(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-29
(45)【発行日】2024-12-09
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20241202BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20241202BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20241202BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20241202BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/00 519
B41J29/00 T
B41J29/42 F
G03G21/00 386
(21)【出願番号】P 2020571317
(86)(22)【出願日】2020-02-04
(86)【国際出願番号】 JP2020005012
(87)【国際公開番号】W WO2020162635
(87)【国際公開日】2020-08-13
【審査請求日】2023-02-01
(31)【優先権主張番号】P 2019018769
(32)【優先日】2019-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019018772
(32)【優先日】2019-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】弁理士法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宇都宮 健人
(72)【発明者】
【氏名】赤澤 穣
【審査官】花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-022927(JP,A)
【文献】特開2010-262454(JP,A)
【文献】特開2006-239869(JP,A)
【文献】特開2002-204322(JP,A)
【文献】特開2011-248307(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B41J 29/00 -29/70
G03G 15/00
15/36
21/00
21/02
21/14
21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿の画像を読み取る画像読取部と、
前記画像読取部の読取結果に基づいて記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
記録媒体への画像形成に関する操作を受け付ける操作部であって、
タッチ操作によって情報を入力することが可能なソフトウェアキーと記録媒体への画像形成に関する設定
とを表示する表示画面を有する操作部と、
押下されることにより0~9の数値を入力可能な複数のハードウェアキーが
電話型の配列で配置された第1の数値キー部と、押下されることにより前記画像形成部による記録媒体への画像形成の開始を指示するハードウェアキーであるハードウェア実行キーと、を備える第1の入力装置、及び、押下されることにより0~9の数値を入力可能な複数のハードウェアキーが
電卓型の配列で配置された第2の数値キー部と、押下されることにより
四則演算に関するデータを入力することが可能な複数のハードウェアキーが配置された機能キー部と、を備える第2の入力装置、が接続される接続部と、を備え、
前記第1の入力装置が前記接続部に接続され且つ前記第1の数値キー部におけるハードウェアキーが押下された場合、前記操作部は押下されたハードウェアキーに対応する数値を前記表示画面に表示し、
前記第1の入力装置が前記接続部に接続され且つ前記ハードウェア実行キーが押下された場合、前記画像形成部は前記記録媒体への画像の形成を実行し、
前記第2の入力装置が前記接続部に接続され且つ前記第2の数値キー部におけるハードウェアキーが押下された場合、前記操作部は押下されたハードウェアキーに対応する数値を前記表示画面に表示し、
前記第2の入力装置が前記接続部に接続され且つ前記機能キー部におけるハードウェアキーが押下された場合、前記画像形成部は前記記録媒体への画像の形成を実行しない、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第2の入力装置が前記接続部に接続され且つ入力キーが押下された場合、前記操作部は前記表示画面に文字を表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置は、前記接続部に接続されている装置が前記第1の入力装置であるか否かを、前記接続部に接続されている装置から取得した情報に基づいて決定する決定手段を有する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記決定手段は、前記取得した情報が前記第1の入力装置に対応する情報である場合は前記接続部に接続されている装置が前記第1の入力装置であると決定し、前記取得した情報が前記第1の入力装置に対応する情報でない場合は前記接続部に接続されている装置が前記第2の入力装置であると決定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1の入力装置は押下されたハードウェアキーに応じて第1の入力信号を出力し、
前記第2の入力装置は押下されたハードウェアキーに応じて第2の入力信号を出力し、
前記画像形成装置は前記第1の入力信号に基づいて前記画像形成装置を制御する第1の制御信号を出力し、かつ、前記第2の入力信号に基づいて前記画像形成装置を制御する第2の制御信号を出力する制御部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記決定手段が前記接続部に前記第2の入力装置が接続されていると決定した場合に前記第2の入力信号に基づいて前記画像形成部に対する画像形成の開始を指示する、
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記決定手段が前記接続部に前記第1の入力装置が接続されていると決定した場合に前記第1の入力信号に基づいて前記画像形成部に対する画像形成の開始を指示する、
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第1の数値キー部は電話型の配列である、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第2の数値キー部は電卓型の配列である、
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記接続部はUSBポートである、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードウェアキーを有する入力装置を外付けで接続可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば電子写真方式の画像形成装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複数の機能を有する複合機等として広く応用されている。このような画像形成装置において、ユーザが画像形成枚数やファクシミリ番号などの数値の入力、あるいは画像形成処理の開始や停止などの処理の入力を行うために、例えば、装置本体の前側上部に情報を表示及び入力可能な操作部(表示部)が設けられている。このような操作部としては、例えば、表示画面に入力キー(ソフトウェアキー)が表示されるタッチパネルと、テンキーやスタートやストップなどのハードウェアキーとを備えるものが普及している。ハードウェアキーは、例えばタッチパネルに隣接して配置されている。
【0003】
操作部が設けられた画像形成装置では、コピーの枚数やファクシミリの宛先番号(電話番号/FAX番号)を入力する際には、例えば、タッチパネルに0から9までの数値キーを有するソフトウェアキーとしてのテンキー部が表示されている。ユーザは、コピーの枚数やファクシミリの宛先番号を入力する際にタッチパネルのテンキー部にタッチ操作することで、コピー枚数の設定の入力や宛先番号の入力を画像形成装置に対して行うことができる。タッチパネルに表示された数字がユーザによってタッチ操作されると、制御部はタッチパネルからユーザがタッチした部分の座標データを取得し、その座標データを数値情報に変換し、それに応じた所定の動作を実行する。
【0004】
しかしながら、タッチ操作によって数値入力を受け付けるタッチパネルにおいて、入力を行う際に、ユーザは物理的な押下感を感じることができない。このため、ユーザはタッチパネルの表示画面を見ながら一文字ずつ入力を確認しながらの入力操作となってしまうことから、操作性の向上が望まれていた。これを解決するために、物理的なハードウェアキーからなる数値キー部を有する入力装置(例えば、テンキーユニットやフルキーボードユニット)を、外付けで接続可能な画像形成装置が開発されている(特開2014-22927号公報参照)。この画像形成装置に対して、ユーザは入力装置を外付けで接続し、入力装置の数値キー部のハードウェアキーを押し下げることにより、コピーの枚数やファクシミリの宛先番号を入力することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特開2014-22927号公報に記載の画像形成装置では、画像形成装置の専用の入力装置がある場合は、通常、専用の入力装置の各キーに対して適宜なキーコードが割り当てられている。そして、画像形成装置は、専用の入力装置が操作されて出力されるキーコードに基づいて、画像形成装置の各部を制御可能になっている。一方、画像形成装置に、専用の入力装置以外の入力装置、即ち、所謂汎用の入力装置が装着される場合がある。この場合に、汎用の入力装置に割り当てられているキーコードと専用の入力装置に割り当てられているキーコードとは、数値入力可能な数値キー部では同一であるが、数値キー部以外では必ずしも同一とは限らない。このため、汎用の入力装置が画像形成装置に装着されている場合において、画像形成装置が専用の入力装置のキーコードに基づく制御を行うと、画像形成装置は数値入力以外の処理ではユーザが意図していないような誤動作をする虞がある。
【0006】
本発明は、複数種類の入力装置を接続可能な画像形成装置において、接続されている入力装置を操作した場合に、誤動作してしまうことを抑制できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の画像形成装置は、原稿の画像を読み取る画像読取部と、前記画像読取部の読取結果に基づいて記録媒体に画像を形成する画像形成部と、記録媒体への画像形成に関する操作を受け付ける操作部であって、タッチ操作によって情報を入力することが可能なソフトウェアキーと記録媒体への画像形成に関する設定とを表示する表示画面を有する操作部と、押下されることにより0~9の数値を入力可能な複数のハードウェアキーが電話型の配列で配置された第1の数値キー部と、押下されることにより前記画像形成部による記録媒体への画像形成の開始を指示するハードウェアキーであるハードウェア実行キーと、を備える第1の入力装置、及び、押下されることにより0~9の数値を入力可能な複数のハードウェアキーが電卓型の配列で配置された第2の数値キー部と、押下されることにより四則演算に関するデータを入力することが可能な複数のハードウェアキーが配置された機能キー部と、を備える第2の入力装置、が接続される接続部と、を備え、前記第1の入力装置が前記接続部に接続され且つ前記第1の数値キー部におけるハードウェアキーが押下された場合、前記操作部は押下されたハードウェアキーに対応する数値を前記表示画面に表示し、前記第1の入力装置が前記接続部に接続され且つ前記ハードウェア実行キーが押下された場合、前記画像形成部は前記記録媒体への画像の形成を実行し、前記第2の入力装置が前記接続部に接続され且つ前記第2の数値キー部におけるハードウェアキーが押下された場合、前記操作部は押下されたハードウェアキーに対応する数値を前記表示画面に表示し、前記第2の入力装置が前記接続部に接続され且つ前記機能キー部におけるハードウェアキーが押下された場合、前記画像形成部は前記記録媒体への画像の形成を実行しない。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数種類の入力装置を接続可能な画像形成装置において、接続されている入力装置を操作した場合に、誤動作してしまうことを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は本実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す斜視図である。
【0010】
図2は本実施形態に係る画像形成装置の制御ブロック図である。
【0011】
図3は本実施形態に係る画像形成装置の専用テンキーユニットの平面図である。
【0012】
図4は本実施形態に係る画像形成装置の専用テンキーユニットの制御ブロック図である。
【0013】
図5は本実施形態に係る画像形成装置に接続可能な汎用テンキーユニットの平面図である。
【0014】
図6は本実施形態に係る画像形成装置に専用テンキーユニットを接続した場合に適用されるコード変換テーブルを示す説明図である。
【0015】
図7は本実施形態に係る画像形成装置に汎用テンキーユニットを接続した場合に適用されるコード変換テーブルを示す説明図である。
【0016】
図8は本実施形態に係る画像形成装置にテンキーユニットを接続した場合のコード変換テーブルを設定する処理手順を示すフローチャートである。
【0017】
図9は本実施形態に係る画像形成装置にテンキーユニットを接続してコード変換テーブルを設定した後の処理手順を示すフローチャートである。
【0018】
図10は第2の実施形態に係る画像形成装置のキー割り当て設定画面を示す説明図であり、(a)はユーザによる操作前、(b)はユーザによる操作時の図である。
【0019】
図11は第2の実施形態に係る画像形成装置のキー割当テーブルを示す説明図である。
【0020】
図12は第2の実施形態に係る画像形成装置に汎用テンキーユニットを接続した場合の処理手順を示すフローチャートである。
【0021】
図13は第3の実施形態に係る画像形成装置に汎用テンキーユニットを取り外した場合の処理手順を示すフローチャートである。
【0022】
図14は第4の実施形態に係る画像形成装置に汎用テンキーユニットを接続した場合の処理手順を示すフローチャートである。
【0023】
図15は第5の実施形態に係る画像形成装置に汎用テンキーユニットを接続した場合の処理手順の前半を示すフローチャートである。
【0024】
図16は第5の実施形態に係る画像形成装置に汎用テンキーユニットを接続した場合の処理手順の後半を示すフローチャートである。
【0025】
図17は第5の実施形態に係る画像形成装置のテンキー接続検出画面を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一例である画像形成装置の実施形態を、
図1~
図9を参照しながら詳細に説明する。尚、本実施形態では、各図に示すように、画像形成装置1に向かって手前側を前側F、奥側(背側)を後側B、左側をL、右側をR、上側をU、下側をDとして表している。また、画像形成装置1は、ユーザは前側Fから後側Bを向いて位置して各種の操作を行う構成になっている。
図1に示すように、本実施形態においては、後述する操作部50が設けられる側が、画像形成装置1の前側Fである。
【0027】
本実施形態では、画像形成装置1の一例として、タンデム型のフルカラープリンタについて説明している。但し、本発明はタンデム型の画像形成装置1に搭載されることには限られず、他の方式の画像形成装置に搭載されるものであってもよく、また、フルカラーであることにも限られず、モノクロやモノカラーであってもよい。あるいは、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施することができる。
<画像形成装置>
【0028】
図1に示すように、本実施形態の画像形成装置1は、画像形成装置本体(以下、装置本体という)10を備えている。装置本体10は、画像読取部20と、シート給送部21と、画像形成部22(
図2参照)と、シート排出部23と、制御部30(
図2参照)と、操作部50と、を備えている。
図1に示すように、操作部50は、鉛直方向においてシート排出部23よりも上方に設けられる。尚、記録材であるシートは、トナー像が形成されるものであり、具体例として、普通紙、普通紙の代用品である樹脂製のシート、厚紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート等がある。
【0029】
画像読取部20は、例えば、フラットベットスキャナ装置であり、装置本体10の上部に設けられている。画像読取部20は、原稿載置台としての不図示のプラテンガラスと、プラテンガラスに載置された原稿に光を照射する不図示の光源と、反射光をデジタル信号に変換する不図示のイメージセンサ等を備えている。シート給送部21は、装置本体10の下部に配置されており、記録紙等のシートを積載して収容するシートカセット21a,21bを備え、シートを画像形成部22(
図2参照)に給送する。
【0030】
画像形成部22は、装置本体10の内部に設けられ、いずれも不図示の現像装置及び像担持体としての感光ドラムを有する画像形成ユニット、トナーボトル、中間転写ユニット、二次転写部、定着装置等を有している。画像形成部22は、シート給送部21から給送されたシートに対して、制御部30からの画像情報に基づいて画像を形成可能である。シート排出部23は、シートを装置本体10に形成された不図示の排出口の下流側に配置された排出トレイ24を備えている。排出トレイ24は、フェイスダウントレイになっており、排出口から排出されたシートを積載する。また、画像読取部20と排出トレイ24との間の空間は、胴内空間部11を構成している。
<制御部>
【0031】
図2に示すように、制御部30はコンピュータにより構成され、例えばCPU31と、データを一時的に記憶するRAM32と、各部を制御するプログラムを記憶するROM33及びHDD34とを備えている。本実施形態では、制御部30は、システムバス30aと画像バス30bとを有し、CPU31、RAM32、ROM33、HDD34はいずれもシステムバス30aに接続されている。CPU31は、画像形成装置1の全体を統括的に制御するプロセッサであり、システムコントローラの主体である。CPU31は、例えば、画像形成される画像データの画像処理や、ネットワーク制御を行う他、画像形成部22に画像形成の指示を出力すると共に、操作部50と情報を送受信することによって画像形成処理を制御する。
【0032】
RAM32は、CPU31が動作するためのシステムワークメモリであり、画像データを一時記憶するための画像メモリでもあり、CPU31の主メモリやワークエリア等として機能する。RAM32には、画像形成装置1内の設定情報や各処理を行った時のジョブログや操作ログなどが格納される。ROM33には、シートに画像を形成するための画像形成制御シーケンス等が記憶される。本実施形態では、ROM33は、例えばブートROMであり、システムのブートプログラムが格納されている。HDD34は、ハードディスクドライブであり、システムソフトウェア、アプリケーション、画像データなどを格納する。
【0033】
制御部30は、いずれもシステムバス30aに接続される操作部入出力回路(I/F)35と、ネットワーク入出力回路(I/F)36と、モデム37と、SRAM38と、RTC39と、外部入出力回路(I/F)40と、を有している。操作部入出力回路35は、後述する操作部50への画像データの送信や、操作部50からの各種通信を行うと共に、操作部50からユーザが入力した情報をCPU31に入力する。
【0034】
ネットワーク入出力回路36は、ネットワーク90に接続し、情報の入出力を行う。また、モデム37は公衆回線91に接続し、ファクシミリを送受信可能なファクシミリ通信部として機能し、情報の入出力を行う。これにより、制御部30は、CPU31の指示の下、ネットワーク入出力回路36によりネットワーク90を介して、あるいはモデム37により公衆回線91を介して、接続された他のPCやサーバと通信可能である。即ち、画像形成装置1は、ネットワーク90や公衆回線91と接続することで、画像情報やデバイス情報の入出力を行う。
【0035】
SRAM38は、高速動作可能な不揮発性の記憶媒体である。RTC39は、リアルタイムクロックであり、制御部30に電源が入っていない状態でも現在の時刻をカウントし続ける処理を行う。外部入出力回路40は、USB等の汎用入出力回路であり、汎用のPCや、メモリデバイス、後述する専用テンキーユニット70を、USB規格のUSBコネクタ40a及びUSBポート(接続部)12を介して接続する。尚、USBは、Universal Serial Busの略称である。USBポート12は、例えば、装置本体10に専用テンキーユニット70を設置する後述する設置面13(
図1参照)の側面や前面、あるいは操作部50の側面などに設置されたコネクタであり、専用テンキーユニット70を接続可能である。
【0036】
制御部30は、画像バス入出力回路(I/F)41を有している。画像バス入出力回路41は、システムバス30aと画像データを高速で転送する画像バス30bとを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。画像バス30bは、例えば、PCIバス又はIEEE1394で構成されている。
【0037】
制御部30は、いずれも画像バス30bに接続されるデバイス入出力回路(I/F)42と、RIP部43と、スキャナ画像処理部44と、プリンタ画像処理部45と、暗号処理部46と、復号処理部47とを有している。デバイス入出力回路42は、画像読取部20や画像形成部22を制御部30に接続し、画像データの同期系及び非同期系の変換を行う。RIP部43は、ラスターイメージプロセッサであり、PDLデータをビットマップイメージに展開する。スキャナ画像処理部44は、入力画像データに対し補正、加工、編集を行う。プリンタ画像処理部45は、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。暗号処理部46は、画像データを含む入力データの暗号化処理を行う。復号処理部47は、暗号化データの復号化処理を行う。
<操作部>
【0038】
次に、操作部(表示部)50の各ソフトウェアを制御するハードウェア構成の一例について説明する。操作部50は、マイコン51と、タッチパネルモジュール52と、データコンバータ(Conv)53と、液晶モジュール54とを有している。操作部50は、制御部30に対して、CPU31と通信を行うためのシリアルバス60と、液晶モジュール54に表示するためのデータを転送するバス61とにより接続されている。
【0039】
マイコン51は、操作部50の全体を統括的に制御するマイクロコンピュータである。マイコン51内には、マイコン51が動作するためのプログラムが格納されているROMが搭載されている。タッチパネルモジュール52は、液晶モジュール54の表面に配置され、ユーザが触れることで、触れた箇所の位置情報をマイコン51にタッチパネル通信バス62を介して通知する。操作部50は、液晶モジュール54にソフトウェアキーを表示可能であり、タッチパネルモジュール52への接触により情報を入力可能である。タッチパネルモジュール52は、タッチパネルデバイスとタッチパネルデバイスコントローラとで構成されている。タッチパネルデバイスとしては、抵抗膜式、静電容量方式、赤外線等の光学式のいずれを適用してもよい。
【0040】
データコンバータ53は、制御部30の操作部入出力回路35からバス61を介して画像データを受け取り、液晶モジュール54が受信可能なデータフォーマットに変換するモジュールである。例えば、制御部30からは、Display PortやHDMI(登録商標)といった規格のデータを受信し、液晶モジュール54が受信可能なLVDSやCMOSレベルの信号フォーマットに変換を行い、バス63を介して液晶モジュール54に入力する。また、データコンバータ53は、マイコン51とバス64で接続されており、制御部30から送られてきた画像データに対して、マイコン51で生成された画像データを所定の位置に上書きする機能も有する。
【0041】
液晶モジュール54は、LCD及びバックライトモジュールとで構成されたモジュールであり、データコンバータ53からのデータをバス63を介して受け取り、予め決められたタイミングで画像データをLCDに転送する。この時、バックライトモジュールが発光することで、LCDに転送された画像データが、可視画像として表示される。バックライトの明るさの調整は、操作部50に付随する明るさ調整専用のスイッチ55,56の操作によって行われる。
【0042】
図1に示すように、操作部50は、画像形成装置1の前後方向における中央部よりも前側Fに設けられ、装置本体10のカバー10aの上部に設けられている。操作部50は、例えば四角形の平板状に形成されており、タッチパネルモジュール52が液晶モジュール54(
図2参照)の上に積層されて構成されるパネル面57を上側Uに向けて、装置本体10に固定して設けられている。パネル面57に表示されたソフトウェアキーは、各表示部分がタッチ操作されることでキーの入力を検知する入力キーになっている。尚、操作部50の形状は四角形の平板状には限られず、他の形状であってもよい。また、タッチパネルモジュール52及び液晶モジュール54の向きは上側Uには限られず、他の方向であってもよく、例えば、装置本体10に対して上下方向にチルト可能であってタッチパネルモジュール52及び液晶モジュール54の向きを変更可能となるように設けられていてもよい。
【0043】
操作部50の右側Rには、操作部50に隣接した装置本体10の前側Fの右側Rで上側Uを向いた設置面13が設けられている。設置面13には専用テンキーユニット70を設置可能であり、設置により、専用テンキーユニット70は手前側から視て操作部50の右側Rに隣接して配置される。装置本体10の外装において、設置面13の右側Rの側面にUSBポート12が設けられており、ユーザは専用テンキーユニット70やICカードリーダ、USBメモリ等のUSB端子を持つ外部機器を装着してUSB接続可能になっている。
<テンキーユニット>
【0044】
次に、画像形成装置1に接続される専用の入力装置(第1の入力装置)である専用テンキーユニット70のハードウェア構成及び動作について説明する。この専用テンキーユニット70は、少なくとも1つの操作キー(ハードウェアキー)100を有すると共に、情報を入力可能な操作部50を有する画像形成装置1に装着され、操作部50とは別に画像形成装置1の制御部30に情報を入力可能である。操作部50と専用テンキーユニット70との情報入力の使い分けの一例としては、操作部50からは画像形成に関する濃度やサイズ等の設定を入力し、専用テンキーユニット70からは画像形成の部数やファクシミリの宛先番号等の数値を入力する。尚、本明細書でテンキーとは、0~9までの10個の数値キーを示す場合、数値キーに「*」,「#」を加えた12個のキーを示す場合、数値キーに四則演算子や「NumLock」等を含む20個前後のキーを示す場合のいずれも含む概念としている。
【0045】
図1及び
図3に示すように、専用テンキーユニット70は、筐体71と、筐体71の上面に設けられた上面カバー72と、上面カバー72に設けられた操作キー100とを有している。操作キー100の配列については後述する。
図1に示すように、筐体71は、画像形成装置1の操作部50の右側Rに隣接して、装置本体10の前側Fにおける右側Rで上側Uを向いた設置面13に、例えばねじ止めや接着などにより装着されている。これにより、ユーザは操作部50を見ながら、右手を利用して容易に専用テンキーユニット70を使用することができる。
【0046】
図4に示すように、専用テンキーユニット70は、ハードウェアキーユニット80と、マイコン73と、内部バス74と、接続ケーブル75と、接続ケーブル75の先端に設けられたUSBコネクタ76と、LED77,78と、を有している。本実施形態では、例えば、内部バス74はUSBバスであり、接続ケーブル75は筐体71から外部に設けられたUSBケーブル、USBコネクタ76はUSB端子としている。これにより、画像形成装置1と専用テンキーユニット70とは、接続ケーブル75を介して電気的に接続される。
【0047】
尚、本実施形態では、接続ケーブル75は、基板に固着されたコネクタに接続されて専用テンキーユニット70から取り外せない構成になっている。但し、接続ケーブル75の専用テンキーユニット70への取付構造は、これには限られず、例えば、専用テンキーユニット70に内部バス74に接続されたUSBポートを設け、このUSBポートに対してUSBケーブルを着脱可能に接続するようにしてもよい。あるいは、画像形成装置1側からUSBケーブルを設け、このUSBケーブルの端子を専用テンキーユニット70の内部バス74に接続されたUSBポートに着脱可能に接続するようにしてもよい。
【0048】
ハードウェアキーユニット80は、複数のハードウェアキーを有している。本実施形態では、ユーザに操作キー100の操作感(例えばクリック感)を与えるべく、ハードウェアキーの一例としてタクタイルスイッチ81を適用している。タクタイルスイッチ81は、それぞれの操作キー100(
図3参照)の筐体71内側に対向する位置に1個ずつ配置される。タクタイルスイッチ81は、例えば、保護カバーと、操作キー100により押されるプランジャと、クリック感を生み出すと共に可動接点として機能する反転ばねと、2つの接点を有するベース部と、により構成されている。尚、タクタイルスイッチ81としては、既存の又は新規の適宜な構成を適用することができるので、詳細な説明は省略する。
【0049】
マイコン73は、例えば、ハードウェアキーユニット80からの入力検知と、複数のLED77,78の点灯制御と、画像形成装置1のCPU31との外部入出力回路40(
図2参照)を介したUSB通信と、を実行可能である。USBコネクタ76は、装置本体10の側面に設けられたUSBポート12及びUSBコネクタ40a(
図2参照)を介して、外部入出力回路40に接続されている。これにより、マイコン73と制御部30とは、接続ケーブル75を介してUSB接続されており、USBのHIDプロトコルで通信可能となっている。
【0050】
マイコン73は、ユーザによってタクタイルスイッチ81が押し下げられた場合に、押し下げられたタクタイルスイッチ81を特定し、予め決められたコードを生成する。マイコン73は、生成したキーコードを、内部バス74及び接続ケーブル75を介して、画像形成装置1のCPU31に送信する。CPU31は、入力されたキーに応じて処理を行う。
【0051】
第1のLED77は、筐体71内において後述するスタートキー131(
図3参照)の裏側に設けられ、制御部30(
図2参照)からの信号に基づいてマイコン73により発光される。第2のLED78は、筐体71内において後述する第3設定キー143(
図3参照)の裏側に設けられ、制御部30(
図2参照)からの信号に基づいてマイコン73により発光される。
【0052】
次に、専用テンキーユニット70の操作キー100の配列について、
図3を用いて説明する。操作キー100は、大きく分けて、テンキー部(第1の数値キー部)110と、動作キー部(第1の処理キー部)130と、設定キー部(第1の処理キー部)140と、を有している。
図3は、専用テンキーユニット70を正面視したものであり、各ハードウェアキーの押し下げ方向と平行な方向から視た図である。尚、ここでの正面視とは、専用テンキーユニット70のハードウェアキーに設けられている数値が上下方向において正しく見える位置である。
【0053】
テンキー部110は、数値に関する情報を入力する数値入力処理を所定処理として実行するための複数のハードウェアキーを有する。本実施形態では、テンキー部110は、0から9までの数値を入力する数値キー111~120と、「*」を入力するキー121と、「#」を入力するキー122とを有している。数値キー111~120の操作により、コピーの枚数や、ファクシミリの電話番号の入力等を行うことができる。尚、5の数値を入力する数値キー115には、上面に小さい凸部が設けられている。これにより、ユーザはキーを見なくても触感により数値キー115を判別できるので、周囲の数値キー111~120に対してキーを直接見ることなくブラインド入力を実現することができる。
【0054】
ここで、本実施形態の専用テンキーユニット70は、画像形成装置1のオプションの一つとして設計される画像形成装置1の専用のテンキーユニットである。この専用テンキーユニット70の用途は、例えば、ファクシミリ送信する際の宛先番号(FAX番号)入力が主になる。専用テンキーユニット70は、ファクシミリ送信の宛先番号入力を主目的として設計されるため、テンキー部110の配列は電話機と同様である。つまり、専用テンキーユニット70のテンキー部110の配列は、ITU-T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)RecommendationE.161に示される標準配列と同様である。即ち、
図3に示すように、テンキー部110において、1から9の数値キー111~119は、最も後側Bが1から3、その前側Fが4から6、その前側Fが7から9となるように隣接配置されている。また、8の数値キー118の前側Fに0の数値キー120が配置され、その左右に*のキー121と#のキー122とが配置されている。即ち、テンキー部110は、専用テンキーユニット70が装置本体10に装着された状態において装置本体10の正面側から視て、1の数値キーが9の数値キーより奥側に配列されたハードウェアキーからなる。
【0055】
換言すると、0から9の10個のハードウェアキーに関して、1,2,3のハードウェアキーの行が最も奥に配置され、1,2,3の行よりも手前側に4,5,6のハードウェアキーの行が配置される。さらに、4,5,6のハードウェアキーの行よりも手前側に、7,8,9のハードウェアキーの行が配置される。そして、0のハードウェアキーは、7,8,9のハードウェアキーの行よりも手前側に配置される。また、これらの0から9のハードウェアキーを列で見ると、左から1,4,7のハードウェアキーの列、2,5,8,0のハードウェアキーの列、3,6,9のハードウェアキーの列の順に配列されている。つまり、1~9の数値キーは、専用テンキーユニット70を正面視した場合に3×3のマトリクス状に整列配置されており、列方向において上段から1乃至3の数値キー、4乃至6の数値キー、7乃至9の数値キーが順に配置され、0の数値キーが7乃至9の数値キーの行よりもさらに下段に配置されている。尚、0のハードウェアキーは、1,4,7のハードウェアキーの列、あるいは3,6,9のハードウェアキーの列に配置し、*のキーと#のキーの配置を適宜変更してもよい。更に、この専用テンキーユニット70では、電卓入力は主目的とされていないため、+や-などの四則演算子キーは設けられていない。このように、この専用テンキーユニット70は、PCに接続する目的で設計されていないため、不特定のPC等に接続可能な後述する汎用のテンキーユニットとはキー配列が異なっている。
【0056】
また、本実施形態においては、数値キー111~120のレイアウトを、後側Bの数値が小さく前側Fの数値が大きい電話型のキー配列としている。但し、これには限られず、数値キー111~120のレイアウトを、後側Bの数値が大きく前側Fの数値が小さい上述した汎用のテンキーユニットのキー配列としてもよい。また、キー121、122は、画像形成装置1がFAXモードの場合に有効なキーとしている。例えば、画像形成装置1がFAXモードの場合に、ユーザがキー121、122を操作することにより、「*」や「#」の情報が制御部30に送信される。
【0057】
動作キー部130は、スタートキー131と、ストップキー132と、リセットキー133と、クリアキー134とを有しており、いずれもテンキー部110の前側Fに配置されている。動作キー部130は、数値入力処理以外の処理に関する情報を入力する処理を所定処理として実行するためのハードウェアキーからなる。スタートキー131は、所定の処理を開始する情報を入力可能なハードウェアキーからなる。ここでの所定の処理とは、例えば、画像形成装置1のコピー処理、ファクシミリの送信処理や画像読取部20の画像読取処理などであり、スタートキー131の押し下げによりこれらの処理の実行開始を指示することができる。即ち、制御部30は、スタートキー131が操作されることにより、画像形成部22を制御して画像形成動作を開始する。あるいは、制御部30は、スタートキー131が操作されることにより、モデム37を制御してファクシミリの送信を開始する。あるいは、制御部30は、スタートキー131が操作されることにより、画像読取部20を制御して原稿画像の読取動作を開始する。スタートキー131は、筐体71が画像形成装置1に装着された状態において、テンキー部110より手前側に配置されている。
【0058】
ストップキー132は、スタートキー131によって開始された所定の処理を停止する情報を入力可能なハードウェアキーである。ストップキー132は、筐体71が画像形成装置1に装着された状態において、テンキー部110より前側Fに配置されると共に、前側Fから視てスタートキー131より右側Rに配置されている。リセットキー133は、画像形成装置1に入力した設定をリセットする情報を入力可能なハードウェアキーであり、ユーザによって設定された画像形成装置1の設定を初期状態に戻すためのキーである。リセットキー133は、筐体71が画像形成装置1に装着された状態において、テンキー部110より前側Fに配置されている。クリアキー134は、テンキー部110により画像形成装置1に入力された数値をクリアする情報を入力可能なハードウェアキーであり、画像形成装置1に対して数値キー111~120によって入力された数値をキャンセルするためのキーである。クリアキー134は、筐体71が画像形成装置に装着された状態において、テンキー部110より前側Fに配置されている。
【0059】
設定キー部140は、本実施形態では、第1設定キー141、第2設定キー142、第3設定キー143の3つのキーを有しており、いずれも画像形成装置1の所定のモードを設定する情報を入力可能なハードウェアキーからなる。即ち、設定キー部140は、数値入力処理以外の処理に関する情報を入力する処理を所定処理として実行するためのハードウェアキーからなる。各設定キー141~143は、筐体71が画像形成装置1に装着された状態において、いずれもテンキー部110より後側(奥側)Bに配置されている。各設定キー141~143は、画像形成装置1の予め決められたモードや機能を設定するためのキーである。ここで、予め決められたモードや機能とは、例えばユーザの音声によって入力操作を行う音声入力モード等のことである。画像形成装置1は、設定キー141~143のそれぞれに対応した各種モードや機能を有しており、ユーザがいずれかの設定キー141~143を押し下げた場合、マイコン73が押し下げられた設定キーに応じて、予め決められたコードを制御部30に送信し、制御部30は予め決められている画像形成装置1の各種モードや機能を設定する。
【0060】
一方、画像形成装置1に接続可能な汎用の入力装置(第2の入力装置)である汎用テンキーユニット200の一例について、
図5を用いて説明する。汎用テンキーユニット200は、USBケーブルからなる接続ケーブル201及びUSBコネクタ202を有し、一般的なPCの他、本実施形態の画像形成装置1に接続可能である。この汎用テンキーユニット200は、例えば、情報を入力可能な操作部50を有する画像形成装置1に装着され、操作部50とは別に画像形成装置1に情報を入力可能である。操作部50と汎用テンキーユニット200との情報入力の使い分けの一例としては、操作部50からは画像形成に関する濃度やサイズ等の設定を入力し、汎用テンキーユニット200からは画像形成の部数やファクシミリの宛先番号等の数値を入力する。
【0061】
汎用テンキーユニット200は、例えば、筐体203と、筐体203の上面に設けられた上面カバー204と、上面カバー204に設けられた操作キー205とを有している。操作キー205は、大きく分けて、数値キー部(第2の数値キー部)206と、機能キー部(第2の処理キー部)207と、を有している。数値キー部206は、数値に関する情報を入力する数値入力処理を所定処理として実行するためのハードウェアキーからなり、0から9までの数値を入力する数値キーを有している。機能キー部207は、数値入力処理以外の処理に関する情報を入力する処理を所定処理として実行するためのハードウェアキーからなり、「/」、「-」、「+」等の四則演算子に関する情報を入力可能な演算キー部や、「Enter」等の入力キー、「NumLock」等の数値ロックキー、「BS」などの直前に入力した数値を削除可能なキー等を有している。
【0062】
本実施形態の汎用テンキーユニット200は、主にデスクトップPCやノートPC等に接続されることを目的で設計されている。即ち、汎用テンキーユニット200の用途は、電卓入力や数値入力が主であり、画像形成装置1に接続されてファクシミリ宛先番号を入力する目的では設計されていない。このため、汎用テンキーユニット200のキー配列は電卓と同様である。つまり、汎用テンキーユニットにおけるハードウェアキーの配列は、ISO(国際標準化機構)に規定されるものと同様である。即ち、
図5に示すように、数値キー部206において、0から9の10個にハードウェアキーとしての数値キーに関して、7,8,9のハードウェアキーの行が最も奥側Bに配置され、7,8,9の行よりお前側Fに4,5,6のハードウェアキーの行が配置される。さらに、4,5,6のハードウェアキーの行よりも前側Fに1,2,3のハードウェアキーの行が配置される。そして、0や00のハードウェアキーは、1,2,3のハードウェアキーの行よりもさらに前側Fに配置される。また、これらの0から9のハードウェアキーを列で見ると、左から、1,4,7のハードウェアキーの列、2,5,8のハードウェアキーの列、3,6,9のハードウェアキーの列の順に配列されている。0や00のハードウェアキーは、1,4,7のハードウェアキーの列、2,5,8のハードウェアキーの列に跨って配置されていたり、1,4,7と同じ列に配置されている。つまり、1~9の数値キーは、テンキーユニット70を正面視した場合に3×3のマトリクス状に整列配置されており、列方向において上段から7乃至9の数値キー、4乃至6の数値キー、1乃至3の数値キーが順に配置され、0の数値キーが1乃至3の数値キーの行よりもさらに下段に配置されている。更に、数値キー部206の右側R及び後側Bに、機能キー部207が配置されている。尚、0の数値キーに加えて00の数値キーが設けられていてもよい。このように、汎用テンキーユニット200は、ファクシミリ宛先番号を入力する目的で設計されていないため、専用テンキーユニット70とはキー配列が異なっている。
【0063】
ここで、
図3に示すように、専用テンキーユニット70では、動作キー部130及び設定キー部140が数値以外の機能キーであり、それら機能キーに適宜なキーコードが割り当てられている。一方、
図5に示すように、汎用テンキーユニット200では、機能キー部207に適宜なキーコードが割り当てられている。このため、例えば、専用テンキーユニット70のスタートキー131やストップキー132等の機能キーのキーコードが、汎用テンキーユニット200の独自の入力キーのキーコードと同一になってしまう可能性がある。この場合、画像形成装置1に接続した汎用テンキーユニット200の独自の入力キーを押し下げたとき、画像形成装置1が例えばコピーのスタートやストップ等、ユーザの想定しない処理を実行してしまう可能性がある。
【0064】
そこで、本実施形態では、汎用テンキーユニット200が接続された場合は、汎用テンキーユニット200からの入力に基づいて画像形成装置1が誤動作しないようにしている。以下、その動作について説明する。
【0065】
まず、専用テンキーユニット70の入出力コードについて、
図6を用いて説明する。
図6に、本実施形態の専用テンキーユニット70のコード変換テーブル150を示す。このコード変換テーブル150では、入力される入力コード151に対して、出力される出力コード152及び出力属性153が設定されている。例えば、出力属性153が「文字」であれば、出力コード152は“0”から“9”までのキャラクタコードで構成される。また、出力属性153が「ジョブ」であれば、出力コード152には画像形成装置1の一連の動作を指定するジョブコード154が記載される。このジョブコード154には、例えば、画像形成装置1の起動を行うための「スタート」のコードや、各設定キー141~143に対応した第1設定~第3設定の機能を実行するためのコードが含まれる。制御部30は、このようなジョブコード154に対応する入力コード151を受け付けた場合、デバイス入出力回路42を介して対応する各種処理を実行するよう画像読取部20や画像形成部22を制御する。
【0066】
即ち、専用テンキーユニット70は、ハードウェアキーユニット80として、少なくとも数値に関する情報を入力可能なテンキー部110と、所定の処理に関する情報を入力可能な動作キー部130及び設定キー部140と、を有する所定の入力装置である。このため、制御部30は、動作キー部130又は設定キー部140が操作されることにより、所定処理を実行する。このとき、制御部30は、専用テンキーユニット70から出力される所定のキーコードに応じて、所定処理を実行する。例えば、制御部30は、専用テンキーユニット70から出力される「スタート」のコード(所定のキーコード)に応じて、プリント等の開始動作(所定処理)を実行する。
【0067】
一方、汎用テンキーユニット200の入出力コードについて、
図7を用いて説明する。
図7に、本実施形態の汎用テンキーユニット200のコード変換テーブル250を示す。このコード変換テーブル250では、入力される入力コード251に対して、出力される出力コード252及び出力属性253が設定されている。ここでは、出力属性253は全て「文字」であり、出力コード252は“0”から“9”までと“A”から“Z”までのキャラクタコードで構成される。従って、
図5に示す汎用テンキーユニット200の機能キー部207を押し下げた場合、“A”から“Z”までのキャラクタコードのいずれかに変換されて入力される。
【0068】
また、
図5に示すように、汎用テンキーユニット200が、ハードウェアキーとして、少なくとも数値に関する情報を入力可能な数値キー部206と、数値以外に関する情報を入力可能な機能キー部207と、を有する場合は、以下のようになる。この場合は、数値キー部206が操作されることにより数値に関する処理を実行するのに対し、機能キー部207が操作されても出力属性253としてジョブの設定はないため、画像形成装置1が誤動作しないようにしている。
【0069】
即ち、数値キーに関しては、専用テンキーユニット70及び汎用テンキーユニット200のいずれであっても同じキーコードを割り当てている。このため、汎用テンキーユニット200が装着されていても、数値キーに関するキーコードに基づいて画像形成装置1を動作させる分には、誤動作することはない。しかしながら、数値キー以外のキーについては、汎用テンキーユニット200の製造者がどのようなキーコードを割り振るか定まらない。このため、画像形成装置1に対して装着された際に、数値を表示させる以外の動作をさせないことで誤動作を抑制するようにする。即ち、汎用テンキーユニット200においては数値キー部206以外のハードウェアキーからの入力操作を無効化している。このような制御をすることで、ユーザが汎用テンキーユニット200を画像形成装置1に装着して使用している場合に、数値キー以外のキーを誤って押しても誤動作することを抑制することができる。尚、ここでは汎用テンキーユニット200において数値キー部206以外のハードウェアキーに関して出力コードの割り当てを「文字」とすることで入力操作を無効化することを可能としているが、この構成に限らなくてもよい。例えば、外部入出力回路40に接続されたデバイスが専用テンキーユニット70以外であると判定される場合には数値キー部に関する入力コード以外の入力コードを受け付けた際に出力コードを出力しない構成であってもよい。
【0070】
また、制御部30は、USBポート12に接続されたテンキーユニット70,200のハードウェアキーが操作された場合に、操作されたハードウェアキーに対応した所定処理を実行可能である。ここで、USBポート12に専用テンキーユニット70が接続された場合は、操作キー100のいずれかが操作されたときに操作されたものに対応した所定処理を実行する。一方、USBポート12に、専用テンキーユニット70とは異なる汎用テンキーユニット200が接続された場合は、数値キー部206が操作されたときにのみ数値キー部206に対応した所定処理を実行する。
【0071】
次に、外部入出力回路40に接続されたデバイスが、専用テンキーユニット70であるか、汎用テンキーユニット200であるかを判断し、それに応じたコード変換テーブル150,250を取得する手順について、
図8に示すフローチャートを用いて説明する。
【0072】
画像形成装置1の制御部30は、外部入出力回路40に何かのデバイスが接続されたか否かを判断する(ステップS1)。制御部30は、外部入出力回路40に何かのデバイスが接続されていないと判断した場合は(ステップS1;NO)、処理を終了する。制御部30は、外部入出力回路40に何かのデバイスが接続されていると判断した場合は(ステップS1;YES)、外部入出力回路40を介して、接続されたデバイスから所定の情報の取得を行う(ステップS2)。ここでの所定の情報とは、例えば、デバイスクラス情報、ベンダーID(VID)情報、プロダクトID(PID)情報などである。
【0073】
制御部30は、取得されたデバイスクラス情報が“Keyboard”であるか否かを判断する(ステップS3)。制御部30は、取得されたデバイスクラス情報が“Keyboard”でないと判断した場合は(ステップS3;NO)、外部入出力回路40に接続されたデバイスがキーボードではないと判断する。この場合、制御部30は、接続されたデバイスに応じた処理を行う(ステップS4)。例えば、接続されたデバイスがメモリデバイスであった場合には、制御部30のシステムにメモリとしてマウントする制御を行い、処理を終了する。
【0074】
制御部30は、取得されたデバイスクラス情報が“Keyboard”であると判断した場合は(ステップS3;YES)、外部入出力回路40に接続されたデバイスが専用テンキーユニット70であるか汎用テンキーユニット200であるかを判断する。本実施形態では、ステップS2で取得した専用テンキーユニット70のVIDを“0x0246”、PIDを“0xABCD”としている。そこで、制御部30は、VID=0x0246、かつ、PID=0xABCDであるか否かを判断する(ステップS5)。
【0075】
制御部30は、ステップS2で取得したVID=0x0246、かつ、PID=0xABCDであると判断した場合は(ステップS5;YES)、外部入出力回路40に接続されたデバイスが専用テンキーユニット70であると判断する。この場合、制御部30は、HDD34内に保有されている専用テンキーユニット70の専用のコード変換テーブル150(
図6参照)をRAM32に転送して設定し(ステップS6)、処理を終了する。
【0076】
一方、制御部30は、ステップS2で取得したVID=0x0246、かつ、PID=0xABCDでないと判断した場合は(ステップS5;NO)、外部入出力回路40に接続されたデバイスが汎用テンキーユニット200であると判断する。この場合、制御部30は、HDD34内に保有されている汎用テンキーユニット200のためのコード変換テーブル250(
図7参照)をRAM32に転送し(ステップS7)、処理を終了する。
【0077】
次に、外部入出力回路40に接続された専用テンキーユニット70又は汎用テンキーユニット200から送信されるキーコードに応じた画像形成装置1の動作について、
図9に示すフローチャートを用いて説明する。まず、
図8に示すフローチャートのステップS5において、外部入出力回路40に接続されるテンキーユニットは、専用テンキーユニット70であると判断された場合について説明する。
【0078】
制御部30は、外部入出力回路40に接続された専用テンキーユニット70から、入力コードを受信したか否かを判断する(ステップS10)。制御部30は、入力コードを受信していないと判断した場合は(ステップS10;NO)、処理を終了する。
【0079】
制御部30は、入力コードを受信したと判断した場合は(ステップS10;YES)、コード変換テーブル150を参照し(ステップS11)、受信したキーコードの出力属性を判断する。ここでは、制御部30は、出力属性がジョブであるか否かを判断する(ステップS12)。制御部30は、出力属性がジョブであると判断した場合は(ステップS12;YES)、入力されたジョブを実行する(ステップS13)。例えば、入力コードが0x04であれば、制御部30は対応する出力コードが「スタート」であることから、画像形成装置1におけるコピー開始やファクシミリを送信するための起動のジョブを実行する。
【0080】
制御部30は、出力属性がジョブでないと判断した場合は(ステップS12;NO)、出力属性を文字と判断し、入力された文字を発信する(ステップS14)。例えば、入力コードが0x1Eであれば、この入力コードに対する出力コードが「1」であることから、画像形成装置1がテキスト入力モードの際には、出力コードである「1」をテキストとして採用する。
【0081】
一方、
図9に示すフローチャートについて、
図8に示すフローチャートのステップS5において、外部入出力回路40に接続されるテンキーユニットは、汎用テンキーユニット200であると判断された場合について説明する。
【0082】
この場合、制御部30は、外部入出力回路40に接続された汎用テンキーユニット200から、入力コードを受信したか否かを判断する(ステップS10)。制御部30は、入力コードを受信したと判断した場合は(ステップS10;YES)、コード変換テーブル250を参照し(ステップS11)、受信したキーコードの出力属性を判断する。ここでは、制御部30は、出力属性がジョブであるか否かを判断するが(ステップS12)、コード変換テーブル250では入力コード251の出力属性253が全て文字になっている。このため、制御部30は、いずれも出力属性がジョブでないと判断し(ステップS12;NO)、出力属性を文字と判断し、入力された文字を発信する(ステップS14)。例えば、入力コードが0x04であれば、この入力コードに対する出力コードが「A」であることから、画像形成装置1がテキスト入力モードの際には、出力コードである「A」をテキストとして採用する。
【0083】
このように、画像形成装置1に専用テンキーユニット70が装着された場合は、接続された専用テンキーユニット70の操作によりキーコード(例えば、0x04)が出力されると「スタート」処理を実行する。これに対し、画像形成装置1に専用テンキーユニット70とは異なる種類の汎用テンキーユニット200が装着された場合は、接続された汎用テンキーユニット200の操作により数値キー以外のキーコードが出力されても誤動作しないようにする。例えば、キーコードとして0x04が出力された場合、出力コードである「A」をテキストとして出力することで、「スタート」処理という誤動作をしないようにする。
【0084】
また、制御部30は、USBポート12に接続されているテンキーユニット70,200が専用テンキーユニット70及び汎用テンキーユニット200のいずれであるかを自動で判定する判定モードを実行可能である。制御部30は、電源がオン状態であり、かつ、USBポート12にテンキーユニット70,200の接続ケーブル75,201が接続された場合に、判定モードを実行する。また、制御部30は、USBポート12にテンキーユニット70,200の接続ケーブル75,201が接続された状態であり、かつ、電源がオフ状態からオン状態に切り換えられた場合も同様に判定モードを実行する。即ち、接続されたテンキーユニット70,200が専用テンキーユニット70であるか否かを、自動で検出する。従って、ユーザは自ら設定する必要が無いので、利便性を向上することができる。
【0085】
上述したように、本実施形態の画像形成装置1によれば、専用テンキーユニット70とは異なる種類の汎用テンキーユニット200が装着された場合は、以下のように作動する。まず、制御部30は、汎用テンキーユニット200の数値キー部206以外の機能キー部207が操作されても、プリントスタート等の誤動作をしないようにする。これにより、制御部30は、汎用テンキーユニット200が接続された際にプリントスタート等、数値入力以外の所定処理のキーコードが出力されても、誤動作をしないようにすることができる。
【0086】
尚、上述した実施形態では、制御部30は、USBポート12にテンキーユニット70,200の接続ケーブル75,201が接続された場合に、接続されたテンキーユニット70,200が専用テンキーユニット70であるか否かを自動で検出する。但し、これには限られず、USBポート12にテンキーユニット70,200の接続ケーブル75,201が接続された場合に、接続されたテンキーユニットが専用テンキーユニット70であるか否かをユーザが操作部50に入力するようにしてもよい。
【0087】
また、上述した実施形態では、汎用テンキーユニット200として、
図5に示すものを例示しているが、これには限られず、他の形態の汎用テンキーユニットを適用してもよい。あるいは、数値キーを主とするテンキーユニットには限られず、文字入力も可能なフルキーボードについても同様に適用してもよい。
<第2の実施形態>
<キー割り当て設定画面>
【0088】
次に、汎用テンキーユニット200が画像形成装置1に接続された場合など、後述する設定モードにおいて、操作部50に表示されるキー割り当て設定画面250,251について、
図10(a)及び(b)を用いて説明する。
図10(a)に示すように、キー割り当て設定画面250は、汎用テンキーユニット200が画像形成装置1に接続された時、キーの割り当てを選択させるための画面である。キー割り当て設定画面250の画面データは、他の表示画面データと同様に、HDD34(
図2参照)に格納されている。CPU31は、汎用テンキーユニット200が接続されている構成である場合に、所定のタイミングでキー割り当て設定画面をHDD34から呼び出す。そして、操作部入出力回路35を介して、操作部50の液晶モジュール54にキー割り当て設定画面250を表示させる。
【0089】
キー割り当て設定画面250のキー種表示部252は、
図5で示した汎用テンキーユニット200に実装されているキー種の表示を行う。本実施形態では、汎用テンキーユニット200に一般的に備えられている「/」、「*」、「-」、「+」、「Enter」、「.」、「BS」を表示している。機能表示部253は、キー種表示部252に表示されている各キーに対して、現在割り当てられている機能を表示する。機能表示部253の各々の枠をタッチすると、タッチパネルモジュール52を介してマイコン51がタッチされた枠を検出して、該枠に対するキー種表示部252に表示されているキー種に機能を割り当てることを可能とする画面表示を行う。
【0090】
このようなキー種表示部252に表示されているキー種に機能を割り当てる画面を、
図10(b)のキー割り当て設定画面251に示す。ここでは、一例として、キー割り当て設定画面251は、キー種表示部252の「+」キーに相当する機能表示部253の枠254をタッチして選択した場合を示している。この場合、機能選択画面(選択肢)255が表示され、「+」キーに割り当てる機能を選択することができる。現在、選択されている機能は「ホーム画面に戻る」であるため、機能選択画面255の「ホーム画面に戻る」の枠は白黒反転して表示されている。機能選択画面255の任意の枠がタッチされて選択された場合、該枠に記載の機能は、枠254に表示される。
【0091】
例えば、”文字クリア”をタッチ選択すると、機能選択画面255の”文字クリア”の枠は新たに白黒反転表示され、”ホーム画面に戻る”の枠の白黒反転表示は元に戻る。加えて、枠254に「文字クリア」の文言が表示される。このようにして、キー種表示部252に対応する機能を一通り選択し終えた後、OKボタン256をタッチすることで、「+」キーに「文字クリア」の機能をはじめ、その他にも選択した機能をキーに割り当てる操作が完了する。また、スクロールバー257を上下にスライドさせることで、表示されていない機能を機能選択画面255に表示することができる。本実施形態では、機能選択画面255に表示される機能としては、例えば、所定の処理として、画像形成部22により画像形成動作を開始する開始処理(ジョブ開始)や停止処理(ジョブ停止)を含むものとしている。
【0092】
次に、汎用テンキーユニット200のキー割当テーブル260について、
図11を用いて説明する。
図11に示すように、キー割当テーブル260は、汎用テンキーユニット200の各キーに割り当てている機能を把握しておくためのテーブルである。キー割当テーブル260は、汎用テンキーユニット200毎に固有に割り振られているベンダーID(VID)及びプロダクトID(PID)ごとに作成される。CPU31は、新たな汎用テンキーユニット200が接続されたことを、VID/PIDから判断し、該VID/PIDに紐づくキー割当テーブル260を新規作成してHDD34に格納する。即ち、HDD34は、機能キー部207と、機能キー部207に設定された機能とを関連付けて記憶する。また、汎用テンキーユニット200が非接続となったことを検出したら、該当するキー割当テーブル260をHDD34から削除する。
<キー割当テーブル>
【0093】
図11には、VIDが「0x0123」、PIDが「0x0ABC」の情報を持つ汎用テンキーユニット200に関するキー割当テーブル260を示している。また、このキー割当テーブル260は、
図10(a)及び(b)のキー割り当て設定画面250で表示されているキー設定を反映したテーブルとなっている。1列目の「キーコード」の欄には、( )付けで記載してあるキー種のキーコードが記載されている。ここに記載されるキーコードは予め画像形成装置1で用意する。2列目の「デフォルト値」の欄には、1列目の「キーコード」の欄に記載のキー種に対して、初期値として割り当てられている機能が記載される。ここで、「NULL」が記載されているキーは、
図10(a)及び(b)に示すキー割り当て設定画面250の「未選択」に該当する。3列目の「設定値」の欄には、1列目の「キーコード」の欄に記載のキー種に対して、現在割り当てられている機能が記載される。キー割当テーブル260が新規作成された時には、「設定値」の欄には2列目の「デフォルト値」の値が記載されている。これが、
図10(a)及び(b)で説明したキー設定処理を行った場合には、割り当て処理後の機能に更新される。
【0094】
ここで、本実施形態では、制御部30は、USBポート12に接続されているテンキーユニットが後述する設定モードにおける設定対象であるか否かを自動で判定する後述する判定モードを実行可能である。制御部30は、判定モードにおいて、接続されたテンキーユニットが設定対象であると判定した場合は設定モードを実行し、設定対象でないと判定した場合は設定モードを実行しない。本実施形態では、制御部30は、判定モードにおいて、接続されたテンキーユニットが、例えば、スタートキー131を有する専用テンキーユニット70である場合は、専用テンキーユニット70は設定対象でないと判定する。
【0095】
また、本実施形態では、設定モードは、機能キー部207に対して所定の処理を設定可能とするモードである。制御部30は、設定モードにおいて、操作部50にキー割り当て設定画面250,251を表示することで複数の機能の選択肢を有する機能選択画面255を表示し、選択された機能を機能キー部207に設定する。即ち、制御部30は、操作部50に選択肢を含むキー割り当て設定画面250,251を表示する。また、設定モードによって機能が設定されていない場合には、「NumLock」や「Enter」キーのような機能キー部207により制御部30に入力される情報は、制御部30において機能しない。
【0096】
次に、汎用テンキーユニット200が画像形成装置1に接続された場合のキー設定処理の手順について、
図12に示すフローチャートに沿って説明する。本実施形態では、画像形成装置1の主電源がオン状態であり、制御部30は、汎用テンキーユニット200の接続を検出したら、すぐにキー割り当て設定画面250を表示してユーザに設定を促すという構成にしている。
【0097】
画像形成装置1の制御部30は、USBポート12を介して外部入出力回路40に何かのデバイスがUSB接続されたか否かを判断する(ステップS21)。制御部30は、USBポート12を介して外部入出力回路40に何かのデバイスがUSB接続されていないと判断した場合は(ステップS21のNO)、処理を終了する。制御部30は、USBポート12を介して外部入出力回路40に何かのデバイスがUSB接続されていると判断した場合は(ステップS21のYES)、外部入出力回路40を介して、接続されたデバイスからデバイス構成の情報を取得する(ステップS22)。ここでのデバイス構成の情報とは、例えば、デバイスクラス情報、VID情報、PID情報などである。即ち、本実施形態では、制御部30は、電源がオン状態であり、かつ、USBポート12に汎用テンキーユニット200が接続された場合に、後述するように設定モードを実行する。あるいは、制御部30は、電源がオフ状態であるときにUSBポート12に汎用テンキーユニット200が接続され、かつ、電源がオフ状態からオン状態に切り換えられた場合に、後述するように設定モードを実行する。尚、キー部に対して所定の処理を設定可能とする設定モードは、画像形成装置1の操作部50から設定されてもよく、あるいは画像形成装置1に接続された外部PC等から設定されてもよい。
【0098】
制御部30は、USB接続されたデバイスが汎用テンキーユニット200であるか否かを判断する(ステップS23、判定モード)。制御部30は、USB接続されたデバイスが汎用テンキーユニット200でないと判断した場合は(ステップS23のNO)、接続されたデバイスに応じた処理を行う(ステップS24)。例えば、接続されたデバイスがメモリデバイスであった場合には、制御部30のシステムにメモリとしてマウントする制御を行い、処理を終了する。また、接続されたデバイスが専用テンキーユニット70であった場合には、制御部30は設定モードを実行することなく、専用テンキーユニット70をすぐに使用できるように処理する。
【0099】
制御部30は、USB接続されたデバイスが汎用テンキーユニット200であると判断した場合は(ステップS23のYES)、キー割当テーブル260がHDD34に格納されているか否かを判断する(ステップS25)。制御部30は、キー割当テーブル260がHDD34に格納されているか否かを、デバイス構成情報に含まれるVID/PIDに基づいて判断する。制御部30は、キー割当テーブル260がHDD34に格納されていると判断した場合は(ステップS25のYES)、処理を終了し、格納されているキー割当テーブル260を利用する。
【0100】
制御部30は、キー割当テーブル260がHDD34に格納されていないと判断した場合は(ステップS25のNO)、汎用テンキーユニット200のVID/PIDに紐づくキー割当テーブル260を新規に作成する(ステップS26)。制御部30は、汎用テンキーユニット200が接続され、キー設定が可能であることを判別できるようにするため、キー割当許可フラグをオンにする(ステップS27)。このキー割当許可フラグは、HDD34内に設置され、前述のVID/PIDに紐づいた形で記憶される。
【0101】
制御部30は、設定モードにおいて、キー割り当て設定画面250(
図7(a)参照)を、操作部50の液晶モジュール54に表示する(ステップS28)。本実施形態では、制御部30がキー割り当て設定画面250を液晶モジュール54に表示することで、設定モードが開始されたものとする。即ち、制御部30は、汎用テンキーユニット200がUSBポート12に接続された場合に、機能キー部207に対して所定の処理を設定可能とする設定モードを実行可能である。制御部30は、キー割り当て設定画面250,251(
図7(a),(b)参照)でのユーザの機能の割当て操作を受ける処理を実行し(ステップS29)、キー割り当て設定画面251のOKボタン256がタッチ操作されたか否かを判断する(ステップS30)。
【0102】
制御部30は、キー割り当て設定画面251のOKボタン256がタッチ操作されていないと判断した場合は(ステップS30のNO)、キー設定処理を続行する(ステップS29)。制御部30は、キー割り当て設定画面251のOKボタン256がタッチ操作されたと判断した場合は(ステップS30のYES)、キー割当テーブル260(
図11参照)を更新し(ステップS31)、処理を終了する。尚、キー割当テーブル260を更新した後、汎用テンキーユニット200のUSB接続を解除しても、更新したキー割当テーブル260はHDD34に格納されたまま残存する。これにより、次回、同じ汎用テンキーユニット200が接続された場合には、制御部30は、ステップS25においてキー割当テーブル260がHDD34に格納されていると判断し(ステップS25のYES)、格納されているキー割当テーブル260を利用する。
【0103】
上述したように、本実施形態の画像形成装置1によれば、制御部30は、汎用テンキーユニット200がUSBポート12に接続された場合に、機能キー部207のハードウェアキーに対して所定の処理を設定可能とする設定モードを実行可能である。このため、汎用テンキーユニット200を画像形成装置1に接続した場合に、テンキー部206以外の機能キー部207でも有効に利用可能であり、かつ、意図しない動作を防止することができる。これにより、画像形成装置1に接続された汎用テンキーユニット200の操作性及びユーザビリティを向上することができる。
【0104】
また、本実施形態の画像形成装置1によれば、制御部30は、電源がオン状態であり、かつ、USBポート12に汎用テンキーユニット200が接続された場合に、設定モードを実行する。あるいは、制御部30は、電源がオフ状態であるときにUSBポート12に汎用テンキーユニット200が接続され、かつ、電源がオフ状態からオン状態に切り換えられた場合に、設定モードを実行する。このため、ユーザは、電源がオン状態であれば汎用テンキーユニット200を画像形成装置1に対して接続するだけで、自動で設定モードを実行することができる。同様に、ユーザは汎用テンキーユニット200を画像形成装置1に対して接続してあれば、電源をオン状態にするだけで、自動で設定モードを実行することができる。従って、ユーザは最小限の労力で設定モードを実行できるので、良好な操作性を得ることができる。
【0105】
また、本実施形態の画像形成装置1によれば、制御部30は、接続されたテンキーユニットが専用テンキーユニット70である場合は、設定モードを実行しない。このため、専用テンキーユニット70の接続後に使用可能状態になるまでの時間を短縮でき、しかも専用テンキーユニット70の動作キー部130や設定キー部140をそのまま利用することができる。
<第3の実施形態>
【0106】
次に、本発明の第3の実施形態を、
図13に示すフローチャートに沿って詳細に説明する。本実施形態では、汎用テンキーユニット200のUSB接続を解除すると、キー割当テーブル260を削除する点で、第2の実施形態と構成を異にしている。但し、それ以外の構成については、第2の実施形態と同様であるので、符号を同じくして詳細な説明を省略する。
【0107】
本実施形態における画像形成装置1に接続された汎用テンキーユニット200が抜かれた場合の処理手順について、
図13に示すフローチャートに沿って説明する。本実施形態では、画像形成装置1の主電源がオン状態であり、何らかのデバイスが直前までUSBポート12にUSB接続されていたものとしている。
【0108】
画像形成装置1の制御部30は、何らかのデバイスがUSBポート12からUSB接続を解除されたか否かを判断する(ステップS41)。制御部30は、USB接続を解除されていないと判断した場合は(ステップS41のNO)、処理を終了する。
【0109】
制御部30は、何らかのデバイスがUSBポート12からUSB接続を解除されたと判断した場合は(ステップS41のYES)、USB接続を解除されたデバイスが汎用テンキーユニット200であるか否かを判断する(ステップS42)。制御部30は、解除されたデバイスが汎用テンキーユニット200ではないと判断した場合は(ステップS42のNO)、処理を終了する。
【0110】
制御部30は、USB接続を解除されたデバイスが汎用テンキーユニット200であると判断した場合は(ステップS42のYES)、解除された汎用テンキーユニット200に紐づくVID/PIDを参照する。そして、制御部30は、参照したVID/PIDに基づいて、HDD34に格納されている当該汎用テンキーユニット200のキー割当テーブル260を削除する(ステップS43)。また、制御部30は、HDD34に記憶されているキー割当許可フラグをオフにして(ステップS44)、処理を終了する。これにより、次回、同じ汎用テンキーユニット200が接続された場合には、制御部30は、
図13のステップS25においてキー割当テーブル260がHDD34に格納されていないと判断し(ステップS25のNO)、キー割当テーブル260を新規に作成する。
【0111】
上述したように、本実施形態の画像形成装置1によれば、汎用テンキーユニット200のUSB接続を解除すると、キー割当テーブル260を削除する。このため、例えば、多数のユーザがそれぞれの異なる汎用テンキーユニットを所持していて、全てのキー割当テーブル260を保存することでHDD34の容量を必要以上に使用してしまうことを防止できる。
<第4の実施形態>
【0112】
次に、本発明の第4の実施形態を、
図14に示すフローチャートに沿って詳細に説明する。本実施形態では、制御部30は操作部50の操作により設定モードを実行可能である点で、第2の実施形態と構成を異にしている。但し、それ以外の構成については、第2の実施形態と同様であるので、符号を同じくして詳細な説明を省略する。
【0113】
本実施形態における画像形成装置1に汎用テンキーユニット200が接続された場合の処理手順については、
図9のS21~S27と同様であるため説明を省略する。次に、本実施形態におけるユーザの操作により設定モードを実行する場合の処理手順について、
図14に示すフローチャートに沿って説明する。制御部30は、ユーザが操作部50を操作して、キー割り当て設定画面250(
図10(a)参照)を液晶モジュール54に表示する呼出操作がされたか否かを判断する(ステップS50)。制御部30は、キー割り当て設定画面250を液晶モジュール54に表示する呼出操作がされていないと判断した場合は(ステップS50のNO)、処理を終了する。
【0114】
制御部30は、キー割り当て設定画面250を液晶モジュール54に表示する呼出操作がされたと判断した場合は(ステップS50のYES)、接続中の汎用テンキーユニット200のキー割当許可フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS51)。制御部30は、汎用テンキーユニット200のキー割当許可フラグがオンでないと判断した場合は(ステップS51のNO)、キー割り当て設定画面250の表示を行わない(ステップS52)。ステップS52では、一例として、キー割り当て設定画面250の表示を行わずにユーザがキー割り当て設定画面250の表示を選択するボタンをタッチした場合に、「キー設定可能なテンキーは接続されていません」という旨の文言を表示するようにする。または、ユーザがキー割り当て設定画面250の表示を選択できる画面まで到達する直前に、ステップS51でキー割当許可フラグを確認し、キー割り当て設定画面250の選択肢をグレーアウトして選択できないようにしてもよい。
【0115】
制御部30は、汎用テンキーユニット200のキー割当許可フラグがオンであると判断した場合は(ステップS51のYES)、第2の実施形態のステップS28~S31と同様に設定モードの処理を実行する。即ち、制御部30は、設定モードにおいて、キー割り当て設定画面250を、操作部50の液晶モジュール54に表示する(ステップS28)。制御部30は、キー割り当て設定画面250,251(
図10(a),(b)参照)でのユーザの機能の割当て操作を受ける処理を実行し(ステップS29)、キー割り当て設定画面251のOKボタン256がタッチ操作されたか否かを判断する(ステップS30)。制御部30は、キー割り当て設定画面251のOKボタン256がタッチ操作されたと判断した場合は(ステップS30のYES)、キー割当テーブル260(
図11参照)を更新し(ステップS31)、処理を終了する。
【0116】
上述したように、本実施形態の画像形成装置1によれば、制御部30は、操作部50の操作により設定モードを実行可能である。このため、例えば、ユーザが汎用テンキーユニット200を使用中にキー設定を変更したい場合に、容易に変更することができるので、汎用テンキーユニット200の操作性及びユーザビリティを向上することができる。<第5の実施形態>
【0117】
次に、本発明の第5の実施形態を、
図15及び
図16に示すフローチャートと、
図17に沿って詳細に説明する。本実施形態では、制御部30は汎用テンキーユニット200の接続を検出した場合にキー割り当て設定が可能な旨を表示する点で、第2の実施形態と構成を異にしている。但し、それ以外の構成については、第2の実施形態と同様であるので、符号を同じくして詳細な説明を省略する。
【0118】
まず、本実施形態における画像形成装置1に汎用テンキーユニット200が接続された場合の処理手順について、
図15及び
図16に示すフローチャートに沿って説明する。ここで、
図15及び
図16に示すフローチャートのステップS21~S27、ステップS28~S31は、それぞれ
図12に示した第2の実施形態と同様としているため、同様のステップ番号を付与して説明を省略する。そして、制御部30は、汎用テンキーユニット200が接続され、キー設定が可能であることを判別できるようにするため、キー割当許可フラグをオンにする(ステップS27)。
【0119】
そして、制御部30は、テンキー接続検出画面270(
図17参照)を表示する(ステップS60)。制御部30は、テンキー接続検出画面270の表示を行うことで、汎用テンキーユニット200の接続に対して、キー割り当ての設定が可能である旨を示す。制御部30は、テンキー接続検出画面270のOKボタン271がタッチ操作されたか否かを判断する(ステップS61)。制御部30は、テンキー接続検出画面270のOKボタン271がタッチ操作されたと判断した場合は(ステップS61のYES)、テンキー接続検出画面270を非表示として、処理を終了する。その後は、第3の実施形態のように、ユーザが自発的にキー割り当て設定の操作を行うことができるようになる。
【0120】
制御部30は、テンキー接続検出画面270のOKボタン271がタッチ操作されていないと判断した場合は(ステップS61のNO)、テンキー接続検出画面270のキー設定画面ボタン272がタッチ操作されたか否かを判断する(ステップS62)。制御部30は、テンキー接続検出画面270のキー設定画面ボタン272がタッチ操作されていないと判断した場合は(ステップS62のNO)、再びOKボタン271がタッチ操作されたか否かを判断する(ステップS61)。制御部30は、テンキー接続検出画面270のキー設定画面ボタン272がタッチ操作されたと判断した場合は(ステップS62のYES)、第1の実施形態のステップS28~S31と同様の処理を実行する。
【0121】
上述したように、本実施形態の画像形成装置1によれば、汎用テンキーユニット200の接続を検出した場合に、キーへの機能割り当て設定が可能な旨を表示する。そして、ユーザに対して該表示によりキー設定を促し、すぐにキー設定を行うか、一旦は設定を行わないか、選択できるようにする。このため、ユーザが汎用テンキーユニット200を接続後、好きなタイミングでキー設定を実行できるので、操作性及びユーザビリティを向上することができる。<他の実施形態>
【0122】
上述した各実施形態では、キー種表示部252(
図10(a)及び(b)参照)に表示されているキーに対して、画像形成装置1の機能を割り当てることが可能である場合について説明したが、これには限られない。例えば、汎用テンキーユニットには、各実施形態での汎用テンキーユニット200で備えていないキーを備えている場合も多々ある。そのため、キー種表示部252には、新たなキーを登録及び表示して、画像形成装置1の機能を割り当てられるような画面を用意するようにしてもよい。即ち、キー割当テーブル260(
図11参照)の1列目「キーコード」の欄は、予め画像形成装置1で用意するものとしたが、新たにキーを登録できる構成にしてもよい。その場合は、キー割り当て設定画面250で新たにキーを登録できる画面を用意する必要がある。一例として、「キー登録」ボタンを用意する等、ユーザが汎用テンキーユニットのキーを押下した時のキーコードを読み取るモード、及び、読み取ったキーコードに名称を付けて表示する構成が必要となる。また、この増えたキーに対して、キー割当テーブル260は、行を増やして新たに登録したキーの機能割り当て情報を付与する必要がある。このようにして設定画面を用意することで、様々なキーに応じることが可能となり、より汎用的なキー割り当ての機能を提供することが可能となる。
【0123】
また、上述した各実施形態では、キーに割り当てる機能に関しては特に言及しなかったが、1つの機能を複数のキーに割り当ててもよく、あるいは、1つの機能は1つのキーにしか割り当てられなくてもよい。
【0124】
また、上述した各実施形態では、
図2に示すようにモデム37を介してファクシミリ通信を行えるため、画像形成装置1は回線番号の入力が可能である。そして、回線番号の入力の際には、「#」の入力ができることが必須となるので、一例として、「#」入力のキー設定は必須とするようにしてもよい。または、「#」入力がどのキーにも割り当てられていない場合は、回線番号入力時のみ、機能が割り振られていないキーに一時的に割り当て、その旨を画面表示するようにしてもよい。
【0125】
また、回線番号の入力に「-」を入力してしまうユーザがいることが考えられるため、「-」に機能が割り当てられている場合に、回線番号入力時には、一時的に「-」キーによる入力を無効にする機能を提供してもよい。特に、「-」キーに「ジョブ開始」の機能を割り当てていると、回線番号入力時に間違えて押下して、ファクシミリ送信が開始されてしまうことが考えられる。このような場合に備えて、「-」キーには「ジョブ開始」を割り当てられないようにする、もしくは回線番号入力時には、「-」キーを無効にするようにしてもよい。
【0126】
また、上述した各実施形態では、例えば、
図5に示す操作キー205を有する汎用テンキーユニット200において、「Enter」キーは、ユーザによっては画像形成等の「ジョブ開始」の印象が強い場合が考えられる。そのため、「Enter」キーへの機能割り当ては、他の機能との混同を避けるために「ジョブ開始」か、もしくは「未選択」のどちらかしか選択できないようにしてもよい。
【0127】
また、上述した各実施形態では、汎用テンキーユニット200の機能キー部207へのキー設定を実行しているが、これには限られない。例えば、文字入力も可能なフルキーボードについても同様に適用してもよい。
【0128】
また、上述した各実施形態では、画像形成装置1の制御部30により設定モードを実行する場合について説明しているが、これには限られない。例えば、画像形成装置1に接続された上位のコンピュータを利用して、画像形成装置1に接続された汎用テンキーユニット200に対して設定モードを実行するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0129】
本発明によれば、複数種類の入力装置を接続可能な画像形成装置において、接続されている入力装置を操作した場合に、誤動作してしまうことを抑制できる画像形成装置が提供される。
【0130】
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために以下の請求項を添付する。
【0131】
本願は、2019年2月5日提出の日本国特許出願特願2019-018769および2019年2月5日提出の日本国特許出願特願2019-018772を基礎として優先権を主張するものであり、その記載内容の全てをここに援用する。