(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-29
(45)【発行日】2024-12-09
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20241202BHJP
【FI】
A63F7/02 320
(21)【出願番号】P 2020211753
(22)【出願日】2020-12-21
【審査請求日】2022-02-07
【審判番号】
【審判請求日】2023-05-29
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】110002158
【氏名又は名称】弁理士法人上野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】島崎 徳人
(72)【発明者】
【氏名】伊東 秀城
【合議体】
【審判長】▲吉▼川 康史
【審判官】太田 恒明
【審判官】稲荷 宗良
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-69289(JP,A)
【文献】特開2009-142571(JP,A)
【文献】特開2017-217446(JP,A)
【文献】特開2013-236755(JP,A)
【文献】特開2019-5431(JP,A)
【文献】特開2020-92888(JP,A)
【文献】特開2019-84404(JP,A)
【文献】特開2020-188955(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
当否抽選手段と、
複数種の装飾図柄が変動表示された後、前記当否抽選手段による当否抽選結果に応じた当否報知態様で停止表示されるまでの変動中演出を構成する演出であり、所定の当落分岐点に続く演出の事後態様が、前記当否抽選手段による当否抽選結果がはずれとなる場合にははずれ態様となり、前記当否抽選手段による当否抽選結果が当たりである場合には当たり態様となる可能性がある演出であって、前記当たり態様となった場合には前記当落分岐点直後に当否抽選結果が当たりであることが確定する特定演出を実行する演出実行手段と、
遊技者が操作可能な操作手段と、
を備え、
前記特定演出は、遊技者に対し前記操作手段の操作を促す操作演出を含み、当該操作演出における前記操作手段の操作が所定条件を満たすものとなった時点が前記当落分岐点とされ、
前記当否抽選手段による当否抽選結果が当たりとなることに起因して遊技者が享受しうる利益は、前記特定演出が当たり態様となった時点で遊技者が享受することが確定する共通利益と、享受するとは限らない付加利益に区分けされ、
前記当たり態様として通常当たり態様が実行された場合に比して、当該通常当たり態様とは異なる特殊当たり態様が実行された場合の方が、前記付加利益を得る蓋然性が高いことを特徴とする遊技機。
ただし、前記通常当たり態様や前記特殊当たり態様が実行されたことは、前記装飾図柄が前記当否報知態様で停止表示される前に判明するものとする。
【請求項2】
前記操作演出は、遊技者に対し前記操作手段の操作を促す操作画像が表示されるものであり、当該操作画像の態様により、前記事後態様が前記当たり態様となる蓋然性だけでなく、前記事後態様が前記当たり態様となった場合に当該当たり態様が前記特殊当たり態様となる蓋然性が示唆されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記通常当たり態様と前記特殊当たり態様とは、途中までの態様が同じであり、それ以降の態様が異なるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記通常当たり態様と前記特殊当たり態様とは、表示装置に表示される演出画像およびスピーカから出力される演出音のうちの一方が異なり、他方が同じであるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、当否抽選結果が当たりであれば勝利、はずれであれば敗北となる演出を実行することが可能な遊技機が記載されている。つまり、当該演出は、所定の分岐点以降の態様が当否抽選結果に応じたものとなるということである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、分岐点以降の態様が当否抽選結果に応じたものとなる演出の趣向性を向上させることが可能な遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、当否抽選手段と、所定の分岐点に続く演出の事後態様が、前記当否抽選手段による当否抽選結果がはずれとなる場合にははずれ態様となり、前記当否抽選手段による当否抽選結果が当たりである場合には当たり態様となる可能性がある特定演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記当否抽選手段による当否抽選結果が当たりとなることに起因して遊技者が享受しうる利益は、前記特定演出が当たり態様となった時点で遊技者が享受することが確定する共通利益と、享受するとは限らない付加利益に区分けされ、前記当たり態様として通常当たり態様が実行された場合に比して、当該通常当たり態様とは異なる特殊当たり態様が実行された場合の方が、前記付加利益を得る蓋然性が高いことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明にかかる遊技機によれば、分岐点以降の態様が当否抽選結果に応じたものとなる演出の趣向性を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】表示領域に表示された装飾図柄および保留図柄を示した図である。
【
図3】(a)は大当たりの種類と遊技状態の移行の関係を示した図であり、(b)は大当たり振り分けを示した図である。
【
図5】対象当否抽選結果が大当たりとなる場合の特定演出の事後態様の振分けを示した図(表)である。
【
図6】大当たり遊技中に実行される遊技状態報知演出を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明にかかる遊技機1(ぱちんこ遊技機)の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、
図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。なお、以下の説明において画像というときは、静止画だけでなく、動画を含むものとする。
【0009】
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
【0010】
遊技領域902には、表示装置91、始動領域904、大入賞領域906、アウト口などが設けられている。表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能な部分である。また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
【0011】
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動領域904や大入賞領域906等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
【0012】
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
【0013】
大当たりの抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否抽選手段が始動領域904への遊技球の入賞を契機として実行する。本実施形態では、始動領域904として、第一始動領域904a(いわゆる「特
図1」の始動領域)と第二始動領域904b(いわゆる「特
図2」の始動領域)が設けられている。始動領域904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(当否抽選情報)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、当該数値が取得された順に当否抽選結果の報知が開始される(いわゆる変動が開始される)こととなるが、未だ当否抽選結果の報知が完了していない当否抽選情報が存在する場合には、新たに取得された当否抽選情報は保留情報として図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。記憶手段に保留情報が記憶されていることは、保留図柄10として表示される。つまり、保留図柄10は、対応する当否抽選結果の報知が完了していない当否抽選情報の存在を示す。
【0014】
本実施形態では、保留図柄10として、対応する変動中演出(装飾図柄80(装飾図柄群80g)の変動開始から、当否抽選結果を示す組み合わせで完全に停止するまでの演出、いわゆる一変動中分の演出をいう)は開始されているものの、当否抽選結果の報知は完了していない当否抽選情報(以下、変動中保留情報と称することもある)に対応する変動中保留図柄11(いわゆる「当該変動保留」の存在を示す図柄)と、対応する変動中演出が開始されていない当否抽選情報(以下、変動前保留情報と称することもある)に対応する変動前保留図柄12が表示される(
図2参照)。本実施形態では、変動中保留図柄11と変動前保留図柄12の基本的な形態は同じである。変動中保留図柄11と変動前保留図柄12の基本的な形態が全く異なるものとしてもよい。また、変動中保留図柄11が表示されない構成としてもよい。なお、変動前保留図柄12に対応する当否抽選結果の報知が完了する順番(いわゆる保留「消化順」)は、右に位置するものほど早い。
【0015】
変動前保留情報の最大の記憶数は上限が決められている。本実施形態では、第一始動領域904aに入賞することによって得られる第一変動前保留情報(特
図1保留)の最大の記憶数は四つであり、第二始動領域904bに入賞することによって得られる第二変動前保留情報(特
図2保留)の最大の記憶数は四つである。したがって、特
図1および特
図2の一方に相当する保留図柄10に関していえば、一つの変動中保留図柄11と、最大四つの変動前保留図柄12が表示されることがある(
図2参照)。
【0016】
本実施形態では、公知の遊技機と同様に、表示装置91の表示領域911に表示される装飾図柄80(
図2参照)の組み合わせによって当否抽選結果を遊技者に報知する。具体的には、複数種の装飾図柄80を含む装飾図柄群80g(左装飾図柄群80gL、中装飾図柄群80gC、右装飾図柄群80gR)が変動を開始し、最終的に各装飾図柄群80gから一の装飾図柄80が選択されて停止する。大当たりに当選している場合には各装飾図柄群80gから選択されて停止した装飾図柄80の組み合わせは所定の組み合わせ(例えば、同じ装飾図柄80の三つ揃い)となる。はずれである場合にはそれ以外(大当たりとなる組み合わせ以外)の組み合わせとなる。装飾図柄80は、数字とキャラクタ等が組み合わされたものとしてもよい。装飾図柄群80gの変動開始から、各装飾図柄群80gから選択された装飾図柄80が当否抽選結果を示す組み合わせで停止するまでの変動中演出を構成する演出として、様々な演出が実行される。
【0017】
本実施形態では、遊技状態として、通常遊技状態と特別遊技状態が設定されている(
図3(a)参照)。特別遊技状態は、通常遊技状態に比して遊技者に有利な遊技状態である。通常遊技状態は、大当たりに当選する確率が低い低確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しにくい低ベース状態(低確率・時短無)である。特別遊技状態としては、第一特別遊技状態と第二特別遊技状態が設定されている。第一特別遊技状態は、大当たりに当選する確率が低い低確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しやすい高ベース状態(低確率・時短有)である。第二特別遊技状態は、大当たりに当選する確率が高い高確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しやすい高ベース状態(高確率・時短有)である。通常遊技状態においては、遊技者は、第一始動領域904aを狙って遊技球を発射させる。本実施形態では、いわゆる「左打ち」を行う。特別遊技状態は、第二始動領域904bを狙って遊技球を発射させる。本実施形態では、いわゆる「右打ち」を行う。特別遊技状態は、普通始動領域905に遊技球が進入することを契機とした第二始動領域904bの開放抽選に当選しやすい状態であるため、比較的容易に第二始動領域904bに遊技球が入賞する。通常遊技状態は、第一始動領域904aに遊技球が進入することを契機とした当否抽選(特
図1抽選)により大当たり当選を目指す状態であり、特別遊技状態は第二始動領域904bに遊技球が進入することを契機とした当否抽選(特
図2抽選)により大当たり当選を目指す状態であるといえる。
【0018】
本実施形態では、大当たりとして、低確大当たりおよび高確大当たりが設定されている(
図3(a)参照)。低確大当たりに当選したときには、その大当たり遊技終了後、第一特別遊技状態(低確率・時短有)に移行する。高確大当たりに当選したときには、その大当たり遊技終了後、第二特別遊技状態(高確率・時短有)に移行する。大当たり振り分けは、低確大当たり25%、高確大当たり75%である(すなわち、いわゆる確変割合は75%である)(
図3(b)参照)。
【0019】
第一特別遊技状態は所定回数(本実施形態では所定回数=100)連続して当否抽選結果がはずれとなることで終了し、通常遊技状態に移行する。第二特別遊技状態は次回大当たり当選まで継続する。つまり、第二特別遊技状態に移行した際には、持ち球をあまり減らすことなく次回大当たりに容易に当選する(実質次回大当たり確定である)ことができる。第二特別遊技状態にて高確大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技終了後に再び第二特別遊技状態に移行することになるからいわゆる「連チャン」確定となる。つまり、本実施形態における遊技機1は、いわゆる確変ループ機である。
【0020】
なお、このような遊技性(スペック)はあくまで一例である。例えば、確変ループ機ではなく、いわゆるST機としてもよい。また、いわゆる通常遊技状態中(特
図1抽選)における確変割合と、特別遊技状態中(特
図2抽選)における確変割合が異なるV確変機としてもよい。
【0021】
当否抽選結果が大当たりとなったときには、大当たり遊技が実行される。大当たり遊技は、所定条件成立まで大入賞領域が開放される1ラウンド分の遊技(単位遊技)が複数回(予め定められたラウンド数分)繰り返されるものである。
【0022】
本実施形態にかかる遊技機1は、変動中演出を構成する演出として特定演出を実行することが可能である。以下、当該特定演出について詳細に説明する。なお、本実施形態では、特定演出は通常遊技状態中に発生するものである。特定演出は、いわゆるスーパーリーチ演出の一種である。変動中演出にて特定演出が発生しないときよりも、特定演出が発生するときの方が、当否抽選結果が大当たりとなる蓋然性(大当たり信頼度)は高い。なお、本実施形態では、通常遊技状態中における変動中演出にて特定演出は発生しうる。ただし、特別遊技状態中における変動中演出にて特定演出が発生しうる設定とすることを否定するわけではない。
【0023】
特定演出は、事前態様(
図4(a)(b)参照)および事後態様(
図4(c)(d)参照)を含む。事後態様は、当否抽選結果(以下、特定演出によって示される当否抽選結果を対象当否抽選結果と称することもある)に応じた態様となる。事後態様として、はずれ態様(
図4(c)参照)および当たり態様(
図4(d)参照)が設定されている。はずれ態様が実行されることにより、遊技者は対象当否抽選結果がはずれとなったことを理解する。一方、当たり態様が実行されることにより、遊技者は対象当否抽選結果が大当たりとなったことを理解する。なお、本実施形態では、事後態様として、逆転態様が設定されている。逆転態様は、一旦ははずれ態様となったかのように見せかけて、実は大当たりであったかを示す態様である(なお、逆転態様に至るパターンについては図示を省略している)。
【0024】
まとめると、対象当否抽選結果がはずれである場合には事後態様としてはずれ態様が発生し、大当たりである場合には事後態様として当たり態様または逆転態様が発生するということである(ただし、逆転態様が設けられていない構成、すなわち対象当否抽選結果が大当たりである場合には必ず当たり態様とされる構成としてもよい)。事前態様と事後態様の境界時点を分岐点とすれば、分岐点以降の態様により、対象当否抽選結果が判明するということである(当該分岐点は、いわゆる「当落分岐」である)。本実施形態では、特定演出の開始から所定時間(事前態様に要する時間)経過した時点が分岐点ということになる。
【0025】
本実施形態における特定演出は、いわゆるバトル演出である。味方(遊技者側)キャラクタと敵キャラクタが戦い、味方キャラクタが勝利する結果を示す態様が当たり態様(
図4(d)参照)として、敗北する結果を示す態様がはずれ態様(
図4(c)参照)として設定されている。また、図示しないが、一旦敗北したかのように見せかけて味方キャラクタが復活することが上述した逆転態様として設定されている。なお、事前態様(
図4(a)(b)参照)はどのようなものであってもよい。いわゆるチャンスアップの有無等に関する部分を除き、事前態様の基本的構成(味方キャラクタと敵キャラクタが戦う映像)は毎回同じ(遊技者には同一視される映像が出力される)である。
【0026】
本実施形態では、当たり態様として、通常当たり態様(
図4(d-1)参照)と特殊当たり態様(
図4(d-2)参照)が設定されている。当たり態様は、味方キャラクタが勝利したことを示す画像(以下、演出画像と称することもある)であるところ、通常当たり態様として表示領域911に表示される演出画像(以下、通常演出画像31と称することもある)と、特殊当たり態様として表示領域911に表示される演出画像(以下、特殊演出画像32と称することもある)とが相違するということである。本実施形態では、いずれの当たり態様も味方キャラクタを含む演出画像が表示されるものであるが、通常当たり態様と特殊当たり態様とでは、当該演出画像が含む味方キャラクタの態様が異なるものとされる。なお、通常演出画像31と特殊演出画像32の違いを構成する要素として、装飾図柄80は含まれないものとする。通常演出画像31や特殊演出画像32と一緒に装飾図柄80が表示されるものとする場合であっても、当該装飾図柄80を除いた部分の態様が異なるということである(大当たり当選を示す装飾図柄80の違いが、通常演出画像31と特殊演出画像32の違いではない)。
【0027】
また、本実施形態では、通常演出画像31が表示領域911に表示されている際には通常演出音(
図4(d-1)参照)が、特殊演出画像32が表示領域911に表示されている際には特殊演出音(
図4(d-2)参照)がスピーカ70から出力される。当該通常演出音と特殊演出音は態様が異なるものである。すなわち、通常当たり態様が発生する場合と特殊当たり態様が発生する場合とでは、出力される演出音も異なる。
【0028】
対象当否抽選結果が大当たりである場合において、特殊当たり態様が実行された場合、大当たり遊技終了後の遊技状態が第一特別遊技状態となることが確定する。すなわち、特殊当たり態様を経て当選が報知される大当たりは高確大当たりであることが確定する。一方、通常当たり態様が実行された場合、大当たり遊技終了後の遊技状態は第一特別遊技状態となることもあれば、第二特別遊技状態となることもある。つまり、特殊当たり態様を経て当選が報知される大当たりは低確大当たりおよび高確大当たりのいずれの可能性もある。
【0029】
本実施形態では、対象当否抽選結果が大当たりとなる変動中演出にて特定演出が実行される場合において、当選した大当たりが高確大当たりである場合の特定演出の事後態様は、95%が通常当たり態様、2%が特殊当たり態様、3%が逆転態様とされ、当選した大当たりが低確大当たりである場合の特定演出の事後態様は、95%が通常当たり態様、5%が逆転態様とされる(
図5参照)。つまり、対象当否抽選結果が大当たりとなる場合の特定演出において、通常当たり態様が発生する確率(頻度)は、特殊当たり態様が発生する確率(頻度)よりも高い。よって、特定演出の当たり態様にある程度接した遊技者は、通常当たり態様が大当たり当選時の「デフォルトの態様」と認識する蓋然性が高い。
【0030】
上記当たり態様をまとめると次のようなことがいえる。通常当たり態様および特殊当たり態様のいずれも、対象当否抽選結果が大当たりであることは確定するのであるから、当たり態様が実行された時点で遊技者が「大当たり(遊技)」という利益(共通利益)を得ることは確定する。一方、当該大当たりが低確大当たりであるかに応じ、大当たり遊技終了後の遊技状態が第一特別遊技状態となるか第二特別遊技状態となるかが決まるところ、遊技者にとってより有利な第一特別遊技状態に移行することを「付加利益」とすれば、特殊当たり態様が実行されることにより、当該「付加利益」を得ることが確定することが示されるということである。つまり、通常当たり態様および特殊当たり態様の両方を含めた当たり態様は「共通利益」を得ることが確定することを示し、特殊当たり態様は「付加利益」を得ることが確定することを示すものである。
【0031】
このように、本実施形態における特定演出の当たり態様は、対象当否抽選結果が大当たりとなったことを示す(「共通利益」の獲得を示す)ことに加え、大当たり遊技終了後の遊技状態が遊技者に有利なものとなることを示す(「付加利益」の獲得を示す)場合があるから、(通常当たり態様および特殊当たり態様の存在(特殊当たり態様となった場合は高確大当たりとなるという法則)を知っている)遊技者は当たり態様がどのようなものとなるか(通常当たり態様であるか、特殊当たり態様であるか)にも注目することになる。
【0032】
図示しないが、本実施形態では、特定演出が当たり態様となった後、装飾図柄80の三つ揃いが表示領域911に表示される。「7」の装飾図柄80の三つ揃いが表示された場合には高確大当たりであることが確定するものの、それ以外の装飾図柄80の三つ揃いが表示された場合には低確大当たりおよび高確大当たりのいずれの可能性もある。そのため、「7」の装飾図柄80以外の装飾図柄80のリーチが成立して特定演出が発生した上で大当たりとなることが報知される場合には、遊技者は当選した大当たりが低確大当たりか高確大当たりか判別できないため、当たり態様が通常当たり態様であるか特殊当たり態様であるかに遊技者は注目することになる。なお、大当たり当選を示す装飾図柄80の組み合わせがどのようなものであっても、高確大当たりであることが確定しない設定としてもよい。
【0033】
本実施形態では、大当たり遊技中に、遊技状態報知演出(
図6参照)が実行される。当選した大当たりが高確大当たりである場合は遊技状態報知演出の結末が遊技者に有利な結末(有利結末)(
図6(b-1)参照)となり、当選した大当たりが低確大当たりである場合は遊技状態報知演出の結末が遊技者に不利な結末(不利結末)(
図6(b-2)参照)となる。有利結末となった場合は大当たり遊技終了後第一特別遊技状態に、不利結末となった場合は大当たり遊技終了後第二特別遊技状態に移行する。つまり、大当たり遊技終了後の遊技状態がどのようなものになるか(「付加利益」が付与されるか否か)について明確に報知されるのは、大当たり遊技中である。換言すれば、当たり態様について通常当たり態様および特殊当たり態様が設定されていること(両者の存在や違い)を知らない遊技者は、当該当たり態様に基づき大当たり当選を把握するものの、その段階で当選した大当たりの種類(低確大当たり、高確大当たり)を把握できず、その後の大当たり遊技にて実行される遊技状態報知演出の結末にて知ることになる。さらにいえば、特殊当たり態様が実行されることで高確大当たりが確定するということは、それを知っている遊技者のみが享受できる演出法則であるともいえる。なお、遊技状態報知演出の具体的態様は種々変更可能である。上記のような有利結末と不利結末が設定された構成とするのはあくまで一例である。例えば、大当たり遊技中に所定の演出が発生した場合には第一特別遊技状態に移行することが確定し、当該所定の演出が発生しなかった場合には第二特別遊技状態に移行することになる構成としてもよい。
【0034】
以下、上記特定演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0035】
〇第一具体例
上記実施形態では、大当たりの当選が「共通利益」として、大当たりが高確大当たりとなること(大当たり遊技終了後の遊技状態が第一特別遊技状態となること)が「付加利益」として設定されていることを説明したが、その他の事象が「共通利益」や「付加利益」として設定された構成としてもよい。「共通利益」は、当たり態様が通常当たり態様であるか特殊当たり態様であるかによらず、遊技者に付与されることが決まっている利益であり、「付加利益」は、遊技者に付与されるかどうか分からない利益であればよい。
【0036】
一例として、特定演出を経て報知された対象当否抽選結果が大当たりとなることで実行される大当たり遊技が含むラウンド数(単位遊技)に基づく「共通利益」および「付加利益」が設定されたものとすることが考えられる。例えば、大当たりとして、4ラウンド(単位遊技が4回である)大当たり、10ラウンド(単位遊技が10回である)大当たりが設定されているものとする。大当たりに当選したことで、少なくとも4ラウンド分の遊技(1~4ラウンドの遊技)が実行されることは確定するのであるから当該4ラウンド分の遊技が「共通利益」に相当し、10ラウンド大当たりに当選した場合には実行される残り6ラウンド分の遊技(5~10ラウンドの遊技)が「付加利益」に相当するものとする。これを前提とし、通常当たり態様を経て発生する大当たり遊技は4ラウンド大当たりおよび10ラウンド大当たりのいずれの可能性もある一方、特殊当たり態様を経て発生する大当たり遊技は10ラウンド大当たりであることが確定するものとする(特定演出を経た大当たり当選時のラウンド数振分である
図7参照)。つまり、特殊当たり態様が実行されることは上記6ラウンド分の遊技に相当する「付加利益」が付与されることを示す構成とする。なお、当選した大当たりが4ラウンド大当たりであるか10ラウンド大当たりであるかが明確に報知されるのは大当たり遊技中である。
【0037】
別例として、いわゆる「保留内連チャン」が発生することを「付加利益」として設定した構成とすることが考えられる。対象当否抽選結果が大当たりとなった時点で残存している保留情報内に対応する当否抽選結果が大当たりとなるものがある場合には、大当たり遊技終了後の大当たり当選が確約される。これを「付加利益」として設定する。つまり、特殊当たり態様が実行された場合には、大当たり遊技が実行された後、再び保留内で大当たりに当選することが確定する設定とする。通常当たり態様が実行されたときにも保留内連チャンが発生しうる設定としてもよいし、発生することはない設定としてもよい。
【0038】
〇第二具体例
上記実施形態では、特殊当たり態様が発生したときには高確大当たりであること(大当たり遊技終了後の遊技状態が第一特別遊技状態となること)が確定することを説明したが、高確大当たりとなる蓋然性が、通常当たり態様が発生した場合よりも高いに留まる設定としてもよい。すなわち、特殊当たり態様が発生したとしても「付加利益」が付与されることが確定するわけではなく、通常当たり態様が発生した場合よりも、特殊当たり態様が発生した場合の方が「付加利益」が付与される蓋然性が高い設定としてもよい。このようにしても、当たり態様に遊技者が注目する遊技性が実現される。
【0039】
〇第三具体例
上記実施形態では、通常当たり態様は通常演出画像31が表示領域911に表示されるとともに通常演出音がスピーカ70から出力されるものであり、特殊当たり態様は通常演出画像31が表示領域911に表示されるとともに通常演出音がスピーカ70から出力されるものであることを説明したが、通常当たり態様と特殊当たり態様とでは、演出画像および演出音のうちの一方が異なり、他方が同じであるものとする(
図8参照)。すなわち、演出画像および演出音という二種類の演出要素のうち、一方は共通するが他方は相違するという設定とする。このようにした場合、例えば通常当たり態様に接したことがある遊技者に対し特殊当たり態様が実行された場合、共通する演出要素により以前と同じ当たり態様であるように感じつつも、相違する演出要素により何か違和感を覚えるという演出形態(違和感により特殊当たり態様が発生していることに気付くかどうかの演出形態)となる。
【0040】
具体的な形態としては、表示される演出画像は同じであるが、出力される演出音は異なるという形態(第一形態)(
図8(a)参照)と、出力される演出音は同じであるが、表示される演出画像は異なるという形態(第二形態)(
図8(b)参照)とが考えられる。「音」(聴覚によって捉えられる演出要素)の違いよりも、「画像」(視覚によって捉えられる演出要素の違い)の方が、遊技者は気づく蓋然性が高いと思われるから、第一形態よりも第二形態の方が特殊当たり態様の発生に気付きやすい設定であるといえる。
【0041】
〇第四具体例
通常当たり態様と特殊当たり態様とは、途中までの態様は同じであり、それ以降の態様が異なる構成とする。通常当たり態様および特殊当たり態様のいずれが実行される場合であっても、当たり態様は分岐点以降に開始されることになるところ、分岐点から所定時間経過までの前半部分の態様は同じであり、それ以降の後半部分の態様が異なるということである(
図9参照)。すなわち、前半部分においては、通常当たり態様と特殊当たり態様も表示領域911に表示される演出画像およびスピーカ70から出力される演出音の態様は通常当たり態様と特殊当たり態様とで同じであり(
図9(a)参照)、後半部分においては演出画像および演出音の態様が通常当たり態様と特殊当たり態様とで異なる(
図9(b)参照)ものとする。
【0042】
本例のようにすることで、特殊当たり態様が発生するときであっても、ある時点まで(前半部分)はそれに気づかず、ある時点以降(後半部分)に気付く可能性があるという演出形態とすることができる。遊技者は前半部分にて当否抽選結果が大当たりとなったことを知り、それに満足することが多いであろうから、後半部分にはそれほど注目しない蓋然性が高い。よって、特殊当たり態様の存在が知られにくくなる(「知る人ぞ知る」法則となる)という作用が奏される。
【0043】
なお、本例において、通常当たり態様と特殊当たり態様とでは、後半部分において出力される演出画像および演出音の一方の態様が異なるものの、他方の態様は同じである設定としてもよい(
図9(b)において、演出画像および演出音の一方は同じであり、他方は相違する構成とする)。このようにすることで、特殊当たり態様が発生していることにより気付きにくい演出形態となる(「知る人ぞ知る」法則としての作用がより高まる)。
【0044】
〇第五具体例
特定演出は、遊技者に対し操作手段20の操作を促す操作演出を含むものとする。なお、操作手段20としては押ボタン等を例示することができる。物理的な構造物を操作する態様だけでなく、タッチパネルの操作や、センサに身体(手等)の一部が検出されるようにすることも操作手段20の操作に含まれるものとする。
【0045】
特定演出の事前態様の結末部分にて操作演出が実行される(
図10(a)参照)。操作演出においては、操作手段20の操作が有効となる(演出に反映される)操作有効期間が設定される。操作演出においては、当該操作有効期間の残りを示すメータ等が表示されるようにするとよい。当該操作有効期間中における操作手段20の操作が所定条件を満たすものとなった時点が分岐点とされる。なお、操作有効期間は、操作手段20の操作が所定条件を満たすものとなったことをもって終了する。遊技者に対し促される操作態様としては、一回の操作を促す「単発操作」、複数回の操作を促す「連続操作」(操作手段20が押ボタンであれば「連打」に相当)、操作手段20が操作された状態を維持する「維持操作」(操作手段20が押ボタンであれば「長押し」に相当)等が考えられる。
【0046】
「単発操作」を例に挙げると、操作有効期間の開始とともに遊技者に対し操作手段20を単発操作する指示が出された(
図10(a)参照)上で、当該操作有効期間中の操作手段20の一回の操作(最初の操作)を契機として所定条件が満たされた(分岐点に到達した)と判断される。すなわち、当該一回の操作を契機として特定演出が事後態様に移行し、対象当否抽選結果がはずれであればはずれ態様が実行され(
図10でははずれ態様の図示を省略する)、対象当否抽選結果が大当たりであれば当たり態様(通常当たり態様(
図10(b-1参照)または特殊当たり態様(
図10(b-2参照))が実行されることがある。操作有効期間中に一回も操作手段20の操作がなされなかった場合(操作有効期間中に操作条件が満たされなかった場合)には操作有効期間の終了時点が分岐点となる。
【0047】
「連続操作」や「維持操作」が要求される操作演出とする場合の所定条件は適宜設定することができる。予め定められた態様の操作がなされることをもって所定条件が満たされたと判断するようにしてもよいし、操作を契機とする抽選に当選したときに所定条件が満たされたと判断するようにしてもよい。なお、所定条件が満たされなかった場合には操作有効期間の終了時点が分岐点となる。
【0048】
このように、操作手段20の操作が所定条件を満たすものとなった時点を分岐点とする構成であることを前提とした上で、例えば以下に第五具体例A、第五具体例Bとして示すような特定演出(操作演出)とすることが考えられる。
【0049】
・第五具体例A
操作演出においては、遊技者に対し、操作手段20の操作を促す操作画像25が表示されるものとする。操作画像25としては、操作すべき操作手段20を表した画像や、操作態様を表す画像(「押せ」といった文字を含む画像)等が挙げられる。かかる操作画像25により、事後態様が当たり態様となる蓋然性(すなわち対象当否抽選結果の大当たり信頼度)だけでなく、事後態様が当たり態様となった場合に当該当たり態様が特殊当たり態様となる蓋然性(以下、特殊当たり発生確率と称する)が示唆されるものとする。操作画像25が大当たり信頼度を示唆するものとすることは知られているが、それに加え、特殊当たり発生確率まで示唆するようにすることは通常ではない。
【0050】
例えば、操作画像25として、第一操作画像251、第二操作画像252、第三操作画像253のうちのいずれかが表示されるものとし(
図11(a)参照。
図11には、操作手段20を表した画像が操作画像25とされる例を示す)、第一操作画像251、第二操作画像252、第三操作画像253の順で大当たり信頼度が高くなるものとする。ただし、第二操作画像252と第三操作画像253の大当たり信頼度にはほとんど差がない(実質的に同じである)とする(
図11(b-1)参照)。よって、対象当否抽選結果が大当たりになるということだけに着目すれば、第二操作画像252および第三操作画像253のいずれが表示された場合であっても同じである。
【0051】
ただ、第二操作画像252が表示されたときよりも、第三操作画像253が表示された場合の方が、特殊当たり発生確率が高い設定とする(
図11(b-2)参照)。すなわち、第二操作画像252が表示されたときよりも、第三操作画像253が表示されたときの方が、対象当否抽選結果が大当たりとなる場合には当該大当たりが高確大当たりとなる確率が高い(「付加利益」が付与される確率が高い)という設定とする。このようにすることで、操作演出の発生時に、遊技者は、操作画像25の態様にも注目する演出形態となる。
【0052】
・第五具体例B
操作演出にて操作有効期間中に所定条件を満たす操作がなされた場合には特殊当たり態様が発生する可能性がある(
図12(b-1)参照)ものの、操作有効期間中に所定条件を満たす操作がなされなかった場合には特殊当たり態様が発生する可能性がない(
図12(b-2)参照)設定とする。上述した通り、操作手段20の操作が所定条件を満たすものとなった時点、または、操作有効期間の終了時点が分岐点となるものであるが、前者の分岐点が設定される場合には特殊当たり態様が発生する可能性はあるものの、後者の分岐点が設定される場合には特殊当たり態様が発生する可能性はない。「単発操作」が要求される操作演出であるとすれば、操作有効期間中に一回の操作手段20の操作がなされた場合には当たり態様が発生する可能性はある(
図12(b-1)参照)が、操作有効期間中に全く操作がなされなかった場合には当たり態様が発生する可能性はない(
図12(b-2)参照)ということである。
【0053】
特殊当たり態様を発生させるためには操作有効期間中に操作条件を満たす操作がなされなければならないから、特殊当たり態様を見たいと考える遊技者は操作有効期間中に操作手段20を操作する必要がある。したがって、本例のようにすることで、操作演出における操作の積極性の向上に期待できる。
【0054】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
【0055】
上記実施形態にて説明した事項は、ぱちんこ遊技機特有の構成を利用した点を除いて、回胴式遊技機等その他の遊技機にも適用することが可能である。
【0056】
上記実施形態にて説明した当たり態様は、当否抽選結果が「大当たり」となることを示すものであるが、いわゆる「小当たり」となることを示すものとして用いることもできる。
【0057】
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
【0058】
・手段1
当否抽選手段と、所定の分岐点に続く演出の事後態様が、前記当否抽選手段による当否抽選結果がはずれとなる場合にははずれ態様となり、前記当否抽選手段による当否抽選結果が当たりである場合には当たり態様となる可能性がある特定演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記当否抽選手段による当否抽選結果が当たりとなることに起因して遊技者が享受しうる利益は、前記特定演出が当たり態様となった時点で遊技者が享受することが確定する共通利益と、享受するとは限らない付加利益に区分けされ、前記当たり態様として通常当たり態様が実行された場合に比して、当該通常当たり態様とは異なる特殊当たり態様が実行された場合の方が、前記付加利益を得る蓋然性が高いことを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、当たり態様が実行されることで、当否抽選結果が当たりとなることが示されるだけでなく、付加利益が付与される蓋然性も示唆されるという面白みのある特定演出を実行することが可能である。
【0059】
・手段2
遊技者が操作可能な操作手段を備え、前記特定演出は、遊技者に対し前記操作手段の操作を促す操作演出を含み、当該操作演出における前記操作手段の操作が所定条件を満たすものとなった時点が前記分岐点とされることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
このように、特定演出としては操作手段の操作が分岐点となる演出を例示することができる。
【0060】
・手段3
前記操作演出は、遊技者に対し前記操作手段の操作を促す操作画像が表示されるものであり、当該操作画像の態様により、前記事後態様が前記当たり態様となる蓋然性だけでなく、前記事後態様が前記当たり態様となった場合に当該当たり態様が前記特殊当たり態様となる蓋然性が示唆されることを特徴とする手段1または手段2に記載の遊技機。
このようにすることで、操作画像の態様により、当たり態様となる(当否抽選結果が当たりとなる)蓋然性だけでなく、特殊当たり態様となる蓋然性も示唆されるという面白みのある特定演出とすることができる。
【0061】
・手段4
前記通常当たり態様と前記特殊当たり態様とは、途中までの態様が同じであり、それ以降の態様が異なるものであることを特徴とする手段1から手段3のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、特殊当たり態様が発生するときであっても、ある時点まではそれに気づかず、ある時点以降に気付く(違和感を覚える)という演出形態とすることができる。
【0062】
・手段5
前記通常当たり態様と前記特殊当たり態様とは、表示装置に表示される演出画像およびスピーカから出力される演出音のうちの一方が異なり、他方が同じであるものであるもののであることを特徴とする手段1から手段3のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、特殊当たり態様が発生した場合、共通する演出要素(演出画像および演出音の他方)により通常当たり態様と同じであるように感じつつも、相違する演出要素(演出画像および演出音の一方)により違和感を覚える(何かが違うように感じる)演出形態とすることができる。
【符号の説明】
【0063】
1 遊技機
10 保留図柄(11 変動中保留図柄 12 変動前保留図柄)
20 操作手段
25 操作画像(251~253 第一操作画像~第三操作画像)
30 演出画像(31 通常演出画像 32 特殊演出画像)
70スピーカ
80装飾図柄
91 表示装置
911 表示領域