(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-29
(45)【発行日】2024-12-09
(54)【発明の名称】情報処理システム、管理サーバ、情報処理方法、情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
E05B 49/00 20060101AFI20241202BHJP
E05B 65/02 20060101ALI20241202BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20241202BHJP
G06Q 50/43 20240101ALI20241202BHJP
G07F 17/12 20060101ALI20241202BHJP
【FI】
E05B49/00 K
E05B65/02 B
G06Q50/10
G06Q50/43
G07F17/12
(21)【出願番号】P 2021060498
(22)【出願日】2021-03-31
【審査請求日】2023-12-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】元木 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】弓倉 陽介
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-149558(JP,A)
【文献】特開2020-190933(JP,A)
【文献】特開2021-43710(JP,A)
【文献】特開2019-197290(JP,A)
【文献】特開2002-358578(JP,A)
【文献】特開2020-4317(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 49/00 -49/04
E05B 65/00 -65/02
E05B 77/00 -85/28
G06Q 10/083
G06Q 10/0836
G06Q 30/0601
G06Q 50/10
G06Q 50/43
G07F 17/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信機器と、
前記通信機器と通信する管理サーバと、
を備える情報処理システムであって、
前記通信機器は、第1の通信装置から第1の識別子を受信し、前記第1の通信装置との通信に基づいて生成された通信情報及び前記第1の識別子を管理サーバへ送信する第1の通信部を備え、
前記管理サーバは、
前記第1の識別子及び前記第1の識別子に関連付けられた、物品の授受のために利用する物品識別情報を記憶する記憶部と、
前記通信情報を受信することをトリガとして、前記第1の識別子に基づいて前記物品識別情報を取得するプロセッサと、
前記第1の通信装置及び第2の通信装置に前記物品識別情報を送信する第2の通信部と、
を備える、情報処理システム。
【請求項2】
前記通信情報は、前記第1の通信装置が近距離無線通信技術を利用して前記通信機器と通信可能な範囲にいることを示す、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第1の通信装置は、ユーザ機器であり、前記第2の通信装置は、施設機器であり、前記第1の識別子は、前記ユーザ機器を利用するユーザを識別する個人識別情報であり、前記物品識別情報は、施設内に配置されたロッカーの収納部の番号であり、
前記第2の通信部は、第1のロッカー情報に前記物品識別情報を含めて前記施設機器に送信し、第2のロッカー情報に前記物品識別情報を含めて前記ユーザ機器に送信し、
前記第1のロッカー情報は、前記番号に対応した前記収納部を開錠するための電子鍵又はパスワード及び物品についての注文情報をさらに含み、前記第2のロッカー情報は、前記電子鍵又はパスワードを更に含む、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第2の通信部は、前記施設機器に前記第1のロッカー情報を送信し、前記ロッカーに物品が収納されたことを示すロッカー使用情報を受信し、前記ロッカー使用情報を受信したことに応答して、前記ユーザ機器に前記第2のロッカー情報を送信する、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記第2の通信部は、施設サーバを介して、前記施設機器に前記第1のロッカー情報を送信する、請求項3又は4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第1の通信装置は、車両であり、前記第2の通信装置は、施設機器であり、前記第1の識別子は、前記車両を識別する識別子であり、前記物品識別情報は、物品を受け取るための引き渡しIDである、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第1の通信装置は、車両であり、前記第2の通信装置は、施設機器であり、前記第1の識別子は、前記車両を識別する車両識別子であり、前記物品識別情報は、施設内に配置されたロッカーの収納部の番号であり、
前記第2の通信部は、
前記番号に対応した前記収納部を開錠するための第1の電子鍵又は第1のパスワードを含む第3のロッカー情報に前記物品識別情報を含めてユーザ機器に送信し、
前記ロッカーに物品が収納されたことを示すロッカー使用情報を受信し、
前記第1の電子鍵又は第1のパスワードを含む第4のロッカー情報に前記物品識別情報をさらに含めて前記施設機器に送信する、
請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第3のロッカー情報は、前記物品を受け取るための引き渡しIDをさらに含み、
前記第2の通信部は、
前記車両が前記施設から出場することを示す出場予約情報を受信し、
前記出場予約情報を受信したことに応答して、前記施設機器に前記引き渡しIDを含む出場確認情報を送信する、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記記憶部は、前記車両識別子に関連付けられた、前記物品を引き渡すための引き渡しIDをさらに記憶し
前記第3のロッカー情報は、前記物品を受け取るための引き渡しIDをさらに含み、
前記第2の通信部は、
前記施設機器から前記引き渡しIDを含む引き渡し判定情報を受信し、
前記プロセッサは、
前記受信した引き渡しIDと前記記憶部に記憶された引き渡しIDを比較し、前記受信した引き渡しIDが正当なものである場合、前記物品を前記ユーザ機器を有するユーザに引き渡して良いことを示す引き渡し判定情報を生成し、
前記第2の通信部は、前記引き渡し判定情報を前記施設機器に送信する、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記第2の通信部は、
前記車両が前記施設から出場することを示す出場予約情報を受信し、
前記出場予約情報を受信したことに応答して、前記ユーザ機器及び前記施設機器に、前記物品を受け取るための引き渡しIDを送信する、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記第2の通信部は、前記車両が前記施設から出場することを示す出場予約情報を受信し、
前記通信機器は、前記車両から車両識別情報を受信し、
前記第2の通信部は、前記車両識別情報を受信したことに応答して、前記ユーザ機器及び前記施設機器に前記物品を受け取るための引き渡しIDを送信する、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記第2の通信部は、
前記車両が前記施設から出場することを示す出場予約情報を受信し、
前記ユーザ機器及び前記施設機器に前記ロッカーの収納部の第2の番号及び前記第2の番号に対応した前記収納部を開錠するための第2の電子鍵又は第2のパスワードを送信する、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項13】
管理サーバであって、
第1の識別子及び前記第1の識別子に関連付けられた、物品の授受のために利用する物品識別情報を記憶する記憶部と、
前記管理サーバと通信する通信機器から、前記第1の識別子及び通信情報を受信する通信部と、
前記通信情報を受信することをトリガとして、前記第1の識別子に基づいて前記物品識別情報を取得するプロセッサと、
を備え、前記通信部は、第1の通信装置及び第2の通信装置に前記物品識別情報を送信する、管理サーバ。
【請求項14】
管理サーバが実行する情報処理方法であって、
第1の識別子及び前記第1の識別子に関連付けられた、物品の授受のために利用する物品識別情報を記憶することと、
前記管理サーバと通信する通信機器から、前記第1の識別子及び通信情報を受信することと、
前記通信情報を受信することをトリガとして、前記第1の識別子に基づいて前記物品識別情報を取得することと、
第1の通信装置及び第2の通信装置に前記物品識別情報を送信することと、
を備える、情報処理方法。
【請求項15】
管理サーバのプロセッサによって実行させるための命令を備える情報処理プログラムであって、
第1の識別子及び前記第1の識別子に関連付けられた、物品の授受のために利用する物品識別情報を記憶することと、
前記管理サーバと通信する通信機器から、前記第1の識別子及び通信情報を受信することと、
前記通信情報を受信することをトリガとして、前記第1の識別子に基づいて前記物品識別情報を取得することと、
第1の通信装置及び第2の通信装置に前記物品識別情報を送信することと、
を備える、情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理システム、管理サーバ、情報処理方法、情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コインロッカーなどを通じて物の受け渡しを行う場合、ロッカーへ物を保管した利用者が、保管された物を受け取る受取人に対して、何らかの方法でロッカーの鍵を電子的又は物理的に渡す必要がある。そして、この鍵の受け渡しのために様々な手順を経る必要があり手間である。また、ロッカーを通じて一時的に物品を貸す場合、悪意あるものがロッカーへ物品を収めた者だと偽るリスクがある。これを防ぐために、本人証明を行う方法があるが、これも多くの手続きを踏む必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ウイルス等の感染防止の観点から、ロッカーを介した物品の受け渡しの際に、人と人が接触することなく、容易に、物品を受け渡すことができることが求められている。さらに、物品の受取人は、誰がロッカーに物品を収めたのかを確実に容易に把握することができ、悪意ある者である又は本人であるかを容易に判別することができることも求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る、情報処理システムは、通信機器と、前記通信機器と通信する管理サーバと、を備え、前記通信機器は、第1の通信装置から第1の識別子を受信し、前記第1の通信装置との通信に基づいて生成された通信情報及び前記第1の識別子を管理サーバへ送信する第1の通信部を備え、前記管理サーバは、前記第1の識別子及び前記第1の識別子に関連付けられた、物品の授受のために利用する物品識別情報を記憶する記憶部と、前記通信情報を受信することをトリガとして、前記第1の識別子に基づいて前記物品識別情報を取得するプロセッサと、前記第1の通信装置及び第2の通信装置に前記物品識別情報を送信する第2の通信部と、を備えるようにしたものである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、ユーザ機器のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、通信機器のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、ロッカーのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、施設機器のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、管理サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、
図1に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図8】
図8は、
図1に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図9】
図9は、本実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、施設サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図11】
図11は、
図1に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図12】
図12は、第2の実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、車載器のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図14】
図14は、
図12に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図15】
図15は、第2の実施形態の第1の変形例に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
【
図16】
図16は、
図15に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図17】
図17は、
図15に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図18】
図18は、
図15に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図19】
図19は、
図15に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図20】
図20は、
図15に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら情報処理システム、管理サーバ、物品授受方法、物品授受プログラムについて詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
【0008】
[第1の実施形態]
(構成)
図1は、第1の実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る情報処理システムは、通信装置であるユーザ機器1と、施設2と、管理サーバ3と、を備える。管理サーバ3は、ネットワーク5を通じて、ユーザ機器1及び施設2とそれぞれ接続される。施設2は、通信機器21と、ロッカー22と、施設機器23と、を備える。ユーザ機器1は、施設2の通信機器21と互いに通信可能である。
【0009】
なお、情報処理システムは、
図1が示すような構成の他に必要に応じた構成を備えたり、料金処理システムから特定の構成が除外されたりしても良い。
【0010】
ユーザ機器1は、ユーザが利用する端末である。ユーザ機器1は、スマートフォン等の携帯端末型の装置である。なお、
図1では、1つのユーザ機器1を示しているが、複数のユーザ機器があっても良い。
【0011】
施設2は、ユーザ機器1を所持するユーザが利用可能な施設であれば任意の施設でよい。例えば、第1の実施形態における施設2は、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、ドラッグストア、小売店、及び飲食店等で良い。
【0012】
施設2の通信機器21は、施設2内又は施設2付近に配置され、ユーザ機器1が近づく、または通信機器21の所定の場所にユーザ機器1が翳されると、ユーザ機器1を検知してユーザ機器1と通信することが可能である。
【0013】
施設2のロッカー22は、施設2内又は施設2の周辺に配置される。そして、ロッカー22は、施設2の係員がユーザに引き渡す物品を入れるために利用される。
図1において、1つのロッカー22のみが示されているが、複数のロッカー22があっても良い。
【0014】
施設2の施設機器23は、施設2にいる係員が使用可能な機器である。施設機器23は、例えば、係員が所持する携帯端末等でも良いし、POS(Point Of Sale)システムにおけるPOS端末でも良い。
【0015】
管理サーバ3は、施設2を管理する管理会社などに設置されている。また、管理サーバ3は、施設2内に設置されても良い。したがって、管理サーバ3は、POSサーバ等であっても良い。
【0016】
なお、
図1では通信機器21と施設機器23は別個の装置として示しているが、1つの装置であっても良い。例えば、通信機器21は、施設機器23の一部であっても良い。
【0017】
図2は、ユーザ機器1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
ユーザ機器1は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサ101を有する。そして、このプロセッサ101に対し、メモリ102、通信部103及び入出力インタフェース104が、バス105を介して接続されている。なお、
図2では、「入出力インタフェース」を「入出力IF」と記載している。
【0018】
メモリ102は、記憶媒体として、例えば、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ102は、プロセッサ101が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。
【0019】
さらにメモリ102は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリとを組み合わせて使用したストレージを含む。メモリ102は、プロセッサ101がプログラムを実行して各種処理を行う過程で取得及び生成されたデータを記憶することが可能である。
【0020】
通信部103は、無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部103は、ネットワーク5を通じて、管理サーバ3と無線接続する通信モジュールを含む。さらに通信部103は、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) low energy)、Wi-Fi、赤外線、又はNFC(Near Field Communication)、等の近距離無線通信技術を利用して施設2の通信機器21、ロッカー22、施設機器23と無線接続するための無線通信モジュールを含んでも良い。通信部103は、プロセッサ101の制御の下、管理サーバ3、通信機器21、ロッカー22、施設機器23等の装置との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信部で良い。
【0021】
入出力インタフェース104には、例えば、入力部及び表示部が接続されている。入力部は、例えば、マイク等の音声データを受信するデバイス、静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートにより、ユーザによって入力された文字データを認識するデバイス、及びカメラ等の画像データを受信するデバイスである。表示部は、例えば液晶、有機EL(Electro Luminescence)、等を使用した表示デバイスであり、入出力インタフェース104から入力された信号に応じた音声、文字、及び画像等を表示する。表示部は、例えば、後述するロッカー22の収納部224を開錠するために使用する電子鍵又はパスワードをQRコード(登録商標)として表示しても良い。
【0022】
次に、ユーザ機器1のプロセッサ101が実現する機能について説明する。プロセッサ101が実現する機能は、プロセッサ101が内部メモリ又はメモリ102等に格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0023】
プロセッサ101は、通信部103及びネットワーク5を通じて、登録情報を管理サーバ3に送信する機能を有する。なお、登録情報は、後述する。プロセッサ101は、通信部103及びネットワーク5を通じて、注文情報を管理サーバ3に送信する機能を有する。なお、注文情報は、後述する。プロセッサ101は、通信部103を通じて、ロッカー鍵情報をロッカー22に送信する機能を有する。なお、ロッカー鍵情報は後述する。また、上述の機能は、プロセッサ101が行うことができる機能の一部の例を示したものである。したがって、プロセッサ101が行うことができる機能は、これらの機能に限られないのは勿論である。
【0024】
図3は、通信機器21のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
通信機器21は、CPUやMPU等のプロセッサ211を有する。そして、このプロセッサ211に対し、メモリ212、及び通信部213が、バス214を介して接続されている。
【0025】
メモリ212は、記憶媒体として、例えば、EPROM、HDD、SSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ212は、プロセッサ211が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。
【0026】
さらにメモリ212は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ212は、プロセッサ211がプログラムを実行して各種処理を行う過程で取得及び生成されたデータを記憶することが可能である。
【0027】
通信部213は、1つ以上の無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部213は、管理サーバ3と無線接続する通信モジュールを含む。通信部213は、近距離無線通信技術を使用してユーザ機器1と無線接続するための無線通信モジュールを含んでも良い。通信部213は、プロセッサ211の制御の下、ユーザ機器1及び管理サーバ3との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的なもので良い。
【0028】
次に、通信機器21のプロセッサ211が実現する機能について説明する。プロセッサ211が実現する機能は、プロセッサ211が内部メモリ又はメモリ212等に格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0029】
プロセッサ211は、通信部213及びネットワーク5を通じて、来場情報を管理サーバ3に送信する機能を有する。なお、来場情報は、後述する。また、上述の機能は、プロセッサ211が行うことができる機能の一部の例を示したものである。したがって、プロセッサ211が行うことができる機能は、これらの機能に限られないのは勿論である。
【0030】
図4は、ロッカー22のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
ロッカー22は、CPUやMPU等のプロセッサ221を有する。そして、このプロセッサ221に対し、メモリ222、通信部223、収納部224、及び入出力インタフェース225、バス226を介して接続されている。なお、
図4では、「入出力インタフェース」を「入出力IF」と記載している。
【0031】
メモリ222は、記憶媒体として、例えば、EPROM、HDD、SSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ222は、プロセッサ221が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。
【0032】
さらにメモリ222は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ222は、プロセッサ221がプログラムを実行して各種処理を行う過程で取得及び生成されたデータを記憶することが可能である。
【0033】
通信部223は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部223は、ネットワーク5を介して管理サーバ3と無線接続する通信モジュールを含む。さらに、通信部223は、近距離無線通信技術を利用してユーザ機器1と無線接続するための無線通信モジュールを含んでも良い。すなわち、通信部223は、プロセッサ221の制御の下、ユーザ機器1又は管理サーバ3等の装置との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的なもので良い。
【0034】
収納部224は、複数であり、それぞれの収納部224に応じた番号(物品識別子)が割り当てられる。そして、各収納部224は、物品を保管するための空間が確保されている。収納部224は、通常施錠されている。収納部224に対応する電子鍵又はパスワードを受信すると、収納部224が開錠され、利用者は、ドアを開いて収納部224に物品を収納する、又は収納部224に収納された物品を引き取ることが可能になる。そして、利用者が物品を収納し終える、又は引き取り終え、収納部224のドアを閉めると、収納部224は、施錠される。
【0035】
入出力インタフェース225は、例えば、入力部及び表示部が接続されている。入力部は、例えば、静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートにより、ロッカー22を利用する利用者によって入力された文字データを認識するデバイスを含む。例えば、入力部は、収納部224を開錠するためのパスワードを受け付けても良い。さらに、入力部は、例えば、収納部224を開錠するための電子鍵又はパスワードであるQRコードを読み取るためのQRコード読み取り機を含んでも良い。また、表示部は、例えば液晶、有機EL、等を使用した表示デバイスであり、入出力インタフェース304から入力された信号に応じた音声、文字、及び画像等を出力する。
【0036】
次に、ロッカー22のプロセッサ221が実現する機能について説明する。プロセッサ221が実現する機能は、プロセッサ221が内部メモリ又はメモリ222等に格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0037】
プロセッサ221は、通信部223及びネットワーク5を通じて、ロッカー受け取り情報を管理サーバ3に送信する機能を有する。プロセッサ221は、通信部223及びネットワーク5を通じて、ロッカー使用情報を送信する機能を有する。なお、ロッカー受け取り情報及びロッカー使用情報は、後述する。また、上述の機能は、プロセッサ221が行うことができる機能の一部の例を示したものである。したがって、プロセッサ221が行うことができる機能は、これらの機能に限られないのは勿論である。
【0038】
図5は、施設機器23のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
施設機器23は、CPUやMPU等のプロセッサ231を有する。そして、このプロセッサ231に対し、メモリ232、通信部233及び入出力インタフェース234が、バス235を介して接続されている。なお、
図5では、「入出力インタフェース」を「入出力IF」と記載している。
【0039】
メモリ232は、記憶媒体として、例えば、EPROM、HDD、SSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ232は、プロセッサ101が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。
【0040】
さらにメモリ232は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリとを組み合わせて使用したストレージを含む。メモリ232は、プロセッサ231がプログラムを実行して各種処理を行う過程で取得及び生成されたデータを記憶することが可能である。
【0041】
通信部233は、無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部233は、ネットワーク5を通じて、管理サーバ3と無線接続する通信モジュールを含む。さらに通信部233は、近距離無線通信技術を利用してユーザ機器1及びロッカー22と無線接続するための無線通信モジュールを含んでも良い。すなわち、通信部233は、プロセッサ231の制御の下、管理サーバ3、ユーザ機器1、及びロッカー22等の装置との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信部で良い。
【0042】
入出力インタフェース234には、例えば、入力部及び表示部が接続されている。入力部は、例えば、マイク等の音声データを受信するデバイス、静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートにより、施設機器23を使用する係員によって入力された文字データを認識するデバイス、及びカメラ等の画像データを受信するデバイスである。また、入力部は、例えば、ユーザ機器1が表示したQRコード又は英数字等を読取る読み取り機を備えていても良い。表示部は、例えば液晶、有機EL(Electro Luminescence)、等を使用した表示デバイスであり、入出力インタフェース234から入力された信号に応じた音声、文字、及び画像等を表示する。
【0043】
通信機器21が施設機器23の一部である場合、プロセッサ211、メモリ212、及び通信部213は、プロセッサ231、メモリ232、及び通信部233の一部に含まれる。
【0044】
次に、施設機器23のプロセッサ231が実現する機能について説明する。プロセッサ231が実現する機能は、プロセッサ231が内部メモリ又はメモリ232等に格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0045】
プロセッサ231は、通信部233及びネットワーク5を通じて、ロッカー収納情報(ロッカー情報)を受信する機能を有する。なお、ロッカー収納情報は、後述する。また、上述の機能は、プロセッサ231が行うことができる機能の一部の例を示したものである。したがって、プロセッサ231が行うことができる機能は、これらの機能に限られないのは勿論である。
【0046】
図6は、管理サーバ3のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
管理サーバ3は、CPUやMPU等のプロセッサ301を有する。そして、このプロセッサ301に対し、メモリ302、通信部303及び入出力インタフェース304が、バス305を介して接続されている。なお、
図5では、「入出力インタフェース」を「入出力IF」と記載している。
【0047】
メモリ302は、記憶媒体として、例えば、EPROM、HDD、SSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ302は、プロセッサ301が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。
【0048】
さらにメモリ302は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリとを組み合わせて使用したストレージを含む。メモリ302は、プロセッサ301がプログラムを実行して各種処理を行う過程で取得及び生成されたデータを記憶することが可能である。
【0049】
通信部303は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部303は、ネットワーク5を通じて、ユーザ機器1、施設2に配置された通信機器21、ロッカー22及び施設機器23と無線接続する通信モジュールを含む。通信部303は、プロセッサ301の制御の下、ユーザ機器1、通信機器21、ロッカー22及び施設機器23との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的なもので良い。
【0050】
入出力インタフェース304には、例えば、図示しない入力部及び表示部が接続されている。入力部は、例えば、マイク等の音声データを受信するデバイス、静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートにより、管理サーバ3を管理する管理者によって入力された文字データを認識するデバイス、及びカメラ等の画像データを受信するデバイスである。表示部は、例えば液晶、有機EL、等を使用した表示デバイスであり、入出力インタフェース304から入力された信号に応じた音声、文字、及び画像等を表示する。例えば、ロッカー22の保管料金等を変更する際、管理サーバ3を管理する管理者によって入出力インタフェース304を介して変更する。
【0051】
次に、管理サーバ3のプロセッサ301が実現する機能について説明する。プロセッサ301が実現する機能は、プロセッサ301が内部メモリ又はメモリ302等に格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0052】
プロセッサ301は、例えば、施設2に設置されたロッカー22と定期的に通信することにより、ロッカー22のどの収納部224が空いているのかについての情報、及び収納部224それぞれの電子鍵又はパスワードをメモリ302に記憶させる機能を有する。
【0053】
プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、ロッカー収納情報を施設機器23に送信する機能を有する。さらにプロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、ロッカー保管情報(ロッカー情報)をユーザ機器1に送信する機能を有する。なお、ロッカー保管情報は、後述する。また、上述の機能は、プロセッサ301が行うことができる機能の一部の例を示したものである。したがって、プロセッサ301が行うことができる機能は、これらの機能に限られないのは勿論である。
【0054】
(動作)
図7は、
図1に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。このシーケンス図は、ユーザ機器1のプロセッサ101、通信機器21のプロセッサ211、ロッカー22のプロセッサ221、施設機器23のプロセッサ231、管理サーバ3のプロセッサ301がそれぞれメモリ102、メモリ212、メモリ222、メモリ232、メモリ302に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンス図の動作が実現される。
【0055】
最初に、管理サーバ3のプロセッサ301は、例えば、施設2に設置されたロッカー22と定期的に通信することにより、ロッカー22のどの番号が付された収納部224が空いているのかについての情報、及び収納部224それぞれに対応する電子鍵又はパスワードをメモリ302に記憶しているものとする。
【0056】
ユーザ機器1のプロセッサ101は、通信部103及びネットワーク5を通じて、個人識別情報及び支払い方法情報を含む登録情報を管理サーバ3に送信する(ST101)。ここで、個人識別情報は、ユーザ機器1のユーザを特定するための情報であり、例えば、ユーザの氏名、住所、電話番号、メールアドレス等の情報である。支払い方法情報は、駐車料金等の各種料金をどのように支払うのかの方法を示す情報であり、例えば、銀行口座からの引き落としにより支払うのであれば銀行口座番号、クレジットカードで支払うのであればクレジットカード番号、等の情報を含む。また、ユーザ機器1のユーザは、入出力インタフェース104を用いてウェブ画面上で登録情報の入力を行っても良いし、所定のアプリケーションの入力画面で登録情報の入力を行っても良い。また、管理サーバ3のプロセッサ301は、通信部303を通じて、登録情報を受信し、受信した登録情報をメモリ302に記憶する。
【0057】
プロセッサ101は、通信部103及びネットワーク5を通じて、個人識別情報及び物品情報を含む注文情報を管理サーバ3に送信する(ST102)。ここで、物品情報は、ユーザが購入した物品の商品名及び受け取り情報を含む。物品情報は、型番である商品コード等の情報を含んでも良い。受け取り情報は、ユーザがいずれの施設2で物品を受け取りたいのかを示す。例えば、ユーザ機器1のユーザは、入出力インタフェース104を用いて、ウェブ画面又は所定のアプリケーションから物品を購入する。そして、プロセッサ101は、購入した物品についての注文情報を管理サーバ3に送信する。また、管理サーバ3のプロセッサ301は、通信部303を通じて、注文情報を受信する。そして、プロセッサ301は、受信した注文情報に含まれる個人識別情報に基づいて、注文情報を登録情報に関連付けてメモリ302に記憶する。
【0058】
ユーザが購入した物品は、施設2で用意可能な物品であっても良い。例えば、物品は、テイクアウト用の飲食物などでも良い。或いは、プロセッサ101が注文情報を管理サーバ3に送信した後、通常の流通処理により、注文情報に基づいた物品が受け取り情報で指定された施設2に届くようにしても良い。いずれにせよ、プロセッサ101が注文情報を管理サーバ3に送信した後、注文情報に含まれる物品が施設2内に用意されているものとする。また、管理サーバ3は、物品が指定の施設2に届いたことを、アプリケーション又は個人識別情報に含まれるメールアドレスを利用してユーザに知らせても良い。そして、ユーザは、施設2に物品を受け取りに向かう。
【0059】
プロセッサ211は、通信部213及びネットワーク5を通じて、通信情報及び個人識別情報を含む来場情報を管理サーバ3に送信する(ST103)。施設2内又は施設2付近に設置された通信機器21のプロセッサ211は、ユーザ機器1との接続を確立し、ユーザ機器1から個人識別情報を取得する。そして、プロセッサ211は、取得した個人識別情報に通信情報を加えた来場情報を管理サーバ3に送信する。ここで、通信情報は、ユーザが物品を受け取りに来たことを示すフラグでも良いし、ユーザ機器1と通信機器21との通信により取得した位置情報でも良い。すなわち、通信情報は、ユーザ機器1が近距離無線通信技術を利用して通信機器21と通信可能な範囲にいることを示す情報であれば良い。
【0060】
管理サーバ3のプロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、ロッカー22の収納部224のうちの1つの番号、当該番号に対応する電子鍵又はパスワード、及び物品についての情報を含むロッカー収納情報(ロッカー情報)を施設機器23に送信する(ST104)。ここで、当該番号は、物品識別情報である。プロセッサ301は、通信部303を通じて来場情報を受信する。プロセッサ301は、来場情報に通信情報が含まれることを確認する。来場情報に通信情報が含まれる場合、ユーザが施設2に来ている。来場情報に通信情報が含まれること、すなわち通信情報をトリガとして、プロセッサ301は、来場情報に含まれる個人識別情報に基づいて、メモリ302に記憶された個人識別情報に関連付けられた注文情報を取得する。ロッカー22が複数ある場合、プロセッサ301は、来場情報に含まれる通信情報に基づいて、どのロッカー22を使用するかを決定する。例えば、プロセッサ301は、来場情報を送信した通信機器21に近いロッカー22を使用すると決定することができる。さらに、プロセッサ301は、決定したロッカー22のうちの空いている収納部224の番号及び当該番号に対応する電子鍵又はパスワードを取得する。さらに、プロセッサ301は、決定したロッカー22に物品を収納するための係員、すなわち施設機器23を選択する。例えば、プロセッサ301は、ロッカー22に最も近い施設機器23を選択しても良い。さらにプロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、来場情報に含まれる個人識別情報及び通信情報に基づいて生成したロッカー収納用情報を選択した施設機器23に送信する。
【0061】
さらにプロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、ロッカー保管情報をユーザ機器1に送信する(ST105)。プロセッサ301は、施設機器23に送信したのと同じ収納部224の番号及び当該番号に対応する電子鍵又はパスワードを含むロッカー保管情報をユーザ機器1に送信する。なお、ステップST104及びステップST105は、順序が前後しても良いし、同時に処理されても良い。
【0062】
施設機器23を操作する係員は、物品をロッカー22に収納する(ST106)。施設機器23のプロセッサ231は、通信部233を通じてロッカー収納情報を受信する。さらにプロセッサ231は、入出力インタフェース234の表示部に、注文情報に含まれる物品情報及びロッカー22の収納部224の番号を表示する。例えば、プロセッサ231は、NFC等の近距離無線通信技術を使用する通信部233を通じて、電子鍵又はパスワードをロッカー22に送信して収納部224の鍵を開錠する。そして、係員は、表示された番号に対応する収納部224に物品を収納する。
【0063】
プロセッサ101は、通信部103を通じて、電子鍵又はパスワードを含むロッカー鍵情報をロッカー22に送信する(ST107)。係員によって物品がロッカー22に収納された後、ユーザ機器1のユーザは、物品を受け取るためにロッカー22に接近する。そして、プロセッサ101は、例えば、NFC等の近距離無線通信技術を使用する通信部103を通じて、ロッカー22にロッカー鍵情報に含まれる電子鍵又はパスワードを送信する。そして収納部224が開錠された後、ユーザは、物品を受け取る。
【0064】
プロセッサ221は、通信部223及びネットワーク5を通じて、ロッカー受け取り情報を管理サーバ3に送信する(ST108)。プロセッサ221は、ユーザが物品を受け取ったことを示すために、収納部224の番号を含むロッカー受け取り情報を管理サーバ3に送信する。
【0065】
(第1の実施形態の作用効果)
以上説明した実施形態によれば、来場情報に含まれる通信情報をトリガとして、管理サーバ3が通信機器と通信したユーザ機器1及び施設機器23に収納部224の電子鍵又はパスワードを送信する。すなわち、複数人がロッカーを使用するための鍵を共有することになり、ロッカー22を介した物品の受け渡しが容易になる。また、ロッカーを使用した物品の受け渡しにより、人と人とが接触することない。
【0066】
[第1の実施形態の第1の変形例]
(構成)
第1の実施形態の第1の変形例は、
図1に示される情報処理システムと同じであるため、ここで、説明を省略する。
【0067】
(動作)
図8は、
図1に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。このシーケンス図は、ユーザ機器1のプロセッサ101、通信機器21のプロセッサ211、ロッカー22のプロセッサ221、施設機器23のプロセッサ231、管理サーバ3のプロセッサ301がそれぞれメモリ102、メモリ212、メモリ222、メモリ232、メモリ302に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンス図の動作が実現される。
【0068】
ステップST201~ステップST205は、第1実施形態のステップST101~ST104、ST106と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0069】
ロッカー22のプロセッサ221は、通信部223及びネットワーク5を通じて、ロッカー22の収納部224の番号を含むロッカー使用情報を送信する(ST206)。物品が収納部224に収納されると、プロセッサ221は、ロッカーに物品が収納されたことを示すために収納部224の番号を含むロッカー使用情報を管理サーバ3に送信する。
【0070】
プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、ロッカー保管情報をユーザ機器1に送信する(ST206)。プロセッサ301は、施設機器23に送信した収納部224の番号及び電子鍵又はパスワードを含むロッカー保管情報をユーザ機器1に送信する。
【0071】
ステップST208~ステップST209は、第1実施形態のステップST107~ステップST108と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0072】
(第1の実施形態の第1の変形例の作用効果)
以上説明した実施形態によれば、来場情報に含まれる通信情報をトリガとして、管理サーバ3が通信機器と通信したユーザ機器1及び施設機器23に収納部224の電子鍵又はパスワードを送信する。すなわち、複数人がロッカーを使用するための鍵を共有することになり、ロッカー22を介した物品の受け渡しが容易になる。また、ロッカーを使用した物品の受け渡しにより、人と人とが接触することない。また、係員が物品をロッカーに入れた後、ユーザ機器1に電子鍵又はパスワードが送信されるため、係員がロッカー22に物品を入れる前にユーザが受け取りに来るということがなくなる。
【0073】
[第1の実施形態の第2の変形例]
(構成)
図9は、本実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
図9に示すように、第1の実施形態の第2の変形例に係る情報処理システムは、ユーザ機器1と、施設2と、管理サーバ3と、を備える。
【0074】
第1の実施形態との違いは、施設2内に施設サーバ24を備える点で異なる。
【0075】
施設サーバ24は、典型的にはPOSシステムに含まれるPOSサーバであって良い。
【0076】
施設サーバ24は、ネットワーク5を通じて管理サーバ3及びユーザ機器1と接続される。また、施設サーバ24は、通信機器21、ロッカー22、及び施設機器23と互いに通信可能である。
【0077】
図10は、施設サーバ24のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
施設サーバ24は、CPUやMPU等のプロセッサ241を有する。そして、このプロセッサ241に対し、メモリ242、通信部243、及び入出力インタフェース244が、バス245を介して接続されている。なお、
図6では、「入出力インタフェース」を「入出力IF」と記載している。
【0078】
プロセッサ241、メモリ242、通信部243、及び入出力インタフェース244は、それぞれ、
図6を参照して説明した管理サーバ3のプロセッサ301、メモリ302、通信部303、及び入出力インタフェース304と同様の構成を有する。すなわち、施設サーバ24のプロセッサ241が実現する機能は、管理サーバ3のプロセッサ301が実現する機能の一部または全てを有して良い。さらにプロセッサ241は、通信部243を通じて、ロッカー22の収納部224のうちの1つの番号、当該番号に対応する電子鍵又はパスワード、及び注文情報を含むロッカー収納情報を施設機器23に送信する機能を有する。
【0079】
(動作)
図11は、
図1に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。このシーケンス図は、ユーザ機器1のプロセッサ101、通信機器21のプロセッサ211、ロッカー22のプロセッサ221、施設機器23のプロセッサ231、施設サーバ24のプロセッサ241、及び管理サーバ3のプロセッサ301がそれぞれメモリ102、メモリ212、メモリ222、メモリ232、メモリ242、メモリ302に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンス図の動作が実現される。
【0080】
第1実施形態と同様に、管理サーバ3のプロセッサ301は、例えば、施設2に設置されたロッカー22と定期的に通信することにより、ロッカー22のどの収納部224が空いているのかについての情報、及び収納部224それぞれの電子鍵又はパスワードをメモリ302に記憶しているものとする。
【0081】
ユーザ機器1のプロセッサ101は、通信部103及びネットワーク5を通じて、個人識別情報及び支払い方法情報を含む登録情報を管理サーバ3に送信する(ST301)。ここで、ステップST301は、ステップST101と同じである。
【0082】
次に、プロセッサ101は、通信部103及びネットワーク5を通じて、個人識別情報及び物品情報を含む注文情報を施設サーバ24に送信する(ST302)。ここで、ステップST302は、注文情報を管理サーバ3ではなく施設サーバ24に送信する以外、ステップST102と同様である。
【0083】
第1実施形態と同様に物品が施設2で用意可能な物品である、又は施設2に届く。そして、ユーザは、施設2に物品を受け取りに向かう。
【0084】
プロセッサ211は、通信部213及びネットワーク5を通じて、通信情報及び個人識別情報を含む来場情報を管理サーバ3に送信する(ST303)。施設2内又は施設2付近に設置された通信機器21のプロセッサ211は、ユーザ機器1との接続を確立し、ユーザ機器1から個人識別情報を取得する。そして、プロセッサ211は、取得した個人識別情報に通信情報を加えた来場情報を管理サーバ3に送信する。
【0085】
管理サーバ3のプロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、個人識別情報、ロッカー22の収納部224のうちの1つの番号及び当該番号に対応する電子鍵又はパスワードを含む施設用情報を施設サーバ24に送信する(ST304)。ここで、当該番号は、物品識別情報である。プロセッサ301は、来場情報に含まれる通信情報に基づいて、どのロッカー22を使用するかを決定する。例えば、プロセッサ301は、来場情報を送信した通信機器21に近いロッカー22を使用すると決定することができる。さらに、プロセッサ301は、決定したロッカー22のうちの空いている収納部224の番号及び当該番号に対応する電子鍵又はパスワードを取得する。そして、プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、個人識別情報、収納部224の番号、及び電子鍵又はパスワードを含む施設用情報を決定した施設機器23に送信する。
【0086】
施設サーバ24のプロセッサ241は、通信部243を通じて、ロッカー22の収納部224のうちの1つの番号、当該番号に対応する電子鍵又はパスワード、及び注文情報を含むロッカー収納情報を施設機器23に送信する(ST305)。プロセッサ241は、通信部303を通じて施設用情報を受信する。そして、プロセッサ241は、施設用情報に含まれる個人識別情報に基づいてメモリ242に記憶された個人識別情報に関連付けられた注文情報を取り出す。そして、プロセッサ241は、通信部243を通じて、施設用情報に含まれるロッカー22の収納部224のうちの1つの番号、当該番号に対応する電子鍵又はパスワード、及び注文情報を含むロッカー収納情報を施設機器23に送信する。
【0087】
ステップST306~ステップST310は、第1実施形態の第1の変形例のステップST205~ST209と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0088】
(第1の実施形態の第2の変形例の作用効果)
以上説明した実施形態によれば、来場情報に含まれる通信情報をトリガとして、管理サーバ3が通信機器と通信したユーザ機器1及び施設機器23に収納部224の電子鍵又はパスワードを送信する。すなわち、複数人がロッカーを使用するための鍵を共有することになり、ロッカー22を介した物品の受け渡しが容易になる。また、ロッカーを使用した物品の受け渡しにより、人と人とが接触することない。
【0089】
[第2の実施形態]
(構成)
図12は、第2の実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
図12に示すように、第2の実施形態に係る情報処理システムは、ユーザ機器1と、施設2と、管理サーバ3と、車両4と、を備える。車両4は、装置である車載器41を備える。管理サーバ3は、ネットワーク5を通じて、ユーザ機器1、施設2、及び車載器41とそれぞれ接続される。施設2は、通信機器21と、施設機器23と、を備える。
【0090】
第2の実施形態において、施設2は、車両4の駐車を係員に任せる駐車場、すなわちバレーパーキングを有する。そして、通信機器21は、車両4の車載器41と通信可能であり、駐車場の出入り口付近に配置されている。なお、第2の実施形態は、バレーパーキングを有する施設2に限られず、例えば、ドライブスルーによる物品の受け渡しなどでも適用可能なのは勿論である。
【0091】
車両4は、ユーザが利用可能な車両4であれば一般的な車両で良い。例えば、車両4は、複数人で車両4を共有するカーシェアリング等の車両4等も含む。
【0092】
車載器41は、例えば、ETC(electronic toll collection)カードを挿入することによりETCシステムを利用することが可能である。
【0093】
第2の実施形態において、第1の実施形態で説明した以外のユーザ機器1のプロセッサ101が実現する機能について説明する。プロセッサ101は、通信部103及びネットワーク5を通じて、出場予約情報を管理サーバ3に送信する機能を有する。なお、出場予約情報は、後述する。プロセッサ101は、通信部233を通じて、引き渡し確認情報を施設機器23に送信する機能を有する。なお、引き渡し確認情報は、後述する。
【0094】
第2の実施形態において、第1の実施形態で説明した以外の通信機器21のプロセッサ211が実現する機能について説明する。プロセッサ211は、通信部213及びネットワーク5を通じて、入場情報又は出場情報を管理サーバ3に送信する機能を有する。なお、入場情報及び出場情報は、後述する。
【0095】
第2の実施形態において、第1の実施形態で説明した以外の施設機器23のプロセッサ231が実現する機能について説明する。プロセッサ231は、物品識別情報である引き渡しIDを確認する機能を有する。
【0096】
さらに第2の実施形態において、第1の実施形態で説明した以外の管理サーバ3のプロセッサ301が実現する機能について説明する。プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、出場確認情報を施設機器23に送信する機能を有する。なお、出場確認情報は、後述する。
【0097】
図13は、車載器41のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
車載器41は、CPUやMPU等のプロセッサ411を有する。そして、このプロセッサ411に対し、メモリ412、通信部413、カード処理部414、及び入出力インタフェース415が、バス416を介して接続されている。なお、
図12では、「入出力インタフェース」を「入出力IF」と記載している。
【0098】
メモリ412は、記憶媒体として、例えば、EPROM、HDD、SSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ412は、プロセッサ411が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。
【0099】
さらにメモリ412は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ412は、プロセッサ411がプログラムを実行して各種処理を行う過程で取得及び生成されたデータを記憶することが可能である。例えば、メモリ412は、車両4を特定する車両識別情報を予め記憶する。
【0100】
通信部413は、1つ以上の無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部413は、通信機器21と無線接続する通信モジュールを含む。通信部413は、プロセッサ411の制御の下、通信機器21との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的なもので良い。
【0101】
カード処理部414は、ETCカードなどの決済用カードを処理する。カード処理部414は、決済用カードを挿入可能な構造を有する。カード処理部414は、プロセッサ411からの制御に従って、決済用カードからカードID等を取得する。また、カード処理部414は、プロセッサ411からの制御に従って、決済用カードに種々のデータを格納するものであってもよい。
【0102】
入出力インタフェース415には、例えば、入力部及び表示部が接続されている。入力部は、例えば、マイク等の音声データを受信するデバイス、静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートにより、ユーザによって入力されたデータを認識するデバイス、及びカメラ等の画像データを受信するデバイスである。表示部は、例えば液晶、有機EL、等を使用した表示デバイスであり、入出力インタフェース415から入力された信号に応じた音声、文字、及び画像等を表示する。入出力インタフェース415は、例えば、施設2の駐車場に入場又は出場する際、音声等で各種情報をユーザに伝えても良い。
【0103】
次に、車載器41のプロセッサ411が実現する機能について説明する。プロセッサ411が実現する機能は、プロセッサ411が内部メモリ又はメモリ412等に格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0104】
プロセッサ411は、通信部413を通じて、車両情報を通信機器21に送信する機能を有する。なお、車両情報は、後述する。また、上述の機能は、プロセッサ411が行うことができる機能の一部の例を示したものである。したがって、プロセッサ411が行うことができる機能は、これらの機能に限られないのは勿論である。
【0105】
(動作)
図14は、
図12に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。このシーケンス図は、ユーザ機器1のプロセッサ101、通信機器21のプロセッサ211、施設機器23のプロセッサ231、管理サーバ3のプロセッサ301、車載器41のプロセッサ411がそれぞれメモリ102、メモリ212、メモリ232、メモリ302、メモリ412に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンス図の動作が実現される。
【0106】
最初に、管理サーバ3のプロセッサ301は、例えば、施設2に設置されたロッカー22と定期的に通信することにより、ロッカー22のどの番号が付された収納部224が空いているのかについての情報、及び収納部224それぞれに対応する電子鍵又はパスワードをメモリ302に記憶しているものとする。
【0107】
ユーザ機器1のプロセッサ101は、通信部103及びネットワーク5を通じて、車両識別情報、個人識別情報及び支払い方法情報を含む登録情報を管理サーバ3に送信する(ST401)。車両識別情報は、車両4に取り付けられたナンバープレートに記載された車両番号、自動車登録番号、車載器41に固有の識別子等であり、車両4を特定することが可能な任意の識別子である。なお、車両4がカーシェアリングである場合、管理サーバ3のメモリ302が既に車両識別情報を記憶しているため、登録情報に車両識別情報を含めなくとも良い。登録情報が管理サーバ3に登録された後、ユーザは、車両4を運転して施設2に向かう。
【0108】
なお、ユーザがドライブスルー等による物品の受け渡しを望む場合、プロセッサ101は、第1の実施形態と同様に注文情報を管理サーバ3に送信しても良い。
【0109】
車載器41のプロセッサ411は、通信部413を通じて、車両識別情報を含む車両情報を通信機器21に送信する(ST402)。車両4が施設2の駐車場に進入する際、通信機器21のプロセッサ211は、車載器41を検知して、接続を確立する。そして、プロセッサ211は、車載器41に車両識別情報を要求する。プロセッサ411は、メモリ412に記憶された車載器情報を含む車両情報を通信機器21に送信する。
【0110】
プロセッサ211は、通信部213及びネットワーク5を通じて、通信情報及び車両識別情報を含む入場情報を管理サーバ3に送信する(ST403)。プロセッサ211は、通信部213を通じて車両情報を受信する。そして、プロセッサ211は、取得した車両情報に含まれる車両識別情報に通信情報を加えた入場情報を管理サーバ3に送信する。ここで、通信情報は、車両4が駐車場に入場したことを示すフラグでも良いし、車載器41と通信機器21との通信により取得した位置情報でも良い。すなわち、通信情報は、車両4が近距離無線通信技術を使用して通信機器21と通信可能な範囲にいることを示す情報であれば良い。
【0111】
管理サーバ3のプロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、引き渡しIDを含む引き渡し情報をユーザ機器1に送信する(ST404)。ここで、引き渡しIDは、物品識別情報である。プロセッサ301は、通信部303を通じて入場情報を受信する。プロセッサ301は、入場情報に通信情報が含まれることを確認する。入場情報に通信情報が含まれる場合、ユーザが施設2に来ていることになる。入場情報に通信情報が含まれること、すなわち通信情報を受信することをトリガとして、プロセッサ301は、入場情報に含まれる車両識別情報に基づいて引き渡しIDを生成する。引き渡しIDは、QRコードでも良いし車両4を識別可能な所定の英数字等でも良い。プロセッサ301は、車両識別情報からメモリ302に記憶された登録情報を取得し、当該登録情報に引き渡しIDを関連付けてメモリ302に記憶する。プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、車両識別情報に基づいて生成した引き渡し情報をユーザ機器1に送信する。
【0112】
その後、ユーザは、車両4を所定の停車スペースに駐車し、車両4の車両鍵を係員に手渡す。係員は、車両4を所定の施設2の駐車スペースに駐車させる。そして、係員は、車両鍵を特定の場所に保管する。
【0113】
プロセッサ101は、通信部103及びネットワーク5を通じて、個人識別情報を含む出場予約情報を管理サーバ3に送信する(ST405)。ユーザは、施設2での用事を済ませた後、施設2からの出場を望むことになる。そこで、ユーザは、所定のウェブサイト、又は所定のアプリケーションを利用して施設2から出場したい旨を入力する。プロセッサ101は、当該入力に基づいて、ユーザ及び車両4が施設2から出場することを示す出場予約情報を管理サーバ3に送信する。
【0114】
プロセッサ301は、通信部103及びネットワーク5を通じて、車両識別情報及び引き渡しIDを含む出場確認情報を施設機器23に送信する(ST406)。プロセッサ301は、通信部303を通じて、出場予約情報を受信する。プロセッサ301は、出場予約情報に含まれる個人識別情報に基づいて、メモリ302に記憶された個人識別情報に関連付けられた引き渡しID及び車両識別情報を取得する。そして、プロセッサ301は、取得した引き渡しID及び車両識別情報を含む出場確認情報を施設機器23に送信する。
【0115】
出場確認情報を受信した施設機器23は、入出力インタフェースの表示部に車両識別情報等を表示して、係員に車両4が出場することを伝える。係員は、保管している車両4の車両鍵を用いて駐車スペースに止めてある車両4を所定の停車スペースに移動させる。
【0116】
プロセッサ101は、通信部233を通じて、引き渡しIDを含む引き渡し確認情報を施設機器23に送信する(ST407)。ユーザが施設2の駐車場に戻り、施設機器23に近づく。プロセッサ101は、通信部103を通じて、施設機器23に引き渡し確認情報を送信する。なお、プロセッサ101は、施設機器23に引き渡し確認情報を送信することに代えて、入出力インタフェースの表示部に引き渡しIDを表示するようにしても良い。例えば、プロセッサ101は、表示部に引き渡しIDであるQRコード又は車両4を識別可能な所定の英数字を表示しても良い。
【0117】
プロセッサ231は、引き渡しIDを確認する(ST408)。プロセッサ231は、管理サーバ3から受信した引き渡しIDとユーザ機器1から受信した引き渡しIDを比較する。比較の結果、ユーザ機器1から受信した引き渡しIDが正当なものであることが確認された場合、車両鍵を引き渡して良い旨の情報を入出力インタフェース234の表示部に表示する。係員は、当該表示に基づいて車両4の車両鍵をユーザに手渡す。なお、ユーザ機器1が引き渡しIDであるQRコード又は車両4を識別可能な所定の英数字を表示した場合、プロセッサ231は、入出力インタフェースの入力部からQRコード又は車両4を識別可能な所定の英数字を読取り、引き渡しIDを確認する。
【0118】
ドライブスルーで物品をユーザが受け取る場合、ステップST405を省略して、プロセッサ301がステップST404及びステップST406を順次処理する。そして、プロセッサ301は、ステップST406の出場確認情報に注文情報を含める。これにより、施設機器23を管理する係員は、ユーザの注文内容を把握でき、物品を用意することができる。そして、ステップST408で、プロセッサ231による引き渡しIDによる確認の後、係員が物品をユーザに引き渡せばよい。
【0119】
(第2の実施形態の作用効果)
以上説明した実施形態によれば、通信情報をトリガとして、管理サーバ3は、通信機器21と通信した車両4の車両識別情報に関連付けられた個人識別情報を有するユーザ機器1に引き渡しIDを送信する。誰に引き渡しIDを送信したか特定できるため、悪意あるものが物品を受け取るリスクを低減することができる。
【0120】
[第2の実施形態の第1の変形例]
(構成)
図15は、第2の実施形態の第1の変形例に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。第2の実施形態の違いは、施設2がロッカー22を備える点である。ロッカー22は、第1の実施形態で説明したロッカー22と同じであるため、ここでの説明を省略する。また、その他の構成も第2の実施形態の構成と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0121】
第2の実施形態の第1の変形例において、第1の実施形態及び第2の実施形態で説明したユーザ機器1のプロセッサ、管理サーバ3のプロセッサ301が実現する機能について説明する。プロセッサ101は、通信部103を通じて、電子鍵又はパスワードを含むロッカー鍵情報をロッカー22に送信する機能を有する。プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、引き渡し情報又はロッカー収納用情報(ロッカー情報)をユーザ機器1に送信する機能を有する。なお、引き渡し情報及びロッカー収納用情報は、後述する。プロセッサ301は、通信部103及びネットワーク5を通じて、ロッカー回収情報、引き渡し判定情報、車両引き渡し情報、出場依頼を施設機器23に送信する機能を有する。なお、ロッカー回収情報(ロッカー情報)、引き渡し判定情報、車両引き渡し情報、及び出場依頼は、後述する。
【0122】
(動作)
図16は、
図15に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。このシーケンス図は、ユーザ機器1のプロセッサ101、通信機器21のプロセッサ211、ロッカー22のプロセッサ221、施設機器23のプロセッサ231、管理サーバ3のプロセッサ301がそれぞれメモリ102、メモリ212、メモリ232、メモリ302、メモリ412に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンス図の動作が実現される。
【0123】
ステップST501~ステップST503は、第2実施形態のステップST401~ST103と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0124】
プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、引き渡しID、ロッカー22の収納部224のうちの1つの第1の番号、当該第1の番号に対応する第1の電子鍵又は第1のパスワードを含むロッカー収納用情報(ロッカー情報)をユーザ機器1に送信する(ST504)。ここで、第1の番号は、物品識別情報である。プロセッサ301は、通信部303を通じて入場情報を受信する。プロセッサ301は、入場情報に通信情報が含まれることを確認する。入場情報に通信情報が含まれる場合、ユーザが施設2に来ていることになる。入場情報に通信情報が含まれること、すなわち通信情報を受信することをトリガとして、プロセッサ301は、入場情報に含まれる車両識別情報に基づいてロッカー22の収納部224の第1の番号を取得する。さらに、プロセッサ301は、当該第1の番号に対応する第1の電子鍵又は第1のパスワードを取得する。また、プロセッサ301は、車両識別情報に基づいて引き渡しIDを生成する。さらにプロセッサ301は、車両識別情報からメモリ302に記憶された登録情報を取得し、当該登録情報に引き渡しIDを関連付けてメモリ302に記憶する。プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、ロッカー収納用情報をユーザ機器1に送信する。
【0125】
プロセッサ101は、通信部103を通じて、第1の電子鍵又は第1のパスワードを含むロッカー鍵情報をロッカー22に送信する。ユーザは、所定の停車スペースに車両4を停車させた後、ロッカー22に接近する。そして、プロセッサ101は、例えば、NFC等の近距離無線通信技術を使用する通信部103を通じて、ロッカー22に第1の電子鍵又は第1のパスワードを送信する。そして収納部224が開錠された後、ユーザは、車両鍵を収納部224に収納する。
【0126】
ロッカー22のプロセッサ221は、通信部223及びネットワーク5を通じて、ロッカー22の収納部224の第1の番号を含むロッカー使用情報を送信する(ST506)。車両鍵が収納部224に収納されると、プロセッサ221は、ロッカーに車両鍵が収納されたことを示すために収納部224の第1の番号を含むロッカー使用情報を管理サーバ3に送信する。
【0127】
プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、ロッカー22の収納部224のうちの1つの第1の番号、当該第1の番号に対応する第1の電子鍵又は第1のパスワード、及び車両識別情報を含むロッカー回収情報を施設機器23に送信する(ST507)。ここで、ロッカー回収情報は、施設機器23を管理する係員がロッカーに収納された車両鍵を回収するよう要求する情報である。
【0128】
施設機器23のプロセッサ231は、通信部233を通じてロッカー収納情報を受信する。さらにプロセッサ231は、入出力インタフェース234の表示部に、ロッカー収納情報(ロッカー情報)に含まれる車両識別情報及びロッカー22の収納部224の第1の番号を表示する。例えば、プロセッサ231は、NFC等の近距離無線通信技術を使用する通信部233を通じて、第1の電子鍵又は第1のパスワードをロッカー22に送信して収納部224の鍵を開錠する。そして、係員は、表示された第1の番号に対応する収納部224に保管された車両4の車両鍵を回収する。そして、係員は、所定の駐車スペースに車両4を駐車させた後、車両鍵を特定の場所に保管する。
【0129】
ステップST508~ステップST511は、第2実施形態のステップST405~ST408と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0130】
(第2の実施形態の第1の変形例の作用効果)
以上説明した実施形態によれば、通信情報をトリガとして、管理サーバ3は、通信機器21と通信した車両4の車両識別情報に関連付けられた個人識別情報を有するユーザ機器1及び施設機器23に第1の電子鍵又は第1のパスワードを送信する。すなわち、複数人がロッカーを使用するための鍵を共有することになり、ロッカー22を介した物品の受け渡しが容易になる。さらに、管理サーバ3は、ユーザ機器1及び施設機器23に引き渡しIDを送信する。誰に引き渡しIDを送信した
か特定できるため、悪意あるものが物品を受け取るリスクを低減することができる。また、ロッカーを通じて車両鍵を渡すことにより、人と人との接触を低減することができる。
[第2の実施形態の第2の変形例]
(構成)
第2の実施形態の第2の変形例は、第2の実施形態の第1の変形例で説明した
図15に示される情報処理システムと同じであるため、ここで、説明を省略する。
【0131】
(動作)
図17は、
図15に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。このシーケンス図は、ユーザ機器1のプロセッサ101、通信機器21のプロセッサ211、通信機器21のプロセッサ211、ロッカー22のプロセッサ221、施設機器23のプロセッサ231、管理サーバ3のプロセッサ301がそれぞれメモリ102、メモリ212、メモリ232、メモリ302、メモリ412に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンス図の動作が実現される。
【0132】
ステップST601~ステップST610は、第2実施形態の第1の変形例のステップST501~ST510と同じであるため、ここでの説明を省略する。なお、ステップST509で、プロセッサ301は、出場確認情報に引き渡しIDを含めなくとも良い。
【0133】
プロセッサ231は、通信部233及びネットワーク5を通じて、ユーザ機器1から受信した引き渡しIDを含む引き渡し判定を管理サーバ3に送信する(ST611)。ユーザが施設2の駐車場に戻り、施設機器23に近づく。プロセッサ101は、通信部103を通じて、施設機器23に引き渡し確認情報を送信する。なお、プロセッサ101は、施設機器23に引き渡し確認情報を送信することに代えて、入出力インタフェース104の表示部に引き渡しIDを表示するようにしても良い。例えば、プロセッサ101は、表示部に引き渡しIDであるQRコード又は車両4を識別可能な所定の英数字を表示し、プロセッサ231は、表示された引き渡しIDを読込んで取得しても良い。
【0134】
プロセッサ301は、引き渡しIDを確認する(ST612)。プロセッサ301は、管理サーバ3に記憶された引き渡しIDと施設機器23から受信した引き渡しIDとを比較する。
【0135】
プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、引き渡し判定情報を施設機器23に送信する。比較の結果、ユーザ機器1から受信した引き渡しIDが正当なものである場合、引き渡し判定情報は、車両4をユーザに引き渡して良い旨の情報を含む。一方、比較の結果、ユーザ機器1から受信した引き渡しIDが不当なものである場合、引き渡し判定情報は、車両4をユーザに引き渡せない旨の情報を含む。この場合、係員は、ユーザから正しい引き渡しIDを出すように求めることになる。
【0136】
(第2の実施形態の第2の変形例の作用効果)
以上説明した実施形態によれば、通信情報をトリガとして、管理サーバ3は、通信機器21と通信した車両4の車両識別情報に関連付けられた個人識別情報を有するユーザ機器1及び施設機器23に第1の電子鍵又は第1のパスワードを送信する。すなわち、複数人がロッカーを使用するための鍵を共有することになり、ロッカー22を介した物品の受け渡しが容易になる。さらに、管理サーバ3は、ユーザ機器1及び施設機器23に引き渡しIDを送信する。誰に引き渡しIDを送信した
か特定できるため、悪意あるものが物品を受け取るリスクを低減することができる。また、ロッカーを通じて物品を渡すことにより、人と人との接触を低減することができる。
[第2の実施形態の第3の変形例]
(構成)
第2の実施形態の第3の変形例は、第2の実施形態の第1の変形例で説明した
図15に示される情報処理システムと同じであるため、ここで、説明を省略する。
【0137】
(動作)
図18は、
図15に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。このシーケンス図は、ユーザ機器1のプロセッサ101、通信機器21のプロセッサ211、通信機器21のプロセッサ211、ロッカー22のプロセッサ221、施設機器23のプロセッサ231、管理サーバ3のプロセッサ301がそれぞれメモリ102、メモリ212、メモリ232、メモリ302、メモリ412に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンス図の動作が実現される。
【0138】
ステップST701~ステップST703は、第2実施形態の第1の変形例のステップST501~ST503と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0139】
管理サーバ3のプロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、ロッカー22の収納部224のうちの1つの第1の番号、当該第1の番号に対応する第1の電子鍵又は第1のパスワードを含む引き渡し情報をユーザ機器1に送信する(ST704)。ステップST504との違いは、ロッカー収納用情報に引き渡しIDが含まれない点である。この点以外は、ステップST504と同じである。
【0140】
ステップST705~ステップST708は、第2実施形態の第1の変形例のステップST505~ST508と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0141】
プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、引き渡しIDを含む車両引き渡し情報をユーザ機器1に送信する(ST709)。プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、出場予約情報を受信する。プロセッサ301は、出場予約情報に含まれる個人識別情報に基づいて、メモリ302に記憶された個人識別情報に関連付けられた引き渡しIDを取得する。そして、プロセッサ301は、ユーザ機器1に車両引き渡し情報を送信する。第2の実施形態の第1の変形例との違いは、出場予約を受信してから引き渡しIDをユーザ機器1に送信する点である。このように出場直前に引き渡しIDをユーザ機器1に送信することでユーザのなりすましによる悪意ある者が車両4を引き取ってしまうリスクを低減することができる。
【0142】
(第2の実施形態の第3の変形例の作用効果)
通信情報をトリガとして、管理サーバ3は、通信機器21と通信した車両4の車両識別情報に関連付けられた個人識別情報を有するユーザ機器1及び施設機器23に第1の電子鍵又は第1のパスワードを送信する。すなわち、複数人がロッカーを使用するための鍵を共有することになり、ロッカー22を介した物品の受け渡しが容易になる。さらに、管理サーバ3は、ユーザ機器1及び施設機器23に引き渡しIDを送信する。誰に引き渡しIDを送信したが特定でき、且つ直前に引き渡しIDを送信するため、悪意あるものが物品を受け取るリスクを低減することができる。また、ロッカーを通じて物品を渡すことにより、人と人との接触を低減することができる。
【0143】
ステップST710~ステップST712は、第2実施形態の第1の変形例のステップST509~ST511と同じであるため、ここでの説明を省略する。
[第2の実施形態の第4の変形例]
(構成)
第2の実施形態の第4の変形例は、第2の実施形態の第1の変形例で説明した
図15に示される情報処理システムと同じであるため、ここで、説明を省略する。
【0144】
(動作)
図19は、
図15に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。このシーケンス図は、ユーザ機器1のプロセッサ101、通信機器21のプロセッサ211、通信機器21のプロセッサ211、ロッカー22のプロセッサ221、施設機器23のプロセッサ231、管理サーバ3のプロセッサ301がそれぞれメモリ102、メモリ212、メモリ232、メモリ302、メモリ412に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンス図の動作が実現される。
【0145】
ステップST801~ステップST808は、第2実施形態の第1の変形例のステップST501~ST508と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0146】
プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、車両識別情報を含む出場依頼を施設機器23に送信する(ST809)。プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、出場予約情報を受信する。プロセッサ301は、出場予約情報に含まれる個人識別情報に基づいて、メモリ302に記憶された個人識別情報に関連付けられた車両識別情報を取得する。そして、プロセッサ301は、取得した車両識別情報を含む出場依頼情報を施設機器23に送信する。
【0147】
プロセッサ231は、受信した出場依頼に基づいて車両4のユーザが施設2から出場したいことを示す情報及び車両識別情報を入出力インタフェース104の表示部に表示する。そして、施設機器23を管理する係員は、車両4の車両鍵を保管場所から取り出して車両4を所定の停車スペースに持っていく。なお、所定の停車スペースは、駐車場の外側にあるため、通信機器21を通過することになる。
【0148】
車載器41のプロセッサ411は、通信部413を通じて、車両識別情報を含む車両情報を通信機器21に送信する(ST810)。係員が運転する車両4が施設2の駐車場から出場する際、通信機器21のプロセッサ211は、車載器41を検知して、接続を確立する。そして、プロセッサ211は、車載器41に車両識別情報を要求する。プロセッサ411は、メモリ412に記憶された車載器41についての情報を含む車両情報を通信機器21に送信する。その後、係員は、車両4を所定の停車スペースに車両4を停車させる。
【0149】
プロセッサ211は、通信部213及びネットワーク5を通じて、車両識別情報を含む出場情報を管理サーバ3に送信する(ST811)。プロセッサ211は、通信部213を通じて車両情報を受信する。そして、プロセッサ211は、取得した車両識別情報を含む出場情報を管理サーバ3に送信する。
【0150】
プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、引き渡しIDを含む車両引き渡し情報をユーザ機器1及び施設機器23にそれぞれ送信する(ST812、ST813)。プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、出場情報を受信する。出場情報を受信すると、プロセッサ301は、車両引き渡し情報をユーザ機器1及び施設機器23にそれぞれ送信する。なお、ステップST812およびステップST813は、同時でも良いしどちらかが先に処理されても良い。
【0151】
ステップST814~ステップST814は、第2実施形態のST407~ST408と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0152】
(第2の実施形態の第4の変形例の作用効果)
以上説明した実施形態によれば、通信情報をトリガとして、管理サーバ3は、通信機器21と通信した車両4の車両識別情報に関連付けられた個人識別情報を有するユーザ機器1及び施設機器23に第1の電子鍵又は第1のパスワードを送信する。すなわち、複数人がロッカーを使用するための鍵を共有することになり、ロッカー22を介した物品の受け渡しが容易になる。さらに、管理サーバ3は、ユーザ機器1及び施設機器23に引き渡しIDを送信する。誰に引き渡しIDを送信したか特定できるため、悪意あるものが物品を受け取るリスクを低減することができる。また、ロッカーを通じて物品を渡すことにより、人と人との接触を低減することができる。
【0153】
[第2の実施形態の第5の変形例]
(構成)
第2の実施形態の第2の変形例は、第2の実施形態の第1の変形例で説明した
図15に示される情報処理システムと同じであるため、ここで、説明を省略する。
【0154】
(動作)
図20は、
図15に示される情報処理システムでの物品授受手順の一例を示すシーケンス図である。このシーケンス図は、ユーザ機器1のプロセッサ101、通信機器21のプロセッサ211、通信機器21のプロセッサ211、ロッカー22のプロセッサ221、施設機器23のプロセッサ231、管理サーバ3のプロセッサ301がそれぞれメモリ102、メモリ212、メモリ232、メモリ302、メモリ412に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンス図の動作が実現される。
【0155】
ステップST901~ステップST908は、第2実施形態の第1の変形例のステップST501~ST508と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0156】
プロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、収納部224の第2の番号及び当該第2の番号に対応する第2の電子鍵又は第2のパスワードを含む車両引き渡し情報をユーザ機器1に送信する(ST909)。プロセッサ301は、通信部303を通じて、出場予約情報を受信する。プロセッサ301は、出場予約情報を受信することに応じて、ロッカー22のうちの空いている収納部224の第2の番号及び当該第2の番号に対応する第2の電子鍵又は第2のパスワードを取得する。ここで、第2の番号は、第1の番号と同じであっても異なっていても良い。すなわち、第2の電子鍵または第2のパスワードは、第1の電子鍵又は第1のパスワードと同じであっても異なっていても良い。プロセッサ301は、収納部224の第2の番号及び当該第2の番号に対応する電子鍵又はパスワードを含む車両引き渡し情報をユーザ機器1に送信する。
【0157】
さらにプロセッサ301は、通信部303及びネットワーク5を通じて、収納部224の第2の番号、当該第2の番号に対応する第2の電子鍵又は第2のパスワード、車両識別情報を含む出場依頼を施設機器23に送信する(ST910)。プロセッサ301は、出場予約情報に含まれる個人識別情報に基づいて、メモリ302に記憶された個人識別情報に関連付けられた車両識別情報を取得する。そして、プロセッサ301は、ステップST908で取得した収納部224の第2の番号及び当該第2の番号に対応する第2の電子鍵又は第2のパスワードに加えて車両識別情報を含む出場依頼を施設機器23に送信する。
【0158】
プロセッサ231は、受信した出場依頼に基づいて車両4のユーザが施設2から出場したいことを示す情報及び車両識別情報を入出力インタフェース234の表示部に表示する。そして、施設機器23を管理する係員は、車両4の車両鍵を保管場所から取り出して車両4を所定の停車スペースに持っていく。
【0159】
施設機器23を操作する係員は、車両4の車両鍵をロッカー22に収納する(ST911)。例えば、プロセッサ231は、NFC等の近距離無線技術を使用する通信部233を通じて、第2の電子鍵又は第2のパスワードをロッカー22に送信して収納部224の鍵を開錠する。そして、係員は、開錠された収納部224に車両鍵を収納する。
【0160】
プロセッサ101は、通信部103を通じて、第2の電子鍵又は第2のパスワードを含むロッカー鍵情報をロッカー22に送信する(ST912)。係員によって車両鍵がロッカー22に収納された後、ユーザ機器1のユーザは、車両鍵を受け取るためにロッカー22に接近する。そして、プロセッサ101は、例えば、NFC等の近距離無線技術を使用する通信部103を通じて、ロッカー22にロッカー鍵情報を送信する。そして収納部224が開錠された後、ユーザは、車両鍵を受け取る。
【0161】
プロセッサ221は、通信部223及びネットワーク5を通じて、ロッカー受け取り情報を管理サーバ3に送信する(ST913)。プロセッサ221は、ユーザが車両鍵を受け取ったことを示すために、収納部224の第2の番号を含むロッカー受け取り情報を管理サーバ3に送信する。
【0162】
(第2の実施形態の第5の変形例の作用効果)
以上説明した実施形態によれば、通信情報をトリガとして、管理サーバ3は、通信機器21と通信した車両4の車両識別情報に関連付けられた個人識別情報を有するユーザ機器1及び施設機器23に第1の電子鍵又は第1のパスワードを送信する。すなわち、複数人がロッカーを使用するための鍵を共有することになり、ロッカー22を介した物品の受け渡しが容易になる。さらに、管理サーバ3は、ユーザ機器1及び施設機器23に引き渡しIDを送信する。誰に引き渡しIDを送信したか特定できるため、悪意あるものが物品を受け取るリスクを低減することができる。また、ロッカーを通じて物品を受け渡すことにより、人と人との接触を無くすことができる。
【0163】
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第1の実施形態の変形例1を第2の実施形態及び第2の実施形態の各変形例に適用することが可能である。すなわち、第2の実施形態においても施設サーバ24を備えても良い。この場合、施設サーバ24がロッカー回収情報、出場情報、引き渡し判定情報は、施設サーバ24を介して送信される。
【0164】
要するに、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。
【符号の説明】
【0165】
1…ユーザ機器
2…施設
21…通信機器
22…ロッカー
23…施設機器
24…施設サーバ
3…管理サーバ
4…車両
41…車載器
5…ネットワーク
101…プロセッサ
102…メモリ
103…通信部
104…入出力インタフェース
105…バス
202…プロセッサ
211…プロセッサ
212…メモリ
213…通信部
214…バス
221…プロセッサ
222…メモリ
223…通信部
224…収納部
225…入出力インタフェース
226…バス
231…プロセッサ
232…メモリ
233…通信部
234…入出力インタフェース
235…バス
241…プロセッサ
242…メモリ
243…通信部
244…入出力インタフェース
245…バス
301…プロセッサ
302…メモリ
303…通信部
304…入出力インタフェース
305…バス
411…プロセッサ
412…メモリ
413…通信部
414…カード処理部
415…入出力インタフェース
416…バス