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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-29
(45)【発行日】2024-12-09
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20241202BHJP
【FI】
A63F7/02 320
A63F7/02 315A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021137345
(22)【出願日】2021-08-25
(65)【公開番号】P2023031695
(43)【公開日】2023-03-09
【審査請求日】2022-10-07
【審判番号】
【審判請求日】2024-01-19
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】110002158
【氏名又は名称】弁理士法人上野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】續木 清貴
【合議体】
【審判長】小林 俊久
【審判官】三橋 健二
【審判官】澤田 真治
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-180443(JP,A)
【文献】特開2021-108854(JP,A)
【文献】特開2020-32079(JP,A)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
始動領域に遊技球が進入することを契機として取得される当否抽選情報に基づき当否抽選を実行する当否抽選手段と、
表示装置に表示される装飾図柄が変動し、前記当否抽選手段による当否抽選結果に応じた態様で停止するまでの変動中演出を実行する演出実行手段と、
前記変動中演出が実行されていない非変動状態にて特定画像が前記表示装置に表示された場合、当該特定画像の表示が終了した後、前記装飾図柄を表示せずに前記装飾図柄を含まない切替画像を前記表示装置に表示する画像制御手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
ただし、
前記特定画像は、前記切替画像が表示されたことを条件として表示されうる画像ではなく、前記変動中演出が実行されている変動状態にて表示される対象画像と同一視される画像であり、
前記変動状態で前記対象画像が前記表示装置に表示された場合には、当該対象画像の表示が終了した後、前記切替画像は前記表示装置に表示されないものとする。
【請求項2】
前記非変動状態にて前記切替画像が表示され、前記当否抽選情報が取得された場合には、それを契機として当該切替画像が消去され、前記変動中演出が開始されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記非変動状態にて前記切替画像が表示され、前記当否抽選情報が取得されずに所定の画像消去条件が成立した場合には、それを契機として当該切替画像が消去された上で、次の前記変動中演出に備えて待機する変動前の前記装飾図柄が表示されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
当否抽選結果が当たりとなることを目指して遊技する遊技状態として、通常遊技状態および当該通常遊技状態よりも有利な特別遊技状態が設定されており、
前記特定画像および前記対象画像は、前記特別遊技状態に移行することによって得られた利益を示す画像であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の遊技機。
【請求項5】
一定時間遊技がなされなかった際には、前記表示装置に待機画像が表示される待機状態に移行するものであり、
前記切替画像は、前記待機画像の少なくとも一部と共通するものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1(段落0586等参照)に記載されるように、いわゆる非変動状態にて実行される演出が搭載された遊技機が公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-000399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、非変動状態にて所定の演出が実行されることで、変動状態であると遊技者が勘違いしてしまうおそれを低減することが可能な遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、始動領域に遊技球が進入することを契機として取得される当否抽選情報に基づき当否抽選を実行する当否抽選手段と、表示装置に表示される装飾図柄が変動し、前記当否抽選手段による当否抽選結果に応じた態様で停止するまでの変動中演出を実行する演出実行手段と、前記変動中演出が実行されていない非変動状態にて特定画像が前記表示装置に表示された場合、当該特定画像の表示が終了した後、前記装飾図柄を含まない切替画像を前記表示装置に表示する画像制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明にかかる遊技機によれば、非変動状態にて所定の演出が実行されることで、変動状態であると遊技者が勘違いしてしまうおそれを低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態にかかる遊技機の正面図である。
図2】表示領域に表示された装飾図柄および保留図柄等を示した図である。
図3】本実施形態にかかる遊技機のスペックを説明するための図である。
図4】保留取得指示を説明するための図である。
図5】ケースC1、ケースD1の場合の演出の流れを説明するための図である。
図6】ケースC2の場合の演出の流れを説明するための図である。
図7】ケースC3の場合の演出の流れを説明するための図である。
図8】ケースZの場合の演出の流れを説明するための図である。
図9】ケースD2の場合の演出の流れを説明するための図である。
図10】切替画像を説明するための図である。
図11】切替画像の作用(切替画像を表示することの意義)を説明するための参考例を示した図である。
図12】具体例1(特定画像として不利画像が表示される例)を説明するための図である。
図13】具体例1(特定画像として不利画像が表示される例でのケースD2となった場合の演出の流れ)を説明するための図である。
図14】具体例1(特定画像として不利画像が表示される例にて変動前図柄画像よりも前に切替画像が表示されること)を説明するための図である。
図15】具体例2を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1)遊技機の基本構成
以下、本発明にかかる遊技機1(ぱちんこ遊技機)の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。なお、以下の説明にて特に明示することなく画像というときは、静止画だけでなく、動画を含むものとする。
【0009】
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
【0010】
遊技領域902には、表示装置91、始動領域904、大当たり領域21、アウト口などが設けられている。表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能な部分である。また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
【0011】
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動領域904や大当たり領域21等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
【0012】
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
【0013】
2)スペック
遊技者は、始動領域904に遊技球が進入することを契機として実行される当否抽選を経て、大当たり(特典)の獲得を目指す。当該当否抽選に当選しなければ大当たりを獲得することができない。本実施形態では、始動領域904として、第一始動領域904a(いわゆる「特図1」の始動領域)および第二始動領域904b(いわゆる「特図2」の始動領域)が設けられている(図1参照)。以下、第一始動領域904aに遊技球が進入することを契機として実行される当否抽選を第一当否抽選(特図1抽選)と、第二始動領域904bに遊技球が進入することを契機として実行される当否抽選を第二当否抽選(特図2抽選)と称することもある。
【0014】
当否抽選の当たりの態様としては、「大当たり」および「小当たり」がある。大当たりおよび小当たりのいずれにも当選しない場合は「はずれ」となる。後述する遊技状態によらず、第一当否抽選および第二当否抽選のいずれが実行された場合であっても大当たり確率は約1/319である。また、後述する遊技状態(通常遊技状態および特別遊技状態)によらず、第二当否抽選が実行された場合の小当たり確率は約1/1.8である。なお、本実施形態では、第一当否抽選が実行されても小当たりには当選しないものとされている。
【0015】
大当たりに当選した場合には、大当たり遊技が実行される。大当たり遊技は、常態においては閉鎖されている大当たり領域21(図1参照)が所定の閉鎖条件成立まで開放されるラウンド遊技(単位遊技)を複数回繰り返すものである。ラウンド遊技が○回実行される大当たりは、「○ラウンド大当たり」等と称される(ラウンド遊技の数は、「ラウンド数」等と称される)。一方、小当たりに当選した場合には、小当たり遊技が実行される。小当たり遊技は、常態においては閉鎖されている小当たり領域22(図1参照)が開放されるものである。小当たり領域22に進入した遊技球が進入可能な領域として特典領域221(図1参照)が設けられており、当該特典領域221内に遊技球が進入した際には特典である大当たり(大当たり遊技)が付与される。なお、小当たり領域22は、大当たり領域21と同じ領域であってもよいし、別の領域であってもよい(図1に示した例は、大当たり領域21と小当たり領域22が別である)。
【0016】
このように、大当たり(大当たり遊技)を獲得するためのルートとして、大当たりに当選する「直当たりルート」と、小当たりに当選した上で特典領域221への遊技球の進入を実現する「小当たりルート」がある。このような二つの大当たり獲得ルートが設けられたぱちんこ遊技機は、一般的には一種・二種混合機等と称される。なお、小当たり経由で大当たり遊技を獲得した場合、小当たり遊技は1回目のラウンド遊技として取り扱われる。例えば、小当たり当選を経た後、9回のラウンド遊技が実行される大当たりは、「10ラウンド大当たり」とされる。
【0017】
本実施形態では、小当たり当選した場合、小当たり領域22(特典領域221)を狙って継続的に遊技球を発射し続けていれば(本実施形態では継続的に右打ちしていれば)、ほぼ確実に遊技球が特典領域221に進入するように設定されている。したがって、実質的には「小当たり当選=大当たり当選」であるということになる。
【0018】
当否抽選結果は、基本的には表示装置91の表示領域911に表示される装飾図柄80(図2参照)の組み合わせによって遊技者に報知される。具体的には、複数種の装飾図柄80を含む装飾図柄群80g(左装飾図柄群80gL、中装飾図柄群80gC、右装飾図柄群80gR)が変動を開始し、最終的に各装飾図柄群80gから一の装飾図柄80が選択されて停止する。当否抽選結果が当たり(本実施形態では、大当たりまたは小当たり)に当選している場合には各装飾図柄群80gから選択されて停止した装飾図柄80の組み合わせは所定の組み合わせ(例えば、同じ種類の装飾図柄80の三つ揃い)となる。はずれである場合にはそれ以外(大当たりとなる組み合わせ以外)の組み合わせとなる。以下、装飾図柄80(装飾図柄群80g)の変動開始から、当否抽選結果を示す組み合わせで完全に停止するまでの演出を変動中演出と称する(単に「変動」と称することもある。特に明示した場合を除き、三つの装飾図柄80(装飾図柄群80g)のうち、一つでも変動している(全てが停止していない)ことを「変動(中)」とする)。装飾図柄群80gの数(当否抽選結果を報知する組み合わせを構成する装飾図柄80の数)は二以上であればよく、その数は適宜変更可能である。
【0019】
なお、本実施形態では、当該装飾図柄80とともに、当該装飾図柄80とは別の図柄(以下、「小図柄」と称する。図面を分かりやすくするため、各図においては図示せず)が表示領域911の外縁近傍に小さく表示されるものとし、当該小図柄により正確な当否抽選結果が報知されるものとされる。この種の図柄が表示される遊技機は当業者に周知であるから詳細な説明を省略するが、変動中演出が実行されている最中は変動状態にあり、変動中演出の終了時に当否抽選結果を示す態様で変動が停止するものである。小図柄は、装飾図柄80が表示されない状態となった場合の補助図柄(代替図柄)とみることもできる。装飾図柄80が表示されない状態となっても、小図柄の変動開始、変動停止により、変動中演出の開始(変動開始)、変動中演出の終了(変動終了)が把握可能であるし、当否抽選結果も把握可能である。ただし、上述した通り、実質的には「小当たり=大当たり」であり、小当たりおよび大当たりのいずれに当選した場合であっても装飾図柄80が当たり組み合わせとなって表示されるため、遊技者は当該小図柄を意識することなく遊技することができる。
【0020】
大当たり(特典)の獲得を目指して遊技する遊技状態として、通常遊技状態および当該通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態が設定されている(図3(a)参照)。通常遊技状態は、遊技領域の左側(表示装置91の左側)を遊技球が流下するように遊技球を発射すべき状態(「左打ち」すべき状態)である。左打ちを行った場合には、第一始動領域904aに遊技球が進入する可能性がある。つまり、通常遊技状態は、第一当否抽選を経て大当たり獲得を目指す状態である。なお、左打ちを行った場合、第二始動領域904bに遊技球が進入する可能性はない。上述した通り、本実施形態では、第一当否抽選により小当たりに当選することはないから、通常遊技状態においては、小当たり経由の大当たり獲得は不可能とされている。なお、第一当否抽選により小当たりに当選しうるものの、その際の特典領域221の開放時間は極めて短く、特典領域221に遊技球を進入させることは事実上不可能である構成とすることで、通常遊技状態にて小当たり経由の大当たり獲得が不可能である設定としてもよい。
【0021】
このように、通常遊技状態においては、第一当否抽選にて大当たりに当選すること(本実施形態では約1/319に当選すること)を目指して遊技することになる。第一始動領域904aに遊技球が進入することを契機として、乱数源から数値(以下、第一当否抽選情報と称することもある)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、第一当否抽選情報が取得された順に当否抽選結果の報知が開始される(装飾図柄80(装飾図柄群80g)の変動が開始される)。また、未だ対応する当否抽選結果の報知が完了していない第一当否抽選情報は、記憶手段(図示せず)に記憶される。当該第一当否抽選情報は、対応する変動中演出が開始されている第一変動中情報と、対応する変動中演出が開始されていない第一保留情報とに区分けされる。本実施形態は、記憶手段が記憶可能な第一保留情報の数は「4」である(「特図1保留の上限=4」である)。
【0022】
記憶手段に第一変動中情報が記憶されていることは、表示領域911に変動中図柄11(いわゆる「当該変動保留(図柄)」)が表示されることにより示される。記憶手段に第一保留情報が記憶されていることは、表示領域911に保留図柄12が表示されることにより示される。保留図柄12は第一保留情報の数分表示される。本実施形態では、変動中図柄11と保留図柄12の基本的な形態は同じであるがその大きさが異なる(図2参照)。変動中図柄11と保留図柄12の基本的な形態が全く異なるものとしてもよい。また、変動中図柄11が表示されない構成としてもよい。なお、保留図柄12は、対応する当否抽選結果の報知が完了する順番(いわゆる「消化順」)で並べて表示される。
【0023】
特別遊技状態は、遊技領域の右側(表示装置91の右側)を遊技球が流下するように遊技球を発射すべき状態(「右打ち」すべき状態)である。右打ちを行った場合には、第二始動領域904bに遊技球が進入する可能性がある。つまり、第二当否抽選を経て大当たり獲得を目指す状態である。なお、右打ちを行った場合、第一始動領域904aに遊技球が進入する可能性はない。上述した通り、本実施形態では、第二当否抽選が実行された場合、大当たりに当選する可能性だけでなく、小当たりに当選する可能性もある。したがって、特別遊技状態は、大当たり当選(直当たり)による大当たり(特典)獲得の可能性もあれば、小当たり経由での大当たり(特典)獲得の可能性もある状態である。小当たり当選確率(約1/1.8)は、大当たり当選確率(約1/319)に比して著しく高いため、実質的には小当たり当選(小当たり経由の大当たり獲得)を目指して遊技する状態であるともいえる。このように小当たり経由での大当たり獲得が望める分、特別遊技状態は、(小当たり経由の大当たり獲得ができない)通常遊技状態よりも遊技者に有利な状態であるといえる。
【0024】
常時開放された領域である第一始動領域904aとは異なり、第二始動領域904b(図1参照)は常態において閉鎖された領域である。第二始動領域904bは、普通抽選に当選することを契機として開放される。普通抽選は、普通始動領域905(図1参照)に遊技球が進入することを契機として実行される。普通始動領域905は、右打ちされた遊技球が進入可能な常時開放された領域である(左打ちされた遊技球が進入する可能性はない)。特別遊技状態では、(通常遊技状態に比して)当該普通抽選に当選する確率が極めて高いし、当該普通抽選に当選したときの第二始動領域904bの開放時間も比較的長い。したがって、ある程度継続的に右打ちを行っていれば、比較的容易に第二始動領域904bに遊技球が進入する(第二当否抽選を受けることができる)。なお、通常遊技状態では、当該普通抽選に当選する確率が極めて低く設定されている。また、当選したとしても、第二始動領域904bの開放時間は極めて短い。したがって、通常遊技状態にて、第二当否抽選を受けることは実質的に不可能とされている(通常遊技状態にて右打ちすることは、(左打ちすることよりも)遊技者に不利益となる設定とされている)。
【0025】
第二始動領域904bに遊技球が進入することを契機として、乱数源から数値(以下、第二当否抽選情報と称することもある)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、予め定められた小当たりの数値(大当たりの数値とは異なる)と同じである場合には小当たりとなり、そのいずれとも異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、第二当否抽選情報が取得された順に当否抽選結果の報知が開始される(装飾図柄80(装飾図柄群80g)の変動が開始される)。また、未だ対応する当否抽選結果の報知が完了していない第二当否抽選情報は、対応する変動中演出が開始されている第二変動中情報と、対応する変動中演出が開始されていない第二保留情報とに区分けされる。本実施形態は、記憶手段が記憶可能な第二保留情報の数は「1」である(「特図2保留の上限=1」である)。
【0026】
なお、本実施形態では、記憶手段に第二変動中情報や第二保留情報が記憶されていることを示す図柄(上述した変動中図柄11や保留図柄12に相当する図柄)は表示されない。その代わりに、表示領域911の外縁近傍に表示される小さな文字(数字等)(図示せず)により、第二変動中情報や第二保留情報が存在することが示される。ただし、第二当否抽選情報についても、上述した変動中図柄11や保留図柄12に相当する図柄が表示される構成とすることを否定するわけではない。
【0027】
記憶手段に第一当否抽選情報および第二当否抽選情報の両方が記憶されている場合、第一当否抽選情報に基づく当否抽選結果の報知が優先される。すなわち、本実施形態では「特図1優先消化」である。ただし、「特図2優先消化」とすることを否定するわけではない。
【0028】
大当たり(小当たり経由を含む)は、大まかに、通常大当たりと特別大当たりに区分けされる(図3参照)。通常大当たりは、大当たり遊技終了後の遊技状態が通常遊技状態となるものである。特別大当たりは、大当たり遊技終了後の遊技状態が特別大当たりとなるものである。大当たり遊技終了後の遊技状態という点についてみれば、通常大当たりよりも特別大当たりの方が遊技者にとって有利な大当たりであるといえる。なお、大当たりのラウンド数(いわゆるラウンド振分)はどのようなものであってもよい。ラウンド数が一定であるものとしてもよいし、ラウンド数が異なる二種以上の通常大当たりや特別大当たりが設定されたものとしてよい。
【0029】
遊技者に有利な特別遊技状態で空台となっていることは稀であるため、普通であれば遊技者は通常遊技状態から遊技を開始することになる。つまり、第一当否抽選を経て大当たりを獲得することを目指して遊技(左打ち)する。第一当否抽選を経て獲得した大当たりは、その50%が通常大当たりであり、残りの50%が特別大当たりとなる(図3(b)参照)。通常大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技終了後、再び通常遊技状態に移行し、当該通常遊技状態にて大当たり獲得を目指して遊技する。特別大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技終了後、特別遊技状態に移行する(図3(a)参照)。以下、第一当否抽選を経て獲得した特別大当たりを「初当たり」と称することもある。
【0030】
特別遊技状態においては、第二当否抽選を経て大当たりを獲得することを目指して遊技(右打ち)する。第二当否抽選を経て獲得した大当たり(直当たりまたは小当たり経由で獲得した大当たり)は、100%が特別大当たりとなる(図3(b)参照)。したがって、第二当否抽選を経て大当たりを獲得した場合には、その大当たり遊技終了後、再び特別遊技状態に移行する(図3(a)参照)。
【0031】
特別遊技状態は、特別遊技状態に移行してから実行された第二当否抽選のはずれの連続回数が所定回数となることをもって終了し、通常遊技状態に移行する。本実施形態では、所定回数(いわゆる時短回数)=1とされている。つまり、基本的には、特別遊技状態に移行してから第二当否抽選が一回はずれとなることをもって通常遊技状態に移行する。なお、当該時短回数には第一当否抽選がはずれとなることは含まれない。初当たりとなる特別大当たり終了後に特別遊技状態に移行した場合において、記憶手段に第一保留情報が記憶された状態にあるとき、当該第一保留情報に基づく当否抽選結果(はずれ)についての変動中演出の変動時間は極めて短い時間(例えば0.5秒)とされる。つまり、特図1の残保留は「高速消化」される。また、上述した通り、本実施形態では「特図1優先消化」である。よって、特別遊技状態にて右打ちして第二当否抽選情報が取得され、当該第二抽選情報に基づく変動中演出が実行される際には、初当たり獲得前に既に取得されていた第一保留情報は全て「消化」された状態になる。なお、稀ではあるが、初当たり獲得前に既に取得されていた第一保留情報が大当たりとなる可能性もある(約1/319で大当たりに当選する)。その場合、第一当否抽選を経て獲得した大当たりとなるため、図3(b)の大当たり振り分け(50%が通常大当たりであり、残りの50%が特別大当たり)となる。また、仮に「特図2優先消化」とする場合であっても、特別遊技状態が開始されてから第二当否抽選情報が取得されるよりも前に、初当たり獲得前に既に取得されていた第一保留情報が全て消化されるように、当該第一保留情報(第一当否抽選情報)に基づく当否抽選結果が高速で報知される(高速消化される)ようにするとよい。
【0032】
本実施形態では、記憶手段は、一つの第二保留情報を記憶可能である(「特図2保留の上限=1」である)。したがって、特別遊技状態が終了し、通常遊技状態に移行しても、記憶手段に第二保留情報が記憶されていれば(特図2保留が満タンであれば)、一回の第二当否抽選が実行される(以下、特別遊技状態が終了して通常遊技状態に移行したときに記憶手段に記憶されている第二保留情報を「残保留(情報)」と、当該残保留情報に基づく抽選を「残保留抽選」と称することもある)。本実施形態では、特別遊技状態に移行した後、一回目の変動中演出(特別遊技状態での最後の変動中演出でもある)の時間(変動時間)は、第二保留情報を取得するのに必要な十分な長さが確保されている。したがって、特別遊技状態に移行してから継続的に右打ちを行っていれば、上記一回目の変動中演出が終了するまでの間にほぼ確実に第二保留情報が取得される(特図2保留満タンとなる)。なお、本実施形態では、上記一回目の変動中演出にて、第二保留情報を取得することを促す指示がなされる。また、上記一回目の変動中演出の途中で、第二保留情報が取得されない状況にあることが検出された場合には、第二始動領域904bを狙って遊技球を発射するよう(右打ちするよう)警告するように設定されている。
【0033】
このように構成されているため、特別遊技状態に移行した場合には、最大で二回の第二当否抽選を受けることができる(以下、特別遊技状態移行時に第二当否抽選を受けることができる最大の回数をチャンス回数と称する)ことになる。つまり、約1/1.8の小当たり当選を経た特別大当たりを獲得できるチャンスが二回あるということである。当該二回のチャンスで約1/1.8の小当たりおよび約1/319の大当たりのいずれかに当選した場合には、特別大当たり獲得となるため、その大当たり遊技終了後、再び特別遊技状態に移行し、二回の第二当否抽選を受けられることになる。換言すれば、当該二回の第二当否抽選にて約1/1.8の小当たりおよび約1/319の大当たりのいずれかに当選した場合には「連荘」となり、当該二回の第二当否抽選のいずれもがはずれとなった場合には「連荘終了」となる(図3(a)参照)。特別遊技状態が開始されてから二回目の第二当否抽選にて小当たりおよび大当たりのいずれかに当選した場合は、厳密には通常遊技状態での大当たり獲得ということになるものの、通常遊技状態に応じた遊技(左打ち)を行わずに大当たりを獲得したということになるから、事実上(遊技者の見た目には)「特別遊技状態が継続している」ように見える。特別遊技状態の名称を例えば「〇〇RUSH」とするのであれば、特別遊技状態に移行してから一回目の第二当否抽選にて大当たり獲得となった場合(特別遊技状態で大当たり獲得となった場合)、二回目の第二当否抽選にて大当たり獲得となった場合(通常遊技状態で大当たり獲得となった場合)のいずれであっても「〇〇RUSH」継続という表示がなされる。「連荘終了」となった場合には、再び通常遊技状態(第一当否抽選)での大当たり獲得を目指して遊技することになる。
【0034】
特別遊技状態が終了する条件となる第二当否抽選のはずれ回数(上記所定回数)を一回とすることはあくまで一例である。また、記憶手段が記憶可能な第二保留情報の数を一つ(「特図2保留の上限=1」である)とすることはあくまで一例である。これらの数が異なれば、上記チャンス回数が変化することになる。例えば、特別遊技状態に移行してから6回連続して第二当否抽選がはずれとなることで特別遊技状態が終了する設定とし、特図2保留の上限=4とするのであれば、上記チャンス回数は10回ということになる(特別遊技状態に移行してから10回の第二当否抽選が実行されるまでの間に大当たりまたは小当たりに当選することが「連荘」の条件となる遊技性となる)。
【0035】
このようなスペックとすることは一例であり、以下で説明する各種演出等は、上記スペックでなければ成り立たないものを除き、異なるスペックとされる遊技機にも適用可能である。
【0036】
3)残保留演出および代替演出
上述した通り、通常であれば、特別遊技状態の終了時点で一つの残保留情報(特図2の当否抽選情報)が取得されている。以下の説明においては、特別遊技状態の終了時点で一つの残保留情報が取得されている場合(保留満タンである場合)を「残保留取得(状態)」、特別遊技状態の終了時点で当該一つの残保留情報が取得されていない場合(保留満タンでない場合)を「残保留非取得(状態)」と称する。残保留取得状態は正常な状態であり、残保留非取得状態は異常な状態であるということもできる。遊技者が指示通り遊技を行っていれば、特別遊技状態の終了時点では「残保留取得状態」にある。遊技者が指示通り遊技を行わなかった場合や、遊技球が発射できない等の故障が生じた場合は、特別遊技状態の終了時点で「残保留非取得状態」となりうる。
【0037】
上述した通り特別遊技状態に移行したときには、約1/1.8の小当たり当選を経た特別大当たりを獲得できるチャンス(特図2抽選のチャンス)が残保留取得状態の場合には二回ある。以下、当該チャンスの一回目(時短分)に対応する当否抽選を一回目抽選と、当該チャンスの一回目に対応する変動(時短分の変動)を一回目変動(一回目変動中演出)と称する。また、当該チャンスの二回目(残保留情報)に対応する当否抽選を二回目抽選と、当該チャンスの二回目(残保留情報)に対応する変動を二回目変動(二回目変動中演出)または残保留変動(残保留変動中演出)と称する。残保留取得状態は、一回目抽選および二回目抽選のいずれかが当たり(小当たりまたは大当たり)となることで連荘となり、そのいずれもがはずれとなった場合に連荘終了となる。残保留非取得状態は、二回目抽選を受けることができないものであり、一回目抽選が当たり(小当たりまたは大当たり)となることで連荘となり、一回目抽選がはずれとなった場合に連荘終了となる。
【0038】
残保留取得状態である場合における、一回目抽選および二回目抽選の「当たり」および「はずれ」の組み合わせとして生じうるケース(ケースC)は以下の通りである。
(1)ケースC1・・・一回目抽選「当たり」(連荘)
(2)ケースC2・・・一回目抽選「はずれ」、二回目抽選「当たり」(連荘)
(3)ケースC3・・・一回目抽選「はずれ」、二回目抽選「はずれ」(連荘終了)
※ケースC1の場合、一回目変動終了後に特別大当たり遊技が実行されるから二回目変動は実行されない。
【0039】
また、残保留非取得状態である場合における、生じうるケース(ケースD)は以下の通りである。
(1)ケースD1・・・一回目抽選「当たり」(連荘)
(2)ケースD2・・・一回目抽選「はずれ」(連荘終了)
【0040】
ケースC、Dのいずれが発生した場合であっても、一回目変動中演出は実行されることになるところ、当該一回目変動中演出は主演出(図5図9参照)を含むものとされる。主演出は、遊技者に有利な有利結末(例えば、図5(b)参照)または不利結末(例えば、図7(b)参照)に至るものである。このような主演出が二種以上設定されたものとしてもよい。また、ある種の主演出について、態様が異なる二種以上の有利結末、二種以上の不利結末が設定されたものとしてもよい。本実施形態における主演出は遊技者側のキャラクタである味方キャラクタと敵キャラクタが戦う、いわゆるバトル演出である。味方キャラクタが勝利することが有利結末(一旦敗北したかのように見せかけるいわゆる逆転パターンを含む)として、味方キャラクタが敗北することが不利結末として設定されている。
【0041】
なお、本実施形態では、一回目変動中演出における主演出が開始されるよりも前に第二保留情報を取得する(保留満タンにする)ことを促す指示(保留取得指示)がなされる(図4参照)。したがって、遊技者がそれに従っていれば主演出の開始時点では残保留情報が取得されていることになるため、いわゆる「先読み」することで、当該残保留情報に対応する当否抽選結果、すなわち二回目抽選の結果を取得することが可能である。本実施形態では、主演出は、一回目抽選のみならず、当該「先読み」により把握された二回目抽選の結果に応じた態様とされる。以下の説明においては、特に明示した場合を除き、主演出の開始時点にて残保留情報が取得されている(「先読み」により二回目の抽選結果が取得できる)ものとする。
【0042】
ケースC1である場合には、主演出が有利結末に至り、当たり(一回目抽選の結果)が報知される。つまり、一回目変動中演出中に有利結末に至る主演出が実行されることで当たりが報知される(図5参照)。
【0043】
ケースC2である場合にも、主演出が有利結末に至る。具体的には、「先読み」により把握された二回目抽選の結果が「当たり」であることに基づき主演出が有利結末に至る(図6参照)。ケースC2の場合、一回目抽選がはずれであり、二回目抽選が当たりであるのであるから、一回目変動(はずれ変動)および二回目変動(当たり変動)が実行されるところ、当該一回目変動と二回目変動に跨って主演出が実行される。二回目変動にて表示領域911に大きく装飾図柄80の当たり組み合わせが表示されることで二回目抽選が当たりであることが報知される。本実施形態では、一回目変動中に主演出が有利結末に至り(図6(b)参照)、それが二回目変動の終了まで引き延ばされる(ケースC1の場合よりも、二回目変動の長さ分、有利結末用の演出が長くなる)(図6(c)参照)。遊技者にとってみれば、一回目抽選および二回目抽選のいずれが当たりとなる場合であっても「連荘」ということに変わりはないため、ケースC1およびケースC2のいずれであっても、遊技者にはほぼ同じ流れで進行する演出(有利結末に至る主演出)が実行される。なお、一回目変動の終了時点においては、装飾図柄80の当たり組み合わせは表示されないようにされる(一回目抽選が当たりであると勘違いしないようにするため)。つまり、一回目変動にて主演出が有利結末に至ったことは判明するものの装飾図柄80の当たり組み合わせは表示されず(図6(b)参照)、二回目変動にて装飾図柄80の当たり組み合わせが表示される(図6(c)参照)ようにする。一回目抽選がはずれであることは、表示領域911の外縁近傍に小さく表示される小図柄(図示せず)によりひっそりと示されるようにすればよい(装飾図柄80を小さく表示して一回目抽選のはずれを報知してもよい)。
【0044】
ケースC3である場合には、主演出が不利結末に至る。具体的には、一回目抽選の結果が「はずれ」であること、および、「先読み」により把握された二回目抽選の結果が「はずれ」であることに基づき主演出が不利結末に至る(図7参照)。本実施形態では、一回目変動演出中の終了とともに主演出が終了する。一回目変動の終了時点においては、表示領域911に大きく装飾図柄80のはずれ組み合わせが表示されることで一回目抽選がはずれであることが報知される(図7(b)参照)。当該主演出の終了後、残保留演出が実行される。つまり、二回目変動中演出を構成する演出として残保留演出が実行される。二回目変動中演出は、残保留分の変動中演出(残保留変動中演出)であるから、それに対応する演出として残保留演出が実行される。
【0045】
本実施形態における残保留演出は、特定画像が表示される演出である。本実施形態における特定画像は、連荘状態(○○RUSH)が終了したことを示す終了表示31や、「初当たり」(特別大当たり)後に払い出された賞球の総数(初当たり後、特別遊技状態に移行することによって得られた遊技者の利益を表す表示)を示す利益表示32等を含む画像、すなわち連荘の「結果」を示す結果画像30である(図7(c)参照)。当該結果画像30により、遊技者は、○○RUSH(連荘)が終了したことや、当該○○RUSHにて得られた利益を把握することが可能なる。当該結果画像30は、残保留取得状態である場合にて、特別遊技状態中(本実施形態では時短一回であるから、一回目変動中演出中)に表示されることがない画像である。つまり、結果画像30は、残保留取得状態である場合にて、特別遊技状態が終了して通常遊技状態に移行した上で実行される残保留変動中演出にて表示されうる専用の画像である。
【0046】
結果画像30が表示されるのは二回目変動中演出中であるから、結果画像30が表示された当初は表示領域911の隅に小さく表示される装飾図柄80が変動している。その後、二回目変動中演出の終了時には、変動が停止した装飾図柄80による二回目抽選の結果(はずれ)の報知が完了する(図7(c)参照)。二回目変動中演出の終了後、左打ちをすべきことが促される。すなわち、第一当否抽選を経た大当たり獲得を目指して遊技すべき状態(残保留消化後の通常遊技状態)に移行することになる。
【0047】
上記の演出フローは、主演出の開始時点にて残保留情報が取得されていた場合である。主演出の開始後、一回目変動中演出の終了(特別遊技状態(時短1回)の終了)までの間に残保留情報(第二保留情報)が取得された場合(以下、「残保留の事後取得」と称する)には、それに基づく二回目抽選が実行される。二回目抽選が「はずれ」である場合の演出フローはケースC3(図7参照)と同じである。一方、二回目抽選が「当たり」である場合(ケースZとする。ケースZは『一回目抽選「はずれ」、二回目抽選「当たり」(連荘)』となるケースC2の一態様であるとみることもできる)には、上記結果画像30が表示される残保留演出が実行される(図8(c)参照)ことで、連荘(RUSH)が終了するように遊技者に見せかけた後、それが覆される逆転演出(図8(d)参照)が発生し、二回目抽選が「当たり」であることが示される。つまり、二回目変動中演出にて、残保留演出および逆転演出が発生する。当該逆転演出の具体的態様はどのようなものであってもよい。例えば、主演出にて敗北した味方キャラクタが復活するような演出が逆転演出として発生するようにすることが考えられる。このように、残保留の事後取得が発生する場合、主演出の開始時点(図8(a)の時点)では二回目抽選の結果が不明である(第二変動中演出の開始時点で判明する)から、当該二回目抽選が「当たり」であれば、第二変動中演出にて残保留演出の後に逆転演出を発生させることで「当たり」および「RUSH」の継続を報知する。つまり、本実施形態では、残保留演出は、二回目抽選が「はずれ」である場合だけでなく、残保留の事後取得が発生した場合での二回目抽選が「当たり」である場合にも実行される。
【0048】
ケースD1である場合は、ケースC1と同様の制御がなされる(図5参照)。すなわち、一回目変動中演出を構成するものとして有利結末に至る主演出が実行される。残保留非取得状態である(残保留情報が取得されていない)場合であっても、一回目変動中演出が「当たり」であれば連荘となるのであるから、二回目抽選が実行されないことの不利益はほぼないといえる。
【0049】
ケースD2である場合には、主演出が不利結末に至る(図9参照)。具体的には、一回目抽選の結果が「はずれ」であること、および、残保留情報が取得されていない(二回目抽選が実行されない)ことに基づけば、「連荘」は発生しない(RUSHは終了する)のであるから、主演出が不利結末に至って一回目変動中演出が終了する(図9(b)参照)。加えて、本実施形態では、当該主演出の後(一回目変動中演出の終了後)、代替演出が実行される。二回目変動中演出は実行されないのであるから、代替演出が実行されるのは通常遊技状態である。上述した通り、初当たり後に特別遊技状態に移行した際に第一保留情報は全て消化されており、第二保留情報も取得されなかったのであるから、一回目変動中演出が終了して通常遊技状態に移行した時点では報知すべき当否抽選情報(保留情報)は存在しないのが通常である。すなわち変動中演出が実行されていない非変動状態にあるのが通常である。当該非変動状態にて強制的に代替演出を発生させる(図9(c)参照)。当該代替演出は、上述した結果画像30(特定画像)が表示されるものである。つまり、残保留演出(図7(c)、図8(c)参照)と同じ結果画像30が代替演出としても表示される。結果画像30が表示されている際は、非変動状態にあるのであるから、図9(c)に示すように装飾図柄80が表示されないようにしてもよいし、これとは異なり装飾図柄80が表示されるにしても停止状態にある装飾図柄80(一回目抽選の結果(はずれ)を報知した組み合わせで停止した装飾図柄80)が表示領域の隅に小さく表示されるようにしてもよい。
【0050】
なお、ここでいう「同じ結果画像30(特定画像)」とは、遊技者が同種の画像であると同一視されるものをいう。すなわち、残保留演出と代替演出とが、同じ画像が表示される同じ演出であると遊技者が認識するようにする。例えば、結果画像30が含む利益表示32は、大当たり遊技のラウンド数や連荘回数等に応じて毎回異なるものであるが、当該利益表示32の値が異なることは、「結果画像が異なる」ことには当たらないものとする(「利益表示」を含むという点では共通する)。本実施形態では、残保留演出にて表示される結果画像30および代替演出にて表示される結果画像30は、いずれも同じ態様の終了表示31(連荘状態(RUSH)が終了したことを示す表示)を含むものである。
【0051】
上述した通り、残保留演出として実行される結果画像30の表示は、二回目変動中演出(残保留変動中演出)を構成するものとして実行される。特別遊技状態の終了時点で残保留情報が取得されていない残保留非取得状態であるときには、二回目変動中演出が実行されないのであるから、通常であれば結果画像30は表示されない(通常であれば二回目変動中演出として表示される結果画像30を表示する必要がない)。しかし、結果画像30が表示されないままRUSH(連荘状態)が終了すると、遊技者が違和感を覚えてしまう(遊技機1が故障したのではないかといった不信感を抱いてしまう)おそれがあるから、「残保留がない」場合であっても、「残保留がある」場合に実行される残保留演出と同じに見える(同じ結果画像30が表示される)代替演出を実行することで、このような状況となってしまうおそれが低減されるようにする。
【0052】
特に、本実施形態における結果画像30は、特別遊技状態中に表示されることがない画像であるから、「残保留変動専用」の画像であるという印象が強くなる。すなわち、残保留取得状態であれば、結果画像30は残保留変動中演出にて表示されるのであるから、ある程度継続的に遊技している遊技者であれば、結果画像30が表示されることは残保留分の変動が実行されているように感じる。本実施形態では、このような「残保留変動専用」の画像が、「残保留がない」場合にも表示されるから、残保留がない場合であっても残保留変動が実行されているように感じやすくなる。
【0053】
4)切替画像
上述した通り、特別遊技状態の終了時点で残保留非取得状態である場合に発生しうるケースD2では、変動中演出が実行されていない非変動状態であっても結果画像30が表示される代替演出が実行される(図9(c)、図10(a)参照)。非変動状態にて結果画像30が表示されているのであるから、新たな当否抽選情報が取得され(新たな始動入賞(通常であれば第一始動領域904aへの遊技球の進入)が検出され)、変動中演出が開始される場合にはそれを契機として結果画像30が消去されることになる(図10(a)→(b)参照)。また、結果画像30が表示された後、新たな変動中演出が発生せずに所定時間経過した場合には、それを契機として結果画像30が消去される(図10(a)→(c)参照)。つまり、結果画像30は、「新たな変動の開始」(変動開始条件)および「表示されてから所定時間経過」(時間経過条件)のうち、早い方が生じたこと(早い方の条件成立)を契機として消去される。
【0054】
図11に参考例として示すように、時間経過条件成立で結果画像30が消去されるとした場合、非変動状態のままであるのであるから、変動前の装飾図柄80が次の変動中演出に備えて待機している画像(新たな始動入賞を待って変動を開始する複数(本実施形態では三つ)の装飾図柄80が表示された画像;以下、変動前図柄画像45と称することもある)が表示された状態となるのが通常である。なお、本実施形態では、当該変動前図柄画像45が含む装飾図柄80の組み合わせは、一回目抽選の結果である「はずれ」を示す組み合わせとされる(前変動のはずれを報知した組み合わせとされる)。ただし、「当たり」を示す組み合わせとされるものとしてもよい。
【0055】
しかし、図11のように制御されることは、次のような問題がある。上述した通り、結果画像30は、通常(残保留取得状態)であれば残保留演出として表示されうる画像である(図7(c)、図8(c)参照)。つまり、結果画像30は、変動中演出が実行されている最中に表示されるのが通常である。そのため、結果画像30が表示されることで変動中演出が実行されていると遊技者が勘違いしてしまうおそれがある。特に、結果画像30が消去されてすぐに変動前図柄画像45が表示された状態となってしまう(図11(a)→(b)のように変化する)から、当該変動前図柄画像45が含む装飾図柄80の組み合わせが、何らかの当否抽選結果を示すものと遊技者に捉えられてしまう(遊技者が勘違いしてしまう)可能性もある。つまり、新たな変動に備えて待機しているだけの装飾図柄80(図11(b)参照)を、当否抽選結果を示すものと遊技者が捉えてしまうおそれがある。
【0056】
このような状況となってしまうおそれを低減するため、時間経過条件成立で結果画像30(図10(a)参照)が消去された後、装飾図柄80を含むものではない切替画像40を表示し(図10(c)参照)、結果画像30が変動中演出として実行されているものではないことを明確にする。結果画像30が消去されてすぐに変動前図柄画像45が表示された状態となる(図11(a)→(b)のような変化が生じる)のではなく、変動前図柄画像45が表示された状態(図10(e)参照)となるよりも前に装飾図柄80を含まない切替画像40が表示される(一旦装飾図柄80が表示されない状態となる)(図10(c)参照)から、新たな変動に備えて待機しているだけの装飾図柄80を、当否抽選結果を示すものと遊技者が捉えてしまうおそれが低減される。
【0057】
切替画像40(図10(c)参照)は、装飾図柄80を含むものでなければ、その具体的態様はどのようなものであってもよい。本実施形態における切替画像40は、非変動状態にて結果画像30が表示されるという状況が発生しなければ表示されることがない画像である。つまり、残保留非取得状態が発生しなければ表示されることがない「専用の画像」である。
【0058】
切替画像40が表示されている状態は、非変動状態にあたるのであるから、当該切替画像40が表示されている際に新たな始動入賞が検出された場合(新たな当否抽選情報が取得された場合)には、それに基づく変動中演出が開始される(図10(c)→(d)参照)。つまり、切替画像40が消去された上で、当該新たに取得された当否抽選情報に基づく当否抽選結果を報知するための装飾図柄80の変動が開始される。結果画像30が表示された状態からみれば、結果画像30(図10(a)参照)→切替画像40(図10(c)参照)→図柄変動開始(図10(d)参照)というような画像の切り替えがなされる。
【0059】
新たな当否抽選情報が取得されない場合(新たな変動中演出が開始されない場合)には、所定の画像消去条件が成立するまで切替画像40が表示され続ける。本実施形態では、切替画像40が表示されてから所定時間(例えば30秒)経過することが画像消去条件とされている。このような場合には、結果画像30(図10(a)参照)→切替画像(図10(c)参照)→変動前図柄画像45(図10(e)参照)というように表示される画像が推移することになる。
【0060】
このように、本実施形態では、結果画像30が表示された後、すぐに変動前図柄画像45が表示された状態となるのではなく(図11(a)→(b)のような変化は発生せず)、結果画像30が画像消去条件成立により消去された場合には装飾図柄80が全く表示されない切替画像40が表示された状態となる(図10(a)→(c)のような変化となる)から、変動前図柄画像45が含む装飾図柄80の組み合わせが当否抽選結果を示すものと遊技者が捉えてしまうおそれを低減することができる。端的にいえば、結果画像30が表示された状態と変動前図柄画像45が表示された状態とを、切替画像40により「切り離す」ことで、変動前図柄画像45が当否抽選結果を示すものと認識されないようにしたものであるということである。
【0061】
上述した通り、このような切替画像40が表示されるのは、あくまで非変動状態にて結果画像30が表示される場合(代替演出が発生する場合)である。すなわち、上述したケースC3(図7参照)やケースZ(図8参照)等、変動状態(変動中演出が実行されている状態)にて結果画像30が表示されるという残保留演出が発生する場合は、当該残保留演出にて実際に当否抽選結果(二回目抽選の結果)が報知されるのであるから、切替画像40を表示する必要はない。つまり、結果画像30が表示された後(残保留演出が終了した後)、切替画像40が表示されることなく、変動前図柄画像45が表示された状態に移行する。
【0062】
上記実施形態にかかる遊技機1は、以下に具体例として示すように具体化、変形、改良等することができる。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0063】
〇具体例1
上記実施形態における特定画像は結果画像30であることを説明したが、その他の画像が特定画像とされた構成としてもよい。特定画像は、残保留取得状態での残保留抽選がはずれである場合の残保留変動中演出にて表示されるものであるから、遊技者が不利な状況となったことを示す画像が特定画像とされた構成とすることができる。
【0064】
例えば、残保留変動中演出(二回目変動中演出)は、残保留抽選(二回目抽選)が当たりである場合(ケースC2の場合)には遊技者に有利な状況となったことを示す有利画像34が表示される結果(図12(b-1)参照)に至り、はずれである場合(ケースC3の場合)には遊技者に不利な状況となったことを示す不利画像35が表示される結果(図12(b-2)参照)に至るものとする。すなわち、分岐(遊技者に当否が判明する分岐)前の状態(図12(a)参照)から、残保留抽選の結果に応じた結果に至るものとする。分岐前の状態にて、遊技者に対し押ボタン等の操作手段70(図1参照)の操作を促し、その結果として有利画像34または不利画像35が表示された状態に至るものとしてもよい。
【0065】
このような構成であることを前提とし、上記不利画像35が特定画像とされた構成とする。すなわち、残保留非取得状態となった場合(ケースD2の場合)に非変動状態にて実行される代替演出として、不利画像35が表示されるに至る場合の上記演出が実行されるものとする(図13(b)(c)参照)。このようにすることで、残保留が取得されなかった場合(残保留非取得状態)であっても、残保留が取得された場合(残保留取得状態)に表示されうる(残保留抽選がはずれである場合に表示される)不利画像35が表示されることになるから、残保留が取得されなかったときに実行される演出の流れに遊技者が違和感を覚えてしまうおそれが低減される。
【0066】
残保留非取得状態にて不利画像35が表示された場合には、当該不利画像35が消去されることに続いて変動前図柄画像45が表示されることはなく、それよりも前に切替画像40が表示されることになる(図14参照)。
【0067】
〇具体例2
一定期間遊技がなされなかった場合(ある変動中演出(図15(a)参照)が終了して非変動状態(図15(b)参照)となり、それが所定時間続いた場合)には、表示領域911に待機画像50(図15(c)参照)が表示される待機状態に移行するものとする。待機画像50の具体的態様はどのようなものであってもよい。遊技機1の紹介をする画像(いわゆるデモムービー)等が待機画像50として表示されるようにすることが知られている。待機画像50は装飾図柄80を含むものではない。
【0068】
当該待機画像50を、切替画像40(図15(e)参照)として使用する。上記実施形態にて説明した通り、切替画像40は装飾図柄80を含まない画像であるから、待機状態にて出力される待機画像50を切替画像40として用いることができる。本例のようにすることで、切替画像40として、「専用」の画像を用意する必要がないという利点がある。また、特定画像(上記実施形態にて説明した結果画像30や具体例1にて説明した不利画像35)の後に、待機画像50が出力された状態となるから、変動前図柄画像45(変動前図柄画像45が含む待機している装飾図柄80)が当否抽選結果を示すものであると遊技者が勘違いしてしまうおそれがより低減される。
【0069】
待機画像50の全部(最初から最後まで)ではなく、一部を切替画像40として用いた構成としてもよい。例えば、待機画像50はトータル2分(120秒)の映像であり、当該待機画像50における0秒(最初)~30秒までの映像を切替画像40として用いるといった構成としてもよい。
【0070】
〇具体例3
上記実施形態では、一種・二種混合機(残保留抽選により連荘が期待できるスペック)の特別遊技状態終了後の非変動状態にて特定画像(結果画像30)が表示された後、即座に変動前図柄画像45が表示された状態に移行するようにした場合(図11の参考例のように制御されると仮定した場合)に、新たな変動に備えて待機しているだけの装飾図柄80を当否抽選結果を示すものと遊技者が捉えてしまうおそれを低減するために切替画像40が表示されることを説明したが、それ以外の場面でも切替画像40を用いることができる。
【0071】
すなわち、特定画像が表示されることで「変動状態」にあると遊技者が勘違いしてしまうおそれがあるのであれば、当該特定画像の消去後に装飾図柄80を含まない切替画像40が表示されるようにすればよい(特定画像の消去後すぐに変動前図柄画像45が表示された状態とならないようにすればよい)。
【0072】
5)以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
【0073】
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
【0074】
・手段1-1
始動領域に遊技球が進入することを契機として取得される当否抽選情報に基づき当否抽選を実行する当否抽選手段と、表示装置に表示される装飾図柄が変動し、前記当否抽選手段による当否抽選結果に応じた態様で停止するまでの変動中演出を実行する演出実行手段と、前記変動中演出が実行されている最中に前記始動領域に遊技球が進入したとき、それによって取得される前記当否抽選情報を、保留情報として所定数を限度に記憶する記憶手段と、当否抽選結果が当たりとなることを目指して遊技する遊技状態として、通常遊技状態および当該通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態を設定することが可能な遊技状態設定手段と、を備え、前記特別遊技状態が終了した時点にて前記記憶手段に記憶される前記保留情報である残保留情報が存在する場合には、当該残保留情報に対応する前記変動中演出を構成するものとして前記表示装置に特定画像が表示される残保留演出が実行されることがあり、前記特別遊技状態が終了した時点にて、前記残保留情報が存在せずそれに対応する当否抽選結果についての前記変動中演出が実行されない場合であっても、前記表示装置に前記特定画像が表示される代替演出が実行されることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、特別遊技状態が終了した時点にて残保留情報が存在しない場合であっても、残保留演出と同じ特定画像が表示される代替演出が実行されるから、残保留情報が存在しないことで遊技の進行に違和感が生じてしまうおそれを低減することが可能ある。
【0075】
・手段1-2
前記特定画像は、前記特別遊技状態中に表示されることがない画像であることを特徴とする手段1-1に記載の遊技機。
このようにすることで、残保留演出(特定画像の表示)は、残保留専用の演出であるという印象が強くなるから、特別遊技状態が終了した時点にて残保留情報が存在しない場合であっても、代替演出が実行される(特定画像が表示される)ことで残保留演出が実行されているように見えることになる。
【0076】
・手段1-3
前記特定画像は、前記特別遊技状態に移行することによって得られた利益を示す表示を含む結果画像であることを特徴とする手段1-1または手段1-2に記載の遊技機。
・手段1-4
前記残保留演出は、遊技者に有利な状況となったことを示す有利画像が表示される有利結末、または遊技者に不利な状況となったことを示す不利画像が表示される不利結末に至る演出であり、前記特定画像は、前記不利画像であることを特徴とする手段1-1または手段1-2に記載の遊技機。
特定画像として、上記のような結果画像や不利画像を用いることができる。
【0077】
・手段2-1
始動領域に遊技球が進入することを契機として取得される当否抽選情報に基づき当否抽選を実行する当否抽選手段と、表示装置に表示される装飾図柄が変動し、前記当否抽選手段による当否抽選結果に応じた態様で停止するまでの変動中演出を実行する演出実行手段と、前記変動中演出が実行されていない非変動状態にて特定画像が前記表示装置に表示された場合、当該特定画像の表示が終了した後、前記装飾図柄を含まない切替画像を前記表示装置に表示する画像制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、特定画像が表示されることにより変動中演出が実行されていると勘違いしてしまうおそれを低減することができる。
【0078】
・手段2-2
前記変動中演出が実行されている変動状態で前記特定画像が前記表示装置に表示された場合には、当該特定画像の表示が終了した後、前記切替画像は前記表示装置に表示されないことを特徴とする手段2-1に記載の遊技機。
変動中演出を構成するものとして特定画像が表示される場合には、切替画像を表示する必要はない。
【0079】
・手段2-3
前記非変動状態にて前記切替画像が表示され、前記当否抽選情報が取得された場合には、それを契機として当該切替画像が消去され、前記変動中演出が開始されることを特徴とする手段2-1または手段2-2に記載の遊技機。
新たな当否抽選情報が取得された場合には、切替画像を消去してすぐに変動中演出が開始されるようにすればよい。
【0080】
・手段2-4
前記非変動状態にて前記切替画像が表示され、前記当否抽選情報が取得されずに所定の画像消去条件が成立した場合には、それを契機として当該切替画像が消去された上で、次の前記変動中演出に備えて待機する変動前の前記装飾図柄が表示されることを特徴とする手段2-1から手段2-3のいずれかに記載の遊技機。
切替画像が消去された後、一旦装飾図柄を含まない切替画像が表示されるから、次の変動中演出に備えて待機する装飾図柄を当否抽選結果を示すものと遊技者が捉えてしまうおそれが低減される。
【0081】
・手段2-5
当否抽選結果が当たりとなることを目指して遊技する遊技状態として、通常遊技状態および当該通常遊技状態よりも有利な特別遊技状態が設定されており、前記特定画像は、前記特別遊技状態に移行することによって得られた利益を示す画像であることを特徴とする手段2-1から手段2-4のいずれかに記載の遊技機。
【0082】
・手段2-6
一定時間遊技がなされなかった際には、前記表示装置に待機画像が表示される待機状態に移行するものであり、前記切替画像は、前記待機画像の少なくとも一部と共通するものであることを特徴とする手段2-1から手段2-5のいずれかに記載の遊技機。
このように、待機画像を切替画像として利用することもできる。
【符号の説明】
【0083】
1 遊技機
21 大当たり領域
22 小当たり領域
221 特典領域
30 結果画像(特定画像の一例)
31 終了表示
32 利益表示
34 有利画像
35 不利画像(特定画像の一例)
40 切替画像
45 変動前図柄画像
50 待機画像
80 装飾図柄
904 始動領域(904a 第一始動領域 904b 第二始動領域)
905 普通始動領域
91 表示装置
911 表示領域
図1
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