(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-28
(45)【発行日】2024-12-06
(54)【発明の名称】空気調和機、操作装置および制御方法
(51)【国際特許分類】
F24F 11/56 20180101AFI20241129BHJP
F24F 11/58 20180101ALI20241129BHJP
F24F 11/64 20180101ALI20241129BHJP
F24F 11/49 20180101ALI20241129BHJP
F24F 11/88 20180101ALI20241129BHJP
F24F 140/00 20180101ALN20241129BHJP
【FI】
F24F11/56
F24F11/58
F24F11/64
F24F11/49
F24F11/88
F24F140:00
(21)【出願番号】P 2023550882
(86)(22)【出願日】2021-09-30
(86)【国際出願番号】 JP2021036053
(87)【国際公開番号】W WO2023053314
(87)【国際公開日】2023-04-06
【審査請求日】2024-01-24
(73)【特許権者】
【識別番号】316011466
【氏名又は名称】日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000420
【氏名又は名称】弁理士法人MIP
(72)【発明者】
【氏名】松永 卓也
(72)【発明者】
【氏名】瀧 充宏
【審査官】佐藤 正浩
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/202439(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/002616(WO,A1)
【文献】特開2018-186479(JP,A)
【文献】特開2021-129174(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/56
F24F 11/58
F24F 11/64
F24F 11/49
F24F 11/88
F24F 140/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作装置を備える空気調和機であって、
前記操作装置に設けられた近距離無線通信部と、
前記近距離無線通信部の使用を許可する許可モードであるか、前記近距離無線通信部の使用を禁止する禁止モードであるかを判定し、前記許可モードである場合に、前記近距離無線通信部を介した外部の端末装置とのデータ通信に基づいて、当該空気調和機の設定または情報の提供を行うよう制御する制御部と
を備え
、前記制御部は、パスワードを要求する設定項目について、前記操作装置が未設定状態であるかを判定し、前記未設定状態である場合は、前記パスワードの要求を省略する、空気調和機。
【請求項2】
前記制御部は、前記許可モードでは、前記近距離無線通信部を有効化し、前記近距離無線通信部を介して受信したデータにサービス・メンテナンスに関連する、事前定義された情報が含まれているかを判定し、前記事前定義された情報が含まれていた場合に、
前記パスワードを要求するよう制御する、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記制御部は、受信したデータに含まれる前記外部の端末装置からのパスワードの情報が、自身が保持するパスワードの情報と一致するか否かを判定する、請求項2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記制御部は、前記判定において前記パスワードの情報が一致しなかった場合は、前記操作装置において、パスワード入力を要求するよう制御する、請求項3に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記制御部は、前記パスワードの適正であることが一度確認されてから、再度のパスワード入力を要求するまでの時間に関して複数の選択肢を有しており、前記複数の選択肢のうちの選択された時間が経過するまでは、前記パスワードの要求を省略する、請求項2~4のいずれか1項に記載の空気調和機
。
【請求項6】
前記操作装置には、前記サービス・メンテナンスに関連する事前定義された設定項目の変更を当該操作装置上で行う際に要求する管理者パスワードが設定されており、前記パスワードは、前記管理者パスワードと同一である、請求項2~
5のいずれか1項に記載の空気調和機。
【請求項7】
操作装置を備える空気調和機であって、
前記操作装置に設けられた近距離無線通信部と、
前記近距離無線通信部の使用を許可する許可モードであるか、前記近距離無線通信部の使用を禁止する禁止モードであるかを判定し、前記許可モードである場合に、特定操作に応答して、前記近距離無線通信部を使用した設定を行うための画面への遷移し、前記近距離無線通信部を介した外部の端末装置とのデータ通信に基づいて、当該空気調和機の設定または情報の提供を行うよう制御する制御部と
を備える、空気調和機。
【請求項8】
前記禁止モードでは、前記特定操作にかかわらず、前記近距離無線通信部を使用した設定を行うための前記画面への遷移が抑制される、
請求項7に記載の空気調和機。
【請求項9】
前記制御部は、前記近距離無線通信部を介して受信したデータに含まれる情報を、前記操作装置で書き込むかまたは当該空気調和機に送信して書き込ませるか否かを判定する、請求項1~
8のいずれか1項に記載の空気調和機。
【請求項10】
前記許可モードでは、情報の提供を行うための画面において、前記近距離無線通信部を使用した情報の提供が有効であることの表示を行い、前記禁止モードでは、前記有効であることの表示を行わないか、または、前記近距離無線通信部を使用した情報の提供が無効であることの表示を行う、請求項1~9のいずれか1項に記載の空気調和機。
【請求項11】
空気調和機に接続され、前記空気調和機を制御するための操作装置であって、
近距離無線通信部と、
前記近距離無線通信部の使用を許可する許可モードであるか、前記近距離無線通信部の使用を禁止する禁止モードであるかを判定し、前記許可モードである場合に、前記近距離無線通信部を介した外部の端末装置とのデータ通信に基づいて、前記空気調和機の設定または情報の提供を行うよう制御する制御部と
を備え
、前記制御部は、パスワードを要求する設定項目について、前記操作装置が未設定状態であるかを判定し、前記未設定状態である場合は、前記パスワードの要求を省略する、操作装置。
【請求項12】
空気調和機に接続され、前記空気調和機を制御するための操作装置であって、
近距離無線通信部と、
前記近距離無線通信部の使用を許可する許可モードであるか、前記近距離無線通信部の使用を禁止する禁止モードであるかを判定し、特定操作に応答して、前記近距離無線通信部を使用した設定を行うための画面への遷移し、前記許可モードである場合に、前記近距離無線通信部を介した外部の端末装置とのデータ通信に基づいて、前記空気調和機の設定または情報の提供を行うよう制御する制御部と
を備える、操作装置。
【請求項13】
空気調和機に接続され、前記空気調和機を制御するための操作装置の制御方法であって、
前記操作装置に設けられた近距離無線通信部の使用を許可する許可モードであるか、前記近距離無線通信部の使用を禁止する禁止モードであるかを判定するステップと、
前記判定するステップで、前記許可モードであると判定された場合において、パスワードを要求する設定項目について、前記操作装置が未設定状態であるかを決定するステップと、
前記判定するステップで、前記許可モードであると判定された場合において、前記近距離無線通信部を介した外部の端末装置とのデータ通信に基づいて、当該空気調和機の設定または情報の提供を行うステップと
を含
み、前記決定するステップで前記未設定状態であると決定された場合は、前記パスワードの要求が省略される、制御方法。
【請求項14】
空気調和機に接続され、前記空気調和機を制御するための操作装置の制御方法であって、
前記操作装置に設けられた近距離無線通信部の使用を許可する許可モードであるか、前記近距離無線通信部の使用を禁止する禁止モードであるかを判定するステップと、
前記判定するステップで、前記許可モードであると判定された場合において、特定操作に応答して、前記近距離無線通信部を使用した設定を行うための画面への遷移し、前記近距離無線通信部を介した外部の端末装置とのデータ通信に基づいて、当該空気調和機の設定または情報の提供を行うステップと
を含む、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機に関し、より詳細には、操作装置を備える空気調和機、空気調和機に接続される操作装置および操作装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、近距離無線通信で、空調制御端末に設置時またはメンテナンス時に行われる初期設定を送信することを可能にする技術が知られている。例えば、特許文献1(特許第6299785号公報)は、各リモートコントロール装置が、対応する空調室内機と通信を行う通信部と、近距離無線通信機能を有する通信機器と近距離無線通信を行う近距離無線通信部とを有する構成を開示する。
【0003】
その他、特許文献2(特許第6743383号公報)は、判断部が、要求信号に含まれる管理者パスワード情報の適否に基づき管理者接続を確立するか否かの判断を行い、要求信号に含まれる前記利用者パスワード情報の適否に基づき利用者接続を確立するか否かの判断を行う構成を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6299785号公報
【文献】特許第6743383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術のでは、近距離無線通信を使用することにより、据付時およびメンテナンス時のサービス性および快適性を向上させることができる。しかしながら、許可されていない第三者が無断でアクセスすることに対し配慮がなされていない点で充分ではなかった。
【0006】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、本開示は、近距離無線通信を使用した設定等において、第三者が無断でアクセスする可能性を低減することが可能な空気調和機、操作装置および制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示では、上記課題を解決するために、操作装置を備える空気調和機であって、下記特徴を有する空気調和機を提供する。空気調和機は、操作装置に設けられた近距離無線通信部と、近距離無線通信部の使用を許可する許可モードであるか、近距離無線通信部の使用を禁止する禁止モードであるかを判定し、許可モードである場合に、近距離無線通信部を介した外部の端末装置とのデータ通信に基づいて、当該空気調和機の設定または情報の提供を行うよう制御する制御部とを備える。
【0008】
本開示では、さらに、空気調和機に接続され、空気調和機を制御するための操作装置であって、下記特徴を有する操作装置を提供する。本操作装置は、近距離無線通信部と、近距離無線通信部の使用を許可する許可モードであるか、近距離無線通信部の使用を禁止する禁止モードであるかを判定し、許可モードである場合に、近距離無線通信部を介した外部の端末装置とのデータ通信に基づいて、空気調和機の設定または情報の提供を行うよう制御する制御部を備える。
【0009】
本開示では、さらに、空気調和機に接続され、空気調和機を制御するための操作装置の制御方法であって、下記特徴を有する制御方法を提供する。本制御方法は、操作装置に設けられた近距離無線通信部の使用を許可する許可モードであるか、近距離無線通信部の使用を禁止する禁止モードであるかを判定するステップと、判定するステップで、許可モードであると判定された場合において、近距離無線通信部を介した外部の端末装置とのデータ通信に基づいて、当該空気調和機の設定または情報の提供を行うステップとを含む。
【発明の効果】
【0010】
上記構成により、近距離無線通信を使用した設定等において、第三者が無断でアクセスする可能性を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態による空気調和機および遠隔操作装置が配置される環境の全体構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態による空調機の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態による遠隔操作装置の構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態による遠隔操作装置の外観を示す概略図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態による携帯型情報端末の構成例を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態による空気調和機の遠隔操作装置が実行する、携帯型情報端末を用いて近距離無線通信を介して設定または情報提供を行う処理を説明するフローチャートである。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態による空気調和機の遠隔操作装置が実行する近距離無線通信を介したデータ通信を説明するフローチャートである。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態による空気調和機の遠隔操作装置のディスプレイに表示される操作画面を例示する。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態による空気調和機の遠隔操作装置のディスプレイに表示される他の操作画面を例示する。
【
図10】
図10は、本発明の実施形態による空気調和機の遠隔操作装置のディスプレイに表示されるさらに他の操作画面を例示する。
【
図11】
図11は、本発明の実施形態による空気調和機の遠隔操作装置と近距離無線通信する携帯型情報端末の表示部に表示されるアプリケーション画面を例示する。
【
図12】
図12は、本発明の実施形態による空気調和機の遠隔操作装置と近距離無線通信する携帯型情報端末の表示部に表示される他のアプリケーション画面を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明するが、本発明の実施形態は、以下に説明する、図示した具体的な実施形態に限定されるものではない。なお、以下、本発明の実施形態による操作装置および空気調和機として、遠隔操作装置4および遠隔操作装置4を備える空気調和(以下、「空気調和」を「空調」と略して参照する場合がある。)機を用いて説明する。なお、図面において、同一符号は、同一または相当部分を示すものとする。
【0013】
以下、
図1を参照しながら、本発明の実施形態による遠隔操作装置4および空気調和機が設置される環境1について説明する。
図1は、空調機2,6および遠隔操作装置4が設置される環境1の全体構成例を示す。
【0014】
図1に示す環境1には、複数の空調機2,6と、1以上の遠隔操作装置4とが含まれている。環境1においては、複数の空調機2,6は、特に限定されるものではないが、例えば無極性2芯の渡り配線などにより接続されており、これにより、空調機ネットワーク3が構成されている。ここで、「空調機2」は、室内空調機であり、「空調機6」は、室外空調機である。
【0015】
遠隔操作装置4は、「リモートコントローラ」または略して「リモコン」と一般的に呼称されるものであり、空調設定を行うためのパネルおよびボタン(スイッチ)を備える。室内空調機2a~2cと、遠隔操作装置4a~4cとは、それぞれ、例えば接続線5a~5cを介して接続される。なお、
図1においては、室内空調機2および遠隔操作装置4が、接続線5を介して一対一で接続されているように描かれているが、特に限定されるものではなく、これらは、渡り線を介して接続されて、1台の遠隔操作装置4を用いて複数台の室内空調機2が操作されてもよいし、渡り線なしで空調機ネットワーク3を経由して接続されてもよい。
【0016】
環境1においては、室内空調機2(およびそれに冷媒配管で連結されて共に冷凍サイクル制御に関与する室外空調機6。)は、それに接続された遠隔操作装置4から操作することができる。
【0017】
環境1においては、上述した遠隔操作装置4(ひいては、遠隔操作装置4が操作対象としている空調機2)の各種設定を行うために、携帯型情報端末7がさらに配置されている。携帯型情報端末7は、遠隔操作装置4や空調機2,6の初期設定やメンテナンスを行う管理者(例えば、据え付け作業を行う作業員、保守点検を行うサービスマン、ビル管理者など)が携帯する情報端末である。携帯型情報端末7としては、スマートフォンやタブレットコンピュータなどの汎用端末装置などが用いられる。
【0018】
上述した初期設定は、例えば、室内空調機2a~2c、室外空調機6a,6bおよび遠隔操作装置4a~4cの設置を含む全くの初期導入の場合に行われるのみならず、室内空調機2a~2cおよび室外空調機6a,6bの一部または全部が導入済みであり、旧遠隔操作装置の一部または全部に代替して1または複数の遠隔操作装置4を新たに設置する追加導入の際にも行われる。
【0019】
携帯型情報端末7は、遠隔操作装置4(
図1では遠隔操作装置4a)に対する初期設定またはメンテナンスのために近距離無線通信12を行うように構成されている。また、上述した初期設定やメンテナンス時などの空調機2,6に対する設定を行う場合以外にも、空調機2,6の現在の設定状態や診断結果など読み出す際にも携帯型情報端末7は、近距離無線通信12を行うように構成されている。
【0020】
遠隔操作装置4と携帯型情報端末7との間の近距離無線通信12の無線通信方式は、好ましくは一般的なWifi(登録商標)などの無線LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)よりも短距離での通信を行う方式であり、具体的には、NFC(Near-Field Communication)であることが好ましい。管理者が設定対象の遠隔操作装置4(またはそれの接続先の空調機2)を物理的に認識しやすいようにする観点からは、近距離無線通信12は、NFCなどの近接場型の無線通信であることが好ましい。以下、近距離無線通信12が、NFCを用いたものであるとして説明を続ける。
【0021】
上記において、1つの遠隔操作装置4は、本発明の実施形態における、空気調和機に接続され、空気調和機を制御するための操作装置を構成する。また、この少なくとも1つの遠隔操作装置4、該遠隔操作装置4の操作対象となる少なくとも1つの室内空調機2および該室内空調機2の冷凍サイクル制御に関与する少なくとも1つの室外空調機6のセットが、本発明の実施形態における、操作装置を備える空気調和機を構成する。
【0022】
以下、
図2~
図5を参照しながら、まず、各装置の構成例について説明する。
【0023】
図2は、本発明の実施形態による空調機2(および空調機6)の構成例を示すブロック図である。
図2において、空調機2は、主基板20、負荷22および装置動作のための電源23を含み構成される。主基板20は、電源ブロック200を含む。
【0024】
室内空調機2(室外空調機6)においては、負荷22(62)は、それぞれ、冷媒を凝縮させる圧縮機(室外空調機6の場合)や送風のためのファンなどのアクチュエータなどの負荷を含む。なお、室外空調機6について説明する場合は、室外空調機6上の相当部分を、室内空調機2における符号の上位1桁を「2」から「6」に置き換えて参照する。
【0025】
電源ブロック200は、制御部201、第1記憶部202、主記憶部203、第2記憶部204および空調制御通信部205を含む。制御部201は、例えばマイコンであり、主記憶部203は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)であり、第1記憶部202は、例えばFLASH-ROMであり、また、第2記憶部204は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)である。空調制御通信部205は、空調機ネットワーク3を介して接続される室外空調機6や接続線5を介して接続される遠隔操作装置4との通信を行う。なお、空調制御通信部205は、接続先の空調機6や遠隔操作装置4との接続形態に応じたものとなる。電源23から電源が供給されると、制御部201は、第1記憶部202からファームウェアを読み出し、主記憶部203に展開されたファームウェアに従い、室内空調機としての動作を行う。なお、室外空調機6においては、第1記憶部602から読み出し、展開するファームウェアは、室外空調機6として空調制御を行うためのものとなる。
【0026】
図3は、本発明の実施形態による遠隔操作装置4の構成例を示すブロック図である。
図3において、遠隔操作装置4は、全体制御を行うマイコン40およびマイコン40に接続された各種モジュールを含み構成される。マイコン40は、本実施形態における制御部を構成する。
【0027】
より具体的には、遠隔操作装置4は、ブザー401と、インジケータ402と、赤外線レシーバ403と、フラッシュメモリ404と、ディスプレイ・モジュール405と、ホームバスシステム(HBS)トランシーバ406と、EEPROM407と、サーミスタ408と、タッチキーセンサー409と、NFCタグインタフェース410と、NFCコネクタ411と、NFCアンテナ412とを含み構成される。
【0028】
ブザー401は、お知らせ等のブザー音を発する。インジケータ402は、LEDなどで構成され、状態を標示する。赤外線レシーバ403は、赤外線信号を受信する。ディスプレイ・モジュール405は、例えば液晶パネル、バックライトおよびコントローラなどを備えるモジュールである。HBSトランシーバ406は、接続線5を介して接続される室内空調機2との通信を行う。なお、HBSトランシーバ406としているが、接続先の空調機6や遠隔操作装置4との接続形態に応じたものが備えられる。サーミスタ408は、遠隔操作装置4の周囲の温度を測定する。タッチキーセンサー409は、遠隔操作装置4の操作パネルが備える各種キーを実装する。NFCタグインタフェース410は、マイコン40とNFCとのインタフェースを提供する。NFCコネクタ411は、NFCアンテナ412を接続するためのコネクタである。NFCアンテナ412は、NFC用のアンテナである。NFCタグインタフェース410、NFCコネクタ411およびNFCアンテナ412は、本実施形態において、携帯型情報端末7などの外部装置との近距離無線通信12を行うための近距離無線通信部を構成する。
【0029】
電源が供給されると、マイコン40は、内蔵するROM等からファームウェアを、内蔵する主記憶部に読み出し、主記憶部に展開されたファームウェアに従い、遠隔操作装置4としての動作を行う。フラッシュメモリ404またはEEPROM407は、適宜、当該遠隔操作装置4が保持する空気調和機の設定および診断結果などの情報を記憶する。
【0030】
図4は、本発明の実施形態による遠隔操作装置4の外観を示す概略図である。
図4に示す遠隔操作装置4は、筐体45と、筐体45に組み込まれた、上記ディスプレイ・モジュール405を構成する液晶やOEL(Organic Electro-Luminescence)などのディスプレイ・パネル451と、筐体45に設けられた操作パネル452とを含み構成される。ディスプレイ・パネル451には、空調運転や設定に関連した各種画面が表示される。操作パネル452は、ディスプレイ・パネル451に表示される各種画面を介した管理者や利用者からの入力操作を受け付ける。
【0031】
操作パネル452は、より具体的には、対応する室内空調機2の運転および停止を切り替えるための運転/停止ボタン4521と、各画面においてカーソルや選択を移動させるための左右上下キー4522L,R,U,Dと、各画面において選択内容を決定するためのOKボタン4523と、各画面において、保持する内容を破棄し、前の画面に戻るための戻るボタン4524とを含む。
【0032】
説明する実施形態において、遠隔操作装置4では、上述した近距離無線通信部を構成するNFCアンテナ412が、ディスプレイ・パネル451の略中央の箇所の裏側に配置されている。これにより、ディスプレイ・パネル451の略中央の箇所のに携帯型情報端末7の近距離無線通信12のアンテナ部位を近づけることにより、遠隔操作装置4と携帯型情報端末7との間の近距離無線通信が確立される。
【0033】
図5は、本発明の実施形態による携帯型情報端末7の構成例を示すブロック図である。
図5に示す携帯型情報端末7は、制御部71、主記憶部72、第1記憶部73、第2記憶部74、近距離無線通信部75および無線通信部76を含む。例えば、FLASH-ROMなどの第1記憶部73に記録したプログラム(オペレーティング・システムや空調設定用のアプリケーションを含む。)を、DRAMなどの主記憶部72に展開し、マイコンなどの制御部71は、展開したプログラムに基づき動作する。無線通信部76は、WiFi(登録商標)などの無線通信を行う無線アダプタである。
【0034】
近距離無線通信部75は、遠隔操作装置4など近距離無線通信機能を備える外部装置との近距離無線通信12を行う。近距離無線通信12としてNFCが用いられる場合は、携帯型情報端末7は、NFCのリーダ・ライタ機能を備える。
【0035】
図5に示す携帯型情報端末7は、さらに、入力部77および表示部78を含む。入力部77は、タッチパネルセンサーやボタン、キーボード、マウス、マイクロフォンなどの入力装置を含む。表示部78は、液晶パネルやOELパネルなどのディスプレイを含む。入力部77および表示部78は、空調機2に対して各種設定を行うための機能を実現するために用いられる。
【0036】
携帯型情報端末7には、上述した据付時およびメンテナンス時の空調機に対する設定を近距離無線通信を用いて行うことを可能とするためのアプリケーションがインストールされている。電源が供給されると、制御部71は、まず、第1記憶部73からオペレーティング・システムのプログラムを読み出し、主記憶部72に展開し、展開されたプログラムに従って、携帯型情報端末としての動作を行う。また、オペレーティング・システムが起動した後、空調設定用アプリケーションが呼び出されたことに応答して、第1記憶部73からアプリケーションのプログラムを読み出し、主記憶部72に展開し、展開されたプログラムに従い、空調設定を行うための端末装置としての動作を行う。その際には、表示部78に各種アプリケーション画面が表示され、入力部77を介して画面に関連して行われた入力に基づいて、各種動作が実行される。近距離無線通信機能が呼び出された場合には、近距離無線通信部75を作動させて、相手方との近距離無線通信を確立し、データ送受信を行う。
【0037】
上述したように、据付時およびメンテナンス時の遠隔操作装置4および空調機2、6に対する設定を近距離無線通信を用いて行えるようにすることで、サービス性および快適性を向上させることができる。しかしながら、遠隔操作装置4は、一般的には、管理者以外の空調設備の利用者も利用するため、被空気調和空間(例えば室内)に出入り可能な任意の人物がアクセス可能な箇所に配置されることになる。しかしながら、任意の人物がアクセス可能な箇所に設けられるとすると、上述したサービスマンやビル管理者などの管理者が行うべき設定項目に、許可されていない第三者が無断でアクセスすることが可能となり、空調機設定が無断で変更されてしまう蓋然性が生じる。
【0038】
そこで、本発明の実施形態による空気調和機および遠隔操作装置4は、近距離無線通信12を使用した設定および情報提供において、第三者が無断でアクセスする可能性を低減することを可能とするべく、下記特徴を備えている。すなわち、空気調和機(2,4,6)および遠隔操作装置4においては、近距離無線通信部、より具体的には、NFCタグインタフェース410、NFCコネクタ411およびNFCアンテナ412が、遠隔操作装置4に設けられ、制御部、より具体的には遠隔操作装置4のマイコン40は、近距離無線通信部の使用を許可する許可モードであるか、近距離無線通信部の使用を禁止する禁止モードであるかを判定するよう制御する。
【0039】
マイコン40は、さらに、許可モードである場合において、近距離無線通信部を介した外部の携帯型情報端末7とのデータ通信に基づいて、当該空気調和機(2、4,6)の設定または情報の提供を行うよう制御する。マイコン40は、さらに、禁止モードにおいて、近距離無線通信部を介した外部の携帯型情報端末7とのデータ通信に基づく設定または情報の提供が不可となるよう制御する。マイコン40は、また、許可モードにおいて、近距離無線通信部を有効化し、近距離無線通信部を介して受信したデータにサービス・メンテナンスに関連する、事前定義された情報が含まれているかを判定するよう制御する。マイコン40は、事前定義された情報が含まれていた場合には、パスワードを要求するよう制御する。
【0040】
このように、本発明の実施形態による空気調和機(2,4,6)および遠隔操作装置4では、携帯型情報端末7を用いて近距離無線通信12を介して設定および情報提供を行う機能においてセキュリティの確保を図っている。
【0041】
以下、
図6~
図12を参照しながら、本発明の実施形態による、セキュリティを確保しながら、携帯型情報端末7を用いて近距離無線通信12を介して設定を行ったり、情報提供を行う機能について、より詳細に説明する。
【0042】
図6は、本発明の実施形態による空気調和機を構成する遠隔操作装置4が実行する、携帯型情報端末7を用いて近距離無線通信を介した設定または情報提供を行う際の処理を説明するフローチャートである。
図8~
図10は、本発明の実施形態による空気調和機の遠隔操作装置4のディスプレイに表示される各種操作画面を例示する。
図11および
図12は、本発明の実施形態による空気調和機の遠隔操作装置4と近距離無線通信する携帯型情報端末7の表示部78に表示される、空調設定用アプリケーショの各種画面を例示する。
【0043】
図6に示す制御は、例えば、遠隔操作装置4に電源投入されたことに応答して、ステップS100から開始される。
【0044】
ステップS101では、マイコン40は、遠隔操作装置4に設けられた近距離無線通信部(410,411,412)の使用を許可する許可モードであるか、または近距離無線通信部(410,411,412)の使用を禁止する禁止モードであるかを判定する。
【0045】
ここで、許可モードおよび禁止モードは、
図8(A)に示すような画面を介して事前に管理者により設定されるものとする。あるいは、工場出荷状態として、既定値として設定されているものとする。
【0046】
図8(A)は、遠隔操作装置4のディスプレイ・パネル451に表示される、禁止モードまたは許可モードを選択するための近距離無線通信設定画面1000を例示する。
図8(A)に示す近距離無線通信設定画面1000は、設定内容を説明するテキスト1001と、許可モードおよび禁止モードのいずれかを選択するためのラジオボタン1002,1003とを含み構成される。上述した操作パネル452の上下キーボタン4522U,4522Dを用いて、ラジオボタン1002,1003で示す複数のモードの中から所望のモードを選択し、操作パネル452のOKボタン4523を押下することによって、禁止モードおよび許可モードのいずれの選択が遠隔操作装置4に設定される。
図6に示す制御では、事前に、管理者により、
図8(A)に示す近距離無線通信設定画面1000を用いて、遠隔操作装置4に対してモードの選択が行われているものとする。
【0047】
ステップS101で、許可モードであると判定された場合(YES)は、ステップS102へと処理が進められ、以降、近距離無線通信部を介した外部の携帯型情報端末7とのデータ通信に基づく設定または情報の提供を行うための制御が行われる。一方、ステップS101で、許可モードではなく禁止モードであると判定された場合(NO)は、ステップS101にループさせる。ここでは、禁止モードである間は、ステップS102以降へ進められないため、近距離無線通信部を介した外部の携帯型情報端末7とのデータ通信に基づく設定または情報の提供は不可となる。
【0048】
ステップS102では、マイコン40は、近距離無線通信部を介したデータ受信処理を実行する。近距離無線通信部を介した外部の携帯型情報端末7とのデータ通信に基づく当該空気調和機の設定または情報の提供に関しては、以下の二通りのやり方が想定される。
【0049】
第1のやり方では、特定の状態で特定操作を行うことによって、近距離無線通信12を介して空気調和機の設定の読み込みや書き込みを受け付ける専用画面(近距離無線通信案内画面と参照する。)に遷移し、この近距離無線通信案内画面を表示した状態では、近距離無線通信12を介した設定の読み込みや書き込みを受け付ける方法である。例えば、
図8(C)に示すようなホーム画面1020を表示している状態で、特定の隠しスイッチを押下(例えば、左キー4522Lと右キー4522Rとを同時に所定秒間長押しするなど)することにより、
図8(D)に示すような近距離無線通信案内画面1030に遷移する。
図8(D)に示す近距離無線通信案内画面1030は、遠隔操作装置(リモコン)4のディスプレイ・パネル451の中央にあるアンテナ部位に携帯型情報端末7の近距離無線通信部75のアンテナ部位を近づけるように案内するメッセージ1031と、アンテナ部位の位置を概略的に指し示すアイコン表示1032とを含む。
【0050】
上記ステップS101で、許可モードであると判定された場合(YES)は、ステップS102では、特定操作に応答して、近距離無線通信部を使用した設定を行うための近距離無線通信案内画面1030へ遷移され、近距離無線通信部が有効化されるため、携帯型情報端末7との近距離無線通信12が可能となる。一方、上記ステップS101で、禁止モードであると判定された場合(NO)は、隠しスイッチの押下等の特定操作の実施にかかわらず、この近距離無線通信案内画面1030への遷移自体が抑制される。この場合、近距離無線通信部が有効化されないため、ディスプレイ・パネル451の略中央に携帯型情報端末7のアンテナ部位を接近させても、近距離無線通信12を行うことが不可となる。
【0051】
第2のやり方は、メニューの階層構造をたどることで表示される特定の画面(特定画面と参照する。)において、近距離無線通信12を介して空気調和機の情報の読み込みを受け付ける方法である。例えば、
図9(A)に示すような点検画面1040は、近距離無線通信12を案内する専用の画面ではなく、近距離無線通信12にかかわらず、所定の点検項目の状態1041を表示する画面である。
図9(A)に示す点検画面1040には、さらに、近距離無線通信12を介した情報の提供が可能であることを示すアイコン表示1042が示されている。
図9(A)に示すように点検画面1040においてアイコン表示1042が含まれる状態で、遠隔操作装置4のディスプレイ・パネル451の中央にあるアンテナ部位に携帯型情報端末7の近距離無線通信部75のアンテナ部位を近づけることで、携帯型情報端末7は、近距離無線通信12を介して、表示中の情報を含む所定の点検項目の状態の情報を読み込むことが可能となる。
【0052】
なお、特定画面の例として、点検画面1040を一例に説明したが、特定画面は、限定されるものではなく、室内外基板診断画面など他の画面を特定画面としてもよい。
【0053】
上記ステップS101で、許可モードであると判定された場合(YES)は、ステップS102であって、これらの特定画面、例えば点検画面1040を表示している状態では、マイコン40は、近距離無線通信部を有効化するため、携帯型情報端末7との近距離無線通信12が可能となる。一方、上記ステップS101で、禁止モードであると判定された場合(NO)は、点検画面1040自体は表示されているものの、上記アイコン表示1042無しの状態となる。この場合、遠隔操作装置4のマイコン40は、近距離無線通信部を有効化しないため、ディスプレイ・パネル451の略中央に携帯型情報端末7のアンテナ部位を接近させても、近距離無線通信12を行うことは不可となる。
【0054】
このように、許可モードでは、情報の提供を行うための画面において、近距離無線通信部を使用した情報の提供が有効であることの表示が行われ、禁止モードでは、有効であることの表示は行われない。なお、説明する実施形態では、禁止モードでは、近距離無線通信部が有効であることを示すアイコン表示1042を行わないものとして説明するが、これに限定されず、有効であることを示すアイコン表示1042に代えて、近距離無線通信部を使用した情報の提供が無効であることの明示的な表示(例えばグレイアウトしたアイコン)を行ってもよい。
【0055】
図7は、本発明の実施形態による空気調和機の遠隔操作装置4が実行する、
図6に示すステップS102でのデータ受信処理を説明するフローチャートである。
図7に示すフローチャートは、上述した2通りのやり方をまとめたものである。上述したように、ステップS102では、近距離無線通信部を介した外部の携帯型情報端末7とのデータ通信に基づいて、当該空気調和機の設定または情報の提供を行うためのデータ受信処理を行う。
【0056】
図7に示す処理は、ステップS200から開始され、ステップS201では、マイコン40は、
図8(C)に示すようなホーム画面1020を表示した状態で特定キー操作が行われたか否かを判定する。ステップS201で、ホーム画面で特定キー操作が行われたと判定された場合(YES)は、ステップS204へ処理が分岐される。ステップS204では、マイコン40は、
図8(D)に示すような近距離無線通信案内画面1030を表示し、ステップS205で、近距離無線通信12を有効化する。
【0057】
一方、ステップS201で、ホーム画面で特定キー操作が行われてはいないと判定された場合(NO)は、ステップS202へ処理が分岐される。ステップS202では、マイコン40は、さらに、
図9(A)に示す点検画面1040のような特定画面が表示されているか否かを判定する。ステップS202で、特定画面が表示されていると判定された場合(YES)は、ステップS203へ処理が分岐される。ステップS203では、マイコン40は、
図9(A)に示すように例えば点検画面1040において近距離無線通信が可能である旨のアイコン表示1042を表示させ、ステップS205で、近距離無線通信12を有効化する。
【0058】
ステップS206では、マイコン40は、近距離無線通信12の確立を待ち受け、確立していない場合(NO)は、ステップS207を経由してステップS206をループさせる。ステップS207では、マイコン40は、戻るボタン4524が押下されるなどして画面遷移があったか否かを判定する。ステップS207で、近距離無線通信案内画面1030または特定画面が表示されたままであり、画面遷移が無かったと判定された場合(NO)は、ステップS206へ戻す。
【0059】
ステップS206で、近距離無線通信12が確立したと判定された場合(YES)は、ステップS208へ処理が進められる。ステップS208では、マイコン40は、近距離無線通信12を介してデータ受信を行う。
【0060】
ここで、
図11および
図12を参照しながら、携帯型情報端末7のアプリケーション側の動作について補足する。
図11(A)は、「現地設定」を行うための現地設定画面1200を示す。
図11(A)に示す現地設定画面1200は、ユーザが、アプリケーションのホーム画面で「現地設定」をタップすると遷移し表示される、現地設定の設定項目を一覧表示する画面である。
図11(A)に示す現地設定画面1200は、大項目である現地設定の下位の1以上の各項目について、見出し1201と、各項目の設定の現在値の表示1202と、各項目の設定編集画面を呼び出すための編集画面よび出しボタン1203と、近距離無線通信が可能であることを示すアイコン表示1204とを含み構成される。なお、ここでは、第1番目の「室内ファン倍速」の設定項目のみに対し符番が付されており、他の項目については省略されている点に留意されたい。
【0061】
ここで、該項目の設定の現在値の表示1202は、初期状態は空白であるが、一度近距離無線通信12を用いて読み込み動作を行うことにより、表示1202に、現在の設定値が反映される。既に一度読み込みを実施済みである場合は、最初から現在の設定値が反映される。
【0062】
図11(A)に示す現地設定画面1200において、ユーザが設定変更をするべき項目(あるいはその編集画面よび出しボタン1203)をタップすると、
図11(B)に示すような設定編集画面1210が表示される。
図11(B)に示す設定編集画面1210は、「暖房サーモオフ時ファン減速」の設定項目に関するものであり、当該設定項目に対する複数の選択肢を提示するとともに、提示した複数の選択肢の中から選択を受け付けるラジオボタン1211~1213と、保存ボタン1214とを含み構成される。ラジオボタン1211~1213により一の選択肢が選択され、保存ボタン1214がタップされると、選択された状態がアプリケーションにおいて保持される。
【0063】
図11(A)に示す現地設定画面1200において、ユーザが設定変更をするべきすべての項目の編集を終えて、アイコン表示1204をタップすると、読み込みまたは書き込みを選択して指示するためのメニューがポップアップされ、メニューにおいて書き込みが選択されると、
図12(A)に示すような書き込み画面1220に遷移する。書き込み画面1220は、遠隔操作装置4のディスプレイ・パネル451の中央にあるアンテナ部位に携帯型情報端末7の近距離無線通信部75のアンテナ部位を近づけるように案内するメッセージ1221と、戻るボタン1222とを含み構成される。
【0064】
この携帯型情報端末7の表示部78に書き込み画面1220が表示されている間、ユーザは、遠隔操作装置4においても、例えばホーム画面において特定操作を行い、遠隔操作装置4のディスプレイ・パネル451に近距離無線通信案内画面1030を表示させる。この状態でユーザが、遠隔操作装置4のディスプレイ・パネル451の中央の部位に携帯型情報端末7のアンテナ部位の表示がある箇所を近づけると、近距離無線通信12の確立および、上記アプリケーションが保持する設定値を含むデータの送信が試みられ、成功裏に終了すると、
図12(B)に示すような書き込み完了を通知する書き込み完了画面1230が表示される。書き込み完了画面1230は、書き込みの成功裏な完了を通知するメッセージ1231と、とじるボタン1232を含み構成される。とじるボタン1232がタップされると、アプリケーションのホーム画面等に戻される。
【0065】
なお、上述した説明では、近距離無線通信12を用いた書き込み動作について説明したが、近距離無線通信12を用いた読み込み動作についても同様である。また、上述した説明では、現地設定およびその下位の「暖房サーモオフ時ファン減速」の設定編集画面1210について代表して説明したが、他の設定項目についても同様である。また、上述した説明では、近距離無線通信案内画面1030を用いた設定の書き込みについて説明したが、点検画面1040のような特定画面での読み取り動作についても同様の構成で実施可能である。
【0066】
再び
図7に戻ると、ステップS208でデータ受信が行われると、ステップS209へ処理が進められる。ステップS209では、マイコン40は、近距離無線通信部を無効化し、ステップS210で本処理を終了させて、
図6に示すフローに制御を戻す。一方、ステップS207で、戻るボタン4524が押下されるなどして画面遷移したと判定された場合(YES)も、ステップS209へ処理が直接分岐され、近距離無線通信12が無効化され、
図6に示すフローに制御が戻される。
【0067】
再び
図6を参照する。ステップS103では、マイコン40は、データ受信があったか否かを判定する。例えば、特定の状態で特定キー操作が行われず、特定画面も表示されていない場合は、データ受信が行われない。ステップS103で、データ受信が無かったと判定された場合(NO)は、ステップS101へ戻され、モード判定および許可モードの場合は特定キー操作または特定画面の表示を待ち受ける。一方、特定キー操作により表示される近距離無線通信案内画面1030または特定画面で近距離無線通信12が確立された場合は、携帯型情報端末7からデータ受信を受ける。ステップS103で、データ受信が有ったと判定された場合(YES)は、ステップS104へ進められる。
【0068】
ステップS104では、マイコン40は、近距離無線通信部を介して受信したデータに、事前定義した、サービス・メンテナンスに関する情報を含まれているか否かを判定する。ステップS104で、サービス・メンテナンスの情報が含まれていないと判定された場合(NO)は、パスワード入力を求めずにステップS110へ直接分岐され、ステップS110では、マイコン40は、遠隔操作装置4のディスプレイ・パネル451に受信した情報を表示する。
【0069】
ここで、サービス・メンテナンスは、当該空気調和機の据え付け時の設定および保守メンテナンス設定を含む。サービス・メンテナンスの情報とは、機能選択や連絡先登録など、据付時や保守メンテナンス時に設定する項目である。この情報は、近距離無線通信12を用いた書き込みだけではなく、遠隔操作装置4で手動で設定変更する際にも、管理者パスワードの入力を求める情報である。なお、例えば言語設定や時刻設定や運転スケジュールなどエンドユーザが操作する項目(エンドユーザ用に配布される取扱説明書に記載している機能)は、このサービス・メンテナンスの情報に該当しない。
【0070】
サービス・メンテナンスの情報としては、具体的には、下記表1に記載した事項を含むことができる。これらの情報は、事前に定義されているものとする。
【0071】
【0072】
上記において、「ホテルモード」は、遠隔操作装置4のモードをホテルモードに切り替えるための設定である。ホテルモードに設定することで、ホーム画面から、ホテルなどの宿泊施設によく使用される「言語」や「切タイマー」などの設定ができるようになる。「冷暖自動デュアル温度設定」は、冷暖自動モードにおいて、冷房と暖房の設定温度をそれぞれ個別に設定できる機能である。「リモコンサーモ補正値」は、ユーザの使用環境において、リモコンサーモが高く検知されるまたは低く検知される場合に補正する機能である。「電源発停1」は、本機能を設定することで、電源の入/切によりユニットが運転/停止する。「電源発停2」は、本機能を設定することで、運転中に2秒を超える停電が発生した場合、その後の復旧でユニットが自動的に再運転する。「冷房サーモオフ時ファン減速」は、これが有効である場合、冷房サーモオフ時にファンを減速する。暖房サーモオフ時ファン減速は、これが有効である場合、暖房サーモオフ時にファンを減速する。「圧縮機予熱制御解除」は、圧縮機の予熱制御を解除する設定である。パワーアップ設定は、室外ユニットの能力アップを設定する。
【0073】
ステップ104で、受信したデータに、事前定義されたサービス・メンテナンスの情報が含まれている判定された場合(YES)は、ステップS105へ分岐される。この事前定義された情報が含まれていると判定された場合は、原則として、パスワードの入力が要求される。
【0074】
ステップ105では、マイコン40は、遠隔操作装置4の管理者パスワードが初期値のままであるか否かを判定する。遠隔操作装置4には、工場出荷状態では管理者パスワードの初期値が設定されており、据え付け作業を行った後は、管理者パスワードが初期値とは異なる適切な値に変更されることが期待される。ここでの管理者パスワードが初期値のままであるか否かの判断は、工場出荷状態(未設定状態)であるかを判断するために行うものであり、その判断方法は、特に限定されるものではない。例えば、他の実施形態では、初期設定が完了した後に「真」の値を保持するフラグを不揮発性記憶領域に儲け、この値を参照することにより行ってもよい。また、初期設定が完了した際には、時刻設定も完了することが期待できるので、管理者パスワードが初期値のままであるか否かに代えて、時刻が初期値であるか否かをもって工場出荷状態であるかを判断することとしてもよい。
【0075】
ステップ105で、遠隔操作装置4の管理者パスワードが初期値のままであると判定された場合(YES)は、まだ据え付け作業が完了していないと判断できるので、例外的にパスワード入力を求めずステップS110へ直接分岐され、マイコン40は、遠隔操作装置4のディスプレイ・パネル451に受信した情報を表示する。ステップ105で、遠隔操作装置4の管理者パスワードが初期値のままではないと判定された場合(NO)は、ステップS106へ分岐される。
【0076】
ステップ106では、マイコン40は、携帯型情報端末7から受信したデータにパスワードが含まれており、受信したデータに含まれるパスワードの情報が、自身が保持するパスワードの情報と一致するか否か、つまり、パスワードが適正であるか否かを判定する。
【0077】
ここで、遠隔操作装置4は、室内空調機2の制御を行う際に特定の画面(サービス・メンテナンスに関わる項目)に遷移する際はパスワード入力が要求されるように構成されている。
図9(B)は、各種操作メニューの項目を一覧表示する操作メニュー画面1050を示す。例えば操作メニュー画面1050において、複数のメニュー1052~1054のうちのパスワードが要求されるサービス・メンテナンスのメニュー1053が選択され、OKボタン4523が押下されると、
図9(C)に示すようなパスワード入力ダイアログボックス1060が表示される。ダイアログボックス1060では、複数のスピナー1061を用いて管理者パスワードを入力することができる。管理者パスワードが入力され、OKボタン1062が選択された状態で操作パネル452のOKボタン4523が押下されると、パスワードが適正であった場合は、
図9(D)に示すようなサービス・メンテナンス・メニュー画面1070が表示される。サービス・メンテナンス・メニュー画面1070は、パスワード要求される設定事項に繋がる画面であり、さらに、複数のメニュー項目1071~1073を含む。
【0078】
なお、携帯型情報端末7のアプリケーションでは、事前に、対象の遠隔操作装置4の管理者パスワードを設定、保持する機能を有しており、事前に対象の遠隔操作装置4の管理者パスワードが保持されている場合は、書き込み動作の際の近距離無線通信12を介したデータ送信の際に、パスワードを含めて送信するものとする。また、管理者パスワードも、初期設定時に適切なものが設定されるものとする。なお、アプリケーション側で管理者パスワードを保持せず、都度、遠隔操作装置4側で、パスワード入力を求める方法も許容されるが、アプリケーション側で、管理者パスワードを保持し、近距離無線通信10で都度送信することで、管理者が遠隔操作装置4を操作して毎回パスワードを入力する手間を省略することができる。
【0079】
ステップ106で、携帯型情報端末7から受信したデータに適正なパスワードが含まれていると判定された場合(YES)は、パスワード入力を求めず、ステップS110では、マイコン40は、遠隔操作装置4のディスプレイ・パネル451に受信した情報を表示する。一方で、ステップS106で、携帯型情報端末7から受信したデータに適正なパスワードが含まれていないと判定された場合(NO)は、ステップS107へ処理が分岐される。
【0080】
ステップ107では、マイコン40は、管理者パスワードの再要求期間を経過したか否かを判定する。ここで、遠隔操作装置4には、事前に、
図8(B)に示すようなパスワード解除有効期間設定画面1010を介して、あるいは、初期値として、管理者パスワードでの認証が確認されてから再度要求する期間(管理者パスワードの再要求期間)が定められるものとする。これは、据え付け時の作業者や管理者の利便性の観点から設けられるものであり、通常、初期設定は、作業者や管理者が遠隔操作装置4の前である程度の時間をかけて行うものであり、一定期間は、同一の作業者や管理者が遠隔操作装置4を占有しており、都度パスワード入力を求めなくとも安全性が確保できていることが期待できるために設けられるものである。
【0081】
図8(B)に示すパスワード解除有効期間設定画面1010は、設定項目の表示1011と、管理者パスワードの再要求期間に関して複数の選択肢を表示するラジオボタン1012~1015と有している。上述した操作パネル452の上下キーボタン4522U,4522Dを用いてラジオボタン1012~1015で示す複数の選択肢の中から所望の値が選択され、操作パネル452のOKボタン4523が押下されると、管理者パスワードの再要求期間が設定される。再要求期間が設定されると、遠隔操作装置4でのパスワード入力および携帯型情報端末7でのパスワード送信のいずれの場合においても、一度管理者パスワードで認証を通れば、選択された選択肢で示す時間が経過するまでは、再度のパスワードの要求は省略される。例えば、10分が選択された場合、一度パスワードの入力を解除してから10分間はパスワード入力の要求が実施されなくなる。
【0082】
ステップS107で、パスワード再要求期間が経過していないと判定された場合(NO)は、セキュリティが確保されているといえるので、例外的にパスワード入力を求めず、ステップS110では、マイコン40は、遠隔操作装置4のディスプレイ・パネル451に受信した情報を表示する。一方、ステップS107で、パスワード再要求期間が経過していると判定された場合(YES)は、ステップS108へ分岐される。
【0083】
ステップS108では、マイコン40は、例えば、遠隔操作装置4のディスプレイ・パネル451に
図9(C)に示したパスワード入力ダイアログボックス1060と同様な画面を表示し、パスワードの入力を要求する。ステップS109では、マイコン40は、入力されたパスワードが正しいか否かを判定する。ステップS109で、入力されたパスワードが正しくなかった場合(NO)は、ステップS108へ制御を戻し、再度パスワードの入力を要求する。ステップS109で、入力されたパスワードが正しいことが確認された場合(YES)は、ステップS110へ処理が進められ、ステップS110では、マイコン40は、遠隔操作装置4のディスプレイ・パネル451に受信した情報を表示する。
【0084】
なお、上述した実施形態では、遠隔操作装置4には、サービス・メンテナンスに関連する事前定義された設定項目の変更を当該遠隔操作装置4上で行う際に要求する管理者パスワードが設定されており、遠隔操作装置4を用いて設定する際の管理者パスワードと、携帯型情報端末7を用いて設定する際のパスワードは、一致するものとして説明した。これは、両方の経路で保護レベルを同一とする観点から好ましい。パスワード解除有効期間についても同様である。しかしながら、携帯型情報端末7を用いる場合と、遠隔操作装置4を用いる場合とで、異なるパスワードとしてもよいし、パスワード解除有効期間に差を設けてもよい。
【0085】
図10(A)は、ステップS110で遠隔操作装置4のディスプレイ・パネル451に表示される、近距離無線通信12を介して受信した情報を表示する書き込み設定確認画面1080を示す。書き込み設定確認画面1080は、書き込みを確認する設定項目1081の一覧と、対応する状態の表示1082とが示されている。
図10(A)に示す書き込み設定確認画面1080には、携帯型情報端末7より受信したデータのうちの、空気調和機のシステム上設定できないデータまたは一部のみ設定できるデータも含まれる。例えば、既存の設備において、遠隔操作装置4を入れ替える場合、旧式の室内機2に接続した場合、旧式の室内機では対応していない設定データを携帯型情報端末7から受信する可能性がある。このとき、特定の実施形態においては、状態表示1082として、下記(1)~(3)に該当するマークを表示する。
(1)システム的に反映できないデータ エクスクラメーション記号”!”
(2)携帯型情報端末7より未受信のデータ ハイフン記号”-”
(3)反映可能なデータ チェック記号
【0086】
上述した状態表示1082により、携帯型情報端末7からの書き込みデータ一覧の確認が可能となる。なお、説明する実施形態では、エクスクラメーション記号、ハイフン記号、チェック記号を具体的に例示したが、本発明の実施形態は、ここで例示した具体的なマークに限定されない。例えば、〇、×などの別のマークであってもよい。
【0087】
再び
図6を参照すると、ステップS111では、マイコン40は、ユーザ対話を経て、書き込みが必要であるか否かを判定する。例えば、ユーザが、
図10(A)の書き込み設定確認画面1080で確認を完了させた後、OKボタン4523を押下すると、
図10(B)に示すような書き込み確認ダイアログボックス1090が表示される。書き込み確認ダイアログボックス1090は、書き込みを確認するメッセージ1091と、「はい」ボタン1092と、「いいえ」ボタン1093とを含み構成される。「はい」ボタン1092が選択された状態で、OKボタン4523が押下されると、ステップS111では書き込み要と判定される。「いいえ」ボタン1093が選択された状態で、OKボタン4523が押下されると、ステップS111では書き込み不要と判定される。
【0088】
ステップS111で、書き込み要であると判定された場合(YES)は、ステップS112で、マイコン40は、情報を、遠隔操作装置4自身に書き込むか、あるいは他の空調機2,6に送信して書き込ませて、ステップS113で本処理を終了させる。なお、情報の書き込み先は、リモコン表示設定のような遠隔操作装置4自体の設定項目に関する場合は、遠隔操作装置4自体に書き込みが行われる。一方、上述した「現地設定」の「暖房サーモオフ時ファン減速」のように、空調機2,6側の設定項目に関する場合は、接続線5等を介して室内空調機2や、室内空調機2からさらに空調機ネットワーク3を介して室外空調機6に送信されて、室内空調機2または室外空調機6に書き込まれる。
【0089】
設定の書き込み処理中は、
図10(C)に示すような書き込み中表示画面1110が表示される。このとき、携帯型情報端末7から設定したデータのうちのシステム上で設定できないデータは破棄され、一部データのみ反映できる場合は、そのデータのみ反映される。また、書き込み不要の場合(NO)は、近距離無線通信12により受信したデータは、破棄される。これにより、意図しない設定があった場合でも、遠隔操作装置4上で手動で変更せずに、データを破棄することが可能となる。その場合、再度近距離無線通信を介した書き込みを行えばよい。
【0090】
ステップS111で、書き込み不要であると判定された場合(NO)は、直接ステップS113へ進められ、本処理を終了させる。本処理が一旦終了すると、再びステップS100から開始され得る。なお、説明する実施形態では、書き込みを行った後、終了するものとして説明したが、
図10(D)に示す作業継続確認画面1120を表示して、追加の設定作業を継続して受け付けることも可能である。
【0091】
以上説明したように、上述した実施形態によれば、近距離無線通信部を使用した設定等において、第三者が無断でアクセスする可能性を低減することが可能な空気調和機、操作装置および制御方法が提供される。
【0092】
第三者が無断にアクセスできる設置場所に遠隔操作装置4が配置され得るところ、近距離無線通信部(410,411,412)の使用を禁止する禁止モードに設定することで、不正なアクセスを事前に防止することが可能となる。また、近距離無線通信部(410,411,412)を用いた設定の書き込みにおいて、遠隔操作装置4の管理者であるか否かの判断と、セキュリティを確保するべき情報を書き込むか否かの判断とが可能となり、必要に応じてパスワード入力要求を割愛できるため、セキュリティを確保しながらも作業時間の短縮が可能となる。さらに、近距離無線通信(410,411,412)を介して受信される設定データには、空気調和機のシステムにより設定できない項目が存在する可能性があるところ、上述した実施形態によれば、ユーザは書き込み設定確認画面1080上でどの項目が設定されるかの把握することが可能となる。
【0093】
なお、本発明の実施形態は、上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれ得る。例えば、上記した実施形態は、分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0094】
また上記の各構成、機能、処理部、処理手段等の一部または全部は、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。さらに、上記の各構成、機能等の一部または全部は、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)などのレガシープログラミング言語やオブジェクト指向プログラミング言語などで記述された、プロセッサがそれぞれの機能を実現するコンピュータ実行可能なプログラムにより実現でき、各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)ROM、EEPROM、EPROM、フラッシュメモリなどの記憶装置、フレキシブルディスク、CD-ROM、CD-RW、DVD-ROM、DVD-RAM、DVD-RW、ブルーレイディスク、SD(登録商標)カード、MOなど装置可読な記録媒体に格納して、あるいは電気通信回線を通じて頒布することができる。
【0095】
また、さらに、上記の各構成、機能等の一部または全部は、例えばフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などのプログラマブル・デバイス(PD)上に実装することができ、上記機能部をPD上に実現するためにPDにダウンロードする回路構成データ(ビットストリームデータ)、回路構成データを生成するためのHDL(Hardware Description Language)、VHDL(Very High Speed Integrated Circuits Hardware Description Language)、Verilog-HDLなどにより記述されたデータとして記録媒体により配布することができる。また制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。また以上の説明で例示した各種のデータの形式は、例えば、CSV(Comma-Separated Values)、XML(eXtensible Markup Language)、バイナリ(binary)などにより構成することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0096】
2:空調機(室内機)
3:空調機ネットワーク
4:遠隔操作装置
5:接続線
6:空調機(室外機)
7:携帯型情報端末
12:近距離無線通信
22,62:負荷
20:主基板
22:負荷
23:電源
25:筐体
200:電源ブロック
201:制御部
202:第1記憶部
203:主記憶部
204:第2記憶部
205:空調制御通信部
40:マイコン
401:ブザー
402:インジケータ
403:赤外線レシーバ
404:フラッシュメモリ
405:ディスプレイ・モジュール
406:HBSレシーバ
407:EEPROM
408:サーミスタ
409:タッチキーセンサー
410:NFCタグインタフェースモジュール
411:NFCコネクタ
412:NFCアンテナ
451:ディスプレイ・パネル
452:操作パネル
71:制御部
72:主記憶部
73:第1記憶部
74:第2記憶部
75:近距離無線通信部
76:無線通信部
77:入力部
78:表示部
1000:近距離無線通信設定画面
1010:パスワード解除有効期間設定画面
1020:ホーム画面
1030:近距離無線通信案内画面
1040:点検画面
1050:操作メニュー画面
1060:パスワード入力ダイアログボックス
1070:サービス・メンテナンス・メニュー画面
1080:書き込み設定確認画面
1090:書き込み確認ダイアログボックス
1110:書き込み中表示画面
1120:作業継続確認画面
1200:現地設定画面
1210:設定編集画面
1220:書き込み画面
1230:書き込み完了画面