに示す第1方向Aに分布している場合、1列目の孔成形部の端部と2列目の孔成形部の端部は交差しており、これによって、プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜くときに、1列目の孔成形部の端部及び2列目の孔成形部で形成される2列の貫通孔の分布形態、効果はいずれも
図3Aにおける関連説明を参照してもよい。
【0158】
図14Bに示すように、2列の孔成形部が
図14Bに示す第2方向Bに分布している場合、各列の孔成形部は細長孔成形部である。細長孔成形部の長手方向は
図14Bに示す第1方向Aと同じである。この場合、プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、1列目の孔成形部の端部及び2列目の孔成形部で形成される2列の貫通孔の分布形態、効果はいずれも
図3Bの関連する説明を参照できるように、隣接する2列の細長孔成形部の間の距離を調整してもよい。
【0159】
例示的には、
図15A及び
図15Bに示すように、mは3以上の整数である。1列目の孔成形部及びm列目の孔成形部に含まれる孔成形部CKの数はいずれも2個以上である。この場合、1列目の孔成形部からm列目の孔成形部の分布方向に沿って、各列の孔成形部に含まれる孔成形部CKの数は減少してから増加する。プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、1列目の孔成形部及びm列目の孔成形部で形成されたm列の貫通孔の分布形態及び効果はいずれも前記の
図4A及び
図4Bにおける関連説明を参照してもよい。
【0160】
図15A及び
図15Bに示すように、1列目の孔成形部及びm列目の孔成形部が2つの第2成形部CX2の分布方向に沿って第1成形部CX1に形成されている場合、1列目の孔成形部からm列目の孔成形部の分布方向に沿って、各列の孔成形部に含まれる孔成形部CKの数が減少してから増加し、各列の孔成形部の頭尾両端と第1成形部CX1の縁部との間の距離がいずれも減少してから増加する場合、プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、1列目の孔成形部及びm列目の孔成形部で形成されたm列の貫通孔の分布形態及び効果はいずれも前記の
図4A及び
図4Bにおける関連説明を参照してもよい。
【0161】
一例として、
図15A及び15Bに示すように、上記第1成形部CX1内には3列の細長孔成形部が形成されている。1列目の細長孔成形部及び3列目の細長孔成形部はいずれも2つの細長孔成形部を含み、2列目の細長孔成形部は1つの細長孔成形部を含む。また、2列目の細長孔成形部に含まれる1つの細長孔成形部は1列目の細長孔成形部に含まれる細長孔成形部の長さよりも長いが、1列目の細長孔成形部及び3列目の細長孔成形部の端部を越えない。このとき、プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、2列の細長孔成形部で形成された3列の貫通孔の分布形態及び効果はいずれも前記の
図4A及び
図4Bにおける関連説明を参照してもよい。
【0162】
図15Aに示すように、3列の細長孔成形部が
図15Aに示す第1方向Aに分布している場合、2列目の細長孔成形部の端部は1列目の細長孔成形部及び3列目の貫通孔の細長孔成形部を越えておらず、これによって、プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、3列の細長孔成形部で形成された3列の貫通孔の分布形態及び効果はいずれも前記の
図4Aにおける関連説明を参照してもよい。
【0163】
図15Bに示すように、3列の細長孔成形部が
図15Bに示す第2方向Bに分布している場合、2列目の細長孔成形部の端部は1列目の細長孔成形部及び3列目の細長孔成形部を越えておらず、これによって、プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、3列の細長孔成形部で形成された3列の貫通孔の分布形態及び効果はいずれも前記の
図4Bにおける関連説明を参照してもよい。
【0164】
例示的には、
図16A及び
図16Bに示すように、mは3以上の整数であり、1列目の孔成形部及びm列目の孔成形部に含まれる孔成形部の数はいずれも1以上である。1列目の孔成形部からm列目の孔成形部の分布方向に沿って、各列の孔成形部に含まれる孔成形部CKの数は増加してから減少する。このとき、プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、m列の孔成形部で形成されたm列の貫通孔の分布形態及び効果はいずれも前記の
図5A及び
図5Bにおける関連説明を参照してもよい。
【0165】
図16A及び
図16Bに示すように、1列目の孔成形部からm列目の孔成形部の分布方向に沿って、各列の孔成形部は列方向の長さが増加してから減少すると、プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、m列の孔成形部で形成されたm列の貫通孔の分布形態及び効果は前記の
図5A及び
図5Bにおける関連説明を参照してもよい。
【0166】
一例として、
図16A及び
図16Bに示すように、上記第1成形部CX1内には3列の細長孔成形部が形成されている。1列目の細長孔成形部及び3列目の細長孔成形部はいずれも1つの細長孔成形部を含み、2列目の細長孔成形部は2つの細長孔成形部を含む。また、1列目の細長孔成形部に含まれる1つの細長孔成形部は2列目の細長孔成形部に含まれる細長孔成形部の長さよりも長いが、1列目の細長孔成形部の端部及び3列目の細長孔成形部は2列目の細長孔成形部の端部を越えていない。この場合、1列目の細長孔成形部及び3列目の細長孔成形部に含まれる細長孔成形部の数は少なく、2列目の細長孔成形部に含まれる細長孔成形部の数は多い。これに基づいて、プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、3列の細長孔成形部で形成された3列のスリット状貫通孔の分布形態及び効果は前記の
図5A及び
図5Bにおける関連説明を参照する。
【0167】
図16Aに示すように、3列の孔成形部が
図16Aに示す第1方向Aに分布している場合、1列目の孔成形部の端部及び3列目の孔成形部は2列目の孔成形部の端部を越えておらず、これによって、プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、3列の孔成形部で形成された3列の貫通孔の分布形態及び効果は前記の
図5Aにおける関連説明を参照する。
【0168】
図16Bに示すように、3列の孔成形部が
図16Bに示す第2方向Bに分布している場合、各列の孔成形部はいずれも細長孔成形部であり、細長孔成形部の長さ方向は
図16Bに示す第1方向Aに沿う。この場合、プレス成形手段610でタブ線100Aを打ち抜く場合、3列の孔成形部で形成された3列の貫通孔の分布形態及び効果が前記の
図5Bにおける関連説明を参照できるように、隣接する2列の細長孔成形部の間の距離を調整してもよい。
【0169】
1つの好適な形態では、
図11に示すように、上記プレス成形手段610はプレス機612をさらに含む。該上ダイ611Aはプレス機612に設けられる。プレス機612は上ダイ611Aと下ダイ611Bを制御して型締め、型開きを行う。プレス機612がプレスタブ線100Aにある場合、プレス機612は、上ダイ611Aと下ダイ611Bが型締めさるまで、上ダイ611Aを駆動して下ダイ611Bに接近させることができ、これによって、タブ線100Aに対する1回のプレスが実現される。タブ線100Aにおいて1つの
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200が形成された後、プレス機612は上ダイ611Aを駆動して下ダイ611Bから離れるように移動させることができ、これによって、上ダイ611Aと下ダイ611Bとの型開きが実現される。
【0170】
タブ線プレスの正確性を確保するために、
図11に示すように、上記プレス成形手段610は、タブ線レベリングローラ613と、タブ線牽引ローラ614と、をさらに含む。該成形金型はタブ線レベリングローラ613とタブ線牽引ローラ614との間に位置する。プレス機612で上ダイ611Aを制御して型開きを行う場合、タブ線レベリングローラ613によってタブ線の位置を校正するとともに、タブ線牽引ローラ614によってタブ線を牽引することによって、タブ線のうち打ち抜く対象となる部位が上ダイ611Aと下ダイ611Bとの間に正確に入り、プレス成形手段610が正常にタブ線100Aを打ち抜くことが確保される。
【0171】
1つの好適な形態では、
図11に示すように、上記プレス成形手段610で打ち抜かれて形成された複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200が一体に接続されたものである場合、
図2A及び
図2Bに示すこれらの構造化タブ線200は
図1Bに示す接続方式で一体に接続されてもよい。
図1Bに示すように、隣接する2つの
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200に含まれる1つの溶接部は一体に接続されている。
【0172】
複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200が一体に接続されたものである場合、
図11に示すように、上記相互接続部品の製造装置は、第1産業用ロボットR1と、プレス成形手段610と材料複合化手段620との間に位置する裁断手段630と、をさらに含む。
【0173】
図11に示すように、上記第1産業用ロボットR1は6自由度ロボットアームなどであってもよい。第1産業用ロボットR1は上ダイ611Aと下ダイ611Bが型開きされたときに、一体に接続された複数の構造化タブ線100Bを裁断手段630の裁断ステーションに牽引し、これによって、
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200の裁断過程の自動化が実現される。ここでは、裁断手段630の裁断ステーションとは、一体に接続された複数の構造化タブ線100の切断位置である。
【0174】
図11に示すように、上記裁断手段630は、タブ線切断機など、タブ線を切断し得る手段であってもよい。裁断手段630は一体に接続された複数の構造化タブ線100Bを裁断手段630の裁断ステーションで分離し、複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200を形成する。
【0175】
1つの好適な形態では、
図17は本開示の実施例に係る相互接続部品の製造装置の自動化原理を例示する図である。
図17に示すように、上記相互接続部品の製造装置は、画像センサ640と、画像センサ640及び裁断手段630と通信するコントローラ650と、を含む。通信方式は無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。無線通信はWiFi、ZigBeeなどのネットワーキング技術によって行われてもよい。有線通信はデータライン又は電力線搬送波によって通信可能な接続を実現してもよい。通信インタフェースは標準通信インタフェースであってもよい。この標準通信インタフェースはシリアルインタフェースであってもよいし、パラレルインタフェースであってもよい。
【0176】
図17に示すように、上記画像センサ640は電荷結合素子(charge coupled device、CCDと略記)カメラなどであってもよく、これにより収集された画像はカラー画像、黒白画像又は赤外線画像などであってもよい。該画像センサ640は一体に接続された複数の構造化タブ線100Bの裁断手段630の裁断ステーションでの画像を収集してもよい。コントローラ650は一体に接続された複数の構造化タブ線100Bの画像に基づいて、裁断手段630を制御して、一体に接続された複数の構造化タブ線100Bを分離する。
【0177】
実際の適用では、
図17に示すように、コントローラ650内には、例えば、コグネックス社の画像認識ソフトウェア、TOZON社の画像認識ソフトウェア、海深科技社の画像認識ソフトウェアなどの従来の画像認識ソフトウェアが集積されている。これらの画像認識ソフトウェアは一般には機械学習によって画像を認識することができる。例えば、まず、一体に接続された複数の構造化タブ線100Bの裁断手段630の裁断ステーションでの画像に対して、エッジ検出、フィルタリング操作、二値化、画像の拡大/縮小、正規化などの前処理を行う。次に、前処理された後の画像に対して特徴抽出(例えばタブ線画像の抽出)を行い、抽出した特徴に対して画像認識を行い、認識した画像に基づいて、隣接する2つの
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200の接合位置を決定することができる。これに基づいて、コントローラ650は、隣接する2つの
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200の接合位置に基づいて裁断手段630のカッターを制御して、隣接する2つの
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200の接合位置で隣接する2つの
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200を分離することで、1つの
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200を一体に接続された複数の構造化タブ線100Bから分離することができる。以上から分かるように、本開示の実施例に係る相互接続部品の製造装置は、画像センサ640及びコントローラ650の支援の下で、裁断手段630のカッターを制御して、連続した構造化タブ線を正確に裁断することができ、不正確に裁断することで
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200にダメージを与えることを回避し、裁断の歩留まりを向上させる。
【0178】
図17に示すように、構造化タブ線の供給のインテリジェント化を実現するために、上記相互接続部品の製造装置はそれぞれコントローラ650と通信する第2産業用ロボットR2及び速度センサ660をさらに含んでもよい。ここでのコントローラ650は前記のコントローラ650とは異なるコントローラであっても、同一のコントローラであってもよい。通信方式は無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。無線通信はWiFi、ZigBeeなどのネットワーキング技術によって行われてもよい。有線通信はデータライン又は電力線搬送波によって通信可能な接続を実現してもよい。通信インタフェースは標準通信インタフェースであってもよい。この標準通信インタフェースはシリアルインタフェースであってもよいし、パラレルインタフェースであってもよい。
【0179】
図17に示すように、第2産業用ロボットR2は6自由度ロボットアームなどであってもよい。第2産業用ロボットR2と第1産業用ロボットR1は共用されてもよいが、もちろん、第2産業用ロボットR2と第1産業用ロボットR1は互いに独立してもよい。第2産業用ロボットR2は
図1Cに示す可撓性絶縁基材300へ
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200を断続的に投入する。また、第2産業用ロボットR2は、複数の
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200に含まれる接続層の一部が
図1Cに示す可撓性絶縁基材300に位置し、2つの溶接部が
図1Cに示す可撓性絶縁基材300から延出するように、
図2A及び
図2Bに示す構造化タブ線200の、
図1Cに示す可撓性絶縁基材300に対する配置形態を調整してもよい。
【0180】
図17に示すように、上記速度センサ660は一般的な各種の角度速センサ、線速度センサ660であってもよいが、もちろん、レーザー速度計などであってもよく、
図1Cに示す可撓性絶縁基材300の基材繰出手段RFや他の実現可能な位置に取り付けられてもよい。基材繰出手段RFが第2繰出ロールを含む場合、速度センサ660は第2繰出ロールの駆動モータに取り付けられてもよい。該速度センサ660は
図1Cに示す可撓性絶縁基材300の供給速度を収集する。
【0181】
図17に示すように、上記コントローラ650はさらに、
図1Cに示す可撓性絶縁基材300の供給速度及び構造化タブ線の
図1Cに示す可撓性絶縁基材300の分布間隔に基づいて、第2産業用ロボットR2が前記構造化タブ線を投入する時間間隔を制御する。
【0182】
実際の適用では、
図17に示すように、コントローラ650は
図1Cに示す可撓性絶縁基材300の供給速度V及び隣接する2つの構造化タブ線の
図1Cに示す可撓性絶縁基材300での分布間隔Dに基づいて、第2産業用ロボットR2が構造化タブ線を投入する時間間隔tを決定してもよい。ここでは、
図1Cに示す可撓性絶縁基材300の供給速度は線速度、角速度又は
図1Cに示す可撓性絶縁基材300の供給速度に関する速度信号で表されてもよい。実際の適用では、コントローラ650による演算のニーズを満たすために、実際の状況に応じてこれらの速度信号を前処理してもよい。もちろん、速度センサ660のタイプを選択することで、第2産業用ロボットR2が構造化タブ線を投入する時間間隔tを決定してもよい。これに基づいて、コントローラ650は第2産業用ロボットR2が構造化タブ線を投入する時間間隔tを制御する。ここでは、第2産業用ロボットR2は第2産業用ロボットR2が構造化タブ線を投入する時間間隔tを決定する場合、簡単な理論演算回路やデータ前処理及び除算を実現し得る従来のソフトウェアを利用して決定し得ることが理解される。例えば、
図1Cに示す可撓性絶縁基材300の供給速度Vは0.5m/minであり、隣接する2つの構造化タブ線の間の分布間隔Dは2cmである場合、第2産業用ロボットR2が構造化タブ線を投入する時間間隔t=D/V=4sである。以上から分かるように、速度センサ660及び第2産業用ロボットR2がそれぞれコントローラ650と通信するときに、コントローラ650は速度センサ660によって収集された、
図1Cに示す可撓性絶縁基材300の供給速度を受信し、第2産業用ロボットR2が構造化タブ線を投入する時間間隔を制御することができ、これによって、構造化タブ線の
図1Cに示す可撓性絶縁基材300への複合化の自動化のレベルを向上させることができる。
【0183】
以上から分かるように、本開示の実施例に係る相互接続部品の製造方法及び製造装置で相互接続部品を製造する過程は簡便、迅速かつインテリジェンであり、相互接続部品の自動化及び量産化が実現され得る。
【0184】
上記実施形態の説明においては、具体的な特徴、構造、材料又は特性がいずれか1つ又は複数の実施例や例において適切な方式で組み合わせられてもよい。
【0185】
以上は本開示の具体的な実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲はこれらに限定されるものではなく、当業者が本開示で開示された技術範囲内で容易に想到し得る変化又は置換は全て本開示の保護範囲に含まれる。このため、本開示の保護範囲は特許請求の範囲による保護範囲に準じるべきである。
【0186】
上記した装置の実施例は例示的なものに過ぎず、分離部材として説明されたユニットは物理的に分離されているものでもよく、物理的に分離されているものでなくてもよく、ユニットとして表される部材は、物理的なユニットであってもよく、物理的なユニットでなくてもよく、即ち、1つの場所に位置していてもよく、複数のネットワークユニットに分散していてもよい。本実施例の技術案の目的は、実際のニーズに応じて、ここでのモジュールの一部又はその全部を選択することにより達成することができる。当業者は、創造的な労働をすることなく、理解して実施することができる。
【0187】
本明細書に記載の「一実施例」、「実施例」又は「1つ又は複数の実施例」は、実施例を参照して説明された特定の特徴、構造又は特性が本開示の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。なお、ここで「一実施例では」等の用語は必ずしも同一の実施例を指すとは限らない。
【0188】
以上の明細書においては、大量の細部が説明されている。ただし、本開示の実施例はこれらの細部がなくても実施され得ることが理解される。いくつかの例では、本明細書を曖昧にしないように、公知の方法、構造や技術が詳細に説明されていない。
【0189】
特許請求の範囲では、括弧内のいずれの参照符号も特許請求の範囲を制限するものではない。「含む」等の用語は特許請求の範囲に記載されていない構成要素やステップの存在を排除しない。構成要素の前に記載の「一」又は「1つ」などの用語はこのような構成要素を複数含むことを排除しない。本開示は、いくつかの異なる素子を含むハードウェアや適切にプログラムされたコンピュータによって実装されてもよい。いくつかの装置のユニットが記載されている請求項では、これらの装置のうちのいくつかは同一のハードウェアによって具現化されてもよい。第1、第2、及び第3などの用語の使用は何らかの順番を表すものではない。これらの用語は名詞として取り扱われ得る。
【0190】
なお、以上の実施例は本開示の技術案を説明することにのみ使用され、限定的なものではなく、本開示は前述の実施例を参照して詳細に説明されたが、当業者であれば、前述の各実施例に記載の技術案を修正したり、技術的特徴の一部を等同に置換したりすることができ、これらの修正や置換は、対応する技術案の本質を本開示の各実施例の技術案の趣旨や範囲から逸脱させるものではいことが理解されるべきである。