(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-29
(45)【発行日】2024-12-09
(54)【発明の名称】セグメント化デジタル・アナログ変換器
(51)【国際特許分類】
H03M 1/66 20060101AFI20241202BHJP
H03M 1/68 20060101ALI20241202BHJP
H03M 1/10 20060101ALN20241202BHJP
H03M 1/78 20060101ALN20241202BHJP
【FI】
H03M1/66 C
H03M1/68
H03M1/10 B
H03M1/78
(21)【出願番号】P 2021166546
(22)【出願日】2021-10-11
(62)【分割の表示】P 2019571254の分割
【原出願日】2017-06-21
【審査請求日】2021-11-07
(73)【特許権者】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】230129078
【氏名又は名称】佐藤 仁
(72)【発明者】
【氏名】ジュン ジャン
【審査官】工藤 一光
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-68830(JP,A)
【文献】特開平9-64744(JP,A)
【文献】特開平9-289450(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0037630(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03M1/10-3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイナリコード化デジタル信号をアナログ出力信号に変換するデジタル・アナログ変換器(DAC)回路であって、
前記バイナリコード化デジタル信号を受信するように構成される入力と、前記バイナリコード化デジタル信号の第1の
サブワードを提供するように構成される第1のビット出力と、前記バイナリコード化デジタル信号の第2の
サブワードを提供するように構成される第2のビット出力とを有するデコーダと、
前記第1のビット出力に結合される第1の入力と、前記第2のビット出力に結合される第2の入力と、較正符号出力とを有する較正メモリと、
前記第1のビット出力に結合される第1の入力と、
基準電圧信号を受信するための第2の入力と、出力とを有する抵抗器DACと、
前記較正メモリの
較正符号出力に結合される第1の入力と、前記第2のビット出力に結合される第2の入力と、出力とを有する較正回路と、
前記抵抗器DACの出力に結合される第1の入力と、前記較正回路の出力に結合される第2の入力と
、出力とを有し、前記
アナログ出力信号を出力する補間DACと、
を含む、
DAC回路。
【請求項2】
請求項1に記載の
DAC回路であって、
前記デコーダが、前記バイナリコード化デジタル信号の第3の
サブワードを提供するように構成される中間ビット出力を更に有する、
DAC回路。
【請求項3】
請求項1に記載の
DAC回路であって、
前記抵抗器DACが、抵抗器2抵抗器(R-2R)DACである、
DAC回路。
【請求項4】
請求項1に記載の
DAC回路であって、
前記抵抗器DACが、
前記第2の入力と、複数の抵抗器と、複数のタップノードとを含む抵抗分圧器と、
複数のチョッパ
ー抵抗器を含む抵抗チョッパ
ー回路と、
前記複数のチョッパ
ー抵抗器に結合され
、チョッパーコードに基づいて前記チョッパー抵抗器のうちの対応する一つを前記抵抗分圧器の前記第2の入力に選択的に接続するための複数のチョッパースイッチを含む、チョッパ
ースイッチング回路と、
を含む、
DAC回路。
【請求項5】
請求項1に記載の
DAC回路であって、
前記抵抗器DACが行列DACであり、
前記行列DACが、
行線のセットと、
前記第1のサブワードの上位セットのビットに基づいて前記行線のセットに沿って第1のスイッチング制御信号のセットを提供する第1のデコーダと、
前記第1のサブワードの
下位セットのビットに基づいて第2のスイッチング制御信号のセットを提供する第2のデコーダと、
複数の行と複数の列とを備える抵抗器の行列
であって、各行において直列に接続された複数の抵抗器の間にタップノードのセットが定義される、前記抵抗器
の行列と、
列線のセットと、
前記第1のスイッチング制御信号のセットの
うち一つ
のスイッチング制御信号に基づいて前記
複数の行の一つの行に対応する前記タップノードのセットを前記列線
のセットに選択的に接続するように前記
抵抗器の行列に
対応して構成される第1の複数のスイッチのセットと、
前記第2のスイッチング制御信号のセットの
うち一つ
のスイッチング制御信号に基づいて前記
列線の
セットのうち対応する
一つ
の列線を前記
行列DACの出力に選択的に接続するように前記
列線のセットに
対応して構成される第2の複数のスイッチのセットと、
を含む、
DAC回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、デジタル・アナログ変換器回路(DAC)に関する。DAC回路はしばしば、デジタル値を様々な応用例のためのアナログ信号に変換するために、マイクロコントローラ又はマイクロプロセッサ回路と共に用いられる(又は、これらに組み込まれる)。医療用デバイス、光学デバイス、産業用制御製品、ディスプレイドライバなどの、多くの応用例において、高いDAC精度が望ましい。より精度の高いDACは、典型的に、かなりの回路エリアを占有し、ビット精度が上がると、概してスイッチ及び抵抗器要素の数が著しく増加することになる。加えて、高いビット精度を提供するDAC回路には、より多くの較正メモリ及び較正時間が必要である。
【発明の概要】
【0002】
開示される例は、逐次近似抵抗器アナログ・デジタル変換器(SAR ADC)又は任意の他のタイプのDCを含むがこれらに限定されない、任意の適切な応用例において使用可能な、セグメント化DAC回路を提供する。セグメント化DAC回路は、最上位ビット(MSB)を含む第1のサブワードを第1のアナログ出力信号に変換するための抵抗器DACと、第1のアナログ出力信号をオフセットするための補間DACと、第2及び第3のサブワードの値を表すデジタル補間コード信号を提供するために変調器コードを変調するためのシグマデルタ変調器(SDM)などの変調器回路とを含む。補間コード信号は、第1のアナログ出力信号をオフセットするために補間DACに提供される。或る例において、抵抗器DACは、第1のサブワードを変換するために従来の抵抗器DACよりも少ないスイッチ及び抵抗器要素を備える、抵抗器2抵抗器(R-2R)DAC回路である。さらに開示されるセグメント化DAC回路が、第1のサブワードを第1のアナログ出力信号に変換するための抵抗器DAC、抵抗性順序要素整合(OEM)回路、抵抗チョッパー回路、及び、アナログ出力信号を提供するために第2のサブワードに基づいて第1のアナログ出力信号をオフセットするための補間DACを含む。さらに開示される例が、Kビットデジタル入力信号を変換するためにDAC回路を較正するためのDAC較正方法を含み、デジタル入力信号は、最上位ビットを含むMビットの第1のサブワード、Iビットの第2のサブワード、及び、最下位ビットを含むLビット第3のサブワードを含み、K=M+I+Lである。この方法は、第1のサブワードのM+1値の対応するセットについて、Mビット抵抗器DACの整数M+1出力電圧を測定すること、第2のサブワードの2I固有値の対応するセットについて、Iビット補間DACの2I出力電圧を測定すること、及び、第3のサブワードの2L固有値の対応するセットについて、LビットSDMの2L出力電圧を測定することを含む。この方法は更に、測定した出力電圧に基づいてKビット出力電圧値を計算すること、抵抗器DAC、補間DAC、及びSDMについて較正コードを計算すること、抵抗器DAC、補間DAC、及びSDMについての較正コードに基づいてDAC回路についてのKビット較正コードを計算すること、並びに、Kビット較正コードをメモリに記憶することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】抵抗器2抵抗器(R-2R)最上位ビット(MSB)DACを備えるセグメント化デジタル・アナログ変換器(DAC)の概略図である。
【0004】
【
図2】セグメント化DACの一実装又は構成の例示の動作を図示する概略図である。
【0005】
【
図3】セグメント化DACの別の実装又は構成の例示の動作を図示する概略図である。
【0006】
【
図4】チョッパー回路を備えるセグメント化DACにおける例示の8ビットR-2R MSB DACの概略図である。
【0007】
【
図5】チョッパー回路を備えるセグメント化DACにおける例示の12ビットR-2R MSB DACの概略図である。
【0008】
【
図6】チョッパー回路を備えないセグメント化DACにおける例示の8ビットR-2R MSB DACの概略図である。
【0009】
【
図7】セグメント化DACにおける例示の8ビット行列MSB DACの概略図である。
【0010】
【
図8】セグメント化DACにおける例示の8ビットバイナリ重み付けMSB DACの概略図である。
【0011】
【
図9】セグメント化DACのMSB DACにおいて7つのOEMスイッチング回路を備える、例示の順序要素整合(OEM)回路の概略図である。
【0012】
【
図10】9ビットR-2R MSB DAC回路を備える例示の12ビット抵抗器DAC、及び、7つのOEMスイッチング回路を備える、例示の順序要素整合(OEM)回路の概略図である。
【0013】
【
図11】セグメント化DACのMSB DACにおける、4ビットR-2R MSB DAC回路を備える例示の8ビット抵抗器DAC、及び、15のOEMスイッチング回路を備える、別の例示の順序要素整合(OEM)回路の概略図である。
【0014】
【
図12】セグメント化DAC回路のMSB DACにおける、5ビットR-2R MSB DAC回路を備える例示の8ビット抵抗器DAC、及び、7つのOEMスイッチング回路を備える、別の例示の順序要素整合(OEM)回路の概略図である。
【0015】
【
図13】セグメント化DAC回路のMSB DACにおける、9ビットR-2R MSB DAC回路を備える例示の12ビット抵抗器DAC、及び、7つのOEMスイッチング回路を備える、別の例示の順序要素整合(OEM)回路の概略図である。
【0016】
【
図14】セグメント化DACにおける例示の4ビット補間DACの概略図である。
【0017】
【
図15】セグメント化DACにおける別の補間DAC又は補間増幅器DACの概略図である。
【0018】
【
図16】チョッパー機能性を備えないセグメント化DACにおける別の補間DACの概略図である。
【0019】
【
図17】チョッパー機能性を備えるセグメント化DACにおける別の補間DACの概略図である。
【0020】
【
図18】セグメント化DACにおいて4ビットのシグマデルタコードを補間DACに提供するための、例示のシグマデルタ変調器(SDM)及び動的要素整合(DEM)の概略図である。
【0021】
【
図19】セグメント化DACにおけるシグマデルタ変調器の動作を図示するノイズ整形モデルの概略図である。
【0022】
【
図20】セグメント化DACにおける動的要素整合のための例示のチョップ信号のグラフである。
【0023】
【
図21】セグメント化DACにおける例示の較正回路実装の概略図である。
【0024】
【
図22】セグメント化DACにおける、MSB抵抗器DAC及び/又は補間DACに関連して用いられる例示のチョッパー機能性の概略図である。
【
図23】セグメント化DACにおける、MSB抵抗器DAC及び/又は補間DACに関連して用いられる例示のチョッパー機能性の概略図である。
【
図24】セグメント化DACにおける、MSB抵抗器DAC及び/又は補間DACに関連して用いられる例示のチョッパー機能性の概略図である。
【0025】
【
図25】セグメント化DACを較正するための例示の較正方法又はプロセスのフローチャートである。
【0026】
【0027】
【
図27】
図25の較正方法における例示のMSB測定を示す部分概略図である。
【
図28】
図25の較正方法における例示のISB測定を示す部分概略図である。
【
図29】
図25の較正方法における例示のLSB測定を示す部分概略図である。
【0028】
【
図30】
図25の較正方法におけるDAC出力電圧の例示の計算を示す部分概略図である。
【0029】
【
図31】
図25の較正方法における16ビットDACのDNL及びINL性能の例示の計算を示す部分概略図である。
【0030】
【
図32】
図31において計算されたDNL性能のグラフである。
【0031】
【
図33】
図31において計算されたINL性能のグラフである。
【0032】
【
図34】
図25の較正方法における記録された較正DACコードの例示の計算を示す部分概略図である。
【0033】
【
図35】
図25の較正方法における記録された較正DACコードの更なる例示の計算を示す部分概略図である。
【0034】
【
図36】
図25の較正方法における記録された較正DACコードの更なる例示の計算を示す部分概略図である。
【0035】
【
図37】
図25の較正方法における記録された較正DACコードの他の例示の計算を示す部分概略図である。
【0036】
【0037】
【
図39】セグメント化DACにおける例示の微分非直線性(DNL)のグラフである。
【0038】
【
図40】セグメント化DACにおける例示の積分非直線性(INL)のグラフである。
【0039】
【
図41】セグメント化DACにおいていずれの抵抗器DACチョップ機能も備えない、理想的な抵抗器ラダー及び不整合抵抗器ラダーのための例示の抵抗器DAC DNLのグラフである。
【0040】
【
図42】セグメント化DACにおいていずれの抵抗器DACチョップ機能も備えない、理想的な抵抗器ラダー及び不整合抵抗器ラダーのための例示の抵抗器DAC INLのグラフである。
【0041】
【
図43】
図25の方法に従って計算される、例示の16ビットDAC較正コードのグラフである。
【0042】
【
図44】セグメント化DACにおいて抵抗器DACチョップ機能を備える、理想的な抵抗器ラダー及び不整合抵抗器ラダーのための例示の抵抗器DAC DNLを示すグラフである。
【0043】
【
図45】セグメント化DACにおいて抵抗器DACチョップ機能を備える、理想的な抵抗器ラダー及び不整合抵抗器ラダーのための例示の抵抗器DAC DNLを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図面において、全体を通して同様の参照番号は同様の要素を指し、様々な特徴は必ずしも一定の縮尺で描画されているとは限らない。下記の説明及び特許請求の範囲において、「含んでいる」、「含む」、「有している」、「有する」、「備える」、又はそれらの変形の用語は、「含む」と同様に包含的であるものと意図され、したがって、「含むがこれらに限定されない」ことを意味するものと解釈されるべきである。また「結合する」という用語は、間接的又は直接的な電気的又は機械的接続、或いはそれらの組み合わせを含むことが意図される。例えば、第1のデバイスが、第2のデバイスに結合するか、又は第2のデバイスと結合されている場合、その接続は、直接的電気接続を介するものか、又は、一つ又は複数の介在デバイス及び接続を介した間接的電気接続を介するものであり得る。
【0045】
図1は、例示のセグメント化DAC回路100を示し、セグメント化DAC回路100は、デジタル入力信号CODEの値を表すアナログ出力信号VOUTを提供するために、変換のためのKビットバイナリコード化デジタル入力信号を受信する入力104を備える入力デコーダ102を含む。デジタル入力信号CODEは、Mビットの第1のサブワード(MSB)、Iビットの第2のサブワード(ISB)、及び、Lビットの第3のサブワードを含み、M、I、及びLは各々1より大きく、K=M+I+Lである。第1のサブワードは、本明細書では「MSBサブワード」と呼ばれ、Mビットを有し、デジタル入力信号CODEの最上位ビットを含む。第3のサブワードLSBは、デジタル入力信号CODEの最下位ビットを含む。デコーダ102は、Mビットの第1のワードMSBを較正メモリ108のアドレス(ADDR)入力に提供する出力106-Mを含む。デコーダ102は更に、Iビットの第2のサブワードISBを提供する出力106-I、及び、Lビットの第3のサブワードLSBを提供する更なる出力106-Lを含む。本例におけるデコーダ102は、デジタル入力信号CODEを、改変なしにMSB、ISB、及びLSBサブワード内にバッファ及び解析(parse)する。他の例において、デコーダ102は、デジタル入力信号CODE上で他のデジタル信号動作を行うことができる。他の実装において、デコーダ102を省くことができる。デジタル入力信号CODEは、マイクロコントローラ(図示せず)などの任意の適切なデジタル信号源から受信され得る。
【0046】
較正メモリ108は、第1のアドレス入力ADDRにおいて受信された第1のサブワードMSBに従って、又は、デコーダ出力106-Iからの別のアドレス入力ADDR2において受信された第2のサブワードISBに従ってインデックスされた、較正データを記憶する。一例において、メモリ108は、第1のサブワードMSBの較正のための較正データのK×Mビットの第1のセット、第2のサブワードISBの較正のための較正データのK×Mビットの第2のセット、及び、第3のサブワードLSBの較正のための較正データのK×Mビットの第3のセットを記憶する。或る例において、較正メモリ108は、デジタル入力信号CODEに基づく較正データから、較正コードCAL CODEを提供する。DAC回路100はまた、選択又はイネーブル信号OEM_ENを受信するために、イネーブル入力112を備えるマルチプレクサ110を含む。マルチプレクサ110は、OEMメモリ114からMビットOEM信号を受信する第1の入力116、及び、Mビットの第1のサブワードMSBを受信する第2の入力を含む。マルチプレクサ110の出力118が、Mビットの入力信号をMビットMSB抵抗器DAC120に提供する。
【0047】
一例において、抵抗器DAC120は、抵抗器回路と、マルチプレクサ出力118からのMビット入力に従って動作するスイッチング回路とを含む、抵抗器2抵抗器(R-2R)DACである。他の例において、抵抗器DAC120は、マルチプレクサ出力に従って動作するスイッチング回路を備える分圧器を提供するため、抵抗ラダー回路(例えば、下記の
図8)とすることができる。他の実装において、抵抗器DAC120は、マルチプレクサ出力118からのMビット入力に従って動作する分圧器を提供するための、行及び列で形成される抵抗器要素及びスイッチの行列を含む、抵抗行列DAC回路(例えば、下記の
図7)である。抵抗器DAC120は、分圧器出力を第1のアナログ出力信号に提供するために、基準電圧に従って動作する。図示された例において、抵抗器DAC120は、基準電圧VrefH及びVrefLを受け取るために、第1及び第2の入力121-H及び121-Lを含む。マルチプレクサ出力118からのMビット入力に従って、基準電圧VrefH及びVrefLのレベルにおいて、又は基準電圧VrefHのレベルとVrefLのレベルとの間で、第1の変換器出力122において第1のアナログ出力信号を提供するために、抵抗器DAC120において抵抗器によって分圧器回路が形成される。動作においてマルチプレクサ110が出力118において第1のサブワードを送達するとき、第1のアナログ出力信号は第1のサブワードMSBの値を表す。
図1の例において、抵抗器DAC120は、第1及び第2の出力122-H及び122-Lにおいて、差動の第1のアナログ出力信号VH、VLを提供する。他の可能な実装において、抵抗器DAC120は、シングルエンドの第1のアナログ出力信号を提供する。或る例において、抵抗器DAC120は、入力124において受信される単一ビット又はマルチビットのチョッパースイッチング制御信号「チョップ(chop)」に従って動作する、抵抗チョッパー回路を含む。
【0048】
また、DAC回路100は、アナログ出力信号VOUTを提供する出力128を備える補間DAC126を含む。補間DAC126は、Nビットデジタル補間コード信号ICODEを受信する入力130を含み、Nは1より大きい整数である。補間DAC126は、アナログ出力信号VOUTを提供するために、補間コード信号ICODEに基づいて第1のアナログ出力信号VH、VLをオフセットする。一例において、補間DAC126は、補間コード信号ICODEによって決定される量だけ、第1のアナログ出力信号を増加又は減少させる。或る実装において、補間DAC126は、入力127において受信されるチョッパー信号「chop」に従って動作するチョッピング回路を含む。図示される例において、補間DAC126はオフセット増幅器として動作し、オフセット増幅器は、抵抗器DAC120の出力122-H、122-Lに接続される差動非反転入力(+)、及び、アナログ出力信号VOUTのフィードバックを提供するために、出力128に接続される反転入力(-)を備える。
【0049】
DAC回路100は、較正回路135を備える較正及び動的要素整合(DEM)回路134も含む。回路134は、較正メモリ108のデータ出力(DATA)から較正コード(CALCODE)を受信する入力132を含む。或る例における較正及びDEM回路134は、デコーダ出力106-Iからの第2のサブワードISB、及びデコーダ出力106-Lからの第3のサブワードLSBも受信する。或る例における回路134は、シグマデルタ変調器136(SDM)も含む。一例において、SDM136は1次変調器である。他の例において、2次又はより高次の変調器を用いることができる。較正回路135は、較正コードCAL CODE並びに第2及び第3のサブワードISB、LSBに基づいて、変調器コードSDCODEをSDM136に提供する。一実装において、SDM136は、第2及び第3のサブワードISB、LSBの値を表すNビットデジタル補間コード信号ICODEを提供するために、較正回路135からの変調器コードSDCODEを変調し、NはI+Lよりも小さい。別の例において、SDM136は、第1及び第2のサブワードISP、LSBに基づいてNビット補間コード信号を変調する。或る例において、SDM136は、回路134の出力138においてNビットデジタル補間コード信号ICODEを提供する。SDM出力は、第2及び第3のサブワードISB、LSBの値を表す。マルチプレクサ140は、単一ビット解像度選択信号RES_SELを受信する制御入力142を含む。RES_SEL信号の一状態において、マルチプレクサ140は、DAC回路100の(M+I+L)ビット解像度について、補間DAC126の入力130において回路134の出力138からNビット補間コード信号ICODEを提供する。RES_SEL信号の別の状態において、マルチプレクサ140は、デコーダ出力106-Lから補間DAC入力130へLSBサブワード信号を提供する。補間DAC130は、出力電圧信号VOUTを生成するためにマルチプレクサ140によって提供される補間コードICODEに従って、第1のアナログ出力信号VH、VLをオフセットする。
【0050】
図2及び
図3も参照すると、
図2は、例示の16ビット(K=16)の例示デジタル入力信号200(CODE)を示す。16ビットの例示デジタル入力信号200は、(
図1のデコーダ出力106-Mにおいて提供される)M=4の8ビットの第1のサブワードMSB、並びに、4ビットの中間の第2のサブワードISB(I=4)、及び4ビットの第3のサブワードLSB(L=4)を含む。最上位サブワードMSBはビットdac<15:8>(dacm<7:0>)を含み、第2のサブワードISBはビットdac<7:4>を含み、第3のサブワードLSBはビットdac<3:0>を含む。この例について変換フロー201が
図2に示されており、変換フロー201は、202におけるM=8ビットの第1のサブワードのナイキストサンプリング変換、及び、204における更なる変換を含み、204における更なる変換では、I=4ビットの中間の第2のサブワードISBがナイキストサンプリング変換される。変換201は、
図2において概略的に示されるように、抵抗器DAC120及び補間DAC126の動作と等価である。
図2は、210において、セグメント化DAC回路100の一実装又は構成の例示的動作も示す。この例では、202及び204における第1及び第2のサブワードの8ビット及び4ビットのナイキスト変換は、206における第3のサブワードLSBのL=4ビットのオーバーサンプリング変換によって補足される。或る例において、変換は、
図2の208に示される1/4LSB較正ステップによって増補される。
図3は、セグメント化DACの別の実装又は構成の動作フロー300を示す。この例では、302におけるナイキストサンプリング変換、及び、第2のサブワード(ISB)のI=4ビットのナイキストサンプリング変換のために、12ビット抵抗器DAC120が用いられる(M=12)。
図2及び
図3の例はどちらも、セグメント化DAC回路100のための16ビット解像度を提供する。これらの例は非限定的であり、K、M、I、及びLについて任意の適切な値を用いる他の実装が可能である。
【0051】
図4は、セグメント化DAC回路100における例示の8ビットR-2R MSB DACを示す。この例は、チョッパー回路及び動的要素整合回路要素も含むが、すべての可能な実装に必須ではない。この例における抵抗器DAC120は、R-2R回路401を含む抵抗器回路400と第1のスイッチング回路411とを備えるR-2R DAC回路である。抵抗器DAC120は、第1のアナログ出力信号VH、VLを、差動の第1の変換器出力122-H及び122-Lに提供するように接続される。回路400は、基準電圧信号VrefH、VrefLを受信するための入力121-H及び121-Lを備える抵抗分圧器、並びに、抵抗値1R、2Rの抵抗器要素に形成される抵抗器を提供する。
【0052】
回路は、個々にタップノード405を含む一連のセグメントとして構成される。R-2R回路401は、M個又はそれより少ないセグメントを含み、各セグメントが、差動出力122の対応する1つに個々に関連付けられる2つのR-2R部分を有する。R-2R部分の各々は、他のセグメントの1R要素と直列に接続される1Rの抵抗値を有する抵抗器要素、並びに、対応するタップノード405においてスイッチング回路に接続される抵抗2Rを有する抵抗器要素を含む。図示された例は差動R-2R回路である。単一の出力線122を備えるシングルエンド制限が可能であり、各R-2Rセグメントは、単一の1R要素及び単一の2R要素を含む。個々の抵抗器要素(1R及び/又は2R)は、単一の抵抗器構成要素とすることができ、或いは、対応する1R又は2R抵抗を提供するために任意の適切な直列及び/又は並列構成で接続される複数の抵抗器構成要素とすることができる。図示された実装では、R-2Rセグメントの各々における両方の2R要素に単一のタップノード405が接続される。第1のスイッチング回路411は、タップノード405のうちの対応する1つと分圧器入力121との間に個々に接続される、複数のスイッチSを含む。図示された差動の例では、スイッチング回路411は、各R-2Rセグメントについて第1及び第2のスイッチを含み、各スイッチは、セグメントタップノード405と入力121-H、121-Lのうちの対応する1つとの間に接続される。回路411のスイッチは、対応するセグメントタップノード405を入力121-H(VrefH)又は入力121-L(VrefL)と接続するために、第1のサブワードビットdacm<7:0>(dac,13:8)のうちの対応する1つに従って相補的に動作される。
【0053】
図4の例では、抵抗器回路401は、第1の6つのMSBビットdacm<5:0>に従って切り替えられる6つのセグメントを含み、残りの2つのMSBビットdacm<7:6>は、サーモメータデコーダ404への入力として提供される。デコーダ404は、順序要素整合(OEM)スイッチング回路412を動作させるためにサーモメータコード化スイッチング信号T<2:0>を提供する出力406を含む。順序要素整合は、3セットのOEM抵抗器要素を備える抵抗OEM回路402によって実装される。一例において、抵抗器要素は抵抗2Rを有する。各セットの2R要素が、そのセットのOEMタップノード407と出力122-H、122-Lの対応する1つとの間に接続される。OEMスイッチング回路412は、サーモメータデコーダ404からのスイッチング制御信号T<2:0>によって設定されるOEMコードに基づいて、分圧器入力121と第1の変換器出力122との間でOEM抵抗器要素のうちの対応する1つを選択的に接続するための2つのOEMスイッチの3つのセットを含む。OEMスイッチは、対応するOEMタップノード407を入力121-H(VrefH)又は入力121-L(VrefL)と接続するために、制御信号T<2:0>のうちの対応する1つに従って相補的に動作される。
【0054】
図4の抵抗器DAC120はまた、抵抗値2Rの複数のチョッパー抵抗器を備える抵抗チョッパー回路403と、チョッパースイッチング回路413とを含む。チョッパースイッチング回路413は、チョッパーコード「chop」を受信するための入力124と、チョッパー抵抗器のうちの対応する1つを分圧器入力121-H及び121-Lに選択的に同時に接続するためのチョッパースイッチとを含む。いくつかの実施形態において、チョッパー回路要素を省き、R-2R回路要素がすべてのMSBビットdacm<M-1:0>について構成要素セグメントを提供するようにすることが可能である。
【0055】
図1及び
図4のDAC回路100は、有利にも、従来の抵抗器ラダーMSB DACよりも実質的に少ないスイッチを用いて第1のサブワードMSBを第1のアナログ出力信号VH、VLに変換するために、R-2R MSB抵抗器DAC120を用いる。回路100は、較正メモリ要件を最小限にする補間DACバッファ段126も提供し、したがって、較正メモリ108の記憶容量を従来の設計よりもかなり小さくすることが可能である。DAC回路100の追加の解像度を達成するためにシグマデルタ変調器136を選択的に用いることが可能であり、16ビット解像度を達成するために追加の較正DACは必要とされない。スイッチ及びメモリ容量の削減により、回路領域及び電力消費を削減することができる。また、全体的なDAC性能を向上させるために、第1のサブワードのビット数Mを低減させることなくより少ないスイッチが用いられる。或る実装は、全体的なDAC INL/DNL性能を向上させるためにDEM回路要素134を含む。
【0056】
図4のR-2R抵抗器DACは、MSBビットdacm<5:0>に従って動作する。回路411のスイッチは、V=0(論理0)とV=Vref(論理1)との間で切り替えられ、図示された差動例において、Vref=VrefH-VrefLである。R-2Rネットワークは、MSBデジタルビットを、出力電圧VOUTへのそれらの寄与において重み付けさせる。いずれのビットを1に設定し、いずれを0に設定するかに応じて、出力電圧VOUTは、ビット0(dacm<0>)に対応して、0とVrefから最小ステップの値を引いた値との間の対応するステップ値を有する。Vref(及び、論理0の電圧)の実際の値は、デジタル信号を生成するために用いられる技術のタイプに依存することになる。R-2R DACは、バイナリ重み付け分圧器である。各々が直列の1R抵抗器を備える並列の2Rレグはバイナリ重みをつくり、解像度の各ビットについて、第1のサブワードMSBの1ビットのみが必要となる。スイッチは、接地又は基準電圧のいずれかに接続される。加えて、抵抗器ラダーの等価インピーダンスは、典型的に、従来のストリングDACの等価インピーダンスよりも低く、したがって、抵抗器DAC回路120はより低いノイズを有する。
【0057】
図5は、M=12の別の抵抗器DAC回路例を示す。
図5の回路120も、チョッパー回路を備えるセグメント化DACにおけるR-2R MSB DACを用いる。この例では、SDM136なしで16ビット解像度が達成される。この例の12ビット抵抗器DAC120は、第1の9個のMSBビットdacm<8:0>に従って切り替えられる9個のR-2Rセグメントを含み、残りの3つのMSBビットdacm<11:9>は、サーモメータデコーダ404への入力として提供される。この例におけるデコーダ出力406は、7セグメントOEMスイッチング回路412を動作させるために、サーモメータコード化スイッチング制御信号T<6:0>を提供する。
図4及び
図5の抵抗器DAC120を用いるセグメント化DAC回路100は更に、較正メモリ要件の削減を容易にし、工場較正時間を短くする。或る例において、低INL及びDNLに対して高性能を達成することができる。+/-1LSB未満のINL及びDNLは、+/-1/4較正ステップを備える+/-32LSB較正レンジにわたって達成可能である。12ビットMSB DAC120を用いる1つの16ビット例における較正メモリは、チョッパー機能性を備えるMSB較正のための12×8ビットのメモリ108、チョッパー機能なしのMSB較正のための12×8ビットのメモリ、及び、LSB較正のための16×6ビットのメモリのみを必要とする。この例では、追加の較正DACは用いられない。
【0058】
図6は、チョッパー回路なしのセグメント化DACにおける例示の8ビットR-2R MSB DACを示す。この例は、dacm<5:0>によって制御される6つのR-2Rセグメント、及び、dacm<7:6>に基づいてサーモメータデコーダ404からの制御信号T<2:0>に従って動作されるOEM回路402、412を用いる。この例は、
図4及び
図5の例に比べて、より低い電力消費を提供する。
【0059】
図7は、セグメント化DAC100において用いることが可能な例示の8ビット行列MSB抵抗器DAC120を示す。この例では、抵抗器DAC120は、複数の行及び列を有する抵抗器の行列において構成される抵抗器、チョッパー機能性を備え、OEM回路要素を備えない、行列DACである。所与の行の抵抗器Rは、タップノード405を定義するために互いに直列に接続され、行の端部は次の行の先頭に接続される。第1の行の第1の端部は入力121-H(VrefH)に接続され、最終行の最終端部は入力121-L(VrefL)に接続される。スイッチSの第1のセットが、行列の対応する行ラインRLに沿ったスイッチング制御信号711の第1のセットのうちの1つに基づいて、対応するタップノード405を、行列の対応する列ラインCLと選択的に接続するように、行列に構成される。行デコーダ701が、第1のサブワードMSBのビットdacm<7:4>の最上位セットに従って、行選択信号を提供する。スイッチSの第2のセットが、残りの最下位第1サブワードビットdacm<3:0>に基づく、第2の(列)デコーダ702からの第2のスイッチング制御信号712のセットの対応する1つに基づいて、行ラインRLのうちの対応する1つを、変換器出力122-H又は122-Lのうちの1つに選択的に接続するように構成される。異なる実装において、任意の適切な数の行及び列を有する他の行列抵抗器DACが用いられ得る。
【0060】
図8は、セグメント化DACにおける例示の8ビットバイナリ重み付けMSB DACを示す。この場合、ディバイダ回路804は、抵抗器R間のタップノード805を定義するために互いに直列に接続されたM-1抵抗器Rを備える抵抗器ラダー回路804である。デコーダ801が、第1のサブワードビットdacm<7:0>に基づいて、タップノード805のうちの選択されたものを出力ライン122-H又は122-Lのうちの対応する1つに選択的に接続するために、スイッチング制御信号802をスイッチング回路806のスイッチSに提供する。入力124からの「chop」信号に従って動作されるチョッパー抵抗器回路及びチョッパースイッチと共に、端部抵抗器Rと入力121-H、121-Lとの間のラダー回路804の端部においてチョッパー回路808が提供される。可能な一実装において、残りの最下位ビット(例えば、12ビットのセグメント化DAC実装についての残りの4ビット、又は16ビット実装についての残りの8ビット)は、補間コードICODEを補間DAC126の入力に送達するために、SDM136への入力として提供される。
図8の抵抗器DAC120において、デコーダ801は、VH又はVL出力ライン122-H又は122-Lのうちのいずれかへの或るタップノード805の選択的接続のためのスワッピング、並びに、任意の含まれるOEMスイッチング及びチョッピング機能を実装する。
【0061】
図9及び
図10も参照すると、幾つかの例が、OEM回路402及び412において実装される順序要素整合(OEM)回路要素を含む。
図9は、R-2R MSB抵抗器DAC120における7つのOEMスイッチング回路を備える、例示の順序要素整合(OEM)回路900を示す。或る例において、OEM抵抗器回路402のスイッチング個々の2R要素は、複数の抵抗器構造902を含み、そのうちの多くは、理想的な抵抗器ユニット904に対して同一抵抗でない場合がある。OEMスイッチング回路412における対応するスイッチは、サーモメータデコーダ404からの出力信号406に基づいて動作される。高基準入力121-Hに関連付けられた抵抗器構造902の各グループの平均抵抗(RHの平均)は、低基準入力121-Lに関連付けられた抵抗器構造902の平均抵抗にほぼ等しく、理想値からの偏差の平均はほぼ等しい(例えば、(RH-Runit_ideal)は(Runit_ideal-RL)にほぼ等しい)。
図9の例示の順序要素整合回路900は、
図4の抵抗器DAC構造120に関連した一例において用いることができる。この例では、サーモメータデコーダ404は、第1のサブワードビットdacm<7:5>に基づいてサーモメータコード化制御信号406T<6:0>を生成し、OEMスイッチング回路412は、順序要素整合を実装するための対応するスイッチを含む。
図10は、MSB抵抗器DAC120における8つのOEMスイッチング回路を含む別の例示のOEM回路実装例を示す。この例では、サーモメータデコーダ404は、第1のサブワードビットdacm<11:9>に基づいて、サーモメータコード化制御信号406T<7:0>を生成する。
図9の例と同様に、
図10のOEMスイッチング回路412は、順序要素整合機能を実装するため、対応するスイッチを含む。
図11は、4ビットR-2R MSB DAC回路を備える例示の8ビット抵抗器DAC120、及び、セグメント化DACのMSB DACにおける15のOEMスイッチング回路を備える別の例示の順序要素整合(OEM)回路を示す。この例は、4ビットサーマルデコード並びに4ビットバイナリデコード構成を提供する。
図12は、5ビットR-2R MSB DAC回路を備える例示の8ビット抵抗器DAC120、及び、セグメント化DAC100のMSB DACにおける7つのOEMスイッチング回路を備える別の例示の順序要素整合(OEM)回路を示す。この例は、3ビットサーマルデコード並びに5ビットバイナリデコード構成を提供する。
図13は、9ビットR-2R MSB DAC回路を備える別の例示の12ビット抵抗器DAC120、及び、セグメント化DAC100のMSB DACにおける7つのOEMスイッチング回路を備える別の例示の順序要素整合(OEM)回路を示す。この例では、OEMメモリ114は、dacm<8:6>ビットを受信し、それぞれ、高及び低のOEM制御信号OEMH<2:0>及びOEML<2:0>を、サーモメータデコーダ404を含むOEM論理回路1302に提供する。デコーダ404は、dacm<11:9>をデコードすることによって、信号をサーモメータデコード化信号T<6:0>としてOEM回路412に提供する。OEM論理回路1302は、
図13において表1306に示されるような検証及び較正に基づいて、高及び低のサーモメータデコード化信号TH<6:0>及びTL<6:0>を出力信号406としてOEM回路412に提供する。一例において、TH<6:0>は検証結果に基づいてスワップ可能であり、TL<6:0>は検証結果に基づいてスワップされ得、R_TH<n>+R_TL<n>は、nが0から6の場合、理想的なユニット抵抗器に近い。
【0062】
図14~
図21も参照すると、セグメント化DAC回路100において任意の適切なNビット補間DAC126を用いることが可能であり、Nは1より大きい整数である。
図14は、例示の4ビット補間DAC126を示す。回路126は、整数Nの整合対MPA1及びMPB1、MPA2及びMPB2、・・・、MPAN-1及びMPBN-1、及びMPAN及びMPBNを含むPMOSトランジスタのソースに電流を提供するために、正の供給電圧V+によって駆動される電流源を含む。トランジスタMPAは電流源1402とライン又は回路ノード1404との間に並列に接続され、トランジスタMPBは電流源1402と第2のライン1406との間に並列に接続される。出力段MCXが、正の電圧供給V+に基づいて電流を提供する第1の電流源1412を含む。
図14の出力段は、PMOSトランジスタMP1及びMP2、並びに下位のNMOSトランジスタMN1及びMN2を含む。MP1及びMN1は、電流源1412と第2の電圧供給V-との間の第1の回路分岐において互いに直列に接続され、ライン1404はMN1及びMP1のドレインに接続される。MP2及びMN2は、電流源1412と供給電圧V-との間の第2の回路分岐において互いに直列に接続され、MP2及びMN2のドレインを接合するノードが、ライン1406を介してトランジスタMPBのドレインに接続される。出力段はバッファ増幅器1414も含み、バッファ増幅器1414は、ライン1404に接続される入力、及びアナログ出力信号VOUTを提供するための出力128を含む。出力128はMP2のゲートに接続され、MP1のゲートはトランジスタMPB1~MPBNのゲートにフィードバック信号を提供する。或る例において、スイッチング回路1108は、入力127と、チョッパー機能性を実装するために補間又はチョッピング回路信号chopに従って動作されるスイッチとを含む。
【0063】
トランジスタMPAのゲートは、スイッチング回路1408の個々のスイッチに接続される。トランジスタMPBのゲートは、出力段1410からの出力信号を受信するために互いに接続される。回路1408のスイッチは、トランジスタMPAのうちの所与の1つの対応する寄与がライン1404を流れる電流に付加されるかどうかを判定するために、補間コード信号ICODEに基づく第1の変換器出力ライン122-H又は122-Lへの選択的接続に基づいてスワッピングを実装するために、補間コード信号ICODEに基づいて開かれるか又は閉じられる。このようにして、補間コードは、トランジスタMPAの個々のゲートが、抵抗器DAC120からの差動の第1のアナログ出力信号のVH又はVLに接続されるかどうかを判定する。動作において、補間DAC126は、補間コード信号ICODEに基づいて抵抗器DAC120のタップ間の出力電圧VOUTを補間する。
【0064】
図15は、セグメント化DAC100における別の補間DAC又は補間増幅器DAC126を示す。
図15の補間DAC126は、抵抗器DAC120から第1のアナログ出力信号(VH、VL)を受信する補間スイッチ行列1500を含む。この例におけるスイッチ行列1500は32ビットデジタル出力を生成し、個々のビットは、差動対回路1504における32の個々の差動対段のうちの1つの左側に接続される。回路1504における個々の差動対は、電流源回路1502における32の電流源のうちの対応する1つによってバイアスされる。この場合の補間DAC126は、出力端子128において出力信号VOUTを提供する出力段MDVIを有する。
図16は、セグメント化DAC回路100における別の補間DAC例126を示す。
図16の補間DAC126は、差動対回路1604の差動対のうちの1つの対にバイアス電流IBのバイナリ重み付け量を選択的に提供するために補間コードICODEに従って動作される補間DACスイッチング回路1602にバイアス電流IBを提供する、単一の電流源を含む。第1の差動対の正(+)の入力は、MSB DAC120からVH信号を受信するためにノード122-Hに接続される。第2の差動対の正(+)の入力は、VL信号を受信するためにノード122-Lに接続され、負(-)の差動対入力は、フィードバックとして出力段1606から出力電圧信号VOUTを受信するためにノード128に接続される。
図16の補間DAC126は、有利にも、
図14及び
図15の補間DACトポロジに比べて、差動対入力における関連するスイッチリークを低減させるために、差動対回路の数を低減させる。
【0065】
図17は、補間コードICODEに従って動作する補間DACスイッチング回路1602をバイアスするための単一電流源を含む、別の低スイッチリーク補間DAC126を示す。
図17のDAC126も、
図16に関連して上述した2つの差動対を備える差動対回路1604、及び、出力電圧信号VOUTを提供するための出力段MDCVIを含む。
図17の補間DAC126は、入力127におけるチョップ入力信号に従って、回路1604における2つの差動対の正(+)及び負(-)の入力をスワップするために、選択的接続の提供におけるスイッチを備える、チョッパー機能性を更に含む。
【0066】
図18は、セグメント化DAC回路100において補間DAC126に4ビットシグマデルタコードを提供するための、例示のSDM回路136及び動的要素整合(DEM)を示し、
図19は、一例のSDM136の動作を図示するノイズ整形モデル1900を示す。一例における較正構成要素135は、SDM136の入力1902に変調器コードSDCODEを提供する。一例において、入力1902は、加算器構成要素1904に提供される8ビット入力である。加算器構成要素1904の出力が、量子化器1906に入力を提供する。量子化器の出力は、Nビット補間コードICODEを提供するために、SDM出力に、及び補間DAC126の入力130に接続される。
図1のマルチプレクサ140は、
図18の簡略化された概略図からは省かれている。一例では、補間コードICODEは4ビットデジタル信号であるが、他の例において他のNの値が実装可能である。量子化器出力コードICODEは、遅延ユニット1910に入力を提供するために、第2の加算器構成要素1908によって加算器構成要素1904の出力から減じられる。遅延ユニット出力は、第1の加算器構成要素1904によって変調器コードSDCODEに付加される。この例では、SDM136はNビットの第2及び第3のサブワードISB及びLSBに基づいてNビット補間コードを送達し、NはI+Lより小さい。
【0067】
第1の加算器構成要素1904への入力は「X」と標示され、第1の加算器構成要素1904の出力は「U」と標示される。また、
図19では、量子化器出力は「Y」と標示され、遅延入力は「-Q」と標示される。SDM136は、受信した変調器コードSDCODE(例えば、一例では8ビット)を変調するように動作し、量子化器1906は補間DAC126への入力として出力コードを提供する。SDM136の動作は以下の式によって示される。
【0068】
U(n)=X(n)-Q(n-1)
【0069】
Q(n)=Y(n)-U(n)
【0070】
Y(n)=X(n)-Q(n-1)+Q(n)=X(n)+Q(n)-Q(n-1)
【0071】
Q(n)-Q(n-1)=(1-Z-1)×Q
【0072】
Y=X+(1-Z-1)×Q
【0073】
図20は、時間に応じたセグメント化DAC100の或る実装におけるチョップ信号を示す例示の信号波形2002を含むグラフ2000を示す。図示される例において、チョップ信号は、2つの回路構成要素又は要素の一方を交互に選択することによって動的要素整合を実施するために、2つのスイッチS1及びS2のうちの一方の交互選択を制御するために用いられる。例えば、
図4のMSB抵抗器DAC120は、入力124においてチョップ信号を受信し、その信号に従ってスイッチの一つ又は複数の対から選択的に切り替えるために用いられ、
図20は、チョップ信号について例示の50%デューティサイクル信号波形2002を図示する。この例では、チョッピング周波数は、グラフ2000において示されるスイッチング周期Tの逆数である。チョップ信号は、補間DAC126においてチョッピング機能にも用いられ得、又は代替として用いられ得(例えば、
図17)、信号波形2002は入力127に適用され得る。
【0074】
図21は、セグメント化DACにおける例示の較正を示す。一例における較正は、INL<+/-1LSB、並びにDNL<+/-1LSB及び+/-32LSB較正レンジを達成し、+/-1/4較正ステップを備える。一例において、較正メモリ要件は、16ビットDAC LSB-Vref/2
16を用いる、MSB較正のための8×9ビットのメモリ108、ISB較正のための16×7ビットのメモリである。較正は、16ビットセグメント化DAC回路100のために+/-32ビット較正レンジにわたって1/4LSB較正ステップを用い、較正LSB_calibration=Vref/2
18=LSB_dac16/4である。較正コードレンジは+/-128であり、DAC_ISBはdac<7:4>からデコードされるサーモメータである。較正データの例示のセットが、下記の表1に示されている。
【0075】
【0076】
図22~
図24は、セグメント化DACにおける例示のチョッパー機能性を示す。
図22は、抵抗器DAC120の出力と補間DAC126との間の第1のアナログ出力信号ライン122の相互接続をスワップする抵抗器DAC124へのチョップ信号の適用を図示する。
図22において、チョップ信号は、補間DAC126の入力に提供されるVH及びVL信号を切り替えるために、入力124において抵抗器DAC120に提供される。
図23において、チョップ信号は、補間DAC回路に提供されるVH及びVL信号を切り替えるために、抵抗器DAC入力124に、及び補間DAC回路126のチョッパー入力127に提供される。
図22及び
図23の例は、抵抗器DACチョッピングを提供する。
図24は、第1及び第2の信号を補間DAC126の入力に提供するチョッパー増幅器回路2400を含む別の例を示す。
【0077】
次に、
図25~
図45を参照すると、
図25はDACの較正方法又はプロセス2500を示す。方法2500は、デジタル入力信号の最上位ビットを含むMビットの第1のサブワードMSBと、Iビットの第2のサブワードISBと、デジタル入力信号の最下位ビットを含むLビットの第3のサブワードLSBとを含む、Kビットのデジタル入力信号(例えば、上記のCODE)を変換するDAC回路についての較正を提供する。一例において、方法2500はセグメント化DAC回路100の製造の間に実装される。また、較正方法2500は、従来の較正プロセスに比べて、較正メモリの利用率及び較正時間に関して大幅な利点を提供する。
図26は従来の較正方法2600を示し、従来の較正方法2600は、2610においてDACシステムのINL及びDNLを測定すること、2622において較正DACをトリミングすること、2620においてDACを較正し較正コードをメモリに記録すること、及び、2630において較正後のDAC INL及びDNLを測定することを含む。これに対して、例示される方法2500は、較正DACのトリミングを必要とせず、従来の技法よりもはるかに少ない較正メモリを用いて実装可能である。
【0078】
方法2500は、2502において、第1のサブワードの対応する値のセットについての抵抗器DACの出力電圧を含む、DAC出力電圧を測定すること、第2のサブワードの対応する値のセットについての補間DACの出力電圧を測定すること、及び、第3のサブワード値の対応するセットについてのSDMの出力電圧を測定することを含む。2510において、この方法は、測定された出力電圧に基づいて出力電圧値を計算することを含む。2520において、この方法は、抵抗器DAC、補間DAC、及びSDMについて較正コードを計算すること、並びに、較正コードに基づいてDAC回路についてKビット較正コードを計算及び記憶することを提供する。その後2530において、この方法は、較正されたDAC INL及びDNLを計算することを含む。
図27~
図29は、
図25の較正方法2500における例示のMSB、ISB、及びLSB測定を示す。
【0079】
方法2500は、前述のように、M=8ビットの第1のサブワードMSB、I=4ビットの第2のサブワードISB、及びL=4ビットの第3のサブワードLSBを含む、16ビットセグメント化DAC回路100の文脈において説明されるが、方法2500は、M、I、及び/又はLについて他の値を有する他のセグメント化DACシステムの較正に関連して用いることができる。この例では、2502における出力電圧測定は、第1のサブワードMSBのM+1値の対応するセットについて、2504においてMビット抵抗器DAC120のM+1出力電圧VH_MSB、VL_MSBを測定することを含む。図示される例において、第1のサブワードMSBのM+1値のセットは、すべてのビットが0に設定された第1のセット、及び単一のビットのみが1に設定されたM値を含む。
図27は、2504における動作の一例を示し、第1のサブワードb<15:8>のM+1値と、対応するVH及びVL測定電圧との例示のセット2704を含む。
図27を見ればわかるように、第1のサブワードMSBのうちの9つの値のみが2504における測定について評価される必要がある。これにより、セグメント化DACシステムの従来の抵抗器ラダーDACに比べて測定時間が大幅に節約される。
【0080】
方法2500は、2506において、第2のサブワードISBの対応する2I固有値のセットについての、Iビット補間DAC126の2I(=16)出力電圧VOUT_ia_ISBの測定で継続する。
図28は、4ビットの第2のサブワード(dac<7:4>)及び対応する測定された電圧VOUT_ia_ISBの、16個の固有値すべての例示セットを含む、2506における処理の例を示す。測定は更に、2508において、第3のサブワードLSBの対応する2L固有値のセットについて、Lビットシグマデルタ変調器SDM136について2L出力電圧Vout_sdを測定することを含む。
図29は、4ビットの第3のサブワードLSB(dac<3:0>)及び対応する測定された電圧Vout_sdの、16個の固有値すべてのセットを含む、2508における処理の例を示す。
【0081】
方法2500は、
図25における2512において継続し、測定された出力電圧VH_MSB、VL_MSB、VOUT_ia_ISB、及びVout_sdに基づいて、Kビット出力電圧値DAC Voutを計算することを含む。
図30は、式3001を用いて2512-1において8ビットMSB DAC出力電圧を計算すること、並びに、式3002を用いて2512-2において8ビットMSB DAC+4ビットISB出力電圧を計算すること、及び、例示の式3003を用いて、8ビットMSB+4ビットISB+4ビットLSB出力を含む16ビット出力電圧を計算することを含む、2512における処理の例を示す。
【0082】
図25における方法2500は更に、2512において計算されたKビット出力電圧値DAC Voutに基づいて、2514において積分非線形値INL及び差動非線形値DNLを計算することを含む。
図31は、較正方法2500の一例の実装において、2514における16ビットDACのDNL及びINL性能の例示の計算3102を示す。
図32は、DNL性能曲線を示すグラフ3200を提供し、
図33は、
図31の計算3102を用いて2514で計算されるINL性能曲線3302を示すグラフ3300を提供する。
【0083】
図25を続けると、一例において2520における処理は、それぞれ、2522、2524、及び2526において、抵抗器DAC120、補間DAC126、及びSDM136について、較正コードCAL_MSB、CAL_ISB、CAL_LSBを計算することを含む。
図34は、計算式3402を含む、2520における処理の例を図示する。この例は、ISB=VREF/2
16について、式:code_8_bits_MSB=(VH-VL_ideal)/(0.25×lsb)に従って、2522において、8ビットMSB較正コードcode_8_bits_MSBを計算することを含む。
図34は、第1のサブワードMSB(dac<15:8>)のM+1値の例示のセットを、対応するVH及びVL測定値及びオフセット値(VH-VL_ideal)と共に図示する。一例の実装において、
図34における表3402は、計算された8ビットMSB較正コードを示す。
【0084】
図25の2524において、方法2500は、式:code_8_bits_ISB=(VOUT_ia_ISB-VOUT_ia_ISB_ideal)/(0.25×lsb)に従って、4ビットISB較正コード「code_8_bits_ISB」を計算することを含む。
図35は、
図25の2524における処理の一例の実装において、例示の計算3502、及び、結果として生じる例示の4ビットISP較正コード値を示す。
【0085】
方法2500は更に、抵抗器DAC120、補間DAC126、及びSDM136についての較正コードCAL_MSB、CAL_ISB、CAL_LSBに基づいて、2526において、DAC回路100についてのKビット較正コードを計算することを含む。
図36は、2526における処理の一実装において、例示の計算3602、及び、結果として生じる4ビット計算済みLSP較正コード3604を示す。Kビット較正コードは、その後、
図25の2528において較正メモリ108に記憶される。
図37は、16ビットDAC較正コードを計算するためにアルゴリズムが反復され得る、2528における例示の処理計算3702を示す。較正された16ビットDAC INL及びDNL値は、その後、2530において計算されて、
図25のプロセス2500を完了することができる。
【0086】
次に
図38~
図45を参照すると、
図38は、較正メモリ108(
図1)の第1のアドレス入力ADDRに提供される例示の8ビット第1サブワードMSB、及び、較正メモリ108の第2のアドレス入力ADDR2に提供される4ビット第2サブワードISBについて、較正メモリ108のデータ出力132から提供される例示の較正コード曲線3802(CAL CODE)を示すグラフ3800を提供する。曲線3802は、一例のセグメント化DAC回路100における例示のエラーコードError_codeiの値を図示する。
図39は、セグメント化DAC100の較正後の例示のDNL曲線3902を示すグラフ3900を提供する。
図40は、較正後INL曲線4002を有するグラフ4000を示す。或る実装は、+/-1/4LSB較正ステップを有する較正レンジにわたる、+/-1LSB内のINL及びDNL性能を提供する。
【0087】
図41~45は、チョッパー機能性の効果を例示する例示の線形性能曲線を更に図示する。
図41は、1.5%不整合を有する抵抗器DAC120における抵抗ラダー回路についていかなるチョッパー機能性も実装しない例示の抵抗器DAC120についてのDNL曲線4102と、不整合のない理想的な抵抗器ラダーについての性能を示す曲線4104とを示す、グラフ4100を提供する。
図42は、チョッパー機能性が実装されない、1.5%不整合を有する抵抗器DACの抵抗ラダー回路についてのINL曲線4202を有するグラフ4200を含む。
図42は、不整合がなく、抵抗器DACチョッパー機能のない、理想的な抵抗器ラダーについての曲線4204も示す。
図43は、
図25の方法に従って計算される例示の16ビットDAC較正コードを表す曲線4302を示す、グラフ4300を提供する。
図44及び
図45に示されるように、DACチョッパー機能性を付加することによって線形性が向上する。
図44は、1.5%不整合を有する抵抗器DAC120における抵抗ラダー回路についてのチョッパー機能性を有する例示の抵抗器DAC120についてのDNL曲線4402と、不整合を伴わない理想的な抵抗器ラダーについての性能を示す曲線4404とを示す、グラフ4400を提供する。
図45は、チョッパー機能性を有する、1.5%不整合を伴う抵抗器DAC抵抗ラダー回路についてのINL曲線4502を有するグラフ4500を含む。
【0088】
下記の表2は、セグメント化DACシステムについての従来の較正方法に優る様々な相対的利点を例示する。具体的には、16ビットシステムのための従来の較正方法は、+/-32LSBレンジ、1/4LSBステップを有するMSB較正を行うために256×9ビットを超える較正メモリが必要であり、並びに、ISB較正を行うためには16×7ビットのメモリが必要である。
【0089】
【0090】
上記の例は、本開示の様々な態様のいくつかの可能な実施形態の単なる例示であり、当業者であれば、本明細書及び添付の図面を読み、理解することで、等価の変更及び/又は改変を想起されよう。特許請求の範囲内で、説明した実施形態における改変、及び他の実施形態が可能である。